JP5970975B2 - 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 Download PDF

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Description

本発明は、封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置に関する。
近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化に伴い、実装の高密度化が進んでいる。これにより、電子部品装置は従来のピン挿入型から、表面実装型のパッケージがなされるようになってきている。表面実装型のIC、LSI等は、実装密度を高くし、実装高さを低くするために薄型、小型のパッケージになっている。このため、素子のパッケージに対する占有面積が大きくなり、パッケージの肉厚は非常に薄くなってきた。さらに、表面実装型のパッケージは従来のピン挿入型のものと実装方法が異なっている。すなわち、ピンを配線板に取り付ける際、従来のピン挿入型パッケージはピンを配線板に挿入した後に配線板の裏面から半田付けを行うため、パッケージが直接高温にさらされることはなかった。しかし、表面実装型パッケージでは電子部品装置全体が半田バスやリフロー装置などで処理されるため、パッケージが直接半田付け温度(リフロー温度)にさらされる。この結果、パッケージが吸湿した場合、半田付け時に吸湿による水分が急激に膨張し、発生した蒸気圧が剥離応力として働き、素子、リードフレーム等のインサートと封止材との間で剥離を発生させ、パッケージクラックの発生や電気的特性不良の原因となる場合がある。このため、半田耐熱性(耐リフロー性)に優れた封止材料の開発が望まれている。
これらの要求に対応するために、これまで、主材となるエポキシ樹脂について様々な検討がされている。しかし、エポキシ樹脂単独の改良だけでは、低吸湿化に伴う耐熱性の低下、密着性の向上に伴う硬化性の低下等が生じ、物性のバランスをとることが困難であった。従って、前記背景から種々のエポキシ樹脂改質剤が検討されている。
改質剤の一例として、素子リードフレーム等のインサートとの密着力向上に注目して、シランカップリング剤の使用が検討されている。具体的には、エポキシ基含有シランカップリング剤又はアミノ基含有シランカップリング剤(例えば、特許文献1参照)、さらなる密着性向上を目的とした硫黄原子含有シランカップリング剤(例えば、特許文献2参照)の使用が検討されている。
特開平11−147939号公報 特開2000−103940号公報
しかしながら、エポキシ基含有シランカップリング剤又はアミノ基含有シランカップリング剤を用いると接着性向上効果が十分でない場合があった。特に上記特許文献1に記載のアミノ基含有シランカップリング剤は反応性が高く、封止用エポキシ樹脂成形材料に用いた場合は封止するときの流動性が低下する。さらに、シランカップリング剤自体がゲル化するなどハンドリング性に課題がある。また、上記特許文献2に記載の硫黄原子含有シランカップリング剤を用いた場合はAgやAuのような貴金属との接着性向上効果が十分でなく、耐リフロー性の向上効果も不十分である。
上述したように、耐リフロー性と流動性の両方を十分に満足する封止用エポキシ樹脂成形材料は得られていないのが現状である。本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、耐リフロー性と流動性の両方に優れる封止用エポキシ樹脂成形材料、及び前記封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備える電子部品装置を提供することを課題とするものである。
上記の課題を解決すべく、本発明は、特定構造の密着性向上剤を含有する封止用エポキシ樹脂成形材料及び前記封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備える電子部品装置を提供する。より具体的には、以下の通りである。
(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)無機充てん剤と、(E)密着性向上剤として環構造中に窒素原子を有し、かつヒドロキシ基を有する多環芳香族化合物と、を含有する封止用エポキシ樹脂成形材料。
前記(E)密着性向上剤が、ヒドロキシ基を有する、キノリン化合物、イソキノリン化合物及びキノキサリン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む<1>に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
前記(E)密着性向上剤が、ヒドロキシ基を有するキノリン化合物の少なくとも1種を含む<1>に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
<1>〜<3>のいずれか1項に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備える電子部品装置。
本発明によれば、耐リフロー性及び流動性の両方に優れる封止用エポキシ樹脂成形材料、及び前記封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備える電子部品装置を提供することができる。従って、その工業的価値は大である。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。さらに本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)無機充てん剤と、(E)密着性向上剤として環構造中に窒素原子を有し、かつヒドロキシ基を有する多環芳香族化合物と、を含有する。前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、必要に応じてその他の成分を含んでもよい。
(E)密着性向上剤
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料に含まれる密着性向上剤は、環構造中に窒素原子を有し、かつヒドロキシ基を有する多環芳香族化合物である。前記密着性向上剤は1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記密着性向上剤を含むことにより、後述する実施例の結果に示されるように、耐リフロー性及び流動性の両方に優れる封止用エポキシ樹脂成形材料を得ることができる。他方、窒素原子を含まないフェノール、レゾルシノール、2−ナフトール等の芳香族化合物、多環芳香族化合物ではないヒドロキシピリジンや、2−メチルキノリン等のヒドロキシ基を含まない多環芳香族化合物を前記密着性向上剤の代わりに用いた場合は、接着性が十分に向上せず、耐リフロー性の向上効果が十分ではない。
