JP5966532B2 - ロボット - Google Patents
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Description
本発明のロボットは、第1のアームと、
第2のアームと、
前記第1のアームを前記第2のアームに対し回動可能に支持する回動支持機構と、を備え、
前記回動支持機構は、前記第1のアームに設けられ、外形形状が円柱状の軸部と、
前記軸部の外周部に設けられ、前記軸部を前記軸部の中心軸回りに回動可能に支持する軸受けと、
前記第1のアームに設けられ、前記軸受けの外周側に、前記軸受けと離間し、前記軸受けと同心に設けられたリング状のリング部材と、
前記第2のアームに設けられ、前記リング部材の外周部に当接して、前記軸部の回動に伴って前記リング部材に対し摺動する、リング状のオイルシールと、を有し、
前記第2のアームは、前記軸受けと前記リング部材との間に設けられ、前記軸部との間で前記軸受けを挟持する挟持部を有することを特徴とする。
これにより、軸部、軸受け、リング部材、オイルシールが、軸部の中心軸側からこの順に同心的に配置されることとなる。そして、この配置は、例えば軸部、軸受け、リング部材、オイルシールが中心軸方向に沿って配置されている場合に比べて、ロボットの前記中心軸方向の小型化を確実に図ることができる。
また、軸受けを確実に位置決めすることができるとともに、第1のアームを第2のアームに対し軸部回りに確実に回動させることができる。
本発明のロボットでは、前記オイルシールは、前記軸部と同心に配置された内壁部と、前記内壁部の外周側に前記軸部と同心に配置された外壁部と、前記内壁部と前記外壁部とを連結する連結部とを有するシール本体部と、
前記内壁部の外周部の周方向に沿って前記外周部に埋め込んで設けられ、前記内壁部を前記リング部材側に向かって付勢するコイルバネと、
前記外壁部の内周部の周方向に沿って前記内周部に密着して設けられ、前記シール本体部を補強する補強材とで構成されていることが好ましい。
前記オイルシールの前記凹部が前記第2のアームに向かって開口する側は、前記第2のアームに当接していることが好ましい。
これにより、凹部が第2のアームの一部で塞がれることとなり、よって、凹部に塵や埃が入り込むのを防止することができる。
第2のアームと、
前記第1のアームを前記第2のアームに対し回動可能に支持する回動支持機構と、を備え、
前記回動支持機構は、前記第1のアームに設けられ、外形形状が円柱状の軸部と、
前記軸部の外周部に設けられ、前記軸部を前記軸部の中心軸回りに回動可能に支持する軸受けと、
前記第2のアームに設けられ、前記軸受けの外周側に、前記軸受けと離間し、前記軸受けと同心に設けられたリング状のリング部材と、
前記第1のアームに設けられ、前記リング部材の外周部に当接して、前記軸部の回動に伴って前記リング部材に対し摺動する、リング状のオイルシールとを有し、
前記第2のアームは、前記軸受けと前記リング部材との間に設けられ、前記軸部との間で前記軸受けを挟持する挟持部を有することを特徴とする。
これにより、軸部、軸受け、リング部材、オイルシールが、軸部の中心軸側からこの順に同心的に配置されることとなる。そして、この配置は、例えば軸部、軸受け、リング部材、オイルシールが中心軸方向に沿って配置されている場合に比べて、ロボットの前記中心軸方向の小型化を確実に図ることができる。
また、軸受けを確実に位置決めすることができるとともに、第1のアームを第2のアームに対し軸部回りに確実に回動させることができる。
本発明のロボットでは、前記オイルシールは、前記軸部と同心に配置された内壁部と、前記内壁部の外周側に前記軸部と同心に配置された外壁部と、前記内壁部と前記外壁部とを連結する連結部とを有するシール本体部と、
前記内壁部の外周部の周方向に沿って前記外周部に埋め込んで設けられ、前記内壁部を前記リング部材側に向かって付勢するコイルバネと、
前記外壁部の内周部の周方向に沿って前記内周部に密着して設けられ、前記シール本体部を補強する補強材とで構成されていることが好ましい。
前記オイルシールの前記凹部が前記第1のアームに向かって開口する側は、前記第1のアームに当接していることが好ましい。
これにより、凹部が第1のアームの一部で塞がれることとなり、よって、凹部に塵や埃が入り込むのを防止することができる。
前記内壁部の前記内周部および前記各リップ部と、前記リング部材の外周部とで囲まれた空間内に、潤滑剤が充填されていることが好ましい。
これにより、リング部材に対しオイルシールが摺動しても、その摺動による摩耗を確実に防止または抑制することができるとともに、オイルシールが気密性を保持するのを補助することもできる。
