JP5961611B2 - 構造繊維と交絡させたタバコを含むファブリック - Google Patents

Description

関連出願の相互参照
本願は、2010年8月5日出願の米国仮出願第61/371,036号；2010年8月5日出願の米国仮出願第61/371,044号；および2011年3月14日出願の米国仮出願第61/452,402号の優先権を主張し、これらの各々の全体を参照により組み入れる。

技術分野
本開示は概して、タバコ交絡ファブリック（tobacco-entangled fabric）を形成するよう構造繊維と交絡させた無煙タバコを含む無煙タバコ製品に関する。このタバコ交絡ファブリックの製造方法および使用方法も記載されている。

背景
無煙タバコは、口の中に置く、燃焼させないタバコである。無煙タバコには、噛みタバコ、湿性無煙タバコ、スヌースおよび乾燥スナッフを含む様々なタイプのものが存在する。噛みタバコは、粗く刻んだタバコの葉であり、典型的には大きなポーチ様の包装物で包装され、その一切れまたはねじったものを使用する。湿性無煙タバコは、湿気を含む、より細かく刻まれたタバコであり、ほぐされた形態またはポーチ形態で提供され、典型的には丸缶で包装され、そのひとつまみまたはポーチを成人タバコ消費者の頬と歯茎の間に置いて使用する。スヌースは、熱処理された無煙タバコである。乾燥スナッフは、細かくすりつぶされたタバコであり、口内に置くかまたは鼻から使用するものである。

要旨
無煙タバコ材料および無煙タバコとは異なる組成を有する材料の構造繊維を含む無煙タバコ製品を記載する。構造繊維は、タバコ交絡ファブリックを形成するよう無煙タバコと交絡する網を形成する。タバコ交絡ファブリックは、少なくとも10重量パーセントの総オーブン揮発物含有量（overall oven volatiles content）を有することができる。いくつかの態様において、構造繊維は、不織布の網（nonwoven network）を形成する。いくつかの態様において、無煙タバコの繊維構造は、構造繊維と交絡している。無煙タバコ製品の製造方法も記載する。この方法は、無煙タバコを構造繊維と接触させる工程、および無煙タバコと構造繊維を交絡させてタバコ交絡ファブリックを形成する工程を包含する。タバコ交絡ファブリックは、少なくとも10重量パーセントの総オーブン揮発物含有量を有することができる。

包装された無煙タバコ製品は、湿気非透過性（moisture-tight）の内部空間を画定する容器および湿気非透過性の内部空間に置かれた本明細書に記載される少なくとも1片のタバコ交絡ファブリックを含み得る。

無煙タバコ製品の使用方法も記載する。この方法は、本明細書に記載される少なくとも1つのタバコ交絡ファブリックを含む容器を開封する工程、少なくとも1片のタバコ交絡ファブリックを取り出す工程、および取り出した片を成人タバコ消費者の口内に置く工程を包含する。無煙タバコ製品のいくつかの態様は、無煙タバコが繊維（例えば、綿、ポリエステル、ビスコース等）と共にニードル処理され、それによって無煙タバコが構造繊維内に固定されているが、それでもタバコ交絡ファブリックの外表面に露出している、タバコ交絡ファブリックを含み得る。さらに、記載するいくつかのシステムは、各片が実質的に類似の形状を有し、実質的に類似の既定分量のタバコを提供する、容器に包装された複数片のタバコ交絡ファブリックを含み得る。そのようなシステムにより、成人タバコ消費者は、同じ様な分量のタバコを受け取ることができ（例えば、無煙タバコ製品を各々口内に置くことによって）、同時に、無煙タバコがタバコ交絡ファブリックの外側に露出している（例えば、ポーチまたはポーチ材による妨げがない）という触感および香味の利益を享受することができる。

1つの局面においては、システムが提供される。そのようなシステムは、典型的には、内部空間を画定する蓋および基部を含む容器、ならびに複数片のニードル処理されたタバコ交絡ファブリックを含む。各片は、実質的に類似の形状および実質的に類似の分量の無煙タバコを有する。

いくつかの態様において、無煙タバコは、タバコ交絡ファブリックの少なくとも1つの外表面に沿って露出している。特定の態様において、タバコ交絡ファブリック片の各々は、複数の繊維層を含む。特定の態様において、各タバコ交絡ファブリック片は、各片の1つまたは複数の外表面に適用された1つまたは複数の香味ストリップを含む。特定の態様において、各タバコ交絡ファブリック片は、1つまたは複数の外表面にエンボス加工または刻印されたデザインを含む。

無煙タバコは、乾燥または湿性無煙タバコであり得る。いくつかの態様において、無煙タバコは、約30重量%から約61重量%のオーブン揮発物含有量を有する湿性無煙タバコである。他の態様において、無煙タバコは、2%から15%の間のオーブン揮発物含有量を有する乾燥スナッフである。いくつかの態様において、無煙タバコは、15%から57%の間のオーブン揮発物含有量を有するスヌースである。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリックは、約4重量%から約61重量%の総オーブン揮発物含有量を有する。特定の態様において、構造繊維は、綿である。いくつかの態様において、構造繊維は、2.9 oz.精製綿（cotton batting）から得られるものである。特定の態様において、タバコ交絡ファブリックは、複数の構造繊維層を含む。特定の態様において、タバコ交絡ファブリックは、複数の無煙タバコ層を含む。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリックは、裏当て材をさらに含む。代表的な裏当て材は、スクリムである。

タバコ交絡ファブリックは、香味付けすることができる。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリックは、切断して成形される。代表的な形状には、楕円形、細長楕円形、半円形、正方形、長方形、細長長方形、丸縁長方形、フットボール形状、ブーメラン形状、涙形状、コンマ形状、蝶ネクタイ形状、またはピーナツ形状が含まれるがこれらに限定されない。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリック片は、エンボス加工される。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリックには、ミシン目が入れられる。

さらに別の局面において、口内で使用するためのタバコ交絡ファブリックを製造するニードル法が提供される。そのような方法は、典型的には、無煙タバコを構造繊維と共にニードル処理し、タバコを繊維内に固定する工程を包含する。いくつかの態様において、穿刺密度（puncture density）は、約100 ppsi（1平方インチあたりの刺突数）から約2000 ppsiの間（例えば、約400 ppsiから約800 ppsiの間）である。

さらに別の局面において、タバコ交絡ファブリックを製造するニードル法が提供される。そのような方法は、典型的には、裏当て材層の上に無煙タバコ層を置く工程；タバコ粒子層の上に構造繊維層を置く工程；およびニードルを用いて無煙タバコを構造繊維と共にニードル処理し、それによってタバコの繊維構造の中に構造繊維を引き込み、それによってタバコ交絡ファブリックを生成する工程を包含する。そのような方法は、タバコ交絡ファブリックの上に第2の無煙タバコ層を置く工程；第2の無煙タバコ層の上に第2の構造繊維層を置く工程；ならびに第2の無煙タバコ層を、第2の構造繊維層およびタバコ交絡ファブリックと共にニードル処理する工程をさらに包含し得る。いくつかの態様において、そのような方法は、ニードル処理したタバコ材料をニップに通し、タバコ交絡ファブリックを形成する工程をさらに包含し得る。

いくつかの態様において、裏当て材層は、スクリムである。いくつかの態様において、この方法は、ニードル工程の後にタバコ交絡ファブリックから裏当て材層を取り除く工程をさらに包含する。

特定の態様において、この方法は、タバコ交絡ファブリック片の外面にパターンを印刷する工程をさらに包含する。特定の態様において、この方法は、タバコ交絡ファブリックの外面をエンボス加工する工程をさらに包含する。いくつかの態様において、この方法は、構造繊維またはタバコ交絡ファブリックを香味付けする工程をさらに包含する。特定の態様において、この方法は、タバコ交絡ファブリックを切断し成形する工程をさらに包含する。いくつかの態様において、この方法は、タバコ交絡ファブリックにミシン目を入れる工程をさらに包含する。

別の局面において、製造物品が提供される。そのような製造物品は、典型的には、複数片のニードル処理タバコ交絡ファブリックが内部に密封された円筒形容器を含み、ここで、ニードル処理タバコ交絡ファブリックは、構造繊維と共にニードル処理された無煙タバコを含む。

本明細書に記載される製品および方法はまた、無煙タバコに加えて、その他の口内で消費される植物材料にも適用することができる。例えば、いくつかの非タバコまたは「ハーブ」組成物も、無煙タバコ組成物の代替物として開発されている。非タバコ製品は、茶葉、レッドクローバー、ココナツフレーク、ミント葉、朝鮮人参、リンゴ、トウモロコシ毛、グレープ葉、およびバジル葉を含むがこれらに限定されない多くの異なる主成分を含み得る。いくつかの態様において、非タバコ製品は、繊維構造を有する非タバコ材料と、非タバコ材料とは異なる組成を有する材料の構造繊維とを含む。構造繊維は、非タバコ植物交絡ファブリックを形成するよう、非タバコ材料の繊維構造と交絡する不織布の網を形成する。いくつかの態様において、非タバコ植物交絡ファブリックは、非タバコ植物の繊維構造を構造繊維と接触させ、非タバコ繊維構造と構造繊維を交絡させて非タバコ植物交絡ファブリックを形成することによって製造される。いくつかの態様において、非タバコ無煙製品は、構造繊維と交絡させた非タバコ繊維構造および1つまたは複数のタバコエキスを含む。非タバコ植物交絡ファブリックにタバコエキスを添加することにより、望ましい口内感覚（mouth feel）および香味プロフィールを提供する非タバコ製品を得ることができる。いくつかの態様において、タバコエキスは、キュアリングしたおよび／または発酵させたタバコを水と混合し、不溶性のタバコ物質を除去することによって、キュアリングしたおよび／または発酵させたタバコから抽出することができる。いくつかの態様において、タバコエキスは、ニコチンを含み得る。いくつかの態様において、非タバコ植物交絡ファブリックは、2つまたはそれ以上のタバコの感覚刺激成分を含むタバコのエキスを含む。

[本発明1001]
無煙タバコ、および
タバコ交絡ファブリックを形成するよう、無煙タバコと交絡する網を形成する構造繊維であって、無煙タバコとは異なる組成を有する、構造繊維
を含む、無煙タバコ製品。
[本発明1002]
タバコ交絡ファブリックが、約4重量%から約61重量%の総オーブン揮発物含有量を有する、本発明1001の無煙タバコ製品。
[本発明1003]
構造繊維が、不織布の網を形成する、本発明1001または1002の無煙タバコ製品。
[本発明1004]
構造繊維が、無煙タバコの繊維構造と交絡している、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1005]
タバコ交絡ファブリックが、寸法安定性を有する、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1006]
構造繊維が、少なくとも部分的に口内安定性を有し、かつタバコ交絡ファブリックが、成人タバコ消費者の口内に置かれ唾液に曝されたときに実質的な結束性を維持するよう適合されている、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1007]
構造繊維が、綿繊維を含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1008]
構造繊維が、ビスコース繊維を含む、本発明1001〜1006のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1009]
構造繊維が、ポリプロピレンを含む、本発明1001〜1006のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1010]
構造繊維が、熱可塑性ポリマー繊維の熱可塑性ポリマー材料に少なくとも部分的に埋め込まれた粉砕タバコを含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1011]
構造繊維が、再構成セルロース繊維を含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1012]
再構成セルロース繊維が、タバコ植物材料を溶解させ紡績することによって再構成されたものである、本発明1011の無煙タバコ製品。
[本発明1013]
構造繊維が複合繊維を含み、各複合繊維が2つ以上の材料を含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1014]
複合繊維が、少なくとも1つの口内安定性材料および少なくとも1つの口内溶解性材料を含む、本発明1013の無煙タバコ製品。
[本発明1015]
タバコ交絡ファブリックが、構造繊維を無煙タバコと共にニードルパンチ処理することにより得られる配置を有する、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1016]
タバコ交絡ファブリックが、複数の構造繊維層および複数の無煙タバコ層を含み、隣接する層の繊維が交絡されている、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1017]
タバコ交絡ファブリックが、構造繊維として主として綿繊維を含む中心層と、主として無煙タバコを含む、中心層に隣接する2つの中間層と、構造繊維として綿繊維を含む2つの外層とを含むニードル処理された複合物を含む、本発明1016の無煙タバコ製品。
[本発明1018]
タバコ交絡ファブリック内に香味料をさらに含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1019]
5mmから15mmの間の厚み、10mmから20mmの間の幅、および10mmから30mmの間の長さを有する、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1020]
タバコ交絡ファブリックが、それ自身の上に折り重ねられているまたはそれ自身に巻き取られている、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1021]
タバコ交絡ファブリックが、構造繊維を含まない無煙タバコの塊を取り囲んでいる、本発明1001の無煙タバコ製品。
[本発明1022]
外表面に沿って露出しているタバコ材料を含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1023]
タバコ交絡ファブリックを少なくとも部分的にコートする溶解性フィルムをさらに含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1024]
無煙タバコが、キュアリングされたタバコを含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1025]
無煙タバコが、キュアリングされ、エイジングされ、発酵されたタバコを含む、本発明1024の無煙タバコ製品。
[本発明1026]
無煙タバコが、キュアリングされ、エイジングされ、発酵されていないタバコを含む、本発明1024の無煙タバコ製品。
[本発明1027]
タバコ交絡ファブリックが、乾燥重量基準で約15%から約85%の無煙タバコを含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1028]
無煙タバコが、黒タバコを含む、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1029]
無煙タバコが、0.1から1.0インチの間の平均長および0.009から0.1インチの平均幅を有する、前記本発明のいずれかの無煙タバコ製品。
[本発明1030]
湿気非透過性の内部空間を画定する容器、および
湿気非透過性の内部空間に置かれた少なくとも1片の前記本発明のいずれかのタバコ交絡ファブリック
を含む、包装された無煙タバコ製品。
[本発明1031]
前記内部空間に置かれた複数の類似形状のタバコ交絡ファブリック片を含む、本発明1030の包装された無煙タバコ製品。
[本発明1032]
前記容器が、使用済みのタバコ交絡ファブリック片の廃棄のための第2の内部空間を画定する、本発明1030の包装された無煙タバコ製品。
[本発明1033]
少なくとも1つの無煙タバコ製品を含む湿気非透過性の内部空間を画定する容器を開封する工程であって、無煙タバコ製品が、無煙タバコおよび構造繊維を含み、構造繊維が、タバコ交絡ファブリックを形成するよう無煙タバコと交絡する網を形成し、構造繊維が、無煙タバコとは異なる組成を有する材料を含み、タバコ交絡ファブリックが、少なくとも10重量パーセントの総オーブン揮発物含有量を有する、工程；
少なくとも1片の無煙タバコ製品を取り出す工程；ならびに
少なくとも1片の無煙タバコ製品を成人タバコ消費者の口内に置く工程
を含む、無煙タバコ製品の使用方法。
[本発明1034]
無煙タバコを構造繊維と接触させる工程；
無煙タバコと構造繊維を絡合して、タバコ交絡ファブリックを形成する工程であって、タバコ交絡ファブリックが、少なくとも10重量パーセントの総オーブン揮発物含有量を有する、工程；および
タバコ交絡ファブリックを切断し、折り重ね、または巻き取り、無煙タバコ製品を形成する工程
を含む、無煙タバコ製品の製造方法。
[本発明1035]
無煙タバコと構造繊維を、無煙タバコと構造繊維をニードル処理することによって交絡させる、本発明1034の方法。
[本発明1036]
無煙タバコ繊維と構造繊維の組み合わせに向けて流体のジェット流を通すことによって、無煙タバコと構造繊維を交絡させる、本発明1034または1035の方法。
[本発明1037]
流体が、液体である、本発明1036の方法。
[本発明1038]
流体が、気体である、本発明1036の方法。
[本発明1039]
流体のジェット流が、0.1mmから2mmの間の直径を有する、本発明1038の方法。
[本発明1040]
ポリマー材料を押し出しかつ引き抜いて構造繊維を形成する工程をさらに包含する、本発明1034〜1039のいずれかの方法。
[本発明1041]
構造繊維を、複数の押し出しダイを通じて押し出し、かつ構造繊維を、複数の押し出しダイ付近での空気のジェット流により引き抜いて構造繊維のフローを形成する、本発明1040の方法。
[本発明1042]
構造繊維のフローが、収集面に収集される、本発明1041の方法。
[本発明1043]
無煙タバコを収集面に堆積させ、その後に構造繊維のフローによってコートすることで、繊維と無煙タバコを接触させる、本発明1042の方法。
[本発明1044]
流体のジェット流を、無煙タバコ繊維に向けて、無煙タバコと構造繊維を絡合させる、本発明1043の方法。
[本発明1045]
無煙タバコに向ける流体のジェット流を、構造繊維のフローが集められる収集面上の領域にある地点またはその付近の地点に位置合わせする、本発明1044の方法。
[本発明1046]
構造繊維と無煙タバコをニードル処理して、無煙タバコを構造繊維と絡合させる、本発明1043の方法。
[本発明1047]
無煙タバコのフローを構造繊維のフローに向け、繊維を無煙タバコと接触させかつ繊維と無煙タバコを絡合させる、本発明1042の方法。
[本発明1048]
押し出しかつ引き抜いた構造繊維が、メルトブロー処理されたものである、本発明1041の方法。
[本発明1049]
押し出しかつ引き抜いた構造繊維が、スパンボンド繊維である、本発明1041の方法。
[本発明1050]
構造繊維を結合する工程をさらに含む、本発明1041の方法。
[本発明1051]
少なくとも1つの構造繊維が少なくとも2つの材料成分と共押し出しされる、本発明1041の方法。
[本発明1052]
構造繊維が、再構成セルロース材料を含み、タバコ植物材料を溶解させかつ溶解しないタバコ植物材料を押し出しかつ引き抜くことで再構成セルロース材料を生成することにより、再構成セルロース材料が形成される、本発明1041の方法。
[本発明1053]
タバコ交絡ファブリックが、約30重量%から約60重量%の総オーブン揮発物含有量を有する、本発明1034〜1052のいずれかの方法。
[本発明1054]
タバコ交絡ファブリックが、寸法安定性を有する、本発明1034〜1052のいずれかの方法。
別の定義がなされていない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学用語は、本発明の方法および組成物の属する技術の分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。本発明の方法および組成物の実施または試験には本明細書に記載されているのと類似または等価な方法および材料を使用することができるが、以下には適当な方法および材料が記載されている。さらに、材料、方法、および実施例は、例示を目的とするにとどまり、限定を意図したものではない。本明細書で言及されているすべての刊行物、特許出願、特許、およびその他の参考文献は、それらの全体が参照により組み入れられる。

