JP2006118797A - 空調システム - Google Patents

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孝雄 田中
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明宏 畑
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賢 田中
Hiroshi Saito
博 斉藤
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正子 服部
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Abstract

【課題】結露水を利用して室外機から排出される空気の温度を下げる技術は、空調システムの冷房効率向上には寄与しておらず、結露水を凝縮器に吹き付ける方法は空調システム本体を改造しなければ、冷房効率を向上させることができなかった。
【解決手段】室内熱交換器80と室外熱交換器30とを備えた空調システムに、プロペラ40等によって室外熱交換器30に吹き付けられる外気が通過する場所であって、室外熱交換器30より上流の位置に、外気冷却用のスリット8を具備した。前記スリット8を湿らせる水に、前記室内熱交換器80で発生した結露水を使用するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、室内熱交換器と室外熱交換器を備える空調システムの技術に関し、詳しくは、室内熱交換器で発生した結露水を有効に利用して空調システムの熱交換率を向上させる技術に関する。
従来より、筐体内に室内熱交換器と該室内熱交換器で生じた結露水を受ける露受け皿と室内空気送風用の貫流ファンとを配置してなる室内機と、筐体内に冷媒を圧縮する圧縮機と該圧縮機で圧縮された冷媒を液化する室外熱交換器と室外空気を送風するプロペラファンとを装着してなる室外機と、から構成される空調システムは広く利用されている。
そして、このような、室内熱交換器と室外熱交換器を具備した空調システムでは、室内熱交換器で発生する結露水を利用して、室外機から排出される外気の温度を冷やしてヒートアイランド現象や温暖化を防ぐ技術が公知となっている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
また、室外機から排出される外気を冷やす技術だけでなく、前記室内熱交換器で発生する結露水を利用して冷却効率を向上させる技術も公知となっている。
例えば、前記結露水を室外機へ送り、該結露水を直接、室外機内部の室外熱交換器に吹き付けることによって、室外熱交換器を冷やして冷却効率を向上させる技術(例えば、特許文献3参照。)や、前記結露水を室外機へ送り、該結露水を該室外機のプロペラファン下部に溜めておき、該プロペラファンの端部に具備したスリンガリングによって結露水を掻き揚げて前記室外熱交換器に吹き付けることによって、室外熱交換器を冷やして冷却効率を向上させる技術(例えば、特許文献4参照。)等が、公知となっている。
特開2004−85017号公報 特開2004−85161号公報 特開平6−331161号公報 特開平11−63571号公報
しかしながら、結露水を利用して室外機から排出される空気の温度を下げる技術は、空調システムの冷房効率向上には寄与しておらず、結露水を凝縮器に吹き付ける方法は空調システム本体を改造しなければ、冷房効率を向上させることができなかった。また、結露水を直接、室外機の室外熱交換器に吹き付けるため、室外熱交換器の表面のうち、結露水が吹き付けられて冷やされる場所が偏ってしまうという不具合があった。また、室外熱交換器に放熱板を設けて室外熱交換器の冷却効率を上げるにしても、該放熱板が濡れた状態で放置されるため、放熱板が錆びやすくなっていた。加えて、濡れた放熱板には汚れが付着しやすく、放熱板による冷却効率が低下してしまい、そのような場合であっても、放熱板のクリーニングが容易に行うことができず、いちいち室外機自体を開いてクリーニングを行う必要があった。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、室内熱交換器と室外熱交換器とを備えた空調システムであって、
ファンによって室外熱交換器に吹き付けられる外気の通り道で、室外熱交換器より上流に、外気冷却用のスリットを具備したものである。
請求項2においては、前記スリットを縦スリットと横スリットより構成し、該スリットは繊維若しくはポーラスセラミックにて構成したものである。
