JP2011069764A - アンテナ内蔵式電子時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】アンテナの受信感度をより向上できるアンテナ内蔵式電子時計を提供すること。
【解決手段】電波修正時計1は、磁性材料で長手状に形成されるアンテナコア211と、アンテナコア211に巻回されるコイル212とを有する。アンテナコア211は、コイル212が巻回されるコイル巻部211Aと、コイル巻部211Aの両端から延出する一対のリード部211Bとを備える。リード部211Bの少なくとも一部には、非導電性部材で形成されるスペーサー51を介して集磁部材61が設けられる。リード部211Bと集磁部材61とは、スペーサー51を挟んで配置されることで、リード部211B、スペーサー51、集磁部材61が積層される積層方向に所定寸法S、離間して配置されている。
【選択図】図3
【解決手段】電波修正時計1は、磁性材料で長手状に形成されるアンテナコア211と、アンテナコア211に巻回されるコイル212とを有する。アンテナコア211は、コイル212が巻回されるコイル巻部211Aと、コイル巻部211Aの両端から延出する一対のリード部211Bとを備える。リード部211Bの少なくとも一部には、非導電性部材で形成されるスペーサー51を介して集磁部材61が設けられる。リード部211Bと集磁部材61とは、スペーサー51を挟んで配置されることで、リード部211B、スペーサー51、集磁部材61が積層される積層方向に所定寸法S、離間して配置されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、外部から送信される時刻情報等を含む無線電波を受信するアンテナを内蔵するアンテナ内蔵式電子時計に関する。
従来、外部からの時刻情報等を含む無線電波をアンテナにて受信して、時刻修正等の処理を実施する電波修正時計等のアンテナ内蔵式電子時計が知られている。このようなアンテナ内蔵式電子時計において、アンテナの受信感度を向上させるために、アンテナにおける集磁効果を向上させることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、無線電波には、例えば標準電波基地局から送信される長波標準電波等がある。
ここで、無線電波には、例えば標準電波基地局から送信される長波標準電波等がある。
特許文献1に記載のアンテナ装置(アンテナ)は、コア(アンテナコア)と、コアを収納するコアケースと、コアケースの中央部分に巻回されるコイルと、コアケースの両端部に接着剤により貼り付けられたアモルファス薄膜(集磁部材)とを備えている。この構成によれば、アンテナを無線電波による磁界中におくと、無線電波による磁束が集磁部材に引き寄せられるので、コアを通過する磁束線の磁束密度が集磁部材を設けない場合と比べて高くなり、アンテナの受信感度が向上する。
ところで、特許文献1のアンテナでも受信感度を向上させることが可能であったが、近年、アンテナの受信感度をより向上させる開発研究が進められている。これによれば、特許文献1のアンテナの受信感度の向上量は、集磁部材を設けない場合と比べて上がっているものの、十分でないということが分かった。
具体的には、特許文献1では、一対の集磁部材がコアケースの両端部に接着剤を介して密着されているため磁気結合が強くなり、一方の集磁部材の端部から他方の集磁部材の端部に向けて副磁路が形成されてしまうおそれがある。
一般的に、時計内部のスペースには制約があるため、アンテナや導電性部材のモーター等は近接する位置に配置されている。
そのため、集磁部材の端部間で副磁路が形成されてしまうと、時計内部に配置される導電性部材のモーター等を磁束線が通過するおそれがあり、その結果、渦電流が発生し、渦電流の影響によりアンテナの受信感度の向上量が十分でないという問題がある。
具体的には、特許文献1では、一対の集磁部材がコアケースの両端部に接着剤を介して密着されているため磁気結合が強くなり、一方の集磁部材の端部から他方の集磁部材の端部に向けて副磁路が形成されてしまうおそれがある。
一般的に、時計内部のスペースには制約があるため、アンテナや導電性部材のモーター等は近接する位置に配置されている。
そのため、集磁部材の端部間で副磁路が形成されてしまうと、時計内部に配置される導電性部材のモーター等を磁束線が通過するおそれがあり、その結果、渦電流が発生し、渦電流の影響によりアンテナの受信感度の向上量が十分でないという問題がある。
本発明の目的は、アンテナの受信感度をより向上できるアンテナ内蔵式電子時計を提供することにある。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計は、外部から送信される無線電波を受信するアンテナを備えたアンテナ内蔵式電子時計であって、磁性材料で長手状に形成されるアンテナコアと、前記アンテナコアに巻回されるコイルとを有し、前記アンテナコアは、前記コイルが巻回されるコイル巻部と、前記コイル巻部の両端から延出する一対のリード部とを備え、前記リード部の少なくとも一部には、非導電性部材で形成される間隔設定部材を介して集磁部材が設けられ、前記リード部と前記集磁部材とは、前記間隔設定部材を挟んで配置されることで、前記リード部、間隔設定部材、集磁部材が積層される積層方向に所定寸法、離間して配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、アンテナコアのリード部と、集磁部材とを所定寸法、離して配置しているので、リード部と集磁部材とを密着させた場合に比べて、アンテナの受信感度を向上できる。
すなわち、前記特許文献1は、リード部と集磁部材とが密着しているので、両者の磁気結合が強められる。このため、アンテナで電波を受信した際に、共振現象により発生する副磁路は、アンテナコアの端部間ではなく各集磁部材の端部間に形成されやすくなる。
これに対し、本発明では、リード部と集磁部材とは、間隔設定部材を挟んで配置されていることで、所定寸法、離間して配置される。間隔設定部材は非導電性部材で形成されるので、リード部と集磁部材との磁気結合の強さは、リード部と集磁部材とを直接密着して構成した場合に比べて弱められる。そのため、前記リード部および集磁部材を密着させた場合は、副磁路の主な経路は、前記集磁部材の端部間に形成されやすいのに比べて、本発明では、アンテナコアの各端部間(リード部の各端部間)に形成されやすい。
ところで、腕時計のように小型の機器では、アンテナの配置スペースも小さいため、前記特許文献1のように、アンテナコアのリード部や集磁部材を、時計ケースの内周面に沿って湾曲して配置している。この場合、リード部や集磁部材間に、モーターなどの導電性部材も配置されることになる。
このような配置の場合、本発明のように、アンテナコアの端部間に副磁路の主な経路を設けたほうが、集磁部材の端部間に副磁路の主な経路が形成された場合に比べて、前記導電性部材を通過する副磁路における磁束密度を低下させることができる。従って、本発明は、従来のリード部および集磁部材を密着させた場合に比べて、導電性部材を通過する磁束線により発生する渦電流による影響を低減でき、アンテナの受信感度を向上できる。
すなわち、前記特許文献1は、リード部と集磁部材とが密着しているので、両者の磁気結合が強められる。このため、アンテナで電波を受信した際に、共振現象により発生する副磁路は、アンテナコアの端部間ではなく各集磁部材の端部間に形成されやすくなる。
これに対し、本発明では、リード部と集磁部材とは、間隔設定部材を挟んで配置されていることで、所定寸法、離間して配置される。間隔設定部材は非導電性部材で形成されるので、リード部と集磁部材との磁気結合の強さは、リード部と集磁部材とを直接密着して構成した場合に比べて弱められる。そのため、前記リード部および集磁部材を密着させた場合は、副磁路の主な経路は、前記集磁部材の端部間に形成されやすいのに比べて、本発明では、アンテナコアの各端部間(リード部の各端部間)に形成されやすい。
ところで、腕時計のように小型の機器では、アンテナの配置スペースも小さいため、前記特許文献1のように、アンテナコアのリード部や集磁部材を、時計ケースの内周面に沿って湾曲して配置している。この場合、リード部や集磁部材間に、モーターなどの導電性部材も配置されることになる。
