JP5978020B2 - 窒化処理方法及び窒化処理装置 - Google Patents

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Description

本明細書に開示する技術は、金属(例えば、鉄鋼材料等)の表面を窒化処理する方法及びその装置に関する。
大気圧プラズマによる金属表面の窒化処理技術が研究されている。例えば、非特許文献1には、大気圧下で生成されるパルスアーク型窒素プラズマジェットによる鉄鋼表面の窒化処理技術が開示されている。非特許文献1では、まず、密閉容器内の試料台に鉄鋼材料を載置し、次いで、密閉容器内部を窒素ガスで置換する。その後、電極ノズルに窒素ガスを導入し、高周波電源により電極ノズル内にパルスアーク放電を発生させる。これにより、導入した窒素ガスがプラズマ化し、ノズル先端から鉄鋼表面に噴射される。この際、試料台にはヒーターが設けられており、このヒーターによって鉄鋼材料は昇温されている。このような方法により、従来では通常処理で48時間、短時間処理でも14時間要する場合もある窒化処理が、2時間で達成されるとしている。
市來龍大、外4名、「パルスアーク型窒素プラズマジェットによる鉄鋼硬化の実証」、電気学会パルスパワー研究会資料.PPT パルスパワー研究会、電気学会、2011年10月21日、p.31−34
非特許文献1が開示する技術により、金属部材の窒化処理に要する時間が大幅に短縮されるものの、産業における生産性向上の観点から鑑みれば、さらに短時間で窒化処理を実現できることが望まれている。
本明細書では、より短い処理時間で金属部材の表面の窒化処理を行うことを可能とする技術を開示する。
本明細書が開示する技術の一態様は次の構成を有する金属部材の窒化処理方法に具現化することができる。その窒化処理方法は、配置工程と、置換工程と、噴射工程を有する。配置工程は、密閉容器内に金属部材を配置する工程である。置換工程は、金属部材が配置された密閉容器内を窒素ガスにより置換する工程である。噴射工程は、窒素ガスで置換された密閉容器内で、金属部材に対向して配置されたノズルの先端から噴射する窒素ガスをプラズマ化して金属部材表面に噴射する工程である。噴射工程は、ノズルの少なくとも先端を400〜1000[℃]の範囲に加熱した状態で実施する。
上述した従来技術では、セラミックヒーターの上面に金属部材を配置し、金属部材の裏面をセラミックヒーターにより昇温しながら、金属部材の表面を窒化処理する。一方、本明細書が開示する技術では、ヒーターを用いる代わりに、ノズルの先端を所定の温度範囲に加熱した状態でプラズマ化された窒素ガス(以下、プラズマ窒素ガスとも称する)を金属部材に噴射する。すなわち、金属部材の表面をノズルによって加熱しながら、金属部材の表面を窒化処理する。この構成によると、後述する実験結果に示すように、金属部材の表面を窒化処理するために要する時間を格段に短縮できる。
本明細書が開示する窒化処理方法は、次の構成を有する金属部材の窒化処理装置により好適に実施することができる。その窒化処理装置は、密閉容器と、試料台と、置換手段と、ノズルと、窒素ガスプラズマ化手段と、温度センサと、放電時間調整手段と、を備えている。試料台は、密閉容器内に設けられており、金属部材を載置する。置換手段は、密閉容器内を窒素ガスで置換する。ノズルは、密閉容器内に設けられると共に試料台に載置された金属部材に対向して配置されており、先端より窒素ガスを金属部材表面に噴射する。窒素ガスプラズマ化手段は、ノズル先端から金属部材表面に噴射される窒素ガスを、放電によりプラズマ化する。温度センサは、ノズルの温度を検出する。放電時間調整手段は、温度センサで検出される温度に基づいて、単位時間当たりの放電の放電時間を調整する。
