JP2007170991A - アンテナ内蔵式電子時計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アンテナ内蔵式電子時計1は、ケーシング91および裏蓋を有する外装ケース9と、外部無線情報を受信するアンテナ21と、受信手段と、アンテナ21および受信手段が内部に配置されて外装ケース9内に収納されているモジュール94とを備える。ケーシング91は、少なくとも一部が金属で構成される。モジュール94の側面には、複数の突出部941がケーシング91の内周面に当接するように設けられる。ケーシング91の内周面においてアンテナ21に最も近接する位置には、突出部941が当接する箇所を避けて凹部911が形成される。凹部911には、ケーシング91より高透磁率かつ低導電率である磁性部材95が嵌め込まれる。
【選択図】図4
Description
従来のアンテナ内蔵式電子時計において、金属製の外装ケース内にアンテナを収納した場合、図14に示すように、アンテナ10が電波を受信する際にアンテナ10の共振による副磁路としての一部の磁束線102が外装ケース101内を通過し、外装ケース101内に渦電流103が発生する。
このように、アンテナ10から発生する一部の磁束線102が外装ケース101内を通過する際に発生する渦電流損失により、従来のアンテナ内蔵式電子時計は、アンテナ10のコイル104に誘導される交流電流が減少し、アンテナ特性が低下していた。
しかしながら、外装ケースは、モジュールを収納するためのスペースに加えて、外装ケースの内面に磁性部材を貼り付けるためのスペースをも確保する必要があった。すると、時計が大きくなってしまい、デザインに悪影響を与えたり、製造コストがアップしたりして商品性の面で好ましくなかった。
磁性部材としては、シリコンゴム等のバインダーに、Feを主成分としたフェライト材やアモルファス材等の金属磁性粉末を分散させてシート状に形成されたものが利用できる。あるいは、シート状よりも高透磁率で磁気特性に優れているフェライト焼結材やアモルファス箔等の固形状のものを使用することもできる。
さらに、磁性部材は金属部材よりも導電率が低いので、磁束線が内部を通過しても渦電流がほとんど生じない。よって、磁束線が磁性部材の内部を通過しても磁束線が金属部材の内部を通過する際に生じるような渦電流損失はほとんど生じない。
これらの理由で、磁束線が胴を通過することによる渦電流損失はほとんど生じなくなり、少なくとも一部が金属で構成されている胴を有する外装ケース内部にアンテナが配置されていても、アンテナのアンテナ特性低下を抑制することができる。
この発明によれば、複数の突出部がモジュール側面において胴の内周面に当接するように設けられているので、これらの突出部によってモジュールを外装ケース内に均一に位置決めすることができる。ここで、凹部は、胴の内周面においてアンテナに最も近接する位置に、突出部が当接する箇所を避けて形成されているので、突出部が凹部に嵌め込まれた磁性部材に接触することはなく、モジュールを外装ケース内に収納しても、磁性部材を保護することができる。
この発明によれば、磁性部材の一端部における胴の周方向の位置は、コイルの軸線が描く円弧の中心から磁性体コアの一端部に向かって伸びる直線が胴の内周面と交わる位置よりもコイル側の位置とされている。また、磁性部材の他端部における胴の周方向の位置は、前記円弧の中心から磁性体コアの他端部に向かって伸びる直線が胴の内周面と交わる位置よりもコイル側の位置とされている。つまり、磁性部材が磁性体コアの範囲よりも小さい範囲を覆うように配置されているので、良好なアンテナの受信感度を得ることができるとともに、アンテナのアンテナ特性低下を効率よく抑制することができる。
ここで、磁性体コアとしては、例えば平面状のアモルファス箔を時計の厚み方向に積層して構成されているものが利用できる。このアモルファス箔は、型抜きやエッチングで製造されるが、この際、磁性体コアのコイルが巻かれた部分が直線状に形成されているほうが、例えば円弧状に形成されている場合と比べて、アモルファス箔の型抜きやエッチングを効率よく行うことができる。
このような構成において、時計の8時方向および10時方向の位置における各突出部で挟まれた範囲よりも、12時方向または6時方向の位置における操作ボタンと突出部とで挟まれた範囲のほうが、モジュールの内側面に沿った円弧長さが大きい。よって、モジュールの内側面に沿った寸法が大きく、受信感度の良いアンテナをモジュール内に容易に配置することができる。