前記密着性向上剤を含有させることにより本発明の効果が得られる理由は明らかでないが、前記密着性向上剤中のヒドロキシ基が封止用エポキシ樹脂成形材料中のエポキシ樹脂と結合し、さらに窒素原子を含む多環芳香族部分が金属表面へ強く相互作用することによるものと推測される。
前記密着性向上剤の多環芳香族部分は、本発明の効果を達成する範囲であれば特に制限は無い。具体的には、インドール、イソインドール、プリン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キノリジン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、カルバゾール、ナフタリジン、フタリジンなどが挙げられる。
なかでも、工業的な入手性、相溶性及び流動性の観点から、前記密着性向上剤の環構造中に含まれる窒素原子の数は1又は2であることが好ましい。また、耐リフロー性と流動性の観点から、前記密着性向上剤が有するヒドロキシ基の数は1又は2が好ましく、2がより好ましい。
従って、前記密着性向上剤は、ヒドロキシ基を有する、キノリン化合物、イソキノリン化合物及びキノキサリン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。なかでも、前記密着性向上剤は耐リフロー性向上の観点からヒドロキシ基を有するキノリン化合物の少なくとも1種を含むことが好ましい。
前記密着性向上剤の具体的な例としては、2,4−キノリンジオール、2−ヒドロキシキノリン、4−メチル−2−キノリノール、2−メチル−4−キノリノール、2,4−ジメチル−7−キノリノール、5,7−ジメチル−8−キノリノール、1−ヒドロキシイソキノリン、5−イソキノリノール、イソキノリン−6−オール、イソキノリン−1,5−ジオール、2,3−キノキサリンジオール、2−ヒドロキシキノキサリンなどが挙げられる。
前記密着性向上剤は、ヒドロキシ基以外に、メチル基、エチル基、ブチル基等の脂肪族炭化水素基や、フェニル基等の芳香族炭化水素基を置換基として含有してもよい。前記密着性向上剤がヒドロキシ基以外の置換基を含有する場合は、メチル基又はフェニル基が好ましい。
前記密着性向上剤の分子量は特に制限されないが、流動性及び耐リフロー性の観点から120〜250が好ましく、145〜200がより好ましい。
前記密着性向上剤の水酸基当量は特に制限されないが、成形性及び耐リフロー性の観点から60〜250が好ましく、72〜200がより好ましい。
前記密着性向上剤の封止用エポキシ樹脂成形材料中の含有率は特に制限されないが、成形性及び接着性の観点からエポキシ樹脂の合計量に対して0.5質量%〜20質量%が好ましく、1.0質量%〜15質量%がより好ましく、2質量%〜10質量%がさらに好ましい。前記密着性向上剤のエポキシ樹脂の合計量に対する含有率が0.5質量%以上であると、耐リフロー性がより向上する傾向がある。また20質量%以下であると、ボイド等の成形不良の発生を抑制できる傾向がある。さらに上記の好ましい範囲の中でも、含有率が大きいほど接着性が向上する傾向にあり、耐リフロー性が向上する傾向がある。
前記密着性向上剤が封止用エポキシ樹脂成形材料に含まれるか否かは、例えば、溶媒抽出物のマススペクトル測定によって確認することができる。
(A)エポキシ樹脂
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、エポキシ樹脂の少なくとも1種を含む。前記エポキシ樹脂は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般的に使用されているものでよく、特に制限はない。中でも1分子中にエポキシ基を2個以上含有するものであることが好ましい。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとする、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール化合物及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノール性化合物と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂;前述のフェノール化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等の芳香族アルデヒド化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂をエポキシ化したトリフェニルメタン型エポキシ樹脂;アルキル置換、芳香環置換又は非置換のビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、チオジフェノール等のジグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂;アルキル置換、芳香環置換又は非置換のビフェノールのジグリシジルエーテルであるビフェニル型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂;ハイドロキノン型エポキシ樹脂;フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンとフェノール化合物の共縮合樹脂をエポキシ化したジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ナフタレン環を有するナフタレン型エポキシ樹脂;フェノール化合物及びナフトール化合物の少なくとも1種と、ジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルとから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等をエポキシ化したフェノール・アラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;テルペン変性エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;脂環族エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも前記エポキシ樹脂は、流動性と硬化性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のビフェノールのジグリシジルエーテルであるビフェニル型エポキシ樹脂(例えば、三菱化学社製商品名:YX−4000、YL−6121Hなど)を含有していることが好ましい。