JP5950838B2 - 粘着テープ - Google Patents
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Description
そこで粘着力を小さくし、チップが破損しないような粘着力でワークの固定・保持がおこなわれるようになってきたが、ワークの周縁部では、所望のチップサイズよりも小さな不良チップができ、その粘着面積(粘着テープに接触する面積)が小さく個々の不良チップの保持力が弱いため、チップ飛びの発生を十分に防止できないという問題が発生している。
ワークが貼り付けられる粘着剤層と、
前記粘着剤層を支持する基材フィルムとを備え、
前記粘着剤層には、前記ワークの周縁部に対応する第1の領域と、前記ワークからチップが形成される部位に対応する第2の領域と、粘着テープを固定するための固定部材が配置される部位に対応する第3の領域とがあり、
前記第1の領域の粘着力を(A)と、前記第2の領域の粘着力を(B)と、前記第3の領域の粘着力を(C)とした場合に、各領域の粘着力が式(1−2)の条件を満たしていることを特徴とする粘着テープが提供される。
(A)>(C)≧(B) … (1−2)
前記第1の領域、前記第2の領域および前記第3の領域の各領域の「粘着力」とは、粘着テープをシリコンミラーウエハに貼合した場合に、当該粘着テープを、50mm/minの速度、90度の角度をもってウエハから引き剥がした際の粘着力をいう。
ワークが貼り付けられる接着剤層と、
前記接着剤層下に形成された粘着剤層と、
前記接着剤層および前記粘着剤層を支持する基材フィルムとを備え、
前記粘着剤層には、前記接着剤層を介し、前記ワークの周縁部に対応する第1の領域と、前記ワークからチップが形成される部位に対応する第2の領域と、粘着テープを固定するための固定部材が配置される部位に対応する第3の領域とがあり、
前記第1の領域の前記接着剤層に対する粘着力を(D)と、前記第2の領域の前記接着剤層に対する粘着力を(E)と、前記第3の領域の粘着力を(C)とした場合に、各領域の粘着力が式(2−2)の条件を満たしていることを特徴とする粘着テープが提供される。
(D)>(C)≧(E) … (2−2)
図1(a),図1(b)に示すとおり、粘着テープ1は長尺状を呈しており、保管時においてロール状に巻回され、使用時においてそのロール体から繰り出されるようになっている。
粘着テープ1は主に基材フィルム10と粘着剤層20とで構成されている。粘着テープ1は粘着剤層20が基材フィルム10上に形成され、粘着剤層20が基材フィルム10で支持された構成を有している。
基材フィルム10の構成材料として選択し得るポリマーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のエンジニアリングプラスチック、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
基材フィルム10はこれらの群から選ばれる2種以上の材料が混合されたものでもよく、これらが単層または複層化されたものでもよい。
基材フィルム10の厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、好ましくは50〜200μmである。
粘着剤層20の構成材料は、特に制限されるものではなく、放射線硬化型の粘着剤であってもよいし、非放射線硬化型の粘着剤であってもよい。前者は放射線の照射量により粘着力の制御が容易であり、後者は放射線照射を許さないデバイスに使用可能であることから、粘着剤は用途に応じて適宜選択される。
放射線としては、たとえば紫外線が使用される。
放射線硬化型の粘着剤は、放射線重合性成分を含有している。
放射線重合性成分としては、放射線照射によって3次元網状化しうるものであれば特に制限は無く、たとえば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、ペンテニルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、オリゴエステルアクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルトルエン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、1,3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、1,2−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、トリス(β−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリアクリレート、イソシアネート化合物、ウレタン(メタ)アクリレート化合物、ジアミン及びイソシアネート化合物、尿素メタクリレート化合物、側鎖にエチレン性不飽和基を有する放射線重合性共重合体が挙げられる。
