JP5959429B2 - 空気調和装置の室内機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置の室内機に関し、特に、モータの取り付け、取り外し構造に関するものである。
大容量の空気調和装置においては、一般家庭用空気調和装置に比べファンモータの消費電力が大きいため、ファンモータの消費電力を低減させる事でも空気調和装置の省エネや高効率化となる。
このような大容量の空気調和装置に備えられる送風装置には、一般的に遠心ファンが配備されているが、その中でも送風効率の良いターボファンが好まれる。たとえば、シロッコファンの送風効率が45〜60%程度であるのに対して、ターボファンの送風効率は65〜80%程度である。
シロッコファンのケーシングは、スクロール形状であると送風効率を高くすることができる。このため、一般的にシロッコファンのケーシングとしては、スクロール形状が採用されている。しかし、ターボファンの場合には、ケーシング形状が送風効率に及ぼす影響が少ないため、製造上の都合から、スクロール状のケーシングよりも箱体のケーシングが採用されることが多い。
たとえば、従来のターボファンを備えた空気調和装置としては、箱状のケーシングを有し、上側に空気を吹き出すように、ケーシングのモータを縦置きとしているものが提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2に記載の技術は、モータシャフトにターボファンが接続され、ケーシング上面にインレットリングが配置される。
なお、特許文献2に記載の技術は、モータを支持するのに利用される吊りボルトが、モータの横側面に接続されている。
特開2010−236735号公報(たとえば、図1参照) 特開2010−151399号公報(たとえば、図3及び図4参照)
大容量の空気調和装置においては、モータの重量はたとえば50kg程度と重い。こここで、モータは、モータシャフトの方向の幅よりも、モータシャフトに垂直の方向の幅が短い。このため、室外機や室内機にモータを搬入等をする際には、モータシャフトの方向と平行な面が下側にくるようにして、モータを横置きにした方が安定する。
すなわち、室外機や室内機にモータを縦置きの状態で設置する場合には、たとえば50kg程度と重いモータを横置きの状態から縦置きにするということである。
室外機や室内機に横置きの状態で設置されるモータ、及びモータのシャフト側にフランジの付いた立形モータなどにおいても、吊りボルトの接続される位置はモータの横側面である。しかし、これらについては、縦置きにしない分、作業者の負担はかからないものとなっている。
しかし、特許文献1、2に記載のように、室外機や室内機に縦置きの状態でモータが設置される空気調和装置では、空気調和装置が大容量であるほどモータの重量が大きくなるため、モータを室外機や室内機内に搬入したり、室外機内や室内機内から取り出したりする際に、ハンドリフトの他に、所定の冶具が必要となっていた。
すなわち、特許文献1、2に記載の技術では、ハンドリフトの他に、所定の冶具が必要となる分、作業者の負担が増大してしまうという課題があった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、作業者の負担が増大することを抑制する空気調和装置の室内機を提供することを目的としている。
本発明に係る空気調和装置の室内機は、ファンを回転させるモータの回転軸が鉛直方向と平行となるように、モータが縦置きに配置される空気調和装置の室内機において、モータを支持するモータ台と、モータの回転軸が鉛直方向に対して所定角度傾くように、モータ台を回転自在に支持するモータ台支持台枠と、を有するものである。
本発明に係る空気調和装置の室内機によれば、モータ台支持台枠によってモータを、モータ台に支持した状態のままで回転させることで、モータを持つ際に利用される部材(たとえば、吊りボルトなど)の位置を変化させることができる。これにより、モータをモータ台に取り付けたり、取り外したりするときにおける作業者の負担が増大することを抑制できる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室内機の縦断面図である。 図1に示す送風装置のケーシングの分解斜視図である。 図1に示す送風装置の構造例の説明図である。 図3に示すモータ台支持台枠及びモータ台の分解斜視図である。 図1に示す送風装置のモータを着脱する際の斜視図である。 図5に示す送風装置であってターボファンを外した状態の斜視図である。 図5に示す送風装置であってターボファン及びモータを外した状態の斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の支持台枠固定部材及びその近傍の斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る空気調和装置の室内機の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空気調和装置の室内機100の縦断面図である。なお、図1(a)は、室内機100に送風装置Aを取り付け、空気調和装置を運転するときにおける縦断面図である。また、図1(b)は、室内機100に送風装置Aを取り付けるとき、及び取り外すときにおける縦断面図である。図2は、図1に示す送風装置Aのケーシング15の分解斜視図である。図3は、図1に示す送風装置Aの構造例の説明図である。
