JP5957521B2 - CXCR4アンタゴニストとしてのβ−ヘアピンペプチド模倣体 - Google Patents
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Description
シクロ(-Tyr1-His2-Xaa3-Cys4-Ser5-Ala6-Xaa7-Xaa8-Arg9-Tyr10-Cys11-Tyr12-Xaa13-Xaa14-DPro15-Pro16- (I)
[式中、
Xaa3は、Ala、TyrまたはTyr(Me)であり、後者は(2S)-2-アミノ-(4-メトキシフェニル)-3-プロピオン酸である;
Xaa7は、DTyr、DTyr(Me)、すなわち、(2R)-2-アミノ-(4-メトキシフェニル)-3-プロピオン酸、またはDProである;
Xaa8は、Dab、すなわち、(2S)-2,4-ジアミノ酪酸、またはOrn(iPr)、すなわち、(2S)-Nω-イソプロピル-2,5-ジアミノペンタン酸である;
Xaa13は、GlnまたはGluである;
Xaa14は、Lys(iPr)、すなわち、(2S)-Nω-イソプロピル-2,6-ジアミノヘキサン酸である]
で示される化合物およびその医薬的に許容しうる塩である。
およびその医薬的に許容しうる塩である。
(a)適切に官能化された固相担体を、所望の最終生成物において16位にあるProの適当にN-保護された誘導体とカップリングさせるステップ;
(b)このようにして得られた生成物からN-保護基を除去するステップ;
(c)こうして得られた生成物を、所望の最終生成物において15位にあるDProの適切にN-保護された誘導体とカップリングさせるステップ;
(d)ステップ(c)で得られた生成物からN-保護基を除去するステップ;
(e)所望の最終生成物において14〜1位にあるアミノ酸の適切にN-保護された誘導体(該N-保護されたアミノ酸誘導体に存在することができるいずれかの官能基は、同様に適切に保護されている)を用いて、ステップ(c)および(d)に実質的に対応するステップを行うステップ;
(f)必要に応じて、4および11位にあるCys残基の側鎖間にジスルフィド架橋を形成するステップ;あるいは別法として、後記のステップ(i)の後に前述の架橋を形成するステップ;
(g)このようにして得られた生成物を固相担体から分離するステップ;
(h)固相担体から切断された生成物を環化するステップ;
(i)アミノ酸残基の鎖のいずれかの残基の官能基上に存在するいずれかの保護基を除去するステップ;および
(j)必要に応じて、1つまたは数個のイソプロピル基を付着させるステップ;
(k)必要に応じて、アミノ酸の鎖のいずれかの残基の官能基上に存在するいずれかの保護基を除去するステップ;および
(l)必要に応じて、このようにして得られた生成物を医薬的に許容しうる塩に変換するか、あるいは、このようにして得られた医薬的に許容しうる塩もしくは許容されない塩を対応する遊離化合物に変換するか、または他の医薬的に許容しうる塩に変換するステップ。
アミノ基(たとえば、リシンまたはオルニチンの側鎖中にもまた存在しているようなアミノ基)に対しては、
Cbz ベンジルオキシカルボニル
Boc tert-ブチルオキシカルボニル
Fmoc 9-フルオレニルメトキシカルボニル
Alloc アリルオキシカルボニル
Teoc トリメチルシリルエトキシカルボニル
Tcc トリクロロエトキシカルボニル
Nps o-ニトロフェニルスルホニル
Trt トリフェニメチルまたはトリチル
ivDde(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシ-1-イリデン)-3-メチルブチルであり、
アルコール成分を用いたエステルへの転化によるカルボキシル基(たとえば、グルタミン酸の側鎖中にも存在するようなカルボキシル基)に対しては、
tBu tert-ブチル
Bn ベンジル
Me メチル
Ph フェニル
Pac フェナシル
アリル
Tse トリメチルシリルエチル
Tce トリクロロエチル
ivDde(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシ-1-イリデン)-3-メチルブチルであり、
グアニジノ基(たとえば、アルギニンの側鎖中に存在するようなグアニジノ基)に対しては、
Pmc 2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホニル
Ts トシル(すなわち、p-トルエンスルホニル)
Cbz ベンジルオキシカルボニル
Pbf ペンタメチルジヒドロベンゾフラン-5-スルホニルであり、
ヒドロキシ基(たとえば、セリンの側鎖中に存在するようなヒドロキシ基)に対しては、
tBu tert-ブチル
Bn ベンジル
Trt トリチル
Alloc アリルオキシカルボニルであり、
メルカプト基(たとえば、システインの側鎖中に存在するようなメルカプト基)に対しては、
Acm アセトアミドメチル
