JP5951176B2 - ドレッシング材 - Google Patents

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Description

本発明は、創傷部などに適用されるドレッシング材に関する。
身体の創傷部などの患部には、例えば入浴や家事の際の湯水から患部を保護することなどを目的として、ドレッシング材(手当用品)が貼付されることがある。ドレッシング材は、一般に、基材と、基材の片面に形成された粘着層と、粘着層を覆う剥離紙とを備えて構成されている。
このようなドレッシング材の基材には、柔軟であり、貼付後には皮膚に良好に順応して違和感が生じにくいことから、薄いポリウレタンフィルムなどが使用されている。
ところが、このように柔軟で薄い基材は、剛性が不十分であるため、粘着層の表面(粘着面)から剥離紙を剥離した際に、粘着面同士が合着するなどしやすく、貼付時の取扱性に劣る。そこで、基材の粘着層が形成されていない方の面に、剛性のあるキャリアフィルムを剥離可能に積層することが提案されている。
このようにキャリアフィルムを備えたドレッシング材を皮膚に貼付する際には、剥離紙を剥離して露出した粘着面を皮膚に貼付した後、基材からキャリアフィルムを剥離する。このような手順で貼付すると、皮膚への貼付時にはキャリアフィルムがドレッシング材に未だ積層した状態であるため、ドレッシング材の剛性はキャリアフィルムにより維持されており、粘着面同士の合着は起こりにくく、貼付時の取扱性に優れる。
しかし、基材からキャリアフィルムを剥離する場合、キャリアフィルムのみを剥離しようとして、ドレッシング材全体を皮膚から剥がしてしまうことがあった。このような問題を回避するために、キャリアフィルムの一部を外方に延出させてタブとし、このタブを起点としてキャリアフィルムを剥離しやすくすることも提案されているが、このようなドレッシング材の場合でも、上述の問題を充分に回避することは困難であった。また、このようにタブを形成した場合、このドレッシング材を一枚ずつ個包装しようとすると、タブの分だけ包装用の袋を大きくする必要があり、製造面、コスト面でも問題が生じた。
そこで、キャリアフィルムの幅方向の中央に、長さ方向に沿う溝状の除去部を形成し、この除去部によりキャリアフィルムを2片に分断した形態のドレッシング材が提案されている(特許文献1参照。)。
このようなドレッシング材によれば、除去部を起点にして、2片のキャリアフィルムをそれぞれ中央の除去部から外側に向けて容易に剥離することができる。そのため、キャリアフィルムのみを剥離しようとしてドレッシング材全体を皮膚から剥がしてしまうことを防止できる。また、タブは不要であるため、個包装する場合に、包装用の袋を大きくする必要もない。
特開2009−142328号公報
しかしながら、キャリアフィルムに除去部を形成した場合、新たな課題が生じた。すなわち、ドレッシング材を皮膚へ貼付するに際して、ドレッシング材から剥離紙を剥離すると、剥離紙が剥離されたドレッシング材における除去部に対応する部分には、柔軟で薄く剛性のない基材とそれに付随した粘着層とが存在するだけとなり、その部分に皺がよったり、その部分からドレッシング材が折れたりしやすく、貼付時の取扱性が低下するという問題が生じた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、キャリアフィルムを剥離しやすく、皮膚への貼付時の取扱性にも優れるドレッシング材の提供を課題とする。
本発明のドレッシング材は、皮膚に順応するフィルム基材の一面側に粘着層を介して剥離紙が積層し、他面側に前記フィルム基材と剥離可能にキャリアフィルムが積層したドレッシング材であって、前記キャリアフィルムには、該キャリアフィルムを分断する分断部が形成されているとともに、前記分断部を少なくとも覆う支持フィルムが前記フィルム基材とは反対側に設けられていることを特徴とする。
前記粘着層と前記剥離紙との間には、パッドが配置されていてもよい。
本発明のドレッシング材によれば、キャリアフィルムを剥離しやすく、皮膚への貼付時の取扱性にも優れる。
第1実施形態例のドレッシング材の一例を示す斜視図である。 図1のドレッシング材のA−A’線に沿う断面図である。 図1のドレッシング材の製造方法を説明する断面図である。 第1実施形態例のドレッシング材について、他の例を示す斜視図である。 第1実施形態例のドレッシング材の使用方法(貼付方法)を説明する断面図である。 第2実施形態例のドレッシング材の一例を示す斜視図である。 図6のドレッシング材のB−B’線に沿う断面図である。 第2実施形態例のドレッシング材について、他の例を示す斜視図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
