JP5986158B2 - エアコン室外機蒸発熱冷却装置 - Google Patents
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Description
本発明は蒸発熱(気化熱)によりエアコン室外機の熱交換効率を向上させるエアコン室外機蒸発熱冷却装置に関する。
地球温暖化や電力不足などが大きな問題となり、ヒートアイランド現象やコスト削減の観点から空調分野で省エネの技術が開発されている中、家庭用のエアコンはさまざまな制御技術により効率を大幅に向上させているが、気温が高く室外機が直射日光に晒される様なフル稼働が必要な運転においては省エネ効果があまり期待できない為、安価で効果的な省エネ技術が必要である。
小型エアコンでも水冷により熱交換効率を向上させるための技術としてはいくつかの特許が公開されているが、様々な問題点があり実用性に欠けている。
例えば、特許文献1と特許文献2および特許文献4では、室内機で発生するドレン水を室外機の熱交換器に散水または滴下させることで、熱交換器の熱交換効率を向上させる技術が公開されているが、特許文献1では室外機の内部を改造する必要があり、簡単に既存の室外機に取り付けることが出来ない、また、特許文献1と特許文献2では多数の冷却フィンに万遍なく少量のドレン水を供給することは困難である。
例えば、特許文献1と特許文献2および特許文献4では、室内機で発生するドレン水を室外機の熱交換器に散水または滴下させることで、熱交換器の熱交換効率を向上させる技術が公開されているが、特許文献1では室外機の内部を改造する必要があり、簡単に既存の室外機に取り付けることが出来ない、また、特許文献1と特許文献2では多数の冷却フィンに万遍なく少量のドレン水を供給することは困難である。
特許文献3ではエアコンの作動や外気温度によって作動する電磁弁を通す水道水を熱交換器のフィンに滴下することで、熱交換器の熱交換効率を向上させる技術が公開されているが、このような構造では冷却水として水道水を配管で引いてくる工事の必要があり、電磁弁や制御装置が必要となるのでコストが高くなるなどの欠点がある。
特許文献4では、運転開始前に手動で数本のペットボトルに給水してセットする手間や、また、エアコンの作動を感知して給水する電気的な制御機構が複雑であり、給水部材もガーゼのような網状の散水部材と密織または不織布の繊維製品からなる吸水部材を組み合わせて使用しておりコストやメンテナンスの面で問題がある。さらに、ガーゼの様な散水部材では、換気扇フィルター等の不織布に比べて通風性が悪くなりエアコン室外機の冷却効率が悪化する可能性がある。
特許文献5では、エアコン室外機の天板上に設置された密閉された水槽(16L=灯油缶程度)から透水シートを経由して冷却部に冷却水が供給されているが、近くに水道設備を設置しなければ、毎回、大量の水を人力で水槽に供給することは困難である。また、水槽下部に開口した上下の複数の排水孔から冷却水を給水しているが、排水孔の数と口径が固定されておりエアコンのドレン水も供給されていないため、冷却水の消費量をエアコン室外機の稼働状況に応じて調整することが困難である。さらに、前記冷却装置は、エアコン室外機の吸気口に吸入される空気を冷却するための装置であり、室外機の熱交換器に直接給水し熱交換器で蒸発させる場合と比べて冷却効果が小さい欠点がある。
従来の技術は、冷却水のエアコン室外機の放熱フィンへの給水効率が悪く、また、給水手段や制御が複雑な構造であるためコスト的にもメンテナンス的にも実用化することが難しかった。本発明は、冷却水の放熱フィンへの比較的均一で持続的な給水を単純な方法で行うため、装置内外の冷却水の配管や電気的な給水の制御などを必要とせず、エアコンの作動とほぼ連動して冷却水の給・排水ができ、既存のエアコン室外機に簡単に取り付けることができる、安価で実用性の高いエアコン室外機冷却装置を提供する。
