JP5978445B2 - 据付基礎構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、据付基礎構造物に関し、さらに詳細には、既設建造物にソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物の設置に使用する据付基礎構造物に関する。
既設建造物では、その屋上にソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を備え付ける場合がある。通常、そのような機械器具や建築物は、その内部への水の侵入を防ぐ目的、機械器具や建築物の背面側のメンテナンスを可能にする目的からそれらが既設建造物の躯体に直に設置されることはなく、それらが躯体に据え付けられた据付基礎の上に備え付けられる。
そのような据付基礎の一例として、特許文献1は、太陽電池パネル据え付け構造を開示している。特許文献1では、その従来技術として、太陽電池パネルの施工現場の据付箇所において型枠を組み上げ、その型枠内にコンクリートを打設・養生することにより基礎を作り、搬送されてきた太陽電池パネルおよびその架台をその基礎の上に備え付ける据付構造を紹介している。そのような従来技術の据付構造では、施工現場で型枠を組み上げなければならず、さらに、コンクリートの養生期間の経過後に型枠を解体しなければならないから、その分の手間と時間とがかかることはもちろん、型枠内に流し込んだコンクリートの養生に時間がかかり、短い工期で据付構造を作ることができない。
かかる従来技術の問題点を解決するために、特許文献1に開示の太陽電池パネル据付構造では、太陽電池パネルを設置した架台をコンクリート製または鉄筋コンクリート製の基礎に取り付けた据付構造物を製造工場においてあらかじめ製造し、その据付構造物をビルの屋上や地下の施工現場に搬送する。その後、屋上や地下の据付箇所に薄いセメント層を形成し、そのセメント層を接着層としてその上に基礎を載せて据付箇所と一体化する。特許文献1に開示された太陽電池パネル据え付け構造は、太陽電池パネルを備え付けるための基礎を作る際に施工現場において型枠を組み上げる必要や型枠を解体する必要がないから、その分の手間と時間とが省け、施工現場における施工作業を簡略化することができるとともに、コンクリートを養生する時間を省くことができ、その分の工期を短縮することができる。
特開平9−070188号公報
前記特許文献1に開示の太陽電池パネル据付構造では、施工現場においてコンクリートを養生する必要はないが、製造工場においてコンクリートを養生して基礎を作らなければならず、基礎の製造にコンクリートの養生が必要であることに変わりはなく、基礎の製造に時間を要する。さらに、製造した据付構造物を工場から施工現場に搬送する必要があり、相当な重量を有する据付構造物を搬送する手間や時間、輸送コストを要するから、据付構造物を施工する労力やコストを低減することができない。また、工場で製造された据付構造物を屋上や地下の据付箇所に設置する場合、コンクリート層を接着層として据付箇所に固定する方法や凹部を据付箇所に形成して基礎の下端をその凹部に嵌め込む方法しか採用できず、据付構造物を据付箇所に強固に据え付けることができない。
本発明の目的は、設置に要する労力やコストを低減することができるとともに、工期を短縮することができる据付基礎構造物を提供することにある。本発明の他の目的は、既設建造物の躯体の所定の据付箇所に強固に据え付けることができ、ソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を確実に支持することができる頑丈な据付基礎構造物を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、既設建造物の躯体の所定の据付箇所に据え付けられる据付基礎構造物である。
前記前提における本発明の第1の特徴は、据付基礎構造物が、据付箇所に載置された中空の土台管と、土台管の底部に固定されて底部から下方へ延びる底部枠材と、土台管および底部枠材の内側スペースに打設されたセメント硬化物と、土台管および底部枠材の外周面全域に設置された新設防水材とから形成され、土台管が、互いに対向して上下方向へ延びる第1および第3側壁と、第1および第3側壁に略直交しつつ互いに対向して上下方向へ延びる第2および第4側壁と、第1〜第4側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びる頂部分と、第1〜第4側壁の底部から径方向内方へ延びる底部分と、底部分および躯体に形成されたボルト孔に設置され、躯体に対する土台管の高さおよび傾きを調整しつつ土台管を躯体に固定する調整ボルトと、土台管に設置されて内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1〜第4側壁の変形を防止する変形防止材とを有することにある。
前記前提における本発明の第2の特徴は、据付基礎構造物が、据付箇所に載置された中空の土台管と、土台管の底部に固定されて底部から下方へ延びる底部枠材と、土台管の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びる頂部枠材と、土台管およびそれら枠材の内側スペースに打設されたセメント硬化物と、土台管および底部枠材の外周面全域に設置された新設防水材とから形成され、土台管が、互いに対向して上下方向へ延びる第1および第3側壁と、第1および第3側壁に略直交しつつ互いに対向して上下方向へ延びる第2および第4側壁と、第1〜第4側壁の頂部から径方向外方へ延びていて頂部枠材を着脱可能に設置する頂部分と、第1〜第4側壁の底部から径方向内方へ延びる底部分と、底部分および躯体に形成されたボルト孔に設置され、躯体に対する土台管の高さおよび傾きを調整しつつ土台管を躯体に固定する調整ボルトと、土台管に設置されて内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1〜第4側壁の変形を防止する変形防止材とを有し、頂部枠材がセメント硬化物を養生した後に土台管の頂部から取り外されていることにある。
前記第2の特徴を有する本発明の一例としては、頂部分が、第1側壁の頂部から径方向外方へ延びる第1頂部分と、第2側壁の頂部から径方向外方へ延びる第2頂部分と、第3側壁の頂部から径方向外方へ延びる第3頂部分と、第4側壁の頂部から径方向外方へ延びる第4頂部分とから形成され、頂部枠材が、第1側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びていて第1頂部分に着脱可能に設置された第1頂部枠材と、第2側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びていて第2頂部分に着脱可能に設置された第2頂部枠材と、第3側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びていて第3頂部分に着脱可能に設置された第3頂部枠材と、第4側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びていて第4頂部分に着脱可能に設置された第4頂部枠材とから形成されている。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の一例としては、変形防止材が、土台管の中央部における第1および第3側壁の内壁面に固定されて第1および第3側壁の間に延びていて、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1および第3側壁の変形を防止する第1変形防止材と、土台管の中央部における第2および第4側壁の内壁面に固定されて該第2および第4側壁の間に延びていて、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第2および第4側壁の変形を防止する第2変形防止材とから形成されている。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の他の一例としては、第1変形防止材が、土台管の中央部における第1および第3側壁の内壁面に固定された第1長ナットと、中央部における第1および第3側壁の間に延びていて第1長ナットに螺着され、内側スペースにセメント硬化物を打設する前またはセメント硬化物を打設する過程において第1および第3側壁の離間寸法を微調整する第1幅止めボルトとから形成され、第2変形防止材が、土台管の中央部における第2および第4側壁の内壁面に固定された第2長ナットと、中央部における第2および第4側壁の間に延びていて第2長ナットに螺着され、内側スペースにセメント硬化物を打設する前またはセメント硬化物を打設する過程において第2および第4側壁の離間寸法を微調整する第2幅止めボルトとから形成されている。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の他の一例としては、変形防止材が、土台管の頂部における第1および第3側壁の内壁面に固定されて第1および第3側壁の間に延びていて、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1および第3側壁の変形を防止する第3変形防止材と、土台管の頂部における第2および第4側壁の内壁面に固定されて第2および第4側壁の間に延びていて、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第2および第4側壁の変形を防止する第4変形防止材とから形成されている。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の他の一例としては、第3変形防止材が、土台管の頂部における第1および第3側壁の内壁面に固定された第3長ナットと、頂部における第1および第3側壁の間に延びていて第3長ナットに螺着され、内側スペースにセメント硬化物を打設する前またはセメント硬化物を打設する過程において第1および第3側壁の離間寸法を微調整する第3幅止めボルトとから形成され、第4変形防止材が、土台管の頂部における第2および第4側壁の内壁面に固定された第4長ナットと、頂部における第2および第4側壁の間に延びていて第4長ナットに螺着され、内側スペースにセメント硬化物を打設する前またはセメント硬化物を打設する過程において第2および第4側壁の離間寸法を微調整する第4幅止めボルトとから形成されている。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の他の一例としては、底部枠材が、第1側壁の底部に固定されて第1側壁と躯体との間の間隙を塞ぐ第1底部枠材と、第2側壁の底部に固定されて第2側壁と躯体との間の間隙を塞ぐ第2底部枠材と、第3側壁の底部に固定されて第3側壁と躯体との間の間隙を塞ぐ第3底部枠材と、第4側壁の底部に固定されて第4側壁と躯体との間の間隙を塞ぐ第4底部枠材とから形成されている。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の他の一例としては、底部分が、第1側壁の底部から径方向内方へ延びる第1底部分と、第2側壁の底部から径方向内方へ延びる第2底部分と、第3側壁の底部から径方向内方へ延びる第3底部分と、第4側壁の底部から径方向内方へ延びる第4底部分とから形成され、調整ボルトが、第1底部分に形成されたボルト孔に設置された第1調整ボルトと、第2底部分に形成されたボルト孔に設置された第2調整ボルトと、第3底部分に形成されたボルト孔に設置された第3調整ボルトと、第4底部分に形成されたボルト孔に設置された第4調整ボルトとから形成されている。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の他の一例としては、据付基礎構造物が、セメント硬化物から上方へ露出する螺子上部とセメント硬化物に固定された螺子下部とを有する支持ボルトと、土台管の頂部分または頂部枠材の上に設置され、支持ボルトをセメント硬化物に設置するために利用されるスペーサと、スペーサの上に設置されて支持ボルトが挿脱可能に設置され、支持ボルトをセメント硬化物に設置するために利用されるボルト位置決め部材とを含む。
前記第1および第2の特徴を有する本発明の他の一例としては、新設防水材が底部枠材から径方向に延長され、底部枠材の周囲に位置する躯体が新設防水材に被覆されている。
前記第1の特徴を有する本発明の据付基礎構造物によれば、それが土台管と底部枠材と新設防水材とセメント硬化物とから形成され、土台管や底部枠材が製造工場においてあらかじめ製造されて汎用部品化(規格化)されており、既設建造物の躯体の据付箇所においてユニットとして組み立てられるから、据付基礎構造物を据え付ける際にその現場において型枠を組み上げる必要や型枠を解体する必要はなく、据付箇所に土台管を設置しつつ土台管に底部枠材を設置し、内側スペースにセメント硬化物を打設するだけで据付基礎構造物を据え付けることができ、型枠の組立や型枠の解体にかかる手間や時間、コストを省くことができる。据付基礎構造物は、それの据付作業を簡略化することができるのみならず、セメント硬化物の養生期間を待つことなく新設防水材の設置作業が完了し、セメント硬化物の養生期間を待つことなく据付基礎構造物の据付作業が完了するから、据付基礎構造物の据付時間にセメント硬化物の養生期間が入らず、据付箇所に複数の据付基礎構造物を迅速に据え付けることができ、工期を大幅に短縮することができる。据付基礎構造物は、それの工期を大幅に短縮することができ、据付基礎構造物の構築にかかる人件費を大幅に低減することができるから、据付基礎構造物の据付にかかるコストを低下させることができ、据付基礎構造物を廉価に構築することができる。据付基礎構造物は、施工現場の据付箇所において型枠を組み上げる必要はなく、マニュアル化された手順に従ってそれを組み立てることができるから、型枠工の技術がない作業者でも据付基礎構造物を容易に構築することができる。据付基礎構造物は、底部分に形成されたボルト孔と躯体に形成されたボルト孔とに調整ボルトが設置され、調整ボルトによって土台管が躯体に固定されるとともに、セメント硬化物の養生期間が経過した後に調整ボルトがセメント硬化物と一体になり、据付基礎構造物にかかる荷重を調整ボルトとセメント硬化物とで分担するから、既設建造物の躯体の所定の据付箇所に強固に据え付けることができ、ソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を確実に支持することができる。据付基礎構造物は、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧が第1〜第4側壁に作用したとしても、土台管に設置された変形防止材がセメント硬化物の側圧による第1〜第4側壁の変形を防止するから、第1〜第4側壁が変形した形状が歪な据付基礎構造物が作られることはなく、据付箇所に構造計算された設計どおりの据付基礎構造物を構築することができる。据付基礎構造物は、躯体に対する土台管の高さおよび傾きを調整ボルトによって調整することができるから、据付箇所が傾斜していてとしても、据付箇所に対して土台管を水平に設置することができるとともに、複数個の据付基礎構造物を設置する場合にそれら据付基礎構造物どうしの高さ寸法を容易に調節することができ、それら据付基礎構造物の高さ寸法を均一に揃えることができる。
