JP5950096B2 - 木質板と木質板塗装用塗料 - Google Patents

木質板と木質板塗装用塗料 Download PDF

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本発明は、木質板と木質板塗装用塗料に関し、さらに詳しくは、建材などに用いられる木質板とこれに用いられる木質板塗装用塗料に関する。
近年、高断熱・高気密化住宅が一般的になるに伴い、健康や快適性に対する関心の高さから、室内の空気環境改善ニーズが強まっている。
空気汚染物質には砂塵やハウスダスト、花粉など様々な種類のものが存在する。空気汚染物質の中でも、大きな粒径のものはあまり人体に吸収されることはないが、埃に含まれるダニの糞や死骸、花粉、ペットの毛、フケなどの粒径5μm以下のものは人体に吸収されやすく、悪影響を及ぼすといわれている。
また、埃は粒径が小さいほど浮遊性が高く、人の動きやドアの開閉時などで発生するわずかな風で簡単に舞い上がってしまう。さらに舞い上がった埃は長時間浮遊し続け、その間空気を汚染し続ける。例えば粒径1μmのものは一旦舞い上がると1m落下するのに約9時間もの時間を必要とするといわれている。
床面に存在する埃の量は部屋全体の50%であり、その空間内を人間が歩行した場合、発生する気流によって床上に積もった埃は容易に再浮遊してしまうため、人間が体内へと吸引してしまう可能性は非常に高い。
厚生労働省は、室内の空気環境を快適に保つため、空気汚染物質に対し、環境整備ガイドラインや指針値を設けている。
従来、空気汚染物質による人体への悪影響を低減する技術としては、床材などの建材の表層に、抗アレルゲン作用を持つ物質を添加することなどが提案されている(特許文献1、2)。
一方、顧客が床材に求める大きなニーズとして、防汚処理建材というものがある。それらは建材の表面の塗装膜に対して、撥水材料を複合したり、塗装膜の架橋密度を向上させたりすることで防汚性能を向上するように設計されている。
特開2004−143266号公報 特開2011−025691号公報
しかしながら、防汚性能が高い建材であるほど空気汚染物質が付着しにくいため、汚れの付着が低減されると同時に、表面に付着した細かな埃は再浮遊しやすくなる。
すなわち、建材に対して防汚処理を施すと、人間が吸引する空気質を汚染しやすい状態になってしまうため、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー症状を発症する要因の一つになっていると考えられる。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、粉塵付着性が高く埃などのハウスダストの再浮遊を抑制し、さらに付着した粉塵を一般的な清掃により除去可能な木質板とこれに用いるための木質板塗装用塗料を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の木質板は、板状の木質基材と、この木質基材の表面に設けられ機能層備え、機能層は複数層で形成されており、機能層の表面を構成する層は、電子線硬化型ウレタンアクリレート樹脂と、主鎖または側鎖に重合度が5〜80の範囲内のジメチルシロキサン結合による鎖状構造を有し、この鎖状構造を含む構造の少くとも二つの末端に前記電子線硬化型ウレタンアクリレート樹脂と結合する官能基としてメタクリル基またはアミノ基を有するシリコーン化合物(光硬化型フッ素含有樹脂を除く)を含有する塗料の塗装膜であることを特徴としている。
また、前記塗料におけるシリコーン化合物の含有量は、前記塗料の全量に対して2〜20質量%の範囲内であることが好ましい。
そして、本発明では、前記のような、電子線硬化型ウレタンアクリレート樹脂と、主鎖または側鎖に重合度が5〜80の範囲内のジメチルシロキサン結合による鎖状構造を有し、この鎖状構造を含む構造の少くとも二つの末端に前記電子線硬化型ウレタンアクリレート樹脂と結合する官能基としてメタクリル基またはアミノ基を有するシリコーン化合物(光硬化型フッ素含有樹脂を除く)を含有することを特徴とする木質板塗装用塗料も提供する。