図1は、タバコ交絡ファブリック片を含む包装システムの斜視図である。 図2Aは、水平メルトブローまたはスパンボンドプロセスの概略図である。図2Bは、垂直メルトブローまたはスパンボンドプロセスの概略図である。図2Cは、メルトブロー用スピナレットの配置の例を示す。 図3は、メルトブローまたはスパンボンドプロセスを用いる例示的なタバコ交絡ファブリック製造法の概略図である。 図4は、メルトブローまたはスパンボンドプロセスを用いる別の例示的なタバコ交絡ファブリック製造法の概略図である。 図5Aは、メルトブローまたはスパンボンドプロセスを用いるさらに別の例示的なタバコ交絡ファブリック製造法の概略図である。 図5Bは、構造繊維のメルトブローまたはスパンボンドと同時にタバコ材料を分注することができるメルトブローまたはスパンボンド装置における、ポリマーオリフィス、空気オリフィス、およびタバコ分注オリフィスの例示的な配置を示す。 図6は、構造繊維層を無煙タバコ層にメルトブローまたはスパンボンドする例示的な方法の概略図である。 図7は、構造繊維層を無煙タバコ層にメルトブローまたはスパンボンドする別の例示的な方法の概略図である。 図8は、ニードル織機を使用して無煙タバコと構造繊維を絡合する例示的なタバコ交絡ファブリック製造法の概略図である。 図9は、ニードル織機で使用することができる様々なニードルを示す概略図である。 図10は、繊維に対するニードル処理の効果の拡大像を示す概略図である。 図11は、ニードル処理されたタバコ交絡ファブリックの代表的態様の像である。 図12A〜Cは、ニードルプロセスによって形成された代表的なタバコ交絡ファブリックを示す顕微鏡写真である。 図13は、構造繊維を無煙タバコにメルトブローまたはスパンボンドし、そしてニードル織機を使用して無煙タバコと構造繊維を絡合することによる例示的なタバコ交絡ファブリック製造法の概略図である。 図14A〜Lは、タバコ交絡ファブリックをそのように切断または成形することができるという、例示的な各種形状を示す。 図15Aは、香味ストリップを適用したタバコ交絡ファブリック片を示す。図15Bは、ラップまたはコートしたタバコ交絡ファブリック片を示す。図15Bおよび15Cは、葉模様をエンボス加工したタバコ交絡ファブリック片を示す。 図16A〜Cは、タバコ交絡ファブリック用の代表的な包装容器を示す。 図17は、綿構造繊維および無煙タバコの多層混合物をニードル処理してタバコ交絡ファブリックを製造する例示的な方法を示す概略図である。

各種図面における類似の参照記号は、類似の要素を示している。

詳細な説明
本開示は、構造繊維に交絡させた無煙タバコを含むファブリック製品に関する方法および材料を提供する。本開示は、部分的に、無煙タバコと構造繊維を交絡させることで、その外表面に沿ってタバコが露出しているにもかかわらず個々の無煙タバコ粒子が口腔内で拡散し浮遊する傾向が低下した無煙タバコ製品が得られるという驚くべき発見に基づいている。このタバコ交絡ファブリックは、使用中も結束性（cohesive）を維持し、成人タバコ消費者に特有の触感および香味の体験を提供する。さらに、本明細書に記載される方法により、包装、取扱および輸送中にもそれらの形状を維持し、分解する可能性が低いタバコ交絡ファブリック片が製造される。

タバコ交絡ファブリック100は、様々な織布および不織布技術を、単独または様々な組み合わせのいずれかで用いて、無煙タバコと構造繊維を交絡させたものであり得る。これらの技術の例は、以下の用語によって参照されることもある：メルトブロー、スパンボンド、スパンボンド積層（spun laying）、スパンレース、水流交絡、スパンジェット、ニードル、ニードルパンチ、ニードルフェルト、サーマルボンド、超音波ボンド、放射線ボンド、ケミカルボンド、ステッチボンド、キルト、機織り、乾式積層（dry laying）および湿式積層（wet laying）。これらの用語のいくつかは、意味的に重複し、および／またはいくつかの同一の処理工程を含むことがある。さらに、これらの用語の一部は、互換的に使用されることもある。さらに、これらのプロセスは、無煙タバコと構造繊維の望ましい交絡を提供するために単独または様々な組み合わせのいずれかで使用され得る。本明細書で使用される場合、「構造繊維」という用語は、取り扱われるときまたは成人タバコ消費者の口内に置かれたときに、無煙タバコを保持し、タバコ交絡ファブリックの結束性を維持する網を提供する繊維を表す。構造繊維は、タバコの繊維構造が1つまたは複数の構造繊維を少なくとも部分的に包み込むように、無煙タバコの繊維構造と交絡させることができる。

いくつかの態様において、無煙タバコは、構造繊維の付近に置かれ、次いで機械的に構造繊維と交絡される（例えば、ニードル、ニードルパンチ、ニードルフェルト、スパンレースまたは水流交絡によって）。他の態様において、無煙タバコは、構造繊維の処理工程の間に（例えば、乾式積層または湿式積層プロセスの間に）構造繊維に混合されるか、またはそれらが紡績されるときに（例えば、メルトブロー、スパンボンドまたはスパンボンド積層プロセスの間に）ポリマー構造繊維のストリームに混合される。これらのプロセスのいくつかにおいて、無煙タバコと構造繊維は十分に交絡し、タバコ交絡ファブリックが提供され得る。しかし、無煙タバコを構造繊維の網にさらに交絡するまたは閉じ込めるために、追加の処理技術、例えば、ニードル、ニードルパンチ、ニードルフェルト、サーマルボンド、超音波ボンド、放射線ボンド、ケミカルボンド、ステッチボンドおよび／またはキルトが使用され得る。得られるタバコ交絡ファブリックは、その後、さらに処理され、多くの異なる無煙タバコ製品として包装され得る。他のタバコ交絡ファブリック製造法も想定されているが、以下では様々な方法についてより詳細に議論する。

いくつかの態様において、構造繊維は、無煙タバコを保持するための不織布の網を提供する。本明細書で使用される場合、「不織布」という用語は、交絡により結び付けられたおよび／または化学、熱もしくは溶媒処理によりひとつに結合された繊維から作製される、織布またはニットファブリックの規則的パターンを示さない材料を意味する。いくつかの態様において、構造繊維材料は、最初は織布ファブリック（例えば、緩めに織られた綿ファブリック）として提供されるが、無煙タバコと交絡させることにより処理され、それによって、得られるタバコ交絡ファブリックは繊維の秩序の喪失により不織布の網を形成している。

構造繊維110は、タバコ交絡ファブリックが寸法安定性を示すように配置され得る。本明細書で使用される場合、「寸法安定性」は、ファブリックがそれ自身の重みの下でその形状を保持することを意味する。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリック片は、柔軟性を有するが、重力により曲がったり垂れ下がったりさせずに一方の端で持ち上げることができるものである。

構造繊維は、天然繊維および／または合成繊維であり得、これらは上記のいくつかの技術を含む様々な技術を用いて処理および／または製造することができる。構造繊維がタバコ成分を提供することは意図されていないが、特定の構造繊維は、無煙タバコと組み合わせた際に、特定のタバコ成分を吸着および脱着させることができる。しかし、構造繊維は、香味料またはその他の添加物によりコートすることもできる。いくつかの態様において、構造繊維は、所望の香味放出速度を提供するよう、香味料の放出を調整することができる。いくつかの態様において、構造繊維は、タバコ植物の組織から形成された再構成セルロース繊維である。さらに他の態様において、構造繊維は、構造繊維に少なくとも部分的に埋め込まれた粉砕タバコを含み得る。

例示的な包装システム
図1を参照して、無煙タバコシステム50のいくつかの態様は、構造繊維を無煙タバコ105の繊維構造と交絡させたタバコ交絡ファブリック100を1片または複数片含むことができる。複数片のタバコ交絡ファブリック100は、蓋54が嵌る容器52の内部空間51に配置することができる。内部空間51は、タバコ交絡ファブリックが乾燥するのを防ぐために、湿気非透過性とすることができる。容器52内に配置された複数の物品100はすべて、実質的に類似の形状を有し得、それによって、成人タバコ消費者は、口内で使用するためにその中にある類似形状のタバコ交絡ファブリック100のいずれかを選択し、ほぼ同じ分量の無煙タバコ105を受け取ることができるという便宜を与えられる。他の態様において、容器52は、タバコ交絡ファブリックのストリップを含むことができ、そのストリップからタバコ交絡ファブリック片を切り取り、口内で使用するために成人タバコ消費者の口内に置くことができる。さらに他の態様において、タバコ交絡ファブリックは、他のタイプの無煙タバコ製品に組み入れることができる。タバコ交絡ファブリック100のいくつかの態様は、構造繊維110の網を通じて均一に分散された無煙タバコ105を含むことができる。他の態様において、タバコ交絡ファブリック100は、異なる量の無煙タバコを有する領域を含むことができる。例えば、タバコ交絡ファブリック100は、主として構造繊維110で構成される1つまたは複数の層および主として無煙タバコ105で構成される1つまたは複数の層を有するが、結束性のあるタバコ交絡ファブリックを形成するよう隣接する層の繊維が交絡されている重層製品とすることができる。

容器52と蓋54は、その中に収容されるタバコ交絡ファブリック100の鮮度およびその他の製品品質を維持するよう、連結リム53で開放可能に嵌め合わせることができる。そのような品質は、質感、香味、色、芳香、口内感覚、味、使い易さ、およびそれらの組み合わせに関連するものであり得るが、これらに限定されない。いくつかの態様において、容器は、湿気非透過性である。特定の容器は、気密性であり得る。特に、容器52は、ほぼ円筒形の形状を有し、基部および内部空間53を少なくとも部分的に画定する円筒形の側壁を含み得る。容器52に形成される連結リム53は、蓋54のスナップフィット式の嵌め込みを提供する。タバコ交絡ファブリック100を保持するために、容器52に加えて、包装の多くのその他の選択肢を利用できることが、本明細書の記載から理解されるであろう。

タバコ交絡ファブリックの使用方法
特定の態様において、各タバコ交絡ファブリック片100は、その中に無煙タバコを含む小ポーチと同様の様式で口内で使用される構成とすることができる。しかし、紙または紙様のポーチ材が成人タバコ消費者の頬および歯茎と接触する典型的な小ポーチ製品と異なり、本明細書に記載されるタバコ交絡ファブリック100は、成人タバコ消費者の口内で望ましい触感を提供することができる。例えば、構造繊維と無煙タバコ（タバコの繊維構造を含む）の組み合わせは、より柔らかい口内感覚を提供することができる。さらに、特定の態様において、構造繊維は、弾性があるかまたは変形し易いもの（例えば、ポリマー性ポリウレタン、例えばBayerから入手可能なDESMOPAN DP 9370A）であり、したがって口内での「加工」に耐え得るタバコ交絡ファブリックを形成することができる。例えば、タバコ交絡ファブリック100は、香味を提供するおよび／または頬と歯茎の間に心地よく順応するよう加工され得る。さらに、タバコ交絡ファブリック100は、無煙タバコの一部の直接的な組織接触を提供することができる。さらに、タバコ交絡ファブリック片は、結束性を維持し、したがって無煙タバコの実質部分が成人タバコ消費者の口内の望ましくない場所および／または位置まで浮遊する例を減らす。いくつかの態様においては、成人タバコ消費者の口内に置かれたときにほぐされるがそれでも結束性を維持する製品を提供するよう、口内安定性および口内溶解性の繊維の組み合わせが、無煙タバコと組み合わされる。構造繊維はまた、口内安定性および口内溶解性材料の両方を含み得る、複数の材料の複合物とすることができる。

