JP5970331B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、それぞれ異なる図柄変動ゲームの始動条件を付与する検知手段が複数設けられた遊技機に関する。
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、図柄変動ゲームの始動条件を付与する検知手段を有する入球手段を遊技盤面上に複数配設している。特許文献1のパチンコ遊技機では、第1図柄を変動させて行う第1図柄変動ゲームの始動条件を付与する同態始動口(第1検知手段)と、第1図柄とは異なる第2図柄を変動させて行う第2図柄変動ゲームの始動条件を付与する可変始動口(第2検知手段)を配設している。
同態始動口は、常時遊技球の入球が許容されている一方で、可変始動口は、開閉動作を行う開閉手段を備えており、遊技球を検知するゲート(第3検知手段)で遊技球が検知され、かつ開閉手段を開放させるか否かの開放抽選に当選した場合に開放されるようになっている。
特開2007−111334号公報
このような構成であることから、特許文献1のパチンコ遊技機では、同態始動口には常に遊技球が入球可能となっている一方で、可変始動口には開閉手段が開放したときに限って遊技球が入球可能となる。これにより、開閉手段が開放しない限り第2図柄変動ゲームの始動条件が付与されず、その結果、第2図柄変動ゲームよりも第1図柄変動ゲームが頻繁に実行されることとなり、遊技の最大の目的である「大当り」が、第2図柄変動ゲームにおいて生起される機会が少なかった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、第1図柄変動ゲームが行われ易い状況下において、第1図柄変動ゲームだけでなく第2図柄変動ゲームにおいても大当りとなる機会を創出することで遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することにある。
上記問題点を解決する遊技機は、第1図柄変動ゲームと、前記第1図柄変動ゲームとは異なる第2図柄変動ゲームと、を実行可能な遊技機において、遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第1入球手段へ入球した遊技球の検知に基づき前記第1図柄変動ゲームの始動条件を付与する第1検知手段と、遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記第2入球手段へ入球した遊技球の検知に基づき前記第2図柄変動ゲームの始動条件を付与する第2検知手段と、遊技球が入球可能な第3入球手段と、前記第3入球手段へ入球した遊技球を検知する第3検知手段と、前記第1検知手段又は前記第2検知手段で遊技球が検知されたことを契機に、大当りか否かの大当り判定を実行する大当り判定手段と、前記第1検知手段又は前記第2検知手段で遊技球が検知されたことを契機に、小当りか否かの小当り判定を実行する小当り判定手段と、大当り遊技中に開放され、遊技球が入球可能な第1特別入賞手段と、大当り遊技中又は小当り遊技中に開放され、遊技球が入球可能な第2特別入賞手段と、前記第2入球手段への単位時間あたりの遊技球の入球率を通常状態時における前記第2入球手段への単位時間あたりの遊技球の入球率よりも向上させる入球率向上状態の付与状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、前記第1入球手段の入球口は、常時開口している一方で、前記第2入球手段は、前記第2入球手段の入球口を第1状態とする開閉手段を有し、該開閉手段は、前記第3検知手段で遊技球の入球が検知され、かつ前記開閉手段を開放させるか否かの開放抽選に当選したことを契機に前記第1状態よりも入球しやすくなる第2状態となるように作動するようになっており、前記大当り判定で大当りと判定された場合、前記第1特別入賞手段を開放させる第1大当り遊技が付与される一方で、前記小当り判定で小当りと判定された場合、前記第2特別入賞手段を開放させる小当り遊技が付与されるようになっており、前記小当り遊技中、前記第2特別入賞手段への入球後、該第2特別入賞手段内に設けられた特定領域を通過した場合、前記第1特別入賞手段又は前記第2特別入賞手段を開放させる第2大当り遊技が付与されるようになっており、前記第1大当り遊技と前記第2大当り遊技とでは、大当り遊技終了後に前記入球率向上状態が付与される図柄変動ゲーム数が異なり、前記大当り判定手段は、前記第1図柄変動ゲームに基づく大当り判定、及び前記第2図柄変動ゲームに基づく大当り判定で大当りと判定する確率を同一とする一方で、前記小当り判定手段は、前記第2図柄変動ゲームに基づく小当り判定で小当りと判定する確率を、前記第1図柄変動ゲームに基づく小当り判定で小当りと判定する確率よりも高く設定し、前記第2図柄変動ゲームでは、大当りと判定する確率よりも小当りと判定する確率の方が高く、小当りと判定する確率よりもはずれと判定する確率の方が高いことを要旨とする。
上記問題点を解決する遊技機は、第1図柄変動ゲームと、前記第1図柄変動ゲームとは異なる第2図柄変動ゲームと、を実行可能な遊技機において、遊技球が入球可能な第1入球手段と、前記第1入球手段へ入球した遊技球の検知に基づき前記第1図柄変動ゲームの始動条件を付与する第1検知手段と、遊技球が入球可能な第2入球手段と、前記第2入球手段へ入球した遊技球の検知に基づき前記第2図柄変動ゲームの始動条件を付与する第2検知手段と、遊技球が入球可能な第3入球手段と、前記第3入球手段へ入球した遊技球を検知する第3検知手段と、前記第1検知手段又は前記第2検知手段で遊技球が検知されたことを契機に、大当りか否かの大当り判定を実行する大当り判定手段と、前記第1検知手段又は前記第2検知手段で遊技球が検知されたことを契機に、小当りか否かの小当り判定を実行する小当り判定手段と、大当り遊技中に開放され、遊技球が入球可能な第1特別入賞手段と、大当り遊技中又は小当り遊技中に開放され、遊技球が入球可能な第2特別入賞手段と、前記第2入球手段への単位時間あたりの遊技球の入球率を通常状態時における前記第2入球手段への単位時間あたりの遊技球の入球率よりも向上させる入球率向上状態の付与状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、前記第1入球手段の入球口は、常時開口し、前記第2入球手段は、前記第2入球手段の入球口を第1状態とする開閉手段を有し、該開閉手段は、前記第3検知手段で遊技球の入球が検知され、かつ前記開閉手段を開放させるか否かの開放抽選に当選したことを契機に前記第1状態よりも入球しやすくなる第2状態となるように作動し、前記第3入球手段は、前記通常状態においても入球可能に構成され、前記第1入球手段、前記第2入球手段、前記第3入球手段及び前記第2特別入賞手段は、遊技球を流下させる同一の流下経路上に位置し、前記通常状態の発射態様において前記第1入球手段、前記第2入球手段、前記第3入球手段及び前記第2特別入賞手段に入球可能となるように配設されており、前記大当り判定で大当りと判定された場合、前記第1特別入賞手段を開放させる第1大当り遊技が付与される一方で、前記小当り判定で小当りと判定された場合、前記第2特別入賞手段を開放させる小当り遊技が付与されるようになっており、前記小当り遊技中、前記第2特別入賞手段への入球後、該第2特別入賞手段内に設けられた特定領域を通過した場合、前記第1特別入賞手段又は前記第2特別入賞手段を開放させる第2大当り遊技が付与されるようになっており、前記第1大当り遊技と前記第2大当り遊技とでは、大当り遊技終了後に前記入球率向上状態が付与される図柄変動ゲーム数が異なり、前記大当り判定手段は、前記第1図柄変動ゲームに基づく大当り判定、及び前記第2図柄変動ゲームに基づく大当り判定で大当りと判定する確率を同一とする一方で、前記小当り判定手段は、前記第2図柄変動ゲームに基づく小当り判定で小当りと判定する確率を、前記第1図柄変動ゲームに基づく小当り判定で小当りと判定する確率よりも高く設定したことを要旨とする。
本発明によれば、第1図柄変動ゲームが行われ易い状況下において、第1図柄変動ゲームだけでなく第2図柄変動ゲームにおいても大当りとなる機会を創出することで遊技の興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機を示す正面図。 パチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図。 大当り及び小当りの種類を説明する説明図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 特別図柄入力処理の流れを示すフローチャート。 特別図柄開始処理の流れを示すフローチャート。 特別図柄開始処理の流れを示すフローチャート。 特別図柄開始処理の流れを示すフローチャート。 小当り遊技の当り遊技処理の流れを示すフローチャート。 上大入賞口内処理の流れを示すフローチャート。 特定大当り処理の流れを示すフローチャート。 第1図柄変動ゲーム及び第2図柄変動ゲームにおける大当り獲得率の違いを説明する説明図。
以下、パチンコ遊技機の一実施形態を図1〜図12に従って説明する。
図1には、パチンコ遊技機1が略示されており、パチンコ遊技機1の機体の外郭をなす外枠Y1の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠Y2が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠Y2の前面側には前枠Y3が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠Y3は、図1に示すようにパチンコ遊技機1を機正面側から見た場合において、中枠Y2に重なるように組み付けられている。前枠Y3は、遊技球を貯留可能な上皿Y4を一体成形した構成とされているとともに、裏面側には、機内部に配置された遊技盤10を保護するガラス支持枠が組み付けられている。また、中枠Y2の前面側であって前枠Y3の下部には、上皿Y4から溢れ出た遊技球を貯留する下皿Y5が装着されているとともに、下皿Y5の右方には、遊技球を遊技盤10に発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドルHDが装着されている。
遊技者が発射ハンドルHDを把持して回動操作すると、上皿Y4に貯留されている遊技球が1球ずつ機内部に取り込まれ、遊技盤10に向けて発射される。遊技盤10に向けて発射される遊技球は、発射ハンドルHDの回動量に応じて発射の強弱が設定される。
次に、遊技盤10の構成を、図2に従って詳しく説明する。
図2に示すように、遊技盤10の前面には、発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域10aを形成する誘導レールYRが円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レールYRによって遊技盤10には、該遊技盤10の左下方から左上方に向かって延びる遊技球の発射レールとしての誘導路YRaが形成されるとともに、誘導レールYRの内側に遊技領域10aが形成される。また、遊技盤10の前面であって誘導レールYRの外側となる遊技領域10a外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域10bとされている。
図1に示すように、パチンコ遊技機1の遊技盤10のほぼ中央には、各種の表示装置や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)HWが装着されている。表示枠体HWの略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口HWaが形成されており、当該セット口HWaに整合して表示枠体HWには液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する第1表示手段、第2表示手段としての演出表示装置11が装着されている。
また、演出表示装置11の左下方には、第1表示手段としての第1特別図柄表示装置12aが配設されている。また、第1特別図柄表示装置12aの右方には、第2表示手段としての第2特別図柄表示装置12bが配設されている。特別図柄表示装置12a,12bは、発光体(LEDやランプなど)を内蔵し、その発光体をレンズカバーで覆って構成した複数個(本実施形態では7個)の特図発光部を備えている。この特別図柄表示装置12a,12bは、7個の特図発光部が演出表示装置11の左下方において並列配置される。そして、特別図柄表示装置12a,12bでは、複数個の特図発光部の中から所定の特図発光部を点灯させて、その点灯した特図発光部の位置と個数によって区別される組み合わせを導出する図柄変動ゲームが表示されるようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機1では、図柄変動ゲームで点灯又は消灯する特図発光部を特別図柄(特図)として扱っている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)又は小当りか否かの内部抽選(小当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
以下、第1特別図柄表示装置12aの図柄変動ゲームを「第1特図変動ゲーム」と示し、第1特図変動ゲームで用いる特図を「特図1」と示す。また、第2特別図柄表示装置12bの図柄変動ゲームを「第2特図変動ゲーム」と示し、第2特図変動ゲームで用いる特図を「特図2」と示す。また、以下の説明で、第1特図変動ゲームと第2特図変動ゲームを纏めて示す場合には「特図変動ゲーム」と示す。また、以下の説明で、単に「特図」と示す場合には、特図1と特図2の両図柄を示すものとする。本実施形態では、特図1が、第1図柄に相当する一方で、特図2が第2図柄に相当する。
特別図柄表示装置12a,12bには、複数種類(本実施形態では、114種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に応じて選択された特図が、特図変動ゲームの終了によって確定停止表示される。114種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる110種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる3種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、演出表示装置11には、図柄列毎に複数種類の飾り図柄(飾図)が表示される。そして、各図柄列は、図柄変動ゲームが開始すると、所定の変動方向に図柄の変動(縦スクロール変動)が開始される。
演出表示装置11と第1特別図柄表示装置12a、又は演出表示装置11と第2特別図柄表示装置12bでは、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、演出表示装置11では各列の飾図の変動が開始する一方で、第1特別図柄表示装置12aでは各特図発光部が点滅することで特図1の変動が開始する。そして、演出表示装置11と第1特別図柄表示装置12aには、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄、小当り図柄又ははずれ図柄が確定的に停止表示される。
同様に、図柄変動ゲームの開始に伴って、演出表示装置11では各列の飾図の変動が開始する一方で、第2特別図柄表示装置12bでは各特図発光部が点滅することで特図2の変動が開始する。そして、演出表示装置11と第2特別図柄表示装置12bには、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄、小当り図柄又ははずれ図柄が確定的に停止表示される。
このとき、演出表示装置11と特別図柄表示装置12a,12bでは、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定停止表示され、小当り抽選の抽選結果が小当りである場合には何れの表示装置にも小当り図柄が確定的に停止表示される。また、演出表示装置11と特別図柄表示装置12a,12bでは、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定的に停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。小当り図柄は、小当り抽選の抽選結果が小当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。はずれ図柄は、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。
