JP5961224B2 - 遊技機用押ボタンの損壊防止構造及び遊技機 - Google Patents

遊技機用押ボタンの損壊防止構造及び遊技機 Download PDF

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Description

本発明は、チャンスボタン等の遊技機用押ボタンの損壊を防止した遊技機用押ボタンの損壊防止構造と、この遊技機用押ボタンの損壊防止構造を用いた遊技機に関する。
遊技機の筺体には、各種の押ボタンが設けられている。例えば、回胴式遊技機を例に挙げると、その筺体の前扉の前面には、演出を切り替えるための「チャンスボタン」や、メダルのベット枚数を指定するための「ベットボタン」や、メダルのベット枚数を1回の遊技当たりの最大枚数(通常3枚)に指定するための「マックスベットボタン」や、各リールをそれぞれ停止させるための「ストップボタン」や、クレジットされたメダルを払い戻すための「払戻しボタン」等、各種の押ボタンが設けられている。また、各リールを一斉に始動させるためのスイッチは、レバー(スタートレバー)の態様で設けられることが多いが、押ボタン(スタートボタン)の態様で設けられることもある。
遊技機に設けられるこれらの押ボタン(以下、「遊技機用押ボタン」と表記する。)は、通常、上下方向に進退可能な状態でハウジング内に保持された状態となっている。このハウジングの内部には、押し下げられた遊技機用押ボタンを初期位置に復帰させるための付勢手段と、遊技機用押ボタンが押し下げられたことを検出するための検出手段とが収容されており、ハウジングの内周部には、遊技機用押ボタンが所定深さまで押し下げられると遊技機用押ボタンに当接して遊技機用押ボタンがさらに下側に移動しないように遊技機用押ボタンの移動を規制するための規制手段が設けられることが多い。
例えば、特許文献1の遊技機では、同文献の図4における「操作ボタン14a」、「ケース体18」、「付勢手段20」、「操作検出手段21」及び「突起物17」が、それぞれ、上述した「遊技機用押ボタン」、「ハウジング」、「付勢手段」、「検出手段」及び「規制手段」に相当している。特許文献1の操作ボタン14a(遊技機用押ボタン)は、初期位置から押し下げていき、その後端側に形成された鍔部27が突起物17(規制手段)に当接すると、それ以上は押し下げることができない状態となる。
しかし、遊技機用押ボタンは、その性質上、遊技者によって強い力で押し下げられることも多かったため、特許文献1の操作ボタン14a(遊技機用押ボタン)のように、鍔部27が突起物17に当接することにより、操作ボタン14a(遊技機用押ボタン)の移動を規制する構造にあっては、そのような強い力での押し下げ操作が繰り返し為されると、操作ボタン14a(遊技機用押ボタン)の鍔部27や、ケース体18(ハウジング)の突起物17(規制手段)が損壊するおそれがあった。特に、チャンスボタンは、遊技者によって連打されることが多かったため、遊技機において損壊しやすい部品の一つとなっていた。
ところで、特許文献2には、遊技機用押ボタン(同文献の図1における「押下部100」を参照。)が所定深さまで押し下げられると遊技機用押ボタンに当接して弾性変形を行う弾性部材(同図における「メタルドームD」を参照。)を備えた遊技機が提案されている。特許文献2には、押下部100(遊技機用押ボタン)が所定深さまで押し下げられた際にメタルドームDが弾性変形して「カチッ」という音が発生するために、押下部100(遊技機用押ボタン)が過剰に押し下げられないようにして、その破損等を防止することが可能になる旨も記載されている。
しかし、特許文献2の遊技機用押ボタンの構造は、必ずしも、日本国内の遊技機(特に回胴式遊技機)においては、好適に採用できるものとは言えなかった。というのも、日本国内の回胴式遊技機において、チャンスボタンやストップボタン等の遊技機用押ボタンは、操作のしやすさ等を考慮して、目立つように大き目にレイアウトされていることが多かったため、指先ではなく握り拳で叩くように押し下げられることも多く、「カチッ」という音の発生に関係なく、限界まで押し下げられてしまいやすい構造となっていたからである。そもそも、特許文献2の遊技機用押ボタンの構造は、遊技機用押ボタンの損壊を防止するためのものとなっていない。
特開2003−320114号公報 特開2011−103227号公報
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、遊技者によって強い力で押し下げられても遊技機用押ボタンや規制手段が損壊しないようにした遊技機用押ボタンの損壊防止構造を提供するものである。また、遊技機用押ボタン及びその周辺が損壊しにくくした遊技機を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
遊技者によって押下操作が為される遊技機用押ボタンと、
遊技機用押ボタンを上下方向に進退可能な状態で保持するハウジングと、
遊技機用押ボタンを上向きに付勢することにより、押し下げられた遊技機用押ボタンを初期位置に復帰させる付勢手段と、
遊技機用押ボタンが押し下げられたことを検出する検出手段と、
遊技機用押ボタンが所定深さまで押し下げられると遊技機用押ボタンに当接して遊技機用押ボタンの下方への移動を規制する規制手段と、
を備え、
遊技機用押ボタンの下部に、下向きに突出する当接片が局所的に設けられ、
規制手段が、
合成樹脂系材料又は合成ゴム系材料によって形成されて、遊技機用押ボタンが前記所定深さまで押し下げられると遊技機用押ボタンの当接片に当接して圧縮変形を開始する第一緩衝部材と、
第一緩衝部材をその外周部を保持した状態で支持するための支持部材と、
で構成されるとともに、
