JP5973291B2 - 整流子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、整流子の製造方法に関するものである。
従来、直流モータの整流子は、電機子の回転軸に固着される樹脂製の円筒形状の絶縁体と、その絶縁体の外周面に導電性を有する複数のセグメントを取着したものである。各セグメントには、電機子のコアに巻回されたコイルの端部が結線されるライザが設けられている。そして、セグメントの外周面には給電ブラシが摺接され、その給電ブラシから印加される直流電源がセグメントを介して電機子のコイルへと供給されるようになっている。
ところで、上記のような整流子の製造方法としては、例えば特許文献1のように、まず、金型に配置された導電性を有する円筒素材の内側に樹脂材料を封入してその円筒素材の内側に絶縁体を成形し、その後、円筒素材を軸方向に沿って切断することで絶縁体の外周に複数のセグメントが成形されるようになっている。尚、各セグメントのライザの形成方法としては、例えば、円筒素材の軸方向端部に軸方向突出片を複数成形し、その軸方向突出片を径方向外側に折り曲げて、その先端部を円筒素材の軸方向中央側に向けることでフック状のライザが形成される。
特開2005−137096号公報
ところで、上記のような整流子の製造方法において、円筒素材の軸方向端部が平面状ではなく段差が付いている場合、円筒素材の内側への樹脂封入の際に、金型で円筒素材の軸方向端部を押さえ付けても段差部分に隙間が生じ、その隙間から樹脂が外側にはみ出してしまう。このような円筒素材の軸方向端部の段差は、例えば、上記のようにライザをフック状に折り曲げ形成する場合に形成される。そして、段差部分からこのはみ出した樹脂は、モータの組み付け後に剥がれ落ちた場合には、モータ内の異物となってしまう。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、整流子の絶縁体を金型で樹脂成形する際、成形樹脂が外側にはみ出てしまうことを抑制することができる整流子の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、金型に配置された導電性を有する円筒素材の内側に樹脂材料を封入し、該円筒素材の内側に絶縁体を成形した後、前記円筒素材を軸方向に沿って切断することで前記絶縁体の外周に複数のセグメントを成形する整流子の製造方法であって、前記円筒素材の軸方向端部は、折り曲げられてその基端部位が軸方向に突出してなる複数の突出部を有する段差状に形成され、前記金型に円環状に設けられた食い込み突起を前記円筒素材の前記軸方向端部に軸方向から押し当てて、該軸方向端部の前記突出部を含む周方向に亘って前記食い込み突起を軸方向に食い込ませ、その状態で前記円筒素材の内側に前記樹脂材料を封入し、前記食い込み突起は、前記突出部の軸方向端部に食い込む第1食い込み部と、前記円筒素材の前記軸方向端部における前記突出部間の部位に食い込む第2食い込み部とを有し、前記第1食い込み部の突出高さは、前記第2食い込み部の突出高さよりも低く設定されていることを特徴とする。
この発明では、円筒素材の内側に樹脂材料を封入する際に、円筒素材の軸方向端部の突出部を含む周方向全体に亘って、金型の食い込み突起を軸方向に食い込ませるため、円筒素材の軸方向端部の段差部分(突出部)と金型との間に隙間が生じない。これにより、整流子の絶縁体を金型で樹脂成形する際、円筒素材の軸方向端部と金型の間から成形樹脂が外側にはみ出てしまうことを抑制することができる。
この発明では、金型の食い込み突起において、突出部に食い込む第1食い込み部の突出高さは、円筒素材の軸方向端部における突出部間の部位(突出部が設けられていない部位)に食い込む第2食い込み部の突出高さよりも低く設定されるため、食い込み突起の突起部への食い込み量を小さく抑えることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の整流子の製造方法において、前記円筒素材の前記軸方向端部に対する前記食い込み突起の軸方向の食い込み量を、前記第1食い込み部と前記第2食い込み部において均一にすることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の整流子の製造方法において、前記第2食い込み部の周方向幅は、前記円筒素材の前記軸方向端部における前記突出部間の周方向幅よりも大きく設定されていることを特徴とする。
