JP2006249539A - 複合表面改質処理方法、装置および表面改質処理物 - Google Patents

複合表面改質処理方法、装置および表面改質処理物 Download PDF

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Abstract

【課題】基材に施された複数の処理面での界面の密着性が高く、複合ドライ表面改質処理が高効率で実施できる処理方法、装置および表面改質処理物を提供する。
【解決手段】 本発明装置は、装置本体に対し高圧導入端子に切換手段を介して、第1改質装置と第2改質装置を接続し、チャンバーの壁に第3改質装置を接続したものである。装置本体はチャンバーと、ガス導入装置と、真空引きする真空装置と、基材取付台と、該それを台展延面に垂直な軸回りで、チャンバー壁に対し絶縁材を介して回転自在に支持する台支持部と、前記基材取付台に対し摺動ブラシを介して接続され、チャンバー壁に絶縁貫通して取り付けられた高圧導入端子とを含む。基材の加熱を前記第2装置を使用して電子ビーム注入で行って加熱保持し、次に、前記第3装置を使用してアトム窒化および窒化イオン注入併用で窒化し、次に第1装置を使用してDLC成膜を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、プラズマを使用してドライに金属表面を機能化する処理技術に関するものである。
従来、基材表層部を硬化することを目的として、窒化に代表される元素浸透拡散処理方法と、基材の表面に硬質のセラミックや金属化合物を被覆する(コーティング)技術が使用されてきた。そして、アルミ合金やチタン合金などの軽量化に有用な金属材料に対しては、軟質の欠点を補う窒化と、潤滑性と耐摩耗性を付与するセラミックコーティングを重畳させた、いわゆる複合表面改質処理技術が指向されてきた。
特開2001−26887公報 特開2001−207259公報 特開2002−356764公報
しかしながら、従来の技術では窒化とコーティングを別々の装置で実施しているため、窒化してからその表面がコーティングを施される間で空気中に触れるため、窒化表面の酸化や汚染が生じ、コーティング膜の剥離をもたらしてきた。
本発明は上記課題を解決し、基材に施された複数の処理面での界面の密着性が高く、複合ドライ表面改質処理が高効率で実施できる処理方法、装置および表面改質処理物を提供することを目的とする。
装置本体に対し、低温でも窒化が十分に行えるアトム窒化装置(電子ビーム励起プラズマ法)(第3改質装置)と、DLC処理装置(第1改質装置)を接続し、窒化+DLC成膜を同一の真空容器内で実施する。これにより、酸化・汚染を防止した高品質処理と作業の連続処理に基づく高生産性の維持が図れる。また、プラズマイオン注入・蒸着装置(第2改質装置)により、電子注入を生かした製品基材の表面平滑化や加熱処理も、併せて連続的に同一の容器内で実施する。
本発明の第1課題解決手段の方法は、チャンバーと、このチャンバー内にガスを導入するガス導入装置と、チャンバー内を真空引きする真空装置と、該チャンバー内に設けられ、被処理物たる基材をセットする基材取付台と、該基材取付台を台展延面に垂直な軸回りで、チャンバー壁に対し絶縁材を介して回転自在に支持する台支持部と、前記基材取付台に対し絶縁材を介して受動部材が固定され、該受動部材に対しチャンバー壁を貫通して接続された台回転部と、前記基材取付台に対し摺動ブラシを介して接続され、チャンバー壁に絶縁貫通して取り付けられた高圧導入端子とを含む装置本体を使用し、前記高圧導入端子に切換手段を介して、第1改質装置と第2改質装置を接続し、前記チャンバーの壁に第3改質装置を接続し、基材の加熱を前記第2装置を使用して第2方法により電子ビーム注入で行い、300〜500℃に加熱保持し、次に、前記第3装置を使用して第3方法により、アトム窒化および窒化イオン注入併用で20〜100μm厚まで窒化し、次に第1装置を使用して第1方法により、DLC成膜を0.2〜3μm厚までを行うことである。
本発明の第2課題解決手段の方法は、チャンバーと、このチャンバー内にガスを導入するガス導入装置と、チャンバー内を真空引きする真空装置と、該チャンバー内に設けられ、被処理物たる基材をセットする基材取付台と、該基材取付台を台展延面に垂直な軸回りで、チャンバー壁に対し絶縁材を介して回転自在に支持する台支持部と、前記基材取付台に対し絶縁材を介して受動部材が固定され、該受動部材に対しチャンバー壁を貫通して接続された台回転部と、前記基材取付台に対し摺動ブラシを介して接続され、チャンバー壁に絶縁貫通して取り付けられた高圧導入端子とを含む装置本体を使用し、前記高圧導入端子に切換手段を介して、第1改質装置と第2改質装置を接続し、前記チャンバーの壁に第3改質装置を接続し、前記チャンバーを真空にして後、第2ガスを導入し、