本発明の木質板によれば、粉塵付着性が高く埃などのハウスダストの再浮遊を抑制し、さらに付着した粉塵を一般的な清掃により除去することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の木質板は、木質基材の表面に設けられた単数または複数の機能層において少くとも表面を構成する層を、電子線硬化型樹脂と、これに結合する官能基を少くとも二つの末端に有する重合度5〜80の範囲内のジメチルシロキサン結合による鎖状構造(ジメチルシロキサン骨格)を主鎖または側鎖に有するシリコーン化合物を含有する塗料の塗装膜により構成したことを特徴としている。
なお、ここで、「結合する」とは、反応により化学結合すること、例えばベースとなる電子線硬化型樹脂の硬化反応時などにこのベースとなる電子線硬化型樹脂の反応性官能基と反応して化学結合することを含む。
また、本発明における「電子線硬化型樹脂」における「電子線」は、その定義として紫外線等の「光」とは区別される。
そして、本発明における「シリコーン化合物」は、通称として「シリコーンオイル」と呼ばれるものを含む。シリコーン化合物は、木質板の表面において粉塵付着剤として機能し、このシリコーン化合物を添加することで、木質板の粉塵付着性が向上し、埃の再浮遊を低減することが可能となる。
シリコーン化合物の中でも重合度が5〜80の範囲内のジメチルシロキサン骨格を含む構造の少くとも二つの末端に、電子線硬化型樹脂と結合する官能基を有するものを用いることで、塗装膜の最表面でシリコーン化合物中に含まれるジメチルシロキサン骨格を、塗装膜中で固定化することができる。また、塗料と結合する部位を両末端に持つことで、反応不足による表面への染み出しを低減することが可能となる。そしてまた、ベース樹脂に電子線硬化型樹脂を用いることで、紫外線硬化型樹脂の場合と比較して、より強固に結合させる事が可能となり、シリコーンオイルの表面染み出しをさらに抑制できる。
また、ジメチルシロキサン骨格は撥水性が高く、帯電性があるために粉塵を付着させる効果がある。この所定の長さのジメチルシロキサン骨格が、塗装膜中で固定化されているために、付着した粉塵の除去性が高く、粉塵付着塗装の耐久性も向上させることが可能となる。粉塵を除去する際は、特に水分を含んだ綿や化繊の雑巾やモップを用いることで、一時的に除電させることが可能となり、容易に除去可能となる。一方、一つの末端のみに、電子線硬化型樹脂と結合する官能基を有するシリコーン化合物では、撥水性の向上により帯電性があるために粉塵は付着するものの、塗装膜に対するジメチルシロキサン骨格の方向が定まらないために、帯電方向が固定されず、粉塵付着性が低い。また、その他にも、粉塵がシロキサン骨格中に取り込まれてしまうために、付着した粉塵の除去性が悪い、粉塵付着塗装の耐久性が低いなどといった問題点がある。
シリコーン化合物中のシロキサン重合度としては、数平均重合度として5〜80のものを用いると効果が高い。より好ましくは20〜60のものである。シロキサン重合度が5未満の場合、ベースとなる電子線硬化型樹脂との反応性が高いため、塗装膜中にジメチルシロキサン骨格が埋没してしまう。また、表面に骨格が配された場合においても、骨格が短い為、効果が発現しにくい。他方、シロキサン重合度が80より大きいものは、帯電性が過剰になるため、付着した粉塵の除去性が低下する。また、ポリシロキサンの重合度が80以下であると、反応性の低下が抑制され、塗装膜表面に略平行にジメチルシロキサン骨格などのシロキサン骨格を配合させることができる。
シリコーン化合物の添加率は、塗料全量の2〜20質量%であることが好ましい。より好ましくは5〜15質量%である。添加率が2質量%未満である場合は粉塵付着性が低く、効果が発現しない。20質量%より大きい場合は、塗料にシリコーンオイルを複合させることが困難となり、過剰分が表面へと染み出してしまい、ベタツキが発生しやすい。
