JP5963499B2 - 車両用内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車等の内燃機関の構造に関する。
自動二輪車等の内燃機関において、クランクケースとシリンダブロックを一体に形成することで、内燃機関の小型化を可能にした内燃機関が知られている。
このクランクケースとシリンダブロックを一体化した内燃機関の排気量を増大させるためにピストンのストローク長を延ばした場合には、シリンダデッキ面の位置が高くなり、そのためシリンダブロックの高さが高くなってシリンダブロックが大型化し、また、シリンダヘッドに配設される動弁カム機構も長くなり、内燃機関全体が大型化し重量増加を招くこととなっていた。また、内燃機関の排気量を増大させるためにシリンダの形状を変更すると、オイルジェットからシリンダおよびピストンへの潤滑油の供給を妨げるおそれがあった。
特開2011−208581号
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、内燃機関の排気量を増大させつつもサイズの大型化および重量増加を防ぐことができ、排気量を増大させてもオイルジェットからシリンダおよびピストンへの潤滑油の噴射を妨げることのない内燃機関を提供することである。
前記目的を解決するために、請求項1記載の発明は、上ケース半体と下ケース半体からなり、前記上ケース半体と前記下ケース半体の合わせ面においてクランクシャフトを回転自在に支持するクランクケースと、内部にピストンが摺動されるシリンダが、前記合わせ面に対して傾斜して形成されたシリンダブロックを備え、前記シリンダブロックが前記上ケース半体と一体に形成された車両用内燃機関において、前記上ケース半体のシリンダスリーブ部の下端部が、前記合わせ面を超えて前記ピストン摺動方向の前記クランクシャフト側に延長され、前記下ケース半体の内壁面のうち、前記上ケース半体と前記下ケース半体を一体に組み付けた際に前記上ケース半体の前記シリンダスリーブ部の前記下端部に連続する内壁面に、オイルジェットを取り付けるオイルジェット取付部を突出形成した内燃機関である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関において、前記オイルジェットにオイルを供給するオイル供給通路が、前記オイルジェット取付部内に前記クランクシャフトの軸方向に平行して形成されたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関において、前記オイルジェットにオイルを供給するオイル供給通路が、前記オイルジェット取付部内に前記クランクシャフトの軸方向に平行して形成されたことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の内燃機関において、前記オイル噴射孔は複数形成され、該オイル噴射孔の噴射角度は全て異なるように配置されることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の内燃機関において、前記オイルジェットは、前記オイルジェット取付部に締結部材によって着脱可能に取り付けられることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の内燃機関において、前記締結部材の一端は、前記オイルジェットを貫通し、前記オイルジェット取付部の前記内壁面から離隔した前記オイルジェット取付部の内部まで達することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の内燃機関において、前記オイルジェット取付部内の前記オイル供給通路と前記下ケース半体の前記内壁面との間には、下方に向かって切欠部が形成されることを特徴とするものである。
請求項1記載の発明によれば、上ケース半体に設けられたシリンダスリーブ部の下端部を、ピストン摺動方向におけるクランクシャフト側に、上ケース半体と下ケース半体の合わせ面を超えて延長したので、ピストンストローク長を延ばして内燃機関の排気量を増大させることが可能となる。
また、シリンダの長さを長くすることにより排気量を増大させても、下ケース半体側に向かって延長させたので、ケース合わせ面からのシリンダの上端部の高さが、排気量の変更前と比べて高くなることがないので、内燃機関の大型化を防止することができる。