前記第2改質装置を作動し第2改質方法を使用して、前記被処理物を加熱するのであり、該第2改質方法は、チャンバ内に導体を介して被処理物を配し、被処理物周囲をプラズマ状態とした上で、前記導体に負の高電圧パルスを印加して、被処理物にイオン誘引を行う表面改質方法において、前記負の高電圧パルスを印加する導体に、正の電圧を印加して、被処理物取付台と被処理物周囲にグロー放電を発生させて、被処理物の形状に沿ったプラズマを生成させて、そのプラズマ中のイオンを負の高電圧パルスで誘引衝突注入し、被処理物を加熱するものであり、前記第2改質装置を作動させながら、被処理物を所定温度に保持し、
次に、前記第3改質装置を作動し第3改質方法を使用して、基材の表面を窒化するのであり、該第3改質方法は、放電プラズマを生成する放電室と、該放電プラズマから電子ビームを引き出し加速する加速電極を備え、前記ガス導入装置から窒素ガスまたは窒素混合ガスを含む第3ガスガスを供給し、前記加速電極により前記放電プラズマから引き出して加速した電子ビームを前記チャンバー内に導き、前記反応ガスをプラズマ化して前記基材に作用させることにより、表面に窒素化合物層あるいは窒素拡散層を形成するものであり、その後、前記第1,第2改質装置を停止し、
その後、前記第1改質装置を作動して第1改質方法を使用し、前記基材の窒化層の表面にDLC成膜を形成するのであり、前記第1改質方法は、チャンバー内に炭化水素系ガスの第1ガスを導入し、前記被処理物に前記導体を介して高周波電力を所定時間印加して、被処理物の周囲にプラズマを発生させ、プラズマ発生後に被処理物に前記導体より高電圧パルスを印加して、被処理物にプラズマ中のイオンを誘引注入し、表面にDLC成膜を形成することである。
本発明の第3課題解決手段の装置は、チャンバーと、このチャンバー内にガスを導入するガス導入装置と、チャンバー内を真空引きする真空装置と、該チャンバー内に設けられ、被処理物たる基材をセットする基材取付台と、該基材取付台を台展延面に垂直な軸回りで、チャンバー壁に対し絶縁材を介して回転自在に支持する台支持部と、前記基材取付台に対し絶縁材を介して受動部材が固定され、該受動部材に対しチャンバー壁を貫通して接続された台回転部と、前記基材取付台に対し摺動ブラシを介して接続され、チャンバー壁に絶縁貫通して取り付けられた高圧導入端子と、該高圧導入端子に接続されてチャンバー外に設置された改質装置とを含むことである。
本発明の第4課題解決手段の装置は、第3課題解決手段に加え、前記改質装置は第1改質装置であることである。
本発明の第5課題解決手段の装置は、第3課題解決手段に加え、前記改質装置は第2改質装置であることである。
本発明の第6課題解決手段の装置は、第3課題解決手段に加え、前記改質装置は切換手段を介して接続された第1改質装置および第2改質装置であることである。
本発明の第7課題解決手段の装置は、第3課題解決手段に加え、前記改質装置は切換手段を介して接続された第1改質装置および第2改質装置と、前記チャンバーの壁に接続された第3改質装置であることである。
本発明の第8課題解決手段の装置は、第3ないし第7課題解決手段のいずれか1つに加え、前記基材取付台は円板からなり、
前記台支持部は、前記円板の円中心に対し同心円上で、円板の下面に接配置された複数の軸受けと該軸受けを上端に取り付け、下側で絶縁材を介してチャンバー下壁に取り付けられたブラケットとを含むことである。
本発明の第9課題解決手段の装置は、第3ないし第7課題解決手段のいずれか1つに加え、前記台回転部は、前記基材取付台に対し絶縁材を介して同心に固定された内歯歯車と、該内歯歯車に噛合する外歯車と、該外歯車に対しチャンバー底壁を貫通してチャンバー外部に設置された伝動部と、モーターとを含むことである。
本発明の第10課題解決手段の装置は、第3ないし第9課題解決手段のいずれか1つに加え、前記第1改質装置は、チャンバー内の所定位置に配置される被処理物に接続する導体に高電圧パルスを印加する高電圧パルス発生源と、前記導体に高周波電力を印加し、被処理物の周囲にプラズマを発生させるプラズマ発生用電源とを備えることである。
