JP5863873B2 - 半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープおよび半導体ウェハの研削加工方法 - Google Patents

半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープおよび半導体ウェハの研削加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体デバイスの加工に用いられる半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ、特に、半導体ウェハの裏面研削時に用いるのに好適な半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープおよびそれを用いた半導体ウェハの加工方法に関するものである。
半導体ウェハの加工工程において裏面研削・研磨は、半導体ウェハ表面にパターンを形成した後、半導体ウェハ裏面を所定の厚さにするために行われる。その際、研削時の応力等に対する半導体ウェハ表面の保護や、研削加工を容易にする目的で、半導体ウェハ表面に半導体加工用表面保護粘着テープを貼り合わせ、その状態で半導体ウェハ裏面が研削される。半導体加工用表面保護粘着テープとしては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン基材樹脂フィルム上に、アクリルポリマーを主成分とした粘着剤層を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
上記半導体ウェハは、裏面研削により所定の厚みまで薄膜化された後、あらかじめ基材上に粘着剤と接着剤(ダイボンド用の接着シート)が積層されたダイシングダイボンドシートが半導体ウェハ裏面(研削面)に貼合されて、リングフレームでダイサーのチャックテーブルに固定され、ダイシングブレードにより切断されるダイシング工程で、半導体ウェハと一括して切断されてチップ化される。その後、複数のチップが積層され、基板・チップ間がワイヤー接続された後に樹脂で封止され製品となるのが一般的である(例えば、特許文献2参照)。上記ダイシングダイボンドシート貼合の際には、半導体ウェハ表面に半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが貼合されたままチャックテーブルに吸着した状態であり、ダイシングダイボンドシート貼合後に半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが剥離される。また、上記ダイシングダイボンドシートを半導体ウェハに密着させるため、ダイシングダイボンドシートの貼合時に、近年ではより高温(約80℃)で加熱をする場合がある。
また、半導体ウェハ表面に貼合される半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープは、貼合識別のために着色されることが一般的である。着色の方法としては、基材フィルムに着色する方法と粘着剤に着色する方法があるが、半導体ウェハへの表面汚染の点から、半導体ウェハに直接接触しない基材フィルムに着色されることが一般的である。
近年の高密度実装技術の進歩に伴い、半導体チップを小型化する必要が生じ、半導体ウェハの薄膜化の進行が著しい。半導体チップの種類によっては、100μm程度まで薄くすることが必要となっている。また、一度の加工によって製造できる半導体チップの数を多くするため、半導体ウェハの直径についても大径化される傾向にある。これまでは直径が5インチや6インチの半導体ウェハが主流だったのに対し、近年では直径8〜12インチの半導体ウェハから半導体チップに加工することが主流となっている。半導体ウェハの直径を大径化することにより一度の加工による収率を高め、製造コストの削減を行っている。
このような半導体ウェハの直径の大径化に伴い、半導体ウェハの形状も変化してきている。直径が5インチや6インチの半導体ウェハが主流だった場合は、半導体ウェハ8にオリフラ(後述の図3参照)と呼ばれる大きな切りかけ7が入っていたのに対して、更なる収率向上のため、8インチ以上の直径の半導体ウェハ5では、ノッチ(後述の図2参照)と呼ばれる小さな切りかけ6を有するものが主流となってきた。しかし、このような変化に伴い、これまで容易だった半導体ウェハの位置の読み取りが困難になってきている。さらに、オリフラを有する半導体ウェハでは、オリフラ7の外側には半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが貼合されないのに対して、ノッチを有する半導体ウェハでは、ノッチ6をカバーして半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護テープが貼合されることになり、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護テープの色がセンサー認識性に大きな影響を及ぼすこととなった。
上述のように、センサー認識性を向上するため、色味の調整を行うなどして対応してきた。しかし、半導体ウェハの薄膜化に伴い更なる問題が発生することとなった。半導体ウェハの薄膜化に伴い半導体ウェハの反りが大きくなり、反りによってノッチがセンサー部分を通過しなくなり、センサー認識不能となることがあった。また、基材面へのダスト付着により、ノッチを検出できないなどの問題も発生することとなってきた。
特開2000−8010号公報 特開2007−53325号公報
本発明は、上記の問題点を解決し、シリコンウェハなどの裏面研削加工工程において、薄膜化研削が必要な半導体ウェハに対して適用してもセンサー認識問題を発生させることなく、かつ貼合視認性および耐熱性を兼ね備えることで、作業性に優れる半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープおよびそれを用いた半導体ウェハの研削加工方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、テープの背面の粗さを特定の範囲とし、かつ特定の波長におけるテープの全光線透過率を特定の範囲とすることで、上記の問題を解決し、貼合視認性を有し、かつセンサー認識エラーを起こさず、作業性を改善できることを見出した。
すなわち、本発明の課題は以下の手段によって達成された。
〔1〕基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなる半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープであって、
該基材の粘着剤層が形成されていない面の表面粗さがRz=0.7〜4.9μmであり、
該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの波長500〜600nmにおける全光線透過率が53〜80%であり、
ミラーウェハの色差(ΔEM)と該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを該ミラーウェハに貼り合わせた状態での色差(ΔET)の差がΔET−ΔEM>6.5であり、
ノッチを有する半導体ウェハの表面に貼り合わせて半導体ウェハの裏面を研削加工する工程で用いられることを特徴とする半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔2〕基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなる半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープであって、
該基材の粘着剤層が形成されていない面全体に、平均表面粗さが均一に施され、かつ該表面粗さがRz=0.7〜4.9μmであり、
該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの波長500〜600nmにおける全光線透過率が53〜80%であり、
ミラーウェハの色差(ΔEM)と該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを該ミラーウェハに貼り合わせた状態での色差(ΔET)の差がΔET−ΔEM>6.5であり、
ノッチを有する半導体ウェハの表面に貼り合わせて半導体ウェハの裏面を研削加工する工程で用いられることを特徴とする半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔3〕前記基材に、フタロシアニン顔料、ナフタロシアニン顔料、インダントロン顔料、インダンスレン顔料およびトリアリールカルボニウム顔料から選択される顔料を含有することを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔4〕前記基材の厚さが、80〜200μmであることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔5〕前記基材が、同じ共重合成分からなる樹脂で構成され、該共重合成分に少なくとも酢酸ビニルが含まれ、該酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔6〕前記基材が単層または複層であって、該基材における粘着剤層が形成されていない側の最外層の基材樹脂の融点が85℃以上であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〔7〕前記粘着剤層の粘着剤が紫外線硬化型粘着剤であることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
