JP5975627B2 - 炭化珪素半導体装置の製造方法及びその検査方法、並びに、炭化珪素半導体ウェハの製造方法及びその検査方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法及びその検査方法、並びに、炭化珪素半導体ウェハの製造方法及びその検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法及びその検査方法、並びに、炭化珪素半導体ウェハの製造方法及びその検査方法に関する。
炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)に比べて絶縁破壊電界が1桁大きく、バンドギャップが約3倍大きく、また、熱伝導率が3倍程度高い等の特性を有することから、パワーデバイス、高周波デバイス、高温動作デバイス等への応用が期待されている。特に、ショットキーバリアダイオード(SiC−SBD)は既に実用化されている。
かかるSiCデバイス(炭化珪素半導体装置)は、昇華再結晶法等で成長させたSiCのバルク単結晶から加工して得られたSiC単結晶基板上に、化学的気相成長法(Chemical Vapor Deposition:CVD)等によってデバイスの活性領域となるSiCエピタキシャル膜を成長させたSiCエピタキシャルウェハを用いて作製されるのが一般的である。
SiC単結晶基板には多くの結晶欠陥が存在し、その結晶欠陥はエピタキシャル膜に伝播することが知られている。また、エピタキシャル膜の成膜中に欠陥が形成されることもある。
SiC単結晶基板やSiCエピタキシャル膜に欠陥を有するSiCエピタキシャルウェハを用いてデバイスを作製すると、耐圧低下やリーク電流の増大等を招いてしまう。従って、SiCエピタキシャルウェハにおいて欠陥を有さない部分に形成したデバイスと、欠陥を有する部分に形成したデバイスとを識別する必要がある。
また、基板やエピタキシャル膜に欠陥がない場合でも、SiCデバイスの作製時に欠陥あるいは不良箇所が形成されてしまう場合もある。
SiCエピタキシャルウェハを用いて作製したSiCデバイスが有する欠陥又は不良(故障)箇所(以下、単に「欠陥」という)を検出・評価する方法として、フォトエミッション顕微鏡(PEM)法が知られている(例えば、非特許文献1)。PEM法は、SiCデバイス等の半導体デバイスの異常動作に伴い発生する微弱な発光を検出することで、欠陥位置を特定できる手法である。
非特許文献1では、PEMを用いてSiCのpinダイオードの欠陥評価の結果が示されている。
PEMはリアルタイムのフォトエミッション現象を観察することができ、CCDカメラを組み合わせて、フォトエミッション像のリアルタイムの変化を記録することもできる。非特許文献2には、MOS(ポリシリコン膜/熱酸化膜/SiCエピタキシャル膜)キャパシタ構造の熱酸化膜について、電流を流してPEM像をリアルタイムで観察し、熱酸化膜内の絶縁破壊を起こす位置を特定した例が示されている。
以上のように、フォトエミッション顕微鏡(PEM)法は、SiCデバイスの欠陥評価に対して有益な情報を提供することができる。
また、SiCデバイス等の半導体デバイスの欠陥を検出・評価する他の方法として、デバイス通電時の欠陥の発熱をサーモビューアや液晶の偏光の温度依存性を利用して検出する発熱解析法が知られている(例えば、特許文献1)
特開2009−288090号公報
Material Science Forum Vols. 483-485 (2005) pp773-776 Material Science Forum Vols. 679-680 (2011) pp378-381
しかしながら、非特許文献1及び2に示すような従来のフォトエミッション顕微鏡(PEM)を用いてSiCデバイスの欠陥を評価する場合、表面の電極が発光を観察する際の障害となるため、通常はSiCデバイスの裏面に形成した裏面電極の少なくとも一部を研磨して除去し、基板の裏面から基板を介して発光を観察している。そのため、試料はチップ状態でおもて面側をハンダ付けしなければならず、測定に時間がかかり、また、裏面の研磨を適切に行わないと曇ってしまって、発光が正確に観察できないという問題があった。また、基板の裏面から基板を介して発光を観察するので、基板の厚さの分、高分解能で欠陥の位置情報を得ることは困難であった。さらに、この場合、チップごとに裏面電極を剥がして検査するため、ウェハに作製した全チップを検査するには長時間を要するという問題があった。
また、特許文献1に示すような発熱解析法では、欠陥部位の発熱を金属電極を介して観察したり、または、その上の液晶を通して観察するので、金属や液晶の熱伝導により横方向に広がり、高分解能で欠陥の位置情報を得ることは困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、従来より簡易に短時間で、より高分解能でかつチップに個片化する前のウェハの状態で、炭化珪素半導体装置の欠陥の有無を検査してその良否を判断することができる炭化珪素半導体装置の製造方法及び炭化珪素半導体ウェハの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、従来より簡易に短時間で、より高分解能でかつチップに個片化する前のウェハの状態で、炭化珪素半導体装置の欠陥の有無を検査できる炭化珪素半導体装置の検査方法及び炭化珪素半導体ウェハの検査方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