さらに、各突出部が一対の操作ボタンとは反対側の位置にそれぞれ形成され、ケーシングの内周面に当接していることによって、操作ボタンへの押し力がモジュールに加わっても、モジュールの位置が外装ケース内で移動することを防ぐことができる。よって、モジュールを外装ケース内に均一に位置決めすることができる。
すなわち、時計用バンドがモジュールの略中心を通って長手方向がコイルの軸線に略平行に設けられ、時計用バンドの幅が時刻視認方向から見た場合にアンテナに重ならない程度の広さに形成されていれば、時計用バンドとアンテナとの平面的な位置関係が重ならない。よって、時計用バンドがアンテナに与える影響を小さくすることができ、アンテナの良好な受信感度を得ることができる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るアンテナ内蔵式電子時計としての電波修正時計1の正面図である。
電波修正時計1は、指針11,12,13および文字板14を備えた指針式時計(アナログ時計)である。この時計1の内部には、時刻情報を含む電波(外部無線情報)を受けるアンテナ21が配置されている。
電波修正時計1は、受信した電波を処理する受信手段2と、駆動制御回路部3と、指針を駆動する駆動手段4と、時刻をカウントするカウンタ部6と、電力を供給する電力供給手段7および、リュウズ等の外部入力装置8とを備えて構成されている。
そして、駆動制御回路部3から出力される周波数切替え制御信号により、前記スイッチ22Cをオンまたはオフすることで、アンテナ21で受信する電波の周波数を切り替えるように構成されている。これにより、例えば、日本国内において、送信周波数40kHzのおおたかどや山(東日本)の標準電波出力局と、送信周波数60kHzのはがね山(西日本)の標準電波出力局とから出力されている2種類の周波数の長波標準電波を切り替えて受信することができるように構成されている。
受信回路部23で受信され信号処理された時刻データは、図2に示すように、時刻データ記憶回路部24に出力されて記憶される。
受信回路部23は、予め設定されたスケジュールや外部入力装置8による強制受信操作等によって、駆動制御回路部3から出力される受信制御信号に基づいて時刻情報の受信を開始する。
秒カウンタ回路部61は、秒位置カウンタ611と、秒時刻カウンタ612と、一致検出回路613とを備えて構成されている。秒位置カウンタ611および秒時刻カウンタ612はともに60カウント、つまり1Hzの信号が入力された場合には60秒でループするカウンタである。秒位置カウンタ611は、駆動制御回路部3から秒駆動回路41に供給される駆動パルス信号(秒駆動パルス信号PS1)をカウントしている。つまり、秒針を駆動させる駆動パルス信号をカウントすることによって、秒針が示している秒針の位置をカウントしている。
秒時刻カウンタ612は、通常は、駆動制御回路部3から出力される1Hzの基準パルス信号(クロックパルス)をカウントする。また、受信手段2で時刻データを受信した場合には、この時刻データのうちの秒データに合わせてカウンタ値が修正される。
時分時刻カウンタ622は、通常は、駆動制御回路部3から出力される1Hzのパルス(クロックパルス)をカウントする(正確には1Hzを60回計数したところで1カウントとする)。また、受信手段2で時刻データを受信した場合には、この時刻データのうちの時分データに合わせてカウンタ値が修正される。
駆動制御回路部3は、各一致検出回路613,623から不一致信号が入力されると、一致信号が入力されるまで各駆動パルス信号PS1,PS2を出力し続ける。このため、通常運針時は、駆動制御回路部3から1Hzの基準信号によって各時刻カウンタ612,622のカウンタ値が変化して位置カウンタ611,621と不一致となると、各駆動パルス信号PS1,PS2が出力されて各指針が動くとともに、各位置カウンタ611,621が時刻カウンタ612,622と一致することになり、この動作を繰り返すことで、通常の運針制御が行われる。
また、受信した時刻データで各時刻カウンタ612,622が修正されると、そのカウンタ値に各位置カウンタ611,621のカウンタ値が一致するまで、各駆動パルス信号PS1,PS2が出力され続け、指針が早送りされて正しい時刻に修正される。
外部入力手段としての外部入力装置8は、リュウズ等を備え、受信動作や時刻合わせ等を行うために利用される。