本実施の形態に係る空気調和装置は、送風装置Aの取り付け、取り外し方法に改良が加えられたものであり、作業者の負担が増大することを抑制することができる。
なお、以下の説明においては、送風装置Aが室内機100に取り付けられている場合を例に説明するが、室外機においても適用することができる。
空気調和装置は、たとえば、空調対象空間(たとえば、家、ビル、倉庫など)に冷却或いは加温した空気を供給するなどの機能を有するものである。空気調和装置は、利用側である室内機100と、熱源側である室外機(図示省略)とが冷媒配管などで接続されているものである。
室内機100は、送風装置Aなどの各種機器が搭載される本体100Aと、取り込んだ室外の空気と室内の空気とを熱交換させる熱交換器21と、空気を本体100A内に取り込んだ後に放出する送風装置Aとを少なくとも有している。
[本体100A]
本体100Aは、本体100A内に空気を取り込むのに利用される吸込口100Bと、熱交換器21において冷媒と熱交換した空気を本体100A外に放出する吹出口100Cとが設けられている。吸込口100Bについては、たとえば本体100Aの上部に設けられ、吹出口100Cについては、たとえば本体100Aの下部に設けられる。
本体100Aは、たとえば、コンピュータ室のフリーアクセスフロア(床下)に調和空気を吹き出す下吹き出し型のものである。
すなわち、本体100Aは、空調対象空間の床面ではなく、たとえば格子状であって空調対象空間の床面から所定の高さだけ持ち上げられた床面上に設置されるものである。このため、本体100Aの下部に吹出口100Cがあっても、格子状の床面の隙間からこの格子状の床面の下側のフリーアクセスフロアに空気が流出するようになっており、本体100A内の空気が閉塞されないようになっている。
なお、本体100Aの吸込口100B及び吹出口100Cの形成位置は、これに限定されるものではない。たとえば、空気調和装置の用途に応じて、吹出口100Cが本体100Aの側面側に形成される態様の室内機100としてもよい。
[熱交換器21]
熱交換器21は、本体100Aに導入した空気と、熱交換器21に供給される冷媒とを熱交換させるものである。熱交換器21は、送風装置Aの上側に配置されており、空気流れ方向に対して送風装置Aよりも下流側に設けられているものである。なお、図1では、熱交換器21を傾斜配置している場合を例に説明しているが、それに限定されるものではなく、傾斜させなくてもよい。
[送風装置A]
送風装置Aは、空気を本体100A内に取り込んだ後に放出するものであり、熱交換器21の下側に配置されており、空気流れ方向に対して熱交換器21よりも上流側に設けられているものである。
送風装置Aは、外郭を構成するケーシング15と、翼を複数有し、回転するターボファン1と、ターボファン1を回転させるモータ2と、ターボファン1とモータ2とを接続する回転軸11(図6参照)と、モータ2を支持するモータ台3と、モータ台3を支持するモータ台支持台枠6と、モータ台支持台枠6を支持するフレーム5とを有しているものである。
(ケーシング15)
ケーシング15は、ターボファン1、モータ2、回転軸11、モータ台3、モータ台支持台枠6、及びフレーム5などを収容するものである。ケーシング15は、略格子状となっているフレーム16と、フレーム16における下部以外を取り囲むように設けられる5つのパネル17と、ケーシング15内に空気を取り込む取込口となるインレットリング18とを有しているものである。
(フレーム16)
フレーム16には、作業者がモータ2の取り付け作業が終わった後に、パネル17が取り付けられる。また、モータ2の取り付け、取り外し作業時においては、本体100Aの前面側に対向するパネル17をフレーム16から外すことで、ケーシング15内のターボファン1やモータ2などを露出させることができる。これにより、作業者は、ケーシング15内のターボファン1やモータ2などを、ケーシング15の内外に移動することができる。