(1)炭化珪素基板のおもて面に炭化珪素膜と、ショットキー電極として透明導電膜とを順に有する炭化珪素半導体装置の製造方法であって、前記炭化珪素基板の裏面に備える裏面電極と前記透明導電膜との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を前記透明導電膜を介して検出することによって、前記炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査する検査工程を含む、ことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
(2)前記透明導電膜がITO、IZO、SnO、IFO、ATO、FTO、ZnO、及び、CTOの群から選択されたいずれかからなることを特徴とする(1)に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
(3)おもて面に炭化珪素膜とショットキー電極とを順に有する複数の炭化珪素半導体装置が形成された炭化珪素半導体ウェハの製造方法であって、前記複数の炭化珪素半導体装置のうちの一部の炭化珪素半導体装置は、前記ショットキー電極が透明導電膜からなる検査用炭化珪素半導体装置であり、前記検査用炭化珪素基板の裏面に備える裏面電極と前記透明導電膜との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を前記透明導電膜を介して検出することによって、前記炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査することによって前記ウェハの良否を判定する判定工程を含む、ことを特徴とする炭化珪素半導体ウェハの製造方法。
(4)前記透明導電膜がITO、IZO、SnO、IFO、ATO、FTO、ZnO、及び、CTOの群から選択されたいずれかからなることを特徴とする(3)に記載の炭化珪素半導体ウェハの製造方法。
(5)炭化珪素基板のおもて面に炭化珪素膜と、ショットキー電極として透明導電膜とを順に有する炭化珪素半導体装置の検査方法であって、前記炭化珪素基板の裏面に備える裏面電極と前記透明導電膜との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を前記透明導電膜を介して検出することによって、前記炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査する、ことを特徴とする炭化珪素半導体装置の検査方法。
(6)おもて面に炭化珪素膜とショットキー電極とを順に有する複数の炭化珪素半導体装置が形成された炭化珪素半導体ウェハの検査方法であって、前記複数の炭化珪素半導体装置のうちの一部の炭化珪素半導体装置は、前記ショットキー電極が透明導電膜からなる検査用炭化珪素半導体装置であり、前記検査用炭化珪素基板の裏面に備える裏面電極と前記透明導電膜との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を前記透明導電膜を介して検出することによって、前記炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査することによって前記ウェハの良否を判定する、ことを特徴とする炭化珪素半導体ウェハの検査方法。
本発明の炭化珪素半導体装置の製造方法によれば、チップに個片化する前のウェハの状態で、ウェハのおもて面から、ショットキー電極である透明導電膜の直下を直接観察して、炭化珪素半導体装置の欠陥の有無を検査してその良否を判断できる。すなわち、ショットキー界面に欠陥が存在する場合、逆バイアスを印加しても通常はほとんど流れない電圧で電流が流れてしまう。そして、この電流に起因して生ずる発光現象に基づいて欠陥の検出が可能となる。従って、従来より簡易に短時間で、より高分解能で欠陥の有無を検査して、炭化珪素半導体装置の完成後に不良品を直ちに分別することができる。また、発熱解析法と比較すると、ITO等の透明導電膜は一般に金属より熱伝導率が低いため、発熱点からの横方向への熱拡散が小さく、より高い分解能で欠陥の位置を特定することが可能となる。
また、本発明の炭化珪素半導体ウェハの製造方法によれば、ウェハに、金属からなるショットキー電極を備えた通常の炭化珪素半導体装置以外に、透明導電膜からなるショットキー電極を備えた検査用の炭化珪素半導体装置を形成して、その検査用炭化珪素半導体装置についておもて面から直接、欠陥の有無やその程度を検査することにより、金属からなるショットキー電極を備えた通常の炭化珪素半導体装置の欠陥の有無の状況を推測することが可能となる。また、上記と同様の効果を得ることができる。
