JP5950089B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サーマルヘッドにより所望の印字を形成する印刷装置に関する。
サーマルヘッドにより所望の印字を形成する印刷装置が既に知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術の印刷装置では、搬送手段(プラテンローラ)により搬送される被印刷媒体(感熱紙)に対してサーマルヘッドの発熱素子により熱が加えられる。これにより、被印刷媒体の感熱層が発色して、所望の印字が形成される(印刷処理)。
ここで、サーマルヘッドにより印字を行う場合、上記印刷処理が継続又は反復して実行されるにしたがい、サーマルヘッドの温度が高くなる。サーマルヘッドの温度が過度に高温となると、過熱による不都合が生じうる。この従来技術では、その不都合の一例として、サーマルヘッドの耐久性の劣化に着目している。すなわち、上記従来技術の印刷装置では、サーマルヘッドの温度を検出する温度検出手段(サーミスタ)が設けられる。そして、温度検出手段により検出されるサーマルヘッドの温度が所定の温度(耐久性劣化防止のために予め定められた温度)に達したら、印刷処理が停止される。
特開2004−25512号公報
しかしながら、上記のようにサーマルヘッドが過度に高温になったときに、上記耐久性劣化とは別の不都合も考えられる。すなわち、サーマルヘッドが被印刷媒体の感熱層の発色温度(又は、インクリボンから転写層に転写が行われる場合にはそのインクの転写温度。以下同様)に達すると、上記所望の印字の形成とは関係なく感熱層の誤発色(又はインクの誤転写)が生じるおそれがある。上記従来技術では、上述のようにサーマルヘッドの過熱による耐久性劣化には配慮されていたが、上記のような誤発色又は誤転写については特に配慮されていなかった。
一方、被印刷媒体として、感熱層の発色感度(又はインクの転写感度)が互いに異なる複数種類の被印刷媒体が用いられる場合もある。このような場合、例えば比較的高感度の被印字層(感熱層又は転写層)を備えた被印刷媒体が用いられる際には、比較的低い温度でも良好な発色(又は転写)を得ることができるので、通常、発熱素子に付与するエネルギが小さめに(言い換えれば印字濃度が低めに)設定される。逆に比較的低感度の被印字層(感熱層又は転写層)を備えた被印刷媒体が用いられる際には、比較的高い温度としなければ良好な発色(又は転写)を得ることができないので、通常、発熱素子に付与するエネルギが大きめに(言い換えれば印字濃度が高めに)設定される。このように、印字濃度の高低と被印字層の感度の高低とは、通常、相関関係にある。
この結果、上述のように被印字層が発色温度(又は転写温度)に達するのを防止する場合、例えば比較的高感度の(言い換えれば印字濃度が低めに設定される)被印字層を備えた被印刷媒体が用いられるときには、比較的低い温度で印刷処理を停止する必要がある。逆に、例えば比較的低感度の(言い換えれば印字濃度が高めに設定される)被印字層を備えた被印刷媒体が用いられるときには、比較的高い温度まで印刷処理を継続した後に停止すれば足りる。上記従来技術では、このような被印字層の感度の高・低や印字濃度の高・低による、サーマルヘッドの温度制御への影響についても、特に配慮されていなかった。
本発明の目的は、被印字層の感度の高・低や印字濃度の高・低に対応しつつ、サーマルヘッドの過度な高温による不都合を確実に防止できる、印刷装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、所定量の受熱により発色する感熱層、又は、インクリボンからの熱転写を受ける転写層、からなる被印字層を備えた被印刷媒体を搬送する搬送手段と、搬送手段を駆動する駆動手段と、複数の発熱素子を備えるとともに、前記搬送手段により搬送される前記被印刷媒体に対して印字を行うサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドの前記複数の発熱素子の通電を制御する通電手段と、を有し、前記被印刷媒体に所望の印字を形成する印刷処理を実行する印刷装置であって、前記サーマルヘッドの温度を検出する温度検出手段と、前記印刷処理に伴って前記温度検出手段により検出される温度が上昇して制限温度に達したとき、前記印刷処理を停止するように、前記駆動手段及び前記通電手段を連携して制御する、停止制御手段と、前記通電手段が前記発熱素子に付与するエネルギを可変に設定することにより、前記印刷処理における印字濃度を設定する、濃度設定手段と、前記濃度設定手段により設定される前記印字濃度が相対的に高い場合には前記制限温度を相対的に高く設定するとともに、前記濃度設定手段により設定される前記印字濃度が相対的に低い場合には前記制限温度を相対的に低く設定する、制限温度設定手段と、を有することを特徴とする。
本願発明の印刷装置では、搬送手段により搬送される被印刷媒体に対してサーマルヘッドの発熱素子により熱が加えられる。これにより、被印刷媒体の被印字層としての感熱層が発色して、又は、被印字層としての転写層にインクリボンからのインク熱転写が行われて、所望の印字を形成する印刷処理が実行される。このような印刷処理が継続又は反復して実行されるにしたがい、サーマルヘッドの温度が高くなる。サーマルヘッドの温度が過度に高温となると、種々の不都合が生じる可能性がある。