本発明の第11課題解決手段の装置は、第3ないし第9課題解決手段のいずれか1つに加え、前記第3改質装置は、放電プラズマを生成する放電室と加速電極を備え、前記ガス供給口に流量制御可能な水素ガス供給装置を備えて、該ガス供給口から窒素ガスと所定の閾値以上の濃度を有する水素ガスを含む反応ガスを供給して、前記加速電極により、前記放電プラズマから電子を前記チャンバーに引き出し加速して前記反応ガスをプラズマ化して、前記基材取付台に載置した鉄鋼材料に作用させて、表面に窒素拡散層を形成するようにしたことである。
本発明の第12課題解決手段の装置は、第3ないし第9課題解決手段のいずれか1つに加え、前記第2改質装置は、前記チャンバ内の被処理物周囲にプラズマを発生するための正の高電圧を発生し、その出力特性を可変できる正の高電圧発生手段と、生成されたプラズマ中のイオンを誘引衝突注入堆積させるための負の高電圧パルスを発生し、そのパルス特性を可変できる負の高電圧発生手段と、正の高電圧発生手段と負の高電圧パルス発生手段とが、それぞれ同じ導体に印加するための回路と、それぞれお互いの干渉するのを防ぐ干渉防止回路を備えたことである。
本発明の第13課題解決手段の処理物は、基材の表面において20〜100μm厚の窒化層と、該窒化層の表面に0.2〜3μm厚のDLC成膜を持つことである。
本発明により、同一の容器内で複数の処理を連続的に実施するので、基材が空気中に触れることがなく、窒化層表面とDLC膜との界面の密着性が高い。また、大きな面圧が作用しても軟質基材(アルミ合金,チタン合金等)の変形か微小で表面皮膜の剥離が生じない。そして、同一の容器内で複数の処理を連続的に実施できるので、複合ドライ表面改質処理が高効率で実施できる。
以下に、本発明の実施態様を図面に示す一実施例にもとづき説明する。
図1,2において本装置の大要は、装置本体Bに第1表面改質処理装置100,第2表面改質処理装置200および第3表面改質処理装置300が接続されたものである。
まず、装置本体Bを説明する。チャンバー1(ドア1a)には、これにガスを導入するガス導入装置2がガス導入口2aを介し、チャンバー内を真空引きする真空装置3a,3bが真空排気口3c,3dを介して接続される。該チャンバー内には、被処理物たる基材Aをセットする基材取付台4が設けられる。前記基材取付台4は水平取付面をもつ円環からなる。
該基材取付台4は台支持部5によって、取付台面に垂直な軸回りで、チャンバー下壁に対し絶縁材5cを介して回転自在に支持される。前記台支持部5において、前記円環の円中心に対し同心円上で、円環の下面を支持するよう配置された複数の軸受け5aと、該軸受けを上端に取り付け、下側で絶縁材5cを介してチャンバー下壁に取り付けられたブラケット5bとが設けられる。
前記基材取付台4に対し絶縁材61を介して、受動部材たる内歯歯車62が固定され、該受動部材に対しチャンバー下壁を貫通して台回転部6が接続される。前記台回転部6は、前記基材取付台4の下面で、絶縁材61を介して同心に固定された内歯歯車62と、該内歯歯車に噛合する外歯歯車63と、該外歯歯車に対しチャンバー下壁を貫通してチャンバー外部に設置された伝動部64と、モーター65とを含む。そして、外歯歯車63を上端に固定した受動軸64aが、軸保持筒64bに鉛直保持されてチャンバー下壁を貫通して突出し、その下端にベルト伝動手段64cを介してモーター65が接続される。
前記基材取付台4の下面外縁部に対し、高圧導入端子7の先端が摺動ブラシ8を介して接続される。この高圧導入端子7はチャンバー側壁に絶縁貫通して取り付けられ、そのチャンバー外に突出した末端に前記第1表面改質処理装置100,第2表面改質処理装置200が切換手段7cを介して接続される。また、チャンバー外の上壁(および/または側壁)に第3表面改質処理装置300が接続される。
次に前記装置本体Bの作動状態を説明する。まず、基材取付台4に基材A(直立円筒体、直径1m,高さ1.2m)を取り付ける。次に真空装置3を運転してチャンバー内を真空状態にする。次に、ガス導入装置2を運転して処理ガスをチャンバー内に導入する。次に、台回転部6を作動してモーター65を起動させ、伝動部64を介して基材取付台4を回転させる。
このように、基材取付台4は円環(円板)からなり、その下側で複数の軸受け5aで支持されながら回転するので、大型・大重量の基材も容易に表面処理できる。また、基材取付台4の円周外縁付近で、高圧導入端子7が摺動ブラシ8を介して接続されているので、高圧導入端子7がチャンバー側壁の下部を絶縁貫通してチャンバー側壁に配置できる。このため、この高圧導入端子7に対して第1,第2改質装置100,200を接続・配置することが容易となる。基材取付台4を円環とし、その中心孔にほぼ同心になるように円筒基材を台上面に配置すれば、前記円環中心孔を通ってプラズマ雰囲気が下から上って、基材の内側まで入り込む。
