JP2005049154A - アンテナ内蔵式電子時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】外装ケースの外観意匠を向上でき、製造コストを低減でき、小型化も実現できるアンテナ内蔵式電子時計を提供すること。
【解決手段】電波修正時計1は、外装ケース9と、外装ケース9内に配置されたアンテナ21と、モータ411,421と、モータ411,421を受信動作時に停止する駆動制御回路部とを備える。モータ411,421のモータコイル412,422は、アンテナ21の軸方向に隣接して配置される。電波受信時にモータは停止されるので、各モータコイル412,422はアンテナ21の無給電素子として機能する。外部無線情報はモータコイル412,422を通過する際にその磁界強度が高められるため、アンテナ21内を通過する磁束量が高まり、アンテナ特性が向上する。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、時刻情報等を含んだ外部無線情報を受信して時刻修正等の処理を行う電波修正時計に代表されるアンテナ内蔵式電子時計に関する。
【0002】
【背景技術】
外部からの時刻情報を受信して時刻修正を行う電波修正時計等のアンテナ内蔵式電子時計が知られている。
このようなアンテナが内蔵された電子時計においては、指針を駆動するモータの駆動に伴い発生するノイズが受信性能に悪影響を与える可能性があるため、モータコイルとアンテナとは可能な限り平面的に離して配置していた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−121569号公報(段落0010)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、腕時計のような狭いスペース内に、アンテナおよびモータを平面的に離して配置する場合、アンテナの長さ寸法を長くすると、その分、モータに近づくことになる。従って、アンテナの長さをあまり長くできず、アンテナ特性を向上することが難しいという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、アンテナ内蔵式電子時計において、アンテナ特性を向上することができるアンテナ内蔵式電子時計を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のアンテナ内蔵式電子時計は、外装ケースと、この外装ケース内に配置されて外部無線情報を受信するアンテナと、アンテナで受信した外部無線情報を処理する受信手段と、時刻表示手段と、前記受信手段および時刻表示手段の駆動を制御する駆動制御手段とを備え、前記アンテナは、コアおよびコアに巻かれたコイルにより構成され、前記時刻表示手段は、モータコイルを有するモータと、このモータによって駆動される表示部とを備えて構成され、前記モータコイルは、前記アンテナの軸方向に隣接して配置されて前記アンテナのコイルと磁気的に結合可能とされ、前記駆動制御手段は、前記受信手段が駆動されている際に前記モータを停止して前記モータコイルをアンテナの無給電素子として機能させることを特徴とするものである。
【0007】
このような本発明においては、駆動制御手段により、電波受信時にはモータは停止されているので、アンテナの軸方向に隣接してモータコイルを配置した場合でも、モータコイルのノイズが受信信号に影響することを防止できる。
そして、ノイズが発生していないモータコイルは、アンテナの軸方向に隣接して配置することで、アンテナと磁気的に結合し、アンテナの無給電素子(非励磁素子)として機能させることができる。このため、外部無線情報(電波)はモータコイルを通過する際にその磁界強度が高められ、アンテナ内を通過する磁束量が高まるため、アンテナ特性を向上することができる。
なお、モータコイルがアンテナの軸方向に隣接するとは、モータコイルがアンテナの軸先方向に隣接していること、つまり、モータコイルの一方の端部が、他の部材を介すことなく、前記アンテナの一方の端部に近接して配置されていることを意味する。さらに、アンテナおよびモータコイルの各端部が近接して配置されているとは、アンテナおよびモータコイルの各端部同士が当接されている場合に限らず、所定間隔離れて配置されていてもよく、要するに受信動作時に磁気的に結合できる間隔で隣接配置されていればよい。この磁気的結合が可能な間隔は、アンテナ長によって変化し、アンテナ長が長くなると、モータコイルとの間隔が大きくなっても磁気的結合が可能となる。従って、アンテナおよびモータコイルの間隔は、アンテナ長に応じて設定すればよい。
また、モータによって駆動される表示部としては、時針、分針、秒針、クロノグラフ秒針等の各種指針に限らず、日付が印刷された日車等も含むものであり、時計で計時する各種時刻(年月日等も含む)、時間を表示するものであればよい。
【0008】
さらに、前記アンテナおよびモータコイルは、外装ケースの内周面に沿って配置されていることが好ましい。
アンテナおよびモータコイルが外装ケースの内周面に沿って配置されていれば、つまりアンテナおよびモータコイルの軸方向がケース内周面にほぼ沿っていれば、アンテナやモータコイルの端面が外装ケースの内周面に対向していないので、外装ケースを金属製とした場合でも、そのケース内に配置されるアンテナを、外装ケースに近接して配置することができ、アンテナ特性を向上できる。
すなわち、外装ケースを金属製にした場合には、アンテナやモータコイルのように電波の磁束が鎖交する部材の端面が外装ケース内周面に対向して近接配置されると電波がケースで減衰し、受信感度が数デシベル劣化してしまう。このため、アンテナ等の端面を外装ケースから離して配置しなければならないが、その場合には、腕時計のように小さな外装ケース内に配置されるアンテナの場合、アンテナの長さも短くなり、アンテナ特性が低下してしまう。
一方、本発明のように、アンテナ等を外装ケースの内周面に沿って配置すれば、アンテナを外装ケース内周面に近接配置しても、コアの端面は外装ケースからある程度離すことができる。従って、外装ケースを金属製とした場合でも、アンテナの受信感度の劣化を抑えることができ、アンテナの長さもある程度確保できて、アンテナ特性の低下も防止できるとともに、時計を小型化することもできる。
その上、外装ケースを金属製にできるため、金属調の外観が得られて高級感を高めることができる。
さらに、アンテナおよびモータコイルを外装ケースに沿って配置しているので、ケース内部のムーブメント等を配置するスペースを大きく確保できるので、ケース内のスペースを有効に利用することができる。従って、時計の小型化をより促進できる。
なお、前記アンテナやモータコイルの軸方向とは、アンテナやモータコイルが直線状に形成されている場合はその長手方向であり、アンテナやモータコイルの平面形状が円弧形状とされている場合、その軸線はアンテナ等の中心軸を通る円周方向となる。
【0009】
また、前記外装ケースの少なくとも一部は金属で構成されていることが好ましい。
外装ケースが金属製ケースで構成されていたり、プラスチック製ケースに金属製カバーを取り付けて構成されている場合のように、少なくとも一部、特に外装ケース表面に金属を用いれば、高級感の高い外観意匠のアンテナ内蔵式電子時計とすることができる。
【0010】
さらに、前記駆動制御手段は、前記受信手段が駆動されている際に、前記モータコイルを所定の電位に固定することが好ましい。