この構成によると、温度センサがノズルの温度を検出し、放電時間調整手段が、検出した温度に応じて放電の放電時間(単位時間当たりの放電時間)を調整する。検出したノズルの温度に基づいて、単位時間当たりの放電時間を変更することで、ノズルの温度を所望の温度に制御することができる。そのため、本明細書が開示する窒化処理方法を好適に実施することができる。
本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明を実施するための形態、及び、実施例にて詳しく説明する。
実施例に係る窒化処理装置を模式的に示す。 実験1の窒化処理方法を施した試料の径方向の硬度を示す。 実験1の窒化処理方法を施した試料の深さ方向の硬度を示す。 実験2の窒化処理方法を施した試料の径方向の硬度を、表面から一定の深さで測定した結果を示す。 実験3の窒化処理方法を施した試料の径方向の硬度を、表面から一定の深さで測定した結果を示す。 実験4の窒化処理方法を施した試料の深さ方向の硬度を示す。 実験5の窒化処理方法を施した試料の深さ方向の硬度を示す。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)本明細書が開示する金属部材の窒化処理方法は、ノズルの加熱を、プラズマ化した窒素ガスによって行ってもよい。この方法によると、プラズマ化された窒素ガスによってノズルが加熱されるため、ノズルを加熱するためのヒーター等を不要とすることができる。また、噴射工程においては、ノズル内に導入される窒素ガスを放電によりプラズマ化してもよい。この場合に、ノズルの温度は、単位時間当たりの放電時間を調整することで制御されてもよい。単位時間当たりの放電時間を調整することで、プラズマ化される窒素ガス量を調整することができ、ノズルの温度を調整することができる。この方法によると、大気圧下で窒素ガスをプラズマ化することができるため、真空下で窒素ガスをプラズマ化するよりも低コストで済む。また、大気圧プラズマは真空プラズマに比べて窒化に寄与する粒子が高密度であるため、高速処理が可能であり、環境への負荷を低減できる。
(特徴2)本明細書が開示する金属部材の窒化処理方法は、噴射工程において、密閉容器内の窒素ガスに一定の割合で水素ガスが含まれていてもよい。密閉容器内に水素ガスが存在することで、窒化処理を好適に行うことができる。
(特徴3)本明細書が開示する金属部材の窒化処理方法は、置換工程において、密閉容器内に供給する窒素ガスに一定の割合で水素ガスが含まれていてもよい。このような方法によって、噴射工程時に密閉容器内に水素ガスを存在させることができる。
(特徴4)本明細書が開示する金属部材の窒化処理方法は、置換工程において、密閉容器内部の窒素ガスパージと、密閉容器内部のフラッシングと、密閉容器内部の複数回のフラッシングの少なくともいずれかを行ってもよい。この方法によると、密閉容器に残留している酸素を適切に除去できるため、残留酸素に起因する酸化物層が金属部材の表面に形成されることで金属部材表面の窒化が阻まれる事象の発生を抑制できる。
図1は、本実施例に係る窒化処理装置100の模式図である。窒化処理装置100は、密閉容器8と、試料台10と、ガス流量制御装置14と、ノズル2と、温度センサ20と、制御装置22と、を有する。密閉容器8は、窒化処理の対象となる金属部材12を収容する内部空間を有している。密閉容器8の上部には、ノズル2を取付けるための取付孔が形成されている。密閉容器8の下部には排気管18の一端が接続されており、排気管18の他端は真空ポンプ(不図示)に接続されている。密閉容器8の内部空間には、試料台10が設けられている。試料台10には、窒化処理の対象である金属部材12が配置される。金属部材12は、窒化処理が可能な金属材料で形成されており、例えば、鉄鋼材料により形成することができる。ノズル2は、密閉容器8の上部の取付孔に挿入され、固定されている。ノズル2と密閉容器8の間にはシール部材が配されている。シール部材によって、ノズル2と密閉容器8とが絶縁され、また、密閉容器8内に外気が侵入しないようになっている。