[第1実施形態例]
図1は、本発明の第1実施形態例である帯状のドレッシング材がロール状に巻き取られた状態を示す斜視図、図2は、図1のドレッシング材のA−A’線(幅方向)に沿う断面図である。
この例のドレッシング材10Aは、入浴や家事の際の湯水から患部を保護することなどを目的として皮膚に貼付される、いわゆる絆創膏であって、ハサミなどの切断具で必要な長さに切って使用される。この例のドレッシング材10Aは、皮膚に順応するフィルム基材11を有し、その一面側に粘着層12を介して剥離紙13が積層している。また、フィルム基材11の他面側には、フィルム基材11と剥離可能にキャリアフィルム14が積層している。図1中、符号20は紙製のロール芯である。
フィルム基材11には、皮膚に貼付した際に皮膚に順応する材質、厚みのものが使用される。この例では、柔軟性、伸度に優れ、皮膚に良好に順応するとともに、患部の蒸れを防止する透湿性を備えている点から、厚みが10〜120μmのポリウレタンフィルムが使用されている。
フィルム基材に好適なその他の材質としては、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられ、材質にもよるが、好適な厚みは10〜30μm程度である。
フィルム基材11の一面側に形成された粘着層12は、皮膚への刺激が少なく、好ましくは耐水性の高い粘着剤から形成される。
粘着剤としては、例えばアクリル系樹脂、天然ゴム、水系高分子エマルジョン、熱可塑性ゴム、ポリウレタン、ポリアクリルエステルコポリマー等を主成分とするものが使用できる。粘着層12の材質や厚みは、皮膚の発汗や動き等によって容易に剥離せず、かつ、皮膚から剥離するときに皮膚を傷めない粘着力を有するように調整される。例えば、好適な具体例としては、アクリル酸共重合体などのアクリル系樹脂で形成された厚み10〜40μmの粘着層が挙げられる。
なお、粘着剤の他に、消炎、鎮痛作用を有する成分などを粘着層12に含有させ、ドレッシング材10Aを湿布材としてもよい。
粘着層12の粘着面には、剥離紙13が積層している。剥離紙13としては、例えば、シリコーン処理されたクラフト紙、グラシン紙、シリコーン処理されたポリエチレンをラミネートしたクラフト紙、シリコーン処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等、医療用として使用可能なものを適宜採用できる。
この例の剥離紙13は、ドレッシング材10Aの幅方向の中央で重なり合う、帯状の2枚の剥離紙、すなわち第1の剥離紙13aおよび第2の剥離紙13bからなっている。そして、第1の剥離紙13aの幅方向の中央側の側端部は、長さ方向に形成された折線に沿って外方に折り曲げられ、この折り曲げられた部分の上に、第2の剥離紙13bの中央側の側端部が延出し、重なっている。これにより、各剥離紙13a、13bは、中央側のそれぞれの側端部を起点として、容易に剥離できるようになっている。
なお、剥離紙は、粘着層12を覆うものである限り1枚からなるものでもよい。また、この例のように2枚からなる場合でも、その具体的な構成は特に限定されない。
フィルム基材11の他面側には、ドレッシング材10A全体としての剛性を高め、貼付時の取扱性を良好にするなどの目的で、フィルム基材11と剥離可能に積層、密着したキャリアフィルム14が設けられている。
キャリアフィルム14は、ドレッシング材10Aを皮膚へ貼付した後に、ドレッシング材10Aから剥離されるものである。そのため、フィルム基材11とキャリアフィルム14との剥離強度は、皮膚への貼付前には運搬の衝撃や振動などによって剥離せず、かつ、皮膚への貼付後にはフィルム基材11から手で容易に剥離できるように調整される。
フィルム基材11とキャリアフィルム14との剥離強度は、フィルム基材11の材質とキャリアフィルム14の材質との組み合わせにより調整できる。この例では、フィルム基材11にはポリウレタンを採用し、キャリアフィルム14にはポリエチレンを採用している。そして、ポリウレタンとポリエチレンとの共押出により、フィルム基材11とキャリアフィルム14とが擬似接着し、剥離可能に積層、密着した積層体を製造し、これをドレッシング材10Aに用いている。フィルム基材11にポリウレタンを用いる場合には、キャリアフィルム14の材質としては、ポリエチレンなどのポリオレフィンの他、ポリエステルが好ましく使用できる。
フィルム基材11とキャリアフィルム14とを剥離可能に積層する方法としては、上述のような共押出の他、ラミネート、コーティング、蒸着などが挙げられる。