前記受信手段が駆動されて外部無線情報を前記アンテナで受信する際にはモータが停止されるが、このモータ停止時にモータコイルを所定の電位に固定すれば、モータコイルがオープン状態になっている場合に比べて、モータコイルの状態を安定化できるため、アンテナ特性を向上することができる。
【0011】
また、前記モータは少なくとも2つ設けられ、これらの2つのモータは、前記アンテナを挟んで配置されていることが好ましい。
例えば、時分針と、秒針とを駆動する2つのモータが設けられていたり、時刻表示用の指針とクロノグラフ用の指針とを駆動するモータがそれぞれ設けられている場合、2つのモータをアンテナを挟んで配置すれば、各モータコイルをアンテナの無給電素子として利用できる。この場合、アンテナに対して、いずれの方向から電波が鎖交しても、必ずいずれかのモータコイルを介して鎖交されることになるため、時計に対する電波の向きに関係なく、アンテナ特性を向上することができる。
なお、3つ以上のモータが設けられている場合、アンテナに隣接配置される2つのモータ以外のモータは、アンテナに隣接配置されたモータに更に隣接配置してもよい。
【0012】
さらに、前記コアは積層アモルファス箔からなる磁性体で構成されていることが好ましい。この際、アモルファス箔の積層方向は時計の厚さ方向でもよいし、時計の平面方向(前記厚さ方向に直交する方向)でもよい。
積層アモルファス箔としては、コバルト系アモルファス金属、鉄系アモルファス金属磁性材料等の各種アモルファス金属薄板が利用できる。このような磁性体コアとして、積層アモルファス箔を用いれば、磁束が流れる方向の断面積を小さくでき、磁束変化により生じる渦電流が抑制され、鉄損を小さくできる。すると、渦電流により生じる磁界を抑制することができ、結果としてアンテナの受信感度を向上させることができる。
また、アモルファス箔の積層方向を時計の厚さ方向、つまり時計の裏蓋および表面ガラスを結ぶ方向にした場合には、アンテナの前記厚さ方向の寸法を小さくすることができる。すなわち、アモルファス箔の厚さ寸法は、通常、0.01mm〜0.05mm程度であり、このアモルファス箔を10〜30枚程度積層してアンテナが構成される。従って、コアのアモルファス積層方向の厚さ寸法は、最大でも1.5mm程度であり、従来のフェライトコアなどに比べて非常に薄くすることができる。このため、時計自体の厚さ寸法も小さくでき、薄型で高級感のある時計を提供できる。
さらに、アモルファス箔の積層方向を時計の平面方向、つまり時計の裏蓋および表面ガラスを結ぶ方向に対して直交する方向にした場合には、アンテナの前記平面方向の寸法を小さくすることができる。このため、時計内部においてアンテナが占める平面スペースを小さくでき、ムーブメント等の配置スペースを大きくすることができる。また、アンテナを外装ケース内周面に沿って平面円弧状に形成する場合、矩形状に切り出したアモルファス箔を湾曲させて積層すればよく、簡単かつ効率的に製造することができる。
【0013】
また、本発明の時計は、電力供給用の電池を備え、前記アンテナは外装ケースの内周面の中心を挟んで前記電池の反対側に配置されていることが好ましい。
電池は、通常、ステンレス製のケースを備えて構成されており、アンテナの近傍に配置されるとアンテナ特性に影響を与える。従って、アンテナおよび電池を外装ケースの中心を挟んで配置すれば、アンテナおよび電池を離して配置でき、電池によるアンテナ特性の低下を防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明にあたって、同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1には、本発明の第1実施形態に係る電子機器としての電波修正時計1の構成を示すブロック図が示されている。
本発明の電波修正時計1は、一般的な電波修正時計と同様の構成を備えるものであり、時刻情報を含む電波(外部無線情報)を受信する通信手段としての受信手段2と、駆動制御手段である駆動制御回路部3と、指針を駆動する駆動手段4と、時刻をカウントするカウンタ部6と、電力を供給する電力供給手段7と、リュウズなどの外部入力装置8とを備えて構成されている。
【0015】
受信手段2は、電波を受けるアンテナ21と、コンデンサ等で構成されてアンテナ21で受信する電波に同調させる同調回路部22と、アンテナ21で受けた情報を処理する受信回路23と、受信回路23で処理された時刻データを記憶する時刻データ記憶回路部24とを備えて構成されている。
アンテナ21は、図2に示すように、磁性体コア211にコイル212を巻いて構成されており、必要に応じて、耐食性に優れるカチオン電着塗装等で絶縁を施したものである。
【0016】
磁性体コア211は、例えば、コバルト系のアモルファス箔(例;Co50wt%以上のアモルファス箔)を型で打ち抜くか、エッチングで成形したものを10〜30枚程接着して重ね合わせ、焼鈍等の熱処理を行って磁気特性を安定化させたものである。すなわち、磁性体コア211は、平面円弧状のアモルファス箔を時計の厚み方向に積層して構成されている。なお、磁性体コアとしては、積層アモルファス箔に限定されず、フェライトを用いてもよく、この場合には、型等で成形し、熱処理して製造すればよい。
ここで、磁性体コア211の各アモルファス箔は、厚さ寸法が0.01mm〜0.05mm程度であるため、例えば30枚積層した場合、磁性体コア211の積層方向の厚さ寸法は0.3〜1.5mm程度である。アモルファス材はフェライトに比べて磁気特性が良いため、より小型・薄型のアンテナ21を実現できる。そして、アンテナ特性は、コアの体積によって影響されるため、アンテナを薄くする分、アンテナ特性を維持するには、アンテナの平面積を大きくするか、アンテナ長さ(コア長さ)を長くする必要がある。従って、本実施形態では、磁性体コア211の幅寸法は例えば0.5〜3.0mm程度であり、長さは15〜30mm程度とされている。なお、アモルファス金属板の厚みが0.05mmより厚くなると、板圧中央部は迅速な冷却を行うことが困難なため、金属はアモルファス化させることなく結晶化されてしまう。すなわち、アモルファス金属を製造するには、金属が結晶化される以前に、迅速な冷却作業を行う必要があり、そのためには、金属の厚みを薄くしなくてはならない。また、アモルファス金属板の厚みが0.01mmより薄くなると、組立作業等において、アモルファス金属板の強度が弱くなって変形しやすくなるので、部品の位置決め作業や部品の取扱作業等が非常にやりにくくなる。
【0017】
コイル212は、長波標準電波(40〜77.5kHz)を受信する場合は、10mH程度のインダクタンス値が必要となる。このため、本実施形態では、コイル212として直径0.1μm程度のウレメット線を数百ターンほど巻いて構成している。なお、本実施形態では、コイル212の巻き作業を容易にし、端部の巻きくずれを防止するため、コイル212をコア211の端面211Bまで巻くのではなく、コア211の端面211Bから所定寸法(通常は数ミリ)離した位置まで巻いている。従って、コア211の端部211Aには、コイル212が巻かれていない部分が存在することになる。
また、コイル212の巻き方としては、特に限定されず、乱巻きなどでもよいが、特に整列巻きが好ましい。整列巻きを採用すれば、コイル線材間の無駄な空間が無くなり、同じインダクタンス値を得るためのコイル体積を小さくできる。なお、本実施形態では、コア211が平面円弧状であるため、次のようにしてアンテナ21を製造している。まず、ボビンに自己融着電線のコイル212を巻いた後、熱もしくは溶液に浸してコイル212を固める。コイル212が固まった後、ボビンを引き抜き、ボビンを引き抜くことで形成されたコイル212の貫通孔部分に前記磁性体コア211を挿入してアンテナ21を完成させている。なお、コイルを巻いたボビンにコアを挿入してアンテナを構成してもよい。この場合、ボビンが存在する分、サイズが大きくなるが、アンテナを容易に製造できる。