前記第2の特徴を有する本発明の据付基礎構造物によれば、それが土台管と底部枠材と頂部枠材と新設防水材とセメント硬化物とから形成され、土台管や底部枠材、頂部枠材が製造工場においてあらかじめ製造されて汎用部品化(規格化)されており、既設建造物の躯体の据付箇所においてユニットとして組み立てられるから、据付基礎構造物を据え付ける際にその現場において型枠を組み上げる必要や型枠を解体する必要はなく、据付箇所に土台管を設置しつつ土台管に底部枠材や頂部枠材を設置し、内側スペースにセメント硬化物を打設するだけで据付基礎構造物を据え付けることができ、型枠の組立や型枠の解体にかかる手間や時間、コストを省くことができる。据付基礎構造物は、それの据付作業を簡略化することができるのみならず、セメント硬化物の養生期間を待つことなく新設防水材の設置作業が完了し、セメント硬化物の養生期間を待つことなく据付基礎構造物の据付作業が完了するから、据付基礎構造物の据付時間にセメント硬化物の養生期間が入らず、据付箇所に複数の据付基礎構造物を迅速に据え付けることができ、工期を大幅に短縮することができる。据付基礎構造物は、それの工期を大幅に短縮することができ、据付基礎構造物の構築にかかる人件費を大幅に低減することができるから、据付基礎構造物の据付にかかるコストを低下させることができ、据付基礎構造物を廉価に構築することができる。据付基礎構造物は、施工現場の据付箇所において型枠を組み上げる必要はなく、マニュアル化された手順に従ってそれを組み立てることができるから、型枠工の技術がない作業者でも据付基礎構造物を容易に構築することができる。据付基礎構造物は、底部分に形成されたボルト孔と躯体に形成されたボルト孔とに調整ボルトが設置され、調整ボルトによって土台管が躯体に固定されるとともに、セメント硬化物の養生期間が経過した後に調整ボルトがセメント硬化物と一体になり、据付基礎構造物にかかる荷重を調整ボルトとセメント硬化物とで分担するから、既設建造物の躯体の所定の据付箇所に強固に据え付けることができ、ソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を確実に支持することができる。据付基礎構造物は、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧が第1〜第4側壁に作用したとしても、土台管に設置された変形防止材がセメント硬化物の側圧による第1〜第4側壁の変形を防止するから、第1〜第4側壁が変形した形状が歪な据付基礎構造物が作られることはなく、据付箇所に構造計算された設計どおりの据付基礎構造物を構築することができる。据付基礎構造物は、躯体に対する土台管の高さおよび傾きを調整ボルトによって調整することができるから、据付箇所が傾斜していてとしても、据付箇所に対して土台管を水平に設置することができるとともに、複数個の据付基礎構造物を設置する場合にそれら据付基礎構造物どうしの高さ寸法を容易に調節することができ、それら据付基礎構造物の高さ寸法を均一に揃えることができる。
変形防止材が土台管の中央部における第1および第3側壁の内壁面に固定されて第1および第3側壁の間に延びていて内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1および第3側壁の変形を防止する第1変形防止材と土台管の中央部における第2および第4側壁の内壁面に固定されて第2および第4側壁の間に延びていて内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第2および第4側壁の変形を防止する第2変形防止材とから形成されている据付基礎構造物は、第1変形防止材が内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1および第3側壁の変形を防止し、第2変形防止材が内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第2および第4側壁の変形を防止するから、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧が第1〜第4側壁に作用したとしても、第1〜第4側壁が不用意に変形することはなく、第1〜第4側壁が変形した形状が歪な据付基礎構造物が作られることはなく、据付箇所に構造計算された設計どおりの据付基礎構造物を構築することができる。
第1変形防止材が土台管の中央部における第1および第3側壁の内壁面に固定された第1長ナットと中央部における第1および第3側壁の間に延びていて第1長ナットに螺着され、内側スペースにセメント硬化物を打設する前またはセメント硬化物を打設する過程において第1および第3側壁の離間寸法を微調整する第1幅止めボルトとから形成され、第2変形防止材が土台管の中央部における第2および第4側壁の内壁面に固定された第2長ナットと中央部における第2および第4側壁の間に延びていて第2長ナットに螺着され、内側スペースにセメント硬化物を打設する前またはセメント硬化物を打設する過程において第2および第4側壁の離間寸法を微調整する第2幅止めボルトとから形成されている据付基礎構造物は、第1長ナットと第1幅止めボルトとから形成された第1変形防止材が内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1および第3側壁の変形を防止し、第2長ナットと第2幅止めボルトとから形成された第2変形防止材が内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第2および第4側壁の変形を防止するから、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧が第1〜第4側壁に作用したとしても、第1〜第4側壁が不用意に変形することはなく、第1〜第4側壁が変形した形状が歪な据付基礎構造物が作られることはなく、据付箇所に構造計算された設計どおりの据付基礎構造物を構築することができる。据付基礎構造物は、内側スペースにセメント硬化物を打設する前に、第1幅止めボルトによって第1および第3側壁の離間寸法が微調整され、第2幅止めボルトによって第2および第4側壁の離間寸法が微調整されるから、第1および第3側壁の離間寸法や第2および第4側壁の離間寸法が設計寸法と微妙に異なっていたとしても、それら離間寸法を設計寸法に一致させることができ、設計寸法どおりの据付基礎構造物を構築することができる。据付基礎構造物は、セメント硬化物の養生期間が経過した後に調整ボルトと第1長ナットおよび第1幅止めボルトと第2長ナットおよび第2幅止めボルトとがセメント硬化物と一体になり、据付基礎構造物にかかる荷重を調整ボルトと第1長ナットおよび第1幅止めボルトと第2長ナットおよび第2幅止めボルトとセメント硬化物とで分担するから、既設建造物の躯体の所定の据付箇所に強固に据え付けることができ、ソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を確実に支持することができる。
変形防止材が土台管の頂部における第1および第3側壁の内壁面に固定されて第1および第3側壁の間に延びていて内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1および第3側壁の変形を防止する第3変形防止材と土台管の頂部における第2および第4側壁の内壁面に固定されて第2および第4側壁の間に延びていて内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第2および第4側壁の変形を防止する第4変形防止材とから形成されている据付基礎構造物は、第3変形防止材が内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1および第3側壁の変形を防止し、第4変形防止材が内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第2および第4側壁の変形を防止するから、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧が第1〜第4側壁に作用したとしても、第1〜第4側壁が不用意に変形することはなく、第1〜第4側壁が変形した形状が歪な据付基礎構造物が作られることはなく、据付箇所に構造計算された設計どおりの据付基礎構造物を構築することができる。
第3変形防止材が土台管の頂部における第1および第3側壁の内壁面に固定された第3長ナットと頂部における第1および第3側壁の間に延びていて第3長ナットに螺着され、内側スペースにセメント硬化物を打設する前またはセメント硬化物を打設する過程において第1および第3側壁の離間寸法を微調整する第3幅止めボルトとから形成され、第4変形防止材が土台管の頂部における第2および第4側壁の内壁面に固定された第4長ナットと頂部における第2および第4側壁の間に延びていて第4長ナットに螺着され、内側スペースにセメント硬化物を打設する前またはセメント硬化物を打設する過程において第2および第4側壁の離間寸法を微調整する第4幅止めボルトとから形成されている据付基礎構造物は、第3長ナットと第3幅止めボルトとから形成された第3変形防止材が内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第1および第3側壁の変形を防止し、第4長ナットと第4幅止めボルトとから形成された第4変形防止材が内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による第2および第4側壁の変形を防止するから、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧が第1〜第4側壁に作用したとしても、第1〜第4側壁が不用意に変形することはなく、第1〜第4側壁が変形した形状が歪な据付基礎構造物が作られることはなく、据付箇所に構造計算された設計どおりの据付基礎構造物を構築することができる。据付基礎構造物は、内側スペースにセメント硬化物を打設する前に、第3幅止めボルトによって第1および第3側壁の離間寸法が微調整され、第4幅止めボルトによって第2および第4側壁の離間寸法が微調整されるから、第1および第3側壁の離間寸法や第2および第4側壁の離間寸法が設計寸法と微妙に異なっていたとしても、それら離間寸法を設計寸法に一致させることができ、設計寸法どおりの据付基礎構造物を構築することができる。据付基礎構造物は、セメント硬化物の養生期間が経過した後に調整ボルトと第3長ナットおよび第3幅止めボルトと第4長ナットおよび第4幅止めボルトとがセメント硬化物と一体になり、据付基礎構造物にかかる荷重を調整ボルトと第3長ナットおよび第3幅止めボルトと第4長ナットおよび第4幅止めボルトとセメント硬化物とで分担するから、既設建造物の躯体の所定の据付箇所に強固に据え付けることができ、ソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を確実に支持することができる。
底部枠材が第1側壁の底部に固定されて第1側壁および体の間の間隙を塞ぐ第1底部枠材と第2側壁の底部に固定されて第2側壁および躯体の間の間隙を塞ぐ第2底部枠材と第3側壁の底部に固定されて第3側壁および躯体との間の間隙を塞ぐ第3底部枠材と第4側壁の底部に固定されて第4側壁および躯体との間の間隙を塞ぐ第4底部枠材とから形成されている据付基礎構造物は、第1〜第4底部枠材が製造工場において製造されて汎用部品化されており、マニュアル化された手順に従ってそれら底部枠材を土台管の第1〜第4側壁の底部に設置するだけで底部枠材が完成するから、土台管の底部に型枠を組み上げる必要やその型枠を解体する必要はなく、型枠の組立や型枠の解体にかかる手間や時間、コストを省くことができる。据付基礎構造物は、底部枠材の設置作業を簡略化することができるから、据付箇所に据付基礎構造物を迅速に据え付けることができ、工期を大幅に短縮することができる。据付基礎構造物は、第1〜第4底部枠材が第1〜第4側壁と躯体との間の間隙を塞ぐから、土台管の底部から内側スペースへの水分の進入を防ぐことができ、水分が進入することによる躯体の劣化を防ぐことができる。
底部分が第1〜第4底部分から形成され、調整ボルトが第1底部分に設置された第1調整ボルトと第2底部分に設置された第2調整ボルトと第3底部分に設置された第3調整ボルトと第4底部分に設置された第4調整ボルトとから形成されている据付基礎構造物は、躯体に対する土台管の高さおよび傾きを第1〜第4調整ボルトによって調整することができるから、据付箇所が傾斜していてとしても、据付箇所に対して土台管を水平に設置することができるとともに、複数個の据付基礎構造物を設置する場合にそれら据付基礎構造物どうしの高さ寸法を容易に調節することができ、それら据付基礎構造物の高さ寸法を均一に揃えることができる。据付基礎構造物は、第1〜第4底部分に形成されたボルト孔と躯体のボルト孔とに設置された第1〜第4調整ボルトによって土台管を据付箇所に固定するから、マニュアル化された手順に従って躯体に対して土台管を容易に固定するができ、据付基礎構造物の工期を大幅に短縮することができる。据付基礎構造物は、第1〜第4調整ボルトが躯体のボルト孔に設置されるから、内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧が第1〜第4側壁に作用したとしても、躯体に固定された第1〜第4調整ボルトによってセメント硬化物の側圧による第1〜第4側壁の不用意な変形が防止され、第1〜第4側壁が変形した形状が歪な据付基礎構造物が作られることはなく、据付箇所に構造計算された設計どおりの据付基礎構造物を構築することができる。
セメント硬化物から上方へ露出する螺子上部およびセメント硬化物に固定された螺子下部を有する支持ボルトと土台管の頂部分または頂部枠材の上に設置されて支持ボルトをセメント硬化物に設置するために利用されるスペーサとスペーサの上に設置されて支持ボルトが挿脱可能に設置されて支持ボルトをセメント硬化物に設置するために利用されるボルト位置決め部材とを含む据付基礎構造物は、スペーサとボルト位置決め部材とを利用することで、正確に位置決めされたセメント硬化物の固定位置に支持ボルトの螺子下部を容易に設置することができ、その支持ボルトの螺子上部をセメント硬化物から上方に露出させることができる。据付基礎構造物は、セメント硬化物から上方へ露出する支持ボルトにソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を据付基礎構造物を強固に固定することができ、支持ボルトを利用することでそれらの機械器具やそれら建築物を強固に備え付けることができる。
据付基礎構造物は、スペーサを土台管の頂部分または頂部枠材の上に設置し、支持ボルトを設置したボルト位置決め部材をスペーサの上に設置した後、内側スペースにセメント硬化物を打設し、セメント硬化物を養生した後、ボルト位置決め部材とスペーサとを取り外すことで、支持ボルトの螺子下部がセメント硬化物に固定され、支持ボルトの螺子上部がセメント硬化物から上方へ露出するから、スペーサとボルト位置決め部材とを利用することで、正確に位置決めされたセメント硬化物の固定位置に支持ボルトの螺子下部を容易に設置することができ、その支持ボルトの螺子上部をセメント硬化物から上方に露出させることができる。据付基礎構造物は、セメント硬化物から上方へ露出する支持ボルトにソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を据付基礎構造物を強固に固定することができ、支持ボルトを利用することでそれらの機械器具やそれら建築物を強固に備え付けることができる。