本実施形態において演出表示装置11の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄、小当り図柄、及びはずれ図柄は、各列に導出された飾図の組み合わせによって構成される。例えば、大当り図柄は全列が同一種類の飾図からなる組み合わせで構成される一方で、はずれ図柄は全列が同一種類の飾り図柄にならない組み合わせで構成される。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせが小当り図柄として設定されている。
また、演出表示装置11では、遊技者側から見て左列→右列→中列の順に図柄列の変動が停止するとともに、変動停止によって図柄列毎に飾図が一旦停止表示される。そして、本実施形態では、特定の複数列(左右の2列)の図柄が同一図柄となる図柄組み合わせが、リーチの図柄組み合わせとなる。図柄の変動が停止するとは、演出表示装置11において図柄が停止表示されている状態を示す。そして、停止表示には、図柄がゆれ変動状態で表示されている一旦停止表示と、図柄が確定停止している確定停止表示とがある。本実施形態では、複数の図柄列のうち左列が第1停止列、右列が第2停止列、中列が第3停止列(最終停止列)となり、左列及び右列がリーチを形成するリーチ形成列となる。
一方、本実施形態において特別図柄表示装置12a,12bの図柄変動ゲームで導出される大当り図柄、小当り図柄、及びはずれ図柄は、特図発光部において発光した特図発光部の組み合わせによって構成される。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、演出表示装置11の表示領域を特別図柄表示装置12a,12bの表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置11を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置12a,12bよりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出が行われる演出表示装置11の表示内容に注目し、該演出表示装置11の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り、小当り、又ははずれを認識することになる。
以下、第1特図変動ゲームに対応する飾図の図柄変動ゲーム、及び第1特図変動ゲームを纏めて「第1図柄変動ゲーム」と示す場合がある。また、第2特図変動ゲームに対応する飾図の図柄変動ゲーム、及び第2特図変動ゲームを纏めて「第2図柄変動ゲーム」と示す場合がある。また、以下の説明で、単に「図柄変動ゲーム」と示す場合には、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームの両方のゲームを示すものとする。
第1特別図柄表示装置12aの下方であって、第2特別図柄表示装置12bの左方には、複数個(本実施形態では2個)の第1特図保留発光部を備えた第1特別図柄保留表示装置13aが配設されている。第1特別図柄保留表示装置13aは、機内部で記憶した第1特図変動ゲーム用の始動保留球(第1始動保留球)の記憶数を遊技者に報知する。以下、第1特図変動ゲーム用の始動保留球の記憶数を「第1保留記憶数」と示す。第1保留記憶数は、遊技盤10に配設した第1始動入賞口15に遊技球が入球することで「1」加算される一方で、第1特図変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、第1特図変動ゲーム中に第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では「4」)まで累積される。第1保留記憶数は、実行保留中の第1特図変動ゲームの実行回数を示す。本実施形態では、第1保留記憶数の上限数が、第1記憶上限数に相当する。
第1特別図柄保留表示装置13aの下方には、複数個(本実施形態では2個)の第2特図保留発光部を備えた第2特別図柄保留表示装置13bが配設されている。第2特別図柄保留表示装置13bは、機内部で記憶した第2特図変動ゲーム用の始動保留球(第2始動保留球)の記憶数を遊技者に報知する。以下、第2特図変動ゲーム用の始動保留球の記憶数を「第2保留記憶数」と示す。第2保留記憶数は、遊技盤10に配設した第2始動入賞口16に遊技球が入球することで「1」加算される一方で、第2特図変動ゲームの開始により「1」減算される。したがって、第2特図変動ゲーム中に第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では「4」)まで累積される。第2保留記憶数は、実行保留中の第2特図変動ゲームの実行回数を示す。本実施形態では、第2保留記憶数の上限数が、第2記憶上限数に相当する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1は、第1特図変動ゲームと第2特図変動ゲームとが同時に実行されないように構成されている。そして、特図変動ゲームを開始させる際、その時点における第1保留記憶数と第2保留記憶数が共に「1」以上である場合は、第2特図変動ゲームが優先して実行される。一方、特図変動ゲームの開始条件が成立した際、その時点における第1保留記憶数が「1」以上であって、第2保留記憶数が「0(零)」である場合は、第1特図変動ゲームが実行される。すなわち、第2特図変動ゲームは、後述する始動条件が成立すると、その時点において先に第1始動保留球が存在する場合であっても、その始動保留球よりも先に実行される(割り込み実行される)。なお、本実施形態において、特図変動ゲームと普図ゲームとは同時に実行可能である。
また、第2特別図柄保留表示装置13bの下方には、普通図柄表示装置14が配設されている。本実施形態の普通図柄表示装置14は、発光体(LEDやランプなど)を内蔵し、その発光体をレンズカバーで覆って構成した複数個(本実施形態では2個)の普図発光部を備えている。この普通図柄表示装置14は、2個の普図発光部が第2特別図柄保留表示装置13bの下方において並列配置される。そして、普通図柄表示装置14では、前述した大当りか否かの大当り抽選及び小当りか否かの小当り抽選とは別に行う普通当りか否か(後述する開閉羽根18の開動作により第2始動口17を開放するか否か)の内部抽選(普通当り抽選)の抽選結果を表示する普通図柄変動ゲーム(普図ゲーム)が行われる。そして、本実施形態においては、普通当り抽選で普図当りを決定している場合には普図ゲームで普図当り図柄として一方の普図発光部を点灯させるとともに、普通当り抽選ではずれを決定している場合には普図ゲームで他方の普図発光部を点灯させる。このため、遊技者は、普通図柄表示装置14の普図ゲームで確定的に一方の普図発光部が点灯することにより普図当りを認識できるとともに、普図ゲームで確定的に他方の普図発光部が点灯することによりはずれを認識できる。本実施形態のパチンコ遊技機1では、普通図柄変動ゲームで点灯及び消灯する普図発光部を普通図柄として扱っている。
図2に示すように、遊技盤10において、演出表示装置11の下方には、第1入球口15aを有する第1入球手段としての第1始動入賞口15が配置されている。一方、遊技盤10において、第1始動入賞口15の下方には、第2入球口16aを有する第2入球手段としての第2始動入賞口16が配置されている。
第1始動入賞口15は、常時遊技球の入球を許容し得るように第1入球口15aを常時開放させた構成とされている。第1始動入賞口15の奥方には、入球した遊技球を検知する第1検知手段としての第1始動口スイッチSW1(図4に示す)が配設されている。第1始動入賞口15は、入球した遊技球を第1始動口スイッチSW1で検知することにより、第1特図変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
第2始動入賞口16は普通電動役物とされ、普通電動役物ソレノイドSOL1(図4に示す)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根17を備えている。第2始動入賞口16は、開閉羽根17の開動作により入口が拡大されて遊技球が入球し易い開状態とされる一方で、開閉羽根17の閉動作により入口が拡大されずに遊技球が入球し難い閉状態とされる。
第2始動入賞口16の奥方には、入球した遊技球を検知する第2検知手段としての第2始動口スイッチSW2(図4に示す)が配設されている。第2始動入賞口16は、入球した遊技球を第2始動口スイッチSW2で検知することにより、第2特図変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、演出表示装置11の左方には、第3入球手段としての作動ゲート19が配設されている。作動ゲート19の奥方には、通過した遊技球を検知する第3検知手段としてのゲートスイッチSW3(図4に示す)が配設されている。作動ゲート19は、通過した遊技球をゲートスイッチSW3で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口16の開閉羽根17を開放状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。そして、普図当り抽選に当選すると、開閉羽根17の開放によって第2始動入賞口16に遊技球を入球させ易くなり、遊技者は、第2特図変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を得ることができる。したがって、普図当り抽選が、開閉羽根17を開放させるか否かの開放抽選に相当する。
また、第2始動入賞口16の下方には、大当り遊技中に開放される第1特別入賞手段としての下大入賞口装置20が配設されている。また、演出表示装置11の左上方には、小当り遊技中に開放される第2特別入賞手段としての上大入賞口装置22が配設されている。
下大入賞口装置20には、下大入賞口ソレノイドSOL2(図4に示す)の作動により開閉動作可能な下大入賞口扉21が装備されている。下大入賞口扉21は、大当り遊技中に予め定めた開放態様(開放時間や開放回数で規定される態様)で開動作し、遊技球の入球を許容するように下大入賞口装置20を開放する。そして、下大入賞口装置20の奥方には、入球した遊技球を検知する下カウントスイッチSW4(図4に示す)が配設されている。下大入賞口装置20は、入球した遊技球を下カウントスイッチSW4で検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下大入賞口装置20は、大当り遊技中に下大入賞口扉21の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
上大入賞口装置22には、上大入賞口ソレノイドSOL3(図4に示す)の作動により開閉動作可能な開閉羽根23が装備されている。開閉羽根23は、小当り遊技中に予め定めた開放態様(開放時間や開放回数で規定される態様)で開動作し、遊技球の入球を許容するように上大入賞口装置22を開放する。
また、上大入賞口装置22の奥方には、複数の入球口が形成されたすり鉢状の回転式振分体(所謂、クルーン)が配設されている(図示せず)。複数の入球口は、大当り遊技の開始条件を付与するための1個の特定入球口(特定領域)と、大当り遊技の開始条件を付与しない複数の(本実施形態では7個)普通入球口となっている。また、回転式振分体には、特定入球口への入球を許容する又は許容しないために作動するシャッター(図示せず)が設けられている。該シャッターが開状態である場合には、特定入球口に遊技球が入球可能となる一方で、シャッターが閉状態である場合には、特定入球口に遊技球が入球不能となる。
また、上大入賞口装置22の奥方であって、回転式振分体よりも上流側には、上大入賞口装置22に入球した遊技球を検知する上カウントスイッチSW5(図4に示す)が配設されている。一方、上大入賞口装置22の奥方であって、上カウントスイッチSW5よりも下流側である特定入球口の奥方には、特定入球口に入球した遊技球を検知する特定入球口スイッチSW6(図4に示す)が配設される。また、上大入賞口装置22の奥方であって、上カウントスイッチSW5よりも下流側である普通入球口の奥方には、普通入球口に入球した遊技球を検知する普通入球口スイッチSW7(図4に示す)が配設される。
また、図2に示すように、遊技盤10では、矢印Z1に示すように、遊技者から見て遊技領域10aの左方領域を転動し、流下する遊技球が、上大入賞口装置22、作動ゲート19、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、及び下大入賞口装置20に入球可能となるように障害釘Kなどの遊技構成部材が配置されている。つまり、上大入賞口装置22、作動ゲート19、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、及び下大入賞口装置20は、同一の流下経路上に位置するように配置されている。このため、発射ハンドルHDの操作量(遊技球の発射強度)を大幅に変更しなくても、上大入賞口装置22、作動ゲート19、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、又は下大入賞口装置20に遊技球を入球可能である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、大当り遊技の終了後に、遊技者に有利な入球率向上状態が付与される。入球率向上状態では、入球率向上状態が付与されていないとき(非入球率向上状態)と比べて普図当り抽選の抽選確率が低確率から高確率に変動する。
本実施形態において入球率向上状態は、予め定めた上限回数の図柄変動ゲームが終了する迄の間、又は上限回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。入球率向上状態は、普図当り抽選の抽選確率が低確率から高確率に変動することで開閉羽根17が開き易くなって単位時間あたりの第2始動入賞口16への入球率が向上するため、遊技者にとって有利な状態となり得る。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する小当り及び大当りの種類について説明する。
図3に基づき、小当り遊技について説明する。
小当り遊技は、小当り抽選で小当りを決定し、図柄変動ゲームで小当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。小当り遊技が開始すると、最初に小当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、開閉羽根23の開動作により上大入賞口装置22が所定回数(本実施形態では1回)開放される。小当り遊技中、上大入賞口装置22は、規定入球個数(9球)の遊技球が入球する迄の間、規定開放時間(3秒)が経過する迄の間、開放される。そして、小当り遊技は、上大入賞口装置22の開放後に小当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機1では、小当り抽選に当選した場合、図3に示す複数種類の小当り遊技の中から1つの小当り遊技が決定され、その決定された小当り遊技が付与されるようになっている。そして、複数種類の小当り遊技のうち、何れの小当り遊技が付与されるかは、小当り抽選に当選した際に決定する小当り図柄の種類に応じて決定されるようになっている。第1特別図柄表示装置12aに表示される3種類の特図1の小当り遊技は、図3に示すように、図柄ZD〜図柄ZFの3つのグループに分類されている。
図柄ZDは、第1特別図柄表示装置12aに表示される小当り図柄であって、全小当り遊技のうち30%の割合で決定されるようになっている。図柄ZEは、第1特別図柄表示装置12aに表示される小当り図柄であって、全小当り遊技のうち40%の割合で決定されるようになっている。図柄ZFは、第1特別図柄表示装置12aに表示される小当り図柄であって、全小当り遊技のうち40%の割合で決定されるようになっている。