上記不都合の一例としては、サーマルヘッドが被印刷媒体の上記感熱層の発色温度(又はインクの転写温度)に達すると、上記所望の印字の形成とは関係なく感熱層の誤発色(又はインクの誤転写)が生じるおそれがある。これを防止するためには、サーマルヘッドの温度が上記発色温度(又は転写温度)に達する前に印刷処理を停止する必要がある。そこで、本願発明では、温度検出手段によってサーマルヘッドの温度が検出され、その検出される温度が制限温度に達したときに、停止制御手段によって印刷処理が停止される。
そして、本願発明では、停止制御手段が印刷処理を停止する制限温度を可変とする。すなわち、通電手段から発熱素子に付与されるエネルギを可変に設定する濃度設定手段によって、印字濃度が高めに設定されるか低めに設定されるかに応じて、上記制限温度が高・低変化させて設定される。これにより、高感度の被印字層を備えた被印刷媒体が用いられるときには、低めの制限温度を用いることで、低い温度で確実に印刷処理を停止することができる。逆に、低感度の被印字層を備えた被印刷媒体が用いられるときには、高めの制限温度を用いつつ、比較的高い温度まで印刷処理を停止せず継続することができる。以上の結果、被印字層の感度の高・低やこれに対応する印字濃度の高・低の設定に十分対応しつつ、サーマルヘッドが過度に高温になることによる不都合を回避することができる。
本発明によれば、被印字層の感度の高・低や印字濃度の高・低に対応しつつ、サーマルヘッドの過度な高温による不都合を確実に防止することができる。
本発明の一実施形態によるプリンタを備えた印刷処理システムを表すシステム構成図である。 プリンタの概略構成を表す斜視図である。 図2に示すプリンタにおいて、筐体のトップカバーを外した状態を前方側斜め上方向から見た斜視図である。 図2中F−F断面による断面図、及び、G−G断面による断面図である。 外部端末及びプリンタの制御系を表す機能ブロック図である。 プリンタのCPUにより実行される制御手順を表すフローチャートである。 印字濃度に応じた印字停止温度の設定を表すテーブルである。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
<印刷処理システム>
本実施形態のプリンタを備えた印刷処理システムを図1により説明する。
図1において、この印刷処理システムLSでは、プリンタ1(印刷装置)を操作するための外部端末400と、上記外部端末400より受信した印刷データに対応した印刷を実行する上記プリンタ1とが、この例ではUSB(Universal Serial Bus)ケーブル9によって接続されている。
外部端末400は、例えば、一般に市販されている汎用パーソナルコンピュータであり、液晶ディスプレイ等の表示部401と、キーボードやマウス等の操作部402とを有している。また、外部端末400の適宜の箇所(例えば背面部)には、上記USBケーブル9の端部の第1コネクタ9Hを着脱可能に装着するホスト用ソケット419(後述の図5参照)が設けられている。
プリンタ1の側面には、上記USBケーブル9の上記第1コネクタ9Hとは反対側の端部の第2コネクタ9Tを着脱可能に装着するターゲット用ソケット109(後述の図3参照)が設けられている。
USBケーブル9は、接続機器をホストとして機能させる上記第1コネクタ9H(例えばいわゆるシリーズAプラグであるUSBコネクタ)と、接続機器をターゲットとして機能させる上記第2コネクタ9T(例えばいわゆるシリーズBプラグであるUSBコネクタ)とを、それぞれ備えている(図2中の各拡大図を参照)。USBケーブル9は、この例では、上記プリンタ1のターゲット用ソケット109(内部にUSBポートを備える)に対し第2コネクタ9Tが装着(接続)され、上記外部端末400のホスト用ソケット419に対し第1コネクタ9Hが装着されている。
<プリンタの構成>
次に、プリンタ1の構成について図2乃至図4に基づき説明する。なお、これら図2乃至図4では、図2中の右下方向を右方、左上方向を左方、右上方向を後方、左下方向を前方、上方向を上方、下方向を下方、と定義する(各図の矢印の図示参照)。
図2乃至図4に示すように、プリンタ1は、装置外郭を構成する略箱形形状の筐体100を備えている。この筐体100は、装置外郭上部を構成するトップカバー101と、装置外郭下部を構成するアンダーカバー102とを備えている。トップカバー101は、固定部101Aと開閉蓋101Bとを備えている。
トップカバー101の開閉蓋101Bの下方(筐体100の内部)には、ロール収納部161が設けられている(図3、図4参照)。このロール収納部161には、ロール紙S(被印刷媒体)が両端部を支持部材162(図3参照)によって回転可能に軸支されて収納されており、これによってロール収納部161から連続的にロール紙Sを供給可能である。このとき、開閉蓋101Bはヒンジ部Hを介しアンダーカバー102の後端部に対して回転可能に連結されており、開閉蓋101Bを開き状態とすることで、ロール収納部161を装置外部に露出させ、ロール紙Sの装着や交換を容易に行うことができる。トップカバー101の前後方向略中央部には、印刷後のロール紙Sを排出するための排出口107が設けられている。
開閉蓋101Bの前方側端部には、プラテンローラ111(搬送手段;図4参照)が回転自在に支持されている。プラテンローラ111は、開閉蓋101Bが上記閉じ状態にあるときに、ロール紙Sを搬送する。