他にも、放射線重合性成分として、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と多価イソシアナート化合物(たとえば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナートなど)を反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレートなど)を反応させて得られるウレタンアクリレート系オリゴマーが挙げられる。
これらの放射線重合性化合物は単独で使用されてもよいし、2種類以上が組み合わされて使用されてもよい。
粘着剤層20の厚さは特に制限されるものではないが、通常5〜50μmであり、好ましくは7〜20μmである。
強粘着領域21は、図1(b)に示すとおり、4角形状を呈していてもよい。
強粘着領域21の形状はこれに貼り付けられるワーク(被加工物)に応じて選択される。たとえば、図2(a)に示すとおり、ワークの対象が円形状のウエハ30である場合は、強粘着領域21の形状としてドーナツ状が選択される。他方、図2(b)に示すとおり、ワークの対象が直方体状の半導体パッケージ31である場合には、強粘着領域21の形状として4角形状が選択される。
図3(a),図3(b)の粘着テープ1は、リングフレーム60の形状に対応するラベル部1aと、ラベル部1aの外周を囲む周辺部1bとで構成された形状を呈し、これら部位が剥離フィルム2で支持・保護されている。強粘着領域21、内部領域24および外部領域26はラベル部1aに形成されている。
かかる粘着テープ1を使用する場合には、剥離フィルム2からラベル部1aを剥離し、ワークに貼付けて使用される。周辺部1bは剥離フィルム2と共に除去される。
本実施形態では特に、ウエハ30をワークとした例について説明している。
本実施形態では、内部領域24、外部領域26および支持部23は上記放射線重合性成分を含有する同じ放射線硬化型の粘着剤で一体に構成されている。
強粘着部22は内部領域24および外部領域26とは別体で構成され、強粘着部22を含む強粘着領域21は粘着力が内部領域24および外部領域26より局所的に高くなっている。
強粘着部22は、非放射線硬化型の粘着剤で構成することが好ましい。強粘着部22を、非放射線硬化型の粘着剤で構成すれば、放射線照射の影響を受けることなく常に強粘着力を保持させることができる。
非放射線硬化型の粘着剤としては、特に限定されるものではなく、粘着剤に使用される公知の塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を使用することができる。
強粘着部22を構成する粘着剤は高凝集力を有することが好ましい。
粘着剤の凝集力を高めるには、たとえば、その粘着剤全体の質量平均分子量を10万以上にすればよい。
「質量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により標準ポリスチレンによる検量線を用いて測定したものとする。
使用機器 :高速液体クロマトグラフィーLC-6A[株式会社島津製作所製、商品名]
カラム :Shodex K2002、Shodex K2003[株式会社島津製作所製、商品名]
溶離液 :クロロホルム
測定温度 :45℃
流量 :2.8ml/min
RI検出器:RID-10A
「光透過率」とは、測定装置として島津製作所製分光光度計 UV3101PCを使用し、測定波長領域を400〜1000nmとした場合の波長650nmでの透過率である。
光透過率を変化させる方法としては、強粘着部22の粘着剤を着色してもよいし、強粘着部22の粘着剤を相分離させてもよいし、強粘着部22の厚みを厚くしてもよい。これらのなかでは、粘着剤を着色する方法が好ましく、かかる方法によれば、粘着剤の粘着力への影響が少なくかつ光透過率を大きく変化させることができ、強粘着領域21を光学センサで容易に判別することができる。
着色方法としては、着色剤として染料を用いる方法や、着色剤として顔料を粘着剤に分散添加する方法などが用いられる。