このような配置の場合、本発明のように、アンテナコアの端部間に副磁路の主な経路を設けたほうが、集磁部材の端部間に副磁路の主な経路が形成された場合に比べて、前記導電性部材を通過する副磁路における磁束密度を低下させることができる。従って、本発明は、従来のリード部および集磁部材を密着させた場合に比べて、導電性部材を通過する磁束線により発生する渦電流による影響を低減でき、アンテナの受信感度を向上できる。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計において、前記所定寸法は、0.05mm以上、1.0mm以下の寸法に設定されていることが好ましい。
ここで、図5(A)は、受信感度の向上量と、集磁部材とアンテナコアとの離間寸法との関係を示すグラフであり、図5(B)は、アンテナ同調周波数の変動量と、集磁部材とアンテナコアとの離間寸法との関係を示すグラフである。
図5(A)に示すように、アンテナコアと集磁部材とを密着させた場合(所定寸法:0mm)での受信感度の向上量は、集磁部材を設けない場合と比べて大きくなっているものの、アンテナコアと集磁部材とを離間させた場合の方が受信感度の向上量がより大きくなっていることがわかる。
そこで、本発明では、アンテナコアと集磁部材とを離間させる所定寸法が0.05mmを下限として、1.0mmを上限として設定されている。すなわち、間隔設定部材の厚み寸法が0.05mmを下限として、1.0mmを上限として設定されている。
これは、厚み寸法を0.05mm未満に設定すると、受信感度の向上量が十分でなく、かつ、間隔設定部材を加工する上で誤差が生じやすい。特に、前記厚み寸法が0.05mm未満の場合には、図5(B)に示すように、その寸法が僅かに変動した場合でも、同調周波数の変動量も大きいため、受信電波に同調させることが難しくなる。
また、厚み寸法を1.0mmより大きく設定すると、さらに電子時計の厚み方向の寸法が大きくなってしまう。特に、腕時計の場合、表面ガラスから裏蓋までの厚さ寸法は5〜10mm程度に収めるように求められており、ケース内に配置されるアンテナコアおよび集磁部材を、時計の厚さ方向に1.0mm以上離して配置することは、上記時計の厚さ寸法の制約上、困難である。
従って、所定寸法を0.05mm以上、1.0mm以下に設定することで、アンテナの受信感度の向上量を向上でき、同調周波数の変動量も低減でき、電子時計の厚み寸法の増加も抑制できる。
図5(A)に示すように、アンテナコアと集磁部材とを密着させた場合(所定寸法:0mm)での受信感度の向上量は、集磁部材を設けない場合と比べて大きくなっているものの、アンテナコアと集磁部材とを離間させた場合の方が受信感度の向上量がより大きくなっていることがわかる。
そこで、本発明では、アンテナコアと集磁部材とを離間させる所定寸法が0.05mmを下限として、1.0mmを上限として設定されている。すなわち、間隔設定部材の厚み寸法が0.05mmを下限として、1.0mmを上限として設定されている。
これは、厚み寸法を0.05mm未満に設定すると、受信感度の向上量が十分でなく、かつ、間隔設定部材を加工する上で誤差が生じやすい。特に、前記厚み寸法が0.05mm未満の場合には、図5(B)に示すように、その寸法が僅かに変動した場合でも、同調周波数の変動量も大きいため、受信電波に同調させることが難しくなる。
また、厚み寸法を1.0mmより大きく設定すると、さらに電子時計の厚み方向の寸法が大きくなってしまう。特に、腕時計の場合、表面ガラスから裏蓋までの厚さ寸法は5〜10mm程度に収めるように求められており、ケース内に配置されるアンテナコアおよび集磁部材を、時計の厚さ方向に1.0mm以上離して配置することは、上記時計の厚さ寸法の制約上、困難である。
従って、所定寸法を0.05mm以上、1.0mm以下に設定することで、アンテナの受信感度の向上量を向上でき、同調周波数の変動量も低減でき、電子時計の厚み寸法の増加も抑制できる。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計において、前記一対のリード部には、それぞれ前記間隔設定部材を介して一対の集磁部材が設けられ、前記各集磁部材間に、導電性部材が配置されていることが好ましい。
本発明では、導電性部材は、各集磁部材間に配置されるので、各集磁部材間のスペースを有効に利用できる。また、前述したように、各集磁部材の端部間に形成される副磁路における磁束密度は、アンテナコア端部間に形成される副磁路に比べて低いため、磁束線が導電性部材を通過することで発生する渦電流によって、アンテナコアの内部を通過する磁束密度の低下を防止できる。従って、アンテナコア(リード部)および集磁部材を密着した状態で、各集磁部材間に導電性部材を配置した場合に比べて、本発明によれば、アンテナの受信感度を向上できる。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計において、前記一対のリード部には、それぞれ前記間隔設定部材を介して一対の集磁部材が設けられ、各集磁部材は、前記間隔設定部材と重なる基端側から前記リード部から離れる先端側に向かうにつれて、前記集磁部材間の距離が徐々に大きくなることが好ましい。
ここで、副磁路を通過する磁束線は、磁気抵抗ができる限り小さい経路を通る特性を有している。空気中の透磁率は低いため、空気中を通過する磁束は、より短い経路を通過するように分布する。
従って、本発明のように、各集磁部材の端部(先端側)間の距離(間隔寸法)を、集磁部材の基端側間の距離よりも大きくなるように設定すれば、集磁部材の先端側の距離が基端側の距離以下とされている場合に比べて、集磁部材の端部間に形成される副磁路の磁束密度を低下できる。従って、集磁部材間に、モーターなどの導電性部材が配置された場合に、磁束線が導電性部材を通過することで発生する渦電流を低減でき、受信感度の向上量の低下を防止できる。
従って、本発明のように、各集磁部材の端部(先端側)間の距離(間隔寸法)を、集磁部材の基端側間の距離よりも大きくなるように設定すれば、集磁部材の先端側の距離が基端側の距離以下とされている場合に比べて、集磁部材の端部間に形成される副磁路の磁束密度を低下できる。従って、集磁部材間に、モーターなどの導電性部材が配置された場合に、磁束線が導電性部材を通過することで発生する渦電流を低減でき、受信感度の向上量の低下を防止できる。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計において、前記集磁部材は、複数枚のアモルファス箔を積層して形成されていることが好ましい。
積層されるアモルファス箔としては、コバルト系アモルファス金属、鉄系アモルファス金属磁性材料等の各種アモルファス金属箔が利用できる。このような集磁部材として、積層アモルファス箔を用いれば、集磁効果を高めることができ、結果としてアンテナの受信感度を向上させることができる。
また、アモルファス箔の厚さ寸法は、通常、0.01mm〜0.05mm程度であり、このアモルファス箔を10枚程度積層しても、0.1〜0.5mm程度の厚さに抑えることができる。このため、時計自体の厚さ寸法が大きくなることを抑制でき、薄型で高級感のある時計を提供できる。
また、アモルファス箔の厚さ寸法は、通常、0.01mm〜0.05mm程度であり、このアモルファス箔を10枚程度積層しても、0.1〜0.5mm程度の厚さに抑えることができる。このため、時計自体の厚さ寸法が大きくなることを抑制でき、薄型で高級感のある時計を提供できる。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計において、前記間隔設定部材は、前記所定寸法の厚みを有するスペーサーであることが好ましい。
例えば、スペーサーを用いずにリード部と集磁部材との間に隙間を設けて、所定寸法、離間させる場合では、所定寸法を正確に設定することが難しく、誤差を生じやすい。また、時計に衝撃などが加わることなどで、集磁部材の位置等が変化して、前記所定寸法が変動するおそれもある。
本発明では、間隔設定部材はスペーサーであり、スペーサーによって所定寸法が設定される。この場合、スペーサーの厚み寸法を所望の所定寸法に設定すればよいので、前記リード部と集磁部材との間の所定寸法を正確に設定できる。
本発明では、間隔設定部材はスペーサーであり、スペーサーによって所定寸法が設定される。この場合、スペーサーの厚み寸法を所望の所定寸法に設定すればよいので、前記リード部と集磁部材との間の所定寸法を正確に設定できる。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計において、前記アンテナを固定する地板を備え、前記間隔設定部材は、前記地板で構成されることが好ましい。
