JP5979634B2 - 金属成分の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属成分を含有する材料から金属成分を回収する方法に関する。
貴金属・希少金属は安定性、触媒活性等に優れることから、工業的に幅広く用いられているが、希少で高価な資源であるため、これを有効活用することが必要である。このため、使用済みの貴金属・希少金属を含有する廃棄材料、例えば、自動車排気ガス浄化用廃触媒、化学工業用廃触媒、電子基板製造工程廃棄物、廃電子部品、電解用廃電極などの廃棄材料からこれに含まれる貴金属・希少金属を効率よく回収して再利用することが重要である。
このような貴金属・希少金属の回収法としては、例えば、強酸を用いて金属成分を溶解して回収する溶解法等の湿式法や、溶融金属中に金属成分を吸収して回収する乾式法が代表的な方法である(非特許文献1参照)。この場合、貴金属、希少金属等を含む廃棄材料は、電子部品、電池、触媒、携帯電話、自動車用部品など多岐の種類にわたっているため、湿式法及び乾式法のいずれの方法を用いて回収を行うにしても、それぞれの素材の性質に合わせた、好適な方法やシステムを構築する必要がある。
しかしながら、湿式法では、酸によって、廃棄材料自体の素材を破壊してしまうため、貴金属等が回収できても、その基材の再利用は不可能であり、また溶出残渣の後処理が面倒である。しかも、湿式法では、酸浸出における貴金属・希少金属の抽出率が低く、廃棄材料中の貴金属・希少金属の含有率が少なくなるほど相対的に多くの溶出液が必要となる。また、強酸は取扱いに注意が必要で環境負荷もあるため、設備投資が嵩むことになる。
一方、貴金属・希少金属吸収材として鉄、銅、鉛などの溶融金属を用いる乾式法については、貴金属・希少金属の吸収効率があまり高くない上、高温度下で実施するために装置コストが高く、高価な設備を必要とし、また、溶融鉛は環境有害金属であるので、現在ではこれを用いることは実質的に困難である。
下記特許文献1には、処理対象の金属成分を含む材料を加熱した際に生じる金属の蒸気又は金属酸化物の蒸気と、特定組成のペロブスカイト型複合酸化物とが接触する状態において、これらの材料を加熱することにより、該ペロブスカイト型複合酸化物中に、処理対象の材料から蒸発した金属成分が吸蔵され、この現象を利用することによって、貴金属成分、希少金属成分などを含む廃材から金属成分を回収できることが記載されている。しかしながら、この方法では、ペロブスカイト型複合酸化物に吸蔵された金属成分を酸によって溶出させて回収しており、酸の使用により取り扱いが煩雑であり、酸の後処理の問題があり、更に、ペロブスカイト型複合酸化物が、酸によって分解されるので再利用できないという問題がある。
WO 2009/107647 A1
藤原紀久夫、「貴金属のリサイクル」、化学工学、55巻1号21頁、1991年、化学工学会
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、貴金属、希少金属などの有用性の高い金属成分を含む材料から、簡単な方法によって効率良く金属成分を回収できる方法を提供することである。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、上記した特許文献1に記載されたペロブスカイト型複合酸化物中に金属蒸気又は金属酸化物蒸気を吸蔵させる方法では、加熱温度を上昇させると吸蔵量が徐々に増加して一定の加熱温度で吸蔵量が最大となり、この温度を超える温度に加熱すると、徐々に吸蔵量が減少するという現象を見出した。そして、この現象を利用して、金属成分の吸蔵量が最大となる温度(ピーク温度)近傍の温度に加熱して金属成分を吸蔵させて金属成分を含む廃材などから金属成分を回収し、その後、金属成分を吸蔵したペロブスカイト型複合酸化物を、ピーク温度を超える温度又はピーク温度を下回る温度に加熱することによって、吸蔵された金属成分を放出させることができ、金属成分を吸蔵したペロブスカイト型複合酸化物から加熱温度を変えるという簡単な方法で金属成分を回収することができることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて更に研究を重ねた結果なされたものである。
即ち、本発明は、下記の金属成分の回収方法を提供するものである。
項1.
下記の(I)及び(II)工程を含む金属成分の回収方法:
(I)組成式(1):
ABH3−b (1)
(式中、Aは、ランタノイド元素及び周期表2族の元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、Bは、周期表3族の元素、周期表4族の元素、周期表13族の元素、及び元素周期表の第4周期の遷移金属元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素である。また、a及びbの各記号は、下記範囲の数値を示す:0≦a≦1.0、0≦b≦0.5)で表されるペロブスカイト型複合酸化物と、金属成分を含有する材料とを、該材料を加熱した際に生じる金属の蒸気又は金属酸化物の蒸気と該ペロブスカイト型複合酸化物とが接触する状態において加熱して、該ペロブスカイト型複合酸化物に金属成分を吸蔵させる工程、
(II)上記(I)工程において金属成分を吸蔵したペロブスカイト型複合酸化物を、金属成分の吸蔵量がより少なくなる温度に加熱して、該ペロブスカイト型複合酸化物から金属蒸気又は金属酸化物蒸気を放出させ、放出された金属蒸気又は金属酸化物蒸気を金属回収用基材に接触させて、金属成分を回収する工程。
項2.ペロブスカイト型複合酸化物が、下記式
t=(r+r)/(21/2・(r+r))
(式中、rはAのイオン半径の相加平均、rはBのイオン半径の相加平均、rは酸化物イオンのイオン半径(1.40Å)である))で定義されるトレランスファクター(t)が0.75〜1.15の範囲内のものである、上記項1に記載の方法。
項3. (I)工程において、ペロブスカイト型複合酸化物と、金属成分を含有する材料とを、同一の容器に収容して加熱する、上記項1又は2に記載の方法。
項4. 回収される金属成分が、周期表の7族、8族、9族及び10族の各族に属する金属からなる群から選ばれた少なくとも一種である、上記項1〜3のいずれかに記載の方法。
項5. (I)工程における加熱温度が、金属吸蔵量が最大となる温度の近傍の温度であり、(II)工程における加熱温度が、金属吸蔵量が最大となる温度より高い温度又は低い温度である、上記項1〜4のいずれかに記載の方法。
項6. (I)工程における加熱温度が、金属吸蔵量が最大となる温度±70℃であり、(II)工程における加熱温度が、金属吸蔵量が最大となる温度より、100〜300℃高い温度又は100〜200℃低い温度である、上記項5に記載の方法。
項7.(II)工程における加熱を、酸素分圧10〜10−2Paの雰囲気中で行う、上記項1〜6のいずれかに記載の方法。