電波修正時計1は、内周面が平面円形に形成されたケーシング(胴)91と、ケーシング91の表面側に装着されたカバーガラス92と、ケーシング91の裏面側に金属製の裏蓋取付枠931を介して着脱可能に取り付けられたガラス製の裏蓋93とを備えている。ケーシング91は、ステンレス鋼、真鍮、チタン等の金属材で構成されている。これらケーシング91、カバーガラス92および裏蓋93によって、本実施形態における外装ケース9が構成されている。この外装ケース9内には、モジュール94や、時計体の表面側に設けられた文字板14等が収納されており、このモジュール94の内部にはアンテナ21や受信手段等の各構成部材等が配置されている。
モジュール中枠96の側面で突出部941が形成されていない部分においては、モジュール中枠96の側面の全周にわたってケーシング91の内周面と突出部941の突出寸法分の隙間が形成されている。
モジュール94は、ケーシング91内に収納される際、モジュール中枠96に設けられた各突出部941がケーシング91の内面とそれぞれ当接することでケーシング91内での平面上の位置が固定される。
磁性体コア211は、図5に示すように、断面が正方形に形成されている。
磁性体コア211およびコイル212は、図4に示すように、平面形状がケーシング91の内周とほぼ同心円の円弧状に形成されており、モジュール中枠96の内側面に沿って時計の9時方向の位置に配置されている。この際、アンテナ21は、ケーシング91に対して平面方向に数mm程度の間隔を空けて配置される。
凹部911は、ケーシング91の内周面を切削して形成されている。この際、凹部911は、ケーシング91の厚み方向の中央部の肉厚部分を切削するので、ケーシング91の強度面での心配は生じない。
磁性部材95は、ケーシング91の内周面に沿って平面円弧状に形成されている。
磁性部材95の一端部におけるケーシング91の周方向の位置は、コイル212の軸線が描く円弧の中心(図4中の点O1)から磁性体コア211の一端部に向かって伸びる直線がケーシング91の内周面と交わる位置とされている。
また、磁性部材95の他端部におけるケーシング91の周方向の位置は、コイル212の軸線が描く円弧の中心点O1から磁性体コア211の他端部に向かって伸びる直線がケーシング91の内周面と交わる位置までの間とされている。
つまり、磁性部材95がコイル212の両端部を覆うとともに、磁性体コア211の一端から他端までの範囲も覆うように配置されている(図4中の範囲A)。
ここで、凹部911の深さ寸法を大きく設定してもケーシング91の強度を確保することができる場合には、磁性部材95としては、シート状よりも高透磁率で磁気特性に優れているフェライト焼結材やアモルファス箔等の固形状のものを使用することもできる。ただし、フェライト焼結材は、衝撃で割れ易いことや複雑な形状の加工が困難であること等の欠点がある。そのため、本実施形態のように、ケーシング91の内周面に沿って設けられた凹部911に嵌め込む場合には、曲げ易いシート状の磁性部材95のほうが好ましい。
(1)磁性部材95をケーシング91の内周面の凹部911に嵌め込んだので、磁性部材95を外装ケース9内に配置しても外装ケース9を大きくする必要は生じず、外装ケース9は従来の大きさのままでもよい。よって、磁性部材95を外装ケース9内の限られたスペースに効率よく配置することができる。
さらに、モジュール中枠96の内側面に沿ってアンテナ21のコイル212を配置し、ケーシング91の内周面においてアンテナ21に最も近接する位置に凹部911を形成して、この凹部911は突出部941が当接する箇所を避けた位置に形成されている。よって、突出部941が凹部911に嵌め込まれた磁性部材95に接触して傷つけたりしない。また、モジュール94を外装ケース9内部にスムーズに収納することができ、磁性部材95をモジュール94から保護することができる。
つまり、磁性部材95をケーシング91の内周面でアンテナ21に最も近接する位置に配置したので、発生した磁束線は、磁性部材95の内部を通過し易くなる。さらに、磁性部材95は金属部材よりも透磁率が高いので、発生した磁束線は、金属で構成されているケーシング91よりも磁性部材95の内部を通過し易くなる。よって、アンテナ21が電波を受信する際に発生する磁束線は、ケーシング91をほとんど通過しなくなり、磁性部材95の内部を通過する。
さらに、磁性部材95は金属部材よりも導電率が低いので、たとえ磁束線が磁性部材95の内部を通過しても、磁束線が金属部材の内部を通過する際に生じるような渦電流損失はほとんど生じない。