また、本発明の炭化珪素半導体装置の検査方法によれば、チップに個片化する前のウェハの状態で、ウェハのおもて面、ショットキー電極である透明導電膜の直下を直接観察して、炭化珪素半導体装置の欠陥の有無を検査してその良否を判断できるので、従来より簡易に短時間で、より高分解能で欠陥の有無を検査することが可能となる。
また、本発明の炭化珪素半導体ウェハの検査方法によれば、ウェハに、金属からなるショットキー電極を備えた通常の炭化珪素半導体装置以外に、透明導電膜からなるショットキー電極を備えた検査用炭化珪素半導体装置を形成して、その検査用炭化珪素半導体装置についておもて面から直接、欠陥の有無やその程度を検査することにより、金属からなるショットキー電極を備えた通常の炭化珪素半導体装置の欠陥の有無の状況を推測することが可能となる。
本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明の炭化珪素半導体装置の製造方法を用いてショットキー電極を形成した後のウェハについて、おもて面側から観察した光学顕微鏡像である。 本発明の炭化珪素半導体装置の製造方法を用いてショットキー電極を形成した後のウェハについて、裏面オーミック電極とITO膜からなるショットキー電極との間に順バイアス電圧を印加したときのIV特性を示すグラフである。 本発明の炭化珪素半導体装置の製造方法を用いてショットキー電極を形成した後のウェハについて、裏面オーミック電極とITO膜からなるショットキー電極との間に逆バイアス電圧を印加したときのIV特性を示すグラフである。 本発明の炭化珪素半導体装置の製造方法を用いてショットキー電極を形成した後のウェハについて、ショットキーダイオードの理論式に、IV特性実験で得られた結果を代入して得られた、ショットキー障壁Φbと、n値の結果を示すグラフである。 本発明の炭化珪素半導体装置の製造方法を用いてショットキー電極を形成した後の炭化珪素半導体装置について、おもて面側から観察した光学顕微鏡像である。 図15Aで示した光学顕微鏡像の欠陥部分の拡大像である。 図15Aで光学顕微鏡像を示した炭化珪素半導体装置のPEM像である。 図15A〜図15Cで示した像を得るために用いた、フォトエミッション顕微鏡(PEM)を含むシステムを用いてPEM像を得るところを示す概略摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。 本発明を適用した一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法を説明するための断面摸式図である。
以下、本発明を適用した炭化珪素半導体装置の製造方法及びその検査方法、並びに、炭化珪素半導体ウェハの製造方法及びその検査方法について、図面を用いてその構成を説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることも可能である。
本明細書において、SiC単結晶基板上に薄膜を形成したものをウェハということがあり、また、炭化珪素半導体装置の完成前の構造体についても炭化珪素半導体装置ということがある。
[炭化珪素半導体装置の製造方法]、[炭化珪素半導体装置の検査方法]
本発明の一実施形態である炭化珪素半導体装置の製造方法、及び、本発明の一実施形態である炭化珪素半導体装置の検査方法について、図面を用いて説明する。
なお、炭化珪素半導体装置の検査方法については主な内容は、後述する<欠陥検査工程>に記載する。
<n型炭化珪素層形成工程>
まず、図1に示すように、SiC単結晶基板(炭化珪素基板)1上にn型エピタキシャル層(n型炭化珪素層)2を形成する。なお、以下の説明において、SiC単結晶基板1のn型エピタキシャル層2側をおもて面1a、その反対側を裏面1bという。
次に、n型エピタキシャル層(n型炭化珪素層)2上を清浄化するために洗浄するのが好ましい。洗浄としては例えば、硫酸+過酸化水素、水酸化アンモニウム+過酸化水素、塩酸+過酸化水素、フッ酸水溶液等を用いていわゆるRCA洗浄を行う。
次に、n型エピタキシャル層2の表面を保護するために、表面に酸化膜を形成する。その後、SiC単結晶基板1の裏側のみ、ドライエッチングもしくはCMP研磨等により、n型エピタキシャル層2の形成時に生成した変性層3を取り除く。
図2は、裏面の変性層を除去した時点の状態を示す断面工程図である。
<位置決めマーカー形成工程>
次に、図3に示すように、素子パターンの形成のために、n型エピタキシャル層2の素子形成領域以外に、位置決めマーカー4を形成する。
具体的には例えば、フォトリソグラフィー法で、ステッパーおよびコーターデベロッパーを用いてレジストをパターニングし、ドライエッチングにより、n型エピタキシャル層2の所定の位置に所定の形状の溝(位置決めマーカー)を形成する。最後にレジストを有機洗浄により除去する。
<イオン注入工程>