【0018】
同調回路部22は、図3に示されるように、アンテナ21に対して並列に接続された2つのコンデンサ22A,22Bを備えて構成され、一方のコンデンサ22Bはスイッチ22Cを介してアンテナ21に接続されている。
そして、駆動制御回路部3から出力される周波数切替え制御信号により、前記スイッチ22Cをオンまたはオフすることで、アンテナ21で受信する電波の周波数を切り替えるように構成されている。これにより、例えば、日本国内において、送信周波数40kHzのおおたかどや山(東日本)の標準電波出力局と、送信周波数60kHzのはがね山(西日本)の標準電波出力局とから出力されている2種類の周波数の長波標準電波を切り替えて受信することができるように構成されている。
【0019】
受信回路23は、図3に示されるように、アンテナ21によって受信された長波標準電波信号を増幅する増幅回路231と、増幅された長波標準電波信号から所望の周波数成分のみを抜き出すバンドパスフィルタ232と、長波標準電波信号を平滑化し復調する復調回路233と、増幅回路231のゲインコントロールを行ない長波標準電波信号の受信レベルが一定になるように制御するAGC(Automatic Gain Control)回路234と、復調された長波標準電波信号をデコードして出力するデコード回路235とを備えて構成されている。
受信回路23で受信され信号処理された時刻データは、図1に示すように、時刻データ記憶回路部24に出力されて記憶される。
受信回路23は、予め設定されたスケジュールや外部入力装置8による強制受信操作等によって、駆動制御回路部3から出力される受信制御信号に基づいて時刻情報の受信を開始する。
【0020】
駆動制御回路部3は、図1に示されるように、パルス合成回路31からのパルス信号が入力される。パルス合成回路31は、水晶振動子などの基準振動子311からの基準パルスを分周してクロックパルスを生成し、また、基準パルスからパルス幅やタイミングの異なるパルス信号を発生させる。
【0021】
駆動制御回路部3は、一秒に一回出力され秒針を駆動させる秒駆動パルス信号PS1と、一分間に一回出力され時分針を駆動させる時分駆動パルス信号PS2とを、各秒駆動回路41、時分駆動回路42に出力して、指針の駆動を制御する。すなわち、各駆動回路41,42は、各回路41、42からのパルス信号によって駆動されるステッピングモータからなる秒モータ411,時分モータ421を駆動し、これにより各モータ411,421に接続された秒針と、分針および時針とを駆動する。そして、各指針、モータ411,421、駆動回路41,42によって時刻を表示する時刻表示手段が構成されている。なお、時刻表示手段としては、1つのモータで、時針、分針、秒針を駆動するものでもよい。
【0022】
カウンタ部6は、秒をカウントする秒カウンタ回路部61と、時分をカウントする時分カウンタ回路部62とを備えて構成されている。
秒カウンタ回路部61は、秒位置カウンタ611と、秒時刻カウンタ612と、一致検出回路613とを備えて構成されている。秒位置カウンタ611および秒時刻カウンタ612はともに60カウント、つまり1Hzの信号が入力された場合には60秒でループするカウンタである。秒位置カウンタ611は、駆動制御回路部3から秒駆動回路41に供給される駆動パルス信号(秒駆動パルス信号PS1)をカウントしている。つまり、秒針を駆動させる駆動パルス信号をカウントすることによって、秒針が示している秒針の位置をカウントしている。
秒時刻カウンタ612は、通常は、駆動制御回路部3から出力される1Hzの基準パルス信号(クロックパルス)をカウントする。また、受信手段2で時刻データを受信した場合には、この時刻データのうちの秒データに合わせてカウンタ値が修正される。
【0023】
同様に、時分カウンタ回路部62は、時分位置カウンタ621と、時分時刻カウンタ622と、一致検出回路623とを備えて構成されている。時分位置カウンタ621および時分時刻カウンタ622はともに24時間分の信号が入力されるとループするカウンタである。時分位置カウンタ621は、駆動制御回路部3から時分駆動回路42に供給される駆動パルス信号(時分駆動パルス信号PS2)をカウントし、時針、分針が示している時分針の位置をカウントしている。
時分時刻カウンタ622は、通常は、駆動制御回路部3から出力される1Hzのパルス(クロックパルス)をカウントする(正確には1Hzを60回計数したところで1カウントとする)。また、受信手段2で時刻データを受信した場合には、この時刻データのうちの時分データに合わせてカウンタ値が修正される。
【0024】
各一致検出回路613,623は、各位置カウンタ611,621と各時刻カウンタ612,622とのカウント値の一致を検出し、一致しているか否かを示す検出信号を駆動制御回路部3に出力する。
駆動制御回路部3は、各一致検出回路613,623から不一致信号が入力されると、一致信号が入力されるまで各駆動パルス信号PS1,PS2を出力し続ける。このため、通常運針時は、駆動制御回路部3から1Hzの基準信号によって各時刻カウンタ612,622のカウンタ値が変化して位置カウンタ611,621と不一致となると、各駆動パルス信号PS1,PS2が出力されて各指針が動くとともに、各位置カウンタ611,621が時刻カウンタ612,622と一致することになり、この動作を繰り返すことで、通常の運針制御が行われる。
また、受信した時刻データで各時刻カウンタ612,622が修正されると、そのカウンタ値に各位置カウンタ611,621のカウンタ値が一致するまで、各駆動パルス信号PS1,PS2が出力され続け、指針が早送りされて正しい時刻に修正される。
【0025】
電力供給手段7は、自動巻発電機や太陽電池(ソーラー発電機)等によって構成された発電手段としての発電装置71と、発電装置71で発電された電力を蓄電する高容量二次電源72とを備えて構成されている。高容量二次電源72は、リチウムイオン電池のような二次電池が利用できる。なお、電力供給手段7としては、銀電池等の一次電池を用いてもよい。
外部入力手段としての外部入力装置8は、リュウズ等を備え、受信動作や時刻合わせなどを行うために利用される。
【0026】
次に、電波修正時計1の具体的構造について説明する。
電波修正時計1は、図4,5にも示すように、約リング状に形成されたケーシング(胴)91と、ケーシング91の表面側に装着されたカバーガラス92と、ケーシング91の裏面側に着脱可能に取り付けられた裏蓋93とを備えている。ケーシング91は、ステンレス鋼、真鍮、チタン等の金属材で構成されている。従って、ケーシング91によって、本実施形態における金属製の外装ケース(時計ケース)9が構成されている。外装ケース9内には、アンテナ21を含む前記各構成が組み込まれている。
すなわち、駆動制御回路部3およびカウンタ部6を構成する受信IC81、CPU82、基準振動子311等が取り付けられた回路基板や、駆動手段4を構成するモータ411,421や輪列40等が組み込まれた時計体(ムーブメント)98、電力供給手段7を構成する高容量二次電源(二次電池)72、時計体の表面側に設けられた文字板95や地板96等の各構成部材が組み込まれている。
なお、アンテナ21は熱可塑性樹脂(ホットメルト)、紫外線硬化型エポキシ等を用いて地板96に固定されている。また、アンテナ21の緩衝材としての機能を持たせるため、弾性のあるシーリング材を利用して固定してもよい。
