JP5973145B2 - 光反射体、及びそれを用いた面光源装置 - Google Patents

光反射体、及びそれを用いた面光源装置 Download PDF

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Description

本発明は、面光源装置に使用される反射板、および各種照明装置に使用される光反射用の部材として有用な光反射体、及び該光反射体を用いた面光源装置に関するものである。
光源を内部に配置し、後方より発光させて視認性を高めたバックライト型の液晶ディスプレイや液晶テレビ、電飾看板等が広く普及している。
バックライト型の内蔵式光源のうち、エッジライト方式の典型的な構成は図1に示すとおりであり、光反射体(11)、透明なアクリル板(12)に網点印刷(13)を付与した導光板(14)、拡散板(15)、そして光源(16)などの部材からなる。光源からの光を導光板で伝え、光反射体で反射させ、拡散板で均一面状の光を形成する。近年は液晶ディスプレイや液晶テレビ等の大型化に伴い、光源の高出力化や光源ランプ数の増加等の改良が図られている。
また輝度向上のため、光源(16)は図1に示すように複数個設置される場合もある。
従来から光反射体には、構造体となるハウジングへの白色塗装や、白色ポリエステルフィルム(例えば、特許文献1)が使用されることが多かった。ところが、白色塗装では反射光による充分な輝度向上が望めず、また白色ポリエステルフィルムを用いた光反射体の場合は近年の光量の増加により、光反射体の色調の変化、即ち黄変等、が問題になることがあった。
こうした背景から、反射光により充分な輝度が得られ、光量が増加しても色調の変化が少ない白色ポリオレフィンフィルムを使用することが提案された(例えば、特許文献2)。このものはポリオレフィンを主原料とし、延伸成形により内部に微細な空隙を多数形成して、個々の空隙の界面で光反射させることで充分な輝度を得たものである。
しかしながら、近年は液晶テレビ等の大型化に合わせて、同白色ポリオレフィンフィルムを大判化した際には、剛度(コシ)の不足によりたわみが発生してしまい、輝度ムラを生じる場合があった。
そのため、白色ポリオレフィンフィルム自体を厚くしたり、裏打ち材として他の剛性のあるフィルムと貼り合せて剛度を向上させることが提案され(例えば、特許文献3)、それらはそれぞれ一応は成功した。
しかしながら、さらに近年では、液晶テレビ等の画質向上が進んでおり、明部、暗部のコントラスト比向上のために更に高輝度な内蔵式光源が求められており、光源(16)として従来の冷陰極管から高出力のLEDを用いた製品が主流となりつつある。こうした光源の出力向上に伴って、内蔵式光源を構成する部材はより高熱に晒されるようになってきている。
ポリオレフィンやポリエステルに限らず、延伸により成形された白色フィルムは、こうした液晶テレビ等のオンオフに伴う温度変化により寸法変化を起こしてしまい、特に面光源装置内の熱によってたわみが発生してしまうために、適用が困難と思われる。
このため、温度変化に対する寸法安定性を向上させることが、光反射体における近年の大きな課題となっている。
一方、光反射体として用いられる白色ポリオレフィンフィルムは、通常、長尺のフィルムを巻き回したロール状で供給され、面光源装置を組み立てる工程で任意のサイズに断裁し使用されている。ロール状のフィルムから光反射体を採取した方が、種々の製品に合わせた大きさ・形状を得ることが容易であり、また端材ロスも少ないからである。
従来、光反射体としての白色ポリオレフィンフィルムの剛度向上を課題として、該白色ポリオレフィンフィルムと金属板を貼り合わせたもの(例えば、特許文献4)や、白色ポリオレフィンフィルムと熱硬化型樹脂含浸紙を貼り合わせたもの(例えば、特許文献5)も提案されている。
しかしながら、これらは剛性付与を解決すべき課題としており、金属板や熱硬化型樹脂含浸紙自体は非常に比重が高く、剛度の高すぎるものであることから、これら貼合体はロール状に巻きまわすことができずに、枚葉(シート)での供給に限定され、結果として携帯電話等に用いる両面光反射体など製品寸法の小さい用途にのみ有効なものであった。
