JP5899797B2 - 虚像現出装飾体の製造方法、及び虚像現出装飾体 - Google Patents
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Description
特許文献1には、レンズ状集光素が、10<=線数<=70を満たす紗体を形成する紗線によってできた升目を単位として形成されており、画素(画素ユニット)が、上記紗体の線数未満の線数からなる紗体を形成する紗線によってできた升目を単位として形成されており、拡大虚像を画素(画素ユニット)層の上方に出現させることができる虚像現出装飾体が開示されている。また、レンズ状集光素が、10<=線数<=70を満たす紗体を形成する紗線によってできた升目を単位として形成されており、画素(画素ユニット)が、上記紗体の線数を超える線数からなる紗体を形成する紗線によってできた升目を単位として形成されており、拡大虚像を画素(画素ユニット)層の下方に出現させることができる虚像現出装飾体が開示されている。
最初に、液滴吐出装置1について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。図1(a)は、液滴吐出装置全体の概略構成を示す外観斜視図であり、図1(b)は、液滴吐出装置が備える液滴吐出ヘッドの概略構成を示す外観斜視図である。
X軸方向に移動させるワークWと、Y軸方向に移動させる液滴吐出ヘッド20とを相対的に制御することにより、ワークW上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する描画などを行うことが可能である。
Y軸方向の液滴の配置ピッチを小さくするためには、複数の液滴吐出ヘッド20を、Y軸方向における吐出ノズル24の位置を互いにずらしてX軸方向に並べてもよいし、3列以上のノズル列を備える液滴吐出ヘッドを用いてもよい。もちろん、製造可能な範囲であれば、ノズルピッチが小さい液滴吐出ヘッドを用いることもできる。
次に、液滴吐出ヘッド20の吐出ノズル24と、それぞれの吐出ノズル24から吐出された液滴の着弾位置と、の関係について、図2を参照して説明する。図2は、吐出ノズルと、それぞれの吐出ノズルから吐出された液滴の着弾位置と、の関係を示す説明図である。図2(a)は、吐出ノズルの配置位置を示す説明図であり、図2(b)は、液滴をノズル列の延在方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図2(c)は、液滴を吐出走査方向に直線状に着弾させた状態を示す説明図であり、図2(d)は、液滴を面状に着弾させた状態を示す説明図である。図2に示したX軸方向及びY軸方向は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸方向又はY軸方向と一致している。X軸方向が吐出走査方向であって、図2に示した矢印aの方向に吐出ノズル24(液滴吐出ヘッド20)を相対移動させながら、任意の位置において機能液の液滴を吐出することによって、X軸方向の任意の位置に液滴を着弾させることができる。
次に、画素ユニットを有する画素集合体、及びマイクロレンズアレイを備える虚像現出装飾体の構成について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、虚像現出装飾体の構成を示す模式図である。図3(a)は、虚像現出装飾体の構成の要部を示す断面図であり、図3(b)は、虚像現出装飾体に形成される虚像を示す模式平面図である。図4は、虚像現出装飾体を構成する要素の構成を示す模式図である。図4(a)は、虚像現出装飾体のレンズアレイの構成を示す平面図であり、図4(b)は、レンズアレイの拡大平面図であり、図4(c)は、虚像現出装飾体の画素集合体の構成を示す平面図であり、図4(d)は、画素集合体の拡大平面図であり、図4(e)は、虚像現出装飾体のレンズアレイと画素集合体との構成を示す平面図であり、図4(f)は、レンズアレイと画素集合体との拡大平面図である。
画素集合体71には、例えば、45行×45列で、2025個の画素ユニット72が形成されている。ピッチP2は、例えば176μmである。
虚像ユニット76の端においては、画素集合体71が有する画素ユニット72の行又は列における端の行又は列を構成する画素ユニット72の中心位置は、マイクロレンズアレイ61が有するマイクロレンズ62の行又は列における端の行又は列を構成するマイクロレンズ62の中心位置と端から2番目の行又は列を構成するマイクロレンズ62の中心位置との中点に位置する。
画素集合体71が、ユニット集合体に相当する。マイクロレンズ62が、レンズ体に相当する。マイクロレンズアレイ61が、レンズ集合体に相当する。
