JP5970288B2 - 酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法 - Google Patents

酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法 Download PDF

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本発明は、酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法に関し、さらに詳しくは、コンデンサ材料として好適な酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法に関する。
誘電体は、電子機器の絶縁材料やコンデンサなどに用いられている。誘電体をコンデンサに用いる場合、誘電体には、比誘電率が大きく、かつ、絶縁耐圧が高いことが求められる。コンデンサの電極間に挿入される誘電体の体積をV、誘電体の厚みをd、誘電体の比誘電率をεrとすると、これらの間には、V∝d2/εrの関係が成り立つ。誘電体の厚みdと絶縁耐圧との間に相関があり、誘電体の絶縁耐圧が高くなるほど、誘電体の厚みdを薄くすることができる。すなわち、誘電体の比誘電率及び/又は絶縁耐圧が大きくなるほど、コンデンサを小型化することができる。
誘電体としては、ポリマー、酸化物誘電体などが知られている。これらの内、ポリマーは、一般に、絶縁耐圧は高い(300kV/mm程度)が、比誘電率は低い(2〜10程度)。一方、酸化物誘電体は、一般に、ポリマーに比べて比誘電率は高いが、絶縁耐圧は低い。例えば、BaTiO3の比誘電率は約3000であるのに対し、絶縁耐圧は10〜20kV/mm程度である。すなわち、一般に、比誘電率εrが高くなるほど、絶縁耐圧が低下する傾向がある。そのため、単一の材料を用いて高比誘電率と高絶縁耐圧とを両立させるのは難しい。
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、非特許文献1には、
(1)BaTiO3粒子を、γ−アルミノプロピルトリエトキシシラン(カップリング剤)のエタノール溶液で改質し、
(2)改質されたBaTiO3粒子(40vol%相当)を、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)溶液中に分散させ、
(3)溶液から溶媒を揮発させ、混合物をホットプレスする
ことにより得られるBaTiO3/PVDF複合体が開示されている。
同文献には、
(a)1.0wt%のカップリング剤で改質した場合、BaTiO3粒子が凝集することなく、PVDF中に分散する点、
(b)カップリング剤の添加量が0wt%、2.0wt%又は5.0wt%の場合、ポアやポリマの凝集が増加する点、及び、
(c)1.0wt%のカップリング剤を添加したBaTiO3/PVDF複合体の比誘電率は、広い周波数範囲においてカップリング剤無添加の複合体に比べて高くなる点、
が記載されている。
また、非特許文献2には、
(1)BaTiO3(BT)粒子をチタネート(Ti系アルコキシド)でコートし、
(2)コートされたBT粒子とPVDFをDMF中に分散させ、
(3)分散液をガラス基板上に塗布して80℃で8h加熱する
ことにより得られるBT/PVDFナノコンポジット薄膜が開示されている。
同文献には、
(a)コートされたBT粒子の割合が7vol%の時に、ナノコンポジットの絶縁耐圧が最大(約250kV/mm)となる点、及び、
(b)コートされたBT粒子の割合が25vol%の時に、ナノコンポジットの絶縁耐圧が約100kV/mmとなる点
が記載されている。
また、非特許文献3には、
(1)BaTiO3ナノ粒子をH22水溶液で処理することによりBaTiO3−OHナノ粒子とし、
(2)BaTiO3−OHナノ粒子をγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(γ−APS)で処理することによりγ−APSで改質されたBaTiO3ナノ粒子(BaTiO3−APS)とし、
(3)BaTiO3−APSをα−ブロモイソブチルブロマイドで処理することにより臭素化されたBaTiO3ナノ粒子(BaTiO3−APS−Br)とし、
(4)BaTiO3−APS−Brにメチルメタクリレートを加えて反応させる
ことにより得られるポリ(メチルメタクリレート)/BaTiO3ナノコンポジットが開示されている。