簡潔に述べると、使用時、システム50は、成人タバコ消費者が成人タバコ消費者の口内に置くための少なくとも1片のタバコ交絡ファブリック100を簡単に掴み取ることができ、それによって、各タバコ交絡ファブリック100において既定分量の無煙タバコを受け取ることができるような構成とされ得る。いくつかの態様において、無煙タバコの既定分量は、容器に収容されている各タバコ交絡ファブリック片100でほぼ同じである。例えば、各片は、0.25から4.0グラムの間の無煙タバコを提供することができる。したがって、システム50は、成人タバコ消費者が各送達（例えば、タバコ交絡ファブリック片100の口内設置）で同じ分量の無煙タバコを受け取れるようにすることができる。いくつかの態様において、外表面は、特有の触感および香味の体験を提供するよう、構造繊維110と無煙タバコ105の組み合わせを含む。

容器52と蓋54は、成人タバコ消費者がその中に収容されている1つまたは複数のタバコ交絡ファブリック片100にアクセスできるように、互いから分離することができる。その後、成人タバコ消費者は、単にタバコ交絡ファブリック片100のいずれか1つを掴み取ることによって無煙タバコ105の既定分量を得ることができ（例えば、無煙タバコの量を概算する必要なく）、そのタバコ交絡ファブリック片100を彼または彼女の口内に置くことができる。残りのタバコ交絡ファブリック片100は、蓋54を容器52に再度嵌め込むことで、容器52内に格納することができる。使用中、構造繊維の網は、結束性を維持し、したがって、無煙タバコの実質的部分がタバコ交絡ファブリックから離散し、成人タバコ消費者の口内で「浮遊」する可能性を低下させることができる。成人タバコ消費者がタバコ交絡ファブリック片100を満喫した後、成人タバコ消費者は、そのタバコ交絡ファブリック100を彼または彼女の口から取り出し、廃棄することができる。いくつかの態様において、容器52は、使用済みのタバコ交絡ファブリック片を受け入れるための追加の保管部を有する。

タバコ交絡ファブリックの製造方法
構造繊維は、多くの方法を用いて提供、処理および／または製造することができる。いくつかの態様において、構造繊維材料は、当初は、ファブリック（織布または不織布のいずれか）として提供される。他の態様においては、天然の構造繊維を未加工の形態で取得し（例えば、ベール（bale）状の綿）、これを処理して非結束性のウェブを製造することができ、これをさらに処理することで結束性のタバコ交絡ファブリックを製造することができる。他の態様においては、合成繊維を購入または別の作業で紡績し、次いでこれを処理または操作して、ファブリックを形成し、無煙タバコと交絡させることができる。さらに、タバコ交絡ファブリックを製造するために構造繊維を処理、製造および／またはさらに操作する様々なプロセスにおける任意の時点で、無煙タバコが構造繊維と混合され得る。以下で議論されているように、構造繊維の網が無煙タバコを保持するよう構造繊維をひとつに固定するために、様々な交絡および／または結合技術を使用することができる。本明細書には様々なタバコ交絡ファブリック100の作製法が記載されているが、その以外の方法もまた想定されている。

既製の構造繊維の処理
タバコ交絡ファブリック100は、既製の構造繊維を含むことができる。いくつかの態様においては、既製の構造繊維（天然または合成のいずれかの繊維）が乾式積層または湿式積層され、構造繊維の初期ウェブが提供される。合成繊維は、別のプロセスで紡績するかまたは販売元から入手することができる。この構造繊維のウェブは、結束性のものまたは非結束性のものであり得る。いくつかの態様において、無煙タバコは、これらのプロセスの間に構造繊維と混合される。他の態様において、無煙タバコは、構造繊維のウェブを製造した後にこのウェブと混合および交絡され得る。

乾式積層不織布システム
乾式積層システムは、既製の構造繊維をウェブにすることができる。既製の構造繊維は、1.2から100cmの間の長さであり得る。例えば、既製の構造繊維は、綿であり得る。天然の綿は、製造場所からベールの形態で輸送され得る。いくつかの態様において、無煙タバコは、ベール処理中、ウェブ形成装置への投入直前に、構造繊維と混合され得、または、既製繊維のウェブの形成後に、例えばニードルプロセスを用いて、構造繊維と交絡され得る。

乾式積層プロセスにおいて、既製繊維（例えば、綿）は、機械的におよび／または空気圧により、ベールから、繊維をウェブ成形機に導入することができるポイントまで、処理され得る。乾式積層プロセスは、以下の工程を含み得る：ベールを開繊する工程；ブレンドする工程；粗く開繊する工程；細かく開繊する工程；およびウェブ型枠を供給する工程。これらのプロセスの間、ウェブ形成の準備として繊維の房を開繊するために、ピンを使用することができる。ロールもまた、異なるロール間のカードポイント（carding point）の原理を利用して、房のサイズを減らすことができる。小さくなった房を含む開繊された繊維は、空気のストリームを通じて、ウェブ成形機に送ることができる。いくつかの態様において、無煙タバコは、ウェブ成形機に供給される直前に、開繊された繊維と混合される。

不織布ウェブを形成する1つの乾式積層法は、カード法である。カードプロセスは、小さな房を個々の繊維に分離し、繊維を平行に並べ始め、かつその繊維からウェブを形成する。カードプロセスにおいて、繊維は1つの表面によって保持され、別の表面は繊維をくし削り、個々の繊維に分離させる。針布（card clothing）で覆われた大きな回転金属シリンダを使用して、既製繊維をカード処理することができる。針布は、重量のある布または金属製の土台に埋め込まれたニードル、ワイヤまたは細かい金属歯を含み得る。シリンダの上部は、ローラトップカード（roller-top card）では、ローラとストリッパーロールで交互に覆われ得る。場合により無煙タバコと混合された繊維を、シュートまたはホッパーにより供給し、ラップまたはバッティングの形態に凝縮させることができる。シリンダおよびフラットまたはローラの2つの対向する表面のニードルは、反対方向に傾斜させ、異なる速度で移動させることができる。繊維は、縦方向に整列され、中心シリンダのニードルの表面の下に結束性のあるウェブを形成する。ウェブを、シリンダの表面から取り外し、搬送ベルトに積載することができる。

不織布ウェブを形成する別の乾式積層法は、ガーネット法である。ガーネット法は、所定のワイヤ構成と特定の速度関係により、ウェブが形成される程度に繊維を平らにし、移送し、くし削り、かつ連結できるようにする順序で設置されているロール群を使用する。ガーネット法は、カード法よりもランダムなウェブを供給することができる。

カードまたはガーネットシステムにおいて構造繊維を配向させる空気のストリームを使用することもできる。例えば、ラップまたはパイル地のカードウェブを供給ローラにより供給することから始め、繊維をテーカインまたはスパイクローラによって分離し、空気のストリームに導入することができる。空気のストリームにより、繊維は、コンデンサスクリーンに集められる際にランダム化され得る。ウェブは、結合作業場への移送のためのコンベアに送られ得る。いくつかの態様において、空気積層において使用される繊維の長さは、2から6cmの範囲である。いくつかの態様において、空気のストリームはまた、不織布繊維と混合される無煙タバコのストリームを送達する。

遠心システムもまた、遠心力のかかった繊維を繊維の慣性によりシリンダからドッファに振りほどき、不織布ウェブを形成するのに使用することができる。ウェブ内の配向は3次元的であり、ランダムまたは等方性である。いくつかの態様において、無煙タバコは、遠心システムに添加され、構造繊維と混合される。

カードおよび／またはガーネットのいずれか由来のウェブを重層することにより、ウェブ形成物を所望のウェブ構造にすることができる。重層技術には、縦重層、交差重層、および垂直重層が含まれる。いくつかの態様において、無煙タバコ層は、カードまたはガーネット処理された既製繊維の層の間に置かれる。以下で議論されているように、不織布ファブリックは、ウェブ中の既製の構造繊維を相互におよび／または無煙タバコと交絡または連結させるためにさらに処理することができる。これらの処理には、ニードル、ニードルパンチ、ニードルフェルト、ステッチボンド、サーマルボンド、超音波ボンド、放射線ボンド、ケミカルボンド、空気ジェット（air-jet）交絡、スパンレースおよび水流交絡が含まれる。

湿式積層不織布システム
湿式積層ウェブプロセスにおいて、構造繊維は、水性媒体中に分散される。専用製紙機を、水と繊維を分離し均質な材料シートを形成するのに使用することができ、これはその後結合および乾燥される。湿式積層不織布システムは、高い生産速度（最大1000m/分）を有し、製紙技術により得られる様々な繊維をブレンドする能力を有するものであり得る。湿式積層不織布の製造には任意の天然または合成繊維を使用することができる。例えば、綿リンター、木材パルプおよびセルロース構造繊維を湿式積層プロセスにおいて使用することができる。合成繊維（例えば、レーヨン、ポリエステル）を使用することができ、これらは熱による結合の能力を提供することができる。捲縮繊維は、非常に柔らかくかつ分厚いタバコ交絡ファブリックを生成することができる。いくつかの態様において、繊維は、2mmから50mmの間の長さである。湿式積層不織布システムは、0.005%から0.05%の間の密度（consistency）を使用することができる。いくつかの態様において、無煙タバコもまた、構造繊維と共に水に懸濁される。

繊維を水中で膨潤および分散させた後、混合バットがヘッドボックスに移され、それらはそこからウェブ製造機に連続的に供給され得る。いくつかの態様において、無煙タバコもまた、分散物をウェブ製造機に供給する前に、混合バットに添加される。無煙タバコは、その後の処理工程の間湿気および香味が保たれるよう、それらを分散物に添加する前に処理され得る。例えば、無煙タバコをカプセル化することができる。他の態様において、無煙タバコをバットに添加する前に、可溶性のタバコ成分（例えば、香味成分）を無煙タバコから取り除くことができ、かつそれを湿式積層プロセスの後に無煙タバコに再度添加することができる。ウェブの脱水には、圧搾機を使用することができる。ウェブは、その後、乾燥および結合され得る。例えば、ウェブの乾燥および結合の両方に、対流、接触、および放射乾燥機を使用することができる。

その構造の固定を補助するために、湿式積層物に結合剤を添加することができる。例えば、溶融性繊維を、結合のために使用するかまたはウェブに添加し、かつ乾燥中またはその後の高温カレンダ工程中のいずれかにおいて加熱工程により活性化することもできる。このタイプの繊維の例には、ヴィニョン、ポリプロピレン、酢酸セルロース、および特別な低融点ポリエステルまたはポリアミドコポリマーが含まれる。他の態様において、乾式積層プロセスの間に溶融性材料の小球のビーズを添加し、加熱工程により活性化してスポット結合を達成することができる。

他のインライン処理には、アパーチャ加工およびジェット水流交絡が含まれ得る。アパーチャは、規則的な間隔の穴であり、美的感覚または性能（例えば、成人タバコ消費者の口内に置かれたときにタバコ交絡ファブリックを通じて無煙タバコへのアクセスを増大させる透過性の改善）に基づき選択することができる。1つのアパーチャ加工法は、通路形成ワイヤを使用し、シートが規則的パターンの突き出た「ナックル」の周りに形成されるようにするものである。別の方法は、高圧水のシャワーおよびパターン模様のあるシリンダを使用し、繊維を所望のパターンに再配置するものであり、これは、繊維を交絡させるおよび／またはアパーチャを生成するのに使用することができる。スパンレースとしても公知のプロセスは、高圧水の精密なジェット流を使用して、構造繊維を相互におよび／または無煙タバコと水流交絡させることができる。水流交絡の前に、可溶性のタバコ成分を無煙タバコから取り除くことができ、かつそれを水流交絡プロセスの後に無煙タバコに再度添加することができる。以下で議論されるものを含む他のプロセスもまた、タバコ交絡ファブリックが結束性を有するよう無煙タバコを交絡させるおよび／または構造繊維を結合させるために、湿式積層ウェブと共に、使用することができる。

ポリマー構造繊維のウェブの製造
不織布構造を有するポリマー構造繊維を製造するためのポリマーベースのシステムには、例えば、メルトブローシステムおよびスパンボンドシステムが含まれる。ポリマー繊維を製造するための他のシステムには、エレクトロスピンおよびフォーススピンが含まれる。さらに、ポリマー構造繊維を製造するための他のシステムもまた想定されている。

メルトブローおよびスパンボンドの両プロセスは、ポリマー材料を押し出し、押し出したポリマーを漸先形（attenuate）にして（延伸して）繊維を製造するものである。図2Aおよび2Bを参照して、押し出し、漸先形にされた繊維は、真空ドラム212またはコンベア214上に集めることができる。また、図2Aおよび2Bに示されるように、これらのプロセスは、水平および垂直の両方向で実施することができる。スパンボンドまたはメルトブローした構造繊維110は、次いで、後で無煙タバコと交絡させるために、巻き取りリール240に集めることができる。図3、4、5A、5B、6、7および13に示されるような他の態様において、無煙タバコ105は、スパンボンドまたはメルトブロープロセスの間にスパンボンドまたはメルトブローした構造繊維110と接触および／または交絡させることができる。いくつかの態様において、粉砕タバコは、得られるメルトブローまたはスパンボンド繊維が、構造繊維のポリマー材料によって少なくとも部分的にカプセル化された粉砕タバコを含むように、メルトブローまたはスパンボンドの前に、ポリマー材料に添加される。

スパンボンドおよびメルトブロープロセスは、機器および作業者の視点がある程度類似しており、無煙タバコは実質的に類似の様式でこれらのプロセスに添加することができる。典型的なメルトブロープロセスと典型的なスパンボンドプロセスの間の2つの大きな違いは：i）フィラメントを漸先形にするのに使用される空気の温度および容積；ならびにii）フィラメントを延伸するまたは漸先形にする力を加える場所である。メルトブロープロセスは、フィラメントを漸先形にするのに比較的多量の高温の空気を使用する。空気の温度は、ポリマーの溶融温度と同じまたはわずかに高いものであり得る。これに対して、スパンボンドプロセスは一般に、最初に繊維を冷まし、次いでその繊維を漸先形にするのに大気温度に近い少量の空気を使用する。メルトブロープロセスにおいては、延伸するまたは漸先形にする力は、ポリマーがまだ溶融状態にある段階でダイの先端に加えられる。この点に力を加えることで、マイクロファイバーを形成することができるが、高分子配向は実現しない。スパンボンドプロセスにおいては、この力は、ポリマーが冷却され固化した後に、ダイまたはスピナレットからある程度離れた点に加えられる。この点に力を加えることで、高分子配向に必要な条件が提供されるが、マイクロファイバーの形成には寄与しない。

図2Cは、メルトブロー装置におけるポリマーオリフィスおよび空気オリフィスの例示的な配置を示している。空気オリフィス124は、ポリマーオリフィス122に隣接させることができる。図2Cに示されるように、空気オリフィス124は、各ポリマーオリフィス122を取り囲むものであり得る。ポリマーオリフィス122とそれを取り囲む空気オリフィス124の各組み合わせは、スピナレット129と呼ばれる。例えば、メルトブロー装置120は、1平方インチあたり10個から500個のスピナレット129を有することができる。ポリマーオリフィス122および気体オリフィス124を通る気体速度は、100ミクロンまたはそれ未満の繊維を形成するよう組み合わせることができる。いくつかの態様において、メルトブロー繊維は、30ミクロンまたはそれ未満の平均径を有する。特定の態様において、メルトブロー繊維は、0.5から5ミクロンの間の平均径を有する。いくつかの態様において、スピナレット129は各々、900ミクロン未満のポリマーオリフィス径を有する。いくつかの態様において、スピナレット129は各々、少なくとも75ミクロンのポリマーオリフィス径を有する。平均ポリマーオリフィス径は、75ミクロンから900ミクロンの範囲であり得る。特定の態様において、平均ポリマーオリフィス径は、150ミクロンから400ミクロンの間であり得る。特定の態様において、約180ミクロン、約230ミクロン、約280ミクロンまたは約380ミクロンのポリマーオリフィス径が使用される。