上記のように搬送されるロール紙Sに対し、プラテンローラ111に所定の圧接力で接触するサーマルラインヘッド112(サーマルヘッド;図3、図4参照)が設けられている。このとき、ロール紙Sは、詳細な図示は省略するが、サーマルラインヘッド112側の表面に、所定量の受熱により発色する感熱層(被印字層)を備えている。サーマルラインヘッド112に備えられた複数の発熱素子(図示省略)がヘッド駆動回路243(後述の図5参照)により駆動されて発熱すると、その発熱素子からの所定量の受熱により、上記感熱層が発色する。これにより、ロール紙Sに対しサーマルラインヘッド112によって所望の印字が形成される。
またこのとき、上記プラテンローラ111を回転駆動する駆動力を発生する駆動モータが筐体100の内部に設けられており、開閉蓋101Bの閉じ状態において、上記モータの駆動力が図示しないギア機構によってプラテンローラ111に伝達される。なお、上記駆動モータは、筐体100内部の後方にかけて配置された制御基板170(図4(a)参照)に設けたローラ駆動回路244(後述の図5参照)よって、その駆動が制御される。筐体100内の制御基板170の下方には、アンダーカバー102の下面側からバッテリ電源が挿入されて配置されるバッテリ電源収納部163(図4(a)参照)が備えられている。
<プリンタの概略動作>
上記構成において、印刷時には、上記外部端末400より、アンダーカバー102に設けたターゲット用ソケット109(図3参照)に装着された上記USBケーブルを介し、プリンタ1に対し、印刷データが送信される。また、上記駆動モータの駆動力に基づくプラテンローラ111の回転によってロール収納部161からロール紙Sが繰り出される。繰り出されたロール紙Sは、サーマルラインヘッド112とプラテンローラ111との間に挿通され、そのロール紙Sに対しサーマルラインヘッド112の上記発熱素子により上記印刷データに基づいた所望の態様の印刷が行われる。印刷後のロール紙Sは、排出口107から筐体100の外部へと排出される。このとき、筐体101内に設けたメインシャーシ部材150(図3参照)に、排出口107の内側において当該排出口107に沿うように固定歯160が取り付けられている。操作者は、上記のようにして印刷が完了し排出口107から排出されたロール紙Sの端部を、この固定歯160を用いて手動で切断することができる。
<電気的構成>
次に、上記構成の外部端末400及びプリンタ1の電気的構成を、図5を用いて説明する。
<プリンタの電気的構成>
図5に示すように、プリンタ1は、装置全体の制御を司るCPU231と、制御プログラム(後述の図6に示す処理を実行するための印刷処理プログラムを含む)等を記憶し、書き換え可能であり、電源を切ってもデータが消えない不揮発性記憶素子であるFLASH ROM234と、CPU231が制御プログラムを実行する場合において発生する一時的なデータ等が記憶される揮発性記憶素子であるSRAM233と、プリンタ1のパラメータ情報や履歴情報や後述の図7に示すテーブル等が記憶される不揮発性記憶素子であるEEPROM235とを備えている。そして、CPU231よりFLASH ROM234、SRAM233、及びEEPROM235に記憶されている情報を参照可能なように、双方間はバスを介して接続されている。
またプリンタ1は、入出力インタフェース236を備えている。入出力インタフェース236は、CPU231と、CPU231に接続される各種デバイス(後述のヘッド駆動回路243、ローラ駆動回路244、USBコントローラ242、温度センサ151、用紙センサ152)との間に挿入される。そして、入出力信号間の電圧変換処理、インピーダンス変換処理、タイミング調整処理等を行うことにより、CPU231から上記各種デバイスに対して出力される信号を各種デバイスにて認識可能となると共に、各種デバイスよりCPU231に対して送信される信号をCPU231にて認識可能となる。
またプリンタ1は、上記サーマルラインヘッド112の上記発熱素子への通電を制御可能な上記ヘッド駆動回路243(通電手段)を備えている。ヘッド駆動回路243は、サーマルラインヘッド112を制御してロール紙Sに印刷データを印刷可能なように、サーマルラインヘッド112と電気的に接続されている。またヘッド駆動回路243は、CPU231より制御可能なように、入出力インタフェース236と電気的に接続されている。
なお、上記図1〜図4では図示を省略したが、このとき、サーマルラインヘッド112の温度を検出可能な、公知の構成の温度センサ151(温度検出手段)が設けられている。温度センサ151の検出結果は、入出力インタフェース236を介し、上記CPU231に入力される。
またプリンタ1は、前述の駆動モータによる上記プラテンローラ111の駆動を制御可能なローラ駆動回路244(駆動手段)を備えている。ローラ駆動回路244は、サーマルラインヘッド112によるロール紙Sへの印刷データの印字時において、プラテンローラ111を制御してロール紙Sを搬送可能なように、上記駆動モータと電気的に接続されている。またローラ駆動回路244は、CPU231より制御可能なように、入出力インタフェース236と電気的に接続されている。
またプリンタ1は、USBコントローラ242を備えている。USBコントローラ242は、上記ターゲット用ソケット109に装着された上記USBケーブル9を介し外部端末400と通信を行うことが可能なように、電圧変換処理及びインピーダンス変換処理を行うためのコントローラデバイスである。そして、USBケーブル9を介して外部端末400より受信した信号をCPU231にて認識可能とするために、又はCPU231より送信された信号をUSBケーブル9を介して外部端末400に送信することが可能なように、USBコントローラ242と入出力インタフェース236とは電気的に接続されている。
