JP5956754B2 - 真空排気システム - Google Patents
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Description
上述の真空排気システムは、通常、真空チャンバに接続されるブースタポンプと、このブースタポンプに接続されるメインポンプとから構成されている。
図1は、本発明者らが実験を行った真空排気システムを示す模式図である。図1に示すように、真空排気システムは、ブースターポンプBPとメインポンプMPとからなる第1真空ポンプユニット1と、メインポンプMPからなる第2真空ポンプユニット2とを備えている。第1真空ポンプユニット1と第2真空ポンプユニット2は、それぞれバルブV2,V1を介して真空チャンバCHに配管接続されている。
本発明の第3の態様は、真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第1真空ポンプユニットと、前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第2真空ポンプユニットとを備え、前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの吸気側に接続し、他方を排気配管に接続し、前記第1真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の内径は、前記第2真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の内径と比べて大きく設定されていることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第1真空ポンプユニットと、前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第2真空ポンプユニットとを備え、前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの吸気側に接続し、他方を排気配管に接続し、前記第1真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の長さは、前記第2真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の長さと比べて短く設定されていることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第1真空ポンプユニットと、前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第2真空ポンプユニットとを備え、前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの吸気側に接続し、他方を排気配管に接続し、前記真空チャンバ内のガスを前記第2真空ポンプユニットで排気した後に、前記第1真空ポンプユニットで排気することを特徴とする。
本発明の第6の態様は、真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第1真空ポンプユニットと、前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第2真空ポンプユニットとを備え、前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの吸気側に接続し、他方を排気配管に接続し、前記第1真空ポンプユニットは直列に接続された2つの真空ポンプを含み、前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの排気側ポンプの吸気口に接続し、他方を排気配管に接続したことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記第1真空ポンプユニットおよび前記第2真空ポンプユニットは、二軸容積型ドライ真空ポンプからなることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記第2真空ポンプユニットの内部圧縮比は、1〜3であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記第1真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の内径は、前記第2真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の内径と比べて大きく設定されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記第1真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の長さは、前記第2真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の長さと比べて短く設定されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記真空チャンバ内のガスを前記第2真空ポンプユニットで排気した後に、前記第1真空ポンプユニットで排気することを特徴とする。
(1)第2真空ポンプユニットを備えることにより、真空排気システムの小型化と高速排気を達成できる。
(2)待機運転時の第2真空ポンプユニットの背圧を制御することにより、消費電力量を低減し省エネルギーな真空排気システムを提供することができる。
(3)上記(1)と(2)を両立させることにより、高真空でのプロセス処理と大気圧での工程を繰り返すプロセス装置において、スループットの向上と省エネルギーを達成することができる。
図3(a)は、本発明に係る真空排気システムの基本構成を示す模式図である。図3(a)に示すように、真空排気システムは、ブースターポンプBPとメインポンプMPとからなる第1真空ポンプユニット1と、メインポンプMPからなる第2真空ポンプユニット2とを備えている。第1真空ポンプユニット1と第2真空ポンプユニット2は、それぞれバルブV2,V1を介して真空チャンバCHに配管接続されている。第1真空ポンプユニット1と真空チャンバCHとを接続する配管3の内径は、第2真空ポンプユニット2と真空チャンバCHとを接続する配管4の内径と比べて大きく設定されており、これにより第1真空ポンプユニット1の希薄ガス排気性能を向上させている。また、第1真空ポンプユニット1の吸気口側と第2真空ポンプユニット2の排気口側とは、配管5およびバルブV3を介して接続されており、これにより第2真空ポンプユニット2の背圧を制御可能としている。バルブV3は三方弁から構成されている。
図3(a)に示すように、第2真空ポンプユニット2にバルブV4を介してシール用N2または乾燥空気を導入する管路を設け、バルブV2が閉じている時にバルブV4を開き、シール用N2または乾燥空気を導入するようにしてもよい。
また、図3(a)で示した実施形態においては、第1真空ポンプユニット1をブースターポンプBPとメインポンプMPとで構成したが、図3(c)に示すように、第1真空ポンプユニット1をメインポンプMPのみで構成してもよい。
1)二軸容積型ドライポンプ(ルーツ、スクリュー、クロー)で吸気側の理論排気速度と排気側の理論排気速度の比が1〜3のポンプである。
2)例として好適な容積型ドライポンプは、3段型のルーツ式ドライポンプであり、圧縮比2.5である。また前記ポンプとしては、最大排気速度4000〜8000L/min、大気側排気速度3000〜6000L/min、到達時消費動力4〜8kW、到達圧力は100〜5000Pa程度が好ましい。
1)容積型ドライポンプ(ルーツ、スクリュー、クロー)で吸気側の理論排気速度と排気側の理論排気速度の比が5〜200であり、好ましくは100〜200である。ポンプロータの段間に逆止弁を入れて、大気側での実効排気速度を向上させてもよい。
