JP5764600B2 - 半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープおよび半導体ウェハの加工方法 - Google Patents
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Description
上記のような方法では、粘着剤と半導体ウェハ表面が強く密着することからテープ剥離時に粘着剤が凝集破壊して半導体ウェハ表面に粘着剤の一部が残る糊残りといわれる現象が発生するおそれがある。糊残りが発生すると、半導体ウェハ表面の集積回路等を汚染し後工程でのワイヤーボンディングや電気的接続において不具合を引き起こす原因となり得る。
〔1〕基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなる半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープであって、
(a)該基材を構成する樹脂が、少なくとも酢酸ビニルから得られる繰返し単位を有する樹脂であり、該樹脂の酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%であり、かつ、JIS K 7210に基づくメルトマスフローレイト(MFR)が1.0〜2.9g/10分であり、
(b)前記粘着剤層を設けた面とは反対側の基材面における、JIS Z 0237に準拠した85℃での加熱プローブタック力が1.1〜11.2kPaである、ことを特徴とする半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔2〕前記半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープのJIS Z 0237に基づく粘着力が、0.9〜2.0N/25mmであることを特徴とする〔1〕に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔3〕前記基材が、単一の樹脂で構成してなることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔4〕加工対象である半導体ウェハの、表面に形成された段差が、40μm以下であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔5〕半導体ウェハと半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープにより、半導体ウェハの裏面を研削加工する工程を含む半導体ウェハの加工方法であって、該半導体ウェハが、表面に形成された段差が40μm以下であり、該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが、基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなり、該基材を構成する樹脂が、少なくとも酢酸ビニルから得られる繰返し単位を有する樹脂であり、該樹脂の酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%であり、かつ、JIS K 7210に基づくメルトマスフローレイト(MFR)が1.0〜2.9g/10分であり、前記粘着剤層を設けた面とは反対側の基材面における、JIS Z 0237に準拠した85℃での加熱プローブタック力が1.1〜11.2kPaであることを特徴とする半導体ウェハの加工方法。
表面保護用粘着テープに用いられる基材は、樹脂をフィルム状に成形加工したものを用いることができる。本発明で使用する基材は、少なくとも酢酸ビニルから得られる繰返し単位を有する樹脂であり、該酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%である。
少なくとも酢酸ビニルから得られる繰返し単位を有する樹脂は、上記酢酸ビニル成分の含有量を満たせば、どのような樹脂でも構わない。酢酸ビニルと組み合わせる共重合モノマーとしては、例えば、エチレンのようなオレフィンなどが挙げられる。また、2元系共重合体であっても、3元以上の共重合体であっても構わない。また、本発明の上記樹脂は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであっても構わない。
本発明においては、特にエチレン酢酸ビニル共重合体(以下、EVAとも称す)が好ましい。
本発明においては、これらの中でもポリオレフィン樹脂が好ましい。
基材のMFRが上記の範囲である場合には、ロール状に巻かれた上記表面保護用粘着テープをラミネータにセットし、表面保護用粘着テープを繰出して半導体ウェハ表面に貼合する工程で、約150℃に加熱したカッター刃を半導体ウェハ外周部に沿って回転させ、テープを半導体ウェハ形状に切断する際に発生する熱で、上記表面保護用粘着テープの基材が半導体ウェハ側面を覆うように融着することができる。その結果、粘着剤と半導体ウェハの界面を基材で覆うことになりシーページを防ぐことができる。
ここで、加熱プローブタック力は、JIS Z 0237(1995)に準拠し、タッキング試験機を用いて、試験片の基材背面側(粘着剤塗工面と反対側)に、85℃に加熱した円柱状プローブを押し込み、停止荷重で保持後に、引き上げる際の荷重を測定した値である。
このため、作業性をさらに高めるには、加熱プローブタック力を下げて、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの融着を防ぐことが好ましい。
厚さをこの範囲とすることで、表面保護用粘着テープの形態を維持する性質に優れ、しかも取り扱う際の作業性が向上する。なお、厚みを大きくしすぎると、基材の生産性に影響を与え、製造コストの増加につながるおそれがある。
本発明の表面保護用粘着テープで用いられる粘着剤の材料は、特に制限されるものではなく、従来のものを用いることができる。放射線を照射することにより硬化して粘着性が低下し、ウェハから容易に剥離できる性質を持つものでもよい。具体的には(メタ)アクリル酸エステルを構成成分とする単独重合体や、(メタ)アクリル酸エステルを構成成分として有する共重合体、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸エステルを挙げることができる。
このようにして形成される光重合性粘着剤層は、表面保護用粘着テープを半導体ウェハ表面から剥離する前に、基材側から放射線を照射して、表面保護粘着テープの半導体ウェハ表面に対する粘着力を低下させる放射線、好ましくは紫外線を照射することにより、粘着力を初期のから大きく低下させて、容易に被着体から表面保護粘着テープを剥離することができる。
ここで、粘着力は、JIS Z 0237に基づいて測定した値である。
なお、放射線硬化型テープなど剥離のために粘着力を下げることが可能なものについては、研削工程の前、すなわち粘着力低減処理を行う以前の状態で測定したものをいう。
このような粘着力を付与するには、上記の粘着剤層における好ましい構成で達成可能であるが、特に硬化剤の配合量を調整することで、上記の範囲とすることができる。