この発明では、第2食い込み部が突出部の周方向端部に食い込まれるため、突出部と第2食い込み部との周方向の間に隙間が生じないように構成でき、その結果、食い込み突起の突起部への軸方向の食い込み量を小さく抑えつつも、成形樹脂のはみ出しをより確実に抑えることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の整流子の製造方法において、前記各セグメントの軸方向端部には、径方向外側に折り曲げ形成された結線用のライザと、径方向内側に折り曲げ形成されて前記絶縁体内に埋設される中爪とが形成され、前記ライザ及び前記中爪の折り曲げ端部が前記突出部として構成されることを特徴とする。
この発明では、結線用のライザと、絶縁体内に埋設される中爪とが折り曲げによって成形されるため、整流子を容易に成形することが可能となる
従って、上記記載の発明によれば、整流子の絶縁体を金型で樹脂成形する際、成形樹脂が外側にはみ出てしまうことを抑制することができる。
本実施形態の整流子を示す斜視図。 セグメントの素材を示す斜視図。 打ち抜き素材を示す斜視図。 円筒素材を示す斜視図。 円筒素材のライザ及び中爪を折り曲げた状態を示す斜視図。 金型による樹脂封入工程の態様を模式的に示す断面図。 (a)(b)第1金型の食い込み突起と円筒素材の軸方向端部との関係を示す模式図。 (a)(b)別例の整流子の製造方法を説明するための模式図。 (a)(b)別例の整流子の製造方法を説明するための模式図。 別例の整流子の製造方法における樹脂封入工程の態様を模式的に示す断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、整流子10は、熱硬化性樹脂よりなる円筒状の絶縁体11と、該絶縁体11の外周面に固定された8個(複数個)のセグメント12とから構成されている。絶縁体11の径方向の中央部には、軸方向に貫通する圧入孔11aが形成されており、この圧入孔11aに電機子の回転軸(図示略)が圧入されて同回転軸に一体回転可能に固定される。
8個のセグメント12は、導電性の金属材料(例えば銅)よりなり、周方向に等角度間隔に並設されるとともに、軸方向に延びる略短冊状をなしている。周方向に隣り合うセグメント12間には、軸方向に沿って延びる分断溝13がそれぞれ設けられており、この分断溝13によって周方向に隣り合うセグメント12同士が離間され、互いに絶縁分離されている。尚、各分断溝13は、各セグメント12の厚さ(径方向の厚さ)よりも径方向内側に向かって深く形成されており、絶縁体11にまで形成されている。
各セグメント12の軸方向一端部(図1において上端部)には、ライザ14が形成されている。このライザ14は、径方向外側に折り曲げ形成されるとともに、その先端部がセグメント12の長手方向中央側を向くように形成されている。また、ライザ14は、各セグメント12の周方向中央部に形成されている。尚、このライザ14は、電機子を構成する電機子コイル(図示略)と結線される。
また、各セグメント12の軸方向両端部には、それぞれ第1中爪15及び第2中爪16が形成されている。ライザ14側の端部に形成された第1中爪15は、各セグメント12においてライザ14の周方向両側にそれぞれ形成されている。一方、ライザ14及び第1中爪15とは反対側の端部に形成された第2中爪16は、第1中爪15と軸方向に対向する位置に一対形成されている。
第1及び第2中爪15,16は、ライザ14とは反対に径方向内側に折り曲げ形成されている。そして、第1及び第2中爪15,16の先端部は、セグメント12の長手方向中央側を向くように形成されて絶縁体11内に埋設されている。このように、第1及び第2中爪15,16が絶縁体11内に埋め込まれることによって、各セグメント12は絶縁体11に対して連結保持されるようになっている。
上記のような整流子10のセグメント12において、ライザ14及び第1及び第2中爪15,16が延出されたセグメント12の軸方向端面12aは、整流子10の軸線Lと直交する同一平面上に形成されている。そして、各セグメント12のライザ14及び第1及び第2中爪15,16の軸方向端の折り曲げ部分である折り曲げ端部14a,15a,16aは、軸方向端面12aから軸方向に突出する突出部として構成されている。
次に、上記の整流子10の製造方法について図2〜図7に従って説明する。