そのため金属板や熱硬化型樹脂含浸紙と貼り合わせたものは、たわみを生じにくい剛性や温度変化に伴う寸法安定性の観点では有利なものの、上記のごとき大型化した液晶テレビ等の光反射体としては自重が大きくなりすぎ、かつ安定供給の観点で不都合なものであった。
総括すれば、近年大型化、高精細化が進む液晶テレビ等の内蔵式光源に用いられる光反射体には、反射光により充分な輝度が得られる光反射性能のみならず、機内温度環境変化があっても寸法安定性がよく、且つ大型化しても自重で変形してたわまない様な高い剛性が必要である。
しかし反面この剛性は、光反射体をロール状で供給するために巻きまわし、また使用時は平面に戻すことが可能な程度に低いことも求められている。
特開平04−239540号公報 特開2002−031704号公報 特開2004−109990号公報 特開2004−167820号公報 特開2005−099314号公報
そのため本発明は、内蔵式光源に用いられる光反射体であって、光反射体の基材を従来の合成樹脂フィルムや金属板等の剛性体ではなく、パルプ紙材を用いることで適切な剛度を付与してたわみを改善し、同時にロール状で供給することも可能とし、且つ内蔵式光源の部材として用いる際の環境に温度変化があっても寸法安定性に優れた光反射体を実現することを課題とした。
また、該光反射体を用いることによる、高輝度であり、かつ輝度ムラの少ない面光源装置の提供を課題とした。
本発明は、以下の手段により課題を解決するものである。
即ち本発明は、以下のとおりである。
[1]厚みが70〜700μmで、テーバー剛度が0.1〜100mN・mであるパルプ紙材からなる基材層の少なくとも片面に、屈折率が1.5以上の顔料を70〜95重量%含有し、且つエマルジョン型の塗工液で塗工して得た塗工層を厚みが10〜60μmとなるように設けた光反射体であって、該塗工層表面における反射率が91.5%以上であり、環境温度20℃を基準に80℃まで温度変化させたときの寸法変化率が−0.22〜0.3%であることを特徴とする光反射体、に関するものである。
[2]前記パルプ紙材は植物繊維を絡み合わせ膠着させたものを主として含むものであることが好ましい。
[3]より具体的には、前記パルプ紙材はJIS−P−0001:1998で定める、アイボリー、アート紙、印刷用紙、OCR用紙、オフセット用紙、加工用紙、カード用厚紙、壁紙原紙、キャストコート紙、クラフト紙、グラビア用紙、軽量コート紙、コート紙、紙器用板紙、上質紙、白板紙、セミ上質紙、中質紙、塗工印刷用紙、塗工紙原紙、難燃紙、バライタ紙、微塗工印刷用紙、防水紙、ミルクカートン原紙よりなる群より選ばれた何れか、またはレジンコート紙であることが好ましい。
[4]前記パルプ紙材の密度は0.6〜1.2g/cm3であることが好ましい。
[5]前記顔料は、チタン白、亜鉛華、白亜、石膏、鉛白、アルミナゾル、ホワイトカーボン、気相法シリカ、リトポン、ジルコニア、沈降性硫酸バリウム、硫化バリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムより選ばれた何れか少なくとも1種を含むことが好ましく、[6]その平均一次粒径は0.1μm〜1μmであることが好ましい。
[7]本発明の光反射体は、ロール状に巻回して取り扱うことが可能である。
また本発明は、
[8]前記[1]〜[7]の何れかに記載の光反射体を用いた面光源装置を含む。
本発明の光反射体によれば、近年大型化、高精細化が進む液晶テレビ等の内蔵式光源に用いた場合であっても、適切な剛度によりたわみを改善し、且つ環境の温度変化があっても優れた寸法安定性により輝度ムラを改善することができる。
同時に本発明の光反射体はロールで供給することも可能である。
また本発明の光反射体を用いた面光源装置は、高輝度であり輝度ムラは少なく、大型化や高精細化に対応可能なものである。
エッジライト方式の内蔵式光源の一例の断面図である。 本発明の光反射体の一様態の断面図である。