なお、フレーム16のうちの上部及び側部には、パネル17が取り付けられているが、フレーム16の下部には取り付けられていない。すなわち、インレットリング18側からケーシング15内に取り込まれた空気は、ケーシング15の下側からケーシング15外に放出されるということである。
(パネル17及びインレットリング18)
パネル17は、パネル17のうちフレーム16の上部に設けられるものには、略円形状の開口部17Aが形成された平面視形状が略板状部材である。この開口部17Aの形成位置に、インレットリング18が取り付けられている。そして、パネル17のうちフレーム16の側部に設けられる4つのものは、平面視形状が略板状の部材である。パネル17は、フレーム16に対してたとえば、ネジ止めなどで固定されている。
インレットリング18は、ケーシング15内に吸い込まれる空気の流れの乱れを抑制するように内側面に曲面が形成されたベルマウスとしての機能を有するものである。インレットリング18は、ケーシング内にターボファン1、回転軸11及びモータ2を設置し、縦置きの状態にした後にパネル17に取り付けられる。これは、インレットリング18を先に取り付けていると、横置きの状態から縦置きの状態にする際にターボファン1とインレットリング18とが干渉してしまうからである。
(ターボファン1、モータ2、回転軸11)
ターボファン1は、複数の翼を有し、モータ2によって回転させられるものである。なお、図3において、ターボファン1のうち、紙面の上側部分が空気の吸込面1Aとなっている。ターボファン1は、空気調和装置が運転している状態においては、ケーシング15の5つのパネル17のうち、ケーシング15の上部に設けられるパネル17の対向位置に設けられているものである。
なお、本実施の形態1では、送風装置Aにターボファン1が設けられているものとして説明するが、それに限定されるものではなく、たとえばシロッコファン等のように遠心ファンを採用していればよい。
モータ2は、電流が流れるコイルが巻き付けられた固定子、及び永久磁石などを有し、回転軸11に接続される回転子などから構成されるものである。モータ2には、回転軸11が接続されている。
回転軸11は、一端側にモータ2の回転子が接続され、他端側にターボファン1が接続されているものである。
なお、本実施の形態に係る空気調和装置の室内機100では、作業者がモータ台3の姿勢を切り替えることで、ターボファン1、モータ2及び回転軸11の姿勢も切り替えることができるようになっている。
(モータ台3、モータ台支持台枠6、フレーム5)
モータ台3は、モータ2を支持するものであり、たとえば、略平板状のものである。モータ台3は、モータ2の外周の一部に対向するように設けられている。
モータ台支持台枠6は、モータ台3を支持するものであり、モータ台3の一方の端部側を支持する第1モータ台支持台枠6A及びモータ台3の他方の端部側を支持する第2モータ台支持台枠6Bを有しているものである。
フレーム5は、モータ台支持台枠6を支持するものであり、第1モータ台支持台枠6Aを支持する第1フレーム5A及び第2モータ台支持台枠6Bを支持する第2フレーム5Bと、第1フレーム5Aの両端部側及び第2フレーム5Bの両端部側に接続され、上面視形状が略ロの字状の第3フレーム5Cとを有しているものである。
なお、モータ台3、モータ台支持台枠6、及びフレーム5については、後述の図4〜図7にて詳細に説明する。
この送風装置Aは、縦置きの状態で本体100A内に設置される。すなわち、送風装置Aは、空気調和装置を運転する際には、回転軸11が略鉛直方向に平行となりターボファン1の空気の吸込面1Aが上側を向く状態で本体100A内に設置されているということである(図3参照)。この状態を以下の説明では、第1の状態とも称する。
すなわち、第1の状態では、回転軸11が略鉛直方向に平行となるように、ターボファン1、モータ2及び回転軸11がケーシング15に設けられている状態である。
また、送風装置Aは、室内機100に取り付けるとき、及び取り外すとき等といったように、メンテナンスをする際においては、回転軸11が略鉛直方向の状態から傾けられて、ターボファン1の空気の吸込面1Aが本体100Aの側面を向く状態への姿勢の移行がなされる(図5参照)。この状態を以下の説明では、第2の状態とも称する。
すなわち、第2の状態では、回転軸11が略鉛直方向の状態から予め設定される角度傾けられた状態となるように、ターボファン1、モータ2及び回転軸11がケーシング15に設けられている。この第2の状態では、吊りボルト4は上側にくるようになっている。
[モータ台3、モータ台支持台枠6、フレーム5の詳細]
図4は、図3に示すモータ台支持台枠6及びモータ台3の分解斜視図である。図5は、図1に示す送風装置Aのモータ2を着脱する際の斜視図である。図6は、図5に示す送風装置Aであってターボファン1を外した状態の斜視図である。図7は、図5に示す送風装置Aであってターボファン1及びモータ2を外した状態の斜視図である。図4〜図7を参照してモータ台3、モータ台支持台枠6、及びフレーム5の詳細な構成について説明する。