図2及び図3に示すように、まず、金属板材20から打ち抜き素材21をプレスにより複数打ち抜く。各打ち抜き素材21は略矩形状に成形され、その短手方向(長手方向と直交する方向)の一端面には、それぞれ8個のライザ14と第1中爪15が、他端面には8個の第2中爪16がそれぞれ短手方向に延出形成されている。尚、ライザ14は、打ち抜き素材21の長手方向に等間隔に形成されている。
次に、打ち抜き素材21を丸めて、図4に示す円筒素材22を成形する。このとき、ライザ14と第1及び第2中爪15,16は、円筒素材22の軸線と平行な直線状をなしている。
その後、図5に示すように、各ライザ14を径方向外側に折り曲げて、その先端部が円筒素材22の軸方向中央側を向くように成形する。また、第1及び第2中爪15,16を径方向内側に折り曲げて、その先端部が円筒素材22の軸方向中央側を向くように成形する。ここで、ライザ14及び第1及び第2中爪15,16の軸方向端の折り曲げ部分である折り曲げ端部14a,15a,16aは、円筒素材22の軸方向端面22aから軸方向に突出しており、この各折り曲げ端部14a,15a,16aによって円筒素材22の軸方向両端部は軸方向の凹凸を有する段差状を形成される。
次に、図6に示すように、金型31を用いた樹脂封入工程を行う。金型31は、図6において上側の第1金型32aと下側の第2金型32bからなり、円筒素材22は、ライザ14及び第1中爪15が設けられた側の軸方向端部が第1金型32aを向くように金型31内に配置される。
ここで、第2金型32bには、円筒素材22が第2中爪16側の軸方向端部から軸方向に差し込まれる円形の凹部33が形成されており、凹部33の側面は、円筒素材22の外周面と径方向に当接している。そして、この凹部33の円形をなす底面33aの周縁付近には、軸方向の円筒素材22側に突出する食い込み突起34bが円環状に形成されている。食い込み突起34bの断面形状は、先端に向かうにつれて先細る鋭角状をなしている。この食い込み突起34bは、おおよそ円筒素材22の厚さ中心径と同径をなしている。この食い込み突起34bの軸方向の突出高さH2は、周方向全体に亘って均一に設定されている。
一方、第1金型32aには、第2金型32bの食い込み突起34bと軸方向に対向する円環状の食い込み突起34aが対向面35から突出形成されている。この第1金型32a側の食い込み突起34aは、第2金型32b側の食い込み突起34bと同様に、軸方向の円筒素材22側に突出するとともに、その断面形状が先端に向かうにつれて先細る鋭角状をなし、また、おおよそ円筒素材22の厚さ中心径と同径に形成されている。この食い込み突起34aの軸方向の突出高さH1は、周方向全体に亘って均一に設定されている(図7(a)参照)。尚、第1金型32aには、絶縁体11の圧入孔11aを成形する柱部36が軸方向に延出形成されている。
このような金型31に円筒素材22を配置する際には、図7(b)に示すように、第1金型32aの食い込み突起34aを円筒素材22のライザ14側の軸方向端部に押し当てて、その軸方向端部の周方向全体に亘って食い込み突起34aを軸方向に食い込ませる。ここで、食い込み突起34aの突出高さH1は、各ライザ14の折り曲げ端部14a及び各第1中爪15の折り曲げ端部15aの軸方向への突出寸法よりも大きく設定されている。このため、食い込み突起34aは、円筒素材22の軸方向端面22aから軸方向に突出する各ライザ14及び各第1中爪15の折り曲げ端部14a,15aと、そのライザ14及び第1中爪15が延出される起点端である軸方向端面22aに食い込むようになっている。これにより、円筒素材22のライザ14及び第1中爪15側の軸方向端部(軸方向端面22a及び折り曲げ端部14a,15a)と第1金型32aとの間に隙間が形成されないように構成される。
また、第2金型32b側においても同様に、食い込み突起34bを円筒素材22の第2中爪16側の軸方向端部に押し当てて、その軸方向端部の周方向全体に亘って食い込み突起34bを軸方向に食い込ませる。ここで、図6に示すように、食い込み突起34bの突出高さH2は、各第2中爪16の折り曲げ端部16aの軸方向への突出寸法よりも大きく設定されている。このため、食い込み突起34bは、軸方向端面22aから軸方向に突出する各第2中爪16の折り曲げ端部16aと、その第2中爪16が延出される起点端である軸方向端面22aに食い込むようになっている。これにより、円筒素材22の第2中爪16側の軸方向端部(軸方向端面22a及び折り曲げ端部16a)と第2金型32bとの間に隙間が形成されないように構成される。
