JP5949050B2 - 放射線画像撮影システムおよびコンソール - Google Patents

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Description

本発明は、放射線画像撮影システムおよびコンソールに係り、特に、放射線画像撮影装置を用いて撮影を行い、放射線画像撮影装置から送信されてきたデータに基づいてコンソール上にプレビュー画像を表示する放射線画像撮影システムに関する。
照射されたX線等の放射線の線量に応じて検出素子で電荷を発生させて電気信号に変換するいわゆる直接型の放射線画像撮影装置や、照射された放射線をシンチレーター等で可視光等の他の波長の電磁波に変換した後、変換され照射された電磁波のエネルギーに応じてフォトダイオード等の光電変換素子で電荷を発生させて電気信号(すなわち画像データ)に変換するいわゆる間接型の放射線画像撮影装置が種々開発されている。なお、本発明では、直接型の放射線画像撮影装置における検出素子や、間接型の放射線画像撮影装置における光電変換素子を、あわせて放射線検出素子という。
このタイプの放射線画像撮影装置はFPD(Flat Panel Detector)として知られており、従来は支持台と一体的に形成された、いわゆる専用機型として構成されていたが(例えば特許文献1参照)、近年、放射線検出素子等を筐体内に収納し、持ち運び可能とした可搬型の放射線画像撮影装置が開発され、実用化されている(例えば特許文献2、3参照)。
このような放射線画像撮影装置では、例えば後述する図3等に示すように、通常、複数の放射線検出素子7が、検出部P上に二次元状(マトリクス状)に配列され、各放射線検出素子7にそれぞれ薄膜トランジスター(Thin Film Transistor。以下、TFTという。)8で形成されたスイッチ手段が接続されて構成される。
そして、通常、放射線発生装置の放射線源から放射線画像撮影装置に対して、被撮影者の身体等すなわち被写体を介して放射線が照射されることで、放射線画像撮影が行われる。そして、撮影後、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加して、各TFT8を順次オン状態として、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生して蓄積された電荷を各信号線6に順次放出させて、各読み出し回路17で画像データDとしてそれぞれ読み出すように構成される。
ところで、このような放射線画像撮影装置を用いた従来の放射線画像撮影システムでは、放射線画像撮影装置と放射線発生装置との間で信号のやり取りを行って放射線画像撮影を行っていた。しかし、例えば、放射線画像撮影装置と放射線発生装置の製造元が異なっているような場合には、両者の間でインターフェースを構築することが必ずしも容易でない場合があり、或いは、インターフェースを構築できない場合もある。
このような場合、放射線画像撮影装置側から見ると、放射線源からどのようなタイミングで放射線が照射されるかが分からない。そのため、このような場合には、放射線画像撮影装置が、放射線源から放射線が照射されたことを装置自体で検出できるように構成される必要がある。そして、このように放射線画像撮影装置自体で放射線の照射開始を検出して撮影を行うことが可能な放射線画像撮影装置が種々開発されている。
例えば、特許文献4や特許文献5に記載の発明では、放射線画像撮影装置に対する放射線の照射が開始されて各放射線検出素子7内に電荷が発生すると、各放射線検出素子7から、各放射線検出素子7に接続されているバイアス線9(後述する図3等参照)に電荷が流れ出してバイアス線9を流れる電流が増加することを利用して、バイアス線9に電流検出手段を設けてバイアス線9内を流れる電流の値を検出し、その電流の値に基づいて放射線の照射の開始等を検出することが提案されている。
また、本発明者らが、放射線画像撮影装置自体で放射線が照射されたことを検出する別の手法について種々研究を重ねた結果、放射線画像撮影装置自体で放射線が照射されたことを的確に検出することが可能ないくつかの手法を見出すことができた(例えば特許文献6、7参照)。これらの新たな検出方法については、後で詳しく説明する。
そして、このような放射線画像撮影装置を用いた放射線画像撮影システムでは、放射線画像撮影装置で被写体が適切に撮影されているか否かを確認するために、放射線画像撮影装置で撮影した画像データDの中からプレビュー画像用データを抽出してコンソール58(後述する図6や図7参照)に送信するように構成される場合が少なくない。
その場合、コンソール58は、放射線画像撮影装置からプレビュー画像用データが送信されてくると、それに基づいてプレビュー画像を生成して、その表示部上にプレビュー画像を表示するように構成される。そして、放射線技師等の操作者がそのプレビュー画像を確認して再撮影の要否等を判断する。
特開平9−73144号公報 特開2006−058124号公報 特開平6−342099号公報 米国特許第7211803号明細書 特開2009−219538号公報 国際公開第2011/135917号パンフレット 国際公開第2011/152093号パンフレット
ところで、上記のように、放射線画像撮影装置自体で放射線の照射開始を検出するように構成する場合、放射線発生装置との間でインターフェースを構築しないため、放射線画像撮影装置で、放射線画像撮影前に各放射線検出素子7のリセット処理や後述する照射開始検出用の画像データdの読み出し処理を行っている最中に放射線の照射が開始される状態になる。
そのため、放射線検出素子7が二次元状に配列された検出部Pの末端部分ではない部分の走査線5にオン電圧が印加されて各放射線検出素子7のリセット処理等が行われている時点で放射線の照射が開始される場合がある。
そして、このような場合に、画像データDの読み出し処理を行う前に各TFT8をオフ状態としておく時間(すなわち後述する実効蓄積時間Tac(後述する図15参照))を各走査線5で同じ時間にするために、画像データDの読み出し処理を、検出部Pの末端部分の走査線5(例えば図3における走査線5のラインL1やLx)からオン電圧の印加を開始して行うのではなく、放射線の照射開始を検出した時点またはその直前にオン電圧を印加した走査線5の次にオン電圧を印加すべき走査線5からオン電圧の印加を開始して行うように構成される場合がある。
しかし、このように構成する場合に、プレビュー画像用データを適切に処理しないと、例えば図23に示すように、生成されて表示されたプレビュー画像p_pre中の、画像データDの読み出し処理を開始した時点で最初にオン電圧が印加された走査線5(以下、読み出し開始ラインLsという。)の部分に、輝度の段差が現れる場合があることが分かってきた。
そして、プレビュー画像p_pre中にこのような輝度の段差が現れると、放射線技師等の操作者による上記のようなプレビュー画像p_preの確認作業や、それに基づく再撮影の要否等の判断処理を行い難くなってしまうという問題が生じる。
また、プレビュー画像p_pre中に現れる輝度の段差を画像補正するために精密で手間のかかる画像補正を行うのでは、画像補正されたプレビュー画像p_preが表示されるまでに時間がかかってしまい、より早期にプレビュー画像p_preを確認して再撮影の要否等の判断を早く行いたいという操作者の要望に応えることができなくなるといった問題もある。
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、放射線画像撮影装置自体で放射線の照射開始を検出する場合に、プレビュー画像中に生じ得る輝度の段差を適切かつ簡便に画像補正して、画像補正されたプレビュー画像を早期に表示することが可能な放射線画像撮影システムおよびコンソールを提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明の放射線画像撮影システムやコンソールは、
互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、
二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、
前記各走査線に印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替える走査駆動手段と、
前記各走査線に接続され、オン電圧が印加されると前記放射線検出素子に蓄積された電荷を前記信号線に放出させるスイッチ手段と、
前記信号線に放出された前記電荷を読み出す読み出し回路と、
放射線が照射されたことにより変化するデータに基づいて放射線の照射開始を検出する検出処理を行い、放射線の照射開始を検出すると、少なくとも前記走査駆動手段と前記読み出し回路とを制御して前記各放射線検出素子から放出された前記電荷をそれぞれ画像データとして読み出す画像データの読み出し処理を行い、読み出した前記画像データからプレビュー画像用データを抽出する制御手段と、
外部装置と通信可能な通信手段と、
を備える放射線画像撮影装置と、
表示部を備え、前記放射線画像撮影装置から送信されてきた前記プレビュー画像用データに基づいて前記表示部にプレビュー画像を表示するコンソールと、
を備え、
前記コンソールは、
前記放射線画像撮影装置が前記画像データの読み出し処理を開始する際に最初にオン電圧を印加する前記走査線を起点とした場合の、前記読み出し処理でオン電圧が印加される前記走査線の番号と、読み出される前記画像データに重畳されている、同じ前記信号線に接続され、かつオフ電圧が印加された前記走査線に接続された他の前記放射線検出素子からリークした電荷分との関係を予め保持しており、
前記プレビュー画像の表示処理においては、前記関係を、前記放射線画像撮影装置が実際に前記画像データの読み出し処理を開始した際に最初にオン電圧を印加した前記走査線の位置に前記起点を移動させた形に改変して前記各走査線ごとの前記画像データに重畳されている前記電荷分を割り出し、対応する前記プレビュー画像用データから前記画像データに重畳されている前記電荷分を減算した値に基づいて前記プレビュー画像を生成して表示することを特徴とする。
また、本発明の放射線画像撮影システムは、
互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、
二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、
