JP4398802B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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本発明は一般に半導体装置の製造に係り、特に半導体装置の製造に使われる基板処理装置に関する。
一般に半導体装置の製造工程は、被処理基板表面に絶縁膜や半導体膜、あるいは金属膜を堆積する工程を含んでいる。特に金属膜を堆積する工程は、多層配線構造の形成や低抵抗シリサイド層の形成などにおいて非常に重要である。
金属膜の堆積は、スパッタなどのPVD法や気相原料の分解によるCVD法により行うことができるが、複雑な表面形状を有する被処理基板上への堆積はCVD法や、金属元素を含む気相原料分子を被処理基板表面に化学吸着させ、これを還元ガスにより還元させて所望の金属膜を得る、いわゆるALD法など、ステップカバレッジに優れた方法により行うのが好ましい。特にALD法や、気相原料分子の分解反応をプラズマ励起されたラジカルにより促進するプラズマCVD法は、低温での処理が可能であり、浅い接合を有する微細化された半導体装置の製造に適している。
特に最近の超微細化半導体装置の製造では、良質な金属膜を大きなアスペクト比を有する構造上に形成する必要があり、かかる成膜工程を、被処理基板にバイアスを印加することにより、加速されたイオンの作用で膜密度を向上できるプラズマプロセスにより行うのが好ましい。例えば、このような成膜プロセスをプラズマCVD法により、被処理基板に高周波バイアスを印加しながら行うことにより、微細なビアホールの底に形成された金属膜の膜密度を増大させ、比抵抗を低減することが可能である。
図1は、従来のプラズマCVD装置100の構成を示す図である。
図1を参照するにプラズマCVD装置100は、排気管119を介して排気装置120により排気されるプロセス空間101Aを画成する処理容器101を有し、前記プロセス空間101A中には被処理基板Wを保持するサセプタ102が納められている。前記サセプタ102にはヒータ103が埋め込まれ、前記ヒータ103を駆動電源104より駆動することにより、前記被処理基板Wが所定の温度に加熱される。また前記処理容器101の上部101aには、前記サセプタ102上の被処理基板Wに対向するように、シャワーヘッド130が絶縁部材105を介して設けられている。
前記シャワーヘッド130の上面には、TiCl4などの原料ガスを導入するためのガス導入口106と、H2などの還元ガスを導入するためのガス導入口107とが形成されており、前記ガス導入口106は、シャワーヘッド130の内部において分岐された多数の原料ガス通路108と接続され、各々の原料ガス通路108は、対応する原料ガス吐出孔109に接続されている。一方前記導入口107は、シャワーヘッド130の内部において分岐された多数の還元ガス通路110に接続されており、各々の還元ガス通路110は、対応する還元ガス吐出孔111に接続されている。このような、いわゆるポストミックスタイプのシャワーヘッド130では、シャワーヘッド内部で原料ガスと還元ガスが混合されることがなく、したがってシャワーヘッド130内部において原料ガスの還元反応が生じることがない。
前記ガス導入口106には、バルブ115及びマスフローコントローラ116を介してTiCl4などの原料ガス供給源112とArガスなどの不活性キャリアガス供給源113とが接続されており、前記原料ガス供給源112からの原料ガスがキャリアガス供給源113からのキャリアガスにより運搬され、前記処理容器101内のプロセス空間に供給される。また前記ガス導入口107には、バルブ115及びマスフローコントローラ116を介して還元ガス源114が接続されており、水素ガス源114からの水素ガスが前記処理容器101内に供給される。なお、図示はしていないが、プラズマCVD装置100には、前記処理容器101内に窒素などの別の不活性ガスを供給するラインも設けられている。
さらに前記シャワーヘッド130には、整合器117及び周波数を制御するマッチャー121を介して高周波電源118が接続されており、前記高周波電源118から前記シャワーヘッド130に高周波電力を、前記マッチャー121を介して供給することにより、前記処理容器101中に供給されたガスがプラズマ励起され、これにより成膜反応が進行する。