tBu tert-ブチル
Bn ベンジル
Trt トリチル
Mtr 4-メトキシトリチルである。
1)反応容器を溶媒(好ましくは5mL)で満たし、5〜300分間、好ましくは15分間撹拌し、溶媒を排出して放出する;
2)反応容器を溶媒(好ましくは5mL)で満たし、試験管またはバイアルなどの受け入れ容器へフィルターを通して重力により出する。
1)揮発物を蒸発乾固し、粗ペプチドを20% AcOH水溶液に溶解し、イソプロピルエーテルまたは適当なその他の溶媒で抽出する。水性層を採取し、蒸発乾固し、Cys4とCys11との間にジスルフィド結合を有する完全脱保護ペプチド、シクロ(-Tyr1-His2-Xaa3-Cys4-Ser5-Ala6-Xaa7-Xaa8-Arg9-Tyr10-Cys11-Tyr12-Xaa13-Xaa14-DPro15-Pro16-)を最終生成物として得る;
2)脱保護混合物を減圧濃縮する。上述したようにCys4とCys11との間のジスルフィド結合が固相担体上で形成されたならば、完全脱保護ペプチドを、ジエチルエーテル中、好ましくは0℃にて沈殿させた後、固体を約10回、好ましくは3回洗浄し、乾燥し、Cys4とCys11との間にジスルフィド結合を有する完全脱保護ペプチド、シクロ(-Tyr1-His2-Xaa3-Cys4-Ser5-Ala6-Xaa7-Xaa8-Arg9-Tyr10-Cys11-Tyr12-Xaa13-Xaa14-DPro15-Pro16-)を最終生成物として得る。
β-ヘアピンペプチド模倣体は単独で投与されてもよく、あるいは、当技術分野で周知の担体、希釈剤または賦形剤とともに適当な製剤として使用してもよい。
眼ガン、多発性骨髄腫、膵臓ガン、胃ガン、横紋筋肉腫、黒色腫、慢性リンパ球白血病、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、多発性骨髄腫および非ホジキンリンパ腫;転移、血管新生および造血組織などのガン;またはぜん息、アレルギー性鼻炎、過敏性肺疾患、過敏性肺炎、好酸球性肺炎、遅延型過敏症、間質性肺疾患(ILD)、特発性肺線維症、関節リウマチ関連ILD、全身性エリテマトーデス、硬直性脊椎炎、全身性硬化症、シェーグレン症候群、全身性アナフィラキシーまたは過敏反応、薬剤アレルギー、関節リウマチ、乾癬性関節炎、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、アテローム性動脈硬化、重症筋無力症、若年発症型糖尿病、糸球体腎炎、自己免疫性甲状腺炎、拒絶反応(同種移植拒絶または対宿主性移植片疾患が含まれる)、炎症性腸疾患、炎症性皮膚病などの炎症性疾患を治療または予防するため;または緑内障、糖尿病性網膜症および加齢黄斑変性症などの眼疾患を治療するため;焦点虚血性脳卒中、全脳虚血、心筋梗塞、後肢虚血または末梢虚血を治療するため;肝臓、腎臓または肺の外傷を治療するため;あるいは化学療法、放射線療法または移植片/移植拒絶により誘導される免疫抑制などを治療するために用いる場合、本発明のβ-ヘアピンペプチド模倣体は単独で、数種のβ-ヘアピンペプチド模倣体の混合物として、他の抗HIV作用剤または抗生物質もしくは抗ガン剤もしくは抗炎症剤と組み合わせて、あるいは他の薬学的に活性剤と組み合わせて投与することができる。β-ヘアピンペプチド模倣体は、単独で、または医薬組成物として投与することができる。
1.ペプチド合成
第1の保護アミノ酸残基の樹脂へのカップリング
1g(1.4 mMol)の2-クロロトリチルクロライド樹脂(1.4 mMol/g;100-200メッシュ、コポリ(スチレン-1% DVB)ポリマーマトリックス;Barlosら、Tetrahedron Lett. 1989、30、3943-3946)を乾燥させたフラスコに充填した。その樹脂をCH2Cl2(5 mL)中に懸濁し、一定の撹拌下、30分間室温にて膨潤させた。960 μl(4当量)のジイソプロピルエチルアミン(DIEA)と混合したCH2Cl2(5 mL)中の第1の適切に保護されたアミノ酸残基(下記参照)の0.98 mMol(0.7当量)の溶液を加えた。反応混合物を25℃にて4時間振とうした後、樹脂をろ去し、CH2Cl2(1x)、DMF(1x)およびCH2Cl2(1x)で連続的に洗浄した。樹脂にCH2Cl2/MeOH/DIEA(17/2/1、10 mL)の溶液を加え、懸濁液を30分間振とうした。濾過後、CH2Cl2(1x)、DMF(1x)、CH2Cl2(1x)、MeOH(1x)、CH2Cl2(1x)、MeOH(1x)、CH2Cl2(2x)、Et2O(2x)で順番に樹脂を洗浄し、6時間真空乾燥した。
ローディングは、一般に0.6〜0.7mMol/gであった。
Fmoc-Pro-2-クロロトリチル樹脂
1 DMF、洗浄 2×1分
2 20%ピペリジン/DMF 1×5分、1×15分
3 DMF、洗浄 5×1分
4 5当量 Fmocアミノ酸/DMF
+5当量 Py-BOP/DMF、10当量 DIEA/DMF 1×60分
5 DMF、洗浄 3×1分
