JP5966852B2 - プレフィルドシリンジ - Google Patents

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Description

本発明は、酸素バリア性能および酸素吸収性能を有する、プレフィルドシリンジに関する。
プレフィルドシリンジとは、予めバレル内に薬剤を密封状態に収容しておき、使用時に前記バレルの先端側を開封して注射針を装着するように構成された注射器であり、その使用簡便性のために広く用いられている。
従来、プレフィルドシリンジの素材としてはガラスが多く用いられてきた。しかしながら、ガラス製プレフィルドシリンジは、薬剤等が充填された状態での保管中に容器の内容液にナトリウムイオン等が溶出したり、フレークスという微細な物質を発生したり、落下等の衝撃により割れやすい、などの問題があった。また、充填後のプレフィルドシリンジ内部に残存する酸素により薬剤が劣化する問題があった。更に、比重が大きい為にプレフィルドシリンジが重くなってしまうという問題点があり、代替材料の開発が期待されていた。
プラスチックは、ガラスに比べて軽量であり、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー等が、ガラス代替のプラスチックとして検討されているが、酸素バリア性、水蒸気バリア性、薬液吸着性が要求を満たせず、代替が進んでいないのが現状である。プラスチックは、ガラス製プレフィルドシリンジと異なり、酸素を透過する性質があり、薬液の保存性に問題がある。このようなプラスチックからなるプレフィルドシリンジにガスバリア性を付与するために、ガスバリア層を中間層として有する多層プレフィルドシリンジが提案されている。
特許文献1においてバレルの最内層と最外層がポリオレフィン系樹脂からなり、中間層に酸素バリア性に優れた樹脂を使用し、酸素バリア性を向上させたプレフィルドシリンジが提示されている。
他にも、ガスバリア層としては他に、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とから得られるポリアミド(以下ナイロンMXD6と称することがある)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、アルミ箔、カーボンコート、無機酸化物蒸着等のガスバリア層を構成材料として積層する方法が行われているが、充填後の容器内に存在するヘッドスペースの気体中の残存酸素を除去することは不可能である。
近年、ナイロンMXD6に少量の遷移金属化合物を添加、混合して、酸素吸収機能を付与し、これを容器や包装材料を構成する酸素バリア材料として利用することで、外部から透過してくる酸素を及び容器内部に残存する酸素を吸収することにより、従来の酸素バリア性熱可塑性樹脂を利用した容器以上に内容物の保存性を高める方法が実用化されつつある(特許文献2参照)。
一方、容器内の酸素を除去するため、酸素吸収剤や酸素吸収性樹脂を使用することは従来から知られている。例えば、樹脂と遷移金属触媒からなり、酸素捕捉特性を有する酸素吸収性樹脂組成物が知られている。例えば、酸化可能有機成分としてポリアミド、特にキシリレン基含有ポリアミドと遷移金属触媒からなる樹脂組成物が知られており、さらに酸素捕捉機能を有する樹脂組成物やその樹脂組成物を成形して得られる酸素吸収剤、包装材料、包装用多層積層フィルムの例示もある(特許文献3参照)。
また、キシリレン基含有ポリアミドと遷移金属触媒からなる樹脂組成物以外の酸素吸収樹脂組成物として、炭素−炭素不飽和結合を有する樹脂と遷移金属触媒からなる酸素吸収樹脂組成物が知られている(特許文献4参照)。
さらに、酸素を捕集する組成物として、置換されたシクロヘキセン官能基を含むポリマーまたは該シクロヘキセン環が結合した低分子量物質と遷移金属とからなる組成物が知られている(特許文献5参照)。
特開2004−229750号公報 特開平2−500846号公報 特開2001−252560号公報 特開平05−115776号公報 特表2003−521552号公報
しかしながら、特許文献1のプレフィルドシリンジでは、酸素を完全に遮断するには酸素バリア性は不十分であり、また、容器の内容物の上部に存在するヘッドスペースの気体中の残存酸素を除去することは不可能であるという問題があった。
また、特許文献2や3の樹脂組成物は、遷移金属触媒を含有させキシリレン基含有ポリアミド樹脂を酸化させることで酸素吸収機能を発現させるものであるため、樹脂の酸化劣化による強度低下が発生し、包装容器そのものの強度が低下するという問題を有している。さらに、この樹脂組成物は、未だ酸素吸収性能が不十分である、といった課題を有している。
さらに、特許文献4の酸素吸収樹脂組成物は、樹脂の酸化にともなう高分子鎖の切断により臭気成分となる低分子量化合物が生成し、酸素吸収後に前記低分子量化合物が容器内に溶出するという可能性がある。
一方、特許文献5の組成物は、シクロヘキセン官能基を含む特殊な材料を用いる必要があり、また、この材料は比較的容易に低分子量化合物を生成する、という問題がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、酸素吸収後の低分子量化合物の生成が抑制され、優れた酸素バリア性能を有し、長期保存時でも強度が維持され、不純物の溶出量が少ない新規な酸素吸収性プレフィルドシリンジを提供することにある。
本発明者らは、酸素吸収性プレフィルドシリンジについて検討を進めた結果、テトラリン環を有するポリエステル化合物と遷移金属触媒を用いることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下<1>〜<4>を提供する。
<1> 予め薬剤を密封状態下に収容し、使用に際し開封して前記薬剤を注出し得るようにされたプレフィルドシリンジであって、前記プレフィルドシリンジがポリエステル化合物及び遷移金属触媒を含有する酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層(層A)を有し、熱可塑性樹脂を含有する樹脂層(層B)を前記層Aの両側に積層した、少なくとも3層を含有する多層構造からなり、
前記ポリエステル化合物が、下記一般式(1)〜(4)
Figure 0005966852

(式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子または一価の置換基を示し、一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基及びイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。mは0〜3、nは0〜7の整数を表し、テトラリン環のベンジル位に少なくとも1つ以上の水素原子が結合している。Xは芳香族炭化水素基、飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基及び複素環基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基を含有する2価の基を表す。)
からなる群より選択される少なくとも1つのテトラリン環を有する構成単位を含有する、
酸素吸収性プレフィルドシリンジ。
<2> 前記遷移金属触媒が、マンガン、鉄、コバルト、ニッケルおよび銅からなる群より選択される少なくとも1種以上の遷移金属を含むものである、上記<1>記載の酸素吸収性プレフィルドシリンジ。
<3> 前記遷移金属触媒が、前記ポリエステル化合物100質量部に対し、遷移金属量として0.001〜10質量部含まれる、上記<1>または<2>に記載の酸素吸収性プレフィルドシリンジ。
<4> 前記一般式(1)で表される構成単位が、下記式(5)〜(7)からなる群より選択される少なくとも1つである、上記<1>〜<3>のいずれかに記載の酸素吸収性プレフィルドシリンジ。
Figure 0005966852
本発明によれば、優れた酸素吸収性能を有する酸素吸収性プレフィルドシリンジを提供することができる。前記プレフィルドシリンジは、酸素吸収後の低分子量化合物の生成が抑制されているため、内容物への低分子量化合物の混入を防止することが可能である。また、酸素吸収後もポリエステル化合物の強度低下が極めて小さく、長期の利用においても酸素吸収層の強度が維持されるため、層間剥離が生じにくい酸素吸収性プレフィルドシリンジを提供することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されない。
本実施形態の酸素吸収性プレフィルドシリンジは、酸素吸収層(層A)を有し、熱可塑性樹脂を含有する樹脂層(層B)を前記層Aの両側に積層した、少なくとも3層を含有する。本実施形態の酸素吸収性プレフィルドシリンジにおける層構成はB/A/Bの構成を有していれば良く、この他に任意の層を設けることが出来る。また、層Aは1層以上、層Bは2層以上であれば、数や種類は特に限定されない。例えば、1層の層A並びに層B1及び層B2の2種4層の層BからなるB1/B2/A/B2/B1の5層構成であってもよい。さらに、本実施形態の酸素吸収性プレフィルドシリンジにおいては、層Aと層Bとの間に必要に応じて接着層(層AD)等の任意の層を含んでもよく、例えば、B1/B2/AD/A/AD/B2/B1の7層構成であってもよい。
