JP5960397B2 - 有機発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、有機発光素子に関する。
偏光板は、通常、2色性色素を吸着配向させたポリビニルアルコール樹脂からなる偏光フィルムの一側または両側に接着剤層を介して保護フィルム(例えば、トリアセチルセルロースで代表される酢酸セルロースの保護フィルム)を積層した構成になっている。このような積層構造を備える偏光板は、必要に応じて他の光学フィルムを介して液晶セルに粘着剤により付着されて、液晶表示装置の構成部品になる。液晶表示装置は、液晶テレビ、液晶モニター、パソコンなど薄型の表示装置であって、用途が急激に拡大しつつある。特に液晶テレビの市場拡大が顕著であり、また低コスト化の要求も非常に高い。液晶テレビ用偏光板は、通常、2色性色素を吸着配向させたポリビニルアルコール樹脂からなる偏光フィルムの両側に、トリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)を水系接着剤で積層して形成され、その偏光板の一側の外面に粘着剤を通じて位相差フィルムが積層されている。また、このような偏光板は、有機発光ディスプレイにも使用されるようになってきている。
偏光板に積層される位相差フィルムとしては、ポリカーボネート樹脂フィルムの延伸加工品やシクロオレフィン樹脂フィルムの延伸加工品などが使われているが、液晶テレビ用には、高温における位相差不均一が非常に少ないシクロオレフィン樹脂フィルムからなる位相差フィルムが多用されている。
韓国特許出願公開第2009−0058453号公報
これらの偏光板とシクロオレフィン樹脂フィルムからなる位相差フィルムの付着品は、生産性の向上、製品費用の低減のために、構成する部品点数を低減させるか、または製造プロセスを簡略化することが要求されている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、構成する部品点数を低減させるか、または製造プロセスを簡略化することが可能な有機発光素子を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、基板と、封止基板と、前記基板と前記封止基板との間に位置する有機発光部と、前記封止基板と前記有機発光部との間に配置され、UV遮断能を持つ層と、を備える有機発光素子が提供される。
本発明の一具現例によれば、前記UV遮断能を持つ層が偏光能も共に持つ。
本発明の一具現例によれば、前記UV遮断能を持つ層が前記封止基板の一面に接するように配されている。
本発明の一具現例によれば、前記UV遮断能を持つ層が前記有機発光部の一面に接するように配されている。
本発明の一具現例によれば、前記UV遮断能を持つ層が前記封止基板及び前記有機発光部と離隔して配されている。
本発明の一具現例によれば、前記UV遮断能を持つ層が前記封止基板の一面に接し、前記UV遮断能を持つ層と接する封止基板の一面がエッチングで形成されたキャビティまたはトレンチ構造を含む。
本発明の一具現例によれば、前記UV遮断能を持つ層が粘着剤を含み、前記粘着剤を含むUV遮断能を持つ層の厚さは20μmないし100μmである。
本発明の一具現例によれば、前記UV遮断能及び偏光能を持つ層が粘着剤を含み、前記粘着剤を含むUV遮断能及び偏光能を持つ層の厚さは220μmないし300μmである。
本発明の一具現例によれば、前記封止基板上に低反射コーティングフィルムを含む。
本発明の一具現例による有機発光素子は、封止層に存在するUV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層によって外光遮断効果を持って可視光線透過率が上昇する。さらに、有機発光素子は、封止基板と有機発光部との間にUV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層が配置される。したがって、有機発光素子は、有機発光素子を構成する部品点数を低減させるか、または有機発光素子の製造プロセスを簡略化することができる。
本発明の一具現例による有機発光素子の断面を模式的に示す図面である。 本発明の他の具現例による有機発光素子の断面を模式的に示す図面である。 本発明のさらに他の具現例による有機発光素子の断面を模式的に示す図面である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明の一具現例による有機発光素子は、基板;封止基板;前記基板と前記封止基板との間に位置する有機発光部;及び前記封止基板と前記有機発光部との間に配置され、UV遮断能を持つ層を備える。
図1は、本発明の一具現例による有機発光素子の断面を模式的に示す図面である。