同文献には、
(a)このような方法によりコア−シェル型のナノ粒子が得られる点、及び、
(b)ナノ粒子の等価誘電率は、ポリマーシェルの厚さで調整できる点
が記載されている。
また、特許文献1には、
(1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂に、末端基が異なるシランカップリング剤で処理した2種類のBaTiO3を加えて誘電体ペーストとし、
(2)誘電体ペーストを薄膜状に成形し、硬化させる
ことにより得られる高誘電率樹脂組成物が開示されている。
同文献には、末端基の異なるカップリング剤で処理した2種類のBaTiO3粉末を用いると、誘電率が向上する点が記載されている。
さらに、特許文献2には、
(1)PVDFのN−メチルピロリドン(NMP)溶液にBaTiO3粉末を加え、さらにチタンカップリング剤を加えてこれらを分散処理し、
(2)得られた組成物を基板上に塗布し、乾燥させる
ことにより得られる高比誘電率フィルムが開示されている。
同文献には、組成物中にカップリング剤を加えると、PVDFとBaTiO3粉末とを均一に分散させることができる点が記載されている。
高絶縁耐圧かつ低比誘電率のポリマーに、高比誘電率かつ低絶縁耐圧の酸化物誘電体を添加すると、絶縁耐圧を大きく低下させることなく、比誘電率を向上させることができる。しかしながら、酸化物誘電体の添加量が少ない場合には、絶縁耐圧は高いが、比誘電率は不十分となる。
一方、酸化物誘電体の添加量が多くなるほど、比誘電率は高くなる。しかしながら、両者を単に混合するだけでは、添加量の増大に伴い絶縁耐圧が大きく低下する。これは、酸化物誘電体の量が多くなるほど、複合体内部に空隙が生成しやすくなるためである。空隙は、絶縁破壊の起点となるため、絶縁耐圧を低下させる原因となる。
特開2005−15652号公報 国際公開第WO2007/088924号
Appl.Phys.Lett., 89, 112902(2006) Appl.Phys.Lett., 95, 132904(2009) J.Mater.Chem., 2011, 21, 5897
本発明が解決しようとする課題は、絶縁耐圧及び比誘電率がともに高い酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法は、
比誘電率εrが50以上である酸化物誘電体材料の表面のOH基の密度を増加させる活性化処理工程と、
前記酸化物誘電体材料の表面に形成された前記OH基とシランカップリング剤とを反応させる反応工程と、
ポリマー中に前記酸化物誘電体材料を分散させた膜を形成する膜化工程と
を備え、
前記ポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなり、
前記酸化物誘電体材料は、平均粒径が20nm以上500nm以下であるBaTiO3からなり、
前記シランカップリング剤は、n−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライドからなり、
前記活性化処理工程及び前記反応工程は、前記酸化物誘電体材料の表面に付着する前記シランカップリング剤の表面被覆率が、45%以上となるように、前記酸化物誘電体材料と前記シランカップリング剤とを反応させるものであり、
前記膜化工程は、膜厚が5μm以上30μm以下となるように前記膜を形成するものである
ことを要旨とする。
酸化物誘電体材料の表面をシランカップリング剤で改質する場合において、予め酸化物誘電体材料の表面のOH基の密度を増加させると、酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の絶縁耐圧が著しく向上する。これは、
(1)酸化物誘電体材料の表面のOH基の密度を増加させることによって、シランカップリング剤が確実に酸化物誘電体材料の表面に導入されるため、及び、
(2)シランカップリング剤の表面被覆率が向上することによって、複合膜中における空隙の生成が抑制されるため、
と考えられる。
酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法の工程図である。 22水処理を行った後のBaTiO3粒子、及び、H22水処理を行う前のBaTiO3粒子のIRスペクトルである。 22水処理を行った後のBaTiO3粒子、及び、H22水処理+シランカップリング剤処理を行った後のBaTiO3粒子のIRスペクトルである。 参考例1〜2、実施例3、参考例4、及び、比較例1〜2で得られたBaTiO3粒子の熱重量測定(TG)の結果を示す図である。 図5(a)は、絶縁耐圧評価の模式図である。図5(b)は、BaTiO3粒子/PVDF複合膜のシランカップリング剤付着量(表面被覆率)と絶縁耐圧との関係を示す図である。 参考例1〜2、実施例3、参考例4及び比較例1で得られたBaTiO3粒子/PVDF複合膜の絶縁耐圧を示す図である。