前記各走査線に印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替える走査駆動手段と、
前記各走査線に接続され、オン電圧が印加されると前記放射線検出素子に蓄積された電荷を前記信号線に放出させるスイッチ手段と、
前記信号線に放出された前記電荷を読み出す読み出し回路と、
放射線が照射されたことにより変化するデータに基づいて放射線の照射開始を検出する検出処理を行い、放射線の照射開始を検出すると、少なくとも前記走査駆動手段と前記読み出し回路とを制御して前記各放射線検出素子から放出された前記電荷をそれぞれ画像データとして読み出す画像データの読み出し処理を行い、読み出した前記画像データからプレビュー画像用データを抽出する制御手段と、
を備える放射線画像撮影装置と、
前記プレビュー画像用データに基づいてプレビュー画像を表示する表示部と、
を備え、
前記放射線画像撮影装置が前記画像データの読み出し処理を開始する際に最初にオン電圧を印加する前記走査線を起点とした場合の、前記読み出し処理でオン電圧が印加される前記走査線の番号と、読み出される前記画像データに重畳されている、同じ前記信号線に接続され、かつオフ電圧が印加された前記走査線に接続された他の前記放射線検出素子からリークした電荷分との関係を予め保持しており、
前記プレビュー画像の表示処理においては、前記関係を、前記放射線画像撮影装置が実際に前記画像データの読み出し処理を開始した際に最初にオン電圧を印加した前記走査線の位置に前記起点を移動させた形に改変して前記各走査線ごとの前記画像データに重畳されている前記電荷分を割り出し、対応する前記プレビュー画像用データから前記画像データに重畳されている前記電荷分を減算した値に基づいて前記プレビュー画像を生成して表示することを特徴とする。
本発明のような方式の放射線画像撮影システムやコンソールによれば、コンソールが予め保持している、読み出し開始ラインLsを起点とした場合の、読み出し処理でオン電圧が印加される走査線の番号Nと、読み出される画像データDに重畳されている暗電荷等に起因するオフセット分O(N)との関係(例えば後述する図22(A)参照)から割り出される当該放射線画像撮影における走査線ごとのオフセット分Od(例えば後述する図22(B)参照)が、読み出し開始ラインLsの部分に輝度の段差を有するものとなる。
そのため、画像データDから抽出されたプレビュー画像用データから、上記のようにして割り出した走査線ごとのオフセット分Odを減算処理することで、互いの輝度の段差が相殺される。そのため、プレビュー画像p_pre中から輝度の段差を的確に除去するように画像補正を行うことが可能となる。
しかも、上記の走査線ごとのオフセット分Odは、予め保持している上記の関係を、その起点を読み出し開始ラインLsの位置に移動させるだけで割り出すことができる。そのため、走査線ごとのオフセット分Odを非常に容易に割り出すことが可能となり、上記の画像補正を非常に簡便に行うことが可能となる。
そのため、プレビュー画像p_preを輝度の段差が除去された適切な状態で表示することが可能となるとともに、簡便に画像補正を行って速やかに表示することが可能となる。そのため、放射線技師等の操作者が、より早期にプレビュー画像p_preを確認して再撮影の要否等の判断を速やかに行うことが可能となる。
放射線画像撮影装置の断面図である。 放射線画像撮影装置の基板の構成を示す平面図である。 放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。 検出部を構成する1画素分についての等価回路を表すブロック図である。 画像データの読み出し処理における電荷リセット用スイッチ、パルス信号、TFTのオン/オフのタイミングを表すタイミングチャートである。 撮影室等に構築された本実施形態に係る放射線画像撮影システムの構成例を示す図である。 回診車上に構築された本実施形態に係る放射線画像撮影システムの構成例を示す図である。 検出手法1においてTFTを介して各放射線検出素子からリークした各電荷がリークデータとして読み出されることを説明する図である。 リークデータの読み出し処理における電荷リセット用スイッチやTFTのオン/オフのタイミングを表すタイミングチャートである。 読み出されるリークデータの時間的推移の例を表すグラフである。 放射線画像撮影前にリークデータの読み出し処理と各放射線検出素子のリセット処理を交互に行うように構成した場合の電荷リセット用スイッチ、パルス信号、TFTのオン/オフのタイミングを表すタイミングチャートである。 放射線画像撮影前にリークデータの読み出し処理と各放射線検出素子のリセット処理を交互に行うように構成した場合に各TFTにオン電圧を順次印加するタイミングを表すタイミングチャートである。 検出手法2において放射線画像撮影前に画像データの読み出し処理が繰り返し行われる際の各走査線にオン電圧を順次印加するタイミングを表すタイミングチャートである。 検出方法3において電流検出手段を設けた場合の放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。 検出手法1を採用した場合の放射線の照射開始の検出処理、電荷蓄積状態および画像データの読み出し処理において各走査線にオン電圧を印加するタイミング等を説明するタイミングチャートである。 放射線画像撮影の手順等を表す図である。 画像データからのプレビュー画像用データの抽出の仕方の一例を説明する図である。 放射線画像撮影の手順等の別の構成例を表す図である。 画像データやプレビュー画像用データの読み出し開始ラインの部分に現れる輝度の段差を表す図、および画像データの走査線ごとの平均値を表すグラフである。 (A)伝導帯を通過する電荷の一部がトラップ準位にトラップされる状態、(B)トラップされた電荷の一部がリークする状態、および(C)画像データの読み出し開始時にトラップ準位にトラップされた電荷が非常に少なくなった状態を表す図である。 (A)1回目および(B)2回目に読み出された画像データ走査線ごとの平均値の各プロファイルを表すグラフであり、(C)走査線ごとの両者の平均値同士の差分のプロファイルを表すグラフである。 (A)オン電圧が印加される走査線の番号Nと読み出される画像データに重畳されている暗電荷等に起因するオフセット分O(N)との関係の一例を表すグラフであり、(B)割り出された走査線ごとのオフセット分Odの例を表すグラフである。 プレビュー画像中に現れる輝度の段差を表す図である。
以下、本発明に係る放射線画像撮影システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下では、放射線画像撮影システムで用いられる放射線画像撮影装置として、シンチレーター等を備え、放射された放射線を可視光等の他の波長の電磁波に変換して電気信号を得るいわゆる間接型の放射線画像撮影装置について説明するが、本発明は、シンチレーター等を介さずに放射線を放射線検出素子で直接検出する、いわゆる直接型の放射線画像撮影装置に対しても適用することができる。
また、放射線画像撮影装置がいわゆる可搬型である場合について説明するが、支持台等と一体的に形成された、いわゆる専用機型の放射線画像撮影装置に対しても、本発明を適用することが可能である。
[放射線画像撮影装置]
まず、本実施形態に係る放射線画像撮影システムで用いられる放射線画像撮影装置の構成等について説明する。図1は、本実施形態に係る放射線画像撮影装置の断面図であり、図2は、放射線画像撮影装置の基板の構成を示す平面図である。
放射線画像撮影装置1は、図1に示すように、放射線が照射される側の面である放射線入射面Rを有するカーボン板等で形成された筐体2内に、シンチレーター3や基板4等で構成されるセンサーパネルSPが収納されて構成されている。また、図1では図示を省略するが、本実施形態では、筐体2には、画像データD等を無線方式で後述するコンソール58(図6や図7参照)に送信する通信手段であるアンテナ装置41(後述する図3参照)が設けられている。
また、図1では図示を省略するが、本実施形態では、放射線画像撮影装置1は、筐体2の側面等にコネクターを備えており、コネクターを介して有線方式で信号やデータ等をコンソール58等に送信することができるようになっている。そのため、このコネクターも放射線画像撮影装置1の通信手段として機能するようになっている。
図1に示すように、筐体2内には、基台31が配置されており、基台31の放射線入射面R側(以下、簡単に上面側という。)に図示しない鉛の薄板等を介して基板4が設けられている。そして、基板4の上面側には、照射された放射線を可視光等の光に変換するシンチレーター3がシンチレーター基板34上に設けられ、シンチレーター3が基板4側に対向する状態で設けられている。
また、基台31の下面側には、電子部品32等が配設されたPCB基板33やバッテリー24等が取り付けられている。このようにして、基台31や基板4等でセンサーパネルSPが形成されている。また、本実施形態では、センサーパネルSPと筐体2の側面との間に緩衝材35が設けられている。
本実施形態では、基板4はガラス基板で構成されており、図2に示すように、基板4の上面(すなわちシンチレーター3に対向する面)4a上には、複数の走査線5と複数の信号線6とが互いに交差するように配設されている。また、基板4の面4a上の複数の走査線5と複数の信号線6により区画された各小領域rには、放射線検出素子7がそれぞれ設けられている。
このように、走査線5と信号線6で区画された各小領域rに二次元状(マトリクス状)に配列された複数の放射線検出素子7が設けられた小領域rの全体、すなわち図2に一点鎖線で示される領域が検出部Pとされている。本実施形態では、放射線検出素子7はフォトダイオードが用いられているが、例えばフォトトランジスター等を用いることも可能である。
ここで、放射線画像撮影装置1の回路構成について説明する。図3は本実施形態に係る放射線画像撮影装置1の等価回路を表すブロック図であり、図4は検出部Pを構成する1画素分についての等価回路を表すブロック図である。
各放射線検出素子7の第1電極7aには、スイッチ手段であるTFT8のソース電極8s(図3や図4の「S」参照)が接続されている。また、TFT8のドレイン電極8dおよびゲート電極8g(図3や図4の「D」および「G」参照)は信号線6および走査線5にそれぞれ接続されている。