ステップ4を1回繰り返した。
他に特記しない限り、アミノ酸の最終カップリングに続いて、上記反応サイクルのステップ1〜3を適用することによってFmoc脱保護を行った。
Fmoc-Orn(iPr,Boc)-OHの合成
(2S)-Nα-フルオレニルメトキシルカルボニル-Nω,Nω-tert-ブチルオキシカルボニル-イソプロピル-2,5-ジアミノペンタン酸の合成は、150 mL THF(0.26 M)中に15.2 gのFmoc-Orn-OH×HClを懸濁させ、次いで、375 mLのアセトン(132当量)および20.6 gのトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.5当量)を加えることによって達成された。反応混合物を2時間攪拌し、反応の完了(LC-MSにより監視)後、120 mLの飽和Na2CO3溶液および10.2 gのBoc2O(1.2当量)を加えた。一夜攪拌した後、残っている出発物質に照らして、飽和Na2CO3溶液およびBoc2Oを再び少しずつ2回加えた。Boc導入の完了後、ヘキサンを2回加え、分離し、次いで、水性層を5N HCl水溶液(pH=1)で水性層を酸性化し、その後、酢酸エチルで3回抽出した。最後に、合せた有機層をNa2SO4で乾燥し、蒸発させて、生成物を白色泡状物で得た。その結果として、アミノ酸ビルディングブロックFmoc-Lys(iPr,Boc)-OHを合成しうるが、あるいは市販のものを入手することもできる。
主鎖環化ペプチドの環化および加工
完全保護ペプチド断片の切断
合成完了後、CH2Cl2(v/v)中の1% TFA 1 mL(0.13 mMol、3.4当量)に、樹脂(0.04 mMol)を懸濁し、濾過し、ろ液をCH2Cl2(v/v)中の10% DIEA 1 mL(0.58 mMol、14.6当量)で中和した。この手順を3回繰り返し、切断を確実に完了させた。ろ液を蒸発乾固し、95%のトリフルオロ酢酸(TFA)、2.5%の水および2.5%のトリイソプロピルシラン(TIS)を含有する切断混合物を用いて、生成物のサンプルを完全に脱保護し、逆相HPLC(C18カラム)およびESI-MSによって分析して、線状ペプチド合成の効率を監視した。
完全保護線状ペプチド(0.04 mMol)を DMF(4 μMol/mL)に溶解した。次いで、30.4 mg(0.08 mMol、2当量)のHATU、10.9 mg(0.08 mMol、2当量)のHOAtおよび28 μl(0.16 mMol、4当量)のDIEAを加え、混合物を25℃にて16時間ボルテックスし、次いで、高真空下で濃縮した。残渣をCH2Cl2およびH2O/CH3CN(90/10:v/v)に分配した。CH2Cl2相を蒸発させて、完全保護環状ペプチドを得た。
得られた環状ペプチドを、82.5%トリフルオロ酢酸(TFA)、5%水、5%チオアニソール、5%フェノールおよび2.5%エタンジチオール(EDT)を含有する切断混合物に溶解した。混合物を25℃にて2.5時間静置し、その後、真空下で濃縮した。環状完全脱保護ペプチドを0℃にてジエチルエーテル(Et2O)に沈殿させた後、固体をEt2Oで2回洗浄し、乾燥した。
全脱保護後、粗ペプチドを0.1 M酢酸アンモニウム緩衝液(1 mg/1 mL、pH=7-8)に溶解した。DMSO(5体積%以下)を加え、溶液を一夜振とうした。蒸発後、残渣をプレパラティブ逆相HPLCによって精製した。
上述した最終的Fmoc脱保護に続いて、上述のとおり樹脂からペプチドを切断し、環化し、脱保護し、ジスルフィドβ鎖結合を形成した後、上述のとおり精製した。
上述の分析方法を用いてHPLC保持時間(分)を決定した(UV純度[プレパラティブHPLC後]:95%;RT:1.56;[M+3H]/3=685.7)。
上述の分析方法を用いてHPLC保持時間(分)を決定した(UV純度[プレパラティブHPLC後]:95%;RT:1.7;[M+3H]/3=690.4)。
上述の分析方法を用いてHPLC保持時間(分)を決定した(UV純度[プレパラティブHPLC後]:95%;RT:1.57;[M+3H]/3=658.3)。
上述の分析方法を用いてHPLC保持時間(分)を決定した(UV純度[プレパラティブHPLC後]:95%;RT:1.70;[M+3H]/3=681.7)。
上述の分析方法を用いてHPLC保持時間(分)を決定した(UV純度[プレパラティブHPLC後]:95%;RT:1.60;[M+3H]/3=707.4)。
上述の分析方法を用いてHPLC保持時間(分)を決定した(UV純度[プレパラティブHPLC後]:95%;RT:1.83;[M+3H]/3=717.0)。
2.1.ペプチドの製造
凍結乾燥したペプチドをMicrobalance(Mettler MT5)で秤量し、DMSOに溶解して最終濃度10 mMにした。貯蔵液は、+4℃に保ち、遮光した。他に特記しない限り、1%以下のDMSOを含むアッセイ条件下で生物学的アッセイを行った。
