JP5986192B2 - 複合コーティングを有するピストンリング - Google Patents

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Description

本発明は、包括的にはピストンエンジン用のピストンリングに関し、より詳細には内燃機関用のピストンリングに関する。
ピストンリング/シリンダ内壁の摩擦対を改善するために、ピストンリングの外側を異なる慣らし被膜(run-in)及び/又は摩耗防止被膜でコーティングすることが長い間知られている。
基礎材料とは異なる熱膨張率を有する異なる慣らし被膜及び/又は摩耗防止コーティングを有するピストンリングの外側の各コーティング又は層は、常温と動作温度との間の遷移中に一種のバイメタル効果を伴う。このバイメタル効果は、シリンダの滑り面に対するピストンリングの接触圧力及び接触圧力分布に影響を及ぼす。バイメタル効果は、標準的な熱膨張の効果及び材料強度に対する加温の潜在的効果に重なる。
完全にコーティングされたピストンリングは、最新技術ですでに既知である。さらに、内側及び外側に摩耗防止コーティングを設け、ピストンリングの内側及び外側をコーティングできるコーティング法でコーティングしたピストンリングが既知である。ピストンリングの内側又は内面のコーティングは、概して、一般的に高価なコーティング材料の浪費と考えられるが、これは、ピストンリングの内面が負荷を受けないからである。
特許文献1、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4から、バイメタル構造を用いる種々のピストンリングがすでに既知である。
ピストンリングの主題を扱った種々の公報が既知である。特許文献5は、一体型の圧縮ばねを有するピストンリングを開示しており、特許文献6は、コーティングされた上面及び下面を有するピストンリングを開示しており、特許文献7は、ピストンリングの滑り面/外面に多層コーティングを有するピストンリングに関する。
特許文献8は、ピストンリングの滑り面/外面に層を有するピストンリングを開示している。特許文献9も、外面にコーティングを有するピストンリングを示す。特許文献10は、外面に摩耗防止コーティングを有するピストンリングに関する。特許文献11は、ピストンリング溝内で傾斜するよう構成したピストンリングを開示している。
外面にコーティングを有する既知のピストンリングでは、望ましくないバイメタル効果が生じるかもしれず、その場合、昇温下でピストンリングの外側コーティングがピストンリング自体の材料とは異なる膨張の仕方をすることで、ピストンリングの張力又は得られる半径方向圧力分布が影響を受け得る。コーティングはピストンリングの断面積のわずかな部分しか通常は構成せず、コーティングの強度はピストンリングの材料の強度よりもわずかに高いだけなので、通常はこれらの効果は無視できる程度である。
現代の摩耗防止コーティングでは、摩耗防止コーティングの硬度増加に起因してバイメタル効果がピストンリングに生じ得ることで、ピストンリングが加える半径方向圧力及びピストンリングで得られる半径方向圧力分布が昇温と共に変わり得る。
この効果は、コーティングされていないか又は完全にコーティングされたピストンリングでは生じない。
独国実用新案第7608044号明細書 特開2005−351460号公報 特開2008−057671号公報 英国特許第440号明細書(GB440) 欧州特許出願公開第2206937号明細書 米国特許出願公開第2010/140880号明細書 米国特許出願公開第2010/127462号明細書 独国特許第102005063123号明細書 欧州特許出願公開第2183404号明細書 欧州特許出願公開第2119807号明細書 国際公開第2008/151619号
本発明の目的は、半径方向圧力分布を改善した摩耗防止コーティングを有するピストンリングを提供することにある。