上記の課題を解決するための本発明のエアコン室外機蒸発熱冷却装置の構成は、冷却水を貯水する貯水機構と、冷却水をエアコン室外機の放熱フィンに給水する給水機構とを備えるエアコン室外機蒸発熱冷却装置であって、前記貯水機構はエアコン室外機の天板上に設置された水槽であり、前記給水機構はエアコン室外機の放熱フィンの吸気側にほぼ密着して配置された吸水性と通風性のよい換気扇のフィルター等に使用される不織布による給水部材とそれを保持する為のワイヤー線等のフレームからなる給水機構であり、前記給水機構の上端は逆U字型(又は逆V字型等のサイフォンの原理を利用可能な形状)に折れ曲って前記水槽の冷却水に浸され、毛細管現象とサイフォンの原理により冷却水が前記給水部材を経由してエアコン室外機の放熱フィンへ供給されることを特徴とする。
また、前記逆U字型(又は逆V字型等)部分の前記水槽の水面からの露出部分の高さと幅によって、給水速度をコントロールされた冷却水が前記給水部材を経由してエアコン室外機の放熱フィンへ供給されることを特徴とする。
また、前記逆U字型(又は逆V字型等)部分の前記水槽の水面からの露出部分の高さと幅によって、給水速度をコントロールされた冷却水が前記給水部材を経由してエアコン室外機の放熱フィンへ供給されることを特徴とする。
エアコンの冷房運転開始時に手動で前記水槽に冷却水を給水し、また、サイフォンを始動させる為に前記給水機構の上端の逆U字型(又は逆V字型等)部分全体に万遍なく給水(両方の給水でヤカンまたはジョウロ一杯程度)する必要があるが、上記の構成において前記水槽にドレンホース接続部を設けている為、運転開始後はエアコン室内機から排出されるドレン水を前記水槽に供給する事により手動による給水を軽減することを特徴とする。
さらに、エアコンの運転終了後は、ドレン水が前記水槽に供給されない為、毛細管現象とサイフォンの原理により前記水槽の水が数時間(4時間前後)で全て排出され蚊の幼虫等が発生することを抑止することを特徴とする。
さらに、エアコンの運転終了後は、ドレン水が前記水槽に供給されない為、毛細管現象とサイフォンの原理により前記水槽の水が数時間(4時間前後)で全て排出され蚊の幼虫等が発生することを抑止することを特徴とする。
本発明によるエアコン室外機蒸発熱冷却装置は、冷却水の放熱フィンへの比較的均一な給水を行い、装置内外の冷却水の配管や電気的な給水の制御などを必要とせず、エアコンの作動とほぼ連動して冷却水の給・排水ができ、既存のエアコン室外機に簡単に取り付けることができる、最も安価で実用性の高いエアコン室外機冷却装置を提供する。また、蒸発熱により熱交換効率を向上させるので、特に高出力を必要とする真夏の日中に多大な省エネ効果があり、さらに、エアコン室外機から排出される熱風も湿度や温度によっても左右されるが2〜3℃蒸発熱により低下するので、都市部のヒートアイランド現象の緩和効果にも期待できる。
以下図面を参照しながら本発明によるエアコン室外機蒸発熱冷却装置の実施例について説明をする。
図1〜3に示すように、実施例のエアコン室外機蒸発熱冷却装置は、大きく分けて、冷却水を貯水する貯水機構、冷却水を給水する給水機構の2つの部分から構成される。そして、貯水機構は水槽4、ドレンホース取付け部3、およびドレンホース6から構成され、給水機構は給水部材5、と給水部材5を保持する為のフレーム1(2〜3mmφのワイヤー(ステンレス製)線等)と給水機構の上端の逆U字型(又は逆V字型等)のフレーム2(2〜3mmφのワイヤー(ステンレス製)線等)から構成される。なお、フレーム2は給水部材5の上端部を均等に支えるため左右のフレームの間にさらに細いワイヤー線の補助フレーム13を有する。
実施例では前記した水槽4は長さ約310mm(内側約280mm)、幅約100mm(内側約90mm)、高さ約75mm程度(内側約70mm)の樹脂成形品を使用しているが、エアコン室外機の天板に設置可能で、前記した給水機構上端の逆U字型(又は逆V字型等)フレーム2が内側の底部まで入る事が可能な長さと幅であり、前記した逆U字型(又は逆V字型等)フレーム2の折り返しの高さより約1cm以上低い内面の高さで水漏れしない材質であれば良く、エアコン室外機筐体10の天板上に設置する。
