JP5980663B2 - 遊技機の可動演出装置 - Google Patents
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Description
遊技機の遊技盤(D)に配設された可動演出装置であって、
前記可動演出装置(L)は、
所要距離離間して配設され、初期位置および作動位置の間を姿勢変位可能な一対の支持体(147,147)と、
長手方向における両端部(100A,100B)が前記各支持体(147,147)に支持された状態で該支持体(147,147)間に架設される可動体(100)とを備え、
前記各支持体(147,147)は、初期位置と作動位置との間の中途位置または該作動位置における可動体(100)を支持する支持間距離(W/W2)が、初期位置における両支持体(147,147)の可動体(100)を支持する支持間距離(W/W1)より小さくなるよう構成され、
前記可動体(100)は、前記初期位置および作動位置の間を姿勢変位する前記支持体の姿勢変位方向へ変位すると共に両端部(100A,100B)が長手方向で近接・離間移動する変形が可能に構成され、
前記可動体(100)は、少なくとも前記一方の支持体(147)が初期位置と作動位置との間を姿勢変位する際に、該支持体(100)の姿勢変位方向へ変位すると共に、前記支持間距離(W)の変化に伴い、該可動体(100)における両端部(100A,100B)間の形状が、各支持体(147,147)の初期位置での形状に比べて該支持体(147)の姿勢変位方向と異なる方向へ変位した形状に変化するよう構成されたことを要旨とする。
前記可動体(100)は、両端部(100A,100B)が近接・離間移動することで、該両端部(100A,100B)間が前後方向へ変位する変形が可能に構成され、
前記可動体(100)は、前記支持体(147)の姿勢変位に伴って該支持体(147)の姿勢変位方向へ変位する際に、各支持体(147)の初期位置での形状に比べて該両端部(100A,100B)間が前記遊技盤(D)の前後方向へ変位した形状が変化することを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、可動体は、支持体の姿勢変位すると同時に両端部間が前後方向へ変位しながら3次元的(立体的)に変形するようになるから、インパクトがある演出が実行されて演出効果を高めることができる。
実施例に係るパチンコ機Pは、図1〜3に示すように、遊技店に設けられた「島」とも称される設置枠台(図示せず)に固定される固定枠としての外枠Aと、該外枠Aに対して着脱および開閉可能に枢支された本体枠としての中枠Bと、該中枠Bに着脱交換可能に取り付けられて所要の遊技領域33が画成された遊技盤Dと、中枠Bの前面側に着脱および開閉可能に枢支され、該中枠Bに配設した遊技盤Dを透視保護する透明板19が配設される前枠Cとを備えている。前枠Cの前側には、透明板19が配設された窓口21の下方に、遊技球を貯留可能な上球皿(上球貯留部)Eが配設されると共に、該上球皿Eの下方に、遊技球を貯留可能な下球皿(下球貯留部)Fや、中枠Bに配設された打球発射装置J(図2参照)および前枠Cに配設された球送り装置K(図2参照)を作動させるハンドルユニットGが、左右に並んで配設されている。
中枠Bは、図2に示すように、上縁をなす上枠部10と、下縁をなして、打球発射装置J等が設置された下枠部11と、左側縁をなす左枠部12と、右側縁をなす右枠部13とから構成され、全体が外枠Aの開口に整合する矩形枠状に形成される。中枠Bには、遊技盤Dを前側から着脱可能に設置し得る遊技盤保持部14が設けられている。そして中枠Bは、外枠Aの左上および左下に設けられたヒンジ15,15を介して該外枠Aに枢支され、中枠Bは外枠Aに対して左側端部を中心として開閉し得るようになっている。なお中枠Bは、上下左右の各枠部10,11,12,13が一体成形されたものであってもよい。
前枠Cは、図1および図2に示すように、中枠Bの外郭形状に略合致する板状に形成されると共に前後方向に開口する窓口21が開設された枠本体20の前側に、該窓口21を囲むように複数の装飾部材22が取付けられている。装飾部材22内には、LEDチップを実装した照明基板(図示せず)が配設され、該LEDチップが発光制御されることで装飾部材22の光透過部分が明輝されるようになっている。更に、枠本体20における窓口21の下部前側には、上球皿E等を前側から覆う第1前装飾部材23や、下球皿E等を前側から覆う第2前装飾部材24が配設されている。