次に、n型エピタキシャル層2上に例えば、酸化膜(SiO)からなる不純物注入用のマスク(図示せず)を形成する。このマスクは、ステッパーおよびコーターデベロッパーを用いたフォトリソグラフィーによりパターニングして、n型エピタキシャル層2の表面を覆い、不純物注入によってp型不純物領域5を形成しようとする領域に開口部を有するように形成する。そして、この開口部から露出するn型エピタキシャル層2の表面層にp型領域を形成するための不純物、例えばアルミニウム(Al)イオンを加速電圧(エネルギー)および打ち込み量を例えば、数段階制御する。具体的には例えば、加速電圧を240kV,150kV,95kV,55kV,27kV,10kVとした合計6段のイオン注入を行ない(6段注入法)、約0.3μmの深さまで均一な濃度分布に打ち込む。こうして、p型不純物領域5を形成する。
その後、フッ化水素(HF)処理により、酸化膜(SiO)マスクを除去する。
図4は、酸化膜(SiO)マスクを除去した時点の状態を示す断面工程図である。
<保護膜(炭化膜)形成工程>
次に、図5に示すように、高温度の活性化アニール処理(活性化熱処理)による表面荒れ及びバンチング、さらに基板の反りを抑制するために、ウェハのおもて面および裏面に保護膜として炭化膜6f及び6rを形成する。
具体的には、まず、酸化膜(SiO)マスクを除去したウェハをRCA洗浄した後、コーターデベロッパーにてレジストをウェハのおもて面および裏面に塗布し、クリーンオーブン中で予備ベーキングにより約3〜5μm程度の膜とする。これを、Ar雰囲気中で800℃程度で10分間程度保持して炭化し、ウェハのおもて面および裏面に炭化膜を形成する。
保護膜としての炭化膜は、スパッタ法またはCVD法による炭化膜、あるいは高周波プラズマCVD法などによるDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜などを用いることもできる。
炭化膜の膜厚は、500〜3000nmであることが好ましい。炭化膜の膜厚が500nm未満であると、後述する活性化熱処理工程において保護膜としての機能が不十分となるため好ましくない。また、炭化膜の膜厚が3000nmを超えると、基板に反りが生じたり割れたりするため好ましくない。さらに、後述する保護膜除去工程において炭化膜の除去が困難となるため好ましくない。一方、炭化膜の膜厚が上記範囲であれば、活性化熱処理の際に基板に反りや割れが生じることなく、ウェハの表面からのSi原子の昇華を抑制することができるとともに、保護膜除去工程において除去が容易となるため、好ましい。
スパッタ法によって炭化膜を形成する場合は、最初にウェハのおもて面側をスパッタ源側に向け、裏面側を基板載置側に接するように設置して、おもて面側に炭化膜を成膜する。その後、基板を反転して、裏面側をスパッタ源側に向け、おもて面側を基板載置側に接するように設置し、裏面側に成膜する。
CVD法によって炭化膜を形成する場合は、最初にウェハのおもて面側を気相反応雰囲気側(プラズマ雰囲気側)に向け、裏面側を基板載置側に接するように設置して、おもて面側に炭化膜を成膜する。その後、基板を反転して、裏面側を気相反応雰囲気側(プラズマ雰囲気側)に向け、おもて面側を基板載置側に接するように設置し、裏面側に成膜する。
<活性化アニール工程>
次に、注入した不純物(例えば、Al)が電気的キャリアとして作用するようにするために、炭化膜を両面の保護膜としてウェハを活性化熱処理(アニール)して不純物ドープ領域を形成する。活性化熱処理は、1×10―2Pa未満の真空アニール方式によって行うのが好ましい。
加熱温度は、1600〜2000℃の範囲が好ましく、1700〜1900℃の範囲がより好ましく、1700〜1850℃の範囲がもっとも好ましい。加熱温度が1600℃未満であると、注入した不純物の活性化が不十分となり好ましくない。また、2000℃を超えると保護膜があってもウェハの表面が炭化して表面が荒れる可能性があるため好ましくない。
また、加熱時間は、1〜10分で行うことが好ましく、1〜7分で行うことがより好ましく、1〜5分で行うことが特に好ましい。加熱時間が1分未満であると、不純物の活性化が不十分となるため、好ましくない。また、加熱時間が10分を超えると、保護膜があってもエピタキシャル基板の表面が炭化して表面が荒れる可能性があるため、好ましくない。
<保護膜除去工程>
次に、保護膜として用いた炭化膜6f及び6rを除去する。炭化膜の除去は、酸素雰囲気の熱酸化により炭化膜を灰化して除去する。
具体的には、熱酸化炉内に基板を設置し、例えば、流量3.5L/minの酸素を供給して1125℃で90分間加熱する条件を用いることによって、n型エピタキシャル層2及びp型不純物領域5の上の炭化膜6f及びウェハ裏面の炭化膜6rを除去することができる。次いで、フッ化水素(HF)処理により、表面酸化層を除去する。
図6は、炭化膜6f及び6rを除去した時点の状態を示す断面工程図である。
なお、ウェハは酸化炉内の基板載置上(石英ボート等)に基板両面が酸素雰囲気に十分晒されるように設置され、ウェハ両面の炭化膜を同時に灰化して除去することができる。