シリコーン化合物が結合するベース(基質)としての電子線硬化型樹脂については、例えばウレタンアクリレート樹脂が代表的な、好ましいものとして挙げられる。もちろん本発明の目的、効果を阻害しないものであれば各種であってよい。また、その際の電子線硬化のための電子線強度としては、実際的には経済的にも10kV〜100kVの範囲が目安とされる。電子線の照射エネルギーは、例えば20kGy以上60kGy以下であり、好ましくは25kGy以上40kGy以下である。
ベースとなる電子線硬化型樹脂と結合するシリコーン化合物の官能基は、ベースとなる電子線硬化型樹脂と結合して塗装膜表面への染み出しが少なくなる官能基であれば特に限定されない。
このような官能基としては、電子線硬化型樹脂との反応性が高く、表面への染み出しの少ない官能基であることが好ましい。
例えば、メタクリル基、アミノ基、エポキシ基、ポリエーテル基、またはシラノール基が好ましい。
これらの官能基を用いることで、塗装膜表面への染み出しを有効に抑制することができる。
粘度は、特に限定されないが、200mPa・s/25℃以下が好ましい。粘度をこの範囲内にすると、添加を容易にすることができる。
このような電子線硬化型樹脂と結合する官能基は、例えば、ジメチルシロキサン結合による鎖状構造を主鎖に備える直鎖状のシリコーン化合物の場合にはその両末端に備えている。また、ジメチルシロキサン結合による鎖状構造を側鎖に備える場合には、この側鎖の一端と、主鎖の一端または両端に備えている。
本発明では、以上に説明したようなシリコーン化合物を含有する塗料を板状の木質基材、またはこの木質基材面に予め形成した各種機能層を構成する層の最表面に塗布し、次いで塗料を電子線硬化することで、木質板を得ることができる。また、樹脂シートなどのシートの表面に本発明のシリコーン化合物を含有する塗料を塗布し、次いで塗料を電子線硬化することで塗装膜を形成し、この塗装膜を形成したシートを木質基材に張り付けるようにしてもよい。
木質板としては、例えば、建材を挙げることができ、床材、ドア、収納ユニット、腰壁などの壁材などの内装建材が代表的であるが、その他にも粉塵が付着する建材であれば特に限定されず適用可能である。
木質基材は、建材に従来より用いられているもの、例えばMDF、パーティクルボード、合板、これらの複合基材などを用いることができる。
木質基材は、突板貼りであってもよく、樹脂シートなどのシート貼りであってもよく、無垢材であってもよい。
また、木質基材は、必要に応じて従来より知られている目止処理、着色処理などを予め表面に施すことができる。
このようにして得られる本発明の木質板は、板状の木質基材と、この木質基材の表面に設けられ単一層または複数層から形成された機能層とを備えている。そして、この機能層の表面は、以上説明したとおりの塗装膜として構成されている。
機能層は、このシリコーン化合物を含有する塗装膜の単一層により形成することもできるが、このシリコーン化合物を含有する塗装膜を機能層の表面を構成する層として、その下に別の下の層を有する複数層から形成することもできる。下の層としては、例えば、下塗りの塗料による塗装膜、その上に形成される中塗りの塗料による塗装膜、あるいはシート材による層などが挙げられる。
下塗りの塗料および中塗りの塗料としては、例えば、ウレタンアクリレート樹脂塗料、エポキシアクリレート樹脂塗料、ポリエステルアクリレート樹脂塗料などの紫外線硬化型塗料、アクリル樹脂塗料、フタル酸樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂塗料、2液型ポリウレタン樹脂塗料、湿気硬化型ポリウレタン塗料などの合成樹脂塗料を用いることができる。また、オイルフィニッシュ、合成樹脂ペイントなどの油性塗料や、セラックニス、ニトロセルロースラッカー、漆、柿渋などの天然樹脂塗料を用いることもできる。