また硬化性の観点からはノボラック型エポキシ樹脂(例えば、住友化学工業株式会社製商品名:ESCN−190など)を含有していることが好ましい。また低吸湿性の観点からはジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(例えば、DIC株式会社製商品名:HP−7200など)を含有していることが好ましい。また耐熱性及び低反り性の観点からはナフタレン型エポキシ樹脂(例えば、日本化薬株式会社製商品名:NC−7300など)を含有していることが好ましい。また流動性と難燃性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のビスフェノールFのジグリシジルエーテルであるビスフェノールF型エポキシ樹脂(例えば、新日鐵化学株式会社製商品名YSLV−80XYなど)を含有していることが好ましい。また流動性とリフロー性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のチオジフェノールのジグリシジルエーテルであるチオジフェノール型エポキシ樹脂(例えば、新日鐵化学株式会社製商品名:YSLV−120TEなど)を含有していることが好ましい。また硬化性と難燃性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のフェノールとジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂をエポキシ化したフェノール・アラルキル型エポキシ樹脂(例えば日本化薬株式会社製商品名NC−2000L、NC−3000S、CER−3000Lなど)を含有していることが好ましい。また保存安定性と難燃性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のナフトール類とジメトキシパラキシレンから合成されるナフトール・アラルキル樹脂をエポキシ化したナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂(例えば、新日鐵化学株式会社製商品名ESN−375、ESN−175など)を含有していることが好ましい。また硬化性とTgの向上の観点からはフェノールとサリチルアルデヒドから合成されるトリフェニルメタン型エポキシ樹脂(例えば、日本化薬株式会社製商品名:EPPN−502Hなど)が好ましい。
また上記以外にも低反りの観点からはアルキル置換若しくは芳香環置換又は非置換のアントラセン類のジグリシジルエーテルであるジヒドロアントラセン型エポキシ樹脂(例えば、三菱化学社製商品名:YX−8800)を、耐リフロー性と硬化性と流動性のバランスの観点からはメトキシナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社性商品名HP−5000など)を用いることが好ましい。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料に含まれるエポキシ樹脂は、目的や製造条件等にあわせて選択して用いることができる。例えば、ビフェニレン骨格含有フェノール・アラルキル型エポキシ樹脂、メトキシナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などを単独又は組み合わせて用いることができる。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料に含まれるエポキシ樹脂が前記に例示したエポキシ樹脂を含む場合、例示したエポキシ樹脂の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
前記エポキシ樹脂全体としての含有率は、成形性、耐リフロー性及び電気的信頼性などの各種特性バランスの観点から、封止用エポキシ樹脂成形材料中0.4質量%〜28質量%が好ましく、1.1質量%〜26質量%がより好ましい。前記エポキシ樹脂の封止用エポキシ樹脂成形材料中の含有率が28質量%以下であると、耐リフロー性が良好に保たれる傾向がある。また0.4質量%以上であると、流動性が良好に保たれる傾向がある。
前記エポキシ樹脂のエポキシ当量は特に制限されない。なかでも成形性、耐リフロー性及び電気的信頼など各種特性バランスの観点から、100〜1000(g/eq)であることが好ましく、150〜500(g/eq)であることがより好ましい。
また前記エポキシ樹脂の軟化点又は融点は特に制限されない。なかでも成形性、耐リフロー性の観点から、40℃〜180℃であることが好ましく、封止用エポキシ樹脂成型材料作製時における取扱い性の観点からは50℃〜130℃であることがより好ましい。
(B)硬化剤
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、硬化剤の少なくとも1種を含む。前記硬化剤は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているものでよく、特に制限はない。具体的には、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、チオジフェノール、アミノフェノール等のフェノール化合物及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール化合物からなる群より選択される少なくとも1種と、ホルムアルデヒド又はアセトアルデヒドとを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;フェノール化合物と、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるトリフェニルメタン型フェノール樹脂;フェノール化合物及びナフトール化合物からなる群より選択される少なくとも1種と、ジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルとから合成されるフェノール・アラルキル樹脂;ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;フェノールノボラック構造とフェノール・アラルキル構造とがランダム、ブロック又は交互に繰り返された共重合型フェノール・アラルキル樹脂;パラキシリレン変性フェノール樹脂;メタキシリレン変性フェノール樹脂;メラミン変性フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂;シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;多環芳香環変性フェノール樹脂などが挙げられる。