そして、TFT8は、後述する走査駆動手段15から走査線5を介してゲート電極8gにオン電圧が印加されるとオン状態となり、ソース電極8sやドレイン電極8dを介して放射線検出素子7内に蓄積されている電荷を信号線6に放出させる。また、走査線5を介してゲート電極8gにオフ電圧が印加されるとオフ状態となり、放射線検出素子7から信号線6への電荷の放出を停止して、放射線検出素子7内に電荷を蓄積させるようになっている。
また、本実施形態では、図2や図3に示すように、基板4上で1列の各放射線検出素子7ごとに1本の割合で各放射線検出素子7の第2電極7bにそれぞれバイアス線9が接続されており、各バイアス線9は基板4の検出部Pの外側の位置で結線10に結束されている。そして、結線10は入出力端子11(パッドともいう。図2参照)を介してバイアス電源14(図3や図4参照)に接続されており、バイアス電源14から結線10や各バイアス線9を介して各放射線検出素子7の第2電極7bに逆バイアス電圧が印加されるようになっている。
一方、各走査線5は、それぞれ入出力端子11を介して走査駆動手段15のゲートドライバー15bにそれぞれ接続されている。走査駆動手段15では、配線15cを介して電源回路15aからゲートドライバー15bにオン電圧とオフ電圧が供給されるようになっており、ゲートドライバー15bで走査線5の各ラインL1〜Lxに印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間でそれぞれ切り替えるようになっている。
また、各信号線6は、各入出力端子11を介して読み出しIC16内に内蔵された各読み出し回路17にそれぞれ接続されている。本実施形態では、読み出し回路17は、主に増幅回路18と相関二重サンプリング回路19等で構成されている。読み出しIC16内には、さらに、アナログマルチプレクサー21と、A/D変換器20とが設けられている。なお、図3や図4では、相関二重サンプリング回路19はCDSと表記されている。
本実施形態では、増幅回路18は、オペアンプ18aと、オペアンプ18aにそれぞれ並列にコンデンサー18bおよび電荷リセット用スイッチ18cが接続され、オペアンプ18a等に電力を供給する電源供給部18dを備えたチャージアンプ回路で構成されている。そして、増幅回路18のオペアンプ18aの入力側の反転入力端子には信号線6が接続されており、増幅回路18の入力側の非反転入力端子には基準電位Vが印加されるようになっている。
また、増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cは、制御手段22に接続されており、制御手段22によりオン/オフが制御されるようになっている。また、オペアンプ18aと相関二重サンプリング回路19との間には、電荷リセット用スイッチ18cと連動して開閉するスイッチ18eが設けられており、スイッチ18eは、電荷リセット用スイッチ18cがオン/オフ動作と連動してオフ/オン動作するようになっている。
各放射線検出素子7からの画像データDの読み出し処理の際には、図5に示すように、増幅回路18の電荷リセット用スイッチ18cがオフ状態とされた状態で、各放射線検出素子7のTFT8にオン電圧が印加されてオン状態とされると、各放射線検出素子7内から信号線6に電荷がそれぞれ放出されて、各読み出し回路17の増幅回路18のコンデンサー18bに流れ込んで蓄積される。そして、増幅回路18では、コンデンサー18bに蓄積された電荷量に応じた電圧値がオペアンプ18aの出力側から出力されるようになっている。
相関二重サンプリング回路19は、各放射線検出素子7から電荷が流れ込む前後の増幅回路18からの出力値の増加分をアナログ値の画像データDとして下流側に出力する。そして、出力された各画像データDがアナログマルチプレクサー21を介してA/D変換器20に順次送信され、A/D変換器20でデジタル値の画像データDに順次変換されて記憶手段23に出力されて順次保存される。このようにして画像データDの読み出し処理が行われるようになっている。
制御手段22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピューターや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等により構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。
そして、制御手段22は、走査駆動手段15や読み出し回路17を制御して上記のように画像データDの読み出し処理を行わせるなど、放射線画像撮影装置1の各機能部の動作等を制御するようになっている。また、図3や図4に示すように、制御手段22には、SRAM(Static RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)等で構成される記憶手段23が接続されている。
また、本実施形態では、制御手段22には、前述したアンテナ装置41が接続されており、さらに、走査駆動手段15や読み出し回路17、記憶手段23、バイアス電源14等の各機能部に必要な電力を供給するバッテリー24が接続されている。
なお、放射線画像撮影装置1における放射線の照射開始の検出処理のための構成や制御等については、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50の構成等について説明した後で説明する。
[放射線画像撮影システム]
次に、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50の構成等について説明する。図6は、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50の構成例を示す図である。図6では、放射線画像撮影システム50が撮影室R1内等に構築されている場合が示されている。
撮影室R1には、撮影台51が設置されており、撮影台51は、そのカセッテ保持部(カセッテホルダーともいう。)51aに上記の放射線画像撮影装置1を装填して用いることができるようになっている。なお、図6では、撮影台51として、立位撮影用の撮影台51Aと臥位撮影用の撮影台51Bが設置されている場合が示されているが、例えば一方の撮影台51のみが設けられていてもよい。
図6に示すように、撮影室R1には、被写体を介して撮影台51に装填された放射線画像撮影装置1に放射線を照射する放射線源52Aが少なくとも1つ設けられている。本実施形態では、放射線源52Aの位置を移動させたり、放射線の照射方向を変えることで、立位撮影用の撮影台51Aと臥位撮影用の撮影台51Bのいずれにも放射線を照射することができるようになっている。
撮影室R1には、撮影室R1内の各装置等や撮影室R1外の各装置等の間の通信等を中継するための中継器(基地局等ともいう。)54が設けられている。なお、本実施形態では、中継器54には、放射線画像撮影装置1が無線方式で画像データDや信号等の送受信を行うことができるように、無線アンテナ(アクセスポイントともいう。)53が設けられている。
また、中継器54は、放射線発生装置55やコンソール58と接続されており、中継器54には、放射線画像撮影装置1やコンソール58等から放射線発生装置55に送信するLAN(Local Area Network)通信用の信号等を放射線発生装置55用の信号等に変換し、また、その逆の変換も行う図示しない変換器が内蔵されている。
前室(操作室等ともいう。)R2には、本実施形態では、放射線発生装置55の操作卓57が設けられており、操作卓57には、放射線技師等の操作者が操作して放射線発生装置55に対して放射線の照射開始等を指示するための曝射スイッチ56が設けられている。放射線発生装置55は、操作者により曝射スイッチ56が操作されると、放射線源52から放射線を照射させるようになっている。また、適切な線量の放射線が照射されるように放射線源52を調整する等の種々の制御を行うようになっている。
図6に示すように、本実施形態では、コンピューター等で構成されたコンソール58が前室R2に設けられている。なお、コンソール58を撮影室R1や前室R2の外側や別室等に設けるように構成することも可能であり、適宜の場所に設置される。
また、コンソール58には、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等を備えて構成される表示部58aが設けられており、また、図示しないマウスやキーボード等の入力手段を備えている。また、コンソール58には、HDD(Hard Disk Drive)等で構成された記憶手段59が接続され、或いは内蔵されている。
一方、放射線画像撮影装置1は、図7に示すように、撮影台51には装填されずに、いわば単独の状態で用いることもできるようになっている。例えば、患者Hが病室R3のベッドBから起き上がれず、撮影室R1に行くことができないような場合には、図7に示すように、放射線画像撮影装置1を病室R3内に持ち込み、ベッドBと患者の身体との間に差し込んだり患者の身体にあてがったりして用いることができる。
また、放射線画像撮影装置1を病室R3等で用いる場合、前述した撮影室R1に据え付けられた放射線発生装置55に代えて、図7に示すように、いわゆるポータブルの放射線発生装置55が例えば回診車71に搭載される等して病室R3に持ち込まれる。この場合、ポータブルの放射線発生装置55の放射線52Pは、任意の方向に放射線を照射できるように構成されており、ベッドBと患者の身体との間に差し込まれたり患者の身体にあてがわれたりした放射線画像撮影装置1に対して、適切な距離や方向から放射線を照射することができるようになっている。
また、この場合、無線アンテナ53が設けられた中継器54が放射線発生装置55内に内蔵されており、上記と同様に、中継器54が放射線発生装置55とコンソール58との間の通信や、放射線画像撮影装置1とコンソール58との間の通信や画像データDの送信等を中継するようになっている。
なお、図6に示すように、放射線画像撮影装置1を、撮影室R1の臥位撮影用の撮影台51B上に横臥した患者(図示省略)の身体と臥位撮影用の撮影台51Bとの間に差し込んだり、臥位撮影用の撮影台51B上で患者の身体にあてがったりして用いることも可能であり、その場合は、ポータブルの放射線52Pや、撮影室R1に据え付けられた放射線源52Aのいずれを用いることも可能である。
本実施形態では、コンソール58は画像処理装置としても機能するようになっており、放射線画像撮影装置1から画像データD等が送信されてくると、それらに基づいてオフセット補正やゲイン補正、欠陥画素補正、撮影部位に応じた階調処理等の精密な画像処理を行って、放射線画像を生成するようになっている。