ポリマー繊維の押し出し、漸先形化および堆積のプロセスは、異なる繊維間の結合をある程度もたらし得る。結合の量は、ポリマーおよび漸先形化用空気の温度を含む多くの変数に依存し得る。したがって、メルトブロープロセスは一般に、スパンボンドプロセスよりも多量の繊維間結合をもたらす。したがって、タバコ交絡ファブリックが成人タバコ消費者の口内に置かれたときに結束性を維持することをより確実にするために、追加の結合および／または機械的連結プロセスがメルトブローまたはスパンボンドポリマー繊維に適用され得る。

無煙タバコ105は、多くの方法を用いて、メルトブローおよび／またはスパンボンド繊維と組み合わせることができる。いくつかの態様において、無煙タバコは、メルトブローまたはスパンボンドのいずれかのプロセスの高速の繊維のストリーム230に直接投入される。例えば、高速の繊維のストリームを、自由落下する無煙タバコのフローの方に向けることもできる。例えば、ここで図3を参照して、ほぐされた無煙タバコ105は、高速の繊維のストリーム230aおよび230bに入るよう方向づけることができる。タバコがストリーム230aおよび230bに入り込むことで、タバコの繊維構造がメルトブローまたはスパンボンド構造繊維と交絡する。いくつかの態様において、構造繊維110は、構造繊維間を十分に結合させ、それによってタバコ交絡ファブリック100が結束性および寸法安定性を示すよう、十分に高い温度でメルトブローされる。示されていない他の態様において、メルトブローまたはスパンボンド構造繊維と無煙タバコの混合物は、構造繊維を結合させるためにコンベア上で加熱（例えば、IRランプによって）することができる。タバコ交絡ファブリック100を所望の寸法に切断するために、切断装置350を使用することができる。いくつかの態様において、押し出し機120aおよび120bは各々、どちらも材料、寸法、さらにはプロセスの点で異なる構造繊維110を送達する。例えば、いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリックは、メルトブロー繊維およびスパンボンド繊維の両方を含むことができる。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリックは、メルトブローまたはスパンボンドプロセスを使用する、口内安定性の構造繊維と口内溶解性の繊維の組み合わせを含む。

口内安定性の構造繊維は、あらゆる押し出し可能なポリマー、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、PVC、ビスコース、ポリエステル、およびPLAを含むことができる。いくつかの態様において、口内安定性の構造繊維は、低抽出性を有し、FDAの食品接触物（food contact）の承認を有し、および／またはGMPの承認を得た供給元によって製造されたものである。特に望ましいのは、処理が容易でありかつ口内使用の承認（例えば、品質、低抽出性、FDAの食品接触物の承認を有すること、供給元がGMPの承認を得ていること）を比較的受けやすい材料である。口内安定性の構造繊維はまた、天然繊維、例えば綿またはビスコース（溶媒延流）を含むことができる。

口内溶解性の繊維は、ヒドロキシプロピルセルロース（HPC）、メチルヒドロキシプロピルセルロース（HPMC）、ポリビニルアルコール（PVOH）、PVP、ポリエチレンオキシド（PEO）、デンプン等から製造されるものであり得る。これらの繊維は、香味料、甘味料、粉砕タバコ、およびその他の官能成分を含むことができる。繊維は、押し出しまたは溶媒プロセスによって形成することができる。

ここで図4を参照して、無煙タバコ材料105は、送風機418によって、水平プロセスにおいてダイから出てきたメルトブローまたはスパンボンド構造繊維110のストリーム230に吹きつけることができる。構造繊維110に交絡した無煙タバコ105のストリームは、真空ドラムの対212aおよび212bの間に集められ、カレンダ処理することができる。カレンダ処理は、構造繊維を結合させるために、熱（加熱または潜熱のいずれか）と組み合わせて使用することができる。他の態様において、構造繊維110を結合または交絡させる追加の方法を、タバコ交絡ファブリック100に対して使用することができる。

ここで図5Aおよび5Bを参照して、タバコは、構造繊維を製造するのと同じ装置によって、隣接するスピナレット129の間から堆積させることもできる。示されているように、メルトブロー装置120'は、メルトブロープロセスの間に無煙タバコ105を送達する構成とすることができる。ポリマー押し出し機121を含むことに加えて、メルトブロー装置120'は、ポリマー材料がポリマーオリフィス122から出てきたときにメルトブローポリマー構造繊維110と混合されるよう無煙タバコ105を送達するタバココンベア125も含む。図5Bに示されるように、タバコ送達オリフィス126は、ポリマーオリフィス122および空気オリフィス124の近くに設置され得る。図5Bは、他の図と同様、原寸通りではない。実施の際、無煙タバコ送達オリフィス126は、ポリマーオリフィス122よりも1から数オーダー大きなものであり得る。他の態様において、タバコ送達オリフィス126は、1つまたは複数列のスピナレット129の間に整列され得る。無煙タバコ送達オリフィス126の正確な寸法および配置は、個々の無煙タバコの特性および選択された送達方法に依存するであろう。いくつかの態様において、無煙タバコ105は、目詰りを回避するために、メルトブロー装置120'を通じて空気圧で移送され得る。他の態様においては、振動コンベアが使用され得る。無煙タバコ105とポリマー構造繊維110の組み合わせをコンベアベルト11上に堆積させ、均質なタバコ交絡ファブリック100を形成することができる。コンベアベルト11の速度は、所望の厚み（例えば、0.1から1.0インチの間）にするために制御することができる。均質なタバコ交絡ファブリック100は、その後、ダイカットされ得る。

無煙タバコを真空ドラムまたはコンベア上に堆積させ、これを繊維のストリームからの繊維で覆うことで、無煙タバコと構造繊維を接触させることもできる。いくつかの態様において、無煙タバコをメルトブローまたはスパンボンド繊維で覆うことで、タバコの繊維構造とメルトブローまたはスパンボンド繊維の少なくとも一部が交絡される。ここで図6および7を参照して、無煙タバコ105（例えば、無煙タバコ材料）は、キャリア111またはウェブ132上に堆積され、そしてメルトブロー装置120を通して移送され、それによってこの無煙タバコ材料105の上にメルトブローポリマー繊維110が堆積され得る。特定の態様において、無煙タバコ105は、スピナレット129の下を通過する前に圧縮される（例えば、機械的圧縮プロセスに供される）。キャリア11または132は、メルトブローおよび／またはスパンボンドプロセスの間、プラットフォーム7によって支持される。いくつかの態様において、プラットフォームは、スピナレット129の位置の下の領域に真空を形成する。この真空は、メルトブローポリマー繊維をプラットフォーム7の方に引き寄せることができ、かつ繊維の結合を補助し得る。多孔質の層（多孔質キャリア11、多孔質ウェブ132、タバコ材料105の多孔質層等）は、メルトブローポリマー繊維が真空によりプラットフォーム7の方に引き寄せられるようにする。特定の態様において、プラットフォーム7の真空セクションの直前にタバコ材料をバラバラにする空気のストリームを配置することができ、それによって、タバコの繊維構造と構造繊維を絡合させることができる。

図6および7は、堆積した無煙タバコ105を圧縮するコンベア12を示している。無煙タバコ105は、ポリマー繊維110をメルトブローする前に、所望の厚みおよび密度まで事前に圧縮することができる。例えば、メルトブローポリマー繊維の適用前の圧縮無煙タバコ層の厚みは、1mmから5mmの間、3mmから10mmの間、.5cmから2cmの間、1cmから3cmの間であり得る。圧縮無煙タバコ層に堆積されるポリマー繊維層は、10ミクロンから100ミクロンの間、50ミクロンから500ミクロンの間、100ミクロンから1000ミクロンの間、0.5mmから5mmの間、または1mmから10mmの間の厚みを有し得る。例えば、複数の無煙タバコ層および複数のメルトブローまたはスパンボンド構造繊維層を、交互に堆積することができる。

示されていない他の態様において、無煙タバコ105は、ほぐされた形態で堆積され、ポリマー繊維110の堆積の前に圧縮されない。例えば、非圧縮無煙タバコ層をコンベア上に堆積させることができ、そして、例えば、0.1インチから3.0インチの間の厚みを有する。いくつかの態様においては、各々が10から100ミクロンの間、50ミクロンから500ミクロンの間、100ミクロンから1000ミクロンの間、0.5mmから5mmの間、または1mmから10mmの間の厚みを有するメルトブローポリマー繊維層である、一つおきのポリマー繊維層に沿って、0.1から1.0インチの間の厚みの複数の非圧縮無煙タバコ層が連続的に堆積される。いくつかの態様において、ポリマー繊維層は、メルトブロー繊維とスパンボンド繊維の間で交互に入れ替えられる。タバコ交絡ファブリック100は、所望の寸法を有するタバコ交絡ファブリック片100を形成するよう、幅方向、長さ方向、および厚み方向に切断することができる。例えば、1インチ×1インチ×0.1インチの寸法を有するタバコ交絡ファブリック片は、（a）0.1インチ厚のタバコ交絡ファブリックを形成してこれを1インチ平方に切断するか、または（b）1インチ厚のタバコ交絡ファブリックを形成してこれを0.1インチごとの小片に薄切りすることによって作製され得る。切断面は、非切断面とは異なる表面質感を有し得る。

いくつかの状況において、図6に示されるように、キャリア111は、最終的なタバコ交絡ファブリック100に繊維を提供せず、メルトブローまたはスパンボンドプロセスを完了した後に容易に剥離または除去することができる裏当て層を含み得る。いくつかの態様において、無煙タバコ／メルトブローまたはスパンボンドポリマー繊維の複合物は、無煙タバコをメルトブローポリマー繊維にさらに固定するために、さらに処理される。例えば、無煙タバコ／メルトブローポリマー繊維の複合物は、ニードル、ニードルパンチ、ニードルフェルト、空気ジェット交絡、スパンレース、または水流交絡処理され得る。

複数のタバコ材料105およびポリマー繊維110の層は、所望の厚みとなるよう構築することができる。例えば、メルトブロータバコ交絡ファブリックは、0.1から1.0インチの間の厚みを有し得る。したがって、いくつかの態様においては、メルトブローポリマー繊維層と無煙タバコ層が交互に堆積されるよう、複数のメルトブローもしくはスパンボンド装置120および／または無煙タバコ分注機がコンベアシステムに沿って交互に配列される。コンベアシステムの速度ならびにメルトブローまたはスパンボンドポリマー繊維および無煙タバコの堆積比率を制御することにより、上記の範囲の厚みを有するよう各層の厚みを制御することができる。いくつかの態様において、各層の厚みは、各メルトブローポリマー繊維層が隣接する構造繊維層と接触し、そしてタバコの繊維構造が構造繊維の不織布の網の中に交絡されるように、十分に薄いものである。各層のポリマー繊維は、その後、結合され、隣接する構造繊維層の間が結合された固形のタバコ交絡ファブリック100が形成され得る。他の態様において、無煙タバコの濃度は、異なるメルトブローポリマー層の間で変化させることができる。例えば、内側の層は、低濃度の無煙タバコを有し得る。特定の態様において、無煙タバコの層または堆積物は、タバコ材料をポリマー構造繊維全体に分配するよう、ポリマー構造繊維のストリーム230の下を通過する間にまたはその直前に、バラバラにすることができる。例えば、キャリア11またはウェブ132の下に空気のジェット流を設け、無煙タバコの少なくとも一部をスピナレット129から落ちてくるポリマー繊維の「滝」の中に射出することができる。

メルトブロー繊維の特性
メルトブローウェブは通常、多様な製品特徴を有する。メルトブローウェブは、ランダムな繊維配向；低度から中等度のウェブ強度、機械的交絡および摩擦力による引き出し強度（deriving strength）を有し得；繊維径は0.1から100ミクロンの範囲であり；基本重量は1〜350g/m²の範囲であり；そして滑らかな表面の質感および円形の断面を有する。いくつかの態様において、メルトブロー繊維は、0.5から5ミクロンの間の範囲の直径を有し得る。メルトブローウェブ中の繊維の長さは変化させることができ；それは数ミリメートルから数百センチメートルの範囲の長さで製造することができ、そしてそれは通常広い範囲で存在する。繊維の断面もまた、円形から平らな形状の範囲およびその他のバリエーションで変更可能である。

他の特性の強化を図るため、複合物の形態を使用することができる。例えば、スパンボンド／メルトブロー／スパンボンドパイルの3枚合わせシステム（three-ply system）に基づくSMS構造物を、無煙タバコと組み合わせて使用し、強化版複合タバコ交絡ファブリックを提供することができる。メルトブロープロセスもまた、複数の材料を含む複合繊維を製造するのに使用することができる。以下で議論されるような、エレクトロスピンおよびフォーススピン繊維もまた、質感のために添加することができる。

スパンボンド繊維の特性
紡績プロセスは、連続フィラメント糸の製造と類似しており、特定のポリマーに対して類似の押し出し条件を利用する。したがって、スパンボンド繊維は、少なくとも部分配向を有する。部分配向は、強度を高め、伸展性を低下させ得る。スパンボンドウェブは、超軽量・柔軟な構造から重量・堅牢な構造まで、幅広い範囲の製品特徴を提供する。その特性には以下が含まれる：ランダム繊維構造；大部分のスパンボンドウェブが重層またはこけら板（shingled）構造であり、層の数が基本重量の増加に伴い増加すること；5から800g/m²の間、典型的には10〜200g/m²の基本重量範囲；1から50μmの間の繊維径範囲；0.1から4.0mmの間、典型的には0.2〜1.5mmのウェブの厚み範囲；他の不織布、織布およびニット構造と比較して高い強度対重量比；高い引裂強度（面結合ウェブのみ）；繊維のランダム方向性に起因する面内等方性；良好な擦り切れおよびしわ耐性；高い空隙率に起因する高い液体保持能；高い面内せん断抵抗性、および低いドレープ性。

エレクトロスピンシステム
エレクトロスピンは、10nmから数百ナノメートルの範囲の直径の繊維を紡績するプロセスであり；典型的には、ポリマーは、水または有機溶媒に溶解される。このプロセスは、細いオリフィスまたはスピナレットの先端から出た繊維を紡績するために静電気的および機械的な力を使用する。スピナレットは、DC電源により正または負電荷で維持される。静電気的反発力がポリマー溶液の表面張力を上回ったとき、液体はスピナレットから溢れ出し、極細の連続フィラメントを形成する。これらのフィラメントは、スピナレットのそれと反対電荷の下にある電極を有する回転または固定収集装置上に集められ、そこでそれらは蓄積し、ひとつに結合して、ナノ繊維ファブリックを形成する。エレクトロスピンナノ繊維は、いくつかの態様において、口内で溶解するようにすることができる。例えば、繊維は、可溶性ポリマー、例えばHPC、HPMC、またはPVOHの水（または他の溶媒）溶液から紡績することができ；これらの繊維は、香味料、甘味料、粉砕タバコ、またはその他の官能成分を含むことができる。例えば、タバコ交絡ファブリックのバルクは、粗め〜きめ細かなフィラメントから設計され、エレクトロスピンナノ繊維ウェブと組み合わされた1つまたは複数のメルトブロー層から製造することができる。メルトブローおよび／またはスパンボンド層は安定性を提供することができ、外側のエレクトロスピンナノ繊維層は滑らかさを改善することができる。いくつかの態様において、エレクトロスピン繊維は、質感を提供するために、天然構造繊維（例えば、綿繊維）および／またはポリマー構造繊維と重層される。いくつかの態様において、エレクトロスピン繊維は、特有の質感を提供するために、切り刻まれ、ポリマー構造繊維（例えば、メルトブローまたはスパンボンド繊維）と混合され、そして構造繊維の網の中に熱的に結合される。