〕ノッチを有する半導体ウェハの表面に半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを貼り合わせて半導体ウェハの裏面を研削加工する半導体ウェハの研削加工方法であって、
該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが、基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなるものであって、
該基材の粘着剤層が形成されていない面の表面粗さがRz=0.7〜4.9μmであり、
該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの波長500〜600nmにおける全光線透過率が53〜80%であり、
ミラーウェハの色差(ΔEM)と該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを該ミラーウェハに貼り合わせた状態での色差(ΔET)の差がΔET−ΔEM>6.5であることを特徴とする半導体ウェハの研削加工方法。
〕ノッチを有する半導体ウェハの表面に半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを貼り合わせて半導体ウェハの裏面を研削加工する半導体ウェハの研削加工方法であって、
該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが、基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなるものであって、
該基材の粘着剤層が形成されていない面全体に、平均表面粗さが均一に施され、かつ該表面粗さがRz=0.7〜4.9μmであり、
該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの波長500〜600nmにおける全光線透過率が53〜80%であり、
ミラーウェハの色差(ΔEM)と該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを該ミラーウェハに貼り合わせた状態での色差(ΔET)の差がΔET−ΔEM>6.5であることを特徴とする半導体ウェハの研削加工方法。
10〕前記基材が、同じ共重合成分からなる樹脂で構成され、該共重合成分に少なくとも酢酸ビニルが含まれ、該酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%であることを特徴とする〔〕または〔〕に記載の半導体ウェハの研削加工方法。
本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ(以下、単に表面保護粘着テープとも称す。)は、シリコンウェハの裏面研削加工工程などの半導体ウェハの加工において、貼合視認性を有し、かつノッチを有するシリコンウェハに対してもセンサー認識性を有し、また耐熱性にも優れる。
従ってこの半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを用いることで、半導体ウェハの裏面研削加工の効率を高め、作業性を改善することができる。
本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの一実施形態を示す断面図である。 センサー認識部としてのノッチ6を有する半導体ウェハ5の一例を示す平面図である。 センサー認識部としてのオリフラ7を有する半導体ウェハ8の一例を示す平面図である。
以下に、本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを、図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1に示されるように、本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3は、基材1と、この基材の少なくとも一方の面に設けた粘着剤層2とから構成されている。なお、基材1において、接着剤層2と接する面と反対側の面が、基材の粘着剤層が形成されていない面(背面)11であり、半導体ウェハ4に貼り合わせ状態での最外表面となる面である。
半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3は、図2に示すノッチ6を有する半導体ウェハ5の集積回路が組み込まれた側若しくは電極が形成された側の面(表面)に貼り合わせた状態で、半導体ウェハ5の集積回路が組み込まれていない側若しくは電極が形成されていない側の面(裏面)を研削加工する工程で用いられる。
ここで、本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3は、基材1および粘着剤層2が、使用工程または装置にあわせてあらかじめ所定の形状に切断(プリカット)された形態でもよく、カットされていない長尺のシートをロール状に巻き取った形態でもよい。所定の形状とは、例えば、半導体ウェハ5と同じ直径で、ノッチ6の部分もカバーする円形状が挙げられ、半導体ウェハの集積回路を保護し、半導体ウェハの裏面を研削加工でき、かつ、本発明の効果を損なわない限り、どのような形状でもよい。
なお、特に断りがない限り、「〜」で表される数値範囲においては、前後の数値を含むものとする。
(基材)
本発明に用いられる基材1(以下、基材フィルムとも称す。)の主目的は、半導体ウェハの裏面を研削加工する際の衝撃からの半導体ウェハの保護であって、特に水洗浄等に対する耐水性と加工部品の保持性を有することが重要である。このような基材フィルムとしては、例えば、特開2004−186429号公報に記載のものを挙げることができる。
なお、本発明で使用する基材フィルム1の樹脂としては、通常、粘着テープで用いられるものを使用することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等のエンジニアリングプラスチック、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体等の熱可塑性エラストマーが挙げられ、これらの群から選ばれる樹脂を単層または複層で用いてもよく、これらの群から選ばれる2種以上が混合されたものを単層または複層で用いてもよい。
材1は、粘着剤層2が形成されていない面(背面)11の表面粗さがRz=0.7〜5.0μmである。Rzが0.7μm未満となると、粘着剤の塗工や基材1の製膜時にブロッキングを発生させるため製造できないなどの問題が発生する。一方、Rzが5.0μmを超えると、研削時のダストがテープ背面11に付着してしまい、センサー認識ができなくなってしまう。基材背面11の粗さはRz=1.0〜4.5μmが好ましく、より好ましくはRz=1.0〜3.5μmであり、さらに好ましくはRz=1.0〜2.0μmである。
ただし、本発明では、基材1の上記表面粗さは、Rz=0.7〜4.9μmである。
なお、例えば、基材を製膜する際に使用される冷却ロールの粗さをコントロールすることで、基材背面11の粗さを任意の値にすることができる。加熱によって流動性を得た樹脂は押し出され、その後冷却ロールによって冷やされてフィルム化される。樹脂の冷却には金属ロールやゴムロールが用いられることが多い。例えばゴムロールを用いる場合、剥離性を付与するためシリコンの粒子がゴムに混ぜられ、該シリコン粒子の粒子径を任意に調整することによって、基材背面11の粗さを調整することができる。
また、基材1における粘着剤層2が形成されていない側の最外層の基材樹脂の融点は、チャックテーブルへの融着防止の観点から85℃以上が好ましく、95℃以上がより好ましく、100℃以上がさらに好ましく、110℃以上が特に好ましい。なお、融点の上限値は特に限定されないが、現実的には200℃以下であり、より好ましくは180℃以下である。
ここで、粘着剤層2が形成されていない側の最外層の基材とは、基材1が単層である場合には単層を、基材1が複層である場合には、粘着剤層2から最も離れた位置にある基材層を意味する。
本発明に用いられる基材1は、共重合成分に少なくとも酢酸ビニルが含まれる樹脂が好ましく用いられる。また、該酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%であることが好ましい。酢酸ビニルと組み合わせる共重合成分としては、例えば、エチレンのようなオレフィンなどが挙げられる。また、2元系共重合体であっても、3元以上の共重合体であっても構わない。
