JP5947526B2 - 光検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、近接センサ及び照度センサを備えた光検出装置に関する。
例えば、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)、ノートPC(Personal Computer)、タブレットPCなどのモバイル機器や、カーナビ、一眼デジカメ等では、液晶パネルの大画面化、高解像化に伴い、タッチパネル方式の液晶を採用することが増加している。これらの機器では、照度センサや近接センサの搭載が進んでいる。
照度センサは周囲の明るさを検出するためのセンサであり、これにより、周囲の明るさに応じた液晶バックライトの輝度コントロールが可能となる。一方、近接センサは、対象物が機器に接近したことを検知するセンサであり、例えば人体の一部がタッチパネルに接触することによる誤動作を防ぐために用いられる。
例えば、タッチパネル式スマートフォン等では、電話による通話を行う際には、耳や顔等がタッチパネルに接触して誤動作を起こすのを防止するために、タッチパネルの表示をオフにするが、このようなとき、耳や顔等が近づいたことを検出するために、光学式の近接センサが搭載されている。
光学式の近接センサは、赤外線LEDをパルス発光させて、対象物からの反射光をフォトダイオードを用いて測定することで近接物の検出を行う。この反射光測定中に、周囲光の強度が変化するとノイズとなる。例えば、周囲光として蛍光灯が用いられている場合、蛍光灯は可視光帯域に40kHzの高周波ノイズを持ち、影響が大きい。このため、赤外光のみを透過する赤外線透過フィルタをフォトダイオードの受光側に形成し、可視光をカットしている。
一方、周囲の明るさに応じて、液晶画面の輝度を自動調整するために、照度センサが搭載されている。
照度センサは、可視光領域に感度ピークを持つフォトダイオードと、赤外線領域に感度ピークを持つフォトダイオードのそれぞれで入射光の測定を行い、2つのフォトダイオードにおける各測定値の比較演算を行う(例えば、特許文献2参照)。これにより、周囲光の光源の種類の判定や照度算出を行う。照度センサは、周囲光の測定を行うものであるため、赤外線透過フィルタは使用されない。
上記各フォトダイオードは、例えば、特許文献1に示すように分光感度が異なるように、pn接合深さを異なるように形成した受光素子を用いている。
このように、光学式近接センサ及び照度センサは、ともにフォトダイオードを使用するため、これらを1チップ化することが考えられている。
特開2007−305868号公報 特開2008−42886号公報
しかし、上記従来の光検出装置では、近接センサ及び照度センサを1チップ化する場合、フォトダイオードを少なくとも3つ形成しなければならず、1チップの面積が増加するという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、近接センサ及び照度センサを1チップ化する場合、チップ面積を削減することができる光検出装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の光検出装置は、可視光領域に感度ピークを有する第1の受光素子と、可視光を減衰させ赤外線を透過させる光学フィルタを受光面に有し、かつ赤外線領域に感度ピークを有する第2の受光素子とを備え、前記第1の受光素子と第2の受光素子とは、それぞれ受光面から深さの異なる3つの光電変換領域により構成されると共に、同じ半導体積層構造を有する半導体により一体的に形成され、前記第1の受光素子は、周囲光の照度の測定において、受光面から最も浅い位置の光電変換領域及び受光面から2番目に深い位置の光電変換領域からの光電流を光検出信号として出力すると共に、その光検出信号の分光感度特性として、波長400nmにおける受光感度がピーク感度の半分に近似する強度を有し、前記第2の受光素子の出力信号から近接物の測定を行い、前記第1の受光素子の出力信号と前記第2の受光素子の出力信号を用いることにより周囲光の照度の測定を行うことを主要な特徴とする。