以下、本発明の金属成分の回収方法について具体的に説明する。
ペロブスカイト型複合酸化物
本発明では、金属成分を吸蔵するための回収剤として、下記組成式(1):
ABH3−b (1)
(式中、Aは、ランタノイド元素及び周期表2族の元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、Bは、周期表3族の元素、周期表4族の元素、周期表13族の元素、及び元素周期表の第4周期の遷移金属元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素である。また、a及びbの各記号は、下記範囲の数値を示す:0≦a≦1.0、0≦b≦0.5)で表されるペロブスカイト型複合酸化物を用いる。
組成式(1)で表される該複合酸化物において、A成分であるランタノイド元素としては、La, Ce, Pr, Nd等を例示でき、周期表2族の元素としては、Ca, Sr等を例示できる。ランタノイド元素と周期表2族の元素は、一種単独または二種以上併用することができる。B成分である周期表3族の元素としては、Sc, Y等を例示でき、周期表4族の元素としては、Ti, Zr, Hf等を例示でき、周期表13族の元素としては、Al, Ga, In等を例示でき、周期表の第4周期の遷移金属元素としては、Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn等を例示できる。周期表3族の元素、周期表4族の元素、周期表13族の元素、及び元素周期表の第4周期の遷移金属元素は、一種単独または二種以上併用することができる。
上記組成式(1)において、aは、水素の比率であり、0≦a≦1.0であり、好ましくは0≦a≦0.5であり、より好ましくは0≦a≦0.3である。また、bは、酸素空孔の量であり、0≦b≦0.5であり、好ましくは0≦b≦0.25であり、より好ましくは0≦b≦0.15である。
なお、上記組成式(1)において、Ba、Srなどの塩基性の高いアルカリ土類金属が含まれる場合には、該複合酸化物を貴金属・希少金属を含む材料と接触させた状態で高温で熱処理すると、アルカリ土類金属と貴金属・希少金属とが比較的容易に反応して合金を生成し、その結果融点が低下して、より低温でより高い圧力(分圧)の貴金属・希少金属蒸気、或いは貴金属・希少金属酸化物蒸気を生成することができるので好ましい。
更に、上記組成式(1)で表される複合酸化物は、下記式
t=(r+r)/(21/2・(r+r))
で定義されるトレランスファクター(t)が0.75〜1.15の範囲内にあることが好ましい。
上記トレランスファクターの定義式において、rは、組成式(1)におけるAサイトの陽イオン、即ち、Aのイオン半径の相加平均であり、rは組成式(1)におけるBサイトの陽イオン、即ち、Bのイオン半径の相加平均である。rは酸化物イオン(O2−)のイオン半径であり、1.40Åである。
上記式で定義されるトレランスファクター(t)は、ペロブスカイト型複合酸化物について、結晶構造の歪みの程度を示すものであり、トレランスファクターが1の場合に、理想的なペロブスカイト型構造(立方晶系)と考えられる。トレランスファクターが1より大きい場合は、Aサイト陽イオンの大きさがBサイト陽イオンのそれに対して大きすぎることを意味し、歪みを持ったペロブスカイト型構造となる。また、トレランスファクターが1より小さい場合は、Bサイトの陽イオンの大きさがAサイトの陽イオンのそれに対して大きすぎることを意味し、同様に歪みを持ったペロブスカイト型構造となる。ペロブスカイト型構造を持つ複合酸化物に貴金属が吸蔵される際には、貴金属イオンがペロブスカイト型結晶構造中を高速に拡散し、安定サイトまで短時間で移動できることが望ましく、このためには理想的な立方晶に近い、トレランスファクターが1に近いペロブスカイト型化合物を吸蔵材として用いるのが望ましい。トレランスファクターの算出方法としては、例えば、イオン半径の大きさについて記載された論文(R.D. Shannon, Acta Cryst., A32, 751 (1976))に基づいて、各イオンのイオン半径より上記定義式より算出すればよい。
本発明では、トレランスファクター(t)が0.75〜1.15の範囲にあるペロブスカイト型複合酸化物を用いることが好ましいが、比較的安定な結晶構造を有するためには、0.8〜1.10の範囲にあることが好ましく、0.9〜1.05の範囲にあることがより好ましい。この様なペロブスカイト型複合酸化物を用いることよって、貴金属や希少金属等の金属を含有する材料からそれに含まれる貴金属・希少金属を容易に吸蔵することができる。
上記組成式(1)で表される複合酸化物は、K. Nomura et al., J. Mater. Res., 22, 2647 (2007)で示された公知物質であり、例えば実験化学講座第4版、16巻、無機化合物、日本化学会編、丸善、1993に記載された方法にしたがって、固相反応法、共沈法等の公知の方法によって得ることができる。例えば、固相反応法では、上記組成式に含まれる金属元素を含む化合物、例えば、酸化物、炭酸塩、有機化合物等を出発原料として用い、目的とする酸化物と同様の金属元素比となるように混合し、焼成することによって目的とするペロブスカイト型複合酸化物を得ることができる。具体的な焼成温度及び焼成時間については、目的とする複合酸化物が形成される条件とすればよく、特に限定されないが、例えば、1200〜1500℃程度の温度範囲において、10〜40時間程度焼成すればよい。なお、原料物質として炭酸塩や有機化合物等を用いる場合には、焼成する前に予め仮焼きして原料物質を分解させた後、焼成して目的の複合酸化物を形成することが好ましい。例えば、原料物質として炭酸塩を用いる場合には、1000〜1200℃程度で10時間程度仮焼きした後、上記した条件で焼成すればよい。焼成手段は特に限定されず、電気加熱炉、ガス加熱炉等任意の手段を採用できる。焼成雰囲気は、通常、酸素気流中、空気中等の酸化性雰囲気中とすればよいが、原料物質が十分量の酸素を含む場合には、例えば、不活性雰囲気中で焼成することも可能である。
処理対象物
本発明方法では、処理対象は、回収対象となる金属成分を含有する材料(以下、単に「金属含有材料」ということがある)である。具体的には、回収の対象となる金属成分(貴金属成分又は希少金属成分)を含む物質と、これ以外の物質、例えば、金属、酸化物、窒化物、炭素材料、セラミックス、有機物などとからなる材料である。本発明の組成物を用いて後述する方法で処理を行うことによって、回収の対象となる金属成分を含む物質とこれ以外の物質とからなる各種の材料から、回収の対象となる金属成分(貴金属成分又は希少金属成分)を選択的に回収することができる。回収の対象となる金属成分の種類については、後述する処理条件下において、気化して金属自体の蒸気又はこの金属の酸化物の蒸気として存在できるものであればよい。