2)例として好適な容積型ドライポンプは、単段のルーツ式ドライポンプと5段型のルーツ式ドライポンプを組み合わせたポンプである。また前記ポンプとしては、吸気側の理論排気速度20000L/min、排気側の理論排気速度500L/min、到達時消費動力0.75kW、到達圧力0.1〜1Paが好ましい。
1)真空チャンバ容積80〜200L、必要圧力0.5〜1.0Paである。
2)高真空側配管は100A×0.3m、大気側配管は50A×1mである。高真空側は、配管径を大きく、短くすることで必要な圧力を到達するのに必要な時間を短縮する。大気側は、コンダクタンス影響が小さいので配管の径が細かったり、長さが長くとも問題はない。
3)真空チャンバ内で行うプロセスは、被処理物表面に対して金属皮膜及びその保護膜の薄膜形成である。
2 第2真空ポンプユニット
3,4,5 配管
CH 真空チャンバ
BP ブースターポンプ
MP メインポンプ
V1,V2,V3,V3−1,V3−2,V4 バルブ
Claims (12)
- 真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、
前記真空チャンバに第1の開閉バルブを介して接続された第1真空ポンプユニットと、
前記真空チャンバに第2の開閉バルブを介して接続された第2真空ポンプユニットとを備え、
前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、第2真空ポンプユニットの排気側と第1真空ポンプユニットの吸気側の連通と、第2真空ポンプユニットの排気側と排気配管の連通とを選択可能に構成し、
第1の開閉バルブを開き、第2の開閉バルブを閉じ、第2真空ポンプユニットを運転し、第2真空ポンプユニットの排気側と第1真空ポンプユニットの吸気側を連通し、第2真空ポンプユニットの排気側と排気配管との連通を遮断した状態で、第1真空ポンプユニットを運転することにより、真空チャンバの排気を行うように構成したことを特徴とする真空排気システム。 - 複数の真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、
前記複数の真空チャンバに1対1で対応して設けられ、それぞれ開閉バルブを介して接続された複数の第1真空ポンプユニットと、
前記複数の真空チャンバに開閉バルブを介して接続された1台の第2真空ポンプユニットとを備え、
前記1台の第2真空ポンプユニットで複数の真空チャンバを排気するように構成し、
前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を少なくとも一つの前記第1真空ポンプユニットの吸気側に接続し、他方を排気配管に接続したことを特徴とする真空排気システム。 - 真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、
前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第1真空ポンプユニットと、
前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第2真空ポンプユニットとを備え、
前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの吸気側に接続し、他方を排気配管に接続し、
前記第1真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の内径は、前記第2真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の内径と比べて大きく設定されていることを特徴とする真空排気システム。 - 真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、
前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第1真空ポンプユニットと、
前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第2真空ポンプユニットとを備え、
前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの吸気側に接続し、他方を排気配管に接続し、
前記第1真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の長さは、前記第2真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の長さと比べて短く設定されていることを特徴とする真空排気システム。 - 真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、
前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第1真空ポンプユニットと、
前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第2真空ポンプユニットとを備え、
前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの吸気側に接続し、他方を排気配管に接続し、
前記真空チャンバ内のガスを前記第2真空ポンプユニットで排気した後に、前記第1真空ポンプユニットで排気することを特徴とする真空排気システム。 - 真空チャンバ内のガスを排気する真空排気システムにおいて、
前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第1真空ポンプユニットと、
前記真空チャンバに開閉バルブを介して接続された第2真空ポンプユニットとを備え、
前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの吸気側に接続し、他方を排気配管に接続し、
前記第1真空ポンプユニットは直列に接続された2つの真空ポンプを含み、前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの排気側ポンプの吸気口に接続し、他方を排気配管に接続したことを特徴とする真空排気システム。 - 前記第1真空ポンプユニットは直列に接続された2つの真空ポンプを含み、前記第2真空ポンプユニットの排気側を分岐させ、一方を前記第1真空ポンプユニットの排気側ポンプの吸気口に接続し、他方を排気配管に接続したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の真空排気システム。
- 前記第1真空ポンプユニットおよび前記第2真空ポンプユニットは、二軸容積型ドライ真空ポンプからなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の真空排気システム。
- 前記第2真空ポンプユニットの内部圧縮比は、1〜3であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の真空排気システム。
- 前記第1真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の内径は、前記第2真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の内径と比べて大きく設定されていることを特徴とする請求項1、2、4乃至9のいずれか1項に記載の真空排気システム。
- 前記第1真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の長さは、前記第2真空ポンプユニットと前記真空チャンバとを接続する配管の長さと比べて短く設定されていることを特徴とする請求項1乃至3、5乃至10のいずれか1項に記載の真空排気システム。
- 前記真空チャンバ内のガスを前記第2真空ポンプユニットで排気した後に、前記第1真空ポンプユニットで排気することを特徴とする請求項1乃至4、6乃至11のいずれか1項に記載の真空排気システム。
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