これらの硬化剤は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、流動性、難燃性及び耐リフロー性の観点からはフェノール・アラルキル樹脂(例えば、明和化成株式会社製商品名MEH−7851、三井化学株式会社製商品名:XLCなど)及びナフトール・アラルキル樹脂(例えば、新日鐵化学株式会社製商品名SN−475、SN−170など)が好ましい。また低吸湿性の観点からはジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂(例えば、新日本石油化学株式会社製商品名:DPPなど)が好ましい。また硬化性の観点からはノボラック型フェノール樹脂(例えば明和化成株式会社製商品名:H−4など)が好ましい。前記硬化剤は、これらのフェノール樹脂の少なくとも1種を含有していることが好ましい。
前記硬化剤のうち、フェノール・アラルキル樹脂及びナフトール・アラルキル樹脂は、難燃性を付与する観点からその一部又は全部がアセナフチレンと予備混合されていることが好ましい。アセナフチレンはアセナフテンを脱水素して得ることができるが、市販品を用いてもよい。また、アセナフチレンの代わりにアセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物を用いることもできる。アセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物を得る方法としては、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等が挙げられる。また、重合に際しては従来公知の触媒を用いることができるが、触媒を使用せずに熱だけで行うこともできる。この際、重合温度は80℃〜160℃が好ましく、90℃〜150℃がより好ましい。得られるアセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物の軟化点は、60℃〜150℃が好ましく、70℃〜130℃がより好ましい。
前記重合物の軟化点が60℃以上であると、成形時の染み出しが抑制され成形性が向上する傾向にある。また150℃以下であると、エポキシ樹脂及び硬化剤との相溶性が向上する傾向にある。
アセナフチレンと共重合させる他の芳香族オレフィンとしては、スチレン、α−メチルスチレン、インデン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニル又はそれらのアルキル置換体等が挙げられる。また、上記した芳香族オレフィン以外に本発明の効果に支障の無い範囲で脂肪族オレフィンを併用することもできる。脂肪族オレフィンとしては、(メタ)アクリル酸及びそれらのエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、フマル酸及びそれらのエステル等が挙げられる。
これら脂肪族オレフィンの使用量は重合モノマー全量中20質量%以下が好ましく、9質量%以下がより好ましい。
硬化剤の一部又は全部とアセナフチレンとの予備混合の方法としては、硬化剤及びアセナフチレンをそれぞれ微細に粉砕し固体状態のままミキサー等で混合する方法、両成分を溶解する溶媒に均一に溶解させた後、溶媒を除去する方法、硬化剤及びアセナフチレンの少なくとも一方の軟化点以上の温度で両者を溶融混合する方法等で行うことができる。中でも均一な混合物が得られて不純物の混入が少ない溶融混合法が好ましい。
前記の方法により予備混合物(アセナフチレン変性硬化剤)が、製造される。溶融混合する際の温度は、硬化剤及びアセナフチレンの少なくとも一方の軟化点以上であれば制限はないが、100℃〜250℃が好ましく、120℃〜200℃がより好ましい。また、溶融混合する際の時間は両者が均一に混合すれば特に制限はないが、1時間〜20時間が好ましく、2時間〜15時間がより好ましい。硬化剤とアセナフチレンを予備混合する場合、混合中にアセナフチレンが重合もしくは硬化剤と反応しても構わない。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料が前記に例示したフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂を含む場合、これらの例示したフェノール樹脂の含有率は、その性能を発揮するために硬化剤全量中30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
上記の例示した硬化剤は、いずれか1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記の例示した硬化剤(2種以上を用いる場合はその合計)の含有率は、硬化剤全量中50質量%以上とすることが好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
前記硬化剤の水酸基当量は特に制限されない。なかでも成形性、耐リフロー性及び電気的信頼性など、各種特性バランスの観点から、70〜1000(g/eq)であることが好ましく、80〜500(g/eq)であることがより好ましい。
また前記硬化剤の軟化点又は融点は特に制限されない。なかでも成形性と耐リフロー性の観点から、40℃〜180℃であることが好ましく、封止用エポキシ樹脂成型材料作製時における取扱い性の観点からは50℃〜130℃であることがより好ましい。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料において、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との当量比、すなわちエポキシ基に対する硬化剤中の水酸基数の比(硬化剤中の水酸基数/エポキシ樹脂中のエポキシ基数)は、特に制限はない。それぞれの未反応分を少なく抑えるために0.5〜2の範囲に設定されることが好ましく、0.6〜1.3の範囲に設定されることがより好ましい。成形性、耐半田リフロー性により優れる封止用エポキシ樹脂成形材料を得るためには、0.8〜1.2の範囲に設定されることがさらに好ましい。
(C)硬化促進剤