さらに、シリンダスリーブ部の下端部が、上ケース半体と下ケース半体の合わせ面を超えてピストン摺動方向のクランクシャフト側に延長されたので、すなわち上ケース半体の内壁面よりも内側に突出されたのに対応して、オイルジェットを取り付けるためのオイルジェット取付部を下ケース半体の内側に突出するように形成したので、オイルジェット取付部に取り付けられたオイルジェットから噴射されるオイルが、シリンダスリーブ部の下端部により、シリンダやピストンへの供給を妨げられることがないので、排気量の増大に伴うシリンダ形状の変更があっても、シリンダやピストンへのオイルの供給を阻害することがない。さらに、オイルジェット取付部を突出して形成するので、オイルジェットとシリンダとの間の距離を縮めてオイル供給効率を高めることができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、オイルジェットへのオイル供給通路を、オイルジェット取付部内にクランクシャフトの軸方向に平行して形成することにより、オイルジェットにオイルを供給する経路を単純化することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、オイルジェットのオイル噴射孔はシリンダスリーブ下端を跨ぐように配置されるので、オイルをピストンに直接当てることが容易になり、ピストンの冷却効率が向上する。
請求項4記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、オイル噴射孔を複数形成して、オイル噴射孔からのオイルの噴射角度は全て異なるように配置されるので、ピストン裏側の一面に偏りなくオイルを当てることができ、ピストンの冷却効率を向上させることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項2ないし請求項4に記載の発明の効果に加えて、オイルジェットが締結部材によりオイルジェット取付部に着脱自在に取り付けられているので、ピストンの形状や種別に応じてオイルジェットを取り替えて対応することが可能となる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の効果に加えて、締結部材の先端部が、オイルジェットを貫通し、オイルジェット取付部の壁面から離隔したオイルジェット取付部の内部まで達するほど締結部材が長く設定されているので、オイルジェットにかかる油圧に対して充分な締結力を与えることができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項2ないし請求項6に記載の発明の効果に加えて、下ケース半体に切欠き部が設けられているので、下ケース半体の重量を軽減することができる。

本発明の実施例が適用されたにおける内燃機関の側面図である。 上ケース半体の下面図である。 下ケース半体の上面図である。 図1の要部拡大断面図である。 図4の要部拡大断面図である。
以下、本発明の一実施例を図1ないし図5を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る自動二輪車に搭載されるDOHC型V型4気筒4サイクルの内燃機関1の側面図である。矢印Fは車両搭載時の前方を指す。この内燃機関1の中央部は、上ケース半体2と下ケース半体3とからなっている。上ケース半体2は、上クランクケース半体2aと、前方へ傾く2個の前方シリンダ5からなる前側シリンダブロック2bと、後方へ傾く2個の後方シリンダ6からなる後側シリンダブロック2cとを、一体的に備えている。前側シリンダブロック2bと後側シリンダブロック2cとは、直角に近い角度をなしている。前記上側シリンダブロック2b、後側シリンダブロック2cの上端面にはそれぞれ、シリンダヘッド7が締結され、更に、それぞれのシリンダヘッド7の上端面には、それぞれヘッドカバー8が締結されている。上ケース半体2の下端面2dに下ケース半体3の上端面3dが締結され、一体のクランクケースRが形成される。シリンダヘッド7およびヘッドカバー8の内部には、動弁機構9および点火栓10がそれぞれのシリンダに対応して設けられている。
上ケース半体2と下ケース半体3の前方は、クランク室11となっている。車体の左右方向を指向する横置きクランクシャフト12は、上ケース半体2と下ケース半体3との合わせ面であるケース半体合わせ面4上に回転軸線が位置する状態で、上下のケース半体2、3に回転可能に支持されている。クランクシャフト12のクランクピン13には、前側2個、後側2個のピストン14が、それぞれコンロッド15を介して連結されている。