キャリアフィルム14の厚みは、ドレッシング材10Aに求められる剛性などに応じて決定され、その材質にもよるが、例えば、40〜90μmの範囲が好適である。
また、この例のキャリアフィルム14は全体として、フィルム基材11と同じ幅で、幅方向にずれがないようにフィルム基材11に積層しているが、フィルム基材11よりも若干大きな幅で形成され、その分、フィルム基材11よりも両側方(幅方向)に延出するものであってもよい。このように延出した各部分を把持部とし、剥離紙を剥離した後にはこの部分を把持することによって、剥離紙の剥離により露出した粘着層に触れることなく、ドレッシング材を皮膚に貼付することができる。
この例のキャリアフィルム14には、長さ方向に沿う直線状のスリット(分断部)15が幅方向の中央に形成されている。これにより、キャリアフィルム14が幅方向に2片(キャリアフィルム14a,14b)に分断され、スリット15を起点として、各キャリアフィルム14a,14bをそれぞれ容易に剥離できるようになっている。この例のスリット15は、一定の幅で形成され、また、キャリアフィルム14の一方の面から他方の面へと貫通している。スリット15の幅は、0.1〜20mmの範囲とされている。
また、この例では、キャリアフィルム14には、表示フィルム16a、16bが図示略の粘着剤により粘着されている。表示フィルム16a、16bは、使用者に対して、キャリアフィルム14にはスリット15が形成されていることを示し、このスリット15を起点としてキャリアフィルム14を剥離することを促すためのものである。表示フィルム16a、16bは、2片の細い帯状の透明なフィルムなどからなり、この例ではスリット15の位置を明示するための複数の矢印が印刷されて構成されている。そして、各表示フィルム16a、16bは、キャリアフィルム14の一面(フィルム基材11が存在していない側の面)上に、スリット15を塞がず、その両脇に沿うように、それぞれ延設されている。
なお、表示フィルム16a、16bを設ける代わりに、キャリアフィルム14に矢印などの印刷を直接施してもよい。
そして、このドレッシング材10Aにおいては、キャリアフィルム14の一面側に、スリット15を少なくとも覆うように、長さ方向に沿う帯状の支持フィルム17が粘着層18により粘着、積層している。
この例では、支持フィルム17の幅は、スリット15の幅よりも大きく、キャリアフィルム14の幅よりも小さく形成され、スリット15を閉塞するように設けられている。より具体的には、支持フィルム17の両側端部が各キャリアフィルム14a、14bの幅方向の中央に位置するような幅の支持フィルム17が設けられている。
なお、この例のドレッシング材10Aは、キャリアフィルム14に表示フィルム16a、16bが設けられた構成であるため、支持フィルム17は、表示フィルム16a、16bを介してキャリアフィルム14に重ねられ、スリット15を閉塞する形態となっている。
このように支持フィルム17を設けることによって、ドレッシング材10Aを皮膚に貼付する際の取扱性を高めることができる。
すなわち、仮に、支持フィルム17が設けられていない場合、ドレッシング材10Aを皮膚へ貼付しようとして、ドレッシング材10Aから剥離紙13a、13bを剥離すると、スリット15に対応する部分には、柔軟で剛性のないフィルム基材11とこれに付随した粘着層12とが存在するのみとなるため、この部分のフィルム基材11に皺がよったり、折れ曲がって粘着面同士が合着したりして、貼付時の取扱性に劣る。これに対して、支持フィルム17をスリット15上に設けることによって、この部分を支持、補強することができ、剥離紙13a、13bの剥離後に生じやすい上述の皺や折れ曲がり、粘着面同士の合着などを防止することができる。支持フィルム17は、キャリアフィルム14と同じく、ドレッシング材10Aを皮膚へ貼付した後に、ドレッシング材10Aから剥離される。
支持フィルム17の材質としては、例えば紙類、不織布や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリカボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンなどの樹脂を例示できる。
支持フィルム17の厚みは30μm以上が好ましく、より好ましくは80μm以上である。このような範囲未満であると、上述した皺や折れ曲がりを十分には防止できず、また、支持フィルム17を剥離しにくくなる可能性がある。また、支持フィルム17の厚みが大きくなりすぎると、上述した皺や折れ曲がりを防止できても、支持フィルム17の剛性が過度に大きくなって、貼付時の取扱性や皮膚への追従性が低下する可能性がある。また、支持フィルム17のコストも増加する。このような観点からは、支持フィルム17の厚みの上限は、好ましくは150μmである。