また、コンソール58は、後述するように放射線画像撮影装置1からプレビュー画像用データDtが送信されてくると、それに基づいて表示部58a上にプレビュー画像p_preを表示するようになっているが、この点については後で詳しく説明する。
[放射線の照射開始の検出方法について]
次に、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1における放射線の照射開始の検出方法について説明する。
本実施形態では、前述したように、放射線画像撮影装置1と放射線発生装置55(図6や図7参照)との間でインターフェースを構築せず、放射線画像撮影装置1自体で放射線発生装置の放射線源から放射線が照射されたことを検出するように構成されている。そして、放射線の照射開始の検出方法としては、例えば、前述した特許文献6や特許文献7に記載された検出方法を採用することが可能である。以下、これらの検出方法について簡単に説明する。
[検出方法1]
検出方法1は、前述した特許文献6に記載されている検出方法である。この検出方法1については詳しくは同文献を参照されたい。
この検出方法1では、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、放射線画像撮影前に、リークデータdleakの読み出し処理を繰り返し行わせるように構成される。リークデータdleakとは、図8に示すように、各走査線5にオフ電圧を印加した状態で、オフ状態になっている各TFT8を介して各放射線検出素子7からリークする電荷qの信号線6ごとの合計値に相当するデータである。
そして、リークデータdleakの読み出し処理では、図9に示すように、走査線5の各ラインL1〜Lxにオフ電圧を印加して各TFT8をオフ状態とした状態で、制御手段22から各読み出し回路17の相関二重サンプリング回路19(図3や図4のCDS参照)にパルス信号Sp1、Sp2を送信してリークデータdleakが読み出される。
この場合、照射開始検出用の画像データdの読み出し処理(図5参照)の場合と異なり、ゲートドライバー15bから各走査線5へのオン電圧の印加は行われない。制御手段22から相関二重サンプリング回路19にパルス信号Sp1が送信された時点からパルス信号Sp2が送信されるまでの間に増幅回路18のコンデンサー18bに蓄積された、各TFT8を介して各放射線検出素子7からリークする電荷qの信号線6ごとの合計値が、リークデータdleakとして読み出される。
このようにしてリークデータdleakを読み出すように構成する場合、放射線画像撮影装置1に対する放射線の照射が開始されると、シンチレーター3(図1参照)で放射線から変換された電磁波が、各TFT8に照射される。そして、それにより、各TFT8を介して各放射線検出素子7からリークする電荷q(図8参照)がそれぞれ増加することが本発明者らの研究で分かった。
そのため、放射線画像撮影装置1に放射線が照射されると、各TFT8を介して各放射線検出素子7からリークする電荷qが増加するため、図10に示すように、読み出されるリークデータdleakの値が、それ以前に読み出されていたリークデータdleakの値よりも大きくなる(図6の時刻t1参照)。このように、検出方法1では、放射線が照射されたことにより、読み出されるリークデータdleakの値が変化する。
そこで、これを利用して、例えば図10に示すように、リークデータdleakに対して閾値dleak_thを設定しておき、読み出されたリークデータdleakが閾値dleak_thを越えた時点で、放射線画像撮影装置1に対する放射線の照射開始を検出するように構成することが可能である。
なお、この検出方法1では、リークデータdleakの読み出し処理は、上記のように各TFT8がオフ状態とされた状態で行われる。そして、各TFT8をこのオフ状態のままとすると、各放射線検出素子7内で発生した暗電荷(暗電流等ともいう。)が各放射線検出素子7内に蓄積され続ける状態になってしまう。
そのため、検出方法1を採用する場合、すなわち放射線画像撮影前にリークデータdleakの読み出し処理を繰り返し行うように構成する場合には、通常、リークデータdleakの読み出し処理と次のリークデータdleakの読み出し処理との間で各放射線検出素子7のリセット処理を行うように構成される。すなわち、検出方法1では、図11や図12に示すように、通常、リークデータdleakの読み出し処理と各放射線検出素子7のリセット処理とが交互に行われるように構成される。
なお、図12や後述する図15において、「R」は各放射線検出素子7のリセット処理が行われることを表し、「L」はリークデータdleakの読み出し処理が行われることを表す。
[検出方法2]
検出方法2は、前述した特許文献7に記載されている検出方法である。この検出方法2については詳しくは同文献を参照されたい。
この検出方法2では、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、放射線画像撮影前に、図5に示した画像データDの読み出し処理の場合と同様に各読み出し回路17等を制御し、図13に示すように、走査駆動手段15のゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加して、各放射線検出素子7から前述した照射開始検出用の画像データ(以下、本画像としての画像データDと区別するために、照射開始検出用の画像データdと表す。)の読み出し処理を繰り返し行わせるようになっている。
そして、放射線画像撮影装置1に放射線が照射されると、各放射線検出素子7内で電荷が新たに発生するため、図10に示したリークデータdleakの場合と同様に、読み出される照射開始検出用の画像データdの値が、それ以前に読み出されていた照射開始検出用の画像データdの値よりも大きくなる。このように、検出方法2では、放射線が照射されたことにより、読み出される照射開始検出用の画像データdの値が変化する。
そこで、これを利用して、図示を省略するが、照射開始検出用の画像データdに対して閾値dthを設定しておき、読み出された照射開始検出用の画像データdが閾値dthを越えた時点で、放射線画像撮影装置1に対する放射線の照射開始を検出するように構成することが可能である。
[検出方法3]
また、上記の検出方法1、2のほかにも、例えば、前述した特許文献4や特許文献5に記載されているように、例えば、放射線画像撮影装置1に対する放射線の照射が開始されて各放射線検出素子7(図3等参照)内に電荷が発生すると、各放射線検出素子7から、各放射線検出素子7に接続されているバイアス線9に電荷が流れ出してバイアス線9を流れる電流Iが増加することを利用して、放射線の照射開始を検出するように構成することも可能である。この検出方法3については詳しくは上記の各文献を参照されたい。
具体的には、例えば図14に示すように、バイアス線9やその結線10上に電流検出手段26を設け、電流検出手段26でバイアス線9や結線10中を流れる電流Iの値を検出して制御手段22に出力するように構成する。
このように構成した場合、放射線画像撮影装置1に放射線が照射されると、上記のようにしてバイアス線9や結線10中を流れる電流Iの値が、それ以前に検出されていた電流Iの値よりも大きくなる。このように、検出方法3では、放射線が照射されたことにより、バイアス線9や結線10中を流れる電流Iの値が変化する。
そこで、図示を省略するが、これを利用して、バイアス線9や結線10中を流れる電流Iすなわち電流検出手段26により検出される電流Iの値に対して閾値Ithを設定しておき、検出された電流Iの値が閾値Ithを越えた時点で、放射線画像撮影装置1に対する放射線の照射開始を検出するように構成することが可能である。
このように、放射線画像撮影装置1では、例えば上記の検出方法1〜3等を採用することにより、放射線画像撮影装置1自体で放射線発生装置の放射線源から放射線が照射されたことを検出するように構成することが可能となる。
なお、特許文献6、7にも記載されているように、上記の検出方法1、2や検出方法3等をさらに改良して、放射線画像撮影装置1自体で放射線の照射が開始されたことを的確に検出するように構成することも可能である。
[放射線の照射開始の検出後の各処理について]
また、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、上記のようにして放射線の照射が開始されたことを検出すると、例えば検出方法1を採用した場合の図15に示すように、ゲートドライバー15bから走査線5の全てのラインL1〜Lxにオフ電圧を印加させ、各TFT8をオフ状態にして、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した電荷が各放射線検出素子7内に蓄積されるようにする電荷蓄積状態に移行させる。
そして、例えば放射線の照射開始を検出してから所定時間だけ電荷蓄積状態を継続した後、制御手段22は、本画像としての画像データDの読み出し処理を行わせるようになっている。
その際、本実施形態では、制御手段22は、図15に示すように、放射線の照射開始を検出した時点またはその直前にオン電圧が印加された走査線5(図15の場合は走査線5のラインL4)の次にオン電圧を印加すべき走査線5(図15の場合は走査線5のラインL5)からオン電圧の印加を開始し、ゲートドライバー15bから各走査線5にオン電圧を順次印加させて、画像データDの読み出し処理を行うようになっている。
なお、以下では、放射線の照射開始を検出した時点またはその直前にオン電圧が印加された走査線5(図15の場合は走査線5のラインL4)を検出ラインLdと表し、前述したように、その次にオン電圧を印加して画像データDの読み出し処理を開始する走査線5(図15の場合は走査線5のラインL5)を読み出し開始ラインLsと表す。
また、検出ラインLdは、上記の検出方法1を採用した場合には、放射線の照射開始を検出したリークデータdleakの読み出し処理の直前の各放射線検出素子7のリセット処理でオン電圧が印加された走査線5であり、上記の検出方法2を採用した場合には、放射線の照射開始を検出した照射開始検出用の画像データdの読み出し処理でオン電圧が印加された走査線5となる。