以下において、本発明の光反射体の形態を詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされているが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本発明において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
[光反射体]
本発明の光反射体は、厚み70〜700μmで、テーバー剛度が0.1〜100mN・mであるパルプ紙材からなる基材層の少なくとも片面に、屈折率が1.5以上の顔料を70〜95重量%含有する塗工層を厚み5〜60μmとなるように設けたものである。
該光反射体は反射層表面における反射率が90%以上であり、環境温度20℃を基準に80℃まで温度変化させたときの寸法変化率が−0.3〜0.3%の範囲内であることを特徴とする。
該光反射体の反射層表面における反射率が90%未満である場合には、これを用いた面光源装置の輝度が低くなる傾向にある。
該光反射体の環境温度を20℃から80℃まで変化させたときの寸法変化率が−0.3〜0.3%の範囲外である場合は、寸法変化が大きく面光源装置の使用時にたわみが発生しやすい傾向にある。
[パルプ紙材]
本発明の光反射体における基材層としてのパルプ紙材は、、従来のフィルム系素材や金属板等と比べて適切な剛度を付与し、且つ寸法安定性を向上させるものである。
該パルプ紙材としては、植物繊維を絡み合わせて膠着させたものを主として含む(重量
比で過半量を占める)ものであり、具体例としては、JIS−P−0001:1998で定める、アイボリー、アート紙、印刷用紙、OCR用紙、オフセット用紙、加工用紙、カード用厚紙、壁紙原紙、キャストコート紙、クラフト紙、グラビア用紙、軽量コート紙、コート紙、紙器用板紙、上質紙、白板紙、セミ上質紙、中質紙、塗工印刷用紙、塗工紙原紙、難燃紙、バライタ紙、微塗工印刷用紙、防水紙、ミルクカートン原紙よりなる群より選ばれた何れか、またはレジンコート紙などが挙げられる。
このようなパルプ紙材の具体例として、例えば、王子製紙社製の「OKトップコート」、「OKエルカード」、「金藤」、王子特殊紙社製の「マシュマロ」、富士ゼロックス製の「JDコート」等(以上、商品名)を挙げることができる。
本発明者らは、光反射体の基材層として、適度な剛度を付与することが可能であり、熱に対する寸法安定性の優れたものを模索検討した結果、パルプ紙材を使用することに想到した。
パルプ紙材、特に植物繊維を絡み合わせて膠着させたものは、熱に対して優れた寸法安定性を有しており、例えば、電子写真印刷(一般的にはコピーやレーザープリント)等において、トナーが溶融する温度条件下であってもパルプ紙材自体は変形しないことから、例えばカラーコピー等を行っても絵柄がずれることはない。
本発明者らにおけるこうした着想は、出願人の事業形態があって始めて得られたものである。
「紙材」とは、JIS−P−0001によれば、広義では植物繊維以外の繊維を膠着させて製造したもの(例えば合成高分子繊維を用いて製造した不織布)を含み、また合成高分子物質を用いて製造した合成紙も含むものである。
しかしながら上述の通り、合成樹脂を主体に用いた裏打ち材は剛度や熱に対する寸法安定性に劣るものであり、本発明の紙材として用いることは好ましくない。
本発明の光反射体を構成するパルプ紙材として好ましいものは、木材、草、藁、竹などから得た植物繊維を用いてこれらを主として含むものであり、より好ましくはこれらの繊維長が比較的長いものであり、より好ましくは植物繊維を蒸解して得られた化学パルプを用いたものであり、より好ましくはこれらの植物繊維を紙力増強剤により比較的高度に絡み合わせて膠着させて、抄紙したものであり、またこれら抄紙したものにポリエチレン等の樹脂を塗工したレジンコート紙など繊維間を充填したものである。
本発明の光反射体における基材層として用いる該パルプ紙材は、上述の如く光反射体の剛度と寸法安定性に寄与するものであることから、その厚みは70〜700μmの範囲内のものである。