第一緩衝部材が、支持部材の上面に局所的に設けられた第一緩衝部材収容凹部に収容され、第一緩衝部材の上面のみが支持部材の上面側に露出して、第一緩衝部材の上面以外の面が第一緩衝部材収容凹部の内面に密着して覆われた状態とされ
ことを特徴とする遊技機用押ボタンの損壊防止構造
を提供することによって解決される。
このように、規制手段における遊技機用押ボタンと当接する部分に第一緩衝部材を設けたことによって、遊技機用押ボタンから規制手段に加えられる力を第一緩衝部材で吸収することが可能になり、遊技機用押ボタンが強い力で押し下げられても、遊技機用押ボタンや規制手段が損壊しにくくすることができる。
また、第一緩衝部材が金属等の硬い素材で形成されたものであると、遊技機用押ボタンと第一緩衝部材とが当接を繰り返すうちに、第一緩衝部材よりも遊技機用押ボタンがダメージを受けやすくなり、遊技機用押ボタンを交換しなければならない事態が生じるおそれがあるところ、第一緩衝部材を遊技機用押ボタン(通常、硬質樹脂材料によって形成される。)よりも柔らかい材料(合成樹脂系材料又は合成ゴム系材料)で形成しておくことによって、遊技機用押ボタンと第一緩衝部材とが当接を繰り返しても、第一緩衝部材がダメージを受けるようにして、遊技機用押ボタンにダメージが及ばないようにすることが可能になる。したがって、遊技機用押ボタンを交換しなくても、第一緩衝部材のみを交換すれば済むようになる。合成樹脂系材料としては、ポリウレタンやポリエチレン等の合成樹脂やこれらの発泡体が例示される。合成ゴム系材料としては、ブタジエンゴムやブチルゴム等の合成ゴムが例示される。第一緩衝部材は、通常、板状又はブロック状に形成される。
さらに、第一緩衝部材をその外周部を保持した状態で支持部材に支持させることにより、遊技機用押ボタンから第一緩衝部材に力が加えられた際に、第一緩衝部材が横方向(上下方向に垂直な方向)に広がらないようにすることが可能になる。このため、第一緩衝部材を上下方向での反発弾性に優れたものとし、第一緩衝部材による衝撃吸収効果を高めることが可能になる。また、第一緩衝部材の過剰な変形を防止できることから、第一緩衝部材の耐久性を向上することも可能になる。
ここで、「上下方向に進退可能」や「上向きに付勢」という記載における「上」又は「下」という語は、本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造を構成する各部の位置関係を相対的に定義するために、遊技機用押ボタンの押し下げ方向を基準として定義したものである。具体的には、遊技機用押ボタンが押し下げられる向きを「下」とし、押し下げられた遊技機用押ボタンが初期位置へ戻る向きを「上」として定義している。すなわち、ここでいう「上」又は「下」という語は、必ずしも鉛直方向における「上」又は「下」を指すとは限らない。「上」又は「下」という語が、遊技機用押ボタンの押し下げ方向を基準としたものであることについては、特に断りの無い限り、他の記載においても同様である。
さらにまた、本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造においては、第一緩衝部材が、支持部材の上面に設けられた第一緩衝部材収容凹部に収容され、第一緩衝部材の上面のみが支持部材の上面側に露出して、第一緩衝部材の上面以外の面が第一緩衝部材収容凹部の内面に密着して覆われた状態としたことにより、第一緩衝部材の外周部をより確実に保持した状態で支持することが可能になり、上述した第一緩衝部材の衝撃吸収効果や耐久性をより高めることが可能になる。
このとき、第一緩衝部材収容凹部は、1箇所のみに設けてもよいが、複数箇所に設けると好ましい。具体的には、第一緩衝部材収容凹部を、支持部材の中心軸(遊技機用押ボタンの中心軸に一致する上下方向に平行な軸)に対して回転対称な複数箇所に設け、それぞれの第一緩衝部材収容凹部に、第一緩衝部材を収容すると好ましい。これにより、遊技機用押ボタンから規制手段に加えられる力による衝撃を複数の第一緩衝部材で均等に吸収することが可能になる。このため、遊技機用押ボタンや規制手段の損壊をより確実に防ぐことが可能になる。
本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造において、規制手段は、ハウジングに対して相対的に移動できない状態で一体化されたものであってもよいが、ハウジングに対して上下方向にスライド可能な構造とすることも好ましい。この場合には、遊技機用押ボタンが規制手段に当接して第一緩衝部材が圧縮変形を開始した後に、支持部材の下面とハウジングとの間で押し潰されて圧縮変形を開始する第二緩衝部材をさらに備えるとより好ましい。このように、規制手段を上下方向にスライド可能な構造とするとともに、支持部材の下面とハウジングとの隙間に第二緩衝部材を設けることによって、遊技機用押ボタンから規制手段に加えられる力による衝撃をより効果的に吸収することが可能になる。また、第一緩衝部材のみで衝撃を吸収する場合と比較して第一緩衝部材の寸法を小さく抑えることができるので、遊技機用押ボタンの周辺のレイアウトの自由度を高めることも可能になる。第二緩衝部材は、第一緩衝部材と同様の素材を用いることができる。
このとき、第一緩衝部材の硬度と第二緩衝部材の硬度は、等しくしてもよいが、異ならせると好ましい。これにより、遊技機用押ボタンを押し下げた際に、第一緩衝部材が圧縮変形するタイミングと、第二緩衝部材が圧縮変形するタイミングとを大きくずらし、第一緩衝部材の劣化の進行具合と第二緩衝部材の劣化の進行具合とに差を設けることが可能になる。このため、第一緩衝部材の交換時期と第二緩衝部材の交換時期とが重ならないようにして、いずれの緩衝部材も機能しなくなる状態を発生しにくくすること(いずれか一方の緩衝部材が機能しなくなっても他方の緩衝部材が機能する状態が発生しやすくすること)が可能になる。また、遊技機用押ボタンを押し下げる遊技者の手に、第一緩衝部材と第二緩衝部材の硬度の違いに起因した多様な感触を与えることも可能になる。