下塗りの塗料および中塗りの塗料は、木質基材またはこの木質基材面に予め形成した機能層を構成する層に塗布することができる。塗布方法としては、例えば、ロールコーター、フローコーター、吹き付け法、エアレススプレー法、エアスプレー法、刷毛塗り、コテ塗り、浸漬法、引き上げ法、ノズル法、巻き取り法、流し法、盛り付け、パッチング法、グラビアコート法などを用いることができる。塗布は、自動化により、あるいは手動により行うことができる。また、塗布回数は特に制限はなく、1回でも2回以上でもよい。
下塗りの塗料および中塗りの塗料の塗布量は、木質基材の種類およびその処理方法などにより適宜に調節することができるが、素材感や風合い感を損なわないことなどを考慮すると、固形分換算で合計20〜80g/m2が好ましい。
これらの下塗りの塗料および中塗りの塗料の上に、上塗りの塗料として、ベースとなる電子線硬化型樹脂と、この電子線硬化型樹脂と結合する官能基を両末端に有する重合度5〜80のシリコーン化合物とを含有する前記の塗料を塗布することができる。この上塗りの塗料は、下塗りの塗料および中塗りの塗料と同様の方法で塗布することができ、塗布量は、固形分換算で5〜20g/m2が好ましい。
これらの塗料を塗布した後、電子線を照射することにより塗装膜を硬化することができる。
本発明においては、上記のとおりの最表面の塗装のための木質板塗装用塗料も提供される。前記の電子線硬化型樹脂と前記シリコーン化合物との組成物としてこの塗料が構成されることになる。
(実施例1)
厚み12mm、幅303mm、長さ1818mm、のMDF/合板複合基材の表面にオレフィンシートを複合した、木質フロアを準備した。ロールコーターを用いて、これらに電子線硬化型ウレタンアクリレート(オリゴマー樹脂:荒川化学社製「ビームセット577」ウレタンアクリレートと、反応性モノマー:東亞合成社製「M−220」トリプロピレングリコールジアクリレート、東亞合成社製「M−310」トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレートの混合物)塗装を施した。塗布料は、下塗りが10g/m、中塗りが30g/m、上塗りが10g/mに設定し、塗布後、電子線照射強度を60kVに設定し、速度10m/minで、電子線照射により硬化させた。この際、最表層の上塗り塗装においてのみ、塗料中に二つの末端にアミノ基を有するシリコン化合物であるシリコーンオイルX22−161B(信越化学製)を10重量%添加して塗装を施した。塗装後、粉塵付着性評価、粉塵除去性評価、耐表面染み出し性評価を実施した。
(実施例2)
上塗り塗装に添加するシリコーンオイルの添加量が20質量%である以外は、実施例1と同様に作成し、評価を実施した。
(実施例3)
上塗り塗装に添加するシリコーンオイルの添加量が2質量%である以外は、実施例1と同様に作成し、評価を実施した。
(実施例4)
上塗り塗装に添加するシリコーンオイルに、二つの末端にアミノ基を有するシリコーンオイルX22−161A(信越化学製)を用い、添加率5質量%にした以外は実施例1と同様に作成し、評価を実施した。
(実施例5)
上塗り塗装に添加するシリコーンオイルに、二つの末端にメタクリル基を有するシリコーンオイルX22−164C(信越化学製)を用い、添加率10質量%にした以外は実施例1と同様に作成し、評価を実施した。
(実施例6)
上塗り塗装に添加するシリコーンオイルに、二つの末端にメタクリル基を有するシリコーンオイルX22−161AS(信越化学製)を用い、添加率を1%にした以外は実施例1と同様に作成し、評価を実施した。
(実施例7)
上塗り塗装に添加するシリコーンオイルの添加率を25質量%にした以外は実施例6と同様に作成し、評価を実施した。
(実施例8)
上塗り塗装に添加するシリコーンオイルに、二つの末端にメタクリル基を有するシリコーンオイルX22−164(信越化学製)を用いた以外は実施例1と同様に作成し、評価を実施した。
(比較例1)