また、支持フィルム17は、引張強度が20〜300N/10mmであることが好ましく、より好ましくは60〜150N/10mmである。引張強度が高いフィルムは柔軟性に劣り、引張強度が低いフィルムは伸びやすい傾向にあるが、引張強度がこの範囲内であれば、柔軟性が適度で貼付時の取扱性や皮膚への追従性も良好に維持でき、また、支持フィルム17を剥がす際に伸びにくく、剥離性が劣ることもない。
なお、引張強度の測定は、JIS Z 0237に準拠している。
粘着層18の形成には、例えばアクリル系樹脂、天然ゴム、水系高分子エマルジョン、熱可塑性ゴム、ポリウレタン、ポリアクリルエステルコポリマー等を主成分とする公知の粘着剤を使用できる。
また、粘着層18の粘着力は、0.1〜1.5N/10mmの範囲に調整されることが好ましく、より好ましくは0.3〜0.5N/10mmである。このような範囲であると、支持フィルム17を良好に粘着、積層でき、かつ、剥離時には支持フィルム17を円滑に剥離することができる。
この例のドレッシング材10Aは、例えば次のようにして製造できる。
まず、共押出により、図3(a)に示すように、フィルム基材11と、フィルム基材11の他面側に剥離可能に積層したキャリアフィルム14からなる帯状の積層体30を製造する。ついで、図3(b)に示すように、フィルム基材11のキャリアフィルム14と接していない面側(一面側)に、例えば粘着剤と水系または溶剤系の溶媒を含む粘着層形成液を塗布して粘着層12を形成し、その上に帯状の剥離紙13a、13bを順次設ける。一方、キャリアフィルム14におけるフィルム基材11が設けられていない側に、予め矢印などが印刷された帯状の表示フィルム形成用フィルム16’を図示略の粘着剤を介して粘着し、図示の積層体40を得る。この際、キャリアフィルム14の幅方向の中央と、表示フィルム形成用フィルム16’の幅方向の中央とが一致するように、キャリアフィルム14に表示フィルム形成用フィルム16’を重ねる。
ついで、図3(c)に示すように、積層体40に対して、表示フィルム形成用フィルム16’側から、キャリアフィルム14とフィルム基材11とのほぼ界面に到達する深さで、互いの間隔が0.1〜20mmの範囲である一対の平行な切断線L、Lを幅方向の中央に長さ方向に沿って形成する。そして、一対の切断線L、Lに挟まれた部分を筋状に剥ぎ取ることによって、図3(d)に示すように、キャリアフィルム14に幅0.1〜20mmのスリット15を形成するとともに、表示フィルム形成用フィルム16’を2片の表示フィルム16a、16bに分割する。
ついで、図示は略すが、スリット15を覆うように、帯状の支持フィルム17を粘着層18を介して設けた後、剥離紙13a、13b側を内側にしてロール芯20に巻き取ることにより、図1の例のドレッシング材10Aを製造することができる。
なお、図4に示すように、予め所定の長さに切り離された枚葉タイプのドレッシング材10A’を製造する場合には、帯状の支持フィルム17を粘着層18を介して設けた後にロール芯20に巻き取らずに、そのまま所定の長さに切断したり、抜き型で打ち抜いたりしていく方法が好適に採用される。このように予め所定の長さに切り離されたドレッシング材10A’の場合、例えば1枚ずつ個包装されるなどして流通する。
このようなドレッシング材10A、10A’は、次のようにして使用される。
まず、図1のようにロール状に巻き取られた帯状のドレッシング材10Aの場合には、これを患部の大きさに合わせて適当な長さに切断し、図4のような枚葉タイプのドレッシング材10A’とする。ついで、各剥離紙13a、13bのうち、第2の剥離紙13bを中央側に延出している側端部を起点として剥離し、粘着層12の粘着面の約半分を露出させ、露出した粘着面を皮膚に密着させる。ついで、残りの第1の剥離紙13aを外方に折り曲げられた中央側の側端部を起点として剥離して、残りの粘着面を露出させ、露出した粘着面を皮膚に密着させ、貼付する。なお、両方の剥離紙13a、13bを剥離してから、皮膚へ貼付してもよい。
このように皮膚への貼付後、図5(a)に示すように、支持フィルム17の幅方向のいずれかの側端部を起点として支持フィルム17を剥離する。すると、支持フィルム17の粘着層18に表示フィルム16a、16bを介して粘着しているキャリアフィルムのうちの一方14aが、支持フィルム17の剥離に同伴されて、表示フィルム16aとともにフィルム基材11から剥離される。その後、図5(b)に示すように、残りの一方のキャリアフィルム14bについて、そのスリット15側の側端部を掴み、そこを起点として表示フィルム16bごと剥離する。