(モータ台3)
モータ台3は、たとえば、略四角形状部材である。そして、モータ台3は、第1の状態となるようにモータ2を支持するのに利用される第1回転防止部材3A及び第2回転防止部材3Bと、モータ台3をモータ台支持台枠6に対して回転自在に固定する回転軸3Cと、第1の状態及び第2の状態となるようにモータ2を支持するのに利用される第1プランジャ12A及び第2プランジャ12Bとを有しているものである。
なお、モータ台3は、図6及び図7に示すように、たとえば、4本のボルト10によってモータ2が固定されている。また、モータ台3には、図7に示すように、モータ2が設置される側の面に位置決めピン14が形成されている。これにより、モータ2をモータ台3に取り付ける際において、モータ台3に形成されている位置決めピン14によって傾斜しているモータ台3上でもモータ2が滑り落ちずに位置決めされる。すなわち、モータ2をボルト10でモータ台3に固定する際の作業者の負担を抑制することができる。
第1回転防止部材3Aは、モータ台3のうちの第1モータ台支持台枠6A側の端部側に突出して設けられた平板状部材である。第1回転防止部材3Aには、第1ボルト穴3AAが形成されている。第1の状態においては、第1ボルト穴3AAは、後述する第1モータ台支持台枠6Aの第1ボルト穴9Aに対して対向するように接触する。そして、第1の状態において、第1ボルト穴3AA及び第1ボルト穴9Aに図示省略のボルトが締結されて、モータ台3が第1モータ台支持台枠6Aに固定される。これにより、ターボファン1、モータ2及び回転軸11は、第1の状態における姿勢を維持することができるようになっている。
第2回転防止部材3Bも、第1回転防止部材3Aと同様の構成を有している。第2回転防止部材3Bは、モータ台3のうちの第2モータ台支持台枠6B側の端部側に突出して設けられた平板状部材である。第2回転防止部材3Bには、第2ボルト穴3BBが形成されている。第1の状態においては、第2ボルト穴3BBは、後述する第2モータ台支持台枠6Bの第2ボルト穴9Bに対して対向するように接触する。そして、第1の状態において、第2ボルト穴3BB及び第2ボルト穴9Bに図示省略のボルトが締結されて、モータ台3が第2モータ台支持台枠6Bに固定される。これにより、ターボファン1、モータ2及び回転軸11は、第1の状態における姿勢を維持することができるようになっている。
回転軸3Cは、モータ台3のうちの第1モータ台支持台枠6A側の端部側、及び第2モータ台支持台枠6B側の端部側に設けられているものである。この回転軸3Cは、水平方向に対して略平行である。
回転軸3Cの一方の端部側は、後述する第1モータ台支持台枠6Aの第1回転軸支持穴8Aに接続され、回転軸3Cの他方の端部側は、後述する第2モータ台支持台枠6Bの第2回転軸支持穴8Bに接続される。これにより、モータ台3は、モータ台支持台枠6に対して回転自在となる。
第1プランジャ12Aは、第1の状態及び第2の状態となるようにモータ2を支持するのに利用されるものであり、モータ台3のうちの第1モータ台支持台枠6A側の端部側に突出して形成されたものである。ここで、図4に示すように、回転軸3Cを基準としたとき、第1回転防止部材3Aの形成されている側(図4の紙面上側)の反対側(図4の紙面下側)に、第1プランジャ12Aは形成されている。
第1プランジャ12Aは、第1の状態のときにおいては後述する第1モータ台支持台枠6Aの第1プランジャ用穴13A1に嵌められ、第2の状態のときにおいては後述する第1モータ台支持台枠6Aの第1プランジャ用穴13A2に嵌められるものである。なお、第1プランジャ12Aは、たとえばスプリング式を採用するとよい。
第2プランジャ12Bも、第1プランジャ12Aと同様の構成を有している。第2プランジャ12Bは、第1の状態及び第2の状態となるようにモータ2を支持するのに利用されるものであり、モータ台3のうちの第2モータ台支持台枠6B側の端部側に突出して形成されたものである。ここで、図4に示すように、回転軸3Cを基準としたとき、第2回転防止部材3Bの形成されている側(図4の紙面上側)の反対側(図4の紙面下側)に、第2プランジャ12Bは形成されている。
第2プランジャ12Bは、第1の状態のときにおいては後述する第2モータ台支持台枠6Bの第2プランジャ用穴13B1に嵌められ、第2の状態のときにおいては後述する第2モータ台支持台枠6Bの第2プランジャ用穴13B2に嵌められるものである。なお、第2プランジャ12Bは、たとえばスプリング式を採用するとよい。つまり、第1プランジャ12A及び第2プランジャ12Bを突出状態を維持するようにスプリングで付勢しておき、その付勢する力よりも強い力が加えられると内側に引っ込むようにしておくとよい。