次に、虚像現出装飾体51が備える画素集合体71の構成、及び画素集合体71が備える画素ユニット72の構成について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、虚像現出装飾体における画素集合体の構成を示す模式図である。図5(a)は、虚像現出装飾体における、画素集合体の構成を示す平面図であり、図5(b)は、画素集合体における、画素ユニットの構成を示す平面図である。図6は、画素ユニットの構成を示す説明図である。図6(a)、(b)、(c)、及び(d)は、画素ユニットを画素ドットで示した説明図であり、図6(e)、(f)、(g)、及び(h)は、画素ユニットを画素ドット区画で示した説明図である。
図6(c)に示したように、画素ユニット72cは、15個の画素ドット75が所定の位置関係に配設されることによって形成されている。図6(g)に示すように、画素ユニット72cは、15個の画素区画751aが所定の相対位置に配設されて形成されている。画素ユニット72cが形成されている画素ユニット領域721cには、241個の、基材色区画751bが存在する。
図6(d)に示したように、画素ユニット72dは、18個の画素ドット75が所定の位置関係に配設されることによって形成されている。図6(h)に示すように、画素ユニット72dは、18個の画素区画751aが所定の相対位置に配設されて形成されている。画素ユニット72dが形成されている画素ユニット領域721dには、238個の、基材色区画751bが存在する。
次に、現出させる虚像における、画像の階調や背景の階調を調整した調整画素集合体について、図7を参照して説明する。調整画素集合体は、画素集合体71における画素ユニット72の数などを調整して形成する。図7は、調整画素集合体における画素ユニットの配置を示す説明図である。図7(a)は、階調の調整を実施していない画素集合体における画素ユニットの配置を示す説明図であり、図7(b)は、図7(a)に示した画素集合体において階調を調整した調整画素集合体における画素ユニットの配置を示す説明図である。図7(c)は、背景部分に背景色が配置されており、階調の調整を実施していない画素集合体における画素ユニットの配置を示す説明図であり、図7(d)、図7(e)、及び図7(f)は、図7(c)に示した画素集合体において階調を調整した調整画素集合体における画素ユニットの配置を示す説明図である。
図7(b)に示すように、画素集合体715は、略同数の画素ユニット72と、基材色ユニット745と、を備えている。したがって、画素集合体715は、画素集合体71が備える画素ユニット72の、半分の数の画素ユニット72を備えている。画素集合体715を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の階調は、画素集合体71を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の階調の、略50%である。
画素ユニット74は、画素ユニット領域726に形成されている。画素ユニット領域726は、画素ユニット領域721と同様に、画素ドット区画751が、16行×16列に配列されて形成されている。
背景色区画751cは、背景色に彩色された画素ドット区画751である。画素ユニット領域726において、画素区画751a以外の画素ドット区画751は、背景色区画751cである。画素集合体714を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の背景部分は、マイクロレンズ62を介して形成された背景色区画751cの一部分の虚像の集合体である。画素集合体714を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の背景部分の色調は、略背景色区画751cの色調であり、階調は、略背景色区画751cの階調である。
背景色ユニット747は、画素ユニット領域727に形成されている。画素ユニット領域727は、背景色区画751cを備えている。画素ユニット領域727は、背景色区画751cが、16行×16列に配列されて形成されている。すなわち、画素ユニット領域727は、画素区画751aを備えておらず、画素ドット75が配置されない領域である。言い換えると、背景色ユニット747は、画素ユニット74から画素ドット75を削除したものである。画素集合体716における背景色ユニット747が、背景色画素ユニットに相当する。
画素集合体716を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の背景部分は、マイクロレンズ62を介して形成された、画素ユニット74における背景部分の一部分の虚像、及び背景色ユニット747の一部分の虚像の集合体である。画素ユニット74における背景部分は、背景色区画751cである。背景色ユニット747は、全面が背景色区画751cである。したがって、画素集合体716を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の背景部分は、マイクロレンズ62を介して形成された背景色区画751cの一部分の虚像の集合体である。画素集合体716を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の背景部分の色調は、略背景色区画751cの色調であり、階調は、略背景色区画751cの階調である。