遊技盤Dは、図4および図5に示すように、ベニア等を貼り合わせた木製合板や合成樹脂を材質とし、中枠Bに設けられた遊技盤保持部14の内縁形状に整合する外形形状に形成された略矩形の平板状の部材である。遊技盤Dの前側には、左下部から右上部にかけて円弧状に延在する外レール30と、この外レール30の内側に中央下部から左上部にかけて並べて配置された内レール31と、外レール30の右上部から内レール31の下部までの間に右方へ凹む湾曲形状に構成された盤面飾り部材32等が配設されており、両レール30,31および盤面飾り部材32で囲まれた内側が遊技領域33として構成されている。遊技領域33内には、流路変更部材としての多数の遊技釘34やゲート部材35が配設され、該遊技領域33における左側の第1球流下領域33Aの下方には複数(実施例では3個)の普通入賞具40が配設されると共に、該遊技領域33における右側の第2球流下領域33Bの下方には特別入賞装置39や普通入賞具40等が配設されている。また、遊技領域33の最下部には、アウト口41が設けられている。
遊技盤Dには、図4および図5に示すように、前後に開口する貫通口が形成されており、該貫通口の開口縁には枠状装飾部材45が配設されている。これにより遊技領域33は、前述したように、枠状装飾部材45の左側に位置する第1球流下領域33Aと、枠状装飾部材45の上方から右側に位置する第2球流下領域33Bとに分かれている。そして、遊技盤Dに装着された枠状装飾部材45の内側開口領域が、遊技領域33と仕切られた演出領域46となっている。ここで演出領域46は、枠状装飾部材45の内側において、遊技領域33の上下中央よりもやや下方において左右方向に延在するように配設された球案内部材49を境として、該球案内部材49から上側が第1演出領域47とされると共に、該球案内部材49から下側が第2演出領域48とされている。第1演出領域47には、遊技盤Dの後側に取付けられた後述する設置部材50に配設された図柄表示装置Hの表示部H1や、該設置部材50に配設された可動演出装置L等が臨むようになっている。また、第2演出領域48には、設置部材50に配設された遊技演出装置Mが臨むように構成されている。
遊技盤Dの後側に取付けられる設置部材50は、図6および図7に示すように、前方に開放する略矩形のケース状に一体成形された合成樹脂製の部材であって、前側の開放端を遊技盤Dの後面に突き合わせて該遊技盤Dに取り付けられる。設置部材50は、遊技盤Dの後面に対して後方から所要の間隔で平行に対向する設置壁部51と、この設置壁部51の周縁から前方へ延出形成された外周壁部52と、この外周壁部52の前端から外方に向けて屈曲した形状に形成された取付板部53等を備えている。すなわち設置部材50は、外周壁部52で囲われて遊技盤D側に開放する前部開口が略矩形状に形成されると共に、取付板部53の外周縁が、遊技盤Dの外周縁より一回り小さい形状および大きさで形成されている。そして設置部材50は、取付板部53を遊技盤Dの後面にネジ止めすることで該遊技盤Dに取付けられ、遊技盤Dの後面と該後面から離間した設置壁部51の前側に空間を画成し、実施例の可動演出装置Lや遊技演出装置Mおよびその他が設置壁部51の前側に配設されるのを可能とする。
また、設置壁部51の後側には、表示開口54に表示部H1を臨ませた状態で図柄表示装置Hが着脱可能に取付けられる。図柄表示装置Hの表示部H1は、表示開口54の開口形状に略合致する横長矩形状の表示領域を備えている。図柄表示装置Hは、表示部H1を構成する液晶パネルが収容ケースに収容されたユニット部材であって、該収容ケースの後面には、該図柄表示装置Hの表示部H1の表示制御を行なう表示制御基板252と、該表示制御基板252に制御信号を送信する前述の統括制御基板251が配設される。
次に、実施例の可動演出装置Lについて、図面を引用しながら説明する。なお、可動演出装置Lの上下、左右、前後の各方向は、該可動演出装置Lが遊技盤Dに配設された状態(図4の状態)を基準として指称する。
ベース体103は、図20、図21、図22(a)および図22(b)に示すように、中央に矩形状の開口部104が設けられて全体が矩形板状に一体成形された成形部材である。ベース体103は、開口部104の左縁および該開口部104の上縁側および下縁側へ一部かかるように設けられた左機構配設部105と、開口部104の右縁および該開口部104の上縁側および下縁側へ一部かかるように設けられた右機構配設部106と、開口部104の上縁に沿って左右に延在して左機構配設部105の上部および右機構配設部106の上部に連設された上連結板部107と、開口部104の下縁に沿って左右に延在して左機構配設部105の下部および右機構配設部106の下部に連設された下連結板部108とから構成されている。ここで、ベース体103の左右長(左機構配設部105の左縁から右機構配設部106の右縁までの長さ)は、設置部材50の設置壁部51に設けられた取付部55の左右長と同じであり、該ベース体103の上下長(上連結板部107の上縁から下連結板部108の下縁までの長さ)は、取付部55の上下長と同じである。ベース体103は、設置壁部51の取付部55の前側にネジ等により固定され、左機構配設部105は表示開口54の左方において該設置壁部51の前側に位置すると共に、右機構配設部106が表示開口54の右方において該設置壁部51の前側に位置する。