なお、上記CPU231、SRAM233、FLASH ROM234、EEPRPM235、ヘッド駆動回路243、ローラ駆動回路244、及びUSBコントローラ242等は、上記制御基板170に設けられている。
<外部端末の電気的構成>
次に、外部端末400の電気的構成について説明する。外部端末400は、全体の制御を司るCPU410と、CPU410の起動時において読み出されるBIOSプログラム等が記憶されているROM403と、OSやアプリケーションの実行ファイル等を記憶するハードディスクドライブ(HDD)406と、CPU410によりOSやアプリケーションが実行されている場合において必要となる一時的なデータ等が記憶される揮発性記憶素子であるRAM404等を備えている。そして、CPU410よりROM403、RAM404、及びHDD406に記憶されている情報を参照可能なように、それぞれCPU410とバス409を介して接続した状態となっている。
また外部端末400は、表示制御部407を備えている。表示制御部407は、表示データを記憶する表示用RAM(図示せず)を備えており、上記表示部401に制御信号を送信して表示データを表示させるために、表示部401と電気的に接続されている。また、表示制御部407は、CPU410からの表示制御が可能なように、バス409と電気的に接続している。
また外部端末400は、USBコントローラ408を備えている。USBコントローラ408は、周辺機器がUSBインタフェースを介してCPU410と通信を行うことが可能なように、電圧変換処理及びインピーダンス変換処理を行うためのコントローラデバイスである。図5に示す例では、上記ホスト用ソケット419に装着されたUSBケーブル9を介しプリンタ1がUSBコントローラ408に接続されるとともに、上記操作部402もUSBコントローラ408に接続された状態となっている。そして、操作部402の操作内容をCPU410にて検出可能なように、また、プリンタ1とCPU410との間で通信が可能なように、USBコントローラ408とバス409とは電気的に接続されている。
<本実施形態の特徴>
以上において、本実施形態の特徴は、上記温度センサ151によりサーマルラインヘッド112の過度な高温状態が検出されたとき、印刷処理を停止する制御態様にある。以下、その詳細を順を追って説明する。
<高温による誤発色の防止>
上述したように、本実施形態のプリンタ1では、プラテンローラ111により搬送されるロール紙Sに対してサーマルラインヘッド112の発熱素子により熱が加えられ、ロール紙の上記感熱層が発色して所望の印字が形成される。そして、このような印刷処理が継続又は反復して実行されるにしたがい、サーマルラインヘッド112の温度が高くなる。
サーマルラインヘッド112の温度が過度に高温となり、上記感熱層の発色温度に達すると、上記所望の印字の形成とは関係なく感熱層の誤発色が生じるおそれがある。本実施形態では、これを防止するために、上記温度センサ151によって検出するサーマルラインヘッド112の温度が、予め可変に設定される印字停止温度(詳細は後述)に達したら、印刷処理が停止される(後述の図6のフロー参照)。
<印字濃度と発色温度との関係>
ここで、本実施形態のプリンタ1では、上記感熱層の発色感度が互いに異なる複数種類のロール紙Sを用いることができる。このような場合、例えば比較的高感度の感熱層を備えたロール紙Sが用いられる際には、比較的低い温度でも良好な発色を得ることができるので、発熱素子に付与するエネルギが小さめに設定される。逆に比較的低感度の感熱層を備えたロール紙Sが用いられる際には、比較的高い温度としなければ良好な発色を得ることができないので、発熱素子に付与するエネルギが大きめに(言い換えれば印字濃度が高めに)設定される。
本実施形態では、上記発熱素子へのエネルギの大小設定は、「印字濃度設定」の形で行われる。すなわち、操作者は、上記外部端末400の操作部402を介し、手動で印字濃度Dの高・低を10段階に設定することができる(後述の図7参照)。印字濃度Dを低めに設定すれば上記サーマルラインヘッド112の発熱素子に付与するエネルギは小さめになり、印字濃度Dを高めに設定すれば上記サーマルラインヘッド112の発熱素子に付与するエネルギは大きくなる。したがって、本実施形態では、操作者は、比較的低感度の感熱層を備えたロール紙Sを自らロール収納部161に装着した場合には、操作部402を手動操作して印字濃度Dを高めに設定する。逆に、比較的高感度の感熱層を備えたロール紙Sを自らロール収納部161に装着した場合には、操作者は、操作部402を手動操作して印字濃度Dを低めに設定する。
上記のように、印字濃度Dの高低と感熱層の感度の高低とは、通常、相関関係となる。この結果、上述のように感熱層が発色温度に達する前に印刷処理の停止制御を行う場合、比較的高感度の感熱層を備えたロール紙Sの場合(言い換えれば操作者により印字濃度Dが低めに設定される場合)には、比較的低い温度で印刷処理を停止する必要がある。逆に、例えば比較的低感度の感熱層を備えたロール紙Sの場合(言い換えれば操作者により印字濃度Dが高めに設定される場合)には、比較的高い温度まで印刷処理を継続した後に停止すれば足りる。
<制御内容>