フォーススピンシステム
フォーススピンは、回転ドラムおよびノズルを用いて10nmから500nmの範囲の直径の繊維を紡績するプロセスであり、綿菓子製造機とよく似たものである。このプロセスは、ノズルから出た繊維を紡績するために、静水圧および遠心圧の組み合わせを使用する。例えば、フォーススピンの1つのタイプは、ロータリージェットスピンであり、この方法では、ポリマー材料は、制御可能なモータの上にあるリザバーの中に保持され、そして高速回転ノズルから押し出される。フォーススピンナノ繊維は、いくつかの態様において、口内で溶解するようにすることができる。例えば、繊維は、可溶性ポリマー、例えばHPC、HPMC、またはPVOHの水（または他の溶媒）溶液からフォーススピンすることができ；これらの繊維は、香味料、甘味料、粉砕タバコ、またはその他の官能成分を含むことができる。タバコ交絡ファブリックのバルクは、粗め〜きめ細かなフィラメントから設計され、フォーススピンナノ繊維ウェブと組み合わされた1つまたは複数のメルトブロー層から製造することができる。メルトブローおよび／またはスパンボンド層は安定性を提供することができ、外側のフォーススピンナノ繊維層は滑らかさを改善することができる。いくつかの態様において、フォーススピン繊維は、質感を提供するために、天然構造繊維（例えば、綿繊維）および／またはポリマー構造繊維と重層される。いくつかの態様において、フォーススピン繊維は、特有の質感を提供するために、切り刻まれ、ポリマー構造繊維（例えば、メルトブローまたはスパンボンド繊維）と混合され、そして構造繊維の網の中で熱的に結合される。

安定化 - 機械的な交絡および／または結合
無煙タバコおよび構造繊維を層状または絡合状のいずれかで配置した後、そのウェブは、構造繊維がタバコ材料の繊維構造と交絡する網を形成するように、さらなる機械的、熱的、または化学的処理を必要とし得る。他の態様において、タバコ交絡ファブリックは、結束性および／または寸法安定性がより高いタバコ交絡ファブリックを製造するために、さらに処理（例えば交絡または結合）され得る。例えば、カードプロセスにおいて無煙タバコと綿繊維を混合することにより、構造繊維と無煙タバコが絡合されたウェブが生成され得るが、カードプロセスは、ウェブが結束性を有する程度に繊維を交絡させるのには不十分な場合がある。同様に、ポリマー繊維を無煙タバコ層に堆積させるスパンボンドプロセスは、ポリマー構造繊維を無煙タバコと接触させるが、ポリマー構造繊維と無煙タバコを絡合させない場合がある。さらに、タバコ材料と構造繊維のウェブは、ニードル、ニードルパンチ、ニードルフェルト、空気ジェット交絡、スパンレース、および／または水流交絡プロセスによって混合され、交絡させることができる。したがって、無煙タバコを含むウェブは、タバコ交絡ファブリックに結束性および／または寸法安定性を付与するために、ニードル、ニードルパンチ、ニードルフェルト、空気ジェット交絡、スパンレース、水流交絡、ステッチボンド、サーマルボンド、超音波ボンド、放射線ボンド、ケミカルボンド、それらの組み合わせ、またはその他の処理工程に供することができる。

ニードルプロセス
タバコ交絡ファブリック100のいくつかの態様は、無煙タバコがタバコ交絡ファブリック100の構造繊維内で交絡され、それによって固定されるように、構造繊維110と共にニードル処理された無煙タバコ105を含み得る。（構造繊維中に絡合された無煙タバコを含むまたは含まない）構造繊維は、上記の方法の1つによって提供することができる。特定の態様において、ニードル処理されたタバコ交絡ファブリックの一方または両方の外表面は、無煙タバコ中心（繊維構造を含む）または構造繊維中心とすることができる。

ニードルパンチとしても公知のニードル処理は、有刺ニードル（barbed needle）のアレイを繊維のウェブに突き刺し、繊維の房を垂直方向に運ぶことによってファブリックを機械的に形成するプロセスである。ニードルフェルトは、類似のプロセスである。ここで図8〜10を参照して、無煙タバコ105（例えば、キュアリング、発酵された湿性無煙タバコ）は、有益なことに、無煙タバコが構造繊維内に交絡され、固定されるように、構造繊維110と共にニードル処理することができる。特定の態様において、無煙タバコ105は、ニードルプロセスの間に圧縮されない（例えば、機械的圧縮プロセスに供されない）または化学処理（例えば結合剤の使用によるもの）されない。それによって、驚くべきことにかつ有益なことに、無煙タバコ105は、ニードルプロセスが完了しニードル処理不織布物品100が包装可能な状態になった後も、所望の範囲の湿気、香味および触感の特徴を保持することができる。さらに、無煙タバコ105を構造繊維110に固定するのに使用されるニードルプロセスは、伝統的な不織布地の従来的なニードル処理とは異なるものであり得る。特に、驚くべきことにかつ有益なことに、無煙タバコ105が、無煙タバコの湿気、香味および触感の特徴についての妥協なしにニードル処理により構造繊維のウェブに交絡させることができることが、本明細書の記載から理解されるであろう。さらに、無煙タバコを使用する際、ニードル処理不織布物品100は、ほぐれた状態のタバコを「つまむ」またはすくい取るのと比較して、取り扱い、口内設置、口内安定性および口内からの除去に関する利点を成人タバコ消費者に提供するタバコ製品を提供する。

図8に示されるように、典型的なニードル織機1は、ニードル4を挿入し保持するベースユニットであるニードルボード3を含む。ニードルボード3は、次いで、ニードルボード3を適当な位置で保持するニードルビーム5に装着される。ニードル織機はまた、構造繊維および無煙タバコの層の下に位置するベッドプレート7、ならびに構造繊維および無煙タバコの層の上に位置するストリッパープレート9を含む。いくつかの状況において、ニードル織機1を通過するウェブは、裏当て層111を含み得る。裏当て層は、繊維性または非繊維性であり得る。繊維性の裏当て層は、最終的なニードル処理タバコ物品100に構造繊維を提供し、一方、非繊維性の裏当て層は、最終的なニードル処理タバコ交絡ファブリック100に構造繊維を提供せず、ニードルプロセスが完了した後に剥離または除去され得る。例えば、例えば裁断または切断形態の無煙タバコを含み得る無煙タバコ105を、裏当て層111の上に堆積し、次に構造繊維層を堆積し、そしてフィードコンベア11に沿ってベッドプレート7とストリッパープレート9の間の空間に送ることができる。ベッドプレート7およびストリッパープレート9は各々、ニードル4に対応する穴一式を含み、ニードル4はプレート7および9の穴に出入りできるように位置合わせされる。ニードル4が上方位置に戻る間、ストリッパープレート9は、繊維をニードル4から引き離し、構造繊維および無煙タバコの層がニードル織機1を通過して進めるようにする。ニードル織機1を通す移送は、フィードロール11およびイグジットロール13によって補助することができる。

図9は、ニードル処理タバコ物品100を製造する上記のニードルパンチプロセスにおいて使用するための、ニードル織機1において構造繊維および無煙タバコ105の層に突き刺すのに利用できる代表的なニードル4を示している。例を挙げると、ニードル4は、異なる形状（例えば、ピンチブレード、スターブレードおよびコニカルブレード）および異なるトゲ構成（例えば、位置、角度および形状）を有することができる。特定の態様において、ニードル織機1は、すべて同じ形状および構成のニードル4を含み；特定の態様において、ニードル織機1は、2つ以上の形状および／または構成を有するニードル4を含む。ニードルパンチプロセスにおいて使用されるニードル4の個々の形状および構成、ならびにニードル4の1平方インチあたりの刺突数（ppsi）および刺突深度は、使用される個々の構造繊維の特徴、使用される無煙タバコの特徴、各々の層の数および最終ニードル処理タバコ物品100において望まれる特性に依存することが理解されるであろう。

図10に示されるように、ニードル織機のビーム5は、ニードル4がプレート7および9の対応する穴に突き入り、突き出るように上下に往復するよう構成される。その際、ニードルは構造繊維110および無煙タバコ105を突き刺し、各ニードル4のブレードのトゲは、その下方への動作の中で繊維（例えば、主として構造繊維で、偶発的にのみタバコの繊維構造105a）を掴み、これらの繊維を突き入った深さまで運ぶことができる。ニードル4の往復は、フィードロール11およびイグジットロール13が無煙タバコ層および構造繊維層をニードル織機1を通して移送する間に繰り返し行われ、ニードルは繊維を水平方向中心からほぼ垂直方向に再配向させる。

したがって、上記の態様において、ニードル処理タバコ交絡ファブリックは、構造繊維を無煙タバコと共にニードル処理する工程を含むニードルプロセスを用いて形成することができる。ニードル織機1において無煙タバコ105と共に使用することができる構造繊維110の一つは、綿繊維であり得る。しかし、構造繊維は必ずしも綿に限定されないことが、本明細書の記載から理解されるべきである。例えば、構造繊維には、他のタイプの天然繊維（例えば、羊毛、亜麻、黄麻、竹）ならびにアクリル、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ポリビニル、ポリ乳酸、ポリビニルアルコールおよびレーヨン、ビスコースまたはその他の変性セルロース繊維（例えば、以下で議論されるような再構成セルロース繊維）が含まれ得る。様々な方法および方法の組み合わせが、タバコ交絡ファブリックを作製するニードルプロセスにおいて使用する構造繊維を提供するのに適している。例えば、繊維用のウェブ／基質／繊維源は、乾式積層、空気積層、湿式積層、スパンレース、メルトブロー、エレクトロスピンおよび／またはフォーススピンから得ることができ；これらのプロセスのいずれかによって供給される繊維は、それらがタバコ交絡ファブリックの形成に使用される前に、ニードルパンチまたはその他のウェブ形成プロセスによってファブリックとなるようさらに処理され得る。いくつかの態様において、構造繊維は、乾式積層された天然繊維である。他の態様において、繊維は、メルトブローまたはスパンボンドされたポリマー繊維である。さらに、ニードル処理タバコ物品を製造するニードルプロセスにおいて使用される構造繊維は、ニードルプロセスに関与し最終物品において無煙タバコを固定するのに利用できる十分数の「ほぐれた」構造繊維を提供する限り、織布または不織布ファブリックから提供することができる。ニードルプロセスは、しかし、構造繊維の秩序を乱すことで、緩めに織られた構造繊維のファブリックを構造繊維の不織布の網にすることができる。さらに、低デニール（例えば、低い線密度）を使用することで、心地良い口内感覚を有するより柔らかいタバコ交絡ファブリックが提供され得る。

ここで図11を参照して、タバコ交絡ファブリック片のいくつかの態様は、図1に示される物品100の特定の態様とは異なる形状または層構造を有し得る。例えば、口内で使用するためのニードル処理タバコ交絡ファブリック片100'の1つの代替の態様において、無煙タバコ105は、2つのステープルファイバーの層110aおよび110bの間でニードル処理される。上記の態様と同様、この態様におけるニードル処理タバコ交絡ファブリック片100'は、既定分量の無煙タバコ105を含み、無煙タバコ105は、タバコ交絡ファブリック片100'の多くの外表面に沿って露出させることができる。さらに、ニードル処理タバコ交絡ファブリック片100'は、複数の類似形状の物品100'と共に蓋54を有する容器52（図1）で包装することができ、それによって、成人タバコ消費者は、口内で使用するためにその中にあるタバコ交絡ファブリック100'のいずれかを選択し、実質的に同じ分量の無煙タバコ105を受け取ることができるという便宜を与えられる。そのような口内で使用するためのタバコ交絡ファブリック片100'は多くの方法で製造することができるが、図11に示されるタバコ交絡ファブリックは、例えば、実施例25または26に記載される方法を用いて製造することができ、そしてタバコ交絡ファブリック片に切断することができる。図11に示されるタバコ交絡ファブリック片は、およそ0.5インチ x 1.0インチであり、約0.25インチの厚みを有する。

図12A〜Cは、本明細書に記載のいくつかの態様にしたがう例示的なニードル処理タバコ交絡ファブリックの顕微鏡写真を示している。図12Aは、構造繊維層をニードル織機に置き、無煙タバコ層を構造繊維の上に置き、別の構造繊維層を無煙タバコの上に置き、その後に1回目の通過の際には6mmの刺突深度および2回目の通過の際には3.2mmでニードル処理した、ニードル処理タバコ交絡ファブリックを示している。図12Bは、裏当て層をニードル織機に置き、そこに無煙タバコ、構造繊維、無煙タバコおよび構造繊維の層を置いた、別のニードル処理タバコ物品を示している。8.5mmのニードル刺突深度でのニードル処理の後、裏当て層を除去し（例えば、剥離し）、繊維により固定された無煙タバコ層が露出している状態にした。図12Cは、裏当て層を織機に置き、そこに無煙タバコ、構造繊維および無煙タバコの層を置いた、さらに別のニードル処理タバコ交絡ファブリックを示している。8.5mmの刺突深度でのニードル処理の後、裏当て層を除去し、繊維層の両側に固定された2つの無煙タバコ層が露出している状態にした。

したがって、無煙タバコ105を含むニードル処理タバコ交絡ファブリック100または100'を製造するいくつかの方法において、ニードルプロセスは、少なくとも1つの無煙タバコ層および少なくとも1つの構造繊維層をニードル織機1に通すことを含む。特定の態様において、ニードル織機に置かれる最初の層は、無煙タバコ、構造繊維、またはニードル処理タバコ交絡ファブリックに繊維を提供せずニードルプロセス後に除去することができる裏当て層であり得る。本明細書に記載される方法を使用して、層を構築しつつまたはすべての層を構築した後に、ニードル織機1を1回通過させるかまたはニードル織機1を複数回通過させることで、無煙タバコ層と構造繊維層の多くの異なる組み合わせの1つを有するニードル処理タバコ交絡ファブリックを製造することができる。

実際のニードルプロセスのパラメータは、タバコの繊維構造の特徴、構造繊維の特徴、各々の層の数および織機のタイプに依存するであろう。当業者は、ニードルのサイズおよび形状ならびにニードルの密度、ニードルの刺突深度、ならびに織機を通過する材料の供給速度のすべてを、所望の特性を有する不織布ニードル処理タバコ交絡ファブリックを達成するために変化させることができることを理解するであろう。例えば、より低いニードル密度および／またはより浅いニードル刺突は、より低密度、よりほぐれたタバコ交絡ファブリックを製造するのに使用することができ、より高いニードル密度および／またはより深いニードル刺突は、より高密度、より緊密なタバコ交絡ファブリックを製造するのに使用することができる。例えば、1平方インチあたり約100刺突（ppsi）から約2000 ppsiの間（例えば、約200 ppsi〜約1000 ppsi；約400 ppsi〜約800 ppsi）の穿刺密度が、本明細書に記載されるニードル処理タバコ交絡ファブリックを製造するのに使用することができる。