以下に本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜]
本発明に係る酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜は、後述する方法により得られる。すなわち、本発明に係る酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜は、
酸化物誘電体材料の表面のOH基の密度を増加させ、
酸化物誘電体材料の表面のOH基とシランカップリング剤とを反応させることにより、酸化物誘電体材料の表面をシランカップリング剤で被覆し、
シランカップリング剤で被覆された酸化物誘電体材料をポリマー中に分散させる
ことにより得られる。
[1.1. 酸化物誘電体材料]
本発明において、「酸化物誘電体材料」とは、比誘電率εrが50以上である酸化物からなる材料をいう。比誘電率εrは、大きいほど良い。酸化物誘電体材料は、表面にOH基を導入可能なものであれば良い。
酸化物誘電体材料としては、例えば、BaTiO3、SrTiO3、CaTiO3、TiO2などがある。酸化物誘電体材料には、これらのいずれか1種を用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
これらの中でも、BaTiO3は、比誘電率εrが大きいので、酸化物誘電体材料として特に好適である。
酸化物誘電体材料は、粒子の形態で後述するポリマー中に分散される。酸化物誘電体粒子の大きさは、特に限定されるものではなく、目的に応じて、最適な大きさを選択することができる。成膜性、分散性などを考慮すると、酸化物誘電体粒子の大きさ(平均粒径)は、20〜500nmが好ましく、さらに好ましくは、50〜300nmである。
ここで、「平均粒径」とは、レーザー回折・散乱法により求められるメディアン径(d50)をいう。
複合膜に含まれる酸化物誘電体材料の含有量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な含有量を選択することができる。一般に、酸化物誘電体材料は、ポリマーに比べて比誘電率εrは高いが、絶縁耐圧は低い。そのため、酸化物誘電体材料の含有量が多くなるほど、比誘電率εrは高くなるが、絶縁耐圧は低くなる。
高い絶縁耐圧と高い比誘電率εrを両立させるためには、複合膜に含まれる酸化物誘電体材料の含有量は、10〜60vol%が好ましく、さらに好ましくは、20〜40vol%である。
酸化物誘電体材料の表面には、予めOH基の密度を増加させる処理が行われる。酸化物誘電体材料の表面に導入されたOH基は、活性であるため、後述するシランカップリング剤と優先的に反応する。そのため、酸化物誘電体材料の表面にシランカップリング剤を確実に導入することができる。OH基の密度の増加方法の詳細については、後述する。
[1.2. シランカップリング剤]
シランカップリング剤は、酸化物誘電体材料とポリマーとの親和性を向上させるために用いられる。「シランカップリング剤」とは、Si原子に加水分解基(例えば、−OCH3、−OC25など)と有機基とが結合している化合物をいう。
シランカップリング剤としては、具体的には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、アセトキシプロピルトリメトキシシラン、n−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライド、n−オクチルトリメトキシシランなどがある。シランカップリング剤には、これらのいずれか1種を用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
シランカップリング剤は、無機材料に対する親和性又は反応性を有する加水分解基を備えている。しかしながら、酸化物誘電体材料とシランカップリング剤とを単に反応させるだけでは、表面のOH基の個数が少ないため、酸化物誘電体の表面に導入されるシランカップリング剤の割合(表面被覆率)には限界がある。