【0027】
ここで、アンテナ21と受信IC81とは2本の配線で接続されている。すなわち、コイル212をアンテナ端部から取り出して回路基板80にはんだ付けすることにより、アンテナ21と受信IC81とは電気的に接続されている。なお、前記電気的接続は、アンテナ21にポリイミド等からなるフレキシブル基板を取り付け、この基板を回路基板にネジ留めすることなどで行ってもよい。
また、文字板95は、黄銅(真鍮、Bs)、洋白(洋銀、NS)等の金属で製造されたものを用いることもできるが、プラスチックやセラミックなどの非導電性部材(電気絶縁体)、つまり標準電波を通し易い材質のもので構成されていることが好ましい。
裏蓋93は、ケーシング91と同様な金属材で構成してもよいが、プラスチックやガラス等の非導電性部材(電気絶縁体)、つまり電波を通し易い材質で構成されていることが好ましい。
【0028】
ケーシング91の対向する2カ所、通常は文字板95における12時方向および6時方向には、時計バンドを連結するための連結用突片(カン)94がそれぞれ突設されている。このケーシング91に取り付けられる時計バンド97は、複数の駒部材をピン(バネ棒等)で互いに回動可能に連結することで構成されている。そして、端部の駒部材もケーシング91にピンで回動可能に連結されている。
【0029】
アンテナ21は、ケーシング91つまり外装ケース9の円周状の内周面91Aに沿って配置されている。すなわち、図4に示すように、アンテナ21の磁性体コア211の平面形状は、内周面91Aと略同心円の円弧状に形成され、コイル212は磁性体コア211に巻かれることで平面略円弧状に構成されている。
ここで、コイル212の両端部211Aの端面と内周面91Aの中心点Oとを結ぶ線分の交差角度θ1は略50〜60度とされている。
また、アンテナ21は、外装ケース9の中心点Oに対して9時方向に配置されている。一方、高容量二次電源(二次電池)72は、前記中心点Oに対し略4時方向に配置されている。従って、アンテナ21および二次電池72は、中心点Oを挟んで互いに略反対側に配置され、比較的離れて配置されている。また、基準振動子311も略1時方向に配置され、受信IC81等と比べてアンテナ21から離れて配置されている。なお、アンテナ21とムーブメント98との間には、緩衝材として、図示しないプラスチック製円板からなるスペーサが設けられている。
【0030】
アンテナ21で長波標準電波等の電波を受信するときは、図6にも示すように、電波の一部である磁界成分は、アンテナ21のコア211を、その一方の端部211Aから他方の端部211Aへと通過する。すると、コア211に巻回されたコイル212に交流電流が誘導され、これに伴ってコイル212の両端に交流電圧が発生する。そして、この交流電圧がアナログ受信信号として受信回路23に流れる。
そして、このアナログ受信信号を受信回路23で増幅、復調、デコード等の処理をしてデジタルの時刻データとし、時刻データ記憶回路部24に記憶している。すなわち、アンテナ21は、コア211の各端部211Aを結ぶ延長線方向(コア211やコイル212の軸方向)の磁界に反応する指向性を有している。従って、コア211やコイル212の軸方向に、無給電素子となる各モータ411,421が隣接して配置されていると、アンテナ21の磁束量が増えてアンテナ特性を向上することができる。
なお、コア211の端部211Aと二次電池72や基準振動子311までの距離は、前記各モータ411,421までの距離よりも大きくされ、二次電池72や基準振動子311が鎖交磁界に影響しないようにされている。すなわち、二次電池72はステンレス等の金属製ケースを備えているため、コア211に近接して配置されると鎖交磁界に影響を与える。一方、基準振動子311は、32.768kHzの水晶振動子が利用されており、この振動周波数が長波受信周波数(40kHz)に近いため、基準振動子311がアンテナ21に近接して配置されると、アンテナ21にノイズとして信号が混入する可能性がある。従って、二次電池72や基準振動子311は、コア211に対し、各モータ411,421よりも離して配置されている。
【0031】
次に、各モータ411,421および各駆動回路41,42の具体的構成に関して説明する。なお、各駆動回路41,42の構成は、基本的には同じであるため、秒モータ411の駆動回路41を例示して説明する。
秒モータ411および時分モータ421は、パルス信号によって駆動されるステッピングモータで構成されている。具体的には、図4に示すように、駆動回路41,42から供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル412,422と、この駆動コイル412,422によって励磁されるステータ413,423と、ステータ413,423の内部において励磁される磁界により回転するロータ414,424と、前記駆動コイル412,422内に挿通されて前記ステータ413,423に接続されたコア415,425とを備えている。
【0032】
秒モータ411のロータ414の回転は、かなを介してロータ414に噛合された五番車、四番車等からなる輪列40Aによって秒針に伝達される。一方、時分モータ421のロータ424の回転は、三番車、二番車、日の裏車、筒車等からなる輪列40Bによって分針、時針に伝達されている。
【0033】
各駆動回路41,42は、図7に示すように、直列に接続されたpチャンネルMOS43AおよびnチャンネルMOS44Aと、直列に接続されたpチャンネルMOS43BおよびnチャンネルMOS4Bとによって構成されたブリッジ回路を備えている。
また、駆動回路41,42は、pチャンネルMOS43A,43Bとそれぞれ並列に接続された回転検出用抵抗45A,45Bと、これらの抵抗45A,45Bにチョッパパルスを供給するためのサンプリング用のpチャンネルMOS46A,46Bとを備えている。従って、これらのMOS43A,43B,44A,44B,46A,46Bの各ゲート電極に駆動制御回路部3からそれぞれのタイミングで所定の極性およびパルス幅の制御パルスを印加することにより、駆動コイル412に極性の異なる駆動パルスを供給したり、あるいは、ロータ414の回転検出用や磁界検出用の誘起電圧を励起する検出用のパルスを供給することができるようになっている。
【0034】
ここで、各モータ411,421のモータコイル412,422は、図8に示すように、前記アンテナ21の軸方向に隣接し、かつ、モータコイル412,422の軸方向がアンテナ21の軸方向にほぼ沿って配置されている。より具体的には、アンテナ21のコア211における軸線つまりコア211の幅方向中心を通る円弧状の軸線と、モータコイル412,422の軸線との交差角度θ2は、所定角度以下、例えば45度以下とされている。なお、円弧状の軸線と直線状の軸線との交差角度θ2は、円弧状の軸線および直線状の軸線の交点における前記円弧の接線L1と、直線状の軸線L2との交差角度θ2で表される。
また、図5に示すように、各モータ411,421の高さ位置は、アンテナ21の高さ位置と略同じ位置に配置されている。なお、モータ411,421の駆動コイル412,422の厚さ寸法はアンテナコイル212の厚さ寸法よりも小さいため、本実施形態ではアンテナ21の高さ寸法内にモータ411,421が納まるように配置されている。
【0035】
このような構成による電波修正時計1の動作を説明する。