図1を参照すれば、本発明の一具現例による有機発光素子は、基板200;封止基板100;前記基板200と前記封止基板100との間に位置する有機発光部300;及び前記封止基板100と前記有機発光部300との間に配置され、UV遮断能を持つ層500を備えるということが分かる。また図1では、前記UV遮断能を持つ層500が前記封止基板100の一面に接するように配されているということが分かる。
前記有機発光素子の前記UV遮断能を持つ層500は、偏光能も共に持つことができる。
図2及び図3は、本発明の他の具現例野による有機発光素子の断面をそれぞれ模式的に示す図面である。
図2及び図3を参照すれば、前記有機発光素子の前記UV遮断能を持つ層500は、前記有機発光部300の一面に接するように配されているか、または前記封止基板100及び前記有機発光部300と離隔して配されている。
本発明の一具現例である図1、図2及び図3の有機発光素子は、前記封止基板100上に低反射コーティングフィルム(図示せず)を含むことができる。
前記UV遮断能を持つ層500は、偏光能を共に持つことができる。
前記UV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層は、封止過程で封止層を形成する粘着シートに含まれて封止層400の一部を形成する。
封止層の形成後にUVで粘着シートを硬化する過程を経るようになり、この時、有機発光部300は、前記UV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層500によってUVから保護される。
本発明の一具現例による有機発光素子は、UV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層500を封止層400内に含むことで、封止工程以後に光学及び耐候の目的で封止基板100上に別途に偏光フィルムなどのフィルムを形成させる追加過程が必要なくなる。
前記有機発光素子の前記UV遮断能を持つ層またはUV遮断能及び偏光能を持つ層は、必要に応じてUV遮断能を持つ層と接する封止基板の一面をエッチングして、キャビティまたはトレンチ構造を有させうる。
通常封止基板上に付着するフィルム類の場合、130μmレベルで具現されるが、本発明の一具現例による場合、封止基板の内面がエッチング方法で形成されるキャビティまたはトレンチ構造を含むことで、従来技術で使用するフィルムで要求される場合より厚さをさらに薄くすることができるという長所がある。
本発明の一具現例によれば、前記UV遮断能を持つ層は粘着剤を含み、前記粘着剤を含むUV遮断能を持つ層の厚さは20μmないし100μmでありうる。
前記粘着剤を含むUV遮断能を持つ層が前記範囲の厚さを持つ場合が、UV遮断能、素子の他の層の厚さなどを考慮する時に最適の厚さ範囲となる。
本発明の一具現例によれば、前記UV遮断能及び偏光能を持つ層は粘着剤を含み、前記粘着剤を含むUV遮断能及び偏光能を持つ層の厚さは220μmないし300μmでありうる。
前記粘着剤を含むUV遮断能を持つ層及び偏光能を持つ層が前記範囲の厚さを持つ場合が、UV遮断能、偏光能、素子の他の層の厚さなどを考慮する時に最適の厚さ範囲となる。
前記粘着剤が形成する層の厚さは25〜35μmであり、例えば、約30μmでありうる。
また、本発明の一具現例による有機発光素子の封止基板(例えば、ガラス)上にARコーティング(anti−reflection coating)(図示せず)を行う場合、従来技術による有機発光素子より耐候性、強度などにおいて優秀な結果を示す。
以下、本発明に従う有機発光素子の製造方法を、図1に図示された有機発光素子を参照して説明する。図1の有機発光素子は、基板200;第1電極(アノード)、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び第2電極(カソード)を備えている有機発光部300;UV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層500を含む封止層400;及び封止基板100を備えている。
まず、基板の上部200に高い仕事関数を持つ第1電極用物質を、蒸着法またはスパッタ法などにより形成して第1電極を形成する。前記第1電極は、アノードまたはカソードでありうる。ここで基板としては、通例的な有機発光素子で使われる基板を使用するが、機械的強度、熱的安定性、透明性、表面平滑性、取扱容易性及び防水性の優秀なガラス基板または透明プラスチック基板が望ましい。第1電極用物質としては、伝導性の優秀な酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、Al、Ag、Mgなどを利用でき、透明電極または反射電極として形成できる。