さて、前記装置本体Bに対し、該高圧導入端子7を介して第1改質装置100が接続されて、チャンバー外に設置される。図3において、前記第1改質装置100は、チャンバー内の所定位置に配置される基材被処理物Aに接続する導体7aと、これに高電圧パルスを印加する高電圧パルス発生源103と、前記導体に高周波電力を印加し、被処理物の周囲にプラズマを発生させるプラズマ発生用電源112とを備える。
図3のブロック図において、本装置ではチャンバー(真空容器)1の内部に高圧導入端子(フィードスルー)7を介してDLC膜がコーティングされる基材Aが設置される。フィードスルー7には整合器113を介してパルスRF電圧を発生するパルスRF電源112が接続され、基材Aに負極性のDCパルス電圧を印加するための高電圧パルス電源103がフィルタ114を介して接続されている。ここで、フィルタ114はパルスRF電圧が高電圧パルス電源103に侵入しないように保護するためのものである。パルスRF電源112と高電圧パルス電源103の動作は同期信号発生器115により制御される。
図4に示すように、前記高電圧パルスおよび高周波電力の印加を前記導体7aで共用するための重畳装置109が、高電圧パルス発生電源103およびプラズマ発生用電源112と導体7aとの間に接続される。重畳装置109は、フィードスルー7と高電圧パルス発生用電源103との間を結合すると共に、パルスRF電源(プラズマ発生用電源)112と高電圧パルス電源(高電圧パルス発生用電源)103との相互干渉を阻止する結合・相互干渉阻止回路119と、プラズマ発生用電源112と基材Aとのインピーダンスを整合する整合回路部117とから構成されている。高圧導入端子7は導体7aとフィードスルー7bとに相当し、導体7aに基材Aが接続している。
結合・相互干渉阻止回路119は、高電圧パルスによりアーク放電を生じさせ、回路を導通するためのギャップG1,プラズマ発生用電源112からの高周波電力が高電圧パルス発生用電源103に影響するのを阻止するためのダイオードDおよびコイルL1,更に高電圧パルス発生用電源103の高電圧パルスがプラズマ発生用電源112に影響しないようにするための抵抗Rおよび保護ギャップG2を有する。なお、前記ギャップG1は、パルス印加電圧が低い場合には、短絡して使用することがある。この重畳装置109における結合・相互干渉阻止回路119は、ダイオードDのカソード側が高電圧パルス発生用電源103に接続されている。また、抵抗Rの非接地側端が同軸ケーブル118により、プラズマ発生用電源112に接続されている。また、前記ダイオードDは省略しても良い。
整合回路部117は、共振用可変コンデンサC1と、インピーダンス変換用コンデンサC2と、高耐圧コンデンサC3と、コイルL2とから構成されている。前記コンデンサC2は前記抵抗Rに並列に接続されているので、非接地側端がやはり同軸ケーブル118により、プラズマ発生用電源112に接続されている。
高耐性コンデンサC3のギャップG1側における端子は、フィードスルー7および基材A側のギャップG1導体に接続されている。
前記プラズマ発生用電源112は、CPU(整合器)113による制御に基づいて基材Aに高周波パルスを印加するものである。また高電圧パルス発生用電源103は、CPU113による制御に基づいて基材Aに負の高電圧パルスを印加するものである。
以上において、第1改質装置100の作動状態を説明する。
図5に示すように電源供給条件の一例は、パルスRF電圧の入力電圧,電力およびパルス幅がそれぞれ1〜2kV,100Wおよび50μsであり、DCパルス電圧のパルス幅が5μsである。また、パルスRF電圧の出力周波数13.56MHz,繰り返し発振周波数500Hzであり、DCパルス電圧はパルスRF電圧の立ち下がりから50μs後に印加する。そして、パルスRF電圧の印加と、DCパルス電圧の印加との組を360万回にわたり、繰り返す(合計2時間)。
このように構成した表面改質装置100でプラズマ中のイオンの誘引注入,誘引体積,誘引衝突を行うには、チャンバー1内に被処理物Aを導体7aに接続した状態で配置し、真空装置でチャンバー1内を真空引きすると共に、ガス導入装置でチャンバー1内にガスを導入し、所定のガス圧にする。例えば、真空容器1には原料となる第1ガス(トルエンガス)がガス導入装置(ガス供給槽)から供給され、真空容器1の内部はガス圧力が0.1〜2Paの範囲に設定されている。