本実施形態では、アルミニウムの活性化率は約80%であり、十分な活性化が行なわれる。このような保護膜除去工程により、高い活性化率のp型不純物領域5を有すると共に表面が平滑なウェハを製造することができる。
なお、活性化熱処理工程は減圧方式の加熱炉を用いて行ったり、アルゴン(Ar)等の不活性ガス雰囲気の加熱炉を用いてもよい。また、加熱方式は、ランプ加熱や高周波方式を用いても良いし、電子線加熱方式を用いてもよい。
また、本実施形態においては、熱酸化を利用して炭化膜を除去したが、酸素を用いたプラズマ処理やオゾン処理によっても、炭化膜を除去することができる
<熱酸化膜形成工程>
次に、電極形成時の表面保護のために、ウェハのおもて面に熱酸化膜(SiO)9fを形成する。
具体的にはまず、ウェハをRCA洗浄後、酸素雰囲気中で1200℃程度で約30分間保持して、犠牲酸化として、20nm程度の熱酸化膜(SiO)を形成する。これは、ウェハ表面清浄化を目的とするものであり、その後、そのままフッ化水素(HF)処理により、除去する。
次に、ウェハをRCA洗浄後、酸素雰囲気中で1200℃程度で2時間程度保持し、保護膜として50nm程度の熱酸化膜9fを形成する。この際に、ウェハ裏面にも、熱酸化膜9rが形成される。
図7は、熱酸化膜9f及び熱酸化膜9rを形成した時点の状態を示す断面工程図である。
<裏面オーミック電極形成工程>
次に、ウェハの裏側すなわち、SiC単結晶基板1の裏側に、裏面オーミック電極10を形成する。
具体的にはまず、コーターデベロッパーでウェハのおもて面にレジストを塗布して保護した後、フッ酸処理で裏面の熱酸化膜9rを除去する。
次に、例えば、スパッタ法または蒸着法で、SiC単結晶基板1の裏面に、例えば、Niからなる金属膜を100nm程度形成する。
次に、熱処理(例えば、950℃の熱処理)を不活性ガス雰囲気または真空中で5分間程度行って、SiC単結晶基板とオーミックコンタクトをする裏面オーミック電極10とする。これにより、裏面オーミック電極10は、SiCとNiの反応層が形成されることにより、SiC単結晶基板1の裏面と良好なオーミックコンタクトを形成する。
図8は、裏面オーミック電極10を形成した時点の状態を示す断面工程図である。
<ショットキー電極形成工程>
次に、p型不純物領域5及びn型エピタキシャル層2上に、透明導電膜からなるショットキー電極11を形成する。
透明導電膜の材料としては、ITO、IZO、SnO、IFO(F−doped indium oxide;Fを添加した酸化インジウム)、ATO(Sb−doped tin oxide;Sbを添加した酸化スズ)、FTO(F−doped tin oxide;Fを添加した酸化スズ)、ZnO(zinc oxide;酸化亜鉛)、及び、CTO(cadmium tin oxide;酸化スズカドミウム)の群から選択されたいずれかが好ましい。
具体的には、まず、ウェハのおもて面の保護膜(熱酸化膜)9fをフッ化水素(HF)処理で除去して、図9に示すように例えば、スパッタ法により、透明導電膜11a例えば、ITO膜を好適には50〜1000nm成膜する。より好ましくは、100〜500nmとする。本発明では、おもて面から透明導電膜を介してフォトエミッション現象による発光により欠陥の有無を観察するので、1000nmを超えると、光の透過率が小さくなり、検出される発光が弱くなることから観察するのが困難になる場合があり、また、50nmより小さいと、膜質が安定せず、また、膜の強度が落ちるからである。
次に、コーターデベロッパーおよびステッパーを用いたフォトリソグラフィーによりレジストを保護膜としたショットキー電極パターンを形成し、ITO膜を溶解するエッチング液を用いたウェットエッチングによって、ITOからなるショットキー電極11を形成する。その後、レジストをアセトンやIPAなどの有機溶剤により除去する。
最後に、紫外および可視光に対する透過率の向上および導電性の向上、さらに電気特性の安定なショットキーバリア形成のための熱処理を行う。透過率の向上は、フォトルミネッセンス(PL)測定を可能にし、欠陥との対応をより詳細に解析できる利点がある。熱処理は例えば、アルゴン雰囲気下で400〜600℃の温度で1〜60分間行うことが好ましい。
こうして、ウェハ上の多数の炭化珪素半導体装置(完成前)のそれぞれについて、透明導電膜からなるショットキー電極11を形成する。
図10は、ショットキー電極11を形成した時点の状態を示すものである。
図11は、この時点のウェハについて、おもて面側から観察した光学顕微鏡像である。
このウェハは、ショットキー電極としてITO膜を200nm形成したものである。S1〜S6は各炭化珪素半導体装置(完成前)を示すものである。S1の周囲に配置して観察される十字マーク、及び、S1とS2との間の長方形マークは、複数枚のフォトリソマスクの位置を重ね合わせるためのマーキングである。ITO膜とn型エピタキシャル層との界面だけでなく、ITO膜を介して裏面オーミック電極までが透けて見えているのがわかる。
