以下、本発明に係る写真撮影遊戯装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係る写真撮影遊戯装置は、特に、複数の撮影画像を所定の位置に配置した写真シート(図15(a)に例示)を印刷したり、これを電子データとして出力するものである。図1は、本実施形態に係る写真撮影遊戯装置の外観を示す側面図である。以下では、まず、この写真撮影遊戯装置の全体構成について説明する。
<1.全体構成>
図1に示すように、この写真撮影遊戯装置100は、利用者Uが入る撮影室101を備えており、この撮影室101には、利用者Uを撮影して撮影画像を取得する撮影部102が取り付けられている。そして、撮影室101の外部には、撮影部102に隣接して編集部103が設けられている。この編集部103は、撮影画像に対する利用者による落書きなどの編集操作を受け付け、撮影画像を編集した編集画像を生成するものである。そして、編集部103には、編集画像を出力する出力部104が隣接している。
次に、撮影室101について、図2も参照しつつ説明する。図2は撮影部102の正面図である。図1及び図2に示すように、撮影室101の内部には、撮影部102が配置されており、撮影室101の内部に入る利用者から見て後ろの面である背面にはクロマキー処理のための単一の色(例えば、青色または緑色)が付されている。すなわち、利用者が被写体となる場合には、単一色を背景として撮影される。また、撮影部102には、利用者を撮影するカメラ110が設けられ、その下方には、利用者からの操作の受け付けや撮影画像の表示等を行う撮影操作用タッチパネル120が設けられている。カメラ10の上下左右には、利用者に向かって閃光を発する4つのストロボ111,112,113L,113Rが設けられており、下方のストロボの下側には、さらにもう一つのストロボ114が設けられている。また、このストロボ114の右側には、コイン投入口126が設けられている。
上記のように撮影部102で撮影した撮影画像は、編集部103において編集される。図1に示すように、編集部103には、編集操作用タッチパネル(表示部)400が設けられており、このタッチパネル400に表示された撮影画像に対し、例えば、文字、模様、図形などのいわゆる落書きを、タッチペン49L,49Rなどの入力デバイスで入力する。これにより、撮影画像に、落書きが重ね合わされた画像が生成される。画像の編集については、後述する。こうして生成された画像に基づく画像データは、出力部104へ送信される。
次に、出力部104について説明する。図1に示すように、出力部104には、編集画像を印刷するネットワークプリンタ135、編集画像データを携帯端末300に送信するための非接触通信部132、出力操作用タッチパネル131、及び、ネットワークNWを通じて画像データを画像蓄積サーバ(不図示)に送信する公知のアップロードルータ(図示省略)が設けられている。ネットワークプリンタ135は、利用者の操作に基づき、編集画像データから写真を印刷するものである。このとき、写真が印刷された台紙には、プレイ日時(すなわち撮影された年、月、日、および時刻)を示すデータ、及びこの編集画像データを識別するための識別番号が印刷される。印刷された写真シール等は、出力部104の正面下方に設けられた取出口140から取り出される。また、編集画像データは、非接触通信部132を介して、携帯端末に送信することもできる。なお、識別番号は、画像データとともに上述の画像蓄積サーバに送信され、画像データと対応付けられて記憶される。これにより、識別番号を知っている利用者のみが、携帯電話で画像蓄積サーバにアクセスし、当該識別番号に対応する画像データを取得することができる。
<2.写真撮影遊戯装置の機能的構成>
次に、写真撮影遊戯装置の機能的構成について、図3を参照しつつ説明する。図3は、この装置の要部を機能面から見た構成を示すブロック図である。同図に示すように、この写真撮影遊戯装置は、機能的には、3つの処理部、つまり撮影処理部7、編集処理部8、及び出力処理部9で構成されている。撮影処理部7は、主として利用者を撮影する処理を行うものである。編集処理部8は、主として編集対象画像に対する利用者の編集操作に応じて当該編集対象画像の編集処理を行うものである。そして、出力処理部9は、編集対象画像に編集処理を施した編集画像を写真シール等として出力したり、作成された編集画像等を非接触通信を利用して携帯電話端末に出力したり、編集画像等を画像蓄積サーバに送信する処理を行うものである。これらの処理部7、8、9は、後述するように、ネットワークアダプタである第1、第2および第3の通信部75,83,95をそれぞれ有しており、これらの通信部75,83,95が、LAN(Local Area Network)であるネットワーク6を介してそれぞれ相互に通信可能となっている。以下、各処理部について、詳細に説明する。
まず、撮影処理部7について説明する。撮影処理部7は、第1制御部70を備えている。この制御部70は、公知のCPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー、補助記憶装置等を含むコンピュータにより構成されている。メモリは、記憶部として、各種プログラムや、画像データなどが保存する。そして、メモリに格納された所定のプログラムをCPUが実行することにより、各部の制御が行われる。また、この制御部70には、カメラ110、撮影操作用タッチパネル120、及び第1通信部75が電気的に接続されている。カメラ110は、リアルタイムに画像を取り込んで当該画像を表す画像信号を出力する。この画像信号は第1制御部70に入力されて、その内部のメモリに一時的に記憶されるとともに、撮影操作用タッチパネル72に供給され、当該画像信号に基づく撮影画像がリアルタイムに表示される。なお、実際には、撮影画像として保存される撮影画像データは高解像度の静止画データであり、リアルタイム表示を行うための撮影画像データ(「スルー画像データ」とも呼ばれる)は低解像度の動画データである。上記制御部70は、これら画像データを画像処理する画像処理部としても機能し、撮影操作用タッチパネル120に表示された画像をトリミングして抽出するような処理などが行われる。