また、これに加えて、粘着剤の粘着力は、同じ粘着剤であっても、粘着剤層の厚みや基材の種類によっても調整することができる。
本発明の表面保護粘着テープを用いた半導体ウェハの加工方法は、半導体ウェハが、その表面に形成された段差が40μm以下のものに好ましく適用される。
使用する半導体ウェは、半導体ウェハの表面に形成された段差が、10μm〜40μmが好ましい。
より具体的には、先ず、上記表面保護用粘着テープの粘着剤層から剥離フィルムを剥離し、粘着剤層の表面を露出させ、粘着剤層を介して、半導体ウェハの集積回路が組み込まれた側の面に貼着する。次いで、研削機のチャックテーブル等に表面保護粘着テープの基材層を介して半導体ウェハを固定し、半導体ウェハの裏面に対し、研削加工、薬液処理等を行う。研削加工、薬液処理等が終了した後、該表面保護粘着テープを剥離する。
脱イオンを行った純水中に界面活性剤としてアリル基を付加させたポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル化合物およびポリプロピレングリコール化合物を加え、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを加えて加熱しながら攪拌した。次いでメタクリル酸メチルを17質量部、アクリル酸n−ブチルを40質量部、アクリル酸2−エチルヘキシルを41質量部、メタクリル酸グリシジルを2質量部、攪拌溶液に滴下し、さらに攪拌を続け重合を行い、アクリルエマルジョン粘着剤組成物を調製した。
上記において、メタクリル酸メチルの使用量、アクリル酸n−ブチルの使用量、アクリル酸2−エチルヘキシルの使用量、界面活性剤を、アリル基を付加させたポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステルのアンモニウム塩化合物への変更により、粘着剤a、bを調製した。
溶剤中に2−エチルヘキシルアクリレート85質量部、メタクリル酸15質量部を配合し、重合開始剤を加えて加熱攪拌することで、アクリル共重合体を得た。上記で得られたアクリル共重合体100質量部に対し、硬化剤としてイソシアネート化合物及びエポキシ化合物を加え、塗工しやすいよう溶剤にて粘度を調整して粘着剤組成物Cを得た。
上記において、2−エチルヘキシルアクリレート及びメタクリル酸の使用量増減やメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートの使用、ポリイソシアネートやエポキシ化合物の配合部の変更により、c〜gの粘着剤を調製した。
MFRが1.3g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が10.5質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Aを用いて、押出成形機で押出成形することにより厚さ165μmで製膜して基材を得た。この基材上に、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤aを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は1.20N/25mm、基材の粘着剤層を形成した面とは反対の面の85℃での加熱プローブタック力は7.0kPaであった。
(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤bを用いた以外は、実施例1と同様の方法で表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は1.24N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は11.2kPaであった。
MFRが2.5g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が5.5質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを用いて、押出成形により厚さ165μmを製膜して基材を得た。この基材上に、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤cを、乾燥後の厚さが40μmとなるように実施例1と同様に形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は1.88N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は8.0kPaであった。
基材に前記EVA樹脂B、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤dを用いた以外は、実施例1と同様の方法で表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、1.28N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は9.5kPaであった。
基材に前記EVA樹脂B、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤eを用いた以外は、実施例1と同様の方法で表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、1.36N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は9.8kPaであった。
前記EVA樹脂Bと、MFRが2.5g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が19.0質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Eを積層して押出成形により厚さ165μmの基材(樹脂Bの厚み:115μm、樹脂Eの厚み50μm)を製膜した。この基材の樹脂B側上に、前記粘着剤cを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は1.80N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は8.0kPaであった。
前記EVA樹脂Bを用いて、押出成形により厚さ100μmを製膜して基材を得たこの基材上に、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤fを、乾燥後の厚さが30μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、0.60N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は8.0kPaであった。