処理対象となる金属含有材料の形態及び形状についても特に限定はなく、例えば、粉末状、網状、線状、箔状、ハニカム状等の任意の形態のものを処理対象とすることができる。処理対象の金属含有材料に含まれる回収の対象となる金属成分の存在状態についても特に限定はない。例えば、回収の対象となる金属成分を含む物質は、金属単体、合金等の金属の状態や、該金属を含む酸化物等の化合物の状態等として処理対象の金属含有材料に含まれていればよい。例えば、酸化物などの材料に回収対象の金属や金属酸化物が担持された状態のものや、回収対象の金属や金属酸化物が被膜状態で存在するもの等、各種の存在状態の金属成分を回収することができる。また、回収対象の金属成分は二種以上含まれていても良い。
特に、回収対象の金属成分として貴金属成分又は希少金属成分を含む廃材、例えば、自動車排気ガス浄化用廃触媒、化学工業用廃触媒、ガスセンサ廃基板、電子基板製造工程廃棄物、廃電子部品、電解用廃電極製品、歯科用等医療用廃材などの廃材を処理対象とする場合には、この様な廃材から貴金属成分又は希少金属成分を回収する方法として、特に有効である。この場合、上記した特定のペロブスカイト型複合酸化物を用いることによって、貴金属成分や希少金属成分の含量が高い材料だけでなく、貴金属成分又は希少金属成分を僅か数ppm程度しか含有しない材料であっても、効率よく貴金属成分や希少金属成分を回収できる。回収対象とする貴金属元素や希少金属元素としては、例えば、周期表の6族、7族、8族、9族、10族、11族等に属する金属元素を挙げることができる。これらの族に属する金属元素の内で、例えば、周期表の第5周期又は第6周期に属する金属元素を効率よく回収できる。この様な貴金属元素及び希少金属元素の例としては、Pd, Pt, Rh, Ru, Ir, Re, Mo, W, Auなどを挙げることができる。これらの金属元素は二種以上含まれていてもよい。
本発明方法は、特に、周期表の7族、8族、9族及び10族に属する貴金属元素及び希少金属元素の回収方法として有効に利用できる。この様な貴金属及び希少金属の例としては、Re,Ru, Rh, Ir, Pd, Pt等を挙げることができる。
金属成分の吸蔵方法
処理対象とする金属含有材料から、組成式(1)で表されるペロブスカイト型複合酸化物に金属成分を吸蔵させるには、該金属含有材料から生じる金属の蒸気又はこの金属の酸化物の蒸気と上記ペロブスカイト型複合酸化物とが接触できる状態において、これらを加熱すればよい。
具体的な処理方法としては、例えば、組成式(1)で表されるペロブスカイト型複合酸化物と処理対象の金属含有材料とを、同一の容器に収容し、該金属含有材料に含まれる金属成分の金属蒸気又は金属酸化物蒸気が生じる温度以上まで加熱すればよい。この方法によれば、金属含有材料の構成成分である金属成分の金属蒸気又は金属酸化物蒸気をペロブスカイト型複合酸化物に接触させることができる。この場合、金属含有材料に含まれる金属成分の金属蒸気又は金属酸化物蒸気が、該ペロブスカイト型複合酸化物に十分に接触できる状態であれば、反応容器は完全な密閉状態ではなくてもよいが、発生した蒸気が散逸しない程度の密閉性が保たれていることが必要である。
加熱温度は、金属含有材料に含まれる金属成分が金属蒸気又は金属酸化物蒸気となる温度以上であることに加えて、通常、800℃程度以上であって、上記所定の複合酸化物の分解温度未満とすればよい。具体的には、900〜1750℃程度とすることが好ましく、1050〜1650℃程度とすることがより好ましい。
該ペロブスカイト型複合酸化物への金属成分の吸蔵量は、加熱温度を高くすると徐々に増加し、一定の加熱温度において吸蔵量が最大となり、この温度を超える高温に加熱すると、吸蔵量が徐々に低下する。このため、具体的なペロブスカイト型複合酸化物の組成、加熱雰囲気、吸蔵される金属の種類などに応じて決まる、金属吸蔵量が最大となる温度(以下、「ピーク温度」ということがある)の近傍の温度、好ましくは、ピーク温度±70℃程度、より好ましくは±50℃程度の温度に加熱すればよい。この範囲の温度に加熱することによって、通常、使用するペロブスカイト型複合酸化物の重量に対して、最大で10重量%程度の金属成分を吸蔵することが可能となる。
反応容器内では、金属含有材料から生じる金属蒸気又は金属酸化物蒸気が、ペロブスカイト型複合酸化物と接触できれば良く、処理対象とする金属含有材料と該複合酸化物とは、接触した状態でもよく、或いは、非接触状態でもよい。例えば、処理対象の金属含有材料の上に、該複合酸化物を載せた状態で加熱する方法、或いは、容器内に、金属含有材料と該複合酸化物とを任意の間隔をあけて非接触状態で配置して加熱する方法等を採用できる。
これらの方法の内で、非接触状態で加熱する方法によれば、金属含有材料と該複合酸化物との接触を確保するための粉砕等の前処理が不要であり、しかも金属含有材料と該複合酸化物とは分離しやすい形態となっており、加熱後の両者の分離が容易である点で有利な方法である。一方、接触状態で加熱する場合には、金属含有材料と該複合酸化物との距離が短くなるため、回収効率を上げることができる。
容器内における金属蒸気又は金属酸化物蒸気の圧力(分圧)については、特に限定的ではないが、通常、10−3Pa程度以上とすることが好ましく,1Pa程度以上とすることがより好ましく、10Pa程度以上とすることがさらに好ましい。
反応時間については、特に限定的ではないが、上記した温度範囲で加熱する場合には、5〜20時間程度とすることが好ましく、10〜15時間程度とすることがより好ましい。
反応をより短時間で進行させるためには、ペロブスカイト型複合酸化物に、可能な限り高い圧力(分圧)の金属蒸気又は金属酸化物蒸気を、可能な限りピーク温度に近い温度で接触させることが好ましい。そのためには、好ましくは処理対象の金属含有材料を該複合酸化物に接触させた状態で、ピーク温度にできるだけ近い温度で反応させることが望ましい。
尚、金属酸化物蒸気を生成させる場合には、本発明組成物と金属含有材料を収容した容器内に酸素を存在させればよい。この場合には、金属蒸気を生成させる場合と比較してより低温で所定の圧力の金属酸化物蒸気を生成させることができる。容器内の酸素の分圧は、10−1Pa程度以上とすればよく、10Pa程度以上とすることが好ましい。
上記した方法によって、金属含有材料から金属成分を選択的に吸蔵できる理由については明確ではないが、上記したペロブスカイト型複合酸化物には金属イオンを安定に収容するサイトが存在し、金属含有材料を加熱して生じる金属蒸気又は金属酸化物蒸気が、該複合酸化物と接触すると、該蒸気に含まれる金属原子が複合酸化物の構成元素と一部置換固溶し、これにより該複合酸化物に取り込まれて金属が吸蔵されると考えられる。この際、酸素が存在する状態で加熱すると、金属単体の場合よりも低い温度で同程度の分圧の金属酸化物蒸気が生じることがあり、また、上記の複合酸化物中に塩基性のアルカリ土類金属が含まれる場合には、これが加熱により蒸気となり、回収対象の金属と接触して合金や複合酸化物を生成する結果、金属の融点が低下することがある。これらの場合には、特に金属含有材料に含まれる回収対象の金属成分の蒸気が発生しやすい環境となり、効率よく金属元素が吸蔵されると考えられる。