まず、通常時の時刻表示について説明する。通常は、駆動制御回路部3は、パルス合成回路31から入力されるパルス信号(基準信号)を利用し、1Hzのパルス信号を送って秒時刻カウンタ612のカウンタ値をカウントアップする。秒時刻カウンタ612がカウントアップして秒位置カウンタ611のカウンタ値と異なると、一致検出回路613はその不一致を検出して駆動制御回路部3に不一致信号を出力する。駆動制御回路部3は、その不一致信号に基づいて、秒駆動パルス信号PS1を出力する。この秒駆動パルス信号PS1の出力により、秒位置カウンタ611がカウントアップされるとともに、秒駆動回路41の各MOS43A,43B,44A,44Bが適宜オン、オフされることで秒モータ411が駆動され、秒針が駆動される。以上の処理は一致検出回路613で各カウンタ611,612の値が一致するまで行われる。従って、通常運針時は、秒時刻カウンタ612に1Hzが入力されてカウンタ値が「1」カウントアップされる毎に、秒駆動パルス信号PS1が1つ出力され、秒針が1秒分毎ステップ運針される。
時分についても同様に、時分時刻カウンタ622でカウントされるカウント値に時分位置カウンタ621のカウント値を一致させるように駆動制御回路部3から時分駆動パルス信号PS2が出力され、時分駆動パルス信号PS2に応じて時分駆動回路42から時分モータ421にパルス信号が出力され時針、分針が駆動される。
【0036】
次に、時刻情報を受信する場合の動作について説明する。
駆動制御回路部3は、設定された受信開始時間になると、図9に示すように、受信制御信号をオン(Hレベル信号)に切り替えて受信回路23を作動させる。同時に、駆動制御回路部3は、1秒ごとに出力していたモータ駆動用パルスの出力は停止する一方で、所定のパルス信号を秒駆動回路41および時分駆動回路42に出力し、各MOS43A,43Bをオンして駆動コイル412の両端を電位VDDに接続してショート状態する。なお、本実施形態では、電位VDD(高電圧側)を基準電位(GND)に取り、VSS(低電圧側)を電源電圧として生成している。
【0037】
駆動制御回路部3は、各モータ411,421の駆動コイル412をショート状態にした後、受信回路23を駆動して時刻情報の受信を開始する。なお、外部入力装置8による受信動作開始の操作によって強制的に開始(強制受信)させることも可能であるが、この場合も外部入力装置8によって受信動作が指示されると、駆動制御回路部3はまず駆動コイル412をショートしてその電圧を所定電位(例えばVDD)に固定した後、受信回路23を駆動して時刻情報の受信を開始する。
受信回路23が作動されると、アンテナ21を介して受信された電波(時刻情報)は受信回路23で処理されたのち、記憶回路部24に記憶される。このとき、受信した時刻データが正しいか否かの検証も合わせて行われる。具体的には、長波標準電波の時刻情報は1分毎のデータとなるため、受信した複数の時刻データが1分間隔の異なるデータになっているか等で判断される。
受信された時刻情報が正しいデータと判断されると、駆動制御回路部3の指示によって、時刻データは秒時刻カウンタ612と時分時刻カウンタ622に出力され、秒時刻カウンタ612と時分時刻カウンタ622のカウント値が修正される。この際、駆動コイル412のショート状態も解除される。
そして、各時刻カウンタ612,622のカウント値が修正された結果、各位置カウンタ611,621と異なる値になると、それらのカウント値が一致するまで各一致検出回路613,623の不一致信号を受けて、駆動制御回路部3は、各駆動パルス信号PS1、PS2を出力し、各指針を駆動する。この指針の駆動は、各カウンタ値が一致するまで早送りで継続されるため、受信時刻に合わせて指針位置が自動的に修正され、時刻合わせが行われる。
【0038】
前述の本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)アンテナ21に隣接してモータ411,421のモータコイル412,422を配置し、かつ、駆動制御回路部3により、受信回路23の駆動時つまり電波受信時にはモータ411,421を停止するように構成したので、各モータコイル412,422を、アンテナ21の無給電素子として利用できる。このため、アンテナ21を鎖交する電波の磁界の磁束量を、無給電素子である各モータコイル412,422を通すことで高めることができ、その分、アンテナ21の特性を向上できる。
【0039】
(2)駆動制御回路部3により受信回路23の駆動時に、前記モータコイル412,422を所定の電位(VSS)に固定して安定化させているので、オープン状態となっている場合に比べて、アンテナ特性をより一層向上することができる。
【0040】
(3)アンテナ21およびモータコイル412,422を、外装ケース9の内周面91Aに沿って配置しているので、アンテナ21やモータコイル412,422において電波が鎖交する端面と、この端面に対向する位置にある内周面91Aとの間隔を比較的大きくすることができる。このため、モータコイル412,422やコイル212を鎖交する標準電波の磁界が外装ケース9によって妨げられることが少なくなり、金属製の外装ケース9を用いた場合でも、アンテナ特性の低下を抑えることができる。
従って、金属製のケース9を用いても外部無線情報を受信することができるため、ケースをプラスチック等で構成した場合に比べて高級感の高い外観意匠が得られ、これによりデザイン上の制約も少ない電波修正時計1を提供することができる。その上、外装ケース9に切欠部を形成したり、外装ケースをプラスチックと金属の2重ケースにする必要がないため、製造コストも低減できる。さらに、アンテナ21を内周面91Aに近接して配置できるので、アンテナ21の長さもある程度確保できて、アンテナ特性の低下も防止できるとともに、時計1を小型化することもできる。
【0041】
(3)アンテナ21の軸線と、アンテナ21に隣接して配置されるモータコイル412,422の軸線との交差角度θ2を45度以下と小さくしたので、モータコイル412,422およびアンテナ21間で磁束をスムーズに鎖交させることができ、その分、アンテナ特性を向上することができる。
【0042】
(4)2つのモータコイル412,422をアンテナ21を挟んで配置したので、一方のモータコイル412からアンテナ21を介してモータコイル422に磁束が流れる場合、および、他方のモータコイル422からアンテナ21を介してモータコイル412に磁束が流れる場合のいずれの場合も、電波はモータコイル412,422を介してアンテナ21を鎖交するため、電波の向きに関係なく、アンテナ特性を向上することができる。
【0043】
(5)アンテナ21を高容量二次電源(二次電池)72から離して配置しているので、金属ケースを有する電池72がアンテナ特性に影響を与えることを減少でき、アンテナ特性の低下をより一層抑えることができる。
また、アンテナ21を基準振動子311からも離して配置しているので、基準振動子311の信号が受信信号にノイズとして混入することを防止でき、アンテナ特性の低下をより一層抑えることができる。
【0044】
(6)アンテナ21を平面円弧状に形成したので、アンテナ21をその全長に渡ってケース内周面91Aに沿って配置できる。このため、内周面91Aとアンテナ21との間の隙間を非常に小さくできてケース9内部のデッドスペースを無くすことができ、ケース9の内部空間を有効に利用することができる。このため、外装ケース9の小型化を可能とし、例えば、男性用の腕時計に比べて小さい女性用の腕時計においてもアンテナ21を内蔵させることができる。