また、本発明における共重合体からなる樹脂は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであっても構わない。
本発明においては、特にエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAとも称す。)が好ましい。
基材1の樹脂は、同じ共重合成分からなる樹脂で構成されていても、異なる共重合成分からなる複数の樹脂で積層されていてもよく、複数の樹脂を混合して使用してもよい。本発明では、反りへの影響を考えると、同じ共重合成分からなる樹脂で構成されている基材1が好ましい。
半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを認識・識別するために、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3には、着色用顔料(以下、単に顔料とも称す。)などが配合される。粘着剤に顔料や染料を加えることで着色してもよいが、基材1に顔料を加えることで着色されることが好ましい。
顔料は、青色顔料が好ましく、例えば、フタロシアニン顔料、ナフタロシアニン顔料、インダントロン顔料、インダンスレン顔料、トリアリールカルボニウム顔料が挙げられる。これらのうち、フタロシアニン顔料、ナフタロシアニン顔料が好ましく、フタロシアニン顔料がより好ましく、なかでも銅フタロシアニンブルーが好ましい。
着色用顔料の配合量は、基材1を形成する樹脂100質量部に対し、0.005〜1.0質量部が好ましく、0.01〜0.5質量部がより好ましい。また、同一樹脂であっても複層で押し出すことでフィルム化し、粘着剤層が形成される側のみに顔料を配合することがより好ましい。粘着剤層が形成される側のみに顔料を配合することで、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3が酸などのエッチング液に浸された場合であっても、酸に露出することがないため、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の変色を防ぐことができる。
基材1が異なる共重合成分からなる複数の樹脂で積層されている場合、該共重合成分に少なくとも酢酸ビニルが含まれる樹脂以外の樹脂を使用してもよく、例えば、高密度ポリエチレン(以下、HDPEとも称す。)、低密度ポリエチレン(以下、LDPEとも称す。)などのポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体やエチレン−メタクリル酸共重合体とそれらの金属架橋体(アイオノマー)などのポリオレフィン類が挙げられる。
本発明においては、これらの中でも高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましい。
複数の樹脂が積層された基材1の場合、本発明では、酢酸ビニルが含まれる樹脂を含む層が粘着剤層が形成される側に設けられるのが好ましい。
本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープに用いられる基材1は、JIS K 7210に基づいて測定したメルトマスフローレイト(MFR)が1.0〜2.9g/10分であることが好ましく、より好ましくは1.5〜2.5g/10分であり、さらに好ましくは1.8〜2.3g/10分である。
基材1のMFRが上記の範囲である場合には、ロール状に巻かれた半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3をラミネータにセットし、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を繰出して半導体ウェハ5表面に貼合する工程で、約150℃に加熱したカッター刃を半導体ウェハ5外周部に沿って回転させ、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を半導体ウェハ形状に切断する際に発生する熱で、上記半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の基材1が半導体ウェハ5側面を覆うように融着することができる。その結果、粘着剤層2と半導体ウェハ5の界面を基材1で覆うことになり、シーページを防ぐことができる。
すなわち、MFRが2.9g/10分を超える場合には、基材1の流動性が高くなるため、溶融した基材1を切断するに際し、カッター刃が半導体ウェハ5外周上のある一点に接触する時間は僅かであるため、基材1を構成する樹脂が一度鋭利に切断されて、半導体ウェハ5側面を覆うような融着をしないおそれがある。逆に、1.0g/10分未満では、基材1の流動性が低くなり、半導体ウェハ5の界面をテープで覆うことができないおそれがある。
基材1のMFRを上記範囲にするためには、例えば、樹脂の共重合相手、酢酸ビニル含有量、分子量やその分布の調整、MFRの異なる樹脂の混合、またはこれらの方法を組み合わせることで実現することができる。
本発明で使用する基材1の樹脂には、必要に応じて、安定剤、滑剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、可塑剤、粘着付与剤、柔軟材等を含有することができる。
上記基材1の厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定してよいが、好ましくは80〜200μm、より好ましくは100〜180μmである。
厚さをこの範囲とすることで、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の形態を維持する性質に優れ、しかも取り扱う際の作業性が向上する。なお、厚さを厚くしすぎると、基材1の生産性に影響を与え、製造コストの増加につながるおそれがある。
上記基材1の製造方法は特に限定されないが、カレンダー法、Tダイ押出法、インフレーション法、キャスト法等の従来の射出・押出技術により製造でき、生産性、得られる基材1の厚さ精度等を考慮して適宜選択することができる。
(粘着剤層)
本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3で用いられる粘着剤の材料は、特に制限されるものではなく、従来のものを用いることができる。例えば、放射線を照射することにより硬化して粘着性が低下し、半導体ウェハ5から容易に剥離できる性質を持つものでもよい。具体的には(メタ)アクリル酸エステルを構成成分とする単独重合体や、(メタ)アクリル酸エステルを構成成分として有する共重合体、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸エステルを挙げることができる。
これらの樹脂の質量平均分子量は、20万〜200万が好ましく、30万〜150万がより好ましく、40万〜120万がさらに好ましい。
なお、質量平均分子量は、テトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウォーターズ社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したものである。
(メタ)アクリル酸エステルを構成成分として含む重合体の単量体成分としては、例えば、メチル、エチル、n−プルピル、イソプルピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、ヘキシル、ヘプチル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル、テトラデシル、ステアリル、オクタデシル、およびドデシルなどの炭素数30以下、好ましくは炭素数4〜18の直鎖もしくは分岐のアルキル基を有する(メタ)アルキルアクリレートまたは(メタ)アルキルメタクリレートが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記以外の(メタ)アクリル酸エステル樹脂中の構成成分としては、以下の単量体を含むことができる。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、およびクロトン酸などのカルボキシ基含有モノマー、無水マレイン酸や無水イタコン酸などの酸無水物モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリルおよび(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマー、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸N−ヒドロキシメチルアミド、(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルエステル(例えば、ジメチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート等)、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルフオリン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルが挙げられる。これらのモノマー成分は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、(メタ)アクリル酸エステル樹脂としては、構成成分として、以下の多官能性単量体を含むことができる。例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、およびウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アクリル酸エステルとしては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどを挙げることができる。また、上記のアクリル酸エステルを、例えばメタクリル酸エステルに代えたものなどのメタクリル系ポリマーと硬化剤を用いてなるものも使用することができる。