これにより、支持フィルム17やキャリアフィルム14が剥離され、フィルム基材11のみが粘着層12を介して皮膚に貼付した状態となる。
なお、支持フィルム17を剥離した際に、キャリアフィルム14a、14bは必ずしも同伴して剥がれなくてもよい。その場合には、支持フィルム17の剥離後、スリット15側の側端部を起点として、キャリアフィルム14a、14bを表示フィルム16a、16bごと順次剥離すればよい。
このようなドレッシング材10A、10A’は、フィルム基材11に密着し、剥離可能なキャリアフィルム14を備えているため、フィルム基材11が薄く柔軟であっても、貼付時の取扱性に優れる。また、キャリアフィルム14には、キャリアフィルム14を分断するスリット15が形成されているため、スリット15を起点としてキャリアフィルム14を容易に剥がすことができる。
そして、スリット15には、スリット15を少なくとも覆う支持フィルム17が設けられ、この支持フィルム17は、ドレッシング材10A、10A’の皮膚への貼付後に剥離される。そのため、貼付に際して剥離紙13a、13bを剥離した後であっても、支持フィルム17により、スリット15に対応する部分のフィルム基材11と粘着層12とを支持、補強することができる。よって、貼付時において、スリット15に対応する部分のフィルム基材11に皺がよったり、折れ曲がって粘着面同士が合着したりすることを防止でき、貼付時の取扱性を向上させることができる。
以上の例では、キャリアフィルム14を分断する分断部として、幅方向の中央に形成された幅0.1〜20mmの直線状のスリット15を例示したが、キャリアフィルム14を間隔を設けて分断し、そこを起点としてキャリアフィルム14を剥離することができるものであればよく、直線状でなくてもよい。また、その形成位置は、この例のように幅方向の中央に限定されず、幅方向のいずれか一方側に偏った位置でもあってもよい。
また、支持フィルムの形状、大きさも、分断部を覆うように、適宜決定することができる。ただし、支持フィルムの幅が大きすぎると、剛性の大きな支持フィルムに覆われる範囲が大きくなりすぎ、貼付時の取扱性や皮膚への追従性が低下する可能性があるし、支持フィルムのコストも増加する。一方、幅が小さすぎると、スリットに対応する部分を充分に支持、補強できない可能性がある。このような観点からは、支持フィルム17の幅は、スリット15の幅が0.1〜20mmである場合には、25〜50mmの範囲で形成されることが好ましい。
[第2実施形態例]
図6は、本発明の第2実施形態例である帯状のドレッシング材がロール状に巻き取られた状態を示す斜視図、図7は、図6のドレッシング材のB−B’線(幅方向)に沿う断面図である。図中、第1実施形態例のドレッシング材10Aと同じ要素については、同じ符号を用いている。
この例のドレッシング材10Bは、粘着層12と剥離紙13との間、すなわち、粘着層12の粘着面に、創の保護、体液の吸収、湿潤環境の維持、治癒の促進、疼痛の軽減などの目的で、ガーゼ、不織布、コットン、スポンジ、キチン、アルギン酸塩、シリコーンゴムなどのパッド材や、自粘着タイプのパッド材(例えば、ポリウレタンフォーム、ハイドロコロイド、ハイドロゲル、ハイドロポリマー、シリコーンゲル、水性ゲルなど。)などからなる略四角形のパッド19が長さ方向に沿って複数、間欠的に配置されている点で、第1実施形態例と異なる。具体的には、各パッド19は、幅方向の中央において、長さ方向に所定の間隔で配置されている。このドレッシング材10Bは、パッド19間の略中央において切り離して使用される。なお、図6において、表示フィルムに印刷された矢印の図示は略している。
このようなドレッシング材10Bを製造する際には、まず、第1実施形態例のドレッシング材10Aに類似した積層体を製造する。具体的には、剥離紙13a、13bの代わりに、1枚で粘着面全面を覆う形態の剥離紙を暫定的に設けた点だけがドレッシング材10Aとは異なる積層体を製造し、これを一旦巻き取る。
ついで、この積層体から、暫定的に設けられた剥離紙を連続的に剥離していき、露出した粘着面上に、所定の間隔でパッド19を配置していく。
その後、第1実施形態例のドレッシング材10Aが備えているものと同様の剥離紙13a、13bをパッド19上に順次積層し、剥離紙13a、13b側を内側にしてロール芯20に巻き取ることにより、パッド19を備えた第2実施形態例のドレッシング材10Bを製造することができる。