その上、アンテナ21および各モータ411,421を隣接配置し、かつ、内周面91Aに沿って配置しているため、ケース9の内部に配置される輪列40、電池72、IC81,82等の配置スペースを十分に確保でき、レイアウトの自由度も高めることができる。
【0045】
(7)アンテナ21のコイル212は、その中心角が50度以上となるように構成されているので、コイル212の長さ(アンテナ長)を14〜15mm程度以上にすることができ、標準電波を受信することができる。すなわち、腕時計における外装ケース内周面の直径は、通常、30〜32mm程度である。従って、前記コイルが平面円弧状あるいは円弧状に近い平面多角形のコアに巻かれている場合、そのコイルの長さ(アンテナ長さ)は、円弧の半径(約15〜16mm)×中心角(55度であれば、55/180×π)で計算でき、約14〜15mm程度となる。長波標準電波(40〜77.5KHz)を受信する場合、アンテナ長は15mm程度あれば良いので、前記交差角度が50度以上であれば、長波標準電波を受信するアンテナとして利用でき、電波修正時計を構成することができる。
【0046】
(8)外装ケース9をプラスチック等の金属材以外で構成する場合、必要な強度を確保するために、肉厚にしたり補強リブを設けるなど、ケース9の製造に工夫を要するが、本実施形態では金属製のケース9を用いているので、プラスチック製の場合と同じ肉厚にした場合には、より強度の高いケース9にできたり、同じ強度を確保するために必要なケース9の肉厚寸法を小さくすることができる。
【0047】
(9)アモルファス箔の積層方向を時計1の厚さ方向、つまり時計の裏蓋93および表面ガラス92を結ぶ方向にしているので、アンテナ21の厚さ寸法を、フェライトコア等を用いた場合に比べて非常に小さくすることができる。このため、時計1自体の厚さ寸法も小さくでき、薄型で高級感のある時計1を提供できる。
また、アンテナ21は磁性体コア211が挿入されているので、アンテナ21の指向性をよりシャープにでき、アンテナ特性を向上できる。
【0048】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、1つのモータコイルのみをアンテナ21に隣接させていることが前記第1実施形態と相違するものであるため、その部分のみを説明する。なお、以下の各実施形態において、前述した各実施形態と同一または同様の構成部分には同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
第2実施形態では、図10に示すように、アンテナ21の両端のうちの一方の端部のみに隣接してモータコイル431を配置している。なお、アンテナ21の軸線およびモータコイル431の軸線の交差角度は前記実施形態と同様に45度以下とされている。
この第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0049】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、アンテナの平面形状が前記第1,2実施形態と相違するものであるため、その部分のみを説明する。第3実施形態のアンテナ51の磁性体コア511は、図11に示すように、各端部511Aと、各端部511A間を連結する中間部511Bとを備えている。ここで、各端部511Aおよび中間部511Bは平面円弧状ではなく、直線状に形成されている。
ここで、コイル512の両端部と内周面91Aの中心点Oとを結ぶ線分の交差角度θ3は105度程度であり、前記各実施形態と同様に50度以上とされている。また、コア511の端部511Aの軸線L1と、端部511Aに隣接して配置されたモータコイル431の軸線L2との交差角度θ3は約45度、つまり45度以下とされている。これらのアンテナ51およびモータコイル431は、外装ケース9の内周面91Aに沿って配置されている。
なお、図11では、1つのモータコイル431のみがアンテナ51に隣接配置されているが、第1実施形態と同様に2つのモータコイルをアンテナ51を挟んで隣接配置してもよい。
【0050】
この第3実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、(10)アンテナ51を平面円弧形状ではなく、多角形状に構成したので、コア511をアモルファス板から切り出して形成する作業や、コイル512の巻線作業を、円弧形状のコア211を用いた場合に比べてより容易に行うことができ、アンテナ51の製造作業性を向上できる。
【0051】
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、以上述べた実施の形態に対し、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができる。
例えば、アンテナの構成としては、前記各実施形態のものに限らず、例えば、第3実施形態のコア511の中間部511Bを複数の直線部で構成し、このコア511にコイル512を巻き付けた平面多角形状のアンテナを用いてもよい。このアンテナは、前記第3実施形態のアンテナ51と同様に、コアの切り出しやコイルの巻線作業を容易にできる上、前記アンテナ51に比べてより円弧形状に近くなるため、アンテナとケース内周面91A間のデッドスペースを前記アンテナ51に比べて小さくでき、スペース効率を向上できる。
さらに、コアの中間部を円弧状に形成し、両端部を直線状に構成したアンテナを用いてもよい。
また、アンテナとしては、平面直線状(棒状)のコアを有するアンテナでもよい。但し、前記各実施形態のように、平面円弧状等としたほうが、ケース内周面91Aに沿って配置できてムーブメント98の配置スペースを確保できる点で有利である。
【0052】
また、アンテナのコアは全長に渡って同じ幅寸法で構成されているものに限らず、コイルが巻かれない両端部の幅寸法を、コイルが巻かれる部分に比べて大きく形成してもよい。このようにコア両端部の幅寸法を大きくすれば、コイルが巻かれた部分の厚さ寸法を変えることなく、コアの体積を大きくすることができ、アンテナを大きくすることなく、アンテナ特性を向上することができる。
なお、この場合、コアのコイルを巻く部分には、20〜30μm程度の厚みの絶縁テープを巻いておくことが好ましい。この絶縁テープを巻いておけば、コイルとコアとを確実に絶縁でき、かつ、コアが断面矩形状に形成されている場合に、巻線がコアの角のエッジで切れることを防止できる。また、コアの段部つまりコイルが巻かれる部分の端部には、ポリエステル等でできた略U字型の巻き枠をセットすれば、コイルを容易に巻くことができるとともに、コイル端部の巻きくずれを防ぐことができる。
【0053】
また、アンテナの配置位置は、前記第1実施形態のようなケース9内において時計の9時方向に限らず、時計の9時方向や、6時方向、3時方向などの他の位置でもよい。但し、3時方向には通常、りゅうずの巻真やボタンの軸等が設けられ、これらと干渉しないようにアンテナを配置しなければならないため、他の6,9,12時方向に配置することが好ましい。特に、2時および4時にボタンが配置されている場合には、アンテナを12時方向や6時方向に配置すると、アンテナやモータコイルがボタンの軸に干渉しないように、アンテナの長さが制限されるおそれがあるため、アンテナを9時方向に配置することが最も好ましい。
【0054】