そのうえで、前記条件(図5)に設定されたプラズマ発生用電源112から高周波電圧を被処理物Aに印加し、被処理物Aの周囲に被処理物の形状に沿ってプラズマを発生させる。その後に高電圧パルス発生電源103から高電圧パルス(負の高圧パルス)を被処理物Aに印加し、プラズマ中のイオンを被処理物Aに誘引させる。
次に図6において、前記第2改質装置200概略構成は次の通りである。前記チャンバ1内の被処理物Aの周囲にプラズマを発生させるための正の高電圧を発生し、その出力特性を可変できる正の高電圧発生手段260と、生成されたプラズマ中のイオンを誘引衝突注入堆積させるための負の高電圧パルスを発生し、そのパルス特性を可変できる負の高電圧発生手段250と、正の高電圧発生手段260と負の高電圧パルス発生手段250とが、それぞれ同じ導体に印加するための回路と、それぞれお互いの干渉するのを防ぐ干渉防止回路270を備える。
また、チャンバー1内の被処理物Aの表面温度を検出する温度センサー280と、検出された温度等によりプラズマ発生用の正の高電圧パルス,負の高電圧パルスの発生タイミング,周波数,周期,振幅等を制御する制御部290とを備えている。
図7は、負の高電圧パルス発生電源250,正の高電圧パルス発生電源260および干渉防止回路270の具体回路例を示す回路図である。負の高電圧パルス電源250は負の直流電源251と、ONにより負の高電圧パルスを出力するためのスイッチ部(例えば真空管)252と、このスイッチ部252を制御部290からの指令に応じたタイミングでON/OFFするスイッチング回路253と、安全用接地スイッチ回路を構成する抵抗254、スイッチ255と、充電保護用抵抗256、充放電コンデンサー257を備えている。
正の高電圧パルス電源260は正の直流電源261と、ONにより正の高電圧パルスを出力するためのスイッチ部(例えば真空管)262と、このスイッチ部262を制御部290からの指令に応じたタイミングでON/OFFするスイッチング回路263と、安全用設置スイッチ回路を構成する抵抗264、スイッチ265と、充電保護用抵抗266、充放電コンデンサー267を備えている。
干渉防止回路270は、サージ電流をコア271、抵抗275で、さらにパルスのスイッチング時の過度電流をコイル274で限流し、ダイオード272、抵抗273を介して回生保護している。
第2改質装置200の作動状態は次の通りである。被処理物Aにプラズマイオンを誘引注入,誘引堆積,誘引衝突を行うには、チャンバー1内に被処理物Aを高圧導入端子7の導体7aに接続した状態で配し、真空装置3でチャンバー1を真空引きすると共に、ガス導入装置2でチャンバー1内に第2ガス(例えば窒素,メタン,アセチレン)を導入し、所定のガス圧にする。
そのうえで、制御部290より正の高電圧パルス発生電源260に指令を出し、正の高電圧パルスを発生させる。この正の高電圧パルスが干渉防止回路270,導体7aを介して被処理物Aに印加される。そして正のグロー放電により、被処理物周囲を均一なプラズマ状態とし、また、正の電圧印加により、プラズマ中の電子を被処理物Aの表面周囲に均一に電子衝突させる。正のパルス定数を制御することで、被処理物Aの表面を均一に加熱制御する。その後に、負の高電圧パルス発生電源250からの負の高電圧パルスを被処理物Aに印加する。これにより、プラズマイオンを被処理物Aに誘引させる。
また、温度センサー280で被処理物Aの表面温度を検出し、これをフィードバックして、制御部290で正の高電圧パルスの周波数,パルス幅,周期,振幅を制御することにより、理想的な反応温度で表面改質できる。
被処理物Aには大きな電力が印加されるので、表面を始めとして、全体が加熱昇温する。パルス定数を制御して温度上昇を制御するか、被処理物を冷却する必要がある。この冷却を行うため、一例として、常温常圧の窒素ガスを冷却ガス入口1bから封入して冷却する。
この第2改質装置200によれば、正の高電圧を被処理物に印加することにより、正のグロー放電による被処理物への電子衝突により、被処理物の表面を均一に加温でき、被処理物の周辺に高い密度のプラズマを生成し、負の高電圧パルス印加時にプラズマ中のイオンを高エネルギーで被処理物に注入できる。しかも、高周波信号源やECRなどの特別の他の手段を要することなく、被処理物に正、負高電圧パルスを交互に印加するだけで、良質の表面処理を行うことができる。
図8のブロック図において、前記第3改質装置300は次の通りである。本実施例の窒化処理装置に用いられるプラズマ源は、カソードKとアノードS1,S2からなる放電領域301,302(第1放電領域1,第2放電領域2)と、加速電極Tを持つ加速領域303を持ち、チャンバー1の上壁に孔1aを通じて接続される。放電原料ガスとしてアルゴンガスを放電領域301,302に供給する。チャンバー1には処理ガス入口 から、プラズマ原料ガスたる第3ガスとして、窒素ガス、または窒素ガス+水素ガス,または窒素ガス+アルゴンガス,または窒素ガス+水素ガス+アルゴンガスの混合ガスが供給され、これに電子ビームを衝突させ、高密度,高解離度の窒素プラズマを得る。