第一緩衝部材の硬度と第二緩衝部材の硬度とを異ならせる場合、いずれの緩衝部材の硬度を高くするかは特に限定されないが、第一緩衝部材の硬度を第二緩衝部材の硬度よりも高くすると好ましい。換言すると、第一緩衝部材の反発弾性を第二緩衝部材の反発弾性よりも高くすると好ましい。これにより、遊技機用押ボタンや規制手段の損壊をより確実に防止することが可能になる。というのも、遊技機用押ボタンを押し下げる遊技者の手には、第二緩衝部材による感触よりも先に第一緩衝部材による感触が伝わるところ、第一緩衝部材を第二緩衝部材よりも硬くしておくことによって、遊技者の手に硬めの感触がより早い段階で伝わるようになり、遊技者が遊技機用押ボタンを押し下げる力をより早いタイミングで加減しやすくなるからである。
ところで、上述した第二緩衝部材を設ける構成は、遊技機用押ボタンを振動させるための起振手段を遊技機用押ボタンに固定する場合に特に好適に採用することができる。というのも、チャンスボタン等の遊技機用押ボタンでは、前記起振手段によって遊技機用押ボタンを振動させ、その振動を遊技者の指先に伝えることで、演出効果を高めることができるところ、その振動がハウジングにまで伝達してしまうと、遊技機の筺体に不快な振動が生じたり、リール等の可動部品に誤作動等の悪影響を及ぼしたり、各部材が衝突して破損したり等の問題を引き起こすおそれがあるが、第二緩衝部材を設けることにより、前記起振手段で発生した振動を第二緩衝部材によって吸収させることで、その振動がハウジングへ伝達しないようにすることも可能になるためである。
以上のように、本発明によって、遊技者によって強い力で押し下げられても遊技機用押ボタンや規制手段が損壊しないようにした遊技機用押ボタンの損壊防止構造を提供することが可能になる。また、遊技機用押ボタン及びその周辺が損壊しにくくした遊技機を提供することも可能になる。
本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造を採用した回胴式遊技機の前面を示した正面図である。 本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造において、遊技機用押ボタンが初期位置にある状態を、y−z平面に平行で遊技機用押ボタンの中心線を通る平面で切断して示した断面図である。 本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造において、遊技機用押ボタンが所定深さまで押し下げられた状態を、y−z平面に平行で遊技機用押ボタンの中心線を通る平面で切断して示した断面図である。 本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造において、遊技機用押ボタンが限界まで押し下げられた状態を、y−z平面に平行で遊技機用押ボタンの中心線を通る平面で切断して示した断面図である。 本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造において、遊技機用押ボタンが初期位置にある状態を、x−z平面に平行で遊技機用押ボタンの中心線を通る平面で切断して示した断面図である。 図2に示されるボタン基部をz軸方向負側から見た状態を示した図である。 図2に示される規制手段をz軸方向正側から見た状態を示した図である。
[1] 回胴式遊技機
本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、回胴式遊技機(パチスロ)を例に挙げて説明するが、本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造は、回胴式遊技機で用いるものに限定されず、パチンコ遊技機等、回胴式遊技機以外の遊技機においても採用することができる。図1は、本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造を採用した回胴式遊技機の前面を示した正面図である。
図1に示す回胴式遊技機100は、メダルを投入するためのメダル投入口101と、その外周面に図柄が描かれた3本のリール102,103,104と、映像演出を行うための液晶ディスプレイ105と、照明演出を行うための発光ランプ(図示省略)と、音声演出を行うためのスピ−カー106等を備えたものとなっている。この回胴式遊技機は、操作部として、1遊技当たりの最大枚数(通常3枚)のメダルをベットするためのマックスベットボタン107と、ベットするメダルを1枚ずつ増減するためのシングルベットボタン108と、3本のリール102,103,104の回転を一斉に開始するためのスタートレバー109と、3本のリール102,103,104の回転を各リール毎に停止するための3個のストップボタン110,111,112と、演出を切り替えるためのチャンスボタン113と、クレジットされたメダルを払い戻すための払戻しボタン114等を有している。
本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造は、上述した操作部のうち、押ボタンの形態で設けられるいずれにも採用することができるが、なかでも、損壊しやすいボタン、すなわち、遊技者によって強い力で押し下げられやすいボタン、又は遊技者によって連打されやすいボタンに好適に採用することができる。具体的には、チャンスボタン113やストップボタン110,111,112等に好適に採用することができる。また、図1では、スタートレバー109は、レバーの形態で設けているが、このスタートレバーを押ボタン(スタートボタン)の形態で設けた場合には、このスタートボタンに採用することもできる。以下においては、本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊防止構造をチャンスボタン113で採用した場合について説明するが、以下で述べる構成は、チャンスボタン113以外のボタンにおいても採用することができる。