画素ユニット74は、画素ユニット領域726に形成されている。上述したように、画素ユニット領域726は、画素ドット区画751が、16行×16列に配列されて形成されている。画素ユニット領域726は、画素区画751aと、背景色区画751cとを、備えている。
基材色ユニット745は、画素ユニット領域725に形成されている。上述したように、画素ユニット領域725は、基材色区画751bを備えており、基材色区画751bが、16行×16列に配列されて形成されている。画素ユニット領域725は、画素区画751aを備えておらず、画素ドット75が配置されない領域である。画素集合体717における基材色ユニット745が、基材面背景ユニットに相当する。
画素ユニット74は、画素ユニット領域726に形成されている。基材色ユニット745は、画素ユニット領域725に形成されている。背景色ユニット747は、画素ユニット領域727に形成されている。画素ユニット領域726は、画素区画751aと、背景色区画751cとを備えている。画素ユニット領域725は、基材色区画751bを備えている。画素ユニット領域727は、背景色区画751cを備えている。
画素ユニット領域725及び画素ユニット領域727には、画素区画751aが存在しないため、画素ドット75を形成するための液滴は配置されない。画素ユニット領域725では、背景色を形成するための液滴も配置されず、画素ドット75を形成するための液滴も配置されないため、基材53の表面がそのまま維持される。画素ユニット領域727では、背景色を形成するための液滴が配置され、画素ドット75を形成するための液滴は配置されないため、背景色の面がそのまま維持される。
画素集合体718における基材色ユニット745が、基材面背景ユニットに相当する。画素集合体718における基材色ユニット745及び背景色ユニット747が、背景色画素ユニットに相当する。
画素集合体718は、略同数の背景色ユニット747と、基材色ユニット745と、を備えており、背景色ユニット747の数と基材色ユニット745の数との合計の数に略等しい数の画素ユニット74を備えている。画素集合体718が備える背景色ユニット747と基材色ユニット745と画素ユニット74とにおいて、背景色ユニット747及び画素ユニット74は、75%を占めている。したがって、画素集合体718を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の背景部分の階調は、画素集合体714を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の背景部分の階調の、略75%である。
図7(f)に示した画素集合体718における基材色ユニット745の位置は、図示した範囲が狭いため、規則的に配列しているが、ランダムな位置に配置することが好ましい。基材色ユニット745をランダムな位置に配設することで、規則的に配置する場合にくらべて、画素虚像73における像部分の背景部分において、基材色ユニット745の虚像が分別されて視認される可能性を小さくすることができる。また、画素虚像73における像部分の背景部分に階調の斑ができることを抑制することができる。
次に、上述した画素集合体715などと一部の構成が異なる調整画素集合体について、図8を参照して説明する。図8は、ランダムディザマスクを用いて画素ユニットの位置を設定した画素集合体の説明図である。図8(a)は、ランダムディザマスクの説明図であり、図8(b)は、調整画素集合体における画素ユニットの配置を示す説明図である。
ランダムディザマスク81における黒点部82の位置は、ディザ法を用いて形成されたランダムディザパターンに基づいて、ランダムな位置に設定されている。
画素ユニット72は、画素ユニット領域721に形成されている。画素ユニット領域721は、画素区画751aを備え、画素ユニット72は、所定の相対位置に配設された画素区画751aに画素ドット75が配設されて形成されている。
基材色ユニット745は、画素ユニット領域725に形成されている。画素ユニット領域725は、基材色区画751bを備えている。画素ユニット領域725は、画素区画751aを備えておらず、画素ドット75が配置されない領域であり、基材色ユニット745は、画素ドット75が配設されない領域である。
ランダムディザマスク81は5%階調であり、画素集合体711は、画素集合体71が備える画素ユニット72の、5%の数の画素ユニット72を備えている。画素集合体711を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の階調は、画素集合体71を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の階調の、略5%である。