ペニシリン/ストレプトマイシンを含むRPMI1640+10% FBS中でナマルバ細胞(CXCR4を天然に発現している非粘着細胞、ATCC CRL-1432)を培養した。ペニシリン/ストレプトマイシンおよび2 mM L-グルタミンを含むRPMI1640+10% FBS中でHELA細胞を維持した。4500 mg/mLのグルコース+10% FCS、ペニシリン/ストレプトマイシンおよびグルタミンを含むDMEM培地中でCos-7細胞を増殖させた。すべての細胞を5% CO2中、37℃にて増殖させた。細胞培地、培地添加物、PBS緩衝液、HEPES、抗生物質/坑真菌薬、ペニシリン/ストレプトマイシン、非必須アミノ酸、L-グルタミン、β-メルカプトエタノールおよび血清は、Gibco(Pailsey、UK)から購入した。すべてのファインケミカルは、Merck(Darmstadt、Germany)によって供給された。
修正ボイデンチャンバー走化性システム(ChemoTx;Neuroprobe)を用いて、ストロマ細胞由来因子1α(SDF-1)の勾配へのナマルバ細胞(ATCC CRL-1432)の走化性反応を測定した。このシステムにおいて、各ウェルの上部チャンバーは、ポリカーボネート膜(細孔径5μm)によって、化学誘引物質SDF-1を含む下部チャンバーから分離される。各底部ウェルをカバーする領域におけるその膜の循円形領域は、細胞懸濁液をこの領域内に保持するために疎水性マスクで囲まれる。SDF-1(0.9 nM)と組み合わせるか、または化学誘引物質を含まない、適当な連続希釈したペプチドを含むか、またはペプチドを少しも含まない走化性培地(フェノールレッドを含まないRPMI 1640+0.5% BSA)のアリコート30 μLで底部ウェルを充填することによってシステムを準備した。膜を底部ウェルにかぶせ、適当な連続希釈したペプチドを含むか、またはペプチドを少しも含まない走化性培地と予め混合した走化性培地中のナマルバ細胞(3.6×106細胞/mL)のアリコート50 μLを、膜の上部表面の疎水的に限定された領域のそれぞれの上に配った。5% CO2中、37℃にて5時間、細胞を底部チャンバーに遊走させた。この期間の後、膜を移動させ、その上側を慎重に拭き、PBSで洗浄して遊走しなかった細胞を取り除いた。受取り用96ウェルプレートへの漏斗型アダプターを用いて遊走細胞を移動させ、蛍光色素結合を介する細胞DNA含量の測定に基づくCyQuant(商標) NF 細胞増殖アッセイ(Invitrogen)を用いることによって細胞数を決定した。使用説明書にしたがって、上述の受取り用96ウェルプレートの各ウェルに、50 μLのCyQuant(商標)色素試薬/HBSS緩衝液(1/500 [v/v])を加えた。室温にて0.5時間インキュベートした後、プレートを密封し、Wallac 1420 VICTOR2(商標)プレートリーダー(PerkinElmer)を用い、485 nmにおける励起および535 nmにおける放出を検出することによって各サンプルの蛍光強度を測定した。最後に、コントロールを用いることによってデータを標準化し、GraphPad Prism(商標)(GraphPad)を用い、対数曲線を平均データポイントにフィッティングさせることにより、IC50値を決定した。
MTT還元アッセイ(T. Mossman、J. Immunol. Meth. 1983、65、55-63;M.V. Berridge、A.S. Tan、Arch. Biochem. Biophys. 1993、303、474-482)を用いて、HELA細胞(Acc57)およびCOS-7細胞(CRL-1651)へのペプチドの細胞毒性を決定した。簡単に言えば、この方法は、以下の通りであった:4000個のHELA細胞/ウェルおよび3400個のCOS-7細胞/ウェルを播種し、5% CO2下、96ウェルマイクロタイタープレート中、37℃にて24時間増殖させた。その後、MTT還元(下記参照)よってゼロ時間(Tz)を決定した。残っているウェルの上清を捨て、連続希釈した新鮮な培地および化合物(12.5、25および50 μM、3回測定;0 μM、ブランク)をピペットでウェルに加えた。5% CO2下、37℃にて48時間細胞をインキュベートした後、上清を再び捨て、100 μL MTT試薬(RPMI1640およびDMEM中、それぞれ0.5 mg/mL)/ウェルを加えた。37℃にて2-4時間インキュベートした後、培地を吸引し、細胞をスパイク(spike)した(100 μLイソプロパノール/ウェル)。595 nmにて、可溶化したホルマザンの吸光度を測定した(OD595ペプチド)。各濃度について3回測定値から平均を算出した。増殖の比率は次のようにして算出した:(OD595ペプチド-OD595Tz)/(OD595ブランク-OD595Tz) x 100%。濃度(50、25、12.5および0μM)、対応するパーセンテージおよび値50(=TREND(C50:C0,%50:%0,50)に対してトレンドライン関数を用いることによって、各ペプチドについて、GI50(増殖阻害)濃度を算出した。