[酸素吸収層(層A)]
本実施形態の酸素吸収層(層A)は、上記一般式(1)〜(4)からなる群より選択される少なくとも1種のテトラリン環を有する構成単位を含有するポリエステル化合物と遷移金属触媒を含有する酸素吸収性樹脂組成物からなる。
層A中の前記ポリエステル化合物の含有量は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が特に好ましい。前記範囲の場合、50質量%未満の場合に比べ、酸素吸収性能をより高めることが出来る。
[ポリエステル化合物]
本実施形態のポリエステル化合物は、上記一般式(1)〜(4)からなる群より選択される少なくとも1種のテトラリン環を有する構成単位を含有する。
本願の一般式(1)〜(4)及び(8)〜(15)においてRで表される一価の置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数が1〜15、より好ましくは炭素数が1〜6個の直鎖状、分岐状又は環状アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基)、アルケニル基(好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が2〜6の直鎖状、分岐状又は環状アルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基)、アルキニル基(好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が2〜6のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基)、アリール基(好ましくは炭素数が6〜16、より好ましくは炭素数が6〜10のアリール基、例えば、フェニル基、ナフチル基)、複素環基(好ましくは炭素数が1〜12、より好ましくは炭素数が2〜6の5員環或いは6員環の芳香族又は非芳香族の複素環化合物から1個の水素原子を取り除くことによって得られる一価の基、例えば、1−ピラゾリル基、1−イミダゾリル基、2−フリル基)、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数が1〜10、より好ましくは炭素数が1〜6の直鎖状、分岐状又は環状アルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数が6〜12、より好ましくは炭素数が6〜8のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基)、アシル基(ホルミル基を含む。好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が2〜6のアルキルカルボニル基、好ましくは炭素数が7〜12個、より好ましくは炭素数が7〜9のアリールカルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基)、アミノ基(好ましくは炭素数が1〜10、より好ましくは炭素数が1〜6のアルキルアミノ基、好ましくは炭素数が6〜12、より好ましくは炭素数が6〜8のアニリノ基、好ましくは炭素数が1〜12、より好ましくは炭素数が2〜6の複素環アミノ基、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、アニリノ基)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは炭素数が1〜10、より好ましくは炭素数が1〜6のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数が6〜12、より好ましくは炭素数が6〜8のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基)、複素環チオ基(好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が1〜6の複素環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基)、イミド基(好ましくは炭素数が2〜10、より好ましくは炭素数が4〜8のイミド基、例えば、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)等が例示されるが、これらに特に限定されない。
なお、上記の一価の置換基Rが水素原子を有する場合、その水素原子が置換基T(ここで、置換基Tは、上記の一価の置換基Rで説明したものと同義である。)でさらに置換されていてもよい。その具体例としては、例えば、ヒドロキシ基で置換されたアルキル基(例えば、ヒドロキシエチル基)、アルコキシ基で置換されたアルキル基(例えば、メトキシエチル基)、アリール基で置換されたアルキル基(例えば、ベンジル基)、第1級或いは第2級アミノ基で置換されたアルキル基(例えば、アミノエチル基)、アルキル基で置換されたアリール基(例えば、p−トリル基)、アルキル基で置換されたアリールオキシ基(例えば、2−メチルフェノキシ基)等が挙げられるが、これらに特に限定されない。なお、上記の一価の置換基Rが一価の置換基Tを有する場合、上述した炭素数には、置換基Tの炭素数は含まれないものとする。例えば、ベンジル基は、フェニル基で置換された炭素数1のアルキル基と看做し、フェニル基で置換された炭素数7のアルキル基とは看做さない。また、上記の一価の置換基Rが置換基Tを有する場合、その置換基Tは複数あってもよい。
Xは、芳香族炭化水素基、飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基及び複素環基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基を含有する2価の基を表す。芳香族炭化水素基、飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基及び複素環基は、置換されていても無置換でもよい。Xは、ヘテロ原子を含有していてもよく、エーテル基、スルフィド基、カルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、スルホキシド基、スルホン基等を含有していてもよい。ここで、芳香族炭化水素基としては、例えば、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、メチルフェニレン基、o−キシリレン基、m−キシリレン基、p−キシリレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、フェナントリレン基、ビフェニレン基、フルオニレン基等が挙げられるが、これらに特に限定されない。脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチレン基、シクロへキシレン基、メチルシクロへキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基等のシクロアルキレン基や、シクロヘキセニレン基等のシクロアルケニレン基が挙げられるが、これらに特に限定されない。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、イソプロピリデン基、テトラメチレン基、イソブチリデン基、sec‐ブチリデン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等の直鎖状又は分枝鎖状アルキレン基や、ビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1,3−ブタジエニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基、1−ヘキセニレン基、2−ヘキセニレン基、3−ヘキセニレン基等のアルケニレン基等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、さらに置換基を有していてもよく、その具体例としては、例えば、ハロゲン、アルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カルボアルコキシ基、アミノ基、アシル基、チオ基(例えばアルキルチオ基、フェニルチオ基、トリルチオ基、ピリジルチオ基等)、アミノ基(例えば非置換アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、フェニルアミノ基等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
上記一般式(1)で表される構成単位を含有するポリエステル化合物は、テトラリン環を有するジカルボン酸またはその誘導体(I)、及びジオールまたはその誘導体(II)、を重縮合することで得られる。
本実施形態で用いるテトラリン環を有するジカルボン酸またはその誘導体(I)は、下記一般式(8)で表される。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
Figure 0005966852