具体的には、タッチパネル120に、トリミング用の撮影フレームを表示し、このフレーム内にある画像をトリミングし、撮影画像データとして保存する。但し、タッチパネル120のフレーム内にある画像と、トリミングされた撮影画像データの画像とは、必ずしも完全に一致していなくてもよく、例えば、撮影画像データの画像がフレーム内の画像よりも若干大きい場合、またはその反対であってもよい。本実施形態では、後述するように3種類の撮影フレームを表示し、3種類の大きさ、形状の撮影画像データを生成する。なお、ここで設定される撮影画像データに係る画像の形状、大きさ等が本発明における「撮影画像形態」に相当し、予め設定された撮影画像形態に基づいて写真が撮影され、撮影画像(データ)が生成される。
撮影操作用タッチパネル20は、公知のタッチパネルであり、表示機器として、カメラ110による撮影画像が表示されるとともに、入力機器としても、画像を選択する操作やシャッター操作等を受け付ける。これらの操作を示す信号は、操作信号として第1制御部70に入力される。
その他、図示を省略するが、第1制御部70には、カメラ110による撮影と連動して閃光するストロボ11〜14、プレイを許容するためのコインの投入を検出するコイン検出部などが電気的に接続されている。
次に、編集処理部8について説明する。この編集処理部8は、第2制御部80を備えており、この制御部80に、編集操作用タッチパネル400、及び第2通信部83が電気的に接続されている。第2制御部80は、上記第1制御部70とほぼ同様の構成であり、編集処理に関する全体の制御を行う。特に、第2制御部80は、第1制御部70から送られてきた撮影画像(一次画像)に係る撮影画像データを編集する機能を有し、操作信号に基づいて、後述するように、シート画像フォームや撮影画像の選択・決定、複数の撮影画像を配置したシート画像(初期シート画像)の生成、及びこのシート画像に対して落書き処理を行うなどによる出力用シート画像(二次画像)の生成などを行う。また、編集操作用タッチパネル400に表示するシート画像、撮影画像などの表示すべき画像を決定する機能も有する。ここで、第2制御部80、及び編集操作用タッチパネル400が、本発明に係るシート画像フォーム選択部、特別一次画像決定部、制御部に相当する。
続いて、出力処理部9について説明する。出力処理部9は、第3制御部90を備えており、この制御部90に、ネットワークプリンタ135、非接触通信部132、アップロードルータ(図示省略)、及び第3通信部95が電気的に接続されている。第3制御部90は、第1及び第2制御部とほぼ同様の構成であり、出力処理に関する制御を行う。第3制御部90は、第2制御部80から送られてきた編集画像データをメモリに格納する。そして、この編集画像データは、ネットワークプリンタ35により、写真シールまたは写真カードとして印刷されるほか、非接触通信部132を介して、携帯端末300へ送信される。また、アップロードルータにより、編集画像データは、ネットワークNWを通じて外部の画像蓄積サーバに送信することもできる。
上述した各制御部70,80,90において実行される上記所定のプログラムは、例えば、そのプログラムを記録したDVD−ROM等の記録媒体や、通信回線によって提供され、補助記憶装置としてのハードディスク装置にインストールされる。
なお、上記第1から第3までの制御部70,80,90は、異なる部位(撮影部3など)に内蔵される異なるコンピュータを含む装置に相当するものとして説明したが、このような構成は一例であって、上記第1から第3までの制御部70,80,90は、2つ以下または4つ以上の装置により実現されてもよい。例えば、2つの制御部を設けておき、一方の制御部で撮影部3と出力部5を制御し、他方の制御部で編集部4を制御することもできる。そして、このような場合には各装置において、それぞれ実現されるべき機能に応じたプログラムが実行される。さらに、各制御部70,80,90は、いずれの部位3,4,5に内蔵されていてもよく、例えば、すべての制御部を編集部4に内蔵していてもよい。また、撮影部3、編集部4、および出力部5は、物理的に3つに分かれているが、これを一つ又は二つのユニットとして構成することもできる。
<3.編集操作用タッチパネルの具体的画面構成>
上述したように、本実施形態に係る写真撮影遊戯装置は、後述するように、複数の撮影画像が配置された写真シートを出力するためのものであり、編集操作用タッチパネル400では、写真シートを生成するための基準となるシート画像(図15参照)に対して落書きを行うことができるようになっている。このとき、シート画像上の撮影画像に落書きを行えるほか、シート画像における撮影画像以外の領域にも落書きを行うことができる。以下、このような落書きのための編集操作用タッチパネル400の画面構成について、図4及び図5を参照しつつ詳細に説明する。図4は編集操作用タッチパネル400に表示される撮影画像編集用画面(第2編集態様)を示す模式図であり、図5は編集操作用タッチパネル400に表示されるシート画像編集用画面(第1編集態様)を示す模式図である。後述するように、利用者は、上記2つの画面構成を切換えながら落書き編集を行い、出力用シート画像を生成する。まず、撮影画像編集用画面について説明する。