これに対し、予め酸化物誘電体材料の表面のOH基の密度を増加させると、シランカップリング剤とOH基との反応が促進されるので、表面被覆率が向上する。また、表面被覆率が高くなるほど、酸化物誘電体材料とポリマーとの親和性が向上する。その結果、複合膜中に空隙が形成されにくくなり、絶縁耐圧が向上する。OH基の密度の増加処理の条件(活性化処理工程)及びシランカップリング剤の導入条件(反応工程)を最適化すると、表面被覆率は、35%超、40%以上、45%以上、あるいは、50%以上となる。
ここで、「表面被覆率」とは、酸化物誘電体材料の表面に導入することが可能なシランカップリング剤の導入量の最大値に対する、酸化物誘電体材料に結合したシランカップリング剤の導入量の割合をいう。
酸化物誘電体材料の組成及び粒径が決まると、粒子表面に導入可能なOH基の総モル数がわかる。一分子のシランカップリング剤が、粒子表面にある一つのOH基と化学結合をすると仮定し、すべてのOH基にシランカップリング剤が結合したときを「表面被覆率100%」と定義すると、実際の重量増加率から表面被覆率を算出することができる。この点については、後述する。
[1.3. ポリマー]
ポリマーの組成は、特に限定されるものではなく、シランカップリング剤で被覆された酸化物誘電体材料を分散させることが可能であり、かつ、酸化物誘電体材料よりも絶縁耐圧が高い材料であれば良い。
ポリマーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリフェニルサルファイド、ポリスチレンなどがある。ポリマーには、これらのいずれか1種を用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
これらの中でも、PVDFは、他の材料に比べて絶縁耐圧が高いので、複合膜のマトリックスを構成するポリマーとして好適である。
[1.4. 膜厚]
酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の厚さは、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な厚さを選択することができる。例えば、本発明に係る酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜をコンデンサ材料として用いる場合、その厚さは、5〜30μmが好ましく、さらに好ましくは、5〜15μmである。
[1.5. 比誘電率及び絶縁耐圧]
酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の比誘電率εrは、酸化物誘電体材料及びポリマーの比誘電率、並びに、酸化物誘電体材料の含有量によりほぼ決まる。一方、酸化物誘電体材料の含有量が多くなるほど、複合膜中に空隙が生成しやすくなる。そのため、一般に、酸化物誘電体材料の含有量が多くなるほど、複合膜の比誘電率εrは高くなるが、絶縁耐圧は、ポリマーの含有量から予測される値よりも著しく低下する。
これに対し、本発明に係る酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜は、酸化物誘電体材料の含有量が多い(複合膜の比誘電率εrが高い)場合であっても、絶縁耐圧の低下が少ない。製造条件を最適化すると、絶縁耐圧が110kV/mm以上である酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜が得られる。製造条件をさらに最適化すると、相対的に高い比誘電率εrを維持したまま、絶縁耐圧は、120kV/mm以上、130kV/mm以上、140kV/mm以上、あるいは、150kV/mm以上となる。
[1.6. 用途]
本発明に係る酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜は、電気絶縁性及び/又は誘電性が求められるあらゆる用途に用いることができる。このような用途としては、例えば、コンデンサ材料などがある。
本発明に係る酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜は、高比誘電率、かつ、高絶縁耐圧であるので、これをコンデンサの電極間材料に用いると、従来の材料を用いた場合に比べてコンデンサを小型化することができる。
[2. 酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法]