本実施形態では、上記の観点から、前述のようにして印刷処理を停止する温度を、上記印字濃度Dの高・低に応じて可変に設定する。以下、この手法を実現するために、プリンタ1のCPU231が印刷処理プログラムに基づき実行する制御を、図6及び図7により説明する。
図6に示すフローにおいて、例えば上記外部端末400の操作部402の適宜の操作を介して操作者が印刷開始指示を行うことによってこのフローが開始される。まずステップS110において、CPU231は、操作者により、上記操作部402を介して上記印字濃度Dの設定が行われたか否かを判定する。上述したように、この例では、操作者は、印字濃度Dを、D=1,2,3,4,5,6,7,8,9,10の10段階(後述の図7参照)で設定することができる。印字濃度Dの値が大きいほど(10に近いほど)上記サーマルラインヘッド112の発熱素子に付与するエネルギが大きくなり、上記ロール紙Sの感熱層での発色が濃くなる。印字濃度Dの値が小さいほど(1に近いほど)上記サーマルラインヘッド112の発熱素子に付与するエネルギが小さくなり、上記ロール紙Sの感熱層での発色が薄くなる。
操作者による上記印字濃度Dの手動設定が行われない間はステップS100の判定が満たされず(S100:NO)、ループ待機する。操作者による上記印字濃度Dの手動設定が行われるとステップS100の判定が満たされ(S100:YES)、ステップS105に移る。なお、上記ステップS100が、各請求項記載の濃度指示取得手段として機能する。なお、上記のように操作者が外部端末400で濃度設定入力操作を行うのではなく、プリンタ1に別途設けた操作手段により濃度設定入力操作を行うようにしてもよい。
ステップS105では、CPU231は、上記ステップS100で外部端末400の操作部402より入力したDの設定値(1〜10のいずれかの整数値)を、印字濃度設定値としてセットする。なお、このステップS105が、各請求項記載の濃度設定手段として機能する。その後、ステップS110に移る。
ステップS110では、上記ステップS105でセットした印字濃度Dに応じて、上記印刷処理を停止する印字停止温度T1、及び、停止後に再び印刷処理を再開するための再開温度T2、を設定する。この設定は、印字濃度Dの値の大小に応じて、上記EEPROM235に予め記憶されていた、図7(a)に示すテーブルを用いて行われる(後述のように図7(b)に示すテーブルを用いてもよい)。
図7(a)に示すように、このテーブルでは、印字濃度Dの各値ごとに、対応する上記印字停止温度T1と、上記再開温度T2とが規定されている。なお、この例では、前述した発熱素子へのエネルギの制御のために、対応するサーマルラインヘッド112の通電時間tも併せて規定されている。すなわち、印字濃度D=1に設定された場合には、温度センサ151による検出温度が印字停止温度T1=50[℃]になると上記印刷処理が停止され、その後のクーリング(自然冷却)で温度センサ151による検出温度が再開温度T2=40[℃]になると上記印刷処理が再開されるよう、設定される。
同様に、印字濃度D=2の場合には、印字停止温度T1=55[℃]で印刷処理停止、再開温度T2=44[℃]で印刷処理再開に設定される。また、印字濃度D=3の場合には、印字停止温度T1=60[℃]で印刷処理停止、再開温度T2=48[℃]で印刷処理再開に設定される。また、印字濃度D=4の場合には、印字停止温度T1=65[℃]で印刷処理停止、再開温度T2=52[℃]で印刷処理再開に設定される。また、印字濃度D=5の場合には、印字停止温度T1=70[℃]で印刷処理停止、再開温度T2=56[℃]で印刷処理再開に設定される。また、印字濃度D=6の場合には、印字停止温度T1=75[℃]で印刷処理停止、再開温度T2=60[℃]で印刷処理再開に設定される。また、印字濃度D=7の場合には、印字停止温度T1=75[℃]で印刷処理停止、再開温度T2=60[℃]で印刷処理再開に設定される。また、印字濃度D=8の場合には、印字停止温度T1=75[℃]で印刷処理停止、再開温度T2=60[℃]で印刷処理再開に設定される。また、印字濃度D=9の場合には、印字停止温度T1=75[℃]で印刷処理停止、再開温度T2=60[℃]で印刷処理再開に設定される。また、印字濃度D=10の場合には、印字停止温度T1=75[℃]で印刷処理停止、再開温度T2=60[℃]で印刷処理再開に設定される。
すなわち、基本的に、上記ステップS105で設定される印字濃度Dが相対的に高い(すなわちロール紙Sの感熱層が低感度である)場合には印字停止温度T1が相対的に高く設定され、設定される印字濃度Dが相対的に低い(すなわちロール紙Sの感熱層が高感度である)場合には印字停止温度T1が相対的に低く設定される。ここで、本実施形態の特徴として、図7(a)に示す印字停止温度T1の値は、前述の感熱層の誤発色防止の観点から予め定められた発色防止温度TA[℃](各請求項記載の発色制限温度又は転写制限温度に相当。前述した実際の感熱層の発色温度よりも若干低い値に設定されている)と、これとは別観点である、サーマルラインヘッド112の高熱による耐久性劣化防止の観点から予め定められたヘッド劣化防止温度TB[℃](各請求項記載の劣化制限温度に相当)とのうち、いずれか低い方を選択することにより設定されている(図7(b)参照)。