硬化剤としては、特開2007−146104号公報に記載の硬化剤を使用することができる。例えば、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)トルエン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミンなどの分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートなどのトリレンジイソシアネート(TDI)、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネートなどのキシリレンジイソシアネート(XDI)もしくはジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートなどのジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などの分子中に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物またはTDIのトリメチロールプロパン付加物などのこれらイソシアネート系化合物のプレポリマー、テトラメチロール−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロール−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−(2−メチルアジリジニル)プロピオネートなどの分子中に2個以上のアジリジニル基を有するアジリジン系化合物が挙げられる。
硬化剤の含有量は、所望の粘着力に応じて調整すればよく、樹脂成分100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量部である。
また、粘着剤層2中に光重合性化合物および光重合開始剤を含ませることによって、紫外線を照射することにより硬化し、粘着剤の粘着力を低下させることができる。このような光重合性化合物としては、例えば特開昭60−196956号公報および特開昭60−223139号公報に記載されているような、光照射によって三次元網状化し得る、分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合物が広く用いられる。
具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレートなどが用いられる。
光重合開始剤としては、特開2007−146104号公報または特開2004−186429号公報に記載の光重合開始剤を使用することができる。具体的にはイソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロチオキサントン、ベンジルメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等を使用することができる。これらは1種または2種以上を用いてもよい。光重合開始剤の添加量は、上記樹脂成分100質量部に対して、0.1〜15質量部が好ましく、より好ましくは5〜10質量部である。
また、粘着剤層2として、重合体中に光重合性炭素−炭素二重結合を有する重合体、光重合開始剤、および硬化剤を含む樹脂組成物を用いてなる光重合性粘着剤層を用いることができる。重合体中に炭素−炭素二重結合を有する重合体としては、側鎖に炭素数が4〜12、より好ましくは炭素数8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどの単量体や、共重合性改質単量体1種または2種以上を任意の方法で単独重合または共重合した(メタ)アクリル系重合体が好ましい。
このようにして形成される光重合性粘着剤層は、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を半導体ウェハ5表面から剥離する前に、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の半導体ウェハ5表面に対する粘着力を低下させる放射線、好ましくは紫外線を基材1側から照射することにより、粘着力を初期の粘着力から大きく低下させ、容易に被着体から半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を剥離することができる。
さらに粘着剤には、必要に応じて粘着付与剤、粘着調整剤、界面活性剤、無機化合物フィラー、その他の改質剤等を配合することができる。
本発明において粘着剤層2の厚さは、適用しようとする被着体により適宜設定することができ、特に制限するものではないが、好ましくは10〜60μm、より好ましくは20〜50μmである。なお、粘着剤層2は複数の層が積層された構成であってもよい。
粘着剤層2の厚さを上記範囲に調製することで、生産性に優れ、製造コストの低下につながる。さらには、粘着剤層2の粘着力が必要以上に上昇することがないため、裏面研削後に粘着剤層2を剥離する際に、剥離粘着力の上昇に伴う半導体ウェハ5の破損を引き起こしたり、半導体ウェハ5表面に粘着剤層2に起因する汚染が生じたりすることがない。 また、半導体ウェハ5表面の凹凸に対する密着性に優れ、半導体ウェハ5の裏面を研削加工、薬液処理等する際に水や薬液が浸入して半導体ウェハ5の破損や半導体ウェハ5表面の研削屑や薬液による汚染を生じることもなく、放射線照射後の粘着力の低下も十分であり、粘着剤層2を半導体ウェハ5から剥離する際に半導体ウェハ5を破損することもない。
本発明において、基材の一方の面側に粘着剤層2を設ける際には、上記粘着剤を、ロールコーター、コンマコーター、ダイコーター、メイヤーバーコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター等の既知の方法によって塗布、乾燥して粘着剤層2を形成する方法を用いることができる。この際、塗布した粘着剤層2を環境に起因する汚染等から保護するために、塗布した粘着剤層2の表面に剥離ライナー4(剥離フィルムとも称す。)を貼着することが好ましい。
本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3に使用する剥離フィルムとしては、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂が挙げられる。必要に応じてその表面にシリコーン処理等が施されたものが好ましい。剥離フィルムの厚さは、通常10〜100μmである。好ましくは20〜50μmである。
かかる構成を採用することにより、半導体ウェハ表面への優れた密着性、剥離時の優れた易剥離性を保持し、しかも低汚染性をも兼ね備えた半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得ることができる。すなわち、上述の基材1の一方の面側に粘着剤層2を形成することにより、半導体ウェハ表面に凹凸が存在する場合であっても、半導体ウェハ表面に対する良好な密着性が得られ、半導体ウェハの裏面を研削加工、薬液処理等する際には、研削水、薬液等の浸入が防止され、これらに起因する半導体ウェハの破損、汚染を防止することができる。
また、半導体ウェハ表面から裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を剥離する際には、放射線を照射することにより、粘着剤層2の硬化、収縮により粘着剤層全体の粘着力が十分に低下して、半導体ウェハを破損することなく、良好な作業性で半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を剥離することができる。従って、本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3は、凹凸への優れた密着性と剥離時の易剥離性を保持したまま、低汚染性を同時に達成することができる。
導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の波長500〜600nmにおける全光線透過率は、40〜80%であり、好ましくは50〜80%であり、より好ましくは50〜70%であるが、本発明では、53〜80%である。