本発明のロボットでは、前記コイルバネは、前記2つのリップ部のうちの一方のリップ部と反対側に配置され、前記一方のリップ部を前記リング部材側に向かって付勢することが好ましい。
本発明のロボットでは、前記中心軸と直交する直交軸を想定したとき、前記軸受けと前記リング部材と前記オイルシールとは、前記直交軸上に配置されていることが好ましい。
これにより、ロボットの前記中心軸方向の小型化をより確実に図ることができる。
これにより、例えば、軸部およびリング部材のそれぞれの成形や設置箇所に適した材料を用いることができる。
本発明のロボットでは、前記軸部は、鉄またはアルミニウムを含む材料で構成され、前記リング部材は、ステンレス鋼で構成されることが好ましい。
例えば、前記第1のアームが鉄やアルミニウムを含む材料で構成されている場合、軸部を前記第1のアームと一体的に形成することができ、よって、ロボットの製造コストを抑えることができる。また、ステンレス鋼は、金属材料の中でも比較的硬質の材料であり、リング部材に対しオイルシールが摺動しても、その摺動による摩耗を確実に防止または抑制することができる。
これにより、リング部材に対しオイルシールが摺動しても、その摺動による摩耗を確実に防止または抑制することができる。
本発明のロボットでは、前記第1のアームは、前記第2のアームと反対側の端部に、マニピュレーターが装着されるものであることが好ましい。
これにより、マニピュレーターで例えば部品等の把持対象物を把持したまま、各アーム等の動作を制御することにより、当該把持対象物を搬送することができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明のロボット(第1実施形態)を正面側から見た斜視図、図2は、本発明のロボット(第1実施形態)を背面側から見た斜視図、図3は、図1および図2に示すロボットの概略図、図4は、図1および図2に示すロボットの主要部のブロック図、図5は、図1および図2に示すロボットの使用状態(設置状態)を示す斜視図、図6は、図1および図2に示すロボットが備える複数本のアームのうちの代表的な1本のアームの分解斜視図、図7は、図6に示すアームの概略部分縦断面図、図8は、図7中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大詳細図、図9は、図8中の一点鎖線で囲まれた領域[B](回動支持機構)の拡大詳細図、図10は、図6中のC−C線断面図、図11は、図6中のD−D線断面図、図12は、図1および図2に示すロボットが備える枠体の拡大断面図、図13は、図6中のE−E線断面図、図14は、図6中の矢印F方向から見た図(側面図)である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図3、図5、図6および図10〜図14中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。また、図1〜図3および図5中の基台側を「基端」、その反対側を「先端」と言う。また、図6〜図14中(図15についても同様)のアームの長手方向を「x軸方向」、x軸方向に対し垂直かつ水平な方向を「y軸方向」、x軸方向およびy軸方向のいずれにも垂直な方向を「z軸方向」と言う。
基台11とアーム12とは、関節(ジョイント)171を介して連結されている。そして、アーム12は、基台11に対し、鉛直方向と平行な回動軸O1回りに回動可能となっている。この回動軸O1回りの回動は、モーター401の駆動によりなされる。なお、モーター401の駆動は、モーター401とケーブル(図示せず)を介して電気的に接続されたモータードライバー301により制御される(図4参照)。
図4に示すように、ロボット1は、制御手段としての、CPU(Central Processing Unit)が内蔵されたパーソナルコンピューター(PC)20と電気的に接続されている。そして、パーソナルコンピューター20は、アーム12〜15、リスト16をそれぞれ独立して作動させることができる、すなわち、モータードライバー301〜306を介して、モーター401〜406をそれぞれ独立して制御することができる。この制御プログラムは、パーソナルコンピューター20に内蔵された記録媒体に予め記憶されている。
前述したように、ロボット1は、基台11と、アーム12〜15と、リスト16とを備えている。