すなわち、上記感熱層の誤発色のほかに、サーマルラインヘッド112の温度が過度に高温となることにより生じうる不都合の別の例として、過熱によるサーマルラインヘッド112自体の耐久性の劣化も想定しうる。したがって、本実施形態では、図7(b)に示すように、サーマルラインヘッド112の仕様に応じて耐久性低下が生じない許容限界としての、上記ヘッド劣化防止温度TB(実際のサーマルラインヘッド112において耐久性の低下が生じる温度よりも若干低い値)が設定され記憶されている。このヘッド劣化防止温度TBは、図示のように上記印字濃度Dの値に関係なく固定値に設定され、この例ではTB=75[℃]に一律に設定されている。
これに対して、図7(b)に示すように、サーマルラインヘッド112からの受熱で感熱層の誤発色を防止するための上記発色防止温度TAは、印字濃度Dが相対的に高いほど相対的に高い値に設定され、印字濃度Dが相対的に低いほど相対的に低い値に設定されている。具体的には、印字濃度D=1では発色防止温度TA=50[℃]、印字濃度D=2では発色防止温度TA=55[℃]、印字濃度D=3では発色防止温度TA=60[℃]、印字濃度D=4では発色防止温度TA=65[℃]、印字濃度D=5では発色防止温度TA=70[℃]、印字濃度D=6では発色防止温度TA=75[℃]、印字濃度D=7では発色防止温度TA=80[℃]、印字濃度D=8では発色防止温度TA=85[℃]、印字濃度D=9では発色防止温度TA=90[℃]、印字濃度D=10では発色防止温度TA=95[℃]、となっている。
上記の結果、図7(b)に示すように、印字濃度D=1〜5では上記発色防止温度TAのほうが低い値となるためこの発色防止温度TAが選択されて印字停止温度T1となり(図7(a)参照)、印字濃度D=7〜10では上記ヘッド劣化防止温度TBのほうが低い値となるためこの発色防止温度TBが選択されて印字停止温度T1となる(図7(a)参照)。なお、印字濃度D=6では発色防止温度TAとヘッド劣化防止濃度TBとが同一値であるため、いずれか一方が選択されて印字停止温度T1となっている(図7(a)参照)。このとき、図7(b)に示すテーブルを上記同様EEPROM235に記憶し、上述したように発色防止温度TAとヘッド劣化防止温度TBとを選択的に用いて上記印字停止温度T1の設定を行ってもよい。あるいは、上記図7(a)のテーブルのみを使用してもよい(この場合は図7(b)のテーブルは記憶されていなくてもよい)。
なお、上記印字停止温度T1、発色防止温度TA、及びヘッド劣化防止温度TBが、各請求項記載の制限温度に相当し、また再開温度T2が、解除温度に相当している。また、上記ステップS110が、各請求項記載の制限温度設定手段として機能するとともに、解除温度設定手段としても機能する。
以上のようにして、印字停止温度T1及び再開温度T2の設定が完了したら、図6のステップS115に移る。
ステップS115では、CPU231は、ローラ駆動回路244に制御信号を出力する。これにより、上記駆動モータがプラテンローラ111を駆動し、ロール紙Sの搬送を開始する。
そして、ステップS120において、CPU231は、この時点で既に上記印刷開始指示とともに取得されている印刷指令に応じた制御信号を、ヘッド駆動回路243に出力する。これにより、サーマルラインヘッド112がロール紙Sに対し、上記印刷指令に対応した印字を開始する。
その後、ステップS125で、CPU231は、上記印刷指令に基づき、ロール紙Sへの印字がすべて終了する搬送方向位置(印字終了位置)にサーマルラインヘッド112が到達するまでテープ搬送が進んだかどうかを判定する。この判定は、例えば、上記ロール紙Sに設けた適宜の識別用マークを検出することにより行えば足りる。あるいは、ある基準位置からの搬送距離を所定の公知の方法(ステッピングモータである上記駆動モータを駆動するローラ駆動回路244の出力するパルス数をカウントする等)で検出するようにしてもよい。印字終了位置に到達するまではステップS125の判定が満たされず、ステップS130に移る。
ステップS130では、CPU231は、上記温度センサ151の検出結果に基づき、サーマルラインヘッド112の温度Tが上記印字停止温度T1以上となったか(T≧T1となったか)否か、を判定する。T<T1である間はステップS130の判定が満たされず(S130:NO)、ステップS125に戻り同様の手順を繰り返す。一方、T≧T1であればステップS130の判定が満たされ(S130:YES)、ステップS135に移る。ステップS135では、CPU231は、制御信号をヘッド駆動回路243に出力する。これにより、サーマルラインヘッド112がロール紙Sに対する印刷を停止する。またこのとき、CPU231は、例えばローラ駆動回路244への制御信号の出力を停止する。これにより、プラテンローラ111の回転が停止し、ロール紙Sの搬送が停止する。その後、ステップS137に移る。なお、このステップS135が、各請求項記載の停止制御手段として機能する。
ステップS137では、CPU231は、上記温度センサ151の検出結果に基づき、サーマルラインヘッド112の温度Tが上記再開温度T2以下となったか(T≦T2となったか)否か、を判定する。T>T2である間はステップS137の判定が満たされず(S137:NO)ループ待機する。T≦T2となったらステップS137の判定が満たされ(S137:YES)、前述のステップS115に戻り、以降、上記ロール紙Sの搬送及びサーマルラインヘッド112による印字が再開される。このようにして戻ったときの上記ステップS115及びステップS120が、各請求項記載の再開制御手段として機能する。