一方、第2特別図柄表示装置12bに表示される3種類の特図2の小当り遊技は、図3に示すように、図柄Zd〜図柄Zfの3つのグループに分類されている。図柄Zdは、第2特別図柄表示装置12bに表示される小当り図柄であって、全小当り遊技のうち30%の割合で決定されるようになっている。図柄Zeは、第2特別図柄表示装置12bに表示される小当り図柄であって、全小当り遊技のうち40%の割合で決定されるようになっている。図柄Zfは、第2特別図柄表示装置12bに表示される小当り図柄であって、全小当り遊技のうち40%の割合で決定されるようになっている。
図柄ZDが第1特別図柄表示装置12aに表示されたときに付与される小当り遊技、及び図柄Zdが第2特別図柄表示装置12bに表示されたときに付与される小当り遊技は、開放回数が「1回」に設定されている小当り遊技である。以下、図柄ZD,Zdに基づく小当りを「特定大当り生起小当り」と示す。特定大当り生起小当りに基づく小当り遊技では、上大入賞口装置22の開閉羽根23を「1回」開放させるように設定されている。また、特定大当り生起小当り遊技に基づく小当り遊技が付与された場合、特定条件が成立しなかったのであれば、小当り遊技終了後においても、小当り抽選の当選時における遊技状態(入球率向上状態)を継続する。
図柄ZEが第1特別図柄表示装置12aに表示されたときに付与される小当り遊技、及び図柄Zeが第2特別図柄表示装置12bに表示されたときに付与される小当り遊技は、開放回数が「1回」に設定されている小当り遊技である。以下、図柄ZE,Zeに基づく小当りを「特定15回大当り生起小当り」と示す。特定15回大当り生起小当りに基づく小当り遊技では、上大入賞口装置22の開閉羽根23を「1回」開放させるように設定されている。また、特定15回大当り生起小当り遊技に基づく小当り遊技が付与された場合、特定条件が成立しなかったのであれば、小当り遊技終了後においても、小当り抽選の当選時における遊技状態(入球率向上状態)を継続する。
図柄ZFが第1特別図柄表示装置12aに表示されたときに付与される小当り遊技、及び図柄Zfが第2特別図柄表示装置12bに表示されたときに付与される小当り遊技は、開放回数が「1回」に設定されている小当り遊技である。以下、図柄ZF,Zfに基づく小当りを「特定向上無大当り生起小当り」と示す。特定向上無大当り生起小当りに基づく小当り遊技では、上大入賞口装置22の開閉羽根23を「1回」開放させるように設定されている。また、特定向上無大当り生起小当り遊技に基づく小当り遊技が付与された場合、特定条件が成立しなかったのであれば、小当り遊技終了後においても、小当り抽選の当選時における遊技状態(入球率向上状態)を継続する。
そして、特定大当り生起小当り、特定15回大当り生起小当り、又は特定向上無大当り生起小当りが決定され、小当り遊技中に特定条件が成立したのであれば、特定大当り、特定15回大当り、又は特定向上無大当りに基づく大当り遊技が生起されるようになっている。なお、特定条件や特定大当り、特定15回大当り、特定向上無大当りについては後述する。
図3に基づき、大当り遊技について説明する。
本実施形態の大当り遊技は、大当り抽選で大当りを決定した場合に開始される通常大当り遊技と、小当り遊技の実行中、特定条件の成立として特定入球口に遊技球が入球した場合に開始される特定大当り遊技を含む。
最初に通常大当り遊技について説明する。
通常大当り遊技は、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。また、通常大当り遊技中、下大入賞口装置20が開放する。
通常大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、下大入賞口扉21の開動作により下大入賞口装置20が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技では、下大入賞口装置20が開放されるようになっており、1回のラウンド遊技中に下大入賞口装置20は、規定入球個数(9球)の遊技球が入球する迄の間、又は規定時間(25秒)が経過する迄の間、開放される。そして、通常大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、通常大当り遊技として複数種類の大当り遊技が規定されており、大当り抽選で大当りを決定した後に、通常大当り遊技の種類が決定される。具体的に説明すると、本実施形態のパチンコ遊技機1では、大当り抽選に当選した場合、図3に示す複数種類の通常大当り遊技の中から1つの通常大当り遊技が決定され、その決定された通常大当り遊技が付与されるようになっている。そして、複数種類の通常大当り遊技のうち、何れの通常大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。第1特別図柄表示装置12aに表示される110種類の特図1の大当り図柄は、図3に示すように、図柄ZA〜図柄ZCの3つのグループに分類されている。
図柄ZAには第1特別図柄表示装置12aに表示される大当り図柄のうち30種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄ZBには第1特別図柄表示装置12aに表示される大当り図柄のうち40種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄ZCには第1特別図柄表示装置12aに表示される大当り図柄のうち40種類の大当り図柄が振り分けられている。
一方、第2特別図柄表示装置12bに表示される110種類の特図2の大当り図柄は、図3に示すように、図柄Za〜図柄Zcの3つのグループに分類されている。そして、図柄Zaには第2特別図柄表示装置12bに表示される大当り図柄のうち30種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄Zbには第2特別図柄表示装置12bに表示される大当り図柄のうち40種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Zcには第2特別図柄表示装置12bに表示される大当り図柄のうち40種類の大当り図柄が振り分けられている。
図柄ZAに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに表示されたときに付与される大当り遊技、及び図柄Zaに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている通常大当り遊技である。以下、図柄ZA,Zaに基づく大当りを「通常大当り」と示す。また、通常大当りでは、大当り遊技終了後、「100回」を上限回数とする入球率向上状態が付与されるようになっている。
図柄ZBに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに表示されたときに付与される大当り遊技、及び図柄Zbに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている通常大当り遊技である。以下、図柄ZB,Zbに基づく大当りを「通常15回大当り」と示す。また、通常15回大当りでは、大当り遊技終了後、「15回」を上限回数とする入球率向上状態が付与されるようになっている。
図柄ZCに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12aに表示されたときに付与される大当り遊技、及び図柄Zcに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12bに表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている通常大当り遊技である。以下、図柄ZC,Zcに基づく大当りを「通常向上無大当り」と示す。また、通常向上無大当りでは、大当り遊技終了後、入球率向上状態が付与されないようになっている。
次に、特定大当り遊技について説明する。
特定大当り遊技は、図柄変動ゲームで小当り図柄が確定停止表示されたことを契機に開始される小当り遊技中、特定入球口に遊技球が入球すると、小当り遊技の終了後、開始される。また、特定大当り遊技中は、小当り遊技中とは異なり、下大入賞口装置20が開放する。
特定大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、下大入賞口扉21の開動作により下大入賞口装置20が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技では、下大入賞口装置20が開放されるようになっており、1回のラウンド遊技中に下大入賞口装置20は、規定入球個数(9球)の遊技球が入球する迄の間、又は規定時間(25秒)が経過する迄の間、開放される。そして、特定大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、特定大当り遊技として複数種類の大当り遊技が規定されているが、前述したように本実施形態の小当り遊技では、小当り遊技の種類毎に付与する特定大当り遊技の種類が一義的に対応付けられている。このため、小当り遊技中、特定入球口に遊技球が入球すると、小当り図柄の決定時に同時に決定された特定大当り遊技が生起されることになる。また、特定大当り遊技は、小当り抽選に当選したからといって必ず付与されるのではない。すなわち、上大入賞口装置22の開放中、特定入球口に遊技球が入球しない限り付与されない。したがって、上大入賞口装置22の開放中に特定入球口に遊技球が入球しなければ、小当り遊技の終了後に特定大当り遊技は付与されないことになる。
「特定大当り」に基づく大当り遊技は、小当り抽選当選時に特定大当り生起小当り(図柄ZD,Zd)が決定され、かつ小当り遊技中に特定入球口に遊技球が入球した場合に生起される特定大当り遊技である。また、特定大当りでは、大当り遊技終了後、「100回」を上限回数とする入球率向上状態が付与されるようになっている。
「特定15回大当り」に基づく大当り遊技は、小当り抽選当選時に特定15回大当り生起小当り(図柄ZE,Ze)が決定され、かつ小当り遊技中に特定入球口に遊技球が入球した場合に生起される特定大当り遊技である。また、特定15回大当りでは、大当り遊技終了後、「15回」を上限回数とする入球率向上状態が付与されるようになっている。
「特定向上無大当り」に基づく大当り遊技は、小当り抽選当選時に特定向上無大当り生起小当り(図柄ZF,Zf)が決定され、かつ小当り遊技中に特定入球口に遊技球が入球した場合に生起される特定大当り遊技である。また、特定向上無大当りでは、大当り遊技終了後、入球率向上状態が付与されないようになっている。
このように、通常大当りと特定大当り、通常15回大当りと特定15回大当り、通常向上無大当りと特定向上無大当りとでは、開放される大入賞口装置(下大入賞口装置20)が同一である一方で、大当り遊技の開始契機が異なっている。ただし、通常大当りと特定大当り、通常15回大当りと特定15回大当り、通常向上無大当りと特定向上無大当りとでは、大当り遊技を構成するラウンド遊技数、規定入球個数、下大入賞口装置20の開放時間、及び入球率向上状態が付与される回数が同一である。このため、入球率向上状態が付与される回数や、1回の大当り遊技中に払い出され得る賞球数が同一となるため、遊技者が獲得し得る特典の有利度が同一となる。
また、通常大当り、通常15回大当り、通常向上無大当り、特定大当り、特定15回大当り、及び特定向上無大当りに基づく大当り遊技では、オープニング時間、下大入賞口装置20の開放時間、規定入球個数、エンディング時間が全て同一時間とされている。なお、ここでいう「同一」とは、遊技者が、見た目上、同一であると認識し得る時間を指し、数ms異なる場合も「同一」とみなす。
また、小当り遊技、通常大当り遊技、特定大当り遊技では、規定入球個数(9球)が同一数に設定されている。その一方で、小当り遊技のオープニング時間及びエンディング時間は、通常大当り遊技及び特定大当り遊技のオープニング時間及びエンディング時間よりも短く設定されている。また、小当り遊技における開閉羽根23の開放時間(3秒)は、通常大当り遊技及び特定大当り遊技の最大開放時間(25秒)よりも短く設定されている。
本実施形態では、通常大当り、通常15回大当り、及び通常向上無大当りに基づく大当り遊技が、通常大当り遊技に相当する一方で、特定大当り、特定15回大当り、及び特定向上無大当りに基づく大当り遊技が、特定大当り遊技に相当する。また、通常大当り遊技が、下大入賞口装置20を開放させて行う第1大当り遊技に相当する一方で、特定大当り遊技が、下大入賞口装置20を開放させて行う第2大当り遊技に相当する。
次に、図4を参照して、パチンコ遊技機1の制御構成について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機1の機裏側には、パチンコ遊技機1全体を制御する主制御基板30が配設されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機1全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御指令(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が配設されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置11の動作を制御する。
ここで、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成について以下に説明する。
まず、主制御基板30について説明する。
図4に示すように、主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW7が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、各種表示装置12a,12b,13a,13b,14と、各種ソレノイドSOL1〜SOL3が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分用乱数、小当り図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び普図当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)及び小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。特図振分用乱数は、特別図柄表示装置12a,12bに確定停止表示させる大当り図柄となる特図を決定する場合に用いる乱数である。小当り図柄振分用乱数は、小当り図柄となる特図の種類、ひいては特定大当りとなる特図の種類を決定する場合に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、及び小当り抽選で小当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。普図当り判定用乱数は、普図当り抽選で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機1の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値、小当り判定値、リーチ判定値、普図当り判定値など)が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。具体的には、第1特図変動ゲーム又は第2特図変動ゲームに関わらず、大当り抽選で当選する確率が、1/299となるように大当り判定値が定められている。
小当り判定値は、小当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から、大当り判定値と重複しないように定められている。また、小当り判定値は、第1特図変動ゲームか第2特図変動ゲームかによって、小当り判定値の個数が異なっている。具体的に説明すると、第1図柄変動ゲームでは、小当り抽選で当選する確率が、1/256となるように小当り判定値が定められている。一方、第2図柄変動ゲームでは、小当り抽選で当選する確率が、1/8.8となるように小当り判定値が定められている。これにより、第1図柄変動ゲームよりも第2図柄変動ゲームにおいて小当り判定で小当りと判定される確率が高くなる。