該厚みは100〜600μmの範囲内であることが好ましい。本発明の光反射体においてパルプ紙材の厚みは、光反射体のコシ(剛度)や重量に大きく影響する因子であり、たわみの防止やロール状での供給の可否に大きく影響する。パルプ紙材の厚みが70μm未満では、パルプ紙材の剛度を充分に担保できない場合がある。逆に700μmを超えては光反射体の重量が増加し、また剛度も大きくなりロール状での巻き取りなどの取り扱いがし難いものとなる傾向がある。
また、該パルプ紙材のテーバー剛度は0.1〜100mN・mの範囲内のものである。そのテーバー剛度は0.5〜50mN・mの範囲内であることが好ましい。パルプ紙材のテーバー剛度が0.1mN・m未満では、光反射体のテーバー剛度0.4mN・mを達成しづらくたわみが発生しやすい傾向にある。逆に100mN・mを超えては光反射体を巻き回してロール状とするのが困難になる傾向がある。
該パルプ紙材の環境温度20℃を基準として80℃まで変化させたときの寸法変化率は−0.5〜0.3%の範囲内であることが好ましく、−0.4〜±0%の範囲内であることがより好ましい。パルプ紙材の寸法変化率が−0.5〜0.3%の範囲外であれば、光
反射体とした際の寸法変化率を達成しづらい傾向にある。
また、該パルプ紙材の密度は0.6〜1.2g/cm3の範囲内であることが好ましく、0.7〜1.1g/cm3の範囲内であることがより好ましい。パルプ紙材の密度が0.6g/cm3未満では、パルプ紙材の剛度を充分に担保できない場合がある。逆に1.2g/cm3を超えては光反射体の重量が増加し、取り扱いし難いものとなる傾向がある。
[塗工層]
塗工層は、本発明の光反射体において反射層として光反射性能を付与し、面光源装置の高輝度を実現するものである。
該塗工層としては、屈折率が1.5以上の顔料を70〜95重量%含むものであり、好ましくはバインダー樹脂を5〜30重量%含むものであり、塗工液の状態で基材層上に設けられた後に乾燥工程を経て製膜されるものである。配合比率は顔料を80〜94重量%含み、バインダー樹脂を6〜20重量%含むものであることがより好ましい。同範囲内であれば基材層上に安定して塗工層を設けることができ、高い反射率を実現しやすい。
製膜後に得られた塗工層表面における反射率は90%以上であることが好ましく、92%以上であることがより好ましく、95%以上であることが特に好ましい。
[顔料]
該塗工層に使用する顔料は、その屈折率によって入射する光を入射面側に反射する機能を有するものであり、その屈折率は高いほど好ましく、具体的には真空の屈折率を1とした場合の物質固有の屈折率(絶対屈折率n)として1.5以上であり、1.6以上であることが好ましく、1.63以上であることがより好ましく、1.8以上であることが更に好ましく、2以上であることが特に好ましい。
また該顔料は、反射光の色相変化を防ぐために、無色か白色であることが好ましい。
以上の観点から、該塗工層に使用する顔料は、チタン白(二酸化チタン)、亜鉛華(酸化亜鉛)、白亜(炭酸カルシウム)、石膏(硫酸カルシウム)、鉛白(炭酸鉛と水酸化鉛の混合物)、アルミナゾル(酸化アルミニウムの水和物)、酸化マグネシウム、ホワイトカーボン(酸化ケイ素、特に沈降法シリカ)、気相法シリカ、リトポン(硫化バリウムと硫酸亜鉛の混合物)、ジルコニア(二酸化ジルコニウム)、沈降性硫酸バリウム、硫化バリウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウムなどを少なくとも1種含むものである。
特に屈折率の高さや取扱易さから、二酸化チタン(特にルチル型、n=2.71)、酸化亜鉛(n=1.95)、炭酸カルシウム(沈降性、特にアラゴナイト型、n=1.61)、酸化アルミニウム(ベーマイト型としてn=1.65)、酸化マグネシウム(n=1.72)、リトポン(n=1.97)、二酸化ジルコニウム(n=2.4)、チタン酸バリウム(n=2.4)の何れかを用いることがより好ましい。