図2は上ケース半体2の下面図である。上ケース半体2のケース半体合わせ面4に囲まれている部分はクランク室11の上半部である。クランク室11は、クランク室11の左右方向において、3個の上部支持壁2eによって仕切られて、2個の独立空間となっている。上記各上部支持壁2eの中央部には、凹部が形成され、クランクシャフト12のジャーナル部をそれぞれ支持する軸受部2fとなっている。
図3は下ケース半体3の上面図である。下ケース半体3の合わせ面4に囲まれている部分はクランク室11の下半部である。クランク室11の下半部は、左右方向を、3個の下部支持壁3eによって仕切られて、2個の独立空間となっている。上記各下部支持壁3eの中央部には、凹部が形成され、クランクシャフト12のジャーナル部をそれぞれ支持する軸受部3fとなっている。
上ケース半体2(図4)と下ケース半体3(図5)の合わせ面2a、3aが合わさった時、クランクシャフト支持壁2e,3eのそれぞれ対応する3箇所の軸受部2f,3fで、クランクシャフト12のジャーナル部が回転可能に支持される。また、上ケース半体2の2個の独立空間と、下ケース半体3の2個の独立空間とは、それぞれ対応するものがつながり、複数である所定数の独立クランク室、この実施形態では2個の独立クランク室11となっている。
図1に示されるように、上ケース半体2と下ケース半体3の後方は、変速機室20となっており、多板摩擦クラッチ(図示なし)と常時噛合い式の歯車変速機21が収納されている。変速機室20には左右方向を指向する変速機21のメイン軸22、カウンタ軸23、シフトドラム24、フォーク支持軸25、26が設けられている。変速機21のメイン軸22は、前記クランクシャフト22の端部に設けられた歯車を介して、前記多板摩擦クラッチを経由して駆動される。メイン軸22とカウンタ軸23には各複数の歯車が設けられ、変速機21を構成している。フォーク支持軸25、26には、変速機21のメイン軸22、カウンタ軸23の軸方向可動歯車を動かすシフトフォーク27、28が支持され、シフトフォーク27、28は、そのボス部に突設されシフトドラム24の溝に係合するピンを介して軸方向に駆動され、変速機21は変速されるようになっている。
前記下ケース半体3の下端面には、オイルパン30が締結されている。
下ケース半体3の下方には、オイルポンプユニット33が設けられ、オイルパン30の下方には、ストレーナ31が設けられ、ストレーナ31にはオイル吸入管32を介してオイルポンプユニット33に接続され、オイルポンプユニット33はオイルフィルタ34に接続されている。オイルストレーナ31から吸入されたオイルは、オイル吸入管32を介してオイルポンプユニット33によりオイルフィルタ34に送られ、オイルフィルタ34から内燃機関1のオイル供給各部へ送られるようになっている。
図4は、上ケース半体2と下ケース半体3で構成されるクランク室10の付近を示した内燃機関1の要部拡大断面図である。
上ケース半体2は、下ケース半体3と一体となってクランクケースRとなるクランクケース部2aと、クランクケース部2aから前方に向かって傾斜して形成された前側シリンダブロック部2bと、後方に向かって傾斜して形成された後側シリンダブロック部2cとが一体に形成されたものである。
図2および図4に示されるように、前側シリンダブロック部2bには、クランクシャフト12の軸線方向に沿って並ぶ2つの前方シリンダ5が形成され、後側シリンダブロック部2cには、クランクシャフト12の軸線方向に沿って並ぶ2つの後方シリンダ6が形成されている。該前方シリンダ4および後方シリンダ5のシリンダボア4a,5a内には、クランクシャフト12のクランクピン13とコンロッド15を介して連結されたピストン14が摺動するようになっている。
図4および図5に示されるように、上ケース半体2に設けられた前方シリンダ5のシリンダ内周壁面5bを構成するシリンダスリーブ部16の下端部16aは、前記上ケース半体2と下ケース半体3とのケース半体合わせ面4を超えて、ピストン14の摺動方向に延出するように形成されている。
該シリンダスリーブ部16は、前方シリンダ5のシリンダ内周壁面5bを構成する部分を指している。本実施例では、シリンダブロック2bにより前方シリンダ5のシリンダ内周壁面5bが構成されているので、前方シリンダブロック2bのシリンダ内周壁面5bを構成している部分を指すが、シリンダブロックに別体のシリンダスリーブが嵌装されてシリンダを構成している内燃機関においては、シリンダ内周壁面を構成するシリンダスリーブを指すものである。