[2」 遊技機用押ボタンの損壊防止構造の概要
図2は、本発明に係る遊技機用押ボタン10の損壊防止構造において、遊技機用押ボタン10が初期位置にある状態を、y−z平面に平行で遊技機用押ボタン10の中心線を通る平面で切断して示した断面図である。図3は、本発明に係る遊技機用押ボタン10の損壊防止構造において、遊技機用押ボタン10が所定深さまで押し下げられた状態を、y−z平面に平行で遊技機用押ボタン10の中心線を通る平面で切断して示した断面図である。図4は、本発明に係る遊技機用押ボタン10の損壊防止構造において、遊技機用押ボタン10が限界まで押し下げられた状態を、y−z平面に平行で遊技機用押ボタン10の中心線を通る平面で切断して示した断面図である。図5は、本発明に係る遊技機用押ボタン10の損壊防止構造において、遊技機用押ボタン10が初期位置にある状態を、x−z平面に平行で遊技機用押ボタン10の中心線を通る平面で切断して示した断面図である。図6は、図2に示されるボタン基部13をz軸方向負側から見た状態を示した図である。図7は、図2に示される規制手段50をz軸方向正側から見た状態を示した図である。
本実施態様の遊技機用押ボタン10の損壊防止構造は、図2に示すように、遊技機用押ボタン10と、ハウジング20と、付勢手段30と、検出手段40と、規制手段50と、起振手段90とを備えたものとなっている。これらの各部材のうち、遊技機用押ボタン10は、遊技者によって押下操作が為されるものとなっている。また、ハウジング20は、遊技機用押ボタン10を上下方向に進退可能な状態で保持するためのものとなっている。ハウジング20は、回胴式遊技機の前扉の所定箇所に固定される。さらに、付勢手段30は、遊技機用押ボタン10を上向きに付勢することにより、押し下げられた遊技機用押ボタン10を初期位置に復帰させるためのものとなっている。さらにまた、検出手段40は、遊技機用押ボタン10が押し下げられたことを検出するためのものとなっている。そして、規制手段50は、遊技機用押ボタン10が所定深さまで押し下げられると遊技機用押ボタン10に当接し、遊技機用押ボタン10の下方への移動を規制するためのものとなっている。そしてまた、起振手段90は、演出効果を高めること等を目的として、遊技機用押ボタン10を振動させるためのものとなっている。
規制手段50は、図3及び図4に示すように、ハウジング20に対して上下方向にスライド可能な構造とされている。この規制手段50は、第一緩衝部材51と支持部材52とで構成されている。第一緩衝部材51は、遊技機用押ボタン10が図3に示す深さまで押し下げられると遊技機用押ボタン10の下部に設けられた当接片13aに当接して圧縮変形を開始する部分となっている。この第一緩衝部材51によって、遊技機用押ボタン10から規制手段50に加えられる力、及び、当該力の反力として規制手段50から遊技機用押ボタン10に加えられる力を吸収することができるようになっている。他方、支持部材52は、第一緩衝部材51を支持するための部分となっている。支持部材52は、第一緩衝部材51を支持固定するための台板部52aと、ハウジング20の内底部に設けられたスライド孔22aにスライド可能に案内される軸部52bとで構成されている。
支持部材52の台板部52aの下面とハウジング20の内底面との隙間には、第二緩衝部材60が設けられている。第二緩衝部材60は、遊技機用押ボタン10の当接片13aが第一緩衝部材51に当接して第一緩衝部材51が圧縮変形を開始した後に、台板部52aの下面とハウジング20の内底面との間で押し潰されて圧縮変形を開始する部分となっている。この第二緩衝部材60によって、遊技機用押ボタン10から規制手段50に加えられる力、及び、当該力の反力として規制手段50から遊技機用押ボタン10に加えられる力をさらに効果的に吸収することができるようになっている。
以下、本発明に係る遊技機用押ボタンの損壊構造を構成する各部材についてより詳しく説明する。
[3] 遊技機用押ボタン
本実施態様において、遊技機用押ボタン10は、図1におけるチャンスボタン113を構成するものとなっている。遊技機用押ボタン10は、その成形材料を特に限定されるものではないが、通常、硬質樹脂材料によって形成される。遊技機用押ボタン10を構成する各部材を成形する硬質樹脂材料としては、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂や、ポリメタクリル酸メチルやポリアクリル酸メチルやポリメタクリル酸エチル等のアクリル系樹脂や、ポリスチレンや、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)や、ポリカーボネート等が例示される。
遊技機用押ボタン10は、図2に示すように、筒状のボタン本体部11と、ボタン本体部11の上面側を塞ぐボタン頭部12と、ボタン本体部11の下面側に設けられたボタン基部13とが一体化された構造となっている。ボタン頭部12は、透光性を有する硬質樹脂材料によって形成されており、後述する光源73aからの光を上面側へ出射することができるようになっている。ボタン基部13の下面側には、当接片13aと、ガイドピン13bと検出片13cとが設けられている。当接片13aは、既に述べたとおり、遊技機用押ボタン10が所定深さまで押し下げられた際に第一緩衝部材41に当接するための部分となっている。ガイドピン13bは、ハウジング20の内底部に設けられたガイド孔22bに挿入され、遊技機用押ボタン10が正しく下向きに押し下げられるように遊技機用押ボタン10を案内するための部分となっている。検出片13cは、遊技機用押ボタン10が押し下げられた際に後述する検出手段40に検出させるための部分となっている。