例えば前記プラズマCVD装置100によりシリコン基板表面にTi膜を形成する場合、まず前記ヒータ103により前記サセプタ102を前記サセプタ102上にシリコン基板を載置しない状態において所定温度に加熱し、同時に前記排気装置120により処理容器101内のプロセス空間101Aを排気する。次に前記ガス源113および114よりArガス及びH2ガスを前記処理容器101中に所定の流量比で導入し、前記プロセス空間101Aのプロセス圧を所定値に設定する。さらに前記高周波電源118から前記シャワーヘッド130に高周波電力を供給し、前記プロセス空間101A中にプラズマを生成させる。
次に、前記プラズマを維持した状態で、前記プロセス空間101A中に所定流量でTiClガスを供給し、前記処理容器101の内壁やシャワーヘッド130など、処理容器内部材の表面にプリコート処理を行う。
その後、前記処理容器101内にシリコン基板を前記被処理基板Wとして導入し、前記サセプタ102上に載置する。さらに前記ヒータ103を駆動することにより前記サセプタ102を加熱し、前記シリコン基板Wを所定温度に加熱する。次に前記プリコートと同じ条件のガスを供給し、Ti膜の成膜処理を所定時間行う。
特開2002−356771号公報 特開2003−119564号公報
ところでこのようなプラズマCVD装置を使って、例えば図2に示すようなラインアンドスペーサパターンなど、アスペクト比を有する構造を金属膜により覆う場合、特に膜質が不良となりやすい凹部において膜密度を向上させるため、図3に示すように、前記図1のプラズマCVD装置100において前記サセプタ102を高周波バイアスが印加されるサセプタ102Aに置き換えたプラズマCVD装置100Aを使い、前記サセプタ102Aに高周波バイアスを印加しながら金属膜を堆積することが行われている。このような高周波バイアスにより、サセプタ102およびその上の被処理基板Wは負電位にバイアスされ、その結果、前記被処理基板W上に堆積した金属膜は、プラズマ中のAr+イオンなどによりスパッタエッチング作用を受ける。このように堆積作用とスパッタエッチング作用が競合する条件下で形成された金属膜は膜密度が高く、比抵抗が低い好ましい特徴を有する。
図3を参照するに、前記サセプタ102Aは典型的にはAlNのような絶縁体より構成されており、前記ヒータ103の他に、電極102Aが埋設されている。前記電極102Aに高周波源102Bより前記高周波源118とは異なる周波数の高周波を整合器102Cを介して供給した場合、プラズマ中のイオンと電子の質量差に起因して前記被処理基板Wの表面にプラズマが排除されたプラズマシースが形成され、かかるプラズマシース中において生じる電位差により、プラズマ中のイオンが加速され、前記被処理基板Wの表面に堆積した金属膜に衝突する。図3のような従来のプラズマCVD装置100Aでは、サセプタ102Aがスパッタエッチングを受けやすいAlNより形成されているため、前記サセプタ102のうち、被処理基板Wで覆われない部分は、被処理基板Wと同程度の厚さの石英カバー102aにより覆われている。
一方、図3の基板処理装置100Aにおいて前記被処理基板Wに金属膜を堆積した場合、金属膜は被処理基板Wのみならず、前記石英カバー102a上にも堆積してしまい、このため頻繁なクリーニングを行って前記石英カバー102a上に堆積した金属膜を除去する必要が生じていた。前記石英カバー102aの表面に金属膜が堆積したまま基板処理を継続すると、前記電極102Aが基板Wおよび石英カバー102a上に堆積した金属膜により遮蔽されてしまい、所望のスパッタエッチング作用が得られなくなる。また基板処理を繰り返すうちに基板処理条件が変化してしまい、最初に処理された基板と後で処理された基板とで、金属膜の膜密度や比抵抗をはじめ、膜質に変化が生じてしまう。
本発明は上記の問題点を解決した、新規で有用な基板処理装置を提供することを概括的課題とする。