新設防水材が底部枠材から径方向に延長され、底部枠材の周囲に位置する躯体が新設防水材に被覆されている据付基礎構造物は、それが既設建造物の屋上に据え付けられた場合でも、底部枠材の周囲に位置する躯体が新設防水材に被覆されるから、土台管や底部枠材、躯体への水の侵入を防ぐことができ、土台管や底部枠材に水が進入することによる土台管や底部枠材の腐食や強度低下を防ぐことができ、躯体に水が進入することによる躯体の劣化を防ぐことができる。
頂部分が第1〜第4頂部分から形成され、頂部枠材が第1頂部分に着脱可能に設置された第1頂部枠材と第2頂部分に着脱可能に設置された第2頂部枠材と第3頂部分に着脱可能に設置された第3頂部枠材と第4頂部分に着脱可能に設置された第4頂部枠材とから形成されている据付基礎構造物は、第1〜第4頂部枠材が製造工場において製造されて汎用部品化(規格化)されており、マニュアル化された手順に従ってそれら頂部枠材を土台管の第1〜第4頂部分に設置するだけで頂部枠材が完成するから、土台管の頂部に型枠を組み上げる必要やその型枠を解体する必要はなく、型枠の組立や型枠の解体にかかる手間や時間、コストを省くことができる。据付基礎構造物は、頂部枠材の設置作業を簡略化することができるから、据付箇所に据付基礎構造物を迅速に据え付けることができ、工期を大幅に短縮することができる。
一例として示す据付基礎構造物の斜視図。 図1の据付基礎構造物の断面図。 土台管および第1〜第4底部枠材の斜視図。 第1〜第4頂部枠材の斜視図。 据付箇所に土台管を設置した後の断面図。 土台管に底部枠材を設置した後の断面図。 土台管に頂部枠材を設置した後の断面図。 図7の上面図。 新設断熱材と新設防水材とを設置し、頂部枠材にスペーサとボルト位置決め枠とを設置した後の断面図。 図9の上面図。 土台管および枠材の内側スペースにコンクリートを打設した後の断面図。 他の一例として示す据付基礎構造物の斜視図。 図12の据付基礎構造物の断面図。 土台管および底部枠材の斜視図。 据付箇所に土台管を設置した後の断面図。 土台管に底部枠材を設置した後の断面図。 土台管に頂部枠材を設置した後の断面図。 新設断熱材と新設防水材とシンダーコンクリートとを設置し、頂部枠材にスペーサとボルト位置決め枠とを設置した後の断面図。 土台管および枠材の内側スペースにコンクリートを打設した後の断面図。 他の一例として示す据付基礎構造物の断面図。 土台管および第1〜第4底部枠材の斜視図。 図21の上面図。 据付箇所に土台管を設置するとともに、土台管に底枠部材を設置した後の断面図。 新設断熱材と新設防水材とを設置し、頂部分にスペーサとボルト位置決め枠とを設置した後の断面図。 図24の上面図。
一例として示す据付基礎構造物10Aの斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる据付基礎構造物の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、図1の据付基礎構造物10Aの断面図であり、図3は、土台管11aおよび第1〜第4底部枠材13a〜13dの斜視図である。図4は、第1〜第4頂部枠材15a〜15dの斜視図である。図1では、上下方向を矢印X1、横方向(径方向)を矢印X2で示し、前後方向(径方向)を矢印X3で示す。
図1では、既設のビル(既設建造物)の屋上に据え付けられた1つの据付基礎構造物10Aを図示しているが、据付基礎構造物10Aの数を図示のそれに限定するものではなく、一般的には複数の据付基礎構造物10Aが前後方向や横方向へ一列に並んだ状態でビルの屋上に据え付けられる。据付基礎構造物10Aは、既設のビル(既設建造物)の屋上や地下の既設防水材35と既設断熱材34とを取り除いた躯体33(鉄筋コンクリート躯体)の所定の据付箇所に据え付けられている。
なお、据付基礎構造物10Aが既設のビル(既設建造物)の屋上や地下の既設シンダーコンクリート39と既設断熱材34と既設防水材35とを取り除いた躯体33(鉄筋コンクリート躯体)の所定の据付箇所に据え付けられる場合があり、または、既設のビル(既設建造物)の屋上や地下の既設シンダーコンクリート39と既設防水材35とを取り除いた躯体33(鉄筋コンクリート躯体)の所定の据付箇所に据え付けられる場合がある。
据付基礎構造物10Aは、中空の土台管11aと、土台管11aの底部12に固定されて底部12から下方へ延びる底部枠材13と、土台管11aの頂部14に着脱可能に設置されて頂部14から径方向外方へ延びるとともに上方へ延びる頂部枠材15と、土台管11aと底部枠材13との外周面全域に設置された新設防水材16と、土台管11aおよびそれら枠材13,15の内側スペース17に打設されたコンクリート18(セメント硬化物)と、コンクリート18に設置された支持ボルト19とから形成されている。内側スペース17には、新設鉄筋20が配筋されている。
土台管11aや底部枠材13、頂部枠材15、支持ボルト19は、汎用部品化(規格化)され、製造工場においてあらかじめ製造される大量生産品である。据付基礎構造物10Aは、それら汎用部品を使用して所定のマニュアル化された手順によって組み立てられる。土台管11aは、亜鉛メッキ鋼板によって作られ、躯体33の据付箇所に載置、固定されている。土台管11aは、亜鉛メッキ鋼板を切削加工や折曲げ加工、溶接加工によって製造される。土台管11aを切削加工や折曲げ加工、溶接加工によって量産することができ、土台管11aの製造コストを大幅に節約することができるとともに、据付基礎構造物10Aの据付コストを少なくすることができる。なお、土台管11aは、その他の鋼材板やアルミ板、鉄板、合金板等の金属板から作ることができ、または、合成樹脂板から作ることができる。土台管11aが合成樹脂板から作られる場合、射出成型やプレス成形によって土台管11aを量産することができ、土台管11aの製造コストを大幅に節約することができるとともに、据付基礎構造物10Aの据付コストを少なくすることができる。
土台管11aは、第1〜第4側壁21a〜21dと頂部分22と底部分23と調整ボルト24と変形防止材25とを有する。第1および第3側壁21a,21cは、横方向へ長い矩形に成型され、互いに対向して上下方向へ延びている。第2および第4側壁21b,21dは、前後方向へ長い矩形に成型され、第1および第3側壁21a,21cに直交しつつ(直角に交差しつつ)互いに対向して上下方向へ延びている。第1〜第4側壁21a〜21dの底部12には、ビスを螺着する複数のビス螺着孔が形成(穿孔)されている。第1〜第4側壁21a〜21dや頂部分22、底部分23の厚み寸法は、2〜2.5mmの範囲にある。
頂部分22は、第1側壁21aの頂部14から径方向外方へ延びていて第1側壁21aの頂部14に連結(溶接)された第1頂部分22aと、第2側壁21bの頂部14から径方向外方へ延びていて第2側壁21bの頂部14に連結(溶接)された第2頂部分22bと、第3側壁21cの頂部14から径方向外方へ延びていて第3側壁21cの頂部14に連結(溶接)された第3頂部分22cと、第4側壁21dの頂部14から径方向外方へ延びていて第4側壁21dの頂部14に連結(溶接)された第4頂部分22dとから形成されている。第1〜第4頂部分22a〜22dは、第1〜第4側壁21a〜21dに対して直交(直角に交差)している。第1〜第4頂部分22a〜22dには、ビスを螺着する複数のビス螺着孔が形成(穿孔)されている。
底部分23は、第1側壁21aの底部12から径方向内方へ延びていて第1側壁21aの底部12に連結(溶接)された第1底部分23aと、第2側壁21bの底部12から径方向内方へ延びていて第2側壁21bの底部12に連結(溶接)された第2底部分23bと、第3側壁21cの底部12から径方向内方へ延びていて第3側壁21cの底部12に連結(溶接)された第3底部分23cと、第4側壁21dの底部12から径方向内方へ延びていて第4側壁21dの底部12に連結(溶接)された第4底部分23dとから形成されている。第1〜第4底部分23a〜23dは、第1〜第4側壁21a〜21dに対して直交(直角に交差)している。第1〜第4底部分23a〜23dには、調整ボルトを挿通(設置)するボルト孔が形成(穿孔)されている。
調整ボルト24は、鋼材やアルミ、鉄、合金等の金属、または、合成樹脂から作られている。調整ボルト24は、雄螺子(図示せず)が作られた軸とボルトヘッドとから形成された六角ボルトである。調整ボルト24は、躯体33に対する土台管11aの高さおよび傾きを調整するとともに、土台管11aを躯体33に強固に固定する。調整ボルト24は、第1底部分23aに設置される第1調整ボルト24aと、第2底部分23bに設置される第2調整ボルト24bと、第3底部分23cに設置される第3調整ボルト24cと、第4底部分23dに設置される第4調整ボルト24dとから形成されている(図8参照)。
第1調整ボルト24aは、第1底部分23aに形成されたボルト孔に挿通(設置)され、躯体33に形成されたボルト孔に螺着(設置)されている。躯体33と第1底部分23aとの間に延びるボルト24aの軸には、六角ナット26が螺着されている(図5参照)。第1調整ボルト24aの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節することで、躯体33に対する第1側壁21a(土台管11a)の高さおよび傾きを調節する。第1調整ボルト24aの軸を躯体33のボルト孔に螺着することで、第1側壁21a(土台管11a)が躯体33に強固に固定される。
第2調整ボルト24bは、第2底部分23bに形成されたボルト孔に挿通(設置)され、躯体33に形成されたボルト孔に螺着(設置)されている。躯体33と第2底部分23bとの間に延びるボルト24bの軸には、六角ナット26が螺着されている。第2調整ボルト24bの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節することで、躯体33に対する第2側壁21b(土台管11a)の高さおよび傾きを調節する。第2調整ボルト24bの軸を躯体33のボルト孔に螺着することで、第2側壁21b(土台管11a)が躯体33に強固に固定される。
第3調整ボルト24cは、第3底部分23cに形成されたボルト孔に挿通(設置)され、躯体33に形成されたボルト孔に螺着(設置)されている。躯体33と第3底部分23cとの間に延びるボルト24cの軸には、六角ナット26が螺着されている。第3調整ボルト24cの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節することで、躯体33に対する第3側壁21c(土台管11a)の高さおよび傾きを調節する。第3調整ボルト24cの軸を躯体33のボルト孔に螺着することで、第3側壁21c(土台管11a)が躯体33に強固に固定される。
第4調整ボルト24dは、第4底部分23dに形成されたボルト孔に挿通(設置)され、躯体33に形成されたボルト孔に螺着(設置)されている。躯体33と第4底部分23dとの間に延びるボルト24dの軸には、六角ナット26が螺着されている。第4調整ボルト24dの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節することで、躯体33に対する第4側壁21d(土台管11a)の高さおよび傾きを調節する。第4調整ボルト24dの軸を躯体33のボルト孔に螺着することで、第4側壁21d(土台管11a)が躯体33に強固に固定される。
変形防止材25は、土台管11aの中央部27における第1および第3側壁21a,21cの内壁面に固定されて第1および第3側壁21a,21cの間に延びる第1変形防止材25aと、土台管11aの中央部27における第2および第4側壁21b,21dの内壁面に固定されて第2および第4側壁21b,21dの間に延びる第2変形防止材25bとから形成されている(図8参照)。
第1変形防止材25aは、土台管11aの中央部27における第1および第3側壁21a,21cの内壁面に固定された第1長ナット28aと、それら長ナット28aに螺着された第1幅止めボルト29aとから形成されている。第1幅止めボルト29aは、土台管11aの中央部27における第1および第3側壁21a,21cの間に延びており、第1および第3側壁21a,21cを繋いでいる。第1変形防止材25aは、土台管11aの内側スペース17に打設されたコンクリート18(セメント硬化物)の側圧による第1および第3側壁21a,21cの変形を防止する。なお、第1幅止めボルト29aを時計回り方向または反時計回り方向に回転させることで、第1および第3側壁21a,21cを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させることができ、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法が微調整される。
第2変形防止材25bは、土台管11aの中央部27における第2および第4側壁21b,21dの内壁面に固定された第2長ナット28bと、それら長ナット28bに螺着された第2幅止めボルト29bとから形成されている。第2幅止めボルト29bは、土台管11aの中央部27における第2および第4側壁21b,21dの間に延びており、第2および第4側壁21b,21dを繋いでいる。第2変形防止材25bは、土台管11aの内側スペース17に打設されたコンクリート18の側圧による第2および第4側壁21b,21dの変形を防止する。なお、第2幅止めボルト29bを時計回り方向または反時計回り方向に回転させることで、第2および第4側壁21b,21dを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させることができ、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が微調整される。第1および第2長ナット28a,28bや第1および第2幅止めボルト29a,29bは、鋼材やアルミ、鉄、合金等の金属、または、合成樹脂から作られている。
底部枠材13は、亜鉛メッキ鋼板を切削加工や折曲げ加工することによって製造される。なお、底部枠材13は、その他の鋼材板やアルミ板、鉄板、合金板等の金属板から作ることができ、または、合成樹脂板から作ることができる。底部枠材13が金属板や合成樹脂板から作られている場合、底部枠材13を切削加工や折曲げ加工、射出成型、プレス成形によって量産することができ、底部枠材13の製造コストを大幅に節約することができるとともに、据付基礎構造物10Aの据付コストを少なくすることができる。
底部枠材13は、第1側壁21aの底部12から下方へ延びる第1底部枠材13aと、第2側壁21bの底部12から下方へ延びる第2底部枠材13bと、第3側壁21cの底部12から下方へ延びる第3底部枠材13cと、第4側壁21dの底部12から下方へ延びる第4底部枠材13dとから形成されている。第1〜第4底部枠材13a〜13dには、ビスを螺着する複数のビス螺着孔が形成(穿孔)されている。第1〜第4底部枠材13a〜13dの厚み寸法は、2〜2.5mmの範囲にある。