図12は、図11で示したウェハについて、裏面オーミック電極とITO膜からなるショットキー電極との間に、順バイアス電圧を印加したときのIV特性を示すグラフである。ショットキー電極側に電圧を印加するプローブはウェハ上の各炭化珪素半導体装置(完成前)ごとに当てることができるので、各炭化珪素半導体装置のIV特性を得ることができる。
欠陥がない炭化珪素半導体装置については、順バイアス電圧が0.4V程度まで10−12A程度だった順方向電流がそれ以上の電圧で上昇し、ショットキー障壁を有することに起因するショットキー接合特有のIV特性が得られていることがわかる。これにより、裏面オーミック電極とITO膜からなるショットキー電極との間に、通常の金属からなるショットキー電極の場合と同様な、ショットキー電極が形成されていることが確認できた。
また、欠陥(ダウンフォール(DF)及び三角欠陥)を有する炭化珪素半導体装置については、ショットキー接合特有のIV特性が得られておらず、このIV特性からも欠陥の有無を確認することができる。
図13は、図11で示したウェハについて、裏面オーミック電極とITO膜からなるショットキー電極との間に、逆バイアス電圧を印加したときのIV特性を示すグラフである。
欠陥がない炭化珪素半導体装置の場合に比べて、ダウンフォール及び三角欠陥を有する炭化珪素半導体装置は、5桁以上の高い逆方向電流が流れ、このIV特性からも欠陥の有無を確認することができる。
図14は、ショットキーダイオードの理論式に、上記のIV特性実験で得られた結果を代入して得られた、ショットキー障壁Φbと、n値の結果を示すグラフである。
平均すると、Φbとして1.43eV、n値として1.04が得られた。なお、通常の金属のショットキー電極の場合は、Φbは1.0〜1.6eV程度である。
<欠陥検査工程>
次に、炭化珪素基板の裏面に備える裏面オーミック電極(裏面電極)とITO膜からなるショットキー電極との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を透明導電膜を介して検出することによって、炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査する。
図15A〜図15Cはそれぞれ、図11で示したウェハに形成された一の炭化珪素半導体装置について、おもて面側から観察した光学顕微鏡像、その光学顕微鏡像の欠陥部分の拡大像、PEM像を示す。
また、 図16は、図15A〜図15Cで示した像を得るために用いた、フォトエミッション顕微鏡(PEM)を含むシステムの概略と、それを用いてPEM像を得るところを摸式的に示す図である。図16において、符号21は光学顕微鏡、符号21aは対物レンズ、符号22は光検出器、符号23はCCDカメラ、符号24は画像処理装置、符号25はモニター、符号30はプローブである。
図15Aの光学顕微鏡像の下部に観察される黒い点(矢印で示した点)は、図15Bの拡大像で観察されるように、三角欠陥とその先端近傍に存在するダウンフォールの欠陥である。
図15Cはこの炭化珪素半導体装置について、裏面オーミック電極とITO膜からなるショットキー電極との間に、逆バイアス電圧を150Vを印加して観察したPEM像である。図15Aの光学顕微鏡像で観察された欠陥に対応する位置で発光が観察された(矢印)。このとき測定された電流は3mAであった。
このように、本発明の製造方法でウェハ上に、ショットキー電極及び裏面オーミック電極を形成した段階の炭化珪素半導体装置について、裏面オーミック電極とショットキー電極との間に逆バイアス電圧を印加することにより、その炭化珪素半導体装置に内在する欠陥に対応する位置において、発光を観察することができる。この発光の有無から、炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を調べることができる。また、発光の位置から、炭化珪素半導体装置内の欠陥の位置を特定することができる。
本発明の炭化珪素半導体装置の検査方法では、炭化珪素半導体装置を完成する前の段階で、その欠陥の有無を検査する。
<おもて面パッド電極形成工程>
次に、ショットキー電極11上に、おもて面パッド電極12を形成する。
具体的には、ショットキー電極11を形成したn型エピタキシャル層2上にレジストを塗布した後、フォトリソグラフィにより、フォトレジストパターンを形成する。
次に例えば、スパッタ法又は蒸着法で、窓部を形成したレジスト上に例えば、ショットキー電極を構成する透明導電膜にオーミックコンタクトする金属例えば、ITO膜の場合Crなどの金属を介してその上にTi,Al,Au,Agなどの金属膜を形成する。
次に、そのレジストを除去(リフトオフ)することにより、窓部に形成された金属膜のみをショットキー電極を覆うように残すことができる。
これにより、ショットキー電極に接続されたおもて面パッド電極12を形成する。
図17は、この時点の状態を示す断面工程図である。
<パッシベーション膜形成工程>
次に、おもて面パッド電極12上に、パッシベーション膜13を形成する。
具体的には、おもて面パッド電極12を形成したn型エピタキシャル層2上に、パッシベーション膜を塗布する。パッシベーション膜としては例えば、感光性ポリイミド膜を用いる。