本発明の光検出装置は、可視光領域に感度ピークを有する第1の受光素子と、可視光を減衰させ赤外線を透過させる光学フィルタを受光面に有し、かつ赤外線領域に感度ピークを有する第2の受光素子とを備え、第1の受光素子と第2の受光素子とは半導体により一体的に形成されている。また、第2の受光素子の出力信号から近接物の測定を行い、第1の受光素子の出力信号と第2の受光素子の出力信号を用いることにより周囲光の照度の測定が行われる。
以上のように、近接測定は第2の受光素子で行われ、周囲光の照度測定は第2の受光素子及び第1の受光素子を用いて行われるので、第1の受光素子と第2の受光素子の2つの受光素子を形成するだけで良く、チップ面積を削減することができる。
本発明の光検出装置において1チップ化された照度センサ及び近接センサを示す断面図である。 光検出装置の全体のブロック構成を示す図である。 照度測定と近接測定とのタイムチャートを示す図である。 第1の受光素子の分光感度特性と近接センサの分光感度特性を示す図である。 従来の照度センサに用いられる2つの受光素子の分光感度特性を示す図である。 第1の受光素子で検出される信号の大きさと近接センサで検出される信号の大きさとの関係を示す図である。 周囲光の光源の種類に対し、光検出装置で検出された信号を用いて照度を算出した結果を示す図である。 図7の各光源の算出照度を棒グラフで表した図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。構造に関する図面は模式的なものであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
本発明の光検出装置の受光部を図1に示す。図1は、受光部の断面を示す。受光部は、第1の受光素子50と第2の受光素子51が半導体を用いて一体的形成されている。また、第1の受光素子50と第2の受光素子51は、図1の上方からの光を受けて光検出が行われる。
この受光部は、第1の受光素子50と第2の受光素子51に共通なp型基板1を備えている。
第1の受光素子50では、p型基板1の表層部には、平面視において、p型基板1の周縁から所定幅を隔てた内方の領域に、その表面からn型不純物をドーピングすることによって、n型層2が埋設されている。これにより、第1の受光素子50には、p型基板1とn型層2とのpn接合からなる第1のフォトダイオードPD1(第1の光電変換領域)が形成されている。
n型層2の受光面からの深さは、その第1のフォトダイオードPD1で赤外線領域の光、例えば波長850nmの光が最も効率よく光電変換される深さに形成される。第1の受光素子50及び第2の受光素子51は、シリコン等の材料で構成されており、p型基板1には、p型シリコン基板等が用いられている。
n型層2の表層部には、平面視において、n型層2の周縁から間隔を隔てた内方の領域に、その表面からp型不純物をドーピングすることによって、p型層3が埋設されている。これにより、第1の受光素子50には、第1のフォトダイオードPD1よりも受光面に近い位置に、n型層2とp型層3とのpn接合からなる第2のフォトダイオードPD2(第2の光電変換領域)が形成されている。一般に、フォトダイオード構造を有する受光素子では、受光面から入射する光波長が短いものほど浅い位置で吸収されるので、第2のフォトダイオードPD2では、第1のフォトダイオードPD1よりも短い波長の光が最も効率よく光電変換されることになる。第2のフォトダイオードPD2は、波長が約555nmの光が最も効率よく光電変換される深さに形成される。
p型層3の表層部には、平面視において、p型層3の周縁から間隔を隔てた内方の領域に、その表面からn型不純物をドーピングすることによって、n型層4が埋設されている。これにより、第1の受光素子50には、第2のフォトダイオードPD2よりも受光面に近い位置に、p型層3とn型層4とのpn接合からなる第3のフォトダイオードPD3(第3の光電変換領域)が形成されている。第3のフォトダイオードPD3では、第2のフォトダイオードPD2よりも短い波長の光が最も効率よく光電変換されることになる。n型層4の受光面からの深さは、紫外線領域に近い可視光が最も効率よく光電変換される深さに形成される。