ペプチドを、ヒト赤血球(hRBC)に対するその溶血活性について試験した。新鮮なhRBCをリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で4回洗浄し、3000×gで10分間遠心分離した。化合物(100 μM)を20% hRBC(v/v)とともに37℃にて1時間インキュベートし、300 rpmにて振とうした。最終赤血球濃度はおよそ0.9 x 109細胞/mLであった。0%および100%細胞溶解のそれぞれの値は、H2O中0.001%酢酸および2.5% Triton X-100をそれぞれ含むPBSの存在下でインキュベートすることにより決定した。サンプルを遠心分離し、上清をPBS緩衝液で8倍希釈し、540 nMにおける光学密度(OD)を測定した。100%溶血の値(OD540H2O)は、およそ0.5-1.0であった。溶血率は次のように計算した:(OD540peptide/OD540H2O) x 100%。
次の方法を適用することによって、ヒトおよびマウス血漿中のペプチドの安定性を決定した:346.5 μL/ディープウェルの新たに解凍したヒト血漿(Basler Blutspende-dienst)およびマウス血漿(Harlan Sera-Lab、UK)をそれぞれ、DMSO/H2O(90/10 [v/v]、1 mM、3回測定)中に溶解した3.5 μL/ウェルの化合物でスパイクし、37℃にてインキュベートした。t=0、15、30、60、120、240および1440分にて、50 μLのアリコートを、ギ酸の2%アセトニトリル溶液150 μL/ウェルを含むろ過プレートに移した。2分間振とうした後、発生した懸濁液を真空ろ過した。各ろ液100 μLをプロピレンマイクロタイタープレートに写し、窒素下で乾燥した。100 μL/ウェルの水/アセトニトリル、95/5(v/v)+0.2%ギ酸を加えて残留固体を戻し(reconstitute)、LC/MSによって次のとおり分析した:カラム:Waters、XBridge C18、移動相:(A)水+0.1%ギ酸および(B)アセトニトリル/水、95/5(v/v)+0.1%ギ酸、勾配:1.8分間で5%-100%(B)、エレクトロスプレーイオン化、MRM検出(三連四重極)。ピーク面積を決定し、3回測定値を平均した。安定性は、t=0における初期値に対するパーセント、(tx/t0 x 100)で表す。エクセルのトレンド関数を用いることによって、T1/2を決定した。
ヒト血漿(Basler Blutspendedienst)の495 μLのアリコートならびにPBSの495 μLのアリコートをポリプロピレンプレート(Greiner)の個別の深いウェルに置き、90% DMSO中の1 mMペプチド溶液5 μLでそれぞれスパイクした。プレートを600 rpmにて2分間振とうした後、血漿/ペプチド混合物の150 μLのアリコートは、三重反復でポリプロピレンフィルタープレート(10 kDa、Millipore)に移し、一方、PBS/ペプチド混合物の150 μLのアリコートは、フィルタープレートの個々のウェル(ろ過コントロール)移すか、または受取り用プレートの個々のウェル(Greiner)(非ろ過コントロール)に直接移すかのいずれかで処理した。フィルターおよび受取りプレートからなるプレートサンドイッチを37℃にて1時間インキュベートし、次いで、15℃にて2時間遠心分離した。受取りプレート中のろ液をLC/MSによって次のとおり分析した:カラム:Waters、XBridge C18、移動相:(A)水+0.1%ギ酸および(B)アセトニトリル/水、95/5(v/v)+0.1%ギ酸、勾配:1.8分間で5%-100%(B)、エレクトロスプレーイオン化、MRM検出(三連四重極)。ピーク面積を決定し、3回測定値を平均した。結合は、ろ過および非ろ過コントロールに対するパーセント、100-(100x T1h/Tctr)で表す。最後に、これらの平均を算出する。
2.3〜2.7の結果を、下記表1、2、3および4に示す。
実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5および実施例6の化合物について、静脈内(i.v.)投与後の薬物動態研究を行った。
Charles River Laboratories Deutschland GmbHから入手した30グラム(±20%)の雄性CD-1マウスを用いた。ビヒクルであるリン酸緩衝生理食塩水を加えて、化合物の最終濃度を0.5 mg/mLとした。容量は、2 mL/kgであり、最終静脈内用量が1 mg/kgとなるように化合物を注入した。軽度のイソフルラン麻酔下で、心臓穿刺によって、所定の時間間隔(5、15、30分および1、2、3、4時間)で、およそ300-400 μLの血液を採取し、ヘパリンチューブに加えた。血漿を、遠心分離によりペレット化細胞から分離し、HPLC-MS分析の前まで-80℃で冷凍した。