ここで、地板は、ムーブメントやアンテナ等を支持するものである。そして、本発明では、地板の文字板側の表面および裏蓋側の裏面に、集磁部材およびアンテナをそれぞれ取り付ければ、アンテナおよび集磁部材は地板を挟んで配置される。このため、前記アンテナおよび集磁部材で挟まれる箇所の地板の厚み寸法を前記所定寸法に設定することで、アンテナおよび集磁部材間も前記所定寸法に設定できる。
本発明では、時計用の部品である地板によってリード部と集磁部材とを離間させている。従って、間隔設定部材として、スペーサーなどの別部材を用いる必要がなく、部品点数を少なくできる。
本発明では、時計用の部品である地板によってリード部と集磁部材とを離間させている。従って、間隔設定部材として、スペーサーなどの別部材を用いる必要がなく、部品点数を少なくできる。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計において、前記アンテナコアは、アンテナ枠に保持され、前記間隔設定部材は、前記アンテナ枠で構成されることが好ましい。
ここで、アンテナ枠は、アンテナコアを保持するものである。このアンテナ枠を用いることで、アンテナコアを振動、衝撃等の外乱から保護できるとともに、コイルの巻線作業を容易として、コイルの巻きくずれを防ぐこともできる。
そして、本発明では、アンテナ枠でアンテナコアのリード部の少なくとも集磁部材が配置される面側を被覆し、その被覆部分に集磁部材を密着させればよい。このため、前記アンテナコアのリード部および集磁部材間には前記アンテナ枠が配置され、この部分の厚さ寸法を前記所定寸法に設定することで、リード部および集磁部材間も前記所定寸法に設定できる。
本発明では、アンテナを構成する部品であるアンテナ枠によってリード部と集磁部材とを離間させている。従って、スペーサーなどの別部材を用いる必要がなく、部品点数を少なくできる。
そして、本発明では、アンテナ枠でアンテナコアのリード部の少なくとも集磁部材が配置される面側を被覆し、その被覆部分に集磁部材を密着させればよい。このため、前記アンテナコアのリード部および集磁部材間には前記アンテナ枠が配置され、この部分の厚さ寸法を前記所定寸法に設定することで、リード部および集磁部材間も前記所定寸法に設定できる。
本発明では、アンテナを構成する部品であるアンテナ枠によってリード部と集磁部材とを離間させている。従って、スペーサーなどの別部材を用いる必要がなく、部品点数を少なくできる。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計において、前記集磁部材は、被覆部材によって覆われており、前記間隔設定部材は、前記被覆部材で構成されることが好ましい。
ここで、被覆部材としては、合成樹脂製のテープ材等が例示できる。より具体的には、両面粘着テープや片面粘着テープ等が利用できる。
本発明では、集磁部材を被覆部材で覆い、この被覆部材にリード部を密着させればよい。このため、前記アンテナコアのリード部および集磁部材間には前記被覆部材が配置され、この部分の厚さ寸法を前記所定寸法に設定することで、リード部および集磁部材間も前記所定寸法に設定できる。
被覆部材を用いれば、アモルファス箔などで形成される集磁部材を保護することができるとともに、集磁部材を予め被覆部材で覆って、被覆部材の厚みを所望の所定寸法に設定すればよいので、集磁部材をリード部から離間させる所定寸法を容易に設定できる。
本発明では、集磁部材を被覆部材で覆い、この被覆部材にリード部を密着させればよい。このため、前記アンテナコアのリード部および集磁部材間には前記被覆部材が配置され、この部分の厚さ寸法を前記所定寸法に設定することで、リード部および集磁部材間も前記所定寸法に設定できる。
被覆部材を用いれば、アモルファス箔などで形成される集磁部材を保護することができるとともに、集磁部材を予め被覆部材で覆って、被覆部材の厚みを所望の所定寸法に設定すればよいので、集磁部材をリード部から離間させる所定寸法を容易に設定できる。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る第1実施形態を図面に基づいて説明する。
[電波修正時計の構成]
電波修正時計1は、図1に示すように、時針11,分針12,秒針13および文字板14を備えた指針式腕時計(アナログ時計)であり、時刻情報を含む無線電波としての長波標準電波を受信し、受信した時刻情報に基づいて時針11,分針12,秒針13の指示位置を補正可能な時計である。
この電波修正時計1は、さらに、図2に示すように、標準電波を受信するアンテナ21および前記各指針11〜13の駆動を制御する各種構成が組み込まれたモジュール(ムーブメント)10と、前記モジュール10等を内部に収納する外装ケース100と、受信動作や時刻合わせ等を行うリュウズ31とを備えている。
ここで、文字板14としては、例えば合成樹脂やセラミック等の非導電性素材から形成されていることが好ましく、これにより、後述する風防ガラス120側から進入する標準電波が阻害されず、後述するアンテナ21にて良好に受信させることが可能となる。
以下、本発明に係る第1実施形態を図面に基づいて説明する。
[電波修正時計の構成]
電波修正時計1は、図1に示すように、時針11,分針12,秒針13および文字板14を備えた指針式腕時計(アナログ時計)であり、時刻情報を含む無線電波としての長波標準電波を受信し、受信した時刻情報に基づいて時針11,分針12,秒針13の指示位置を補正可能な時計である。
この電波修正時計1は、さらに、図2に示すように、標準電波を受信するアンテナ21および前記各指針11〜13の駆動を制御する各種構成が組み込まれたモジュール(ムーブメント)10と、前記モジュール10等を内部に収納する外装ケース100と、受信動作や時刻合わせ等を行うリュウズ31とを備えている。
ここで、文字板14としては、例えば合成樹脂やセラミック等の非導電性素材から形成されていることが好ましく、これにより、後述する風防ガラス120側から進入する標準電波が阻害されず、後述するアンテナ21にて良好に受信させることが可能となる。
外装ケース100は、図3に示すように、ケーシング110と、ケーシング110の表面側に装着された風防ガラス120と、ケーシング110の裏面側に着脱可能に取り付けられた金属製の裏蓋130とを備えている。
ケーシング110、及び裏蓋130は、例えばステンレス鋼、真鍮、チタン等の金属材で構成されている。このケーシング110は、略円筒状に形成され、内周面が平面視略円形に形成されている。
ケーシング110、及び裏蓋130は、例えばステンレス鋼、真鍮、チタン等の金属材で構成されている。このケーシング110は、略円筒状に形成され、内周面が平面視略円形に形成されている。
モジュール10は、図2に示すように、平面視円形状で合成樹脂製のモジュール中枠101を有しており、外装ケース100の内周側に例えば嵌合されて固定されている。そして、このモジュール10は、図3に示すように、文字板14の裏面に設けられるソーラーパネル15に略密着する状態で、ケーシング110内に収納されている。
なお、モジュール中枠101の外周面に複数の突出部を設け、外装ケース100内に収納される際、これらの突出部が外装ケース100の内面とそれぞれ当接することで位置が固定される構成等としてもよい。
なお、モジュール中枠101の外周面に複数の突出部を設け、外装ケース100内に収納される際、これらの突出部が外装ケース100の内面とそれぞれ当接することで位置が固定される構成等としてもよい。
また、モジュール10には、図2に示すように、モジュール中枠101の内部に、各指針11〜13を駆動する駆動機構41、二次電池42、標準電波を受信するアンテナ21、図示しない回路素子等が実装される回路基板、及び駆動機構41やアンテナ21等を支持する地板102が組み込まれている。
地板102は、非導電性部材で構成され、例えば、合成樹脂製で形成されている。そして、地板102の裏蓋130側には、駆動機構41、二次電池42、アンテナ21等の各構成部材が配置されている。
地板102は、非導電性部材で構成され、例えば、合成樹脂製で形成されている。そして、地板102の裏蓋130側には、駆動機構41、二次電池42、アンテナ21等の各構成部材が配置されている。