当接片13aは、遊技機用押ボタン10における少なくとも1箇所に設けられていればよいが、遊技機用押ボタン10の中心軸に対して回転対称な複数箇所に設けると好ましい。この場合には、規制手段50の第一緩衝部材51も、当接片13aに対応するように、遊技機用押ボタン10の中心軸に対して回転対称に設ける。これにより、遊技機用押ボタン10を回転対称な複数箇所で規制手段50の第一緩衝部材51に当接させることが可能になり、遊技機用押ボタン10が規制手段50に当接した際に傾くのを防止するだけでなく、遊技機用押ボタン10から規制手段50に加えられる力を均等に分散し、遊技用押ボタン10をより損壊しにくくすることが可能になる。本実施態様において、当接片13a及び第一緩衝部材51は、図6及び図7に示すように、遊技機用押ボタン10の中心軸に対して回転対称な3箇所に設けている。
また、ガイドピン13bも、遊技機用押ボタン10における少なくとも1箇所に設けられていればよいが、遊技機用押ボタン10の中心軸に対して回転対称な複数箇所に設けると好ましい。この場合には、ハウジング20のガイド孔22bも、ガイドピン13bに対応するように、遊技機用押ボタン10の中心軸に対して回転対称に設ける。これにより、遊技機用押ボタン10を傾きのない真っ直ぐな状態で押し下げることが可能になる。本実施態様において、ガイドピン13b及びガイド孔22bは、遊技機用押ボタン10の中心軸に対して回転対称な3箇所に設けている。
ところで、本実施態様において、ボタン本体部11の内側には、遊技関連情報表示手段70を収容しており、遊技機用押ボタン10に様々な遊技関連情報を表示させることができるようになっている。ここで、遊技関連情報とは、遊技に関連する情報を表示するための文字、図形、記号若しくは色彩又はこれらの結合(以下、「文字等」という。)のことを云う。遊技関連情報としては、遊技機用押ボタン10の種類(例えば、「チャンスボタン」や「ストップボタン」の別)を特定するための文字等(例えば、「CHANCE」や「STOP」等の文字列)や、遊技機用押ボタン10を押下操作するタイミングを指示する文字等(例えば、「PUSH」や「WAIT」等の文字列)や、遊技状態を通知するための文字等(例えば、「BONUS」等の文字列)や、遊技で実行する演出に関連する図柄等や、その遊技機のテーマキャラクターを表した図柄(例えば、カエルの図柄)等が例示される。
本実施態様において、上記の遊技関連情報表示手段70は、透光性を有する素材で形成された球殻体からなる遊技関連情報表示体71と、ハウジング20に対して動かないように固定された固定軸72と、固定軸72に固定された基板73と、基板73の上面側を覆うレンズ74とで構成されている。遊技関連情報表示体71の外面には、遊技関連情報が表されている。本実施態様においては、遊技関連情報表示体71の外面における所定箇所に凹凸を形成することで、「怪」、「熱」及び「当」の文字を表しており、遊技状態に応じて遊技関連情報表示体71が回転することで、表示される文字(ボタン頭部12を向いてボタン頭部12の上方から視認できる文字)が切り替わるようにしている。基板73の上面側には、発光ダイオードからなる光源73aが固定されており、この光源73aを発光させることで、遊技関連情報を浮かび上がらせた状態でボタン頭部12に投影させることができるようになっている。遊技関連情報表示体71を回転させる機構は、特に限定されないが、本実施態様においては、図5に示すように、遊技関連情報表示体71の側端部を従動ギア80に固定しており、この従動ギア80を図示省略の主動ギア等の伝達機構を介して図示省略のモータ等の回転用駆動源で回転させることにより、遊技関連情報表示体71が、固定軸72を中心として回転するようにしている(固定軸72、基板73及びレンズ74は回転しない。)。
[4] ハウジング
ハウジング20の形態は、遊技機用押ボタン10を上下方向に進退可能に保持できるのであれば特に限定されない。本実施態様においては、図2に示すように、有底筒状の部材によって構成している。ハウジング20は、1つの部材のみによって構成されたものであってもよいが、通常、遊技機用押ボタン10の組み付け等を考慮して複数の部材によって構成される。本実施態様において、ハウジング20は、ハウジング20の上部を形成する上側部材21と、ハウジング20の下部を形成する下側部材22と、上述した従動ギア80や伝達機構や回転用駆動源等を覆うカバー部材23(図5)とで構成している。上側部材21は、遊技機用押ボタン10のボタン頭部12を露出させるための開口部が設けられている。他方、下側部材22は、有底箱状の部材となっており、その底部には、規制部材50の軸部52bを挿入するためのスライド孔22aと、遊技機用押ボタン10のガイドピン13bを挿入するためのガイド孔22bとが設けられている。
[5] 付勢手段
付勢手段30は、遊技機用押ボタン10を上向きに付勢することにより、押し下げられた遊技機用押ボタンを初期位置に復帰させることができるものであれば、その構造や配置は特に限定されない。付勢手段30としては、コイルバネのほか、板バネ等を使用することができる。本実施態様においては、図2に示すように、遊技機用押ボタン10のそれぞれのガイドピン13bに外嵌したコイルバネ30を、付勢手段として用いている。このコイルバネ30は、その上端が遊技機用押ボタン10の下面に当接し、その下端がハウジング20の内底面に当接した状態に設けられている。
[6] 検出手段