バイメタル効果を除去する従来の手法は、コーティングを中断すること又は外面の一部のみをコーティングすることにあり得る。バイメタル効果に起因した変化がピストンリングの設計時にすでに考慮されるように、当業者が低温状態でピストンリングの状態を変えることも予想され得る。ピストンリングの半径方向圧力分布の偏差を回避するために、当業者は、ピストンリングが動作温度でバイメタル効果があっても所望の半径方向圧力分布を示すようにピストンリングを形成する。
バイメタル効果は、ピストンリングの隙間/ギャップの領域に特に影響を及ぼし、すなわちギャップにおけるリングの端が外側方向に向けて押される。この効果は、「エンドスクラッチング(end scratching)」又は「エンドバイティング(end biting)」(Stosbeisen)として既知である。この効果は、ピストンリングの周囲の残りの部分よりもリング端にはるかに高い荷重をもたらす。摩耗防止層がピストンリングの端の領域で擦り減り得ることにより、この領域ではピストン又はピストンリングのかじりの危険がある。
これまで、この効果は、ピストンリングの端/ギャップの領域に低い圧力しか加えないよう製造時にリングを予備整形することによって回避してきた。しかしながら、この措置が十分でないことが分かった。
本発明によれば、バイメタル効果は、摩耗防止層とピストンリングとの間に中間層/コーティングを施すことによって回避される。中間層は、摩耗防止層とピストンリングとの間のバイメタル効果を大幅に低減又は除去するように選択した寸法及び熱膨張率を有する。
摩耗防止層の硬度及び堅牢性が高いことにより、摩耗防止層は、ピストンリングの材料よりも低い熱膨張率を有する。摩耗防止層があることにより、ピストンリングは、温度上昇時にバイメタル効果によって外方に曲がり、これがギャップの領域に最大の影響を及ぼす。
摩耗防止層及びピストンリング材料よりも高い熱膨張率を有する中間層又はコーティングをそれらの間に施した場合、理想的な場合には両方のバイメタル効果が均一になる。ピストンリングの厚さ寸法が他の2つの層の厚さを大幅に超えるので、これが可能である。したがって、摩耗防止層及び中間層は、コーティングされたピストンリングの中立軸(neutral axis)の片側にある。
6つのパラメータ全部、すなわち、ピストンリング、摩耗防止層、及び中間層の3つの熱膨張率及び3つの厚さ寸法を用いて、所望のバイメタル効果を補償又は均一化することができる。
本発明によれば、これは、ピストンリング(例えば、鋳鉄又は鋼)の外側をピストンリングの材料よりも高い熱膨張率を有する中間層で最初にコーティングすることにより達成される。第2ステップにおいて、ピストンリングの材料よりも低い熱膨張率を有する摩耗防止層を中間層の外側に施す。中間層及び摩耗防止層の厚さがピストンリングの全厚よりも実質的に小さければ有利であり得る。
本発明は、効果が均衡するか又は均一である2つの同一のバイメタル複合材の組み合わせをほぼ提示する。本発明は、ピストンリングの二重コーティングを用いる。一方ではピストンリングと摩耗防止層との間の効果と、他方では摩耗防止層と中間層との間の効果とは、ピストンリングが所望の温度挙動を示すように選択することができる。
本発明の第1態様によれば、内燃機関用のピストンリングが提供される。ピストンリングは、第1熱膨張率を有する材料のピストンリング基礎要素を備える。ピストンリングは、ピストンリングの半径方向外面に配置した摩耗防止層を備える。摩耗防止層は、第1熱膨張率よりも低い第2熱膨張率を有する材料からなる。さらに、ピストンリングは、ピストンリング基礎要素と摩耗防止層との間に配置した中間層を備える。中間層は、第1熱膨張率及び第2熱膨張率よりも高い第3熱膨張率を有する材料からなる。
別の実施形態では、摩耗防止層の厚さは、中間層の厚さよりも小さく、摩耗防止層の厚さ及び中間層の厚さの和は、半径方向のピストンリング基礎要素の厚さの20%未満である。これにより、両方の層がピストンリングの中立軸の同じ側に位置付けられることが確実になり、効果が相互に逆に発揮され得るようになる。