アーム12〜15は、それぞれ、中空のアーム本体2と、駆動機構3と、封止手段4とを有しており、基台11に対する配置箇所、すなわち、ロボット1全体における配置箇所と、その他に外形形状が異なること以外は、ほぼ同じ構成である。なお、以下では、説明の都合上、アーム12が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2a」、「駆動機構3a」、「封止手段4a」と言い、アーム13が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2b」、「駆動機構3b」、「封止手段4b」と言い、アーム14が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2c」、「駆動機構3c」、「封止手段4c」と言い、アーム15が有するアーム本体2、駆動機構3、封止手段4をそれぞれ「アーム本体2d」、「駆動機構3d」、「封止手段4d」と言うことがある。
また、関節171〜176は、それぞれ、回動支持機構8を有している。この回動支持機構8は、互いに連結された2本のアームのうちの一方のアームを他方のアームに対し回動可能に支持する機構である。互いに連結されたアーム15とリスト16とを一例とした場合、回動支持機構8は、リスト16をアーム15に対し回動させることができる。
アーム13は、アーム12の先端部に連結されている。このアーム13では、駆動機構3bがモーター403を有しており、アーム本体2b内に収納している。また、アーム本体2a内は、封止手段4bにより気密封止されている。
アーム14は、アーム13の先端部に連結されている。このアーム14では、駆動機構3cがモーター404を有しており、アーム本体2c内に収納している。また、アーム本体2c内は、封止手段4cにより気密封止されている。
アーム15(他方のアーム)の先端部(基台11と反対側の端部)には、リスト16(一方のアーム)が連結されている。図7に示すように、このリスト16には、その先端部(アーム15と反対側の端部)に、例えば、腕時計等のような精密機器を把持するマニピュレーター18が着脱自在に装着される。なお、マニピュレーター18としては、特に限定されず、例えば、複数本(図7に示す構成では3本)の指部(フィンガー)181を有する構成のものが挙げられる。そして、このロボット1は、マニピュレーター18で精密機器を把持したまま、アーム12〜15やリスト16等の動作を制御することにより、当該精密機器を搬送することができる。
リスト本体161の先端面163は、平坦な面となっており、マニピュレーターが装着される装着面となる。また、リスト本体161は、関節176を介して、アーム15の駆動機構3dに連結されており、当該駆動機構3dのモーター406の駆動により、回動軸O6回りに回動する。
支持リング162は、関節176(回動支持機構8)を介して、アーム15の駆動機構3dに連結されており、当該駆動機構3dのモーター405の駆動により、リスト本体161ごと回動軸O5回りに回動する。
アーム本体2は、x軸方向に沿った長尺体で構成され、当該長尺体は、先端側の一対の舌片部24a、24bと、基端側の根元部25とからなる。舌片部24aと舌片部24bとは、y軸方向に離間している。そして、舌片部24aと舌片部24bとの間に、リスト16の支持リング162が配置されている。さらに、舌片部24aと支持リング162との間には、円筒部品50aが介挿され、舌片部24bと支持リング162との間にも、円筒部品50bが介挿されている。これにより、リスト16がアーム15に保持される。
なお、円筒部品50aは、アーム本体2の舌片部24aに、例えば嵌合により固定され、円筒部品50bは、アーム本体2の舌片部24bに、例えば嵌合により固定されている。
図6、図13に示すように、駆動機構3は、モーター405、406を有している。モーター405、406は、いずれも収納部21内で根元部25側、すなわち、アーム本体2に対し基台11側に偏在している。モーター405、406は、比較的重いものである。このため、アーム14をアーム15ごと回動軸O3回りに回動せるとき、アーム15(収納部21)内においてモーター405、406が根元部25側にあった方が、その回動を迅速に行なうことができる。
このような対称的な配置は、アーム15(アーム本体2)の小型化に寄与し、アーム15の可動範囲をできる限り広く確保することができる。また、後述するように、側面23a側の封止手段4(4d)と、側面23b側の封止手段4(4d)とを共通の構成のものとすることができる。
図7、図8に示すように、回動支持機構8は、リスト16(一方のアーム)に設けられた軸部81と、軸部81の外周部812に装着された軸受け(第1のベアリング)82と、リスト16に設けられたリング部材83と、アーム15(他方のアーム)に設けられたオイルシール84と、軸部81と第2のプーリー32とを連結する減速機85と、減速機85の軸部851の外周部852に装着された軸受け(第2のベアリング)86を有している。