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は硬化促進剤の少なくとも1種を含む。硬化促進剤としては、封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用されているものでよく、特に限定はない。具体的には、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、5,6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン等のシクロアミジン化合物;これらのシクロアミジン化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン化合物;これらの三級アミン化合物の誘導体;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール化合物;これらのイミダゾール化合物の誘導体;トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン化合物;これらの有機ホスフィン化合物に無水マレイン酸、上記キノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン化合物;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムエチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウムテトラブチルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート;2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩;これらのテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート及びテトラフェニルボロン塩の誘導体などが挙げられる。これらの硬化促進剤は1種を単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
なかでも前記硬化促進剤は、硬化性及び流動性の観点からは第三ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物が好ましく、トリフェニルホスフィンとベンゾキノンとの付加物又はトリブチルホスフィンとベンゾキノンとの付加物がより好ましい。保存安定性の観点からはシクロアミジン化合物とフェノール樹脂との付加物が好ましく、ジアザビシクロウンデセンのノボラック型フェノール樹脂塩がより好ましい。
前記に例示した硬化促進剤の含有率は、硬化促進剤全量中60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
前記第三ホスフィンとキノン化合物との付加物に用いられる第三ホスフィンとしては特に制限はない。具体的には、トリブチルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、ブチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−エチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−プロピルフェニル)ホスフィン、トリス(4−ブチルフェニル)ホスフィン、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフィン、トリス(tert−ブチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,4−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリス(2,6−ジメチル−4−エトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−エトキシフェニル)ホスフィン等のアリール基を有する第三ホスフィンが挙げられる。成形性の点からはトリフェニルホスフィン及びトリブチルホスフィンが好ましい。
また、第三ホスフィンとキノン化合物との付加物に用いられるキノン化合物としては特に制限はない。具体的には、o−ベンゾキノン、p−ベンゾキノン、ジフェノキノン、1,4−ナフトキノン、アントラキノン等が挙げられる。耐湿性又は保存安定性の観点からはp−ベンゾキノンが好ましい。
前記硬化促進剤の含有率は、硬化促進効果が達成される量であれば特に限定されるものではないが、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤の合計量100質量部に対して0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.3質量部〜5質量部がより好ましい。0.1質量部以上であると、より短時間で硬化させることが可能となる。また10質量部以下であると硬化速度が早くなりすぎることが抑制され、より良好な成形品が得られる傾向がある。
(D)無機充てん剤
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は無機充てん剤の少なくとも1種を含む。前記無機充てん剤を含むことで、吸湿性抑制、線膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向上などの効果が得られる。前記無機充てん剤は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているものでよく、特に制限されるものではない。具体的には、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体、又はこれらを球形化したビーズ、ガラス繊維などが挙げられる。これらの無機充てん剤は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが好ましい。また高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。無機充てん剤の形状は、成形時の流動性及び金型摩耗性の点から球形が好ましい。
前記無機充てん剤としては、特にコストと性能のバランスの観点からは球状溶融シリカが好ましい。
前記無機充てん剤の平均粒径は特に制限されない。なかでも成形性の観点から、5μm〜50μmであることが好ましく、10μm〜30μmであることがより好ましい。なお、無機充てん剤の平均粒径は、レーザー回折散乱方式粒度分布測定装置を用い、体積平均粒子径として測定される。
