JP5967545B2 - 電子部品ボンディングツール - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品を回路基板に装着する電子部品ボンディングツールに関するものである。
従来、プリント基板等の回路基板に電子部品を装着する装置では、部品保持部に保持された電子部品の電極と回路基板の電極とを接合する様々な方法が利用されている。このうち、電子部品を短時間で接合することができる方法の1つとして、超音波を利用する接合方法(以下、「超音波接合」という。)が知られている。超音波接合では、回路基板に押圧された電子部品に超音波振動を付与することにより、回路基板に対して電子部品を振動させ、電子部品の電極(例えば、バンプ)と回路基板の電極とを電気的に接合する。
電子部品装着装置では、電子部品を吸着保持する保持ツールの保持面が超音波振動を付与するため、その保持面が電子部品との摩擦により摩耗したり、保持面に異物が付着する等により、保持面が理想的な状態から変化してしまう。すると、保持面に吸着された電子部品が回路基板に対して傾いてしまったり、電子部品に所望の振動が伝わらないことになるため、電子部品の電極と回路基板の電極との間で十分な接合強度が得られなくなる。
このような場合、保持面を研磨することにより、保持面の再生及び異物の除去(クリーニング)が行われるのが一般的である。しかしながら、研磨回数を重ねると、ツール自体も研磨してしまうため、電子部品が傾くといった不具合が生じてしまう。
前述した先端部の磨耗を抑制し、クリーニング時における研磨においても、削れを抑えられるための技術として、特許文献1が提案されている。特許文献1では、図12に示すように、ボンディングツール1005の構造において、ホーン1051に設けられた雌型嵌合部1151と超硬材でできた部品保持部1053に設けられた雄型嵌合部1532とを、接着層1516のロウ材で形成し、先端部のみを高硬度化する構造を用いている。このように構成することにより、超音波振動特性の安定化を行い、磨耗の進行を抑えたり、研磨時にも削れにくくするためのツールを提供している。
国際公開第WO 2011/145266号パンフレット
特許文献1などにおいては、電子部品と接触するツール部に超硬材料を用いて高硬質化する方法を提供しているが、電子部品の材料がサファイアなどの比較的高い硬度を持っているものに対しては、耐摩耗性が十分確保されず、安定した接合を長期的に提供できないことが課題となる。
本発明は、前記従来の課題に鑑みなされたものであり、超音波接合における電子部品接触部であるツール先端磨耗を防止し、長期的に接合信頼性を確保できる電子部品ボンディングツールを提供するものである。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
第1態様によれば、超音波振動を発生する超音波振動子と、
前記超音波振動子を長手方向の一端に設けて前記長手方向沿いに超音波振動を伝達するホーンと、
前記ホーンの前記長手方向の中間部に配置されて電子部品を保持する電子部品保持部とを備え、
前記電子部品保持部が、電子部品保持時に前記電子部品と接触する電子部品接触部と、前記電子部品接触部を下端に有しかつ前記ホーンに設けられた雌型の嵌合部の形状に対応した形状を有する雄型の嵌合部とを有し、
前記雌型の嵌合部が前記雄型の嵌合部に、前記雌型の嵌合部と前記雄型の嵌合部との間に接着層を挟み込んで接合されており、
前記雄型の嵌合部の前記下端には、前記電子部品接触部が50μm〜1000μmの厚みの焼結材料にて構成され、
前記雄型嵌合部の厚みが前記電子部品接触部の厚みの5倍以上100倍以下で構成されている、多層構造のボンディングツールを提供する。
この構成によって、電子部品接触部の材質をより硬度なものを採用する事を可能にし、安定した超音波振動特性及び超音波印加時エネルギーに耐えうることができる。
第2態様によれば、前記ホーンの前記長手方向の断面形状に対し、前記雌型の嵌合部と前記雄型の嵌合部と前記電子部品接触部とのそれぞれの断面形状は、前記電子部品保持部の中心を中心として、対称な形状を有している、請求項1記載のボンディングツールを提供する。
この構成によって、加圧時にも振動伝達が良好になり、振動の再現性を保つ事ができるため、安定した接合を可能にする。
第3態様によれば、前記ホーン雌型嵌合部と前記雄型嵌合部とが前記接着層を介し、嵌め合って接合しており、前記雄型嵌合部は、下方に突出した突出部を有して、前記突出部の下端に前記電子部品接触部を固定して、前記ホーン下面よりも前記電子部品接触部が下方に突出して配置されるように構成されている第1又は2の態様のボンディングツールを提供する。
この構造により、ヤング率が大きく異なる材料を使用した状態で、振動速度の急激な変化を緩和し、振動子から伝達される振動を大きく損なうことなく、良好な振幅を得る事が可能になり、共振点を安定させることができる。
第4態様によれば、前記ホーンの振動方向の断面形状厚みにおいて、前記雄型嵌合部に対する厚みが2倍以上及び10倍以下である第1〜3の態様のいずれか1つに記載のボンディングツールを提供する。