粘着剤には、非相溶なポリマーや微粒子、紫外線反射剤などが添加されてもよい。
粘着剤中への分散性の点から、有機系染料を用いるのが好ましい。
なお、着色剤は1種類のみで単体で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
強粘着部22の粘着剤中の着色剤の添加量は、特に限定されないが、強粘着部22を構成する材料全体に対し、通常0.01〜5質量%であり、好ましくは0.05〜2質量%であり、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。着色剤の添加量が上記範囲内であれば、粘着力への影響が小さく、また顔料の分散性が良好である。
粘着剤に添加可能な紫外線反射剤としては、酸化アルミナ、酸化ベリリウム、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、クロム、鉛、錫、亜鉛、パラジウム、半田等の金属、又は合金類等のフィラーが挙げられる。
強粘着部22の幅はウエハ30のサイズなどに起因するが、現実的には1〜20mmであり、好ましくは2〜15mmであり、さらに好ましくは5〜10mmである。
図5に示すとおり、ウエハ30を粘着剤層20に貼り付けた状態では、強粘着部22の内縁部22aはウエハ30の側縁部30aの内側に配置され、強粘着部22の外縁部22bはウエハ30の側縁部30aの外側に配置される。
ウエハ30の周縁部には強粘着領域21が対応(対向)し、ウエハ30からチップが製造される部位には内部領域24が対応するようになっている。
強粘着部22は一定の高さを有するが、その高さは5μm程度と非常に低く、ウエハ30を貼り付けた状態でもウエハ30の周縁部にはほとんど段差は形成されない(形成されたとしてもその段差は無視できる程度のものである。)。
強粘着領域21(強粘着部22)の粘着力を(A)と、内部領域24の粘着力を(B)とした場合に、各領域の粘着力は式(1−1)の条件を満たしている。
(A)>(B) … (1−1)
現実的には、強粘着領域21の粘着力は、内部領域24の粘着力より0.1N/25mm以上大きいのが好ましい。
外部領域26の粘着力を(C)とした場合、その粘着力は(A),(B)との関係において式(1−2)の条件を満たしている。
(A)>(C)≧(B) … (1−2)
リングフレーム60は粘着テープ1を固定するための固定部材の一例である。
当該固定部材には、リングフレーム60そのものでなくてもこれと同様の機能や作用を有する部材が含まれる。
強粘着領域21、内部領域24および外部領域26の各領域の「粘着力」とは、粘着テープ1をシリコンミラーウエハに貼合した場合に、かかる粘着テープ1を、50mm/minの速度、90度の角度をもってウエハから引き剥がした際の粘着力をいう。
その後、ウエハ30の裏面34に対してバックグラインド処理(研削処理)を施し、ウエハ30を肉薄にする。かかる工程では、ウエハ30の肉薄化に伴い、ウエハ30の強度が低下しクラックやウエハ30自体に反りなどが発生しうるため、サポートプレート50によりこのような現象を抑制している。
かかる状態では、ウエハ30を介して、粘着剤層20の強粘着部22と接着剤層40の周縁部42とが対向し、粘着剤層20の内部領域24と接着剤層40の中央部44とが対向する。
周縁部42の接着力を(a)と、中央部44の接着力を(b)とした場合、各部の接着力は(A),(B)との関係において式(1−3)の条件を満たしている。
(A)>(a)≧(B)≧(b) … (1−3)
リングフレーム60は内径がウエハ30の外径より大きく設計されている。粘着テープ1をリングフレーム60で固定した状態では、リングフレーム60とウエハ30との間にわずかに間隙が形成される。
強粘着部22は外径がリングフレーム60の内径より小さく設計されている。
図8に示すとおり、粘着テープ1をリングフレーム60で固定した状態では、強粘着部22の外縁部22bはリングフレーム60の内縁部60aの内側に配置され、リングフレーム60は粘着剤層20の外部領域26に貼り付けられる。
他方、チップ36の製造に伴い、チップ36の外側(ウエハ30の周縁部)には、電子部品を構成しえない不良チップ38も形成される。
不良チップ38が形成される領域幅(ウエハ30の側縁部30aと、チップ36が製造される部位の最も外側の位置との間の距離)は一般的に2〜3mm程度であるため、かかる場合には、強粘着部22の内縁部22aがウエハ30の側縁部30aより5mm程度内側に配置されるように、強粘着部22を設計するのがよい。
