JP2005077361A - アンテナ内蔵式電子時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アンテナ特性の低下を防止でき、かつ、時計を容易に小型化できるアンテナ内蔵式電子時計を提供すること。
【解決手段】電波修正時計1は、外装ケース9と、外装ケース9内に配置されたアンテナ21とを備える。アンテナ21および外装ケース9の金属部分の最短距離をW1、コアの長さおよび断面積の値をL,S、Aを所定の定数とした際に、W1>A×L/Sとなる位置にアンテナ21を配置する。アンテナ21の指向性に応じて配置位置を設定することで、アンテナ21の受信感度の低下を抑えつつ、ケース9に近接配置でき、アンテナ特性の低下防止と時計の小型化を実現できる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、時刻情報等を含んだ外部無線情報を受信して時刻修正等の処理を行う電波修正時計に代表されるアンテナ内蔵式電子時計に関する。
外部からの時刻情報を受信して時刻修正を行う電波修正時計等のアンテナ内蔵式電子時計が知られている。
このようなアンテナが内蔵された電子時計として、金属製のケース内にプラスチック材料製のスペーサリングを配置し、このスペーサリングの内側にアンテナを配置することで、アンテナと金属ケースとの間に所定の隙間を確保し、電波受信が金属ケースに影響してアンテナ特性が悪化することを防止したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−33571号公報(図1)
ところで、外装ケース内には、アンテナの他に、指針を駆動するモータや輪列、電池等の電源やIC、水晶振動子等が配置される。このため、他の部品の配置スペースを確保した上で、アンテナを金属ケースから離して配置しようとすると、外装ケースをある程度大きく形成しなければならず、時計の小型化が困難であるという問題があった。
一方、外装ケースに対しアンテナを近接させると、前述したように、アンテナ特性が悪化するという問題がある。
本発明の目的は、アンテナ内蔵式電子時計において、アンテナ特性の低下を防止でき、かつ、時計の小型化も容易に行うことができるアンテナ内蔵式電子時計を提供することにある。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計は、少なくとも一部が金属製の外装ケースと、この外装ケース内に配置されて外部無線情報を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した外部無線情報を処理する受信手段と、時刻表示手段とを備え、前記アンテナは、コアに巻かれたコイルにより構成され、外装ケースの金属部分とアンテナとの最短距離をW1、コアの長さの値をL、コアの断面積の値をS、所定の定数をAとした際に、
Figure 2005077361
となる位置に前記アンテナが配置されていることを特徴とするものである。
ここで、通常は、前記最短距離W1の単位はmmであり、コアの長さの値Lはコアの長さをLmmとした時の数値Lであり、コア断面積の値Sはコアの断面積をSmm2とした時の数値Sであり、所定の定数Aは単位mmの定数値である。なお、定数Aは、アンテナの特性、外装ケースの金属部分の材質、外装ケースの形状等に基づいて設定されるものであり、特に外装ケースの内周面と外装ケースにおいてガラスを支持する見切り部分の内周面との段差部分の寸法などによって設定すればよい。なお、通常の腕時計においては、定数Aは、0.3〜0.7mm程度とすればよく、さらに0.4〜0.6mm程度にすることが好ましく、特に「0.5mm」程度とすることがより好ましい。
また、コアの長さLは、コアが直線状に形成されている場合には、その両端面間の距離を意味する。一方で、コアが平面湾曲していたり、その長手方向の途中で折曲されて平面多角形状に形成されている場合には、コアの両端間の直線距離としてもよいし、コアの軸線に沿った距離(コアが平面円弧状に形成されている場合には、その円弧状の中心軸の長さ)としてもよい。この場合、同じアンテナであっても、直線距離とした場合と軸線距離とした場合とで長さLの数値が相違するが、定数Aを設定する際に、直線距離用あるいは軸線距離用の定数Aを設定し、その設定された定数Aに応じた距離Lを選択して用いればよい。
さらに、前記最短距離W1は、通常は、アンテナを外装ケースの内周面に沿って配置した場合、アンテナの側面とケース内周面との距離つまりアンテナの軸直交方向の距離が最短距離となる。
このような本発明において、前記定数Aは、例えば基準となるアンテナを用いて実験あるいはシミュレーションによって求められる。例えば、L=20mm、S=5mm2のアンテナを基準アンテナとした場合、外装ケースに対する距離W1を変化させ、受信感度が許容範囲でかつ外装ケースに最も近接した場合の距離W1を実験等で求め、その距離から前記定数Aを算出する。
次に、時計つまり外装ケースのサイズ等に応じて使用するアンテナのサイズ(L,S)を設定し、上記数2に各数値を代入してW1を求める。そして、アンテナを外装ケースに対し、少なくとも前記距離W1は離して配置する。
なお、アンテナの配置位置の外装ケースからの距離の下限は前記距離W1で設定されるが、上限は特に設定されていない。アンテナは、受信感度向上の点では、外装ケースの金属部分から離して配置することが好ましいため、前記上限は、時計のサイズや他の部品の納まり等によって設定され、可能な範囲で外装ケースから離して配置すればよい。
このような本発明においては、Aは定数であるため、L/Sが大きくなると、つまり基準となるアンテナに比べて、実際に使用するアンテナの長さLが長くなったり、断面積Sが小さくなると、前記数2で求められる外装ケースからの最短距離W1は大きくなるため、アンテナは基準となるアンテナに比べて外装ケースから離して配置される。
一方、L/Sが小さくなると、つまり基準となるアンテナに比べて、実際に使用するアンテナの長さLが短くなったり、断面積Sが大きくなると、外装ケースからの最短距離W1は小さくなるため、アンテナは基準となるアンテナに比べて外装ケースにより近接して配置される。
ここで、電子時計内に組み込まれるアンテナは、通常、バーアンテナが利用され、このバーアンテナは、図15,16に示すように、通常、指向性を有する。この図15,16から分かるように、アンテナの指向性は、細長い形状のアンテナ800Aのほうが、太く短い形状のアンテナ800Bに比べて鋭くなる。なお、一方のアンテナの指向性が他方のアンテナよりも鋭い(強い)とは、一方のアンテナの半値角が、他方のアンテナの半値角よりも狭いことを意味し、逆に、一方のアンテナの指向性が他方のアンテナよりも鈍い(弱い)とは、一方のアンテナの半値角が、他方のアンテナの半値角よりも広いことを意味する。
そして、指向性が鋭い場合、つまりアンテナの長手方向に直交する方向の電波の受信感度が高く、その他の方向の電波の受信感度が大幅に低下する場合に、アンテナの長手方向に直交する方向に外装ケースの金属部分が近接配置されると、アンテナで受信可能な電波の多くが外装ケースの金属部分で遮られ、アンテナにおける受信感度が低下してしまう。
一方、指向性が鈍い場合、つまりアンテナの長手方向に直交する方向の電波の受信感度が最も高いが、その他の方向の電波の受信感度も比較的高く、大幅に低下することがない場合に、アンテナ長手方向の直交方向に外装ケースの金属部分が近接配置されても、他方向からの電波を受信しやすいため、アンテナにおける受信感度の低下は抑えられる。
本発明においては、L/Sが大きいアンテナの場合、つまり基準アンテナに比べて細長くて指向性が鋭い(強い)アンテナの場合には、外装ケースに対する最短距離W1が大きくなる。従って、アンテナを外装ケースから距離W1よりも離して配置すれば、指向性の強いアンテナを用いていても、受信感度の低下を抑えることができる。
一方、L/Sが小さいアンテナの場合、つまり基準アンテナに比べて太く短くて指向性が鈍い(弱い)アンテナの場合には、外装ケースに対する最短距離W1が小さくなる。従って、アンテナを外装ケースから距離W1だけ離して配置すれば、基準アンテナに比べて外装ケースに近接配置しても、指向性の弱いアンテナを用いているので、受信感度の低下を抑えることができる。
従って、他の部品との納まりの関係でアンテナを外装ケースにある程度近接して配置しなければならない場合には、L/Sの小さなアンテナつまり指向性の鈍いアンテナを用いるようにすることで、ケースの小型化およびアンテナ受信感度の低下を防止することができる。また、アンテナを外装ケースから程度離して配置できる場合には、L/Sの大きなアンテナつまり指向性の鋭いアンテナを用いるようにすることで、アンテナ受信感度の低下を防止することができる。
このように、L/Sの値、つまりアンテナの指向性に応じて外装ケースの金属部分からの距離W1を適切にかつ容易に求めることができるので、アンテナを外装ケースに可能な限り近付けて時計の小型化を図ることができる。
さらに、L/Sという新規なパラメータに基づいて最短距離W1を求めることができるので、アンテナの配置位置の設計を容易に行うことができる。
本発明は、少なくとも一部が金属製の外装ケースと、この外装ケース内に配置されて外部無線情報を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した外部無線情報を処理する受信手段と、時刻表示手段とを備え、前記アンテナは、コアに巻かれたコイルにより構成され、外装ケースの金属部分とアンテナとの最短距離W1が、外装ケースの金属部分と電池との最短距離W5よりも大きいことを特徴とするものでもよい。