請求項3においては、前記スリットの上方に、前記室内熱交換器から流れてくる結露水を溜める上受け皿を配設し、
該スリットの上端を、前記上受け皿に溜められた結露水に浸したものである。
請求項4においては、前記スリットの下方に、前記スリットから流れてくる結露水を溜める下受け皿を配設し、
該スリットの下端を、前記下受け皿に溜められた結露水に浸したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、冷房効率を向上させながら、室外熱交換器に取り付けた放熱板等が錆びる問題を解消できる。そして、スリットを後付けすることも可能となるので、室外機自体を改造せずに、冷却効率を向上させることができる。また、室外機自体を解体することなく、スリットの洗浄を容易に行うことができる。加えて、蒸発パネル2を室外機10近辺に配置するだけでよいので、蒸発パネル2のみを独立ユニットとして空調システムに後付けすることが可能となる。
請求項2においては、フィルタのように風の流れの抵抗が大きくなく、また、目詰まりを生じることもない。また、霧化させるための機器も必要でなく、液体の気化熱や毛管現象を利用して、安価で容易に水を蒸発させることができ、室外熱交換器に吹き付けられる外気を冷却することができる。加えて、稼動中のランニングコストも低く、極めて単純な機構で冷却効率を向上させることができる。
請求項3においては、室内熱交換器で生じた結露水を有効利用することができ、わざわざ水道水等を使用する必要がない。また、夏場は多くの場合、結露水は普通の水道水よりも温度が低いため、水道水を利用するよりも冷却効率が向上する。
液体の気化熱や毛管現象を利用して、室外熱交換器に吹き付けられる外気を冷却するので、ランニングコストも低く、極めて単純な機構で冷却効率を向上させることができる。
請求項4においては、下受け皿がスリットで余った水を一時的に溜めることができ、スリットの水が不足した場合には、該下受け皿が下受け皿に溜まった水を毛管水としてスリットに戻すタンクの役割も果たす。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る空調システム1の側面断面図、図2は室外機10の側面断面図、図3は蒸発パネル2の斜視図、図4は同じく正面図、図5は蒸発パネル2上部の拡大側面断面図である。
図1を参照しながら、本発明の空調システム1の全体構成について説明する。
図1に示すように、本実施例の空調システム1は、圧縮機20や室外熱交換器30やプロペラ式のファン40等を備える室外機10と、貫流ファン70や室内熱交換器80等を備える室内機60と、から構成される冷暖房切換自在のヒートポンプ方式の空調システム1である。但し、本発明の空調システム1は、冷暖房切換ができない冷房専用の空調システムでも良く、限定するものではない。
まず始めに、室内機60の室内熱交換器80について説明する。
室内熱交換器80は、プレートフィン等を外周に設けた数本のパイプで構成されており、後述する膨張弁若しくは毛細管90によって減圧された液冷媒が、冷媒分流器(ディストリビュータ)によって各パイプに分配されるように構成されている。
そして、液冷媒は減圧による膨張により周囲の熱を奪うとともに、パイプ内を流れていくうちに、各パイプの外側を流れる室内空気(室内を循環している空気)から熱を奪って蒸発していく。
一方、室内空気は各パイプによって冷却されると同時に、(露点以下になると)水分が室内熱交換器80表面に凝縮、結露し、該室内熱交換器80は該室内空気を除湿する役割も果たす。
該結露した水分は、室内熱交換器80の下方に配設される受け皿に溜められて、結露水として室内機60(室内)から排除される。結露水は、結露水パイプ101を通って、室内機60から室外機10へと送られる。
一方、液冷媒は、前記パイプ内を移動するうちに空気から熱を得て蒸発していく。蒸発した冷媒ガスは室内熱交換器80を出て、冷媒パイプ100を通って室内機60から室外機10へと送られる。
次に、室外機10の圧縮機20について説明する。
室外機10へと送られてきた冷媒ガスは、室外機10内部の圧縮機20へと送られる。室外機10内部の圧縮機20では、前記室内熱交換器80で蒸発し続ける冷媒ガスをシリンダに吸い込んで、前記室内機60の室内熱交換器80内を常に低圧に維持している。そして圧縮機20では、前記シリンダ内に吸い込んだ冷媒ガスを再び液に戻しやすい状態(液化させやすい状態)、即ち高い圧力にまで圧縮する。
シリンダ内の冷媒ガスを圧縮するために必要な仕事は、圧縮機用電動機21の駆動力から与えられる。そして、圧縮されて該仕事を加えられた冷媒ガスは、高圧となり、温度が上昇する。