p型基板1の表面は、SiOまたはSiNからなる透明な保護膜5で覆われている。この保護膜5上には、第1カソード電極6、第1アノード電極7、第2カソード電極8、共通アノード電極10が形成されている。第1カソード電極6は、保護膜5に形成された開口部を介して、n型層2に接続されている。また、第1カソード電極6は、正のDC電圧VREFでバイアスされている。第1アノード電極7は、保護膜5に形成された開口部を介して、p型層3に接続されている。第2カソード電極8は、保護膜5に形成された開口部を介して、n型層4に接続されている。共通アノード電極10は、保護膜5に形成された開口部を介して、p型基板1に接続されている。また、共通アノード電極10は、グランドラインに接続されている。そして、第1カソード電極6と第2カソード電極8は、配線を介して接続されている。
これにより、第1のフォトダイオードPD1は、バイアスVREFによって、カソード電極6から共通アノード電極10を介してGNDに向かって流れる。このため、第1のフォトダイオードPD1での光電変換によって生じる順方向の光電流は、グランドラインに逃がされ、光検出信号として出力されない。
次に、第2のフォトダイオードPD2での光電変換によって生じる順方向の光電流は、第1カソード電極6から光検出信号として出力される。また、第3のフォトダイオードPD3での光電変換によって生じる順方向の光電流は、第2カソード電極8から光検出信号として出力される。
以上のように、この第1の受光素子50では、受光面を基準にして、第1のフォトダイオードPD1のpn接合面の深さと、第2のフォトダイオードPD2のpn接合面の深さと、第3のフォトダイオードPD3のpn接合面の深さを異なるように形成している。
第1の受光素子50では、第3のフォトダイオードPD3が形成されているので、受光面から入射する光のうち、第3のフォトダイオードPD3で光電変換されない光のみが第2のフォトダイオードPD2に到達する。したがって、第3のフォトダイオードPD3が、約400nmの波長を有する光に対する感度がピークとなり、それよりも長い波長の光ほど感度が低下するような分光感度特性を有していれば、第2のフォトダイオードPD2は、図5(a)に示すように、波長が約720nm以下の光に対して感度を有し、波長が約555nmの光に対する感度がピークとなり、波長が400nm以下の光に対する感度が零である分光感度特性を有する。
また、n型層2に接続された第1カソード電極6とn型層4に接続された第2カソード電極9とが接続され、第2のフォトダイオードPD2のアノードと第3のフォトダイオードPD3のアノードは、共通の第1アノード電極7で構成されている。これにより、第2のフォトダイオードPD2と第3のフォトダイオードPD3とは並列接続されることになる。また、前述したように、第1のフォトダイオードPD1は、バイアスVREFによって、カソード電極6から共通アノード電極10を介してGNDに向かって流れる。
このため、第1のフォトダイオードPD1での光電変換によって生じる順方向の光電流は、グランドラインに逃がされ、光検出信号として出力されない。したがって、第1の受光素子50は、第2のフォトダイオードPD2からの光電流と第3のフォトダイオードPD3からの光電流とが加算された電流が光検出信号として端子9から出力される。端子9は、後述するADコンバータ31の入力に接続されている。このPD2からの出力とPD3の出力が加算された分光感度特性を示すのが、図4(a)である。
一方、第2の受光素子51では、p型基板1の表層部には、p型基板1の周縁から所定幅を隔てた内方の領域に、その表面からn型不純物をドーピングすることによって、n型層12が埋設されている。これにより、第2の受光素子51には、p型基板1とn型層12とのpn接合からなる第4のフォトダイオードPD11(第4の光電変換領域)が形成されている。
n型層12の表層部には、n型層12の周縁から間隔を隔てた内方の領域に、その表面からp型不純物をドーピングすることによって、p型層13が埋設されている。これにより、第2の受光素子51には、第4のフォトダイオードPD11よりも受光面に近い位置に、n型層12とp型層13とのpn接合からなる第5のフォトダイオードPD12(第5の光電変換領域)が形成されている。第5のフォトダイオードPD12では、第4のフォトダイオードPD11よりも短い波長の光が最も効率よく光電変換される。