本発明は上記の課題を、排気装置により排気され、プロセス空間を画成する処理容器と、前記プロセス空間に処理ガスを供給する処理ガス供給機構と、前記プロセス空間内にプラズマを生成させるプラズマ源と、前記プロセス空間内に被処理基板を保持するように配設されたサセプタと、前記サセプタ中に埋設された電極と、前記電極に高周波電力を供給する高周波源とを備えた基板処理装置であって、前記サセプタ上には、前記被処理基板Wを保持する絶縁カバーが、前記サセプタ表面を覆うように形成されており、前記絶縁カバーは、前記被処理基板が載置される第1の領域と、前記第1の領域を囲む第2の領域とよりなり、前記第1の領域は、前記第2の領域よりも大きな厚みを有し、前記第2の領域は、前記高周波源より前記サセプタに高周波電力を供給した場合、前記第2の領域上に膜が形成されない2〜5mmの厚さに形成されていることを特徴とする基板処理装置により、解決する。
本発明によれば、前記絶縁カバーの厚さを前記第2の領域において減少させることにより、この部分においてイオンの加速電界が増大し、スパッタエッチング作用が増大する。これにより、前記第1の領域において被処理基板上に所望の膜が堆積しても、前記第2の領域において膜の堆積が抑制され、エッチング条件のシフトなどの問題を生じることなく、メンテナンスの回数を削減でき、基板処理の効率を向上させることができる。
[原理]
図4は、本発明の原理を示す。ただし図4は、本発明によるサセプタ22の構成を示す。
図4を参照するに、サセプタ22はAlNなどの絶縁性セラミックより構成された本体22Aよりなり、図1のサセプタ102と同様に前記本体22A内部には前記電極102Aと同様な電極22Bおよび前記ヒータ103と同様なヒータ23が埋設されている。前記電極22Bには図1の高周波源102Bに対応する高周波源22Cより、13.56MHzの高周波パワーが供給され、被処理基板Wに基板バイアス(直流バイアス)を形成する。
前記本体22Aは平坦な表面を有し、さらに前記本体22A上には、石英ガラスカバー22aが装着されており、前記被処理基板Wはこの石英ガラスカバー22a上に載置されている。
図4に示すように前記石英ガラスカバー22aは薄い外側領域22a1と前記外側領域22a1に囲まれ被処理基板Wを保持する厚い内側領域22a2とよりなり、前記内側領域22a2と外側領域22a1との間には3〜10mmの段差dが形成されている。また図示の例では前記内側領域22a2は前記被処理基板Wと同一の大きさを有している。また基板がすれないように、ガイドを設けてもよい。
このようなサセプタ22を図1のようなプラズマCVD装置中に導入し、プラズマを励起すると同時に前記高周波源22Cより基板バイアスを電極22Bに印加した場合、基板バイアスの効果により、前記サセプタ本体22A上には厚さがDの、プラズマが排除されるシース領域22Sが形成される。前記内側領域22a2よりも外側領域22a1の方が、厚さDは大きい。前記厚さDは1mm以下である。
図5(A),(B)は、かかるシース領域22Sにおける電位分布を、図4のモデル構造について示す図である。
図5(A)を参照するに、図4の構造において前記シース領域22Sは前記電極22Bとプラズマとの間でキャパシタを形成し、前記石英ガラスカバー22aは、前記キャパシタ中に挿入された比誘電率がεqの誘電体として扱われる。
図5(B)は、前記プラズマシース22S中において生じる電界、すなわち直流バイアス電圧Vdcの分布を示す。
図5(B)を参照するに、バイアス電圧Vdcは前記電極22Bの位置において最大値V0をとり、前記プラズマの下端部に向かって、
Figure 0004398802
に従って変化する。
すなわち、前記石英ガラスカバー22aの領域22a1においては、前記領域22a2におけるよりも大きなバイアス電界、したがってバイアス電圧が生じるのがわかる。
図6(A)は、図1のプラズマCVD装置において生じるスパッタ率と基板バイアス電圧Vdcとの関係を、図6(B)は同じ堆積装置中における膜の堆積速度と基板バイアス電圧Vdcとの関係を示す。
図6(A)を参照するに、基板バイアス電圧Vdcがある臨界値Vdc0以下では、被処理基板W上に形成された膜にスパッタは生じないのに対し、前記臨海値Vdc0を超えるとスパッタが生じ、基板バイアス電圧Vdc、すなわち前記高周波源22Cが供給する高周波パターとともに、スパッタ率が増大するのがわかる。これに対応して、前記被処理基板W上に堆積する膜の堆積速度が、図6(B)に示すように減少する。