この場合、軸部81は、支持リング162の構成材料と同様の材料、すなわち、アルミニウムまたはアルミニウム合金(アルミニウムを含む材料)で構成することができる。これにより、軸部81と支持リング162とを一体的に成形することができ、よって、軸部81と支持リング162とを別体で構成する場合に比べて、ロボット1の製造コストを抑えることができる。
この軸部81は、外形形状が円柱状をなし、その中心軸811が回動軸O5と一致している。これにより、リスト16が回動軸O5軸回りに確実に回動することができる。なお、軸部81は、図7、図8に示す構成では中実体であるが、これに限定されず、中空体であってもよい。
減速機85は、モーター405のシャフト405aの回転速度を減速して、モーター405の駆動力を軸部81(リスト16)に伝達するものであり、例えば、互いに噛み合う複数の歯車(図示せず)を有する構成となっている。
この減速機85は、円筒部品50aの内周部501のリブ502よりもアーム15の側面23a側の部分に固定されている。なお、リブ502は、内周部501に突出し、その周方向に沿ってリング状に形成された部分である。
図8に示すように、軸部81の外周部812には、軸受け82が装着され、減速機85の軸部851の外周部852には、軸受け86が装着されている。
内輪822は、軸部81の外周部812に当接している。外輪821は、円筒部品50aの内周部501に当接している。これにより、軸部81の外周部812と円筒部品50aの内周部501との間で、軸受け82が挟持されることとなり、よって、当該軸受け82を確実に位置決めすることができるとともに、リスト16をアーム15に対し回動軸O5回りに確実に回動させることができる。なお、ロボット1では、円筒部品50a(アーム15)の内周部501は、軸部81の外周部812との間で軸受け82を挟持する挟持部として機能する部分であると言うことができる。
内輪862は、軸部851の外周部852に当接している。外輪861は、アーム本体2の舌片部24aに貫通して形成された貫通孔241の内周部242に当接している。これにより、軸部851の外周部852とアーム本体2の内周部242との間で、軸受け86が挟持されることとなり、よって、当該軸受け86を確実に位置決めすることができる。また、軸部851を回動軸O5回りに確実に回動させることができる。
このリング部材83は、支持リング162(軸部81)と別体で構成され、支持リング162に固定されている。その固定方法としては、特に限定されず、例えば、ボルトで締結する方法、嵌合(圧入)による方法等が挙げられる。そして、この固定により、リング部材83は、軸部81とともに回動軸O5回りに回転することができる。なお、リング部材83は、本実施形態と異なり、支持リング162と一体的に形成されていてもよい。
また、リング部材83がリスト16ごと回動軸O5(中心軸811)回りに回動した際に、その回動に伴ってオイルシール84がリング部材83に対し摺動することとなる。これにより、摺動時でもシール性が発揮され、よって、滅菌ガスの侵入を防止することができる。
シール本体部87は、回動軸O5を中心として同心的に配置された内壁部871と外壁部872とを有し、さらに、内壁部871と外壁部872とを連結する連結部873とを有している。そして、内壁部871と外壁部872と連結部873とが一体的に形成されている。
また、凹部874が形成されている部分、オイルシール84の軽量化が図れる。これにより、アーム本体2の動作スピードの向上に寄与する。
また、シール本体部87を構成する弾性材料としては、特に限定されず、例えば、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)や、スチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
なお、コイルバネ88および補強材89の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼等を用いることができる。
図6、図10および図11に示すように、封止手段4は、枠体5と、パッキン7と、カバー6とを有し、これらがこの順にアーム本体2側から重ねられる。
図10、図11に示すように、枠体5は、その裏側の面51が縁部212に対し接着剤層(接着剤)70を介して接合されている。接着剤層70は、縁部212に沿って形成されている。これにより、枠体5の裏側の面51とアーム本体2の縁部212との間に間隙が生じるのが確実に防止され、収納部21内の気密性を確保することができる。このように接着剤層70は、枠体5の裏側の面51とアーム本体2の縁部212との間を埋める「ガスケット(パッキン)」としても機能している。