図4に示すように、この画面構成では、タッチパネル400は、左右一対のスペースに区分けされ、2人の利用者がそれぞれ使用できるようになっている。タッチパネル400の左側のスペースにおいては、タッチペン49Lによる入力受け付けが可能となっており、右側のスペースにおいては、タッチペン49Rによる入力受け付けが可能となっている。各スペースの上部中央には、撮影画像を表示し(仮想的な)落書きを行える矩形状の落書き領域41L、41Rが設けられている。落書き領域41L、41Rの下方には、利用者が落書きを行うためのツール、すなわち(選択された)撮影画像に対する編集指示のためのツールの集合であって使用可能に表示したものとしてのパレット42L、42Rが設けられている。そして、その側方には、それらパレット42L、42Rに含まれるツールの種類を切り替えるためのモード選択ボタン群44L、44Rが設けられている。これらモード選択ボタン群44L、44Rにより、パレットモードを例えば「ペン」、「スタンプ」、「フレーム」、および「背景」のいずれかに切り替えることができる。また、パレット42L、42Rの上部には、タブ43L、43Rが設けられており、タブを切り替えることによって多種類のアイテムの表示、選択が可能となっている。さらに、落書き領域41L、41Rの側方、つまり編集操作用タッチパネル400の両端部には、パレット42L、42Rに含まれるツール以外で落書きに関する操作を行うためのボタン群45L、45Rがそれぞれ設けられている。その他、これらのボタン群45L、45Rには、例えば「らくがき終了」、「らくがき全消去」、「一つ戻る」、「元の顔に戻る」、「消しゴム」、「背景消しゴム」、「太いペン」、「中ぐらいのペン」、および「細いペン」というような機能を提供するボタンが含まれている。
また、この画面では、左右の利用者が共通に使用する構成要素が設けられている。例えば、両落書き領域41L、41Rの間の上部には、落書き時間の残り時間を表示するためのタイマー46が設けられている。そして、このタイマー46の下方には、複数の撮影画像を小さく一覧表示したサムネイル画像群47が設けられており、このサムネイル画像群47の中から選択された画像が落書き領域41L,41Rに表示される。さらに、サムネイル画像群47の下方には、タブやアイテム等の選択が行われたときに当該選択されたものについての使用説明等を表示するためのガイド画面表示領域48と、シート画像編集用の画面への切換を行う切換ボタン40とが配置されている。これらのボタン等は、2本のタッチペン49L,49Rによる入力受け付けが可能となっている。
次に、シート画像編集用画面について説明する。図5に示すように、この画面構成では、タッチパネル400の中央に、横長の矩形状の落書き領域50が設けられ、この領域にシート画像が表示される。但し、シート画像は、横方向に長いため、落書き領域50に全体を表示することができず、一部のみが表示されることがある。そのため、本例においては、落書き領域50の両端部には、スクロールボタン51が配置されており、このボタン51をタッチペン49R,49Rで押下することで、落書き領域50に表示されたシート画像を左右方向にスクロールすることができる。そして、落書き領域50の上方には、シート画像の表示箇所を示す位置表示部52が配置されている。この位置表示部52には、シート画像の全体像がサムネイル画像として表示されるとともに、このシート画像のうち、落書き領域50に表示されている箇所が矩形状の表示枠53で囲まれている。したがって、上記スクロールボタン51を押下することで、表示枠53が左右に移動し、シート画像のうち、落書き領域50に表示されている箇所が視認できるようになっている。また、位置表示部52に表示されたサムネイル画像における表示枠53の位置を、当該表示枠53をタッチペン49L,49Rで押下して選択し、その状態で左右に移動させることもできる。この場合、表示枠53の位置に応じて、この表示枠53内のサムネイル画像に対応する範囲のシート画像がらくがき領域50に表示される。なお、本例では、スクロールボタン51、位置表示部52および表示枠53を備えているが、備えないような構成でもよく、その場合は、シート画像のすべての範囲が、らくがき領域50に表示される。
また、この落書き領域50の両側には、撮影画像編集用画面で示したような、「落書き終了」などのボタン54がそれぞれ配置されている。そして、落書き領域50の下方には、撮影画像編集用画面と同様に、一対のパレット55、タブ56、及びモード選択ボタン群57が配置されており、2人の利用者が1枚のシート画像に対してタッチペン49R,49Lをそれぞれ使用して落書き編集を行えるようになっている。また、落書き領域50とモード選択ボタン群57との間には、撮影画像編集用画面との切換を行うための切換ボタン58が配置されている。なお、各タッチペン49R,49Lによってなされた編集操作は、個別に編集履歴として、第2制御部80のメモリや補助記憶装置に記憶することができる。例えば、タッチペン49Rにより「戻る」ボタンや「進む」ボタンがタッチされた場合、タッチペン49L用の編集履歴に記憶された編集操作の内容および順番に基づいて、編集処理が1つ前に戻ったり、1つ進められる。これにより、他の利用者、つまりタッチペン49Lによって「戻る」ボタンや「進む」ボタンがタッチされても、タッチペン49Rによってなされた編集処理が削除されたり、再現されたりするのを防止することができる。但し、このような制御を行わず、すべてのタッチペン(入力部)からの入力操作を1つの編集履歴の中に記憶し、いずれのタッチペンによる操作でも、1つの編集履歴に基づいて処理を行うように構成することもできる。