本発明に係る酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法は、活性化処理工程と、反応工程と、膜化工程とを備えている。
[2.1. 活性化処理工程]
活性化処理工程は、比誘電率εrが50以上である酸化物誘電体材料の表面のOH基の密度を増加させる工程である。
OH基の密度の増加は、具体的には、酸化物誘電体材料をH22水に分散させ、分散液を所定の条件下で加熱することにより行う。
22水中のH22濃度及び加熱条件は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な濃度を選択することができる。
一般に、H22濃度が高くなるほど、短時間で酸化物誘電体材料の表面のOH基の密度を増加させることができる。OH基密度の増加に支障を来さない限りにおいて、H22濃度は、高いほど良い。H22濃度は、具体的には、5wt%以上が好ましく、さらに好ましくは、20wt%以上である。
また、加熱温度が高くなるほど、短時間で酸化物誘電体材料の表面のOH基の密度を増加させることができる。加熱温度は、具体的には、80〜110℃が好ましい。
加熱時間は、加熱温度に応じて最適な時間を選択するのが好ましい。最適な加熱時間は、加熱温度やOH基の密度にもよるが、通常、0.5〜2時間程度である。
[2.2. 反応工程]
反応工程は、酸化物誘電体材料の表面に形成されたOH基とシランカップリング剤とを反応させる工程である。反応は、具体的には、
(1)シランカップリング剤を溶媒に溶解させ、
(2)溶液中に酸化物誘電体材料を分散させ、
(3)分散液を所定の条件下で加熱する
ことにより行う。
溶媒は、特に限定されるものではなく、シランカップリング剤を溶解可能なものであればよい。溶媒としては、具体的には、ベンゼン、トルエン、エタノールなどがある。
溶液中のシランカップリング剤の濃度は、特に限定されるものではなく、均一な溶液が得られ、かつ、反応が円滑に進行する濃度であれば良い。シランカップリング剤の濃度は、通常、0.1〜20wt%である。
また、分散液中の酸化物誘電体材料の濃度(分散量)は、特に限定されるものではなく、均一な分散液が得られ、かつ、反応が円滑に進行する濃度であれば良い。酸化物誘電体材料の濃度は、通常、5〜25wt%である。
反応条件は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適な条件を選択することができる。一般に、反応温度が高くなるほど、短時間で反応が進行する。最適な反応温度は、シランカップリング剤や酸化物誘電体材料の組成、分散液の濃度等により異なるが、通常、室温〜90℃である。また、反応時間は、反応温度にもよるが、通常、0.5〜2時間程度である。
[2.3. 膜化工程]
膜化工程は、ポリマー中に前記酸化物誘電体材料を分散させた膜を形成する工程である。膜化は、具体的には、
(1)ポリマーを溶媒中に溶解させ、
(2)ポリマー溶液にシランカップリング剤で被覆された酸化物誘電体材料を分散させ、
(3)分散液を基板表面にキャストし、溶媒を揮発させる
ことにより行う。
溶媒は、特に限定されるものではなく、ポリマーを溶解可能なものであれば良い。溶媒としては、具体的には、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、キシレン、クロロベンゼン、メチルエチルケトンなどがある。
溶液中のポリマーの濃度は、特に限定されるものではなく、均一な溶液が得られ、かつ、膜化が可能な濃度であれば良い。ポリマーの濃度は、通常、3〜15wt%である。
また、分散液中の酸化物誘電体材料の濃度(分散量)は、特に限定されるものではなく、均一な分散液が得られ、かつ、膜化が可能な濃度であれば良い。酸化物誘電体材料の濃度は、通常、5〜50wt%である。
[3. 作用]
酸化物誘電体材料とポリマーとを複合化させる場合において、シランカップリング剤を用いて酸化物誘電体材料の表面を改質すると、酸化物誘電体材料とポリマーの親和性が向上することが知られている。しかしながら、単に酸化物誘電体材料をシランカップリング剤で改質するだけでは、高い絶縁耐圧は得られない。これは、誘電体表面のOH基の密度が低いために、シランカップリング剤の一部が酸化物誘電体材料の表面改質に寄与していないためと考えられる。
これに対し、酸化物誘電体材料の表面をシランカップリング剤で改質する場合において、予め酸化物誘電体材料の表面のOH基を増加させると、複合膜の絶縁耐圧が著しく向上する。これは、