そこで本発明においては、前記石英カバー22aの段差dを、前記領域22a1におけるバイアス電圧Vrが前記臨界値Vdc0を超えるように、また前記領域22a2におけるバイアス電圧VWが前記臨界値Vdc0以下になるように設定する。前記臨界値Vdc0はTi膜あるいはTa膜を堆積する場合、約−10Vとなる。図4の段差dは、例えば7mmに設定することができる。
[第1実施例]
図7は、本発明の第1実施例によるプラズマCVD装置20の構成を示す。
図7を参照するに、プラズマCVD装置20は、排気管39を介して排気装置50により排気されるプロセス空間21Aを画成する処理容器21を有し、前記プロセス空間21A中には図4で説明したサセプタ22が納められている。
すなわち前記サセプタ22はAlNよりなるサセプタ本体22Aを有し、前記サセプタ本体22A中には電極22Bが埋設されている。前記電極22Bは高周波源22Cよりインピーダンス整合器22Dを介して周波数が13.56MHzの高周波を供給され、基板バイアスVdcを発生する。また前記サセプタ本体22A上には被処理基板Wを保持する領22a2とその周囲を囲む、厚さがより小さな2〜5mmの値を有する周辺領域22a1とを有する石英ガラスカバー22aが被せられている。図示の例では、前記石英カバー22aの周辺領域22a1は、さらに前記サセプタ本体22Aの側壁面をも覆っている。
一例を挙げると、前記石英カバー22aは前記周辺領域22a1において2mmの厚さを有し、前記内側域22a2において10mmの厚さを有する。また前記電極22Bから測った前記周辺領域22a1の高さdrは3mm、前記電極22Bから測った前記内側領域22a2の高さdWは11mmに設定される。
前記サセプタ22にはヒータ23が埋め込まれ、前記ヒータ23を駆動電源24より駆動することにより、前記被処理基板Wが所定の温度に加熱される。また前記処理容器21の上部21aには、前記サセプタ22上の被処理基板Wに対向するように、金属部材(Al,Ni、その合金)よりなるシャワーヘッド40が絶縁部材25を介して設けられている。
前記シャワーヘッド40の上面には、TiCl4などの原料ガスを導入するためのガス導入口26と、H2などの還元ガスを導入するためのガス導入口27とが形成されており、前記ガス導入口26は、シャワーヘッド40の内部において分岐された多数の原料ガス通路28と接続され、各々の原料ガス通路28は、対応する原料ガス吐出孔29に接続されている。一方前記導入口27は、シャワーヘッド40の内部において分岐された多数の還元ガス通路30に接続されており、各々の還元ガス通路30は、対応する還元ガス吐出孔31に接続されている。このような、いわゆるポストミックスタイプのシャワーヘッド40では、シャワーヘッド内部で原料ガスと還元ガスが混合されることがなく、したがってシャワーヘッド40内部において原料ガスの還元反応が生じることがない。
前記ガス導入口26には、バルブ35及びマスフローコントローラ36を介してTiCl4などの原料ガス供給源32とArガスなどの不活性キャリアガス供給源33とが接続されており、前記原料ガス供給源32からの原料ガスがキャリアガス供給源33からのキャリアガスにより運搬され、前記処理容器21内のプロセス空間に供給される。また前記ガス導入口27には、バルブ35及びマスフローコントローラ36を介して還元ガス源34が接続されており、H2源34からのH2ガスが前記処理容器21内に供給される。なお、図示はしていないが、プラズマCVD装置20には、前記処理容器21内に窒素などの別の不活性ガスを供給するラインも設けられている。
さらに前記シャワーヘッド40には、整合器37及び周波数を制御するマッチャー41を介して高周波電源38が接続されており、前記高周波電源38から前記シャワーヘッド40に高周波電力を、前記マッチャー41を介して供給することにより、前記処理容器21中に供給されたガスがプラズマ励起され、これにより成膜反応が進行する。
前記プラズマCVD装置20によりシリコン基板表面にTi膜を形成する場合、まず前記ヒータ23により前記サセプタ22を前記サセプタ22上にシリコン基板を載置しない状態において580℃の温度に加熱し、同時に前記排気装置50により処理容器21内のプロセス空間21Aを排気する。
