JP5982861B2 - 分割軌道輪及び軸受の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分割軌道輪およびその製造方法に関する。
従来、製造時の組立や取付を容易にするため、転がり軸受に用いる軌道輪を円周方向に二分割する分割軌道輪が知られている。このような分割軌道輪は、一般的に、環状の軌道輪に熱処理を施してから自然割りにより二つに分割し、再び組み合わせて、軌道面を研削仕上げすることにより製造される。
自然割により軌道輪を分割する方法として、従来、種々の手法が提案されている。例えば、軌道輪の軸方向両端に形成されたスリット間で自然割りを行なう手法として、V字溝、誘い穴等の応力集中源を予め軌道輪に形成しておくことにより、分割線の形状をS字や任意の形状に制御することが提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。また、軸線方向に対して傾斜した分割線を形成するように軌道輪を分割することにより、分割面の密着性を高めることが提案されている(例えば、特許文献4、5、6、7参照)。
また、軸方向両側から自然割りを行った場合に分割線の不一致が生じることを防止するため、軸方向一端側に形成されたスリットから開口することが提案されている(例えば、特許文献8参照)。
また、熱間鍛造用低延性非調質鋼を強制破断分離(自然割り)する場合に、分割後の位置あわせを容易にするため、破面の面粗さRzを30μm〜1000μmとすることが提案されている(例えば、特許文献9参照)。
特開昭55−44169号公報 特開昭55−63009号公報 特開昭54−163247号公報 実開平6−40458号公報 特開2002−227852号公報 特開2009−281397号公報 特開2010−255695号公報 特許第4042999号 特開平11−43738号公報
ところで、軌道輪には高い耐久性が要求されるが、分割軌道輪は、分割位置を基点として剥離や割損が生じるおそれがあり、分割位置の強度や分割面の密着性を向上させる必要がある。しかしながら、特許文献1、2、3のように応力集中源を設けた場合には、応力集中源が耐久性を低下させる要因となることがある。また、熱処理時の変形や分割時の塑性変形により軌道輪が楕円状に変形すると、取代が増大するといった問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、良好な耐久性を有する分割軌道輪およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1)円周方向に二以上に分割された分割部を含む分割軌道輪の製造方法であって、
表面の硬さがHRC59以上であり、焼入れ焼戻し処理が施されており、表面の旧オーステナイト結晶粒度が6番以上である軌道輪を、
内径側を支持治具で吊持し、外径側から荷重治具により前記軌道輪に径方向から荷重を加えて該軌道輪を分割する際に、前記支持治具の軌道輪側の面が、前記荷重治具の軌道輪側の面に対して傾斜角度を持って荷重を加えて、前記軌道輪の軸方向の一端側に発生する応力が軸方向の他端側に発生する応力より大きくする分割軌道輪の製造方法。
(2)前記分割部の円周方向端面の算術平均粗さが30μmRa以上であり、且つ前記分割部の円周方向端面がディンプル状になるように分割する(1)記載の分割軌道輪の製造方法。
(3)(1)または(2)記載の製造方法により分割軌道輪を製造する工程を備える軸受の製造方法。
尚、本明細書において、軸方向の一端側および他端側は、軸方向中央を境界とした軸方向の片側およびその反対側を意味する。
本発明の分割軌道輪およびその製造方法によれば、良好な耐久性を有する分割軌道輪およびその製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる分割軌道輪の製造方法において、分割前の内輪を示す平面図である。 図1の側面図である。 本発明の一実施形態に係る分割軌道輪の製造方法を示す軸方向断面図である。 図3の側面図である。
以下、本発明に係る分割軌道輪の製造方法の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る分割軌道輪の製造方法において、図1、2に示されるように、分割前の内輪11は、環状の胴部12と、胴部12の軸方向両側に配置された環状の鍔部13,13と、内輪11の軸方向両端に配置された端部14、14と、を備える。胴部12の外径面は、不図示の転動体の軌道面となる。内輪11を割りやすくするために、端部14には軸方向に延びるスリット17a、17bが設けられている。スリット17a、17bは、軸方向両側で直線上に位置するよう設けられている。また、これらスリット17a,17bが設けられた位置から円周方向に180°回転させた位置においても、スリット17a’、17b’(不図示)が端部14に設けられている。