また、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチを形成するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。普図当り判定値は、普図当り抽選で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。具体的に説明すると、非入球率向上状態中は、普図当り抽選で当選する確率が1/128となるように普図当り判定値が定められている。一方、入球率向上状態中は、普図当り抽選で当選する確率が1/1.5となるように普図当り判定値が定められている。これにより、通常状態時よりも入球率向上状態時において普図当り抽選に当選する確率が高くなる。なお、以下の説明では、非入球率向上状態を「通常状態」と示すことがある。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特図及び飾図)の変動が開始してから図柄(特図及び飾図)が確定停止表示されるまでの間の演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンであって、図柄変動ゲームの変動内容(演出内容)及び変動時間(演出時間)を特定し得る。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動用の変動パターン、小当り変動用の変動パターン、はずれリーチ変動用の変動パターン、及びはずれ変動用の変動パターンに分類される。
大当り変動は、大当り抽選に当選した場合に行われる変動である。そして、大当り変動では、特図変動ゲームにおいて最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。一方、大当り変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、最終的に大当り図柄を確定停止表示させる。なお、飾図による図柄変動ゲームでは、リーチ演出を経て、大当り図柄を導出させる。
小当り変動は、小当り抽選に当選した場合に行われる変動である。そして、小当り変動では、特図変動ゲームにおいて最終的に小当り図柄を確定停止表示させる。一方、小当り変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、最終的に小当り図柄を確定停止表示させる。
はずれリーチ変動は、大当り抽選及び小当り抽選に当選せずに、リーチ抽選に当選した場合に行われ、特図変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれリーチ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。はずれ変動は、大当り抽選、小当り抽選及びリーチ抽選の何れにも当選しなかった場合に行われ、特図変動ゲームにおいて最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。一方、はずれ変動では、飾図による図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経ないで、最終的にはずれ図柄を確定停止表示させる。なお、特図変動ゲームでは、特図の変動が開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで特図の変動が継続される。そして、大当り変動用、小当り変動用、はずれリーチ変動用及びはずれ変動用の変動パターンは、それぞれ複数種類あり、何れかが選択される。
次に、演出制御基板31について説明する。
図4に示すように、演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機1の動作中に適宜書き換えられる各種情報(タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。また、演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。そして、演出制御用CPU31aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。なお、特別図柄開始処理は、特別図柄入力処理の終了後に実行される。
最初に、図5に従って、特別図柄入力処理について説明する。
主制御用CPU30aは、第1始動入賞口15に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1において主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1が遊技球を検知したときに出力する第1検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS5へ移行する。一方、ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS5へ移行する。
ステップS2の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を1加算し、第1保留記憶数を書き換える(ステップS3)。このとき、主制御用CPU30aは、1加算後の第1保留記憶数を表すように第1特別図柄保留表示装置13aの表示内容を制御する。
続いて、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値と、特図振分用乱数の値と、小当り図柄振分用乱数の値と、リーチ判定用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
次に、主制御用CPU30aは、第2始動入賞口16に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS5)。すなわち、ステップS5において主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2が遊技球を検知したときに出力する第2検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、ステップS5の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS6の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を1加算し、第2保留記憶数を書き換える(ステップS7)。このとき、主制御用CPU30aは、1加算後の第2保留記憶数を表すように第2特別図柄保留表示装置13bの表示内容を制御する。
続いて、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値と、特図振分用乱数の値と、小当り図柄振分用乱数の値と、リーチ判定用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
本実施形態では、ステップS3,S7の処理により、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16に入球した遊技球が始動保留球として主制御用RAM30cに記憶される。このことから、主制御用RAM30cは、第1始動保留球を記憶する第1保留記憶手段として機能する。同様に、主制御用RAM30cは、第2始動保留球を記憶する第2保留記憶手段として機能する。
次に、特別図柄開始処理について、図6に従って説明する。
図6に示すように、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲーム中又は当り遊技(大当り遊技及び小当り遊技)中であるか否かを判定する(ステップS11)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を読み出し(ステップS12)、当該第2保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する(ステップS13)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を読み出し(ステップS14)、当該第1保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する(ステップS15)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
また、ステップS15の判定結果が肯定(第1保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄変動処理フラグに、第1図柄変動ゲームを実行することを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する(ステップS16)。次に、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数から1減算し(ステップS17)、第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数(当り判定用乱数、特図振分用乱数、小当り図柄振分用乱数、及びリーチ判定用乱数)の値を取得する(ステップS18)。ステップS18において、第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を取得した主制御用CPU30aは、当該取得した各種乱数の値を現在実行中の図柄変動ゲームに係る各種乱数を記憶する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する。その後、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶する。次に、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第1保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶する。その次に、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第1保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶し、第1保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を消去する。
また、ステップS18の処理を終了した主制御用CPU30aは、図7に示すように、取得した当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定を行う(ステップS19)。このとき、主制御用CPU30aは、第1図柄変動ゲーム又は第2図柄変動ゲームのどちらが実行されているかを問わず、一律、1/299の確率で大当り判定を行う。このように、本実施形態において大当り判定を行う主制御用CPU30aは、大当り判定手段として機能する。また、ステップS19の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームであることを示す大当りフラグに「1」を設定する。
また、ステップS19の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特図1による大当り図柄の中から第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる確定停止図柄を決定する(ステップS20)。なお、本実施形態において特図振分用乱数の取り得る数値は「0〜109」としている。そして、ステップS20において主制御用CPU30aは、特図振分用乱数の値が「0〜29」である場合には図柄ZA、「30〜69」である場合には図柄ZB、「70〜109」である場合には図柄ZCを決定する。このため、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、大当り図柄の種類を決定することができる。また、主制御用CPU30aは、大当り変動用の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する(ステップS21)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS22に移行する。
一方、ステップS19の判定結果が否定(大当りではない)の場合、主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS23)。このとき、主制御用CPU30aは、第1図柄変動ゲームが行われていることにより、1/256の確率で小当り判定を行う。このように、本実施形態において大当り判定で大当りと判定されなかった場合に小当り判定を行う主制御用CPU30aが、小当り判定手段として機能する。
ステップS23の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、小当りとなる変動ゲームであることを示す小当りフラグに「1」を設定する。また、ステップS23の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、取得した小当り図柄振分用乱数の値に基づき、特図1による小当り図柄の中から第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる確定停止図柄を決定する(ステップS24)。なお、本実施形態において小当り図柄振分用乱数の取り得る数値は「0〜109」としている。そして、ステップS24において主制御用CPU30aは、小当り図柄振分用乱数の値が「0〜29」である場合には図柄ZD、「30〜69」である場合には図柄ZE、「70〜109」である場合には図柄ZFを決定する。このため、主制御用CPU30aは、取得した小当り図柄振分用乱数の値に基づき、小当り図柄の種類を決定することができる。そして、前述したように、小当り図柄を決定することで、小当り遊技中に特定入球口に遊技球が入球した際に付与される特定大当り遊技の種類も一義的に決定されるようになっている。次に、主制御用CPU30aは、小当り変動用の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する(ステップS25)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS22に移行する。
一方、ステップS23の判定結果が否定(大当り及び小当りではない)の場合、主制御用CPU30aは、取得したリーチ判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されているリーチ判定値と一致するか否かを判定してリーチ判定(リーチ抽選)を行う(ステップS26)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる確定停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップS27)。次に、主制御用CPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する(ステップS28)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS22に移行する。
一方、ステップS26の判定結果が否定(リーチなし)の場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12aに確定停止表示させる確定停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップS29)。次に、主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する(ステップS30)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS22に移行する。
