JP5957258B2 - プログラム、情報記憶媒体、ゲーム装置、およびサーバシステム - Google Patents
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前記ゲーム空間中の前記移動体の高度に基づいて前記急速旋回時の減速度合を決定する減速度合決定手段(例えば、図5の処理部200、ゲーム演算部202、減速度合決定部212、図8のステップS22)、
前記発動操作がなされた場合に、前記減速度合を用いて前記移動体の移動速度を減速させるとともに、少なくとも移動速度に応じた旋回可能最小半径の可変の程度を含む旋回能力を一時的に向上させて前記移動体を旋回させることで前記急速旋回制御を行う急速旋回制御手段(例えば、図5の処理部200、ゲーム演算部202、高機動旋回制御部216、図8のステップS30〜S44)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
前記発動操作がなされた場合に、前記減速度合を用いて前記移動体の移動速度を減速させるとともに、少なくとも移動速度に応じた旋回可能最小半径の可変の程度を含む旋回能力を一時的に向上させて前記移動体を旋回させることで前記急速旋回制御を行う急速旋回制御手段(例えば、図1の制御ユニット1450、図5の処理部200、ゲーム演算部202、高機動旋回制御部216、図8のステップS30〜S44)と、を備えたゲーム装置を構成することができる(第10の形態)。
前記ゲーム空間中の前記移動体の高度に基づいて前記急速旋回時の減速度合を決定する減速度合決定手段と、前記発動操作がなされた場合に、前記減速度合を用いて前記移動体の移動速度を減速させるとともに、少なくとも移動速度に応じた旋回可能最小半径の可変の程度を含む旋回能力を一時的に向上させて前記移動体を旋回させることで前記急速旋回制御を行う急速旋回制御手段と、を備えたサーバシステムを構成することができる(第11の形態)。
第1の形態及びその別形態によれば、移動体が位置するゲーム空間中の高度に基づいて急速旋回時の減速度合を決定できる。そして、当該減速度合に応じて移動体を減速させ、少なくとも減速後の移動速度に応じた旋回可能最小半径の縮小を実現し、移動体を急速旋回させることができる。つまり、移動体の急速旋回の度合に多様性をもたらし、リアリティを高め、ゲームの魅力を高めることができる。
前記急速旋回制御手段が、前記終了判定手段によって終了判定がなされた場合に、前記移動体の減速及び旋回を終了し、前記加速制御手段による前記移動体の加速制御を行う、第3の形態のプログラムである。
本発明を適用した実施形態として、携帯型のゲーム装置で戦闘機を使ったフライトシューティングゲームを実行する例を説明する。故に、以降では一時的に旋回性能を向上させる急速旋回制御を「高機動旋回」と呼ぶこととする。
図1は、携帯型ゲーム装置1400の構成の一例を示す斜視外観図である。
携帯型ゲーム装置1400は、ユーザそれぞれに1台ずつ用意されるコンピュータであり電子装置である。携帯型ゲーム装置1400は、方向入力キー1402及びボタンスイッチ1404と、第1液晶ディスプレイ1406と、第2液晶ディスプレイ1408と、スピーカ1410と、制御ユニット1450とを、ヒンジ1414で開閉自在な折り畳み型の装置本体1401に備えている。そして、第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408の表示面上には、スタイラスペン1416や指などで触れることによって表示画面の任意位置を接触入力することのできるタッチパネル1407、1409がそれぞれ装着されている。
本実施形態のフライトシューティングゲームは、移動体オブジェクトとして戦闘機を用いたフライトシミュレータ系シューティングゲームに属する。ゲーム画面は、仮想3次元空間内に仮想の陸地や空を含むゲーム空間が形成され、そこにプレーヤが操縦する移動体である自戦闘機と敵戦闘機とのキャラクタオブジェクトを配置し、仮想カメラでその様子を撮影した画像をレンダリングし、種々の情報表示を合成して生成される。すなわち、3DCGによるゲーム画面となる。プレーヤは自戦闘機を操縦して敵戦闘機と空中戦をして楽しむ。
図中の破線矢印で描いた軌跡は、こうした運動力学に基づいて得られる軌跡である。戦闘機2は、ゲーム中の殆どの場面では、こうした標準の機体能力や機体諸元を用いた運動力学に基づいて移動制御される。これを標準機体制御と呼ぶ。