MFRが2.5g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Hを用いて、押出成形により厚さ100μmを製膜して基材を得たこの基材上に、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤cを、乾燥後の厚さが30μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、1.90N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は5.9kPaであった。
MFRが2.9g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が1.9質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Iを用いて、押出成形により厚さ100μmを製膜して基材を得たこの基材上に、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤cを、乾燥後の厚さが30μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、1.90N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は1.1kPaであった。
MFRが1.0g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が10.5質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Kを用いて、押出成形により厚さ100μmを製膜して基材を得たこの基材上に、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤cを、乾燥後の厚さが30μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、1.80N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は6.5kPaであった。
MFRが3.0g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が9.5質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Cを用いて、押出成形により厚さ165μmを製膜して基材を得た。この基材上に、前記(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤dを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は0.57N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は18.6kPaであった。
MFRが9.0g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が10.0質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Dを基材に用いた以外は、比較例1と同様にして表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、0.55N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は23.6kPaであった。
前記(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤cを用いた以外は、比較例1と同様の方法で、表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、1.76N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は18.6kPaであった。
MFRが2.5g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が19質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Eを用いて、押出成形により厚さ165μmを製膜して基材を得た。この基材上に、前記(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤eを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、0.88N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は185.5kPaであった。
MFRが3.1g/10分であるLDPE樹脂Gを用いて、押出成形により厚さ165μmを製膜して基材を得た。この基材上に、(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤gを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は0.68N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は0.9kPaであった。
前記EVA樹脂DとMFRが5.5g/10分であるHDPE樹脂Fを積層して押出成形により厚さ165μmの基材(樹脂Dの厚み:115μm、樹脂Fの厚み50μm)を製膜した。この基材の樹脂D側上に、前記(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤gを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、0.65N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は7.7kPaであった。
前記EVA樹脂Dと前記LDPE樹脂Gを積層して押出成形により厚さ165μmを製膜して基材(樹脂Dの厚み:115μm、樹脂Gの厚み50μm)を得た。この基材の樹脂D側上に、前記(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤gを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は、0.65N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は0.8kPaであった。
MFRが3.0g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が9.0質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Jを用いて、押出成形により厚さ165μmを製膜して基材を得た。この基材上に、前記(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤cを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は1.85N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は13.0kPaであった。