実際の使用環境での耐久性を向上させるため、分割前の内輪11には、焼入れ焼戻し、または浸炭処理もしくは浸炭窒化処理および焼入れ焼戻しが施される。内輪11に用いる素材は、0.15質量%以上且つ1.20質量%以下の炭素(C)を含有している。Cが0.15質量%未満の場合には、内輪11の耐久性は高まるが、自然割りが困難になるため、好ましくない。一方、Cが1.20質量%を越えると、十分な耐久性を得られなくなるため、好ましくない。
尚、内輪11において、C以外の成分の含有量は以下の範囲であることが好ましい。Siは浸炭抵抗性を有する元素であるため、2質量%以下が好ましく、0.35質量%以下がより好ましい。また、加工性向上のため、Crの含有量は20質量%以下が好ましく、1.2質量%以下がより好ましい。また、結晶粒粗大化抑制のため、Mnの含有量は2質量%以下が好ましく、0.85質量%以下がより好ましい。また、Moの含有量が多いとコストが増加するので、1質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましい。Niは加工性のために4質量%以下が好ましく、0.25質量%以下がより好ましい。また、その他の成分は、Feおよび不可避的不純物であることが好ましい。
また、内輪11の表面硬さはHRC59以上である。また、内輪11の表面の旧オーステナイト結晶粒度(JIS G0551)は6番以上である。内輪11の表面硬さがHRC59以上であると、耐久性を向上できることに加え、分割時の塑性変形が大きくならず、分割面の密着性が向上する。また、旧オーステナイト結晶粒度が6番以上であると、分割荷重は上昇するが、微小なクラックを伴う結晶破面が分割面に形成されることなく、耐久性を向上することができる。結晶粒が微細であるほど、耐久性が向上する。尚、ここで、「分割面」は、内輪11を分割した後の分割部それぞれの円周方向端面を意味する。
図3に示すように、本実施形態の軌道輪の分割方法においては、底面31、頂面32、側面33、33を備える支持冶具30が、円筒状の内輪11の内径側に挿入される。尚、図3においては、簡略化のため、支持冶具30の頂面32と内輪11の内径面とを離間させて示している。支持冶具30は、軸方向一方端部36側から軸方向他方端部35側へ向って、垂直方向寸法が減少する形状を有しており、頂面32は傾斜面となっている。支持冶具30の底面31は、軸方向一方端部36および軸方向他方端部35において、柱部37、37により支持される。柱部37、37の垂直方向寸法は同等であり、内輪11が支持冶具30により吊持されるような寸法であれば任意の寸法でよい。
支持冶具30は、頂面32と側面33,33との間に、上縁部34,34を有する。これら上縁部34,34によって、内輪11の内径面が吊持される。内輪11の内径面と接触する上縁部34,34は、1mm以上30mm以下で面取り加工されていることが好ましい。面取り加工が1mm以上であれば、内輪11の内径面と接触したときに圧痕が形成されることがない。また、面取り加工が30mm以下であれば、亀裂発生後の支持位置の変化量が大きくなりすぎず、安定性を維持することができる。また、面取り形状は、R形状が好ましい。
内輪11を割る際には、前記したように、内径側に挿入された支持冶具30によって、スリット17a,17bが垂直方向上方に位置するように内輪11が吊持される。内輪11は、スリット17bが支持冶具30の軸方向一方端部36側に、スリット17aが支持冶具30の軸方向他方端部35側に位置するように配置され、支持冶具30の頂面32(特にその縁部)により支持される。
この状態で、内輪11の鍔部13、13の上に、スリット17a、17bに隣接させて荷重冶具38の下面39を置き、垂直方向上方から内輪11に荷重を加える。これにより、荷重冶具38の下面39を介して内輪11の軸方向両側に、垂直方向上方から荷重が加えられるが、前述したように、支持冶具30の頂面32は、軸方向一方端部36側が軸方向他方端部35側よりも高い位置に配置されている。そのため、支持冶具30の頂面32は荷重冶具38の下面39に対して傾斜しており、スリット17b側において、スリット17a側よりも大きな応力が発生する。このため、スリット17bからのみ亀裂を進展させることが可能となり、スリット17aおよびスリット17bの両方から亀裂が進展する場合に発生する亀裂の不一致を防止することができる。