金属の回収方法
上記した通り、組成式(1)で表されるペロブスカイト型複合酸化物への金属成分の吸蔵量は、加熱温度を高くすると徐々に増加し、一定の加熱温度において吸蔵量が最大となり、この温度を超える高温に加熱すると、吸蔵量が徐々に低下する。このため、上記した方法でペロブスカイト型複合酸化物に金属成分を吸蔵させた後、該ペロブスカイト型複合酸化物を、金属成分の吸蔵量が、より少なくなる温度に加熱することによって、該複合酸化物に吸蔵された金属成分を、金属蒸気又は金属酸化物蒸気として該複合酸化物から放出させることができる。
例えば、金属吸蔵量が最大となる温度(ピーク温度)±70℃程度、好ましくは±50℃程度に加熱して、吸蔵可能なほぼ最大量の金属を吸蔵させたペロブスカイト型複合酸化物については、ピーク温度より高温又は低温に加熱することによって、該複合酸化物に吸蔵された金属成分を金属蒸気又は金属酸化物蒸気として放出させることができる。例えば、ピーク温度より高温に加熱する場合には、ピーク温度より100℃程度以上高い温度に加熱することによって金属成分を効率よく放出させることができる。この場合、加熱温度の上限については特に限定はなく、温度を高くするほど金属成分の吸蔵量が低下して金属成分の放出量が多くなるが、加熱に要するエネルギーや加熱装置の構造などを考慮すると、通常、ピーク温度より100〜300℃程度高い温度に加熱することが好ましい。
一方、ピーク温度より低温に加熱して吸蔵された金属成分を放出させる場合には、温度を低くするほど金属成分の吸蔵量が低下して金属成分の放出量が多くなるが、金属成分の放出速度が遅くなる。このため金属成分の放出時間、放出効率等を考慮すると、ピーク温度より100〜200℃程度低い温度に加熱することが好ましい。また、低酸素雰囲気中で金属成分を放出させる場合などにおいて、加熱装置の構造などの制限上加熱温度を上げ難い場合には、例えば、ピーク温度より400℃程度低い温度であっても、吸蔵された金属成分を支障なく放出させることができる。
ペロブスカイト型複合酸化物に吸蔵された金属を上記した方法で放出させる際の雰囲気については、特に限定はなく、大気中の他、酸素含有量の高い雰囲気、酸素含有量の低い雰囲気など、任意の雰囲気とすることができる。これらの場合、雰囲気によってピーク温度が異なる場合があるので、使用する複合金属酸化物の種類、吸蔵された金属の種類などに応じて、放出させる雰囲気に応じたピーク温度を予め求めることによって、金属成分を放出させるための適切な温度を容易に設定することができる。
尚、複合酸化物に吸蔵された金属成分の金属酸化物蒸気の蒸気圧が高い場合、例えば、金属成分がRe、Ru、Ir等の場合には、酸素含有量が高い雰囲気中で加熱すると、蒸気圧の高い金属酸化物蒸気が放出されて、金属成分を金属酸化物又は金属として回収することが困難になる。この様な場合に金属成分を効率良く回収するためには、ペロブスカイト型複合酸化物に吸蔵された金属を放出させる際の雰囲気中の酸素濃度を低くすることが好ましい。これにより、複合酸化物に吸蔵された金属成分が金属として析出し易くなり、回収が容易になる。例えば、ヘリウム、アルゴン、窒素等の不活性ガスを導入して、ペロブスカイト型複合酸化物に吸蔵された金属を放出させる際の雰囲気中の酸素分圧を10〜10−2Pa程度とすることが好ましく、10〜10−2Pa程度とすることがより好ましい。この様な低酸素濃度の雰囲気中で金属成分を吸蔵したペロブスカイト型複合酸化物を加熱することによって、金属酸化物蒸気の蒸気圧が高い金属成分であっても、金属として容易に回収することができる。
加熱時間については、特に限定的ではないが、上記した温度範囲で加熱する場合には、5〜20時間程度とすることが好ましく、10〜15時間程度とすることがより好ましい。
上記した方法でペロブスカイト型複合酸化物に吸蔵された金属成分を放出させた後、生成した金属蒸気又は金属酸化物蒸気を金属回収用基材に接触させることによって、該ペロブスカイト型複合酸化物に吸蔵されている金属成分を、金属、金属酸化物などとして回収することができる。この方法では、ペロブスカイト型複合酸化物から放出された金属蒸気又は金属酸化物蒸気と金属回収用基材とが接触できる状態とした上で、金属蒸気又は金属酸化物蒸気がペロブスカイト型複合酸化物に再吸蔵されないように、比較的急速に冷却することが好ましい。例えば、金属回収用基材を含む密閉容器中で加熱して金属成分を放出させる方法では、該複合酸化物を加熱して金属蒸気又は金属酸化蒸気として金属成分を放出させた後、10〜50℃/分程度の冷却速度で冷却することによって、金属蒸気又は金属酸化物蒸気がペロブスカイト型複合酸化物に再吸蔵されることなく、金属、金属酸化物等として、金属回収用基材上に析出させて回収することができる。通常は、加熱を停止して、放冷すればよい。
金属の回収に用いる金属回収用基材については特に限定はなく、金属成分を放出させるための加熱処理において変質することなく、回収する金属との反応を生じることがない材料、例えば、金属材料、セラミックス材料等を使用できる。金属回収用基材の形状は任意であり、例えば、板状、箔状、粉末状などとすることができる。処理対象のペロブスカイト型複合酸化物をセラミックス容器などに収容して回収処理を行う場合には、収容した容器自体を金属回収用基材とすることもできる。
また、例えば、特開平11−117026号公報に記載されている方法によっても、ペロブスカイト型複合酸化物から放出された金属蒸気又は金属酸化物蒸気を金属、金属酸化物などとして回収することができる。
上記した方法によれば、金属成分を吸蔵したペロブスカイト型複合酸化物を熱処理するという簡単な方法によって、該ペロブスカイト型複合酸化物に吸蔵された金属成分を回収することができる。このため、酸処理などの煩雑な回収処理が不要であり、更に、使用したペロブスカイト型複合酸化物を再利用可能であり、経済的に効率良く、貴金属、希少金属などの金属成分を含む各種の材料から金属成分を回収することができる。
本発明によれば、下記のような顕著な効果が奏される。
(1)本発明方法によれば、回収対象の金属成分を含む物質とこれ以外の物質からなる各種の材料から、簡単な処理方法によって回収対象の金属成分のみを効率良く分離回収することができる。
(2)特に、貴金属成分又は希少金属成分を含む廃材を処理対象とする場合には、希少で高価な資源である貴金属、希少金属等を簡単な処理方法で効率良く回収できる。しかも、本発明方法によれば、廃材中の金属成分の含量が少ない場合であっても、効率よく金属を回収することが可能である。
(3)ペロブスカイト型複合酸化物に吸蔵された金属元素を、加熱温度処理を行うだけで、回収することができる。このため、酸を用いた回収処理などの煩雑な処理や、廃酸の処理が不要であり、経済的に有利に効率よく金属成分を回収することができる。