このような本発明においては、前記距離W1は前記距離W5よりも大きいため、アンテナは外装ケースに対してある程度の距離だけ離れて配置されることになる。一方で、電池は、外装ケースにより近接して配置することができる。ここで、例えば、腕時計では、時計のムーブメント中心部に輪列を配置するため、時計を構成する部品の中で最も大きな部品である電池は、外周部に配置されることになる。このため、腕時計のムーブメントの直径は電池の外側の位置でほぼ決定される。一方で、電波時計のようなアンテナ内蔵式電子時計において金属ケースを採用する場合は、前述したように、アンテナを外装ケースからある程度離す必要がある。ここで、電池は、外装ケースに近接して配置しても問題ないため、ムーブメントの直径をなるべく小さく構成するには、電池外周位置で決定されるムーブメント外周よりアンテナを内側に配置すればよい。
従って、アンテナを外装ケースから離して配置することで、外装ケースの少なくとも一部が金属製であってもアンテナ特性の低下を防止することができるとともに、電池は外装ケースに近接配置でき、ケース内部のスペースを有効利用できて時計を小型化できる。
その上、外装ケースの少なくとも一部を金属製にできるため、金属調の外観が得られて高級感を高めることもできる。
ここで、前記アンテナ内蔵式電子時計は、外装ケース内に配置される中枠を備え、前記中枠は、電気伝導性を有しない材料で構成され、かつ、外装ケースの内周面に沿って配置されるとともに、アンテナおよび外装ケース間に配置されたアンテナ隣接部と、アンテナ隣接部以外の中枠本体部とを備え、アンテナ隣接部における外装ケースの中心からケース外周に向かう径方向の厚さ寸法は、中枠本体部の径方向の厚さ寸法に比べて大きくされていることが好ましい。
また、本発明は、少なくとも一部が金属製の外装ケースと、この外装ケース内に配置されて外部無線情報を受信するアンテナと、外装ケース内に配置される中枠と、前記アンテナで受信した外部無線情報を処理する受信手段と、時刻表示手段とを備え、前記アンテナは、コアに巻かれたコイルを備えて構成され、前記中枠は、電気伝導性を有しない材料で構成され、かつ、外装ケースの内周面に沿って配置されるとともに、アンテナおよび外装ケース間に配置されたアンテナ隣接部と、アンテナ隣接部以外の中枠本体部とを備え、アンテナ隣接部における外装ケースの中心からケース外周に向かう径方向の厚さ寸法は、中枠本体部の径方向の厚さ寸法に比べて大きくされていることを特徴とするものでもよい。
時計では、指針や輪列は外装ケースの平面方向中心位置に配置されるため、アンテナやモータ、電池等は外装ケースの内周面近くに配置されることになる。
しかしながら、前記特許文献1のスペーサリングは、時計の平面方向つまり外装ケース中心から外周側に向かう径方向の厚さ寸法が一定であるため、その分、モータ、輪列、電池等のムーブメントを配置するスペースが小さくなり、外装ケースをある程度大きく形成しなければならず、時計の小型化が困難であるという問題があった。
一方で、請求項3または請求項4に記載の各発明においては、少なくとも一部が金属製の外装ケース内に配置される中枠において、アンテナおよび外装ケース間に配置されるアンテナ隣接部の径方向の厚さ寸法を、他の中枠本体部の厚さ寸法よりも大きく形成、つまり、アンテナに隣接する部分のみを厚く形成している。このため、アンテナは外装ケースから所定寸法離して配置することができる。一方で、アンテナに隣接しない中枠本体部は薄く形成できるので、モータや電池等は、外装ケースに近接して配置することができる。
従って、アンテナを外装ケースから離して配置することで、外装ケースの少なくとも一部が金属製であってもアンテナ特性の低下を防止することができるとともに、アンテナ以外の部品は外装ケースに近接配置でき、ケース内部のスペースを有効利用できて時計を小型化できる。
その上、外装ケースの少なくとも一部を金属製にできるため、金属調の外観が得られて高級感を高めることもできる。
すなわち、前記各発明は、アンテナは金属製の外装ケースからある程度離す必要があるが、モータや電池等の回路部分は外装ケースに近接して配置しても問題はない点に着目してなされたものであり、アンテナおよび外装ケース間に中枠を介装し、この中枠の径方向の厚さ寸法を、アンテナに隣接して配置される部分と、それ以外の部分とで異ならせることで、アンテナを外装ケースから確実に離して配置し、かつ、モータや電池等の他の部品は外装ケースに近接して配置可能に構成し、アンテナ特性の劣化の防止と、時計の小型化とを両立させたものである。
ここで、前記アンテナ隣接部および中枠本体部の各径方向の厚さ寸法はそれぞれ一定の厚さ寸法とされ、中枠の内周面におけるアンテナ隣接部および中枠本体部の接続部分は段差が形成されているものでもよい。
このように構成すれば、中枠の外周面を段差の無い円周面状に形成することもでき、一般的な外装ケースに容易に組み込むことができる。
この際、前記中枠の内側には前記アンテナを含むムーブメントが配置され、このムーブメントの外周面には前記中枠の段差に係合する段部が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、中枠の段差に係合する段部をムーブメントに形成したので、中枠に対してムーブメントが回転することを防止できる。このため、アンテナを確実にアンテナ隣接部に隣接配置させることができ、位置合わせ作業が容易になって組立作業性も向上できる。
また、前記アンテナ隣接部の径方向の厚さ寸法は中枠本体部との接続部分から徐々に大きくなるように形成されているものでもよい。
このように構成すれば、内周面に段部が形成されない中枠を構成できるので、ムーブメントの外周に段部を形成する必要が無くなり、ムーブメントの外周面を円周面にすることができるため容易に形成することができる。
さらに、前記中枠はリング状に形成されて外装ケースの内周面の全周に渡って配置されるとともに、巻真が挿通される溝が形成されているものでもよい。このような構成によれば、中枠がリング状、例えば円環状に形成されているので、中枠の強度を向上できる。
また、前記中枠は略リング状に形成されて外装ケースの内周面の略全周に渡って配置されるとともに、巻真が挿通される位置で切断されているものでもよい。このような構成によれば、中枠の一部が切断された略リング状、例えば平面略C字状に形成されているので、巻真が配置されている状態でも容易に中枠を配置でき、時計の組立作業性を向上できる。
さらに、前記外周ケースの内周面は略円周面状に形成され、前記アンテナ隣接部は平面円弧状に形成され、前記アンテナはコアの軸方向がアンテナ隣接部の延長方向に略沿って配置されていることが好ましい。
このような構成においては、アンテナは、その軸方向がアンテナ隣接部に略沿って配置されているため、アンテナは外周ケースの内周面にほぼ沿って配置されることになる。このため、アンテナの軸方向端面が外装ケースの内周面に対向していないので、外装ケースの少なくとも一部を金属製とした場合でも、そのケース内に配置されるアンテナを、外装ケースに比較的近接して配置することができ、アンテナ隣接部の径方向の厚さ寸法を比較的小さくでき、アンテナ特性を向上できる。
すなわち、外装ケースの少なくとも一部を金属製にした場合には、アンテナのように電波の磁束が鎖交する部材の端面が金属製の外装ケース内周面に対向して近接配置されると電波がケースで減衰し、受信感度が数デシベル劣化してしまう。このため、アンテナ等の端面を外装ケースから離して配置しなければならないが、その場合には、腕時計のように小さな外装ケース内に配置されるアンテナの場合、アンテナの長さも短くなり、アンテナ特性が低下してしまう。
一方、本発明のように、アンテナを中枠つまり外装ケースの内周面に沿って配置すれば、アンテナを外装ケース内周面に近接配置しても、コアの端面は外装ケースからある程度離すことができる。従って、外装ケースの少なくとも一部を金属製とした場合でも、アンテナの受信感度の劣化を抑えることができ、アンテナの長さもある程度確保できて、アンテナ特性の低下も防止できるとともに、時計を小型化することもできる。
なお、アンテナのコアは積層アモルファス箔からなる磁性体で構成されていることが好ましい。この際、アモルファス箔の積層方向は時計の厚さ方向でもよいし、時計の平面方向(前記厚さ方向に直交する方向)でもよい。
積層アモルファス箔としては、コバルト系アモルファス金属、鉄系アモルファス金属磁性材料等の各種アモルファス金属薄板が利用できる。このような磁性体コアとして、積層アモルファス箔を用いれば、磁束が流れる方向の断面積を小さくでき、磁束変化により生じる渦電流が抑制され、鉄損を小さくできる。すると、渦電流により生じる磁界を抑制することができ、結果としてアンテナの受信感度を向上させることができる。
また、アモルファス箔の積層方向を時計の厚さ方向、つまり時計の裏蓋および表面ガラスを結ぶ方向にした場合には、アンテナの前記厚さ方向の寸法を小さくすることができる。すなわち、アモルファス箔の厚さ寸法は、通常、0.01mm〜0.05mm程度であり、このアモルファス箔を10〜30枚程度積層してアンテナが構成される。従って、コアのアモルファス積層方向の厚さ寸法は、最大でも1.5mm程度であり、従来のフェライトコアなどに比べて非常に薄くすることができる。このため、時計自体の厚さ寸法も小さくでき、薄型で高級感のある時計を提供できる。
さらに、アモルファス箔の積層方向を時計の平面方向、つまり時計の裏蓋および表面ガラスを結ぶ方向に対して直交する方向にした場合には、アンテナの前記平面方向の寸法を小さくすることができる。このため、時計内部においてアンテナが占める平面スペースを小さくでき、ムーブメント等の配置スペースを大きくすることができる。また、アンテナを中枠つまり外装ケース内周面に沿って平面円弧状に形成する場合、矩形状に切り出したアモルファス箔を湾曲させて積層すればよく、簡単かつ効率的に製造することができる。