尚、支持冶具30の頂面32が荷重冶具38の下面39に対して傾斜する傾斜角度α(図3参照)は、0.2°以上3°以下であることが好ましい。傾斜角度αが0.2°以上3°以下である場合には、安定性を維持したままで偏荷重が生じるため、一方のスリットに発生する応力が高くなって分割荷重を低下させることができ、内輪11の塑性変形による形状変化を抑えることが可能になる。さらに、一方から発生した亀裂の先端部には常に安定した引張応力が発生するため、亀裂直進性が極めて高くなり、亀裂が狙いの位置(例えば他方のスリット)に収まるようになる。内輪11がスリット17bから軸方向にスリット17aまで割れた後、内輪11を円周方向に180°回転させて、再度荷重を加えることにより、内輪11が二つの分割部へと分割された分割内輪を得ることができる。
また、内輪11に荷重を加える方向に対して垂直であり且つ内輪11の径方向中心を通る面に対して、内輪11の内径面と接触する支持冶具30の上縁部34の内輪11の荷重が加えられた部分に一番近い接触部(支持点)と、内輪11の径方向中心と、を結んだ線が形成する角度(以後、接触角度と呼ぶ)β(図4参照)は、15°以上35°以下であることが好ましい。この接触角度βを変化させると支持点の幅が変化する。接触角度βが15°以上35°以下である場合には、分割荷重が大きくなりすぎず、また、亀裂発生後の支持位置の変化量が大きくなりすぎずに、安定性を維持することが可能となる。
尚、浸炭処理または浸炭窒化処理を施した内輪11は、内部において靭性が高く、分割荷重が高くなる。分割荷重が大きいと塑性変形量も大きくなるため、研削取代が増大し、製造コストが増大するという問題や、研削による応力解放に伴う変形の問題がある。したがって、自然割りは、可能な限り脆性的な環境下で行なうことが好ましい。例えば、低温脆性を利用してサブゼロ処理を施すことが考えられるが、表面上の残留オーステナイトを20体積%以上45体積%以下にすることが、耐久性の観点から好ましい。少なくとも分割面の起点部を水中とすると、分割荷重を大幅に低減させることもできるため好ましい。
焼入れ焼戻し処理を施した内輪11は、分割面に凹凸が現れやすい。分割面の算術平均粗さが30μmRa以上であると、凹凸により分割面の密着性が高まり、分割内輪の耐久性をさらに向上させることができる。分割面の算術平均粗さは、亀裂の発生を抑制するためには、1000μmRa以下が好ましく、500μmRa以下がさらに好ましい。また、分割面の形状はディンプル状であることが好ましく、これにより分割面の密着性がさらに高まり、耐久性をさらに向上することができる。
本実施形態において、支持冶具30は柱形状に形成されており、柱部37、37により支持すると共に、上縁部34で内輪11を吊持するのみであるので、様々な寸法の内輪11に適用することが可能である。
支持冶具30は、熱処理等を施さず、機械構造用炭素鋼などの素材の硬度のまま形成されることが好ましい。これに対し、前述した通り、内輪11は予め焼入れ焼戻し処理を施されており、支持冶具30よりも内輪11の内径面の方が高硬度となっているため、内輪11の内径面に傷がつくことや、内輪11が変形して内径面の真円度が悪化することを防止することができる。
尚、支持冶具30は、内輪11を形成する材料よりもヤング率の小さい材料、例えば、鋳鉄、銅系金属、アルミニウムなどから形成されていてもよい。支持冶具30がこれらの材料により形成される場合には、上縁部34と内輪11の内径面との間の接触圧力が大きくなった場合でも、支持冶具30が内輪11の内径面よりも先に変形し、内輪11の内径面に傷がつくことや、内輪11が変形して内径面の真円度が悪化することを防止することができる。
このように、本実施形態に係る分割軌道輪の製造方法によれば、一方のスリット17bからのみ亀裂を進行させて内輪11を円周方向に分割するので、製造コストを増加させることなく切断面の乱れを抑制し、良好な切断面を得ることができる。また、分割による軌道輪の変形を抑制して、軌道面の真円度を良好なものとすることができる。また、分割面の密着性を高めることにより、分割内輪の耐久性をさらに向上させることができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、変更、改良等が適宜可能である。前述した実施形態では、内輪11を分割する場合を例に挙げて説明したが、外輪を分割する場合であっても、本発明を適用することができる。また、前述した実施形態では、軌道輪を二分割する場合を例に挙げて説明したが、軌道輪を三以上に分割してもよい。また、前述した実施形態では、支持冶具30の頂面32を傾斜面として形成することにより傾斜角度αを実現しているが、これに限定されず、支持冶具30の底面31を傾斜面として形成してもよく、また、シムなどの間座を用いて傾斜角度αを実現してもよい。また、前述した実施形態では、内輪11の軸方向両端側にスリットが形成されているが、スリットは軸方向一端側のみに、または軸方向他端側のみに形成されてもよい。また、内輪11の軸方向のどちらの端部にも、スリットが形成されなくてもよい。