次に前記ガス源33および34よりArガス及びH2ガスを前記処理容器21中にそれぞれ300SCCMおよび150SCCMの流量で導入し、前記プロセス空間21Aのプロセス圧を666Paに設定する。
さらに前記高周波電源118から前記シャワーヘッド40に周波数が450kHzの高周波電力を350Wのパワーで供給し、前記プロセス空間21A中にプラズマを生成する。さらに前記プラズマを維持した状態で、前記プロセス空間21A中にTiClガスを5SCCMの流量で供給し、前記処理容器21の内壁やシャワーヘッド40など、処理容器内部材の表面にプリコート処理を行う。
その後、前記TiCl4ガスの供給を停止し、前記処理容器21内にシリコン基板を前記被処理基板Wとして導入し、前記サセプタ22を覆う石英カバー22a上に載置する。
さらに前記ヒータ103を駆動することにより前記サセプタ102を加熱し、前記シリコン基板Wを所定温度に加熱するとともに、前記サセプタ22に前記高周波源22Cより周波数が13.56MHzの高周波が100Wのパワーで供給され、前記直流バイアスVdcとして、−10Vの電圧が印加される。
次に前記プリコートと同じ条件で前記ガス源32よりTiCl4ガスを、前記ガス源34からの水素ガスおよび前記ガス源33からのArキャリアガスとともに供給し、前記被処理基板W上にTi膜の成膜処理を30秒間行う。
このような工程では、前記内側領域22a2上に保持された被処理基板WにはTi膜が堆積するのに対し、前記周辺領域22a1上にはTi膜の堆積は生じない。
さらに前記基板Wは、様々な活性素子が形成され絶縁膜で覆われたシリコン基板、あるいはさらに多層配線構造が形成されたシリコン基板であってもよい。
図8は、図7のサセプタ22の変形例を示す図である。ただし図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図8を参照するに、サセプタ22は中央部の中空支柱22Pにより支えられており、前記ヒータ23を駆動するリード線23L,23Mが前記支柱22P内を通される。
前記サセプタ本体22A中には電極23Bが埋設されており、さらに前記本体22A,ヒータ23、電極22Bおよび石英ガラスカバー22aを貫通して、リフタピン22Pを通される貫通孔22Hが形成されている。前記リフタピン22Pはアーム22Nにより結合され、部材22Mにより上下に駆動される。

[第2実施例]
図9は、本発明の第2実施例によるプラズマエッチング装置60の構成を示す。
このようなプラズマエッチング装置60においても、被処理基板W上の金属層をドライエッチングする場合、エッチングされた金属がサセプタ上に再堆積し、基板バイアスの効果を遮蔽する場合があり、このため従来はサセプタの頻繁なクリーニングを必要としていた。
図9を参照するに、プラズマエッチング装置60は排気ポート61Aにおいてポンプ62により排気される処理容器61を有し、前記処理容器61中には、冷熱媒通路63aを形成された略円柱状のサセプタ支持台63Aが、絶縁膜63Iを介して形成される、さらに前記サセプタ支持台63A上には、直流電源63dにより駆動され静電チャックを構成する電極板63bを埋設されたサセプタ63Bが形成される。なお図示の例では、前記サセプタ支持台63A上に前記サセプタ63Bを囲むように、シリコンなどの導電性材料よりなるリング状のフォーカスリング63Cが形成されている。
さらに前記サセプタ63B上には、図7の実施例と同様な石英カバー64が形成されており、被処理基板Wはかかる石英カバー64上に保持される。
前記処理容器61中には、さらに前記石英カバー64上の被処理基板Wに対向するように上部電極64が、前記処理容器61から絶縁部材61Bにより絶縁されて設けられており、前記上部電極のうち、前記被処理基板Wに対向する面には多数のガス吐出口65aを形成されたシャワーヘッド65Aが形成されている。
前記シャワーヘッド65Aには処理ガス源66Aより、MFC66Bおよびバルブ66Cを介して、例えばC5F8やC4F8などのエッチングガスが、ArやHeなどの希ガス、あるいは窒素ガスとともに供給される。