この構造を用いることで、超音波伝達を損なうことなく振動を電子部品に供給することが可能になり、さらには、部品接触部に加工時の残留応力を発生することを軽減できるため、安定した超音波接合ができるホーン構造を提供することができる。
第5態様によれば、前記ホーンを構成する材料のヤング率は、前記雄型嵌合部の材料のヤング率より小さく、前記雄型嵌合部の材料のヤング率は、前記電子部品接触部の材料のヤング率より小さい、第1〜4の態様のいずれか1つに記載のボンディングツールを提供する。
この構成により、電子部品に接触する部位の高硬度化と副共振などの超音波振動不安定要素を除去することが可能になった。
本発明の前記態様により、ボンディングツール表面の高硬質化と振動特性の安定化とを可能にし、超音波接合における電子部品接触部であるツール先端磨耗を防止し、電子部品に安定した振動を付与し、長期的に信頼性の高い超音波接合を実施することができる。
本発明の実施形態に係る電子部品装着装置の概略構成を示す正面図 本実施形態におけるボンディングヘッド近傍の拡大正面図 本実施形態におけるボンディングヘッドの電子部品保持部の近傍の概略的な拡大断面図 本実施形態におけるホーン及び雄型嵌合部断面構造と振動モードの説明図 本実施形態におけるホーン及び雄型嵌合部断面構造と振動モードの説明図 本実施形態におけるホーン及び雄型嵌合部断面構造と振動モードの説明図 本実施形態における部品接触部の配置違いによる応力方向の断面図 本実施形態における部品接触部の配置違いによる応力方向の断面図 本実施形態におけるホーンと雄型嵌合部と部品接触部との断面構造を示す縦断面図 本実施形態におけるホーンと雄型嵌合部と部品接触部との断面構造を示す底面図 図5A〜図11におけるホーンと雄型嵌合部と部品接触部とにおけるハッチングの説明図 比較例のツール断面構造を示す縦断面図 比較例のツール断面構造を示す底面図 比較例のツール断面構造を示す縦断面図 比較例のツール断面構造を示す底面図 従来例のツール断面構造を示す縦断面図 従来例のツール断面構造を示す底面図 比較例のツール断面構造を示す縦断面図 比較例のツール断面構造を示す底面図 比較例のツール断面構造を示す縦断面図 比較例のツール断面構造を示す底面図 比較例のツール断面構造を示す縦断面図 比較例のツール断面構造を示す底面図 従来のボンディングヘッドとツールの概略的な正面図
以下、図面を参照しながら本発明にかかる実施の形態について詳細に説明する。
始めに、図1を主として参照しながら、本実施の形態における電子部品装着装置1の構成について説明する。
なお、図1は、本発明にかかる実施の形態における電子部品装着装置1の概略的な正面図である。
電子部品装着装置1は、対象物であるプリント基板などの回路基板9に対して、システムLSI(Large Scale Integration)などに利用される微細な電子部品の装着と接合とを同時に行う、いわゆるフリップチップ実装装置である。
電子部品装着装置1は、基板保持部2と、部品装着ユニット3と、部品供給部4と、撮像部11と、を備えている。基板保持部2は回路基板9を保持する。部品装着ユニット3は、基板保持部2に保持された回路基板9に電子部品を装着する。部品供給部4は部品装着ユニット3に電子部品を供給する。撮像部11は、部品供給部4により部品装着ユニット3に供給された電子部品を撮像する。
基板保持部2の(+Z)側、すなわち上方側には、部品装着ユニット3が設けられている。基板保持部2の(−X)側には、部品供給部4が設けられている。基板保持部2と部品供給部4との間には、撮像部11が設けられている。これらの機構が、制御部10により動作制御され、回路基板9に対する電子部品の装着が行われる。
ここで、基板保持部2、部品装着ユニット3、部品供給部4、及び撮像部11の構成について、この順で詳細に説明する。
まず、基板保持部2は、回路基板9を保持するユニットである。基板保持部2は、回路基板9を保持するステージ21と、ステージ21をY方向に移動するステージ移動機構22と、を備えている。
次に、部品装着ユニット3は、ステージ21で保持された回路基板9に、部品供給部4から供給された電子部品を装着するユニットである。部品装着ユニット3は、押圧ユニット33、ボンディングツール5を下端に有する部品装着部31と、部品装着ユニット3をX方向に移動させる装着部移動機構32と、を備えている。
押圧ユニット33は、ボンディングツール5を介し、回路基板9に対して電子部品を押圧するユニットである。押圧ユニット33は、モータ(図示省略)を有する昇降機構を利用してZ方向に移動させられ、その下端に、ツール支持部34が固定されたシャフト35を有している。
ボンディングツール5の構成については、後に、より詳細に説明する。
次に、電子部品供給部4は、電子部品を供給するユニットである。部品供給部4は、所定の位置に多数の電子部品を配置する電子部品配置部41と、電子部品配置部41から電子部品を1つずつ取り出して保持する供給ヘッド42と、供給ヘッド42をX方向に移動する供給ヘッド移動機構43と、供給ヘッド42を回動及び僅かに昇降する回動機構44と、を備えている。回動機構44も、供給ヘッド42と一体的に、供給ヘッド移動機構43によりX方向に移動する。