ステップS22に移行した主制御用CPU30aは、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1図柄変動ゲームに係わる各種処理を実行する。具体的には、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定するとともに、図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図1を変動表示させるように第1特別図柄表示装置12aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、第1図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始するとともに、確定停止図柄を指定する特図指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、決定した確定停止図柄を確定停止表示させるように第1特別図柄表示装置12aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、飾図を確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
図6の説明に戻り、ステップS13の判定結果が肯定(第2保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄変動処理フラグに、第2図柄変動ゲームを実行することを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する(ステップS31)。次に、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数から1減算し(ステップS32)、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数(当り判定用乱数、特図振分用乱数、小当り図柄振分用乱数、及びリーチ判定用乱数)の値を取得する(ステップS33)。ステップS33において、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を取得した主制御用CPU30aは、当該取得した各種乱数の値を現在実行中の図柄変動ゲームに係る各種乱数を記憶する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する。その後、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶する。次に、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第2保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶する。その次に、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第2保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶し、第2保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を消去する。
また、ステップS33の処理を終了した主制御用CPU30aは、図8に示すように、取得した当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS34)。このとき、主制御用CPU30aは、第1図柄変動ゲーム又は第2図柄変動ゲームのどちらが実行されているかを問わず、一律、1/299の確率で大当り判定を行う。
ステップS34の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特図2による大当り図柄の中から第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる確定停止図柄を決定する(ステップS35)。ステップS35において主制御用CPU30aは、特図振分用乱数の値が「0〜29」である場合には図柄Za、「30〜69」である場合には図柄Zb、「70〜109」である場合には図柄Zcを決定する。また、主制御用CPU30aは、大当り変動用の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する(ステップS36)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS37に移行する。
一方、ステップS34の判定結果が否定(大当りではない)の場合、主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS38)。このとき、主制御用CPU30aは、第2図柄変動ゲームが行われていることにより、1/8.8の確率で小当り判定を行う。つまり、本実施形態では、第1図柄変動ゲームよりも第2図柄変動ゲームにおいて、はるかに高い確率で小当り抽選に当選することになる。
ステップS38の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、取得した小当り図柄振分用乱数の値に基づき、特図2による小当り図柄の中から第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる確定停止図柄を決定する(ステップS39)。なお、本実施形態において小当り図柄振分用乱数の取り得る数値は「0〜109」としている。そして、ステップS39において主制御用CPU30aは、小当り図柄振分用乱数の値が「0〜29」である場合には図柄Zd、「30〜69」である場合には図柄Ze、「70〜109」である場合には図柄Zfを決定する。次に、主制御用CPU30aは、小当り変動用の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する(ステップS40)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS37に移行する。
一方、ステップS38の判定結果が否定(大当り及び小当りではない)の場合、主制御用CPU30aは、取得したリーチ判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されているリーチ判定値と一致するか否かを判定してリーチ判定(リーチ抽選)を行う(ステップS41)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる確定停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップS42)。次に、主制御用CPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する(ステップS43)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS37に移行する。
一方、ステップS41の判定結果が否定(リーチなし)の場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置12bに確定停止表示させる確定停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップS44)。次に、主制御用CPU30aは、はずれ変動用の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する(ステップS45)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS37に移行する。
ステップS37に移行した主制御用CPU30aは、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2図柄変動ゲームに係わる各種処理を実行する。具体的には、主制御用CPU30aは、変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特図2を変動表示させるように第2特別図柄表示装置12bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、第2図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始するとともに、特図指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、決定した確定停止図柄を確定停止表示させるように第2特別図柄表示装置12bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、全図柄停止コマンドを出力する。
次に、通常大当り遊技、特定大当り遊技又は小当り遊技の当り遊技処理について説明する。
最初に、通常大当り遊技の当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU30aは、図柄ZA〜ZC又は図柄Za〜Zcが決定された図柄変動ゲームが終了すると、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンドコマンドを演出制御用CPU31aに送信する。ラウンドコマンドは、各ラウンド遊技の開始を指示するコマンドであって、1回目のラウンド遊技〜最終回のラウンド遊技の開始をそれぞれ特定できるよう、規定ラウンド数と同一個数だけ定められている。そして、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技中、下大入賞口扉21の開閉動作の態様を特定し、下大入賞口ソレノイドSOL2に対して制御信号を出力する。前記制御信号は、開信号と閉信号からなる。開信号が出力された場合は、下大入賞口ソレノイドSOL2によって下大入賞口扉21の開動作が行われる一方で、閉信号が出力された場合は、下大入賞口ソレノイドSOL2によって下大入賞口扉21の閉動作が行われる。
主制御用CPU30aは、通常大当り遊技毎に、開放動作時間、インターバル時間、及びラウンド遊技の終了条件(規定入球個数の入球又は規定時間の経過)をもとに、下大入賞口装置20の開閉動作を制御する。また、下カウントスイッチSW4で遊技球が検知されると、主制御用CPU30aは、下大入賞口装置20に流入した遊技球の個数をカウントするとともに、1個の遊技球の流入に対して所定個数(例えば13個)の賞球を払い出させる。そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間の経過時にエンディング演出を終了させることによって通常大当り遊技を終了させる。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、通常大当り遊技を終了させる。
次に、図9に従って、小当り遊技の当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU30aは、図柄ZD又は図柄Zd、図柄ZE又は図柄Ze、図柄ZF又は図柄Zfが決定された図柄変動ゲームが終了すると、小当りフラグに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS50)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、小当り遊技の当り遊技処理を終了する。
一方、ステップS50の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、オープニング時間が経過すると、開閉羽根23を開放させるとともに(ステップS51)、開閉羽根23の開放時間を計測する。また、主制御用CPU30aは、オープニング時間が経過すると、図示しないシャッターを開状態とする。
その後、主制御用CPU30aは、上カウントスイッチSW5で遊技球が検知されたか、すなわち、上カウントスイッチSW5が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する(ステップS52)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS55に移行する。
一方、ステップS52の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域において、上カウントスイッチSW5で検知した遊技球の個数を示す検知個数に1加算する(ステップS53)。また、主制御用CPU30aは、上カウントスイッチSW5で遊技球が検知されたことを契機に、1個の遊技球の流入に対して所定個数(例えば13個)の賞球を払い出させる。
次に、主制御用CPU30aは、ステップS52で検知された遊技球が、規定入球個数に達したか否かを判定する(ステップS54)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS56に移行する。一方、ステップS54の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、開閉羽根23の開放時間が、規定開放時間(3.0秒)を経過したか否かを判定する(ステップS55)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS56に移行する。一方、ステップS55の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS52に移行する。
ステップS56に移行した主制御用CPU30aは、上大入賞口装置22を閉鎖させる。具体的には、主制御用CPU30aは、エンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間の経過時にエンディング演出を終了させることによって小当り遊技を終了させる。その後、主制御用CPU30aは、ステップS57に移行する。
ステップS57に移行した主制御用CPU30aは、検知個数が「0」よりも大きいか否かを判定する。すなわち、ステップS57において主制御用CPU30aは、上カウントスイッチSW5で検知された遊技球が存在するか否かを判定していることになる。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS57に戻る。すなわち、主制御用CPU30aは、上カウントスイッチSW5で検知された遊技球が上大入賞口装置22内に残存しなくなるまで、ステップS57の処理を繰り返す。
一方、ステップS57の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、小当りフラグに「0」を設定し(ステップS58)、小当り遊技の当り遊技処理を終了する。
次に、図10に従って、上大入賞口内処理について説明する。なお、上大入賞口内処理は、小当り遊技中、上大入賞口装置22内に遊技球が入球したことを契機に実行されるようになっている。
まず、主制御用CPU30aは、特定入球口に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS59)。すなわち、ステップS59において主制御用CPU30aは、特定入球口スイッチSW6が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。本実施形態では、回転式振分体の所定の機構により、小当り遊技中に上大入賞口装置22に入球した遊技球は、1つの特定入球口又は7つの普通入球口の何れか1つに入球することになる。よって、小当り遊技中に上大入賞口装置22に入球した遊技球が特定入球口に入球する確率は、1/8となる。
ステップS59の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特定大当り遊技を開始可能な状態であることを示す値「1」を、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定された特定大当りフラグに設定する(ステップS60)。つまり、特定入球口スイッチSW6で遊技球が検知することで、特定大当り遊技の付与条件が付与されることになる。また、主制御用CPU30aは、特定入球口スイッチSW6で遊技球が検知されたことを契機に、特定入球口の上流に設けられた図示しないシャッターを閉状態とする。これにより、以降、特定入球口に遊技球が入球することがない。また、主制御用CPU30aは、特定入球口に遊技球が複数入球したとしても、最初に検知された遊技球に対してのみ、ステップS60の処理を実行させるようになっている。つまり、2球目以降の遊技球に基づいてステップS60の処理を実行させることがない。その後、主制御用CPU30aは、検知個数を1減算し(ステップS61)、上大入賞口内処理を終了する。