(式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子または一価の置換基を示し、一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基及びイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。mは0〜3、nは0〜7の整数を表し、テトラリン環のベンジル位に少なくとも1つ以上の水素原子が結合している。Yは水素原子又はアルキル基を表す。)
上記一般式(8)で表される化合物は、下記一般式(9)で表されるナフタレン環を有するジカルボン酸またはその誘導体を水素と反応させて得ることが出来る。
Figure 0005966852

(式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子または一価の置換基を示し、一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基及びイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。mはそれぞれ独立して0〜3の整数を表す。Yは水素原子又はアルキル基を表す。)
本実施形態で用いるジオールまたはその誘導体(II)としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2−フェニルプロパンジオール、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアルコール、α,α−ジヒドロキシ−1,3−ジイソプロピルベンゼン、α,α−ジヒドロキシ−1,4−ジイソプロピルベンゼン、o-キシレングリコール、m-キシレングリコール、p-キシレングリコール、ヒドロキノン、4,4−ジヒドロキシフェニル、ナフタレンジオール、またはこれらの誘導体が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
また、上記一般式(2)で表される構成単位を含有するポリエステル化合物は、テトラリン環を有するジオールまたはその誘導体(III)、及び、ジカルボン酸またはその誘導体(IV)を重縮合することによって得られる。
本実施形態で用いるテトラリン環を有するジオールまたはその誘導体(III)は、下記一般式(10)で表される。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
Figure 0005966852

(式中、それぞれ独立して、水素原子または一価の置換基を示し、一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基及びイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。mは0〜3、nは0〜7の整数を表し、テトラリン環のベンジル位に少なくとも1つ以上の水素原子が結合している。)
上記一般式(10)で表される化合物は、下記一般式(11)で表されるナフタレン環を有するジオールまたはその誘導体を水素と反応させて得ることが出来る。
Figure 0005966852

(式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子または一価の置換基を示し、一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基及びイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。mはそれぞれ独立して0〜3の整数を表す。)
本実施形態で用いるジカルボン酸またはその誘導体(IV)としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、3,3−ジメチルペンタン二酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のベンゼンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、フェニルマロン酸、フェニレンジ酢酸、フェニレンジ酪酸、4,4−ジフェニルエーテルジカルボン酸、p-フェニレンジカルボン酸、またはこれらの誘導体等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
上記一般式(3)又は(4)で表される構成単位を含有するポリエステル化合物は、テトラリン環を有するヒドロキシカルボン酸またはその誘導体(V)を重縮合することで得られる。
本実施形態で用いるテトラリン環を有するヒドロキシカルボン酸またはその誘導体(V)は、下記一般式(12)又は(13)で表される。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
Figure 0005966852

(式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子または一価の置換基を示し、一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基及びイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。mは0〜3、nは0〜7の整数を表し、テトラリン環のベンジル位に少なくとも1つ以上の水素原子が結合している。Yは水素原子又はアルキル基を表す。)
上記一般式(1)または(2)で表される構成単位を含有するポリエステル化合物は、下記一般式(14)または(15)で表される構成単位を含有するポリエステル化合物の水添反応によって得ることも出来る。
Figure 0005966852

(式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子または一価の置換基を示し、一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基及びイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。mはそれぞれ独立して0〜3の整数を表す。Xは芳香族炭化水素基、飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基及び複素環基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基を含有する2価の基を表す。)
Figure 0005966852

(式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子または一価の置換基を示し、一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基及びイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。mはそれぞれ独立して0〜3の整数を表す。Xは芳香族炭化水素基、飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基及び複素環基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基を含有する2価の基を表す。)
本実施形態のポリエステル化合物には、性能に影響しない程度で、テトラリン環を有さない構成単位を共重合成分として組み込んでもよい。具体的には、前記ジオールまたはその誘導体(II)、前記ジカルボン酸またはその誘導体(IV)に示した化合物を共重合成分として用いることが出来る。
前記一般式(1)で表される構成単位を含有するポリエステル化合物の好ましい具体例としては、上記式(5)〜(7)及び、下記式(16)〜(18)が挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0005966852
本実施形態に用いるポリエステル化合物を製造する方法は特に制限はなく、従来公知のポリエステルの製造方法をいずれも適用することができる。例えばエステル交換法、直接エステル化法等の溶融重合法、又は溶液重合法等を挙げる事ができる。上記したポリエステル化合物の製造方法の中で、原料入手の容易さの点から、エステル交換法が好適に使用される。
ポリエステル化合物の製造時に用いるエステル交換触媒、エステル化触媒、重縮合触媒等の各種触媒、エーテル化防止剤、熱安定剤、光安定剤等の各種安定剤、重合調整剤等も従来公知のものをいずれも用いることができ、これらは反応速度やポリエステル化合物の色調、安全性、熱安定性、耐候性、自身の溶出性などに応じて適宜選択される。例えば上記各種触媒としては、亜鉛、鉛、セリウム、カドミウム、マンガン、コバルト、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ニッケル、マグネシウム、バナジウム、アルミニウム、チタン、アンチモン、スズ等の金属の化合物(例えば、脂肪酸塩、炭酸塩、リン酸塩、水酸化物、塩化物、酸化物、アルコキシド)や金属マグネシウムなどが挙げられ、これらは単独で用いることもできるし、複数のものを組み合わせて用いることもできる。