電子部品配置部41は、多数の電子部品が載置される電子部品トレイ411と、電子部品トレイ411を保持するステージ412と、電子部品トレイ411をステージ412とともにX方向及びY方向に移動するトレイ移動機構413と、を備えている。
電子部品トレイ411には、回路基板9に装着される予定の多数の電子部品が、実装後の状態における下面、すなわち回路基板9に接合される電極部が形成された接合面を上側に向けて、回路基板9に装着される向きとは反対向きで載置されている。
供給ヘッド42は、電子部品をボンディングツール5に供給する供給コレット421を、備えている。供給コレット421は、その先端部に吸引口を形成し、吸引口を利用する吸着により、電子部品を保持して、保持した電子部品をボンディングツール5に供給する。
なお、電子部品は、LED(Light Emitting Diode)チップ、半導体レーザなどの半導体発光素子、パッケージされたIC(Integrated Circuit)、抵抗、コンデンサ、微細な半導体ベアチップなどの半導体、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタ、及びカメラモジュールなどの半導体以外の電子部品、の何れであってもよい。また、電子部品の電極部は、電子部品の電極パターンに金(Au)で形成された突起バンプであってもよいし、電子部品によってはメッキバンプなどであってもよいし、電極パターン自体であってもよい。また、電子部品の電極パターンに形成される突起バンプの代わりの突起バンプが、回路基板9の電極に設けられていてもよい。また、回路基板9は、樹脂により形成された回路基板、及びガラス及び半導体などの樹脂以外の材料により形成された回路基板、の何れであってもよい。
そして、撮像部11は、装着部移動機構32によって移動される部品装着部31、特にボンディングツール5、の移動経路の真下に設置され、ボンディングツール5に保持された電子部品を(−Z)側から撮像するユニットである。撮像部11は、移動される部品装着部31と干渉しない位置に設けられている。
なお、回路基板9の(+X)側には、電子部品を保持するための、ボンディングツール5の電子部品保持部531(図2B参照、以下同様)を研磨する研磨部7が設けられている。研磨部7は、平らで水平な研磨面711を有するシート状の研磨部材71と、研磨部材71を保持する研磨部材保持部72と、を備えている。研磨部材保持部72は、ステージ21の(+X)側に取り付けられており、ステージ移動機構22によりステージ21と一体的にY方向に移動される。
ここで、本発明の本実施形態における主要部分を、図2A及び図2Bを参照しながら、ボンディングツール5の構成についてより詳細に説明する(ボンディングツール5の構成について説明しながら、ボンディングツール5の製造方法についても説明する)。
なお、図2Aは、本発明にかかる本実施形態におけるボンディングツール5の概略的な拡大正面図である。また、図2Bは、本発明にかかる本実施形態におけるボンディングツール5の、電子部品保持部53の近傍の概略的な拡大断面図である。
ボンディングツール5は、ホーン51と、超音波振動子52と、電子部品保持部53とを備えている。
ボンディングツール5は、さらに、その上面に配置された板状のホルダ54と、ホルダ54の下面に固定されるホルダブロック541及び542と、を備えている。板状のホルダ54は、押圧ユニット33の最下端に位置しかつシャフト35の下端に固定されたツール支持部34に連結されている。ボンディングツール5は、このようにして押圧ユニット33に取り付けられており、回路基板9に対して相対的に昇降される。
ボンディングツール5の電子部品保持部53は、その基端部に、たとえば先細りの形状(例えば円錐台形状)の雄型嵌合部532を有している。ホーン51には、雄型嵌合部532の形状に応じた形状(例えば円錐凹部形状)の雌型嵌合部5151が形成されている。よって、雄型嵌合部532は雌型嵌合部5151に、接着層516を介して、嵌め合わされている。
雄型嵌合部532の先端部には、電子部品に直接接触する電子部品接触部531を有している。雄型嵌合部532及び電子部品接触部531には、吸引通路53gが形成されており、吸引通路53gの一端が電子部品接触部531に吸引口53hとして開口し、電子部品8を電子部品接触部531の先端面に吸着保持できるようにしている。電子部品接触部531を構成する材料は、たとえば、回路基板9に電子部品8を装着する際に、電子部品8から受ける力に起因した磨耗が生じにくいダイヤモンド焼結体である。
磨耗を生じにくくする場合には、電子部品接触部531の先端部を単純に高硬度化したもの、たとえば、PSN又はDLC又はTiNといった表面処理などを施したものがある。