センサ40は、遊技機用押ボタン10が押し込まれた際に、遊技機用押ボタン10の検出片13cと接触する接触型のセンサ(例えばリミットスイッチなど)を用いてもよいが、検出片13cに接触することなく遊技機用押ボタン10が押し込まれたことを検出できる非接触式のセンサ(例えば光電センサや近接センサなど)を用いると好ましい。本実施態様においては、赤外光を発する出光部41と出光部41からの赤外光を受ける受光部42とを有し、出光部41と受光部42との間に障害物(検出片13c)が挿入されて受光部42が赤外光を受光しなくなると検出信号を出力する光電センサを検出手段40として用いている。
[7] 規制手段
本実施態様において、規制手段50は、既に述べた通り、ハウジング20に対して上下方向にスライド可能な構造となっており、遊技機用押ボタン10が所定深さまで押し下げられると遊技機用押ボタン10の当接片13aに当接して圧縮変形を開始する3個の第一緩衝部材51と、これらの第一緩衝部材51を支持するための支持部材52とで構成されている。支持部材52は、第一緩衝部材51を支持固定するための台板部52aと、ハウジング20のスライド孔22a挿入される軸部52bとで構成されている。ところで、規制手段50は、上下方向にスライド可能であるといっても、本実施態様においては、その台板部52aの下面とハウジング20の内底面との隙間に、後述する第二緩衝部材60が配されているため、規制手段50のスライド量は、第二緩衝部材60が圧縮変形によって圧縮される範囲となっている。
第一緩衝部材51は、既に述べた通り、圧縮変形可能な緩衝性を有するのであれば、その素材を特に限定されず、各種の合成樹脂系材料や合成ゴム系材料を用いることができるが、本実施態様において、第一緩衝部材51は、特殊なアクリル系ゴムをベースとした共重合体からなる合成ゴム系材料によって形成したものとなっている。第一緩衝部材51の硬度は、特に限定されないが、柔らかくしすぎると、第一緩衝部材51の耐久性が低下するおそれがある。このため、第一緩衝部材51の硬度(「JIS K 6253」に規定されるタイプAデュロメータ硬さのこと。第一緩衝部材51の硬度において、以下同じ。)は、通常、10以上とされる。第一緩衝部材51の硬度は、20以上であると好ましく、30以上であるとより好ましい。一方、第一緩衝部材51の硬度を硬くしすぎると、第一緩衝部材51による緩衝性能を確保しにくくなるおそれがある。このため、第一緩衝部材51の硬度は、通常、90以下とされる。第一緩衝部材51の硬度は、70以下であると好ましく、50以下であるとより好ましい。本実施態様において、第一緩衝部材51の硬度は、32となっている。
第一緩衝部材51の形態も、特に限定されず、通常、板状又はブロック状とされる。本実施態様において、第一緩衝部材51は、厚手の円板状(円柱状)となっている。このように、第一緩衝部材51を円柱状とすることによって、第一緩衝部材51が圧縮変形する際に第一緩衝部材51の外周部が均一な力で保持されやすくすることが可能になる。したがって、第一緩衝部材による緩衝作用を安定して発現させるだけでなく、第一緩衝部材の劣化を防止し、第一緩衝部材の耐久性を高めることも可能になる。第一緩衝部材51の寸法は、遊技機用押ボタン10の寸法等によっても異なり、特に限定されない。しかし、第一緩衝部材51の厚さ(上下方向の厚さ。以下同じ。)が薄すぎると、第一緩衝部材51による緩衝作用が限定的になってしまう。このため、第一緩衝部材51の厚さは、通常、0.5mm以上とされる。第一緩衝部材51の厚さは、1mm以上であると好ましく1.5mm以上であるとより好ましい。第一緩衝部材51の厚さに特に上限はないが、通常、10mm以下、好ましくは5mm以下とされる。本実施態様において、第一緩衝部材51の厚さは、2mmとなっている。第一緩衝部材51の直径も、特に限定されないが、通常、2〜10mm程度とされ、本実施態様においては、6mmとしている。
3個の第一緩衝部材51は、台板部52aの上面における3箇所に設けられた第一緩衝部材収容凹部52cにそれぞれ収容されている。第一緩衝部材収容凹部52cは、その内面(内周面及び内底面)で第一緩衝部材51の下面及び外周面をしっかりと保持することができるように、第一緩衝部材51と同じ形状とすると好ましい。本実施態様においても、第一緩衝部材収容凹部52cは、第一緩衝部材51と同様の円柱状(円筒状)に形成している。このように、第一緩衝部材収容凹部52cを円筒状とすることによって、第一緩衝部材51の外周面を均一な力で保持することが可能になる。また、円筒は外力に対して強い形状であるため、支持部材52における第一緩衝部材収容凹部52cの周辺の強度を高めて破損しにくくすることも可能になる。第一緩衝部材51の下面は、第一緩衝部材収容凹部52cの内底面に接着され、第一緩衝部材51の外周面は、第一緩衝部材収容凹部52cの内周面に密着した状態となっている。このため、遊技機用押ボタン10の当接片13aが第一緩衝部材51に当接して第一緩衝部材51が圧縮変形をする際に、第一緩衝部材51の外周面が第一緩衝部材収容凹部52cの内周面に保持されて第一緩衝部材51が横方向に広がらないようになっており、第一緩衝部材51の上下方向の反発弾性を高く維持することが可能となっている。第一緩衝部材51は、第二緩衝部材60よりも反発弾性を高くすると好ましい。
[8] 第二緩衝部材