上記のように円筒素材22を金型31に配置した後、第2金型32bの流入路37から円筒素材22の内側に樹脂材料を封入して絶縁体11を成形する。このとき、食い込み突起34a,34bの円筒素材22への食い込みにより、円筒素材22の軸方向両端部と第1及び第2金型32a,32bとの間が封止されているため、その間から成形樹脂が径方向外側にはみ出てしまうことが抑制されるようになっている。
その後、絶縁体11と一体をなす円筒素材22の外周面の複数箇所に分断溝13(図1参照)を軸方向に沿って成形して円筒素材22を切断する。これにより、互いに電気的に絶縁された8個のセグメント12が成形され、図1に示す整流子10が完成する。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)円筒素材22の軸方向端部は、軸方向に突出する複数の突出部(各ライザ14の折り曲げ端部14a、第1及び第2中爪15,16の折り曲げ端部15a,16a)を有する段差状に形成される。そして、第1及び第2金型32a,32bにそれぞれ円環状に設けられた食い込み突起34a,34bを円筒素材22の軸方向端部に軸方向から押し当てて、該軸方向端部の折り曲げ端部14a,15a,16aを含む周方向全体に亘って食い込み突起34a,34bを軸方向に食い込ませ、その状態で円筒素材22の内側に樹脂材料を封入する。このため、円筒素材22の軸方向両端部の段差部分と第1及び第2金型32a,32bとの間に隙間が生じない。これにより、整流子10の絶縁体11を第1及び第2金型32a,32bで樹脂成形する際、円筒素材22の軸方向端部と第1及び第2金型32a,32bの間から成形樹脂が径方向外側にはみ出てしまうことを抑制することができる。
(2)食い込み突起34a,34bの突出高さH1,H2は、周方向全体に亘って均一にそれぞれ設定されるため、円筒素材22を第1及び第2金型32a,32bに配置する際、食い込み突起34a,34bの周方向の位置決めが不要となり、その結果、作業性を向上させることができる。
(3)各セグメント12の軸方向端部には、径方向外側に折り曲げ形成された結線用のライザ14と、径方向内側に折り曲げ形成されて絶縁体11内に埋設される第1及び第2中爪15,16とが形成され、ライザ14及び第1及び第2中爪15,16の折り曲げ端部15a,16aが突出部として構成される。これにより、結線用のライザ14と、絶縁体11内に埋設される第1及び第2中爪15,16とが折り曲げによって成形されるため、整流子10を容易に成形することが可能となる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、第1金型32aの食い込み突起34aの突出高さH1及び第2金型32bの食い込み突起34bの突出高さH2はそれぞれ、周方向全体に亘って均一に設定されたが、これに特に限定されるものではなく、例えば、図8(a)(b)に示すような構成としてもよい。尚、図8(a)(b)では、円筒素材22のライザ14及び第1中爪15側の軸方向端部、及びそれに対応する第1金型32aの食い込み突起34aを例にとって図示している。
図8(a)(b)に示すように、第1金型32aの食い込み突起34aは、ライザ14の軸方向端部(折り曲げ端部14a)に食い込むライザ食い込み部41と、第1中爪15の軸方向端部(折り曲げ端部15a)に食い込む中爪食い込み部42と、円筒素材22の軸方向端部におけるライザ14の折り曲げ端部14aと第1中爪15の折り曲げ端部15aとの間の部位(ライザ14及び第1中爪15が設けられていない部位)に食い込む爪間食い込み部43とを有している。ライザ食い込み部41と中爪食い込み部42の軸方向の突出高さは、それぞれ等しく設定されており、その突出高さH3は、爪間食い込み部43の突出高さH4よりも低く設定されている。このような構成によれば、軸方向に突出する突出部である折り曲げ端部14a,15aに対する食い込み突起34aの食い込み量を小さく抑えることができ、その結果、円筒素材22の軸方向端部に対する食い込み突起34aの軸方向の食い込み量を、折り曲げ端部14a,15aの形成箇所と折り曲げ端部14a,15aが形成されていない箇所とで均一にすることが可能となる。