放電領域301にはフィラメントFを備えたカソード電極Kが設けられ、流量制御装置を介して例えばアルゴンガスなどの不活性ガス(以下アルゴンガスで代表して表現する)が不活性ガス入口301aより供給される。放電領域302は中央部に小孔が設けられた副アノード電極(陽極)S1により、一方で放電領域1に隣接し、他方で中央に小孔を有する主アノード電極(陽極)S2を介して、電子加速室303と区切られている。電子加速室303は中央に小孔を有する加速電極Tを挟んで、チャンバー1と隣接する。
311はフィラメント用電源、312は放電用電源、313は主アノードS2と加速電極Tとの間に接続された電子加速用電源(電圧Va,電流Ia)、314は処理物Aへ与えるバイアス電源である。また、315は副アノードS1への電圧調整のための可変抵抗器である。
次に前記において、作動状態を説明する。フィラメントFにより加熱されたカソード電極Kから電子が放出され、放電室301,302において、カソード電極Kと主アノード電極S2との間で放電を生成、維持し、放電領域内にアルゴンプラズマを生成する。放電領域302内のアルゴンプラズマ中の電子の一部は加速電極Tで引き出され、電子加速室3で加速されて電子ビームとなる。電子ビームはチャンバー1に入射して気体分子と衝突し、分子を電離してプラズマを生成する。
この間に基材Aを前記第2改質装置200で昇温し、基材表面温度を所定の温度に保持する。そして、電子加速電圧Va、電子加速電流Ia、チャンバー1内の圧力を調整しながら、処理ガス(窒素ガスと水素ガスなど)を導入して窒化処理を行う。
このように、本発明の窒化処理方法は、チャンバー(処理槽)に処理ガス(窒素ガスと水素ガスやアルゴンガスを含む反応ガス)を供給し、放電プラズマから加速電極により引き出された電子ビームを窒化処理室に導き、前記反応ガスを電子ビームによりプラズマ化して処理物Aに作用させることにより、表面に窒素化合物層あるいは窒素拡散層を形成するのである。
以上説明した第3改質方法と装置300によれば、金属材料表面における窒素拡散層の生成速度が大きく、表面深くまで硬化させた金属材料を効率よく得ることができる。
さてここで、前記三種の方法,装置を連続的に使用して、基材Aの表面を窒化処理し、次いで、DLC成膜処理を行う場合の一例を説明する。先ず、基材Aの加熱を第2方法・装置200により電子ビーム注入で行い、300〜500℃に加熱保持する。次に、第3方法・装置300を使用して、その後アトム窒化および窒化イオン注入併用で20〜100μm窒化する。最後に第1方法・装置100を使用して、DLC成膜を0.2〜3μmを行う。
即ち、前記チャンバーを真空にして後、第2ガスを導入し、前記第2改質装置200を作動し第2改質方法を使用して、前記被処理物を加熱する。該第2改質方法は、チャンバ内に導体を介して被処理物を配し、被処理物周囲をプラズマ状態とした上で、前記導体に負の高電圧パルスを印加して、被処理物にイオン誘引を行う表面改質方法において、前記負の高電圧パルスを印加する導体に、正の電圧を印加して、被処理物取付台と被処理物周囲にグロー放電を発生させて、被処理物の形状に沿ったプラズマを生成させて、そのプラズマ中のイオンを負の高電圧パルスで誘引衝突注入し、被処理物を加熱する。そして、第2装置200を作動させながら、被処理物を所定温度(300〜500℃)に保持する。
次に、前記第3改質装置300を作動し第3改質方法を使用して、基材の表面を窒化する。該第3改質方法は、放電プラズマを生成する放電室と、該放電プラズマから電子ビームを引き出し加速する加速電極を備え、前記ガス導入装置から窒素ガスまたは窒素混合ガスを含む第3ガスを供給する。前記加速電極により前記放電プラズマから引き出して加速した電子ビームを前記チャンバー内に導き、前記反応ガスをプラズマ化して前記基材に作用させることにより、表面に窒素化合物層あるいは窒素拡散層を形成する。その後、前記第2,第3改質装置200,300を停止する。
その後、前記第1改質装置100を作動して第1改質方法を使用し、前記基材の窒化層の表面にDLC成膜を形成する。前記第1改質方法は、チャンバー内に炭化水素系ガスの第1ガスを導入し、前記被処理物に前記導体を介して高周波電力を所定時間印加して、被処理物の周囲にプラズマを発生させる。そして、プラズマ発生後に被処理物に前記導体より高電圧パルスを印加して、被処理物にプラズマ中のイオンを誘引注入し、表面にDLC成膜を形成する。