第二緩衝部材60は、図2に示すように、規制手段50の台板部52aの下面とハウジング20の内底面との隙間に挟持された状態となっており、遊技機用押ボタン10とともに規制手段50が押し下げられた際に圧縮変形を行い、緩衝作用を発揮するものとなっている。第二緩衝部材60は、その形状を特に限定されないが、本実施態様においては、その中心部に規制手段50の軸部52bを挿通することができるように、その中心部に貫通孔が設けられたドーナツ状の板材としている。第二緩衝部材60の厚さ(上下方向の厚さ。以下同じ。)は、特に限定されないが、薄くしすぎると、第二緩衝部材60による緩衝作用が限定的になってしまう。このため、第二緩衝部材60の厚さは、通常、1mm以上とされる。第二緩衝部材60の厚さは、2mm以上とすると好ましく、3mm以上であるとより好ましい。第二緩衝部材60の厚さに特に上限はないが、通常、10mm以下とされ、好ましくは7mm以下とされる。本実施態様において、第二緩衝部材60の厚さは、3mmとなっている。第二緩衝部材60の直径も、特に限定されないが、通常、20〜50mm程度とされ、本実施態様においては、約34mmとしている。
ところで、第二緩衝部材60の体積(第二緩衝部材60が複数の部材で構成される場合にはそれぞれの体積の和。以下、「体積V」と表記する。)は、第一緩衝部材51の体積(第一緩衝部材51が複数の部材で構成される場合にはそれぞれの体積の和。以下、「体積V」と表記する。)よりも、大きくすると好ましい。というのも、本実施態様においては、後述するように、第二緩衝部材60を第一緩衝部材51よりも柔らかくすることで、遊技機用押ボタン10を押し下げた際の感触に変化を持たせるとともに、遊技機用押ボタン10の損壊をより確実に防止したものとなっているが、体積Vを体積Vよりも大きくすることで、そのような効果がより顕著に奏されやすくなるからである。この場合、体積Vに対する体積Vの比V/Vは、1よりも大きければ特に限定されないが、通常、2以上とされる。比V/Vは、5以上であると好ましく、8以上であるとより好ましい。比V/Vの上限は、特に限定されないが、通常、30以下、好ましくは20以下とされる。本実施態様において、比V/Vは、約12となっている。
第二緩衝部材60は、第一緩衝部材51と同様、合成樹脂系材料や合成ゴム系材料で形成することができる。本実施態様において、第二緩衝部材60は、特殊な高分子ポリマーをベースポリマーとするスチレン系の熱可塑性樹脂からなる合成樹脂系材料によって形成したものとなっている。第二緩衝部材60の硬度は、特に限定されないが、第一緩衝部材51と異なる硬度とすると好ましく、第一緩衝部材51よりも低い硬度とするとより好ましい。これにより、第二緩衝部材60の交換時期を第一緩衝部材の交換時期とずらすことや、遊技機用押ボタン10を押し下げる遊技者の手に、第一緩衝部材51と第二緩衝部材60の硬度の違いに起因した多様な感触を与えることが可能になるだけでなく、遊技者が遊技機用押ボタン10を押し下げる力をより早いタイミングで加減しやすくして、遊技機用押ボタン10の損壊をより確実に防止することも可能になる。本実施態様においても、第二緩衝部材60の硬度は、第一緩衝部材51の硬度よりも低くしている。第二緩衝部材60は、第一緩衝部材51よりも反発弾性を低くすると好ましい。
具体的に、第二緩衝部材60の硬度をどの程度とするかは、特に限定されないが、第二緩衝部材60を柔らかくしすぎると、第二緩衝部材60の耐久性が低下するおそれがある。このため、第二緩衝部材60の硬度(FP型ASKERゴム硬度計で測定したアスカーFP硬度のこと。第二緩衝部材60の硬度において、以下同じ。)は、通常、50以上とされる。第二緩衝部材60の硬度は、60以上であると好ましく、70以上であるとより好ましい。一方、第二緩衝部材60を硬くしすぎると、第一緩衝部材51の硬度と第二緩衝部材60の硬度の差が小さくなり、上述した効果が奏されにくくなるおそれがある。このため、第二緩衝部材60の硬度は、通常、100未満とされる。第二緩衝部材60の硬度は、95以下であると好ましく、90以下であるとより好ましい。本実施態様において、第二緩衝部材60の硬度は、80となっている。
[9] 起振手段
起振手段90は、遊技機用押ボタン10に振動を生じさせることができるものであれば、特に限定されないが、本実施態様においては、ボタン本体部11の外周部に対して揺動可能に支持された半円状の錘としている。図2〜4において、起振手段90は、ハウジング20内で宙に浮いた状態に描かれているが、これは、図示の制限上、そのように描かれているだけであり、実際の起振手段90は、ボタン本体部11の外周部に固定された図示省略のモータ等からなる起振用駆動源の出力軸に固定された状態となっている。すなわち、起振用駆動源が駆動して起振手段90を揺動軸Lを中心として揺動させた際の慣性力がボタン本体部11に伝達されることで、遊技機用押ボタン10が振動するようになっている。このとき、起振手段90によって生じた振動がハウジング20に伝達すると、遊技機の筺体に不快な振動が生じたり、リール102,103,104等の可動部品に誤作動等の悪影響を及ぼしたり、各部材が衝突して破損したり等の問題を引き起こすおそれがあるが、本実施態様においては、上述したように、規制手段50の台板部52aの下面とハウジング20の内底面との間に第二緩衝部材60を設けているため、起振手段90によって生じた振動が第二緩衝部材60で吸収されるようになっており、ハウジング20へ伝達しにくい構造となっている。
[10] 遊技機用押ボタンの損壊防止構造の動作
続いて、本実施態様の遊技機用押ボタン10の損壊防止構造の動作について説明する。遊技機用押ボタン10は、コイルバネ30によって上向きに付勢されているため、それが押し下げられていないとき(遊技者が触れていないとき)には、図2に示すように、遊技機用押ボタン10の肩部がハウジング20の開口縁に掛止された初期位置に位置している。このとき、遊技機用押ボタン10の下部の当接片13aは、規制手段50よりも上側に離れた場所に位置しており、当接片13aは第一緩衝部材51に当接していない。また、規制手段50は、第二緩衝部材60によって上向きに付勢されており、その台板部52aがハウジング20の内底面から浮いた状態となっている。
