JP5961974B2 - 虚像現出装飾体の製造方法 - Google Patents
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Description
また、液状体を吐出する吐出ヘッドを備え、吐出した液滴を被描画媒体の任意の位置に着弾させることによって、被描画媒体上に任意の画像などを描画する描画装置(液滴吐出装置)が知られている。例えばインクジェット方式の吐出ヘッドを備える描画装置(液滴吐出装置)は、所定の量のインクを所定の位置に精度よく配置することができる。配置したインクを硬化させることによって、精密な形状を有する機能膜や、微細な画像などを形成することができる。光学材料を含む液状体を吐出して、レンズを形成することもできる。
しかしながら、複数の画像表示領域を備える虚像現出装飾体において、隣り合う画像表示領域に形成される虚像は同じ虚像とは限らない。異なる虚像が並ぶ場合、各虚像の背景濃度が不均一になるという課題があった。例えば文字の虚像を形成する場合には、文字の背景の階調が、文字を構成している画素ドットの数によって影響を受ける。文字を構成する画素ドットの数は文字ごとに異なる。このため、異なる文字が並ぶ場合、各文字の背景濃度が不均一になるという課題があった。
画像表示部には、配設されたレンズ体の間に、透過する光が集光されない部分が存在する。当該部分をレンズ体間部と表記する。レンズ体を透過することで集光される光によって、画素ユニットの虚像が形成される。レンズ体間部を透過した光は、虚像の階調に影響をあたえる。レンズ体間部を透過する光は、画素ユニットにおけるレンズ体を介して視認できる部分以外の部分からの光である。レンズ体間部を透過する光の光量は、画素ユニットの画像を構成する画素ドットにおけるレンズ体を介して視認できる部分以外の部分に配設された画素ドットの影響を受ける。虚像の画像部分は、レンズ体を介して視認される画素ドットであり、虚像の画像部分の階調は、略画素ドット自体の階調である。虚像の背景部分は、レンズ体を介して視認される画素ユニットの背景部分であり、虚像の背景部分の階調は、略画素ユニットの背景部分の階調である。多くの場合、画素ユニットの画像は、薄い階調の背景色の中に濃い階調の画素ドットを配置して形成される。このため、レンズ体間部を透過した光の影響による虚像の階調差は、虚像の中の背景部分に顕著に現れる。したがって、虚像の背景部分の階調は、画素ユニットにおける画素ドットの数によって、異なる階調となる。言い換えると、画像表示部に形成される虚像の階調は、当該画像表示部のユニット集合体を構成する画素ドットの総数に依存して定まる階調となる。
ユニット集合体における画素ドットの総数を、基準ユニット集合体における画素ドットの総数に近づけるように補正することで、画像表示部に形成される虚像の階調を、基準ユニット集合体を備える画像表示部に形成される虚像の階調に近づけることができる。
これらにより、ユニット集合体における画素ドットの総数を補正することによる画素ドットの総数の変化を、少なくすることができる。すなわち、ユニット集合体における画素ドットの総数を補正することによる、画像表示部に現出する虚像の階調の変化量を小さくすることができる。
追加画素ドットは、単独で存在する状態では、レンズ体を介しても視認され難い。しかし、近くに位置する画素ユニットにおいて、略同じ位置に追加画素ドットが配設されると、複数の追加画素ドットがかたまって見えるため、視認されやすくなる。画素ユニットは規則的に配列されているため、追加画素ドットが規則的に配列されると、画素ユニットにおいて、略同じ位置に追加画素ドットが配設される可能性が高くなる。追加画素ドットが規則的に配列されることを抑制することで、追加画素ドットが規則的に配列されることに起因して追加画素ドットが視認されやすくなることを、抑制することができる。
削減画素ドットとして選択されて画素ドットが省略された部分は、単独で存在する状態では、レンズ体を介しても視認され難い。しかし、近くに位置する画素ユニットにおいて、略同じ位置の画素ドットが省略されると、画素ドットが省略された部分がかたまって見えるため、視認されやすくなる。画素ユニットは規則的に配列されているため、削減画素ドットの位置が規則的に選択されると、複数の画素ユニットにおいて、略同じ位置の画素ドットが省略される可能性が高くなる。削減画素ドットの位置が規則的に選択されることを抑制することで、削減画素ドットの位置が規則的に選択されることに起因して画素ドットが省略された部分が視認されやすくなることを、抑制することができる。