ノズル2は、その先端6a(後述)が密閉容器8内に位置して金属部材12に対向する一方、その後端が密閉容器8外に位置している。ノズル2の後端には、ガス配管16を介してガス流量制御装置14が接続されている。ガス流量制御装置14は、ノズル2に供給する窒素ガスや水素ガスの流量を制御する。ガス流量制御装置14によって流量が調整された窒素ガス及び/又は水素ガスがガス配管16を介してノズル2に供給される。ノズル2は、導電性及び耐熱性を備えた金属材料により形成される。ノズル2内部の空間にガス流量制御装置14からのガスが供給される。ノズル2内部の空間は、ノズル2の先端6aの開口に連通している。このため、ガス流量制御装置14からノズル2に供給されたガスは、ノズル2内部の空間を通ってノズル2の先端6aから密閉容器8内に流出する。ノズル2と試料台10は高周波電源24に接続され、試料台10は接地されている。これにより、金属部材12は接地電位に維持される。ノズル2の先端6a(以下、ノズル先端6aとも称する)には温度センサ20が設けられている。後述するように、ノズル2の先端6aの温度は400〜1000[℃]に制御される。ノズル2の先端6aの温度が温度センサ20の耐熱温度を超える場合は、ノズル先端6aから所定の距離だけ離れた位置に温度センサ20を配置してもよい。先端6aから離れた位置に温度センサ20を配置した場合でも、温度センサ20で検出された温度から先端6aの温度を推定することができる。制御装置22は、温度センサ20とガス流量制御装置14と高周波電源24に接続されている。制御装置22は、ガス流量制御装置14を制御してノズル2に供給されるガス流量を制御し、また、温度センサ20で検出された温度に基づいて高周波電源24を制御する。制御装置22の動作については、後で詳述する。
次に、窒化処理装置100を用いた窒化処理方法について説明する。まず、密閉容器8内の試料台10に、窒化処理の対象となる金属部材12を配置する。金属部材12は、例えば、ねじ等の機械部品である。試料台10上に金属部材12を配置すると、密閉容器8を閉じて密閉状態とする。次に、制御装置22は、ガス流量制御装置14を用いて密閉容器8をフラッシングする。具体的には、まず、排気管18に接続された真空ポンプにより密閉容器8の内部を排気する。次に、ガス流量制御装置14は、一定流量の窒素ガスを、ガス配管16を介してノズル2に供給する。ノズル2に供給された窒素ガスは、ノズル先端6aから密閉容器8の内部に導入される。密閉容器8内に導入された窒素ガスは、排気管18から排気される。このフラッシング処理は、複数回繰り返すことができ、例えば、3〜5回繰り返すことができる。フラッシングを複数回行うことで、密閉容器8内の酸素濃度を低下させることができる。フラッシングは、置換手段の一例に相当する。なお、窒素ガスに所定の割合で水素ガスを添加した混合ガスを用いてフラッシングを行うことも好適である。この場合も、フラッシングの手順は前述した通りである。続いて、制御装置22は、ガス流量制御装置14により、ガス配管16を介して窒素ガスをノズル2の内部に供給する。これと同時に制御装置22は、高周波電源24を所定の電圧及び周波数で駆動する。これによって、ノズル2と試料台10の間にパルス放電が生じ、ノズル先端6aから噴射される窒素ガスがプラズマ化される。プラズマ化された窒素ガスは、金属部材12の表面に噴射される。ノズル先端6aには、温度センサ20が取り付けられている。温度センサ20はノズル先端6aの温度を検出し、制御装置22に送信する。制御装置22は、受信したノズル先端6aの温度に基づいて、高周波電源24の電圧及び周波数を制御して、ノズル先端6aの温度を所定の温度範囲(すなわち、400〜1000[℃])に維持する。別言すれば、制御装置22は、パルス放電の放電時間を調整することにより、ノズル先端6aの温度を制御する。