図2に示す初期位置から遊技機用押ボタン10を押し下げると、遊技機用押ボタン10は、コイルバネ30の付勢力に抗って下向きに移動し、図3に示すように、遊技機用押ボタン10の下部の当接片13aが規制手段50の第一緩衝部材51の上面に当接する。第一緩衝部材51は、緩衝性を有する材料によって形成されているため、当接片13aが第一緩衝部材51に当接する際の衝撃が和らげられるようになっている。加えて、遊技機用押ボタン10を押し下げる遊技者の手には、第一緩衝部材51による硬めの反発弾性力が伝わるため、遊技者は、遊技機用押ボタン10を押し下げる力を自然と弱めるようになっている。このとき、遊技機用押ボタン10の検出片13cは、検出手段40の出光部41と受光部42との隙間に挿入され、遊技機用押ボタン10が押し下げられたことが検出手段40によって検出された状態となる。
図3に示す状態から遊技機用押ボタン10をさらに押し下げると、第一緩衝部材51は圧縮変形を開始し、第一緩衝部材51による緩衝作用が継続される。また、当接片13aから第一緩衝部材51に加えられた下向きの力によって、規制手段50全体も下降を開始し、その台板部52aとハウジング20の内底面との間隔が徐々に狭くなっていく。このとき、第二緩衝部材60は、その上面を規制手段50の台板部52aの下面によって下向きに押圧され、圧縮変形を開始する。このため、下向きに移動する遊技機用押ボタン10の勢いがさらに弱められるようになっている。第二緩衝部材60は、上述した通り、第一緩衝部材51よりも柔らかい素材で形成されており、このときの遊技者の手に伝わる感触は、第二緩衝部材60の反発弾性による柔らか目のものとなっている。
遊技機用押ボタン10をさらに押し下げ続け、第二緩衝部材60が圧縮限界に到達すると、それと略同時に、図4のA部に示すように、規制手段50の台板部52aがハウジング20の内底面に当接し、遊技機用押ボタン10はそれ以上押し下げることができない状態となる。ただし、このときまでには、遊技機用押ボタン10の勢いは、第一緩衝部材51及び第二緩衝部材60によって大幅に弱められているため、台板部52aは、ハウジング20の内底面に勢いよく当接しないようになっている。そもそも、上述した通り、遊技機用押ボタン10が図3の深さまで押し下げられた際には、遊技者は遊技機用押ボタン10を押し下げる力を自然と弱めるため、遊技機用押ボタン10が図4に示す限界まで押し下げられないこともある。
遊技者が遊技機用押ボタン10から手を離すと、遊技機用押ボタン10は、コイルバネ30の付勢力によって図1に示す初期位置へと復帰する。また、規制手段50も、第二緩衝部材60の付勢力によって図1に示す位置へと復帰する。本実施態様の遊技機用押ボタン10の損壊防止構造は、遊技機用押ボタン10が以上のような動作を行うことで、遊技機用押ボタン10の損壊をより確実に防止することができるようになっている。
10 遊技機用押ボタン
11 ボタン本体部
12 ボタン頭部
13 ボタン基部
13a 当接片
13b ガイドピン
13c 検出片
20 ハウジング
21 上側部材
22 下側部材
22a スライド孔
22b ガイド孔
23 カバー部材
30 コイルバネ(付勢手段)
40 検出手段
41 出光部
42 受光部
50 規制手段
51 第一緩衝部材
52 支持部材
52a 台板部
52b 軸部
52c 第一緩衝部材収容凹部
60 第二緩衝部材
70 遊技関連情報表示手段
71 遊技関連情報表示体
72 固定軸
73 基板
73a 光源
74 レンズ
80 従動ギア
90 起振手段
100 回胴式遊技機
101 メダル投入口
102 第一リール
103 第二リール
104 第三リール
105 液晶ディスプレイ
106 スピーカ
107 マックスベットボタン
108 シングルベットボタン
109 スタートレバー
110 第一ストップボタン
111 第二ストップボタン
112 第三ストップボタン
113 チャンスボタン
114 払戻しボタン

Claims (4)

  1. 遊技者によって押下操作が為される遊技機用押ボタンと、
    遊技機用押ボタンを上下方向に進退可能な状態で保持するハウジングと、
    遊技機用押ボタンを上向きに付勢することにより、押し下げられた遊技機用押ボタンを初期位置に復帰させる付勢手段と、
    遊技機用押ボタンが押し下げられたことを検出する検出手段と、
    遊技機用押ボタンが所定深さまで押し下げられると遊技機用押ボタンに当接して遊技機用押ボタンの下方への移動を規制する規制手段と、
    を備え、
    遊技機用押ボタンの下部に、下向きに突出する当接片が局所的に設けられ、
    規制手段が、
    合成樹脂系材料又は合成ゴム系材料によって形成されて、遊技機用押ボタンが前記所定深さまで押し下げられると遊技機用押ボタンの当接片に当接して圧縮変形を開始する第一緩衝部材と、
    第一緩衝部材をその外周部を保持した状態で支持するための支持部材と、
    で構成されるとともに、
    第一緩衝部材が、支持部材の上面に局所的に設けられた第一緩衝部材収容凹部に収容され、第一緩衝部材の上面のみが支持部材の上面側に露出して、第一緩衝部材の上面以外の面が第一緩衝部材収容凹部の内面に密着して覆われた状態とされ
    ことを特徴とする遊技機用押ボタンの損壊防止構造。
  2. 第一緩衝部材収容凹部が、支持部材の中心軸に対して回転対称な複数箇所に設けられ、それぞれの第一緩衝部材収容凹部に、第一緩衝部材が収容された請求項記載の遊技機用押ボタンの損壊防止構造。
  3. 遊技機用押ボタンを振動させるための起振手段が遊技機用押ボタンに固定された請求項1又は2記載の遊技機用押ボタンの損壊防止構造。
  4. 請求項1〜いずれか1つに記載の遊技機用押ボタンの損壊防止構造を用いた遊技機。
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