次いで、前記第1電極の上部に真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法などの多様な方法を用いて正孔注入層(HIL)を形成できる。
真空蒸着法によって正孔注入層を形成する場合、その蒸着条件は、正孔注入層の材料として使用する化合物、目的とする正孔注入層の構造及び熱的特性等によって異なるが、一般的に蒸着温度100ないし500℃、真空度10−8ないし10−3torr、蒸着速度0.01ないし100Å/secの範囲で適当に選択することが望ましい。
スピンコーティング法によって正孔注入層を形成する場合、そのコーティング条件は、正孔注入層の材料として使用する化合物、目的とする正孔注入層の構造及び熱的特性によって異なるが、約2000rpmないし5000rpmのコーティング速度、コーティング後の溶媒除去のための熱処理温度は約80℃ないし200℃の温度範囲で適当に選択することが望ましい。
前記正孔注入層物質としては公知の正孔注入材料を使用できるが、例えば、銅フタロシアニンなどのフタロシアニン化合物、m−MTDATA[4、4’、4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン]、NPB(N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン、TDATA、2−TNATA、Pani/DBSA(ポリアニリン/ドデシルベンジンスルホン酸)、PEDOT/PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート))、Pani/CSA(ポリアニリン/カンファースルホン酸)またはPANI/PSS(ポリアニリン/ポリ(4−スチレンスルホネート))などを使用できるが、これらに限定されるものではない。
前記正孔注入層の厚さは約100Åないし10000Å、望ましくは100Åないし1000Åでありうる。前記正孔注入層の厚さが前記範囲を満たす場合、駆動電圧の上昇なしに優秀な正孔注入特性を得ることができる。
次いで、前記正孔注入層の上部に真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法などの多様な方法を用いて正孔輸送層(HTL)を形成できる。真空蒸着法及びスピンコーティング法によって正孔輸送層を形成する場合、その蒸着条件及びコーティング条件は使用する化合物によって異なるが、一般的に正孔注入層の形成とほぼ同じ条件範囲内で選択される。
前記正孔輸送層物質は公知の正孔輸送層物質を利用できるが、例えば、N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、NPB、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD)、などの芳香族縮合環を持つアミン誘導体などを使用できる。このうち、例えば、TCTAの場合、正孔輸送の役割以外にも、発光層からのエキシトンの広がりを防止する役割も行える。
前記正孔輸送層の厚さは約50Åないし1000Å、望ましくは100Åないし600Åでありうる。前記正孔輸送層の厚さが前述したような範囲を満たす場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに優秀な正孔輸送特性を得ることができる。
次いで、前記正孔輸送層の上部に真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB法などの方法を用いて発光層(EML)を形成できる。真空蒸着法及びスピンコーティング法により発光層を形成する場合、その蒸着条件は使用する化合物によって異なるが、一般的に正孔注入層の形成とほぼ同じ条件範囲内で選択される。
前記発光層は公知の多様な発光物質を用いて形成でき、公知のホスト及びドーパントを用いて形成することもできる。前記ドーパントの場合、公知の蛍光ドーパント及び公知の燐光ドーパントをいずれも使用できる。
例えば、ホストとしては、Alq、CBP(4,4’−N,N’−ジカルバゾール−ビフェニル)、9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン(ADN)、またはDSA(ジスチリルアリーレン)などを使用できるが、これらに限定されるものではない。
一方、公知の赤色ドーパントとして、PtOEP、Ir(piq)、BtpIr(acac)、DCJTBなどを利用できるが、これらに限定されるものではない。
また、公知の緑色ドーパントとして、Ir(ppy)(ppy=フェニルピリジン)、Ir(ppy)(acac)、Ir(mpyp)、C545Tなどを利用できるが、これらに限定されるものではない。
C545T