また顔料の平均粒径は、一次粒径として、好ましくは0.1〜1μm、より好ましくは0.15〜0.5μm、さらに好ましくは0.2〜0.3μmである。前記フィラーの粒径が同範囲内であれば、上記配合比率と併せ可視光領域の光を漏れなく効率的に反射して高い反射率を達成しやすい傾向にある。該顔料の形状が略球状でない場合は、その短径において上記範囲であることが好ましい。
上記顔料の平均粒径は、例えば、レーザー回折式粒子計測装置「マイクロトラック」(株式会社日機装製、商品名)により測定した累積で50%にあたる粒子径(累積50%粒径)の測定(マイクロトラック法)や、走査型電子顕微鏡による一次粒径の観察(例えば、粒子100個の平均値を平均粒径とする)や、比表面積からの換算(例えば、(株)島津製作所製の粉体比表面積測定装置SS−100を使用し比表面積を測定して換算する)などにより求めることができる。本発明ではメーカーカタログ値など文献値を参照した。
また本発明の塗工層には、上記顔料の他に、平板状シリカ、マイカ、タルク、カオリン、アルミノシリケート、ハイドロタルサイトなど粒子形が平板状の無機充填剤を併用して含むことが好ましい。
このような平板状充填剤は塗工後に層の面方向に配列して反射面を形成しつつ、入射光の裏抜けを効果的に防止することができる。
[バインダー樹脂]
該塗工層において前記顔料とともに使用して、基材層上に顔料を固定するためのバインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エーテル系樹脂、エステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ゴム系樹脂、SBR系樹脂、シリコーン系樹脂、ABS系樹脂等からなる樹脂成分が挙げられる。
これらを従来公知の溶剤を用いてその相の中に、溶解、分散、乳濁分解、希釈して、流動性があり塗工可能な溶液型やエマルジョン型の様態の塗工液とすることで、基材層上への塗工が可能となる。
[その他の成分]
塗工層には、必要により、顔料分散剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、光安定剤などの添加剤を配合してもよい。前期顔料分散剤としては、ポリカルボン酸等の高分子界面活性剤、シランカップリング剤、オレイン酸やステアリン酸等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸ないしはそれらの塩等を配合してもよい。前記蛍光増白剤としてはベンゾオキサゾイル系やクマリン系、スチレンビフェニル系、ピラゾロン系のものを、前記酸化防止剤としては、立体障害フェノール系やリン系、アミン系等のものを、前記光安定剤としては、立体障害アミンやベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などのものを配合してもよい。
[塗工層の製造方法]
本発明において、塗工層を製造する方法は、基材層の片面または両面に、ダイコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、リバースコーター、エアーナイフコーター、ディップコーター、スクイズコーター、スライドホッパーコーター等の設備を用いて上記塗工層成分を含む塗工液を塗工し、その後必要によりスムージングを行い、乾燥工程又は硬化工程を経てバインダー樹脂を乾燥固化して製膜化するものである。
前記塗工層の厚み(膜厚)は、乾燥後の塗工層として、5〜60μmの範囲で設けられる。該厚みは10〜55μmの範囲が好ましく、20〜50μmの範囲がより好ましい。該厚みが5μm以上であれば前記塗工層により光の裏抜けを効果的に防いで、所望する高い反射率を達成しやすい傾向がある。逆に60μm以下であれば、塗工時に乾燥不良などが起こし難く、均一で安定した品質の塗工層を得やすい傾向がある。
[層構成]
本発明の光反射体は、パルプ紙材からなる基材層の少なくとも片面に、塗工層を設けたものである。