(4)金属成分を回収した後のペロブスカイト型複合酸化物は、金属の回収に再利用できるので、経済的に有利である。
実施例1で得られたペロブスカイト型複合酸化物粉末のX線回折図。 実施例1で得られた、白金箔の重量減少量、及びペロブスカイト型複合酸化物粉末の白金吸蔵量の焼成温度依存性を示すグラフ。 実施例1の白金吸蔵工程で得られた白金を含むペロブスカイト型複合酸化物粉末のX線回折図。 実施例1の白金の析出・回収工程で得られた焼成後の粉末のX線回折図。 実施例2の白金の析出・回収工程で得られた焼成後の粉末のX線回折図。 実施例2の白金の析出・回収工程における焼成後のアルミナ容器の酸化物粉末接触面のX線回折図。 実施例3のロジウム吸蔵工程で得られたロジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物粉末のX線回折図。 実施例3のロジウムの析出・回収工程で得られた焼成後の粉末のX線回折図。 実施例4のロジウム吸蔵工程で得られたロジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物粉末のX線回折図。 実施例4のロジウムの析出・回収工程で得られた焼成後の粉末のX線回折図。 実施例4のロジウムの析出・回収工程における焼成後のアルミナ容器の酸化物粉末接触面のX線回折図。 実施例5のルテニウム吸蔵工程で得られたルテニウムを含むペロブスカイト型複合酸化物粉末のX線回折図。 実施例5のルテニウムの析出・回収工程で得られた焼成後の粉末のX線回折図。 実施例6のイリジウム吸蔵工程で得られたイリジウムを含むペロブスカイト型複合酸化物粉末のX線回折図。 実施例6のイリジウムの析出・回収工程で得られた焼成後の粉末のX線回折図。 実施例7の白金の析出・回収工程で得られた焼成後の粉末のX線回折図。 実施例8のレニウム吸蔵工程で得られたレニウムを含むペロブスカイト型複合酸化物粉末のX線回折図。 実施例8のレニウムの析出・回収工程で得られた焼成後の粉末のX線回折図。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
[ペロブスカイト型複合酸化物粉末の作製]
La、SrCO、BaCO及びScを原料として用い、これらの原料をLa:Sr:Ba:Scの元素比が0.7:0.2:0.1:1.0となるように混合した後、空気中で焼成、粉砕を数回繰り返し、最終的に空気中、1400℃で10時間することによって、組成式:(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875で表される淡赤色の酸化物粉末を作製した。該複合酸化物粉末のトレランスファクターは0.92である。図1は得られた粉末試料のX線回折図であり、結晶性の良好な単一相のペロブスカイト型複合酸化物粉末が得られたことが確認できた。
[白金の吸蔵]
上記方法で得られた、(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末(1.0g)を白金箔(厚さ0.03mm、重量1.8g)に載せ、蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約30cm3)に入れ、空気中、1000〜1600℃の温度で10時間焼成することにより、青色の粉末が得られた。各焼成温度における白金箔の重量減少量、及びICP発光分光分析で得られた(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末試料の白金吸蔵量を図2に示す。図2より、焼成温度の上昇とともに、白金箔の重量減少量、及び酸化物粉末試料の白金吸蔵量が増加し、1300℃付近の温度でこれらが最大値を示し、1500℃以上の温度でこれらが減少することが分かる。
図3は、空気中、1300℃の温度で、10時間焼成することによって得られた青色粉末のX線回折図形であり、結晶性の良好なペロブスカイト型構造が保持されていることが確認できた。白金元素がペロブスカイト型結晶格子中のBサイトに固溶していることは、X線吸収微細構造(XAFS)測定によって確認した。得られた白金含有ペロブスカイト粉末のトレランスファクターは0.92である。ICP発光分光分析により、この粉末はLa0.7Sr0.2Ba0.1Sc0.971Pt0.0380.052.9075の組成を持つことが確認された。この粉末1.0g中には約33mgの白金が含まれている。
[白金の析出・回収]
上記方法で得られた、トレランスファクターが0.92のLa0.7Sr0.2Ba0.1Sc0.971Pt0.0380.052.9075粉末(1.0g)を白金箔(厚さ0.03mm、重量1.8g)に載せ、蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約30cm3)に入れ、空気中、1500℃で10時間焼成した。図4は焼成後粉末のX線回折図形であり、ペロブスカイト相以外に白金金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=40°、46°など)が確認された。また、X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後の粉末中には、白金が金属微粒子の状態で1.7mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算した白金微粒子の結晶子サイズは0.4μmであった。また、焼成後の白金箔は、焼成前と比べて4.3mgの重量増加が確認された。
以上の結果から、上記した熱処理によって白金含有ペロブスカイト型複合酸化物の粉末から白金を金属の状態で回収できることが確認できた。
実施例2
[白金の析出・回収]
実施例1と同様の方法で白金を吸蔵させて得られた、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc0.971Pt0.0380.052.9075粉末(全重量:0.5g、白金含有量:16.8mg)を蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約30cm3)に入れ、空気中、1500℃で10時間焼成した。
図5は焼成後の粉末のX線回折図形であり、ペロブスカイト相以外にSc及び白金金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=40°、46°など)が確認された。X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後の粉末中には、白金が金属微粒子の状態で1.4mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算した白金微粒子の結晶子サイズは0.3μmであった。