これらのことから、磁束線の多くが、磁性部材95を通過し易くなって、ケーシング91を通過することによる渦電流損失がほとんど生じないので、アンテナ21のアンテナ特性低下を抑制することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図7,図8を参照して説明する。
第2実施形態の基本的構成は、第1実施形態に同様であるが、第2実施形態は竜頭81を挟む一対の操作ボタン82,83が設けられている場合のアンテナ21および磁性部材95の配置に関して特徴を有する。
操作ボタン82,83は、モジュール94の中心方向に移動可能に設けられ、操作ボタン82,83をクリックすることでスイッチ84,85を切り換える。
突出部941は、モジュール94中心に対して各操作ボタン82,83とは反対側の位置である時計の8時方向および10時方向に、それぞれ形成されている。また、時計の3時方向にある竜頭を挟む位置にも突出部941が形成されている。
従って、時計の12時方向の位置に配置されたアンテナ21に最も近接する位置、つまり、平面円弧状の磁性体コア211およびコイル212が配置されている位置からすぐ外側の位置となるケーシング91の内周面に沿って、凹部911が設けられている。
磁性部材95の一端部におけるケーシング91の周方向の位置は、コイル212の軸線が描く円弧の中心(図7中の点O2)から磁性体コア211の一端部に向かって伸びる直線がケーシング91の内周面と交わる位置とされている。
また、磁性部材95の他端部におけるケーシング91の周方向の位置は、コイル212の軸線が描く円弧の中心点O2から磁性体コア211の他端部に向かって伸びる直線がケーシング91の内周面と交わる位置までの間とされている。
つまり、磁性部材95がコイル212の両端部を覆うとともに、磁性体コア211の一端から他端までの範囲も覆うように配置されている(図7中の範囲C)。
(9)各突出部941が一対の操作ボタン82,83とは反対側の位置にそれぞれ形成され、ケーシング91の内周面に当接していることによって、操作ボタン82,83への押し力がモジュール94に加わっても、モジュール94の位置が外装ケース9内で移動することを防ぐことができる。よって、モジュール94を外装ケース9内に均一に位置決めすることができる。
次に、本発明の第3実施形態について図9〜図11を参照して説明する。
第3実施形態の基本的構成は、第1実施形態に同様であるが、第1実施形態がアナログ式の電波修正時計1であったのに対して、第3実施形態はLCDの表示手段(液晶パネル)を有するデジタル式の電波修正時計1Aである点に特徴を有する。
なお、時刻カウンタ630の値は、パルス合成回路31からのパルス信号によって変化するとともに、受信回路部23で受信され時刻データ記憶回路部24に記憶された時刻データが正しいと判断された場合には、その時刻データによって更新される。
ここで、デジタル式の電波修正時計1Aの場合は、モジュール中枠は使用せず、ムーブメントの構造部品として合成樹脂製のモジュール本体96Aを備えている。このモジュール本体96Aには、アンテナ21A、受信回路部23、時刻データ記憶回路部24、駆動制御回路部3、パルス合成回路31、電池73および液晶パネル430等が一体的に取り付けられ、モジュール94Aが形成され、外装ケース9Aに収納されている。
また、ケーシング91Aには図示しない時計用バンドが接続されている。時計用バンドは、モジュール94Aの略中心を通って長手方向がコイル212Aの軸線に略平行に設けられている。
操作ボタン82A,83Aは、モジュール94Aの中心方向に移動可能に設けられ、操作ボタン82A,83Aをクリックすることでスイッチ84A,85Aを切り換える。
突出部941Aは、モジュール94A中心に対して各操作ボタン82A,83Aとは反対側の位置である時計の8時方向および10時方向に、それぞれ形成されている。また、時計の1時方向、3時方向、5時方向、7時方向および11時方向の位置にもそれぞれ突出部941が合計7箇所に形成されている。
コイル212Aの平面形状は、コイル212Aの軸線が直線状に形成されている。コイル212Aは、モジュール本体96Aにおいて8時方向および10時方向の各突出部941Aで挟まれた範囲(9時方向の位置)に回路基板80Aを介して取り付けられている。その際、コイル212Aは、コイル212Aの軸線とケーシング91Aの内周面の周方向と平行になるように配置されている。本例は位置決め及び操作ボタン82A,83Aの押力を受ける突出部941Aがモジュール中枠ではなく、プラスチック製のモジュール本体96Aに直接設けられている例である。