(モータ台支持台枠6)
モータ台支持台枠6は、側面視形状が、たとえば略五角形状部材であり、第1モータ台支持台枠6A及び第2モータ台支持台枠6Bを有しているものである。
第1モータ台支持台枠6Aは、モータ台3の回転軸3Cが接続される第1回転軸支持穴8Aと、第1の状態となるようにモータ台3を支持するのに利用される第1プランジャ用穴13A1と、第2の状態となるようにモータ台3を支持するのに利用される第1プランジャ用穴13A2と、第1の状態となるように図示省略のボルトなどが締結される第1ボルト穴9Aとが形成されているものである。
第2モータ台支持台枠6Bは、モータ台3の回転軸3Cが接続される第2回転軸支持穴8Bと、第1の状態となるようにモータ台3を支持するのに利用される第2プランジャ用穴13B1と、第2の状態となるようにモータ台3を支持するのに利用される第2プランジャ用穴13B2と、第1の状態となるように図示省略のボルトなどが締結される第2ボルト穴9Bとが形成されているものである。
第1回転軸支持穴8A及び第2回転軸支持穴8Bは、回転軸3Cが接続されるものである。
第1回転軸支持穴8Aは、穴の中心の高さ位置が、第1ボルト穴9Aの中心よりも下側であって第1プランジャ用穴13A1及び第1プランジャ用穴13A2の中心よりも上側となっている。第1回転軸支持穴8Aは、穴の中心の水平位置が、第1プランジャ用穴13A1の中心と略同一の位置であって、第1プランジャ用穴13A2の中心よりも紙面左側となっている。なお、第1回転軸支持穴8Aは、第1プランジャ用穴13A1及び第1プランジャ用穴13A2とともに同一平面に形成されているものである。
第2回転軸支持穴8Bも、第1回転軸支持穴8Aと同様の構成を有している。第2回転軸支持穴8Bは、穴の中心の高さ位置が、第2ボルト穴9Bの中心よりも下側であって第2プランジャ用穴13B1及び第2プランジャ用穴13B2の中心よりも上側となっている。第2回転軸支持穴8Bは、穴の中心の水平位置が、第2プランジャ用穴13B1の中心と略同一の位置であって、第2プランジャ用穴13B2の中心よりも紙面左側となっている。なお、第2回転軸支持穴8Bは、第2プランジャ用穴13B1及び第2プランジャ用穴13B2とともに同一平面に形成されているものである。
第1プランジャ用穴13A1及び第1プランジャ用穴13A2は、第1プランジャ12Aが嵌められるものである。また、第2プランジャ用穴13B1及び第2プランジャ用穴13B2は、第2プランジャ12Bが嵌められるものである。
第1プランジャ用穴13A1は、第1回転軸支持穴8Aの下側に形成され、モータ台3が第1の状態のときに第1プランジャ12Aが嵌められる。第1プランジャ用穴13A2は、その穴の中心が、第1回転軸支持穴8Aの穴の中心よりも下側に形成されるとともに、第1回転軸支持穴8Aの穴の中心よりも図4の紙面右側に形成され、モータ台3が第2の状態のときに第1プランジャ12Aが嵌められる。
第2プランジャ用穴13B1は、第2回転軸支持穴8Bの下側に形成され、モータ台3が第1の状態のときに第2プランジャ12Bが嵌められる。第2プランジャ用穴13B2は、その穴の中心が、第2回転軸支持穴8Bの穴の中心よりも下側に形成されるとともに、第2回転軸支持穴8Bの穴の中心よりも図4の紙面右側に形成され、モータ台3が第2の状態のときに第2プランジャ12Bが嵌められる。
第1ボルト穴9Aは、第1モータ台支持台枠6Aのうち第1回転軸支持穴8A、第1プランジャ用穴13A1、及び第1プランジャ用穴13A2が形成されている面に対して直交するように接続されている面に形成されているものである。より詳細には、第1ボルト穴9Aは、第1モータ台支持台枠6Aのうち鉛直方向に略平行であって高さ方向が高い方の面に形成されているものである。なお、第1ボルト穴9Aの形成位置は、第1回転軸支持穴8Aよりも上側である。
第2ボルト穴9Bは、第2モータ台支持台枠6Bのうち第2回転軸支持穴8B、第2プランジャ用穴13B1、及び第2プランジャ用穴13B2が形成されている面に対して直交するように接続されている面に形成されているものである。より詳細には、第2ボルト穴9Bは、第2モータ台支持台枠6Bのうち鉛直方向に略平行であって高さ方向が高い方の面に形成されているものである。なお、第2ボルト穴9Bの形成位置は、第1回転軸支持穴8Aよりも上側である。
(フレーム5)
フレーム5は、モータ台支持台枠6を支持するものであり、第1フレーム5A、第2フレーム、及び第3フレーム5C(図3参照)を有している。このフレーム5は、モータ台3及びモータ台支持台枠6を介して、ターボファン1、回転軸11及びモータ2の重量を支えるものである。なお、フレーム5は、たとえば、室内機100の本体100Aに固定される。