波長500〜600nmの全光線透過率が40%未満になるとノッチの検出が困難になりセンサー認識エラーが発生してしまう。また波長500〜600nmの全光線透過率が80%を超えると透明度が高いため、貼合したかどうかの識別が困難になってしまう。
本発明においては、ミラーウェハの色差(ΔEM)と本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を該ミラーウェハに貼り合わせた、テープ貼合ウェハの色差(ΔET)の差は、ΔET−ΔEM>6.5である。ΔET−ΔEMは7.0より大きいことが好ましく、7.8より大きいことがより好ましい。ΔET−ΔEMが6.5以下であると、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3がミラーウェハに貼ってあるかが一目見て分からないため、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の2重貼りなどのエラーが起きる要因となる。なお、ΔET−ΔEMの上限は特に定めるものではないが、好ましくはΔET−ΔEM<30であり、より好ましくはΔET−ΔEM<25であり、さらに好ましくはΔET−ΔEM<20である。
本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの、♯280の研磨紙で磨いたSUS板に対する常温における粘着力は、感圧型粘着剤の場合は0.3〜5.0N/25mmが好ましい。一方、紫外線硬化型粘着剤の場合は紫外線硬化前の粘着力は1.0〜20N/25mmが好ましく、紫外線硬化後の粘着力は0.01〜1.0N/25mmが好ましい。感圧型粘着剤の場合は紫外線硬化型の粘着剤とは異なり、粘着力の大幅な調整が難しいことから、5.0N/25mm以上となると剥離不良や糊残り問題が発生してしまう。一方、0.3N/25mm以下になるとダスト侵入やテープ剥がれの問題が発生し、ウェハ割れを引き起こしてしまう。紫外線硬化型粘着剤の場合、紫外線照射により剥離時の粘着力を任意にコントロールでき、紫外線硬化前と紫外線硬化後で好ましい粘着力の範囲が異なる。
粘着力を上述の範囲に調整することで、研削中に半導体ウェハから半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが剥れることがなく、これによって、シーページや半導体ウェハ割れが改善される。また、研削後の剥離も容易になり、これによって、半導体ウェハ破損や糊残りが改善される。
なお、放射線硬化型テープなど剥離のために粘着力を下げることが可能なものについては、研削加工工程の前、すなわち粘着力低減処理を行う前後の状態で測定した粘着力をいう。
このような粘着力を付与するには、上記の粘着剤層における好ましい構成で達成可能であるが、特に硬化剤の配合量を調整することで、上記の範囲とすることができる。
また、これに加えて、粘着剤の粘着力は、同じ粘着剤であっても、粘着剤層の厚さや基材の種類によっても調整することができる。
本発明により認識できるノッチサイズとしては、例えば、SEMI規格およびJEITA規格で規定されるノッチ深さが1.00mm(許容差+0.25mm、−0.00mm)、ノッチ角度が90°(許容差+5°、−1°)のものが挙げられ、本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを使用することで、オリフラよりもセンサー認識の困難なノッチを有する半導体ウェハに対しても、良好なセンサー認識性の効果を発揮する。
本発明により認識できるノッチを有する半導体ウェハとしては、8インチ、12インチ等のように大径化された半導体ウェハが挙げられる。
(半導体ウェハの研削加工方法)
本発明の半導体ウェハの研削加工方法は、ノッチを有する半導体ウェハの表面に対して、本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを貼り合わせる工程を有する。
半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープは、基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなるものであって、該基材の粘着剤層が形成されていない面の表面粗さがRz=0.7〜5.0μmであり、該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの波長500〜600nmにおける全光線透過率が40〜80%であり、ミラーウェハの色差(ΔEM)と該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを該ミラーウェハに貼り合わせた状態での色差(ΔET)の差がΔET−ΔEM>6.5である。
ただし、本発明では、上記の表面粗さはRz=0.7〜4.9μmであり、上記の全光線透過率は53〜80%である。
半導体ウェハの研削加工方法で使用する本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープは、先に説明した半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの好ましい範囲のものが適用される。
以下、本発明の半導体ウェハの研削加工方法についてより詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
まず、上記半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の粘着剤層2から剥離ライナー4を剥離し、粘着剤層2の表面を露出させ、該粘着剤層2を介して、ノッチを有する半導体ウェハの集積回路が組み込まれた側若しくは電極が形成された側の面(表面)に貼着する。次いで、研削機のチャックテーブル等に、上記半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の基材層1を介して半導体ウェハを固定し、半導体ウェハの集積回路が組み込まれていない側若しくは電極が形成されていない側の面(裏面)を研削加工、薬品処理等を行う。研削加工、薬品処理等が終了した後、該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を剥離する。
ここで、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の半導体ウェハへの貼着操作には、例えば、ラミネータDR8500III(商品名:日東精機(株)社製)の自動テーピング装置を使用することができる。
半導体ウェハの裏面の研削加工操作には、例えば、DGP8760(商品名:ディスコ(株)社製)の装置を使用することができる。
また、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の剥離は、半導体ウェハの裏面を研削加工して薄膜化した後、基材上に粘着剤と接着剤が積層されたダイシングダイボンドシート(ダイシングテープ)の接着面に半導体ウェハの裏面を貼り合わせ、ウェハマウントを行った後に行われる。
ダイシングテープへのウェハマウントおよび半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3の剥離工程には、例えば、RAD−2700F(商品名:リンテック(株)社製)の装置を使用することができる。
ダイシングダイボンドシートへ貼り合わせる際には、高温(約80℃)で加熱することで、ダイシングダイボンドシートを半導体ウェハに密着させたりする。本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3は耐熱性に優れるため、加熱の際にも溶融、変形等の問題なく、表面保護粘着テープとしての機能を果たすことができる。
本発明の半導体ウェハの研削加工方法は、センサー認識性に優れ、貼合視認性および耐熱性にも優れる本発明の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を使用することで、従来の研削加工方法に比べて作業効率が高くなり、作業性が一段と向上する。
以下、本発明を実施例に基づき、より詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂A100質量部に、青色顔料の銅フタロシアニンブルーを5.0質量%含有した酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを0.6質量部ドライブレンドした。押出成形機で押出成形することにより厚さ165μm、背面の表面粗さRz=1.2μmの基材フィルムAを得た。
メタクリル酸を2mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを50mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを30mol%、メチルアクリレートを18mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量80万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)2.0質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが30μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(実施例1においては基材フィルムA)に貼り合せ、厚さ195μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