(1)酸化物誘電体材料の表面のOH基の密度を増加させることによって、シランカップリング剤が確実に酸化物誘電体材料の表面に導入されるため、及び、
(2)シランカップリング剤の表面被覆率が向上することによって、複合膜中における空隙の生成が抑制されるため、
と考えられる。
(参考例1〜2、実施例3、参考例4、比較例1〜2)
[1. 試料の作製]
[1.1. 参考例1〜2、実施例3、参考例4]
図1に示す手順に従い、複合膜を作製した。すなわち、酸化物誘電体材料には、BaTiO3粉末(平均粒径:約150nm)を用いた。BaTiO3粉末をH22水溶液(濃度30%)に分散させ、105℃で2時間還流した。
次に、シランカップリング剤を溶媒に溶解させ、この溶液にH22水処理を施したBaTiO3粉末を分散させた。シランカップリング剤には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(参考例1)、アセトキシプロピルトリメトキシシラン(参考例2)、n−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライド(実施例3)、又は、n−オクチルトリメトキシシラン(参考例4)を用いた。溶液中のシランカップリング剤の濃度は、10wt%とした。この分散液を70℃で2時間加熱した。反応後、シランカップリング剤で処理したBaTiO3粒子を回収し、80℃で真空乾燥させた。
次に、PVDFを溶解させたNMP溶液(濃度12wt%)に、シランカップリング剤処理を施したBaTiO3粉末を分散させた。分散液中のBaTiO3濃度は、10wt%とした。この分散液をCu基板上にキャスティングし、120℃で真空乾燥し、BaTiO3/PVDF複合膜を得た。複合膜中のBaTiO3含有量は、約25vol%であった。
[1.2. 比較例1〜2]
22水処理及びシランカップリング剤処理を行わなかった以外は、参考例1と同様にしてBaTiO3/PVDF複合膜を作製した(比較例1)。
また、H22水処理のみを行わなかった以外は、参考例1と同様にしてBaTiO3/PVDF複合膜を作製した(比較例2)。
[2. 試験方法]
[2.1. IRスペクトル]
22水処理前、H22処理後、及び、シランカップリング剤処理後のBaTiO3粒子についてIRスペクトルを測定した。
[2.2. 熱重量測定(TG)]
シランカップリング剤処理前及び処理後のBaTiO3粒子について熱重量測定を行った
[2.3. 絶縁耐圧]
図5(a)に絶縁耐圧評価の模式図を示す。大径の円板状の下部電極の上にBaTiO3/PVDF複合膜を載せ、その上に小径(直径12mm程度)の円板状の上部電極を載せた。これらをシリコンオイル中に浸漬し、上部電極を棒状電極で抑え付けた。さらに、下部電極と棒状電極を外部電源(V)に接続し、所定の電圧を印加した。
[2.4. 表面被覆率の算出]
22水処理により生成しうるOH基の最大個数は、BaTiO3粒子表面に存在するすべてのTi原子に一つずつOH基が付着した場合であると考える。BaTiO3粒子を密度6.0g/cm3、粒径150nmの真球と仮定すると、BaTiO3の単位格子当たり一つのTi元素が含まれることから、粒子の表面積を用いてOH基の最大個数を算出することができる。
一分子のシランカップリング剤が、粒子表面にある一つのOH基と化学結合をすると仮定すると、すべてのOH基にシランカップリングが結合した時(表面被覆率100%の時)の重量増加率を算出することができる。例えば、参考例1で使用したカップリング剤の場合、表面被覆率100%の時の重量増加率(理論値)は、1.22wt%となる。表面被覆率は、表面被覆率100%の時の重量増加率の理論値(ΔW100)と、実際の重量増加率(ΔW)とを用いて、次の(a)式により求めた。
表面被覆率(%)=ΔW×100/ΔW100 ・・・(a)
[3. 結果]
[3.1. IRスペクトル]
図2に、H22水処理を行った後のBaTiO3粒子(参考例1〜2、実施例3、参考例4)、及び、H22水処理を行う前のBaTiO3粒子(比較例1〜2)のIRスペクトルを示す。また、図3に、H22水処理を行った後のBaTiO3粒子、及び、H22水処理+シランカップリング剤処理を行った後のBaTiO3粒子のIRスペクトルを示す。
図2及び図3より、以下のことが分かる。
(1)H22水処理なしの粒子に比べて、H22水処理ありの粒子の方が、表面OH基の量が多いことを示すIRスペクトルが得られた(図2)。