焼成後のアルミナ容器は、焼成前と比べて32mgの重量増が確認された。図6は、焼成後のアルミナ容器の酸化物粉末接触面のX線回折図形であり、LaAlO相、Ba0.6Sr0.4Al相、La0.9Al11.9518.9相、及び白金金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=40°、46°など)が確認された。X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後のアルミナ容器の酸化物粉末接触面には、白金が金属微粒子の状態で1.2mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算した白金微粒子の結晶子サイズは0.5μmであった。
以上の結果から、上記した熱処理によって白金含有ペロブスカイト型複合酸化物の粉末から白金を金属の状態で回収できることが確認できた。
実施例3
[ロジウムの吸蔵]
実施例1と同様な方法で得られた、(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末(0.7g)をロジウム板(厚さ1.0mm、重量14g)に載せ、蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約30cm3)に入れ、空気中、1000〜1600℃の温度で10時間焼成することにより、黒色の粉末が得られた。各焼成温度におけるロジウム板の重量減少量、及びICP発光分光分析で得られた(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末試料のロジウム吸蔵量を調べたところ、実施例1と同様の挙動が確認され、1400℃付近の温度で、これらが最大値を示すことが分かった。
図7は、空気中、1400℃で、10時間焼成することによって得られた粉末のX線回折図形であり、リートベルト解析により、ペロブスカイト相とSc相が95.3:4.7の質量%比で含まれていることが確認できた。ロジウム元素がペロブスカイト型結晶格子中のBサイトに固溶していることは、X線吸収微細構造(XAFS)測定によって確認された。得られたロジウム含有ペロブスカイトのトレランスファクターは0.93である。ICP発光分光分析により、この粉末は、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Rh0.1490.053.0985の組成を持つことが確認された。この粉末0.7g中には約45mgのロジウムが含まれている。
[ロジウムの析出・回収]
上記方法で得られた、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Rh0.1490.053.0985粉末(0.7g)をロジウム板(厚さ1.0mm、重量14g)に載せ、蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約30cm3)に入れ、空気中、1600℃で10時間焼成した。図8は焼成後粉末のX線回折図形であり、ペロブスカイト相以外にSc及びロジウム金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=41°、48°、70°など)が確認された。X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後の粉末中には、ロジウムが金属微粒子の状態で7.8mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算したロジウム微粒子の結晶子サイズは0.5μmであった。また、焼成後のロジウム板は、焼成前と比べて0.8mgの重量増加が確認された。
以上の結果から、上記した熱処理によってロジウム含有ペロブスカイト型複合酸化物の粉末からロジウムを金属の状態で回収できることが確認できた。
実施例4
[ロジウムの吸蔵]
実施例1と同様な方法で得られた、(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末(0.7g)をロジウム板(厚さ1.0mm、重量14g)に載せ、蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約30cm3)に入れ、空気中、1400℃の温度で20時間焼成することにより、黒色の粉末が得られた。図9は、粉末のX線回折図形であり、リートベルト解析により、ペロブスカイト相とSc相が93.7:6.3の質量%比で含まれていることが確認できた。ロジウム元素がペロブスカイト型結晶格子中のBサイトに固溶していることは、X線吸収微細構造(XAFS)測定によって確認された。得られたロジウム含有ペロブスカイトのトレランスファクターは0.93である。ICP発光分光分析により、この粉末は、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Rh0.210.053.19の組成を持つことが確認された。この粉末0.7g中には約61mgのロジウムが含まれている。
[ロジウムの析出・回収]
上記方法で得られた、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Rh0.210.053.19粉末(全重量:0.45g、ロジウム含有量:40mg)を蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約30cm3)に入れ、空気中、1550℃の温度で10時間焼成した。
図10は焼成後粉末のX線回折図形であり、ペロブスカイト相以外にSc及びロジウム金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=41°、48°、70°など)が確認された。X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後の粉末中には、ロジウムが金属微粒子の状態で4.6mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算したロジウム微粒子の結晶子サイズは0.5μmであった。
焼成後のアルミナ容器は、焼成前と比べて23mgの重量増が確認された。図11は、焼成後のアルミナ容器の酸化物粉末接触面のX線回折図形であり、La0.9Al11.9518.9相、Ba0.75Al1117.25相、Ba0.6Sr0.4Al相、及びロジウム金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=41°、48°、70°など)が確認された。X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後のアルミナ容器の酸化物粉末接触面には、ロジウムが金属微粒子の状態で8.1mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算したロジウム微粒子の結晶子サイズは0.6μmであった。