具体的には、高機動旋回発動操作が検出されると、戦闘機2の現在の飛行高度Hに基づいて減速倍率kbが設定される。減速倍率kbは、低高度ほど大きく、高々度ほど小さくなるように飛行高度Hを変数とする所定関数g1(H)で算出可能、或いは所定のテーブルデータで参照可能である。高々度における減速倍率kbでも、「1.0」を上回る倍率が設定される。そして、設定された減速倍率kbが機体の減速能力Pbに乗算された値が、関数f2(Pb(=Pb×kb))に代入されて高機動旋回中の減速力Fbが算出される。つまり、高機動旋回中は、通常ではありえない急減速をするように制御される。
機体速度が下がると戦闘機2の旋回半径は小さくなる。図中の一点鎖線矢印で描いた軌跡は、減速倍率kbが適用された減速により得られる標準機体制御では得られない旋回半径となる。つまり、移動速度に応じた旋回可能最小半径が小さくなる。
本実施形態の移動体は戦闘機の設定なので、減速エフェクト10は、いわゆる飛行機雲を表現する。例えば図3に示すように、減速倍率kbが相対的に小さい場合には、控えめな翼端ベイパー(Vapor)11と主翼付け根から生じるLEXベイパー12を減速エフェクト10として付加表示する。減速倍率kbが相対的に大きい場合には、より派手な翼端ベイパー13とともに、より派手なLEXペイパー14及び、主翼先端部から主翼上面部にかけて生じる主翼ベイパー15を付加表示する。
次に、本実施形態を実現するための機能構成について説明する。
図5は、本実施形態における携帯型ゲーム装置1400の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように本実施形態の携帯型ゲーム装置1400は、操作入力部100と、処理部200と、音出力部350と、画像表示部360と、通信部370と、記憶部500とを備える。
そして、処理部200は、ゲーム演算部202と、音生成部250と、画像生成部260と、通信制御部270とを備える。
(1)仮想3次元空間内に各種背景オブジェクトを配置してゲームの舞台となるゲーム空間を形成し、プレーヤキャラクタに相当する戦闘機2や、敵戦闘機などのNPC(ノンプレーヤキャラクタ)のオブジェクトを配置する処理、
(2)操作入力部100からの入力信号に応じて運動力学演算を実行して戦闘機2の移動や姿勢を制御する標準機体制御処理、
(3)戦闘機2の機体速度が所定の低速限界に達したことを検出した場合に失速したように機体の動作を制御する低速限界処理、
(4)攻撃のヒット判定とダメージ反映処理、
(5)プレーヤキャラクの様子を撮影する仮想カメラの位置や姿勢など撮影パラメータを自動制御する処理、
(6)システムクロックを用いた制限時間などの計時処理を行う計時部204、
(7)フラグ管理処理、
(8)ゲーム終了条件の判定処理、などを適宜実行するものとする。
その他、ゲーム進行に必要であればデータのデコード、テクスチャの展開などを適宜実行することができる。尚、これらの処理は必須とは限らず、ビデオゲームの内容やその実現形態によって適宜追加・省略することができる。
高機動旋回制御部216は、当該終了判定部によって終了判定がなされた場合に、移動体の減速及び旋回を終了し、自動加速制御部220による移動体の加速制御を行う。
本実施形態では、図6に示すように、減速倍率kbの適用範囲を選択条件522で定義し、それに対応づけてエフェクトパターンデータ524を格納する。エフェクトパターンデータ524の具体的なデータ構成は、減速エフェクトをどのようにして表示するかにより、適宜公知技術を用いることができる。例えば、エフェクト用のポリゴンモデル、当該モデルを付加する移動体代表点に対する相対位置や相対姿勢、当該モデルのモーションや変形制御データ、当該モデルに適用される複数種類のテクスチャ、パーティクルの発生位置、パーティクルの諸元、移動体の変形制御データ、移動体のモーションデータなどを設定できる。
禁止タイマー562は、プレーヤ移動体について新たに高機動旋回制御が実行許可されるまでの時間を計時するタイマー制御データである。
次に、本実施形態における高機動旋回制御に係る処理の流れについて説明する。ここで説明する処理の流れは、処理部200がゲームプログラム502を実行することにより実現される。ゲームとしての主たる処理の流れや、敵戦闘機等のNPCの自動制御に関する処理、ゲーム画面の生成等に関する処理は、公知のフライトシューティングゲームと同様に実現できるのでここでの説明は省略する。