この表面処理は膜の厚みが2〜10μmのため、超音波振動のせん断力によって、表面が剥がれてしまうという結果が得られており、根本的な改善にはならないことが解っている。このように、薄い膜状の表面処理では、表面硬度を単純に向上させることは可能であるが、超音波振動のようなせん断的な繰り返しの力がかかるものに対しては、膜の密着強度が十分に確保できない。そのため、固い層が必要であり、またその固い層が十分な強度で電子部品接触部531の先端部に接着され、かつ超音波印加時のエネルギーに耐えうる強固な固体層が必要不可欠である。さらに、超音波振動を減衰することなく、振動を安定して供給する構造体の導出が必要となるため、単純に母体を含めた高硬質化では、所望の接合強度が得られなくなる。また、超音波振動を高精度に制御するためには、副共振などの阻害要因を無くす必要がある。
そこで、このような諸問題を解決するための解決策について、以下に、図2を用いながら、各部分の構成を詳細に説明する。
ホーン51を構成する材料は、たとえば、好適な振動特性及び振動伝達特性が保障されるように、超音波振動子52を構成するステンレス鋼などの材料に合わせて選定されたステンレス鋼である。
接着層516を構成する材料は、たとえば電子部品保持部53を構成する超硬合金とホーン51を構成するステンレス鋼とを、超音波振動の伝達ロスがほとんど発生しないように強固に接着することができ、接合した後に隙間ができにくいロウ材である。
接着層516を形成するためのロウ材を、雄型嵌合部532と雌型嵌合部5151とを所定の冶具を利用して加圧しながら、恒温層において加熱することによって、接合を行うことができる。たとえば、薄いシート状のロウ材を雄型嵌合部532と雌型嵌合部5151との間に挟み込んで両嵌合部532,51を互いに嵌め合わせ、電子部品保持部53とホーン51とを挟み込んで加圧しながら温度を上げてロウ材を溶融させ、その後、ゆっくりと温度を下げていけばよい。このとき、真空下でロウ付けを行う事で、より均一に隙間なく接着することが可能になる。
雌型嵌合部5151は、雄型嵌合部532の形状に応じた形状であるので、雄型嵌合部532に、加圧方向の反力方向に細めた形状を用いれば、機械精度にて嵌め合わせる構造に比べて、容易に均一な接合を確保し、振動特性又は振動伝達特性を阻害することが無くなり、プロセスによる不安定要素を大幅に軽減できる。
次に、前記した雄型嵌合部532と電子部品接触部531とについて詳細に説明する。
前記した雄型嵌合部532は、加圧を受け、集中的に応力をかけながら超音波振動を印加できる構造でなければならないため、ホーン51に設けられた雌型嵌合部5151と嵌め合う構造であることが望ましい。
次に、電子部品接触部531については、一例として硬度の高いダイヤモンド焼結体を用い、より強固な母材を採用しながら振動伝達ロスを少なくするために、厚みhsを50μm〜1000μmの層状にすることで、振動減衰又は電子部品8に与える振動モードを安定に保つことが可能になる。なお、各図では、電子部品接触部531を理解しやすくするため、誇張して大きな寸法で図示している。
具体的には、半導体素子の接合においては、一般的には、最大で50Nくらいの荷重をかけることになる。このときに超音波印加を行うと、半導体で用いられる超音波の周波数は40〜60kHzを使用しているため、ダイヤモンドの物性を考えると、1000μm以下は加圧による振動の節ができないため、振動の減衰が起きずに、振動が不安定になることが無くなる。また、薄く焼結体を付けようとすると、安定した厚みの確保が難しくなるため、均一に焼結ダイヤモンドを構成するには、50μmほどの厚み以上が不可欠になる。よって、電子部品接触部531の厚みhsを50μm〜1000μmの層状にすることが好ましい。
さらに、雄型嵌合部5151の材料としては超硬材が望ましい。超硬材は、前記真空ロウ付けの際の熱膨張率が非常に低く、硬度が高いため、加工時のダイヤモンドクラックを発生させないための緩和剤となる。ダイヤモンドクラックが発生した場合は、振動特性が非常に悪くなる。
具体的には、ダイヤモンドがクラックした部分が、それ自体で個別の周波数を持ち、副共振をしてしまう懸念が考えられ、この状態では、超音波振動を安定的に制御しながら付与する事が困難になる。
次に、雄型嵌合部532及び電子部品接触部531については、ホーン振動のピーク部になることが好ましく、一般的には、電子部品保持部53の中心すなわち中心線である軸線S1に対して、ホーン長手方向の断面形状を対称形状にすることで、先端の振動モードが縦方向に位相がずれることを防止し、実装時に電子部品に与える振動を安定させることが可能になる。
図2Bに示すように、構成材料が多くなる場合には、超音波振動の安定化のために、軸線S1に対するそれぞれの部材(電子部品接触部531と雄型嵌合部532と雌型嵌合部5151)の断面形状で見たときの配置が重要となってくる。例えば、電子部品接触部531と雄型嵌合部532と雌型嵌合部5151との中心線が軸線S1より1mm以上左右にずれて配置された場合は、図3A及び図3Cに見られるように、振動モード(図3A及び図3Cのそれぞれの下方に楕円形で図示したツール先端の起動モード)の方向が水平方向からずれてしまうため、電子部品8は実装ズレなどを生じてしまう。図3Bは、電子部品接触部531と雄型嵌合部532と雌型嵌合部5151との中心線が軸線S1となるように配置された適切な状態を示している。なお、図3A〜図3Cでは、電子部品接触部531の形状を簡略化して図示している。なお、図3Bでは、具体的には図示していないが、吸引通路53gに連通した電子部品接触部531の吸引口53hの中心線も軸線S1となるように配置されている。