駆動機構41は、図2に示すように、金属などの導電性部材で構成されるモーター411や歯車等412、金属押さえ(図示略)等が組み込まれている。この駆動機構41は、後述する集磁部材61間に配置されている。この際、前記駆動機構41は、少なくとも、アンテナ21の後述するリード部211Bの各端部間を結ぶ直線Lよりも時計の中心側に配置されている。
アンテナ21は、図2に示すように、長手状に形成されており、モジュール中枠101の内側面に沿って時計の9時位置に配置されている。なお、図2は、電波修正時計1を裏側から見た図であるため、図1における9時位置(アンテナ21が配置されている位置)は、図2では電波修正時計1の右側に配置されている。
このアンテナ21は、アンテナコア211と、アンテナコア211に巻回されるコイル212とにより構成されている。
アンテナコア211は、コイル212が巻回されるコイル巻部211Aと、コイル巻部211Aの両端側から延出するリード部211Bとを備え、長手状に形成されている。ここで、コイル巻部211Aは直線状に、リード部211Bは円弧状に形成されている。このアンテナコア211は、例えば、磁性箔材としてのコバルト系のアモルファス箔(例;Co50wt%以上のアモルファス箔)を型で打ち抜くか、エッチングで成形したものを10〜30枚程接着して重ね合わせ、焼鈍などの熱処理を行って磁気特性を安定化させたものである。
そして、アンテナコア211は、平面状のアモルファス箔を、電波修正時計1の厚さ方向(風防ガラス120および裏蓋130を結ぶ方向)に積層して構成されている。なお、アンテナコア211としては、積層アモルファス箔に限定されず、フェライトを用いてもよく、この場合には、型などで成形し、熱処理して製造すればよい。
アンテナコア211は、コイル212が巻回されるコイル巻部211Aと、コイル巻部211Aの両端側から延出するリード部211Bとを備え、長手状に形成されている。ここで、コイル巻部211Aは直線状に、リード部211Bは円弧状に形成されている。このアンテナコア211は、例えば、磁性箔材としてのコバルト系のアモルファス箔(例;Co50wt%以上のアモルファス箔)を型で打ち抜くか、エッチングで成形したものを10〜30枚程接着して重ね合わせ、焼鈍などの熱処理を行って磁気特性を安定化させたものである。
そして、アンテナコア211は、平面状のアモルファス箔を、電波修正時計1の厚さ方向(風防ガラス120および裏蓋130を結ぶ方向)に積層して構成されている。なお、アンテナコア211としては、積層アモルファス箔に限定されず、フェライトを用いてもよく、この場合には、型などで成形し、熱処理して製造すればよい。
コイル212は、長波標準電波(40〜77.5kHz)を受信する場合は、10mH程度のインダクタンス値が必要となる。このため、本実施形態では、コイル212として直径0.1μm程度のウレメット線を数百ターンほど巻いて構成している。
図3、4に示すように、各リード部211Bの上面側(文字板14と対向する側の文字板対向面213)の一部には、一対の間隔設定部材としてのスペーサー51が積層して配置されている。
スペーサー51は、非導電性部材で構成され、図4に示すように、リード部211Bの形状に応じて湾曲形成されている。このスペーサー51は、リード部211Bの文字板対向面213に接着剤等を介して接合されている。本実施形態では、スペーサー51の厚み寸法Sは、0.1mmである。なお、スペーサー51の厚み寸法Sは、0.05mm〜1.0mmであればよい。
本実施形態では、本発明に係る所定寸法は、スペーサー51の厚み寸法Sに相当するものである。
なお、厚み寸法(集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法)Sに設定される寸法値の詳細については、後述する。
スペーサー51は、非導電性部材で構成され、図4に示すように、リード部211Bの形状に応じて湾曲形成されている。このスペーサー51は、リード部211Bの文字板対向面213に接着剤等を介して接合されている。本実施形態では、スペーサー51の厚み寸法Sは、0.1mmである。なお、スペーサー51の厚み寸法Sは、0.05mm〜1.0mmであればよい。
本実施形態では、本発明に係る所定寸法は、スペーサー51の厚み寸法Sに相当するものである。
なお、厚み寸法(集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法)Sに設定される寸法値の詳細については、後述する。
各スペーサー51の上面側には、図3、4に示すように、集磁部材61がそれぞれ接着剤を介して接合されている。すなわち、リード部211B、スペーサー51、及び集磁部材61が互いに重なるように、時計1の厚さ方向に積層して配置される。
これら一対の集磁部材61は、略円弧状に形成され、リード部211Bの突出方向(コイル212から離れる方向)に延出して配置されている。すなわち、集磁部材61は、リード部211Bの文字板対向面213の面積よりも大きく形成されている。そして、集磁部材61は、スペーサー51を介してリード部211Bの文字板対向面213から0.1mm離間して配置されることとなる。
また、各集磁部材61間の距離(間隔寸法)Wは、集磁部材61がスペーサー51と接合される位置から集磁部材61の端部(リード部211Bから離れる方向)に向かうにつれて、徐々に大きくなっている。
これら一対の集磁部材61は、略円弧状に形成され、リード部211Bの突出方向(コイル212から離れる方向)に延出して配置されている。すなわち、集磁部材61は、リード部211Bの文字板対向面213の面積よりも大きく形成されている。そして、集磁部材61は、スペーサー51を介してリード部211Bの文字板対向面213から0.1mm離間して配置されることとなる。
また、各集磁部材61間の距離(間隔寸法)Wは、集磁部材61がスペーサー51と接合される位置から集磁部材61の端部(リード部211Bから離れる方向)に向かうにつれて、徐々に大きくなっている。
この集磁部材61は、アモルファス箔を複数層に積層して形成され、このアモルファス箔としては、例えばコバルト系アモルファス(Co-Fe-Ni-B-Si)などが挙げられる。この集磁部材61は、例えばコバルト系アモルファス(Co-Fe-Ni-B-Si)の場合で比透磁率が20000であり、文字板14およびソーラーパネル15に比べてはるかに高い透磁率を有している。従って、集磁部材61には、周囲の磁束線が集められ磁界が強くなり、集磁部材61からリード部211Bを介してアンテナコア211の内部を通過する磁束線の磁束密度も高くなる。
次に、スペーサー51の厚み寸法(集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法)Sに設定される寸法値について説明する。
図5(A)は、集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法S(mm)と、集磁部材61を設けない場合に対する受信感度の向上量(dB)との関係を示すグラフである。
図5(A)に示すように、集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法Sが変動するにつれて、アンテナ21の受信感度の向上量が変動している。
アンテナ21の受信感度の向上量が最大となるのは、集磁部材61とアンテナコア211の離間寸法Sが0.1mmの場合であることがわかる。そこで、本実施形態では、集磁部材61とアンテナコア211の離間寸法Sを0.1mmとして設定している。
集磁部材61とアンテナコア211の離間寸法Sが0mm(集磁部材61とアンテナコア211が密着状態)の場合では、集磁部材61を設けることで、集磁部材61を設けない場合と比べてアンテナ21の受信感度がある程度向上している。
一方、スペーサー51を配置して、集磁部材61とアンテナコア211とを離間させると、アンテナ21の受信感度の向上量がさらに大きくなっていることがわかる。そこで、離間寸法Sは、0.05mmを下限として、1.0mmを上限として設定される。これは、離間寸法Sを0.05mm未満に設定しようとすると、スペーサー51を加工する際、誤差が生じやすいためであり、またアンテナ21の受信感度の向上量が十分でないためである。また、離間寸法Sを1.0mmより大きく設定しようとすると、時計1の厚み寸法が大きくなってしまう問題があるためである。
図5(A)は、集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法S(mm)と、集磁部材61を設けない場合に対する受信感度の向上量(dB)との関係を示すグラフである。