次に、落書きを行うツールが表示されたパレットの例について説明する。モード選択ボタン群57の「落書きセット」を押下すると、パレット55には、図6に示すように、撮影画像に付加する装飾画像の候補が表示される。図6(a)〜図6(c)は、タブを切り替えることで、選択的に表示される落書きセットの例であり、各落書きセットには、複数の装飾画像の候補が表示されている(以下、これを輪郭用装飾画像ということがある)。図6(a)に示す装飾画像は、帯状に形成されており、シート画像上にある撮影画像の輪郭の上下の辺に配置するものである。図6(a)の例では、撮影画像の上辺及び下辺の両方に付加される装飾画像が6セット表示されており、パレット55の左端部には装飾画像が付加される位置が説明されている。利用者は、いずれかの装飾画像をタッチペンでタッチして選択した後、これを付加したい撮影画像を選択する。すなわち、タッチペンによりタッチする。これにより、図7(a)に示す撮影画像に対し、図7(b)に示すように撮影画像Pの上下の辺に沿って、その長さと同じ装飾画像Qが付加される。このとき、装飾画像は、撮影画像の外側に付加されるため、装飾画像は、後述するように、シート画像の落書き領域(図15の領域B1〜B5を含む画像領域A1〜A8を除く領域)に付加される。
ここで、シート画像(図15参照)上には、大きさの異なる複数の撮影画像が配置されているが、第2制御部80は、選択された装飾画像が撮影画像の辺に適合するように、縮小または拡大を行った上で、シート画像上に表示する。また、図6(b)の例は、撮影画像の上辺にのみ配置される装飾画像の候補を示している。さらに、図6(c)の例は、撮影画像の左右の辺のいずれかに配置される装飾画像の例が示されている。いずれのパレットにも、左端部には装飾画像が付加される位置の説明が表示されている。また、図6(c)に示すパレットの上部には、撮影画像の左右のいずれに装飾画像を配置するかを選択するための一対の位置ボタン551,552が配置されている。左ボタン551または右ボタン552を一旦押下すると、次にいずれかのボタンが押下されるまで、その設定が維持されるとともに、ボタンがハイライトされる。したがって、右ボタン552がハイライトされている状態で、装飾画像をタッチし、その後、撮影画像をタッチすると、撮影画像の右辺に沿って装飾画像が表示(配置)される。このとき、右辺用の装飾画像の少なくとも一部(例えば、文字画像(不図示)以外の部分)を反転させたものを表示させる。
図6(c)に示す例では、位置ボタン551,552しか設けられていないが、装飾画像を撮影画像の上辺あるいは下辺に表示(配置)するための位置ボタンを設けてもよい。この場合、例えば右辺用の装飾画像(図6(c)参照)の少なくとも一部を90度あるいは270度回転させたものを表示させればよい。なお、上下左右の辺のそれぞれの長さが異なる場合は、装飾画像を配置する辺の長さに応じて、当該装飾画像の拡大あるいは縮小を行うこともできる。
また、上記パレットには、次のような装飾画像も用意されている。図8(a)に示すように、このパレット55には、撮影画像上に線状に描かれる3つの線状装飾画像が表示されている。パレット55の上側には、帯状テープを示す装飾画像と、いわゆる線ファスナーを表す装飾画像とが表示され、パレット55の下側にはミシン目で切り離される帯状テープを表す装飾画像が表示されている。これら線状装飾画像はともに、タッチペン49を撮影画像あるいはシート画像上で移動させることにより表示される。図8(b)及び図8(c)に示す帯状テープを選択したときの例では、タッチペン49の移動とともに帯状テープがめくれるアニメーションが表示され、帯状テープがめくれた後には文字が表示される。また、図9(a)に示すように、線ファスナーを選択した場合には、タッチペンの移動とともに、線ファスナーが開いていくアニメーションが表示され、撮影画像またはシート画像上には、タッチペンの移動経路(入力ライン)Xを挟んで開いた線ファスナーが表示される。さらに、開いた線ファスナーの間には、文字が表示される。一方、ミシン目つき帯状テープを選択した場合には、タッチペンの移動とともに、タッチペンの移動経路Xに沿って帯状テープがミシン目から切り離されていくアニメーションが表示される。そして、図9(b)に示すように、移動経路Xを挟んで、切り離された後の一対のミシン目が表示されるとともに、これらミシン目の間に文字が表示される。
このような装飾画像は、タッチパネル400がタッチペンの移動経路Xを検出し、これに伴ってアニメーションを表示するとともに、タッチペンが通過した後の移動経路Xに装飾画像を上書きするように描画していく。すなわち、タッチペンの移動経路Xと、装飾画像が付加される部分が一致しているが、このようにすると、移動経路が複雑な場合には、編集部102のコンピュータに負荷がかかる。そこで、コンピュータの負荷を小さくするためには、例えば、タッチペンの移動経路にかかわらず、装飾画像を一定の方向に描画する方法がある。この方法では、タッチパネル400によりタッチペンの移動経路Xを検出し、この移動経路Xの方向から装飾画像を描画する編集ラインを決定する。例えば、タッチペンの移動経路Xについて左右方向のみ検出することで、左右方向に延びる編集ラインYを設定して装飾画像を描画することができる。具体的には、図10に示すように、タッチペンが落書き領域の左端部にタッチされ、この位置から右側へタッチペンの先端をスライドさせると、たとえその移動経路Xが曲線状であったとしても、タッチパネルが検出した右方向への移動経路Xに基づいて、水平に延びる編集ラインYを設定し、この編集ラインY上に装飾画像を描画する。これにより、タッチペンの移動経路Xに完全に沿った装飾画像やアニメーションを描画しなくてよく、予め決められた装飾画像を描画できるため、コンピュータの負荷を軽減することができる。なお、編集ラインYの設定は、上述したものに限定されず、移動経路Xとの関連がある限り、種々の設定が可能である。また、この線状装飾画像は、タッチペンが最初にタッチされた位置からタッチペンがパネルから離れた位置までの間に描画することができる。