次に、上述した画素集合体715などと一部の構成が異なる調整画素集合体について、図9を参照して説明する。図9は、ランダムディザマスクを用いて画素ユニットの位置を設定した画素集合体の説明図である。図9(a)は、ランダムディザマスクの説明図であり、図9(b)は、調整画素集合体における画素ユニットの配置を示す説明図である。
ランダムディザマスク89における黒点部82の位置は、ディザ法を用いて形成されたランダムディザパターンに基づいて、ランダムな位置に設定されている。
画素ユニット72は、画素ユニット領域721に形成されている。画素ユニット領域721は、画素区画751aを備え、画素ユニット72は、所定の相対位置に配設された画素区画751aに画素ドット75が配設されて形成されている。
基材色ユニット745は、画素ユニット領域725に形成されている。画素ユニット領域725は、基材色区画751bを備えている。画素ユニット領域725は、画素区画751aを備えておらず、画素ドット75が配置されない領域であり、基材色ユニット745は、画素ドット75が配設されない領域である。
ランダムディザマスク89は95%階調であり、画素集合体719は、画素集合体71が備える画素ユニット72の、95%の数の画素ユニット72を備えている。画素集合体719を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の階調は、画素集合体71を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の階調の、略95%である。
(1)画素集合体715は、画素集合体71が備える画素ユニット72の、半分の数の画素ユニット72を備えている。画素集合体715を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の階調は、画素集合体71を備える虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の階調の、略50%である。このように、画素集合体71が備える画素ユニット72の数を調整することによって、虚像ユニット76に現出する画素虚像73における像部分(文字A)の階調を調整することができる。
ピッチP1>ピッチP2の場合、形成される虚像は、画素集合体の位置より沈んで(奥側に)見える。ピッチP1<ピッチP2の場合、形成される虚像は、画素集合体の位置より浮かんで(手前側に)見える。
Claims (6)
- 画素ドットが所定の位置関係に配置されて形成された画素ユニットが規則的に2次元配列されたユニット集合体と、複数のレンズ体のそれぞれのレンズ体が前記画素ユニットの位置と関連付けられた位置に配設されたレンズ集合体と、を備える虚像現出装飾体の製造
方法であって、
前記画素ドットを所定の位置に配設することによって前記画素ユニットの画像部分を形成して、前記ユニット集合体を形成するユニット集合体形成工程を有し、
前記ユニット集合体形成工程では、前記画素ドットの色調が前記画素ユニットの背景部分の色調である背景色画素ユニットを少なくとも1個含む前記ユニット集合体を形成し、
階調を調整することを特徴とする虚像現出装飾体の製造方法。 - 前記ユニット集合体形成工程では、前記背景色画素ユニットを、前記ユニット集合体におけるランダムな位置に配置することを特徴とする、請求項1に記載の虚像現出装飾体の製造方法。
- 前記画素ユニットの前記背景部分に背景色材を配置して、前記背景部分を形成する背景形成工程をさらに有し、
前記背景形成工程では、前記背景部分が前記画素ユニットを形成する基材の表面である基材面背景ユニットを、少なくとも1個形成することを特徴とする、請求項1又は2に記載の虚像現出装飾体の製造方法。 - 前記背景形成工程では、前記基材面背景ユニットを、前記ユニット集合体におけるランダムな位置に配置することを特徴とする、請求項3に記載の虚像現出装飾体の製造方法。
- 前記ユニット集合体における、前記背景色画素ユニット、又は前記基材面背景ユニットの少なくとも一方の配設位置を、ランダムディザパターンによって決定することを特徴とする、請求項4に記載の虚像現出装飾体の製造方法。
- 画素ドットが所定の位置関係に配置されて形成された画素ユニットが規則的に2次元配列されたユニット集合体と、複数のレンズ体のそれぞれのレンズ体が前記画素ユニットの位置と関連付けられた位置に配設されたレンズ集合体と、を備え、
前記ユニット集合体は、前記画素ドットの色調が前記画素ユニットの背景部分の色調である背景色画素ユニットを少なくとも1個含み、
階調が調整されていることを特徴とする虚像現出装飾体。
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