上述したポリエステル化合物は、いずれも、テトラリン環のベンジル位に水素を有するものであり、前記遷移金属触媒と併用することでベンジル位の水素が引き抜かれ、これにより優れた酸素吸収能を発現する。
また、本実施形態の酸素吸収性樹脂組成物は、酸素吸収後の低分子量化合物の生成が抑制されたものである。その理由は明らかではないが、例えば以下の酸化反応機構が推測される。すなわち、ポリエステル化合物においては、まずテトラリン環のベンジル位にある水素が引き抜かれてラジカルが生成し、その後、ラジカルと酸素との反応によりベンジル位の炭素が酸化され、ヒドロキシ基又はケトン基が生成すると考えられる。そのため、本実施形態の酸素吸収性樹脂組成物においては、上記従来技術のような酸化反応による分子鎖の切断がなく、ポリエステル化合物の構造が維持されるため、低分子量化合物が酸素吸収後に生成し難く、その結果、酸素吸収後の内容物への低分子量化合物の混入が防止されているものと推測される。
本実施形態のポリエステル化合物の極限粘度(フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの質量比6:4の混合溶媒を用いた25℃での測定値)は特に限定されないが、ポリエステル化合物の成形性の面から、0.1〜2.0dL/gが好ましく、0.5〜1.5dL/gがより好ましい。
本実施形態の酸素吸収性樹脂組成物において使用される遷移金属触媒としては、前記ポリエステル化合物の酸化反応の触媒として機能し得るものであれば、公知のものから適宜選択して用いることができ、特に限定されない。
かかる遷移金属触媒の具体例としては、例えば、遷移金属の有機酸塩、ハロゲン化物、燐酸塩、亜燐酸塩、次亜燐酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酸化物、水酸化物等が挙げられる。ここで、遷移金属触媒に含まれる遷移金属としては、例えば、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、ロジウム等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中でも、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅が好ましい。また、有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、オクタノイック酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アセチルアセトン、ジメチルジチオカルバミン酸、パルミチン酸、2−エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、リノール酸、トール酸、オレイン酸、カプリン酸、ナフテン酸が挙げられるが、これらに限定されない。遷移金属触媒は、これらの遷移金属と有機酸とを組み合わせたものが好ましく、遷移金属がマンガン、鉄、コバルト、ニッケル又は銅であり、有機酸が酢酸、ステアリン酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸又はナフテン酸である組み合わせがより好ましい。なお、遷移金属触媒は、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
遷移金属触媒の配合量は、使用する前記ポリエステル化合物や遷移金属触媒の種類及び所望の性能に応じて適宜設定でき、特に限定されない。酸素吸収性樹脂組成物の酸素吸収量の観点から、遷移金属触媒の配合量は、前記ポリエステル化合物100質量部に対し、遷移金属量として0.001〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.002〜2質量部、さらに好ましくは0.005〜1質量部である。
ポリエステル化合物及び遷移金属触媒は、公知の方法で混合する事が出来るが、好ましくは押出機により混練することにより、分散性の良い酸素吸収性樹脂組成物として使用することができる。また、酸素吸収性樹脂組成物には、本実施形態の効果を損なわない範囲で、乾燥剤、顔料、染料、酸化防止剤、スリップ剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填剤、消臭剤等を添加しても良いが、以上に示したものに限定されることなく、種々の材料を混合することができる。
なお、本実施形態の酸素吸収性樹脂組成物は、酸素吸収反応を促進させるために、必要に応じて、さらにラジカル発生剤や光開始剤を含有していてもよい。ラジカル発生剤の具体例としては、各種のN−ヒドロキシイミド化合物が挙げられ、例えば、N−ヒドロキシコハクイミド、N−ヒドロキシマレイミド、N,N’−ジヒドロキシシクロヘキサンテトラカルボン酸ジイミド、N−ヒドロキシフタルイミド、N−ヒドロキシテトラクロロフタルイミド、N−ヒドロキシテトラブロモフタルイミド、N−ヒドロキシヘキサヒドロフタルイミド、3−スルホニル−N−ヒドロキシフタルイミド、3−メトキシカルボニル−N−ヒドロキシフタルイミド、3−メチル−N−ヒドロキシフタルイミド、3−ヒドロキシ−N−ヒドロキシフタルイミド、4−ニトロ−N−ヒドロキシフタルイミド、4−クロロ−N−ヒドロキシフタルイミド、4−メトキシ−N−ヒドロキシフタルイミド、4−ジメチルアミノ−N−ヒドロキシフタルイミド、4−カルボキシ−N−ヒドロキシヘキサヒドロフタルイミド、4−メチル−N−ヒドロキシヘキサヒドロフタルイミド、N−ヒドロキシヘット酸イミド、N−ヒドロキシハイミック酸イミド、N−ヒドロキシトリメリット酸イミド、N,N−ジヒドロキシピロメリット酸ジイミド等が挙げられるが、これらに特に限定されない。また、光開始剤の具体例としては、ベンゾフェノンとその誘導体、チアジン染料、金属ポルフィリン誘導体、アントラキノン誘導体等が挙げられるが、これらに特に限定されない。なお、これらのラジカル発生剤及び光開始剤は、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本実施形態の酸素吸収性樹脂組成物は、本実施形態の目的を阻害しない範囲で他の熱可塑性樹脂と押出機で混練することも出来る。混練に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、あるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダムまたはブロック共重合体等のポリオレフィン、無水マレイン酸グラフトポリエチレンや無水マレイン酸グラフトポリプロピレン等の酸変性ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体やそのイオン架橋物(アイオノマー)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等のエチレン−ビニル化合物共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、α−メチルスチレン−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG)、ポリエチレンサクシネート(PES)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカノエート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンオキサイド等のポリエーテル等あるいはこれらの混合物等が挙げられる。
酸素吸収層(層A)の厚みは、酸素吸収性能を有し、プレフィルドシリンジに要求される諸物性を確保するという観点から、1〜1000μmとすることが好ましく、より好ましくは50〜900μmであり、更に好ましくは100〜800μmである。
[熱可塑性樹脂を含有する樹脂層(層B)]
本実施形態の熱可塑性樹脂を含有する樹脂層(層B)は、熱可塑性樹脂を含有する層である。層Bにおける熱可塑性樹脂の含有率は特に限定されないが、層Bの総量に対する熱可塑性樹脂の含有率が、70〜100質量%であることが好ましく、80〜100質量%がより好ましく、90〜100質量%が特に好ましい。
本実施形態の酸素吸収性プレフィルドシリンジは、層Bを複数有していてもよく、複数の層Bの構成は互いに同一であっても異なっていてもよい。層Bの厚みは、用途に応じて適宜決定することができ、プレフィルドシリンジに要求される諸物性を確保するという観点からは、好ましくは50〜10000μm、より好ましくは100〜7000μm、更に好ましくは300〜5000μmである。
本実施形態の熱可塑性樹脂には任意の熱可塑性樹脂を使用することができ、特に限定されない。例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−ビニルアルコール共重合体、植物由来樹脂及び塩素系樹脂を挙げることができる。本実施形態において熱可塑性樹脂としては、これら樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。また、前記熱可塑性樹脂においては、本発明の前記ポリエステル化合物以外の熱可塑性樹脂の含有量が、50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%がより好ましく、90〜100質量%が特に好ましい。