一方、ステップS59の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通入球口に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS62)。すなわち、ステップS63において主制御用CPU30aは、普通入球口スイッチSW7が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS59に移行する。一方、ステップS62の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS61に移行する。また、上大入賞口内処理は、小当り遊技中に行われるため、ステップS61による減算を反映して、図9に示すステップS57の判定が行われる。つまり、小当り遊技は、小当り遊技中に上大入賞口装置22内に入球した遊技球が零となることで終了するようになっている。つまり、オープニング時間及びエンディング時間を含む小当り遊技の時間に関わらず、特定入球口又は普通入球口から遊技球が排出されるまで、図柄変動ゲーム及び特定大当り遊技が開始されないようになっている。
このように、小当り遊技中に上大入賞口装置22に入球した遊技球が、そのまま特定入球口に入球した場合のみ、特定大当り遊技を生起させるための条件が成立したことになる。その一方で、小当り遊技球に上大入賞口装置22に入球した遊技球が通常入球口に入球した場合は、特定大当り遊技を生起させるための条件が成立せず、小当り遊技の終了後、特定大当り遊技が開始されないことになる。
次に、図11に従って、特定大当り処理について説明する。
主制御用CPU30aは、特定入球口に遊技球が入球し、かつ小当り遊技が終了しているか否かを確認する。すなわち、主制御用CPU30aは、特定大当りフラグに「1」が設定され、かつ小当りフラグに「0」が設定されているか否かを確認する(ステップS71)。
ステップS71の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特定大当り処理を終了する。一方、ステップS71の判定結果が肯定の場合、必ず特定大当り遊技を開始させるための開始条件が成立したこととなる。なお、本実施形態において、特定入球口に遊技球が複数入球したとしても、主制御用CPU30aは、最初に検知された遊技球に対してのみ、特定大当り処理を実行させるようになっており、2球目以降の遊技球に基づいて特定大当り処理を実行させることがない。
そして、ステップS71を肯定判定した主制御用CPU30aは、特定大当りとなる変動ゲームであることを示す特定大当りフラグに「1」を設定する。また、主制御用CPU30aは、小当り図柄決定時に一義的に決定した特定大当りに基づく大当り遊技を開始させる。特定入球口に遊技球が入球したことで特定大当りに基づく大当り遊技の開始条件が成立したことで、主制御用CPU30aは、小当りとなった特図変動ゲームが行われていた特別図柄表示装置12a,12bにおいて、小当り図柄を継続して表示させる。これにより、特別図柄表示装置12a,12bでは、決定された特定大当りの種類が報知されることになる。
その後、主制御用CPU30aは、オープニングコマンドを送信バッファにセットし(ステップS72)、オープニング時間を計時する。そして、オープニング時間が経過すると、主制御用CPU30aは、ラウンドコマンドを送信バッファにセットする(ステップS73)。
次に、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技の開始に伴い、下大入賞口装置20を開放させる(ステップS74)。また、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技の開始に伴い、主制御用RAM30cに下大入賞口装置20の開放時間をセットし(ステップS75)、該開放時間を計時する。さらに、主制御用CPU30aは、1回のラウンド遊技中に下大入賞口装置20に入球した遊技球の個数を計数する。下大入賞口装置20に入球した遊技球の個数は、遊技球が入球したことを示す検知信号を下カウントスイッチSW4から入力した回数により把握できる。
次に、主制御用CPU30aは、下大入賞口装置20の開放時間が経過したか否か、又は規定入球個数の遊技球が下大入賞口装置20に入球したか否かを判定する(ステップS76)。ステップS76の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS76に戻る。つまり、主制御用CPU30aは、ステップS76を肯定判定するまで、ステップS76を実行する。
一方、ステップS76の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技の終了に伴い、下大入賞口装置20を閉鎖させる(ステップS77)。
続いて、主制御用CPU30aは、ステップS77で終了させたラウンド遊技が、最終回のラウンド遊技であるか否かを判定する(ステップS78)。ステップS78の判定結果が否定の場合、最終回のラウンド遊技が開始されていないため、主制御用CPU30aは、所定のインターバル時間の経過後、ステップS73に移行する。
一方、ステップS78の判定結果が肯定の場合、最終回のラウンド遊技が終了したため、主制御用CPU30aは、所定のインターバル時間の経過後、エンディングコマンドを送信バッファにセットする(ステップS79)。そして、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、特定大当りフラグに「0」を設定し(クリアし)、特定大当り遊技を終了させる。その後、主制御用CPU30aは、特定大当り処理を終了する。
次に、通常大当り遊技終了後、特定大当り遊技終了後又は小当り遊技終了後の遊技状態に関して主制御用CPU30aが実行する制御を説明する。
主制御用CPU30aは、入球率向上状態を付与する場合、作動フラグに、入球率向上状態が付与されることを示す値を設定するとともに、入球率向上状態であることを指示する作動コマンドを出力する。一方、主制御用CPU30aは、入球率向上状態を付与しない場合、作動フラグに、入球率向上状態が付与されないことを示す値を設定するとともに、通常状態であることを指示する非作動コマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、入球率向上状態を付与する場合、大当りの種類毎に設定された上限回数を、作動回数として主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する。そして、主制御用CPU30aは、特図変動ゲームが実行される毎に作動回数を「1」減算し、値が「0」となると、特図変動ゲームの終了時に作動フラグに、入球率向上状態が付与されないことを示す値を設定し、非作動コマンドを出力する。また、主制御用CPU30aは、通常大当り遊技、特定大当り遊技及び小当り遊技の開始時に、作動フラグ及び作動回数に「0」を設定する。これにより、通常大当り遊技、特定大当り遊技及び小当り遊技中の遊技状態は、通常状態となる。
なお、主制御用CPU30aは、小当り遊技が付与された場合、作動フラグ及び作動回数に新たな値を設定したり、値をリセットしたりすることはない。このため、小当り遊技が付与されたとしても、小当り遊技前の遊技状態(入球率向上状態)が維持される。
本実施形態では、作動フラグに設定する値や作動コマンド及び非作動コマンドの出力状態によって、入球率向上状態の付与状態を制御する主制御用CPU30aが、遊技状態制御手段として機能する。
次に、普通図柄に関して主制御用CPU30aが実行する処理を説明する。
主制御用CPU30aは、メイン制御プログラムに基づき普通図柄入力処理や普通図柄開始処理などの各種処理を実行する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に普通図柄入力処理や普通図柄開始処理などの各種処理を実行する。
最初に、普通図柄入力処理を説明する。
主制御用CPU30aは、作動ゲート19へ遊技球が入球し、該遊技球を検知したゲートスイッチSW3が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM30cに記憶されている普図保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を1加算(+1)し、普図保留記憶数を書き換える。その後、主制御用CPU30aは、普図当り判定用乱数の値を主制御用RAM30cから取得し、その値を普図保留記憶数に対応付けて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU30aは、保留判定の判定結果が否定の場合、上限数を超える普図保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普図当り判定用乱数の値も取得しない。
次に、普図ゲームに関する普通図柄開始処理を説明する。
最初に、主制御用CPU30aは、普図ゲームの実行中又は普図当り抽選の当選に基づく開閉羽根17の動作中か否かの普図実行条件を判定する。この判定結果が肯定(普図ゲーム中又は開閉羽根17の動作中である)の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。その一方で、この判定結果が否定(普図ゲーム中ではなく、かつ開閉羽根17の動作中でもない)の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数が「0」よりも大きいか否かの普図保留判定を行う。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
一方、普図保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数を「1」減算し、更新後(減算後)の普図保留記憶数を表示するように普通図柄保留表示装置の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、普図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普図当り判定用乱数の値を読み出す。そして、主制御用CPU30aは、読み出した普図当り判定用乱数の値と普図当り判定値を比較し、両値が一致するか否かの普図当り判定を行う。このとき、主制御用CPU30aは、作動フラグを確認し、通常状態の場合、通常状態用の普図当り判定値を用いる一方で、入球率向上状態の場合、入球率向上状態用の普図当り判定値を用いる。この遊技状態に応じた普図当り判定値の選択により、入球率向上状態中は、普図当り判定(普図当り抽選)の抽選確率が高確率に変動する。本実施形態では、通常状態中、1/128の確率で普図当り抽選に当選する一方、入球率向上状態中、1/1.5の確率で普図当り抽選に当選する。つまり、本実施形態では、通常状態中よりも入球率向上状態中において、はるかに高い確率で普図当り抽選に当選することになる。
また、主制御用CPU30aは、普図ゲームの変動時間を定めた普図用の変動パターンを選択する。このとき、主制御用CPU30aは、入球率向上状態が付与されているか否かを問わず、第1の変動時間(例えば、3秒)を定めた普図用の変動パターンを選択する。
続いて、主制御用CPU30aは、当該変動パターンに従って普通図柄表示装置14に普図ゲームを実行させる。そして、主制御用CPU30aは、普図用の変動パターンに定める変動時間の経過時に、普図当り判定を肯定判定している場合には普図当り図柄を普通図柄表示装置14に確定停止表示させる一方で、普図当り判定を否定判定している場合にははずれ図柄を普通図柄表示装置14に確定停止表示させる。
また、普図当り判定を肯定判定した場合、主制御用CPU30aは、普図ゲームの終了後(当り図柄の確定停止表示後)、開閉羽根17を所定の動作パターンに従って開閉動作させる。主制御用CPU30aは、入球率向上状態が付与されているか否かに関わらず、開閉羽根17を第1開放時間(本実施形態では5秒)で第1回数(本実施形態では1回)分、開放動作させる。本実施形態における第1開放時間は、1回の開閉羽根17の開放中に、第2始動入賞口16に第2始動保留球の上限数分、遊技球を入球させることが可能な時間に設定されている。ちなみに、本実施形態では、発射ハンドルHDの回動状態を保持することにより1分間に100個の遊技球を連続的に発射可能とされており、0.6秒間隔で遊技球が発射されることとなる。このため、発射ハンドルHDの回動状態を保持した状態において、発射された遊技球が第1開放時間以内に、第2始動保留球の上限数分、第2始動入賞口16に到達することは、計算上、可能である。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)をもとに、画像データを選択する。また、演出制御用CPU31aは、特図指定コマンドを入力すると、当該コマンドにしたがって演出表示装置11に確定停止表示させる飾図を決定する。特図として大当り図柄が指示されている場合、演出制御用CPU31aは、大当りを認識し得る大当りの図柄組み合わせ(例えば、[777])を決定する。特図として小当り図柄が指示されている場合、演出制御用CPU31aは、小当りを認識し得る小当りの図柄組み合わせを決定する。
その一方で、特図としてはずれ図柄が指示されている場合、演出制御用CPU31aは、飾図としてはずれの図柄組み合わせを決定する。このとき、はずれリーチ変動用の変動パターンが指示されている場合、演出制御用CPU31aは、飾図として、リーチ図柄を含むはずれの図柄組み合わせを決定する。その一方、はずれ変動用の変動パターンが指示されている場合、演出制御用CPU31aは、飾図として、リーチ図柄を含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。そして、演出制御用CPU31aは、画像データをもとに図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。その後、図柄変動ゲーム中に全図柄停止コマンドを入力すると、演出制御用CPU31aは、決定した飾図を演出表示装置11に確定停止表示させて図柄変動ゲームを終了させる。
また、演出制御用CPU31aは、通常大当り遊技中、特定大当り遊技中、又は小当り遊技中にオープニングコマンドを入力すると、オープニングコマンドに基づいて、オープニング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。より詳しくは、小当り遊技におけるオープニング演出では、特定大当り遊技が付与される可能性があることを遊技者に知らせるために、「上大入賞口装置の中にある特定入球口に遊技球を入れてね」などのメッセージを表示させる。また、通常大当り遊技及び特定大当り遊技におけるオープニング演出では、「下大入賞口装置に遊技球を入れてね」などのメッセージを表示させる。
また、演出制御用CPU31aは、通常大当り遊技中又は特定大当り遊技中にラウンドコマンドを入力すると、ラウンドコマンドに基づいて、ラウンド演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、通常大当り遊技中、特定大当り遊技中、又は小当り遊技中にエンディングコマンドを入力すると、エンディングコマンドに基づいて、エンディング演出を実行させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
次に、図12に従って、このように構成されたパチンコ遊技機1で行われる遊技の流れについてその作用とともに説明する。
図12に示すように、入球率向上状態中に普図当り抽選に当選する確率(1/1.5)は、通常状態中に普図当り抽選に当選する確率(1/128)よりも高い。そして、第2図柄変動ゲームの始動条件を付与する第2始動入賞口16には、普図当り抽選に当選して開閉羽根17が開放した場合に入球可能となっている。よって、通常状態中は、主として第2図柄変動ゲームよりも第1図柄変動ゲームが実行され易くなる。