第1フレーム5Aは、第2フレーム5Bと略平行に設けられ、縦断面形状が略コの字状の部材である。第1フレーム5Aは、第1モータ台支持台枠6Aの底面と接触して第1モータ台支持台枠6Aを支持している。なお、第1フレーム5Aと第1モータ台支持台枠6Aとは、たとえば、溶接などがなされて固定される。
第2フレーム5Bは、第1フレーム5Aと略平行に設けられ、縦断面形状が略コの字状の部材である。第2フレーム5Bは、第2モータ台支持台枠6Bの底面と接触して第2モータ台支持台枠6Bを支持している。なお、第2フレーム5Bと第2モータ台支持台枠6Bとは、たとえば、溶接などがなされて固定される。
第3フレーム5Cは、平面視形状が略ロの字状のものであり、第1フレーム5A及び第2フレーム5Bの一方の端部側が接続されるとともに、第1フレーム5A及び第2フレーム5Bの他方の端部側とが接続されているものである。第3フレーム5Cは、第1フレーム5A及び第2フレーム5Bと、たとえば溶接などがなされて固定される。
[動作説明(取り外し時)]
まず、本体100Aからモータ2などを取り外す時の説明をする。
第1の状態(図3参照)のときには、モータ台3の第1ボルト穴3AA及び第1ボルト穴9Aに接続されたボルトと、第2ボルト穴3BB及び第2ボルト穴9Bに接続されたボルトとを外すことで、回転軸3Cを支点にターボファン1、回転軸11及びモータ2を回転させることができる。
図5に示すように、ターボファン1、回転軸11、モータ2及びモータ台3が傾いていくと、第1プランジャ12Aが第1プランジャ用穴13A2に嵌り込むとともに、第2プランジャ12Bが第2プランジャ用穴13B2に嵌り込み、ターボファン1、回転軸11、モータ2及びモータ台3の構成を傾斜した状態に保持することができる。
すなわち、モータ2の回転軸11が鉛直方向となるようにモータ2が縦置きに配置された第1の状態から、モータ2の回転軸11が鉛直方向に対して所定角度傾くようにモータ2が配置された第2の状態へ移行することができる。
このように、第1の状態から第2の状態へ移行すると、ターボファン1の吸込面1Aを本体100Aの前面に向ける事ができ、ターボファン1のブッシング、或いはセットネジが外しやすい位置とすることができる。すなわち、作業者は、容易にターボファン1を外すことができる。
なお、図6に示すように、ターボファン1を回転軸11から外した後に、モータ2の吊りボルト4は上に向いている。ボルト10を外した後にハンドリフト等でモータ2を取り外すことができる。
ここで、第2の状態のときにおいては、モータ台3がターボファン1と、フレーム5が接触しないように、所定の角度で保持されている。すなわち、モータ台支持台枠6は、第1プランジャ12A及び第2プランジャ12Bを第1プランジャ用穴13A2及び第2プランジャ用穴13B2に嵌め込んだ状態において、ターボファン1とフレーム5とが接触しないように、第1プランジャ用穴13A2及び第2プランジャ用穴13B2の形成位置と、モータ台3の回転軸11が接続される回転軸支持穴8の形成位置とが設定されているということである。
[動作説明(取り付け時)]
次に、本体100Aからモータ2などを取り付ける時の説明をする。
モータ台3に形成されている位置決めピン14を利用して、第2の状態となって傾斜しているモータ台3上に、回転軸11を有するモータ2を設置する。なお、この位置決めピン14により、モータ2は滑り落ちずに位置決めされ、モータ2とモータ台3とをボルト10で固定しやすくなっている。そして、モータ2とモータ台3とをボルト10で固定した後に、回転軸11にターボファン1を取り付ける。
回転軸11にターボファン1を取り付けた後に、第1プランジャ12A及び第2プランジャ12Bを押し込む。これにより、所定の角度に保持されていたモータ台3は、モータの自重によって本体100Aの背面側に回転していき、モータ台3の第1回転防止部材3A及び第2回転防止部材3Bと、モータ台支持台枠6の垂直面とが接触し回転が止まる(図3参照)。すなわち、第1の状態から第2の状態への移行が完了する。
この第2の状態で、第1回転防止部材3A及び第2回転防止部材3Bの第1ボルト穴3AA及び第2ボルト穴3BBと、モータ台支持台枠6の第1ボルト穴9A及び第2ボルト穴9Bとをボルトで固定する。
[本実施の形態1に係る空気調和装置の室内機100の有する効果]
本実施の形態1に係る空気調和装置の室内機100は、モータ台3及びモータ台支持台枠6を有しているので、モータ台3上のモータ2を回転させることができる。このため、吊りボルト4がモータ2の上側にくるように、モータ2の姿勢を変化させることができる。すなわち、作業者は、吊りボルト4を保持して、モータ2の取り付けや取り外しをするため、吊りボルト4がモータ2の上側にきている分、作業者の負担を抑制することができる。
実施の形態2.