その際、前記上部電極21に高周波源67Aから、整合器67Bを介して周波数が50〜150MHz、例えば60MHzの高周波を供給することにより、前記処理容器61中に高周波プラズマを励起することができる。
さらに図9の構成では、前記サセプタ保持台63Aに高周波源68Aから整合器68Bを介して周波数が1〜4MHzの高周波が供給され、これにより前記被処理基板Wには負のバイアス電圧が発生する。
本発明では先の実施例と同様に、石英カバー64の周辺部に段差dを形成しているため、前記周辺部において強力なスパッタ作用が生じ、石英カバー64の周辺部における金属膜の堆積を抑制することができる。

[第3実施例]
図10は、本発明の第3実施例による基板処理装置の構成を示す。ただし図10中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図10を参照するに、本実施例では前記TiCl4ガス、Arガスおよび水素ガスの供給ラインに設けられたバルブ35を制御する制御装置51が設けられ、さらに前記制御装置51は前記プラズマ源38の駆動をも制御する。
図11は、前記制御装置51の制御下で行われるTi膜の成膜工程を示す。
図11を参照するに、最初にステップ1で前記処理容器21内のプロセス空間21AがArガス源33からのArガスによりパージされ、次にステップ2において前記プロセス空間21A中にTiCl4ガス源32からのTiClガスが導入される。このようにして導入されたTiCl4ガスは前記被処理基板Wの表面に化学吸着し、非常に薄い、1〜数原子層の厚さのTiCl4膜が被処理基板Wの表面に形成される。
次にステップ3において前記プロセス空間21A中のTiCl4ガスは再びArガスを導入することによりパージされ、ステップ4において前記水素ガス源34より水素ガスが前記プロセス空間21A中に導入される。
ステップ4では同時に前記制御装置51が前記プラズマ源38を駆動し、これにより前記プロセス空間21Aには前記水素ガスの励起により水素ラジカルが形成される。このようにして形成された水素ラジカルは前記被処理基板Wの表面に吸着していたTiCl4分子を還元し、1〜数原子層の厚さにTi膜が形成される。
ステップ1〜4の工程において前記プラズマ源22Cは前記電極22Bに周波数が13.56MHzの高周波を供給し続けており、前記ステップ4においてプラズマが前記プロセス空間21A中に形成されると、同時に形成されたArなどのイオンが前記被処理基板W表面のTi膜に衝突し、膜密度が向上する。
またこれと同時に、前記石英カバー22aの外側領域22a1に堆積したTi膜が、先に説明したスパッタエッチングにより除去される。
前記ステップ4の後は、ステップ1〜4のプロセスが繰り返される。
本実施例によれば、高品質のTi膜を少しずつ、理想的には1原子層ずつ形成することができ、膜密度の高い、比抵抗の低い優れたTi膜が得られる。もちろん、本実施例において他の金属原料ガスを使うことにより、Ta膜など、他の金属膜を形成することもできる。Ta膜を形成する場合には、例えばTaCl5を原料として使えばよい。
以上、本発明を平行平板型のプラズマ処理装置を例に説明したが、本発明は平行平板型の装置に限定されるものではなく、例えば図12に示すようにベルジャー型の処理容器91の外部に高周波コイル92を巻回した誘導結合型プラズマ処理装置90においても、あるいは図示は省略するが、外部のプラズマ源からプラズマを処理容器中に導入するECR型のプラズマ処理装置においても有効である。
従来の平行平板型基板処理装置の構成を示す図である。 図1の基板処理装置において実行される金属膜の成膜プロセスの例を示す図である。 図1の基板処理装置において基板バイアスを行った例を示す図である。 本発明の原理を説明する図である。 (A),(B)は、本発明の原理を説明する別の図である。 (A),(B)は、本発明の原理を説明する別の図である。 本発明の第1実施例による基板処理装置の構成を示す図である。 一変形例によるサセプタの構成を示す図である。 本発明の第2実施例による基板処理装置の構成を示す図である。 本発明の第3実施例による基板処理装置の構成を示す図である。 本発明の第3実施例による基板処理プロセスを示す図である。 本発明の他の実施例を示す図である。
符号の説明
10,20,60,80,90,100,100A 基板処理装置