制御装置22は、放電時間調整手段の一例に相当する。ノズル先端6aの温度を400[℃]以上とすることで、金属部材12の表面を好適に加熱することができる。これによって、後述する実験結果に示すように、短時間で効率的に金属部材12の表面を窒化処理することができる。一方、ノズル先端6aの温度を1000[℃]以下とすることで、ノズル2に要求される耐熱温度を適正な範囲に抑えることができる。なお、ノズル先端6aが適切な温度範囲にあるか否かは、ノズル先端6aの色によっても判断することができる。例えば、後述する実験においては、ノズル先端6aを目視したときに、ノズル先端6aが赤熱していると認識できるときに、ノズル先端6aが適切な温度範囲となっていた。したがって、ノズル先端6aの色に応じてパルス放電の単位時間当たりの放電時間を調整することで、ノズル先端6aの温度を適切な温度に調整することができる。
続いて、上述した窒化処理装置100を用いて複数の試料を、表1に示される条件に基づいて窒化処理した実験について説明する。初めに各実験内容を説明し、その後実験結果を述べて実験ごとの比較を行う。以下の実験で用いられる試料には、直方体形状の特殊鋼SACM645を用い、試料の上面(例えば、実験1〜3では約5mm四方の略正方形状、実験4〜5では約10mm四方の略正方形状)を窒化処理した。実験に用いたノズル2は、ステンレス製(SUS)であり、その外径は6ミリ、内径は4ミリであり、ノズル先端6aの内径は3ミリであった。
(実験1)実験1では、試料台10にSACM645からなる試料(以下、試料1と称する)を配置した後、密閉容器8内部を窒素ガスと水素ガスの混合ガスでフラッシングした。水素ガスは、窒素ガスに対して3%の割合で添加した。フラッシングは3回行った。次に、制御装置22により高周波電源24を制御してノズル2と試料台10の間にパルス放電を発生させた。制御装置22は、高周波電源24の電圧を1.5〜2[kV]、周波数を20[kHz]に設定した。ガス流量制御装置14からノズル2内部に窒素ガスを供給した。ノズル2のノズル先端6aから噴射された窒素ガスは、ノズル先端6aと試料台10の間で生じるパルス放電によってプラズマ化された。プラズマ化された窒素ガスを、試料1の表面に30分間噴射した。制御装置22は、パルス放電のパルス幅を、初めの5分間は1.0[μs]に設定し、その後の25分間は0.8[μs]に設定した。パルス幅を1.0[μs]に設定したときに、温度センサ20が検出したノズル先端6aの温度は700[℃]であった。このとき、目視によりノズル先端6aが赤熱していることを確認した。一方、パルス幅を0.8[μs]に設定したときに、温度センサ20が検出したノズル先端6aの温度は400[℃]であった。このとき、目視によるノズル先端6aの赤熱は確認されなかった。
(実験2)実験2では、試料台10にSACM645からなる試料(以下、試料2と称する)を配置した後、密閉容器8内部を窒素ガスと水素ガスの混合ガスでフラッシングした。水素ガスは、窒素ガスに対して3%の割合で添加した。フラッシングは5回行った。次に、高周波電源24によりパルス放電を発生させ、ノズル先端6aから噴射される窒素ガスをプラズマ化して、試料2表面に30分間噴射した。制御装置22は、高周波電源24の電圧を1.5〜2[kV]、周波数を20[kHz]に設定し、パルス放電のパルス幅を0.8[μs]に設定した。このとき、目視によるノズル先端6aの赤熱は確認されなかった。
(実験3)実験3では、試料台10にSACM645からなる試料(以下、試料3と称する)を配置した後、密閉容器8内部を窒素ガスと水素ガスの混合ガスでフラッシングした。水素ガスは、窒素ガスに対して3%の割合で添加した。フラッシングは3回行った。次に、パルス放電を発生させ、ノズル先端6aから噴射される窒素ガスをプラズマ化して、試料3表面に5分間噴射した。制御装置22は、高周波電源24の電圧を1.5〜2[kV]、周波数を20[kHz]に設定し、パルス放電のパルス幅を1.0[μs]に設定した。このとき、目視によりノズル先端6aが赤熱していることが確認された。