図5(A)に示すように、集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法Sが変動するにつれて、アンテナ21の受信感度の向上量が変動している。
アンテナ21の受信感度の向上量が最大となるのは、集磁部材61とアンテナコア211の離間寸法Sが0.1mmの場合であることがわかる。そこで、本実施形態では、集磁部材61とアンテナコア211の離間寸法Sを0.1mmとして設定している。
集磁部材61とアンテナコア211の離間寸法Sが0mm(集磁部材61とアンテナコア211が密着状態)の場合では、集磁部材61を設けることで、集磁部材61を設けない場合と比べてアンテナ21の受信感度がある程度向上している。
一方、スペーサー51を配置して、集磁部材61とアンテナコア211とを離間させると、アンテナ21の受信感度の向上量がさらに大きくなっていることがわかる。そこで、離間寸法Sは、0.05mmを下限として、1.0mmを上限として設定される。これは、離間寸法Sを0.05mm未満に設定しようとすると、スペーサー51を加工する際、誤差が生じやすいためであり、またアンテナ21の受信感度の向上量が十分でないためである。また、離間寸法Sを1.0mmより大きく設定しようとすると、時計1の厚み寸法が大きくなってしまう問題があるためである。
図5(B)は、集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法S(mm)と、アンテナ同調周波数の変動量(kHz)との関係を示すグラフである。
ここで、アンテナ21は、予め標準電波の周波数に同調するように設定され、アンテナ21が標準電波を受信できるようになっている。
しかし、図5(B)に示すように、集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法Sが変動すると、アンテナ同調周波数が変動するため、アンテナ21が標準電波を良好に受信できないおそれがある。
集磁部材61とアンテナコア211の離間寸法Sが0.05mm未満の場合では、アンテナ同調周波数の変動量が大きく、離間寸法Sが大きくなるにつれてアンテナ同調周波数の変動量が減少していることがわかる。
そこで、上述したように、離間寸法Sは、0.05mmを下限として、1.0mmを上限として設定される。これは、離間寸法Sを0.05mm未満に設定しようとすると、上述したようにスペーサー51を加工しにくく誤差が生じやすいため、アンテナ同調周波数が変動しやすくなり、また、アンテナ同調周波数の変動量が大きくなるためである。また、離間寸法Sを1.0mmより大きく設定する場合では、時計1の厚み寸法が大きくなってしまう問題があり、1.0mmより大きく設定する必要性がない。
本実施形態では、離間寸法Sは、0.1mmに設定されているが、アンテナ同調周波数の変動量をより抑制する場合には、0.1mmよりも大きい数値に設定してもよい。この場合でも、集磁部材61をアンテナコア211に密着させた場合に比べて、アンテナ21の受信感度を十分に向上させることができる。
ここで、アンテナ21は、予め標準電波の周波数に同調するように設定され、アンテナ21が標準電波を受信できるようになっている。
しかし、図5(B)に示すように、集磁部材61とアンテナコア211との離間寸法Sが変動すると、アンテナ同調周波数が変動するため、アンテナ21が標準電波を良好に受信できないおそれがある。
集磁部材61とアンテナコア211の離間寸法Sが0.05mm未満の場合では、アンテナ同調周波数の変動量が大きく、離間寸法Sが大きくなるにつれてアンテナ同調周波数の変動量が減少していることがわかる。
そこで、上述したように、離間寸法Sは、0.05mmを下限として、1.0mmを上限として設定される。これは、離間寸法Sを0.05mm未満に設定しようとすると、上述したようにスペーサー51を加工しにくく誤差が生じやすいため、アンテナ同調周波数が変動しやすくなり、また、アンテナ同調周波数の変動量が大きくなるためである。また、離間寸法Sを1.0mmより大きく設定する場合では、時計1の厚み寸法が大きくなってしまう問題があり、1.0mmより大きく設定する必要性がない。
本実施形態では、離間寸法Sは、0.1mmに設定されているが、アンテナ同調周波数の変動量をより抑制する場合には、0.1mmよりも大きい数値に設定してもよい。この場合でも、集磁部材61をアンテナコア211に密着させた場合に比べて、アンテナ21の受信感度を十分に向上させることができる。
[磁束線の流れ]
図6は、アンテナ21の周辺の磁束線の流れを示す平面図である。具体的には、図6(A)は、スペーサー51を配置せず、集磁部材61をアンテナコア211に密着させた場合の磁束線の流れを示す図であり、図6(B)は、本実施形態のスペーサー51を配置した場合の磁束線の流れを示す図である。
なお、図6では、アンテナ21の内側に配置される構成として、説明の都合上、モーター411のみを図示している。
図6(A)に示すように、スペーサー51を配置せずに、一対のリード部211Bにそれぞれ集磁部材61を密着して構成した場合、リード部211Bと集磁部材61との磁気結合が強くなる。そのため、アンテナ21にて標準電波が受信されると、リード部211Bの各端部間で形成される副磁路(図6(A)中の破線A)を通過する磁束線に比べて、集磁部材61の端部間で形成される副磁路(図6(A)中の破線B)を通過する磁束線の磁束密度が高くなる。副磁路Bを通過する磁束線は、図6(A)に示すように、モーター411等の導電性部材を通過することとなる。これにより、渦電流が発生し、渦電流の損失によって、アンテナコア211を通過する磁束量が減少して受信感度が低下する。
図6は、アンテナ21の周辺の磁束線の流れを示す平面図である。具体的には、図6(A)は、スペーサー51を配置せず、集磁部材61をアンテナコア211に密着させた場合の磁束線の流れを示す図であり、図6(B)は、本実施形態のスペーサー51を配置した場合の磁束線の流れを示す図である。
なお、図6では、アンテナ21の内側に配置される構成として、説明の都合上、モーター411のみを図示している。
図6(A)に示すように、スペーサー51を配置せずに、一対のリード部211Bにそれぞれ集磁部材61を密着して構成した場合、リード部211Bと集磁部材61との磁気結合が強くなる。そのため、アンテナ21にて標準電波が受信されると、リード部211Bの各端部間で形成される副磁路(図6(A)中の破線A)を通過する磁束線に比べて、集磁部材61の端部間で形成される副磁路(図6(A)中の破線B)を通過する磁束線の磁束密度が高くなる。副磁路Bを通過する磁束線は、図6(A)に示すように、モーター411等の導電性部材を通過することとなる。これにより、渦電流が発生し、渦電流の損失によって、アンテナコア211を通過する磁束量が減少して受信感度が低下する。
一方、図6(B)に示すように、アンテナコア211と集磁部材61との間に、非導電性部材のスペーサー51を配置して、リード部211Bと集磁部材61とを離間して構成した場合、リード部211Bと集磁部材61との磁気結合を図6(A)の構成よりも弱めることができる。このため、アンテナ21にて標準電波が受信されると、集磁部材61の端部間で形成される副磁路(図6(B)中の破線B)を通過する磁束線に比べて、リード部211Bの各端部間で形成される副磁路(図6(B)中の破線A)を通過する磁束線の磁束密度が高くなる。従って、モーター411等の導電性部材を通過する磁束線は、図6(A)の場合に比べて少なくなり、渦電流による損失も低下する。よって、アンテナコア211を通過する磁束線の量は、図6(A)の構成よりも多くなり、アンテナ21の受信感度が向上する。
上述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、アンテナコア211に磁気結合する集磁部材61を設けたので、このような集磁部材61が設けられてない場合に比べて受信感度を向上できる。
その上、リード部211Bと集磁部材61とは、スペーサー51を介して、0.1mm離間して配置されている。スペーサー51は非導電性部材で形成されるので、リード部211Bと集磁部材61との磁気結合の強さは、リード部211Bと集磁部材61とを直接密着して構成した場合に比べて弱められる。そのため、アンテナコア211を通過する磁束は、リード部211Bの各端部間で副磁路を形成しやすくなり、集磁部材61の端部間の副磁路の磁束密度は低下する。従って、磁束線がモーター411等を通過することで発生する渦電流による影響を軽減でき、リード部211Bと集磁部材61とを直接密着して構成した場合に比べてアンテナ21の受信感度を向上できる。
