JP5975694B2 - ガスメータ - Google Patents
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また、ガス出口に接続された配管やガス機器などでガスの漏洩があるか否かを確認するため、内管漏洩警報と称される安全対策が講じられている。具体的には、ある一定の期間(例えば、30日)内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知し、ガスの使用量がゼロになったことがなければ、配管やガス機器などでガスの漏洩が生じているものと判断し、ガスの通流を停止するなどの安全対策が講じられている。
すなわち、燃料電池は、原則的に常時連続して一定量のガスを使用するため、燃料電池を使用している限りガスの使用量がゼロになることはなく、したがって、上述した内管漏洩警報による安全対策の実施が不可能になるという問題がある。
そこで、従来では、燃料電池を使用している場合であれば、内管漏洩警報を実施するにあたり、例えば、1日の間、燃料電池の作動を完全に停止し、その間においてガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知して、内管漏洩警報による安全対策を実施していたのが実状である。
また、2つのガス出口の他方が、不定量のガスを使用するガス機器、例えば、調理用のガス器具や給湯器などの一般的なガス機器を接続する不定量ガス出口に構成され、その不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路にはガス流量計測部が設けられているので、そのガス流量計測部で計測した流量を積算することにより、不定量ガス出口に接続したガス機器によるガスの使用総流量を知ることができ、それに定量ガス使用機器によるガスの使用総流量を加算することで、不定量ガス出口と定量ガス出口を通して使用されたガスの総使用量を確実に知ることができる。
そして、不定量ガス出口に接続された配管やガス機器などでのガスの漏洩検知に際しては、不定量ガス流路に設けられたガス流量計測部による計測結果に基づいて、ある一定の期間内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知することにより実施することができる。つまり、定量ガス出口に接続された燃料電池などの定量ガス使用機器を停止させることなく、不定量ガス出口に接続された配管やガス機器などの内管漏洩警報を実施することができるので、定量ガス使用機器の稼働率の低下と劣化の早期化を確実に回避することができる。
一方、不定量ガス流路側においては、例えば、上述したガス流量計測部により過大流量の通流を検知することが可能であるため、不定量ガス出口に接続された配管やガス器具などのガス漏洩に対しても確実に対処することができる。
このように、過大流量の通流に対して、定量ガス流路と不定量ガス流路とで各別に対応するように構成することで、過大流量の検知精度が向上し、確実な検知と迅速な対処が可能となる。
そして、不定量ガス流路には副ガス遮断弁が設けられているので、不定量ガス出口に接続された配管側での突発的なガス漏洩に対しては、副ガス遮断弁の閉弁により確実に対処することができる。
それに加えて、圧力センサが副ガス遮断弁の下流側に設けられているので、不定量ガス出口に接続された配管やガス機器などで漏洩が発生し、その漏洩箇所を補修した後に、漏洩箇所の補修の良否を確認することができる。
すなわち、不定量ガス出口に接続された全てのガス機器の弁を閉弁し、副ガス遮断弁を開弁して配管およびガス機器にガスを流入させた後に副ガス遮断弁を閉弁し、圧力センサにより不定量ガス流路のガス圧を検出する。そして、不定量ガス流路においてガス圧の低下がなければ、漏洩箇所の補修が完了しているのであり、副ガス遮断弁を開弁して通常の使用状態に戻すことになる。また、ガス圧の低下があれば、漏洩箇所の補修が完了していないのであり、再び漏洩箇所の補修を行うことになるが、圧力センサが設定値以上のガス圧の低下を検出すると、主ガス遮断弁がガスの通流を停止するので、漏洩箇所の補修の良否確認の際に多量のガスが流出することを未然に防ぐことができる。
このガスメータは、例えば、各住戸などに設置されてガス料金の課金のために使用される都市ガス用のガスメータで、図1に示すように、そのガスメータ1は、ガス供給管2側に接続されるひとつのガス入口3と、ガス機器4、5に接続される2つのガス出口6、7が設けられている。
2つのガス出口6、7の一方は、連続的(定状的)に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器としての燃料電池4を接続するための定量ガス出口6に構成され、定量ガス用配管8を介して燃料電池4の燃料ガス流入口4aに接続されている。
2つのガス出口6、7の他方は、不定量のガスを使用する一般的なガス機器5、例えば、調理用のガス器具や給湯器などを接続するための不定量ガス出口7に構成され、不定量ガス用配管9を介して各種のガス機器5に接続されている。
不定量ガス流路12には、不定量ガス流路12を通流するガスの流量を計測する超音波式のガス流量計測部15が設けられている。つまり、ガス流量計測部15が、不定量ガス流路12にのみ設けられ、そのガス流量計測部15と制御装置16などにより超音波式のガス流量計17が構成されている。
そして、不定量ガス流路12のガス流量計測部15の下流側には、不定量ガス流路12にガスの流量異常が生じるとガスの通流を停止する副ガス遮断弁18が設けられ、その下流側には、不定量ガス流路12のガス圧を検出する圧力センサ19が設けられている。