(実験4)実験4では、試料台10にSACM645からなる試料(以下、試料4と称する)を配置した後、密閉容器8内部を窒素ガスと水素ガスの混合ガスでフラッシングした。実験4では、ガス流量制御装置14は、窒素ガスを1[L/min]、水素ガスを10[mL/min]の流量(即ち、窒素ガス:水素ガス=100:1の割合)で密閉容器8内部に供給した。フラッシングは3回行った。次に、制御装置22は、高周波電源24の電圧を1.5〜2[kV]、周波数を20[kHz]に制御してパルス放電を発生させた。ノズル先端6aが噴射する窒素ガスをパルス放電によりプラズマ化し、プラズマ化した窒素ガスを試料4表面に30分間噴射した。制御装置22は、パルス放電のパルス幅を1.1[μs]に設定した。このとき、目視によりノズル先端6aが赤熱していることが確認された。
(実験5)実験5では、実験4における窒素ガスに対する水素ガスの混合割合を変更した。即ち、ガス流量制御装置14は、窒素ガスを1[L/min]の流量で、水素ガスを30[mL/min]の流量(即ち、窒素ガス:水素ガス=100:3の割合)で密閉容器8内部に供給した。それ以外の条件は実験4と同じとした。なお、実験5の窒化処理に用いられるSACM645からなる試料を、試料5と称する。
図2は実験1の窒化処理方法を施した試料1の径方向の硬度を、図3は深さ方向の硬度をそれぞれ示す。硬度はナノインデンターを用いて測定した。ナノインデンターの押込荷重は20[mN]である。なお、試料1の深さ方向の硬度は、窒化処理された試料を半分に切断し、その切断面を鏡面研磨した後に測定した。図2の横軸は中心(即ち、ノズル先端6aの内径の中央に対応する試料表面における位置(図1の点Cの位置)。以下、各実験に共通して中心部とも称する)からの距離、縦軸はナノインデンター硬さを示す。図3の横軸は試料1の表面(即ち、窒化処理が施された面)からの深さ、縦軸はナノインデンター硬さを示す。図2に示すように、試料1は、径方向には少なくとも600[μm]から1.8[mm]の範囲で11000[N/mm]を超える硬度に硬化されていた。また、この範囲では、中心から離れるにしたがって硬度が上昇していた。また、図3に示すように、試料1は、中心から約1.5[mm]離れた箇所(ノズル先端6aの内径に対応する箇所(窒化処理により灰色になっているため、便宜的に灰色部とも称する))において、約15[μm]の深さまで11000[N/mm]を超える硬度に硬化されていた。また、灰色部は、少なくとも約30[μm]の深さまである程度の硬度に硬化されていた。一方、試料1の中心部は、ほとんど硬化されていなかった。
図4は実験2の窒化処理方法を施した試料2の径方向の硬度を、表面から一定の深さ(5〜10[μm])で測定した結果を示す。測定箇所は中心部、及び中心部から1.5[mm]離れた箇所(窒化処理により白色になっているため、便宜的に白色部とも称する)の2箇所である。図4に示すように、中心部及び白色部のいずれも、ほとんど硬化されていなかった。
実験1と実験2を比較する。実験1では、制御装置22によってパルス幅を1.0[μs]に設定して5分間、その後に0.8[μs]に設定して25分間、プラズマ窒素ガスを試料1の表面に噴射した。他方、実験2では、制御装置22によってパルス幅を0.8[μs]に設定して30分間、プラズマ窒素ガスを試料2の表面に噴射した。その結果、試料1では前述した範囲で11000[N/mm]を超える硬度に硬化されたものの、試料2ではほとんど硬化されなかった。また、実験1では目視によってノズル先端6aが赤熱していたことが確認されたのに対し、実験2では、ノズル先端6aの赤熱は確認されなかった。以上のことから、実験1の処理条件のほうが実験2の処理条件に比べて、試料表面がより広範囲に、より深く硬化されるといえる。