したがって、ピストンリングは、2つの、実際には3つのバイメタルの重ね合わせを形成する。最新技術で既知のように、第1バイメタルは、摩耗防止層とピストンリング基礎要素との間に形成される。第2バイメタルは、中間層とピストンリング基礎要素との間に形成され、摩耗防止層とピストンリング基礎要素との間のバイメタル効果に反する働きをする。第3バイメタルは、摩耗防止層と中間層との間に形成される。第3バイメタルは、全く異なる熱膨張率を有する2つの金属でできているので、最大の効果を示すはずである。しかしながら、第3バイメタルは、ピストンリングの寸法と比べて摩擦防止層及び中間層の厚さが小さいことに起因して2つのコーティングが発生させ得る力により、無視することができる。
好ましくは、中間層の厚さは、摩耗防止層の厚さの1.5倍〜15倍、好ましくは3倍〜8倍、さらに好ましくは6倍〜8倍である。異なる厚さが、各材料の異なる強度を補償する役割を果たす。
一実施形態では、中間層に周方向の厚さの変動を設けて、周方向に変わるバイメタル効果を達成し、半径方向圧力の分布を改善する。中間層の厚さの変動は、材料の強度(熱膨張率に関連する)が低いことにより、ピストンリング基礎要素の材料及び摩耗防止層の材料よりも加工しやすいはずである。したがって、製造時に、中間層を施している間又はその後に周方向の厚さ変動を示すよう中間層を加工することが可能である。好ましくは、中間層をギャップの領域で厚くして、摩耗防止層とピストンリングとの間のバイメタル効果により強く対抗するようにする。
一実施形態では、ピストンリング基礎要素に、周方向に厚さ変動を設けて、周方向に変わるバイメタル効果を達成することにより、半径方向圧力の分布を改善する。この実施形態は特に、一方では中間層とピストンリング基礎要素との間のバイメタル効果を高め、他方ではピストンリングの弾性を高めるよう、厚い中間層と組み合わせて働くことができる。半径方向のピストンリングの厚さが小さいことにより、ピストンリングの可撓性が増し、バイメタル効果が高まる。
さらに別の実施形態では、ピストンリング及び/又はピストンリング基礎要素は非円形に形成される。非円形形態は、低温の非装着状態に関するものである。非円形形態は、動作温度でのバイメタル効果がシリンダの内壁と共にピストンリングに半径方向圧力の好適な分布を有する円形形態を与えるよう働く。
好ましくは、ピストンリング基礎要素は、鋳鉄材料製又は鋼材料製である。鋳鉄材料又は鋼材料は、実際には最も一般的で最も安価なピストンリング材料である。
ピストンリングには、PVDプロセスにより施された摩耗防止層を設けることが好ましい。
さらに、例示的な一実施形態では、中間層は銅製又は銅材料製である。約1000℃の融点等のその材料特性により、銅は十分に耐熱性である。銅は、中間層と摩耗防止層又はピストンリング基礎要素との間の破壊形成を回避するのに好適な範囲内にもある40%という破壊歪みを示す。
一実施形態では、摩耗防止層は、軸方向に見てピストンリング基礎要素又は中間層の外面の一部にのみ施される。さらに、中間層をピストンリングの外面の一部にのみ施すか、又は中間層を施した後にそれを除去することが想定される。したがって、本発明は、特に油掻きリングと共に用いることもできる。
さらに別の実施形態では、第1熱膨張率は8×10−6/K〜12×10−6/Kであり、第2熱膨張率は2×10−6/K〜5×10−6/Kであり、第3熱膨張率は16×10−6/K〜90×10−6/Kである。これらの範囲では、好適な効果が予想され、ピストンリングコーティングに関連した現在の問題が回避される。
有利には、慣らし層をピストンリングの外側の摩耗防止層に施す。かかる層は、エンジンの慣らし運転プロセス全体に好影響を及ぼし得る。
図において本発明を例示的な実施形態に基づき説明する。
従来のピストンリングの上面図を示す。 摩耗防止層を有する従来のピストンリングの上面図を示す。 中間層を設けた本発明によるピストンリングの上面図を示す。 摩耗防止層及び中間層を有する本発明によるピストンリングの上面図を示す。 従来のピストンリングの断面図を示す。 摩耗防止層を有する従来のピストンリングの断面図を示す。 摩耗防止層及び中間層を設けた本発明によるピストンリングの断面図を示す。 付加的な慣らし層を設けた図7のピストンリングの断面図を示す。 摩耗防止層をピストンリングの外面の一部にのみ設けた、図7のピストンリングのさらに別の実施形態を示す。