また、上記の検出方法3を採用した場合には、通常、電流検出手段26での電流Iの値の検出処理と同時にゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加して各放射線検出素子7のリセット処理を行うように構成される。そのため、検出ラインLdは、放射線の照射開始を検出した時点またはその直前に各放射線検出素子7のリセット処理でオン電圧が印加された走査線5ということになる。
なお、図15に示したように構成する場合、図中の時間Tacが、画像データDの読み出し処理を行う前に各TFT8をオフ状態としておく時間であり、前述した実効蓄積時間Tacである。
一方、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、上記のようにして、本画像としての画像データDの読み出し処理を終了すると、続いて、オフセットデータOの読み出し処理を行うようになっている。なお、オフセットデータOの読み出し処理を、放射線画像撮影前に行うように構成することも可能である。
そして、本実施形態では、図示を省略するが、制御手段22は、オフセットデータOの読み出し処理では、各放射線検出素子7のリセット処理を所定回数行う等した後、図15に示した本画像としての画像データDの読み出し処理までの処理シーケンスと同じ処理シーケンスを繰り返してオフセットデータOの読み出し処理を行うようになっている。
すなわち、画像データDの読み出し処理の終了後、検出方法1の場合にはリークデータdleakの読み出し処理と各放射線検出素子7のリセット処理、検出方法2の場合には照射開始検出用の画像データdの読み出し処理を所定回数行った後、電荷蓄積状態に移行させ、その後、オフセットデータOの読み出し処理が行われる。
このように構成すると、画像データDの読み出し処理前の実効蓄積時間Tac(図15参照)とオフセットデータOの読み出し処理前の実効蓄積時間が、走査線5ごとに同じ時間になるといったメリットがある。
なお、オフセットデータOの読み出し処理の際には放射線は照射されない。そのため、上記のように、本画像としての画像データDの読み出し処理後、リークデータdleakの読み出し処理を行わずに各放射線検出素子7のリセット処理のみを行わせたり、照射開始検出用の画像データdの読み出し処理の代わりに各放射線検出素子7のリセット処理を行わせるように構成することも可能である。
[放射線画像撮影の手順等について]
次に、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50や放射線画像撮影装置1における放射線画像撮影の手順や、放射線画像撮影装置1からコンソール58へのデータの送信のタイミング等について説明する。また、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50等の作用についてもあわせて説明する。
本実施形態では、図16に示すように、放射線画像撮影装置1の制御手段22は、上記の検出方法1〜3等を用いて放射線の照射開始の検出処理を行う。そして、前述したように、放射線の照射開始を検出すると、電荷蓄積状態に移行して、放射線の照射により各放射線検出素子7内で発生した有用な電荷を各放射線検出素子7内に蓄積させる。
そして、放射線の照射終了後、本画像としての画像データDの読み出し処理を行う。その際、本実施形態では、図15に示したように、放射線の照射開始を検出した時点またはその直前にオン電圧が印加された検出ラインLd(図15の場合は走査線5のラインL4)の次にオン電圧を印加すべき走査線5である読み出し開始ラインLs(図15の場合は走査線5のラインL5)からオン電圧の印加を開始して画像データDを順次読み出すようになっている。
そして、本実施形態では、上記のようにして本画像としての画像データDの読み出し処理が終了すると、制御手段22は、図16に示すように、オフセットデータOの読み出し処理(図中の「O読み出し」参照)に向けて各放射線検出素子7のリセット処理を行うと同時に、読み出した画像データDの中からプレビュー画像用データDpを抽出してコンソール58に送信するようになっている。具体的には、制御手段22は、画像データDを読み出すと、読み出した画像データDの中から所定の割合でプレビュー画像用データDpを抽出する。
その際、例えば図17に示すように、放射線画像撮影装置1の検出部Pのn行、m列目の放射線検出素子7(n,m)から読み出された画像データDをD(n,m)で表すとすると、読み出した画像データD(n,m)の中から、例えば図中に斜線を付して示すように予め所定本数(図26の場合は4本)の走査線5ごとに1本の割合で指定された走査線5に接続されている各放射線検出素子7から読み出された画像データD(n,m)をプレビュー画像用データDpとして抽出して、コンソール58に送信するようになっている。
なお、プレビュー画像用データの選び出し方は、これに限定されない。図示を省略するが、例えば、4×4画素すなわち4行4列の計16個等の所定の個数の放射線検出素子7(n,m)から読み出された所定個数の画像データD(n,m)の中から1個の割合で画像データDを選び出す等して、本画像データDの中から本画像データDを所定の割合で間引いてプレビュー画像用データを選び出すように構成することも可能である。
また、図16に示したように、プレビュー画像用データDpの送信が終了した後で、オフセットデータOの読み出し処理に向けて電荷蓄積状態に移行するように構成することが可能である。しかし、プレビュー画像用データDpの送信処理が電荷蓄積状態に悪影響を与えない場合には、例えば図18に示すように、プレビュー画像用データDpの送信処理中に電荷蓄積状態に移行するように構成することも可能であり、その点については適宜構成される。
さらに、プレビュー画像用データDpを、オフセットデータOの読み出し処理が終了した後にコンソール58に送信するように構成することも可能であり、その場合も本発明を適用することが可能である。
[コンソールにおけるプレビュー画像の表示および従来の問題点について]
本実施形態では、コンソール58(図6や図7参照)は、上記のようにして放射線画像撮影装置1からプレビュー画像用データDpが送信されてくると、送信されてきたプレビュー画像用データDpに基づいて表示部58a上にプレビュー画像p_preを表示させるようになっている。
プレビュー画像p_preや放射線画像pの生成処理においては、本来的には下記(1)式に従って画像データDが読み出される前後に読み出されたオフセットデータOを画像データDから減算して算出した真の画像データDに基づいて各画像が生成されることが望ましい。
=D−O …(1)
その理由は、以下の通りである。すなわち、画像データDが読み出される前後にオフセットデータOを読み出すことで、画像データDが読み出された状況とほぼ同じ状況でオフセットデータOを読み出すことが可能となり、画像データDに重畳される暗電荷等に起因するオフセット分とオフセットデータOとが各放射線検出素子7ごとにほぼ同じ値になる。
そのため、画像データDからオフセットデータOを減算することで、画像データDに重畳される暗電荷等に起因するオフセット分とオフセットデータOとが的確に相殺され、算出される真の画像データDを、暗電荷等に依存せず、放射線の照射により放射線検出素子7内で発生した有用な電荷のみに起因する値とすることが可能となるためである。
しかしながら、図16や図18に示したように、プレビュー画像用データDpをコンソール58に送信した時点ではまだオフセットデータOの読み出し処理は行われておらず、オフセットデータOをコンソール58に送信することができない。
また、プレビュー画像用データDpを先に送信し、その後オフセットデータOが送信されてきた時点でプレビュー画像用データDpからオフセットデータOを減算する処理等を行うように構成すると、コンソール58上でのプレビュー画像p_preの表示を、オフセットデータOの読み出し処理が終了するまで待たなければならなくなる。
しかし、これでは、コンソール58の表示部58a上にプレビュー画像p_preをより早期に表示させて、再撮影の要否等を早期に判断したいという放射線技師等の操作者の要望に応えることができなくなる。
そこで、従来の放射線画像撮影システムでは、コンソール58が、仮のプレビュー画像用のオフセットデータを予め保持しておき、この仮のプレビュー画像用のオフセットデータを送信されてきたプレビュー画像用データDpから減算するように構成されていた。また、仮のプレビュー画像用のオフセットデータを用いる代わりに、前回の放射線画像撮影の際に得られたオフセットデータOを、今回の撮影で得られたプレビュー画像用データDpから減算するように構成される場合もあった。
しかし、このように構成すると、例えば図23に示したように、生成されて表示されたプレビュー画像p_pre中の読み出し開始ラインLsに相当する部分に、輝度の段差が現れるといった問題が生じ得ることは前述した通りである。
[輝度の段差が生じる原因について]
本発明者らが、このような輝度の段差が現れる原因について研究したところ、以下のようなことが分かった。
図23では被写体として患者の腹部が撮影された場合のプレビュー画像p_preの場合が示されているが、本発明者らの研究では、被写体を撮影しない状態でも読み出し開始ラインLsに相当する部分に輝度の段差が現れる。さらに、放射線画像撮影装置1に放射線を照射しない状態においても読み出し開始ラインLsに相当する部分に輝度の段差が現れることが分かっている。
すなわち、放射線画像撮影装置1に放射線を照射しない状態でも、上記のように放射線画像撮影装置1で放射線の照射開始の検出処理を行う。そして、走査線5の任意のラインL(上記の検出ラインLdに相当。)にオン電圧が印加された直後に読み出されたリークデータdleakに基づいて放射線の照射開始が検出されたものとして電荷蓄積状態に移行させ、その次にオン電圧を印加すべき読み出し開始ラインLsからオン電圧の印加を開始して画像データDの読み出し処理を行う。
この場合、読み出されるのは、暗電荷等に起因するオフセット分に相当する画像データDということになるが、図19に示すように、このような画像データDにも読み出し開始ラインLsの部分に輝度の段差が生じており、それから抽出されるプレビュー画像用データDpにも読み出し開始ラインLsの部分に輝度の段差が生じることが分かった。
このような輝度の段差が生じる原因を特定するために、例えば図19に示した各画像データDにおいて、図中の左右方向(放射線画像撮影装置1における走査線5の延在方向に相当。)に並ぶ画像データDを加算して平均値Dave(n)を算出する。この場合のnは走査線5のライン番号に対応する。