図4に示されるように、上ケース半体2と下ケース半体3で構成されるクランクケースR内には、前方シリンダ4および後方シリンダ5とピストン14との摺動部の潤滑や、コンロッド15の小端部とピストンピンとの間の潤滑に供するオイルを、ピストン14の下面に向けて噴射するための、第1オイルジェット60、第2オイルジェット70および第3オイルジェット80が配設されている。
以下、第1オイルジェット60について説明する。図5に示されるように、上ケース半体2と下ケース半体3とを一体に組みつけた際に、シリンダスリーブ部16の下端部16aに連なる下ケース半体3の内壁面3aに、第1オイルジェット60を取り付けるための第1オイルジェット取付部40が、下ケース半体3の内側に突出して形成されている。
第1オイルジェット取付部40には、第1オイルジェット60を第1オイルジェット取付部40に取り付けた際に第1オイルジェット60が接する壁面40aから、離間した内方に位置して、クランクシャフト12に平行に、第1オイルジェット60にオイルを供給するためのオイル供給通路41が設けられている。該オイル供給通路41は、図5に示されるように、複数の本実施例ではクランク室11の2つの独立した空間のそれぞれに設けられた第1オイルジェット取付部40を連通するように形成されており、オイル供給通路41は、下ケース半体3の内部に形成された通路を介して、オイルポンプユニット33に接続されたオイルフィルタ34に接続され、オイルポンプユニット33から潤滑油が送られるようになっている。
図3および図5に示されるように、壁面40aからオイル供給通路41に向けて2つのオイル通路42が穿設されている。さらに、オイル供給通路41およびオイル通路42の下方に位置して、ボルト66を締結するためのボルト穴44が穿設されている。
また、下ケース半体3の内壁面3aと第1オイルジェット取付部40との間には、図3および図5に示されるように、下ケース半体3の軽量化を図るために、下方に向かって切欠き部43が形成されている。
第1オイルジェット60は、図5に示されるように、第1オイルジェット取付部40に接して取り付けられる基部60aと、基部60aから前記シリンダスリーブ部16の下端部16aを跨ぐようにクランクシャフト側に延出され、さらに前方シリンダ5のシリンダスリーブ部16の内側に向かって延出されて形成されている延出部60bとからなっている。基部60aの下方にはボルト66が挿通されるボルト孔65が穿設されている。
第1オイルジェット60の基部60aから延出部60bに向かって、オイル通路61が2つ形成されており、該2つのオイル通路61は、前記オイルジェット取付部40に形成された2つのオイル通路42にそれぞれ連通されるようになっている。
延出部60bのボルト側から、前記した2つのオイル通路61にそれぞれ連通するように、2つのオイル通路62が穿設されている。該オイル通路62のボルト側端部62aは、プラグ67が締結され閉塞されている。延出部60bのシリンダ側端面から、複数の角度の異なる分岐通路63が該オイル通路62に連通されており、分岐通路63のシリンダ側端部は開口されており、オイルが噴射される噴射孔64となっており、複数の噴射孔64から噴射されるオイルの噴射角度は全て異なるようになっている。
第1オイルジェット60の基部60aに設けられたボルト孔65にボルト66が挿通され、第1オイルジェット取付部40のボルト穴45に該ボルト66が締結されて、ボルト66の先端部66aが第1オイルジェット取付部40の壁面40aから離隔した第1オイルジェット取付部40の内部に達するまで捩じ込まれて、第1オイルジェット60は第1オイルジェット取付部40に充分な締結力で固定されている。ピストンの形状や種別によってオイルジェット60を交換する場合には、オイルジェット60を着脱することができるようになっている。
オイルポンプユニット33から送られてくる潤滑油は、第1オイルジェット取付部40のオイル供給通路41からオイル通路42を通過し第1オイルジェット60へと送られ、その後第1オイルジェット60のオイル通路61、オイル通路62、分岐通路63を通過し、噴射孔64から前方シリンダ5のピストン14の下面に向けて異なる角度で噴射され、コンロッド15の小端部とピストンピンとの間の潤滑や、シリンダ5とピストン14との摺動部の潤滑に供されるようになっている。