本発明は前記した実施例や実施態様に限定されず、特許請求の範囲および範囲を逸脱せずに種々の変形を含む。
摺動性と耐摩耗性および高剛性を要求される機械部品・工具等、耐食性,耐酸性と合わせて耐摩耗性を要求される構造部材および高い絶縁性と生体融和性を要求される電気メスへなどに適用可能である。
本発明装置の一実施例の平面図である。 図1のY2−Y2要部断面図である。 図2のX3−X3要部断面図を含む第1改質装置のブロック図である。 第1改質装置の重畳装置の回路図である。 第1改質装置の電源供給条件のグラフである。 第2改質装置の概略構成図である。 第2改質装置の具体回路図である。 第3改質装置の概略構成図である。
符号の説明
A 基台
B 装置本体
1 チャンバー
2 ガス導入装置
3 真空装置
4 基材取付台
5 台支持部
5a 軸受け
5b ブラケット
5c 絶縁材
6 台回転部
61 絶縁材
62 内歯歯車
63 外歯歯車
64 伝動部
64a 受動軸
64b 軸保持筒
64c チェン伝動手段
65 モーター
7 高圧導入端子
7a 導体
7b フィールドスルー
7c 切換手段
8 摺動ブラシ
100 第1改質装置
103 高圧パルス発生源
109 重畳装置
112 プラズマ発生用電源
200 第2改質装置
250 負の高電圧発生手段
260 正の高電圧発生手段
270 干渉防止回路
300 第3改質装置
T 加速電極
301 放電領域
302 放電領域
303 加速領域

Claims (13)

  1. チャンバーと、このチャンバー内にガスを導入するガス導入装置と、チャンバー内を真空引きする真空装置と、該チャンバー内に設けられ、被処理物たる基材をセットする基材取付台と、
    該基材取付台を台展延面に垂直な軸回りで、チャンバー壁に対し絶縁材を介して回転自在に支持する台支持部と、
    前記基材取付台に対し絶縁材を介して受動部材が固定され、該受動部材に対しチャンバー壁を貫通して接続された台回転部と、
    前記基材取付台に対し摺動ブラシを介して接続され、チャンバー壁に絶縁貫通して取り付けられた高圧導入端子とを含む装置本体を使用し、
    前記高圧導入端子に切換手段を介して、第1改質装置と第2改質装置を接続し、前記チャンバーの壁に第3改質装置を接続し、
    基材の加熱を前記第2装置を使用して第2方法により電子ビーム注入で行い、300〜500℃に加熱保持し、次に、前記第3装置を使用して第3方法により、アトム窒化および窒化イオン注入併用で20〜100μm厚まで窒化し、次に第1装置を使用して第1方法により、DLC成膜を0.2〜3μm厚までを行うことを特徴とする複合表面改質処理方法。
  2. チャンバーと、このチャンバー内にガスを導入するガス導入装置と、チャンバー内を真空引きする真空装置と、該チャンバー内に設けられ、被処理物たる基材をセットする基材取付台と、
    該基材取付台を台展延面に垂直な軸回りで、チャンバー壁に対し絶縁材を介して回転自在に支持する台支持部と、
    前記基材取付台に対し絶縁材を介して受動部材が固定され、該受動部材に対しチャンバー壁を貫通して接続された台回転部と、
    前記基材取付台に対し摺動ブラシを介して接続され、チャンバー壁に絶縁貫通して取り付けられた高圧導入端子とを含む装置本体を使用し、
    前記高圧導入端子に切換手段を介して、第1改質装置と第2改質装置を接続し、前記チャンバーの壁に第3改質装置を接続し、
    前記チャンバーを真空にして後、第2ガスを導入し、前記第2改質装置を作動し第2改質方法を使用して、前記被処理物を加熱するのであり、該第2改質方法は、チャンバ内に導体を介して被処理物を配し、被処理物周囲をプラズマ状態とした上で、前記導体に負の高電圧パルスを印加して、被処理物にイオン誘引を行う表面改質方法において、前記負の高電圧パルスを印加する導体に、正の電圧を印加して、被処理物取付台と被処理物周囲にグロー放電を発生させて、被処理物の形状に沿ったプラズマを生成させて、そのプラズマ中のイオンを負の高電圧パルスで誘引衝突注入し、被処理物を加熱するものであり、前記第2改質装置を作動させながら、被処理物を所定温度に保持し、