以上の結果から、上記した熱処理によってロジウム含有ペロブスカイト型複合酸化物の粉末からロジウムを金属の状態で回収できることが確認できた。
実施例5
[ルテニウムの吸蔵]
実施例1と同様な方法で得られた、(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末(3.0g)とルテニウム粉末(3.0g)を同一寸法の2個のセラミックス容器(アルミナ製、直方体状、容積:約15cm3)内に別々に入れ、その後、これら2個の容器をセラミックス容器(アルミナ製、直方体状、容積:約400cm3)内に入れて、該容器に蓋をした。次いで、空気中、1000〜1600℃の温度で10時間焼成することにより、ルテニウム粉末の一部が蒸発するとともに、(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末を入れたセラミック容器内で黒色の粉末が得られた。各焼成温度におけるルテニウム粉末の重量減少量、及びICP発光分光分析で得られた(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末試料のルテニウム吸蔵量を調べたところ、実施例1と同様の挙動が確認され、1400℃付近の温度で、これらが最大値を示すことが分かった。
図12は、空気中、1400℃で10時間焼成することによって得られた黒色粉末のX線回折図形であり、リートベルト解析により、ペロブスカイト相とSc相が87.5:12.5の質量%比で含まれていることが確認できた。ルテニウム元素がペロブスカイト型結晶格子中のBサイトに固溶していることは、X線吸収微細構造(XAFS)測定によって確認された。得られたルテニウム含有ペロブスカイトのトレランスファクターは0.93である。ICP発光分光分析により、この粉末は、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Ru0.490.053.61の組成を持つことが確認された。この粉末1.0g中には約176mgのルテニウムが含まれている。
[ルテニウムの析出・回収]
上記方法で得られた、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Ru0.490.053.61粉末(全重量:1.0g、ルテニウム含有量:176mg)を蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約15cm3)に入れ、アルゴンを導入して酸素含有量の低い雰囲気(酸素分圧:約8Pa)として、この容器中で1000℃の温度で10時間焼成した。
図13は焼成後粉末のX線回折図形であり、ペロブスカイト相以外にSc及びルテニウム金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=38°、42°、44°など)が確認された。X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後の粉末中には、ルテニウムが金属微粒子の状態で2.7mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算したルテニウム微粒子の結晶子サイズは0.48μmであった。
以上の結果から、上記した熱処理によってルテニウム含有ペロブスカイト型複合酸化物の粉末からルテニウムを金属の状態で回収できることが確認できた。
実施例6
[イリジウムの吸蔵]
実施例1と同様の方法で得られた、(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末(3.0g)とイリジウム粉末(3.0g)を同一寸法の2個のセラミックス容器(アルミナ製、直方体状、容積:約15cm3)内に別々に入れ、その後、これら2個の容器をセラミックス容器(アルミナ製、直方体状、容積:約400cm3)内に入れて、該容器に蓋をした。次いで、空気中、1000〜1600℃の温度で10時間焼成することにより、イリジウム粉末の一部が蒸発するとともに、(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末を入れたセラミック容器内で茶褐色の粉末が得られた。各焼成温度におけるイリジウム粉末の重量減少量、及びICP発光分光分析で得られた(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末試料のイリジウム吸蔵量を調べたところ、実施例1と同様の挙動が確認され、1400℃付近の温度で、これらが最大値を示すことが分かった。
図14は、空気中、1400℃で20時間焼成することによって得られた茶褐色粉末のX線回折図形であり、リートベルト解析により、ペロブスカイト相とSc相が93.7:6.3の質量%比で含まれていることが確認できた。イリジウム元素がペロブスカイト型結晶格子中のBサイトに固溶していることは、X線吸収微細構造(XAFS)測定によって確認された。得られたイリジウム含有ペロブスカイトのトレランスファクターは0.93である。ICP発光分光分析により、この粉末は、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Ir0.150.053.1粉末の組成を持つことが確認された。この粉末1.0g中には約114mgのイリジウムが含まれている。
[イリジウムの析出・回収]
上記方法で得られた、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Ir0.150.053.1粉末(全重量:1.0g、イリジウム含有量:114mg)を蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約15cm3)に入れ、アルゴンを導入して酸素含有量の低い雰囲気(酸素分圧:約7Pa)として、この容器中で、1000℃の温度で10時間焼成した。
図15は焼成後粉末のX線回折図形であり、ペロブスカイト相以外にSc及びイリジウム金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=41°、47°、69°など)が確認された。X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後の粉末中には、イリジウムが金属微粒子の状態で2.1mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算したイリジウム微粒子の結晶子サイズは0.35μmであった。
以上の結果から、上記した熱処理によってイリジウム含有ペロブスカイト型複合酸化物の粉末からイリジウムを金属の状態で回収できることが確認できた。
実施例7
[白金の析出・回収]