そして、算出した画像データDの平均値Dave(n)を、走査線5のライン番号nごとに並べてプロットすると、図19の右側に示されるグラフのように、画像データDの平均値Dave(n)中の読み出し開始ラインLsの部分に輝度の段差が生じていることが分かる。このような輝度の段差が現れる原因は、現時点では以下のように考えられている。
すなわち、電荷蓄積状態(図15参照)に移行する前に、各放射線検出素子7のリセット処理(図12等参照)や照射開始検出用の画像データdの読み出し処理(図13参照)等が繰り返し行われている状態では、図20(A)に示すように、TFT8がオン状態とされるごとに放射線検出素子7から信号線6に流出する電荷(図中の○参照)は、TFT8におけるエネルギー的に高い準位の伝導帯CBを通る。
その際、通過する電荷のうちの一部が、この伝導帯CBよりもエネルギー的に低いバンドギャップに存在するトラップ準位TLにトラップされて、TFT8内に残留する。そして、トラップ準位TLにトラップされた電荷の一部は、図20(B)に示すように、TFT8がオフ状態とされている間にリーク電荷q(図8参照)の一部として信号線6にリークする。
しかし、各放射線検出素子7のリセット処理等でTFT8がオン状態とされるごとに、TFT8のトラップ準位TLに電荷が供給されるため、このように各放射線検出素子7のリセット処理や照射開始検出用の画像データdの読み出し処理が繰り返し行われる状況では、TFT8のトラップ準位TLに比較的多くの電荷が蓄積された状態が維持される状態になる。
一方、放射線の照射開始が検出されて電荷蓄積状態(図15参照)に移行すると、TFT8のトラップ準位TLにトラップされた電荷が信号線6にリークするが、各放射線検出素子7のリセット処理等が行われなくなり、トラップ準位TLに供給される電荷は放射線検出素子7からリークしてくる小さな電荷量の電荷のみになる。
そのため、各TFT8のトラップ準位TL中に蓄積されている電荷の量は、図20(C)に示すように、電荷蓄積状態の終了時、すなわち画像データDの読み出し開始時には、非常に少ない状態になる。
画像データDの読み出し処理で読み出される画像データDは、実際には、図8に示した状態から類推されるように、画像データDが読み出される対象の放射線検出素子7からオン状態のTFT8を介して信号線6に流出する大量の電荷Qと、同じ信号線6に接続された他の各放射線検出素子7からオフ状態のTFT8を介してリークする電荷qとの合計値に対応するデータである。
そして、画像データDの読み出し処理の開始時には、上記のように、TFT8のトラップ準位TLに蓄積されている電荷の量が非常に小さく枯渇したような状況であるため、上記の他の放射線検出素子7からオフ状態のTFT8を介してリークする電荷qが小さい状態になっている。
そのため、画像データDが読み出される対象の放射線検出素子7からオン状態のTFT8を介して信号線6に同じ量の電荷Qが流出しても、それに重畳される、他の各放射線検出素子7からTFT8を介してリークする電荷qが小さいため、その結果として、読み出される画像データDの値が、図19に示したように、読み出し開始ラインLsの部分で小さくなる。
そして、TFT8がオン状態とされて画像データDが読み出されると、図20(B)に示したように、そのTFT8の伝導帯CBを通過する電荷のうちの一部がトラップ準位TLにトラップされ、トラップ準位TLにトラップされた電荷の量が増える。そのため、そのようなTFT8では、その後にリークする電荷qの量が増える。
このようにして、画像データDの読み出し処理において、ゲートドライバー15bから走査線5にオン電圧を順次印加してTFT8をオン状態として電荷Qを信号線6に放出させるごとに、当該TFT8のトラップ準位TLにトラップされた電荷の量が増えて、その後にリークする電荷qの量が増える。
そのため、図19に示したように、各走査線5ごとに画像データDの読み出し処理を終えるごとに、リークする電荷qの量が増えるTFT8の数が増えていくため、画像データDの読み出し処理が経過するに従って、読み出される画像データDの値が大きくなっていく。
そして、本実施形態では、読み出し開始ラインLs(例えば図15では走査線5のラインL5)からオン電圧の印加を開始して、走査線5の最終ラインLxまでオン電圧を印加し、さらに走査線5の最初のラインL1から検出ラインLd(例えば図15では走査線5のラインL4)まで画像データDを読み出す頃には、読み出される画像データDの値が十分に大きくなる。
そのため、読み出し開始ラインLs(例えば図15では走査線5のラインL5)における小さな値の画像データDと、検出ラインLd(例えば図15では走査線5のラインL4)における十分に大きな値の画像データDとの間で、図19に示したような輝度の段差が生じると考えられている。
つまり、読み出し開始ラインLsの部分では小さな値であった画像データDが、読み出し処理が進行するに従って次第に大きな値になっていく理由は、画像データDを読み出している当該放射線検出素子7から読み出される電荷が増大するためではなく、他の放射線検出素子7からリークする電荷qが次第に大きくなり、それらの寄与分が増大していくためであると考えられている。
なお、この他の放射線検出素子7からリークする電荷qの寄与分は、読み出された画像データDにおいては、上記の真の画像データD以外のオフセット分として含まれる(なお、このオフセット分には上記のように当該放射線検出素子7からの暗電荷に起因するオフセット分も含まれる。)。また、この寄与分は、オフセットデータO中にも含まれる。
従来の放射線画像撮影システムでは、例えば、このように読み出し開始ラインLsの部分に輝度の段差を生じている画像データDから抽出されたプレビュー画像用データDpから、各放射線検出素子7ごとに同じ値に設定された、輝度の段差を含まない仮のプレビュー画像用のオフセットデータを減算するように構成されていた。
そのため、輝度の段差が解消されず、上記(1)式に従って算出される真の画像データD中にも輝度の段差が残ってしまう。そして、輝度の段差が含まれたままの真の画像データDに基づいてプレビュー画像p_preが生成されるため、図23に示したように、プレビュー画像p_preに輝度の段差が現れたと考えられる。
また、前述したように、仮のプレビュー画像用のオフセットデータを用いる代わりに、前回の放射線画像撮影の際に得られたオフセットデータOを、今回の撮影で得られたプレビュー画像用データDpから減算するように構成される場合もあった。
しかし、このように構成すると、今回の撮影で得られたプレビュー画像用データDp中に生じている輝度の段差のほかに、前回の放射線画像撮影の際に得られたオフセットデータOにも輝度の段差が生じている。そして、前回の放射線画像撮影の際の読み出し開始ラインLsは、通常、今回の放射線画像撮影の際の読み出し開始ラインLsとは異なる走査線5になる。
その結果、図示を省略するが、このように構成した場合には、プレビュー画像p_pre中に輝度の段差が2カ所に現れる状態になっていた。
[輝度の段差を解消するための画像補正の仕方等について]
そこで、本実施形態では、コンソール58は、以下のようにして、プレビュー画像用データDpを画像補正して、表示部58a上に表示するプレビュー画像p_pre中から輝度の段差をなくし、或いは現れる輝度の段差を軽減してほとんど視認できない状態にしてプレビュー画像p_preを表示するようになっている。
すなわち、コンソール58は、放射線画像撮影装置1が画像データDの読み出し処理を開始する際に最初にオン電圧を印加する走査線5、すなわち読み出し開始ラインLsを起点とした場合の、読み出し処理でオン電圧が印加される走査線5の番号Nと、読み出される画像データDに重畳されている暗電荷等に起因するオフセット分O(N)との関係を予め保持しておく。
そして、プレビュー画像p_preの表示処理においては、コンソール58は、その起点(すなわちN=0)を実際の読み出し開始ラインLsの位置に移動させて上記の関係を適用して各走査線5ごとのオフセット分Odを割り出す。そして、対応するプレビュー画像用データDpからオフセット分Odを減算した値(すなわち真の画像データD)に基づいてプレビュー画像p_preを生成して表示するようになっている。
以下、上記の点について詳しく説明する。ここで注意が必要なのは、図19に示したグラフでは、画像データDの平均値Dave(n)のプロファイルがきれいな曲線状になるように記載されているが、実際に得られる画像データDの平均値Dave(n)のプロファイルには、各走査線5ごとの固定パターンが重畳された状態になる。
すなわち、放射線画像撮影装置1に放射線が均一に照射された状態、或いは放射線画像撮影装置1に放射線が照射されない状態で読み出される画像データDは、通常、各放射線検出素子7ごとに同じ値ではなく、各放射線検出素子7ごとに大小が生じる。これは画像データDの各放射線検出素子7ごとの固定パターンであるが、それらの平均値Dave(n)にも各放射線検出素子7の固定パターンが反映されて、それらに起因する各走査線5ごとの固定パターンが生じる。
そのため、実際に得られる画像データDの平均値Dave(n)のプロファイルは、通常、走査線5ごとに固定パターンの凹凸を有するプロファイルになる。そのため、上記のように、読み出し開始ラインLsを起点とした場合の、読み出し処理でオン電圧が印加される走査線5の番号Nと、読み出される画像データDに重畳されている暗電荷等に起因するオフセット分O(N)との関係を得る場合に、実際に得られる画像データDの平均値Dave(n)のプロファイルをそのまま解析しても、通常、上記の関係は適切に得られるとは限らない。
そこで、本実施形態では、読み出し開始ラインLsを替えて、少なくとも2回、画像データDの読み出し処理を行う。なお、放射線画像撮影装置1に放射線を照射してもよく、照射しなくてもよい。
その際、例えば、2つの読み出し開始ラインLsのうちの1回目の読み出し処理の読み出し開始ラインLs1は、例えば走査線5の最初のラインL1(図3参照)とし、2回目の読み出し処理の読み出し開始ラインLs2は、例えば検出部P上で走査線5の最初のラインL1からできるだけ離れた位置にある走査線5とする。
そして、それぞれの読み出し処理で読み出された画像データDについて、図19に示した場合と同様にして走査線5ごとの平均値Dave(n)を算出し、走査線5のライン番号nごとに並べてプロットすると、それぞれ図21(A)、(B)に示すようなプロファイルになる。なお、この状態では、各プロファイルには走査線5ごとの固定パターンが重畳されていることは前述した通りである。