また、図8(a)(b)に示す構成では、爪間食い込み部43の周方向幅W1は、円筒素材22の軸方向端部における折り曲げ端部14a,15a間の周方向幅W2((ライザ14及び第1中爪15が設けられていない部位の周方向幅)よりも大きく設定されている。これにより、図8(b)に示すように、爪間食い込み部43が折り曲げ端部14a,15aの周方向端部に食い込まれるため、折り曲げ端部14a,15aと爪間食い込み部43との周方向の間に隙間が生じないように構成できる。従って、食い込み突起34aの折り曲げ端部14a,15aへの軸方向の食い込み量を小さく抑えつつも、成形樹脂のはみ出しをより確実に抑えることができる。
また、上記実施形態の構成を、例えば図9(a)(b)に示すような構成としてもよい。図9(a)(b)に示すように、第1金型32aの食い込み突起34aは、ライザ14の軸方向端部(折り曲げ端部14a)に食い込むライザ食い込み部51と、第1中爪15の軸方向端部(折り曲げ端部15a)に食い込む中爪食い込み部52と、円筒素材22の軸方向端部におけるライザ14の折り曲げ端部14aと第1中爪15の折り曲げ端部15aとの間の部位(ライザ14及び第1中爪15が設けられていない部位)に食い込む爪間食い込み部53とを有している。ライザ食い込み部51及び中爪食い込み部52は、爪間食い込み部53から分離されて軸方向に移動可能に設けられるとともに、付勢部材としてのばね部材54によって軸方向の円筒素材22側に付勢されている。このような構成によれば、円筒素材22の軸方向端部の折り曲げ端部14a,15aに対して好適な圧でライザ食い込み部51及び中爪食い込み部52を食い込ませることが可能となる。
・上記実施形態では、樹脂封入工程前にライザ14と第1及び第2中爪15,16を折り曲げたが、これに特に限定されるものではなく、例えば、樹脂封入工程前には第1及び第2中爪15,16のみを折り曲げ、ライザ14が円筒素材22の軸方向に沿って延びたままの状態で樹脂封入工程を行うようにしてもよい。その場合の樹脂封入工程の一例を図10に示す。
図10に示すように、樹脂封入工程を行うための金型61は、鉛直方向において上側の第1金型62aと下側の第2金型62bとからなり、円筒素材22は、ライザ14及び第1中爪15が設けられた側の軸方向端部が第2金型62b側(下側)を向くように金型61内に配置される。
第2金型62bには、円筒素材22がライザ14側の軸方向端部から軸方向に差し込まれる円形の凹部63が形成されており、凹部63の側面は、円筒素材22の外周面と径方向に当接している。凹部63の円形をなす底面63aの中心には、絶縁体11の圧入孔11aを成形する柱部63bが軸方向に延出形成されている。
凹部63の底面63aの周縁には、円筒素材22の軸方向に沿って延びる複数のライザ14をそれぞれ収容するためのライザ収容部64が周方向に沿って複数形成されている。各ライザ収容部64は、底面63aから軸方向に沿って窪む形状をなし、その内部に収容されるライザ14とほぼ密着するように構成されている。
各ライザ収容部64の周方向間には、底面63aから軸方向の円筒素材22側に突出する食い込み突起65bが形成されている。この食い込み突起65bとライザ収容部64とは、周方向に交互に、かつ周方向に間隔を空けることなく設けられている。つまり、各食い込み突起65bは、第2金型62bの軸線を中心とした円環状に配置されている。尚、各食い込み突起65bの軸方向の突出高さは互いに等しく設定され、食い込み突起65bの断面形状は先端に向かうにつれて先細る鋭角状をなしている。
一方、第1金型62aには、第2金型62bの食い込み突起65bと軸方向に対向する円環状の食い込み突起65aが対向面66から突出形成されている。この第1金型62a側の食い込み突起65aは、軸方向の円筒素材22側に突出するとともに、その断面形状が先端に向かうにつれて先細る鋭角状をなし、また、おおよそ円筒素材22の厚さ中心径と同径の円環状に形成されている。尚、食い込み突起65aの軸方向の突出高さは、周方向全体に亘って均一に設定されている。また、第1金型62aには、絶縁体11を形成する樹脂材料を金型61内に送るための流入路67が形成されている。
金型61に円筒素材22を配置する際には、まず、軸方向に延びた状態の各ライザ14を第2金型62bの各ライザ収容部64に挿入しつつ、円筒素材22を凹部63に配置する。その後、円筒素材22の軸方向の第2中爪16側に第1金型62aを配置し、第1金型62aと第2金型62bとで円筒素材22を軸方向に挟み込む。そして、この状態で、図示しない圧力発生装置により第1及び第2金型62a,62bに対して円筒素材22を挟み込む方向に圧力が加えられる。