以下の図の詳細な説明において、明細書中及び図中の同じ又は同様の要素又は構成要素には同じ参照符号を用いる。図は説明のためにすぎず、一定の縮尺ではなく、概略的な描写を表すにすぎない。
図1は、コーティングなしで1つの材料からできている従来のピストンリング2の上面図を示す。ピストンリング基礎要素4は、ほぼ閉鎖円弧状である。短い矢印で示すように、ピストンリング2の端は、シリンダの内壁に小さな圧力を加える。ピストンリングはバイメタル効果を示さないので、昇温の場合又は動作温度に達した場合にこの力は著しく変わらない。
図2は、1つの材料からなり摩耗防止層8を有する従来のピストンリング2の上面図を示す。このピストンリング2は、ピストンリング基礎要素4に施したPVD摩耗防止層8を有する。摩耗防止層8は、ピストンリング基礎要素4の材料よりも強く硬い。したがって、摩耗防止層8は、ピストンリング基礎要素4の材料よりも低い熱膨張率を有する。温度が上昇した場合、バイメタル効果がピストンリングの端に生じて端を外側に付勢することで、ピストンリングの端の摩耗が増加する。この摩耗増加により、ピストンリングの端における増加した接触圧力をシリンダ内壁の潤滑膜によって吸収できないので、ピストン焼き付きの危険があることで、エンジンの破損につながる。長い矢印で示すように、ピストンリング2の端は、シリンダの内壁に強い力を加える。低温のピストンリングと比べて、この力はかなり増加する。
この効果を、図2に動作温度でのピストンリングの破線表示で示す。ピストンリングの端における長い矢印は、シリンダの内壁に対するピストンリングの端の接触圧力が大きいことを可視化したものである。
ピストンリングの塑性変形によってこの効果に対抗して作用することが可能だが、これは多くの場合に十分ではない。ピストンリングは、バイメタル効果により生じた変形が動作温度まで加熱されると均一化されるように予備成形される。
図3は、1つの中間層6のみを有する1つの材料でできた従来のピストンリング2の上面図を示す。このピストンリングでは、銅層8をピストンリング基礎要素4に施す。中間層6は、ピストンリング基礎要素4の材料よりも低い強度を有する。したがって、中間層6は、ピストンリング基礎要素4の材料よりも高い熱膨張率も有する。加熱時に、バイメタル効果が特にピストンリングの端に生じて端を内方に付勢することで、ピストンリングの端における摩耗が減少する。中間層は、ピストンリング端における摩耗増加に対抗することができる。中間層は、ピストンリングの材料よりも軟質又は低強度の材料からなり、したがって全周が急速に擦り減ることでさらに摩耗が増加する。
短い矢印で示すように、中間層6のみを設けたピストンリング4の端は、シリンダの内壁に小さな力しか加えない。この力は、加温の場合に又は動作温度に達すると減少する。
この効果を、図3に動作温度でのピストンリングの破線表示で示す。ピストンリングの端における短い矢印は、シリンダの内壁に対するピストンリングの端の接触力が小さいことを可視化したものである。破線は、加温の場合のピストンリングの変形を示す。
図4は、摩耗防止層及び中間層を有する1つの材料からできた本発明によるピストンリング2を示す。この実施形態では、中間層6及びPVD摩耗防止層8をピストンリング基礎要素4に施す。層の適切な材料定数及び適切な厚さを選択すれば、上述のバイメタル効果を均一化することができる。それと共に、ピストンリングの端の接触圧力を全温度範囲で所望のレベルに保つことができる。同時に、ピストンリングの動作時間、したがってエンジンの動作時間を増加させることができる。本発明により、接触圧力の増加という通常の欠点を受け入れる必要なく摩耗防止層を有するピストンリングの利点を達成することが可能である。本発明の別の利点は、ピストンリングの外面のみをコーティングすればよいことにあり、これは、製造法に応じて、製造プロセスの著しい単純化をもたらし得る。
図5は、従来のピストンリング又はピストンリング基礎要素2、すなわち図1のピストンリングを断面で示す。
図6は、ピストンリング基礎要素2及び摩耗防止層8を有する従来のピストンリング、すなわち図2のピストンリングを断面で示す。