21,91,101 処理容器
21A,101A プロセス空間
21a,101a 処理容器上部
22a 絶縁カバー
22a1 周辺領域
22a2 内側領域
22 サセプタ
22A サセプタ本体
22B 電極
22C 高周波電源
22D 整合器
23 ヒータ
24 ヒータ電源
25,105 絶縁体
26,27,28,29,30,31、106,107,108,109,110,111 ガス通路
32,33,34,112,113,114 ガス源
35,115 バルブ
36,116 MFC
37,117 整合器
38,118 高周波源
39,119 排気管
40,130 シャワーヘッド
41,121 マッチャー
50,120 排気装置
51 制御装置
92 高周波コイル

Claims (13)

  1. 排気装置により排気され、プロセス空間を画成する処理容器と、
    前記プロセス空間に処理ガスを供給する処理ガス供給機構と、
    前記プロセス空間内にプラズマを生成させるプラズマ源と、
    前記プロセス空間内に被処理基板を保持するように配設されたサセプタと、
    前記サセプタ中に埋設された電極と、
    前記電極に高周波電力を供給する高周波源と
    を備えた基板処理装置であって、
    前記サセプタ上には、前記被処理基板Wを保持する絶縁カバーが、前記サセプタ表面を覆うように形成されており、
    前記絶縁カバーは、前記被処理基板が載置される第1の領域と、前記第1の領域を囲む第2の領域とよりなり、
    前記第1の領域は、前記第2の領域よりも大きな厚みを有し、
    前記第2の領域は、前記高周波源より前記サセプタに高周波電力を供給した場合、前記第2の領域上に膜が形成されない2〜5mmの厚さに形成されていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記絶縁カバーは、石英ガラスよりなることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記サセプタ表面はAlNよりなることを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 前記サセプタは平坦な表面を有し、前記絶縁カバーは前記第1の領域が上方に突出していることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の基板処理装置。
  5. 前記高周波源は、前記電極に高周波パワーを、前記絶縁カバー表面において、前記絶縁カバー表面に堆積する膜にスパッタエッチングが生じるような条件で供給することを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の基板処理装置。
  6. 前記高周波源は、前記高周波パワーを、前記被処理基板表面に膜の堆積が生じるような条件で供給することを特徴とする請求項記載の基板処理装置。
  7. 前記処理ガスは、前記被処理基板表面に膜の堆積を生じるようなガスであることを特徴とする請求項1〜6のうち、いずれか一項記載の基板処理装置。
  8. 前記処理ガスは、前記被処理基板表面に金属膜の堆積を生じるようなガスであることを特徴とする請求項1〜7のうち、いずれか一項記載の基板処理装置。
  9. 前記さらに前記処理ガス供給機構と前記排気装置とを交互に作動させる制御系を備えたことを特徴とする請求項7または8記載の基板処理装置。
  10. 前記処理ガスは、前記被処理基板表面をエッチングするようなガスであることを特徴とする請求項1〜6のうち、いずれか一項記載の基板処理装置。
  11. 前記プラズマ源は、前記サセプタ上の被処理基板に対向するように配設された電極を含むことを特徴とする請求項1〜10のうち、いずれか一項記載の基板処理装置。
  12. 前記プラズマ源は、前記処理容器外部に巻回されたコイルを含むことを説く請求項1〜10のうち、いずれか一項記載の基板処理装置。
  13. 前記第1の領域は、前記被処理基板と同一の大きさを有することを特徴とする請求項1〜12のうち、いずれか一項記載の基板処理装置。
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