p型層13の表層部には、p型層13の周縁から間隔を隔てた内方の領域に、その表面からn型不純物をドーピングすることによって、n型層14が埋設されている。これにより、第2の受光素子51には、第5のフォトダイオードPD12よりも受光面に近い位置に、p型層13とn型層14とのpn接合からなる第6のフォトダイオードPD13(第6の光電変換領域)が形成されている。第6のフォトダイオードPD13では、第5のフォトダイオードPD13よりも短い波長の光が最も効率よく光電変換される。
n型層14、p型層13、n型層12、p型基板1の表面は、SiOまたはSiNからなる透明な保護膜5で覆われている。この保護膜5上には、第3カソード電極16、第2アノード電極17、第4カソード電極18が形成されている。第3カソード電極16は、保護膜5に形成された開口部を介して、n型層12に接続されている。第2アノード電極17は、保護膜5に形成された開口部を介して、p型層13に接続されている。第4カソード電極18は、保護膜5に形成された開口部を介して、n型層14に接続されている。また、第1の受光素子50で説明した共通アノード電極10が第2の受光素子51でも共通の接地電極として用いられる。ここで、第3カソード電極16と第2アノード電極17と第4カソード電極18とは、保護膜5上に形成された配線により接続されている。
第3カソード電極16、第2アノード電極17、第4カソード電極18の領域を覆うようにして、保護膜75上に赤外線透過フィルタ20が形成されている。赤外線透過フィルタ20は、可視光を遮断又は減衰させ、赤外光を通過させる光学フィルタであり、例えば、屈折率の異なる誘電体膜を交互に積層した干渉フィルタや樹脂等により構成される。また、赤外線透過フィルタ20は、PD11(第4の光電変換領域)のpn接合領域全体を覆う広さに形成されており、赤外線透過フィルタ20の面積は、PD11のpn接合領域の面積と同じか、あるいはPD11のpn接合領域の面積よりも大きく形成される。
第2の受光素子51では、第4のフォトダイオードPD11のpn接合面の深さと、第5のフォトダイオードPD12のpn接合面の深さと、第6のフォトダイオードPD13のpn接合面の深さを異なるように形成している。また、第1の受光素子50の半導体積層構造と第2の受光素子51を構成する受光素子の半導体積層構造とは同じ構成が用いられる。すなわち、第1の受光素子50におけるPD1のpn接合面、PD2のpn接合面、PD3のpn接合面と第2の受光素子51におけるPD11のpn接合面、PD12のpn接合面、PD13のpn接合面とはそれぞれ同じ深さに形成される。
すなわち、PD1とPD11、PD2とPD12、PD3とPD13は、それぞれ同じ分光感度特性を有する。したがって、PD12のpn接合面の深さは、波長が約555nmの光が最も効率よく光電変換される深さに形成され、PD11のpn接合面の深さは、赤外線領域の光、例えば波長約850nmの光が最も効率よく光電変換される深さに形成される。
以上のように、第1の受光素子50と第2の受光素子50とは同じ半導体積層構造で、さらに電極の配置位置も同じで良いので、これらを1チップ化する際の製造工程は簡単になり、生産効率が向上する。なお、第1の受光素子と第2の受光素子の面積は異なっても良い。
これにより、受光面から入射する光のうち、第4のフォトダイオードPD11での光電変換によって生じる光電流は、端子19から光検出信号として出力される。端子19は後述するADコンバータ32の入力に接続されている。また、第3カソード電極16と第2アノード電極17が接続されることにより、PD12のアノードとカソードが短絡される。さらに、第2アノード電極17と第4カソード電極18が接続されることにより、PD13のアノードとカソードが短絡される。アノードとカソードが短絡されたPD12とPD13は並列接続される。したがって、PD12及びPD13での光電変換による光電流は、出力されない。
第2の受光素子51から出力される光検出信号の分光感度特性は、仮に赤外線透過フィルタ20が設けられていない状態で検出した場合は、上記のように第4のフォトダイオードPD4からの検出信号で構成されるので、図5(b)に示す特性となる。しかし、実際には、可視光をカットし赤外光を透過させる赤外線透過フィルタ20を設けているため、図4(b)に示すように、図5(b)の分光感度特性から800nm以下の波長成分が急峻にカットされた特性となる。