また、前記アンテナ隣接部は、アンテナに加わる衝撃力をやわらげる緩衝機構を備えていることが好ましい。ここで、緩衝機構としては、例えば、アンテナ隣接部にスリットや凹部を形成して、アンテナ隣接部を弾性変形させることができるものや、アンテナ隣接部を硬質樹脂および軟質樹脂の二層構造として軟質樹脂部分を変形させることができるもの等が利用できる。要するに、緩衝機構としては、落下等によって時計に衝撃が加わった場合に、アンテナに加わる力を吸収できるものが利用できる。
アンテナ隣接部に緩衝機構が設けられていれば、時計に衝撃が加わった場合に、アンテナに加わる力を吸収でき、アンテナの破損を防止することができる。
ここで、前記アンテナ式電子時計は、電力供給用の電池を備え、前記アンテナは、外装ケースの内周面の中心を挟んで前記電池の反対側に配置されていることが好ましい。
このような構成によれば、アンテナと電池とを所定距離だけ離して配置できるので、金属製の電池がアンテナ感度に与える影響を小さくでき、アンテナの受信感度を向上することができる。
本発明のアンテナ内蔵式電子時計によれば、アンテナ特性の低下を防止でき、かつ、時計の小型化も容易に行うことができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明にあたって、同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1には、本発明の第1実施形態に係る電子機器としての電波修正時計1の構成を示すブロック図が示されている。
本発明の電波修正時計1は、一般的な電波修正時計と同様の構成を備えるものであり、時刻情報を含む電波(外部無線情報)を受信する通信手段としての受信手段2と、駆動制御手段である駆動制御回路部3と、指針を駆動する駆動手段4と、時刻をカウントするカウンタ部6と、電力を供給する電力供給手段7と、リュウズなどの外部入力装置8とを備えて構成されている。
受信手段2は、電波を受けるアンテナ21と、コンデンサ等で構成されてアンテナ21で受信する電波に同調させる同調回路部22と、アンテナ21で受けた情報を処理する受信回路23と、受信回路23で処理された時刻データを記憶する時刻データ記憶回路部24とを備えて構成されている。
アンテナ21は、図2に示すように、磁性体コア211にコイル212を巻いて構成されており、必要に応じて、耐食性に優れるカチオン電着塗装等で絶縁を施したものである。
磁性体コア211は、例えば、コバルト系のアモルファス箔(例;Co50wt%以上のアモルファス箔)を型で打ち抜くか、エッチングで成形したものを10〜30枚程接着して重ね合わせ、焼鈍等の熱処理を行って磁気特性を安定化させたものである。すなわち、磁性体コア211は、平面円弧状のアモルファス箔を時計の厚み方向に積層して構成されている。なお、磁性体コアとしては、積層アモルファス箔に限定されず、フェライトを用いてもよく、この場合には、型等で成形し、熱処理して製造すればよい。
ここで、磁性体コア211の各アモルファス箔は、厚さ寸法が0.01mm〜0.05mm程度であるため、例えば30枚積層した場合、磁性体コア211の積層方向の厚さ寸法は0.3〜1.5mm程度である。アモルファス材はフェライトに比べて磁気特性が良いため、より小型・薄型のアンテナ21を実現できる。そして、アンテナ特性は、コアの体積によって影響されるため、アンテナを薄くする分、アンテナ特性を維持するには、アンテナの平面積を大きくするか、アンテナ長さ(コア長さ)を長くする必要がある。従って、本実施形態では、磁性体コア211の幅寸法は例えば0.5〜3.5mm程度であり、長さは15〜30mm程度とされている。なお、アモルファス金属板の厚みが0.05mmより厚くなると、板圧中央部は迅速な冷却を行うことが困難なため、金属はアモルファス化させることなく結晶化されてしまう。すなわち、アモルファス金属を製造するには、金属が結晶化される以前に、迅速な冷却作業を行う必要があり、そのためには、金属の厚みを薄くしなくてはならない。また、アモルファス金属板の厚みが0.01mmより薄くなると、組立作業等において、アモルファス金属板の強度が弱くなって変形しやすくなるので、部品の位置決め作業や部品の取扱作業等が非常にやりにくくなる。
コイル212は、長波標準電波(40〜77.5kHz)を受信する場合は、10mH程度のインダクタンス値が必要となる。このため、本実施形態では、コイル212として直径0.1μm程度のウレメット線を数百ターンほど巻いて構成している。なお、本実施形態では、コイル212の巻き作業を容易にし、端部の巻きくずれを防止するため、コイル212をコア211の端面211Bまで巻くのではなく、コア211の端面211Bから所定寸法(通常は数ミリ)離した位置まで巻いている。従って、コア211の端部211Aには、コイル212が巻かれていない部分が存在することになる。
また、コイル212の巻き方としては、特に限定されず、乱巻きなどでもよいが、特に整列巻きが好ましい。整列巻きを採用すれば、コイル線材間の無駄な空間が無くなり、同じインダクタンス値を得るためのコイル体積を小さくできる。なお、本実施形態では、コア211が平面円弧状であるため、次のようにしてアンテナ21を製造している。まず、ボビンに自己融着電線のコイル212を巻いた後、熱もしくは溶液に浸してコイル212を固める。コイル212が固まった後、ボビンを引き抜き、ボビンを引き抜くことで形成されたコイル212の貫通孔部分に前記磁性体コア211を挿入してアンテナ21を完成させている。なお、コイルを巻いたボビンにコアを挿入してアンテナを構成してもよい。この場合、ボビンが存在する分、サイズが大きくなるが、アンテナを容易に製造できる。
同調回路部22は、図3に示されるように、アンテナ21に対して並列に接続された2つのコンデンサ22A,22Bを備えて構成され、一方のコンデンサ22Bはスイッチ22Cを介してアンテナ21に接続されている。
そして、駆動制御回路部3から出力される周波数切替え制御信号により、前記スイッチ22Cをオンまたはオフすることで、アンテナ21で受信する電波の周波数を切り替えるように構成されている。これにより、例えば、日本国内において、送信周波数40kHzのおおたかどや山(東日本)の標準電波出力局と、送信周波数60kHzのはがね山(西日本)の標準電波出力局とから出力されている2種類の周波数の長波標準電波を切り替えて受信することができるように構成されている。
受信回路23は、図3に示されるように、アンテナ21によって受信された長波標準電波信号を増幅する増幅回路231と、増幅された長波標準電波信号から所望の周波数成分のみを抜き出すバンドパスフィルタ232と、長波標準電波信号を平滑化し復調する復調回路233と、増幅回路231のゲインコントロールを行ない長波標準電波信号の受信レベルが一定になるように制御するAGC(Automatic Gain Control)回路234と、復調された長波標準電波信号をデコードして出力するデコード回路235とを備えて構成されている。
受信回路23で受信され信号処理された時刻データは、図1に示すように、時刻データ記憶回路部24に出力されて記憶される。
受信回路23は、予め設定されたスケジュールや外部入力装置8による強制受信操作等によって、駆動制御回路部3から出力される受信制御信号に基づいて時刻情報の受信を開始する。
駆動制御回路部3は、図1に示されるように、パルス合成回路31からのパルス信号が入力される。パルス合成回路31は、水晶振動子などの基準振動子311からの基準パルスを分周してクロックパルスを生成し、また、基準パルスからパルス幅やタイミングの異なるパルス信号を発生させる。
駆動制御回路部3は、一秒に一回出力され秒針を駆動させる秒駆動パルス信号PS1と、一分間に一回出力され時分針を駆動させる時分駆動パルス信号PS2とを、各秒駆動回路41、時分駆動回路42に出力して、指針の駆動を制御する。すなわち、各駆動回路41,42は、各回路41、42からのパルス信号によって駆動されるステッピングモータからなる秒モータ411,時分モータ421を駆動し、これにより各モータ411,421に接続された秒針と、分針および時針とを駆動する。そして、各指針、モータ411,421、駆動回路41,42によって時刻を表示する時刻表示手段が構成されている。なお、時刻表示手段としては、1つのモータで、時針、分針、秒針を駆動するものでもよい。
カウンタ部6は、秒をカウントする秒カウンタ回路部61と、時分をカウントする時分カウンタ回路部62とを備えて構成されている。
秒カウンタ回路部61は、秒位置カウンタ611と、秒時刻カウンタ612と、一致検出回路613とを備えて構成されている。秒位置カウンタ611および秒時刻カウンタ612はともに60カウント、つまり1Hzの信号が入力された場合には60秒でループするカウンタである。秒位置カウンタ611は、駆動制御回路部3から秒駆動回路41に供給される駆動パルス信号(秒駆動パルス信号PS1)をカウントしている。つまり、秒針を駆動させる駆動パルス信号をカウントすることによって、秒針が示している秒針の位置をカウントしている。
秒時刻カウンタ612は、通常は、駆動制御回路部3から出力される1Hzの基準パルス信号(クロックパルス)をカウントする。また、受信手段2で時刻データを受信した場合には、この時刻データのうちの秒データに合わせてカウンタ値が修正される。
同様に、時分カウンタ回路部62は、時分位置カウンタ621と、時分時刻カウンタ622と、一致検出回路623とを備えて構成されている。時分位置カウンタ621および時分時刻カウンタ622はともに24時間分の信号が入力されるとループするカウンタである。時分位置カウンタ621は、駆動制御回路部3から時分駆動回路42に供給される駆動パルス信号(時分駆動パルス信号PS2)をカウントし、時針、分針が示している時分針の位置をカウントしている。