次に、室外機10の室外熱交換器30について説明する。
前記圧縮機20によって、冷媒ガスは圧縮されて高温、高圧となるが、室外熱交換器30を通過するときに室外空気によって冷却されて再び、液冷媒に戻される。室外熱交換器30は、冷媒ガスが放熱しやすいように、熱伝導度が高い材質によって、数枚のフィン状、若しくは数本のパイプ状に形成された通路で構成されている。冷媒ガスの放熱は、室外機10内に配設されるプロペラファンによって室外機10内に送られてくる室外空気によって冷媒ガスを冷やすことにより行われるものである。
一方、冷媒ガスを冷やして暖かくなった室外空気は、室外機10から排出される。
そして、室外熱交換器30によって冷やされて、再び液体となった液冷媒は冷媒パイプ100を通って、室内機60へと送られる。室内機60内に送られた液冷媒は、再度室内熱交換器80に送られて、前記冷媒分流器によって前記パイプ内に送られる。そして、該液冷媒によって、室内空気を再び冷やすのである。
液冷媒は、室外機10の圧縮機20によって高圧にされているので、室内熱交換器80に入る前に膨張弁若しくは毛細管90によって液冷媒を低圧・低温にして、室内熱交換器80に送られる。
次に、室外熱交換器30の熱交換効率を向上させるための構成について説明する。
図1に示すように、室外機10には、筐体11の内部に圧縮機20、室外熱交換器30、プロペラファン40が配設され、筐体11外部に蒸発パネル2が配設されている。筐体11内では、プロペラファン40によって生じる室外空気の流れを有効に利用するため、プロペラファン40の下流へ向かって(図1においては、左から右へ)、プロペラファン40、室外熱交換器30、圧縮機20の順に配設されており、該圧縮機20よりも更に下流側に圧縮機用電動機21等が配設される。
本実施例では以上のような構成としたが、このような配設はプロペラファン40によって生じる室外空気の流れを有効に利用することを優先したものであり、筐体11のコンパクト化の目的等により適宜配設順序を変更しても良い。また、筐体11内に蒸発パネル2を配置する構成としてもよい。
そして、筐体11外部であって、プロペラファン40の上流側に蒸発パネル2を配設する。図2及び図3に示すように、蒸発パネル2は、上部に上受け皿3を、下部に下受け皿5を具備し、該上受け皿3と下受け皿5とを連結して固定する支持壁体4・4を備える蒸発枠体7と、該蒸発枠体7に着脱自在な蒸発スリット8から構成されるものである。
蒸発スリット8は、短冊状の複数の縦スリット8a・8a・・・と、同じく短冊状の複数の横スリット8b・8b・・・とから構成されており、縦スリット8a・8a・・・と横スリット8b・8b・・・とが交差して、図4に示すように、正面視において蒸発スリット8が格子状になるように構成されている。つまり、縦スリット8a・8a・・・を縦向きに立てて配置して、横スリット8b・8b・・・を横向きに寝かせて配置して、交差させるのである。
そして、横スリット8b・8b・・・の内で、一番上方に配置される横スリット8bには、各縦スリット8a・8a・・・と交差する位置から上方に向かって、毛管8c・8c・・・が延設されている。図2乃至図5に示すように、毛管8c・8c・・・は、一番上の横スリット8bから上受け皿3の側壁3a・3aを乗り越えて上受け皿3に溜められている結露水に達するように形成されている。
つまり、毛管8c・8c・・・は、一端が一番上方に配設される横スリット8bに固設されて、他端が上受け皿3の内側底部に接するように形成されており、縦スリット8a・8a・・・を上方に延設した構成としている。
蒸発スリット8を構成する縦スリット8a・8a・・・や、横スリット8b・8b・・・や、毛管8c・8c・・・は、吸水性の高い木綿などの繊維や布あるいはポーラスセラミック等で構成されている。蒸発スリット8は弾性を有していると好適であり、特に毛管8c・8c・・・が弾性に富んでいると、後述するように、蒸発スリット8を蒸発枠体7から着脱する際により好適である。
後述するように、上受け皿3内にまで延設された毛管8c・8c・・・は、毛管現象によって、上受け皿3内に溜められた結露水を下から上に吸い上げて、同じく毛管現象と結露水の自重によって、結露水を縦スリット8a・8a・・・及び横スリット8b・8b・・・へと送るように構成されている。
一方、上受け皿3や下受け皿5や支持壁体4・4からなる蒸発枠体7は、プラスチックや樹脂等で構成されており、上受け皿3及び下受け皿5は結露水を溜められるように横長の容器状に、支持壁体4・4は上部を上受け皿3に、下部を下受け皿4に固設できるように板状に形成されている。