第1底部枠材13aは、第1側壁21aの外側(外面)に配置され、第1側壁21aの底部12と第1底部枠材13aとに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、第1側壁21aの底部12に強固に固定されている。第1底部枠材13aは、第1側壁21aの底部12から下方へ延びることで、第1側壁21aと躯体33との間の間隙を塞いでいる。第2底部枠材13bは、第2側壁21bの外側(外面)に配置され、第2側壁21bの底部12と第2底部枠材13bとに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、第2側壁21bの底部12に強固に固定されている。第2底部枠材13bは、第2側壁21bの底部12から下方へ延びることで、第2側壁21bと躯体33との間の間隙を塞いでいる。
第3底部枠材13cは、第3側壁21cの外側(外面)に配置され、第3側壁21cの底部12と第3底部枠材13cとに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、第3側壁21cの底部12に強固に固定されている。第3底部枠材13cは、第3側壁21cの底部12から下方へ延びることで、第3側壁21cと躯体33との間の間隙を塞いでいる。第4底部枠材13dは、第4側壁21dの外側(外面)に配置され、第4側壁21dの底部12と第4底部枠材13dとに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、第4側壁21dの底部12に強固に固定されている。第4底部枠材13dは、第4側壁21dの底部12から下方へ延びることで、第4側壁21dと躯体33との間の間隙を塞いでいる。
頂部枠材15は、亜鉛メッキ鋼板を切削加工や折曲げ加工することによって製造される。なお、頂部枠材15は、その他の鋼材板やアルミ板、鉄板、合金板等の金属板から作ることができ、または、合成樹脂板から作ることができる。頂部枠材15が金属板や合成樹脂板から作られている場合、頂部枠材15を切削加工や折曲げ加工、射出成型、プレス成形によって量産することができ、頂部枠材15の製造コストを大幅に節約することができるとともに、据付基礎構造物10Aの据付コストを少なくすることができる。頂部枠材15は、第1側壁21aに位置する第1頂部枠材15aと、第2側壁21bに位置する第2頂部枠材15bと、第3側壁21cに位置する第3頂部枠材15cと、第4側壁21dに位置する第4頂部枠材15dとから形成されている(図8参照)。第1〜第4頂部枠材15a〜15dの厚み寸法は、2〜2.5mmの範囲にある。
第1頂部枠材15aは、第1側壁21aの頂部14から径方向外方へ延びる水平部分30と、水平部分30の延出端から上方へ延びる垂直部分31と、垂直部分31の延出端から直角に折れ曲がる折曲部分32とを有する。垂直部分31は水平部分30に対して直交(直角に交差)し、折曲部分32は垂直部分31に対して直交(直角に交差)している。第1頂部枠材15aの水平部分30や垂直部分31、折曲部分32には、ビスを螺着する複数のビス螺着孔が形成(穿孔)されている。第1頂部枠材15aは、その水平部分30が第1頂部分22aの下方(下面)に配置され、第1頂部分22aと水平部分30とに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、水平部分30が第1頂部分22aに着脱可能に連結(設置)されている。
第2頂部枠材15bは、第2側壁21bの頂部14から径方向外方へ延びる水平部分30と、水平部分30の延出端から上方へ延びる垂直部分31と、垂直部分31の延出端から直角に折れ曲がる折曲部分32とを有する。垂直部分31は水平部分30に対して直交(直角に交差)し、折曲部分32は垂直部分31に対して直交(直角に交差)している。第2頂部枠材15bの水平部分30や垂直部分31、折曲部分32には、ビスを螺着する複数のビス螺着孔が形成(穿孔)されている。第2頂部枠材15bは、その水平部分30が第2頂部分22bの下方(下面)に配置され、第2頂部分22bと水平部分30とに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、水平部分30が第2曲部分22bに着脱可能に連結(設置)されている。さらに、第2頂部枠材15bの垂直部分31の外側(垂直部分31の外面)が第1頂部枠材15aの折曲部分32の内側(折曲部分32の内面)に重なり、第2頂部枠材15bの垂直部分31と第1頂部枠材15aの折曲部分32とに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、第2頂部枠材15bの垂直部分31が第1頂部枠材15aの折曲部分32に着脱可能に連結(設置)されている。
第3頂部枠材15cは、第3側壁21cの頂部14から径方向外方へ延びる水平部分30と、水平部分30の延出端から上方へ延びる垂直部分31と、垂直部分31の延出端から直角に折れ曲がる折曲部分32とを有する。垂直部分31は水平部分30に対して直交(直角に交差)し、折曲部分32は垂直部分31に対して直交(直角に交差)している。第3頂部枠材15cの水平部分30や垂直部分31、折曲部分32には、ビスを螺着する複数のビス螺着孔が形成(穿孔)されている。第3頂部枠材15cは、その水平部分30が第3頂部分22cの下方(下面)に配置され、第3頂部分22cと水平部分30とに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、水平部分30が第3頂部分22cに着脱可能に連結(設置)されている。さらに、第3頂部枠材15cの垂直部分31の外側(垂直部分31の外面)が第2頂部枠材15bの折曲部分32の内側(折曲部分32の内面)に重なり、第3頂部枠材15cの垂直部分31と第2頂部枠材15bの折曲部分32とに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、第3頂部枠材15cの垂直部分31が第2頂部枠材15bの折曲部分32に着脱可能に連結(設置)されている。
第4頂部枠材15dは、第4側壁21dの頂部14から径方向外方へ延びる水平部分30と、水平部分30の延出端から上方へ延びる垂直部分31と、垂直部分31の延出端から直角に折れ曲がる折曲部分32とを有する。垂直部分31は水平部分30に対して直交(直角に交差)し、折曲部分32は垂直部分31に対して直交(直角に交差)している。第4頂部枠材15dの水平部分30や垂直部分31、折曲部分32には、ビスを螺着する複数のビス螺着孔が形成(穿孔)されている。第4頂部枠材15bは、その水平部分30が第4頂部分22dの下方(下面)に配置され、第4頂部分22dと水平部分31とに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、水平部分30が第4頂部分22dに着脱可能に連結(設置)されている。さらに、第4頂部枠材15dの垂直部分31の外側(垂直部分31の外面)が第3頂部枠材15cの折曲部分32の内側(折曲部分32の内面)に重なり、第4頂部枠材15dの垂直部分31と第3頂部枠材15cの折曲部分32とに形成されたビス螺着孔に螺着されたビスにより、第4頂部枠材15dの垂直部分31が第3頂部枠材15cの折曲部分32に着脱可能に連結(設置)されている。
新設防水材16は、シート防水が利用されているが、シート防水の他に、ウレタン防水やアスファルト防水を利用することもできる。新設防水材16は、土台管11aの第1〜第4頂部分22a〜22dの外面と第1〜第4側壁21a〜21dの外面と第1〜第4底枠部材23a〜23dの外面とに設置されているとともに、第1〜第4底枠部材23a〜23dから径方向外方に延長され、それら底部枠材23a〜23dの周囲に設置された新設断熱材とそれら底部枠材23a〜23dの周囲に位置する躯体33とを被覆している。
支持ボルト19は、鋼材やアルミ、鉄、合金等の金属、または、合成樹脂から作られている。支持ボルト19は、雄螺子(図示せず)が作られてコンクリート18(セメント硬化物)から上方へ露出する螺子上部と、コンクリート18に固定された螺子下部とを有する。図1では、4本の支持ボルト19を図示しているが、支持ボルト19の本数に特に制限はなく、その本数を必要に応じて変えることができる。
図5は、据付箇所に土台管11aを設置した後の断面図であり、図6は、土台管11aに底枠部材13を設置した後の断面図である。図7は、土台管11aに頂部枠材15を設置した後の断面図であり、図8は、図7の上面図である。図9は、新設断熱材36と新設防水材16とを設置し、頂部枠材15にスペーサ37とボルト位置決め枠38とを設置した後の断面図であり、図10は、図9の上面図である。図11は、土台管11aおよび枠材13,15の内側スペース17にコンクリート18を打設した後の断面図である。図8,10では、鉄筋20の図示を省略している。図5〜図10を参照し、据付基礎構造物10Aをビルの屋上に設置する場合を例として、据付基礎構造物10Aの施工手順を説明すると、以下のとおりである。
製造工場で製造され、汎用部品化された各部材(土台管11a(調整ボルト24、長ナット28a,28b、幅止めボルト29a,29bを含む。)、底部枠材13、頂部枠材15、支持ボルト19、後記するスペーサ37およびボルト位置決め枠38(ボルト位置決め部材)を工場から施工現場に搬送する。土台管11aや底部枠材13、頂部枠材15に形成されたボルト孔やビス螺着孔は工場においてすでに作られている。工場から搬送される土台管11aには、第1〜第4底部分23a〜23dに形成されたボルト孔に第1〜第4調節ボルト24a〜24dが挿通(設置)され、それら調節ボルト24a〜24dに六角ナット26が螺着されている。工場から搬送される土台管11aの第1〜第4側壁21a〜21dの内壁面には、長ナット28a,28bが固定(溶接)されている。
据付基礎構造物10Aを据え付けるビルの屋上は、躯体33(鉄筋コンクリート躯体)と、躯体33の上に施設された(重なる)既設断熱材34と、既設断熱材34の上に施設された(重なる)既設防水材35とから形成されている。最初に、ビルの屋上における据付基礎構造物10Aの据付箇所を位置決めする(墨出しする)。位置決めした据付箇所にマーキングをした後、その据付箇所において、既設防水材35と既設断熱材34とを取り除き(はつり)、躯体33を露出させる(据付準備工程)。
なお、ビルの屋上が既設シンダーコンクリートと既設断熱材34と既設防水材35と躯体33(鉄筋コンクリート躯体)とから形成されている場合、既設シンダーコンクリートと既設断熱材34と既設防水材35とを取り除き(はつり)、躯体33を露出させる。また、ビルの屋上が既設シンダーコンクリートと既設防水材35と躯体33(鉄筋コンクリート躯体)とから形成されている場合、既設シンダーコンクリートと既設防水材35とを取り除き(はつり)、躯体33を露出させる。
躯体33を露出させた後、据付箇所の躯体33に配筋された既設鉄筋の位置をセンサを利用して検出する。躯体33の既設鉄筋の位置を検出した後、躯体33の各既設鉄筋を避けた位置に新設鉄筋20を固定するアンカーホールを穿孔するとともに、第1〜第4調節ボルト24a〜24dを螺着するボルト孔を穿孔する。アンカーホールやボルト孔を穿孔した後、据付箇所における躯体33の土台管設置位置に土台管11aを載置する。次に、第1〜第4調節ボルト24a〜24dの軸を躯体33に形成されたボルト孔に螺着し、土台管11aを躯体33に固定する(土台管固定工程)。土台管11aを躯体33に固定すると、土台管11aの第1〜第4側壁21a〜21d(第1〜第4底部分23a〜23d)が躯体33から上方へ離間し、躯体33と土台管11aとの間に間隙が形成される。
土台管11aを躯体33に固定した後、第1調節ボルト24aの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節して第1側壁21a(土台管11a)の高さおよび傾きを調節し(高さ・傾き調節工程)、第2調節ボルト24bの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節して第2側壁21b(土台管11a)の高さおよび傾きを調節する(高さ・傾き調節工程)。さらに、第3調節ボルト24cの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節して第3側壁21c(土台管11a)の高さおよび傾きを調節し(高さ・傾き調節工程)、第4調節ボルト24dの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節して第4側壁21d(土台管11a)の高さおよび傾きを調節する(高さ・傾き調節工程)。ナット26を時計回りに回転させることで、土台管11aを躯体33から離間するように移動(上昇)させることができ、ナット26を反時計回りに回転させることで、土台管11aを躯体33に近づくように移動(下降)させることができる。
躯体33に対する土台管11aの高さおよび傾きを調節した後、土台管11aの第1および第3側壁21a,21cの内壁面に固定(溶接)された第1長ナット28aに第1幅止めボルト29aを螺着し、第1幅止めボルト29aによって第1側壁21aと第3側壁21cとを連結し、土台管11aの第2および第4側壁21b,21dの内壁面に固定(溶接)された第2長ナット28bに第2幅止めボルト29bを螺着し、第2幅止めボルト29bによって第2側壁21bと第4側壁21dとを連結する(変形防止材設置工程)。
なお、変形防止材設置工程では、第1および第3側壁21a,21cの離間寸法が設計寸法と微妙に異なる場合、第1幅止めボルト29aを時計回り方向または反時計回り方向に回転させ、第1および第3側壁21a,21cを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させ、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。また、第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が設計寸法と微妙に異なる場合、第2幅止めボルト29bを時計回り方向または反時計回り方向に回転させ、第2および第4側壁21b,21dを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させ、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。
次に、土台管11aの第1側壁21aの底部12における外面に第1底部枠材13aを配置し、第1側壁21aと第1底部枠材13aとに形成されたビス螺着孔を一致させ、ビス螺着孔にビスを螺着して第1側壁21aに第1底部枠材13aを固定する(底部枠材設置工程)。第1側壁21aに第1底部枠材13aを固定すると、第1側壁21aと躯体33との間の間隙が塞がれる。土台管11aの第2側壁21bの底部12における外面に第2底部枠材13bを配置し、第2側壁21bと第2底部枠材13bとに形成されたビス螺着孔を一致させ、ビス螺着孔にビスを螺着して第2側壁21bに第2底部枠材13bを固定する(底部枠材設置工程)。第2側壁21bに第2底部枠材13bを固定すると、第2側壁21bと躯体33との間の間隙が塞がれる。