時分時刻カウンタ622は、通常は、駆動制御回路部3から出力される1Hzのパルス(クロックパルス)をカウントする(正確には1Hzを60回計数したところで1カウントとする)。また、受信手段2で時刻データを受信した場合には、この時刻データのうちの時分データに合わせてカウンタ値が修正される。
各一致検出回路613,623は、各位置カウンタ611,621と各時刻カウンタ612,622とのカウント値の一致を検出し、一致しているか否かを示す検出信号を駆動制御回路部3に出力する。
駆動制御回路部3は、各一致検出回路613,623から不一致信号が入力されると、一致信号が入力されるまで各駆動パルス信号PS1,PS2を出力し続ける。このため、通常運針時は、駆動制御回路部3から1Hzの基準信号によって各時刻カウンタ612,622のカウンタ値が変化して位置カウンタ611,621と不一致となると、各駆動パルス信号PS1,PS2が出力されて各指針が動くとともに、各位置カウンタ611,621が時刻カウンタ612,622と一致することになり、この動作を繰り返すことで、通常の運針制御が行われる。
また、受信した時刻データで各時刻カウンタ612,622が修正されると、そのカウンタ値に各位置カウンタ611,621のカウンタ値が一致するまで、各駆動パルス信号PS1,PS2が出力され続け、指針が早送りされて正しい時刻に修正される。
電力供給手段7は、自動巻発電機や太陽電池(ソーラー発電機)等によって構成された発電手段としての発電装置71と、発電装置71で発電された電力を蓄電する高容量二次電源72とを備えて構成されている。高容量二次電源72は、リチウムイオン電池のような二次電池が利用できる。なお、電力供給手段7としては、銀電池等の一次電池を用いてもよい。
外部入力手段としての外部入力装置8は、リュウズ等を備え、受信動作や時刻合わせなどを行うために利用される。
次に、電波修正時計1の具体的構造について説明する。
電波修正時計1は、図4〜6にも示すように、約リング状に形成されたケーシング(胴)91と、ケーシング91の表面側に装着されたカバーガラス92と、ケーシング91の裏面側に着脱可能に取り付けられた裏蓋93と、ケーシング91の内側に配置された中枠900とを備えている。
ケーシング91は、ステンレス鋼、真鍮、チタン等の金属材で構成されている。従って、ケーシング91によって、本実施形態における金属製の外装ケース(時計ケース)9が構成されている。また、ケーシング91の内周面91Aは円周面状に形成されている。
中枠900は、電気伝導性を有しない材料、例えばプラスチック等で構成されている。中枠900は、円周方向の1カ所が切断された平面略C字状のリング形状とされ、アンテナ21に隣接して配置されるアンテナ隣接部901と、それ以外の中枠本体部902とを備えて構成されている。そして、中枠900の切断部903は、巻真100の軸直径寸法よりも大きな幅寸法とされ、切断部903に巻真100を配置可能に構成されている。
アンテナ隣接部901は、文字板における略10時位置から12時位置を介して略2時位置までの範囲に渡って形成されている。一方、中枠本体部902は、略2時位置から6時位置を介して略10時位置までの範囲に渡って形成されており、前記アンテナ隣接部901の両端部に連続して形成されている。なお、前記切断部903は、中枠本体部902の3時位置に形成されている。
前記アンテナ隣接部901の時計の平面方向つまり外装ケース9の中心Oから外周側に向かう径方向の厚さ寸法はW1である。ここで、アンテナ21はアンテナ隣接部901に隣接配置されているので、アンテナ21および外装ケース9の最短距離は前記アンテナ隣接部901の厚さ寸法W1と同一となる。
このアンテナ21および外装ケース9の最短距離W1は、
Figure 2005077361
の条件を満たすように設定されている。ここで、Lは図4に示すように、コア211の両端間の直線距離の値を示し、Sは、コア211の断面積の値を示し、Aは定数である。例えば、コア211の両端間の距離は20mm、断面積が5mm2である場合、L=20、S=5となる。定数Aは、例えば0.5mmに設定される。これらを前記数3に代入し、W1=2.0mmが求められる。従って、アンテナ21は、外装ケース9から少なくとも距離W1=2.0mm離れた位置に配置すればよい。
一方、外装ケース9からアンテナ21を離して配置することが可能な上限の距離は、他の部品との干渉により設定される。
従って、外装ケース9に対するアンテナ21の最短距離W1は、通常約2.0〜6.0mm程度に設定すればよい。
また、中枠本体部902の径方向の厚さ寸法W2は約0.5〜3.0mm程度である。なお、アンテナ21を外装ケース9から離すためには厚さ寸法W1はより大きいことが望ましいが、この厚さ寸法W1を大きくすると、中枠900の内側のムーブメント等が配置されるスペースが小さくなってしまう。従って、厚さ寸法W1は、ムーブメント等の配置スペースを確保できる条件で、できるだけ大きくすることが好ましい。また、前記アンテナ隣接部901の厚さ寸法W1と、中枠本体部902の厚さ寸法W2は、それぞれ前記アンテナ隣接部901、中枠本体部902の全長に渡って一定である。
このように、前記アンテナ隣接部901および中枠本体部902の厚さ寸法が異なるため、中枠900の内周面におけるアンテナ隣接部901および中枠本体部902の接続部分には段差904が形成されている。
このような中枠900の構成により、前記アンテナ隣接部901に隣接して配置されるアンテナ21を、内周面91Aから所定寸法(寸法W1)だけ離すことができる一方で、高容量二次電源72等は内周面91Aに近接して配置することができる。すなわち、高容量二次電源72と外装ケース9の内周面との最短距離W5は、前記距離W1よりも小さくされ、アンテナ21よりも外装ケース9に近接して配置されている。
中枠900の内側には、アンテナ21を含むムーブメント98が組み込まれている。
すなわち、駆動制御回路部3およびカウンタ部6を構成する受信IC81、CPU82、基準振動子311等が取り付けられた回路基板や、駆動手段4を構成するモータ411,421や輪列、電力供給手段7を構成する高容量二次電源(二次電池)72、地板96等の各構成部材が組み込まれた時計体(ムーブメント)98が中枠900の内側に配置されている。また、このムーブメント98の表面側には文字板95が配置されている。
なお、アンテナ21は熱可塑性樹脂(ホットメルト)、紫外線硬化型エポキシ等を用いて地板96に固定されている。また、アンテナ21の緩衝材としての機能を持たせるため、弾性のあるシーリング材を利用して固定してもよい。
ムーブメント98の外周において、アンテナ21の両端近傍には段部98Aが形成されており、この段部98Aが前記中枠900の段差904に係合することで、前記中枠900に対してムーブメント98の位置合わせを容易に行えるように構成されている。
ここで、アンテナ21と受信IC81とは2本の配線で接続されている。すなわち、コイル212をアンテナ端部から取り出して回路基板にはんだ付けすることにより、アンテナ21と受信IC81とは電気的に接続されている。なお、前記電気的接続は、アンテナ21にポリイミド等からなるフレキシブル基板を取り付け、この基板を回路基板にネジ留めすることなどで行ってもよい。
また、文字板95は、黄銅(真鍮、Bs)、洋白(洋銀、NS)等の金属で製造されたものを用いることもできるが、プラスチックやセラミックなどの非導電性部材(電気絶縁体)、つまり標準電波を通し易い材質のもので構成されていることが好ましい。
裏蓋93は、ケーシング91と同様な金属材で構成してもよいが、プラスチックやガラス等の非導電性部材(電気絶縁体)、つまり電波を通し易い材質で構成されていることが好ましい。
ケーシング91の対向する2カ所、通常は文字板95における12時方向および6時方向には、時計バンドを連結するための連結用突片(カン)94がそれぞれ突設されている。このケーシング91に取り付けられる時計バンドは、複数の駒部材をピン(バネ棒等)で互いに回動可能に連結することで構成されている。そして、端部の駒部材もケーシング91にピンで回動可能に連結されている。
アンテナ21は、前記アンテナ隣接部901に沿って、つまり外装ケース9の円周状の内周面91Aに沿って配置されている。すなわち、図4に示すように、アンテナ21の磁性体コア211の平面形状は、内周面91Aと略同心円の円弧状に形成され、コイル212は磁性体コア211に巻かれることで平面略円弧状に構成されている。
ここで、コイル212の両端部212Aの端面と内周面91Aの中心点Oとを結ぶ線分の交差角度θ1は略105度とされ、50〜60度程度以上とされている。
また、アンテナ21は、外装ケース9の中心点Oに対して12時方向に配置されている。一方、高容量二次電源(二次電池)72は、前記中心点Oに対し略5時方向に配置されている。従って、アンテナ21および二次電池72は、中心点Oを挟んで互いに略反対側に配置され、比較的離れて配置されている。また、基準振動子311も略8時方向に配置され、受信IC81等と比べてアンテナ21から離れて配置されている。なお、アンテナ21とムーブメント98との間には、緩衝材として、図示しないプラスチック製円板からなるスペーサが設けられている。
アンテナ21で長波標準電波等の電波を受信するときは、電波の一部である磁界成分は、アンテナ21のコア211を、その一方の端部211Aから他方の端部211Aへと通過する。すると、コア211に巻回されたコイル212に交流電流が誘導され、これに伴ってコイル212の両端に交流電圧が発生する。そして、この交流電圧がアナログ受信信号として受信回路23に流れる。