電子部品接触部531については、ホーン51に設けられた雌型嵌合部5151に嵌め合わされた雄型嵌合部532が基端に取り付けられ、先端部には、ホーン51の下面から突出した突出部532pを有するように構成されている、すなわち、ホーン51の下面から電子部品8を保持するように突出した部分に構成されていることが望ましい。このように構成する理由は、以下の通りである。電子部品接触部531が接着された雄型嵌合部532を雌型嵌合部5151に前述したロウ付けを実施すると、加工時は高温にするため、ホーン51が膨張し、応力が雄型嵌合部532を圧迫することになる。すると、図4Aに示すように、雄型嵌合部532Bの内側まで電子部品接触部531Bが嵌合されている場合には、すべての方向からの応力を電子部品接触部531Bが受けてしまうことになる。この残留応力が、加圧時の超音波振動エネルギーに耐えられない結果になるため、超音波振動が安定せずに、所望の接合ができなくなってしまう。これを防止するためには、雄型嵌合部532の先端部が、ホーン51の下面から突出した突出部532pを有し、その突出部532pの先端部に、電子部品8を保持する電子部品接触部531を配置するように構成するのが好ましい。また、雄型嵌合部532の先端部の突出した部分(突出部532p)に、ダイヤモンドで電子部品接触部531を構成することで、残留応力の方向が一方向(突出部532pの突出方向の一方向)になるため、マイクロクッラクが発生する確率も格段に少なくなる(図4B参照)。
次に、突出部532pの飛び出し量(突出量)については、飛び出し量が長過ぎると荷重印加時に振動モードが変化してしまい、超音波出力に対して特性変動がリニアリティを持たなくなってしまうため、突出部532pは短ければ短いほど良い。実質的には前述した理由も含め、突出部532pの飛び出し量は1mm以下が望ましい。
ただし、集合基板上への実装の場合、隣接する基板上に電子部品であるチップを実装した後、突出部532pの飛び出し量が全く無い場合には、ホーン51の下面の直下にある実装したチップを、ホーン51の下面で破壊してしまうため、飛出し量は少しでもあったほうが良い。こちらも、超音波接合を適用する場合は、薄い電子部品にはダメージが入ってしまうため、前述した理由も含め、実質的には、突出部532pの飛び出し量は50μm以上となる。
また、電子部品接触部531と雄型嵌合部532との厚みについては、焼結ダイヤモンドを用いる場合、前述した厚みに対して、密着性向上のために、電子部品接触部531の厚みhsに対し、雄型嵌合部532の厚みhd(雄型嵌合部532の下端から上端までの寸法。図2B参照)は、5倍以上が必要とされる。また、超硬材で構成される雄型嵌合部532にて焼結ダイヤモンドを接合させた後の加工時の応力を緩和させるためには、ホーン51との熱膨張の影響も考慮し、電子部品接触部531の厚みhsに対し、雄型嵌合部532の厚みhdは、100倍以下にする必要がある。
電子部品接触部531の厚みhsに対し、雄型嵌合部532の厚みhdが5倍より小さい場合は、雄型嵌合部532とホーン51の雌型嵌合部5151とのロウ付け加工時に、ホーン51の熱膨張に耐えられずに、雄型嵌合部532が大きくひずんでしまうか、超硬材で構成された雄型嵌合部532が割れてしまうため、振動が安定しない。また、電子部品接触部531の厚みhsに対し、雄型嵌合部532の厚みhdが100倍を越えると、雄型嵌合部532とホーン51の雌型嵌合部5151とのロウ付け加工時の熱膨張を考慮すると、ホーン51を含めた共振構造の導出が困難になり、インピーダンスが高くなってしまい、所望の振動が得られなくなる可能性が高くなる。
さらに、ホーン51の厚みhwと雄型嵌合部532の厚みhdとについては、前記した内容により、加工時の応力を緩和させる点と材料の振動速度の変化とを考慮し、雄型嵌合部532の厚みhdに対し、ホーン51の厚みhw(ホーン51の上端から下端(雌型嵌合部5151の凹部底面)までの寸法。図2A参照)は2倍以上10倍以下であることが必要である。
ホーン厚みhwが雄型嵌合部532の厚みhdの2倍より小さい場合は、ホーン51をステンレス鋼とし、雄型嵌合部532を超硬材とすると、ヤング率が大きく異なり、全体の振動系が大きく変わってしまい、インピーダンスが高くなってしまうため、所望の振幅が得られなくなってしまう。また、ホーン51の厚みhwを雄型嵌合部532の厚みhdの10倍を越えて大きくし過ぎると、ホーン51自体が大型化してしまい、こちらもインピーダンスが高くなり、同様の理由で所望の振幅が得られなくなってしまう。また、加熱加工時のひずみを軽減し、電子部品に均一な振動を与えられるように考慮すると、ホーン厚みhwは、雄型嵌合部532の厚みhdの10倍以下が望ましい。加工上のひずみは、振動特性を大きく変化させ、多くの場合は副共振を起こすため、振動制御ができなくなってしまうことも挙げられる。