MFRが2.1g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が1.7質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Lを用いて、押出成形により厚さ165μmを製膜して基材を得た。この基材上に、前記(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤cを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は1.78N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は0.9kPaであった。
MFRが0.8g/10分で、酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Mを用いて、押出成形により厚さ165μmを製膜して基材を得た。この基材上に、前記(メタ)アクリル酸共重合体を主成分とする粘着剤cを、乾燥後の厚さが40μmとなるように形成して表面保護用粘着テープを得た。このテープの粘着力は1.82N/25mm、基材の上記の加熱プローブタック力は8.5kPaであった。
上記実施例1〜10と比較例1〜10で得られた各表面保護用粘着テープについて、以下の試験を行い、その性能を評価し、下記表1、2に示す結果を得た。
JIS Z 0237(1995)に準拠し、タッキング試験機(商品名:TACII、レスカ製)を用いて、温度23℃、湿度50%RHの条件下で試験片の基材背面側(粘着剤塗工面と反対側)に、85℃に加熱した3mmφ円柱状プローブを30mm/分の速度で押し込み、停止荷重100gで1秒間保持後に600mm/分の速度で引き上げる際の荷重を測定し、その値を加熱プローブタック力とした。なお、下記表1、2では、単にタック力と記載した。
MFRは、JIS K 7210に基づく方法で測定し、その値をMFRとした。試験温度:190℃、試験荷重:21.18Nである。
JIS Z 0237に基づき、#280の耐水研磨紙で均一に水研ぎした後、水洗・脱脂したSUS 304 鋼板を用い、研磨後1時間放置してから試験板の表面に2kgの荷重のゴムローラを3往復させて試験片を貼合し、さらに1時間放置して剥離時の荷重を求め、その値を粘着力とした。剥離角度は180度、引張速さ300mm/分である。
表面の全面にわたって幅50μm、深さ30μmの溝が5mm間隔で形成された直径8インチのシリコンウェハの、溝を形成した面にラミネータ(商品名:DR−8500II、日東電工製)を用いて表面保護用粘着テープを貼合した。表面保護用粘着テープが貼合された半導体ウェハを、グラインダー(商品名:DGP8760、DISCO製)で50μmまで裏面研削を行い、研削後の半導体ウェハ外周部から溝への切削水の浸入を調査した。浸入が見られなかったものを○、浸入が見られたものを×とした。
半導体ウェハを50μmまで研削した後、インラインウェハマウンター(商品名:DFM−2700、リンテック製)でチャックテーブルを85℃に加熱してリングフレームとダイシングダイボンドシート(ダイシングダイアタッチフィルム)を貼合した。貼合後、マウンター内の機構(アーム)により、チャックテーブルから表面保護用粘着テープが剥離できたものを○、剥離できなかったものを×とした。
半導体ウェハを50μmまで研削した後、インラインウェハマウンター(商品名:DFM−2700、リンテック製)でヒートシールテープを熱融着し、表面保護粘着テープを剥離できたものを○、剥離できなかったものを×とした。
なお、下記表1、2には、ヒートシール性と記載した。
上述の研削において、8インチ径のシリコンベアウェハを50μmの厚さまで研削した際、表面保護用粘着テープ付きの半導体ウェハが反ることにより発生した凸側を下にして、表面保護用粘着テープ付きの半導体ウェハを水平な台に静置した。該半導体ウェハの両端の反りを測定し、その平均値を半導体ウェハの反りとした。その反りが30mm以上を×、25mm以上30mm未満を△、25mm未満を○とした。
Claims (5)
- 基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなる半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープであって、
(a)該基材を構成する樹脂が、少なくとも酢酸ビニルから得られる繰返し単位を有する樹脂であり、該樹脂の酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%であり、かつ、JIS K 7210に基づくメルトマスフローレイト(MFR)が1.0〜2.9g/10分であり、
(b)前記粘着剤層を設けた面とは反対側の基材面における、JIS Z 0237に準拠した85℃での加熱プローブタック力が1.1〜11.2kPaである、ことを特徴とする半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。 - 前記半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープのJIS Z 0237に基づく粘着力が、0.9〜2.0N/25mmであることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
- 前記基材が、単一の樹脂で構成してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
- 加工対象である半導体ウェハの、表面に形成された段差が、40μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
- 半導体ウェハと半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープにより、半導体ウェハの裏面を研削加工する工程を含む半導体ウェハの加工方法であって、該半導体ウェハが、表面に形成された段差が40μm以下であり、該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが、基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなり、該基材を構成する樹脂が、少なくとも酢酸ビニルから得られる繰返し単位を有する樹脂であり、該樹脂の酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%であり、かつ、JIS K 7210に基づくメルトマスフローレイト(MFR)が1.0〜2.9g/10分であり、前記粘着剤層を設けた面とは反対側の基材面における、JIS Z 0237に準拠した85℃での加熱プローブタック力が1.1〜11.2kPaであることを特徴とする半導体ウェハの加工方法。
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