ニードル処理は、メルトブローまたはスパンボンドプロセスを用いて製造されたポリマー構造繊維と組み合わせて使用することもできる。例えば、ここで図13を参照して、メルトブロー無煙タバコ／ポリマー構造繊維重層複合物を追加でニードル織機のビーム65に送ることができる。ニードル織機のビーム65は、ニードル64がプレート67および69の対応する穴に突き入り、突き出るように上下に往復するよう構成される。その際、ニードルはポリマー構造繊維110、無煙タバコ105およびウェブの繊維132を突き刺し、各ニードル64のブレードのトゲは、その下方への動作の中でタバコ繊維を含む任意の繊維を掴み、これらの繊維を突き入った深さまで運ぶことができる。ニードル64の往復は、ロール11、12、13および14が複合物をニードル織機60を通して移送する間に繰り返し行われ、ニードルは繊維を水平方向中心からほぼ垂直方向に再配向させ、それによってメルトブローおよびニードル処理されたタバコ交絡ファブリックが製造される。

ニードル処理タバコ交絡ファブリックが口内での使用を意図されている場合、その製造プロセスは、ニードル処理後に製品に残存する任意のニードル破片を金属探知機および／または磁石を用いて検出するスキャン工程を含み得る。適当なニードル処理条件下では、ニードルの破損は稀であるが、予防的な理由で、織機を出た無煙タバコおよび構造繊維のニードル処理複合物または切断もしくはパンチ加工されたニードル処理タバコ交絡ファブリックは、ニードルの破損から生じた破片の存在を示す任意の金属に関して、金属探知機および／または磁石でスキャンされ得る。

スパンレース（水流交絡）
水流交絡としても公知のスパンレースは、繊維同士を固定するのに流体力を使用するプロセスである。例えば、細かい水のジェット流を、コンベアベルトによって支えられている構造繊維のウェブに通し、構造繊維同士および／または構造繊維とタバコの繊維構造を交絡させることができる。交絡は、水流がウェブに衝突し、繊維が反り返ることで起こる。ウェブ内での激しい撹拌により、繊維が交絡される。例えば、スパンレースプロセスは、無煙タバコと構造繊維のウェブを交絡させるのに使用することができる。例えば、綿のウェブは、無煙タバコと共にニードル処理される前にスパンレース処理され得る。

タバコ交絡ファブリックは、いくつかの態様において、無煙タバコとカード処理した綿繊維のウェブを重層し、かつ細かい液体のジェット流をその重層構造に通すことでタバコの繊維構造と綿構造繊維を交絡させることによって、製造され得る。他の態様において、無煙タバコは、タバコ交絡ファブリックを形成するために、非結束性の構造繊維のウェブ内で絡合され、そしてスパンレース処理され得る。いくつかの態様において、無煙タバコは、スパンレースプロセスの間、可溶性成分を保持するよう処理またはカプセル化される。いくつかの態様において、可溶性のタバコ成分は、スパンレースプロセスの前に無煙タバコから抽出され、そして乾燥後に最終スパンレース処理製品に戻される。いくつかの態様において、スパンレース用の液体は、香味料またはその他の添加物の溶液である。

スパンレースと同様、タバコ交絡ファブリックはまた、繊維を交絡させるために、高速の気体のストリームを用いて空気ジェット交絡処理され得る。他の態様において、空気のジェット流は、構造繊維の結合の前に無煙タバコと構造繊維を絡合するのに使用され得、それによって結束性および／または寸法安定性のタバコ交絡ファブリックが形成される。

サーマルボンド
サーマルボンドは、熱を用いてウェブ構造物を結合または安定化させるプロセスである。タバコ交絡ファブリックを安定化またはさらに安定化させるために、ポリマー構造繊維が熱により結合され得る。サーマルボンドのいくつかの態様においては、他のエネルギー源が、ファブリックの強度および寸法安定性を向上させた繊維の網を形成するよう、構造繊維のポリマー材料の温度を上昇させ構造繊維を相互に結合または接着させるために、提供される。例えば、電気加熱表面、超音波ボンド、赤外線エネルギー、電波エネルギー、および電磁波エネルギーが、特にサーマルボンドのためのエネルギー源となる。

上記のように、メルトブローは、繊維の押し出しおよび漸先形化のプロセスの間に少なくともある程度のサーマルボンドを達成することができる。スパンボンドプロセスは、繊維を堆積した後に繊維を結合するのにサーマルボンド技術を使用する。いくつかの態様において、繊維ウェブは、ウェブの1つまたは複数の部分を結合させるために、加熱したカレンダローラの間を通される。タバコ交絡ファブリックに柔らかさおよび柔軟性を与えつつポイントボンドを提供するために、エンボス加工されたロールを使用することもできる。

ステッチボンド、ポイントボンドおよびキルト処理は、タバコ交絡ファブリックを含む不織布ファブリックにパターンを適用する方法である。これらは、典型的には超音波ボンドプロセスを用いて達成されるサーマルボンドの形態であるが、繊維の網の中に特定パターンの結合を形成するために、その他のエネルギー源および関連装置を使用することができる。

構造繊維間の結合は、構造繊維の網に低溶融温度ポリマーを組み込むことによっても達成することができる。低溶融温度ポリマーは、繊維、ビーズまたはランダム形状の形態で網の中に導入することができる。低溶融温度ポリマーの繊維、ビーズまたはランダム形状は、構造繊維の網の中に分散され得る。いくつかの態様において、低溶融温度ポリマーは、約60℃から150℃の間の融点を有する。例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレンの低分子量繊維を、低溶融温度ポリマーとして使用することができる。他の態様において、低溶融温度ポリマーは、酢酸ポリビニルまたは様々なワックスであり得る。例えば、低溶融温度のポリマー、繊維、ビーズ、またはランダム形状は、約60C〜150Cの融点を有し得る。構造繊維、無煙タバコ、および低溶融温度ポリマー材料の複合物を、2つの異なる材料の融点の間の温度に加熱することによって、低溶融温度ポリマー材料を選択的に溶融させ、それによって周囲の繊維に結合させて、タバコ交絡ファブリック内で所望のレベルの結合を形成することができる。

サーマルボンド技術は、本明細書で議論されている他の技術のいずれかと組み合わせて使用することもできる。

ケミカルボンド
繊維を結合剤、例えばラテックスエマルジョンまたはポリマー溶液でコートすることによるウェブの化学的結合は、典型的には、湿式積層プロセスにおいて使用される。乾式積層システムでは、ビーズまたは小さなランダム形状の形態の接着性材料を構造繊維の網に絡合させ、それを加熱および／または加圧により活性化させ網に結合させて、タバコ交絡ファブリックにすることができる。いくつかの態様において、シリコーンまたは酢酸ポリビニルが、化学接着剤として使用される。いくつかの態様においては、アルギン酸ナトリウムが網に添加され、その後にカルシウム塩が、網の中でアルギン酸塩を不溶化するために添加され、そして周囲の繊維に結合される。ケミカルボンドは、構造繊維を形成させるおよび／または無煙タバコと構造繊維を絡合させる任意の他の技術と共に使用することができる。

製品の成分
タバコ交絡ファブリック100は、無煙タバコ105および構造繊維110を含む。構造繊維110の少なくとも一部は、タバコ交絡ファブリックが成人タバコ消費者の口内に置かれたときに結束性を維持するよう、口内安定性材料を含み得る。タバコ交絡ファブリック100は、任意で、1つまたは複数の香味料およびその他の添加物を含み得る。

構造繊維
様々な繊維が、タバコ交絡ファブリック100において使用するのに適している。構造繊維110の少なくとも一部は、成人タバコ消費者の口内に置かれ唾液およびその他の口内液に曝されたときに、口内安定性を示し得る。本明細書で使用される場合、「口内安定性」は、その材料が、成人タバコ消費者の口内に置かれたときに1時間の間、結束性を維持することを意味する。構造繊維110は、天然繊維、合成繊維、またはそれらの組み合わせを含み得る。天然繊維には、綿、羊毛、亜麻、黄麻、および竹が含まれる。構造繊維は、ポリマー材料、例えばアクリル、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン（例えば、Bayerから入手可能なDESMOPAN DP 9370A）、塩化ポリビニル、ポリ乳酸、ポリビニルアルコールおよびレーヨン、ビスコースまたはその他の変性セルロース繊維、ならびにそれらの組み合わせを含み得る。いくつかの態様において、口内安定性繊維は、生分解性である。本明細書で使用される場合、「生分解性」は、ASTM D6400-04, Standard Specification for Compostable Plasticsの要件を満たす材料を意味する。適当な生分解性材料は、自然の好気性（コンポスト化）および嫌気性（埋め立て）環境において分解されるであろうが、消費者の口内では適当な期間（例えば、1時間）安定性を維持するものである。生分解性材料の例には、脂肪族ポリエステル；ポリヒドロキシアルカノエート、例えば、ポリ-3-ヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバレレートおよびポリヒドロキシヘキサノエート；ポリ乳酸；コハク酸ポリブチレン；ポリカプロラクトン；ポリ無水物；ポリビニルアルコール；各種デンプン誘導体；ならびに酢酸セルロースおよびニトロセルロースおよびそれらの誘導体（例えば、セルロイド）等のセルロースエステルが含まれる。

構造繊維は、複数の材料を含むことができる。いくつかの態様において、第1の材料の構造繊維が、第2の材料の構造繊維に分散または重層される。例えば、低溶融温度ポリマーは結合剤として機能し得、これは高溶融ポリマーに分散された散在する繊維であり得る。他の態様において、構造繊維は、異なる材料から製造される二成分または多成分繊維であり得る。例えば、低溶融シースで高溶融コアを囲むことができ、それによってサーマルボンドプロセスを補助することができる。多成分繊維の成分はまた、並列構成で押し出しすることができる。例えば、異なるポリマー材料をメルトブローまたはスパンボンドプロセスにおいて共押し出しおよび延伸し、多成分構造繊維を形成することができる。

構造繊維は、フィブリル化して複数の繊維となる多成分繊維から形成することもできる。多成分繊維は、繊維に力を加えることによってフィブリル化することができる。例えば、多成分繊維をフィブリル化するために水流交絡を使用することができる。他の態様において、多成分繊維に対して打撃および／または圧迫力（例えば、ハンマーまたは加圧ローラ）を加えることができる。いくつかの態様において、ニードルプロセスは、多成分繊維をフィブリル化することができる。他の態様において、多成分繊維は、ニードル処理の際にはフィブリル化されず、その後のプロセスにおいておよび／または成人タバコ消費者による使用時にフィブリル化され得る。いくつかの態様において、1つの多成分繊維を、多くの（例えば、10本またはそれ以上の）マイクロ繊維にフィブリル化することができる。特定の態様において、構造繊維は、少なくとも1つの口内安定性材料および少なくとも1つの口内溶解性材料を含み、それによって、タバコ交絡ファブリックは、口内溶解性材料が溶解したときにほぐれるが結束性は維持する。いくつかの態様において、構造繊維の網は、口内溶解性繊維および口内安定性繊維を含む。本明細書で使用される場合、「口内溶解性」は、その材料が、成人タバコ消費者の口内に置かれ唾液およびその他の口内液に曝された後1時間以内に分解することを意味する。口内溶解性材料には、ヒドロキシプロピルセルロース（HPC）、メチルヒドロキシプロピルセルロース（HPMC）、ポリビニルアルコール（PVOH）、PVP、ポリエチレンオキシド（PEO）、デンプン等が含まれる。口内溶解性材料は、香味料、甘味料、粉砕タバコおよびその他の官能成分と組み合わされ得る。他の態様において、多成分繊維は、口内安定性材料および口内溶解性材料を含む。

いくつかの態様において、構造繊維110は、再構成セルロース繊維を含む。再構成セルロース繊維は、様々な木材および一年生植物から、その木材または植物材料を適当な溶媒、例えばメチルモルホリンオキシド（MNNO）一水和物中で物理的に溶解させることによって作製することができる。溶液中のセルロース濃度は、6重量パーセントから15重量パーセントの間であり得る。この溶液は、その後、70℃から120℃の温度で紡績（例えば、メルトブローまたはスパンボンド）され得、それによって再構成セルロース繊維が作製される。いくつかの態様において、再構成セルロース繊維は、タバコ材料（例えば、タバコの茎）を用いて作製される。再構成タバコセルロース繊維は、その後、天然セルロース繊維を有する無煙タバコと交絡され得、それによってタバコ由来の構造繊維を有するタバコ交絡ファブリックが作製される。再構成プロセスは、タバコの組成を変化させ、無煙タバコ中に通常存在する可溶性のタバコ成分の多くを除去する。

さらに他の態様において、粉砕タバコは、ポリマー材料が粉砕タバコを少なくとも部分的にカプセル化するように、ポリマー構造繊維と組み合わされ得る。例えば、粉砕タバコは、約10重量%から最大約80重量%の量で溶融ポリマー（例えば、ポリプロピレン）に添加され、そしてメルトブローまたはスパンボンドプロセスにおいて押し出しされ得る。粉砕タバコは、ポリマー材料が口内安定性および結束性を維持している状態で、構造繊維に特有の質感を提供することができる。

タバコ交絡ファブリック100において使用される構造繊維110の量は、望まれる香味プロフィールおよび望まれる口内感覚に依存し得る。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリック100は、少なくとも0.5重量パーセントの構造繊維を含み、これは、タバコ交絡ファブリック100が、包装、輸送、取扱および成人タバコ消費者による使用の間、その結束性を維持する可能性を高めることができる。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリック100は、最大20重量パーセントの構造繊維を含む。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリック100は、0.5から10重量パーセントの間の構造繊維を含む。例えば、タバコ交絡ファブリック100は、1.0から7.0重量パーセントの間の構造繊維を有し得る。