<4 写真撮影遊戯装置における処理手順>
上述したように、この写真撮影遊戯装置には、撮影部3、編集部4、及び出力部5が含まれている。撮影部3では撮影処理が行われ、編集部4では後述する落書き編集処理が行われ、出力部5では出力処理が行われる。なお、ある利用者が撮影部3でプレイしている時に他の利用者は編集部4でプレイし、さらに他の利用者は出力部5で編集画像を出力することができるように構成されている。すなわち、この写真撮影遊戯装置は、撮影処理と落書き編集処理と出力処理とを並行して行うことができる。以下に、上述した処理を順に説明する。
<4.1 撮影処理>
まず、撮影部3における撮影処理について、図11を参照しつつ説明する。図11は、本実施形態における撮影処理の処理手順を示すフローチャートである。この写真撮影遊戯装置が使用されていない時(プレイが行われていない時)には、撮影操作用タッチパネル20にはデモ画像が表示されている。デモ画像の表示中に利用者がコイン投入口26にコインを投入すると、プレイが開始される(ステップS100)。
プレイが開始されると、第1制御部70は、まず、テスト撮影を行い(ステップS110)、撮影された画像を撮影操作用タッチパネル120に表示する。タッチパネル120には、複数の画質(具体的にはコントラストが高いくっきりとした画質、柔らかなふんわりとした画質、または透明感のあるクールな画質のうちのいずれか)で表示された画像が表示され、利用者にいずれかの画質で本撮影を行うかを選択させる(ステップS120)。こうして、利用者による画質の選択を受け付けると、第1制御部70は、以下に説明する3種類の形状(撮影画像形態)の撮影画像を得るための本撮影を行い、選択された画質に基づいて撮影画像となる撮影画像データを生成し、メモリに格納する。
3種類の本撮影は、次のように行われる。まず、通常の撮影画像の撮影が4回連続して行われる。ここでは、利用者は、図12に示すように、タッチパネル120に表示された通常撮影フレーム121にリアルタイムに表示される画像を見ながら撮影を行う。こうして、4回の撮影による通常撮影画像データ(一次画像に係る画像データ)が生成され、メモリに格納される(ステップS130)。次に、顔だけをトリミングした小型撮影画像のための撮影を行う。この撮影にあたっては、タッチパネル120が撮影人数の入力を促す表示を行い、利用者から人数の入力を受け付ける。入力が受け付けられると、第1制御部70は、図13(a)に示すように、人数分の小型撮影フレーム122をタッチパネル120に表示するとともに(この例では2つの小型撮影フレーム)、この小型撮影フレーム122内に利用者の顔が入るように位置決めすることを促す表示(例えば、「一人ずつフレームの中に顔が入るように撮影してね」)を行う。利用者はこの表示に従い、リアルタイムにタッチパネル120に表示される顔が小型撮影フレーム122内に入るように位置決めする(すなわち、自ら移動するなどしてカメラに対する位置を決める)。こうして、小型撮影フレーム122内に各利用者の顔が入ると、カウントダウンが開始される。そして、カウントダウンの開始から所定時間が経過すると、撮影が行われ、小型撮影フレーム122に囲まれた範囲の画像を示す小型撮影画像データ(一次画像に係る画像データ)が生成される(ステップS140)。
このとき、公知の方法で、撮影範囲に含まれる複数の利用者の顔の検出を自動で行った後、撮影を行うことにより、検出した各顔を含む所定範囲の画像として小型撮影画像データをそれぞれ作成することもできる。この場合、利用者を小型撮影フレーム122に誘導する必要がなく、利用者の顔を含む小型画像データを確実に取得することができる。また、検出した各顔の数に応じた数の小型撮影フレーム122をタッチパネル120に表示するような構成とすることもできる。なお、小型撮影画像データに加えて、当該小型撮影画像データを生成した際にタッチパネル120に表示された画像の画像データ(顔部分がトリミングされていない画像データ)を生成するようにしてもよい。これにより、利用者はより多くの撮影画像を得ることができ、利用者の満足度を向上させることができる。
最後に、横長の画像を撮影して横長撮影画像を生成する。小型撮影画像の撮影と同様に、タッチパネル120には、図13(b)に示すような横長の横長撮影フレーム123が表示されるため、利用者は、この横長撮影フレーム123の中に顔が入るように位置決めを行う。その後、撮影を行い、フレーム122に囲まれた範囲の画像を示す横長撮影画像データ(一次画像に係る画像データ)を生成し、メモリに格納する(ステップS150)。こうして、3種類の本撮影が完了すると、タッチパネル120には、編集部103への移動を促す表示がなされる。また、生成された各撮影画像データは、編集部103に送られる。
<4.2 編集処理>
次に、編集部における落書き編集処理について、図14を参照しつつ説明する。図14は、本実施形態における落書き編集処理の手順を示すフローチャートである。第2制御部80が所定のプログラムに基づき図14に示すように動作することで、この落書き編集処理が実現される。