追加画素ドットは、単独で存在する状態では、レンズ体を介しても視認され難い。しかし、近くに位置する画素ユニットにおいて、略同じ位置に追加画素ドットが配設されると、複数の追加画素ドットがかたまって見えるため、視認されやすくなる。画素ユニットは規則的に配列されているため、追加画素ドットが規則的に配列されると、画素ユニットにおいて、略同じ位置に追加画素ドットが配設される可能性が高くなる。追加画素ドットが規則的に配列されることを抑制することで、追加画素ドットが規則的に配列されることに起因して追加画素ドットが視認されやすくなることを、抑制することができる。
削減画素ドットとして選択されて画素ドットが省略された部分は、単独で存在する状態では、レンズ体を介しても視認され難い。しかし、近くに位置する画素ユニットにおいて、略同じ位置の画素ドットが省略されると、画素ドットが省略された部分がかたまって見えるため、視認されやすくなる。画素ユニットは規則的に配列されているため、削減画素ドットの位置が規則的に選択されると、複数の画素ユニットにおいて、略同じ位置の画素ドットが省略される可能性が高くなる。削減画素ドットの位置が規則的に選択されることを抑制することで、削減画素ドットの位置が規則的に選択されることに起因して画素ドットが省略された部分が視認されやすくなることを、抑制することができる。
画像表示部には、配設されたレンズ体の間に、透過する光が集光されない部分が存在する。当該部分をレンズ体間部と表記する。レンズ体を透過することで集光される光によって、画素ユニットの虚像が形成される。レンズ体間部を透過した光は、虚像の階調に影響をあたえる。レンズ体間部を透過する光は、画素ユニットにおけるレンズ体を介して視認できる部分以外の部分からの光である。レンズ体間部を透過する光の光量は、画素ユニットの画像を構成する画素ドットにおけるレンズ体を介して視認できる部分以外の部分に配設された画素ドットの影響を受ける。虚像の画像部分は、レンズ体を介して視認される画素ドットであり、虚像の画像部分の階調は、略画素ドット自体の階調である。虚像の背景部分は、レンズ体を介して視認される画素ユニットの背景部分であり、虚像の背景部分の階調は、略画素ユニットの背景部分の階調である。多くの場合、画素ユニットの画像は、薄い階調の背景色の中に濃い階調の画素ドットを配置して形成される。このため、レンズ体間部を透過した光の影響による虚像の階調差は、虚像の中の背景部分に顕著に現れる。したがって、虚像の背景部分の階調は、画素ユニットにおける画素ドットの数によって、異なる階調となる。このように、画像表示部に形成される虚像の階調は、当該画像表示部のユニット集合体を構成する画素ドットの総数に依存して定まる階調となる。
ユニット集合体には、ユニット集合体における画素ドットの総数を、基準ユニット集合体における画素ドットの総数に近づけるように補正するための追加画素ドットが配設されている。追加画素ドットを配設して、ユニット集合体における画素ドットの総数を、基準ユニット集合体における画素ドットの総数に近づけるように補正することで、画像表示部に形成される虚像の階調を、基準ユニット集合体を備える画像表示部に形成される虚像の階調に近づけることができる。
画像表示部には、配設されたレンズ体の間に、透過する光が集光されない部分が存在する。当該部分をレンズ体間部と表記する。レンズ体を透過することで集光される光によって、画素ユニットの虚像が形成される。レンズ体間部を透過した光は、虚像の階調に影響をあたえる。レンズ体間部を透過する光は、画素ユニットにおけるレンズ体を介して視認できる部分以外の部分からの光である。レンズ体間部を透過する光の光量は、画素ユニットの画像を構成する画素ドットにおけるレンズ体を介して視認できる部分以外の部分に配設された画素ドットの影響を受ける。多くの場合、画素ユニットの画像は、薄い階調の背景色の中に濃い階調の画素ドットを配置して形成される。したがって、画素ドットの数が減少すると、画素ユニットに形成される虚像の階調は、より薄い階調となる。
一部の画素ドットが削除された画素減少ユニットが存在するユニット集合体では、画素減少ユニットが存在しないユニット集合体にくらべて、レンズ体を介して視認できる部分以外の部分に配設された画素ドットの数が減少する。これにより、画素減少ユニットが存在することで、画素減少ユニットが存在しない場合にくらべて、画像表示部に形成される虚像の階調を、より薄い階調にすることができる。ユニット集合体に含まれる画素減少ユニットの数によって、画像表示部に形成される虚像の階調を調整することができる。
最初に、液滴吐出装置1について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。図1(a)は、液滴吐出装置全体の概略構成を示す外観斜視図であり、図1(b)は、液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図である。