左機構配設部105には、図22(a)および図22(b)に示すように、左右一対の可動体における左側の可動体100と、該左側の可動体100を動作させる上下一対の作動機構101,102とが配設され、右機構配設部106には、右側の可動体100および該右側の可動体100を動作させる上下一対の作動機構101,102が配設されている。左機構配設部105および右機構配設部106は、左右対称形状に構成されて基本的な構成が同じである。従って、ここでは、左機構配設部105について説明し、右機構配設部106は、左機構配設部105と同一部材、部位について同一の符号で指示する。
中配設部111に設置される発光装飾体140は、図16、図20および図21に示すように、照明口136に臨ように中配設部111の後側に固定されるレンズ部材142と、レンズ部材142の後側に配設される発光基板143とから構成されている。レンズ部材142は、照明口136に臨む部位の後面が、凹凸に形成された光拡散面となっており、発光基板143に配設された発光手段としてのLEDチップ143Aからの照射光が該光拡散面により拡散されて、照明口136を明輝するようになっている。
上作動機構101は、図9〜図13に示すように、支持アーム147および連結レバー158からなるリンク機構145と、リンク機構145の連結レバー158に連係された駆動機構146とを備えている。上作動機構101は、駆動機構146の駆動モータ165を作動させることで連結レバー158が移動し、支持軸部127に旋回可能に配設された支持アーム147を、支持軸部127を中心として、表示部H1に整合する開口部104から左方へ退避した初期位置(図9〜図12参照)と、該表示部H1に整合する開口部104の前方へ移動した作動位置(図14、図17および図18参照)との間で旋回させるよう構成されている。
支持体としての支持アーム147は、図17、図18、図23および図24に示すように、第1アーム部材148と、第1アーム部材148の後側に固定される第2アーム部材149とを備えている。支持アーム147は、瓢箪状に形成されて、長手方向の略中間から一方の側が他方の側より幅広に形成されている。支持アーム147の長手方向における一方の端部には、前述した支持軸部115が挿通される円筒形の支持筒部151が、軸心が前後方向に延在するように設けられている。また、支持アーム147における長手方向の反対の端部には、可動体100の上端部100Aに配設された第1ジョイント部材220が回転可能に連結される支持軸152が、軸心が前後方向に延在するように設けられている。
連結レバー158は、図17、図18、図23および図24に示すように、長手方向の中間に屈曲部159を有する長尺の部材である。連結レバー158は、長手方向における一端部に、支持アーム147に設けられた連結軸153が嵌合する第1連結孔160が形成され、長手方向における他端部に、駆動機構146における回転体166に設けられた連係ピン179(図18、図26参照)が係合する第2連結孔161が形成されている。
駆動機構146は、図17、図18、図26(a)および図26(b)に示すように、駆動手段としての駆動モータ165と、該駆動モータ165の駆動により回転し、前述した連係ピン179が設けられた回転体166とを備えている。駆動モータ165および回転体166は、第2配設部126に設けられた固定ボス122に固定されるギアボックス167に配設されている。ギアボックス167は、前後に組付けられる第1ボックス部材168と第2ボックス部材169とから構成され、第1ボックス部材168と第2ボックス部材169とを組付けることで内部に収容空間が画成されるようになっている。第1ボックス部材168には、駆動モータ165が固定されるモータ固定部170と、回転体166を回転可能に支持する円形の第1支持孔171とが形成されている。また、第2ボックス部材169には、回転体166を回転可能に支持する円形の第2支持孔172が形成されている。