ホーン51の厚みhwが雄型嵌合部532の厚みhdの10倍よりも大きい場合の課題としては、ホーン51の形状全体が重くなってしまい、超音波特性上、特にインピーダンスが大きくなってしまうため、極端にツール先端の振幅が少なくなってしまうことも挙げられる。
前述したように、これらの何種類もの異なる材料を用いるにあたっては、超音波振動特性、振動伝達、及び、電気特性といった振動特性全般を安定させなければ、所望の接合を安定して得ることは難しい。
そこで、振動特性全般をより安定させるために、ホーン51の材料と、雄型嵌合部532の材料と、さらには電子部品接触部531の材料との3種のヤング率が重要となってくる。振動の伝達を大きく支えているのはホーン材質になるため、それぞれのヤング率をホーン51のヤング率をEhとし、雄型嵌合部のヤング率をEtとし、電子部品接触部531のヤング率をEdとすると、Eh<Et<Edとなるよう構成されている必要がある。具体的な一例としては、ホーン51をSUS420J2とすると、そのヤング率は200GPa程度となる。雄型嵌合部532を超硬とすると、そのヤング率は610GPa程度となる。電子部品接触部531をダイヤモンドとすると、そのヤング率は880GPa程度となる。これにより、ホーン51を構成する材料のヤング率(200GPa程度)は、雄型嵌合部532の材料のヤング率(610GPa程度)より小さく、雄型嵌合部532の材料のヤング率(610GPa程度)は、電子部品接触部531の材料のヤング率(880GPa程度)より小さくすることができる。
さらに、振動モードをより安定させるためには、ホーン51と雄型嵌合部532と電子部品接触部531との体積も重要になってくる。それぞれの体積をホーン51の体積をVhとし、雄型嵌合部532の体積をVtとし、電子部品接触部531の体積Vdとすると、Vh>Vt>Vdとすることが不可欠である。
また、ホーン51が、共振体を構成するときに非常に重要な部分になる。具体的には、ホーン51と雄型嵌合部532との体積の比率をVh/Vt>10以上にすることで、雄型嵌合部532だけでの共振を防ぐことができ、副共振が発生しないため、安定した超音波振動を電子部品8に印加することが可能になる。
このように構成することで、振動特性を従来と同等に維持することが可能になる。
また、製造方法については、ダイヤモンドの微粉と結合材と比較的熱膨張係数の近い超硬材とを高温焼結にて加工する方法を用い、所望の形状に合わせた後、前述した方法にて雄型嵌合部532を接着することで、先端の高硬質化と安定した超音波振動構造の提供とが可能となる。
前記構造体の導出により、電子部品接触部531の硬度は、従来の超硬材がビッカース固さ1400程度に対し、本実施形態の実施例としてダイヤモンドを使用する場合、ダイヤモンドがビッカース固さ5000程度の固さに向上し、従来比で3倍以上にすることが可能になる。
以下、図を用いながら、本発明の実施形態における適用可能な形状例を説明する。
図5A及び図5Bに示す実施例は、前述した断面形状を用いて構成された例である。図5Bに示すように、超音波伝達方向に対する垂直方向をホーン51の幅Whとすると、ホーン51の幅Whと同じ幅を有する雄型嵌合部532を雌型嵌合部5151にはめ込む形状を用いると、ホーン51の幅方向からのロウ付け加工時の応力を受けにくくなるため、雄型嵌合部532には残留応力が発生しない。この例では、雌型嵌合部5151を含むホーン51としてステンレス鋼を使用し、雌型嵌合部5151として超硬材を使用し、接着層516としてロウ材を使用し、電子部品接触部531としてダイヤモンドを使用している(図5C参照)。なお、図5Aでは断面部分のハッチングは図5Cに基づいてハッチングが付されている。図5Bでは、本来、断面部分のハッチングは不要であるが、材料を明示するために図5Cに基づいてハッチングが付されている。図6A〜図11Bも同様である。
これによって、電子部品保持部53を電子部品の形状に対して最適な形状に加工する際に、前述したようなマイクロクラックが発生しないため、振動特性を非常に安定させることが可能となる。
別の実施例として、図6A及び図6Bに示すように、雄型嵌合部532を円錐台形状とし、雌型嵌合部5151を雄型嵌合部532を円錐台形状が嵌合可能な凹部形状にしても、振動特性としては良好な結果が得られる。これは、超音波振動を前記しているとおり、超硬材で形成されている雄型嵌合部532が加工時の応力及び、残留応力を吸収し、超音波特性に影響するクラックが入らないためである。
また、さらに別の実施例として、雄型嵌合部532の突出部532pの先端の電子部品接触部531の断面配置態様としては、図7A及び図7Bのように電子部品接触部531が突出部532pの根元から先端部にかけて全部の領域に達しても良い。これは、焼結材であるダイヤモンドで生成される電子部品接触部531と雄型嵌合部532との接着強度が強く、超音波振動に十分追従できるためである。