そして、このアナログ受信信号を受信回路23で増幅、復調、デコード等の処理をしてデジタルの時刻データとし、時刻データ記憶回路部24に記憶している。すなわち、アンテナ21は、コア211の各端部211Aを結ぶ延長線方向(コア211やコイル212の軸方向)の磁界に反応する指向性を有している。従って、コア211やコイル212の軸方向に、金属製の外装ケース9が近接して配置されていると、電波受信に悪影響を起こし、アンテナ特性が低下する。これに対し、本実施形態では、コア211やコイル212の軸方向の外装ケース9までは離れているため、アンテナ特性の低下は防止されている。
なお、コア211の端部211Aと二次電池72や基準振動子311までの距離は、外装ケース9の内周面91Aまでの距離よりも大きくされ、二次電池72や基準振動子311も鎖交磁界に影響しないようにされている。すなわち、二次電池72はステンレス等の金属製ケースを備えているため、コア211に近接して配置されると鎖交磁界に影響を与える。一方、基準振動子311は、32.768kHzの水晶振動子が利用されており、この振動周波数が長波受信周波数(40kHz)に近いため、基準振動子311がアンテナ21に近接して配置されると、アンテナ21にノイズとして信号が混入する可能性がある。従って、二次電池72や基準振動子311は、コア211に対し、内周面91Aよりも離して配置されている。
次に、各モータ411,421および各駆動回路41,42の具体的構成に関して説明する。なお、各駆動回路41,42の構成は、基本的には同じであるため、秒モータ411の駆動回路41を例示して説明する。
秒モータ411および時分モータ421は、パルス信号によって駆動されるステッピングモータで構成されている。具体的には、図7に示すように、駆動回路41,42から供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル412と、この駆動コイル412によって励磁されるステータ413と、ステータ413の内部において励磁される磁界により回転するロータ414と、前記駆動コイル412内に挿通されて前記ステータ413に接続されたコアとを備えている。
秒モータ411のロータ414の回転は、かなを介してロータ414に噛合された五番車415、四番車416等からなる輪列によって秒針に伝達される。一方、時分モータ421のロータの回転は、三番車、二番車、日の裏車、筒車等からなる輪列によって分針、時針に伝達されている。
各駆動回路41,42は、図7に示すように、直列に接続されたpチャンネルMOS43AおよびnチャンネルMOS44Aと、直列に接続されたpチャンネルMOS43BおよびnチャンネルMOS44Bとによって構成されたブリッジ回路を備えている。
また、駆動回路41,42は、pチャンネルMOS43A,43Bとそれぞれ並列に接続された回転検出用抵抗45A,45Bと、これらの抵抗45A,45Bにチョッパパルスを供給するためのサンプリング用のpチャンネルMOS46A,46Bとを備えている。従って、これらのMOS43A,43B,44A,44B,46A,46Bの各ゲート電極に駆動制御回路部3からそれぞれのタイミングで所定の極性およびパルス幅の制御パルスを印加することにより、駆動コイル412に極性の異なる駆動パルスを供給したり、あるいは、ロータ414の回転検出用や磁界検出用の誘起電圧を励起する検出用のパルスを供給することができるようになっている。
このような構成による電波修正時計1の動作を説明する。
まず、通常時の時刻表示について説明する。通常は、駆動制御回路部3は、パルス合成回路31から入力されるパルス信号(基準信号)を利用し、1Hzのパルス信号を送って秒時刻カウンタ612のカウンタ値をカウントアップする。秒時刻カウンタ612がカウントアップして秒位置カウンタ611のカウンタ値と異なると、一致検出回路613はその不一致を検出して駆動制御回路部3に不一致信号を出力する。駆動制御回路部3は、その不一致信号に基づいて、秒駆動パルス信号PS1を出力する。この秒駆動パルス信号PS1の出力により、秒位置カウンタ611がカウントアップされるとともに、秒駆動回路41の各MOS43A,43B,44A,44Bが適宜オン、オフされることで秒モータ411が駆動され、秒針が駆動される。以上の処理は一致検出回路613で各カウンタ611,612の値が一致するまで行われる。従って、通常運針時は、秒時刻カウンタ612に1Hzが入力されてカウンタ値が「1」カウントアップされる毎に、秒駆動パルス信号PS1が1つ出力され、秒針が1秒分毎ステップ運針される。
時分についても同様に、時分時刻カウンタ622でカウントされるカウント値に時分位置カウンタ621のカウント値を一致させるように駆動制御回路部3から時分駆動パルス信号PS2が出力され、時分駆動パルス信号PS2に応じて時分駆動回路42から時分モータ421にパルス信号が出力され時針、分針が駆動される。
次に、時刻情報を受信する場合の動作について説明する。
駆動制御回路部3は、設定された受信開始時間になると、受信制御信号をオン(Hレベル信号)に切り替えて受信回路23を作動させる。同時に、駆動制御回路部3は、1秒ごとに出力していたモータ駆動用パルスの出力を停止して秒モータ411、時分モータ421を停止する。
駆動制御回路部3は、各モータ411,421を停止した後、受信回路23を駆動して時刻情報の受信を開始する。なお、外部入力装置8による受信動作開始の操作によって強制的に開始(強制受信)させることも可能であるが、この場合も外部入力装置8によって受信動作が指示されると、駆動制御回路部3はまず秒駆動回路41、時分駆動回路42を制御して各モータ411,421を停止した後、受信回路23を駆動して時刻情報の受信を開始する。
受信回路23が作動されると、アンテナ21を介して受信された電波(時刻情報)は受信回路23で処理されたのち、記憶回路部24に記憶される。このとき、受信した時刻データが正しいか否かの検証も合わせて行われる。具体的には、長波標準電波の時刻情報は1分毎のデータとなるため、受信した複数の時刻データが1分間隔の異なるデータになっているか等で判断される。
受信された時刻情報が正しいデータと判断されると、駆動制御回路部3の指示によって、時刻データは秒時刻カウンタ612と時分時刻カウンタ622に出力され、秒時刻カウンタ612と時分時刻カウンタ622のカウント値が修正される。この際、各モータ411,421の停止状態も解除される。
そして、各時刻カウンタ612,622のカウント値が修正された結果、各位置カウンタ611,621と異なる値になると、それらのカウント値が一致するまで各一致検出回路613,623の不一致信号を受けて、駆動制御回路部3は、各駆動パルス信号PS1、PS2を出力し、各指針を駆動する。この指針の駆動は、各カウンタ値が一致するまで早送りで継続されるため、受信時刻に合わせて指針位置が自動的に修正され、時刻合わせが行われる。
前述の本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)外装ケース9およびムーブメント98間に配置される中枠900において、厚さ寸法W1が中枠本体部902よりも大きなアンテナ隣接部901を形成し、このアンテナ隣接部901に隣接してアンテナ21を配置したので、アンテナ21を外装ケース9から少なくとも所定寸法(厚さ寸法W1)離して配置することができる。従って、アンテナ21で受信される電波が外装ケース9の影響を受け難くなり、アンテナ21のアンテナ特性を向上できる。
その上、外装ケース9およびアンテナ21間の最短距離W1は、前記数3にアンテナ21の長さLや断面積Sを代入することで非常に簡単に求めることができる。すなわち、外装ケース9およびアンテナ21間の最短距離W1は、L/Sという新規なパラメータを利用し、前記距離W1はこのL/Sに比例させればよいという新規な数式を用いているため、非常に簡単に算出でき、時計の設計も容易に行うことができる。
その上、前記数3を用いることで、アンテナ21の指向性に応じて配置位置を設定できるため、アンテナ21の受信感度の低下を抑えつつ、ケース9に近接配置でき、アンテナ特性の低下防止と時計の小型化を実現できる。
(2)アンテナ21に隣接しない中枠本体部902の厚さ寸法W2は、アンテナ隣接部901の厚さ寸法W1に比べて小さいので、二次電池72やモータなどを外装ケース9により近接して配置することができる。すなわち、二次電池72および外装ケース9間の最短距離W5を、前記距離W1よりも小さくしているので、二次電池72はアンテナ21よりも外装ケース9に近接して配置できる。
従って、外装ケース9内部のスペースを有効に利用することができ、時計1を小型化することができる。
さらに、中枠900の外周面の直径寸法が同じ場合、本実施形態の中枠900は、中枠の全周がアンテナ隣接部901と同じ厚さ寸法W1で構成されている場合に比べて、内部スペースを広くでき、その分、外装ケース9内部のスペースを有効に利用することができる。すなわち、各時計1においてムーブメント98を配置するために必要となる内部スペースが同じ面積の場合、本実施形態の中枠900は、中枠の全周がアンテナ隣接部901と同じ厚さ寸法W1で構成されている場合に比べて、外周面の直径寸法を小さくでき、その分、時計1を小型化することができる。
(3)中枠900によりアンテナ21を外装ケース9から離して配置できるので、金属製の外装ケース9を利用できる。このため、ケース9をプラスチック等で構成した場合に比べて高級感の高い外観意匠が得られ、これによりデザイン上の制約も少ない電波修正時計1を提供することができる。
(4)アンテナ21を、中枠900に沿って、つまり外装ケース9の内周面91Aに沿って配置しているので、アンテナ21において電波が鎖交する端面と、この端面に対向する位置にある内周面91Aとの間隔を比較的大きくすることができる。このため、コイル212を鎖交する標準電波の磁界が外装ケース9によって妨げられることが少なくなり、金属製の外装ケース9を用いた場合でも、アンテナ特性の低下をより一層抑えることができる。さらに、アンテナ21を平面円弧状に形成し、中枠900に沿って配置できるので、中枠900内に平面直線状のアンテナを配置する場合に比べてアンテナ21の長さを長くすることができる。従って、アンテナ特性を向上できるとともに、アンテナ21の長さが同じ場合は、直線状のアンテナを利用する場合に比べて時計1を容易に小型化することもできる。