ところで、本実施形態では、第1図柄変動ゲームにおいては、大当り抽選に当選する確率が「1/299」に設定されている一方で、小当り抽選に当選する確率が「1/256」に設定されている。そして、1/299の確率で行われる大当り抽選に当選した際には、図柄ZA〜ZCの中からいずれかの図柄が特図1の大当り図柄として決定される。一方、第1図柄変動ゲームにおいて1/256の確率で行われる小当り抽選に当選した場合、小当り遊技の実行中、1/8の確率で特定入球口に遊技球が入球した場合に限って、必ず、小当り抽選当選時に小当り図柄を決定したことで一義的に決定した特定大当り遊技が付与されるようになっている。
これにより、第1図柄変動ゲームにおいて、小当り判定で小当りと判定された後、特定入球口への遊技球の入球を経て特定大当り遊技が付与される確率は、1/256×1/8=1/2048となる。この確率は、大当り抽選に当選して通常大当り遊技が付与される確率(1/299)よりも低くなる。これにより、第1図柄変動ゲームでは、小当り判定で小当りと判定された後に特定大当り遊技が付与される確率よりも、大当り抽選に当選して通常大当り遊技が付与される確率の方が高くなる。また、小当り判定で小当りと判定された後に特定大当り遊技が付与される確率も考慮すると、第1図柄変動ゲームにおいて大当りを獲得し得る確率は、1/278程度となる。この確率は、単純に、大当り抽選に当選して通常大当り遊技が付与される確率よりも若干高くなっている。
その一方で、第2図柄変動ゲームにおいては、大当り抽選に当選する確率が、第1図柄変動ゲームと同じく「1/299」に設定されている一方で、小当り抽選に当選する確率が、第1図柄変動ゲームよりも高い「1/8.8」に設定されている。そして、第2図柄変動ゲームにおいて1/299の確率で行われる大当り抽選に当選した際には、図柄Za〜Zcの中からいずれかの図柄が特図2の大当り図柄として決定される。一方、第2図柄変動ゲームにおいて1/8.8の確率で行われる小当り抽選に当選した場合、第1図柄変動ゲームと同じく、小当り遊技の実行中、1/8の確率で特定入球口に遊技球が入球した場合に限って、必ず、小当り抽選当選時に小当り図柄を決定したことで一義的に決定した特定大当り遊技が付与されるようになっている。
これにより、第2図柄変動ゲームにおいて、小当り判定で小当りと判定された後、特定入球口への遊技球の入球を経て特定大当り遊技が付与される確率は、1/8.8×1/8=1/70.4となる。この確率は、大当り抽選に当選して通常大当り遊技が付与される確率(1/299)よりも高くなる。これにより、第2図柄変動ゲームでは、大当り抽選に当選して通常大当り遊技が付与される確率よりも、小当り判定で小当りと判定された後に特定大当り遊技が付与される確率の方が高くなる。また、このような設定によれば、開閉羽根17の1回の開放中に第2始動入賞口16に4球の遊技球が入球したことによって第2図柄変動ゲームの実行契機が「4回」付与されたとすると、開閉羽根17の1回の開放あたりにおける大当り期待度は、19%程度となる。また、通常状態中に第1図柄変動ゲームが実行される可能性と、通常状態中に普図当り抽選に当選して第2図柄変動ゲームが実行される可能性を考慮すると、通常状態時における実質大当り確率(所謂、初当り)は、1/255程度となる。この確率は、単純に、大当り抽選に当選して通常大当り遊技が付与される確率よりも若干高くなっている。
このように、第1図柄変動ゲームが行われ易い通常状態中においても、開閉羽根17の開放契機を設定し、かつ、開閉羽根17の開放時間を、第2始動入賞口16に第2始動保留球の上限数分、遊技球を入球させることが可能な時間としたことで、所定の確率で第2始動保留球を記憶させる機会を創出することができる。また、第1,第2図柄変動ゲームにおいて、大当り抽選に当選する確率を異ならせずに、小当り抽選に当選する確率を異ならせ、かつ小当り遊技中に特定入球口に遊技球が入球したことを契機に特定大当り遊技を生起させるようにした。これにより、大当り抽選に当選する確率を異ならせなくても、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームにおいて、実質的な大当り抽選に当選する確率を異ならせることができる。
また、第1図柄変動ゲームにおいて通常大当り又は通常15回大当りが決定されたのであれば、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されることになる。そして、入球率向上状態中は、通常状態に比して普図当り抽選に当選する確率が高くなるため、結果、単位時間あたりの開閉羽根17の開放回数が増加し、第2図柄変動ゲームの実行契機が付与され易くなる。そして、第2図柄変動ゲームが実行された際には、小当り抽選の当選確率が高いことで、通常大当り遊技よりも特定大当り遊技が生起され易くなる。
同様に、第2図柄変動ゲームにおいて特定大当り又は特定15回大当りが決定されたのであれば、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されることになる。そして、入球率向上状態中は単位時間あたりの開閉羽根17の開放回数が増加するため、第2図柄変動ゲームの実行契機が付与され易くなり、特定大当り遊技が連続して生起され易くなる。
そして、本実施形態では、第1図柄変動ゲームに当選した場合に付与される大当りと、第2図柄変動ゲームに当選した場合に付与される大当りにおいて、付与される特典を同等としている。これにより、通常状態中、第1図柄変動ゲーム又は第2図柄変動ゲームのどちらが行われたとしても、遊技者が不利となることはない。
また、本実施形態では、通常大当り遊技が付与された場合と特定大当り遊技が付与された場合とにおいて、付与される特典を同等としている。ただし、通常大当り遊技は、特別図柄表示装置12a,12bにおいて大当り図柄が確定停止表示された後、直ちに開始される。一方、特定大当り遊技は、特別図柄表示装置12a,12bにおいて小当り図柄が確定停止表示された後、直ちに開始されない。すなわち、小当り遊技中、特定入球口に遊技球を入球させないと、特定大当り遊技は開始されない。これにより、通常大当り遊技と特定大当り遊技を比較すると、小当り遊技の開放を含む分、特定大当り遊技の方が、ラウンド遊技数が多いように見せることができる。また、前述したように、第1図柄変動ゲームでは、特定大当り遊技よりも通常大当り遊技が生起され易い一方で、第2図柄変動ゲームでは、通常大当り遊技よりも特定大当り遊技が生起され易くなっている。各大当り遊技が生起される過程の違いから、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームが異なるゲーム性であるかのように見せることもできる。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)第1始動入賞口15の第1入球口15aは、常時開口している。一方、第2始動入賞口16の第2入球口16aは、作動ゲート19のゲートスイッチSW3で遊技球が検知され、かつ普図当り抽選に当選したことを契機として開放されるようになっている。よって、第1図柄変動ゲームが行われ易い非入球率向上状態中においても、普図当り抽選を行うという開閉羽根17の開放契機を設定したことで、所定の確率で第2始動保留球を記憶させる機会が創出されることになり、遊技性を多様化することが可能となる。
(2)また、大当り抽選に当選する確率は、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームにおいて同一確率(1/299)とされる。一方、小当り判定で小当りと判定される確率を、第1図柄変動ゲーム(1/128)よりも第2図柄変動ゲーム(1/8.8)において高めた。このことで、第2図柄変動ゲーム実行時は、第1図柄変動ゲーム実行時よりも小当りと判定され易くなる。そして、小当り遊技中、上大入賞口装置22内に設けられた特定入球口に遊技球が入球した際には、特定大当り遊技を付与するようにした。これにより、第2図柄変動ゲームでは、大当り抽選に当選して通常大当り遊技が付与される確率よりも、小当り判定で小当りと判定されて特定大当り遊技が付与される確率の方が高くなる。一方、第1図柄変動ゲームでは、第2図柄変動ゲームよりも小当り判定に当選し難いため、第1図柄変動ゲームにおいて特定大当り遊技は生起され難い。このような設定としたことで、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームにおいて実質的な大当り確率に差異を与えることができる。よって、第1図柄変動ゲームが行われ易い状況下において、第1図柄変動ゲームだけでなく第2図柄変動ゲームにおいても大当りとなる機会を創出することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)従来の1種2種混合タイプのパチンコ遊技機では、上大入賞口装置22の開放中に遊技球を入球させることができたのであれば、高確率で特定大当り遊技が付与されるようになっていた(例えば、1/1)。なお、1種2種混合タイプとは、次のようなパチンコ遊技機を指す。すなわち、始動入賞口への遊技球の入球を契機に図柄の変動が開始され、所定の図柄組み合わせが確定停止表示される。その後、特別電動役物によって閉状態とされた特別領域に遊技球を入球させるために、作動ゲートなどを通過させて特別電動役物を開放させる。そして、特別電動役物が開放したときに特別領域(特定入球口)に遊技球を入球させることができたのであれば、大当りとなるようなパチンコ遊技機である。よって、第2図柄変動ゲームで小当りに当選したのであれば、高確率で特定大当り遊技が付与されることになる。また、従来の1種2種混合タイプのパチンコ遊技機では、小当りに当選したのであれば略確実に特定大当り遊技が付与されるようにしたことで、第2始動入賞口16に遊技球が入球したタイミングで上大入賞口装置22が開放することになる。このため、第2始動入賞口16への入球タイミングを狙うと上大入賞口装置22の開放タイミングも分かり、特別領域への入球率を高くする不正行為が行われがちであった。ところが、実施形態のパチンコ遊技機1では、特定大当り遊技が決定される確率が従来の1種2種混合タイプの遊技機よりも低いため(実施形態では、1/8)、特別領域への入球率を高くする不正行為を行わせ難くすることが可能となる。
(4)第1図柄変動ゲームでは、小当りと判定された後、特定入球口への遊技球の入球を経て特定大当り遊技が付与される確率よりも大当り抽選に当選して通常大当り遊技が付与される確率が高くなっている。一方、第2図柄変動ゲームでは、大当り抽選に当選して通常大当り遊技が付与される確率よりも小当りと判定された後、特定入球口への遊技球の入球を経て特定大当り遊技が付与される確率が高くなっている。これにより、第1図柄変動ゲームでは、通常大当り遊技が付与される確率が高く、第2図柄変動ゲームでは、特定大当り遊技が付与される確率が高くなる。そして、通常大当り遊技は、大当り表示結果が表示されるだけで生起されるが、特定大当り遊技は、小当り表示結果が表示され、かつ所定確率で特定入球口に入球させないと生起されないようになっており、それぞれの大当り遊技を生起させるための過程が異なっている。これにより、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームにおいて、主として付与される大当り遊技が生起されるまでの過程が異なることでゲーム性に違いが生じ、興趣の向上を図ることができる。
(5)作動ゲート19のゲートスイッチSW3で遊技球の入球が検知され、かつ普図当り抽選に当選した場合における開閉羽根17の開放時間を、第2記憶上限数の第2始動保留球を記憶可能な時間に設定することで、開閉羽根17の開放中、少なくとも1球は遊技球を入球させることが可能となる。よって、特定大当り遊技が高確率で付与されるかもしれない第2図柄変動ゲームの始動条件を、開閉羽根17の開放時間中に確保させる機会を与えることができる。
(6)特定大当り遊技が付与されたときに遊技者が獲得し得る特典の有利度を、通常大当り遊技が付与されたときに遊技者が獲得し得る特典の有利度と同一とした。これにより、主として第1図柄変動ゲームが行われ易い通常状態中に第2図柄変動ゲームが行われたとしても、遊技者が不利益を被ることがない。
(7)特定大当り遊技は、小当り遊技中、特定入球口に遊技球を入球させないと開始されない。これにより、通常大当り遊技と特定大当り遊技を比較すると、小当り遊技の開放を含む分、特定大当り遊技の方が、ラウンド遊技数が多いように見せることができる。
(8)第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームにおいて、大当り抽選に当選する確率を異ならせずに、小当り抽選に当選する確率を異ならせ、かつ小当り遊技中に特定入球口に遊技球が入球したことを契機に特定大当り遊技を生起させるようにした。これにより、大当り抽選に当選する確率を異ならせなくても、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームにおいて、実質的な大当り抽選に当選する確率を異ならせることができる。
(9)第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16を同一の流下経路上に位置するように配置した。これにより、発射ハンドルHDの操作量(遊技球の発射強度)を大幅に変更しなくても、第1始動入賞口15を狙っていた際に第2始動入賞口16に遊技球が入球する機会を創出させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
・実施形態において、普図当り抽選に当選した際には、演出表示装置11、スピーカ、ランプなどによって、第2始動入賞口16に遊技球が入球し易い状況であることを報知するようにしても良い。例えば、演出表示装置11にて報知する場合、「第2始動入賞口に遊技球を入球させれば、大当りのチャンス?!」等のメッセージを表示させるようにしても良い。また、普図当り抽選に当選した際、複数の開放時間のうちいずれかの開放時間に従って開閉羽根17が開放される仕様とする場合、最も長い開放時間で開閉羽根17が開放された場合に限って、上記のようなメッセージを表示させるようにしても良い。
・実施形態において、普図当り抽選に当選しなくても、第2始動入賞口16に遊技球を入球可能としても良い。ただし、普図当り抽選に当選した後は、当選前と比して、第2始動入賞口16に遊技球が入球し易いものとする。
・実施形態における開閉羽根17の開放時間は、第2始動入賞口16に1球だけ入球し得るような時間としても構わない。
・実施形態において、小当り遊技中の開放時間を特定大当り遊技のラウンド遊技時間と同一時間に設定しても良い。また、小当り遊技中、普通入球口に1球入球した時点で小当り遊技を終了させるようにしても良い。
・実施形態では、通常大当り遊技よりも特定大当り遊技の方が、遊技者にとって有利な特典が付与されるようにしても良い。例えば、通常大当り遊技よりも特定大当り遊技において、入球率向上状態の付与回数が最も多い特定大当りの選択確率を高くするなどしても良い。また、通常大当り遊技よりも特定大当り遊技において、入球率向上状態が付与される回数が多く設定された大当り遊技を設定しても良い。これによれば、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームにおける実質的な大当り確率に差異を与えることができるとともに、第1図柄変動ゲームが行われ易い状況下において第2図柄変動ゲームで大当りが生起された際に、より有利な特典を付与し、遊技者の興趣を高めることができる。
・実施形態において、通常大当り遊技と特定大当り遊技とで、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される図柄変動ゲーム数を異ならせても良い。これによれば、通常大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されるゲーム数が多ければ、通常大当り遊技終了後、単位時間あたりに第2始動入賞口16に遊技球が入球する個数が多くなるため、見た目上、特定大当り遊技が付与される機会が増加することになる。また、特定大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されるゲーム数が多ければ、連続して特定大当り遊技が付与される確率が高くなる。また、入球率向上状態が付与されるゲーム数の違いは、遊技者に付与される特典の有利度の違いともなるため、第1図柄変動ゲームが行われ易い状況下において第2図柄変動ゲームで大当りが生起された際により有利な特典が付与されることで、遊技者に優越感を与えることができる。