土台管11aの第3側壁21cの底部12における外面に第3底部枠材13cを配置し、第3側壁21cと第3底部枠材13cとに形成されたビス螺着孔を一致させ、ビス螺着孔にビスを螺着して第3側壁21cに第3底部枠材13cを固定する(底部枠材設置工程)。第3側壁21cに第3底部枠材13cを固定すると、第3側壁21cと躯体33との間の間隙が塞がれる。土台管11aの第4側壁21dの底部12における外面に第4底部枠材13dを配置し、第4側壁21dと第4底部枠材13dとに形成されたビス螺着孔を一致させ、ビス螺着孔にビスを螺着して第4側壁21dに第4底部枠材13dを固定する(底部枠材設置工程)。第4側壁21dに第4底部枠材13dを固定すると、第4側壁21dと躯体33との間の間隙が塞がれる。
土台管11aの各側壁21a〜21dにそれら底部枠材13a〜13dを固定した後、第1頂部枠材15aの水平部分30を土台管11aの第1頂部分22aの下方(下面)に配置し、第1頂部分22aと水平部分30とに形成されたビス螺着孔を一致させ、ビス螺着孔にビスを螺着して第1頂部枠材15aを土台管11aの第1頂部分22aに着脱可能に連結(設置)する(頂部枠材設置工程)。第1頂部枠材15aを第1頂部分22aに連結すると、第1頂部枠材15aの垂直部分31が土台管11aの第1側壁21aの頂部14から上方に延びるとともに、第1頂部枠材15aの折曲部分32が第2側壁21bの頂部14から上方へ延びる。
第2頂部枠材15bの水平部分30を土台管11aの第2頂部分22bの下方(下面)に配置し、第2頂部枠材15bの垂直部分31の外側(垂直部分31の外面)を第1頂部枠材15aの折曲部分32の内側(折曲部分32の内面)に重ね、第2頂部分22bと水平部分30とに形成されたビス螺着孔を一致させるとともに、第2頂部枠材15bの垂直部分31と第1頂部枠材15aの折曲部分32とに形成されたビス螺着孔を一致させ、それらビス螺着孔にビスを螺着して第2頂部枠材15bを土台管11aの第2頂部分22bに着脱可能に連結(設置)し、第2頂部枠材15bの垂直部分31を第1頂部枠材15aの折曲部分32に着脱可能に連結(設置)する(頂部枠材設置工程)。第2頂部枠材15bを第2頂部分22bに連結すると、第2頂部枠材15bの垂直部分31が土台管11aの第2側壁21bの頂部14から上方に延びるとともに、第2頂部枠材15bの折曲部分32が第3側壁21cの頂部14から上方へ延びる。
第3頂部枠材15cの水平部分30を土台管11aの第3頂部分22cの下方(下面)に配置し、第3頂部枠材15cの垂直部分31の外側(垂直部分31の外面)を第2頂部枠材15bの折曲部分32の内側(折曲部分32の内面)に重ね、第3頂部分22cと水平部分30とに形成されたビス螺着孔を一致させるとともに、第3頂部枠材15cの垂直部分31と第2頂部枠材15bの折曲部分32とに形成されたビス螺着孔を一致させ、それらビス螺着孔にビスを螺着して第3頂部枠材15cを土台管11aの第3頂部分22cに着脱可能に連結(設置)し、第3頂部枠材15cの垂直部分31を第2頂部枠材15bの折曲部分32に着脱可能に連結(設置)する(頂部枠材設置工程)。第3頂部枠材15cを第3頂部分22cに連結すると、第3頂部枠材15cの垂直部分31が土台管11aの第3側壁21cの頂部14から上方に延びるとともに、第3頂部枠材15cの折曲部分32が第4側壁21dの頂部14から上方へ延びる。
第4頂部枠材15dの水平部分30を土台管11aの第4頂部分22dの下方(下面)に配置し、第4頂部枠材15dの垂直部分32の外側(垂直部分32の外面)を第3頂部枠材15cの折曲部分32の内側(折曲部分32の内面)に重ねるとともに、第4頂部枠材15dの折曲部分32の内側(折曲部分32の内面)を第1頂部枠材15aの垂直部分32の外側(垂直部分32の外面)に重ねる。次に、第4頂部分22dと水平部分30とに形成されたビス螺着孔を一致させ、第4頂部枠材15dの垂直部分31と第3頂部枠材15cの折曲部分32とに形成されたビス螺着孔を一致させるとともに、第4頂部枠材15dの折曲部分32と第1頂部枠材15aの垂直部分31とに形成されたビス螺着孔を一致させ、それらビス螺着孔にビスを螺着し、第4頂部枠材15dを土台管11aの第4頂部分22dに着脱可能に連結(設置)し、第4頂部枠材15dの垂直部分31を第3頂部枠材15cの折曲部分32に着脱可能に連結(設置)するとともに、第4頂部枠材15dの折曲部分32を第1頂部枠材15aの垂直部分31に着脱可能に連結(設置)する(頂部枠材設置工程)。第4頂部枠材15dを第4頂部分22dに連結すると、第4頂部枠材15dの垂直部分31が土台管11aの第4側壁21dの頂部14から上方に延びるとともに、第4頂部枠材15dの折曲部分32が第1側壁21aの頂部14から上方へ延びる。
第1〜第4頂部枠材15a〜15dを第1〜第4頂部分22a〜22dに連結した後、躯体33に形成されたアンカーホールに新設鉄筋20を固定し、土台管11aおよびそれら枠材13,15の内側スペース17に新設鉄筋20を配筋する。内側スペース17に新設鉄筋20を配筋した後、支持ボルト19を設置する。それら支持ボルト19は、図10に示すように、頂部枠材15の上に設置された2つのスペーサ37と、それらスペーサ37の上に設置されて支持ボルト19を挿脱可能に設置するボルト位置決め枠38(ボルト位置決め部材)とを利用して設置される。それらスペーサ37は、第2頂部枠材15bと第4頂部枠材15dとの間に架け渡される所定厚みの板材である。ボルト位置決め枠38にはそれら支持ボルト19を挿脱可能に挿通する4つのボルト孔が形成され、それらボルト孔に支持ボルト19が挿通されている。
それらスペーサ37を第2頂部枠材15bと第4頂部枠材15dとの間に架け渡し、それらスペーサ37を第2頂部枠材15bと第4頂部枠材15dとに固定手段(図示せず)によって着脱可能に固定し、ボルト位置決め枠38をそれらスペーサ37の上に固定手段(図示せず)によって着脱可能に固定する(支持ボルト設置工程)。ボルト位置決め枠38は、土台管11aの中央に配置される。スペーサ37とボルト位置決め枠38とを設置すると、ボルト位置決め枠38の直下にスペーサ37が介在することで、ボルト位置決め枠38が第1〜第4頂部枠材15a〜15dの上端から上方へ離間し、支持ボルト19の螺子上部が第1〜第4頂部枠材15a〜15dの上端から上方へ露出し、支持ボルト19の螺子下部が第1〜第4頂部枠材15a〜15dの上端から下方へ延びる。
土台管11aが据付箇所に固定され、底枠部材13と頂部枠材15とが土台管11aに設置されるとともに、スペーサ37と支持ボルト19を挿通したボルト位置決め枠28とが頂部枠材15に設置された後、新設断熱材36と新設防水材16(シート防水)とを設置する。据付箇所における第1〜第4底枠部材13a〜13dの外側の既設断熱材34を取り除いた部分に新設断熱材36を配置し、新設防水材16を土台管11aの第1〜第4側壁21a〜21dの外面と第1〜第4底枠部材13a〜13dの外面とに設置する。さらに、新設防水材16を第1〜第4底枠部材13a〜13dから径方向外方に延長して設置し、新設防水材16によって第1〜第4底枠部材13a〜13dの周囲に設置された新設断熱材36と第1〜第4底枠部材13a〜13dの周囲に位置する躯体33とを被覆する(新設防水材設置工程)。
新設断熱材36と新設防水材16(シート防水)とを設置した後、図11に示すように、土台管11aおよびそれら枠材13,15の内側スペース17にコンクリート18を打設する(セメント硬化物打設工程)。なお、内側スペース17にコンクリート18を打設した後、新設防水材16(シート防水)と新設断熱材36とを設置してもよい。
内側スペース17にコンクリート18を打設する過程において、第1および第3側壁21a,21cにコンクリート18の側圧が作用し、それら側壁21a,21cの離間寸法(第1側壁21aと第3側壁21cとの間の寸法)が変化した場合(離間寸法が大きくなった場合)、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cを近接させる方向へ力を作用させ、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。また、内側スペース17にコンクリート18を打設する過程において、第2および第4側壁21b,21dにコンクリート18の側圧が作用し、それら側壁21b,21dの離間寸法(第2側壁21bと第4側壁21dとの間の寸法)が変化した場合(離間寸法が大きくなった場合)、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b,21dを近接させる方向へ力を作用させ、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。
コンクリート18を打設した後、コンクリート18を所定期間養生する。コンクリート18の養生期間が経過した後、ボルト位置決め枠38をスペーサ37から取り外して支持ボルト19からボルト位置決め枠38を抜き取り、スペーサ37を頂部枠材15から取り外すとともに、第1〜第4頂部枠材15a〜15dを土台管11aの第1〜第4頂部分22a〜22dから取り外す。次に、土台管11aの頂部14から上方へ露出するコンクリート18の頂面と側面とに新設防水材(ウレタン防水)(図示せず)を設置し、図1に示す据付基礎構造物10Aが完成する。
図12は、他の一例として示す据付基礎構造物10Bの斜視図であり、図13は、図12の据付基礎構造物10Bの断面図である。図14は、土台管11bおよび底部枠材13の斜視図であり、図15は、据付箇所に土台管11bを設置した後の断面図である。図16は、土台管11bに底枠部材13を設置した後の断面図であり、図17は、土台管11bに頂部枠材15を設置した後の断面図である。図18は、新設断熱材36と新設防水材16とシンダーコンクリート41とを設置し、頂部枠材15にスペーサ37とボルト位置決め枠38とを設置した後の断面図であり、図19は、土台管11bおよび枠材13,15の内側スペース17にコンクリート18を打設した後の断面図である。図12では、上下方向を矢印X1、横方向(径方向)を矢印X2で示し、前後方向(径方向)を矢印X3で示す。
この据付基礎構造物10Bが図1のそれと異なるところは、第3および第4変形防止材25c,25dが第1〜第4側壁21a〜21dに設置されている点、第1〜第4側壁21a〜21dと第1〜第4底部枠材13a〜13dとの外側に化粧板40が設置されている点にある。据付基礎構造物10Bのその他の構成については図1の据付基礎構造物10Aのそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1の据付基礎構造物10Aの説明を援用することで、この据付基礎構造物10Bのその他の構成の詳細な説明は省略する。
据付基礎構造物10Bは、既設のビル(既設建造物)の屋上や地下の既設シンダーコンクリート39と既設断熱材34と既設防水材35とを取り除いた躯体33(鉄筋コンクリート躯体)の所定の据付箇所に据え付けられる。据付基礎構造物10Bは、土台管11bと、土台管11bの底部12に固定された底部枠材13と、土台管11aの頂部14に着脱可能に設置された頂部枠材15と、土台管11bと底部枠材13との外周面全域に設置された新設防水材16と、内側スペース17に打設されたコンクリート18(セメント硬化物)と、コンクリート18に設置された支持ボルト19と、土台管11bの周囲を囲む化粧板40とから形成されている。内側スペース17には、新設鉄筋20が配筋されている。
据付基礎構造物10Bは、製造工場において大量生産された土台管11bや底部枠材13、頂部枠材15、支持ボルト19、化粧板40を使用して所定のマニュアル化された手順によって組み立てられる。土台管11bは、第1〜第4側壁21a〜21dと頂部分22と底部分23と調整ボルト24と変形防止材25とを有する。第1〜第4側壁21a〜21dは、図1の据付基礎構造物10Aのそれらと同一である。
頂部分22は、第1〜第4側壁21a〜21dの頂部14から径方向外方に延びている。頂部分22は、第1〜第4頂部分22a〜22dから形成されている。底部分23は、第1〜第4側壁21a〜21dの底部12から径方向内方に延びている。底部分23は、第1〜第4底部分23a〜23dから形成されている。調整ボルト24は、躯体33に対する土台管11aの高さおよび傾きを調整するとともに、土台管11aを躯体33に強固に固定する。調整ボルト24は、第1〜第4調整ボルト24a〜24dから形成されている。第1〜第4調整ボルト24a〜24dには六角ナット26が螺着され、それらの軸が躯体33のボルト孔に螺着されている。
変形防止材25は、土台管11bの中央部27における第1および第3側壁21a,21cの内壁面に固定されて第1および第3側壁21a,21cの間に延びる第1変形防止材25aと、土台管11bの中央部27における第2および第4側壁21b,21dの内壁面に固定されて第2および第4側壁21b,21dの間に延びる第2変形防止材25bと、土台管11bの頂部14における第1および第3側壁21a,21cの内壁面に固定されて第1および第3側壁21a,21cの間に延びる第3変形防止材25cと、土台管11bの頂部14における第2および第4側壁21b,21dの内壁面に固定されて第2および第4側壁21b,21dの間に延びる第4変形防止材25dとから形成されている(図14参照)。
第1変形防止材25aは、土台管11bの中央部27における第1および第3側壁21a,21cの内壁面に固定された第1長ナット28aと、それら長ナット28aに螺着された第1幅止めボルト29aとから形成されている。第2変形防止材25bは、土台管11bの中央部27における第2および第4側壁21b,21dの内壁面に固定された第2長ナット28bと、それら長ナット28bに螺着された第2幅止めボルト29bとから形成されている。
第3変形防止材25cは、土台管11bの頂部14における第1および第3側壁21a,21cの内壁面に固定された第3長ナット28cと、それら長ナット28cに螺着された第3幅止めボルト29cとから形成されている。第3幅止めボルト29cは、土台管11bの頂部14における第1および第3側壁21a,21cの間に延びており、第1および第3側壁21a,21cを繋いでいる。第3変形防止材25cは、土台管11bの内側スペース17に打設されたコンクリート18の側圧による第1および第3側壁21a,21cの変形を防止する。なお、第3幅止めボルト29cを時計回り方向または反時計回り方向に回転させることで、第1および第3側壁21a,21cを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させ、第3幅止めボルト29cによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を設計寸法に微調整する。
第4変形防止材25dは、土台管11aの頂部14における第2および第4側壁21b,21dの内壁面に固定された第4長ナット28dと、それら長ナット28dに螺着された第4幅止めボルト29dとから形成されている。第4幅止めボルト29dは、土台管11bの頂部14における第2および第4側壁21b,21dの間に延びており、第2および第4側壁21b,21dを繋いでいる。第4変形防止材25dは、土台管11bの内側スペース17に打設されたコンクリート18の側圧による第2および第4側壁21b,21dの変形を防止する。なお、第4幅止めボルト29dを時計回り方向または反時計回り方向に回転させることで、第2および第4側壁21b,21dを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させ、第4幅止めボルト29dによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法を設計寸法に微調整する。第3および第4長ナット28c,28dや第3および第4幅止めボルト29c,29dは、鋼材やアルミ、鉄、合金等の金属、または、合成樹脂から作られている。