X軸方向に移動させるワークWと、Y軸方向に移動させる液滴吐出ヘッド20とを相対的に制御することにより、ワークW上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する描画などを行うことが可能である。
Y軸方向の液滴の配置ピッチを小さくするためには、複数の液滴吐出ヘッド20を、Y軸方向における吐出ノズル24の位置を互いにずらしてX軸方向に並べてもよいし、3列以上のノズル列を備える液滴吐出ヘッドを用いてもよい。もちろん、製造可能な範囲であれば、ノズルピッチが小さい液滴吐出ヘッドを用いることもできる。
次に、液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24と、それぞれの吐出ノズル24から吐出された液滴の着弾位置と、の関係について、図2を参照して説明する。図2は、吐出ノズルと、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴の着弾位置と、の関係を示す説明図である。図2(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図であり、図2(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図2(c)は、液滴を吐出走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図2(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図である。図2に示したX軸方向及びY軸方向は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸方向又はY軸方向と一致している。X軸方向が吐出走査方向であって、図2に示した矢印aの方向に吐出ノズル24(液滴吐出ヘッド20)を相対移動させながら、任意の位置において機能液の液滴を吐出することによって、X軸方向の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
次に、画素ユニットを有する画素集合体、及びマイクロレンズアレイを備える虚像現出装飾体の構成について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、虚像現出装飾体の構成を示す模式図である。図3(a)は、虚像現出装飾体の構成の要部を示す断面図であり、図3(b)は、虚像現出装飾体に形成される虚像を示す模式平面図である。図4は、虚像現出装飾体を構成する要素の構成を示す模式図である。図4(a)は、虚像現出装飾体のレンズアレイの構成を示す平面図であり、図4(b)は、レンズアレイの拡大平面図であり、図4(c)は、虚像現出装飾体の画素集合体の構成を示す平面図であり、図4(d)は、画素集合体の拡大平面図であり、図4(e)は、虚像現出装飾体のレンズアレイと画素集合体との構成を示す平面図であり、図4(f)は、レンズアレイと画素集合体との拡大平面図である。
画素集合体71には、例えば、45行×45列で、2025個の画素ユニット72が形成されている。ピッチP2は、例えば176μmである。
虚像ユニット76の端においては、画素集合体71が有する画素ユニット72の行又は列における端の行又は列を構成する画素ユニット72の中心位置は、マイクロレンズアレイ61が有するマイクロレンズ62の行又は列における端の行又は列を構成するマイクロレンズ62の中心位置と端から2番目の行又は列を構成するマイクロレンズ62の中心位置との中点に位置する。
画素集合体71が、ユニット集合体に相当する。マイクロレンズ62が、レンズ体に相当する。マイクロレンズアレイ61が、レンズ集合体に相当する。虚像ユニット76が、画像表示部に相当する。
次に、虚像現出装飾体51が備える画素ユニット72の構成について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、虚像現出装飾体における画素ユニットの構成を示す模式図である。図5(a)は、虚像現出装飾体における、画素ユニットを備える画素集合体の構成を示す平面図であり、図5(b)は、画素集合体における、画素ユニットの構成を示す平面図である。図6は、画素ユニットの構成を示す説明図である。図6(a)、(b)、(c)、及び(d)は、画素ユニットを画素ドットで示した説明図であり、図6(e)、(f)、(g)、及び(h)は、画素ユニットを画素ドット区画で示した説明図である。