そして、上受け皿3の前面及び後面を支持壁対壁体4・4の上部に、下受け皿5の前面及び後面を支持壁体4・4の下部に固設することにより、上受け皿3と下受け皿5と支持壁体4・4とを連結固定している。
以上のように、蒸発スリット8は縦スリット8a・8a・・・と横スリット8b・8b・・・と毛管8c・8c・・・とから一体的に構成されており、蒸発枠体7は上受け皿3と支持壁体4・4と下受け皿5とから一体的に構成されている。そして、蒸発スリット8は、毛管8c・8c・・・の一端を上受け皿3内底部に位置させ、さらに側壁3a・3aの内面から外面に沿わせて他端を縦スリット8a・8a・・・または横スリット8bの上部に接続する。そして、蒸発スリット8は一体的に蒸発枠体7から取り外すこと、または、取り付けることを可能に構成している。こうして、毛管8c・8c・・・の水の吸い上げが劣化した場合には容易に蒸発スリット8を交換できるようにしている。
蒸発スリット8を蒸発枠体7に取り付けている状態で、本発明の空調システム1を作動した場合について説明する。
空調システム1を作動させて室内熱交換器80が冷えてくると、室内空気に含まれている水分が室内熱交換器80の表面に結露し始める。そして、結露した水分が増えてくると、該水分は室内機60内の皿等で集められて、結露水として結露水パイプ101から室外機10へと送られる。室外機10側に送られてきた結露水は、蒸発パネル2の上受け皿3内に溜められる。
上受け皿3内に溜められた結露水は、結露水に浸かっている毛管8c・8c・・・に沁みこんで、毛管現象によって毛管8c・8c・・・内を上昇していく。結露水は上受け皿3の内部側の毛管8c・8cを上昇していき、側壁3a・3aを乗り越えると次は上受け皿3の外部側の毛管8c・8c・・・内を下降していく。
そして、毛管8c・8c・・・を下降した結露水は、縦スリット8a・8a・・・及び横スリット8b・8b・・・内に沁みこんで、縦スリット8a・8a・・・及び横スリット8b・8b・・・内を下降していき、最後に下受け皿5内に送られる。
蒸発パネル2は、室外機10のプロペラファン40の直前に置かれているため、室外機10内に吹き込む室外空気は、室外機10内に吹き込む前に前記蒸発スリット8の間を通過していき、該室外空気の流れによって蒸発スリット8に含まれている結露水がどんどん蒸発させられていく。このため、蒸発していく結露水が、蒸発スリット8の間を通り抜ける室外空気から大量の気化熱を奪っていくので、蒸発スリット8の間を通り過ぎて室外機10内に吹き込む室外空気は、他の室外空気に比べて温度が低くなっている。
つまり、室外機10内に吹き込んで、室外熱交換器30を冷やす室外空気は、他の室外機10周辺の室外空気よりも温度が低いものとなっているのである。
蒸発パネル2の上部の上受け皿3には、室内機60側で発生した結露水が結露水パイプ101から供給されてくる構成となっているが、結露水パイプ101が邪魔にならないように、蒸発パネル2を筐体11外部であって、室内側(図1及び図2において右側)に配設しても良い。
この場合は、筐体11内部に配設される部材の配設順序も上述の配設順序とは異なり筐体11内部には、室内側(図1及び図2において右側)からプロペラファン40、室外熱交換器30、圧縮機20の順に配設すると好適である。
また、室外熱交換器30の風下側の面に直接蒸発パネル2を配置することで、蒸発時に室外熱交換器30から直接熱を奪うとともに、室外熱交換器30には上受け皿3や下受け皿5等で混入した塵埃等が詰まることがない。この場合は、熱伝導度の高い部材によって蒸発パネル2を構成して、直接室外熱交換器30に配置する、若しくは室外熱交換器30と蒸発パネル2を一体化すると好適である。
また、空調システム1が作動し始めて間もない間は、結露水が生じないので、上受け皿3または下受け皿5に水が残存しているかをセンサで検知して、水がない場合には水道水等を利用して、前記センサに接続した制御回路からの信号によってバルブを開く等して水を所定量供給する構成としても良い。
住宅等において、従来の空調システムを運転した場合、1時間当たり約1リットル強の結露水が発生する。水の気化熱は540kcal/g・℃であるから、結露水全てを気化させれば540kcalの熱量を室外空気から奪うことが可能となる。
室外熱交換器30を冷やす1時間当たりの室外空気の量を800mとし、室外空気の比熱が0.24kcal/kg・℃、比重が1.3kg/mとすると、全ての結露水の気化熱を利用した場合には室外熱交換器30に吹き付けられる室外空気の温度を2.16℃下げることが可能となる。