次に第2オイルジェットについて説明する。図1、図2および図4に示されるように、上ケース半体2の前方シリンダ5と後方シリンダ6とで構成されるV字状に形成された部分のクランクシャフト12側内方には、それぞれ第2オイルジェット取付部45が形成されている。
図4に示されるように、第2オイルジェット取付部45には、第2オイルジェット70を第2オイルジェット取付部45に取り付けた際に第2オイルジェット70が接する壁面45aから、離間した上方に位置して、クランクシャフト12に平行に、第2オイルジェット70にオイルを供給するためのオイル供給通路46が設けられている。図2および図4に示されるように、壁面45aからオイル供給通路46に向けて2つのオイル通路47が穿設されている。さらに、オイル通路47の開口部の近傍に位置して、ボルト76を締結するための2つのボルト穴48がそれぞれ形成されている。
第2オイルジェット70は、図4に示されるように、第2オイルジェット取付部45の壁面45aに接して取り付けられる基部70aと、基部70aから前方シリンダ5および後方シリンダ6のシリンダボア5a、6aに向かって延出されて形成されている一対の延出部70bとからなっている。さらに、図2に示された第2オイルジェット取付部45のボルト穴48に対応するように、基部70aにはボルト76が挿通されるボルト孔75が2箇所穿設されている。
第2オイルジェット70の基部70aから延出部70bに向かって、オイル通路77が2つ形成されており、該2つのオイル通路77は、前記第2オイルジェット取付部45に形成された2つのオイル通路47にそれぞれ連通されるようになっている。
基部70aの内部には、前記した2つのオイル通路77にそれぞれ連通するように、2つのオイル通路71が設けられている。該オイル通路72の両端部は、基部70aの両端から延出される延出部70bの内部に設けられたオイル通路72に連通されている。
延出部70bのシリンダ側端面から、複数の角度の異なる分岐通路73が該オイル通路72に連通されており、分岐通路73のシリンダ側端部は開口されており、オイルが噴射される噴射孔74となっており、複数の噴射孔74から噴射されるオイルの噴射角度は全て異なるようになっている。
第2オイルジェット70の基部70aに設けられたボルト孔75にボルト76が挿通され、第2オイルジェット取付部45のボルト穴48に該ボルト76が締結されて、ボルト76の先端部76aが第2オイルジェット取付部45の壁面45aから離隔した内部に達するまで捩じ込まれて、第2オイルジェット70は第2オイルジェット取付部45に充分な締結力で固定されている。第2オイルジェット70は、ボルト76により第2オイルジェット取付部45に固定されており、ピストンの形状や種別によってオイルジェット70を交換する場合には、オイルジェット70を着脱することができるようになっている。
オイルポンプユニット33から送られてくる潤滑油は、第2オイルジェット取付部40のオイル供給通路41からオイル通路42を通過し第2オイルジェット70へと送られ、その後第2オイルジェット70のオイル通路77、オイル通路71、オイル通路72、分岐通路73を通過し、噴射孔74から前方シリンダ5および後方シリンダ6のピストン14の下面に向けて噴射され、コンロッド15の小端部とピストンピンとの間の潤滑や、シリンダ5とピストン14との摺動部の潤滑に供されるようになっている。
次に、第3オイルジェット80について説明する。図4に示されるように、上ケース半体2の後側シリンダブロック部2cの下方に位置したクランクケース部2aの内壁面2aに、第3オイルジェット50を取り付けるための第3オイルジェット取付部50が、上ケース半体2の内側に突出して形成されている。
第3オイルジェット取付部50には、第3オイルジェット80を第3オイルジェット取付部50に取り付けた際に第3オイルジェット80が接する壁面50aから、離間した内方に位置して、クランクシャフト12に平行に、第3オイルジェット80にオイルを供給するためのオイル供給通路51が設けられている。壁面50aからオイル供給通路51に向けて2つのオイル通路52が穿設されている。さらに、オイル供給通路51およびオイル通路52の下方に位置して、ボルト86を締結するためのボルト穴53が設けられている。
