JP5959858B2 - 自動カードカッタ装置 - Google Patents
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そして、複数個のスリッタヘッド9,9は、二点鎖線で示す用紙90の縦帯状中間不要部92を除去するために、縦帯状中間不要部92の左右外側縁92aを切断する第1ヘッド9Aと、縦帯状中間不要部92の左右内側縁92bを切断する第2ヘッド9Bと、を備え、第1ヘッド9Aと第2ヘッド9Bを、搬送方向Xの異なる位置に設けていた。
そのため、スリッタヘッド9,9の個数が多くなると共に、装置全体の大きさが搬送方向Xに長くなり大型になるといった問題があった。
また、縦帯状中間不要部92を所定の幅寸法Wで切断するために、第1ヘッド9Aと第2ヘッド9Bの横方向Y位置を正確かつ高精度に位置決めする必要がある。しかし、両ヘッド9A,9Bの横方向Y位置を高精度に位置決めして、幅寸法Wの公差を小さくすることは至難であった。
本発明に係る自動カードカッタ装置は、図1に於て、二点鎖線で示す用紙90が積層状に載置される給紙台7と、用紙90の下面に接触して用紙90を1枚ずつ搬送する複数の搬送ローラ5,5と、用紙90の上面に接触して搬送される用紙90の浮き上がりを防止する複数の押さえローラ37,37と、用紙90を搬送方向Xに切断する複数のスリッタヘッド1,1と、用紙90を搬送方向Xに直交する横方向Yに切断する横カッタ部2と、用紙90が分割裁断されて形成された二点鎖線で示すカードCが貯えられる排紙台8と、を、本体ケーシング3に備えている。また、本体ケーシング3の外部に上方開口箱型の屑箱4を備えている。
縦帯状中間不要部92は、用紙90の横方向Yの中間部で、横方向Yに隣り合うカード予定部93とカード予定部93の間であって、余白部又はドブと呼ばれる箇所である。
横帯状中間不要部97は、用紙90の搬送方向Xの中間部で、搬送方向Xに隣り合うカード予定部93とカード予定部93の間であって、余白部又はドブと呼ばれる箇所である。
下刃12は、上刃11より薄い正面視円錐台状に形成され、ケーシング10の左右内方寄りに配設される円周状の縁12aがエッジ刃に形成された片刃型である。
また、中間用ヘッド1Bは、下部ケース体10B内に、2枚の下刃12,12の縁12a,12aが、上刃11の左右側面縁部11d,11dへ、夫々、押圧されるように常時弾発付勢する左右一対の弾発付勢部材17,17を有している。弾発付勢部材17はコイルバネから成り、角棒型の回転力伝達軸31に横方向Yにスライド自在に外嵌状に取着されている。
そして、中間用ヘッド1Bは、左右一対の下刃12,12が上刃11を挟持状に押圧することで発生する当接部位の摩擦力によって、上刃11を連れ回りするように構成されている。下刃12用の回転力伝達軸31は、搬送される用紙90の下方位置で、本体ケーシング3に架設されている。
また、上刃11は、言い換えると、下刃12よりも厚い短円柱状の厚両刃とも言える。下刃12は、言い換えると、上刃11よりも薄い円錐台状の薄片刃とも言える。
具体的には、図3に示すように、各スリッタヘッド1(以下、ヘッド1と呼ぶ場合もある)は、ケーシング10の下部ケース体10Bにスクリューシャフト32が螺合するナット部14が貫設されている。
また、各ヘッド1の下部ケース体10Bには、横隣りのヘッド1と螺合するスクリューシャフト32が、挿通する逃がし孔15が貫設されている。
横方向Yに隣り合うヘッド1,1の内、一方のヘッド1のナット部14と、他方のヘッド1のナット部14と、を搬送方向Xの異なる位置に貫設している。また、横方向に隣り合うヘッド1,1の内、一方のヘッド1の逃がし孔15と、他方のヘッド1の逃がし孔15と、を搬送方向Xの異なる位置に貫設している。つまり、隣り合うヘッド1,1は、相互に、ナット部14及び逃がし孔15の搬送方向Xの位置を相違させている。また、スクリューシャフト32は、搬送される用紙90の下方位置で、本体ケーシング3に架設されている。
また、複数本のスクリューシャフト32夫々に対応するモータを設けて、各ヘッド1を、夫々、独立して横方向Yに移動可能としている。即ち、横方向Yに隣り合うヘッド1は、相互に接近・離間可能である。
また、電気信号によってスクリューシャフト32用のモータを駆動させ、スクリューシャフト32を回転させて、ヘッド1を横方向Yに位置調整する制御部を備えている。各ヘッド1は、用紙90に印刷されたバーコード等の識別記号をセンサ等で読み取って、又は、予め入力された設定によって、制御部による自動制御にて位置調整される。
また、横方向Yに隣り合うヘッド1,1は搬送方向Xの同位置にガイド受け孔16,16を貫設し、2本のガイド軸33,33を共用している。ガイド軸33は、搬送される用紙90の下方位置で、本体ケーシング3に架設されている。
タイミングベルト6は、ステッピングモータによって回転駆動されるタイミングプーリから成る駆動回転体36に懸架されると共に、搬送ローラ5の端部に設けられた受けタイミングプーリ部に懸架されている。また、タイミングベルト6は、複数のテンション滑車38によって、張力が付与されている。
そして、タイミングベルト6を、駆動回転体36からスリッタ側搬送ローラ5Aに回転力を伝達する第1タイミングベルト6Aと、駆動回転体36から位置決め用搬送ローラ5Bに回転力を伝達する第2タイミングベルト6Bと、に分割して設けている。