なお、この例の場合にも、図8に示すような枚葉タイプのドレッシング材10B’を製造する場合には、ロール芯20に巻き取らずに、パッド19間で切断したり、1枚のパッド19が中央に位置するように抜き型で打ち抜いたりしていく方法が好適に採用される。
このようにパッド19を備えたドレッシング材10B、10B’の製造工程には、上述のとおり、パッド19を配置するにあたって、暫定的に設けられている剥離紙を剥離し、粘着面を露出させていく工程が存在する。このように暫定的に設けられた剥離紙を剥離する工程を実施する場合に、仮に支持フィルム17が設けられていないと、スリット15に対応する部分には、柔軟で剛性のないフィルム基材11とこれに付随した粘着層12とが存在するのみとなる。その結果、パッド19を配置する際において、この部分のフィルム基材11には、製造工程に起因したテンションが集中しやすいことと相まって、皺がよりやすい。このような皺は外観不良となり、ドレッシング材10B、10B’の商品価値を低下させる。これに対して、支持フィルム17がスリット15上に既に設けられていると、パッド19を粘着面に配置するに際して、暫定的に設けられた剥離紙を剥離した場合でも、スリット15に対応する部分は支持フィルム17により支持されているため、上述した皺の形成を抑制して、外観の良好なドレッシング材10B、10B’を製造することができる。
そして、このようなドレッシング材10B、10B’を使用する際、図6のようにロール状に巻き取られた形態のものの場合には、パッド19とパッド19との間を切断して、図8に示すような1枚のパッド19を中央に備え、周縁部分にはパッドが存在しないドレッシング材10B’の形態とし、第1実施形態例のドレッシング材10A、10A’の場合と同様の手順で、皮膚に貼付する。
第2実施形態例のドレッシング材10B、10Bにおいても、支持フィルム17がスリット15に対応する部分に設けられているため、貼付時に剥離紙13a、13bを剥離しても、スリット15に対応する部分を支持フィルム17で支持して補強することができる。よって、貼付時にスリット15に対応する部分のフィルム基材11に皺がよったり、折れ曲がって粘着面同士が合着したりすることを防止でき、貼付時の取扱性を向上させることができる。なお、第2実施形態例のドレッシング材10B、10Bはパッド19を具備し、このパッド19により剛性が付与されているため、第1実施形態例のドレッシング材10A、10A’に比べると、スリット15に対応する部分に皺は生じにくい。しかしながら、パッド19が存在しない周縁部分においては、スリット15に対応する部分にはやはり皺が生じやすい。よって、この例のドレッシング材10B、10Bの場合にも、このように支持フィルム17を備えることによって、貼付時の皺、取扱性をも向上させることができる。
10A,10A’,10B,10B’ ドレッシング材
11 フィルム基材
12 粘着層
13 剥離紙
14 キャリアフィルム
15 スリット(分断部)
17 支持フィルム
19 パッド

Claims (5)

  1. 皮膚に順応するフィルム基材の一面側に粘着層を介して剥離紙が積層し、他面側に前記フィルム基材と剥離可能にキャリアフィルムが積層したドレッシング材であって、
    前記キャリアフィルムには、該キャリアフィルムを間隔を設けて分断する分断部が形成されているとともに、前記分断部を少なくとも覆う支持フィルムが前記フィルム基材とは反対側に設けられており、
    前記支持フィルムは、前記分断部全体を一体で覆い、粘着層を介して、分断された両キャリアフィルムに貼着されており、
    前記剥離紙が、前記キャリアフィルムと同じ方向に分断された2枚の剥離紙からなることを特徴とするドレッシング材。
  2. 前記粘着層と前記剥離紙との間には、パッドが配置されていることを特徴とする請求項1のドレッシング材。
  3. 前記支持フィルムの厚みが、30〜150μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のドレッシング材。
  4. 前記分断部を起点として前記キャリアフィルムを剥離することを促すための2片の表示フィルムが、前記キャリアフィルムと前記支持フィルムとの間に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のドレッシング材。
  5. 前記フィルム基材と前記キャリアフィルムとは擬似接着していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のドレッシング材。
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