一方、ステップS125において、上記印字終了位置にサーマルラインヘッド112が到達するまでロール紙Sの搬送が進んでいた場合には、判定が満たされ、ステップS140に移る。
ステップS140では、CPU231は、上記ステップS135と同様、制御信号をヘッド駆動回路243に出力する。これにより、サーマルラインヘッド112がロール紙Sに対する印刷を終了する。
その後、ステップS145に移り、CPU231は、ロール紙Sが所定の搬送方向位置(操作者により固定歯160で切断されるべき位置)に達したときに、上記ステップS135と同様、例えばローラ駆動回路244への制御信号の出力を停止する。これにより、プラテンローラ111の回転が停止し、ロール紙Sの搬送が停止する。これにより、上記のようにして印刷が完了し排出口107から排出されたロール紙Sが、操作者によって固定歯160を用いて手動切断される。その後、このフローを終了する。
以上説明したように、本実施形態においては、印刷処理が停止される上記印字停止温度T1が可変とされる。すなわち、ステップS100及びステップS105での印字濃度Dの設定が高めに設定されるか低めに設定されるかに応じて、ステップS110で上記印字停止温度T1が高・低変化させて設定される。これにより、高感度の感熱層を備えたロール紙Sが用いられるときには、低めの印字停止温度T1が用いられ低い温度で確実に印刷処理を停止することができる。逆に、低感度の感熱層を備えたロール紙Sが用いられるときには、高めの印字停止温度T1を用いつつ、比較的高い温度まで印刷処理を停止せず継続することができる。以上の結果、感熱層の感度の高・低やこれに対応する印字濃度Dの高・低の設定に十分対応しつつ、サーマルラインヘッド112が過度に高温になることによる不都合を回避することができる。
また、本実施形態では特に、前述のような感熱層の発色防止の観点からの発色防止温度TAと、上記サーマルラインヘッド112の耐久性劣化を防止する観点からのヘッド劣化防止温度TBと、の両方が考慮された印字停止温度T1が使用される。すなわち、温度センサ151により検出されるサーマルラインヘッド112の温度が、上記温度TA,TBのうち低いほうに達したら、印刷処理が停止されることとなる。これにより、感熱層の誤発色及びサーマルラインヘッド112の耐久性劣化の両方を確実に防止することができる。そしてこのとき、特に、発色防止温度TAについては、設定される印字濃度Dが相対的に高い場合には相対的に高く設定されるとともに、印字濃度Dが相対的に低い場合には相対的に低く設定されている(図7(b)参照)。これにより、ロール紙Sの感熱層の感度の高・低に対応して、さらにきめ細かく、感熱層の誤発色及びサーマルヘッドの耐久性劣化の両方を確実に防止することができる。
また、本実施形態では特に、温度センサ151での検出温度Tが再開温度T2に達したとき、ステップS135でいったん停止していた印刷処理が再開される(ステップS135から戻ったステップS115及びステップS120)。これにより、前述したサーマルラインヘッド112の高温による不都合を回避しつつ、迅速に印刷処理に復帰することができる。そして、特に本実施形態では、上記再開温度T2についても、設定される印字濃度Dの高・低にリンクさせるようにして高・低変化させて設定される(図7(a)参照)。これにより、上記のように印字濃度Dの高・低に対応して可変である印字停止温度T1の設定に基づき、印刷処理が停止した温度が比較的低い場合には低めの温度で印刷処理が再開され、印刷処理が停止した温度が比較的高い場合には高めの温度で印刷処理が再開される。この結果、上記サーマルラインヘッド112の高温による不都合回避のための印刷処理の停止とその後の印刷処理の再開とを、円滑かつ迅速に実現することができる。
また、本実施形態では特に、上記ステップS100で外部端末400から取得された操作者からの印字濃度の設定指示に基づき、印刷処理における印字濃度Dが設定される。これにより、操作者による手動設定に応じた印字濃度Dを、可変に設定することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)ロール紙の属性検出し自動濃度設定する場合
上記実施形態では、外部端末400での操作者の手動指示に基づき、印刷処理における印字濃度Dが設定された。しかしこれに限られず、例えばプリンタ1の適宜の箇所に用紙センサ152(属性取得手段;図5中の想像線参照)を設け、この用紙センサ152でロール紙Sの属性(感熱層の感度等)を検出し、これに応じて上記図6のステップS105において印字濃度Dを自動設定するようにしてもよい(この場合はステップS100は省略される)。
本変形例においては、操作者が手動で設定を行わなくても、ロール紙Sの属性に対応して、自動的に印字濃度Dを可変設定することができる。
(2)熱転写方式への拡張
以上においては、被印刷媒体の例として、サーマルラインヘッド112からの受熱により発色する感熱層を備えたロール紙Sを例にとって説明したが、これに限られない。例えば、被印刷媒体の別の例として、サーマルヘッドとの間に介在配置されるインクリボンからのインク熱転写により印字形成可能な転写層を備えた、被印刷媒体を用いてもよい。この場合、被印刷媒体は、インクリボン側(言い換えればサーマルヘッド側)の表面に、インクリボンからの熱転写により印字形成可能な被転写材料により構成された被印字層としての転写層を備えている。この場合も、サーマルヘッドの温度が過度に高温となり、上記熱転写が実行されうる転写温度に達すると、上記所望の印字の形成とは関係なくインクの誤転写が生じるおそれがある。したがって、上述の実施形態の手法を適用することにより、同様の効果を得ることができる。