1〜4000 ng/mLの範囲で、各化合物について10個の血漿キャリブレーションサンプルを得るために、非処理動物のマウス血漿(“ブランク”マウス血漿)の各50 μLのアリコートを、既知量の実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5および実施例6の化合物でスパイクした。処理動物からのマウス血漿各50 μLのアリコートを血漿研究サンプルとして用いた。
すべての血漿サンプルを適当な内部標準でスパイクし、2%ギ酸含有アセトニトリルで抽出した。窒素下で上清を蒸発乾固し、残留固体を水/アセトニトリル95/5(v/v)+0.2%ギ酸中で戻した(reconstituted)。
次いで、次の条件:実施例1、移動相:(A)水/アセトニトリル 95/5(v/v)+0.1%ギ酸、(B)アセトニトリル/水 95/5(v/v)+0.1%ギ酸、勾配:実施例1について、1%(B) 0-0.1分;実施例2、実施例3、実施例4、実施例5および実施例6について、15%(B) 0.1-2.5分および1%(B) 0-0.1分、40%(B) 0.1-2.5分を用いる逆相クロマトグラフィーy(実施例1について、Acquity BEH C18、100 x 2.1 mm、1.7 μmカラム、Waters;および実施例2、実施例3、実施例4、実施例5および実施例6について、Acquity HSS C18 SB、100 x 2.1 mm、1.8 μmカラム、Waters)によって抽出物を分析した。ポジティブモードでのエレクトロスプレーインターフェースおよび分析物の選択的断片化を用いる質量分析によって、検出および定量を行った(4000 Q Trap質量分析計、AB Sciex)。
1コンパートメントモデル解析を用いるWinNonLin(商標)ソフトウェア・バージョン5.3(Pharsight-A Certara(商標) Company、Moutain View、CA 94041 USA)によって、PKパラメーターを算出した。実験データに対する最小二乗フィッティングによって、PKパラメーターを決定した。
2.8に記載した実験の結果を、下記表5aおよび5bに示す。
特定の投与量の定常状態に到達するために薬物が投与されるべき速度として維持投与速度(注入速度、Rin)を定義することができる薬物動態学の基本的な原理(J. Gabrielsson、D. Weiner、「Pharmacokinetics and Pharmaco-dynamics Data Analysis:Concepts and Applications」、4th edition、Swedish Pharmaceutical Press、Stockholm、Sweden、2006も参照)にしたがって、本発明のペプチドを含むインプラントのための薬物充填を計算した。維持投与速度は、相関式:
Rin [g/(h×kg)]=CLiv [L/(h×kg)] x Css,eff [g/L]
[ここで、CLivは、クリアランス(静脈内投与)であり、Css,effは、効力マージンA:を考慮した定常状態における血漿中の薬物の有効濃度である:Css,eff [g/L]=A x(IC50/fu) x MW [(mol/L)×(g/mol)]]
を用いて表すことができる。したがって、特定の体重の患者において特定の期間血漿中の薬物の一定有効濃度を提供するためのインプラントへの薬物充填の総量は、相関式:
Drugload [g/患者]=Rin [g/(h×kg)] x 期間[時間] x BW [kg/患者]
を適用することによって計算することができる。
実施例1および実施例2の化合物について、投与後の最大動員の時間を評価するための時間-応答試験および用量-反応試験からなるHSC動員試験を行った。
時間-応答試験
雄性C57Bl/6マウス(Janvier、フランス;実施例1には、n=5、実施例2には、n=3)は、0.9% NaClを含んでいる水の10 μL/マウス体重に溶解した実施例1および実施例2の化合物それぞれ(5 mg/kg)をボーラス腹腔内注射にて受けた。投与後0、0.5、1、2、4、6および8時間の時点で、頬袋から血液をEDTAコーティングしたチューブに採取した。下記のCFU-Cアッセイを行うことによって、培養物中のコロニー形成ユニットカウント(CFU-Cカウント)を決定した。実施例1および実施例2の化合物についての時間-応答試験の結果を、表7aおよび7bに示す。
用量-反応試験
雄性C57Bl/6マウス(Janvier、フランス;実施例1には、投与グループ当たりn=5、実施例2には、投与グループ当たりn=3)は、0.9% NaClを含んでいる水の10 μL/マウス体重に溶解した実施例1および実施例2の化合物それぞれ0.5、1.5、5および15 mg/kgをボーラス腹腔内注射にて受けた。それぞれ実施例1(4時間)および実施例2(2時間)について、最大動員の時点で、上述のとおり血液を採取した。実施例1および実施例2の化合物についての用量-反応試験の結果を、表8aおよび8bに示す。