(5)アンテナ21を高容量二次電源(二次電池)72から離して配置しているので、金属ケースを有する電池72がアンテナ特性に影響を与えることを減少でき、アンテナ特性の低下をより一層抑えることができる。
また、アンテナ21を基準振動子311からも離して配置しているので、基準振動子311の信号が受信信号にノイズとして混入することを防止でき、アンテナ特性の低下をより一層抑えることができる。
(6)アンテナ21を平面円弧状に形成したので、アンテナ21をその全長に渡って中枠900つまりケース内周面91Aに沿って配置できる。このため、コア211の端面211Bを内周面91Aに対向させる場合に比べて、アンテナ21を金属製の外装ケース9に近接させることができる。従って、アンテナ隣接部901の厚さ寸法W1もそれほど大きくする必要が無く、その分、外装ケース9内部においてデッドスペースを少なくでき、ケース9の内部空間を有効に利用することができる。このため、外装ケース9の小型化を可能とし、例えば、男性用の腕時計に比べて小さい女性用の腕時計においてもアンテナ21を内蔵させることができる。
その上、アンテナ21をアンテナ隣接部901に沿って配置しているため、ケース9の内部に配置されるモータ、輪列、電池72、IC81,82等の配置スペースを十分に確保でき、レイアウトの自由度も高めることができる。
(7)中枠900の段差904に係合する段部98Aをムーブメント98に形成したので、中枠900に対してムーブメント98が回転することを防止できる。このため、アンテナ21を確実にアンテナ隣接部901に隣接配置させることができ、位置合わせ作業が容易になって組立作業性も向上できる。
その上、ムーブメント98はプラスチック製の中枠900に密着しており、プラスチック製の中枠900がある程度の緩衝材として機能するため、時計1が落下した場合等に、その衝撃力を吸収することができ、ムーブメント98やアンテナ21の破損を防止できる。
(8)アンテナ21のコイル212は、その中心角が105度程度と50度以上となるように構成されているので、コイル212の長さ(アンテナ長)を14〜15mm程度以上にすることができ、標準電波を受信することができる。すなわち、腕時計における外装ケース内周面の直径は、通常、30〜32mm程度である。従って、前記コイルが平面円弧状あるいは円弧状に近い平面多角形のコアに巻かれている場合、そのコイルの長さ(アンテナ長さ)は、円弧の半径(約15〜16mm)×中心角(55度であれば、55/180×π)で計算でき、約14〜15mm程度となる。長波標準電波(40〜77.5KHz)を受信する場合、アンテナ長は15mm程度あれば良いので、前記交差角度が50度以上であれば、長波標準電波を受信するアンテナとして利用でき、電波修正時計を構成することができる。
(9)外装ケース9をプラスチック等の金属材以外で構成する場合、必要な強度を確保するために、肉厚にしたり補強リブを設けるなど、ケース9の製造に工夫を要するが、本実施形態では金属製のケース9を用いているので、プラスチック製の場合と同じ肉厚にした場合には、より強度の高いケース9にできたり、同じ強度を確保するために必要なケース9の肉厚寸法を小さくできる。
(10)アモルファス箔の積層方向を時計1の厚さ方向、つまり時計の裏蓋93および表面ガラス92を結ぶ方向にしているので、アンテナ21の厚さ寸法を、フェライトコア等を用いた場合に比べて非常に小さくすることができる。このため、時計1自体の厚さ寸法も小さくでき、薄型で高級感のある時計1を提供できる。
また、アンテナ21は磁性体コア211が挿入されているので、アンテナ21の指向性をよりシャープにでき、アンテナ特性を向上できる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態において、前述した各実施形態と同一または同様の構成部分には同一符号を付し、説明を省略または簡略する。
第2実施形態では、図8に示すように、中枠900のアンテナ隣接部901に緩衝機構として機能するスリット905を形成した点のみが前記第1実施形態と相違する。
スリット905は、アンテナ隣接部901の略全長に渡って形成されており、その径方向の寸法はアンテナ隣接部901の寸法W1の約1/3とされている。このようなスリット905を有する第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる上、次の効果も得られる。
(11)アンテナ隣接部901にスリット905が形成されているため、アンテナ隣接部901を弾性変形させることができる。このため、時計1を落下した場合など、時計1に衝撃力が加わった場合に、スリット905を利用してアンテナ隣接部901が変形することでアンテナ21に加わる力を吸収することができる。従って、アンテナ21やムーブメント98に大きな力が加わって破損することをより一層確実に防止できる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態について説明する。図9に示すように、第3実施形態は、切断部903が形成されておらず、リング状に形成された中枠900Aを用いたものである。中枠900Aは、切断部903を備えていないため、巻真100を通すための逆U字型の溝906が形成されている。
このような第3実施形態においても前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
その上、中枠900Aに切断部903が形成されていないため、中枠900Aの強度を中枠900に比べて向上でき、時計1に衝撃力が加わった際の耐衝撃性を向上できる。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態について説明する。図10に示すように、第4実施形態は、切断部903が形成されて略C字リング状に形成された中枠900Bを用いたものである。中枠900Bは、アンテナ隣接部901の厚さ寸法W1が中枠本体部902と接続する両端部分からその長手方向中心に向かうに従って徐々に大きくなるように形成されているものである。
なお、中枠本体部902の径方向の厚さ寸法W2は前記実施形態のように一定の寸法としても良いが、本実施形態では、アンテナ隣接部901に近づくに従って徐々に厚さ寸法W2が大きくなり、アンテナ隣接部901および中枠本体部902の接続部で段差が生じないように構成されている。また、中枠900Bの内周面は円周面となるように形成されており、中枠900B内に配置されるムーブメント98は略円盤状に形成されている。なお、ムーブメント98における指針軸99はムーブメント98に対しては偏心した位置に配置され、中枠900Bの外周円に対して中心となる位置に配置されている。
また、ムーブメント98内に設けられるアンテナ620は、ムーブメント98においてアンテナ隣接部901に隣接する部分、つまり指針軸99からムーブメント98の外周面までの寸法が最も短い部分に配置されている。なお、アンテナ620のコア621は、直線状に形成されてコイル622が巻かれる中間部と、この中間部に連続し、かつ中間部の軸方向に対して傾斜されて形成された端部とを備えた平面多角形状に形成されている。なお、アンテナ620の長さLは、コア621の端部間の直線距離とされている。
このような第4実施形態においても前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。その上、ムーブメント98の外周に段部98Aを形成する必要が無く、ムーブメント98の外周面を円周面にすることができるため、ムーブメント98を容易に形成することができる。
さらに、アンテナ620は、平面多角形状に構成されているので、コア621をアモルファス板から切り出して形成する作業や、コイル622の巻線作業を、平面円弧形状のコア211を用いたアンテナ21に比べてより容易に行うことができ、アンテナ620の製造作業性を向上できる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、以上述べた実施の形態に対し、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができる。
例えば、アンテナの構成としては、前記各実施形態のものに限らず、例えば、図11に示すように、平面多角形状のコア521を用いたアンテナ52を用いてもよい。アンテナ52のコア521は、両端部521Aを結ぶ中間部521Bを複数の直線部で構成し、このコア521にコイル522を巻き付けたものである。
コア521は全長に渡って同じ幅寸法で構成されているものでもよいが、図11においては、コイル522が巻かれない両端部521Aの幅寸法W3を、コイル522が巻かれる中間部521Bの幅寸法W4に比べて大きく形成している。このようにコア両端部521Aの幅寸法を大きくすれば、コイル522が巻かれた部分の厚さ寸法を変えることなく、コア521の体積を大きくすることができ、アンテナ52を大きくすることなく、アンテナ特性を向上できる。
このようなアンテナ52は、平面多角形状に構成されているので、コア521をアモルファス板から切り出して形成する作業や、コイル522の巻線作業を、平面円弧形状のコア211を用いたアンテナ21に比べてより容易に行うことができ、アンテナ52の製造作業性を向上できる。