第3オイルジェット80は、第3オイルジェット取付部50に接して取り付けられる基部80aと、基部80aからクランクシャフト側に延出され、さらに後方シリンダ6内に向かって延出されて形成されている延出部80bとからなっている。基部80aの下方にはボルト86が挿通されるボルト孔85が穿設されている。
第3オイルジェット80の基部80aから延出部80bに向かって、オイル通路81が2つ形成されており、該2つのオイル通路81は、前記オイルジェット取付部50に形成された2つのオイル通路52にそれぞれ連通されるようになっている。
延出部80bのボルト側から、前記した2つのオイル通路81にそれぞれ連通するように、2つのオイル通路82が穿設されている。該オイル通路82のボルト側端部82aは、プラグ87が締結され閉塞されている。延出部80bのシリンダ側端面から、複数の角度の異なる分岐通路83が該オイル通路82に連通されており、分岐通路83のシリンダ側端部は開口されており、オイルが噴射される噴射孔84となっている。
第3オイルジェット80の基部80aに設けられたボルト孔85にボルト86が挿通され、第3オイルジェット取付部50のボルト穴53に該ボルト86が締結されて、ボルト86の先端部86aが第3オイルジェット取付部50の壁面50aから離隔した第3オイルジェット取付部50の内部に達するまで捩じ込まれて、第3オイルジェット80は第3オイルジェット取付部50に充分な締結力で固定されている。第3オイルジェット80は、ボルト86により第3オイルジェット取付部50に固定されており、ピストンの形状や種別によってオイルジェット80を交換する場合には、オイルジェット80を着脱することができるようになっている。
オイルポンプユニット33から送られてくる潤滑油は、第3オイルジェット取付部50のオイル供給通路51からオイル通路52を通過し第3オイルジェット80へと送られ、その後第3オイルジェット80のオイル通路81、オイル通路82、分岐通路83を通過し、噴射孔84から後方シリンダ6のピストン14の下面に向けて噴射され、コンロッド15の小端部とピストンピンとの間の潤滑や、シリンダ5とピストン14との摺動部の潤滑に供されるようになっている。
本実施例の車両用の内燃機関1によれば、上ケース半体2に設けられたシリンダスリーブ部16の下端部16aが、上ケース半体2と下ケース半体3の合わせ面4を超えて、ピストン摺動方向におけるクランクシャフト側に延伸されているので、ピストンストローク長を延ばして内燃機関1の排気量を増大させることができる。
また、前方シリンダ4および後方シリンダ5のシリンダ長さを長くすることにより排気量を増大させても、前方シリンダ4を下ケース半体側に向かって延長させたので、ケース合わせ面4からのシリンダ4の上端部までの高さが、排気量の変更前と比べて高くなることがないので、内燃機関の大型化を防止することができる。
さらに、シリンダスリーブ部16の下端部16aが、下ケース半体3の内壁面3aよりも内側に突出するのに対応して、第1オイルジェット60を取り付けるための第1オイルジェット取付部40を下ケース半体3の内側に突出するように形成したので、第1オイルジェット取付部40に取り付けられた第1オイルジェット60から噴射されて前方シリンダ4やピストン14に供給されるオイルが、シリンダスリーブ部16の下端部16aにより妨げられることがないので、排気量を増大させるためにシリンダ形状を変更しても、前方シリンダ4やピストン14へのオイルの供給を阻害することがない。さらに、第1オイルジェット取付部40は半ケース半体3の内壁面3aから突出して形成されているので、第1オイルジェット60と前方シリンダ4との間の距離を縮めてオイル供給効率を高めることができる。
また、第1オイルジェット取付部40、第2オイルジェット取付部45および第3ジェット取付部50内に、オイル供給通路41、46、51が、クランクシャフト12の軸方向に平行して形成されているので、第1オイルジェット60、第2オイルジェット70および第3オイルジェット80のそれぞれに、オイルを供給する経路を単純化することができる。
さらに、第1オイルジェット60のオイル噴射孔64は、前方シリンダ4のシリンダスリーブ部16の下端部16aを跨ぐように配置されるので、潤滑油をピストン14に直接当てることが容易になり、ピストン14の冷却効率が向上する。
さらにまた、第1オイルジェット60、第2オイルジェット70および第3オイルジェット80のそれぞれにおいて、オイル噴射孔64、74、84をそれぞれ複数形成して、オイル噴射孔64、74、84からのオイルの噴射角度は全て異なるように配置されるので、ピストン14の裏側の一面に偏りなくオイルを当てることができ、ピストン14の冷却効率を向上させることができる。