底部枠材13は、第1〜第4底部枠材13a〜13dから形成されている。第1〜第4底部枠材13a〜13dは、第1〜第4側壁21a〜21dと躯体33との間の間隙を塞いでいる。頂部枠材15は、第1〜第4頂部枠材15a〜15dから形成されている。第1〜第4頂部枠材15a〜15dは、第1〜第4側壁21a〜21dの頂部14から径方向外方へ延びる水平部分30と、水平部分30の延出端から上方へ延びる垂直部分31と、垂直部分31の延出端から直角に折れ曲がる折曲部分32とを有する。第1〜第4頂部枠材15a〜15dは、第1〜第4頂部分22a〜22dに着脱可能に連結(設置)されている。
新設防水材16は、アスファルト防水が利用されている。新設防水材16は、土台管11bの第1〜第4頂部分22a〜22dの外面と第1〜第4側壁21a〜21dの外面と第1〜第4底部枠材13a〜13dの外面とに設置されているとともに、第1〜第4底部枠材13a〜13dから径方向外方に延長され、既設防水材36の上に重なっている。新設防水材16の上には、新設断熱材36が設置され、新設断熱材36の上には、新設シンダーコンクリート41が打設されている。支持ボルト19は、雄螺子が作られてコンクリート18から上方へ露出する螺子上部と、コンクリート18に固定された螺子下部とを有する。化粧板40は、第1〜第4側壁21a〜21dと第1〜第4底部枠材13a〜13dとの外側に配置され、その上部がコンクリート18に固定され、その下部が新設シンダーコンクリート41に固定されている。
据付基礎構造物10Bを据え付けるビルの屋上は、躯体33(鉄筋コンクリート躯体)と、躯体33の上に施設された(重なる)既設防水材35と、既設防水材35の上に施設された(重なる)既設断熱材34と、既設断熱材34の上に施設された(重なる)既設シンダーコンクリート39とから形成されている。据付基礎構造物10Bの据付手順は図1の据付基礎構造物10Aのそれと略同一であるから、据付基礎構造物10Bの据付手順の詳細な説明は省略する。最初に、ビルの屋上における据付基礎構造物10Bの据付箇所を位置決め(墨出し)し、据付箇所にマーキングをした後、その据付箇所において、既設シンダーコンクリート39と既設断熱材34と既設防水材35とを取り除き(はつり)、躯体33を露出させる(据付準備工程)。
躯体33を露出させた後、躯体33の各既設鉄筋を避けた位置に新設鉄筋20を固定するアンカーホールを穿孔するとともに、第1〜第4調節ボルト24a〜24dを螺着するボルト孔を穿孔し、据付箇所における躯体33の土台管設置位置に土台管11bを載置する。次に、第1〜第4調節ボルト24a〜24dの軸を躯体33に形成されたボルト孔に螺着し、土台管11bを躯体33に固定する(土台管固定工程)。土台管11bを躯体33に固定した後、第1〜第4調節ボルト24a〜24dの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節して第1〜第4側壁21a〜21d(土台管11b)の高さおよび傾きを調節する(高さ・傾き調節工程)。
躯体33に対する土台管11bの高さおよび傾きを調節した後、第1〜第4側壁21a〜21dの内壁面に固定(溶接)された第1および第2長ナット28a,28bに第1および第2幅止めボルト29a,29bを螺着する。さらに、第1〜第4側壁21a〜21dの内壁面に固定(溶接)された第3および第4長ナット28c,28dに第3および第4幅止めボルト29c,29dを螺着する。第1および第2幅止めボルト29a,29bによって第1側壁21aと第3側壁21cとを連結するとともに、第3および第4幅止めボルト29c,19dによって第2側壁21bと第4側壁21dとを連結する(変形防止材設置工程)。
なお、変形防止材設置工程では、第1および第3側壁21a,21cの離間寸法が設計寸法と微妙に異なる場合、第1および第3幅止めボルト29a,29cを時計回り方向または反時計回り方向に回転させ、第1および第3側壁21a,21cを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させ、第1および第3幅止めボルト29a,29cによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。また、第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が設計寸法と微妙に異なる場合、第2および第4幅止めボルト29b,29dを時計回り方向または反時計回り方向に回転させ、第2および第4側壁21b,21dを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させ、第2および第4幅止めボルト29b,29dによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。
次に、第1〜第4側壁21a〜21dの底部12における外面に第1〜第4底部枠材13a〜13dを配置し、第1〜第4側壁21a〜21dに第1〜第4底部枠材13a〜13dを固定する(底部枠材設置工程)。第1〜第4側壁21a〜21dに第1〜第4底部枠材13a〜13dを固定すると、第1〜第4側壁21a〜21dと躯体33との間の間隙が塞がれる。土台管11aの各側壁21a〜21dにそれら底部枠材13a〜13dを固定した後、第1〜第4頂部枠材15a〜15dの水平部分30を土台管11bの第1〜第4頂部分22a〜22dの下方(下面)に配置し、第1〜第4頂部枠材15a〜15dを第1〜第4頂部分22a〜22dに着脱可能に連結(設置)する(頂部枠材設置工程)。
第1〜第4頂部枠材15a〜15dを第1〜第4頂部分22a〜22dに連結した後、内側スペース17に新設鉄筋20を配筋する。内側スペース17に新設鉄筋20を配筋した後、支持ボルト19を設置する。スペーサ37を第2頂部枠材15bと第4頂部枠材15dとの間に架け渡し、それらスペーサ37を第2頂部枠材15bと第4頂部枠材15dとに固定手段によって着脱可能に固定し、ボルト位置決め枠38をそれらスペーサ37の上に固定手段によって着脱可能に固定する(支持ボルト設置工程)。
土台管11bが据付箇所に固定され、底枠部材13と頂部枠材15とが土台管11bに設置されるとともに、スペーサ37と支持ボルト19を挿通したボルト位置決め枠28とが頂部枠材15に設置された後、新設防水材16(アスファルト防水)と新設断熱材36とを設置し、新設シンダーコンクリート41を打設する。新設防水材16を土台管11bの第1〜第4側壁21a〜21dの外面と第1〜第4底枠部材13a〜13dの外面とに設置するとともに、新設防水材16を第1〜第4底枠部材13a〜13dから径方向外方に延長して新設防水材16を既設防水材35の上に設置する(重ねる)(新設防水材設置工程)。既設防水材35の上に重なる新設防水材16の上に新設断熱材36を設置(重ね)し、新設断熱材36の上に新設シンダーコンクリート41を打設する。
新設防水材16(アスファルト防水)と新設断熱材36とを設置し、新設シンダーコンクリート41を打設した後、図11に示すように、土台管11bおよびそれら枠材13,15の内側スペース17にコンクリート18を打設する(コンクリート打設工程)。なお、内側スペース17にコンクリート18を打設した後、新設防水材16(アスファルト防水)と新設断熱材36とを設置してもよい。
内側スペース17にコンクリート18を打設する過程において、第1および第3側壁21a,21cにコンクリート18の側圧が作用し、それら側壁21a,21cの離間寸法が変化した場合(離間寸法が大きくなった場合)、第1および第3幅止めボルト29a,29cのうちの少なくとの一方によって第1および第3側壁21a,21cを近接させる方向へ力を作用させ、第1および第3幅止めボルト29a,29cによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。また、内側スペース17にコンクリート18を打設する過程において、第2および第4側壁21b,21dにコンクリート18の側圧が作用し、それら側壁21b,21dの離間寸法が変化した場合(離間寸法が大きくなった場合)、第2および第4幅止めボルト29b,29dのうちの少なくとの一方によって第2および第4側壁21b,21dを近接させる方向へ力を作用させ、第2および第4幅止めボルト29b,29dによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。
コンクリート18を打設した後、コンクリート18と新設シンダーコンクリート41とを所定期間養生し、養生期間が経過した後、ボルト位置決め枠38をスペーサ37から取り外して支持ボルト19からボルト位置決め枠38を抜き取り、スペーサ37を頂部枠材15から取り外すとともに、第1〜第4頂部枠材15a〜15dを土台管11bの第1〜第4頂部分22a〜22dから取り外す。次に、土台管11bの頂部14から上方へ露出するコンクリート18の頂面と側面とに新設防水材(ウレタン防水)(図示せず)を設置する。さらに、第1〜第4側壁21a〜21dと第1〜第4底部枠材13a〜13dとの外側に化粧板40を配置し、化粧板40の上部をコンクリート18に固定し、化粧板40の下部を新設シンダーコンクリート41に固定することで、図12に示す据付基礎構造物10Bが完成する。
据付基礎構造物10Aおよび据付基礎構造物10Bは、それが土台管11a,11bと底部枠材13と頂部枠材15と新設防水材16とコンクリート18(セメント硬化物)と支持ボルト19とから形成され、土台管11a,11b(調整ボルト24、長ナット28a〜28d、幅止めボルト29a〜29dを含む。)や底部枠材13、頂部枠材15、支持ボルト19が製造工場においてあらかじめ製造されて汎用部品化(規格化)されており、既設建造物の躯体33の据付箇所においてマニュアル化された手順に従ってユニットとして組み立てられるから、据付基礎構造物10Aや据付基礎構造物10Bを据え付ける際に、その現場において型枠を組み上げる必要や型枠を解体する必要はなく、据付箇所に土台管11a,11bを設置しつつ土台管11a,11Bに底部枠材13や頂部枠材15を設置し、内側スペース17にコンクリート18を打設するだけで据付基礎構造物10Aや据付基礎構造物10Bを据え付けることができ、型枠の組立や型枠の解体にかかる手間や時間、コストを省くことができる。
据付基礎構造物10Aおよび据付基礎構造物10Bは、それらの据付作業を簡略化することができるのみならず、コンクリート18(セメント硬化物)の養生期間を待つことなく、新設防水材16を設置する新設防水材設置作業、または、新設シンダーコンクリート41を打設するシンダーコンクリート打設作業まで進めることができ、コンクリート18の養生期間を待つことなく据付基礎構造物10A,10Bの据付作業が完了するから、据付基礎構造物10A,10Bの据付時間にセメント硬化物の養生期間が入らず、据付箇所に複数の据付基礎構造物10Aや据付基礎構造物10Bを迅速に据え付けることができ、据付基礎構造物10Aや据付基礎構造物10Bの工期を大幅に短縮することができる。据付基礎構造物10Aおよび据付基礎構造物10Bは、それらの工期を大幅に短縮することができ、据付基礎構造物10A,10Bの構築にかかる人件費を大幅に低減することができるから、据付基礎構造物10A,10Bの据付にかかるコストを低下させることができ、据付基礎構造物10A,10Bを廉価に構築することができる。据付基礎構造物10Aおよび据付基礎構造物10Bは、施工現場の据付箇所において型枠を組み上げる必要はなく、マニュアル化された手順に従ってそれらを組み立てることができるから、型枠工の技術がない作業者でも据付基礎構造物10A,10Bを容易に構築することができる。
据付基礎構造物10Aおよび据付基礎構造物10Bは、第1〜第4底部分23a〜23dに形成されたボルト孔と躯体33に形成されたボルト孔とに第1〜第4調整ボルト24a〜24dが設置され、それら調整ボルト24a〜24dによって土台管11a,11bが躯体33に固定されるとともに、コンクリート18の養生期間が経過した後にそれら調整ボルト24a〜24dや長ナット28a〜28d、幅止めボルト29a〜29d、新設鉄筋20がコンクリート18と一体になり、据付基礎構造物10Aや据付基礎構造物10Bにかかる荷重を調整ボルト24a〜24dや長ナット28a〜28d、幅止めボルト29a〜29d、新設鉄筋20、コンクリート18で分担するから、既設建造物の躯体33の所定の据付箇所に強固に据え付けることができ、ソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を確実に支持することができる。据付基礎構造物10Aおよび据付基礎構造物10Bは、コンクリート18から上方へ露出する支持ボルト19の螺子上部にソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を強固に固定することができ、支持ボルト19を利用することでそれらの機械器具やそれら建築物を強固に備え付けることができる。
据付基礎構造物10Aおよび据付基礎構造物10Bは、内側スペース17に打設されたコンクリート18の側圧が第1〜第4側壁21a〜21dに作用したとしても、土台管11a,11bに設置された第1〜第4変形防止材25a〜25d(第1〜第4長ナット28a〜28d、第1〜第4幅止めボルト29a〜29d)がコンクリート18の側圧による第1〜第4側壁21a〜21dの変形を防止するから、第1〜第4側壁21a〜21dが変形した形状が歪な据付基礎構造物が作られることはなく、据付箇所に構造計算(強度計算)された設計どおりの据付基礎構造物10Aや据付基礎構造物10Bを構築することができる。
据付基礎構造物10Aは、内側スペース17にコンクリート18を打設する前に、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法が微調整され、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が微調整されるから、第1および第3側壁21a,21cの離間寸法や第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が設計寸法と微妙に異なっていたとしても、それら側壁21a〜21dの離間寸法を設計寸法に一致させることができ、設計寸法どおりの据付基礎構造物を構築することができる。
据付基礎構造物10Bは、内側スペース17にコンクリート18を打設する前に、第1および第3幅止めボルト29a,29cのうちの少なくとも一方によって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法が微調整され、第2および第4幅止めボルト29b,29dのうちの少なくとも一方によって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が微調整されるから、第1および第3側壁21a,21cの離間寸法や第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が設計寸法と微妙に異なっていたとしても、それら側壁21a〜21dの離間寸法を設計寸法に一致させることができ、設計寸法どおりの据付基礎構造物を構築することができる。