[ポリオレフィン]
ポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレンとα−オレフィンとの共重合体、プロピレンとα−オレフィン共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体等の公知の樹脂であり、好ましいのはノルボルネンもしくはテトラシクロドデセンまたはそれらの誘導体などのシクロオレフィン類開環重合体およびその水素添加物、ノルボルネンもしくはテトラシクロドデセンまたはその誘導体などのシクロオレフィンと、エチレンまたはプロピレンとの重合により分子鎖にシクロペンチル残基や置換シクロペンチル残基が挿入された共重合体である樹脂である。ここで、シクロオレフィンは単環式および多環式のものを含む。好ましいのは、熱可塑性ノルボルネン系樹脂または熱可塑性テトラシクロドデセン系樹脂である。熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、ノルボルネン系単量体の開環重合体、その水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加型重合体、ノルボルネン系単量体とオレフィンの付加型重合体などが挙げられる。熱可塑性テトラシクロドデセン系樹脂としては、テトラシクロドデセン系単量体の開環重合体、その水素添加物、テトラシクロドデセン系単量体の付加型重合体、テトラシクロドデセン系単量体とオレフィンの付加型重合体などが挙げられる。熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、例えば特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報、特開平4−63807号公報などに記載されている。
特に好ましいのは、ノルボルネンとエチレン等のオレフィンを原料とした共重合体、およびテトラシクロドデセンとエチレン等のオレフィンを原料とした共重合体であるシクロオレフィンコポリマー(COC)、また、ノルボルネンを開環重合し、水素添加した重合物であるシクロオレフィンポリマー(COP)も好ましい。このようなCOCおよびCOPは例えば特開平5−300939号公報あるいは特開平5−317411号公報に記載されている。
COCは、例えば三井化学株式会社製、アペル(登録商標)として市販されており、またCOPは、例えば日本ゼオン株式会社製、ゼオネックス(登録商標)又はゼオノア(登録商標)や株式会社大協精工製、Daikyo Resin CZ(登録商標)として市販されている。
COCおよびCOPは、耐熱性や耐光性などの化学的性質や耐薬品性はポリオレフィン樹脂としての特徴を示し、機械特性、溶融、流動特性、寸法精度などの物理的性質は非晶性樹脂としての特徴を示すことから最も好ましい材質である
[ポリエステル]
ここで説明するポリエステルは、熱可塑性樹脂として用いることの出来るポリエステルであって、本実施形態のポリエステル化合物では無い。本実施形態において、ポリエステルとは、ジカルボン酸を含む多価カルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体から選ばれる一種又は二種以上とグリコールを含む多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上とから成るもの、又はヒドロキシカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体からなるもの、又は環状エステルからなるものをいう。エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルは、エステル反復単位の大部分、一般に70モル%以上をエチレンテレフタレート単位が占めるものであり、ガラス転移点(Tg)が50〜90℃、融点(Tm)が200〜275℃の範囲にあるものが好適である。エチレンテレフタレート系熱可塑性ポリエステルとしてポリエチレンテレフタレートが耐圧性、耐熱性、耐熱圧性等の点で特に優れているが、エチレンテレフタレート単位以外にイソフタル酸やナフタレンジカルボン酸等の二塩基酸とプロピレングリコール等のジオールからなるエステル単位の少量を含む共重合ポリエステルも使用できる。
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、3−シクロブタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルナンジカルボン酸、ダイマー酸等に例示される飽和脂肪族ジカルボン酸又はこれらのエステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等に例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸又はこれらのエステル形成性誘導体、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルスルホンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸等に例示される芳香族ジカルボン酸又はこれらのエステル形成性誘導体、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸、2−リチウムスルホテレフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸等に例示される金属スルホネート基含有芳香族ジカルボン酸又はそれらの低級アルキルエステル誘導体等が挙げられる。
上記のジカルボン酸のなかでも、特に、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸の使用が、得られるポリエステルの物理特性等の点で好ましく、必要に応じて他のジカルボン酸を共重合してもよい。
これらジカルボン酸以外の多価カルボン酸として、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、およびこれらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。
グリコールとしてはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジエタノール、1,10−デカメチレングリコール、1,12−ドデカンジオール、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等に例示される脂肪族グリコール、ヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビスフェノ−ル、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノールC、2,5−ナフタレンジオール、これらのグリコールにエチレンオキシドが付加されたグリコール等に例示される芳香族グリコールが挙げられる。
上記のグリコールのなかでも、特に、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールを主成分として使用することが好適である。これらグリコール以外の多価アルコールとして、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセロ−ル、ヘキサントリオール等が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3−ヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸、又はこれらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。
環状エステルとしては、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、β−メチル−β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、グリコリド、ラクチド等が挙げられる。
多価カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、これらのアルキルエステル、酸クロライド、酸無水物等が例示される。
本実施形態で用いられるポリエステルとしては、主たる酸成分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体もしくはナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体であり、主たるグリコール成分がアルキレングリコールであるポリエステルが好ましい。