また、モータコイルは、アンテナの軸先方向に隣接しかつ各軸線の交差角度が所定角度以下に配置されていることが好ましい。ここで、所定角度としては、アンテナおよびコイルの各コア端面間の距離等によって設定され、要するに、電波受信時にアンテナコイルおよびモータコイル間で磁気的に結合可能な角度に設定されていればよい。例えば、各コア端面間の距離が短ければ交差角度が比較的大きくても、例えば交差角度が50度前後でも磁気的結合が可能となるが、各コア端面間の距離が長いと磁気的結合が難しくなるため、交差角度を比較的小さくしなければならない。なお、通常の腕時計では、各コア端面間の距離は約5mm以下程度に設定でき、この場合の前記交差角度は約45度以下とすればよい。
すなわち、モータコイルを無給電素子として利用する場合には、モータコイルの軸線とアンテナの軸線との交差角度が大きいと、モータコイルを流れる磁束は大きく方向を変えなければアンテナ内を鎖交できない。これに対し、モータコイルおよびアンテナの各軸方向に沿った線分の交差角度を所定角度、例えば45度以下と小さくすれば、モータコイルからアンテナにスムーズに磁束を流すことができ、その分、アンテナ特性を向上することができる。
従って、交差角度を約30度以下程度とより一層小さくすれば、電波の磁束がスムーズに流れてアンテナ特性を向上できる点でより好ましい。なお、アンテナの軸線と、モータコイルの軸線との交差角度が所定角度以下と小さいことは、アンテナの軸線方向(軸方向)にモータコイルの軸線方向(軸方向)が略沿っていると表現することもできる。
また、各軸線の交差角度が所定角度以下で配置されているとは、図8に示すように、時計の平面方向の交差角度が所定角度以下の場合に限らず、時計の断面方向(前記平面方向に直交する方向)の交差角度が所定角度以下の場合も含み、さらには、平面方向および断面方向の各交差角度がそれぞれ所定角度以下の場合も含むものである。
【0055】
また、アンテナコイル212の端面を軸方向に延長した領域内に、前記モータコイル412,422のアンテナ側の端面の少なくとも一部が配置されていることが好ましい。すなわち、図8に示すように、アンテナコイル212を平面的に見た場合、つまりアンテナ21を時計表面から見た場合に、アンテナコイル212の外周側の外形形状の延長線と、内周側の外形形状の延長線とで区画形成される幅領域内にモータコイル412,422のアンテナ21側の端面の少なくとも一部が配置されるとともに、アンテナコイル212を断面的に見た場合、つまりアンテナ21を時計側面から見た場合に、アンテナコイル212の上面側の外形形状の延長線と、下面側の外形形状の延長線とで区画形成される幅領域内にモータコイル412,422のアンテナ21側の端面の少なくとも一部が配置されていることが好ましい。
このような位置関係でアンテナ21およびモータ411,421を配置すれば、アンテナコイル212およびモータコイル412,422間を磁気的に結合し易くすることができる。
この際、特に、モータコイル412,422のアンテナ21側の端面全体を前記幅領域内に配置すれば、その分、アンテナコイル212とモータコイル412,422との磁気的結合が強固になり、アンテナ特性を向上できる。
なお、アンテナ21とモータコイル412,422との交差角度を5度以下程度と非常に小さくして、モータコイル412,422のアンテナ21側端面だけでなく、モータコイル412,422全体を前記幅領域内に配置すれば、アンテナ特性をより一層向上できる。
【0056】
また、本発明の時計1における外装ケース9は、金属製のものに限らず、例えば、図12に示すように、プラスチックケース110の表面にステンレスやチタン等の金属製カバー111を取り付けて構成されたものでもよい。さらに、外装ケース9は、合成樹脂やセラミックなどの非導電性材料で構成してもよく、さらにはこれらプラスチック等にメタリック塗装などの表面処理を施して金属層を形成したもので構成してもよい。但し、外装ケースの少なくとも一部を金属製としたほうが高級感のある外観とすることができる利点がある。
さらに、裏蓋93も金属製のものに限らず、例えば、図12に示すように、金属製の外周リング93A内にガラス板93Bを嵌め込んだものを用いてもよい。裏蓋93の一部をガラス製にすれば、電波がガラス板93B部分から外装ケース9内部に侵入し易くなるため、受信感度を向上できる。同様に、文字板95もプラスチック製にすれば、電波がケース9内に入りやすくなり、受信感度を向上できる。
【0057】
前記実施形態では、アモルファス箔を平面円弧形状に形成して時計1の厚み方向(縦方向)に積層してコア211を製造していたが、アモルファス箔を平面矩形状に形成して時計の平面方向(時計の厚み方向に対して直交する方向つまり横方向)に積層してコアを製造してもよい。この場合、各アモルファス箔を湾曲させる必要があるが、アモルファス箔は薄膜であるため、比較的容易に湾曲できるため問題はない。その上、各アモルファス箔を平面円弧形状に成形する必要が無く、平面矩形状(長方形状)に成形できるため、各アモルファス箔つまりはコアを簡単にかつ効率的に製造することができる。
さらに、アンテナのコアとしては、積層アモルファス箔で構成されたものに限らず、フェライトコアなどの磁性体を用いてもよい。
また、アンテナコアの長さは、適宜設定でき、例えば、円弧状に形成された場合であれば、その中心角が180度程度まで長くすることもでき、さらに180度以上とすることもできる。アンテナ特性は、アンテナの長さが長い方が向上する。従って、アンテナ長を最低15mm程度確保する場合には前記中心角は50〜60度程度とすればよいが、アンテナ特性をより向上させる点では中心角をより大きくすることが好ましい。一方で、前記中心角を180度以上とすると、アンテナ21の両端部の軸方向つまり鎖交磁界(磁束)が入る方向および出る方向と、アンテナ21の中間部における磁束の方向とが90度以上となり、磁界成分の流れがスムーズでなくなるため、180度を大幅に超えて大きくすることは好ましくない。従って、アンテナコアの長さは円弧状あるいは円弧に近似した多角形状に形成した場合、その中心角が約50度〜240度程度の範囲に納めることが好ましく、前記鎖交磁束の方向やアンテナ特性を考慮すると、前記中心角が約60〜180度の範囲であることが好ましい。なお、実際には、モータコイルや電池等の他の部品の配置スペース等も考慮して設定すればよい。
なお、コアが円弧状に形成されていない場合でも、各端面の位置関係が円弧状の場合と同様となるように構成すればよい。
【0058】
さらに、本発明において、無給電素子として利用されるモータは、時計において一般的に用いられるステップモータ等が利用できる。従って、モータのコアも、パーマロイ等の一般的な時計のステップモータに使用されるコアが利用できる。
【0059】
また、前記実施形態では、アンテナ21と電池72とを中心点Oを挟んで反対側に配置していたが、必ずしもそのような配置に限定されず、より近接して配置してもよい。同様に、基準振動子311とアンテナ21との配置関係も前記実施形態に限定されず、例えば、電池72や基準振動子311とアンテナ21との間隔を距離W1以下にしてもよい。
さらに、前記各実施形態では、コアの両端部近傍までコイルを巻いていたが、コアの中間部のみにコイルを巻いてもよい。但し、アンテナ特性やスペース効率の点では前記実施形態のようにコアの両端部近傍までコイルを巻くことが好ましい。
また、2つ以上のモータが存在する場合、各モータコイルをアンテナの一方の端部側に順次並べて配置してもよい。
【0060】
さらに、アンテナ21によって受信する無線情報としては、時刻情報を含む長波標準電波に限定されない。例えば、時刻情報を受信する場合でも、その無線信号としては、300MHz帯の微弱電波無線、400MHz帯の特定小電力無線、2.4GHz帯のBluetooth(ブルートゥース)等を利用してもよい。これらの無線を受信する場合には、周波数が高いため、コイル212のターン数は少なくてよく、アンテナ21も小さくできる。