また前記無機充てん剤の比表面積は特に制限されない。なかでも成形性と強度の観点から、0.5m/g〜12m/gであることが好ましく、1m/g〜5m/gであることがより好ましい。なお、無機充てん剤の比表面積は、比表面積は、JIS Z 8830に準じて77Kでの窒素吸着能から測定される。
前記無機充てん剤の含有率は、本発明の効果が達成される範囲であれば特に制限は無い。なかでも難燃性、成形性、吸湿性及び強度の向上ならびに線膨張係数の低減の観点から、封止用エポキシ樹脂成形材料中70質量%〜95質量%が好ましく、吸湿性の向上及び線膨張係数の低減の観点から85質量%〜95質量%がより好ましい。無機充てん剤の含有率が70質量%以上であると、難燃性及び耐リフロー性が向上する傾向がある。また95質量%以下であると、流動性に優れる傾向がある。
(その他の成分)
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、必要に応じてカップリング剤、陰イオン交換体、接着促進剤、離型剤、難燃剤、着色剤、熱可塑性樹脂、応力緩和剤等の成分を含んでもよい。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、成形材料中の樹脂成分と無機成分との接着性の向上等の観点から、必要に応じて、カップリング剤を含むことができる。前記カップリング剤としては、ハンドリング性及び各種特性バランスの観点からシランカップリング剤が好ましい。具体的には、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、フェニルシラン、ウレイドシラン、メタクリルシラン、ビニルシラン等の各種アルコキシシラン系化合物を挙げることができる。シランカップリング剤中のアルコキシシリル基とアルコキシシリル基以外の有機官能基の種類及び数は、必要に応じて選定することができる。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、成形材料中の樹脂成分と無機成分との接着性を向上させる等の観点から、シラン化合物以外の従来公知のカップリング剤を含有してもよい。シラン化合物以外のカップリング剤としては、チタネート系カップリング剤、アルミニウムキレート化合物、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等が挙げられる。これらのカップリング剤は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料がカップリング剤を含む場合、その全含有率は成形性及び接着性の観点から、封止用エポキシ樹脂成形材料中0.06質量%〜2質量%が好ましく、0.1質量%〜0.75質量%がより好ましく、0.2質量%〜0.7質量%がさらに好ましい。全含有率が0.06質量%以上であると、接着性がより向上する傾向がある。また2質量%以下であると、ボイド等の成形不良の発生を抑制できる傾向がある。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、封止された素子の耐湿性、高温放置特性を向上させる観点から、陰イオン交換体を必要に応じて含有することができる。陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。具体的には、ハイドロタルサイト類や、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられる。これらの陰イオン交換体は1種を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、下記組成式(I)で示されるハイドロタルサイトが好ましい。
Mg1−XAl(OH)(COX/2・mHO (I)
式(I)中、0<X≦0.5であり、mは正の数を示す。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料が陰イオン交換体を含有する場合、陰イオン交換体の含有率は、ハロゲンイオンなどの陰イオンを捕捉できる十分量であれば特に限定されるものではない。なかでも(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜30質量部が好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、接着性をより向上させる観点から、前記密着性向上剤以外の化合物を必要に応じて接着促進剤として用いることができる。具体的には、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジン等の誘導体、アントラニル酸、没食子酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アミノフェノール、キノリン等及びこれらの誘導体、脂肪族酸アミド化合物、ジチオカルバミン酸塩、チアジアゾール誘導体などが挙げられる。これらの接着促進剤は1種を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、必要に応じて離型剤を含んでもよい。離型剤としては、酸化型又は非酸化型のポリオレフィン、カルナバワックス、モンタン酸エステル、モンタン酸、ステアリン酸等が挙げられる。これらの離型剤は1種を単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。酸化型又は非酸化型のポリオレフィンとしては、ヘキスト株式会社製商品名H4やPE、PEDシリーズ等の数平均分子量が500〜10000程度の低分子量ポリエチレンなどが挙げられる。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料が離型剤を含む場合、前記離型剤の含有量は(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.01質量部〜10質量部であることが好ましく、0.1質量部〜5質量部であることがより好ましい。前記含有量が0.01質量部以上であると、良好な離型性が得られる傾向がある。また10質量部以下であると、接着性が向上する傾向がある。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、成形材料の難燃性向上の観点から、従来公知の難燃剤を必要に応じて含有することができる。具体的には、ブロム化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、赤リン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の無機物及び/又はフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂等で被覆された赤リン、リン酸エステル等のリン化合物、メラミン、メラミン誘導体、メラミン変性フェノール樹脂、トリアジン環を有する化合物、シアヌル酸誘導体、イソシアヌル酸誘導体等の窒素含有化合物、シクロホスファゼン等のリン及び窒素含有化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び下記組成式(II)で示される複合金属水酸化物などが挙げられる。