・実施形態では、通常状態における普図ゲームの変動時間(例えば、5秒)に比して、入球率向上状態における普図ゲームの変動時間(例えば、1秒)を短くしても良い。また、通常状態時における開閉羽根17の開放回数(例えば、1回)に比して、入球率向上状態における開閉羽根17の開放回数(例えば、3回)を増加させても良い。また、通常状態時における開閉羽根17の開放秒数(例えば、0.5秒)に比して、入球率向上状態における開閉羽根17の開放秒数(例えば、5秒)を増加させても良い。また、開閉羽根17の開放秒数として複数パターン(例えば、0.5秒、3秒、5秒)を設定し、通常状態時には「0.5秒」のパターンが最も選択され易い一方で、入球率向上状態時には「5秒」のパターンが最も選択され易いようにしても良い。
・実施形態では、作動ゲート19への遊技球の入球時に、取得した普図当り判定用乱数の値が普図当り判定値と一致するか否かを事前に判定するようにしても良い。そして、普図当り判定用乱数の値が普図当り判定値と一致することを事前に判定した場合、さらに、最も開放時間の長いパターンが選択されたか否かを事前に判定し、この事前判定結果が肯定の場合、実際に開閉羽根17が開放するよりも前に、開閉羽根17が開放することを事前に演出表示装置11などにおいて報知するようにしても良い。
・実施形態における入球率向上状態は、特図変動ゲームの変動時間、特に、はずれ表示結果が確定停止表示される特図変動ゲームの変動時間が、非入球率向上状態中に比して短縮されることであっても良い。
・実施形態において、小当り抽選当選時に特定大当り遊技の種類を決定しなくても良い。例えば、図10に示すステップS59において、特定入球口に遊技球が入球したことを契機に、特定大当りの種類を決定するための特定特図振分用乱数の値を取得し、該値に従って特定大当りの種類を決定するようにしても良い。
・実施形態において、当り判定用乱数を、特別図柄開始処理で用いる通常当り判定用乱数と、特定入球口への遊技球の入球時に用いる特定当り判定用乱数とに分けても良い。ただし、特定入球口への遊技球の入球時においては、必ず特定大当り遊技を生起させるために、必ず大当りと判定されなければならない。
・実施形態では、特定入球口又は普通入球口のいずれか一方に遊技球を誘導することができるのであれば、回転式振分体を用いなくても良い。例えば、特定入球口又は普通入球口の何れか一方に遊技球を誘導可能な誘導路を配設しても良い。また、特定入球口の上流側にシャッターを設け、所定確率で行われる抽選に当選した場合に限ってシャッターを開状態として特定入球口に遊技球を入球可能とする一方、抽選に当選しなかった場合にはシャッターを閉状態として普通入球口に遊技球を入球させる構成としても良い。また、特定入球口又は普通入球口の何れか一方に遊技球を振分ける振分部材を設けても良い。
・実施形態では、回転式振分体を用いず、小当り遊技中に上大入賞口装置22に遊技球が入球した場合、主制御用CPU30aが、所定確率で大当り抽選を実行するようにしても良い。
・実施形態では、回転式振分体を用いず、小当り遊技中に上大入賞口装置22に遊技球が入球した場合、所定確率で抽選を行い、抽選に当選した場合のみ、ガイド片を前方に突出させて、遊技球を特定入球口に取り込ませる構成としても良い。
・実施形態における大当り抽選と小当り抽選の実行順序を変更しても良い。また、大当り抽選と小当り抽選を同時に行っても良い。
・実施形態において、遊技者が、見た目上、同一と認識し得るのであれば、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームにおける大当り抽選の抽選確率を異ならせても良い。例えば、第1図柄変動ゲームにおける大当り抽選の抽選確率を1/299とする一方で、第2図柄変動ゲームにおける大当り抽選の抽選確率を1/298などとしても良い。
・実施形態は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率を低確率から高確率に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する確変機能を搭載した遊技機に採用しても良い。また、確変状態は、次回、大当り抽選に当選するまでの間、付与されるようにしても良いし、予め定めた付与回数としての確変上限回数の図柄変動ゲームが終了する迄の間だけ付与されるようにしても良い。
・実施形態において、第3入球手段は、作動ゲート19のように遊技球を通過させる構造でなくても良く、遊技球を機内に取り込ませる構造であっても良い。
・実施形態では、第1始動入賞口15と第2始動入賞口16を異なる流下経路上に位置するように配設しても良い。
・実施形態における上大入賞口装置22は、下大入賞口装置20と異なる流下経路上に位置するように配設しても良い。
・実施形態では、特定入球口に遊技球を入球させるために上大入賞口装置22が1回開放される契機が与えられたのであれば、その契機は如何なる条件成立によって与えられても良い。例えば、小当り抽選を実行せず、単に上大入賞口装置22を開放させるか否かの開放抽選を行い、該開放抽選に当選した際には上大入賞口装置22を開放させるようにしても良い。また、「特定大当り遊技の延長」と位置付け、特定大当り遊技が行われる方の大入賞口装置を短時間開放させ、特定入球口に遊技球が入球したことを契機に、2回目からの大入賞口装置の開放時間が長くなるように設定しても良い。
・実施形態において、特定入球口に遊技球が入球した場合、特定大当り遊技において上大入賞口装置22を開放させても良い。このとき、小当り遊技と特定大当り遊技を一連の当り遊技であるかのようにみせるために、特定大当り遊技開始時におけるオープニング演出を省略したり、オープニング時間においてラウンド遊技が継続することを報知する継続演出を実行させるようにしても良い。
・実施形態では、第1始動入賞口15に入球したことに基づいて行われるゲームと、第2始動入賞口16に入球したことに基づいて行われるゲームにおいて、どちらか一方を、飾図を用いないゲームとしても良い。例えば、第1始動入賞口15に入球したことに基づいて行われるゲームでは、遊技者を投影する味方キャラと、味方キャラと対峙する敵キャラによる対戦をゲーム中の演出内容としても良い。そして、大当り抽選に当選した場合、味方キャラが敵キャラに勝利する態様でゲームを行う一方、リーチ抽選に当選した場合、味方キャラと敵キャラが引き分ける態様でゲームを行い、リーチ抽選に当選しなかった場合、味方キャラが敵キャラに敗北するような態様でゲームを行っても良い。
・実施形態では、主制御用CPU30aが、特図指定コマンドに代えて、大当りの種類を示す制御コマンドを出力しても良い。なお、この制御コマンドは、大当りの種類毎に設定されたコマンドであって、特図の種類は特定できない。また、大当りの種類毎に変動パターンを設定した場合には、変動パターン指定コマンドをもとに演出制御用CPU31aが、大当りの種類を把握するようにしても良い。
・実施形態において、演出制御基板31を、演出表示装置11を制御する演出表示制御基板と、演出表示制御基板を制御するサブ統括制御基板とに分けても良い。
・上記実施形態では、演出表示装置11を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の演出表示装置としても良いし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としても良い。
・上記実施形態は、特図と飾図を用いるパチンコ遊技機に具体化したが、特図のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第2大当り遊技が付与されたときに遊技者が獲得し得る特典の有利度は、前記第1大当り遊技が付与されたときに遊技者が獲得し得る特典の有利度と同一以上である。
(ロ)大当り遊技終了後に前記入球率向上状態が付与される図柄変動ゲーム数を、前記第1大当り遊技よりも前記第2大当り遊技において多くなるように設定した。
(ハ)前記第2特別入賞手段に遊技球が入球した際、前記特定領域には所定確率で遊技球が入球するようになっており、前記第1図柄変動ゲームでは、前記小当り判定で小当りと判定された後、前記特定領域への遊技球の入球を経て前記第2大当り遊技が付与される確率よりも前記大当り判定で大当りと判定されて前記第1大当り遊技が付与される確率が高く設定される一方で、前記第2図柄変動ゲームでは、前記大当り判定で大当りと判定されて前記第1大当り遊技が付与される確率よりも前記小当り判定で小当りと判定された後、前記特定領域への遊技球の入球を経て前記第2大当り遊技が付与される確率が高く設定されている。
(ニ)前記第1検知手段で遊技球が検知されたときに前記第1図柄変動ゲームの実行の保留を示す第1始動保留球を第1記憶上限数まで記憶する第1保留記憶手段と、前記第2検知手段で遊技球が検知されたときに前記第2図柄変動ゲームの実行の保留を示す第2始動保留球を第2記憶上限数まで記憶する第2保留記憶手段と、を備え、前記第3検知手段で遊技球の入球が検知され、かつ前記開放抽選に当選した場合における前記開閉手段の開放時間は、前記第2保留記憶手段に前記第2記憶上限数の第2始動保留球を記憶可能な時間に設定されている。
SW1…第1始動口スイッチ(第1検知手段)、SW2…第2始動口スイッチ(第2検知手段)、SW3…ゲートスイッチSW3(第3検知手段)、1…パチンコ遊技機、10…遊技盤、11…演出表示装置(第1表示手段、第2表示手段)、12a…第1特別図柄表示装置(第1表示手段)、12b…第2特別図柄表示装置(第2表示手段)、15…第1始動入賞口(第1入球手段)、15a…第1入球口、16…第2始動入賞口(第2入球手段)、16a…第2入球口、17…開閉羽根(開閉手段)、19…作動ゲート(第3入球手段)、20…下大入賞口装置(第1特別入賞手段)、22…上大入賞口装置(第2特別入賞手段)、30…主制御基板、30a…主制御用CPU30a(大当り判定手段、小当り判定手段、遊技状態制御手段)30c…主制御用RAM(第1保留記憶手段、第2保留記憶手段)、31…演出制御基板、31a…演出制御用CPU。

Claims (2)

  1. 第1図柄変動ゲームと、前記第1図柄変動ゲームとは異なる第2図柄変動ゲームと、を実行可能な遊技機において、
    遊技球が入球可能な第1入球手段と、
    前記第1入球手段へ入球した遊技球の検知に基づき前記第1図柄変動ゲームの始動条件を付与する第1検知手段と、
    遊技球が入球可能な第2入球手段と、
    前記第2入球手段へ入球した遊技球の検知に基づき前記第2図柄変動ゲームの始動条件を付与する第2検知手段と、
    遊技球が入球可能な第3入球手段と、
    前記第3入球手段へ入球した遊技球を検知する第3検知手段と、
    前記第1検知手段又は前記第2検知手段で遊技球が検知されたことを契機に、大当りか否かの大当り判定を実行する大当り判定手段と、
    前記第1検知手段又は前記第2検知手段で遊技球が検知されたことを契機に、小当りか否かの小当り判定を実行する小当り判定手段と、
    大当り遊技中に開放され、遊技球が入球可能な第1特別入賞手段と、
    大当り遊技中又は小当り遊技中に開放され、遊技球が入球可能な第2特別入賞手段と、
    前記第2入球手段への単位時間あたりの遊技球の入球率を通常状態時における前記第2入球手段への単位時間あたりの遊技球の入球率よりも向上させる入球率向上状態の付与状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、
    記第1入球手段の入球口は、常時開口している一方で、前記第2入球手段は、前記第2入球手段の入球口を第1状態とする開閉手段を有し、該開閉手段は、前記第3検知手段で遊技球の入球が検知され、かつ前記開閉手段を開放させるか否かの開放抽選に当選したことを契機に前記第1状態よりも入球しやすくなる第2状態となるように作動するようになっており、
    前記大当り判定で大当りと判定された場合、前記第1特別入賞手段を開放させる第1大当り遊技が付与される一方で、前記小当り判定で小当りと判定された場合、前記第2特別入賞手段を開放させる小当り遊技が付与されるようになっており、
    前記小当り遊技中、前記第2特別入賞手段への入球後、該第2特別入賞手段内に設けられた特定領域を通過した場合、前記第1特別入賞手段又は前記第2特別入賞手段を開放させる第2大当り遊技が付与されるようになっており、
    前記第1大当り遊技と前記第2大当り遊技とでは、大当り遊技終了後に前記入球率向上状態が付与される図柄変動ゲーム数が異なり、
    前記大当り判定手段は、前記第1図柄変動ゲームに基づく大当り判定、及び前記第2図柄変動ゲームに基づく大当り判定で大当りと判定する確率を同一とする一方で、
    前記小当り判定手段は、前記第2図柄変動ゲームに基づく小当り判定で小当りと判定する確率を、前記第1図柄変動ゲームに基づく小当り判定で小当りと判定する確率よりも高く設定し
    前記第2図柄変動ゲームでは、大当りと判定する確率よりも小当りと判定する確率の方が高く、小当りと判定する確率よりもはずれと判定する確率の方が高いことを特徴とする遊技機。
  2. 第1図柄変動ゲームと、前記第1図柄変動ゲームとは異なる第2図柄変動ゲームと、を実行可能な遊技機において、
    遊技球が入球可能な第1入球手段と、
    前記第1入球手段へ入球した遊技球の検知に基づき前記第1図柄変動ゲームの始動条件を付与する第1検知手段と、
    遊技球が入球可能な第2入球手段と、
    前記第2入球手段へ入球した遊技球の検知に基づき前記第2図柄変動ゲームの始動条件を付与する第2検知手段と、
    遊技球が入球可能な第3入球手段と、
    前記第3入球手段へ入球した遊技球を検知する第3検知手段と、
    前記第1検知手段又は前記第2検知手段で遊技球が検知されたことを契機に、大当りか否かの大当り判定を実行する大当り判定手段と、
    前記第1検知手段又は前記第2検知手段で遊技球が検知されたことを契機に、小当りか否かの小当り判定を実行する小当り判定手段と、
    大当り遊技中に開放され、遊技球が入球可能な第1特別入賞手段と、
    大当り遊技中又は小当り遊技中に開放され、遊技球が入球可能な第2特別入賞手段と、
    前記第2入球手段への単位時間あたりの遊技球の入球率を通常状態時における前記第2入球手段への単位時間あたりの遊技球の入球率よりも向上させる入球率向上状態の付与状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、
    前記第1入球手段の入球口は、常時開口し、
    前記第2入球手段は、前記第2入球手段の入球口を第1状態とする開閉手段を有し、該開閉手段は、前記第3検知手段で遊技球の入球が検知され、かつ前記開閉手段を開放させるか否かの開放抽選に当選したことを契機に前記第1状態よりも入球しやすくなる第2状態となるように作動し、
    前記第3入球手段は、前記通常状態においても入球可能に構成され、
    前記第1入球手段、前記第2入球手段、前記第3入球手段及び前記第2特別入賞手段は、遊技球を流下させる同一の流下経路上に位置し、前記通常状態の発射態様において前記第1入球手段、前記第2入球手段、前記第3入球手段及び前記第2特別入賞手段に入球可能となるように配設されており、
    前記大当り判定で大当りと判定された場合、前記第1特別入賞手段を開放させる第1大当り遊技が付与される一方で、前記小当り判定で小当りと判定された場合、前記第2特別入賞手段を開放させる小当り遊技が付与されるようになっており、
    前記小当り遊技中、前記第2特別入賞手段への入球後、該第2特別入賞手段内に設けられた特定領域を通過した場合、前記第1特別入賞手段又は前記第2特別入賞手段を開放させる第2大当り遊技が付与されるようになっており、
    前記第1大当り遊技と前記第2大当り遊技とでは、大当り遊技終了後に前記入球率向上状態が付与される図柄変動ゲーム数が異なり、
    前記大当り判定手段は、前記第1図柄変動ゲームに基づく大当り判定、及び前記第2図柄変動ゲームに基づく大当り判定で大当りと判定する確率を同一とする一方で、
    前記小当り判定手段は、前記第2図柄変動ゲームに基づく小当り判定で小当りと判定する確率を、前記第1図柄変動ゲームに基づく小当り判定で小当りと判定する確率よりも高く設定したことを特徴とする遊技機。
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