(1)本実施形態によれば、アンテナコア211に磁気結合する集磁部材61を設けたので、このような集磁部材61が設けられてない場合に比べて受信感度を向上できる。
その上、リード部211Bと集磁部材61とは、スペーサー51を介して、0.1mm離間して配置されている。スペーサー51は非導電性部材で形成されるので、リード部211Bと集磁部材61との磁気結合の強さは、リード部211Bと集磁部材61とを直接密着して構成した場合に比べて弱められる。そのため、アンテナコア211を通過する磁束は、リード部211Bの各端部間で副磁路を形成しやすくなり、集磁部材61の端部間の副磁路の磁束密度は低下する。従って、磁束線がモーター411等を通過することで発生する渦電流による影響を軽減でき、リード部211Bと集磁部材61とを直接密着して構成した場合に比べてアンテナ21の受信感度を向上できる。
(2)また、上記リード部211Bと集磁部材61間にスペーサー51を配置しているので、スペーサー51の厚さ寸法を設定することで、リード部211Bと集磁部材61間の離間寸法Sを精度良く設定できる。
例えば、スペーサー51を用いずに、リード部211Bおよび集磁部材61を離して配置しようとしても、その離間寸法を所定寸法に正確に設定することは難しく、誤差を生じやすい。そこで、本実施形態では、アンテナコア211と集磁部材61とを所定寸法、離間させるスペーサー51を設けているので、スペーサー51の厚み寸法を所望の寸法に設定すればよく、所定寸法を正確に設定できる。
そして、前記所定寸法を正確に設定できるので、受信感度の向上量も予め設定したものにでき、同調周波数の変動も防止できる。
例えば、スペーサー51を用いずに、リード部211Bおよび集磁部材61を離して配置しようとしても、その離間寸法を所定寸法に正確に設定することは難しく、誤差を生じやすい。そこで、本実施形態では、アンテナコア211と集磁部材61とを所定寸法、離間させるスペーサー51を設けているので、スペーサー51の厚み寸法を所望の寸法に設定すればよく、所定寸法を正確に設定できる。
そして、前記所定寸法を正確に設定できるので、受信感度の向上量も予め設定したものにでき、同調周波数の変動も防止できる。
(3)さらに、各集磁部材61間の距離Wを先端に向かうにしたがって徐々に大きくなるように配置したので、集磁部材61の各端部間で副磁路が形成されにくくなる。これにより、モーター411等の導電性部材を通過する副磁路Bの磁束密度をより低下でき、渦電流による損失を軽減できる。従って、各集磁部材61の先端間の距離Wが、スペーサー51に接着された基端側の距離以下になっている場合などと比べて、アンテナ21の受信感度を向上できる。
(4)集磁部材61は、複数枚のアモルファス箔が複数積層されて形成されているので、標準電波の集磁効果を高めることができる。
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係る電波修正時計1を示す概略断面図である。図の説明にあたって、前記実施形態と同一構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
前記第1実施形態では、集磁部材61とリード部211Bとをスペーサー51を用いて離間させていたが、本実施形態では、スペーサー51を用いず、間隔設定部材としての地板102を用いて離間させている点で相違する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る電波修正時計1を示す概略断面図である。図の説明にあたって、前記実施形態と同一構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
前記第1実施形態では、集磁部材61とリード部211Bとをスペーサー51を用いて離間させていたが、本実施形態では、スペーサー51を用いず、間隔設定部材としての地板102を用いて離間させている点で相違する。
本実施形態での地板102は、裏蓋130側に凹部103を有し、凹部103には、アンテナ21が凹部103の底部に接着剤等で接合されている。
地板102の文字板14に対向する側に形成される凹部104の底部には、集磁部材61が接着剤等で接合されている。これにより、集磁部材61とリード部211Bとが、地板102を介して離間して配置されることとなる。
すなわち、凹部103の底部の面と、凹部104の底部の面との厚み部分の寸法Sが、本発明に係る所定寸法に相当するものであり、前記第1実施形態と同様に、0.1mmに設定されている。
地板102の文字板14に対向する側に形成される凹部104の底部には、集磁部材61が接着剤等で接合されている。これにより、集磁部材61とリード部211Bとが、地板102を介して離間して配置されることとなる。
すなわち、凹部103の底部の面と、凹部104の底部の面との厚み部分の寸法Sが、本発明に係る所定寸法に相当するものであり、前記第1実施形態と同様に、0.1mmに設定されている。
上述した第2実施形態によれば、集磁部材61とリード部211Bとを離間させる構造は前記第1実施形態と異なるものの、前記第1実施形態の効果(1)〜(4)を奏する他、以下の効果を奏する。
本実施形態では、前記第1実施形態でのスペーサー51を用いることなく、アンテナコア211と集磁部材61とを地板102を介して離間して配置している。従って、別部材を用いる必要がなく、部品点数を削減でき、内部構造を簡素化できる。
本実施形態では、前記第1実施形態でのスペーサー51を用いることなく、アンテナコア211と集磁部材61とを地板102を介して離間して配置している。従って、別部材を用いる必要がなく、部品点数を削減でき、内部構造を簡素化できる。
[第3実施形態]
図8は、本発明の第3実施形態に係る電波修正時計1を示す概略断面図である。図の説明にあたって、前記実施形態と同一構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
前記第1実施形態では、集磁部材61とアンテナコア211とをスペーサー51を用いて離間させていたが、本実施形態では、アンテナコア211を保持する間隔設定部材としてのアンテナ枠22を用いて離間させている点で相違する。
図8は、本発明の第3実施形態に係る電波修正時計1を示す概略断面図である。図の説明にあたって、前記実施形態と同一構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
前記第1実施形態では、集磁部材61とアンテナコア211とをスペーサー51を用いて離間させていたが、本実施形態では、アンテナコア211を保持する間隔設定部材としてのアンテナ枠22を用いて離間させている点で相違する。
アンテナ枠22は、合成樹脂製で形成され、アンテナコア211の形状に対応したコア設置部221を備える。このアンテナ枠22は、アンテナコア211に対して上方からアンテナコア211を覆うように取り付けられる。そして、アンテナコア211は、コア設置部221に接着剤等で固定されて保持される。
コア設置部221の上側の肉厚部分の寸法Sは、本発明に係る所定寸法に相当するものであり、前記第1実施形態と同様に0.1mmに設定されている。そして、アンテナ枠22の文字板14と対向する側の対向面222には、集磁部材61が接着剤等を介して接合されている。これにより、集磁部材61とリード部211Bとの離間寸法Sが0.1mmとなるように設定されている。
また、アンテナ枠22の端部には、固定部22Aが形成され、この固定部22Aがネジ71によって地板102に固定されることで、アンテナ21がモジュール10に組み込まれている。
コア設置部221の上側の肉厚部分の寸法Sは、本発明に係る所定寸法に相当するものであり、前記第1実施形態と同様に0.1mmに設定されている。そして、アンテナ枠22の文字板14と対向する側の対向面222には、集磁部材61が接着剤等を介して接合されている。これにより、集磁部材61とリード部211Bとの離間寸法Sが0.1mmとなるように設定されている。
また、アンテナ枠22の端部には、固定部22Aが形成され、この固定部22Aがネジ71によって地板102に固定されることで、アンテナ21がモジュール10に組み込まれている。