磁性部材95Aの一端部におけるコイル212Aの軸線方向の位置は、コイル212Aの軸線方向に沿ったコイル212Aの一端部の位置から磁性体コア211Aの一端部の位置までの間とされている。また、磁性部材95Aの他端部におけるコイル212Aの軸線方向の位置は、コイル212Aの他端部の位置から磁性体コア211Aの他端部の位置までの間とされている。つまり、磁性部材95Aが少なくともコイル212Aの両端部を覆うように配置され、かつ、磁性体コア211Aの一端から他端までの範囲よりも小さい範囲を覆うように配置されている(図10中の範囲D)。
また、モジュール94内には、カバーガラス92Aに対向する位置に液晶パネル430が配置され、この液晶パネルの周囲にソーラーパネル74が配置されている。
金属で構成された裏蓋93Aの内面にはアラーム報音用の圧電素子100が貼り付けられている。
また、デジタル式の電波修正時計1Aとしては、アナログ式とデジタル式の両方の時刻表示手段を備えるものでもよい。
(11)コイル212Aがモジュール94A内側面の9時方向の位置において各突出部941Aによって挟まれた範囲に配置され、図示しない時計用バンドがモジュール94の略中心を通って長手方向がコイル212Aの軸線に略平行に設けられるとともに、時計用バンドの幅が時刻視認方向から見た場合にアンテナ21Aに重ならない程度の広さに形成されているので、時計用バンドがアンテナ21Aに悪影響を与えることを抑えることができる。すなわち、時計用バンドがSUS(ステンレス鋼)、チタン合金、金合金、真鍮等の導電性材料を含んで形成されているので、時計用バンドが電波を引き寄せてしまうが、時計用バンドとアンテナ21Aとの平面的な位置関係が重ならないので、時計用バンドがアンテナ21Aの受信感度に与える影響を小さくすることができ、アンテナ21Aの良好な受信感度を得ることができる。
ここで、磁性体コア211Aとしては、例えば平面状のアモルファス箔を時計の厚み方向に積層して構成されているものが利用できる。このアモルファス箔は、型抜きやエッチングで製造されるが、この際、磁性体コア211Aのコイル線が巻かれた部分が直線状に形成されているほうが、例えば円弧状に形成されている場合と比べて、アモルファス箔の型抜きやエッチングを効率よく行うことができる。
例えば、前記実施形態では、裏蓋93がガラスで構成されていたが、本発明では、図12および図13に示すように、裏蓋93Aが金属で構成されたものでもよい。
この変形例では、合成樹脂製の文字板14の内面にソーラーパネル74が配置されている。このソーラーパネル74は、ガラス基板またはフレキシブル基板によって構成されている。このような構成において、電波は、文字板14側から外装ケース9内のアンテナ21に進入する。
ここで、裏蓋93Aの内面には、磁性部材としてアモルファスシート121が貼り付けられている。ここで、アモルファスシート121は、厚さ寸法が例えば15μmのものがあり、その他の磁性部材のシートの厚さ寸法は薄くても100μm程度であるので、アモルファスシート121のほうが非常に薄い。よって、わずかな隙間にも貼り付けることができる等、使い勝手がよい。
図12は、コバルト系のアモルファスシート121を裏蓋93Aに貼り付けたものを示している。アモルファスシート121の表面はペットフィルム等の絶縁シート122で覆われている。ここで、アモルファスは、透磁率が高く磁束線を通過させ易いが、導電率が高いので、磁束線が通過した際の渦電流損失が発生する。よって、できるかぎり薄く形成して渦電流損失の発生を抑制する必要がある。また、積層させることで磁気性能が向上する。
ここで、電波が文字板14側から外装ケース9内のアンテナ21に進入する場合、磁性体コア211Aの端面に近接するケーシング91の内周面は磁性部材で覆われていないほうがよく、ケーシング91の内周面に貼り付ける磁性部材の周方向の端部は磁性体コア211Aの端部よりもコイル212側に位置している。
一方、裏蓋93Aに磁性部材を貼り付けることによって、アンテナのアンテナ特性低下を抑制することができる。アンテナ21から裏蓋側には主に共振のための磁束線が構成されることになるため、金属製の裏蓋93Aとアンテナ21との間は磁性部材で覆われているほうがよい。