このとき、第1金型62aの食い込み突起65aを円筒素材22の第2中爪16側の軸方向端部に押し当てて、その軸方向端部の周方向全体に亘って食い込み突起65aを軸方向に食い込ませる。つまり、食い込み突起65aは、円筒素材22の軸方向端面22aから軸方向に突出する各第2中爪16の折り曲げ端部16aと、その第2中爪16が延出される起点端である軸方向端面22aに食い込むようになっている。これにより、円筒素材22の第2中爪16側の軸方向端部(軸方向端面22a及び折り曲げ端部16a)と第1金型62aとの間に隙間が形成されないように構成される。
また、第2金型62b側においては、ライザ収容部64にライザ14がほぼ密着状態で収容されるとともに、円筒素材22の軸方向端部のライザ14が形成されていない部位に対しては各食い込み突起65bが周方向に亘って食い込む。つまり、食い込み突起65bは、各ライザ14の周方向間において、円筒素材22の軸方向端面22aから軸方向に突出する第1中爪15の折り曲げ端部15aと、その第1中爪15が延出される起点端である軸方向端面22aに食い込む。これにより、円筒素材22のライザ14及び第1中爪15側の軸方向端部と第2金型62bとの間に隙間が形成されないように構成される。
上記のように円筒素材22を金型61に配置した後、第1金型62aの流入路67から円筒素材22の内側に樹脂材料を封入して絶縁体11を成形する。このとき、食い込み突起65a,65bの円筒素材22への食い込みにより、円筒素材22の軸方向両端部と第1及び第2金型62a,62bとの間が封止されているため、その間から成形樹脂が径方向外側にはみ出てしまうことが抑制されるようになっている。また、樹脂封入工程において、ライザ14の基端部(ライザ14におけるライザ収容部64に入り込んでいない部位)と食い込み突起65bの周方向側面とは密着されているため、その間から成形樹脂が径方向外側にはみ出てしまうことも抑制されている。
樹脂封入工程後、絶縁体11が内側に形成された円筒素材22を金型61から取り出し、円筒素材22の軸方向に沿って延びる各ライザ14を円筒素材22の径方向外側に折り曲げて、その先端部が円筒素材22の軸方向中央側を向くように成形する。その後、円筒素材22の外周面の複数箇所に分断溝13(図1参照)を軸方向に沿って成形して円筒素材22を切断する。これにより、互いに電気的に絶縁された8個のセグメント12が成形され、図1に示す整流子10が完成する。
このような製造方法によれば、食い込み突起65bがライザ14を避けて設けられているため、ライザ14に食い込み突起65bによる食い込み力を加える必要がない。これにより、食い込み突起65a,65bによって成形樹脂の径方向外側へのはみ出しを抑制しつつも、食い込み突起65a,65bを食い込ませるのに必要な力を全体としては小さく抑えることが可能となり、その結果、第1及び第2金型62a,62bに圧力を加える前記圧力発生装置の大型化を抑えることが可能となる。
また、流入路67を鉛直方向上側の第1金型62aに設けたことで、流入路67から金型61内に流入された樹脂材料が自重で第2金型62b側に流れるため、円筒素材22の内側に樹脂材料を封入しやすくなっている。
なお、図10に示す例では、第1金型62aを鉛直方向上側に、第2金型62bを鉛直方向下側にそれぞれ配置したが、これに限定されるものではなく、第1金型62aを鉛直方向下側に配置し、第2金型62bを鉛直方向上側に配置した構成としてもよい。
また、上記実施形態においても、第1及び第2金型32a,32bの上下関係を入れ替えて、流入路37を有する第2金型32bを鉛直方向上側に配置し、第1金型32aを鉛直方向下側に配置した構成してもよい。このような構成によれば、第2金型32bの流入路37から金型31内に流入された樹脂材料が自重で第1金型32a側に流れるため、円筒素材22の内側に樹脂材料を封入しやすくなる。
・上記実施形態では、平板状の素材21を丸めて円筒素材22に成形した後にライザ14と第1及び第2中爪15,16を折り曲げ成形したが、これに特に限定されるものではなく、図3に示すような平板状の素材21の状態(円筒素材22とする前の状態)においてライザ14と第1及び第2中爪15,16を折り曲げ成形してもよい。