従って本発明の光反射体は、塗工層/基材層、または塗工層/基材層/塗工層を含む積層構造を有する。
通常反射面を形成する塗工層は片面で足りるが、両面に塗工すればカールを防ぎやすく、より取り扱いやすい傾向がある。
これら反射層と基材層を積層して得られた本発明の光反射体は、上述するような剛性を具備していることから、塗工層を設けた後にそのまま巻き取り、ロール状として保管・運搬等を行い、その後に巻き戻して加工することができる。そのため本発明の光反射体は、大型の面光源装置用の光反射体として好適に取り扱うことができる。
以下に実施例、および参考実施例、比較例および試験例を用いて、本発明を更に具体的に説明する。以下に示す材料、使用量、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
なお、本発明の実施例、参考実施例、比較例において基材層として用いたパルプ紙材を表1にまとめて示し、塗工層として用いた顔料を含む原料を表2にまとめて示す。
Figure 0005973145
Figure 0005973145
[光反射体の製造]
[顔料分散液(a)の調整]
表2に記載のポリカルボン酸型高分子界面活性剤(原料No.18)および蒸留水を、表3の「顔料分散液(a)」の欄に記載する重量割合で混合し(例えば、実施例1では水49.9重量部に対して界面活性剤0.2重量部を添加し)、ホモミキサー(プライミクス(株)製、商品名:T.K.ロボミックス)を用いて350rpmで1分間撹拌した後
、これに表2に記載の顔料(原料No.11〜15)を表3の「顔料分散液(a)」の欄に記載する重量割合で添加し、更にホモミキサーを用いて750rpmで30分間撹拌して、顔料分散液(a)を得た。
[塗工液の調整]
上記で得た顔料分散液(a)、ならびにバインダー樹脂として表2に記載のスチレンブタジエン共重合体(SBRラテックス(原料No.16))およびポリビニルアルコール(PVA)水溶液(原料No.17)を、表3の「塗工液配合量」の欄に記載する重量割合で混合し、スターラー((株)池田理化製、商品名:IS−36N−1)を用いて撹拌混合して、各実施例、参考実施例、比較例で用いる塗工液を得た。但し比較例4の塗工液はバインダー樹脂のみで調製したものである。
上記塗工液を塗工し、乾燥固化して製膜化した塗工層における各成分量(乾燥後の固形分量)を、表3の「塗工層配合量」の欄に記載した。
[実施例1〜8、11、12,14〜18、参考実施例9、10、13、比較例1〜4]
表1に記載のパルプ紙材(原料No.1〜9)の片面に、上記塗工液をバーコーターで塗工し、105℃で2分間乾燥させて固化し、表3に記載する厚みを有する塗工層を設けて、これを光反射体とした。
[試験例]
[テーバー剛度]
各実施例、参考実施例、比較例で用いたパルプ紙材につき、JIS−P−8125:2000のこわさ試験方法に従い、テーバーこわさ試験機(熊谷理器工業(株)製、商品名:テーバーステフネステスター)を用いてテーバー剛度を測定した。
結果を表1に示す。
[環境温度20℃を基準として80℃まで変化させたときの寸法変化率]
各実施例、参考実施例、比較例で用いたパルプ紙材、および各実施例、参考実施例、比較例の光反射体を、幅4mm、長さ20mmのサンプルサイズに断裁し、熱機械分析装置(セイコー電子(株)社製、商品名:TMA120C)を用いて、荷重5g、昇温速度5℃/minの条件下で、20℃から80℃まで昇温させたときの寸法変化率を測定した。
結果を表1および表3に示す。
[反射率]
各実施例、参考実施例、比較例の光反射体の塗工層側における反射率は、直径150mmの積分球を搭載した分光光度計((株)日立製作所製、商品名:U−3310)を用いて、JIS−Z−8722条件d記載の方法に従って、波長550nmでの反射率として測定した。測定結果は、酸化アルミニウム標準板の反射率を100%としたときの相対反射率として表した。
結果を表3に示す。
[厚み、密度]
各実施例、参考実施例、比較例で用いたパルプ紙材の厚みおよび密度は、JIS−P−8118:1998に従い測定した。