上塗り塗装に添加するシリコーンオイルに、一方の末端にカルビノール基を有するシリコーンオイルX22−170BX(信越化学製)を用いた以外は実施例1と同様に作成し、評価を実施した。
(比較例2)
上塗り塗装にシリコーンオイルを添加し、木質フロアに塗布後、紫外線照射強度を300mJ、130mWに設定し、速度3.8cm/sで紫外線により硬化させた以外は、実施例2と同様に作成し、評価を実施した。
(比較例3)
上塗り塗装にシリコーンオイルを添加しないこと以外は実施例1と同様に作成し、評価を実施した。
実施例および比較例の木質板について次の評価を行った。
[粉塵付着性]
小型チャンバー2m3内に試験体の木質板1m2を接地し、0.3gのモデルハウスダスト(JIS Z8901試験用粉体1記載15種混合ダスト)を気流発生装置を用いて1分間拡散し、試験体上に均一に沈降させた。
その後、再び連続的に気流を発生させ、空気中に飛散したダストの粒子濃度をパーティクルカウンターで経時測定し、飛散量を測定した。測定結果に基づき粉塵付着性を次の基準により評価した。
◎:5μm以下の飛散量が100未満
○:5μm以下の飛散量が100以上500未満
×:5μm以下の飛散量が500以上
[粉塵除去性]
0.3gのモデルハウスダスト(JIS Z8901試験用粉体1記載15種混合ダスト)を気流発生装置を用いて試験体上に均一に沈降させた後、JIS C9802に基づき、次式により家庭用電気掃除機によるじんあい除去能力を測定した。
K=(Md−Mr)/Md
K:じんあい除去能力(%)
Md:散布されたじんあい量(g)
Mr:除去したじんあい量(g)
測定結果に基づき粉塵除去性を次の基準により評価した。
◎:じんあい除去能力が80%以上
○:じんあい除去能力が60%以上80%未満
×:じんあい除去能力が60%未満
〔耐表面染み出し性〕
ウエスで基材表面を清掃し、1ヶ月間の光沢値の変化を測定した
(判定)表面染み出し性
◎:光沢値の変化5未満
×:光沢値の変化5以上
評価結果を表1に示す。
Figure 0005950096
表1の結果から、シロキサン重合度5〜80、より好ましくは実施例1〜5のように20〜60のシリコーンオイルの場合には、粉塵付着性、粉塵除去性、そして耐表面染み出し性のいずれも良好であることがわかる。また、実施例1〜5と実施例6、7との対比からシリコーンオイル添加量2〜20質量%の範囲が好ましいこともわかる。
また、比較例1から、シリコーンオイルの種類が一方の末端のみに反応基がある場合は、粉塵付着性、粉塵除去性が低下することが確認できる。
比較例2からは、ベースが紫外線硬化型樹脂の場合、表面染み出しが発生することが確認できる。

Claims (3)

  1. 板状の木質基材と、この木質基材の表面に設けられ機能層備え、機能層は、複数の層で形成されており、機能層の表面を構成する層は、電子線硬化型ウレタンアクリレート樹脂と、主鎖または側鎖に重合度が5〜80の範囲内のジメチルシロキサン結合による鎖状構造を有し、この鎖状構造を含む構造の少くとも二つの末端に前記電子線硬化型ウレタンアクリレート樹脂と結合する官能基としてメタクリル基またはアミノ基を有するシリコーン化合物(光硬化型フッ素含有樹脂を除く)を含有する塗料の塗装膜であることを特徴とする木質板。
  2. 前記塗料におけるシリコーン化合物の含有量は、前記塗料の全量に対して2〜20質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の木質板。
  3. 電子線硬化型ウレタンアクリレート樹脂と、主鎖または側鎖に重合度が5〜80の範囲内のジメチルシロキサン結合による鎖状構造を有し、この鎖状構造を含む構造の少くとも二つの末端に前記電子線硬化型ウレタンアクリレート樹脂と結合する官能基としてメタクリル基またはアミノ基を有するシリコーン化合物(光硬化型フッ素含有樹脂を除く)を含有することを特徴とする木質板塗装用塗料。
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