なお、図10、図11に示すように、アーム本体2の縁部212では、雌ネジ26が形成されている部分と、それ以外の部分とで、厚さが異なっており、前者(以下「肉厚部213」と言う)の厚さt1は、雌ネジ26が形成されている分だけ、後者(以下「薄肉部214」と言う)の厚さt2よりも厚い。しかしながら、薄肉部214は、肉厚部213よりも形成領域が広いため、アーム本体2の軽量化を図ることができる。
図6、図14に示すように、枠体5の表側の面52には、当該枠体5に対しカバー6を固定する複数本(例えば図示の構成では10本)のボルト80がそれぞれ螺合する複数(例えば図示の構成では10個)の雌ネジ54が形成されている。各雌ネジ54は、枠体5の周方向に沿って間隔を置いて配置される。これにより、これらのボルト80による固定力がほぼ均一に分散されることとなり、よって、カバー6を確実に固定することができる。また、カバー6が枠体5との間でパッキン7を均一に圧縮することができ、よって、当該パッキン7による気密性をより確実に確保することができる(図10(b)、図11参照)。
また、枠体5の表側の面52には、パッキン7が設置される(載置される)。このように、表側の面52は、パッキン7が設置されるパッキン設置部としても機能する。
図12に示すように、枠体5には、第1の保護膜57および第2の保護膜58が形成されている。
第1の保護膜57の厚さt4としては、特に限定されず、例えば、10〜100μmであるのが好ましく、30〜80μmであるのがより好ましい。
第2の保護膜58の厚さt5としては、特に限定されず、例えば、10〜50μmであるのが好ましく、20〜40μmであるのがより好ましい。第2の保護膜58の水との接触角としては、特に限定されず、例えば、100〜150度であるのが好ましく、100〜120度であるのがより好ましい。
このカバー6には、枠体5の各雌ネジ54にそれぞれ対応する位置に、ボルト80が挿通する挿通孔61が形成されている。各挿通孔61は、それぞれ、カバー6の厚さ方向に貫通する貫通孔で構成されている。そして、枠体5の各雌ネジ54に、カバー6の各挿通孔61にそれぞれ挿入されたボルト80が螺合することができる。これにより、カバー6が枠体5に装着される、すなわち、装着状態となる。なお、この装着状態では、前述したようにパッキン7が圧縮状態となっているため、アーム本体2の収納部21内の気密性が確実に保持されている。
このメンテナンス後に、ボルト80を介してカバー6を再度装着すると、パッキン7が圧縮状態となり、よって、アーム本体2の収納部21内の気密性を再度確実に保持することができる。このようにロボット1では、メンテナンスの前後に関わらず、収納部21内の気密性を確実に保持することができる。
枠体5とカバー6との間には、圧縮状態のパッキン7が介挿されている。パッキン7は、枠体5と同様に、枠状をなす部材である。この部材の厚さは、例えば、2mm程度とすることができる。
パッキン7の構成材料としては、特に限定されず、例えば、オイルシール84のシール本体部87の構成材料と同様のものを用いることができる。
図15は、本発明のロボット(第2実施形態)が備える回動支持機構を示す拡大詳細図である。
以下、この図を参照して本発明のロボットの第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図15に示す本実施形態では、回動支持機構8(ロボット1)は、リング部材83がアーム15(他方のアーム)に固定され、オイルシール84がリスト16(一方のアーム)に固定されたものとなっている。
オイルシール84は、リスト16の支持リング162のアーム15側に臨む面に凹没して形成された凹部164に設置されている。なお、凹部164は、回動軸O5回りに沿ってリング状に形成された部分である。
以上のような構成の回動支持機構8でも、軸部81、軸受け82、リング部材83、オイルシール84を、中心軸811側からこの順に同心的に配置することができる。これにより、関節175の中心軸811方向の小型化を確実に図ることができ、よって、ロボット1の動作スピードの向上に寄与する。
また、本発明のロボットは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明のロボットでのアームの本数は、前記各実施形態では6本であったが、これに限定されず、例えば、2本、3本、4本、5本または7本以上であってもよい。
Claims (13)
- 第1のアームと、
第2のアームと、