ここで、表1に示す材料により円筒ころ軸受の内輪を作成し、内輪の軸方向両端側にスリットを作成して、図3、図4および表1に示す条件により分割した。尚、分割は、表1に示すように、焼入れ焼戻し、または浸炭窒化もしくは浸炭処理の後の焼入れ焼戻し等の熱処理を行なってから行なった。内輪の寸法は、内径109mm、外径157mm、軸方向寸法154mmである。表面硬さ(HRC)、結晶粒度、傾斜角度α、接触角度β、分割面粗さ(μmRa)、分割面の形態、分割するために加えられる分割荷重、分割の安定性、分割による変形量(μm)、耐久試験の結果を表1に示す。尚、ここで変形量とは、分割後に再び組み合わせた際のDa−Dbの値、すなわち、軌道面直径の最大値と最小値の差を示す(図2参照)。また、耐久試験では、ラジアル荷重500kN、回転数15min−1、オイルエア潤滑で運転を行い、1000時間経過後に分割面に亀裂が発生しなかったものを○、亀裂が発生したものを×と評価した。
Figure 0005982861
表1から、熱処理内容、表面硬さ(HRC)、結晶粒度、および分割面形態等の条件が本発明の範囲を満たしている実施例1〜25については、分割面の密着性が高まっていることにより、耐久試験も合格となった。
しかしながら、比較例1については、傾斜角度αが0°であり、軌道輪の軸方向一端側で発生する応力が、軸方向他端側で発生する応力と同等となっている。このような比較例1については、分割荷重が過大となり、変形量が大きすぎ、また、分割線が不一致となったために、耐久試験を実施できなかった。また、表面硬さが本発明の範囲外である比較例2についても、分割荷重が過大となり、変形量が大きすぎて耐久試験を実施できなかった。また、比較例3については、結晶粒度が本発明の範囲外であり、分割面の形態がディンプル状となっていない。このような比較例3については、耐久試験中に分割面に亀裂が発生したことにより耐久試験が不合格であり、寿命が短くなっていることがわかる。
また、実施例1〜25の中でも、実施例15については、接触角度βが本発明の好ましい範囲よりも小さい。このような実施例15は、耐久試験には合格したものの、上縁部34にて、内輪11を吊持する位置が分割時に上方にずれやすく、安定性が若干劣っていた。また、接触角度βが本発明の好ましい範囲よりも大きい実施例19は、耐久試験には合格したものの、分割荷重が大きかった。また、実施例23については、傾斜角度αが本発明の好ましい範囲外となっている。このような実施例23は、耐久試験には合格したものの、分割開始時に荷重冶具38の下面39が内輪11に接触する面積が小さく、内輪11が軸方向にずれやすいため、安定性が若干劣る。
以上の結果より、本発明の範囲、および本発明の好ましい範囲の有効性が実証された。
10 二つ割り軸受
11 内輪
17a,17b、17a’ スリット
30 支持冶具
32 頂面
38 荷重冶具

Claims (3)

  1. 円周方向に二以上に分割された分割部を含む分割軌道輪の製造方法であって、
    表面の硬さがHRC59以上であり、焼入れ焼戻し処理が施されており、表面の旧オーステナイト結晶粒度が6番以上である軌道輪を、
    内径側を支持治具で吊持し、外径側から荷重治具により前記軌道輪に径方向から荷重を加えて該軌道輪を分割する際に、前記支持治具の軌道輪側の面が、前記荷重治具の軌道輪側の面に対して傾斜角度を持って荷重を加えて、前記軌道輪の軸方向の一端側に発生する応力が軸方向の他端側に発生する応力より大きくする分割軌道輪の製造方法。
  2. 前記分割部の円周方向端面の算術平均粗さが30μmRa以上であり、且つ前記分割部の円周方向端面がディンプル状になるように分割する請求項1記載の分割軌道輪の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の製造方法により分割軌道輪を製造する工程を備える軸受の製造方法。
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