また、検知センサの信号や予め入力された設定に基づいて、ステッピングモータを駆動、又は、停止させて、位置決め用搬送ローラ5B群を回転させ、用紙90の送り量を制御する制御部を設けている。
用紙90を積層状態から確実に1枚ずつ搬送でき、重送や紙詰まりを防止している。また、セパレータ等の仕分け部材を設けた場合に比べて、用紙90の厚み毎に、仕分け部材の位置調整や交換作業を行なう必要が無く、使用者の負担を軽減している。
なお、本発明に於て、搬送方向Xの上流側又は給紙側を後方側と呼び、搬送方向Xの下流側又は排紙側を前方側と呼ぶ。また、搬送方向Xの上下流方向を縦方向又は前後方向、横方向Yを左右方向、搬送される用紙90の厚み方向を上下方向と呼ぶ。
図8(A)に示すように、用紙90が搬送方向Xに送られると、左右一対の側縁用ヘッド1A,1Aによって、左右の側縁部91,91が夫々、縦帯状に切り落とされる。
そして、図8(B)に示すように、用紙90がさらに送られると、左右一対の中間用ヘッド1B,1Bによって、2本の縦帯状中間不要部92,92が、夫々、縦帯状に切り落とされる。縦帯状中間不要部92,92は、所定の幅寸法Wで切断除去される。このように、搬送方向Xの同位置で同時に複数箇所(2箇所)の縦帯状中間不要部92,92を切断除去するため、用紙90に切断力が均一状にかかって、用紙90の詰まりや噛み込みが軽減される。
そして、用紙90の搬送方向Xの所定位置で、横カッタ部2によって前端縁部95が切り落とされる。その後、位置決め用搬送ローラ5Bにて、正確かつ高精度に用紙90の送りと停止が繰り返され、用紙90は間欠的に搬送されて、その送りと停止に対応して横カッタ部2が用紙90を切断する。
1A 側縁用スリッタヘッド
1B 中間用スリッタヘッド
2 横カッタ部
5 搬送ローラ
5A スリッタ側搬送ローラ
5B 位置決め用搬送ローラ
6 タイミングベルト
6A 第1タイミングベルト
6B 第2タイミングベルト
10 ケーシング
11 上刃
11a 直角エッジ部
11d 左右側面縁部
12 下刃
13 短軸
14 ナット部
15 逃がし孔
32 スクリューシャフト
36 駆動回転体
90 用紙
91 側縁部
92 中間不要部
C カード
X 搬送方向
Y 横方向
Claims (2)
- 用紙(90)を搬送する複数の搬送ローラ(5)(5)と、該用紙(90)を搬送方向(X)に切断する複数のスリッタヘッド(1)(1)と、該用紙(90)を上記搬送方向(X)に直交する横方向(Y)に切断する横カッタ部(2)と、を備え、上記用紙(90)を複数のカード(C)に分割裁断する自動カードカッタ装置に於て、
複数の上記スリッタヘッド(1)(1)は、
1枚の上刃と、該上刃の一方の側面縁部に当接する1枚の下刃(12)と、を有し、該上刃と該下刃(12)がユニットとして横方向(Y)に移動して横方向位置調整自在に設けられると共に上記用紙(90)の側縁部(91)を帯状に切り落とす側縁用ヘッド(1A)と、
1枚の円形板状の上刃(11)と、該上刃(11)の左右側面縁部(11d)(11d)に夫々当接する左右一対の下刃(12)(12)と、を有し、該上刃(11)と該下刃(12)がユニットとして横方向(Y)に移動して横方向位置調整自在に設けられると共に上記用紙(90)の縦帯状中間不要部(92)を帯状に切り落とす中間用ヘッド(1B)と、
から成り、
上記側縁用ヘッド(1A)の上刃は、上記側縁用ヘッド(1A)のケーシング(10)に支持される短軸に空転自在に取着され、上記側縁用ヘッド(1A)の回転駆動される下刃(12)と当接する上記一方の側面縁部の摩擦力によって連れ廻りし、
上記中間用ヘッド(1B)の上刃(11)は、直角エッジ部(11a)(11a)を有すると共に、上記中間用ヘッド(1B)のケーシング(10)に支持される短軸(13)に空転自在に取着され、上記中間用ヘッド(1B)の回転駆動される左右一対の下刃(12)(12)と当接する上記左右側面縁部(11d)(11d)の摩擦力によって連れ廻りし、
上記側縁用ヘッド(1A)と上記中間用ヘッド(1B)を上記搬送方向(X)の異なる位置に配設し、複数個の上記側縁用ヘッド(1A)(1A)を上記搬送方向(X)の同位置に配設すると共に複数個の上記中間用ヘッド(1B)(1B)を上記搬送方向(X)の同位置に配設し、
上記スリッタヘッド(1)は、搬送される上記用紙(90)の下方位置に配設された位置調整用のスクリューシャフト(32)が螺合して挿通するためのナット部(14)が設けられると共に、横隣りの上記スリッタヘッド(1)と螺合する別のスクリューシャフト(32)が螺合せずに挿通するための逃がし孔(15)が設けられ、
横方向(Y)に隣り合う上記スリッタヘッド(1)(1)を相互に接近・離間可能に構成したことを特徴とする自動カードカッタ装置。 - 上記複数の搬送ローラ(5)(5)に駆動回転体(36)の回転力を伝達するタイミングベルト(6)を備え、
上記タイミングベルト(6)を、上記スリッタヘッド(1)(1)近傍に配設されるスリッタ側搬送ローラ(5A)に回転力を伝達する第1タイミングベルト(6A)と、上記横カッタ部(2)近傍に配設され上記用紙(90)が上記横方向(Y)に切断される場合の位置決めを行なう位置決め用搬送ローラ(5B)に回転力を伝達する第2タイミングベルト(6B)と、に分割した請求項1記載の自動カードカッタ装置。
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