すなわち、最新の機体速度542を高機動旋回開始前速度552に格納し(ステップS20)、プレーヤ戦闘機2の最新の飛行高度540に基づいて、所定の関数g1(図2参照)を用いて減速倍率kbを決定し、適用減速倍率554に格納する(ステップS22)。
次いで、処理部200は所定の関数f3(図2参照)に基づいて操舵力Ftを算出し(ステップS32)、先に算出した減速力Fbと操舵力Ftとを適用して、ゲーム画面の次フレームにおける新たな機体速度542と機体加速度544とを運動力学演算で算出・更新する(ステップS34)。そして、プレーヤ戦闘機2の新しい空間位置座標536と、姿勢情報538と、飛行高度540とを算出・更新する(ステップS36)。
もし、高機動旋回終了条件を満たしていれば(ステップS50のYES)、処理部200は減速エフェクトの付加表示を解除し(ステップS52)、加速タイマー560を起動させて(ステップS54)、当該タイマーが計時終了するまで(例えば、1秒間程度)、ゲーム画面の描画サイクル毎に自動加速処理を実行する(ステップS56)。
そして、先に算出した加速度Faと操舵力Ftとを適用して、ゲーム画面の次フレームにおける戦闘機2の機体速度542と機体加速度544とを算出・更新し(ステップS78)、プレーヤ戦闘機2の新しい空間位置座標536と、姿勢情報538と、飛行高度540とを算出・更新する(ステップS80)。
勿論、ゲームバランスを考慮の上、ステップS70を省略することもできる。
もし、禁止タイマー562が計時を完了する前に再びプレーヤが高機動旋回発動操作を入力したとしても、ステップS4でYESと判定されて、高機動旋回は実施されず、標準起動制御が行われる。
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の形態がこれに限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
具体的には、上記実施形態におけるゲームプログラム502は、サーバプログラムとして実現され、ゲームサーバシステム1100にて記憶される。当該サーバプログラムを実行することで、ゲームサーバシステム1100は上記実施形態におけるゲーム演算部202(図5参照)が担った処理を実行する。すなわち、ゲームサーバシステム1100は、フライトシューティングゲームのサーバとして機能できるとともに、その中で高機動旋回に関する処理(図8参照)を実行することができる。但し、操作入力は通信回線1を介して接続する携帯型ゲーム装置1400(クライアント)から取得し、ゲーム画面データを表示させるための情報を生成して携帯型ゲーム装置1400に返信する。一方、携帯型ゲーム装置1400には、ゲームプログラム502に代えて、ウェブブラウザプログラムと、ウェブページ上で動的表示を可能にするプラグインソフトとが記憶される。そして、携帯型ゲーム装置1400は、ゲームサーバシステム1100にてサービス提供されゲームウェブサイトにアクセスして、操作入力情報を送信する一方で、ゲーム画面を表示させるためのデータを受信して、ゲーム画面を表示制御する。
減速度合補正部214は、移動体とロックオンされている他移動体との相対位置関係に基づいて減速倍率kbを補正する。
加速力調整部222は、移動体とロックオンされている他移動体との相対位置関係に基づいて加速倍率kaを補正し移動体の加速力を調整する。
なお、他移動体は、ロックオンしている敵戦闘機ではなく、所定距離内に位置する敵戦闘機としてもよい。この場合、最寄りの敵戦闘機が、相対距離の算出基準となる。
10…減速エフェクト
200…処理部
202…ゲーム演算部
204…計時部
210…高機動旋回発動操作検出部
212…減速度合決定部
214…減速度合補正部
216…高機動旋回制御部
218…旋回終了判定部
220…自動加速制御部
222…加速力調整部
224…発動禁止部
226…減速エフェクト表示制御部
500…記憶部
501…システムプログラム
502…ゲームプログラム
508…ゲーム空間初期設定データ
510…プレーヤ移動体初期設定データ
512…他移動体初期設定データ
520…減速エフェクト設定データ
524…エフェクトパターンデータ
530…プレイデータ
532…プレーヤ移動体状態データ
536…空間位置座標
538…姿勢情報
540…飛行高度
542…機体速度
544…機体加速度