即ち、プラズマ化された窒素ガスがノズル先端6aを加熱し、制御装置22がパルス幅を1.0[μs]に設定してノズル先端6aの温度を制御することにより、試料1の表面がより適切に窒化処理されることがわかる。なお、実験1においてノズル先端6aが赤熱していたときのノズル先端6aの温度は700[℃]であり、実験2においてノズル先端6aが赤熱していなかったときのノズル先端6aの温度は400[℃]であった。このため、ノズル先端6aの温度が400[℃]以上とすることで、窒化処理を効率的に行うことができることが確認された。
図5は実験3の窒化処理方法を施した試料3の径方向の硬度を、表面から一定の深さ(5〜10[μm])で測定した結果を示す。測定箇所は中心部、中心部から1.5[mm]離れた箇所(窒化処理により濃灰色になっているため、便宜的に濃灰色部とも称する)、及び中心部から2.0[mm]離れた箇所(窒化処理により灰色になっているため、便宜的に灰色部とも称する)の3箇所とした。図5に示すように、中心部から離れるにつれて硬化が進み、灰色部では硬度が11000[N/mm]に達した。即ち、実験3の処理条件によると、処理時間を5分間という極めて短い時間に設定しても、試料3の中心部から2.0[mm]離れた箇所を、少なくとも約5[μm]の深さまで11000[N/mm]以上の硬度に硬化することができた。したがって、ノズル先端6aの温度を適切な温度とすることで(すなわち、パルス幅を適切な時間とすることで)、極めて短時間で充分な窒化処理を行えることが確認できた。
図6は、実験4の窒化処理方法を施した試料4の深さ方向の硬度を示す。図6に示すように、中心部から1.5[mm]離れた箇所(窒化処理により灰色になっているため、便宜的に灰色部とも称する)では、試料4は、深さ約55[μm]まで11000[N/mm]を超える硬度に硬化されていた。中心部から3.0[mm]離れた箇所(窒化処理により白色になっているため、便宜的に白色部とも称する)では、深さ約40[μm]まで11000[N/mm]を超える硬度に硬化されていた。即ち、試料4は、中心から約1.5〜3.0[mm]離れた範囲(ノズル先端6aの内径及び外径に対応する箇所)において、少なくとも約40[μm]の深さまで11000[N/mm]を超える硬度に硬化されていた。また、灰色部と白色部は、少なくとも約80[μm]の深さまである程度の硬度に硬化されていた。なお、中心部はほとんど硬化されていなかった。
図7は、実験5の窒化処理方法を施した試料5の深さ方向の硬度を示す。図7に示すように、中心部から1.5[mm]離れた箇所では、深さ約20[μm]まで11000[N/mm]を超える硬度に硬化されていた。中心部から3.0[mm]離れた箇所では、深さ約10[μm]まで11000[N/mm]を超える硬度に硬化されていた。即ち、試料5は、中心から約1.5〜3.0[mm]離れた範囲(ノズル先端6aの内径及び外径に対応する箇所)において、少なくとも約10[μm]の深さまで11000[N/mm]を超える硬度に硬化されていた。また、少なくとも約30[μm]の深さまである程度の硬化に硬化されていた。なお、中心部はほとんど硬化されていなかった。
実験4と実験5を比較する。実験4では、窒素ガスに対して水素ガスを1%含有した混合ガスをフラッシングに用いて、その混合ガスの雰囲気下で窒化処理を行った。他方、実験5では、窒素ガスに対して水素ガスを3%含有した混合ガスをフラッシングに用いて、その混合ガスの雰囲気下で窒化処理を行った。その結果、試料5よりも試料4のほうが、径方向においても深さ方向においてもより広範囲で硬化されていた。即ち、水素ガスを1%含有する窒素ガスで密閉容器8内部をフラッシングして、その混合ガスの雰囲気下で金属部材12を窒化処理する方が、水素ガスを3%含有する窒素ガスの雰囲気下で窒化処理するよりも、試料表面がより適切に硬化されることが分かった。