タバコ
無煙タバコは、口内で使用されるタバコ製品において使用するのに適したタバコである。「無煙タバコ」は、処理されたニコチアナ（Nicotiana）属のメンバーの一部、例えば葉および茎を意味する。タバコの例示的な種には、N．ルスティカ（N. rustica）、N．タバカム（N. tabacum）、N．トメントシフォルミス（N.tomentosiformis）およびN．シルベストリス（N. sylvestris）が含まれる。適当なタバコには、発酵および非発酵タバコが含まれる。発酵に加えて、タバコは、他の技術を用いて処理され得る。例えば、タバコは、熱処理（例えば、熱調理、トースト焼き）、香味付け、酵素処理、膨張および／またはキュアリングによって処理することができる。発酵および非発酵の両方のタバコは、これらの技術を用いて処理することができる。他の態様において、タバコは、未処理のタバコであり得る。適当に処理されたタバコの具体例には、エアキュアリングされた黒タバコ、ファイアキュアリングされた黒タバコ、バーレー種タバコ、フルーキュアリング（flue cured）されたタバコ、およびシガーフィラーまたはシガーラッパーのタバコ、ならびに全葉ステミング作業由来の生産物が含まれる。いくつかの態様において、無煙タバコは、新鮮重量（fresh weight）基準で最大70%の黒タバコを含む。例えば、タバコは、米国公開第2004/0118422号または同第2005/0178398号に記載されるような加熱、乾燥、および／または低温殺菌工程により調整され得る。発酵は、典型的には、高い初期含湿量、熱の発生、および乾燥重量の10から20%損失によって特徴付けられる。例えば、米国特許第4,528,993号；同第4,660,577号；同第4,848,373号；および同第5,372,149号を参照のこと。葉の芳香の調整に加えて、発酵は、葉の色および質感のいずれかまたは両方を変化させることができる。また、発酵プロセスの間に、放散気体が発生し得、酸素が摂取され得、pHが変化し得、そして保持されている水分量が変化し得る。例えば、米国公開第2005/0178398号およびTso（1999, Tobacco, Production, Chemistry and Technology, Davis & Nielsen, eds., Blackwell Publishing, OxfordのChapter 1）を参照のこと。キュアリングされた、またはキュアリングおよび発酵されたタバコは、無煙タバコ製品に組み込む前にさらに処理（例えば、切断、膨張、ブレンド、粉砕または破砕）され得る。タバコは、いくつかの態様において、構造繊維ならびに任意で香味料および他の添加物と混合される前に、48から50重量パーセントの間のオーブン揮発物含有量を有する、ロングカットの発酵、キュアリングされた湿性タバコである。

タバコは、いくつかの態様において、緑葉組織1cm²あたり20μg未満のDVTを有する植物から製造することができる。例えば、タバコ粒子は、参照により本明細書に組み入れられる米国特許公開第2008/0209586号に記載されるタバコから選択することができる。そのような低DVT種由来のタバコを含むタバコ組成物は、センサパネル評価において、低レベルDVTを有さないタバコまたはタバコ組成物と比較して改善された香味の特徴を示す。

タバコの緑葉は、従来的な手段、例えばフルーキュアリング、バーンキュアリング（barn-cured）、ファイアキュアリング、エアキュアリングまたはサンキュアリング（sun-cured）を用いてキュアリングすることができる。例えば、異なるタイプのキュアリング法の解説については、Tso（1999, Tobacco, Production, Chemistry and Technology, Davis & Nielsen, eds., Blackwell Publishing, OxfordのChapter 1）を参照のこと。キュアリングされたタバコは通常、木製ドラム（すなわち、ホッグスヘッド）または段ボール箱の中、圧縮された状態で、数年間（例えば2から5年間）、10%から約25%の範囲の含湿量の下、エイジングされる。米国特許第4,516,590号および同第5,372,149号を参照のこと。キュアリングおよびエイジングされたタバコは、その後、さらに処理され得る。さらなる処理には、様々な温度の蒸気を投入するまたはしない真空下でのタバコの調整、低温殺菌、および発酵が含まれる。発酵は、典型的には、高い初期含湿量、熱の発生および乾燥重量の10から20%損失によって特徴付けられる。例えば、米国特許第4,528,993号、同第4,660,577号、同第4,848,373号、同第5,372,149号；米国公開第2005/0178398号；およびTso（1999, Tobacco, Production, Chemistry and Technology, Davis & Nielsen, eds., Blackwell Publishing, OxfordのChapter 1）を参照のこと。キュアリング、エイジングおよび発酵させた無煙タバコは、さらに処理（例えば、切断、裁断、膨張またはブレンド）され得る。例えば、米国特許第4,528,993号；同第4,660,577号；および同第4,987,907号を参照のこと。

無煙タバコは、所望のサイズとなるよう処理することができる。例えば、ロングカットの無煙タバコは、典型的には、約10カット／インチから最大約110カット／インチの幅および約0.1インチから最大約1インチの長さに切断または裁断される。ダブルカット無煙タバコは、ダブルカット無煙タバコの約70%が-20メッシュから80メッシュの間のメッシュサイズに該当する範囲の粒子サイズを有し得る。したがって、無煙タバコは、構造繊維と交絡される繊維構造を含み得る。本明細書に記載される無煙タバコ製品には粉末または粉砕タバコも含まれ得るが（例えば、構造繊維内に）、粉末および粉砕タバコの繊維構造は、構造繊維との交絡を実現するのに十分な長さのものではない。

無煙タバコは、約10重量%以上；約20重量%以上；約40重量%以上；約15重量%から約25重量%；約20重量%から約30重量%；約30重量%から約50重量%；約45重量%から約65重量%；または約50重量%から約60重量%の総オーブン揮発物含有量を有し得る。当業者は、「湿性」無煙タバコが典型的には約40重量%から約60重量%の間（例えば、約45重量%から約55重量%または約50重量%）のオーブン揮発物含有量を有するタバコを表すことを理解しているであろう。本明細書で使用される場合、「オーブン揮発物」は、事前に温めておいた110℃の強制通風オーブン内でサンプルを3.25時間乾燥させた後のサンプルの重量損失の比率を計算することによって決定される。タバコ交絡ファブリックは、タバコ交絡ファブリックを製造するのに使用される無煙タバコのオーブン揮発物含有量とは異なる総オーブン揮発物含有量を有し得る。本明細書に記載される処理工程は、オーブン揮発物含有量を減少または増加させ得る。タバコ交絡ファブリックの総オーブン揮発物含有量は、以下で議論されている。

タバコ交絡ファブリックは、乾燥重量基準で、15重量パーセントから85重量パーセントの間の無煙タバコを含み得る。乾燥重量基準でのファブリック片における無煙タバコの量は、事前に温めておいた110℃の強制通風オーブン内でタバコ交絡ファブリックを3.25時間乾燥させた後に計算される。残存する非揮発物は、タバコ材料および構造繊維材料に分類される。タバコ交絡ファブリック中の無煙タバコの比率は、無煙タバコの重量を非揮発物の総重量で割り算することによって計算される。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリックは、乾燥重量基準で、20から60重量パーセントの間のタバコを含む。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリックは、乾燥重量基準で、少なくとも28重量パーセントのタバコを含む。例えば、タバコ交絡ファブリックは、乾燥重量基準で、約57重量パーセントの総オーブン揮発物含有量、約3重量パーセントの構造繊維（例えば、綿）および約40重量パーセントの無煙タバコを含み得る。

いくつかの態様においては、タバコ以外の植物材料が、タバコ交絡ファブリックのタバコ代替物として使用される。タバコ代替物は、ハーブ組成物であり得る。ハーブおよびその他の食用植物は、一般的には、料理用ハーブ（例えば、タイム、ラベンダー、ローズマリー、コリアンダー、ディル、ミント、ペパーミント）および薬用ハーブ（例えば、ダリア、キナ（Cinchona）、キツネノテブクロ、シモツケ（Meadowsweet）、エキナセア、エルダーベリー、セイヨウヤナギ（Willow bark））に分類することができる。いくつかの態様において、タバコは、非タバコ植物材料の混合物と置き換えられる。そのような非タバコ組成物は、茶葉、レッドクローバー、ココナツフレーク、ミント葉、朝鮮人参、リンゴ、トウモロコシ毛、グレープ葉およびバジル葉を含むがこれらに限定されない多くの異なる主成分を有し得る。植物材料は、典型的には、約10重量%以上、例えば、約20重量%以上；約40重量%以上；約15重量%から約25重量%；約20重量%から約30重量%；約30重量%から約50重量%；約45重量%から約65重量%；または約50重量%から約60重量%の総オーブン揮発物含有量を有する。

香味料および添加物
香味料および他の添加物を、本明細書に記載される組成物に含めることができ、これらを、本明細書に記載される様々なプロセスの様々な異なる段階で添加することができる。例えば、構造繊維を含む初期成分のいずれかは、香味付けした形態で提供することができる。いくつかの態様において、香味料および／または他の添加物は、無煙タバコ中に含められる。香味料および／または他の添加物は、構造繊維とタバコのセルロース繊維を組み合わせた後にタバコ交絡ファブリック100に吸着させることができる。他の態様において、香味料および／または他の添加物は、無煙タバコに混合する前に、構造繊維と混合される。代わりにまたは加えて、香味料は、さらなる処理（例えば、切断またはパンチによる成形）の前にタバコ交絡ファブリックに適用することができ、または香味料は、包装の前にタバコ交絡ファブリックに適用することができる。図15Aを参照して、例えば、タバコ交絡ファブリック200Aのいくつかの態様は、香味ストリップ205の形態で、香味料を含んでいる。

適当な香味料には、ウィンターグリーン、チェリーおよびベリータイプの香味料、様々なリキュールおよびリカー、例えば、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、シナモン、カルダモン、セロリ（apium graveolents）、クローブ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、ジャパニーズミント、カッシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、カモミール、メントール、イランイラン、セージ、フェンネル、ピメンタ、ジンジャー、アニス、コリアンダー、コーヒー、リコリッシュおよびメンタ（Mentha）属の種由来のミント油が含まれる。タバコ交絡ファブリック100の特定の態様において有用なミント油には、スペアミントおよびペパーミントが含まれる。

いくつかの態様において、香味料は、構造繊維にコートされる。例えば、香味料は、溶解性のキャリア中に含めて、タバコ交絡ファブリック中に分散させることができる。香味料は、香味ビーズの形態で含めることもでき、これをタバコ交絡ファブリック内に分散させることができる。例えば、タバコ交絡ファブリックは、参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願公開第2010/0170522号に記載されるビーズを含み得る。いくつかの態様において、香味ビーズは、タバコ交絡ファブリックのポーチの中に入れられる。タバコ交絡ファブリックと香味ビーズの組み合わせの他の構成も想定されている。

いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリック100中の香味料の量は、総量で10重量パーセント未満に限定される。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリック100中の香味料の量は、総量で5重量パーセント未満に限定される。例えば、特定の香味料は、約3重量パーセントの量で、タバコ交絡ファブリック100中に含めることができる。

その他の任意添加物には、増量剤（例えば、デンプン、リン酸二カルシウム、ラクトース、ソルビトール、マンニトールおよび微結晶セルロース）、可溶性繊維（例えば、Matsushita製のFibersol）、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウムおよびクレイ）、滑沢剤（例えば、レシチン、ステアリン酸、硬化植物油、鉱油、ポリエチレングリコール4000〜6000（PEG）、ラウリル硫酸ナトリウム（SLS）、パルミトステアリン酸グリセリル、安息香酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、タルクおよびステアリン酸塩（例えば、MgまたはK）、ならびにワックス（例えば、モノステアリン酸グリセロール、モノステアリン酸プロピレングリコールおよびアセチル化モノグリセリド）、可塑剤（例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、トリアセチンおよび1,3ブタンジオール）、安定化剤（例えば、アスコルビン酸およびクエン酸モノステロール、BHTもしくはBHA）、人工甘味料（例えば、スクラロース、サッカリンおよびアスパルテーム）、崩壊剤（例えば、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロース、架橋PVP）、pH安定化剤、またはその他の化合物（例えば、植物油、界面活性剤および保存剤）が含まれる。いくつかの化合物は、これらのカテゴリーの2つ以上に分類される機能的貢献を示す。例えば、プロピレングリコールは、可塑剤および滑沢剤の両方として作用し得、ソルビトールは、増量剤および可塑剤の両方として作用し得る。

オーブン揮発物、例えば水もまた、そのタバコ交絡ファブリックのオーブン揮発物含有量を所望の範囲にするよう、タバコ交絡ファブリック100に添加され得る。いくつかの態様において、香味料および他の添加物は、水和液体中に含められる。

オーブン揮発物
タバコ交絡ファブリック100は、10から65重量パーセントの間の総オーブン揮発物含有量を有し得る。いくつかの態様において、総オーブン揮発物含有量は、10重量%以上、例えば、約20重量%以上；約40重量%以上；約15重量%から約25重量%；約20重量%から約30重量%；約30重量%から約50重量%；約45重量%から約65重量%；または約50重量%から約60重量%である。オーブン揮発物には、水およびその他の揮発性化合物が含まれ、これらはタバコ、構造繊維、香味料および／または他の添加物の一部であり得る。本明細書で使用される場合、「オーブン揮発物」は、事前に温めておいた110℃の強制通風オーブン内でサンプルを3.25時間乾燥させた後のサンプルの重量損失の比率を計算することによって決定される。構造繊維は、様々なプロセスの間にいくつかのオーブン揮発物を吸着し得るが、これらのプロセスは、所望の範囲の総オーブン揮発物含有量を有するよう制御することができる。いくつかの態様において、水および／またはその他の揮発物は、そのオーブン揮発物含有量を所望の範囲まで増大させるよう、タバコ交絡ファブリックに添加される。いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリック100のオーブン揮発物含有量は、50から61重量パーセントの間である。例えば、本明細書に記載される様々なプロセスにおいて使用される無煙タバコ105のオーブン揮発物含有量は、約57重量パーセントであり得、得られるタバコ交絡ファブリックの目標オーブン揮発物含有量は約57重量パーセントであり得る。他の態様において、総オーブン揮発物含有量は、10から30重量パーセントの間であり得る。

製品の構成
本明細書に記載されるタバコ交絡ファブリックを含む無煙タバコ製品は、多くの異なる構成を有することができ、例えば、図1もしくは11に示されるタバコ交絡ファブリック片100の構成を有し得、または、図1もしくは11に示される特定の態様とは異なる形状もしくは層構造を有し得る。例えば、図14A〜Kを参照して、タバコ交絡ファブリック100A〜Kは、成人タバコ消費者における口内設置性の改善、包装上の特徴の改善またはその両方をもたらす形状で形成することができる。いくつかの状況において、タバコ交絡ファブリック100は以下のように構成することができる：（A）楕円形の形状のタバコ交絡ファブリック100A；（B）細長楕円形の形状のタバコ交絡ファブリック100B；（C）半円形のタバコ交絡ファブリック100C；（D）正方形または長方形の形状のタバコ交絡ファブリック100D；（E）フットボール形状のタバコ交絡ファブリック100E；（F）細長長方形の形状のタバコ交絡ファブリック100F；（G）ブーメラン形状のタバコ交絡ファブリック100G；（H）丸縁長方形の形状のタバコ交絡ファブリック100H；（I）涙またはコンマ形状のタバコ交絡ファブリック100I；（J）蝶ネクタイ形状のタバコ交絡ファブリック100J；ならびに（K）ピーナツ形状のタバコ交絡ファブリック100K。あるいは、タバコ交絡ファブリック100は、傾斜のある物品（例えば、くさび）が製造されるよう（例えば、図14Lに示されるタバコ交絡ファブリックを参照のこと）または半球形状が製造されるよう、異なる厚みまたは寸法を有する形状とすることができる。