ここで、電子部品接触部531の材料としてダイヤモンドを使用し、先行例と同様の構造で構成した場合について、以下に説明する。
図8A及び図8Bに示すのは、従来例として挙げられているものであり、前記雄型嵌合部1532を超硬材のみで構成する場合である。また、別の比較例として図9A及び図9Bに示すように、前記雄型嵌合部1532の超硬材部分をダイヤモンドの焼結体で構成して、同様の構造を採った場合には、超硬材に比べヤング率が変化するのに加え、熱膨張係数も異なり、加工時に肥大な応力が加わるため、ひずみが残ってしまい、ツール接触面の平坦性が損なわれる。そのため、部材の凝着が偏ってしまうため、研磨がしにくくなり十分な効果が得られない。
また、別の比較例として図10A及び図10Bのような雄型嵌合部1532が円錐台形状でかつすべてダイヤモンドで構成される場合は、図9A及び図9Bと同様の理由によりダイヤモンドに応力がかかるため、クラックが発生し、その原因で振動特性の維持が困難になる。
別の比較例として図11A及び図11Bのような場合は、雄型嵌合部1532が基端部分が超硬材で残りがダイヤモンド焼結体で構成されている場合であり、ダイヤモンド焼結体の薄い部分に加工時の応力がかかってしまうため、前述したような接着強度の低下又はマイクロクラックが発生する可能性が高く、振動特性が安定しない。
以上の理由により、本発明の実施形態の形式が最も安定して超音波振動特性を保ち、先端を高硬質化できる構造であると考えられえる。
続いて、図1を主として参照しながら、本実施形態における電子部品装着装置1の接合時の動作について説明しながら、電子部品接触部531における研磨工程の効果について以下に示す。
トレイ移動機構413は、多数の電子部品が接合面を(+Z)側に向けて載置された電子部品トレイ411を、(−X)側に位置している供給ヘッド42の下方へ移動させたのち、供給コレット421は、電子部品トレイ411内の1つの電子部品の接合面を、吸引によって吸着する。
吸着後、供給ヘッド移動機構43は供給ヘッド42を反転させながら(+X)方向へ移動させ、供給コレット421は、電子部品の受渡しを行うための位置で、ボンディングツール5と対向する(点線の位置を参照。)。
次いで、押圧ユニット33はシャフト35を僅かに下降させ、ボンディングツール5の電子部品保持部53が、供給コレット421から電子部品8を吸引によって受け取ると、供給コレット421は、電子部品の吸引を停止する。
次いで、押圧ユニット33はシャフト35を僅かに上昇させ、供給ヘッド移動機構43により供給ヘッド42は元の位置へと退避する。
次いで、部品装着部31は、装着部移動機構32により撮像部11の真上へと移動し、撮像部11は、ボンディングツール5の電子部品保持部53に保持されている電子部品を撮像する。
撮像後、撮像部11は画像データを制御部10に出力する。制御部10は、出力された画像データに基づいて、部品装着部31を制御して、電子部品の姿勢を補正する。
なお、制御部10が、電子部品の姿勢が吸着エラーなどのために補正不可能な状態であると判断した場合には、電子部品の装着動作は中止され、部品装着部31は部品回収機構(図示省略)の上方へ移動し、電子部品は回収される。
次いで、装着部移動機構32は、電子部品が装着される予定でかつ回路基板保持部2に保持された回路基板9の上方へ、部品装着部31を移動させる。
次いで、ボンディングツール5は、回路基板9に向けて下降し、電子部品の接合面に形成されたバンプと回路基板9における電極とが接触する。
次いで、押圧ユニット33は、シャフト35を下降させて電子部品を回路基板9に向けて押圧する。
押圧した状態で、ボンディングツール5の超音波振動子52は、超音波振動を発生する。
次いで、電子部品の接合面に形成されたバンプが回路基板9における電極と電気的に接合され、電子部品の接合がその装着と同時に行われる。
電子部品の装着が終了すると、ボンディングツール5は電子部品の吸引を停止し、押圧ユニット33はボンディングツール5を上昇させる。
次いで、電子部品接触部531の電子部品に当接する面の研磨が必要であるか否かが、確認される。研磨の必要性は、例えば、電子部品の吸着ミスの発生率が所定の閾値を超えたとき、又は、吸着時に、流量センサもしくは真空圧センサの値が閾値に満たないときに自動で制御部10で判断することができる。
研磨が必要であると判断された場合には、装着部移動機構32により、電子部品装着部31は研磨部7の上方へ移動し、電子部品接触部531が研磨部材71に押圧され、超音波振動子52による研磨のための振動が付与される。
電子部品接触部531の研磨が終了した場合、又は、研磨が不要であると判断された場合には、電子部品の装着を継続するか否かが制御部10で確認される。
電子部品の装着を継続する場合には、装着部移動機構32により、部品装着部31は、供給コレット421と電子部品8の受渡しを行うための位置へ再び移動し、回路基板9に電子部品を装着するための前記の装着動作が繰り返される。
本発明の前記実施形態においては、前記研磨動作時の磨耗抑制効果もある。すなわち、電子部品接触部531の材料にダイヤモンドを採用することで、研磨動作時にツールが磨耗しにくくなる。