図8は、実施の形態2に係る空気調和装置の室内機100の台枠固定部材19及びその近傍の斜視図である。本実施の形態2は、実施の形態1との相違点を中心に述べるものとし、共通する部分についての説明は省略する。また、実施の形態1との共通する構成については、同一の符号を付している。
本実施の形態2では、モータ台支持台枠6とフレーム5との間に台枠固定部材19を配置している。モータ台支持台枠6と台枠固定部材19とは溶接され、モータ台支持台枠6及び台枠固定部材19と、フレーム5とは、たとえばボルト20などで固定される。なお、図8では、第1モータ台支持台枠6A及び第1フレーム5Aについてのみ図示しているが、第2モータ台支持台枠6B及び第2フレーム5Bについても、同様に台枠固定部材19がこれらの間に設けられる。
なお、ボルト20を外すことで、モータ台支持台枠6及び台枠固定部材19の構成をフレーム5上を前後にスライドさせることができ、モータ2の位置を移動させることができる。
すなわち、作業者は、第1の状態から第2の状態に姿勢を変えた後に、ターボファン1を回転軸11から取り外し、モータ台支持台枠6及び台枠固定部材19をフレーム5上をスライドさせる。これにより、吊りボルト4を、室内機100の本体100Aの前面側まで移動させることができる分、作業者がモータ2及び回転軸11をモータ台3に取り付けたり、取り外したりする作業の負担を抑制することができる。
[本実施の形態2に係る空気調和装置の室内機100の有する効果]
本実施の形態2に係る空気調和装置の室内機100は、実施の形態1に係る空気調和装置の室内機100の有する効果に加えて、モータ台支持台枠6及び台枠固定部材19をフレーム5上をスライドさせることができるため、モータ2等を作業者側に引き寄せることができ、作業者がモータ2及び回転軸11をモータ台3に取り付けたり、取り外したりする作業の負担を抑制することができる。
実施の形態3.
図9は、実施の形態3に係る空気調和装置の室内機100の縦断面図である。本実施の形態3は、実施の形態1、2との相違点を中心に述べるものとし、共通する部分についての説明は省略する。また、実施の形態1、2との共通する構成については、同一の符号を付している。
実施の形態3では、フレーム5が室内機100の本体100Aの上部に配置される。フレーム5の下にはモータ台支持台枠6が溶接されるが、実施の形態2の様に台枠固定部材19を介して接続してもよいことは言うまでもない。これにより、モータ台支持台枠6及び台枠固定部材19をフレーム5上をスライドさせることができ、作業者がモータ2及び回転軸11をモータ台3に取り付けたり、取り外したりする作業の負担を抑制することができる。
モータ台3は、ボルト9が本体100Aの上部に配置されるように上下逆に取り付ける。この時、モータ2は、回転軸11がモータ2の下側にくるようにモータ台3に取り付けられる。
モータ台3の第1ボルト穴3AA及び第1ボルト穴9Aに接続されたボルトと、第2ボルト穴3BB及び第2ボルト穴9Bに接続されたボルトとを外すことで、回転軸3Cを支点にターボファン1、回転軸11及びモータ2を回転させることができる。これにより、図9(b)に示すように、ターボファン1の吸込面1Aを室内機100の本体100Aの前面側に向けることができる(第2の状態)。
ここで、本実施の形態3においても、第2の状態のときにおいては、モータ台3がターボファン1と、フレーム5が接触しないように、所定の角度で保持されている。すなわち、モータ台支持台枠6は、第1プランジャ12A及び第2プランジャ12Bを第1プランジャ用穴13A2及び第2プランジャ用穴13B2に嵌め込んだ状態において、ターボファン1とフレーム5とが接触しないように、第1プランジャ用穴13A2及び第2プランジャ用穴13B2の形成位置と、モータ台3の回転軸11が接続される回転軸支持穴8の形成位置とが設定されているということである。
[本実施の形態3に係る空気調和装置の室内機100の有する効果]
本実施の形態3に係る空気調和装置の室内機100は、実施の形態1、2に係る空気調和装置の室内機100の有する効果と同様の効果を有する。
1 ターボファン、1A 吸込面、2 モータ、3 モータ台、3A 第1回転防止部材、3AA 第1ボルト穴、3B 第2回転防止部材、3BB 第2ボルト穴、3C 回転軸(モータ台回転軸)、4 吊りボルト、5 フレーム、5A 第1フレーム、5B 第2フレーム、5C 第3フレーム、6 モータ台支持台枠、6A 第1モータ台支持台枠、6B 第2モータ台支持台枠、8 回転軸支持穴、8A 第1回転軸支持穴、8B 第2回転軸支持穴、9 ボルト、9A 第1ボルト穴、9B 第2ボルト穴、10 ボルト、11 回転軸、12A 第1プランジャ、12B 第2プランジャ、13A1 第1プランジャ用穴、13A2 第1プランジャ用穴、13B1 第2プランジャ用穴、13B2 第2プランジャ用穴、14 位置決めピン、15 ケーシング、16 フレーム、17 パネル、17A 開口部、18 インレットリング、19 台枠固定部材、20 ボルト、21 熱交換器、100 室内機、100A 本体、100B 吸込口、100C 吹出口、A 送風装置。