主たる酸成分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体であるポリエステルとは、全酸成分に対してテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体を合計して70モル%以上含有するポリエステルであることが好ましく、より好ましくは80モル%以上含有するポリエステルであり、さらに好ましくは90モル%以上含有するポリエステルである。主たる酸成分がナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体であるポリエステルも同様に、ナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を合計して70モル%以上含有するポリエステルであることが好ましく、より好ましくは80モル%以上含有するポリエステルであり、さらに好ましくは90モル%以上含有するポリエステルである。
本実施形態で用いられるナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体としては、上述のジカルボン酸類に例示した1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、またはこれらのエステル形成性誘導体が好ましい。
主たるグリコール成分がアルキレングリコールであるポリエステルとは、全グリコール成分に対してアルキレングリコールを合計して70モル%以上含有するポリエステルであることが好ましく、より好ましくは80モル%以上含有するポリエステルであり、さらに好ましくは90モル%以上含有するポリエステルである。ここで言うアルキレングリコールは、分子鎖中に置換基や脂環構造を含んでいてもよい。
上記テレフタル酸/エチレングリコール以外の共重合成分は、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールおよび2−メチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることが、透明性と成形性とを両立する上で好ましく、特にイソフタル酸、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることがより好ましい。
本実施形態に用いられるポリエステルの好ましい一例は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートから構成されるポリエステルであり、より好ましくはエチレンテレフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステルであり、さらに好ましくはエチレンテレフタレート単位を80モル%以上含む線状ポリエステルであり、特に好ましいのはエチレンテレフタレート単位を90モル%以上含む線状ポリエステルである。
また本実施形態に用いられるポリエステルの好ましい他の一例は、主たる繰り返し単位がエチレン−2,6−ナフタレートから構成されるポリエステルであり、より好ましくはエチレン−2,6−ナフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステルであり、さらに好ましくはエチレン−2,6−ナフタレート単位を80モル%以上含む線状ポリエステルであり、特に好ましいのは、エチレン−2,6−ナフタレート単位を90モル%以上含む線状ポリエステルである。
また本実施形態に用いられるポリエステルの好ましいその他の例としては、プロピレンテレフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル、プロピレンナフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル、1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル、ブチレンナフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル、またはブチレンテレフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステルである。
特にポリエステル全体の組成として、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコールの組合せ、テレフタル酸//エチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノールの組合せ、テレフタル酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコールの組合せは透明性と成形性とを両立する上で好ましい。なお、当然ではあるが、エステル化(エステル交換)反応、重縮合反応中に、エチレングリコールの二量化により生じるジエチレングリコールを少量(5モル%以下)含んでもよいことは言うまでもない。
また本実施形態に用いられるポリエステルの好ましいその他の例としては、グリコール酸やグリコール酸メチルの重縮合もしくは、グリコリドの開環重縮合にて得られるポリグリコール酸が挙げられる。このポリグリコール酸には、ラクチド等の他成分を共重合しても構わない。
[ポリアミド]
本実施形態で使用するポリアミドは、ラクタムもしくはアミノカルボン酸から誘導される単位を主構成単位とするポリアミドや、脂肪族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸とから誘導される単位を主構成単位とする脂肪族ポリアミド、脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸とから誘導される単位を主構成単位とする部分芳香族ポリアミド、芳香族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸とから誘導される単位を主構成単位とする部分芳香族ポリアミド等が挙げられ、必要に応じて、主構成単位以外のモノマー単位を共重合してもよい。
前記ラクタムもしくはアミノカルボン酸としては、ε−カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸等のアミノカルボン酸類、パラ−アミノメチル安息香酸のような芳香族アミノカルボン酸等が使用できる。
前記脂肪族ジアミンとしては、炭素数2〜12の脂肪族ジアミンあるいはその機能的誘導体が使用できる。さらに、脂環族のジアミンであってもよい。脂肪族ジアミンは直鎖状の脂肪族ジアミンであっても分岐を有する鎖状の脂肪族ジアミンであってもよい。このような直鎖状の脂肪族ジアミンの具体例としては、エチレンジアミン、1−メチルエチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンが挙げられる。また、脂環族ジアミンの具体例としては、シクロヘキサンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
また、前記脂肪族ジカルボン酸としては、直鎖状の脂肪族ジカルボン酸や脂環族ジカルボン酸が好ましく、さらに炭素数4〜12のアルキレン基を有する直鎖状脂肪族ジカルボン酸が特に好ましい。このような直鎖状脂肪族ジカルボン酸の例としては、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ウンデカン酸、ウンデカジオン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸およびこれらの機能的誘導体等を挙げることができる。脂環族ジカルボン酸としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。
また、前記芳香族ジアミンとしては、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、パラ−ビス(2−アミノエチル)ベンゼン等が挙げられる。
また、前記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸およびその機能的誘導体等が挙げられる。
具体的なポリアミドとしては、ポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド10、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド4,6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10、ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド6IT、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、イソフタル酸共重合ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6I)、ポリメタキシリレンセバカミド(ポリアミドMXD10)、ポリメタキシリレンドデカナミド(ポリアミドMXD12)、ポリ1,3−ビスアミノシクロヘキサンアジパミド(ポリアミドBAC6)、ポリパラキシリレンセバカミド(ポリアミドPXD10)等がある。より好ましいポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミドMXD6、ポリアミドMXD6Iが挙げられる。