実施例1と同様の方法で白金を吸蔵させて得られた、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc0.971Pt0.0380.052.9075粉末(全重量:1.0g、白金含有量:約33mg)を蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約15cm3)に入れ、アルゴンを導入して酸素含有量の低い雰囲気(酸素分圧:約6Pa)として、この容器中で1000℃の温度で10時間焼成した。
図16は焼成後の粉末のX線回折図形であり、ペロブスカイト相以外に白金金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=40°、46°など)が確認された。X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後の粉末中には、白金が金属微粒子の状態で1.3mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算した白金微粒子の結晶子サイズは0.46μmであった。
以上の結果から、上記した熱処理によって白金含有ペロブスカイト型複合酸化物の粉末から白金を金属の状態で回収できることが確認できた。
実施例8
[レニウムの吸蔵]
実施例1と同様な方法で得られた、(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末(1.8g)とレニウム箔(1.9g)を非接触状態で1個の蓋付きのセラミックス器(アルミナ製、直方体状、容積:約30cm3)内に入れた。次いで、空気中、1000〜1600℃の温度で10時間焼成することにより、レニウム箔が蒸発するとともに、淡黄色あるいは淡橙色の(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末が得られた。各焼成温度における(La0.7Sr0.2Ba0.1)ScH0.052.875酸化物粉末試料のレニウム吸蔵量をICP発光分光分析で調べたところ、実施例1と同様の挙動が確認され、1000℃付近の温度で、最大値を示すことが分かった。
図17は、空気中、1000℃で10時間焼成することによって得られた淡黄色粉末のX線回折図形であり、リートベルト解析により、ペロブスカイト相、Sc相、及びSrCO相が95:2:3の質量%比で含まれていることが確認できた。レニウム元素がペロブスカイト型結晶格子中のBサイトに固溶していることは、X線吸収微細構造(XAFS)測定によって確認された。得られたレニウム含有ペロブスカイトのトレランスファクターは0.93である。ICP発光分光分析により、この粉末は、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Re0.10.053.08の組成を持つことが確認された。この粉末1.0g中には約45mgのレニウムが含まれている。
[レニウムの析出・回収]
上記方法で得られた、La0.7Sr0.2Ba0.1Sc1.0Re0.10.053.08粉末(全重量:0.4g、レニウム含有量:18mg)を蓋付きの容器(アルミナ製、直方体状、容積:約15cm3)に入れ、アルゴンを導入して酸素含有量の低い雰囲気(酸素分圧:約7Pa)として、この容器中で800℃の温度で20時間焼成した。
図18は焼成後粉末のX線回折図形であり、ペロブスカイト相以外に、Sc相、SrCO相、及びレニウム金属の回折ピーク(Cu-Kα:2θ=38°、40°、43°など)が確認された。X線回折図形のリートベルト解析により、焼成後の粉末中には、レニウムが金属微粒子の状態で0.4mg存在することが確認された。X線回折ピークの半値全幅(FWHM)の値より、シェラー式を用いて計算したレニウム微粒子の結晶子サイズは0.30μmであった。
以上の結果から、上記した熱処理によってレニウム含有ペロブスカイト型複合酸化物の粉末からレニウムを金属の状態で回収できることが確認できた。

Claims (7)

  1. 下記の(I)及び(II)工程を含む金属成分の回収方法:
    (I)組成式(1):
    ABH3−b (1)
    (式中、Aは、ランタノイド元素及び周期表2族の元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、Bは、周期表3族の元素、周期表4族の元素、周期表13族の元素、及び元素周期表の第4周期の遷移金属元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素である。また、a及びbの各記号は、下記範囲の数値を示す:0≦a≦1.0、0≦b≦0.5)で表されるペロブスカイト型複合酸化物と、金属成分を含有する材料とを、該材料を加熱した際に生じる金属の蒸気又は金属酸化物の蒸気と該複合酸化物とが接触する状態において加熱して、該ペロブスカイト型複合酸化物に金属成分を吸蔵させる工程、
    (II)上記(I)工程において金属成分を吸蔵したペロブスカイト型複合酸化物を、金属成分の吸蔵量がより少なくなる温度に加熱して、該ペロブスカイト型複合酸化物から金属蒸気又は金属酸化物蒸気を放出させ、放出された金属蒸気又は金属酸化物蒸気を金属回収用基材に接触させて、金属成分を回収する工程。
  2. ペロブスカイト型複合酸化物が、下記式
    t=(r+r)/(21/2・(r+r))
    (式中、rはAのイオン半径の相加平均、rはBのイオン半径の相加平均、rは酸化物イオンのイオン半径(1.40Å)である))で定義されるトレランスファクター(t)が0.75〜1.15の範囲内のものである、請求項1に記載の方法。
  3. (I)工程において、ペロブスカイト型複合酸化物と、金属成分を含有する材料とを、同一の容器に収容して加熱する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 回収される金属成分が、周期表の7族、8族、9族及び10族の各族に属する金属からなる群から選ばれた少なくとも一種である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. (I)工程における加熱温度が、金属吸蔵量が最大となる温度の近傍の温度であり、(II)工程における加熱温度が、金属吸蔵量が最大となる温度より高い温度又は低い温度である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. (I)工程における加熱温度が金属吸蔵量が最大となる温度±70℃であり、(II)工程における加熱温度が、金属吸蔵量が最大となる温度より、100〜300℃高い温度又は100〜200℃低い温度である、請求項5に記載の方法。
  7. (II)工程における加熱を、酸素分圧10〜10−2Paの雰囲気中で行う、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
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