下作動機構102は、図11、図12、図17および図18に示すように、該下作動機構102を構成する各部材が、前述した上作動機構101を構成する各部材と上下対称の形状および配置関係で構成され、ギアボックス167の形状および駆動モータ165の配設位置が異なっているだけである。すなわち、リンク機構145における支持アーム147および連結レバー158は上下対称形状に形成されると共に上下対称位置に配設され、ギアボックス167に配設された回転体166の配設位置も上下対称位置となっている。また、駆動モータ165は、上作動機構101では回転体166の上方に配設されているのに対し、下作動機構102では回転体166の上方に配設されている点が異なっているが、駆動モータ165により回転体166が回転する構成は同じである。従って、下作動機構102については、上作動機構101と同一部材、部位について同一の符号で指示し、簡単に説明するにとどめる。但し、下作動機構102の支持アーム147には、可動体100と中継基板(図示せず)とを接続する配線を保持する配線保持片154が設けられている(図23参照)。
前述のように構成された上作動機構101および下作動機構102は、図17に示すように、可動体100を支持する各々の支持アーム147,147が作動位置に停止している場合(図17に実線で表示)における各支持軸152,152間の上下方向の支持間距離W(W2)が、各支持アーム147,147が各々初期位置に停止している場合(図17に2点鎖線で表示)における各支持軸152,152の上下方向の支持間距離W(W1)より小さくなるように構成されている。また、両支持アーム147,147の支持軸152,152が、支持軸部115を通る基準垂線S上に位置した際、すなわち初期位置と作動位置との間の中途位置において、該支持軸152,152間の支持間距離W(W3)が最小となる。すなわち、支持軸152,152の支軸間距離は、W1>W2>W3の関係となっている。
左右の各可動体100,100は、図9〜図19に示すように、上下方向が長手方向となり、長手方向における上端部100Aが上作動機構101における支持アーム147に支持されると共に、長手方向における下端部100Bが下作動機構102における支持アーム147に支持され、上下の各支持アーム147,147に支持された状態で架設されている。そして、左右の可動体100,100は、上端部100Aと下端部100Bとの間が長手方向と交差する前後方向へ変位すると共に、上端部100Aおよび下端部100Bが長手方向で近接、離間移動する変形が可能に構成されている。なお、左側の可動体100と右側の可動体100は、左右対称に構成されて基本的な構成が同じであり、ここでは、左側の可動体100について図面を引用しながら説明し、右側の可動体100については、左側の可動体100と同一部材、同一部位に同一の符号で指示する。
第1可動部材190は、図23および図24に示すように、上下方向に長い矩形状に形成されたベース部193と、該ベース部193の下縁193Aより下方に設けられた第1連結孔194と、ベース部193の上縁193Bより上方に設けられた第2連結孔195とを備えている。ベース部193は、後述する第1装飾部材230が固定される固定板部196と、該固定板部196の外周縁に沿って延在して後方へ延出した外周枠部197とを備え、該外周枠部197の下面に、第1連結孔194が貫通した筒体部が一体成形されると共に、該外周枠部197の上面に、第2連結孔195が貫通した筒体部が一体成形されている。ここで、第2連結孔195が形成された筒体部の上面が、当該可動体100の上端部100Aとなっている。ベース部193の固定板部196には、第1装飾部材230に配設された発光基板234のコネクタ端子234Bが挿通する開口部198が形成されると共に、該固定板部196の後側には、該コネクタ端子234Bに接続される配線(図示せず)を掛止する配線掛止片199が設けられている。
第2可動部材191は、図23および図24に示すように、上下方向に長い矩形状に形成されたベース部203と、該ベース部203の上縁203Aから上方に設けられた第1連結孔204と、ベース部203の下縁203Bから下方に設けられた第2連結孔205とを備えている。ベース部203は、後述する第3装飾部材232が固定される固定板部206と、該固定板部206の外周縁に沿って延在して後方へ延出した外周枠部207とを備え、該外周枠部207の上面に、第1連結孔204が貫通した筒体部が一体成形されると共に、該外周枠部207の下面に、第2連結孔205が貫通した筒体部が一体成形されている。ここで、第2連結孔205が形成された筒体部の下面が、当該可動体100の下端部100Bとなっている。ベース部203の固定板部206には、第3装飾部材232に配設された発光基板234のコネクタ端子234Bが挿通する開口部208が形成されると共に、該固定板部206の後側には、該コネクタ端子234Bに接続される配線(図示せず)を掛止する配線掛止片209が設けられている。