(実施例2)
酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂A100質量部に、青色顔料の銅フタロシアニンブルーを5.0質量%含有した酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを0.3質量部ドライブレンドした。押出成形機で押出成形することにより厚さ165μm、背面の表面粗さRz=0.7μmの基材フィルムBを得た。
メタクリル酸を1mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを22mol%、ブチルアクリレートを77mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.3質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量30万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが40μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(実施例2においては基材フィルムB)に貼り合せ、厚さ205μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
(実施例3)
酢酸ビニル成分の含有量が10.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂C100質量部に、青色顔料の銅フタロシアニンブルーを5.0質量%含有した酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを0.6質量部ドライブレンドした。押出成形機で押出成形することにより厚さ100μm、背面の表面粗さRz=3.7μmの基材フィルムCを得た。
メタクリル酸を2mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを29mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを69mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量23万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが30μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(実施例3においては基材フィルムC)に貼り合せ、厚さ130μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
(実施例4)
酢酸ビニル成分の含有量が10.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂C100質量部に、青色顔料の銅フタロシアニンブルーを5.0質量%含有した酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを0.8質量部ドライブレンドした。押出成形機で押出成形することにより厚さ100μm、背面の表面粗さRz=4.9μmの基材フィルムDを得た。
メタクリル酸を1mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを22mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを77mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量70万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが30μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(実施例4においては基材フィルムD)に貼り合せ、厚さ130μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
(実施例5)
酢酸ビニル成分の含有量が10.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂C100質量部に、青色顔料の銅フタロシアニンブルーを5.0質量%含有した酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを3.0質量部ドライブレンドした。押出成形機で低密度ポリエチレン(LDPE)とドライブレンドした上記EVA樹脂を押出成形することにより、厚さ比率がLDPE:EVA=1:1である厚さ80μm、背面の表面粗さRz=2.1μmの基材フィルムEを得た。
メタクリル酸を1mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを22mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを77mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量70万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが40μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(実施例5においては基材フィルムE)のEVA側に貼り合せ、厚さ120μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
参考例1
酢酸ビニル成分の含有量が10.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂C100質量部に、青色顔料の銅フタロシアニンブルーを5.0質量%含有した酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを5.0質量部ドライブレンドした。押出成形機で高密度ポリエチレン(HDPE)とドライブレンドした上記EVA樹脂を押出成形することにより、厚さ比率がHDPE:EVA=3:7である厚さ200μm、背面の表面粗さRz=3.2μmの基材フィルムFを得た。
メタクリル酸を1mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを22mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを77mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.3質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量70万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが40μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(参考例1においては基材フィルムF)のEVA側に貼り合せ、厚さ240μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
(比較例1)
メタクリル酸を1mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを22mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを77mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量70万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが42μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(比較例1においては、厚さ38μm、背面の表面粗さRz=0.1μmのテイジンテトロンフィルムG2C(商品名、帝人デュポンフィルム(株)社製))に貼り合せ、厚さ80μmの裏面研削加工用表面保護テープ3を得た。
(比較例2)
低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂を押出成形機で押出成形することにより、厚さ150μm、背面の表面粗さRz=5.8μmの基材フィルムGを得た。