もちろん、強粘着部22の幅は適宜変更可能であり、内縁部22aがさらに内側に配置され、チップ36であっても不良チップ38として強粘着部22に粘着され回収されてもよい。強粘着部22の外縁部22bがさらに外側に配置され、外縁部22bがリングフレーム60の内縁部60aと一致してもよい。
その後、粘着剤層20に放射線を照射し、内部領域24の粘着力を低下させ、図10に示すとおり、チップ36を、突上げピン72で突き上げて吸着コレット74で吸着する。これによりチップ36がピックアップされる。
内部領域24および外部領域26の粘着力に関し、粘着テープ1のエキスパンド前の状態では各領域の粘着力は基本的に同じであり、式(1−2)において(C)=(B)である。そして粘着テープ1のエキスパンド後において、内部領域24に対する放射線の照射量を外部領域26より多くして内部領域24の粘着力を外部領域26の粘着力より低くすれば、チップ36のピックアップ性が向上する。かかる場合に、式(1−2)において(C)>(B)の条件が満たされる。
さらに、式(1−1)のとおり、強粘着領域21の粘着力が内部領域24の粘着力より大きいため、ウエハ30をダイシングする際にも(図7および図8参照)、ウエハ30の周縁部に形成される不良チップ38のチップ飛びを防止することができる。粘着テープ1をエキスパンドする際にも(図9参照)、不良チップ38を強粘着部22に粘着させたまま維持でき、かかる場合にも不良チップ38のチップ飛びを防止することができる。
強粘着部22を、内部領域24および外部領域26と別体で構成するのに代えて、図11(a)に示すとおり、内部領域24および外部領域26と一体に構成してもよい。
かかる場合でも、図11(b)に示すとおり、ウエハ30を粘着剤層20に貼り付けた状態では、強粘着部22の内縁部22aはウエハ30の側縁部30aの内側に配置され、強粘着部22の外縁部22bはウエハ30の側縁部30aの外側に配置される。粘着テープ1をリングフレーム60で固定した状態では、強粘着部22の外縁部22bはリングフレーム60の内縁部60aの内側に配置され、リングフレーム60は粘着剤層20の外部領域26に貼り付けられる。
本変形例では、強粘着部22は、内部領域24および外部領域26と同じ材料で構成され、放射線の照射量がマスキングなどにより制御され、ウエハ30に対する粘着力が内部領域24および外部領域26より局所的に高くされる。放射線の照射量の制御に代えて、強粘着部22を内部領域24および外部領域26より厚くして、強粘着部22の粘着力を内部領域24および外部領域26より局所的に高くしてもよい。
以上の本変形例によっても、サポートプレート50を引き剥がす際に、ウエハ30が粘着テープ1から剥離するのを防止することができ、ウエハ30をダイシングする際やウエハ30をエキスパンドする際にも、不良チップ38のチップ飛びを防止することができる。
第2の実施形態は主に第1の実施形態と下記の点で異なっており、それ以外の構成や作用などは第1の実施形態と同様となっている。
接着剤層100は粘着剤層20と密着しており、チップ36のピックアップ時においてチップ36に付着した状態で粘着剤層20から剥離される。
接着剤層100に用いられる材料は、特に限定されるものでは無く、接着剤に使用される公知のポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコンオリゴマー系等を使用することができる。
図12(b)に示すとおり、接着剤層100は直径がウエハ30の直径より大きく、強粘着部22の外径より小さく設計されている。
接着剤層100の側縁部100aは、ウエハ30との関係において側縁部30aの外側に配置され、強粘着部22との関係では内縁部22aの外側に配置され、外縁部22bの内側に配置される。
強粘着領域21(強粘着部22)の接着剤層100に対する粘着力を(D)と、内部領域24の接着剤層100に対する粘着力を(E)とした場合に、各領域の粘着力は式(2−1)の条件を満たしている。
(D)>(E) … (2−1)
強粘着領域21および内部領域24の接着剤層100に対する粘着力は、(C)との関係において式(2−2)の条件を満たしている。
(D)>(C)≧(E) … (2−2)
また、上記のとおり、強粘着部22は一定の高さを有するが、その高さは5μm程度と非常に低く、接着剤層100を形成した状態でも接着剤層100の周縁部にはほとんど段差は形成されない(形成されたとしてもその段差は無視できる程度のものである。)。