ヒンジ部としての連結部192は、図23および図24に示すように、第1可動部材190の第1連結孔194に挿通される第1連結ピン210と、第2可動部材191の第1連結孔204に挿通される第2連結ピン211と、各第1連結孔194,204から右方へ延出した第1および第2連結ピン210,211に係止支持される第1連結部材212と、各第1連結孔194,204から左方へ延出した該第1および第2連結ピン210,211に係止支持される第2連結部材213とを備えている。第1連結部材212は、各連結ピン210,211の右端が突入係止される係止凹部212C,212Cが上下に並んで形成された支持片部212Aと、該支持片部212Aの前端から右方へ折曲して、第2装飾部材231が取付けられる取付板部212Bとから構成されている。また、第2連結部材213は、各連結ピン210,211の左端が突入係止される係止凹部213C,213Cが上下に並んで形成された支持片部213Aと、該支持片部213Aの前端から左方へ折曲して、第2装飾部材231が取付けられる取付板部213Bとから構成されている。
図12、図18、図23および図24に示すように、第1可動部材190の右下部には、ベース部193から第1連結孔194の右側に延出して第1連結ピン210が貫通する第1ギア部214が設けられている。同様に、第2可動部材191の右上部には、ベース部203から第1連結孔204の右側へ延出して第2連結ピン211が貫通する第2ギア部215が設けられている。ここで、第1ギア部214は、第1連結ピン210の軸中心を中心とする円弧状に延在する外歯車であると共に、第2ギア部215は、第2連結ピン211の軸中心を中心とする円弧状に延在する外歯車であり、該第1ギア部214と第2ギア部215とは、連結部192に対して第1可動部材190および第2可動部材191が回転する際に常に噛合している。このため、第1可動部材190および第2可動部材191は、第1ギア部214と第2ギア部215との噛み合いにより連結部192に対して常に同期して回転するように、上下方向において同じ角度で折曲して傾斜するようになっている。
図23および図24に示すように、可動体100の上端部100A側に設けられた第2連結孔195と作動機構101の支持アーム147に設けられた支持軸152とは、第1ジョイント部材220を介して連結される。また、可動体100の下端部100B側に設けられた第2連結孔205と下作動機構102の支持アーム147に設けられた支持軸152とは、第2ジョイント部材225を介して連結されるようになっている。ここで、第1ジョイント部材220と第2ジョイント部材225とは同一形状に形成されている。第1ジョイント部材220は、第1可動部材190の第2連結孔205に挿通支持される連結ピン221と、上作動機構101の支持アーム147に設けられた支持軸152が挿通する連結孔223が形成された連結体222とから構成されている。連結ピン221は、スリーブ224,224を介して第2連結孔195に回転可能に支持されると共に、連結体222は、支持軸152に摺動回転可能に支持される。同様に、第2ジョイント部材225は、第2可動部材191の第2連結孔205に挿通支持される連結ピン226と、下作動機構102の支持アーム147に設けられた支持軸152が挿通する連結孔228が形成された連結体227とから構成されている。連結ピン226は、スリーブ229,229を介して第2連結孔205に回転可能に支持されると共に、連結体227は、支持軸152に摺動回転可能に支持される。
第1可動部材190の前側に固定される第1装飾部材230、連結部192の前側に固定される第2装飾部材231および第2可動部材191の前側に固定される第3装飾部材232は、基本的な構成は同じである。従って、第2装飾部材231について図25を引用して説明し、第1装飾部材230および第3装飾部材232は、同一部材、同一部位は同一の符号で指示する。