一方、公知の青色ドーパントとして、FIrpic、(Fppy)Ir(tmd)、Ir(dfppz)、ter−フルオレン、4,4’−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ビフェニル(DPAVBi)、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルフェニレン(TBP)などを利用できるが、これらに限定されるものではない。
DPAVBi
TBP
前記ドーパントの含有量は、発光層形成材料100重量部(すなわち、ホストとドーパントの総重量は100重量部とする)を基準として0.1ないし20重量部、特に0.5〜12重量部であることが望ましい。ドーパントの含有量が前記範囲を満たすならば、濃度消光現象が実質的に防止できる。
前記発光層の厚さは約100Åないし1000Å、望ましくは200Åないし600Åでありうる。前記発光層の厚さが前記範囲を満たす場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに優秀な発光特性を得ることができる。
発光層が燐光ドーパントを含む場合、三重項励起子または正孔が電子輸送層に広がる現象を防止するために、正孔阻止層(HBL)を発光層の上部に形成できる。この時に使用できる正孔阻止層物質は特別に制限されず、公知の正孔阻止層物質から任意に選択して利用できる。例えば、オキサジアゾール誘導体やトリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、Balq、BCPなどを利用できる。
前記正孔阻止層の厚さは約50Åないし1000Å、望ましくは100Åないし300Åでありうる。前記正孔阻止層の厚さが前記範囲である場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに正孔阻止層が優秀な正孔阻止特性を示すことができる。
次いで、電子輸送層(ETL)を真空蒸着法、またはスピンコーティング法、キャスト法などの多様な方法を用いて形成する。真空蒸着法及びスピンコーティング法により電子輸送層を形成する場合、その条件は使用する化合物によって異なるが、一般的に正孔注入層の形成とほぼ同じ条件範囲内で選択される。
前記電子輸送層物質は公知の電子輸送層形成材料から任意に選択されうる。例えば、その例としては、キノリン誘導体、特にトリス(8−キノリノナト)アルミニウム(Alq3)、TAZ、Balqなどの公知の材料を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
前記電子輸送層の厚さは約100Åないし1000Å、望ましくは100Åないし500Åでありうる。前記電子輸送層の厚さが前述したような範囲を満たす場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに優秀な電子輸送特性を得ることができる。
また電子輸送層の上部に負極から電子の注入を容易にする機能を持つ物質である電子注入層(EIL)が積層されうる。
電子注入層物質としては、LiF、NaCl、CsF、LiO、BaOなどの電子注入層形成材料として公知の任意の物質を利用できる。前記電子注入層の蒸着条件及びコーティング条件は、使用する化合物によって異なるが、一般的に正孔注入層の形成とほぼ同じ条件範囲内で選択される。
前記電子注入層の厚さは約1Åないし100Å、望ましくは5Åないし90Åでありうる。前記電子注入層の厚さが前述したような範囲を満たす場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに優秀な電子注入特性を得ることができる。
電子注入層の上部に真空蒸着法やスパッタ法などの方法を用いて第2電極を形成できる。前記第2電極はカソードまたはアノードとして使われうる。前記第2電極形成用物質としては、低い仕事関数を持つ金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を使用できる。具体的な例としては、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)などを挙げることができる。また、前面発光素子を得るためにITO、IZOを使用した透明カソードを使用することもできる。
第1電極(アノード)、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び第2電極(カソード)を備えている有機発光部を形成した後、前記有機発光部上に粘着剤を含むUV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層を位置させる。
OLEDの場合、偏光能力も重要であるが、UV遮断という保護的側面も重要である。本発明の一具現例によるUV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層は、OLEDに選択的に与えられうる。