編集処理の説明に先立って、シート画像について説明する。シート画像の態様は種々のものがあるが、例えば、図15に示すようなものがある。この例で、シート画像は、横長のシート画像フォームに8枚の撮影画像が配置されたものである。ここで、図15(a)は初期シート画像の一例を示す図であり、図15(b)はシート画像における配置を説明する図である。シート画像には、撮影された画像が配置される複数の画像領域A1〜A8と、落書きを行うことができる複数の落書き領域B1〜B5とが設けられている。図15(a)に示すように、第1〜第5画像領域A1〜A5には、通常撮影フレームに対応しており、通常撮影で撮影された画像が配置される。そのうち、第2〜第5画像領域A2〜A5には、撮影された4枚の画像がそれぞれ配置される。一方、第1画像領域A1は他の領域よりも大きい特別画像領域であり、第2〜第5画像領域A2〜A5に配置された画像の中で利用者自身が選択した画像が配置される。この選択については後述する。また、第6及び第7画像領域A6,A7は、小型撮影フレームに対応しており小型撮影画像がそれぞれ配置される。さらに、第8画像領域A8は、通常撮影フレームに対応しており、横長撮影画像が配置される。このような撮影画像が配置されたシート画像が初期シート画像(後述する落書き編集される前のシート画像)として、第2制御部80によって生成され、後述するように編集操作用タッチパネル400に表示される。なお、特別画像領域A1は、通常撮影フレームによって撮影された画像に対応した画像領域であり、以下では、特別画像領域A1に適合する撮影形態、つまり本実施形態では通常撮影に係る撮影画像データの形状、大きさ等を特別撮影画像形態と称することがある。また、特別画像領域が複数種存在する場合には、特別撮影画像形態も複数存在することになる。
なお、シート画像フォームは種々の形態があり、第2制御部80のメモリや補助記憶装置(記憶部)には、画像領域及び落書き領域の形状、大きさ、数、位置のほか、背景のデザイン、色などが異なる複数種のシート画像フォームが記憶されている。また、図15には横長のシート画像フォームの例を示しているが、シート画像フォームの形状はこれに限られない。例えば縦長や正方形、その他の形状であってもよいことはいうまでもない。そして、後述するように、シート画像を編集するとき、タッチパネル400においては、シート画像の形状に応じて、当該シート画像の表示方向を変更することが好ましい。また、シート画像を、少なくとも1枚の撮影画像を含む背景画像と、当該背景画像に配置された1以上の撮影画像とで構成することもできる。この場合、背景画像に含まれる撮影画像(以下、「背景用撮影画像」という)は、撮影した7枚の撮影画像の中から選ばせたり、背景用撮影画像のための撮影を別途行わせたりすることができる。
続いて、図14のフローチャートに戻って、落書き編集処理について説明を続ける。まず、第2制御部80は、第1制御部70から送られた撮影画像データを取得すると、撮影画像の背景の選択を受け付ける表示を編集操作用タッチパネル400に表示する(ステップS200)。ここでは、各撮影画像の背景の色、模様などの候補が複数示され、利用者はその中から1つを選択する。次に、シート画像フォームの選択を受け付ける表示が編集操作用タッチパネル400に表示される(ステップS210)。ここでは、シート画像フォームが複数示され、利用者はその中から1つを選択する。なお、利用者が所定時間内に選択しない場合には、第2制御部80が自動的に選択する。続いて、第2制御部80は、シート画像の中の第1画像領域A1に配置すべき画像を選択させる。すなわち、編集操作用タッチパネル400に4枚の通常撮影画像(第1画像領域A1の形状に対応する形状の画像:特別一次画像)を選択肢(特別一次画像候補)として表示させ、いずれかの選択を受け付ける(ステップS220)。このとき、利用者が所定時間内に選択しない場合には、第2制御部80が自動的に画像を選択する。この選択の後、第2制御部80は、選択されたシート画像フォームの画像領域A1〜A8に、通常撮影画像、小型撮影画像、及び横長撮影画像を配置した初期シート画像を生成する(ステップS230)。
次に、第2制御部80は、タイマー46を所定の時間(具体的には、落書きを許可する時間)に設定し、カウントダウンを開始するとともに、編集操作用タッチパネル400に、図4に示す撮影画像編集用画面を表示し、各撮影画像の落書き編集を受け付ける(ステップS240)。このとき、サムネイル画像群47には、7種類の撮影画像(4枚の通常撮影画像、2枚の小型撮影画像および1枚の横長撮影画像)のサムネイルがそれぞれ表示される。そして、これらの中から選択されたサムネイルに対応する撮影画像が落書き領域41L,41Rに表示される。利用者は、この落書き領域41L,41Rに表示された各撮影画像に対して、タッチペン49L,49Rそれぞれを使用して落書き処理を行う。具体的には、左側利用者が、落書き編集画面の所定箇所に配置された所定のツールアイコンをタッチペン49Lでタッチすると、タッチしたツールアイコンに対応する落書き機能が実行可能な状態となる。そして、落書き領域41Lに表示された各撮影画像に対してタッチペン49Lでタッチすると、落書き領域41Lに表示された撮影画像にはタッチペン49Lで選択された落書き機能による落書き編集処理が行われる。これと同様に、右側の利用者により、落書き領域41Rに表示された撮影画像に対して、タッチペン49Rでの入力に基づいた落書き編集処理が行われる。
上記のように、編集操作用タッチパネル400に、撮影画像編集用画面(図4参照)が表示されているとき、切換ボタン40をタッチペン49L,49Rのうちのいずれかでタッチすると、画面が切り替わり、タッチパネル400には、図5に示すシート画像編集用画面が表示される。そして、この画面の落書き領域50には、上述した初期シート画像が表示される。このとき、既に、撮影画像の落書きが行われていれば、シート画像に表示される撮影画像は、撮影画像編集用画面で落書き処理が施されたものが表示される。利用者は、この画面において、表示されたシート画像のどの領域であってもタッチペン49L,49Rによる落書き処理を行うことができる(図15参照)。すなわち、上述したような編集のためのツールを用い、文字、図形、絵のほか、各種装飾画像を付加することができる。なお、本例では、シート画像のどの領域においても落書き処理を受け付けるようにしたが、例えば、シート画像における撮影画像が配置されない領域(シート画像における、画像領域A1〜A8を除く落書き領域B1〜B5を含む領域)にのみ落書き処理を受け付けるようにすることもできる。