実施例のパチンコ機Pは、前述したように、操作ハンドルGにより発射操作を行なうことで球送り装置Kおよび打球発射装置Jが作動し、上球皿E内に貯留された遊技球が、遊技盤Dの遊技領域33内へ所定間隔毎に打ち出される。そして、遊技領域33へ打出された遊技球が第1始動入賞口37または第2始動入賞口38に入賞して、第1入賞球検知センサまたは第2入賞球検知センサで検知されると、該第1入賞球検知センサまたは第2入賞球検知センサからメイン制御基板250へ検知信号が送信される。検知信号を受信したメイン制御基板250は、大当り抽選を行なうと共に、該大当り抽選結果に応じて所定の制御信号を統括制御基板251に送信する。メイン制御基板250から制御信号を受信した統括制御基板251は、所定の内部処理を行なった結果に基づいて表示制御基板252に制御信号を送信し、該表示制御基板252は、統括制御基板251からの制御信号に基づいて、図柄表示装置Hの表示部H1における表示領域に所定の動画像60を表示させて図柄変動演出を実行する。一方、統括制御基板251は、内部処理の結果に基づいて、実施例の可動演出装置Lの動作制御を実行する。
図27は、図柄表示装置Hの表示部H1において、表示領域の略全体において動画像60を表示する通常の標準表示演出の一例を示す説明図である。標準表示演出においては、表示部H1の矩形状に形成された表示領域の全体を使って、3つの図柄列61,61,61の図柄変動演出による動画像60を表示する。この標準表示演出では、統括制御基板251による可動演出装置Lの動作制御は、各々の上作動機構101および下作動機構102の各駆動モータ165,165は停止させて、各支持アーム147,147を初期位置に保持させることで、左右の各可動体100,100を待機姿勢に保持させる。これにより、各可動体100,100は、図柄表示装置Hの表示部H1から左方および右方へ退避して、該表示部H1に表示される動画像60の左縁および右縁に沿って位置するようになり、表示領域が各可動体100,100で隠れないから、表示領域の全体で表示演出される動画像60を良好に視認可能である。
図28は、図柄表示装置Hの表示部H1において、外形形状を標準表示演出の外形形状より左右方向および上下方向の両方向で相似的に小さくし、かつ表示内容も全体を縮小させて動画像60を表示する第1変形表示演出を示した説明図である。この第1変形表示演出では、統括制御基板251による可動演出装置Lの動作制御は、各可動体100,100の各上作動機構101および下作動機構102の各駆動モータ165,165を駆動させて、各支持アーム147,147を初期位置から作動位置へ旋回させることで、左右の各可動体100,100を第1動作姿勢に移動させる。これにより、各可動体100,100は、図柄表示装置Hの表示部H1の演出領域における動画像60が表示されていない前側に移動すると共に縮小された動画像60の左縁および右縁に沿って位置するようになり、表示領域に縮小表示された動画像60が各可動体100,100で押されて縮小したように演出可能となる。特に、左右の各可動体100,100が待機姿勢から第1動作姿勢へ変位する際に、前述したように、各可動体100,100が前方へ一旦大きく変位するように変形した後に後方へ変位するように変形するから、動画像60の縮小表示に連動して各可動体100,100が前後に変形して、動画像60が各可動体100,100で押されて縮小したように演出可能となる。
図29は、図柄表示装置Hの表示部H1において、動画像60の左縁および右縁を斜めにして該動画像60の外形形状を平行四辺形に変形させ、かつ表示内容も左縁および右縁の傾斜角度に合わせて傾斜させて動画像60を表示する第2変形表示演出を示した説明図である。この第2変形表示演出では、統括制御基板251による可動演出装置Lの動作制御は、左側の可動体100では、下作動機構102の駆動モータ165は停止させて支持アーム147を初期位置に停止保持させると共に、上作動機構101の駆動モータ164は駆動させて支持アーム147を初期位置から作動位置へ旋回させることで、該左側の可動体100を第2動作姿勢とする。同時に、右側の可動体100では、上作動機構101の駆動モータ165は停止させて支持アーム147を初期位置に停止保持させると共に、下作動機構102の駆動モータ164は駆動させて支持アーム147を初期位置から作動位置へ旋回させることで、該右側の可動体100を第3動作姿勢とする。これにより、各可動体100,100は、図柄表示装置Hの表示部H1の演出領域における動画像60が表示されていない前側に移動すると共に平行四辺形に変形された動画像60の左縁および右縁に沿って延在するようになり、表示領域に変形表示された動画像60が各可動体100,100で押されて変形されたように演出可能となる。特に、左側の可動体100が待機姿勢から第2動作姿勢へ変位する際および右側の可動体100が待機姿勢から第3動作姿勢へ変位する際に、前述したように、各可動体100,100が前方へ一旦大きく変位するように変形した後に後方へ変位するように変形するから、動画像60の変形表示に連動して各可動体100,100が前後に変形し、動画像60が各可動体100,100で押されて変形したように演出可能となる。