図2は、第1の受光素子50と第2の受光素子51とを備えた光検出装置200の全体構成のブロック図を示す。光検出装置200は、第1の受光素子50、第2の受光素子51、ADコンバータ31、32、ロジック回路210、ICIO40等で構成されている。ロジック回路210は、ADCコントロールロジック33、34、スイッチ38、第1レジスタ35、第2レジスタ36、第3レジスタ37、ICインタフェース39で構成される。光検出装置200のICIO40は外部CPU220と接続される。外部CPU220は、ICIO40からデータを読み出し、ICIO40に対して照度測定や近接測定の測定命令、測定モード設定、ゲイン設定等の制御信号を伝達する。また、第1レジスタ35、第2レジスタ36、第3レジスタ37は、それぞれ、例えば、16ビットのデータが記憶できるレジスタで構成される。
図2に基づき動作を説明する。図2の第1の受光素子50におけるPD1、PD2、PD3、第2の受光素子51におけるPD11、PD12、PD13は、それぞれ図1のPD1、PD2、PD3、PD11、PD12、PD13に対応している。周囲光が光検出装置200に入射すると、第1の受光素子50は周囲光を受光し、可視光領域に感度ピークを有するPD2により生成された光電流とPD3により生成された光電流とが加算されてADコンバータ31に入力される。具体的には、ADコンバータ31の入力は、バイアス電圧VREFにバーチャルショートされており、PD2の両端の電位は等しく、PD3の両端の電位も等しくしているので、光を光電変換した電流のみが流れることなる。ADコンバータ31は積分型AD変換器であり、ADコンバータ31に入力された光電流はデジタル値に変換される。
一方、第2の受光素子51も周囲光を受光し、赤外線領域に感度ピークを有するPD11により生成された光電流がADコンバータ32に入力される。具体的には、ADコンバータ32の入力は、GNDにバーチャルショートされており、PD11の両端の電位は等しくしているので、光を光電変換した電流のみが流れることなる。ADコンバータ32は積分型AD変換器であり、ADコンバータ32に入力された光電流はデジタル値に変換される。
Cインタフェース39からADCモード切替信号や制御信号等がADCコントロールロジック33、34に供給される。
ADコンバータ31から出力されるデジタル信号は、ADCコントロールロジック33を介して第1レジスタ35に保持される。また、周囲光の照度を測定する際には、外部CPU220の制御に基づき、ICインタフェース39から送信される照度/近接測定モード切替信号S2により、スイッチ38が作動し、ADCコントロールロジック34と第2レジスタ36が接続するように切り替わる。これにより、ADコンバータ32から出力されるデジタル信号は、ADCコントロールロジック34を介して第2レジスタ36に保持される。第1レジスタ35と第2レジスタ36に保持されたデータは、ICインタフェース39、ICIO40を介して外部CPU220に送信される。
一方、近接測定を行う場合は、図示はしていないが、赤外LEDが光検出装置200の外部に設けられており、外部CPUからの測定命令により、光検出装置200自身が備えるLEDドライバ等を介して赤外LEDを駆動し、赤外光をパルス発光させる。また、外部CPU220のモード選択信号に基づき、ICインタフェース39から送信される照度/近接測定モード切替信号S2により、スイッチ38が作動し、ADCコントロールロジック34と第3レジスタ37が接続するように切り替わる。これにより、ADコンバータ32から出力されるデジタル信号は、ADCコントロールロジック34を介して第3レジスタ37に保持される。第3レジスタ37に保持されたデータは、ICインタフェース39、ICIO40を介して外部CPU220に送信される。外部CPU220では、第3レジスタ37のデータと所定の閾値を比較することにより、近接したかどうかを判断する。
外部の赤外LEDの発光した光が、対象物から反射した赤外光を第1の受光素子50と第2の受光素子51は受光する。しかし、近接測定時には、第2の受光素子51のみを使用して検出を行うため、他方の第1の受光素子50の光検出信号はAD変換する必要がないので、ADCコントロールロジック33からの制御信号によりADコンバータ31はAD変換の動作を中止する。