・上記実施形態では、セグメント12の個数(ライザ14の個数)を8個としたが、これに特に限定されるものではなく、構成に応じて適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、絶縁体11とセグメント12との固定を強固にすべく、各セグメント12に設けた第1及び第2中爪15,16を絶縁体11に埋設して構成しているが、これ以外に例えば、セグメント12に第1及び第2中爪15,16を設けずに、セグメント12の内周面に絶縁体11の外周面と係止する係止部を設けてもよい。
・上記実施形態では、金属板材20から打ち抜いた素材21を丸めて円筒素材22を成形したが、これに特に限定されるものではなく、例えば、金属製の管状材を用いてその長手方向に必要寸法切断し、次いでライザ等を形成したものであってもよい。
・上記実施形態では、円筒素材22の軸方向端部に形成される突出部がライザ14と第1及び第2中爪15,16の折り曲げ端部14a,15a,16aで構成されているが、これに特に限定されるものではなく、ライザ14や第1及び第2中爪15,16のような爪部以外の突出部で構成されていてもよい。
・上記実施形態では、セグメント12を周方向に等角度間隔に設けたが、特にこれに限定されるものではなく、周方向に不等間隔に設ける構成(各セグメント12の周方向幅をそれぞれ異なる幅とする構成)としてもよい。
10…整流子、11…絶縁体、12…セグメント、14…ライザ、15…第1中爪、16…第2中爪、14a,15a,16a…折り曲げ端部、22…円筒素材、31,61…金型、32a,62a…第1金型、32b,62b…第2金型、34a,34b,65a,65b…食い込み突起、41,51…ライザ食い込み部(第1食い込み部)、42,52…中爪食い込み部(第1食い込み部)、43,53…爪間食い込み部(第2食い込み部)、54…付勢部材としてのばね部材、64…ライザ収容部、H1,H2…食い込み突起の突出高さ、H3…ライザ食い込み部及び中爪食い込み部の突出高さ、H4…爪間食い込み部の突出高さ、W1…爪間食い込み部の周方向幅、W2…円筒素材の軸方向端部における折り曲げ端部間の周方向幅。

Claims (4)

  1. 金型に配置された導電性を有する円筒素材の内側に樹脂材料を封入し、該円筒素材の内側に絶縁体を成形した後、前記円筒素材を軸方向に沿って切断することで前記絶縁体の外周に複数のセグメントを成形する整流子の製造方法であって、
    前記円筒素材の軸方向端部は、折り曲げられてその基端部位が軸方向に突出してなる複数の突出部を有する段差状に形成され、
    前記金型に円環状に設けられた食い込み突起を前記円筒素材の前記軸方向端部に軸方向から押し当てて、該軸方向端部の前記突出部を含む周方向に亘って前記食い込み突起を軸方向に食い込ませ、その状態で前記円筒素材の内側に前記樹脂材料を封入し、
    前記食い込み突起は、前記突出部の軸方向端部に食い込む第1食い込み部と、前記円筒素材の前記軸方向端部における前記突出部間の部位に食い込む第2食い込み部とを有し、
    前記第1食い込み部の突出高さは、前記第2食い込み部の突出高さよりも低く設定されていることを特徴とする整流子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の整流子の製造方法において、
    前記円筒素材の前記軸方向端部に対する前記食い込み突起の軸方向の食い込み量を、前記第1食い込み部と前記第2食い込み部において均一にすることを特徴とする整流子の製造方法。
  3. 請求項又はに記載の整流子の製造方法において、
    前記第2食い込み部の周方向幅は、前記円筒素材の前記軸方向端部における前記突出部間の周方向幅よりも大きく設定されていることを特徴とする整流子の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の整流子の製造方法において、
    前記各セグメントの軸方向端部には、径方向外側に折り曲げ形成された結線用のライザと、径方向内側に折り曲げ形成されて前記絶縁体内に埋設される中爪とが形成され、
    前記ライザ及び前記中爪の折り曲げ端部が前記突出部として構成されることを特徴とする整流子の製造方法。
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