546…減速エフェクト制御データ
552…高機動旋回開始前速度
554…適用減速倍率
556…適用加速倍率
560…加速タイマー
562…禁止タイマー
1100…ゲームサーバシステム
1400…携帯型ゲーム装置
1402…方向入力キー
1404…ボタンスイッチ
1406…第1液晶ディスプレイ
1407…タッチパネル
1412…無線通信モジュール
1450…制御ユニット
Claims (11)
- コンピュータに、プレーヤによる所定の発動操作に応じて、速度制御及び姿勢制御を含む一連の急速旋回制御を行って移動体をゲーム空間内で急速旋回させるためのプログラムであって、
前記ゲーム空間中の前記移動体の高度に基づいて前記急速旋回時の減速度合を決定する減速度合決定手段、
前記発動操作がなされた場合に、前記減速度合を用いて前記移動体の移動速度を減速させるとともに、少なくとも移動速度に応じた旋回可能最小半径の可変の程度を含む旋回能力を一時的に向上させて前記移動体を旋回させることで前記急速旋回制御を行う急速旋回制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。 - 前記減速度合を視覚的に表現するための減速エフェクトであって、前記減速度合に応じて異なる減速エフェクトを前記移動体に付加表示制御するエフェクト表示制御手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。 - 前記急速旋回制御手段は、前記急速旋回の終了時に前記移動体の移動速度を加速させる加速制御手段を有する、
請求項1又は2に記載のプログラム。 - 所定の終了指示操作の入力、或いは、前記発動操作から所与の時間の経過を検出することで前記急速旋回制御の終了を判定する終了判定手段として前記コンピュータを更に機能させ、
前記急速旋回制御手段は、前記終了判定手段によって終了判定がなされた場合に、前記移動体の減速及び旋回を終了し、前記加速制御手段による前記移動体の加速制御を行う、
請求項3に記載のプログラム。 - 前記加速制御手段は、前記急速旋回制御の開始時の前記移動体の速度からの減速量に基づいて加速力を変更する、
請求項3又は4に記載のプログラム。 - 前記減速度合を、前記移動体と他の移動体との相対位置関係に基づいて補正する減速度合補正手段、
として前記コンピュータを更に機能させるための請求項1〜5の何れか一項に記載のプログラム。 - 前記加速度制御手段は、前記移動体と他の移動体との相対位置関係に基づいて前記移動体の加速力を調整する加速力調整手段を有する、
請求項3〜5の何れか一項に記載のプログラム。 - 前回の前記急速旋回制御から所与の期間の間、新たな前記急速旋回制御を禁止する発動制御手段、
として前記コンピュータを更に機能させるための請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラム。 - 請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
- プレーヤによる所定の発動操作に応じて、速度制御及び姿勢制御を含む一連の急速旋回制御を行って移動体をゲーム空間内で急速旋回させるゲーム装置であって、
前記ゲーム空間中の前記移動体の高度に基づいて前記急速旋回時の減速度合を決定する減速度合決定手段と、
前記発動操作がなされた場合に、前記減速度合を用いて前記移動体の移動速度を減速させるとともに、少なくとも移動速度に応じた旋回可能最小半径の可変の程度を含む旋回能力を一時的に向上させて前記移動体を旋回させることで前記急速旋回制御を行う急速旋回制御手段と、
を備えたゲーム装置。 - ユーザ端末と通信接続されて、ユーザによる所定の発動操作に応じて、速度制御及び姿勢制御を含む一連の急速旋回制御を行って移動体をゲーム空間内で急速旋回させるゲームを進行制御するサーバシステムであって、
前記ゲーム空間中の前記移動体の高度に基づいて前記急速旋回時の減速度合を決定する減速度合決定手段と、
前記発動操作がなされた場合に、前記減速度合を用いて前記移動体の移動速度を減速させるとともに、少なくとも移動速度に応じた旋回可能最小半径の可変の程度を含む旋回能力を一時的に向上させて前記移動体を旋回させることで前記急速旋回制御を行う急速旋回制御手段と、
を備えたサーバシステム。
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