本実施形態の空調システム1を用いて、屋外で実験を行った結果、室外熱交換器30に吹き付けられる空気には、約1℃の温度低下が確認された。その結果、室外熱交換器30は通常よりも温度が1℃下がった室外空気によって熱交換を行うことが可能となり、空調システム1の冷房効率を向上させることができる。
本空調システム1は、他のターボファン、スリンガリング付きプロペラファンのシステム等と比べて、結露水の自重と、蒸発スリット8の毛管現象を利用するだけの、極めて簡単な機構によって冷房効率を上昇させることができ、且つ室外熱交換器30への結露水の吹き付けを偏らせることも防止できる。
このように、室内熱交換器80と室外熱交換器30とを備えた空調システム1であって、
ファン40によって室外熱交換器30に吹き付けられる外気の通り道で、室外熱交換器30より上流に、
外気冷却用のスリット8を具備したので、
冷房効率を向上させながら、室外熱交換器30に取り付けた放熱板等が錆びる問題を解消できる。そして、スリット8を後付けすることも可能となるので、室外機10自体を改造せずに、冷却効率を向上させることができる。また、室外機10自体を解体することなく、スリット8の洗浄を容易に行うことができる。加えて、蒸発パネル2を室外機10近辺に配置するだけでよいので、蒸発パネル2のみを独立ユニットとして空調システムに後付けすることが可能となる。
また、前記スリット8を縦スリット8a・8a・・・と横スリット8b・8b・・・より構成し、該スリット8は繊維若しくはポーラスセラミックにて構成したので、
フィルタのように風の流れの抵抗が大きくなく、また、目詰まりを生じることもない。また、霧化させるための機器も必要でなく、液体の気化熱や毛管現象を利用して、安価で容易に水を蒸発させることができ、室外熱交換器30に吹き付けられる外気を冷却することができる。加えて、稼動中のランニングコストも低く、極めて単純な機構で冷却効率を向上させることができる。
また、前記スリット8の上方に、前記室内熱交換器80から流れてくる結露水を溜める上受け皿3を配設し、
該スリット8の上端8c・8c・・・を前記上受け皿3に溜められた結露水に浸したものである。
ので、
室内熱交換器80で生じた結露水を有効利用することができ、わざわざ水道水等を使用する必要がない。また、夏場は多くの場合、結露水は普通の水道水よりも温度が低いため、水道水を利用するよりも冷却効率が向上する。
液体の気化熱や毛管現象を利用して、室外熱交換器30に吹き付けられる外気を冷却するので、ランニングコストも低く、極めて単純な機構で冷却効率を向上させることができる。
また、前記スリット8の下方に、前記スリット8から流れてくる結露水を溜める下受け皿5を配設し、
該スリット8の下端を、前記下受け皿5に溜められた結露水に浸したので、
下受け皿5がスリット8で余った水を一時的に溜めることができ、スリット8の水が不足した場合には、該下受け皿5が下受け皿5に溜まった水を毛管水としてスリット8に戻すタンクの役割も果たす。
本発明の一実施例に係る空調システム1の側面断面図。 室外機10の側面断面図。 蒸発パネル2の斜視図。 同じく正面図。 蒸発パネル2上部の拡大側面断面図。
符号の説明
1 空調システム
2 蒸発パネル
3 上受け皿
4 支持壁体
5 下受け皿
8 蒸発スリット
8a 縦スリット
8b 横スリット
8c 毛管
10 室外機
11 筐体
20 圧縮機
30 室内熱交換器
40 プロペラファン
60 室内機
80 室内熱交換器
101 結露水パイプ

Claims (4)

  1. 室内熱交換器と室外熱交換器とを備えた空調システムであって、
    ファンによって室外熱交換器に吹き付けられる外気の通り道で、室外熱交換器より上流に、
    外気冷却用のスリットを具備したことを特徴とする空調システム。
  2. 前記スリットを縦スリットと横スリットより構成し、該スリットは繊維若しくはポーラスセラミックにて構成したことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記スリットの上方に、前記室内熱交換器から流れてくる結露水を溜める上受け皿を配設し、
    該スリットの上端を、前記上受け皿に溜められた結露水に浸したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記スリットの下方に、前記スリットから流れてくる結露水を溜める下受け皿を配設し、
    該スリットの下端を、前記下受け皿に溜められた結露水に浸したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の空調システム。
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