図30は、図柄表示装置Hの表示部H1において、動画像60の左縁を斜めにして外形形状を台形に変形させ、かつ表示内容も左縁側が傾斜すると共に右縁に近づくにつれて垂直となるよう動画像60を表示する第3変形表示演出を示した説明図である。この第3変形表示演出では、統括制御基板251による可動演出装置Lの動作制御は、左側の可動体100では、下作動機構102の駆動モータ165は停止させて支持アーム147を初期位置に停止保持させると共に、上作動機構101の駆動モータ164は駆動させて支持アーム147を初期位置から作動位置へ旋回させることで、該左側の可動体100を第2移動姿勢とする。また、右側の可動体100では、上下の各作動機構101,102の各駆動モータ165,165は停止させて各支持アーム147,147を待機位置に停止保持させることで、該右側の可動体100は待機姿勢とする。これにより、各可動体100,100は、台形に変形された動画像60の左縁および右縁に沿って延在するようになり、表示領域に変形表示された動画像60が左側の可動体100,100で押されて捻れた状態に変形したように演出することができる。特に、左側の可動体100が待機姿勢から第2動作姿勢へ変位する際に、前述したように、各可動体100,100が前方へ一旦大きく変位するように変形した後に後方へ変位するように変形するから、動画像60の変形表示に連動して各可動体100,100が前後に変形し、動画像60が各可動体100,100で押されて変形したように演出可能となる。
図31は、図柄表示装置Hの表示部H1において、左から右に向けて徐々に縮小すると共に左縁を右方へ移動させることで右側が後方へ移動したように見える動画像60(60A)(図31(a)参照)と、右から左に向けて徐々に縮小すると共に右縁を左方へ移動させることで左側が後方へ移動したように見える動画像60(60B)(図31(b)参照)とを、交互に表示する第4変形表示演出を示した説明図である。この第4変形表示演出では、動画像60Aが表示される場合には、左側の可動体100の上作動機構101および下作動機構102の各駆動モータ165,165を駆動させて、各支持アーム147,147を初期位置から作動位置へ旋回させることで、左側の可動体100を第1動作姿勢に移動させる。これにより、各可動体100,100は、縮小された動画像60の左縁および右縁に沿って位置するようになる。特に、左側の可動体100が待機姿勢から第1動作姿勢へ変位する際に、前述したように、該可動体100が前方へ一旦大きく変位するように変形した後に後方へ変位するように変形するから、動画像60が左側の可動体100により左方から押されて、これにより該動画像60が右方へ移動すると共に右側が後方へスライドするように見せる演出が可能となる。
図32は、図柄表示装置Hの表示部H1において、図柄列61が右から左に向けて徐々に拡大すると共に左縁を右方へ移動させることで左側が前方へ移動したように見える動画像60(60A)(図32(a)参照)と、図柄列61が左から右に向けて徐々に拡大すると共に右縁を左方へ移動させることで右側が前方へ移動したように見える動画像60(60B)(図32(b)参照)とを、交互に表示する第5変形表示演出を示した説明図である。この第5変形表示演出では、動画像60Aが表示される場合には、左側の可動体100の上作動機構101および下作動機構102の各駆動モータ165,165を駆動させて、各支持アーム147,147を初期位置から作動位置へ旋回させることで、該左側の可動体100を第1動作姿勢に移動させる。これにより、各可動体100,100は、動画像60の左縁および右縁に沿って位置するようになる。特に、左側の可動体100が待機姿勢から第1動作姿勢へ変位する際に、前述したように、該可動体100が前方へ一旦大きく変位するように変形するから、動画像60が左側の可動体100により左方から押されて、該動画像60の左側が右方へ移動すると共に前方へスライドするように見せる演出が可能となる。
本発明に係る遊技機は、実施例に例示の形態に限らず種々の変更が可能である。
(1)実施例では、表示部H1を挟んで該表示部H1の左側および右側に各可動体100,100を配設した構成を例示したが、表示部H1を挟んだ上側および下側に各可動体100,100を配設するようにしてもよい。この形態では、各可動体100,100は、表示部H1の上縁および下縁に沿うよう左右方向に延在した構成とされ、左端部および右端部を一対の作動機構により各々支持された状態で架設される。そして、左右の各作動機構を同時に作動させた際には、可動体100は、左右に延在した状態で昇降移動するようになり、右作動機構を停止させて左作動機構を作動させた場合には、該可動体100は、右端部側を中心として左端部側が昇降するようになり、左作動機構を停止させて右作動機構を作動させた場合には、該可動体100は、左端部側を中心として右端部側が昇降するようになる。