そして、2つのプロファイルの、対応するライン番号nの平均値Dave(n)同士の差分ΔDave(n)を算出してプロットすると、例えば図21(C)に示すようなプロファイルになる。そして、差分ΔDave(n)を算出する際に、図21(A)、(B)の各プロファイルに重畳されていた走査線5ごとの固定パターンが互いに相殺される。
そのため、図21(C)に示したプロファイルは、走査線5ごとの固定パターンを含まないプロファイルになる。そして、上記のように、電荷蓄積状態が継続されてTFT8のトラップ準位TLにトラップされた電荷が非常に減少した状態から、画像データDの読み出し処理が開始されて各TFT8のトラップ準位TLにトラップされる電荷の量が次第に増加していき、リークする電荷qの量が次第に増加して、読み出される画像データDが次第に大きくなっていく現象にのみ依存したプロファイルになる。
そして、本実施形態に係る放射線画像撮影装置1では、図21(A)や図21(C)のグラフの形から分かるように、上記の関係は、起点となる読み出し開始ラインLsの番号を仮に0とした場合の各走査線5の番号をNとした場合に、a×(1−b−N)の形で増加していく関係になると考えられる。
そこで、本実施形態では、上記の関係、すなわち読み出し開始ラインLsを起点(N=0)とした場合の、読み出し処理でオン電圧が印加される走査線5の番号Nと、読み出される画像データDに重畳されている暗電荷等に起因するオフセット分O(N)との関係を、a、b、cをそれぞれ定数とした場合に、
O(N)=a×(1−b−N)+c …(2)
の形で設定するようになっている。
なお、上記の関係は、必ずしも上記(2)式の形で設定される必要はなく、1次関数等の他の関数の形で設定されてもよい。
そして、本実施形態では、コンソール58は、予め上記(2)式の形で、読み出し開始ラインLsを起点とした場合の、読み出し処理でオン電圧が印加される走査線5の番号Nと、読み出される画像データDに重畳されている暗電荷等に起因するオフセット分O(N)との関係を保持しておくようになっている。
上記(2)式の具体的な形、すなわち定数a〜cは、実験的に予め求めておく。上記の関係は、走査線5の番号Nと暗電荷等に起因するオフセット分O(N)との関係であるから、実験は、放射線画像撮影装置1に放射線を照射しない状態で行われる。その際、図21(A)、(B)の画像データDの走査線5(ライン番号はn)ごとの平均値Dave(n)は、当該走査線5に接続されている各放射線検出素子7からの暗電荷等に起因するオフセット分の平均値と読み替えることができる。
そして、定数a〜cは、例えば以下のようにして求めることが可能である。すなわち、図21(A)におけるAの部分が一定値であると見なすと、図21(C)における輝度の段差の近傍の部分Bは、少なくとも上記の(2)式の形がそのまま反映されていると見なすことができる。そこで、この図21(C)における輝度の段差の近傍部分Bのグラフの形状から、少なくとも上記(2)式におけるa×(−b−N)を割り出すことができる。
また、図21(C)における読み出し開始ラインLsの部分の段差Cから、上記(2)式における定数aを割り出すことができる。さらに定数cは、例えば図21(A)から求めることも可能であり、適宜の値に設定することも可能である。このようにして、図21(A)、(B)のグラフから算出した図21(C)のグラフ等に基づいて、定数a〜cを決定して、上記(2)式の形を定めることができる。
なお、決定した上記(2)式を図示すると、図22(A)に示すようなグラフになり、図21(A)と同じようなグラフになる。しかし、前述したように、図21(A)に示すグラフには走査線5ごとの固定パターンが重畳された状態になっているが、図22(A)に示すグラフではそのような走査線5ごとの固定パターンが除去された状態になる。
次に、コンソール58での実際のプレビュー画像p_preの表示処理における走査線5ごとのオフセット分Odの割り出し方について説明する。本実施形態では、コンソール58は、予め保持している上記の図22(A)の関係(或いはそれに対応するテーブル等の形でもよい。)を適用して、当該放射線画像撮影における走査線5ごとのオフセット分Odを割り出すようになっている。
この場合、放射線画像撮影装置1から読み出し開始ラインLsに関する情報、すなわち少なくとも読み出し開始ラインLsである走査線5のライン番号n(以下、読み出し開始ラインLsのライン番号をnsと表す。)の情報を放射線画像撮影装置1から送信してもらうことが必要になる。
そして、コンソール58は、図16や図18に示したように、放射線画像撮影装置1からプレビュー画像用データDpと読み出し開始ラインLsに関する情報等を受信すると、図22(A)に示した関係における起点N=0を、送信されてきた読み出し開始ラインLsのライン番号nsの位置に移動させるように形状を改変させて、図22(A)に示した関係から、図22(B)に示すような走査線5ごとのオフセット分Odを割り出す。
そして、コンソール58は、送信されてきたプレビュー画像用データDpから、対応する走査線5ごとに、割り出したオフセット分Odを減算することで、プレビュー画像用データDpに関する真の画像データDを算出する(上記(1)式参照)。そして、算出した真の画像データDに簡単な画像処理を施して、表示部58a上にプレビュー画像p_preを表示するようになっている。
このように構成した場合、予め保持している、読み出し開始ラインLsを起点とした場合の、読み出し処理でオン電圧が印加される走査線5の番号Nと、読み出される画像データDに重畳されている暗電荷等に起因するオフセット分O(N)との関係(図22(A)参照)から割り出される当該放射線画像撮影における走査線5ごとのオフセット分Od(図22(B)参照)が、読み出し開始ラインLsの部分に輝度の段差を有するものとなる。
そして、上記の関係を、その起点を読み出し開始ラインLsの位置に移動させた形に改変して走査線5ごとのオフセット分Odを割り出すため、上記の関係を改変して割り出される走査線5ごとのオフセット分Odでは、輝度の段差の位置が必ず読み出し開始ラインLsの位置に来るようになる。
そのため、放射線画像撮影装置1の各放射線検出素子7から読み出された画像データDにおける輝度の段差と、それに適用する走査線5ごとのオフセット分Odにおける輝度の段差の位置を、確実に同じ位置とすることが可能となる。
そのため、画像データDから抽出されたプレビュー画像用データDpから、上記のようにして割り出した走査線5ごとのオフセット分Odを減算処理することで、互いの輝度の段差が相殺される。そのため、本実施形態では、プレビュー画像p_pre中から輝度の段差を的確に除去するように画像補正を行うことが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影システム50やコンソール58によれば、コンソール58が予め保持している、読み出し開始ラインLsを起点とした場合の、読み出し処理でオン電圧が印加される走査線5の番号Nと、読み出される画像データDに重畳されている暗電荷等に起因するオフセット分O(N)との関係(図22(A)参照)から割り出される当該放射線画像撮影における走査線5ごとのオフセット分Od(図22(B)参照)が、読み出し開始ラインLsの部分に輝度の段差を有するものとなる。
そのため、上記のように、画像データDから抽出されたプレビュー画像用データDpから、上記のようにして割り出した走査線5ごとのオフセット分Odを減算処理することで、互いの輝度の段差が相殺される。そのため、本実施形態では、プレビュー画像p_pre中から輝度の段差を的確に除去するように画像補正を行うことが可能となる。
しかも、上記の走査線5ごとのオフセット分Odは、予め保持している上記の関係を、その起点を読み出し開始ラインLsの位置に移動させるだけで割り出すことができる。そのため、走査線5ごとのオフセット分Odを非常に容易に割り出すことが可能となり、上記の画像補正を非常に簡便に行うことが可能となる。
そのため、プレビュー画像p_preを輝度の段差が除去された適切な状態で表示することが可能となるとともに、簡便に画像補正を行って速やかに表示することが可能となる。そのため、放射線技師等の操作者が、より早期にプレビュー画像p_preを確認して再撮影の要否等の判断を速やかに行うことが可能となる。
なお、画像データDとオフセットデータOとを用いた放射線画像pの生成処理においては、前述した本実施形態のように、オフセットデータOの読み出し処理を、本画像としての画像データDの読み出し処理までの処理シーケンスと同じ処理シーケンスを繰り返して行うように構成すれば、画像データDの読み出し処理とオフセットデータOの読み出し処理における読み出し開始ラインLsの位置が同じになる。
そのため、画像データDとオフセットデータOとでは、同じ読み出し開始ラインLsの位置に輝度の段差が生じている。そのため、通常の処理に従って画像データDからオフセットデータOを減算処理することで(上記(1)式参照)、算出される真の画像データDやそれに基づいて生成される放射線画像pから輝度の段差を除去することができる。
一方、上記の実施形態では、上記の関係(図22(A)参照)を、図21(A)〜(C)に示したように画像データDの走査線5ごとの平均値Dave(n)を用いて割り出し、プレビュー画像用データDpに対してこの1つの関係を適用する場合について説明した。
しかし、画像データDの走査線5ごとの平均値Dave(n)を用いずに、画像データDそのものを用い、例えば、ある信号線6に接続されている各放射線検出素子7から読み出された各画像データDに対して図21(A)〜(C)に示した方法を適用して、信号線6ごとに上記の定数a〜cを割り出して、各信号線6ごとに上記のオフセット分Odの割り出し処理等を行うように構成することも可能である。
また、実機による実験では、上記の実施形態のように構成することで、プレビュー画像p_pre上から輝度の段差がほぼ除去され、少なくとも放射線技師等の操作者が視認できない程度、或いはよく見れば輝度の段差は残っているが、操作者が気にならず、操作者の処理を妨害しない程度にまで低減させることができることが確認されている。
しかし、よく知られているように、画像データDに重畳されている暗電荷等に起因するオフセット分Odは各放射線検出素子7の温度等に起因して変化する。そのため、例えば、上記の(2)式で表される関係をさらに温度に依存する形で求めておき、放射線画像撮影装置1のセンサーパネルSP(図1参照)等に温度センサーを設けたり、読み出される画像データDから各放射線検出素子7の温度を推定する等して、上記の関係を、得られた温度に対応する形に改変して適用するように構成することも可能である。