図7は、中間層6及び摩耗防止層8をピストンリング基礎要素4に施した、本発明によるピストンリング2の断面図を示す。
図8は、付加的な慣らし層10を有する図7のピストンリングの断面図を示す。
図9は、摩耗防止層8をピストンリング2の外面の一部にのみ施した、さらに別の実施形態の図7のピストンリングを示す。この実施形態は、シリンダ内壁に規定の油膜を生成するためにシリンダ内壁と2つ又は3つのリッジでのみ接触する油掻きリングに特に適している。
図の表現は概略的なものにすぎず、実際の比率を表すものではない。説明した実施形態のさらなる組み合わせも、開示されたものとみなすべきである。

Claims (11)

  1. 内燃機関用のピストンリング(2)であって、
    第1熱膨張率を有する材料でできたピストンリング基礎要素(4)と、
    前記ピストンリング(2)の半径方向外面に配置され、前記第1熱膨張率よりも低い第2熱膨張率を有する材料でできた摩耗防止層(8)と
    を備えるピストンリング(2)において、
    前記ピストンリング基礎要素(4)と前記摩耗防止層(8)との間に配置され、前記第1熱膨張率よりも高い第3熱膨張率を有する材料でできた中間層(6)を有することを特徴とするピストンリング。
  2. 請求項1に記載のピストンリング(2)において、前記摩耗防止層(8)の厚さは、前記中間層(6)の厚さよりも小さく、前記摩耗防止層(8)の厚さ及び前記中間層(6)の厚さは、半径方向の前記ピストンリング基礎要素(4)の厚さの20%未満であることを特徴とするピストンリング。
  3. 請求項1又は2に記載のピストンリング(2)において、周方向で前記中間層(6)の厚さが変動することを特徴とするピストンリング。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のピストンリング(2)において、周方向で前記ピストンリング基礎要素(4)の厚さが変動することを特徴とするピストンリング。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のピストンリング(2)において、前記ピストンリング(2)又は前記ピストンリング基礎要素(4)又はこれら両方を非円形に形成したことを特徴とするピストンリング。
  6. 請求鋼1〜5のいずれか1項に記載のピストンリング(2)において、前記ピストンリング基礎要素(4)は、鋳鉄又は鋼材料からなることを特徴とするピストンリング。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のピストンリング(2)において、前記摩耗防止層(8)はPVD層であることを特徴とするピストンリング。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のピストンリング(2)において、前記中間層(6)は、銅又は銅含有材料からなることを特徴とするピストンリング。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のピストンリング(2)において、前記摩耗防止層(8)を、軸方向で前記ピストンリング基礎要素(4)及び前記中間層(6)それぞれの外面の一部にのみ施したことを特徴とするピストンリング。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のピストンリング(2)において、前記第1熱膨張率は8×10−6/K〜12×10−6/Kであり、前記第2熱膨張率は2×10−6/K〜5×10−6/Kであり、前記第3熱膨張率は16×10−6/K〜90×10−6/Kであることを特徴とするピストンリング。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のピストンリング(2)において、前記摩耗防止層(8)の外側に配置した慣らし層(10)をさらに備えたピストンリング。
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