給水部材5は吸水性と通風性のよい換気扇のフィルター等に使用される不織布を使用し、図1の(A)と(B)に示すようにフレーム1とフレーム2(2〜3mmφのワイヤー(ステンレス製)線を使用しているが強度があれば樹脂製でも良い)によって保持されている。給水部材5をフレーム1とフレーム2に固定する方法はステープラに使用されるコの字型の針を使用したが、給水部材5の上からフレームに被せて挟み込んで固定する樹脂製等の固定部材でも良いし、接着剤や接着テープを利用してもよい。
図2に示すように給水機構上端の逆U字型(又は逆V字型等)部分のフレーム2は、水槽4の上部の開口部から水槽内に入り冷却水12に浸され、また、給水機構のフレーム1の下端はエアコン室外機の下部パネル端11と冷却フィン8の隙間に差し込み固定する。
図4にエアコン室外機の放熱フィン8に給水部材5より冷却水を給水する裏面の様子を例示しているが、冷却水はその性質上何本もの筋状に流れ落ちていき、毛細管現象により横方向に拡散しながら接触している縦方向に並んだ放熱フィン8に吸引されていく。給水部材5は、直射日光や高温の外気に晒され続けて劣化し冷却水を全体に拡散させる能力が低下するため、冷房運転を行う期間が終了した後は交換することが望ましい。
本発明は小型エアコン室外機の安価な冷却装置であり、既存のエアコン室外機に簡単に取り付けることができ、蒸発熱(気化熱)により熱交換効率を向上させ都市部のヒートアイランド現象の緩和やピーク時の電力消費削減に大いに貢献できるので、産業上に利用されることが極めて期待される。
1…給水フレーム、2…逆U字型給水フレーム、3…ドレン水接続部、4…水槽、5…給水部材、6…ドレンホース、7…冷媒管、8…放熱フィン、9…ファンモータ、10…エアコン室外機の筐体、11…室外機の下部パネル端、12…冷却水、13…補助フレーム
Claims (3)
- 冷却水を貯水する貯水機構と、冷却水をエアコン室外機の放熱フィンに給水する給水機構とを備えるエアコン室外機蒸発熱冷却装置であって、前記貯水機構はエアコン室外機の天板上に設置された水槽であり、前記給水機構はエアコン室外機の放熱フィンの吸気側にほぼ密着して配置された吸水性と通風性の良い換気扇のフィルター等に使用される密度が粗く毛細管現象のみによって水面から上方へ水を供給する事が出来ない不織布による給水部材とそれを保持する為のワイヤー線等のフレームからなる給水機構であり、前記給水機構の上端は逆U字型又は逆V字型等のサイフォンの原理を利用可能な形状に折れ曲って前記水槽の冷却水に浸され、毛細管現象とサイフォンの原理により冷却水が前記給水部材を経由してエアコン室外機の放熱フィンへ供給されることを特徴とするエアコン室外機蒸発熱冷却装置。
- 請求項1に記載のエアコン室外機蒸発熱冷却装置であって、前記給水機構上端の逆U字型又は逆V字型等のサイフォンの原理を利用可能な形状部分の前記水槽の水面からの露出部分の一定の高さと幅によって給水速度をコントロールされた冷却水が、前記給水部材を経由してエアコン室外機の放熱フィンへ供給されることを特徴とするエアコン室外機蒸発熱冷却装置。
- 請求項1に記載のエアコン室外機蒸発熱冷却装置であって、前記水槽にドレンホース接続部を設け、エアコン室内機から排出されるドレン水を前記水槽に供給し冷却水の量をコントロールすると共に、エアコンの運転終了後はドレン水が前記水槽に供給されない為、毛細管現象とサイフォンの原理により前記水槽の水が数時間で全て排出され蚊の幼虫等が発生することを抑止することを特徴とするエアコン室外機蒸発熱冷却装置。
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