図6(c)に示したように、画素ユニット72cは、15個の画素ドット75が所定の位置関係に配設されることによって形成されている。図6(g)に示すように、画素ユニット72cは、15個の画素区画751aが所定の相対位置に配設されて形成されている。画素ユニット72cが形成されている画素ユニット領域721cには、241個の、背景区画751bが存在する。
図6(d)に示したように、画素ユニット72dは、18個の画素ドット75が所定の位置関係に配設されることによって形成されている。図6(h)に示すように、画素ユニット72dは、18個の画素区画751aが所定の相対位置に配設されて形成されている。画素ユニット72dが形成されている画素ユニット領域721dには、238個の、背景区画751bが存在する。
次に、画素集合体71における画素ドット75の数を補正する画素ドット数補正工程について、図7、図8、及び図9を参照して説明する。図7は、画素ドット数を補正する過程を示す図である。図7(a)は、画素ドット数補正工程を示すフローチャートであり、図7(b)は、画素ドット数を補正する過程で用いる画素ドットの数などを示す図である。図8は、補正画素ドットの位置をランダムに定めるためのマスクの例を示す説明図である。図8(a)は、ランダムディザマスクの例を示す図であり、図8(b)は、(a)に示したランダムディザマスクの拡大図であり、図8(c)は、フィボナッチ数列を用いた非重複螺旋配置の例を示す図である。図9は、画素ドット数を補正した画素ユニットの例を示す説明図である。図9(a)は、基準画素集合体の画素ユニットの例を示す説明図であり、図9(b)は、画素ドットを減少させた画素集合体の画素ユニットの例を示す説明図であり、図9(c)は、画素ドットを増加させた画素集合体の画素ユニットの例を示す説明図であり、図9(d)は、画素ドットを減少させた画素集合体の画素ユニットの例を示す説明図である。
図7(b)に示したV1は、画素ユニット72における画素ドット75(画素区画751a)の数である。図6を参照して説明したように、画素ユニット72a、画素ユニット72b、画素ユニット72c、及び画素ユニット72dは、16個、18個、15個、又は18個の画素ドット75(画素区画751a)を有している。
図7(b)に示したV2は、画素集合体71における画素ドット75(画素区画751a)の数である。画素集合体71は、2025個の画素ユニット72を備えている。V2=V1×2025である。画素集合体71a、画素集合体71b、画素集合体71c、及び画素集合体71dのV2は、32400個、36450個、30375個、又は36450個である。
図7(b)に示したV3は、画素集合体71における画素ドット区画751(画素ドット75を配置可能な位置)の数である。画素ユニット72は16行16列の画素ドット区画751を備え、画素集合体71は45行45列の画素ユニット72を備えるため、V3は、各画素集合体71において、518400個である。
図7(b)に示したV5は、画素集合体71における画素区画751aの占有率(%)である。V5=V2/V3×100である。画素集合体71a、画素集合体71b、画素集合体71c、及び画素集合体71dのV5は、6.25%、7.03%、5.86%、又は7.03%である。
画素集合体71aが、基準ユニット集合体に相当する。
図7(b)に示したV6は、画素集合体71における画素区画751aの占有率(%)(V5)の、基準画素集合体として選択した画素集合体71aにおける画素区画751aの占有率(%)(V5)との差である。画素集合体71b、画素集合体71c、及び画素集合体71dのV6は、+0.78%、−0.39%、又は+0.78%である。
図7(b)に示したV7は、画素集合体71における画素区画751aの占有率(%)の基準画素集合体における占有率(%)との差であるV6を階調の差に換算したものであり、画素集合体71の階調と基準画素集合体の階調との階調差である。上述したように、518400個の画素ドット区画751が全て画素区画751aの場合から、518400個の画素ドット区画751が全て背景区画751bの場合までを256階調にすると、V7=V6×256/100である。画素集合体71b、画素集合体71c、及び画素集合体71dのV7は、+2、−1、又は+2である。
基準画素集合体より画素区画751aの占有率(%)(V5)が小さい場合は、階調差V7を補正するために、背景区画751bの一部を、画素区画751aにする。背景区画751bを画素区画751aに変更した画素ドット区画751を補正画素区画752a(図9(c)参照)と表記する。