前記第1のアームを前記第2のアームに対し回動可能に支持する回動支持機構と、を備え、
前記回動支持機構は、前記第1のアームに設けられ、外形形状が円柱状の軸部と、
前記軸部の外周部に設けられ、前記軸部を前記軸部の中心軸回りに回動可能に支持する軸受けと、
前記第1のアームに設けられ、前記軸受けの外周側に、前記軸受けと離間し、前記軸受けと同心に設けられたリング状のリング部材と、
前記第2のアームに設けられ、前記リング部材の外周部に当接して、前記軸部の回動に伴って前記リング部材に対し摺動する、リング状のオイルシールと、を有し、
前記第2のアームは、前記軸受けと前記リング部材との間に設けられ、前記軸部との間で前記軸受けを挟持する挟持部を有することを特徴とするロボット。 - 前記オイルシールは、前記軸部と同心に配置された内壁部と、前記内壁部の外周側に前記軸部と同心に配置された外壁部と、前記内壁部と前記外壁部とを連結する連結部とを有するシール本体部と、
前記内壁部の外周部の周方向に沿って前記外周部に埋め込んで設けられ、前記内壁部を前記リング部材側に向かって付勢するコイルバネと、
前記外壁部の内周部の周方向に沿って前記内周部に密着して設けられ、前記シール本体部を補強する補強材とで構成されている請求項1に記載のロボット。 - 前記オイルシールは、前記内壁部と前記外壁部と前記連結部とで囲まれた部分が、前記オイルシールのリングの周方向に形成され、前記第2のアームに向かって開口する凹部となっており、
前記オイルシールの前記凹部が前記第2のアームに向かって開口する側は、前記第2のアームに当接している請求項2に記載のロボット。 - 第1のアームと、
第2のアームと、
前記第1のアームを前記第2のアームに対し回動可能に支持する回動支持機構と、を備え、
前記回動支持機構は、前記第1のアームに設けられ、外形形状が円柱状の軸部と、
前記軸部の外周部に設けられ、前記軸部を前記軸部の中心軸回りに回動可能に支持する軸受けと、
前記第2のアームに設けられ、前記軸受けの外周側に、前記軸受けと離間し、前記軸受けと同心に設けられたリング状のリング部材と、
前記第1のアームに設けられ、前記リング部材の外周部に当接して、前記軸部の回動に伴って前記リング部材に対し摺動する、リング状のオイルシールとを有し、
前記第2のアームは、前記軸受けと前記リング部材との間に設けられ、前記軸部との間で前記軸受けを挟持する挟持部を有することを特徴とするロボット。 - 前記オイルシールは、前記軸部と同心に配置された内壁部と、前記内壁部の外周側に前記軸部と同心に配置された外壁部と、前記内壁部と前記外壁部とを連結する連結部とを有するシール本体部と、
前記内壁部の外周部の周方向に沿って前記外周部に埋め込んで設けられ、前記内壁部を前記リング部材側に向かって付勢するコイルバネと、
前記外壁部の内周部の周方向に沿って前記内周部に密着して設けられ、前記シール本体部を補強する補強材とで構成されている請求項4に記載のロボット。 - 前記オイルシールは、前記内壁部と前記外壁部と前記連結部とで囲まれた部分が、前記オイルシールのリングの周方向に形成され、前記第1のアームに向かって開口する凹部となっており、
前記オイルシールの前記凹部が前記第1のアームに向かって開口する側は、前記第1のアームに当接している請求項5に記載のロボット。 - 前記オイルシールは、前記内壁部の内周部にリングの周方向に形成され、前記中心軸に向かって突出した2つのリップ部を有し、
前記内壁部の前記内周部および前記各リップ部と、前記リング部材の外周部とで囲まれた空間内に、潤滑剤が充填されている請求項2、3、5または6に記載のロボット。 - 前記コイルバネは、前記2つのリップ部のうちの一方のリップ部と反対側に配置され、前記一方のリップ部を前記リング部材側に向かって付勢する請求項7に記載のロボット。
- 前記中心軸と直交する直交軸を想定したとき、前記軸受けと前記リング部材と前記オイルシールとは、前記直交軸上に配置されている請求項1ないし8のいずれか1項に記載のロボット。
- 前記軸部と前記リング部材とは、別体で構成され、互いに異なる材料で構成される請求項1ないし9のいずれか1項に記載のロボット。
- 前記軸部は、鉄またはアルミニウムを含む材料で構成され、前記リング部材は、ステンレス鋼で構成される請求項10に記載のロボット。
- 前記リング部材には、硬化処理が施されている請求項1ないし11のいずれか1項に記載のロボット。
- 前記第1のアームは、前記第2のアームと反対側の端部に、マニピュレーターが装着されるものである請求項1ないし12のいずれか1項に記載のロボット。
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