標準の半固体の前駆細胞培養内地中で溶解した末梢血のアリコートを培養することによって、CFU-Cカウントを決定した。簡単に言えば、既定量の血液を、0.5%ウシ血清アルブミンを含むPBS緩衝液(Gibco(登録商標))で洗浄し、次いで、低張NH4Cl緩衝液(Sigma)で赤血球溶解を行い、第二の洗浄ステップを行う。細胞ペレットを、10% FCSを含んでいるDMEM(Gibco(登録商標))中に再懸濁させ、市販のマウス細胞用サイトカイン充満メチルセルロース培地(Cell Systems、USA)2 mLに懸濁させ、次いで、二回反復で35 mm細胞培養皿に置いた。標準的条件(20% O2、飽和湿度、5% CO2、37℃)下で7-8日インキュベートした後に、CFU-Cを評点した。自動血液細胞計数機(Drew Scientific)を用いて、末梢血細胞充実度を分析した。
Log 10 用量-反応曲線およびED 50
表8aおよび8bそれぞれに示す1.5、5および15 mg/kgの用量についてのCFU/mL-値に基づく実施例1および実施例2の化合物のLog10用量-反応曲線を図1に示し、GraphPad Prism、version 5.03にてシグモイド用量-反応フィッティング関数を用いてフィッティングを行った。両方の化合物の曲線の進行を考慮して、用量-反応曲線は、最大応答4000 CFU/mLに制約される。したがって、表9に示されるED50-値は、2000 CFU/mLの応答に対応する。
Claims (13)
- 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、式:
シクロ(-Tyr1-His2-Xaa3-Cys4-Ser5-Ala6-Xaa7-Xaa8-Arg9-Tyr10-Cys11-Tyr12-Xaa13-Xaa14-DPro15-Pro16-) (I)
[式中、
Xaa3は、Ala、TyrまたはTyr(Me)である;
Tyr(Me)は、(2S)-2-アミノ-(4-メトキシフェニル)-3-プロピオン酸である;
Xaa7は、DTyr、DTyr(Me)またはDProである;
DTyr(Me)は、(2R)-2-アミノ-(4-メトキシフェニル)-3-プロピオン酸である;
Xaa8は、DabまたはOrn(iPr)である;
Dabは、(2S)-2,4-ジアミノ酪酸である;
Orn(iPr)は、(2S)-Nω-イソプロピル-2,5-ジアミノペンタン酸である;
Xaa13は、 GlnまたはGluである;
Xaa14は、Lys(iPr)である;
Lys(iPr)は、(2S)-Nω-イソプロピル-2,6-ジアミノヘキサン酸である;
明示的にD-アミノ酸残基として示されていないすべてのアミノ酸残基は、L-アミノ酸残基であり、2つのL-システイン残基Cys4およびCys11中の2つの-SH基は、1つの-S-S-基に置き換えられる]
で示される、16個のアミノ酸残基から構成される主鎖環化ペプチド化合物。 - 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、Xaa13がGlnである、式(I)で示される請求項1に記載の化合物。
- 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、Xaa3がTyrまたはTyr(Me)であり、Xaa7がDProであり、Xaa8がOrn(iPr)であり、Xaa13がGlnである、式(I)で示される請求項1または2に記載の化合物。
- 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、Xaa3がAlaであり、Xaa7がDTyrであり、Xaa8がDabであり、Xaa13がGlnである式(I)で示される請求項1または2に記載の化合物。
- 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、Xaa3がTyrであり、Xaa7がDProであり、Xaa8がOrn(iPr)であり、Xaa13がGlnである式(I)で示される請求項1〜3のいずれか1つに記載の化合物。
- 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、Xaa3がTyr(Me)であり、Xaa7がDProであり、Xaa8がOrn(iPr)であり、Xaa13がGlnである式(I)で示される請求項1〜3のいずれか1つに記載の化合物。
- 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、Xaa3がAlaであり、Xaa7がDTyr(Me)であり、Xaa8がOrn(iPr)であり、Xaa13がGlnである式(I)で示される請求項1または2に記載の化合物。
- 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、Xaa3がTyrであり、Xaa7がDTyrであり、Xaa8がOrn(iPr)であり、Xaa13がGlnである式(I)で示される請求項1または2に記載の化合物。