据付基礎構造物10Aは、内側スペース17にコンクリート18を打設する過程において、第1〜第4側壁21a〜21dにコンクリート18の側圧が作用し、それら側壁21a〜21dの離間寸法が変化したとしても、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を微調整することができ、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b.21dの離間寸法を微調整することができるから、それら側壁21a〜21dの離間寸法を設計寸法に一致させることができ、設計寸法どおりの据付基礎構造物10Aを構築することができる。
据付基礎構造物10Bは、内側スペース17にコンクリート18を打設する過程において、第1〜第4側壁21a〜21dにコンクリート18の側圧が作用し、それら側壁21a〜21dの離間寸法が変化したとしても、第1および第3幅止めボルト29a,29cのうちの少なくとも一方によって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を微調整することができ、第2および第4幅止めボルト29b,29dのうちの少なくとも一方によって第2および第4側壁21b.21dの離間寸法を微調整することができるから、それら側壁21a〜21dの離間寸法を設計寸法に一致させることができ、設計寸法どおりの据付基礎構造物10Bを構築することができる。
据付基礎構造物10Aおよび据付基礎構造物10Bは、躯体33に対する土台管11a,11bの高さおよび傾きを第1〜第4調整ボルト24a〜24dによって調整することができるから、据付箇所が傾斜していてとしても、据付箇所に対して土台管11a,11bを水平に設置することができるとともに、複数個の据付基礎構造物10Aや複数個の据付基礎構造物10Bを設置する場合に、それら据付基礎構造物10Aどうしの高さ寸法やそれら据付基礎構造物10Bどうしの高さ寸法を容易に調節することができ、それら据付基礎構造物10Aの高さ寸法を均一に揃えることができるとともに、それら据付基礎構造物10Bの高さ寸法を均一に揃えることができる。
据付基礎構造物10Aおよび据付基礎構造物10Bは、それが既設建造物の屋上に据え付けられた場合でも、底部枠材13a〜13dの周囲に位置する躯体33が新設防水材16に被覆されるから、土台管11a,11bや底部枠材13、躯体33への水の侵入を防ぐことができ、土台管11a,11bや底部枠材13に水が進入することによる土台管11a,11bや底部枠材13の腐食や強度低下を防ぐことができ、躯体33に水が進入することによる躯体33の劣化を防ぐことができる。
図20は、他の一例として示す据付基礎構造物10Cの断面図であり、図21は、土台管11cおよび第1〜第4底部枠材13a〜13dの斜視図である。図22は、図21の上面図であり、図23は、据付箇所に土台管11cを設置するとともに、土台管11cに底枠部材13を設置した後の断面図である。図24は、新設断熱材36と新設防水材16とを設置し、頂部分41にスペーサ37とボルト位置決め枠38とを設置した後の断面図であり、図25は、図24の上面図である。
この据付基礎構造物10Cが図1のそれと異なるところは、土台管11cに頂部枠材15が設置されておらず、土台管11cが頂部枠材15の替わりの頂部分41を有する点、第1〜第4側壁21a〜21dと第1〜第4底部枠材13a〜13dとの外側に化粧板40が設置されている点にある。据付基礎構造物10Cのその他の構成については図1の据付基礎構造物10Aのそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1の据付基礎構造物10Aの説明を援用することで、この据付基礎構造物10Cのその他の構成の詳細な説明は省略する。
据付基礎構造物10Cは、既設のビル(既設建造物)の屋上や地下の既設防水材35と既設断熱材34とを取り除いた躯体33(鉄筋コンクリート躯体)の所定の据付箇所に据え付けられている。据付基礎構造物10Cは、土台管11cと、土台管11cの底部12に固定された底部枠材13と、土台管11cと底部枠材13との外周面全域に設置された新設防水材16と、内側スペース17に打設されたコンクリート18(セメント硬化物)と、コンクリート18に設置された支持ボルト19と、土台管11cの周囲を囲む化粧板40とから形成されている。内側スペース17には、新設鉄筋20が配筋されている。
据付基礎構造物10Cは、製造工場において大量生産された土台管11cや底部枠材13、支持ボルト19、化粧板40を使用して所定のマニュアル化された手順によって組み立てられる。土台管11cは、第1〜第4側壁21a〜21dと頂部分41と底部分23と調整ボルト24と変形防止材25とを有する。第1〜第4側壁21a〜21dは、図1の据付基礎構造物10Aのそれらと同一である。
頂部分41は、第1〜第4側壁21a〜21dの頂部14から径方向外方に延びた後、上方に延びている。頂部分41は、第1〜第4頂部分41a〜41dから形成されている。第1頂部分41aは、第1側壁21aの頂部14に連接(溶接)されて頂部14から径方向外方へ延びる水平部分42と、水平部分42の延出端から上方へ延びる垂直部分43とを有する。第2頂部分41bは、第2側壁21bの頂部14に連接(溶接)されて頂部14から径方向外方へ延びる水平部分42と、水平部分42の延出端から上方へ延びる垂直部分43とを有する。第3頂部分41cは、第3側壁21cの頂部14に連接(溶接)されて頂部14から径方向外方へ延びる水平部分42と、水平部分42の延出端から上方へ延びる垂直部分43とを有する。第4頂部分41dは、第4側壁21dの頂部14に連接(溶接)されて頂部14から径方向外方へ延びる水平部分42と、水平部分42の延出端から上方へ延びる垂直部分43とを有する。
底部分23は、第1〜第4側壁21a〜21dの底部12から径方向内方に延びている。底部分23は、第1〜第4底部分23a〜23dから形成されている。調整ボルト24は、躯体33に対する土台管11cの高さおよび傾きを調整するとともに、土台管11cを躯体33に強固に固定する。調整ボルト24は、第1〜第4調整ボルト24a〜24dから形成されている。第1〜第4調整ボルト24a〜24dには六角ナット26が螺着され、それらの軸が躯体33のボルト孔に螺着されている。
変形防止材25は、土台管11cの中央部27における第1および第3側壁21a,21cの内壁面に固定されて第1および第3側壁21a,21cの間に延びる第1変形防止材25aと、土台管11cの中央部27における第2および第4側壁21b,21dの内壁面に固定されて第2および第4側壁21b,21dの間に延びる第2変形防止材25bとから形成されている。第1変形防止材25aは、土台管11cの中央部27における第1および第3側壁21a,21cの内壁面に固定された第1長ナット28aと、それら長ナット28aに螺着された第1幅止めボルト29aとから形成されている。第2変形防止材25bは、土台管11cの中央部27における第2および第4側壁21b,21dの内壁面に固定された第2長ナット28bと、それら長ナット28bに螺着された第2幅止めボルト29bとから形成されている。
底部枠材13は、第1〜第4底部枠材13a〜13dから形成されている。第1〜第4底部枠材13a〜13dは、第1〜第4側壁21a〜21dと躯体33との間の間隙を塞いでいる。新設防水材16は、シート防水が利用されている。新設防水材16は、土台管11cの第1〜第4側壁21a〜21dの外面と第1〜第4底枠部材23a〜23dの外面とに設置されているとともに、第1〜第4底枠部材23a〜23dから径方向外方に延長され、それら底部枠材23a〜23dの周囲に設置された新設断熱材とそれら底部枠材23a〜23dの周囲に位置する躯体33とを被覆している。
支持ボルト19は、雄螺子が作られてコンクリート18から上方へ露出する螺子上部と、コンクリート18に固定された螺子下部とを有する。化粧板40は、第1〜第4側壁21a〜21dと第1〜第4底部枠材13a〜13dとの外側に配置され、その上部が土台管11cの第1〜第4頂部分41a〜41dに固定され、その下部が新設防水材16に固定されている。
据付基礎構造物10Cの据付手順は図1の据付基礎構造物10Aのそれと略同一であるから、据付基礎構造物10Cの据付手順の詳細な説明は省略する。最初に、ビルの屋上における据付基礎構造物10Cの据付箇所を位置決めし(墨出し)、位置決めした据付箇所にマーキングをした後、その据付箇所において、既設防水材35と既設断熱材34とを取り除き(はつり)、躯体33を露出させる(据付準備工程)。
躯体33を露出させた後、躯体33の各既設鉄筋を避けた位置に新設鉄筋20を固定するアンカーホールを穿孔するとともに、第1〜第4調節ボルト24a〜24dを螺着するボルト孔を穿孔し、据付箇所における躯体33の土台管設置位置に土台管11cを載置する。次に、第1〜第4調節ボルト24a〜24dの軸を躯体33に形成されたボルト孔に螺着し、土台管11cを躯体33に固定する(土台管固定工程)。土台管11cを躯体33に固定した後、第1〜第4調節ボルト24a〜24dの軸に対する六角ナット26の螺着位置を調節して第1〜第4側壁21a〜21d(土台管11c)の高さおよび傾きを調節する(高さ・傾き調節工程)。躯体33に対する土台管11cの高さおよび傾きを調節した後、第1〜第4側壁21a〜21dの内壁面に固定(溶接)された第1および第2長ナット28a,28bに第1および第2幅止めボルト29a,29bを螺着し、第1および第2幅止めボルト29a,29bによって第1側壁21aと第3側壁21cとを連結する(変形防止材設置工程)。
変形防止材設置工程では、第1および第3側壁21a,21cの離間寸法が設計寸法と微妙に異なる場合、第1幅止めボルト29aを時計回り方向または反時計回り方向に回転させ、第1および第3側壁21a,21cを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させ、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。また、第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が設計寸法と微妙に異なる場合、第2幅止めボルト29bを時計回り方向または反時計回り方向に回転させ、第2および第4側壁21b,21dを離間させる方向または近接させる方向へ力を作用させ、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。
次に、第1〜第4側壁21a〜21dの底部12における外面に第1〜第4底部枠材13a〜13dを配置し、第1〜第4側壁21a〜21dに第1〜第4底部枠材13a〜13dを固定する(底部枠材設置工程)。第1〜第4側壁21a〜21dに第1〜第4底部枠材13a〜13dを固定すると、第1〜第4側壁21a〜21dと躯体33との間の間隙が塞がれる。
土台管11aの各側壁21a〜21dにそれら底部枠材13a〜13dを固定した後、内側スペース17に新設鉄筋20を配筋する。内側スペース17に新設鉄筋20を配筋した後、支持ボルト19を設置する。スペーサ37を第2頂部分41b(垂直部分43)と第4頂部分41d(垂直部分43)との間に架け渡し、それらスペーサ37を第2頂部分41bと第4頂部分41dとに固定手段によって着脱可能に固定し、ボルト位置決め枠38をそれらスペーサ37の上に固定手段によって着脱可能に固定する(支持ボルト設置工程)。
土台管11cが据付箇所に固定され、底枠部材13が土台管11cに設置されるとともに、スペーサ37と支持ボルト19を挿通したボルト位置決め枠28とが頂部分41に設置された後、新設断熱材36と新設防水材16(シート防水)とを設置する。据付箇所における第1〜第4底枠部材13a〜13dの外側の既設断熱材34を取り除いた部分に新設断熱材36を配置し、新設防水材16を土台管11cの第1〜第4側壁21a〜21dの外面と第1〜第4底枠部材13a〜13dの外面とに設置する。さらに、新設防水材16を第1〜第4底枠部材13a〜13dから径方向外方に延長して設置し、新設防水材16によって第1〜第4底枠部材13a〜13dの周囲に設置された新設断熱材36と第1〜第4底枠部材13a〜13dの周囲に位置する躯体33とを被覆する(新設防水材設置工程)。
新設断熱材36と新設防水材16(シート防水)とを設置した後、土台管11cおよび枠材13の内側スペース17にコンクリート18を打設する(セメント硬化物打設工程)。なお、内側スペース17にコンクリート18を打設した後、新設防水材16(シート防水)と新設断熱材36とを設置してもよい。
内側スペース17にコンクリート18を打設する過程において、第1および第3側壁21a,21cにコンクリート18の側圧が作用し、それら側壁21a,21cの離間寸法(第1側壁21aと第3側壁21cとの間の寸法)が変化した場合(離間寸法が大きくなった場合)、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cを近接させる方向へ力を作用させ、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。
また、内側スペース17にコンクリート18を打設する過程において、第2および第4側壁21b,21dにコンクリート18の側圧が作用し、それら側壁21b,21dの離間寸法(第2側壁21bと第4側壁21dとの間の寸法)が変化した場合(離間寸法が大きくなった場合)、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b,21dを近接させる方向へ力を作用させ、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法を微調整し、離間寸法を設計寸法に一致させる。
コンクリート18を打設した後、コンクリート18を所定期間養生する。コンクリート18の養生期間が経過した後、ボルト位置決め枠38をスペーサ37から取り外して支持ボルト19からボルト位置決め枠38を抜き取り、スペーサ37を頂部分41から取り外す。次に、土台管11cの頂部14から上方へ露出するコンクリート18の頂面と側面とに新設防水材(ウレタン防水)(図示せず)を設置する。さらに、第1〜第4側壁21a〜21dと第1〜第4底部枠材13a〜13dとの外側に化粧板40を配置し、化粧板40の上部をコンクリート18に固定し、化粧板40の下部を新設防水材16に固定することで、図20に示す基礎構造物10Cが完成する。
据付基礎構造物10Cは、それが土台管11cと底部枠材13と新設防水材16とコンクリート18(セメント硬化物)とから形成され、土台管11cや底部枠材13が製造工場においてあらかじめ製造されて汎用部品化(規格化)されており、既設建造物の躯体33の据付箇所においてユニットとして組み立てられるから、据付基礎構造物10Cを据え付ける際にその現場において型枠を組み上げる必要や型枠を解体する必要はなく、据付箇所に土台管11cを設置しつつ土台管11cに底部枠材13を設置し、内側スペース17にコンクリート18を打設するだけで据付基礎構造物10Cを据え付けることができ、型枠の組立や型枠の解体にかかる手間や時間、コストを省くことができる。