p(M )・q(M )・m(HO) (II)
式(VI)において、M及びMは互いに異なる金属元素を示し、a、b、c、d、p、q及びmは正の数を示す。
上記組成式(II)中のM及びMは互いに異なる金属元素であれば特に制限はない。難燃性の観点からは、Mが第3周期の金属元素、IIA族のアルカリ土類金属元素、IVB族、IIB族、VIII族、IB族、IIIA族及びIVA族に属する金属元素から選ばれ、MがIIIB〜IIB族の遷移金属元素から選ばれることが好ましく、Mがマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、スズ、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選ばれ、Mが鉄、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選ばれることがより好ましい。また流動性の観点からは、Mがマグネシウム、Mが亜鉛又はニッケルであるものが好ましい。p及びqのモル比は特に制限はない。p/qが1/99〜1/1であることが好ましい。
なお、金属元素の分類は、典型元素をA亜族、遷移元素をB亜族とする長周期型の周期律表(出典:共立出版株式会社発行「化学大辞典4」1987年2月15日縮刷版第30刷)に基づいて行った。
その他の難燃剤としては、酸化亜鉛、錫酸亜鉛、硼酸亜鉛、酸化鉄、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛、ジシクロペンタジエニル鉄等の金属元素を含む化合物などが挙げられる。これらの難燃剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料が難燃剤を含む場合、難燃剤の含有量は特に制限はない。なかでも(A)エポキシ樹脂100質量部に対して1質量部〜30質量部が好ましく、2質量部〜15質量部がより好ましい。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の着色剤を含むことができる。さらに、その他の添加剤として、ポリフェニレンエーテルや、インデン及びアルキルインデン等のインデン類とスチレン及びアルキルスチレン等のスチレン類とフェノ−ル類の共重合樹脂であるインデンオリゴマー等の熱可塑性樹脂、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤などを必要に応じて含むことができる。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、各種成分を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できる。一般的な手法として、所定の配合量の成分をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、粉砕する方法を挙げることができる。たとえば、上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予め70℃〜140℃に加熱してあるニーダー、ロール、エクストルーダーなどで混練、冷却し、粉砕するなどの方法で得ることができる。成形条件に合うような寸法及び質量でタブレット化すると使いやすい。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料は、常温常圧下において固体であることが好ましい。固体の形状に制限はなく、粉状、粒状、タブレット状など如何なる形状でもよい。
<電子部品装置>
本発明の電子部品装置は、前記封止用エポキシ樹脂成形材料により封止した素子を備え、必要に応じてその他の構成要素を含んで構成される。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料により封止した素子を備えた電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載し、必要な部分を前記封止用エポキシ樹脂成形材料で封止した、電子部品装置などが挙げられる。
電子部品装置の具体的な例としては、リードフレーム上に半導体素子を固定し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部をワイヤボンディングやバンプで接続した後、前記封止用エポキシ樹脂成形材料を用いてトランスファ成形等により封止してなる、DIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J−lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型IC;テープキャリアにバンプで接続した半導体チップを、前記封止用エポキシ樹脂成形材料で封止したTCP(Tape Carrier Package);配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子及び/又はコンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子を、前記封止用エポキシ樹脂成形材料で封止したCOB(Chip On Board)モジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュール;裏面に配線板接続用の端子を形成した有機基板の表面に素子を搭載し、バンプ又はワイヤボンディングにより素子と有機基板に形成された配線を接続した後、前記封止用エポキシ樹脂成形材料で素子を封止したBGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)などが挙げられる。また、プリント回路板にも前記封止用エポキシ樹脂成形材料は有効に使用できる。