結果を表1に示す。
各実施例、参考実施例、比較例における塗工層の厚みは、JIS−P−8118:1998に従い測定した光反射体の厚みから上記パルプ紙材の厚みを減算して求めた。
結果を表3に示す。
[光反射体の取り扱い性]
各実施例、参考実施例、比較例の光反射体を、A3サイズに断裁し、これを手で巻きまわした場合に所望の筒状となるかを、下記の判断基準により評価した。
結果を表3に示す。
○:容易に巻きまわすことができ、歪み等の変形は見られない。
×:容易に巻きまわすことが困難。
[光反射体におけるたわみの発生]
32インチ型のLEDエッジライト型大型液晶テレビ((株)東芝製、商品名:レクザ32RE1W)の面光源装置を用いて、これより光反射体を除き、替わりに各実施例、参考実施例、比較例で得た光反射体を設置して、面光源装置を得た。
設置時の光反射体のたわみの有無、および得られた面光源装置を60℃,80%RHの環境下で24時間促進したのち点灯したときの光反射体のたわみの有無を、以下の判断基準により目視評価した。
結果を表3に示す。
○:外観上のたわみは見られず、点灯時の輝度ムラも認められなかった。
×:外観上にたわみが見られる。
Figure 0005973145
本発明の光反射体は、近年大型化、高精細化が進む液晶テレビ等の内蔵式光源に用いた場合でも、優れた寸法安定性により輝度ムラを改善することができ、また本発明の光反射体を用いた面光源装置は、高輝度であり輝度ムラは少なく、大型化や高精細化に対応可能なものである。
11 光反射体
12 アクリル板
13 網点印刷
14 導光板
15 拡散板
16 光源
21 光反射体
22 基材層
23 反射層

Claims (7)

  1. 厚みが70〜700μm、テーバー剛度が0.1〜100mN・m、密度が、0.6〜1.2g/cm 3 あるパルプ紙材からなる基材層、及び
    該基材層の少なくとも片面に存在する塗工層であって、塗工厚みが10〜60μm屈折率が1.5以上の顔料を70〜95重量%含有するエマルジョン型塗工液塗工層、
    を有する光反射体であって、前記塗工層表面における反射率が91.5%以上であり、環境温度20℃を基準に80℃まで温度変化させたときの寸法変化率が−0.22〜±0%であることを特徴とする光反射体。
  2. 前記パルプ紙材が、植物繊維を絡み合わせて膠着させたものを主に含むものであることを特徴とする請求項1に記載の光反射体。
  3. 前記パルプ紙材が、JIS−P−0001:1998で定める、アイボリー、アート紙、印刷用紙、OCR用紙、オフセット用紙、加工用紙、カード用厚紙、壁紙原紙、キャストコート紙、クラフト紙、グラビア用紙、軽量コート紙、コート紙、紙器用板紙、上質紙、白板紙、セミ上質紙、中質紙、塗工印刷用紙、塗工紙原紙、難燃紙、バライタ紙、微塗工印刷用紙、防水紙、ミルクカートン原紙よりなる群より選ばれた何れか、またはレジンコート紙であることを特徴とする請求項1または2に記載の光反射体。
  4. 前記顔料が、チタン白、亜鉛華、白亜、石膏、鉛白、アルミナゾル、酸化マグネシウム、ホワイトカーボン、気相法シリカ、リトポン、ジルコニア、沈降性硫酸バリウム、硫化バリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムより選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の光反射体。
  5. 前記顔料の平均一次粒径が、0.1〜1μmであることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の光反射体。
  6. 前記光反射体がロール状に巻回されることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の光反射体。
  7. 請求項1〜の何れか一項に記載の光反射体を用いた面光源装置。
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