なお、この場合、コア521のコイル522を巻く部分には、20〜30μm程度の厚みの絶縁テープを巻いておくことが好ましい。この絶縁テープを巻いておけば、コイル522とコア521とを確実に絶縁でき、かつ、図11に示すように、コア521が断面矩形状に形成されている場合に、巻線(コイル522)がコア521の角のエッジで切れることを防止できる。また、コア521の段部つまりコイル522が巻かれる部分の端部には、ポリエステル等でできた略U字型の巻き枠523をセットすれば、コイル522を容易に巻くことができるとともに、コイル端部の巻きくずれを防ぐことができる。
また、アンテナとしては、平面直線状(棒状)のコアを有するアンテナでもよい。但し、前記各実施形態のように、平面円弧状や平面多角形状等としたほうが、ケース内周面91Aに沿って配置できてムーブメント98の配置スペースを大きくできる点で有利である。
また、アンテナの配置位置は、前記第1実施形態のようなケース9内において時計の12時方向に限らず、時計の9時方向や、6時方向、3時方向などの他の位置でもよい。但し、3時方向には通常、りゅうずの巻真やボタンの軸等が設けられ、これらと干渉しないようにアンテナを配置しなければならないため、他の6,9,12時方向に配置することが好ましい。
また、本発明の時計1における外装ケース9は、金属製のものに限らず、例えば、図12に示すように、プラスチックケース110の表面にステンレスやチタン等の金属製カバー111を取り付けて構成されたものでもよい。さらに、外装ケース9は、合成樹脂やセラミックなどの非導電性材料で構成してもよく、さらにはこれらプラスチック等にメタリック塗装などの表面処理を施して金属層を形成したもので構成してもよい。
さらに、裏蓋93も金属製のものに限らず、例えば、図12に示すように、金属製の外周リング93A内にガラス板93Bを嵌め込んだものを用いてもよい。裏蓋93の一部をガラス製にすれば、電波がガラス板93B部分から外装ケース9内部に侵入し易くなるため、受信感度を向上できる。同様に、文字板95もプラスチック製にすれば、電波がケース9内に入りやすくなり、受信感度を向上できる。
前記実施形態では、アモルファス箔を平面円弧形状に形成して時計1の厚み方向(縦方向)に積層してコア211を製造していたが、アモルファス箔を平面矩形状に形成して時計の平面方向(時計の厚み方向に対して直交する方向つまり横方向)に積層してコアを製造してもよい。この場合、各アモルファス箔を湾曲させる必要があるが、アモルファス箔は薄膜であるため、比較的容易に湾曲できるため問題はない。その上、各アモルファス箔を平面円弧形状に成形する必要が無く、平面矩形状(長方形状)に成形できるため、各アモルファス箔つまりはコアを簡単にかつ効率的に製造することができる。
さらに、アンテナのコアとしては、積層アモルファス箔で構成されたものに限らず、フェライトコアなどの磁性体を用いてもよい。
また、アンテナコアの長さは、適宜設定でき、例えば、円弧状に形成された場合であれば、その中心角が180度程度まで長くすることもでき、さらに180度以上とすることもできる。アンテナ特性は、アンテナの長さが長い方が向上する。従って、アンテナ長を最低15mm程度確保する場合には前記中心角は50〜60度程度とすればよいが、アンテナ特性をより向上させる点では中心角をより大きくすることが好ましい。一方で、前記中心角を180度以上とすると、アンテナ21の両端部の軸方向つまり鎖交磁界(磁束)が入る方向および出る方向と、アンテナ21の中間部における磁束の方向とが90度以上となり、磁界成分の流れがスムーズでなくなるため、180度を大幅に超えて大きくすることは好ましくない。従って、アンテナコアの長さは円弧状あるいは円弧に近似した多角形状に形成した場合、その中心角が約50度〜240度程度の範囲に納めることが好ましく、前記鎖交磁束の方向やアンテナ特性を考慮すると、前記中心角が約60〜180度の範囲であることが好ましい。なお、実際には、モータコイルや電池等の他の部品の配置スペース等も考慮して設定すればよい。
なお、コアが平面多角形状に形成されている場合でも、各端面の位置関係が円弧状の場合と同様となるように構成すればよい。
さらに、本発明は、アナログ式の電波修正時計1に限らず、デジタル式の電波修正時計1Aに適用してもよい。デジタル式の電波修正時計1Aは、図13に示すように、アンテナ21、受信回路23、時刻データ記憶回路部24、駆動制御回路部3、パルス合成回路31、電力供給手段7である電池73、リュウズなどの外部入力装置8等の電波修正時計1と同様の構成を備えている。さらに、駆動制御回路部3内には時刻カウンタ630が設けられ、時刻カウンタ630の時刻データが液晶パネルの駆動回路43を介して時刻表示手段である液晶パネル430に表示されるように構成されている。
なお、時刻カウンタ630の値は、パルス合成回路31からのパルス信号によって変化するとともに、受信回路23で受信され時刻データ記憶回路部24に記憶された時刻データが正しいと判断された場合には、その時刻データによって更新される。
このようなデジタル式の電波修正時計1Aにおいても、外装ケース内に中枠を配置し、この中枠のアンテナ隣接部に隣接してアンテナを配置すれば、前記各実施形態と同様に、アンテナ特性を向上でき、外装ケース9を金属製にした場合でも電波受信を行うことができる。また、デジタル時計の場合、液晶パネル430と回路基板、電池73等で構成できてアナログ時計に比べて部品点数が少ないため、非常に薄型の時計1Aにできる。
また、前記実施形態では、アンテナ21と電池72とを中心点Oを挟んで反対側に配置していたが、必ずしもそのような配置に限定されず、より近接して配置してもよい。同様に、基準振動子311とアンテナ21との配置関係も前記実施形態に限定されず、例えば、電池72や基準振動子311とアンテナ21との間隔をより小さくしてもよい。
さらに、前記各実施形態では、コアの両端部近傍までコイルを巻いていたが、コアの中間部のみにコイルを巻いてもよい。但し、アンテナ特性やスペース効率の点では前記実施形態のようにコアの両端部近傍までコイルを巻くことが好ましい。
中枠900の材質は、電気伝導性を有さず、アンテナ21の電波受信に影響を与えない材料で構成されていればよく、具体的には、製造加工性や剛性などを考慮して適宜設定すればよい。
また、中枠900のアンテナ隣接部901に緩衝機構を設ける場合、緩衝機構としては前記スリット905を形成することで構成されるものに限らない。例えば、アンテナ隣接部901の外周面側等に凹部を形成し、アンテナ隣接部901に薄肉部分を設けて弾性変形可能に構成してもよい。
さらに、緩衝機構としては、アンテナ隣接部901を硬質樹脂および軟質樹脂の二層構造として軟質樹脂部分を変形させることができるもの等を利用してもよい。また、アンテナ隣接部を、外周面部および内周面部に分離し、外周面部および内周面部間にバネ等のバネなどの弾性部材を設けて構成し、この弾性部材が弾性変形することで衝撃を吸収する構造の緩衝機構を採用してもよい。
要するに、緩衝機構としては、アンテナ隣接部901にスリット905や凹部等を形成して空間部を設けることで、アンテナ隣接部901が弾性変形可能に構成してもよいし、軟質樹脂やバネ等の弾性部材を設けて弾性変形可能に構成してもよい。すなわち、アンテナ隣接部901は、通常使用時は、アンテナを外装ケース9の内周面91Aから所定寸法離して配置でき、かつ、時計に衝撃が加わった場合には、アンテナ隣接部901自身が弾性変形して、その衝撃力を吸収できるものであればよい。
また、前記各実施形態では、中枠900のアンテナ隣接部901と、中枠本体部902との厚さ寸法W1,W2を異なるものとしていたが、図14に示すように、厚さ寸法が一定の中枠900Aを用いてもよい。すなわち、前記各実施形態では、アンテナ21をアンテナ隣接部901に隣接配置することで、外装ケース9の内周面から所定距離W1だけ離して配置していたが、図14に示すように、中枠900に隣接させず、中枠900からも離して配置してもよく、要するに外装ケース9からアンテナ21を所定距離W1だけ離して配置すればよい。
また、アンテナ21は、図2に示す平面円弧状のものや、図10,11に示す平面多角形状のものに限らず、直線状のバーアンテナを用いてもよい。
要するに、アンテナの軸直交方向における外装ケース9との最短距離が前記数3で求められる距離W1よりも大きければよい。なお、定数Aは、アンテナ21の形状、材質、外装ケース9の材質、受信する電波の種類などに応じて設定すればよく、通常は、実験等によって求めることができる。従って、定数Aは前記実施形態の値(0.5mm)に限定されない。但し、腕時計の場合には、定数Aは、0.3〜0.7mm程度とすることが好ましく、0.4〜0.6mm程度にすることがより好ましく、特に「0.5mm」程度とすることがより一層好ましい。
さらに、アンテナ21によって受信する無線情報としては、時刻情報を含む長波標準電波に限定されない。例えば、時刻情報を受信する場合でも、その無線信号としては、300MHz帯の微弱電波無線、400MHz帯の特定小電力無線、2.4GHz帯のBluetooth(ブルートゥース)等を利用してもよい。これらの無線を受信する場合には、周波数が高いため、コイル212のターン数は少なくてよく、アンテナ21も小さくできる。
また、電波を用いた無線通信に限らず、電磁結合方式や電磁誘導方式等の他の無線通信方式を用いてもよい。なお、電磁結合や電磁誘導方式は、通信機器同士を近接させる必要があるが、ステンレス等の非磁性体であれば金属部分でも透過して通信が可能なため、アンテナが内蔵されるケースをステンレス等の金属製で構成できる利点がある。
さらに、前記アンテナ21を用いて通信する無線情報としては、時刻情報に限らない。例えば、時計1内にICカード機能を内蔵させ、電車の定期券や各種プリペイドICカードのような情報を送受信するために利用してもよい。例えば、ケース9内にICチップとアンテナ等を組み込み、ICカードを用いた改札機や入退室管理機、各種の課金支払機等に腕時計を近接させて情報をやり取りできるようにしてもよい。この場合、別途、ICカードを出し入れする必要がなく、時計をはめた手を近付けるだけでよいため、操作性を非常に向上することができる。