本実施例における窒化処理装置100及び窒化処理方法の利点を説明する。非特許文献1によると、セラミックヒーター上に試料を配置して、セラミックヒーターで試料を所定温度に加熱しながら、プラズマジェットを試料に噴射する。非特許文献1によると、この構成では、試料を窒化処理するために2時間を要する。他方、本実施例における窒化処理方法では、試料をセラミックヒーターで加熱する代わりに、ノズル先端6aから窒素ガスを噴射し、パルス放電によってその窒素ガスをプラズマ化し、プラズマ化された窒素ガスによってノズル先端6aを加熱する。ノズル先端6aの温度は、制御装置22が、パルス放電のパルス幅を調整することにより制御される。このような方法によると、図2〜4で説明したように、試料の中心部(ノズル先端6aの内径の中央に対応する部分)はほとんど硬化されないものの、中心部から離れた箇所(ノズル先端6aの赤熱部分と対向する領域(例えば、1.5[mm]離れた箇所))では、30分間という、従来に比べて格段に短い処理時間でその表面が窒化処理される。さらに、図5に示すように、処理時間が5分間の場合でも試料表面の一定の硬化が確認できた。前述したように、従来の窒化処理は、例えば通常処理で48時間、短時間処理で14時間かけて行われる。また、非特許文献1に開示される技術を用いても、その処理には2時間を要する。しかしながら、本実施例における窒化処理方法を用いることで、従来よりも大幅に短い時間で、金属部材の表面を窒化できる。
また、これまでの窒化処理技術においても、フラッシングの際に水素ガスを含有する窒素ガスを利用する方法が知られていたが、窒素ガスに対する水素ガスの割合は、例えば20%であった(非特許文献1)。しかしながら、本実施例における窒化処理方法によると、窒素ガスに対する水素ガスの割合を1%まで低減でき、且つ、従来に比して格段に短い時間で金属部材表面を窒化処理することが可能になる。また、フラッシング工程において、フラッシングを複数回繰り返すことで、密閉容器内の残留酸素がより確実に除去され、金属部材表面に残留酸素に起因する酸化物層が形成されることを防げる。これにより、金属部材表面を、径方向においても深さ方向においても、より広範囲に窒化処理できる。
以上、本明細書が開示する技術の一実施例について詳細に説明したが、これは例示に過ぎず、本明細書が開示する窒化処理装置および窒化処理方法は、上記の実施例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、本実施例では、置換工程において、窒素ガスと水素ガスの混合ガスにより密閉容器8内部をフラッシングしたが、置換方法は、これに限られない。例えば、窒素ガスパージによる置換方法でもよい。本願発明者らは、窒素ガスに水素ガスが3%含有された混合ガスで1時間に亘り密閉容器をパージした上で試料を窒化処理する実験を行い、その表面が約60[μm]の深さまで硬化したことを確認している。ここで、密閉容器8内のパージ又はフラッシングを複数回行う場合は、最後の回を窒素ガスによりパージ又はフラッシングを行えばよく、その前の回でのパージ又はフラッシングは窒素ガス以外のガスにより行ってもよい。即ち、例えば、アルゴンガスを用いて密閉容器8内をパージしてもよい。具体的には、例えば5回のパージを行う場合に、1回目から4回目の任意の回でアルゴンガスによるパージを行い、5回目のパージ(最後のパージ)において窒素ガスによるパージを行ってもよい。また、アルゴンガスと窒素ガスの混合ガスでパージを行ってもよい。この場合も、複数回パージを行う場合は、最後の回は窒素ガスによりパージされる点は前述の通りである。アルゴンは原子量が大きいため、密閉容器8内から酸素を効率的に除去できる。