Claims (9)

  1. ファンを回転させるモータの回転軸が鉛直方向となるように、前記モータが縦置きに配置される空気調和装置の室内機において、
    前記モータを支持するモータ台と、
    前記モータの前記回転軸が鉛直方向に対して所定角度傾くように、前記モータ台を回転自在に支持するモータ台支持台枠と、
    を有する
    ことを特徴とする空気調和装置の室内機。
  2. 前記モータ台支持台枠は、
    前記モータ台の一方の側面側に対向するように設けられる第1モータ台支持台枠と、
    前記モータ台の他方の側面側に対向するように設けられる第2モータ台支持台枠とを有し、
    前記モータ台は、
    前記モータ台のモータ台回転軸が水平方向と平行となるように、前記第1モータ台支持台枠と前記第2モータ台支持台枠とによって挟まれて、前記モータ台回転軸を中心に回転自在に前記モータ台支持台枠に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置の室内機。
  3. 前記モータ台は、
    前記モータ台の前記第1モータ台支持台枠側に形成される第1プランジャと、
    前記モータ台の前記第2モータ台支持台枠側に形成される第2プランジャとを有し、
    前記第1モータ台支持台枠は、
    前記モータを縦置きの状態から所定角度回転させたとき前記第1プランジャが嵌め込まれるように形成された第1プランジャ用穴を有し、
    前記第2モータ台支持台枠は、
    前記モータを縦置きの状態から前記所定角度回転させたとき前記第2プランジャが嵌め込まれるように形成された第2プランジャ用穴を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置の室内機。
  4. 前記モータ台は、
    前記モータ台の前記第1モータ台支持台枠側に形成される第1回転防止部材と、
    前記モータ台の前記第2モータ台支持台枠側に形成される第2回転防止部材とを有し、
    前記モータを縦置きの状態において前記モータが逆方向に回らないように構成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の空気調和装置の室内機。
  5. 前記モータ台は、
    前記モータが縦置きの状態のときにおいて、
    前記第1回転防止部材が前記第1モータ台支持台枠に固定されるとともに、前記第2回転防止部材が前記第2モータ台支持台枠に固定されて、前記モータ台支持台枠に固定される
    ことを特徴とする請求項4に記載の空気調和装置の室内機。
  6. 前記室内機の外郭に固定され、前記モータ台支持台枠を支持するフレームを有し、
    前記モータ台支持台枠は、
    前記モータを縦置きの状態から予め設定された角度回転させて、前記第1プランジャ及び前記第2プランジャを前記第1プランジャ用穴及び前記第2プランジャ用穴に嵌め込んだ状態において、
    前記ファンと前記フレームとが接触しないように、前記第1プランジャ用穴及び前記第2プランジャ用穴の形成位置と、前記モータ台の回転軸の位置とが設定されている
    ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の空気調和装置の室内機。
  7. 前記フレーム上を移動自在に設けられ、前記モータ台支持台枠が固定される台枠固定部材と、
    前記モータ台支持台枠及び前記台枠固定部材を貫通して前記フレームに接続され、前記モータ台支持台枠及び前記台枠固定部材と前記フレームとを固定する固定手段と、
    を有する
    ことを特徴とする請求項6に記載の空気調和装置の室内機。
  8. 前記モータ台及び前記モータ台支持台枠は、
    前記フレームに対して上側、或いは下側に取り付けられる
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の空気調和装置の室内機。
  9. 前記モータ台には、
    前記モータの設置面に、前記モータの位置決めピンが形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の空気調和装置の室内機。
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