こうして、利用者は、タイマー46の残り時間が0になる(または利用者が終了させる操作を行う)まで、両画面を切り換えつつ、落書きを行う(ステップS250においてNo)。そして、タイマーの残り時間が0になるか、あるいは利用者が終了ボタンをタッチして自発的に落書きを終了させると(ステップS250においてYes)、タッチパネルに「落書き終了」との表示がなされる。これと同時に、初期シート画像に対して落書き処理が施された出力用シート画像が生成される(ステップS260)。生成された出力用シート画像は、出力用シート画像データとしてメモリに保存され、編集処理が終了する。
なお、シート画像の落書き領域B1〜B5のうち、落書きが施されていない領域が1つでも存在する場合には、自動落書き処理を行うこともできる。例えば、タイマーの残り時間が0になったときに、第2制御部80が、落書き処理が施されていない領域が存在すると判断した場合には、画面上に、自動落書きを行うか否かの選択を行う表示をする。そして、利用者が自動落書きを選択した場合には、落書きが施されていない領域に、予め設定されている文字、図形、絵などの落書きを施し、出力用シート画像を生成する。一方、自動落書きを選択しない場合には、次に説明する出力処理が行われる。
上記のように生成された出力用シート画像の画像データは、出力部104に送信され、写真シール等の印刷処理が行われる。また、出力部104の非接触通信部132から、編集画像データを携帯端末300へ送信することもできる。あるいは、この画像データを、外部のサーバを介して利用者の携帯端末に送信することもできる。
<4.効果>
以上のように、本実施形態によれば、選択された装飾画像を、撮影画像の輪郭に沿って配置するため、撮影画像に対する装飾画像の位置決めを利用者が行う必要がない。したがって、撮影画像に装飾画像が付加された画像を容易に作成することができる。特に、装飾画像の位置決めを精度よく行うことができるため、装飾性の高い画像を生成することができる。その他、タッチペンの移動経路Xまたはこれに基づく編集ラインYに沿って、装飾画像を付加することができるため、編集作業における娯楽性を高めることができる。
また、複数の撮影画像が配置された初期シート画像を表示する撮影画像編集用画面と、初期シート画像上の撮影画像を取り出して表示するシート画像編集用画面とを切換ながら、落書き編集処理を行うことができるため、利用者の嗜好に応じてより細やかな編集処理を行うことかできる。すなわち、初期シート画像には複数の撮影画像の他に落書き領域B1〜B5が配置されているため、各撮影画像は小さく、初期シート画像上の撮影画像を直接編集しようとすると、細かな編集が困難になるという問題がある。そこで、上記のように初期シート画像から撮影画像を取り出した撮影画像編集用画面に切り換えた上で、撮影画像の編集を行うと、細やかな編集を行うことができる。
また、第1画像領域(特別画像領域)A1に配置すべき撮影画像(特別一次画像)は、この第1画像領域A1と対応する撮影フレーム、つまり通常撮影フレームに基づいて撮影された画像の中から選択される。すなわち、すべての撮影画像を自動的にシート画像に配置するのではなく、一部については利用者が選択できるようにしている。したがって、利用者による写真選択の余地を高め遊戯性を向上することができる。その一方で、すべての撮影画像から第1画像領域A1に配置する画像を選択させるのではなく、第1画像領域A1と対応する形態、つまり通常撮影フレームで撮影された写真の撮影画像から選択を行わせるようにしている。すなわち、画像の選択を制限しているため、初期シート画像を作成するのに要する時間を短縮することができ、処理の効率化を実現することができる。なお、特別画像領域は複数設けることができる。
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、初期シート画像の生成は、上述したものに限定されず、撮影画像は、位置、形状、大きさの変更など種々の配置が可能である。例えば、撮影画像はすべて矩形状に形成されているが、多角形状、円形状など輪郭の形状は特には限定されない。上記実施形態では、写真撮影遊戯装置が自動的に配置を決めているが、利用者が選択できるようにすることもできる。また、落書き領域B1〜B5の位置、形状、大きさも変更可能である。
また、上記実施形態では、シート画像編集画面においては、タッチパネル400全体に一枚のシート画像を表示させ、これを2本のタッチペン49L,49Rを用いて編集を行わせるようにした。しかし、タッチパネル400における左側のスペースおよび右側のスペースそれぞれに異なるシート画像を表示させることもできる。この場合、左側のスペースにおけるシート画像の編集は、タッチペン49Lで行われ、右側のスペースにおけるシート画像の編集は、タッチペン49Rで行われる。