(3)その他
また、以上は、印刷装置として、バッテリ電源により駆動される上記プリンタ1に対し本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、印刷装置の一例として、例えばA4、A3、B4、B5サイズ等の通常の被印刷用紙(被印刷媒体)にサーマルヘッドにより画像を形成したり文字を印刷するプリンタや、被印字テープ(被印刷媒体)にサーマルヘッドにより所望の印刷を行って印字ラベルを作成する印字ラベル作成装置、に対し、本発明を適用してもよい。この場合も同様の効果を得る。
なお、以上において、図5等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図6等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 プリンタ(印刷装置)
111 プラテンローラ(搬送手段)
112 サーマルラインヘッド(サーマルヘッド)
151 温度センサ(温度検出手段)
243 ヘッド駆動回路(通電手段)
244 ローラ駆動回路(駆動手段)
D 印字濃度
S ロール紙(被印刷媒体)
T1 印字停止温度

Claims (6)

  1. 所定量の受熱により発色する感熱層、又は、インクリボンからの熱転写を受ける転写層、からなる被印字層を備えた被印刷媒体を搬送する搬送手段と、
    搬送手段を駆動する駆動手段と、
    複数の発熱素子を備えるとともに、前記搬送手段により搬送される前記被印刷媒体に対して印字を行うサーマルヘッドと、
    前記サーマルヘッドの前記複数の発熱素子の通電を制御する通電手段と、
    を有し、
    前記被印刷媒体に所望の印字を形成する印刷処理を実行する印刷装置であって、
    前記サーマルヘッドの温度を検出する温度検出手段と、
    前記印刷処理に伴って前記温度検出手段により検出される温度が上昇して制限温度に達したとき、前記印刷処理を停止するように、前記駆動手段及び前記通電手段を連携して制御する、停止制御手段と、
    前記通電手段が前記発熱素子に付与するエネルギを可変に設定することにより、前記印刷処理における印字濃度を設定する、濃度設定手段と、
    前記濃度設定手段により設定される前記印字濃度が相対的に高い場合には前記制限温度を相対的に高く設定するとともに、前記濃度設定手段により設定される前記印字濃度が相対的に低い場合には前記制限温度を相対的に低く設定する、制限温度設定手段と、
    を有することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置において、
    前記停止制御手段は、
    前記温度検出手段により検出される温度が、前記制限温度としての、前記サーマルヘッドの耐久性劣化を防止するための劣化制限温度、及び、前記被印字層の発色又は転写防止のための発色制限温度又は転写制限温度、のうちいずれか低い温度に達したとき、前記印刷処理を停止するように、前記駆動手段及び前記通電手段を連携して制御する、
    ことを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2記載の印刷装置において、
    前記制限温度設定手段は、
    前記発色制限温度について、前記濃度設定手段により設定される前記印字濃度が相対的に高い場合には当該制限温度を相対的に高く設定するとともに、前記濃度設定手段により設定される前記印字濃度が相対的に低い場合には当該制限温度を相対的に低く設定する
    ことを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の印刷装置において、
    前記停止制御手段の制御により前記印刷処理が停止した後、前記温度検出手段により検出される温度が下降して解除温度に達したとき、停止していた前記印刷処理を再開するように、前記駆動手段及び前記通電手段を連携して制御する、再開制御手段と、
    前記濃度設定手段により設定される前記印字濃度が相対的に高い場合には前記解除温度を相対的に高く設定するとともに、前記濃度設定手段により設定される前記印字濃度が相対的に低い場合には前記解除温度を相対的に低く設定する、解除温度設定手段と、
    を有することを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の印刷装置において、
    操作者による所望の前記印字濃度の指示入力に対応した濃度指示情報を取得する濃度指示取得手段を有し、
    前記濃度設定手段は、
    前記濃度指示取得手段で取得された前記濃度指示情報に基づき、前記印刷処理における前記印字濃度を設定する
    ことを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の印刷装置において、
    前記被印刷媒体の属性情報を取得する属性取得手段を有し、
    前記濃度設定手段は、
    前記属性取得手段で取得された前記被印刷媒体の前記属性情報に基づき、前記印刷処理における前記印字濃度を設定する
    ことを特徴とする印刷装置。
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