つまり、図13に示すように、コイル212の軸線方向に沿った方向に関して、アモルファスシート121は、磁性体コア211の両端部よりも広い範囲を覆うように配置されているほうがよい。
従って、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (6)
- 胴および裏蓋を有する外装ケースと、外部無線情報を受信するアンテナと、このアンテナで受信した外部無線情報を処理する受信手段と、前記アンテナおよび受信手段が内部に配置されて外装ケース内に収納されているモジュールとを備え、
前記胴は、少なくとも一部が金属で構成され、
前記モジュールの側面には、複数の突出部が前記胴の内周面に当接するように設けられており、
前記胴の内周面において前記アンテナに最も近接する位置には、前記突出部が当接する箇所を避けて凹部が形成され、
この凹部には、前記胴より高透磁率かつ低導電率である磁性部材が嵌め込まれている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記胴の内周面は、平面円形に形成されるとともに、
前記アンテナは、磁性体コアおよびこの磁性体コアに巻かれたコイルにより構成され、
前記コイルおよび磁性部材は、胴の内周面に沿って平面円弧状にそれぞれ形成され、
前記磁性部材の一端部における胴の周方向の位置は、前記コイルの軸線が描く円弧の中心からコイルの一端部に向かって伸びる直線が胴の内周面と交わる位置から、前記円弧の中心から磁性体コアの一端部に向かって伸びる直線が前記胴の内周面と交わる位置までの間とされているとともに、
前記磁性部材の他端部における胴の周方向の位置は、前記コイルの軸線が描く円弧の中心からコイルの他端部に向かって伸びる直線が胴の内周面と交わる位置から、前記円弧の中心から磁性体コアの他端部に向かって伸びる直線が前記胴の内周面と交わる位置までの間とされている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1に記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記アンテナは、磁性体コアおよびこの磁性体コアに巻かれたコイルにより構成され、
前記コイルの平面形状は、コイルの軸線が直線状に形成されており、
前記磁性部材の一端部におけるコイルの軸線方向の位置は、コイルの軸線方向に沿ったコイルの一端部の位置から磁性体コアの一端部の位置までの間とされているとともに、
前記磁性部材の他端部におけるコイルの軸線方向の位置は、コイルの軸線方向に沿ったコイルの他端部の位置から磁性体コアの他端部の位置までの間とされている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記アンテナは、磁性体コアおよびこの磁性体コアに巻かれたコイルにより構成され、
前記磁性部材の上端部における胴の厚さ方向の位置は、胴の厚さ方向における磁性体コアの上端部の位置と同じあるいは磁性体コア上端部の位置より上方とされ、
前記磁性部材の下端部における胴の厚さ方向の位置は、胴の厚さ方向における磁性体コアの下端部より下方とされている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記胴の外周面において時計の2時方向および4時方向の位置には、一対の操作ボタンが設けられて、
前記突出部は、前記モジュール中心に対して前記各操作ボタンとは反対側の位置となる時計の8時方向および10時方向にそれぞれ形成されており、
前記アンテナおよび磁性部材は、前記モジュールおよび胴内周面において時計の12時方向または6時方向に設けられている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載のアンテナ内蔵式電子時計において、
前記胴の外周面において時計の2時方向および4時方向の位置には、一対の操作ボタンが設けられ、
前記突出部は、前記モジュール中心に対して前記各操作ボタンとは反対側の位置となる時計の8時方向および10時方向にそれぞれ形成されており、
前記アンテナおよび磁性部材は、前記モジュールおよび胴内周面において時計の9時方向の位置に設けられている
ことを特徴とするアンテナ内蔵式電子時計。
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