UV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層は、商用のUV遮断フィルム、TAC(triacetyl celluose)フィルム、ARコーティングフィルム、偏光フィルムなどがいずれも適用できる。
前記UV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層は、封止基板内に先処理されて付着された後で適用することもできる。
前記UV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層は、上部、下部または上下部に粘着剤を含むことができる。使われる粘着剤は当該技術に一般的に使われる粘着剤であって、特別に制限されるものではない。
前記UV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層上に封止基板を合着させ、かつUVを照射して有機発光素子を完成する。
使われる封止基板としては、あらゆるガラス類に該当し、研磨、無研磨ガラスを含む。
最近開発されているフィルム形態の粘着剤を使用する封止技術の場合、粘着剤の形態を維持するベースフィルムにUV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を付与して、1回の工程で該当工程を進めることができる。
封止基板は特別に制限されず、例えば、旭硝子社製のコーニングガラスなどを使用できる。また、TSP(Touch Screen Panel)一体型を具現した、TSPが印刷された封止基板が適用されることもある。
場合によって、さらに前記封止基板上にARコーティングをすることもできる。
以下、本発明の実施例を具体的に例示するが、本発明が下記の実施例に限定されるというものではない。
[実施例1(UV遮断能を持つ層が封止基板の一面に接する場合)]
アノードは、コーニング15Ωcm(1200Å)ITOガラス基板を50mm×50mm×0.6mmサイズに切って、イソプロピルアルコールと純水とを用いて各々30分間超音波洗浄した後、4時間熱処理した後、真空蒸着装置に前記ガラス基板を設置する。
前記基板の上部に低い仕事関数を持つAlを負極として1500Å熱蒸着する。
この電極の上部に、正孔注入層として公知の物質であるN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−[4−(フェニル−m−トリル−アミノ)−フェニル]−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DNTPD)を真空蒸着して650Å厚さに形成した後、次いで、正孔輸送性化合物として公知の物質である4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下、NPB)を、650Åの厚さに真空蒸着して正孔輸送層を形成する。
前記正孔輸送層の上部に公知の青色蛍光ホストである9,10−ジ−ナフタレン−2−イル−アントラセン(以下、DNA)と、青色蛍光ドーパントとして公知の青色蛍光ドーパントである1,4−ビス−(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(以下、DPVBi)とを、重量比98:2で同時蒸着して200Åの厚さに発光層を形成する。
次いで、ビス(10−ヒドロキシベン−ゾ[h]キノリノナト)ベリリウム(Bebq2)を電子輸送層として10Å蒸着した後、前記電子輸送層上に電子注入層としてLiFを10Å蒸着し、前記電子注入層上に正極としてMgAgを蒸着レート比10:1で200Å形成して、基板上に有機発光部を形成させる。
UV遮断能を持つ光学機能性フィルム(厚さ20〜50μm)を封止基板(Encap Glass)の内側面に粘着剤で先ず接着させ(粘着剤を含む光学機能性フィルム、厚さ20〜50μm)、前記光学フィルム上に封止合着のための粘着フィルムを付着する。
光学フィルム部分をUV遮断フィルムと並行して偏光能を付与した場合には、200μmほど追加されて全体厚さは220〜250μmほどである。
前記封止基板を整列して、前記のように形成された有機発光部に真空合着させる。
今後存在しうる微細気泡の除去のためにオートクレーブ工程を進めて80〜100℃で熱硬化を進める。具体的には例えば90℃となる。
参考までに、パネル外郭ガラスカッティングなどの便宜のために粘着フィルムのサイズを制限する必要がある場合、光学フィルムと粘着剤との全体厚さ(220〜250μm)を考慮して、封止基板の投入前に別途に封止基板の内面にエッチング工程を含めることもできる。以下の実施例2、3についても同様である。