上述した第3実施形態によれば、集磁部材61とリード部211Bとを離間させる構造は前記第1実施形態と異なるものの、前記第1実施形態の効果(1)〜(4)を奏する他、以下の効果を奏する。
本実施形態では、前記第1実施形態でのスペーサー51を用いることなく、アンテナコア211と集磁部材61とをアンテナ枠22を介して離間して配置している。従って、別部材を用いる必要がなく、部品点数を削減でき、内部構造を簡素化できる。
また、アンテナ枠22により、例えば、アモルファス箔で形成されるアンテナコア211が保護でき、アンテナコア211の破損などを防止できる。
さらに、アンテナ枠22は合成樹脂製で構成されるので、外部から送信される標準電波は、アンテナ枠22で妨げられることがなく、アンテナ21で受信される。
本実施形態では、前記第1実施形態でのスペーサー51を用いることなく、アンテナコア211と集磁部材61とをアンテナ枠22を介して離間して配置している。従って、別部材を用いる必要がなく、部品点数を削減でき、内部構造を簡素化できる。
また、アンテナ枠22により、例えば、アモルファス箔で形成されるアンテナコア211が保護でき、アンテナコア211の破損などを防止できる。
さらに、アンテナ枠22は合成樹脂製で構成されるので、外部から送信される標準電波は、アンテナ枠22で妨げられることがなく、アンテナ21で受信される。
[第4実施形態]
図9は、本発明の第4実施形態に係る電波修正時計1を示す概略断面図である。図の説明にあたって、前記実施形態と同一構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
前記第1実施形態では、集磁部材61とアンテナコア211とをスペーサー51を用いて離間させていたが、本実施形態では、集磁部材61を間隔設定部材としてのテープ材81で覆うことで、集磁部材61とアンテナコア211とを離間して配置している点で相違する。
図9は、本発明の第4実施形態に係る電波修正時計1を示す概略断面図である。図の説明にあたって、前記実施形態と同一構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
前記第1実施形態では、集磁部材61とアンテナコア211とをスペーサー51を用いて離間させていたが、本実施形態では、集磁部材61を間隔設定部材としてのテープ材81で覆うことで、集磁部材61とアンテナコア211とを離間して配置している点で相違する。
集磁部材61は、被覆部材であるテープ材81で覆われて、アンテナ枠22の対向面222に接着剤等で接合されている。テープ材81の厚み寸法Sは、本発明に係る所定寸法に相当するものであり、前記第1実施形態と同様に0.1mmに設定されている。
なお、厚み寸法が0.1mm未満のテープ材81を用いた場合には、複数枚重ねることで厚さ寸法を設定すればよい。例えば、テープ材81の厚さ寸法が0.05mmの場合には、2枚のテープ材81を積層して0.1mmの厚さにすればよい。
また、テープ材81としては、片面粘着テープや、両面粘着テープ等を用いることができる。このような粘着テープを用いれば、集磁部材61に対してテープ材81を容易に貼り付けることができる。また、両面粘着テープを用いれば、テープ材81で覆われた集磁部材61をアンテナ枠22等にも容易に固定することができる。
なお、厚み寸法が0.1mm未満のテープ材81を用いた場合には、複数枚重ねることで厚さ寸法を設定すればよい。例えば、テープ材81の厚さ寸法が0.05mmの場合には、2枚のテープ材81を積層して0.1mmの厚さにすればよい。
また、テープ材81としては、片面粘着テープや、両面粘着テープ等を用いることができる。このような粘着テープを用いれば、集磁部材61に対してテープ材81を容易に貼り付けることができる。また、両面粘着テープを用いれば、テープ材81で覆われた集磁部材61をアンテナ枠22等にも容易に固定することができる。
上述した第4実施形態によれば、前記第1実施形態の効果(1)〜(4)を奏する他、以下の効果を奏する。
本実施形態では、集磁部材61を予めテープ材81で覆っているので、アモルファス箔などで形成される集磁部材61をテープ材81で保護することができる。また、テープ材81の厚みを所望の寸法に設定することで、リード部211Bから離間させる所定寸法を容易に設定できる。
本実施形態では、集磁部材61を予めテープ材81で覆っているので、アモルファス箔などで形成される集磁部材61をテープ材81で保護することができる。また、テープ材81の厚みを所望の寸法に設定することで、リード部211Bから離間させる所定寸法を容易に設定できる。
[第5実施形態]
図10は、本発明の第5実施形態に係る電波修正時計1を示す概略断面図である。図の説明にあたって、前記実施形態と同一構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
前記第1実施形態では、集磁部材61は、断面視において直線状に形成されていたが、本実施形態では、集磁部材61Aは、断面視において屈曲形成されている点で相違する。
図10は、本発明の第5実施形態に係る電波修正時計1を示す概略断面図である。図の説明にあたって、前記実施形態と同一構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
前記第1実施形態では、集磁部材61は、断面視において直線状に形成されていたが、本実施形態では、集磁部材61Aは、断面視において屈曲形成されている点で相違する。
集磁部材61Aの端部は、アンテナ枠22の対向面222に接着剤等で接合されて、前記第3実施形態と同様にアンテナ枠22のコア設置部221の上側の肉厚部分の寸法Sが0.1mmに設定されている。これにより、リード部211Bと集磁部材61Aとは、0.1mm離間して配置される。また、集磁部材61Aは、上方(文字板14側)に向けて屈曲形成され、ソーラーパネル15と密着して配置される。
上述した第5実施形態によれば、前記第1実施形態の効果(1)〜(4)を奏する他、以下の効果を奏する。
本実施形態では、集磁部材61Aは、途中で屈曲されており、リード部211Bに対して0.1mm離間して配置される基端側以外(集磁部材61Aの先端側の部分)は、文字板14側に近づけて配置しているので、外部から送信される標準電波をより受信しやすくなり、アンテナ21の受信感度をより向上させることができる。
本実施形態では、集磁部材61Aは、途中で屈曲されており、リード部211Bに対して0.1mm離間して配置される基端側以外(集磁部材61Aの先端側の部分)は、文字板14側に近づけて配置しているので、外部から送信される標準電波をより受信しやすくなり、アンテナ21の受信感度をより向上させることができる。
[実施形態の変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、一対のリード部211Bに対応して、一対の集磁部材61を設ける構成を示したが、一対のリード部211Bのうちいずれか一方に対応した集磁部材61が設けられる構成などとしてもよい。
前記各実施形態では、離間寸法Sは1.0mmを上限として設定されていたが、時計1の厚み寸法に制約がない場合には、1.0mmよりも大きく設定されてもよい。この場合では、アンテナ21の受信感度が徐々に低下するが、リード部211Bと集磁部材61,61Aとを密着させた場合に比べて、アンテナ21の受信感度を十分に向上できる。従って、時計1の厚さ寸法に応じて、離間寸法Sを設定すればよい。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、一対のリード部211Bに対応して、一対の集磁部材61を設ける構成を示したが、一対のリード部211Bのうちいずれか一方に対応した集磁部材61が設けられる構成などとしてもよい。
前記各実施形態では、離間寸法Sは1.0mmを上限として設定されていたが、時計1の厚み寸法に制約がない場合には、1.0mmよりも大きく設定されてもよい。この場合では、アンテナ21の受信感度が徐々に低下するが、リード部211Bと集磁部材61,61Aとを密着させた場合に比べて、アンテナ21の受信感度を十分に向上できる。従って、時計1の厚さ寸法に応じて、離間寸法Sを設定すればよい。