また、第1オイルジェット60、第2オイルジェット70、第3オイルジェット80は、それぞれボルト66、76、86により着脱自在に取り付けられているので、ピストン14の形状や種別に応じてオイルジェットを取り替えて対応することが可能となる。
さらに、ボルト66、76、86が、それぞれの第1オイルジェット60、第2オイルジェット70、第3オイルジェット80と第1オイルジェット取付部40、第2オイルジェット取付部45、第3オイルジェット取付部50を貫通して内壁面の内部まで達するほど長く設定されているので、第1オイルジェット60、第2オイルジェット70、第3オイルジェット80にかかる油圧に対して充分な締結力を与えることができる。
また、下ケース半体3の第1オイルジェット取付部40に下方に切り欠いた切欠き部43が形成されているので、下ケース半体3の重量を軽減することができる。
さらにまた、オイルポンプユニット33から第1オイルジェット60に至るまでのオイル通路を単純化することができる。
1…内燃機関、2…上ケース半体、2b…前側シリンダブロック、2c…後側シリンダブロック、3…下ケース半体、3a…内壁面、4…合わせ面、5…前方シリンダ、6後方シリンダ、
12…クランクシャフト、16…シリンダスリーブ部、16b…下端部、
40…第1オイルジェット取付部、40a…内壁面、41…オイル供給通路、42…オイル通路、43…切欠き部、
60…第1オイルジェット、63…オイル噴射孔、65…ボルト、65a…一端、R…クランクケース。

Claims (7)

  1. 上ケース半体(2)と下ケース半体(3)からなり、前記上ケース半体(2)と前記下ケース半体(3)の合わせ面(4)においてクランクシャフト(12)を回転自在に支持するクランクケース(R)と、
    内部にピストン(14)が摺動されるシリンダ(5,6)が、前記合わせ面(4)に対して傾斜して形成されたシリンダブロック(2b、2c)を備え、
    前記シリンダブロック(2b、2c)が前記上ケース半体(2)と一体に形成された車両用内燃機関において、
    前記上ケース半体(2)のシリンダスリーブ部(16)の下端部(16a)が、前記合わせ面(4)を超えて前記ピストン摺動方向に延出され
    前記下ケース半体(3)の内壁面のうち、前記上ケース半体(2)と前記下ケース半体(3)を一体に組み付けた際に前記上ケース半体(2)の前記シリンダスリーブ部(16)の前記下端部(16a)に連続する内壁面(3a)に、オイルジェット(60)を取り付けるオイルジェット取付部(40)を突出形成したことを特徴とする車両用内燃機関。
  2. 前記オイルジェット(60)にオイルを供給するオイル供給通路(41)が、前記オイルジェット取付部(40)内に前記クランクシャフト(12)の軸方向に平行して形成されたことを特徴とする請求項1記載の車両用内燃機関。
  3. 前記オイルジェット(60)に設けられたオイル噴射孔(63)は、前記シリンダスリーブ部(16)の前記下端部(16a)を跨ぐように前記シリンダスリーブ部(16)の内側に延長されることを特徴とする請求項2に記載の車両用内燃機関。
  4. 前記オイル噴射孔(63)は複数形成され、該オイル噴射孔(63)の噴射角度は全て異なるように配置されることを特徴とする請求項3に記載の車両用内燃機関。
  5. 前記オイルジェット(60)は、前記オイルジェット取付部(40)に締結部材(66)によって着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の車両用内燃機関。
  6. 前記締結部材(66)の一端(66a)は、前記オイルジェット(60)を貫通し、前記オイルジェット取付部(40)の壁面(40a)から離隔した前記オイルジェット取付部(40)の内部まで達することを特徴とする請求項5に記載の車両用内燃機関。
  7. 前記オイルジェット取付部(40)内の前記オイル供給通路(41)と前記下ケース半体(3)の前記内壁面(3a)との間には、下方に向かって切欠部(43)が形成されることを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の車両用内燃機関。
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