据付基礎構造物10Cは、それの据付作業を簡略化することができるのみならず、コンクリート18の養生期間を待つことなく新設防水材16の設置作業が完了し、コンクリート18の養生期間を待つことなく据付基礎構造物10Cの据付作業が完了するから、据付基礎構造物10Cの据付時間にコンクリート18の養生期間が入らず、据付箇所に複数の据付基礎構造物10Cを迅速に据え付けることができ、工期を大幅に短縮することができる。
据付基礎構造物10Cは、それの工期を大幅に短縮することができ、据付基礎構造物10Cの構築にかかる人件費を大幅に低減することができるから、据付基礎構造物10Cの据付にかかるコストを低下させることができ、据付基礎構造物10Cを廉価に構築することができる。据付基礎構造物10Cは、施工現場の据付箇所において型枠を組み上げる必要はなく、マニュアル化された手順に従ってそれを組み立てることができるから、型枠工の技術がない作業者でも据付基礎構造物10Cを容易に構築することができる。
据付基礎構造物10Cは、底部分23に形成されたボルト孔と躯体33に形成されたボルト孔とに調整ボルト24が設置され、調整ボルト24によって土台管11cが躯体33に固定されるとともに、コンクリート18の養生期間が経過した後に調整ボルト24や長ナット28a,28b、幅止めボルト29a,29b、新設鉄筋20がコンクリート18と一体になり、据付基礎構造物10Cにかかる荷重を調整ボルト24a,24bや長ナット28a,28b、幅止めボルト29a,29b、新設鉄筋20、コンクリート18で分担するから、既設建造物の躯体33の所定の据付箇所に強固に据え付けることができ、ソーラーパネルやアンテナ、貯水槽、浄化槽、空調機器等の重量のある機械器具、鉄塔や鉄骨柱、鉄骨建設物等の重量のある建築物を確実に支持することができる。
据付基礎構造物10Cは、内側スペース17に打設されたコンクリート18の側圧が第1〜第4側壁21a〜21dに作用したとしても、土台管11cに設置された第1および第2変形防止材25a,25b(第1および第2長ナット28a,28b、第1および第4幅止めボルト29a,29b)がコンクリート18の側圧による第1〜第4側壁21a〜21dの変形を防止するから、第1〜第4側壁21a〜21dが変形した形状が歪な据付基礎構造物が作られることはなく、据付箇所に構造計算(強度計算)された設計どおりの据付基礎構造物10Cを構築することができる。
据付基礎構造物10Cは、内側スペース17にコンクリート18を打設する前に、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法が微調整され、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が微調整されるから、第1および第3側壁21a,21cの離間寸法や第2および第4側壁21b,21dの離間寸法が設計寸法と微妙に異なっていたとしても、それら側壁21a〜21dの離間寸法を設計寸法に一致させることができ、設計寸法どおりの据付基礎構造物を構築することができる。
据付基礎構造物10Cは、内側スペース17にコンクリート18を打設する過程において、第1〜第4側壁21a〜21dにコンクリート18の側圧が作用し、それら側壁21a〜21dの離間寸法が変化したとしても、第1幅止めボルト29aによって第1および第3側壁21a,21cの離間寸法を微調整することができ、第2幅止めボルト29bによって第2および第4側壁21b.21dの離間寸法を微調整することができるから、それら側壁21a〜21dの離間寸法を設計寸法に一致させることができ、設計寸法どおりの据付基礎構造物10Cを構築することができる。
据付基礎構造物10Cは、躯体33に対する土台管11cの高さおよび傾きを第1〜第4調整ボルト24a〜24dによって調整することができるから、据付箇所が傾斜していてとしても、据付箇所に対して土台管11cを水平に設置することができるとともに、複数個の据付基礎構造物10Cを設置する場合に、それら据付基礎構造物10Cどうしの高さ寸法を容易に調節することができ、それら据付基礎構造物10Cの高さ寸法を均一に揃えることができる。
据付基礎構造物10Cは、それが既設建造物の屋上に据え付けられた場合でも、底部枠材13a〜13dの周囲に位置する躯体33が新設防水材16に被覆されるから、土台管11cや底部枠材13、躯体33への水の侵入を防ぐことができ、土台管11cや底部枠材13に水が進入することによる土台管11cや底部枠材13の腐食や強度低下を防ぐことができ、躯体33に水が進入することによる躯体33の劣化を防ぐことができる。
10A 据付基礎構造物
10B 据付基礎構造物
10C 据付基礎構造物
11a 土台管
11b 土台管
11c 土台管
12 底部
13 底部枠材
13a 第1底部枠材
13b 第2底部枠材
13c 第3底部枠材
13d 第4底部枠材
14 頂部
15 頂部枠材
15a 第1頂部枠材
15b 第2頂部枠材
15c 第3頂部枠材
15d 第4頂部枠材
16 新設防水材
17 内側スペース
18 コンクリート(セメント硬化物)
19 支持ボルト
20 新設鉄筋
21a 第1側壁
21b 第2側壁
21c 第3側壁
21d 第4側壁
22 頂部分
22a 第1頂部分
22b 第2頂部分
22c 第3頂部分
22d 第4頂部分
23 底部分
23a 第1底部分
23b 第2底部分
23c 第3底部分
23d 第4底部分
24 調整ボルト
24a 第1調整ボルト
24b 第2調整ボルト
24c 第3調整ボルト
24d 第4調整ボルト
25 変形防止材
25a 第1変形防止材
25b 第2変形防止材
25c 第3変形防止材
25d 第4変形防止材
26 六角ナット
27 中央部
28a 第1長ナット
28b 第2長ナット
28c 第3長ナット
28d 第4長ナット
29a 第1幅止めボルト
29b 第2幅止めボルト
29c 第3幅止めボルト
29d 第4幅止めボルト
30 水平部分
31 垂直部分
32 折曲部分
33 躯体
34 既設断熱材
35 既設防水材
36 新設断熱材
37 スペーサ
38 ボルト位置決め枠(ボルト位置決め部材)
39 シンダーコンクリート
40 化粧板
41 頂部分
41a 第1頂部分
41b 第2頂部分
41c 第3頂部分
41d 第4頂部分
42 水平部分
43 垂直部分

Claims (11)

  1. 既設建造物の躯体の所定の据付箇所に据え付けられる据付基礎構造物において、
    前記据付基礎構造物が、前記据付箇所に載置された中空の土台管と、前記土台管の底部に固定されて該底部から下方へ延びる底部枠材と、前記土台管および前記底部枠材の内側スペースに打設されたセメント硬化物と、前記土台管および前記底部枠材の外周面全域に設置された新設防水材とから形成され、
    前記土台管が、互いに対向して上下方向へ延びる第1および第3側壁と、前記第1および第3側壁に略直交しつつ互いに対向して上下方向へ延びる第2および第4側壁と、前記第1〜第4側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びる頂部分と、前記第1〜第4側壁の底部から径方向内方へ延びる底部分と、前記底部分および前記躯体に形成されたボルト孔に設置され、前記躯体に対する前記土台管の高さおよび傾きを調整しつつ該土台管を該躯体に固定する調整ボルトと、前記土台管に設置されて前記内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による前記第1〜第4側壁の変形を防止する変形防止材とを有することを特徴とする据付基礎構造物。
  2. 既設建造物の躯体の所定の据付箇所に据え付けられる据付基礎構造物において、
    前記据付基礎構造物が、前記据付箇所に載置された中空の土台管と、前記土台管の底部に固定されて該底部から下方へ延びる底部枠材と、前記土台管の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びる頂部枠材と、前記土台管およびそれら枠材の内側スペースに打設されたセメント硬化物と、前記土台管および前記底部枠材の外周面全域に設置された新設防水材とから形成され、
    前記土台管が、互いに対向して上下方向へ延びる第1および第3側壁と、前記第1および第3側壁に略直交しつつ互いに対向して上下方向へ延びる第2および第4側壁と、前記第1〜第4側壁の頂部から径方向外方へ延びていて前記頂部枠材を着脱可能に設置する頂部分と、前記第1〜第4側壁の底部から径方向内方へ延びる底部分と、前記底部分および前記躯体に形成されたボルト孔に設置され、前記躯体に対する前記土台管の高さおよび傾きを調整しつつ該土台管を該躯体に固定する調整ボルトと、前記土台管に設置されて前記内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による前記第1〜第4側壁の変形を防止する変形防止材とを有し、前記頂部枠材が、前記セメント硬化物を養生した後に前記土台管の頂部から取り外されていることを特徴とする据付基礎構造物。
  3. 前記頂部分が、前記第1側壁の頂部から径方向外方へ延びる第1頂部分と、前記第2側壁の頂部から径方向外方へ延びる第2頂部分と、前記第3側壁の頂部から径方向外方へ延びる第3頂部分と、前記第4側壁の頂部から径方向外方へ延びる第4頂部分とから形成され、前記頂部枠材が、前記第1側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びていて前記第1頂部分に着脱可能に設置された第1頂部枠材と、前記第2側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びていて前記第2頂部分に着脱可能に設置された第2頂部枠材と、前記第3側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びていて前記第3頂部分に着脱可能に設置された第3頂部枠材と、前記第4側壁の頂部から径方向外方へ延びた後に上方へ延びていて前記第4頂部分に着脱可能に設置された第4頂部枠材とから形成されている請求項2に記載の据付基礎構造物。
  4. 前記変形防止材が、前記土台管の中央部における前記第1および第3側壁の内壁面に固定されて該第1および第3側壁の間に延びていて、前記内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による前記第1および第3側壁の変形を防止する第1変形防止材と、前記土台管の中央部における前記第2および第4側壁の内壁面に固定されて該第2および第4側壁の間に延びていて、前記内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による前記第2および第4側壁の変形を防止する第2変形防止材とから形成されている請求項1ないし請求項3いずれかに記載の据付基礎構造物。
  5. 前記第1変形防止材が、前記土台管の中央部における第1および第3側壁の内壁面に固定された第1長ナットと、前記中央部における第1および第3側壁の間に延びていて前記第1長ナットに螺着され、前記内側スペースにセメント硬化物を打設する前または該セメント硬化物を打設する過程において前記第1および第3側壁の離間寸法を微調整する第1幅止めボルトとから形成され、前記第2変形防止材が、前記土台管の中央部における第2および第4側壁の内壁面に固定された第2長ナットと、前記中央部における第2および第4側壁の間に延びていて前記第2長ナットに螺着され、前記内側スペースにセメント硬化物を打設する前または該セメント硬化物を打設する過程において前記第2および第4側壁の離間寸法を微調整する第2幅止めボルトとから形成されている請求項4に記載の据付基礎構造物。
  6. 前記変形防止材が、前記土台管の頂部における前記第1および第3側壁の内壁面に固定されて該第1および第3側壁の間に延びていて、前記内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による前記第1および第3側壁の変形を防止する第3変形防止材と、前記土台管の頂部における前記第2および第4側壁の内壁面に固定されて該第2および第4側壁の間に延びていて、前記内側スペースに打設されたセメント硬化物の側圧による前記第2および第4側壁の変形を防止する第4変形防止材とから形成されている請求項1ないし請求項5いずれかに記載の据付基礎構造物。
  7. 前記第3変形防止材が、前記土台管の頂部における第1および第3側壁の内壁面に固定された第3長ナットと、前記頂部における第1および第3側壁の間に延びていて前記第3長ナットに螺着され、前記内側スペースにセメント硬化物を打設する前または該セメント硬化物を打設する過程において前記第1および第3側壁の離間寸法を微調整する第3幅止めボルトとから形成され、前記第4変形防止材が、前記土台管の頂部における第2および第4側壁の内壁面に固定された第4長ナットと、前記頂部における第2および第4側壁の間に延びていて前記第4長ナットに螺着され、前記内側スペースにセメント硬化物を打設する前または該セメント硬化物を打設する過程において前記第2および第4側壁の離間寸法を微調整する第4幅止めボルトとから形成されている請求項6に記載の据付基礎構造物。
  8. 前記底部枠材が、前記第1側壁の底部に固定されて該第1側壁と前記躯体との間の間隙を塞ぐ第1底部枠材と、前記第2側壁の底部に固定されて該第2側壁と前記躯体との間の間隙を塞ぐ第2底部枠材と、前記第3側壁の底部に固定されて該第3側壁と前記躯体との間の間隙を塞ぐ第3底部枠材と、前記第4側壁の底部に固定されて該第4側壁と前記躯体との間の間隙を塞ぐ第4底部枠材とから形成されている請求項1ないし請求項7いずれかに記載の据付基礎構造物。
  9. 前記底部分が、前記第1側壁の底部から径方向内方へ延びる第1底部分と、前記第2側壁の底部から径方向内方へ延びる第2底部分と、前記第3側壁の底部から径方向内方へ延びる第3底部分と、前記第4側壁の底部から径方向内方へ延びる第4底部分とから形成され、前記調整ボルトが、前記第1底部分に形成されたボルト孔に設置された第1調整ボルトと、前記第2底部分に形成されたボルト孔に設置された第2調整ボルトと、前記第3底部分に形成されたボルト孔に設置された第3調整ボルトと、前記第4底部分に形成されたボルト孔に設置された第4調整ボルトとから形成されている請求項1ないし請求項8いずれかに記載の据付基礎構造物。
  10. 前記据付基礎構造物が、前記セメント硬化物から上方へ露出する螺子上部と該セメント硬化物に固定された螺子下部とを有する支持ボルトと、前記土台管の頂部分または前記頂部枠材の上に設置され、前記支持ボルトを前記セメント硬化物に設置するために利用されるスペーサと、前記スペーサの上に設置されて前記支持ボルトが挿脱可能に設置され、該支持ボルトを前記セメント硬化物に設置するために利用されるボルト位置決め部材とを含む請求項1ないし請求項9いずれかに記載の据付基礎構造物。
  11. 前記据付基礎構造物では、前記新設防水材が前記底部枠材から径方向に延長され、前記底部枠材の周囲に位置する前記躯体が前記新設防水材に被覆されている請求項1ないし請求項10いずれかに記載の据付基礎構造物。
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