メタクリル酸を1mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを22mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを77mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量70万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが30μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(比較例2においては基材フィルムG)に貼り合せ、厚さ180μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
(比較例3)
低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂100質量部に、青色顔料の銅フタロシアニンブルーを5.0質量%含有した酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを30質量部ドライブレンドした。押出成形機でドライブレンドした樹脂を押出成形することにより、厚さ300μm、背面の表面粗さRz=2.5μmの基材フィルムHを得た。
メタクリル酸を1mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを22mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを77mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量70万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが30μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(比較例3においては基材フィルムH)に貼り合せ、厚さ330μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
(比較例4)
酢酸ビニル成分の含有量が10.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂C100質量部に、青色顔料の銅フタロシアニンブルーを5.0質量%含有した酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを4.0質量部ドライブレンドした。押出成形機で低密度ポリエチレン(LDPE)とドライブレンドした上記EVA樹脂を押出成形することにより、厚さ比率がLDPE:EVA=3:7である厚さ100μm、背面の表面粗さRz=7.1μmの基材フィルムIを得た。
メタクリル酸を1mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを22mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを77mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量70万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが30μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(比較例4においては基材フィルムI)のEVA側に貼り合せ、厚さ130μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
(比較例5)
酢酸ビニル成分の含有量が20.0質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂D100質量部に、青色顔料の銅フタロシアニンブルーを5.0質量%含有した酢酸ビニル成分の含有量が6.0質量%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂Bを0.3質量部ドライブレンドした。押出成形機で押出成形することにより厚さ165μm、背面の表面粗さRz=6.8μmの基材フィルムJを得た。
メタクリル酸を1mol%、2−ヒドロキシエチルアクリレートを22mol%、2−エチルヘキシルアクリレートを77mol%の割合で配合し、総モノマー100質量部に対してアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部添加し、窒素ガス置換した反応容器内にて酢酸エチル溶液中、温度70℃で共重合させることにより、質量平均分子量70万のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液に、ポリマー100質量部に対して、硬化剤としてコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)1.5質量部を配合し、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、図1に示すように、粘着剤層2の厚さが30μmになるように剥離ライナー4上に塗工し、基材フィルム1(比較例5においては基材フィルムJ)に貼り合せ、厚さ195μmの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を得た。
なお、樹脂の質量平均分子量は、テトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウォーターズ社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したものである。
(半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの性能評価)
上記実施例1〜5、参考例1および比較例1〜5で得られた各半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3について、以下の試験を行い、その性能を評価し、下記表1、2に示す結果を得た。
(基材フィルム背面の表面粗さ測定)
基材フィルム背面の表面粗さRzは、JIS B0601に基づき、幅230mmの基材フィルム1の幅方向に見た場合の中心と中心から左右に80mm離れた位置の計3箇所において、測定長さ5mmとして長さ方向および幅方向の2方向について、「ハンディサーフE−30A」(商品名:東京精密(株)社製)を用いて測定し、十点平均粗さRzを求めた値である。
(全光線透過率測定)
実施例、参考例および比較例の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3から剥離ライナー4を剥離し、基材フィルム1面側からの波長500〜600nmにおける全光線透過率を、分光光度計UV3101PC&MPC−3100(商品名、(株)島津製作所製)を使用してN=3で測定し平均値を求めた。
(視認性の評価)
色彩色差計CR−400(商品名:コニカミノルタ(株)社製)を用いて実施例、参考例および比較例の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3から剥離ライナー4を剥離して色差測定を行った。白色校正板を用いて、この白色を基準としたミラーウェハの色差(ΔEM)を測定した。測定したミラーウェハに実施例、参考例および比較例の各半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3から剥離ライナー4を剥離した裏面研削加工用表面保護粘着テープ3をエアーが入らないように貼合し、テープ貼合ウェハの色差(ΔET)を測定した。テープ貼合ウェハの色差(ΔET)とミラーウェハの色差(ΔEM)の差(ΔET−ΔEM)を計算し、以下の基準で評価した。
A:ΔET−ΔEM>6.5のもの
C:ΔET−ΔEM≦6.5のもの
(センサー認識性評価)
剥離ライナー4を剥離した、実施例、参考例および比較例の各半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を、ラミネータDR8500III(商品名:日東精機(株)社製)を用いて、図2のような、ノッチ6を有する8インチシリコンミラーウェハ(信越半導体工業社製、ノッチ深さ1.00mm(許容差+0.25mm、−0.00mm)、ノッチ角度90°(許容差+5°、−1°)の半導体ウェハ)に貼合した。
その後、DGP8760(商品名:ディスコ(株)社製)を用いて、上記半導体ウェハの半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を貼合していない面を厚さ100μmまで研削した。研削後の上記半導体ウェハをRAD−2700F(商品名:リンテック(株)社製)を用いてダイシングテープへのウェハマウントおよび半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護テープ3の剥離を行い、以下の基準で評価した。
A:問題なく剥離できたもの
C:テープマウント時にノッチの検出エラーが発生したもの
(反りの評価)