さらに、本実施形態では、強粘着部22は接着剤層100およびウエハ30の両周縁部と重複する必要があり、強粘着部22の幅は5〜30mmであり、好ましくは20mm程度である。
強粘着領域21および内部領域24の接着剤層100に対する粘着力は、(a),(b)との関係において式(2−3)の条件を満たしている。
(D)>(a)>(E)≧(b) … (2−3)
したがって、かかる場合も、サポートプレート50を引き剥がすとき、ウエハ30が粘着テープ1から剥離するのが防止される。
本変形例でも、強粘着部22を、内部領域24および外部領域26と別体で構成するのに代えて、図13(a)に示すとおり、内部領域24および外部領域26と一体に構成してもよい。
かかる場合でも、図13(b)に示すとおり、接着剤層100の側縁部100aは、ウエハ30との関係において側縁部30aの外側に配置され、強粘着部22との関係では内縁部22aの外側に配置され、外縁部22bの内側に配置される。
以上の本変形例によっても、不良チップ38のチップ飛びに加え、接着剤層100の切断片の飛散をも防止することができる。
1a ラベル部
1b 周辺部
10 基材フィルム
20 粘着剤層
21 強粘着領域
22 強粘着部
22a 内縁部
22b 外縁部
23 支持部
24 内部領域
26 外部領域
30 ウエハ
30a 側縁部
31 半導体パッケージ
32 表面
34 裏面
36 チップ
38 不良チップ
40 接着剤層
42 周縁部
44 中央部
50 サポートプレート
60 リングフレーム
60a 内縁部
70 突上げ部材
72 突上げピン
74 吸着コレット
100 接着剤層
100a 側縁部
Claims (8)
- ワークが貼り付けられる粘着剤層と、
前記粘着剤層を支持する基材フィルムとを備え、
前記粘着剤層には、前記ワークの周縁部に対応する第1の領域と、前記ワークからチップが形成される部位に対応する第2の領域と、粘着テープを固定するための固定部材が配置される部位に対応する第3の領域とがあり、
前記第1の領域の粘着力を(A)と、前記第2の領域の粘着力を(B)と、前記第3の領域の粘着力を(C)とした場合に、各領域の粘着力が式(1−2)の条件を満たしていることを特徴とする粘着テープ。
(A)>(C)≧(B) … (1−2) - 請求項1に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の領域の光透過率が、その他の領域とは異なっていることを特徴とする粘着テープ。 - 請求項1または2に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の領域が、その他の領域とは別体で構成されていることを特徴とする粘着テープ。 - 請求項1または2に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の領域が、その他の領域と一体に構成されていることを特徴とする粘着テープ。 - ワークが貼り付けられる接着剤層と、
前記接着剤層下に形成された粘着剤層と、
前記接着剤層および前記粘着剤層を支持する基材フィルムとを備え、
前記粘着剤層には、前記接着剤層を介し、前記ワークの周縁部に対応する第1の領域と、前記ワークからチップが形成される部位に対応する第2の領域と、粘着テープを固定するための固定部材が配置される部位に対応する第3の領域とがあり、
前記第1の領域の前記接着剤層に対する粘着力を(D)と、前記第2の領域の前記接着剤層に対する粘着力を(E)と、前記第3の領域の粘着力を(C)とした場合に、各領域の粘着力が式(2−2)の条件を満たしていることを特徴とする粘着テープ。
(D)>(C)≧(E) … (2−2) - 請求項5に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の領域の光透過率が、その他の領域とは異なっていることを特徴とする粘着テープ。 - 請求項5または6に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の領域が、その他の領域とは別体で構成されていることを特徴とする粘着テープ。 - 請求項5または6に記載の粘着テープにおいて、
前記第1の領域が、その他の領域と一体に構成されていることを特徴とする粘着テープ。
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