タバコ交絡ファブリックは、異なるタバコ／繊維プロフィールを有する様々な無煙タバコ組成物が製造されるよう、縦方向または横方向に切断または薄切りすることができる。例えば、タバコ交絡ファブリックの質感（例えば、柔らかさおよび口内での心地よさ）、味、オーブン揮発物（例えば、湿気）のレベル、香味放出プロフィールおよび成人タバコ消費者の全体的満足度は、タバコ材料の濃度および分布ならびにメルトブローポリマー繊維の層数、厚みおよび寸法およびタイプに依存するであろうし、これらはすべて最終製品の密度および完全性（integrity）に影響するものである。上記の態様と同様、図14A〜Lに示されるタバコ交絡ファブリック片100A〜Lは、既定分量の無煙タバコ105を含むよう構成することができ、かつ無煙タバコ105は、物品100A〜Lの多くの外表面に沿って露出させることができる。さらに、物品100A〜Lは、複数の類似形状のタバコ交絡ファブリック片100A〜Lと共に蓋54を有する容器52（図1）で包装することができ、それによって、成人タバコ消費者は、口内で使用するためにその中にある類似形状のタバコ交絡ファブリック片100のいずれかを選択し、実質的に同じ分量の無煙タバコ105を受け取ることができるという便宜を与えられる。

図15Aを参照して、タバコ交絡ファブリック200Aのいくつかの態様は、香味ストリップ205の形態で香味料を含み得る。香味ストリップ205は、無煙タバコ105および香味ストリップ205の両方がタバコ交絡ファブリック片200Aの外表面に沿って露出するように、タバコ交絡ファブリックに適用され得る。いくつかの態様において、香味ストリップ205は、タバコ交絡ファブリックを切断またはパンチ加工して所望の形状にする前にタバコ交絡ファブリック200Aに適用される。

タバコ交絡ファブリックは、多くの異なる方法で利用することができる。例えば、図15Bに示されるように、タバコ交絡ファブリックの特定の態様200Bは、食用または溶解性フィルムでラップまたはコートすることができる。溶解性フィルムは、タバコ交絡ファブリック200Bが成人タバコ消費者の口内に置かれたときに容易に消失し得、それによって、その溶解後に、成人タバコ消費者に、物品200Bの外面に沿って無煙タバコ105の触感を提供する。加えてまたはその代わりに、タバコ交絡ファブリックのいくつかの態様は、デザイン（例えば、ロゴ、絵図、商標、商品名等）をエンボス加工または刻印され得る。例えば、図15Cに示されるように、タバコ交絡ファブリック200Cは、絵図を含むがこれらに限定されない任意のタイプのデザイン206をエンボス加工または刻印され得る。デザインは、タバコ交絡ファブリック200Cの外面に沿って配置された無煙タバコ材料105に直接形成することができる。他の態様において、構造繊維の外面がエンボス加工され得る。デザイン206はまた、図15Bに示されるように、溶解性フィルムが適用された態様にエンボス加工または刻印され得る。

いくつかの態様において、タバコ交絡ファブリックは、様々な無煙タバコ製品を形成するよう、他のタバコおよび非タバコ成分と組み合わせて使用される。例えば、タバコ交絡ファブリックは、無煙タバコおよび／または他の成分の塊を包囲するポーチを形成し得る。ポーチの内容物には、上記のような香味ビーズが含まれ得る。他のタバコ交絡ファブリックを含む無煙タバコ製品も想定されている。

包装
本明細書に記載されるタバコ交絡ファブリックは、使用に便利な任意の多くの方法で包装することができる。上記のように、タバコ交絡ファブリックは、任意の形状またはサイズの個々の小片として包装され得、そして、例えば、蓋54を有するほぼ円筒形の容器52（図1）に収容され得る。あるいは、図16Aに示されるように、メルトブロータバコ交絡ファブリックは、剥離蓋254を有するトレイ容器252を含むシステムで包装され得る。トレイ容器252は、タバコ交絡ファブリック255のスタックを別々に保存するよう、複数の仕切りされた内部空間253A〜Cを含み得る。そのスタックにおいてタバコ交絡ファブリックは、それ自身の上に折り重ねることができる。いくつかの状況において、剥離蓋254は、容器252に繰り返し固定できるように取り外すことができるものである。

図16Bに示される別の代替システム260において、タバコ交絡ファブリックは、特定幅のストリップに切断し、そして、コイルとして（例えば、それ自身に巻き取って）包装することができる。その場合、成人タバコ消費者は、口内で使用するためにタバコ交絡ファブリックのコイル265から任意の長さを容易に引きちぎりまたは破り取ることができる。いくつかの場合において、タバコ交絡ファブリックのコイル265は、成人タバコ消費者がコイル265から選択された長さをより簡単に切り離せるようにするミシン目または切り込み線を含み得る。タバコ交絡ファブリックのコイルは、コイル265を受け入れる大きさの円筒形の内部空間253を有する容器262に収容することができる。図16Cに示されるさらに別の代替システム270において、タバコ交絡ファブリックのコイル275は、側面にクリップ装置273を有する容器272で包装することができる。コイル275は、（取り外し可能であり得る）蓋274を有する容器272内に保管することができ、クリップ装置273は、コイル275から選択された長さを引き出し、これを簡単に切り取ることができるよう、容器272の側壁にヒンジを介して接続することができる。そのため、成人タバコ消費者は、口内に入れる特定サイズのメルトブロー無煙タバコ物品を選択することができる。

本明細書に記載されるいくつかの態様および実施例にしたがい、当技術分野のいくつかの従来技術が使用されることがある。そのような技術は、文献により十分に説明されている。以下の実施例ではいくつかの態様がさらに説明されているが、これは特許請求の範囲に記載されている本発明の方法および組成物の範囲を限定するものではない。

ニードル処理タバコ交絡ファブリックを、図17のダイヤグラムのようにして作製した。57%の含湿（すなわち、オーブン揮発物）量を有するおよそ0.75インチ厚のSKOAL Long Cut無煙タバコ（ウィンターグリーン香味料入り）を、1平方メートルあたり30グラム（gsm）の基本重量を有するスパンレース処理した綿不織布ウェブの上に置き；次に、タバコ層を、115gsmの基本重量を有する別のスパンレース処理綿不織布の層で覆った。別のおよそ0.75インチ厚のSKOAL Long Cut無煙タバコ（ウィンターグリーン香味料入り）の層を115gsm層の上に置き、そして、30gsmの基本重量を有する別のスパンレース処理綿不織布の層を、第2のタバコ層の上に置いた。この重層組成物を、織機に通し、裏返して、再度織機に通した。スターブレードニードルを、400 ppsi（1平方インチあたりの刺突数）、7mmの刺突深度で使用した。織機は、供給速度41インチ／分、ロッカー位置0.25および刺突率1405 ppsiに設定したHunter Fiber Locker織機であった。織機の5/16刺突のキャリッジ位置を2および56/64インチに設定した。織機のギャップ刺突設定を、1回目の通過については48/64インチ、2回目の通過については32/64インチに設定した。最終製品の外観および完全性は良好であった。最終製品は、正方形に切断しやすく、タバコは適当な位置で維持されていた。スパンレース処理綿不織布ウェブは、Winner Medical Group, Inc., Guangdong, Chinaから入手した。

その他の態様
本発明は、本明細書において、多くの異なる局面に関連して解説されているが、上記の様々な局面の解説は、例示を意図したものであり、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。他の局面、利点および改良物も、添付の特許請求の範囲に包含されるのである。

開示される方法および組成物のために使用できる、それらと共に使用できる、その準備のために使用できる方法および組成物、またはその生産物も開示されている。これらおよびその他のものが本明細書に開示され、なおかつ、これらの方法および組成物の組み合わせ、部分集合、相互作用、グループ等が開示されていることを理解されたい。すなわち、これらの組成物および方法の様々な個別のおよび集合的な組み合わせならびに入れ替えの各々に対する具体的な言及が明示的には開示されていないとしても、各々は具体的に想定され、本明細書に開示されているのである。例えば、そうでないことが明記されていない限り、本発明の特定の組成物または特定の方法が開示および議論されかつ多くの組成物または方法が議論されている場合、その組成物および方法の各々およびすべての組み合わせならびに入れ替えが、具体的に想定されていることになる。同様に、これらの任意の部分集合または組み合わせもまた具体的に想定されかつ開示されている。

Claims (50)

1. 無煙タバコ、および
   タバコ交絡ファブリックを形成するよう、無煙タバコと交絡する網を形成する構造繊維であって、無煙タバコとは異なる組成を有し、タバコ交絡ファブリックが、構造繊維を含まない無煙タバコの塊を取り囲んでいる、構造線維
   を含む、無煙タバコ製品。
2. タバコ交絡ファブリックが、約4重量%から約61重量%の総オーブン揮発物含有量を有する、請求項1記載の無煙タバコ製品。
3. 構造繊維が、不織布の網を形成する、請求項1または2記載の無煙タバコ製品。
4. 構造繊維が、無煙タバコの繊維構造と交絡している、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
5. タバコ交絡ファブリックが、寸法安定性を有する、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
6. 構造繊維が、少なくとも部分的に口内安定性を有し、かつタバコ交絡ファブリックが、成人タバコ消費者の口内に置かれ唾液に曝されたときに実質的な結束性を維持するよう適合されている、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
7. 構造繊維が、綿繊維を含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
8. 構造繊維が、ビスコース繊維を含む、請求項1〜6のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
9. 構造繊維が、ポリプロピレンを含む、請求項1〜6のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
10. 構造繊維が、熱可塑性ポリマー繊維の熱可塑性ポリマー材料に少なくとも部分的に埋め込まれた粉砕タバコを含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
11. 構造繊維が、再構成セルロース繊維を含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
12. 構造繊維が複合繊維を含み、各複合繊維が2つ以上の材料を含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
13. 複合繊維が、少なくとも1つの口内安定性材料および少なくとも1つの口内溶解性材料を含む、請求項12記載の無煙タバコ製品。
14. タバコ交絡ファブリックが、複数の構造繊維層および複数の無煙タバコ層を含み、隣接する層の繊維が交絡されている、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
15. タバコ交絡ファブリックが、構造繊維として主として綿繊維を含む中心層と、主として無煙タバコを含む、中心層に隣接する2つの中間層と、構造繊維として綿繊維を含む2つの外層とを含むニードル処理された複合物を含む、請求項14記載の無煙タバコ製品。
16. タバコ交絡ファブリック内に香味料をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
17. 5mmから15mmの間の厚み、10mmから20mmの間の幅、および10mmから30mmの間の長さを有する、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
18. タバコ交絡ファブリックが、それ自身の上に折り重ねられているまたはそれ自身に巻き取られている、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
19. 外表面に沿って露出しているタバコ材料を含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
20. タバコ交絡ファブリックを少なくとも部分的にコートする溶解性フィルムをさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
21. 無煙タバコが、キュアリングされたタバコを含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
22. 無煙タバコが、キュアリングされ、エイジングされ、発酵されたタバコを含む、請求項21記載の無煙タバコ製品。
23. 無煙タバコが、キュアリングされ、エイジングされ、発酵されていないタバコを含む、請求項21記載の無煙タバコ製品。
24. タバコ交絡ファブリックが、乾燥重量基準で約15%から約85%の無煙タバコを含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
25. 無煙タバコが、黒タバコを含む、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
26. 無煙タバコが、0.1から1.0インチの間の平均長および0.009から0.1インチの平均幅を有する、前記請求項のいずれか一項記載の無煙タバコ製品。
27. 湿気非透過性の内部空間を画定する容器、および
    湿気非透過性の内部空間に置かれた少なくとも1片の前記請求項のいずれか一項記載のタバコ交絡ファブリック
    を含む、包装された無煙タバコ製品。
28. 前記内部空間に置かれた複数の類似形状のタバコ交絡ファブリック片を含む、請求項27記載の包装された無煙タバコ製品。
29. 前記容器が、使用済みのタバコ交絡ファブリック片の廃棄のための第2の内部空間を画定する、請求項27記載の包装された無煙タバコ製品。
30. 少なくとも1つの無煙タバコ製品を含む湿気非透過性の内部空間を画定する容器を開封する工程であって、無煙タバコ製品が、無煙タバコおよび構造繊維を含み、構造繊維が、タバコ交絡ファブリックを形成するよう無煙タバコと交絡する網を形成し、構造繊維が、無煙タバコとは異なる組成を有する材料を含み、タバコ交絡ファブリックが、構造繊維を含まない無煙タバコの塊を取り囲み、タバコ交絡ファブリックが、少なくとも10重量パーセントの総オーブン揮発物含有量を有する、工程；
    少なくとも1片の無煙タバコ製品を取り出す工程；ならびに
    少なくとも1片の無煙タバコ製品を成人タバコ消費者の口内に置く工程
    を含む、無煙タバコ製品の使用方法。
31. 無煙タバコを構造繊維と接触させる工程；
    無煙タバコと構造繊維を、無煙タバコと構造繊維をニードル処理することによって交絡させ、タバコ交絡ファブリックを形成する工程であって、タバコ交絡ファブリックが、少なくとも10重量パーセントの総オーブン揮発物含有量を有する、工程；および
    タバコ交絡ファブリックを切断し、折り重ね、または巻き取り、無煙タバコ製品を形成する工程
    を含む、無煙タバコ製品の製造方法。
32. 無煙タバコ繊維と構造繊維の組み合わせに向けて流体のジェット流を通すことによって、無煙タバコと構造繊維を交絡させる、請求項31記載の方法。
33. 流体が、液体である、請求項32記載の方法。
34. 流体が、気体である、請求項32記載の方法。
35. 流体のジェット流が、0.1mmから2mmの間の直径を有する、請求項34記載の方法。
36. ポリマー材料を押し出しかつ延伸して構造繊維を形成する工程をさらに包含する、請求項31〜35のいずれか一項記載の方法。
37. 構造繊維を、複数の押し出しダイを通じて押し出し、かつ構造繊維を、複数の押し出しダイ付近での空気のジェット流により延伸して構造繊維のフローを形成する、請求項36記載の方法。
38. 構造繊維のフローが、収集面に収集される、請求項37記載の方法。
39. 無煙タバコを収集面に堆積させ、その後に構造繊維のフローによってコートすることで、繊維と無煙タバコを接触させる、請求項38記載の方法。
40. 流体のジェット流を、無煙タバコ繊維に向けて、無煙タバコと構造繊維を絡合させる、請求項39記載の方法。
41. 無煙タバコに向ける流体のジェット流を、構造繊維のフローが集められる収集面上の領域にある地点またはその付近の地点に位置合わせする、請求項40記載の方法。
42. 構造繊維と無煙タバコをニードル処理して、無煙タバコを構造繊維と絡合させる、請求項39記載の方法。
43. 無煙タバコのフローを構造繊維のフローに向け、繊維を無煙タバコと接触させかつ繊維と無煙タバコを絡合させる、請求項38記載の方法。
44. 押し出しかつ延伸した構造繊維が、メルトブロー処理されたものである、請求項37記載の方法。
45. 押し出しかつ延伸した構造繊維が、スパンボンド繊維である、請求項37記載の方法。
46. 構造繊維を結合する工程をさらに含む、請求項37記載の方法。
47. 少なくとも1つの構造繊維が少なくとも2つの材料成分と共押し出しされる、請求項37記載の方法。
48. 構造繊維が、再構成セルロース材料を含み、タバコ植物材料を溶解させかつ溶解しないタバコ植物材料を押し出しかつ延伸することで再構成セルロース材料を生成することにより、再構成セルロース材料が形成される、請求項37記載の方法。
49. タバコ交絡ファブリックが、約30重量%から約60重量%の総オーブン揮発物含有量を有する、請求項31〜48のいずれか一項記載の方法。
50. タバコ交絡ファブリックが、寸法安定性を有する、請求項31〜48のいずれか一項記載の方法。

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