前記封止用エポキシ樹脂成形材料を用いて素子を封止する方法としては、低圧トランスファ成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。また素子を封止する条件は、前記封止用エポキシ樹脂成形材料の構成等に応じて適宜選択することができる。
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
[封止用エポキシ樹脂成形材料の作製]
(実施例1〜9、比較例1〜8)
以下の成分をそれぞれ下記表1〜表4に示す量(単位:質量部)で配合し、混練温度80℃、混練時間10分の条件でロール混練を行い、実施例1〜9及び比較例1〜8の封止用エポキシ樹脂成形材料をそれぞれ作製した。なお表中の空欄は「配合無し」を表す。
(A)エポキシ樹脂としては、以下を使用した。
・エポキシ樹脂1:エポキシ当量241、軟化点96℃のビフェニレン骨格含有フェノール・アラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製商品名CER−3000L)
・エポキシ樹脂2:エポキシ当量250、軟化点58度のメトキシナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製商品名HP−5000)
・エポキシ樹脂3:エポキシ当量258、軟化点60度のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製商品名HP−7200)
(B)硬化剤としては、水酸基当量176、軟化点70℃のフェノール・アラルキル樹脂(三井化学株式会社製商品名ミレックスXLC)を使用した。
(C)硬化促進剤としては、トリフェニルホスフィンとp−ベンゾキノンとのベタイン型付加物を使用した。
(D)無機充てん剤としては、平均粒径17.5μm、比表面積3.8m/gの球状溶融シリカを使用した。
(E)密着性向上剤としては、以下を使用した。
・密着性向上剤(E)−1:2−ヒドロキシキノリン
・密着性向上剤(E)−2:2,4−ジヒドロキシキノリン
シランカップリング剤としては、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシランを使用した。
(E)を除くその他の添加剤としては以下を使用した。
・添加剤−1:フェノール
・添加剤−2:レゾルシノール
・添加剤−3:2−ヒドロキシピリジン
・添加剤−4:2−ナフトール
・添加剤−5:2−メチルキノリン
その他の添加成分としては、カルナバワックス、カーボンブラックを使用した。
[封止用エポキシ樹脂成形材料の評価]
実施例1〜9及び比較例1〜8で作製した封止用エポキシ樹脂成形材料の特性を、次の(1)〜(5)の各特性試験により評価した。評価結果を下記表1〜表4に示した。なお、封止用エポキシ樹脂成形材料の成形は、明記しない限りトランスファ成形機により、金型温度180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒で成形した。また、必要に応じて後硬化を180℃で5時間の条件で行った。
(1)スパイラルフロー
EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて、封止用エポキシ成形材料を上記条件で成形し、流動距離(cm)を求めた。
(2)熱時硬度
封止用エポキシ樹脂成形材料を上記条件で直径50mm×厚さ3mmの円板に成形し、成形後直ちにショアD型硬度計(株式会社上島製作所製HD−1120(タイプD))を用いて測定した。
(3)260℃せん断接着力
封止用エポキシ樹脂成形材料を上記条件で、銀メッキした銅板に底面直径4mm、上面直径3mm、高さ4mmのサイズに成形し、上記条件で後硬化した。その後、デイジ・ジャパン株式会社製シリーズ4000を用い、銅板の温度を260℃に保ちながら、せん断速度50μm/sでせん断接着力(MPa)を求めた。
(4)吸水率
上記(2)で成形した円板を上記条件で後硬化した。その後、得られた円板を85℃、60%RHの条件下で168時間放置し、放置前後の質量変化を測定した。測定結果から下記式により吸水率を計算した、
吸水率(質量%)=(放置後の円板質量−放置前の円板質量)/放置前の円板質量×100
(5)耐リフロー性
8mm×10mm×0.4mmのシリコンチップを搭載した外形寸法20mm×14mm×2mmの80ピンフラットパッケージ(QFP)(リードフレーム材質:銅合金、ダイパッド部上面およびリード先端銀メッキ処理品)を、封止用エポキシ樹脂成形材料を用いて上記条件で成形し、上記条件で後硬化した。得られたパッケージを85℃、85%RHの条件で168時間加湿した。その後、所定温度(245℃、255℃、265℃)、10秒の条件でリフロー処理をそれぞれ行い、パッケージ外部のクラックの有無を目視で、パッケージ内部の剥離発生の有無を超音波探傷装置(日立建機株式会社製HYE−FOCUS)でそれぞれ観察した。試験パッケージ数(10)に対する、クラック及び剥離のいずれかが発生したパッケージ数の総和で耐リフロー性を評価した。

表1〜表4に示されるように、密着性向上剤を含まない比較例1〜8は特に255℃以上における耐リフロー性の評価が低く、流動性(スパイラルフロー)の評価も低い。これに対し、密着性向上剤を含み、配合組成が一部異なる以外は比較例と同様である実施例1〜9は、流動性が良好で耐リフロー性にも優れる。

Claims (4)

  1. (A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)硬化促進剤と、(D)無機充てん剤と、(E)密着性向上剤として環構造中に窒素原子を有し、かつ芳香環に直接結合したヒドロキシ基を有する多環芳香族化合物と、を含有する封止用エポキシ樹脂成形材料。
  2. 前記(E)密着性向上剤が、芳香環に直接結合したヒドロキシ基を有する、キノリン化合物、イソキノリン化合物及びキノキサリン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む請求項1に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  3. 前記(E)密着性向上剤が、芳香環に直接結合したヒドロキシ基を有するキノリン化合物の少なくとも1種を含む請求項1に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備える電子部品装置。
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