従って、本発明の外装ケース9に内蔵されるアンテナ21としては、標準電波を受信する場合のような受信専用に用いるものでもよいし、非接触ICを用いたタグのように、情報を送受信するために用いてもよいし、さらには送信専用に用いてもよく、これらは本発明を適用する電子時計つまりはアンテナ内蔵式電子機器の種類に応じて適宜選択すればよい。
本発明のアンテナ内蔵式電子機器としては、前述の電波修正時計に限定されず、例えば、前記ICカード機能のみが設けられた電子機器等の各種電子機器にも適用できる。例えば、電子機器としては、脈拍や体温等の測定機器や通信、通話機能を備えた通信機器、カレンダやスケジュール、アドレス帳機能を備えた携帯情報端末機器、電子計算機能を備えた携帯型コンピュータ、音楽や画像、映像再生機能を備えたAV機器、非接触型通信機能を備えた個人情報管理用機器等の各種の無線情報の通信機能を有する電子機器に適用できる。
これらの電子機器においても、例えば本体に液晶表示部等を設け、外装ケース9内に組み込まれたアンテナで受信したり、外部に送信する情報、例えば残金情報や使用履歴等の情報を表示するようにしてもよい。さらには、電子機器から利用者のID情報を通信できるようにし、その電子機器と通信するシステム側から利用者に情報を提供するようにしてもよい。例えば、交通機関への乗降車時や、イベント会場や店舗への入退場時、会社等への出退勤時に、利用者全員にメッセージを送ったり、特定の人(IDで特定)に特別なメッセージ(特典ポイントの案内、イベント情報)を送るようにしてもよい。
また、アンテナ21は、バーアンテナ、ループアンテナ、誘導体アンテナ等の各種アンテナが利用でき、これらは送信あるいは受信する無線情報の種類等に応じて適宜設定すればよい。なお、アンテナは、磁性体コアが挿入されていないコアレスのアンテナを用いてもよい。
本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図である。 前記実施形態のアンテナの構成を示す斜視図である。 前記実施形態の受信回路の構成を示すブロック図である。 前記実施形態の時計の概略平面図である。 前記実施形態の時計の概略断面図である。 前記実施形態の時計の概略分解斜視図である。 モータの駆動回路を示す回路図である。 本発明の第2実施形態の時計の概略平面図である。 本発明の第3実施形態の時計の概略分解斜視図である。 本発明の第4実施形態の時計の中枠およびムーブメントを示す概略分解斜視図である。 本発明のアンテナの変形例を示す斜視図であり、(A)はコアの斜視図、(B)はコアおよびコイルからなるアンテナの斜視図である。 本発明の他の変形例を示す概略断面図である。 本発明の他の変形例であるデジタル時計の構成を示すブロック図である。 本発明の他の変形例の概略平面図である。 アンテナの指向性を説明するための図である。 アンテナの指向性を説明するための図である。
符号の説明
1,1A…電波修正時計、3…駆動制御回路部、9…外装ケース、21,52,620…アンテナ、72…高容量二次電源、91…ケーシング、91A…内周面、93…裏蓋、95…文字板、96…地板、98…ムーブメント、98A…段部、99…指針軸、100…巻真、110…プラスチックケース、111…金属製カバー、211…磁性体コア、212…コイル、311…基準振動子、411…秒モータ、421…時分モータ、430…液晶パネル、521,621…コア、521A…両端部、521B…中間部、522,622…コイル、523…巻き枠、900,900A,900B…中枠、901…アンテナ隣接部、902…中枠本体部、903…切断部、904…段差、905…スリット、906…溝。

Claims (12)

  1. 少なくとも一部が金属製の外装ケースと、この外装ケース内に配置されて外部無線情報を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した外部無線情報を処理する受信手段と、時刻表示手段とを備え、
    前記アンテナは、コアに巻かれたコイルを備えて構成され、
    外装ケースの金属部分およびアンテナ間の最短距離をW1、コアの長さの値をL、コアの断面積の値をS、所定の定数をAとした際に、
    Figure 2005077361
    となる位置に前記アンテナが配置されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  2. 少なくとも一部が金属製の外装ケースと、この外装ケース内に配置されて外部無線情報を受信するアンテナと、前記アンテナで受信した外部無線情報を処理する受信手段と、時刻表示手段とを備え、
    前記アンテナは、コアに巻かれたコイルを備えて構成され、
    外装ケースの金属部分およびアンテナ間の最短距離W1が、外装ケースの金属部分および電池間の最短距離W5よりも大きいことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    外装ケース内に配置される中枠を備え、
    前記中枠は、電気伝導性を有しない材料で構成され、かつ、外装ケースの内周面に沿って配置されるとともに、アンテナおよび外装ケース間に配置されたアンテナ隣接部と、アンテナ隣接部以外の中枠本体部とを備え、アンテナ隣接部における外装ケースの中心からケース外周に向かう径方向の厚さ寸法は、中枠本体部の径方向の厚さ寸法に比べて大きくされていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  4. 少なくとも一部が金属製の外装ケースと、この外装ケース内に配置されて外部無線情報を受信するアンテナと、外装ケース内に配置される中枠と、前記アンテナで受信した外部無線情報を処理する受信手段と、時刻表示手段とを備え、
    前記アンテナは、コアに巻かれたコイルを備えて構成され、
    前記中枠は、電気伝導性を有しない材料で構成され、かつ、外装ケースの内周面に沿って配置されるとともに、アンテナおよび外装ケース間に配置されたアンテナ隣接部と、アンテナ隣接部以外の中枠本体部とを備え、アンテナ隣接部における外装ケースの中心からケース外周に向かう径方向の厚さ寸法は、中枠本体部の径方向の厚さ寸法に比べて大きくされていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  5. 請求項3または請求項4に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記アンテナ隣接部および中枠本体部の各径方向の厚さ寸法はそれぞれ一定の厚さ寸法とされ、中枠の内周面におけるアンテナ隣接部および中枠本体部の接続部分は段差が形成されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  6. 請求項5に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記中枠の内側には前記アンテナを含むムーブメントが配置され、このムーブメントの外周面には前記中枠の段差に係合する段部が形成されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  7. 請求項3または請求項4に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記アンテナ隣接部の径方向の厚さ寸法は中枠本体部との接続部分から徐々に大きくなるように形成されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  8. 請求項3〜7のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記中枠はリング状に形成されて外装ケースの内周面の全周に渡って配置されるとともに、巻真が挿通される溝が形成されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  9. 請求項3〜7のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記中枠は略リング状に形成されて外装ケースの内周面の略全周に渡って配置されるとともに、巻真が挿通される位置で切断されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  10. 請求項3〜9のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記外周ケースの内周面は略円周面状に形成され、前記アンテナ隣接部は平面円弧状に形成され、前記アンテナはコアの軸方向がアンテナ隣接部の延長方向に略沿って配置されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  11. 請求項3〜10のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    前記アンテナ隣接部は、アンテナに加わる衝撃力をやわらげる緩衝機構を備えていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
    電力供給用の電池を備え、前記アンテナは、外装ケースの内周面の中心を挟んで前記電池の反対側に配置されていることを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
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