上記実施形態では、輪郭用装飾画像は、予め配置されるべき位置が決められているが、利用者がこれを決定するように構成することもできる。例えば、装飾画像のアイコンをタッチした後、撮影画像の一辺、またはその近傍をタッチすると、その辺に装飾画像が付加されるようにしてもよい。また、輪郭用装飾画像は、撮影画像の輪郭が垂直または水平以外でも付加することができる。例えば、撮影画像の輪郭が多角形状である場合には、装飾画像を輪郭に沿って傾けた上で、これを撮影画像の輪郭に沿って貼り付けることができる。また、輪郭が曲線であっても、これに合わせて装飾画像を湾曲させる画像処理を行った上で、貼り付けることができる。さらに、輪郭の一辺に貼り付ける以外に、複数の辺に亘って貼り付けられるような装飾画像を準備しておくこともできる。また、一旦、装飾画像を付加した後、これをタッチペンを用いて移動させ、他の辺に付加することもできる。
上記実施形態では、撮影画像の外側、つまり落書き領域B1〜B5に輪郭用装飾画像を付加しているが、撮影画像の輪郭の内側に装飾画像を付加することもできる。また、落書き領域に装飾画像を付加するだけのスペースがない場合には、装飾画像を付加できない旨の表示をすることもできる。さらに、輪郭用装飾画像が付加された撮影画像に対して、もう一度装飾画像の付加を行った場合には、装飾画像が差し替えられるようにすることもできる。また、複数の撮影画像を選択した上で、装飾画像を選択すると、選択した撮影画像のすべてに装飾画像が付加されるように構成することもできる。
また、上記実施形態(図15参照)では、大きくする写真画像を選ぶ際に、選んだ写真画像の配置予定領域(図15の例では「第1画像領域A1」)の形状と同じ形状の撮影画像から選ばせるようにしたが、これに限らない。例えば、配置予定領域と違った形状の撮影画像から選ばせることもできる。この場合、利用者の顔を少なくとも含むように、配置予定領域と同じ形状に写真画像をトリミングしたり、写真画像に所定の画像を追加して配置予定領域と同じ形状の画像としたりすればよい。
上記実施形態において、輪郭用装飾画像を付加する場合、撮影画像の輪郭によっては装飾画像の一部を削除したり、所定の画像を追加した状態で装飾画像の付加を行うが、例えば、図16のようにすることができる。図16(a)の例では、左から装飾画像、撮影画像、及び装飾画像が付加された撮影画像が表示されているが、装飾画像の長さに対して、撮影画像の上辺が長い場合、この上辺の長さに適合するように、装飾画像の構成要素を増やした上で、撮影画像への付加を行っている。この例では、構成要素である星の数を1つ増やしている。一方、図16(b)の例では、装飾画像の長さに対して、撮影画像の左辺が短いため、この左辺の長さに適合するように、装飾画像の構成要素を減らした上で、撮影画像への付加を行っている。この例では、構成要素である星の数を1つ減らしている。このように、輪郭用装飾画像を、一部の削除や画像の追加によって付加する場合には、上記のように、輪郭画像のデザインの特徴を維持するように、装飾画像の画像処理を行うことができる。「輪郭画像のデザインの特徴を維持する」とは、上記のように同じ種類の構成要素がある場合にその一部を増減させるほか、特徴部分を残して背景のみを削除したり、同種の背景を付加したりするなどの態様があり、要するに、利用者が選択した輪郭画像の外観が大きく改変されず、デザインの特徴の変化に気づきにくい程度に、画像を処理することを意味する。
上記実施形態では、特別画像領域が予め設定されたシート画像フォームを選択させ、選択されたシート画像フォームの特別画像領域と同じ形状を有する一次画像の中から特別一次画像を選択させるように構成されているが、次のようにすることもできる。例えば、まず、特別画像領域及び特別撮影画像形態を決定することなく、複数の撮影画像形態で写真の撮影を行う。このとき、各撮影画像形態に対応した画像領域を有するシート画像フォームは予め設定されている。そして、利用者には、編集操作タッチパネル400において、まず、特別画像領域とすべき画像領域を選択させる。これに続いて、その画像領域に対応する撮影画像形態で撮影された複数の画像を表示させ、これら画像の中から特別画像領域に配置する画像を選択させる。このように、特別画像領域とすべき画像領域、つまり画像の選択が可能な画像領域を事後的に利用者によって選択させることもできる。この場合、上述した第2制御部80、及び編集操作用タッチパネル400が、本発明に係る特別画像領域決定部に相当する。
上記実施形態では、写真を撮影する際に、特別画像領域に配置すべき画像の候補を特定の撮影形態で撮影している。すなわち、上記の例では、3種類の撮影画像形態によって撮影を行い、この中の通常撮影に係る撮影形態を特別撮影画像形態として特別画像領域に配置する撮影画像に対応させている。しかしながら、これに限定されるものではなく、特別画像領域に配置すべき画像の候補を、撮影後に決定することもできる。例えば、複数の写真を撮影した後、これらの中のいくつかを選択し、画像処理することで、特定の大きさや、形状に変換し(例えばトリミング処理などを用いる)、その後、特別画像領域に配置すべき候補として、編集操作用タッチパネル400に表示させることができる。このような画像処理は、装置が自動で行ったり、あるいはユーザに選択させることもできる。装置が自動で行う場合には、ランダムに候補画像を選択し、これを所定の形態に変換する処理が行われる。一方、ユーザが選択する場合には、候補画像の選択、特定の形状等に変換する画像処理の少なくとも一方をユーザに行わせることができる。このような処理は、上記第2制御部80、及び編集操作用タッチパネル400によって行われ、これが本発明に係る候補画像決定部に相当する。
また、予め決定されている特別画像領域に配置すべき撮影画像を、撮影画像形態に関わらず、撮影した写真に基づく撮影画像の中から、装置がランダムに選択し、編集操作タッチパネル400に、特別一次画像候補として表示させることもできる。このとき、特別画像領域を事後的に決定し、その後、特別一次画像候補を装置がランダムに選択して表示させることもできる。