また、前記ポリアミドの共重合成分として、少なくとも一つの末端アミノ基、もしくは末端カルボキシル基を有する数平均分子量が2000〜20000のポリエーテル、又は前記末端アミノ基を有するポリエーテルの有機カルボン酸塩、又は前記末端カルボキシル基を有するポリエーテルのアミノ塩を用いることもできる。具体的な例としては、ビス(アミノプロピル)ポリ(エチレンオキシド)(数平均分子量が2000〜20000のポリエチレングリコール)が挙げられる。
また、前記部分芳香族ポリアミドは、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3塩基以上の多価カルボン酸から誘導される構成単位を実質的に線状である範囲内で含有していてもよい。
[エチレン−ビニルアルコール共重合体]
本実施形態で使用されるエチレンビニルアルコール共重合体としては、特に限定されないが、好ましくはエチレン含量15〜60モル%、更に好ましくは20〜55モル%、より好ましくは29〜44モル%であり、酢酸ビニル成分のケン化度が好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上のものである。
またエチレンビニルアルコール共重合体には、本実施形態の効果に悪影響を与えない範囲で、更に少量のプロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン、不飽和カルボン酸又はその塩、部分アルキルエステル、完全アルキルエステル、ニトリル、アミド、無水物、不飽和スルホン酸又はその塩等のコモノマーを含んでいてもよい。
[植物由来樹脂]
本実施形態で使用される植物由来樹脂は、原料として植物由来物質を含む樹脂であれば良く、原料の植物由来物質は特に限定されない。具体例としては、脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂が挙げられる。脂肪族ポリエステル系生分解性樹脂としては、例えば、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)等のポリ(α−ヒドロキシ酸);ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリエチレンサクシネート(PES)等のポリアルキレンアルカノエート等が挙げられる。
[塩素系樹脂]
本実施形態で使用される塩素系樹脂は、構成単位に塩素を含む樹脂であれば良く、公知の樹脂を用いることが出来る。具体例としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、及び、これらと酢酸ビニル、マレイン酸誘導体、高級アルキルビニルエーテル等との共重合体を挙げることができる。
本実施形態の酸素吸収性プレフィルドシリンジは、前記酸素吸収層(層A)及び熱可塑性樹脂を含有する樹脂層(層B)に加えて、所望する性能等に応じて任意の層を含んでいてもよい。そのような任意の層としては、例えば、接着層等が挙げられる。
本実施形態の酸素吸収性プレフィルドシリンジにおいて、隣接する2つの層の間で実用的な層間接着強度が得られない場合には、当該2つの層の間に接着層(層AD)を設けることが好ましい。接着層は、接着性を有する熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。接着性を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリエステル系ブロック共重合体を主成分とした、ポリエステル系熱可塑性エラストマーが挙げられる。接着層としては、接着性の観点から、層Bとして用いられている熱可塑性樹脂と同種の樹脂を変性したものを用いることが好ましい。接着層の厚みは、実用的な接着強度を発揮しつつ成形加工性を確保するという観点から、好ましくは2〜100μm、より好ましくは5〜90μm、更に好ましくは10〜80μmである。
本実施形態のプレフィルドシリンジの構成は一般的なプレフィルドシリンジとなんら変わるものではなく、少なくとも薬液を充填する為のバレル、バレルの一端に注射針を接合する為の接合部及び使用時に薬液を押出す為のプランジャーから構成される。前記バレルが本発明で用いられる酸素吸収性プレフィルドシリンジであって、中間層の少なくとも一層が酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層(層A)であり、最内層、最外層が熱可塑性樹脂を含有する樹脂層(層B)である。
本発明のプレフィルドシリンジの成形方法は射出成形法にて製造される。多層成形体となるバレルは、先ず層Bを構成する樹脂をキャビティー内に一定量射出し、次いで層Aを構成する樹脂を一定量射出し、再び層Bを構成する樹脂を一定量射出することにより製造される。バレルと接合部は一体のものとして成形しても良いし、別々に成形した物を接合しても良い。接合部の先端は封をする必要があるが、その方法は接合部先端の樹脂を溶融状態に加熱、ペンチ等で挟み込んで融着させる等すればよい。
プレフィルドシリンジの厚さは特に限定されないが、薬液の長期保存安定性、成型性及びシリンジの操作性の観点から0.5〜5mm程度のものが好適である。また表面(処理されない)に長期保存安定の目的で、別のガスバリア層が形成されていてもよい。かかる層およびその形成方法としては、特開2004−323058号公報に記載された方法などを採用できる。
本実施形態の酸素吸収性プレフィルドシリンジの充填物としては特に制限はないが、本実施形態の効果の点から、例えば、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなどのビタミン剤、アトロピンなどのアルカロイド、アドレナリン、インシュリンなどのホルモン剤、ブドウ糖、マルトースなどの糖類、セフトリアキソン、セファロスポリン、シクロスポリンなどの抗生物質、インシュリン、アドレナリンなどのホルモン剤、オキサゾラム、フルニトラゼパム、クロチアゼパム、クロバザムなどのベンゾジアゼピン系薬剤などが挙げられる。本実施形態の酸素吸収性プレフィルドシリンジは、これらの化合物を充填した場合に酸化による変質を抑制する事ができる。
また、これらの被保存物の充填前後に、被保存物に適した形で、プレフィルドシリンジや被保存物の殺菌を施すことができる。殺菌方法としては、100℃以下での熱水処理、100℃以上の加圧熱水処理、121℃以上の高温加熱処理等の加熱殺菌、紫外線、マイクロ波、ガンマ線等の電磁波殺菌、エチレンオキサイド等のガス処理、過酸化水素や次亜塩素酸等の薬剤殺菌等が挙げられる。
以下に実施例と比較例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、特に記載が無い限り、NMR測定は室温で行った。
[モノマー合成例]
内容積18Lのオートクレーブに、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチル2.20kg、2−プロパノール11.0kg、5%パラジウムを活性炭に担持させた触媒350g(50wt%含水品)を仕込んだ。次いで、オートクレーブ内の空気を窒素と置換し、さらに窒素を水素と置換した後、オートクレーブ内の圧力が0.8MPaとなるまで水素を供給した。次に、撹拌機を起動し、回転速度を500rpmに調整し、30分かけて内温を100℃まで上げた後、さらに水素を供給し圧力を1MPaとした。その後、反応の進行による圧力低下に応じ、1MPaを維持するよう水素の供給を続けた。7時間後に圧力低下が無くなったので、オートクレーブを冷却し、未反応の残存水素を放出した後、オートクレーブから反応液を取り出した。反応液を濾過し、触媒を除去した後、分離濾液から2−プロパノールをエバポレーターで蒸発させた。得られた粗生成物に、2−プロパノールを4.40kg加え、再結晶により精製し、テトラリン−2,6−ジカルボン酸ジメチルを80%の収率で得た。尚、NMRの分析結果は下記の通りである。1H‐NMR(400MHz CDCl3)δ7.76-7.96(2H m)、7.15(1H d)、3.89(3H s)、3.70(3H s)、2.70-3.09(5H m)、1.80-1.95(1H m)。
[ポリマー製造例]
(製造例1)
充填塔式精留等、分縮器、全縮器、コールドトラップ、撹拌機、加熱装置および窒素導入管を備えた0.15立方メートルのポリエステル樹脂製造装置に、モノマー合成例のテトラリン−2,6−ジカルボン酸ジメチル52.49kg、1,4−ブタンジオール30.49kg、テトラブチルチタネート8.28gを仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温してエステル交換反応を行った。ジカルボン酸成分の反応転化率を85%以上とした後、テトラブチルチタネート8.28gを添加し、昇温と減圧を徐々に行い、245℃、0.1kPa以下で重縮合を行い、ポリエステル化合物(1)を得た。
得られたポリエステル化合物(1)の重量平均分子量と数平均分子量をGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定を行った結果、ポリスチレン換算の重量平均分子量は8.7×10、数平均分子量は3.1×10であった。ガラス転移温度と融点をDSCにより測定を行った結果、ガラス転移温度は36℃、融点は145℃であった。
(製造例2)