また、近年の発光する電子部品においては比較的硬度が高くもろいものが用いられている。さらに光学的な特性向上のため、電子部品接触部531に接触する面である電子部品表面部が微細な突起状に加工されていることが多くなってきている。そのため、ツール面への電子部品材料の凝着が加速され、接合不良を起こす頻度が増してしまう。
このとき、上述したように研磨を行って再生を施す場合、ツール面と研磨材との間に硬度の高い材料が粒子状に残ってしまうため、その粒子がツール面を磨耗させてしまう現象がある。
本発明の前記実施形態のように、電子部品接触部531の材料にダイヤモンドを採用することで、ツールが磨耗しにくくなるため、非常に長く品質を保持しながら安定的な接合を提供できる。
以上のような動作を含め、必要な全ての電子部品が回路基板9に装着されると、装着動作は終了する。
前記実施形態によれば、ボンディングツール表面の高硬質化と振動特性の安定化とを可能にし、超音波接合における電子部品接触部であるツール先端磨耗を防止し、電子部品に安定した振動を付与し、長期的に信頼性の高い超音波接合を実施することができる。
なお、前記水平又は垂直などの数学的用語は、厳密に水平又は垂直な場合以外にそれらの機能を達成する上で支障のない限りでほぼ水平又はほぼ垂直などの場合も含む。
もちろん、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかる電子部品ボンディングツールは、超音波接合における電子部品接触部であるツール先端磨耗を防止し、長期的に接合信頼性を確保できて、より質の高い超音波接合を行うことが可能であり、たとえば電子部品を回路基板に装着するために有用である。また、本発明にかかる電子部品ボンディングツールは、半導体発光素子、他の半導体ベアチップ、さらには他の種類の電子部品を回路基板に超音波を利用して装着する電子部品装着装置に利用可能である。
1 電子部品装着装置
2 基板保持部
21 ステージ
22 ステージ移動機構
3 部品装着ユニット
31 部品装着部
32 装着部移動機構
33 昇降機構
34 ツール支持部
35 シャフト
4 部品供給部
41 部品配置部
411 部品トレイ
412 ステージ
413 トレイ移動機構
42 供給ヘッド
421 供給コレット
43 供給ヘッド移動機構
44 回転機構
5 ボンディングツール
51 ホーン
5151 雌型嵌合部
516 接着層
52 超音波振動子
53 電子部品保持部
531 電子部品接触部
532 雄型嵌合部
532p 突出部
54 ホルダ
541、542 ホルダブロック
7 研磨部
71 研磨部材
711 研磨面
72 研磨部材保持部
8 電子部品
9 回路基板
11 撮影部

Claims (5)

  1. 超音波振動を発生する超音波振動子と、
    前記超音波振動子を長手方向の一端に設けて前記長手方向沿いに超音波振動を伝達するホーンと、
    前記ホーンの前記長手方向の中間部に配置されて電子部品を保持する電子部品保持部とを備え、
    前記電子部品保持部が、電子部品保持時に前記電子部品と接触する電子部品接触部と、前記電子部品接触部を下端に有しかつ前記ホーンに設けられた雌型の嵌合部の形状に対応した形状を有する雄型の嵌合部とを有し、
    前記雌型の嵌合部が前記雄型の嵌合部に、前記雌型の嵌合部と前記雄型の嵌合部との間に接着層を挟み込んで接合されており、
    前記雄型の嵌合部の前記下端には、前記電子部品接触部が50μm〜1000μmの厚みの焼結材料にて構成され、
    前記雄型嵌合部の厚みが前記電子部品接触部の厚みの5倍以上100倍以下で構成されている、多層構造のボンディングツール。
  2. 前記ホーンの前記長手方向の断面形状に対し、前記雌型の嵌合部と前記雄型の嵌合部と前記電子部品接触部とのそれぞれの断面形状は、前記電子部品保持部の中心を中心として、対称な形状を有している、請求項1記載のボンディングツール。
  3. 前記ホーン雌型嵌合部と前記雄型嵌合部とが前記接着層を介し、嵌め合って接合しており、前記雄型嵌合部は、下方に突出した突出部を有して、前記突出部の下端に前記電子部品接触部を固定して、前記ホーン下面よりも前記電子部品接触部が下方に突出して配置されるように構成されている請求項1または2記載のボンディングツール。
  4. 前記ホーンの振動方向の断面形状厚みにおいて、前記雄型嵌合部に対する厚みが2倍以上及び10倍以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のボンディングツール。
  5. 前記ホーンを構成する材料のヤング率は、前記雄型嵌合部の材料のヤング率より小さく、前記雄型嵌合部の材料のヤング率は、前記電子部品接触部の材料のヤング率より小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載のボンディングツール。
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