本実施例では、高周波電源24によりノズル2と試料台10の間に高周波電圧が印加された。即ち、窒素ガスのプラズマ化はノズル先端6aと試料台10(金属部材12)の間で行われた。窒素ガスのプラズマ化は、ノズル2内部で行われてもよい。即ち、ノズル2の内部で放電を発生させ、ガス流量制御装置14から供給される窒素ガスをノズル2の内部でプラズマ化して、ノズル先端6aからプラズマ化された窒素ガスを金属部材12表面に噴射してもよい。また、温度センサが取り付けられる位置は、ノズル先端に限られない。温度センサが検出する温度に基づいてパルス幅の値を適切に調整できれば、温度センサはノズルのいずれの箇所に取り付けられていてもよい。また、本実施例では、高周波電源を用いて窒素ガスをプラズマ化したが、窒素ガスをプラズマ化できれば高周波電源以外の電源(例えば、低周波電源等)を用いてもよい。さらに、本実施例では、プラズマ化されたガスによってノズルの加熱を行ったが、本発明はこのような形態に限られず、別途設けたヒータによってノズルを加熱するような構成を採ってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:ノズル
6a:ノズル先端
8:密閉容器
10:試料台
12:試料
14:ガス流量制御装置
16:ガス配管
18:排気管
20:温度センサ
22:制御装置
24:高周波電源
100:窒化処理装置

Claims (7)

  1. 金属部材の表面を窒化処理する方法であり、
    密閉容器内に金属部材を配置する配置工程と、
    金属部材が配置された密閉容器内を窒素ガスにより置換する置換工程と、
    窒素ガスで置換された密閉容器内で、金属部材に対向して配置されたノズルの先端から噴射する窒素ガスをプラズマ化して金属部材表面に噴射する噴射工程と、を有しており、
    噴射工程は、ノズルの少なくとも先端を400〜1000[℃]の範囲に加熱した状態で実施し、かつ、配置工程と置換工程と噴射工程においては、金属部材の裏面が加熱されないことを特徴とする、金属部材の窒化処理方法。
  2. ノズルの加熱は、プラズマ化した窒素ガスにより行われることを特徴とする、請求項1に記載の金属部材の窒化処理方法。
  3. 噴射工程では、ノズル内に導入される窒素ガスを放電によりプラズマ化し、
    ノズルの温度は、単位時間当たりの放電時間を調整することで制御されることを特徴とする、請求項2に記載の金属部材の窒化処理方法。
  4. 噴射工程では、密閉容器内の窒素ガスに一定の割合で水素ガスが含まれていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属部材の窒化処理方法。
  5. 置換工程では、密閉容器内に供給する窒素ガスに一定の割合で水素ガスが含まれていることを特徴とする、請求項4に記載の金属部材の窒化処理方法。
  6. 置換工程では、密閉容器内部の窒素ガスパージと、密閉容器内部のフラッシングと、密閉容器内部の複数回のフラッシングの少なくともいずれかを行うことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属部材の窒化処理方法。
  7. 金属部材の表面を窒化処理する装置であり、
    密閉容器と、
    密閉容器内に設けられており、金属部材を配置すると共に、配置された金属部材の裏面を加熱しない試料台と、
    密閉容器内を窒素ガスで置換する置換手段と、
    密閉容器内に設けられると共に試料台に配置された金属部材に対向して配置されており、先端より窒素ガスを金属部材表面に噴射するノズルと、
    ノズル先端から金属部材表面に噴射される窒素ガスを、放電によりプラズマ化する窒素ガスプラズマ化手段と、
    ノズルの温度を検出する温度センサと、
    温度センサで検出される温度に基づいて、単位時間当たりの放電の放電時間を調整する放電時間調整手段と、を備えている窒化処理装置。
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