填塔式精留等、分縮器、全縮器、コールドトラップ、撹拌機、加熱装置および窒素導入管を備えた0.03立方メートルのポリエステル樹脂製造装置に、テトラリン−2,6−ジカルボン酸ジメチル18.15kg、エチレングリコール7.26kg、テトラブチルチタネート2.86gを仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温してエステル交換反応を行った。ジカルボン酸成分の反応転化率を85%以上とした後、テトラブチルチタネート2.86gを添加し、昇温と減圧を徐々に行い、245℃、0.1kPa以下で重縮合を行い、ポリエステル化合物(2)を得た。
得られたポリエステル化合物(2)のポリスチレン換算の重量平均分子量は8.5×10、数平均分子量は3.0×10、ガラス転移温度は67℃、融点は非晶性のため認められなかった。
(製造例3)
填塔式精留等、分縮器、全縮器、コールドトラップ、撹拌機、加熱装置および窒素導入管を備えた0.03立方メートルのポリエステル樹脂製造装置に、テトラリン−2,6−ジカルボン酸ジメチル14.79kg、1,6−ヘキサンジオール11.26kg、テトラブチルチタネート2.33gを仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温してエステル交換反応を行った。ジカルボン酸成分の反応転化率を85%以上とした後、テトラブチルチタネート2.33gを添加し、昇温と減圧を徐々に行い、245℃、0.1kPa以下で重縮合を行い、ポリエステル化合物(3)を得た。
得られたポリエステル化合物(3)の重量平均分子量は8.9×10、数平均分子量は3.3×10、ガラス転移温度は16℃、融点は137℃であった。
(製造例4)
填塔式精留等、分縮器、全縮器、コールドトラップ、撹拌機、加熱装置および窒素導入管を備えた0.03立方メートルのポリエステル樹脂製造装置に、テトラリン−2,6−ジカルボン酸ジメチル16.63kg、1,4−ブタンジオール7.73kg、エチレングリコール1.33kg、テトラブチルチタネート2.62gを仕込み、窒素雰囲気下で230℃まで昇温してエステル交換反応を行った。ジカルボン酸成分の反応転化率を85%以上とした後、テトラブチルチタネート2.62gを添加し、昇温と減圧を徐々に行い、245℃、0.1kPa以下で重縮合を行い、ポリエステル化合物(4)を得た。
得られたポリエステル化合物(4)の重量平均分子量は1.1×10、数平均分子量は4.1×10、ガラス転移温度は39℃、融点は135℃であった。
[シリンジの製造]
下記の条件により、層Bを構成する材料を射出シリンダーから射出し、次いで層Aを構成する材料を別の射出シリンダーから、層Bを構成する樹脂と同時に射出し、次に層Aを構成する樹脂を必要量射出して射出金型内キャビティーを満たすことにより、B/A/Bの3層構成のシリンジ製造した。シリンジの総質量を1.95gとし、層Aの質量をシリンジの総質量の30質量%とした。層Bを構成する樹脂としてはシクロオレフィンコポリマー(Ticona GmbH製、商品名:TOPAS6013)を使用した。
(シリンジの形状)
ISO11040−6に準拠した内容量1cc(スタンダード)とした。なお、シリンジの製造には、射出成形機(日精エー・エス・ビー機械(株)製、型式:ASB−12N/10)を使用した。
(シリンジの成形条件)
層A用の射出シリンダー温度:250℃
層B用の射出シリンダー温度:260℃
射出金型内樹脂流路温度:270℃
金型温度:18℃
[シリンジの性能評価]
実施例及び比較例で得られたシリンジの酸素透過率、成形後の外観、落下試験、溶出試験について、以下の方法で測定し評価した。
(1)シリンジの酸素透過率(OTR)
23℃、成形体外部の相対湿度50%、内部の相対湿度100%の雰囲気下にて、測定開始から30日目の酸素透過率を測定した。測定は、酸素透過率測定装置(MOCON社製、商品名:OX−TRAN 2−21 ML)を使用した。測定値が低いほど酸素バリア性が良好であることを示す。なお測定の検出下限界は酸素透過率5×10−5mL/(0.21atm・day・package)である。
(2)シリンジの内容物視認性
成形したシリンジの内容物視認性を目視にて観察した。視認性に問題ないものを合格とした。
(3)耐衝撃試験
シリンジを40℃、90%RH下にて1カ月保存した後、50gの金属球をシリンジ胴部に2mの高さから落下させた時の破壊の有無を20個のサンプルに対して調査した。
(4)溶出試験
シリンジを40℃、90%RH下にて1カ月保存した後、純水1ccを充填し、トップキャップ及びガスケットを装着したプランジャーで密封したシリンジを40℃、60%RH下に4カ月保存し、その後、純水中のトータルカーボン量(以下、TOC)を測定した。
(TOC測定)
装置;株式会社島津製作所製 TOC―VCPH
燃焼炉温度;720℃
ガス・流量;高純度空気、TOC計部150ml/min
注入量;150μl
検出限界;1μg/ml
(実施例1)
ポリエステル化合物(1)100質量部に対し、ステアリン酸コバルト(II)をコバルト量が0.02質量部となるようドライブレンドし、直径37mmのスクリューを2本有する2軸押出機に30kg/hの速度で上記材料を供給し、シリンダー温度220℃の条件にて溶融混練を行い、押出機ヘッドからストランドを押し出し、冷却後、ペレタイジングし、酸素吸収性樹脂組成物を得た。層Aを構成する樹脂として前記酸素吸収樹脂組成物を用い、シリンジを製造し性能評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2〜4)
ポリエステル化合物(1)を、表1に示すポリエステル化合物に変更したこと以外は実施例1と同様にしてシリンジを製造し性能評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
ポリエステル化合物(1)100質量部を、ポリエステル化合物(1)90質量部及びポリエステル化合物(2)10質量部をブレンドした樹脂組成物に変更した以外は実施例1と同様にしてシリンジを製造し性能評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
Ticona GmbH社製シクロオレフィンコポリマー(Ticona GmbH社製 TOPAS6013)を用いて実施例1と同形状の単層のシリンジを製造し性能評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
ポリエステル化合物(1)をナイロンMXD6(三菱ガス化学株式会社製S7007)に変更し、ステアリン酸コバルト(II)の使用量をコバルト量として0.04質量部とし、シリンダー温度を280℃とした以外は、実施例1と同様にしてシリンジを製造し、性能評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005966852
実施例で得られたシリンジは、良好な酸素バリア性、内容物視認性、長期保存後の耐衝撃性を維持し、シリンジから内容物への溶出量も低いことが判る。

Claims (4)

  1. 予め薬剤を密封状態下に収容し、使用に際し前記密封状態を解除して前記薬剤を注出し得るようにされたプレフィルドシリンジであって、前記プレフィルドシリンジがポリエステル化合物及び遷移金属触媒を含有する酸素吸収性樹脂組成物からなる酸素吸収層(層A)を有し、熱可塑性樹脂を含有する樹脂層(層B)を前記層Aの両側に積層した、少なくとも3層を含有する多層構造からなり、
    前記ポリエステル化合物が、下記一般式(1)〜(4)
    Figure 0005966852

    (式中、Rは、それぞれ独立して、水素原子または一価の置換基を示し、一価の置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基及びイミド基からなる群より選択される少なくとも1種であり、これらはさらに置換基を有していてもよい。mは0〜3、nは0〜7の整数を表し、テトラリン環のベンジル位に少なくとも1つ以上の水素原子が結合している。Xは芳香族炭化水素基、飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基及び複素環基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基を含有する2価の基を表す。)
    からなる群より選択される少なくとも1つのテトラリン環を有する構成単位を含有する、
    酸素吸収性プレフィルドシリンジ。
  2. 前記遷移金属触媒が、マンガン、鉄、コバルト、ニッケルおよび銅からなる群より選択される少なくとも1種以上の遷移金属を含むものである、請求項1記載の酸素吸収性プレフィルドシリンジ。
  3. 前記遷移金属触媒が、前記ポリエステル化合物100質量部に対し、遷移金属量として0.001〜10質量部含まれる、請求項1または2に記載の酸素吸収性プレフィルドシリンジ。
  4. 前記一般式(1)で表される構成単位が、下記式(5)〜(7)からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1〜3のいずれかに記載の酸素吸収性プレフィルドシリンジ。
    Figure 0005966852
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