(2)シランカップリング剤処理後は、処理前に比べて、表面OH基の量が少ないことを示唆するIRスペクトルが得られた(図3)。後述するTG(図4)より、シランカップリング剤の付着が確認されたことと合わせて考えると、表面OH基の部分にシランカップリング剤が化学結合して付着したものと推定される。
[3.2. 熱重量測定(TG)]
図4に、参考例1〜2、実施例3、参考例4及び比較例1〜2で得られたBaTiO3粒子の熱重量測定(TG)の結果を示す。図4より、以下のことが分かる。
(1)シランカップリング剤処理後のBaTiO3粒子(参考例1〜2、実施例3、参考例4、比較例2)は、いずれもシランカップリング処理を行わなかったBaTiO3粒子(比較例1)に比べて、TGでの重量減少が大きい。これは、BaTiO3粒子の表面にシランカップリング剤が付着していることを示している。
(2)H22水処理なし(比較例2)とH22水処理あり(参考例1)とを比較すると、H22水処理ありの方がより多くのシランカップリング剤が付着していると考えられた。これは、BaTiO3粒子の表面に存在するOH基の数(図2)の差異に起因すると考えられる。
[3.3. 絶縁耐圧]
図5(b)に、BaTiO3粒子/PVDF複合膜のシランカップリング剤付着量(表面被覆率)と絶縁耐圧との関係を示す。図5(b)より、以下のことがわかる。
(1)シランカップリング剤処理のみを行った場合(比較例2)、表面被覆率は35%であった。一方、H22水処理及びシランカップリング剤処理を行った場合(参考例1)、表面被覆率は52%であった。
(2)シランカップリング剤処理なし(比較例1)に比べて、処理ありの方が、絶縁耐圧が大きく増大した。また、シランカップリング剤の表面被覆率が高くなるほど、絶縁耐圧も高くなった。これは、表面被覆率が高くなるほど、絶縁耐圧の低下をもたらすBaTiO3粒子/ポリマー複合膜中における欠陥(ボイド)が減少するためと考えられる。
図6に、比較例1及び参考例1〜2、実施例3、参考例4で得られたBaTiO3粒子/PVDF複合膜の絶縁耐圧を示す。図6中、測定点のばらつきは、同一試料中の測定箇所の違いによる。また、参考例2、実施例3、参考例4の表面被覆率は、50%前後と推定された。
図6より、以下のことがわかる。
(1)参考例1〜2、実施例3、参考例4で得られた複合膜は、いずれも比較例1に比べて絶縁耐圧が高い。
(2)絶縁耐圧は、シランカップリング剤の種類により影響を受ける。絶縁耐圧は、実施例3が最も高く、絶縁耐圧の平均値は、約200kV/mmであった。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
本発明に係る酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜及びその製造方法は、コンデンサ材料及びその製造方法として使用することができる。

Claims (2)

  1. 比誘電率εrが50以上である酸化物誘電体材料の表面のOH基の濃度を増加させる活性化処理工程と、
    前記酸化物誘電体材料の表面に形成された前記OH基とシランカップリング剤とを反応させる反応工程と、
    ポリマー中に前記酸化物誘電体材料を分散させた膜を形成する膜化工程と
    を備え、
    前記ポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなり、
    前記酸化物誘電体材料は、平均粒径が20nm以上500nm以下であるBaTiO3からなり、
    前記シランカップリング剤は、n−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロライドからなり、
    前記活性化処理工程及び前記反応工程は、前記酸化物誘電体材料の表面に付着する前記シランカップリング剤の表面被覆率が、45%以上となるように、前記酸化物誘電体材料と前記シランカップリング剤とを反応させるものであり、
    前記膜化工程は、膜厚が5μm以上30μm以下となるように前記膜を形成するものである
    酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法。
  2. 前記膜化工程は、前記膜に含まれる前記酸化物誘電体材料の含有量が10vol%以上60vol%以下となるように、前記膜を形成するものである請求項1に記載の酸化物誘電体材料/ポリマー複合膜の製造方法。
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