前記各実施形態では、集磁部材61は、強磁性部材であるアモルファス金属で構成されていたが、集磁部材61は、文字板14やソーラーパネル15の透磁率よりも大きい透磁率を有する材質で構成すればよく、その材質は文字板14の材質やソーラーパネル15の有無などにより適宜選択すればよい。
前記各実施形態では、集磁部材61はアモルファス箔材で構成されたが、例えば、フェライト材などにより形成される構成や、フェライトめっきなどによりめっき形成する構成、アモルファス金属などの集磁部材が設けられた樹脂シートを貼り付けるなどの構成としてもよい。
前記各実施形態では、集磁部材61はアモルファス箔材で構成されたが、例えば、フェライト材などにより形成される構成や、フェライトめっきなどによりめっき形成する構成、アモルファス金属などの集磁部材が設けられた樹脂シートを貼り付けるなどの構成としてもよい。
前記各実施形態では、集磁部材61は、アモルファス薄膜を複数、積層して形成されていたが、1層で形成されてもよい。
前記各実施形態では、アンテナコア211は、直線状に形成されたコイル巻部211Aと、コイル巻部211Aの両端に円弧状に形成されたリード部211Bとを備える構成としたが、コイル巻部211Aおよびリード部211Bが直線上に配置された構成としてもよい。
前記各実施形態において、文字板14の裏面にソーラーパネル15が固定される例を示したが、これに限定されず、ソーラーパネル15が設けられない構成などとしてもよい。
前記各実施形態では、アンテナコア211は、直線状に形成されたコイル巻部211Aと、コイル巻部211Aの両端に円弧状に形成されたリード部211Bとを備える構成としたが、コイル巻部211Aおよびリード部211Bが直線上に配置された構成としてもよい。
前記各実施形態において、文字板14の裏面にソーラーパネル15が固定される例を示したが、これに限定されず、ソーラーパネル15が設けられない構成などとしてもよい。
前記各実施形態では、アンテナを用いて通信する無線情報として、時刻情報を例示したがこれに限らない。例えば、電波修正時計1内にICカード機能を内蔵させ、電車の定期券や各種プリペイドICカードのような情報を送受信するために利用してもよい。例えば、外装ケース100内にICチップとアンテナ等を組み込み、ICカードを用いた改札機や入退室管理機、各種の課金支払機等に腕時計を近接させて情報をやり取りできるようにしてもよい。この場合、別途、ICカードを出し入れする必要がなく、時計1をはめた手を近付けるだけでよいため、操作性を非常に向上することができる。
従って、本発明の外装ケース100に内蔵されるアンテナとしては、標準電波を受信する場合のような受信専用に用いるものでもよいし、非接触ICを用いたタグのように、情報を送受信するために用いてもよいし、さらには送信専用に用いてもよく、これらは本発明を適用するアンテナ内蔵式電子時計の種類に応じて適宜選択すればよい。
従って、本発明の外装ケース100に内蔵されるアンテナとしては、標準電波を受信する場合のような受信専用に用いるものでもよいし、非接触ICを用いたタグのように、情報を送受信するために用いてもよいし、さらには送信専用に用いてもよく、これらは本発明を適用するアンテナ内蔵式電子時計の種類に応じて適宜選択すればよい。
1…電波修正時計(アンテナ内蔵式電子時計)、21…アンテナ、22…アンテナ枠(間隔設定部材)、51…スペーサー(間隔設定部材)、61,61A…集磁部材、81…テープ材(間隔設定部材、被覆部材)、102…地板(間隔設定部材)、211…アンテナコア、212…コイル、211A…コイル巻部、211B…リード部、W…集磁部材間の距離、S…離間寸法(所定寸法)。
Claims (9)
- 外部から送信される無線電波を受信するアンテナを備えたアンテナ内蔵式電子時計であって、
磁性材料で長手状に形成されるアンテナコアと、
前記アンテナコアに巻回されるコイルとを有し、
前記アンテナコアは、
前記コイルが巻回されるコイル巻部と、
前記コイル巻部の両端から延出する一対のリード部とを備え、
前記リード部の少なくとも一部には、非導電性部材で形成される間隔設定部材を介して集磁部材が設けられ、
前記リード部と前記集磁部材とは、前記間隔設定部材を挟んで配置されることで、前記リード部、間隔設定部材、集磁部材が積層される積層方向に所定寸法、離間して配置されている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記所定寸法は、0.05mm以上、1.0mm以下の寸法に設定されている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1または請求項2に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記一対のリード部には、それぞれ前記間隔設定部材を介して一対の集磁部材が設けられ、
前記各集磁部材間に、導電性部材が配置されている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記一対のリード部には、それぞれ前記間隔設定部材を介して一対の集磁部材が設けられ、
各集磁部材は、前記間隔設定部材と重なる基端側から前記リード部から離れる先端側に向かうにつれて、前記集磁部材間の距離が徐々に大きくなる
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記集磁部材は、複数枚のアモルファス箔が積層されて形成されている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記間隔設定部材は、前記所定寸法の厚みを有するスペーサーである
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記アンテナを固定する地板を備え、
前記間隔設定部材は、前記地板で構成される
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記アンテナコアは、アンテナ枠に保持され、
前記間隔設定部材は、前記アンテナ枠で構成される
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記集磁部材は、被覆部材によって覆われており、
前記間隔設定部材は、前記被覆部材で構成される
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009222218A JP2011069764A (ja) | 2009-09-28 | 2009-09-28 | アンテナ内蔵式電子時計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009222218A JP2011069764A (ja) | 2009-09-28 | 2009-09-28 | アンテナ内蔵式電子時計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011069764A true JP2011069764A (ja) | 2011-04-07 |
Family
ID=44015164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009222218A Pending JP2011069764A (ja) | 2009-09-28 | 2009-09-28 | アンテナ内蔵式電子時計 |
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JP (1) | JP2011069764A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018132352A (ja) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | カシオ計算機株式会社 | 時計 |
-
2009
- 2009-09-28 JP JP2009222218A patent/JP2011069764A/ja active Pending
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JP2018132352A (ja) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | カシオ計算機株式会社 | 時計 |
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