(2)可動体100は、表示部H1を挟んで左側および右側に各々配設せず、表示部H1の左側または右側の何れか一方にだけ配設したものであっても、表示部H1の表示領域に表示演出される動画像の外形形状の変形に対応させて可動体100を動作することは可能である。また、可動体100は、表示部H1の上側または左側の何れか一方にだけ配設するようにしても、動画像60の外形形状に変形に対応させることは可能である。
(3)実施例では、可動体100が、支持アーム147の作動位置において図柄表示装置Hの表示部H1の前側へ移動する形態となっているが、支持アーム147の作動位置においても可動体100が表示部H1の前側まで移動しないように構成してもよい。すなわち、可動体100は、表示部H1の外側において、該表示部H1に近接、離間移動するよう構成してもよい。
(4)可動体100の両端部を移動させる駆動機構は、実施例で例示した支持アームを膜動モータで回転させる形態に限定されず、該可動体100の両端部を表示部H1の前側へ移動可能でかつ、可動体100を支持する支持間距離Wが変化するものであれば、様々に変更可能である。例えば、駆動モータに替えて流体アクチュエータにより支持アームを回転させるようにしてもよい。
(5)可動体100の両端部を支持する支持体は、実施例で例示した回転タイプの支持アームに限らず、円弧状または直線状にスライド移動するスライド部材であってもよい。
(6)可動体100は、複数の可動部材が連結されたものに限らず、複数の可動部材が単独で移動可能に配設したものであってもよい。
(7)可動体100は、複数の可動部材を連結したものに限らず、例えば長手方向において撓曲的に弾性変形が可能な部材、例えば板バネ部材等であってもよい。すなわち、長尺な板バネ部材の長手方向の両端部を一対の作動機構で支持することで、該板バネ部材は、両端部が近接移動すると該両端部の間が変位するように湾曲状に変形するようになる。
(8)実施例の可動演出装置Lは、図柄表示装置Hの表示部H1の前側以外の部位に配設するようにしてもよい。
(9)実施例では、両端部の間が前後に変位するよう変形する可動体100を例示したが、可動体100は、作動機構の作動により両端部の間が上下に変形するものや、左右に変形するように構成することも可能である。
(10)実施例では、遊技機としてのパチンコ機を示したが、遊技機はパチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やスロットマシン等であってもよい。
100A 上端部(端部)
100B 下端部(端部)
147 支持アーム(支持体)
192 連結部(ヒンジ部)
D 遊技盤
L 可動演出装置
W,W1,W2 支持間距離
Claims (2)
- 遊技機の遊技盤に配設された可動演出装置であって、
前記可動演出装置は、
所要距離離間して配設され、初期位置および作動位置の間を姿勢変位可能な一対の支持体と、
長手方向における両端部が前記各支持体に支持された状態で該支持体間に架設される可動体とを備え、
前記各支持体は、初期位置と作動位置との間の中途位置または該作動位置における可動体を支持する支持間距離が、初期位置における両支持体の可動体を支持する支持間距離より小さくなるよう構成され、
前記可動体は、前記初期位置および作動位置の間を姿勢変位する前記支持体の姿勢変位方向へ変位すると共に両端部が長手方向で近接・離間移動する変形が可能に構成され、
前記可動体は、少なくとも前記一方の支持体が初期位置と作動位置との間を姿勢変位する際に、該支持体の姿勢変位方向へ変位すると共に、前記支持間距離の変化に伴い、該可動体における両端部間の形状が、各支持体の初期位置での形状に比べて該支持体の姿勢変位方向と異なる方向へ変位した形状に変化するよう構成された
ことを特徴とする遊技機の可動演出装置。 - 前記可動体は、両端部が近接・離間移動することで、該両端部間が前後方向へ変位する変形が可能に構成され、
前記可動体は、前記支持体の姿勢変位に伴って該支持体の姿勢変位方向へ変位する際に、各支持体の初期位置での形状に比べて該両端部間が前記遊技盤の前後方向へ変位した形状が変化する請求項1記載の遊技機の可動演出装置。
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