図7(b)に示したV8は、階調差V7を補正するための補正階調の計算値である。画素集合体71における補正画素区画752aの数は、階調差(V7)と、1階調の階調差に相当する画素区画751a(画素ドット75)の数(V4)と、の積である。補正画素区画752aの位置を無作為に選択した場合、当該位置が画素区画751aである場合がある。補正階調(V8)の値としては、補正画素区画752aの位置として選択した位置が画素区画751aである場合を除いて、階調差(V7)を補正できる値を求める。この場合、V8=(V4×V7)×(V3/(V3−V2))/V4である。画素集合体71cは、V2が30375個であり、画素集合体71aのV2より少ない。画素集合体71cにおけるV8は、V8=(2025×1)×(518400/(518400−30375))/2025=1.062である。図7(b)において数字の前に付けた「+」は、画素区画751aを増加させる場合であることを示している。計算においては、V7は、図7(b)に示した数字の絶対値を用いている。
図7(b)に示したV8は、階調差V7を補正するための補正階調の計算値である。画素集合体71における補正背景区画752bの数は、階調差(V7)と、1階調の階調差に相当する画素区画751a(画素ドット75)の数(V4)と、の積である。補正背景区画752bの位置を無作為に選択した場合、当該位置が背景区画751bである場合がある。補正階調(V8)の値としては、補正背景区画752bの位置として選択した位置が背景区画751bである場合を除いて、階調差(V7)を補正できる値を求める。この場合、V8=(V4×V7)×(V3/V2)/V4である。画素集合体71bは、V2が36450個であり、画素集合体71aより多い。画素集合体71bにおけるV8は、V8=−(2025×2)×(518400/36450))/2025=−28.444である。数字の前に付けた「−」は、画素区画751aを減らす場合であることを示している。
画素集合体71dにおけるV8も、V8=−(2025×2)×(518400/36450))/2025=−28.444である。計算においては、V7は、図7(b)に示した数字の絶対値を用いている。
画素集合体71bにおけるV9は、V8=−28.444から、V9=−28とする。画素集合体71dにおけるV9も、V8=−28.444から、V9=−28とする。画素集合体71cにおけるV9は、V8=1.062から、V9=1とする。
配置する点の数を、配置可能な点の数に対して、例えば1/256にすることで、256階調の1階調に相当するランダムマスクを形成することができる。画素集合体71cにおいては、V9=1である。画素集合体71cの画素ドット75の数を補正するためのランダムマスクは、V3=518400個所の位置に対して、518400/256=2025個の点の位置がランダムに配置されたマスクである。
上述したように、虚像現出装飾体51は、基材53と、マイクロレンズアレイ61と、画素集合体71とを備えている。マイクロレンズアレイ61は、マイクロレンズ62が格子状にピッチP1の等ピッチ間隔で並べられて形成されている。画素集合体71は、画素ユニット72がピッチP2の等ピッチ間隔で並べられて形成されている。1個のマイクロレンズ62を介して、画素ユニット72の一部が虚像として視認されることで、虚像ユニット76のマイクロレンズアレイ61を介して、画素ユニット72が拡大された画素虚像73が視認される。
図7(b)に示したV11は、ランダムマスクによる補正後(合成済)の画素配置図での、画素集合体71における、画素区画751aの占有率である。画素集合体71cにおいては、V11=V10/V3=32281/518400×100=6.23%である。当該占有率は、画素集合体71aにおける画素区画751aの占有率V5=6.25に近いに数値に補正されている。
画素集合体71bは、V2が36450個であり、画素集合体71aのV2より多い。図9(b)に示すように、文字を構成する画素区画751aの一部が、補正背景区画752b(背景区画751b)となっている。すなわち、画素ユニット72における画素ドット75が減少している。図9(d)に示した画素集合体71dも同様である。画素ユニット72における補正背景区画752bの位置は、ランダムマスクによって定まり、規則性が実質的にない位置である。
図7(b)に示したV11は、画素集合体71bにおいては、V11=V10/V3=32463/518400×100=6.26%である。当該占有率は、画素集合体71aにおける画素区画751aの占有率V5=6.25に近いに数値に補正されている。画素集合体71dにおける画素区画751aの占有率も同様である。
画素ドット75が16個又は17個に調整された画素ユニット72bや画素ユニット72dが、画素減少ユニットに相当する。