上記センサー認識性評価と同様にして、剥離ライナー4を剥離した、実施例、参考例および比較例の各半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を、上記と同様のノッチ6を有する8インチシリコンミラーウェハ(半導体ウェハ)に貼合し、該貼合後の各半導体ウェハの半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を貼合していない面を、インライン機構を持つグラインダーDGP8760(商品名:ディスコ(株)社製)を使用して厚さ50μmまでそれぞれ25枚の半導体ウェハの研磨を行い、以下の基準で評価した。
A:25枚の半導体ウェハ全ての反りが10mm未満であったもの
B:半導体ウェハの少なくとも1枚の反りが10mm以上20mm未満であったもの
C:半導体ウェハの少なくとも1枚の反りが20mm以上であったもの
(耐熱性の評価)
上記センサー認識性評価と同様にして、剥離ライナー4を剥離した、実施例、参考例および比較例の各半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ3を、上記と同様のノッチ6を有する8インチシリコンミラーウェハ(半導体ウェハ)に貼合し、該貼合後の各半導体ウェハを、80℃のホットプレート上に半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ面をホットプレートに接触するように置き、3分間放置した。その後、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ背面(基材フィルム側)を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:溶融などが観側されず、加熱前後で変化がなかったもの
C:加熱により背面が溶けるなどの変化が見られたもの
Figure 0005863873
Figure 0005863873
表1および表2で示すように、実施例1〜では視認性(貼合識別性)に問題なく、またセンサー認識のエラーなく薄膜に研削した半導体ウェハをダイシングテープにマウントし、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを剥離でき、また耐熱性にも優れた。一方、比較例1は一見して、半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが貼合されているか分からず視認性に問題があった。また比較例2、4および5は基材背面の表面粗さ(Rz)が粗いため、半導体ウェハの薄膜研削時に大量のシリコンダストが付着してしまい、ノッチの検出ができないエラーが発生した。さらに比較例3は色が濃く、全光線透過率が悪いためノッチの検出ができないエラーが発生した。
1 基材(基材フィルム)
11 基材の粘着剤層が形成されていない面(背面)
2 粘着剤層
3 半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ
4 剥離ライナー
5 半導体ウェハ(シリコンミラーウェハ)
6 ノッチ
7 オリフラ
8 半導体ウェハ(シリコンミラーウェハ)

Claims (10)

  1. 基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなる半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープであって、
    該基材の粘着剤層が形成されていない面の表面粗さがRz=0.7〜4.9μmであり、
    該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの波長500〜600nmにおける全光線透過率が53〜80%であり、
    ミラーウェハの色差(ΔEM)と該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを該ミラーウェハに貼り合わせた状態での色差(ΔET)の差がΔET−ΔEM>6.5であり、
    ノッチを有する半導体ウェハの表面に貼り合わせて半導体ウェハの裏面を研削加工する工程で用いられることを特徴とする半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
  2. 基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなる半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープであって、
    該基材の粘着剤層が形成されていない面全体に、平均表面粗さが均一に施され、かつ該表面粗さがRz=0.7〜4.9μmであり、
    該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの波長500〜600nmにおける全光線透過率が53〜80%であり、
    ミラーウェハの色差(ΔEM)と該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを該ミラーウェハに貼り合わせた状態での色差(ΔET)の差がΔET−ΔEM>6.5であり、
    ノッチを有する半導体ウェハの表面に貼り合わせて半導体ウェハの裏面を研削加工する工程で用いられることを特徴とする半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
  3. 前記基材に、フタロシアニン顔料、ナフタロシアニン顔料、インダントロン顔料、インダンスレン顔料およびトリアリールカルボニウム顔料から選択される顔料を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
  4. 前記基材の厚さが、80〜200μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
  5. 前記基材が、同じ共重合成分からなる樹脂で構成され、該共重合成分に少なくとも酢酸ビニルが含まれ、該酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
  6. 前記基材が単層または複層であって、該基材における粘着剤層が形成されていない側の最外層の基材樹脂の融点が85℃以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
  7. 前記粘着剤層の粘着剤が紫外線硬化型粘着剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープ。
  8. ノッチを有する半導体ウェハの表面に半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを貼り合わせて半導体ウェハの裏面を研削加工する半導体ウェハの研削加工方法であって、
    該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが、基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなるものであって、
    該基材の粘着剤層が形成されていない面の表面粗さがRz=0.7〜4.9μmであり、
    該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの波長500〜600nmにおける全光線透過率が53〜80%であり、
    ミラーウェハの色差(ΔEM)と該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを該ミラーウェハに貼り合わせた状態での色差(ΔET)の差がΔET−ΔEM>6.5であることを特徴とする半導体ウェハの研削加工方法。
  9. ノッチを有する半導体ウェハの表面に半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを貼り合わせて半導体ウェハの裏面を研削加工する半導体ウェハの研削加工方法であって、
    該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープが、基材と、該基材の一方の面側に粘着剤層を設けてなるものであって、
    該基材の粘着剤層が形成されていない面全体に、平均表面粗さが均一に施され、かつ該表面粗さがRz=0.7〜4.9μmであり、
    該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープの波長500〜600nmにおける全光線透過率が53〜80%であり、
    ミラーウェハの色差(ΔEM)と該半導体ウェハの裏面研削加工用表面保護粘着テープを該ミラーウェハに貼り合わせた状態での色差(ΔET)の差がΔET−ΔEM>6.5であることを特徴とする半導体ウェハの研削加工方法。
  10. 前記基材が、同じ共重合成分からなる樹脂で構成され、該共重合成分に少なくとも酢酸ビニルが含まれ、該酢酸ビニル成分の含有量が1.9〜10.5質量%であることを特徴とする請求項またはに記載の半導体ウェハの研削加工方法。
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