次に、フォトリソグラフィーにより、パターン化されたパッシベーション膜10を形成する。次いで、窒素雰囲気中で熱処理を行ってパッシベーション膜13を硬化させる。
図18は、この時点の状態を示す断面工程図であって、おもて面パッド電極12の表面の一部が露出され、おもて面パッド電極12の端部12cのみを覆うようにパッシベーション膜13が形成されている。
<裏面パッド電極形成工程>
次に、裏面オーミック電極10上に、裏面パッド電極14を形成する。
具体的には、逆スパッタにより表面酸化層除去後、例えば、スパッタ法で、裏面オーミック電極10上に、裏面パッド電極14として、例えば、Ti,Ni,Agなどの金属を用いて裏面パッド電極を形成する。
図19は、この時点の状態を示す断面工程図である。
<ダイシング工程>
次に、ウェハに作製された炭化珪素半導体装置ごとに、ダイシングして個片化する。
具体的には、例えば、ダイサーでウェハを切断してチップに切り出し、ショットキーバリアダイオード(炭化珪素半導体装置)100を作製する。
図20は、この時点の状態を示す断面工程図である。
欠陥の検査の観点からは、透明導電膜からなるショットキー電極とn型エピタキシャル層(n型炭化珪素層)との間に、透明性を妨げる構造を含むことは望ましくないが、透明性を妨げる構造が全面を覆うものでなければ、少なくとも装置の一部については欠陥検査を行うことができるので、本発明で製造する炭化珪素半導体装置には透明性を妨げる構造を一部に備えるものも含む。
[炭化珪素半導体ウェハの製造方法]、[炭化珪素半導体ウェハの検査方法]
次に、本発明の一実施形態である炭化珪素半導体ウェハの製造方法、及び、本発明の一実施形態である炭化珪素半導体ウェハの検査方法について説明する。
本発明の一実施形態である炭化珪素半導体ウェハの製造方法では、ウェハに作製する複数の炭化珪素半導体装置のうちの一部の炭化珪素半導体装置はそのショットキー電極が透明導電膜からなる検査用炭化珪素半導体装置であり、残りの炭化珪素半導体装置はそのショットキー電極は金属膜からなる通常の炭化珪素半導体装置であり、検査用炭化珪素半導体装置の裏面に備える裏面電極と透明導電膜との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を透明導電膜を介して検出することによって、金属膜からなるショットキー電極を備えた炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査することによってウェハの良否を判定する判定工程を含むことを特徴とする。
「ショットキー電極は金属膜からなる通常の炭化珪素半導体装置」としては、ショットキー接合を利用する炭化珪素半導体装置であれば特に制限はなく、例えば、MPS構造を有する炭化珪素半導体装置等を含む。MPS構造を有する炭化珪素半導体装置のようにp型オーミック電極を備える場合は、検査用炭化珪素半導体装置についてはp型オーミック電極を備えない構成とする。
本発明の一実施形態である炭化珪素半導体ウェハの製造方法は、<ショットキー電極形成工程>及び<欠陥検査工程>以外は上述と同様の工程で行うことができる。
<ショットキー電極形成工程>
本実施形態においては、ウェハ上に形成する複数の炭化珪素半導体装置のうちの一部の炭化珪素半導体装置は、透明導電膜からなるショットキー電極を有するものであり、残りは通常の金属膜からなるショットキー電極を有するものなので、それぞれの膜形成を別に行う必要がある。その2種類の膜形成の順番はどちらが先でも構わないが、以下では、金属膜からなるショットキー電極を先に形成し、次に、透明導電膜からなるショットキー電極を形成する例を説明する。
まず、図8に示した段階まで形成したウェハにおいて保護膜(熱酸化膜)9fをフッ化水素(HF)処理で除去し、そのおもて面全面にショットキー電極となる金属を蒸着により100nm付け、フォトリソグラフィにより金属電極を形成したい部分を保護するようにレジストを残し、むき出し部分を酸性のエッチング液で除去する。その後、レジストを有機溶剤で剥離する。次に、フォトリソグラフィにより透明導電膜からなるショットキー電極を形成したい部分に窓を開けるようにレジストでパターニングし、スパッタ法により透明導電膜例えば、ITO膜を成膜する。リフトオフにより、ショットキー電極となる透明導電膜部以外の部分を除去する。これにより、金属電極および透明導電膜電極部が同一のウェハ上に形成される。
最後に、熱処理を行う。アルゴン雰囲気下で400〜600℃の温度で1〜60分間行うことが好ましい。熱処理は、透明導電膜の紫外および可視光に対する透過率の向上および導電性の向上、さらに電気特性の安定なショットキーバリア形成のための熱処理を行う。透過率の向上は、フォトルミネッセンス(PL)測定を可能にし、欠陥との対応をより詳細に解析できる利点がある。また、金属電極においても炭化珪素膜との密着性が向上し、安定なショットキーバリア特性を示すようになる。
<欠陥検査工程>