    次に、前記第3改質装置を作動し第3改質方法を使用して、基材の表面を窒化するのであり、該第3改質方法は、放電プラズマを生成する放電室と、該放電プラズマから電子ビームを引き出し加速する加速電極を備え、前記ガス導入装置から窒素ガスまたは窒素混合ガスを含む第3ガスガスを供給し、前記加速電極により前記放電プラズマから引き出して加速した電子ビームを前記チャンバー内に導き、前記反応ガスをプラズマ化して前記基材に作用させることにより、表面に窒素化合物層あるいは窒素拡散層を形成するものであり、その後、前記第1,第2改質装置を停止し、
    その後、前記第1改質装置を作動して第1改質方法を使用し、前記基材の窒化層の表面にDLC成膜を形成するのであり、前記第1改質方法は、チャンバー内に炭化水素系ガスの第1ガスを導入し、前記被処理物に前記導体を介して高周波電力を所定時間印加して、被処理物の周囲にプラズマを発生させ、プラズマ発生後に被処理物に前記導体より高電圧パルスを印加して、被処理物にプラズマ中のイオンを誘引注入し、表面にDLC成膜を形成することを特徴とする複合表面改質処理方法。
  3. チャンバーと、このチャンバー内にガスを導入するガス導入装置と、チャンバー内を真空引きする真空装置と、該チャンバー内に設けられ、被処理物たる基材をセットする基材取付台と、
    該基材取付台を台展延面に垂直な軸回りで、チャンバー壁に対し絶縁材を介して回転自在に支持する台支持部と、
    前記基材取付台に対し絶縁材を介して受動部材が固定され、該受動部材に対しチャンバー壁を貫通して接続された台回転部と、
    前記基材取付台に対し摺動ブラシを介して接続され、チャンバー壁に絶縁貫通して取り付けられた高圧導入端子と、
    該高圧導入端子に接続されてチャンバー外に設置された改質装置とを含むことを特徴とする表面改質装置。
  4. 前記改質装置は第1改質装置である請求項3記載の改質装置。
  5. 前記改質装置は第2改質装置である請求項3記載の改質装置。
  6. 前記改質装置は切換手段を介して接続された第1改質装置および第2改質装置である請求項3記載の改質装置。
  7. 前記改質装置は切換手段を介して接続された第1改質装置および第2改質装置と、前記チャンバーの壁に接続された第3改質装置である請求項3記載の改質装置。
  8. 前記基材取付台は円板からなり、
    前記台支持部は、前記円板の円中心に対し同心円上で、円板の下面に接配置された複数の軸受けと該軸受けを上端に取り付け、下側で絶縁材を介してチャンバー下壁に取り付けられたブラケットとを含む請求項3ないし請求項7のいずれか1項の複合表面改質処理装置。
  9. 前記台回転部は、前記基材取付台に対し絶縁材を介して同心に固定された内歯歯車と、該内歯歯車に噛合する外歯車と、該外歯車に対しチャンバー底壁を貫通してチャンバー外部に設置された伝動部と、モーターとを含む請求項3ないし請求項7のいずれか1項記載の複合表面改質処理装置。
  10. 前記第1改質装置は、
    チャンバー内の所定位置に配置される被処理物に接続する導体に高電圧パルスを印加する高電圧パルス発生源と、前記導体に高周波電力を印加し、被処理物の周囲にプラズマを発生させるプラズマ発生用電源とを備えることを特徴とする請求項3ないし9のいずれか1項記載の複合表面改質処理装置。
  11. 前記第3改質装置は、
    放電プラズマを生成する放電室と加速電極を備え、前記ガス供給口に流量制御可能な水素ガス供給装置を備えて、該ガス供給口から窒素ガスと所定の閾値以上の濃度を有する水素ガスを含む反応ガスを供給して、前記加速電極により、前記放電プラズマから電子を前記チャンバーに引き出し加速して前記反応ガスをプラズマ化して、前記基材取付台に載置した鉄鋼材料に作用させて、表面に窒素拡散層を形成するようにしたことを特徴とする請求項3ないし9のいずれか1項記載の複合表面改質処理装置。
  12. 前記第2改質装置は、
    前記チャンバ内の被処理物周囲にプラズマを発生するための正の高電圧を発生し、その出力特性を可変できる正の高電圧発生手段と、
    生成されたプラズマ中のイオンを誘引衝突注入堆積させるための負の高電圧パルスを発生し、そのパルス特性を可変できる負の高電圧発生手段と、
    正の高電圧発生手段と負の高電圧パルス発生手段とが、それぞれ同じ導体に印加するための回路と、それぞれお互いの干渉するのを防ぐ干渉防止回路を備えたことを特徴とする請求項3ないし9のいずれか1項記載の複合表面改質処理装置。
  13. 基材の表面において20〜100μm厚の窒化層と、該窒化層の表面に
    0.2〜3μm厚のDLC成膜を持つことを特徴とする表面改質処理物。




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