さらに、本発明が上記の実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 放射線画像撮影装置
5 走査線
6 信号線
7 放射線検出素子
8 TFT(スイッチ手段)
15 走査駆動手段
17 読み出し回路
22 制御手段
41 アンテナ装置(通信手段)
50 放射線画像撮影システム
58 コンソール
58a 表示部
a〜c 定数
D 画像データ
d 照射開始検出用の画像データ(放射線が照射されたことにより変化するデータ)
dleak リークデータ(放射線が照射されたことにより変化するデータ)
dleak_th 閾値
Dp プレビュー画像用データ
dth 閾値
I 電流(放射線が照射されたことにより変化するデータ)
Ith 閾値
Ls 読み出し開始ライン(最初にオン電圧を印加する走査線)
N 起点となる前記走査線の番号を0とした場合の各走査線の番号
Od 走査線ごとのオフセット分
O(N) オフセット分
p_pre プレビュー画像
q 電荷

Claims (7)

  1. 互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、
    二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、
    前記各走査線に印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替える走査駆動手段と、
    前記各走査線に接続され、オン電圧が印加されると前記放射線検出素子に蓄積された電荷を前記信号線に放出させるスイッチ手段と、
    前記信号線に放出された前記電荷を読み出す読み出し回路と、
    放射線が照射されたことにより変化するデータに基づいて放射線の照射開始を検出する検出処理を行い、放射線の照射開始を検出すると、少なくとも前記走査駆動手段と前記読み出し回路とを制御して前記各放射線検出素子から放出された前記電荷をそれぞれ画像データとして読み出す画像データの読み出し処理を行い、読み出した前記画像データからプレビュー画像用データを抽出する制御手段と、
    外部装置と通信可能な通信手段と、
    を備える放射線画像撮影装置と、
    表示部を備え、前記放射線画像撮影装置から送信されてきた前記プレビュー画像用データに基づいて前記表示部にプレビュー画像を表示するコンソールと、
    を備え、
    前記コンソールは、
    前記放射線画像撮影装置が前記画像データの読み出し処理を開始する際に最初にオン電圧を印加する前記走査線を起点とした場合の、前記読み出し処理でオン電圧が印加される前記走査線の番号と、読み出される前記画像データに重畳されている、同じ前記信号線に接続され、かつオフ電圧が印加された前記走査線に接続された他の前記放射線検出素子からリークした電荷分との関係を予め保持しており、
    前記プレビュー画像の表示処理においては、前記関係を、前記放射線画像撮影装置が実際に前記画像データの読み出し処理を開始した際に最初にオン電圧を印加した前記走査線の位置に前記起点を移動させた形に改変して前記各走査線ごとの前記画像データに重畳されている前記電荷分を割り出し、対応する前記プレビュー画像用データから前記画像データに重畳されている前記電荷分を減算した値に基づいて前記プレビュー画像を生成して表示することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  2. 前記関係は、前記起点となる前記走査線の番号を0とした場合の前記各走査線の番号をNとし、前記番号がNの前記走査線における前記画像データに重畳されている前記電荷分をO(N)とし、a、b、cをそれぞれ定数とした場合に、
    O(N)=a×(1−b−N)+c
    の形で設定されることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影システム。
  3. 前記放射線画像撮影装置の前記制御手段は、前記走査駆動手段から前記各走査線にオフ電圧を印加して前記各スイッチ手段をオフ状態とした状態で前記各スイッチ手段を介して前記各放射線検出素子からリークした前記電荷を前記読み出し回路でリークデータに変換するリークデータの読み出し処理を繰り返し行わせ、読み出した前記リークデータを前記放射線が照射されたことにより変化するデータとし、読み出した前記リークデータが閾値を越えた時点で放射線の照射開始を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影システム。
  4. 前記放射線画像撮影装置の前記制御手段は、前記走査駆動手段から前記各走査線にオン電圧を順次印加して前記各放射線検出素子から照射開始検出用の画像データの読み出し処理を繰り返し行わせ、読み出した前記照射開始検出用の画像データを前記放射線が照射されたことにより変化するデータとし、読み出した前記照射開始検出用の画像データが閾値を越えた時点で放射線の照射開始を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影システム。
  5. 前記放射線画像撮影装置の前記各放射線検出素子には、当該放射線検出素子に逆バイアス電圧を印加するためのバイアス線がそれぞれ接続されており、
    前記バイアス線には、その内部を流れる電流を検出する電流検出手段が設けられており、
    前記放射線画像撮影装置の前記制御手段は、前記放射線検出素子から前記バイアス線に流出する電流を検出した前記電流検出手段から出力される電流の値を前記放射線が照射されたことにより変化するデータとし、前記電流検出手段から出力された前記電流の値が閾値を越えた時点で放射線の照射開始を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影システム。
  6. 互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、
    二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、
    前記各走査線に印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替える走査駆動手段と、
    前記各走査線に接続され、オン電圧が印加されると前記放射線検出素子に蓄積された電荷を前記信号線に放出させるスイッチ手段と、
    前記信号線に放出された前記電荷を読み出す読み出し回路と、
    放射線が照射されたことにより変化するデータに基づいて放射線の照射開始を検出する検出処理を行い、放射線の照射開始を検出すると、少なくとも前記走査駆動手段と前記読み出し回路とを制御して前記各放射線検出素子から放出された前記電荷をそれぞれ画像データとして読み出す画像データの読み出し処理を行い、読み出した前記画像データからプレビュー画像用データを抽出する制御手段と、
    を備える放射線画像撮影装置と、
    前記プレビュー画像用データに基づいてプレビュー画像を表示する表示部と、
    を備え、
    前記放射線画像撮影装置が前記画像データの読み出し処理を開始する際に最初にオン電圧を印加する前記走査線を起点とした場合の、前記読み出し処理でオン電圧が印加される前記走査線の番号と、読み出される前記画像データに重畳されている、同じ前記信号線に接続され、かつオフ電圧が印加された前記走査線に接続された他の前記放射線検出素子からリークした電荷分との関係を予め保持しており、
    前記プレビュー画像の表示処理においては、前記関係を、前記放射線画像撮影装置が実際に前記画像データの読み出し処理を開始した際に最初にオン電圧を印加した前記走査線の位置に前記起点を移動させた形に改変して前記各走査線ごとの前記画像データに重畳されている前記電荷分を割り出し、対応する前記プレビュー画像用データから前記画像データに重畳されている前記電荷分を減算した値に基づいて前記プレビュー画像を生成して表示することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  7. 互いに交差するように配設された複数の走査線および複数の信号線と、
    二次元状に配列された複数の放射線検出素子と、
    前記各走査線に印加する電圧をオン電圧とオフ電圧との間で切り替える走査駆動手段と、
    前記各走査線に接続され、オン電圧が印加されると前記放射線検出素子に蓄積された電荷を前記信号線に放出させるスイッチ手段と、
    前記信号線に放出された前記電荷を読み出す読み出し回路と、
    放射線が照射されたことにより変化するデータに基づいて放射線の照射開始を検出する検出処理を行い、放射線の照射開始を検出すると、少なくとも前記走査駆動手段と前記読み出し回路とを制御して前記各放射線検出素子から放出された前記電荷をそれぞれ画像データとして読み出す画像データの読み出し処理を行い、読み出した前記画像データからプレビュー画像用データを抽出する制御手段と、
    外部装置と通信可能な通信手段と、
    を備える放射線画像撮影装置から送信されてきた前記プレビュー画像用データに基づいて表示部にプレビュー画像を表示するコンソールにおいて、
    前記放射線画像撮影装置が前記画像データの読み出し処理を開始する際に最初にオン電圧を印加する前記走査線を起点とした場合の、前記読み出し処理でオン電圧が印加される前記走査線の番号と、読み出される前記画像データに重畳されている、同じ前記信号線に接続され、かつオフ電圧が印加された前記走査線に接続された他の前記放射線検出素子からリークした電荷分との関係を予め保持しており、
    前記プレビュー画像の表示処理においては、前記関係を、前記放射線画像撮影装置が実際に前記画像データの読み出し処理を開始した際に最初にオン電圧を印加した前記走査線の位置に前記起点を移動させた形に改変して前記各走査線ごとの前記画像データに重畳されている前記電荷分を割り出し、対応する前記プレビュー画像用データから前記画像データに重畳されている前記電荷分を減算した値に基づいて前記プレビュー画像を生成して表示することを特徴とするコンソール。
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