[実施例2(UV遮断能及び偏光能を持つ層が有機発光部の一面に接する場合)]
実施例1と同一に製作された有機発光部を備える基板の発光面積と一致するように、UV遮断能及び偏光能を持つ光学フィルムを裁断する。封止基板に粘着フィルムを付着し、粘着フィルムに前記光学フィルムを付着する(粘着剤を含む光学フィルム、厚さ220〜250μm)。有機発光部に向かう前記光学フィルム外郭部の粘着物質が、上部基板と前記有機発光部を備える基板とを接着させる機能を行うようにし、このように用意された封止基板を整列して前記有機発光部を備える基板と真空合着させる。
以後に基板に存在しうる微細気泡の除去のために、オートクレーブ工程を進めて80〜100℃で熱硬化を進める。
[実施例3(UV遮断能及び偏光能を持つ層が封止基板及び有機発光部と離隔して配されている場合)]
封止基板に粘着フィルムを付着する。実施例1と同一に製作された有機発光部を備える基板の発光面積と一致するように、UV遮断能及び偏光能を持つ光学フィルムを裁断する。封止基板の粘着フィルムに前記光学フィルムを付着する。前記光学フィルム上にさらに粘着フィルムを付着する(光学フィルムの厚さ:220〜250μm)。このように用意された封止基板を整列して前記有機発光部を備える基板と真空合着させる。
以後に基板に存在しうる微細気泡の除去のために、オートクレーブ工程を進めて80〜100℃で熱硬化を進める。
参考までに、パネル外郭ガラスカッティングなどの便宜のために粘着フィルムのサイズを制限する必要がある場合、光学フィルムと粘着剤の全体厚さ(220〜250μm)を考慮して、封止基板投入前に別途に封止基板の内面にエッチング工程を進めることもできる。
[実施例4(封止基板上にARコーティングした場合)]
有機発光部の逆方向である封止基板上にARコーティングをしたことを除いては、実施例1と同一に素子を製作した。
[比較例1]
有機発光部上にUV遮断能などを持つ層なしに粘着フィルムを接着させ、前記粘着フィルム上に封止基板を形成させ、次いで有機発光部の逆方向である前記封止基板上にUV遮断能などを持つ層(厚さ220〜250μm)を形成させたことを除いては、実施例1と同一に有機発光素子を製造する。
[評価例]
[強度評価]
実施例1ないし4及び比較例1の有機発光素子について強度評価を行った。
比較例1の場合、10回落下で6回の破損結果を示したが、実施例1〜4の場合、それぞれ2回の破損結果を示した。
<試験条件>
4.0”パネル基準に落下テスト進行
落下高:1.8m
前面落下/背面落下1Cycle基準に10回落下進行
[耐候性評価]
実施例1ないし4及び比較例1の有機発光素子についてPCTで耐候性評価を行った[PCT(Pressure
Cooker Test):2気圧120℃で1時間]
それぞれ総20個のサンプルを投入して点灯状態及び封止状態を確認した結果、実施例と比較例とが同等なレベルであると確認された。
実施例、比較例いずれも光学フィルムの存在によって外光遮断効果を奏するが、実施例の場合が比較例よりは強度面で優秀な結果を示す。また、実施例は、構成する部品点数を低減させるか、または製造プロセスを簡略化することが
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、有機発光素子関連の技術分野に好適に用いられる。
100 封止基板
200 基板
300 有機発光部
400 封止層
500 UV遮断能またはUV遮断能及び偏光能を持つ層

Claims (6)

  1. 基板と、
    封止基板と、
    前記基板と前記封止基板との間に位置する有機発光部と、
    前記封止基板と前記有機発光部との間に配置され、UV遮断能を持つ層と、を備え、
    前記UV遮断能を持つ層が偏光能も共に持ち、
    前記UV遮断能及び偏光能を持つ層が粘着剤を含み、前記粘着剤を含むUV遮断能及び偏光能を持つ層の厚さが220μmないし300μmである、有機発光素子。
  2. 前記UV遮断能を持つ層が前記封止基板の一面に接するように配されている請求項1に記載の有機発光素子。
  3. 前記UV遮断能を持つ層が前記有機発光部の一面に接するように配されている請求項1に記載の有機発光素子。
  4. 前記UV遮断能を持つ層が前記封止基板及び前記有機発光部と離隔して配されている請求項1に記載の有機発光素子。
  5. 前記UV遮断能を持つ層が前記封止基板の一面に接し、
    前記UV遮断能を持つ層と接する封止基板の一面がエッチングで形成されたキャビティまたはトレンチ構造を含む請求項1に記載の有機発光素子。
  6. 前記封止基板上に低反射コーティングフィルムを含む請求項1に記載の有機発光素子。
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