この工程では、ウェハ上に作製した炭化珪素半導体装置のうち、ショットキー電極が透明導電膜からなる炭化珪素半導体装置を選択して、裏面オーミック電極(裏面電極)とITO膜からなるショットキー電極との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を透明導電膜を介して検出することによって、炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査する。
欠陥の検査の観点からは、透明導電膜からなるショットキー電極とn型エピタキシャル層(n型炭化珪素層)との間に、透明性を妨げる構造を含むことは望ましくないが、透明性を妨げる構造が全面を覆うものでなければ、少なくとも装置の一部については欠陥検査を行うことができるので、本発明で製造する炭化珪素半導体装置ウェハには透明性を妨げる構造を一部に備えるものも含む。
1 SiC単結晶基板(炭化珪素基板)
2 n型エピタキシャル層(n型炭化珪素層)
5 p型不純物領域
10 裏面オーミック電極
11 ショットキー電極11
100 ショットキーバリアダイオード(炭化珪素半導体装置)

Claims (4)

  1. 炭化珪素基板のおもて面にn型炭化珪素膜と、ショットキー電極として透明導電膜とを順に有し、前記n型炭化珪素膜の表面の一部にp型不純物領域を有する炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記炭化珪素基板の裏面に備える裏面電極と前記透明導電膜との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を前記透明導電膜を介して検出することによって、前記炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査する検査工程を含み、
    前記透明導電膜が、ITO、IZO、SnO 、IFO、ATO、FTO、ZnO、及び、CTOの群から選択されたいずれかからなることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. おもて面にn型炭化珪素膜とショットキー電極とを順に有する複数の炭化珪素半導体装置が形成された炭化珪素半導体ウェハの製造方法であって、
    前記複数の炭化珪素半導体装置のうちの一部の炭化珪素半導体装置は、前記ショットキー電極が透明導電膜からなる検査用炭化珪素半導体装置であり
    前記検査用炭化珪素半導体装置は、前記n型炭化珪素膜の表面の一部にp型不純物領域を有し、
    前記検査用炭化珪素基板の裏面に備える裏面電極と前記透明導電膜との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を前記透明導電膜を介して検出することによって、前記炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査することによって前記ウェハの良否を判定する判定工程を含み、
    前記透明導電膜が、ITO、IZO、SnO 、IFO、ATO、FTO、ZnO、及び、CTOの群から選択されたいずれかからなることを特徴とする炭化珪素半導体ウェハの製造方法。
  3. 炭化珪素基板のおもて面にn型炭化珪素膜と、ショットキー電極として透明導電膜とを順に有する炭化珪素半導体装置の検査方法であって、
    前記炭化珪素半導体装置は、前記n型炭化珪素膜の表面の一部にp型不純物領域を有し、
    前記炭化珪素基板の裏面に備える裏面電極と前記透明導電膜との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を前記透明導電膜を介して検出することによって、前記炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査し、
    前記透明導電膜が、ITO、IZO、SnO 、IFO、ATO、FTO、ZnO、及び、CTOの群から選択されたいずれかからなることを特徴とする炭化珪素半導体装置の検査方法。
  4. おもて面にn型炭化珪素膜とショットキー電極とを順に有する複数の炭化珪素半導体装置が形成された炭化珪素半導体ウェハの検査方法であって、
    前記複数の炭化珪素半導体装置のうちの一部の炭化珪素半導体装置は、前記ショットキー電極が透明導電膜からなる検査用炭化珪素半導体装置であり
    前記検査用炭化珪素半導体装置は、前記n型炭化珪素膜の表面の一部にp型不純物領域を有し、
    前記検査用炭化珪素基板の裏面に備える裏面電極と前記透明導電膜との間に逆バイアス電圧を印加することによって発生する発光を前記透明導電膜を介して検出することによって、前記炭化珪素半導体装置が有する欠陥の有無を検査することによって前記ウェハの良否を判定し、
    前記透明導電膜が、ITO、IZO、SnO 、IFO、ATO、FTO、ZnO、及び、CTOの群から選択されたいずれかからなることを特徴とする炭化珪素半導体ウェハの検査方法。
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