(1)画素集合体71cのように基準画素集合体より画素区画751aの占有率(%)(V5)が小さい画素集合体71においては、補正画素区画752aが形成される。補正画素区画752aが形成されることで、画素集合体71が備える画素区画751aが増加するため、当該画素集合体71の階調を、基準画素集合体の階調に近づけることができる。
ピッチP1>ピッチP2の場合、形成される虚像は、画素集合体の位置より沈んで(奥側に)見える。ピッチP1<ピッチP2の場合、形成される虚像は、画素集合体の位置より浮かんで(手前側に)見える。
Claims (6)
- 画素ユニットが規則的に2次元配列されたユニット集合体と、複数のレンズ体のそれぞれのレンズ体が前記画素ユニットの位置と関連付けられた位置に配設されたレンズ集合体と、を備える画像表示部を複数備える虚像現出装飾体の製造方法であって、
前記画素ユニットは、所定の位置関係に配置された画素ドットを備え、
前記虚像現出装飾体が備える複数の前記画像表示部のひとつが備える前記ユニット集合体を基準ユニット集合体とし、
前記基準ユニット集合体以外のユニット集合体における前記画素ドットの総数を、前記基準ユニット集合体における前記画素ドットの総数に近づけるように補正する補正工程を有し、
前記ユニット集合体に、追加画素ドットを配置することで、前記ユニット集合体における前記画素ドットの数を増加させることによって、前記ユニット集合体における前記画素ドットの総数を補正することを特徴とする虚像現出装飾体の製造方法。 - 画素ユニットが規則的に2次元配列されたユニット集合体と、複数のレンズ体のそれぞれのレンズ体が前記画素ユニットの位置と関連付けられた位置に配設されたレンズ集合体と、を備える画像表示部を複数備える虚像現出装飾体の製造方法であって、
前記画素ユニットは、所定の位置関係に配置された画素ドットを備え、
前記虚像現出装飾体が備える複数の前記画像表示部のひとつが備える前記ユニット集合体を基準ユニット集合体とし、
前記基準ユニット集合体以外のユニット集合体における前記画素ドットの総数を、前記基準ユニット集合体における前記画素ドットの総数に近づけるように補正する補正工程を有し、
前記ユニット集合体が備える前記画素ユニットの一部を、前記画素ユニットを構成する前記画素ドットの一部が削除された画素減少ユニットにすることで、前記ユニット集合体における前記画素ドットの数を減少させることによって、前記ユニット集合体における前記画素ドットの総数を補正することを特徴とする、請求項1に記載の虚像現出装飾体の製造方法。 - 前記虚像現出装飾体は3個以上の前記画像表示部を備え、
3個以上の前記画像表示部における、少なくともひとつの前記画像表示部においては、前記ユニット集合体に、追加画素ドットを配置することで、前記ユニット集合体における前記画素ドットの数を増加させることによって、前記ユニット集合体における前記画素ドットの総数を補正し、少なくともひとつの前記画像表示部においては、前記ユニット集合体が備える前記画素ユニットの一部を、前記画素ユニットを構成する前記画素ドットの一部が削除された画素減少ユニットにすることで、前記画素ドットの数を減少させることによって前記画素ドットの総数を補正することを特徴とする、請求項1または2に記載の虚像現出装飾体の製造方法。 - 前記追加画素ドットの前記ユニット集合体における配設位置、又は前記削減画素ドットとして選択する前記画素ドットの前記ユニット集合体における位置の少なくとも一方を、ランダムディザパターンに基づいて決定することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の虚像現出装飾体の製造方法。
- 前記追加画素ドットの前記ユニット集合体における配設位置、又は前記削減画素ドットとして選択する前記画素ドットの前記ユニット集合体における位置の少なくとも一方を、フィボナッチ数列に基づくパターンによって決定することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の虚像現出装飾体の製造方法。
- 液状体を液滴として吐出し、被描画媒体上に着弾させることによって、前記被描画媒体上に前記液状体を配置する液滴吐出装置を用いて、前記画素ドットの材料を配置することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の虚像現出装飾体の製造方法。
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JP2011233665A JP5961974B2 (ja) | 2011-10-25 | 2011-10-25 | 虚像現出装飾体の製造方法 |
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