【0061】
また、電波を用いた無線通信に限らず、電磁結合方式や電磁誘導方式等の他の無線通信方式を用いてもよい。なお、電磁結合や電磁誘導方式は、通信機器同士を近接させる必要があるが、ステンレス等の非磁性体であれば金属部分でも透過して通信が可能なため、アンテナが内蔵されるケースをステンレス等の金属製で構成できる利点がある。
【0062】
さらに、前記アンテナ21を用いて通信する無線情報としては、時刻情報に限らない。例えば、時計1内にICカード機能を内蔵させ、電車の定期券や各種プリペイドICカードのような情報を送受信するために利用してもよい。例えば、ケース9内にICチップとアンテナ等を組み込み、ICカードを用いた改札機や入退室管理機、各種の課金支払機等に腕時計を近接させて情報をやり取りできるようにしてもよい。この場合、別途、ICカードを出し入れする必要がなく、時計をはめた手を近付けるだけでよいため、操作性を非常に向上することができる。
従って、本発明の外装ケース9に内蔵されるアンテナ21としては、標準電波を受信する場合のような受信専用に用いるものでもよいし、非接触ICを用いたタグのように、情報を送受信するために用いてもよいし、さらには送信専用に用いてもよく、これらは本発明を適用する電子時計つまりはアンテナ内蔵式電子機器の種類に応じて適宜選択すればよい。
【0063】
本発明のアンテナ内蔵式電子機器としては、前述の電波修正時計に限定されず、例えば、前記ICカード機能のみが設けられた電子機器等の各種電子機器にも適用できる。例えば、電子機器としては、脈拍や体温等の測定機器や通信、通話機能を備えた通信機器、カレンダやスケジュール、アドレス帳機能を備えた携帯情報端末機器、電子計算機能を備えた携帯型コンピュータ、音楽や画像、映像再生機能を備えたAV機器、非接触型通信機能を備えた個人情報管理用機器等の各種の無線情報の通信機能を有する電子機器に適用できる。
これらの電子機器においても、例えば本体に液晶表示部等を設け、外装ケース9内に組み込まれたアンテナで受信したり、外部に送信する情報、例えば残金情報や使用履歴等の情報を表示するようにしてもよい。さらには、電子機器から利用者のID情報を通信できるようにし、その電子機器と通信するシステム側から利用者に情報を提供するようにしてもよい。例えば、交通機関への乗降車時や、イベント会場や店舗への入退場時、会社等への出退勤時に、利用者全員にメッセージを送ったり、特定の人(IDで特定)に特別なメッセージ(特典ポイントの案内、イベント情報)を送るようにしてもよい。
【0064】
また、アンテナ21は、ループアンテナに限らず、誘導体アンテナ等の他のアンテナを用いてもよく、これらは送信あるいは受信する無線情報の種類等に応じて適宜設定すればよい。なお、ループアンテナを用いる場合は、磁性体コアが挿入されていないものを用いてもよい。
【0065】
【発明の効果】
前述のように本発明のアンテナ内蔵式電子時計によれば、アンテナ内蔵式電子時計において、アンテナ特性を向上することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】前記実施形態のアンテナの構成を示す斜視図である。
【図3】前記実施形態の受信回路の構成を示すブロック図である。
【図4】前記実施形態の時計の概略平面図である。
【図5】前記実施形態の時計の概略断面図である。
【図6】アンテナによる電波の受信を説明する概念図である。
【図7】モータの駆動回路を示す回路図である。
【図8】前記実施形態のアンテナおよびモータコイルの配置関係を示す概略図である。
【図9】前記実施形態におけるモータパルスおよび受信制御信号を示す信号波形図である。
【図10】本発明の第2実施形態の時計の概略平面図である。
【図11】本発明の第3実施形態の時計の概略平面図である。
【図12】本発明の他の変形例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1,1A…電波修正時計、2…受信手段、3…駆動制御回路部、4…駆動手段、9…外装ケース、21,51…アンテナ、71…発電装置、72…高容量二次電源、80…回路基板、91…ケーシング、91A…内周面、92…カバーガラス、93…裏蓋、95…文字板、96…地板、211,511…磁性体コア、212,512…コイル、311…基準振動子、411…秒モータ、421…時分モータ、412,422,431…モータコイル。

Claims (7)

  1. 外装ケースと、この外装ケース内に配置されて外部無線情報を受信するアンテナと、アンテナで受信した外部無線情報を処理する受信手段と、時刻表示手段と、前記受信手段および時刻表示手段の駆動を制御する駆動制御手段とを備え、
    前記アンテナは、コアおよびコアに巻かれたコイルにより構成され、
    前記時刻表示手段は、モータコイルを有するモータと、このモータによって駆動される表示部とを備えて構成され、
    前記モータコイルは、前記アンテナの軸方向に隣接して配置されて前記アンテナのコイルと磁気的に結合可能とされ、
    前記駆動制御手段は、前記受信手段が駆動されている際に前記モータを停止し、前記モータコイルをアンテナの無給電素子として機能させることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  2. 請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記アンテナおよびモータコイルは、外装ケースの内周面に沿って配置されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記外装ケースの少なくとも一部は金属で構成されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記駆動制御手段は、前記受信手段が駆動されている際に、前記モータコイルを所定の電位に固定することを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記モータは少なくとも2つ設けられ、各モータは、前記アンテナを挟んで配置されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記コアは積層アモルファス箔からなる磁性体で構成されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    電力供給用の電池を備え、前記アンテナは、外装ケースの内周面の中心を挟んで前記電池の反対側に配置されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008178544A (ja) * 2007-01-24 2008-08-07 Olympus Corp 無線給電システム、カプセル内視鏡、及びカプセル内視鏡システム
JP2010223920A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Seiko Epson Corp アンテナ内蔵式電子時計
JP2016219583A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 共立電気計器株式會社 空芯コイルの作製方法、空芯コイル、ロゴスキーコイル、クランプセンサおよびクランプ式電流計

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