制御装置16は、両送受信器20、21に駆動パルスを送って超音波を発生させ、上流側送受信器20は、制御装置16からの駆動パルスに応じて超音波を下流側送受信器21に向けて送信し、下流側送受信器21は、その超音波の受信を電気信号により制御装置16に送信する。同様に、下流側送受信器21は、制御装置16からの駆動パルスに応じて超音波を上流側送受信器20に向けて送信し、上流側送受信器20は、その超音波の受信を電気信号により制御装置16に送信する。
具体的には、上流側送受信器20から下流側送受信器21への伝播時間(順方向伝播時間)と下流側送受信器21から上流側送受信器20への伝播時間(逆方向伝播時間)との差に基づいてガスの流速を算出し、算出した流速に不定量ガス流路12の断面積を乗じてガス流量を導出する。
そして、制御装置16の流量積算手段16bが、流量導出手段16aから送られてくるガス流量を積算して積算ガス流量を算出し、その算出結果を制御装置16に設けられた外部表示手段16cに表示するように構成されている。
定量ガス流路11に流入したガスは、定量ガス出口6から定量ガス用配管8を通して、燃料ガス流入口4aから燃料電池4に供給され、燃料電池4の燃料に供される。燃料電池4は、連続的に一定量(例えば、300L/h)のガスを使用するため、定量ガス流路11には、通常、燃料電池4により定められる設定量のガスが通流し、例えば、燃料電池4の作動時間などから定量ガス流路11を通流するガスの使用総流量を知ることができる。
しかし、例えば、定量ガス用配管8が損傷してガス漏れが生じたり、誤って定量ガス用配管8に燃料電池4以外のガス機器を接続して、定量ガス流路11に設定量(例えば、400L/h)以上のガスが通流すると、過大流量防止機構14が作動してガスの通流を停止し、必要に応じて適宜報知手段にてその旨を報知する。
また、ガス流量計17は、ある一定の期間(例えば、30日)内において、ガスの使用量がゼロになったことがあるか否かを検知しており、ゼロになったことがあれば、不定量ガス用配管9やそれに接続のガス機器5などでガスの漏洩はないものと判断してガスの通流を継続し、ゼロになったことがなければ、ガスの漏洩が生じているものと判断してガス遮断弁18を閉じてガスの通流を停止する。
それに加えて、不定量ガス出口7に接続された不定量ガス用配管9やそれに接続のガス機器5などで漏洩が発生し、その漏洩箇所を補修した後においては、副ガス遮断弁18とその下流に設けられた圧力センサ19を使用して漏洩箇所の補修の良否を確認することができる。
つまり、不定量ガス用配管9に接続された全てのガス機器5の弁を閉弁し、副ガス遮断弁18を開弁して不定量ガス用配管9およびガス機器5にガスを流入させた後に副ガス遮断弁18を閉弁し、圧力センサ19により不定量ガス流路12のガス圧を検出する。不定量ガス流路12においてガス圧の低下がなければ、漏洩箇所の補修が完了しているのであり、副ガス遮断弁18を開弁して通常の使用状態に戻す。また、ガス圧の低下があれば、漏洩箇所の補修が完了していないので、再び漏洩箇所の補修を行うことになり、その場合、圧力センサ19が設定値以上のガス圧の低下を検出すると、主ガス遮断弁13がガスの通流を停止するので、漏洩箇所の補修の良否確認の際に多量のガスが流出することを未然に防ぐことができる。
先の実施形態では、ガスメータ1として各住戸に設置する都市ガス用のガスメータを示したが、特に住戸に設置する都市ガス用のガスメータに限るものではなく、その他、各種のガスメータにも適用可能である。
また、主ガス流路10に主ガス遮断弁13を設け、定量ガス流路11に過大流量防止機構14を設け、不定量ガス流路12に副ガス遮断弁18と圧力センサ19を設けた例を示したが、本発明を実施するに際し、これら主ガス遮断弁13、過大流量防止機構14、副ガス遮断弁18、および、圧力センサ19については、必ずしも絶対に不可欠なものではなく、これらの全てまたは一部を省略して実施することもできる。
3 ガス入口
4 定量ガス使用機器としての燃料電池
4a 燃料電池の燃料ガス流入口
5 ガス機器
6 定量ガス出口
7 不定量ガス出口
8 定量ガス用配管
9 不定量ガス用配管
10 主ガス流路
11 定量ガス流路
12 不定量ガス流路
13 主ガス遮断弁
14 過大流量防止機構
15 ガス流量計測部
18 副ガス遮断弁
19 圧力センサ
Claims (5)
- ガス入口とガス出口を備え、前記ガス入口から流入してガス出口から流出するガスの流量を計測するガス流量計測部を備えているガスメータであって、
前記ガス入口がひとつ、前記ガス出口が2つ設けられ、その2つのガス出口の一方が、連続的に一定量のガスを使用する定量ガス使用機器にガスを供給する定量ガス用配管を接続する定量ガス出口に構成され、他方が不定量のガスを使用するガス機器にガスを供給する不定量ガス用配管を接続する不定量ガス出口に構成され、前記ガス入口に連通する主ガス流路が、前記定量ガス出口に連通する定量ガス流路と前記不定量ガス出口に連通する不定量ガス流路に分岐され、前記ガス流量計測部が、前記不定量ガス流路にのみ設けられているガスメータ。 - 前記定量ガス流路に設定量以上のガスが通流するとガスの通流を停止する過大流量防止機構が、前記定量ガス流路に設けられている請求項1に記載のガスメータ。
- 前記主ガス流路のガスの通流を停止する主ガス遮断弁が、前記主ガス流路に設けられ、前記不定量ガス流路のガスの通流を停止する副ガス遮断弁が、前記不定量ガス流路に設けられている請求項1または2に記載のガスメータ。
- 前記不定量ガス流路のガス圧を検出する圧力センサが、前記不定量ガス流路における前記副ガス遮断弁の下流側に設けられ、その圧力センサが設定値以上のガス圧の低下を検出すると、前記主ガス遮断弁がガスの通流を停止する請求項3に記載のガスメータ。
- 前記定量ガス出口が、燃料電池の燃料ガス流入口を接続する燃料電池用ガス出口である請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスメータ。
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