- 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、Xaa3がTyr(Me)であり、Xaa7がDTyr(Me)であり、Xaa8がOrn(iPr)であり、Xaa13がGlnである式(I)で示される請求項1または2に記載の化合物。
- 医薬活性物質として、特にCXCR4拮抗、抗ガン活性および/または坑炎症活性および/または幹細胞動員活性を有する物質として使用するための、遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、式(I)で示される請求項1〜9のいずれか1つに記載の化合物。
- 遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、式(I)で示される請求項1〜10のいずれか1つに記載の化合物および医薬的に不活性な担体を含む医薬組成物であって、特に、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、溶液剤、液剤、ゲル剤、こう薬、クリーム剤、軟膏、シロップ剤、スラリー、懸濁液剤、散剤または座薬などの経口、局所、経皮、注射、口腔または経粘膜投与に適した形態の医薬組成物。
- 特に、健康な個体におけるHIV感染の予防のため;感染した患者におけるウイルスの進行を遅延化または停止させるため;CXCR4受容体活性に仲介されるか、もしくは起因するガンもしくは免疫疾患を治療または予防するため;免疫抑制を治療するため;末梢血幹細胞のアフェレーシス採取時に用いるため;あるいは組織修復を調節するための幹細胞の動員を誘発するための、CXCR4拮抗、抗ガン活性および/または坑炎症活性および/または幹細胞動員活性を有する医薬を製造するための、遊離形態または医薬的に許容しうる塩形態の、式(I)で示される請求項1〜10のいずれか1つに記載の化合物の使用。
- 式(I)で示される請求項1〜10のいずれか1つに記載の化合物の製造方法であって、以下のステップ:
(a)官能化された固相担体を、N-保護された、式(I)で示される化合物の16位にあるアミノ酸残基であるProとカップリングさせるステップ;
(b)ステップ(a)の生成物からN-保護基を除去するステップ;
(c)ステップ(b)の生成物を、N-保護された、式(I)で示される化合物の15位にあるアミノ酸残基であるDProとカップリングさせるステップ;
(d)ステップ(c)の生成物からN-保護基を除去するステップ;
(e)ステップ(c)および(d)に類似した方法で、式(I)で示される化合物の14〜1位にある所望のアミノ酸残基のそれぞれを、それぞれの場合において、固相担体にカップリングした伸長するペプチド鎖の遊離末端にあるアミノ酸残基の遊離アミノ基に順々に付加するステップであって、
ステップ(c)に類似したカップリングステップにおいて、それぞれの場合において、使用した所望のアミノ酸は、N-保護されており、α-アミノ酸部分のカルボキシ基以外の、該所望のアミノ酸に存在するいずれかの官能基もまた保護されているステップ;
(f)-S-S-基がステップ(j)において形成されない限り、ステップ(e)の生成物中の2つのCys残基中の2つの-SH基を、1つの-S-S-基によって置き換えるステップ;
(g)ヘキサデカペプチドを固相担体から分離するステップ;
(h)ヘキサデカペプチドの1位にあるアミノ酸残基を、ヘキサデカペプチドの16位にあるアミノ酸残基とカップリングさせるステップ;
(i)ステップ(h)の生成物に存在するいずれかの保護された官能基を脱保護するステップ;
(j)-S-S-基がステップ(f)において形成されない限り、ステップ(i)の生成物中の2つのCys残基中の2つの-SH基を、1つの-S-S-基によって置き換えるステップ;
(k)必要に応じて、1つまたは数個のイソプロピル置換基を、ステップ(j)の生成物に付着させるステップ;
(l)ステップ(k)の生成物に存在するいずれかの保護された官能基を脱保護するステップ;および
(m)もしこの方法の所望生成物が、医薬的に許容しうる塩形態の式(I)で示される化合物であるならば、遊離形態の式(I)で示される化合物を、対応する医薬的に許容しうる塩形態の式(I)で示される化合物に変換するか、または
もしこの方法の所望生成物が、遊離形態の式(I)で示される化合物であるならば、医薬的に許容しうる塩形態の式(I)で示される化合物を、対応する遊離形態の式(I)で示される化合物に変換するか、または
もしこの方法の所望生成物が、異なる医薬的に許容しうる塩形態の式(I)で示される化合物であるならば、医薬的に許容しうる塩形態の式(I)で示される化合物を、対応する異なる医薬的に許容しうる塩形態の式(I)で示される化合物に変換するステップ;
を含む方法。
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