他方、第2の受光素子51では、可視光領域に感度ピークを有するPD12とPD13は、それぞれアノードとカソードが短絡されているので、検出信号は0である。しかし、第2の受光素子51は赤外線透過フィルタ20を備え、PD11は赤外線領域に感度ピークを有しているので、PD11で検出される信号は、前述したように、図4(b)のような特性になる。この光検出信号がADコンバータ32に入力される。ADコンバータ32から出力されるデジタル信号は、ADCコントロールロジック34を介して第3レジスタ37に保持される。第1レジスタ35と第3レジスタ37に保持されたデータは、ICインタフェース39、ICIO40を介して外部CPU220に送信される。
ここで、照度測定と近接測定と赤外LED発光の時間的な関係は、図3のタイムチャートのようになる。近接測定と照度測定は別個の時間帯で行われ、照度センサと近接センサは時分割で動作する。近接測定は、例えば1.4mSの時間で実行されるが、この1.4mSの測定期間中に赤外LEDが発光し、例えば200μSの期間発光する。近接測定終了後に、照度測定が例えば100mSの期間行われる。照度センサと近接センサを時分割で動作させ、照度測定時に赤外LEDを発光させないのは、赤外LEDの受光が照度センサに対して誤差信号となるからである。
図5は、従来、3個のフォトダイオードを用いたときの照度測定に用いられる2つのフォトダイオードの分光感度特性を示す。図5(a)、(b)ともに、縦軸は受光感度を、横軸は波長(nm)を示す。図5(a)の受光感度は、400nm〜1100nmまでの波長域で最大の感度を1として、正規化している。また、図5(b)の受光感度は、図5(a)において400nm〜1100nmまでの波長域で最大の感度を1として、正規化している。
図5(a)は、可視光領域に感度ピークを有するフォトダイオードの分光感度特性である。図5(a)の分光感度特性は、図1のPD2の光検出信号のみを取り出した場合に相当する。図5(b)は、赤外線領域に感度ピークを有するフォトダイオードの分光感度特性である。図5(b)の分光感度特性は、図1のPD1の光検出信号のみを取り出した場合に相当する。従来は、図5(a)の分光感度特性を有する受光素子と図5(b)の分光感度特性を有する受光素子の2つの受光素子を用いて、周囲光の光源の判定及び照度計算を行っていた。
本発明では、図4の分光感度特性を有する受光素子用いて周囲光の光源の判定及び照度計算を行う。図4(a)、(b)ともに、縦軸は受光感度を、横軸は波長(nm)を示す。図4(a)の受光感度は、400nm〜1100nmまでの波長域で最大の感度を1として、正規化している。また、図4(b)の受光感度は、図4(a)において400nm〜1100nmまでの波長域で最大の感度を1として、正規化している。
図4(a)は、図1のPD2とPD3の光検出信号が加算されているので、図5(a)と異なり、波長400nmにおける受光感度が0にならずに、ピーク感度の半分位の強度を有している。また、感度のピークが図5(a)と比べて少し波長500nm側にシフトしている。また、図4(b)は、図1の赤外線透過フィルタ20を透過し、かつPD11で検出された光検出信号のみが出力されるので、図5(b)の分光感度特性から赤外線領域の成分のみが取り出された分光感度特性となる。図4(b)からわかるように、図5(b)の曲線から波長800nm未満の成分が急峻に除去された曲線となっている。
すなわち、図4(a)の分光感度特性を持つ第1の受光素子50と図4(b)の分光感度特性を持つ第2の受光素子51により照度測定が行われた結果、上述したように第1レジスタ35に保持されたデータと第2レジスタ36に保持されたデータとを用いて、外部CPU220で演算、判定処理を行うことにより周囲光の光源の判定、照度が計算される。
光源の判定は、図6、図7に示すように、可視光領域の約555nmの波長に感度ピークを持つ第1の受光素子50から出力された光電流のデータが記憶された第1のレジスタ35と赤外線領域の約850nmの波長に感度ピークを有する第2の受光素子51から出力された光電流のデータが記憶された第2のレジスタ36を用い、これらのデータの比により判定する。
図7では、光源の照度を1000lx(ルクス)にして測定した場合の第1レジスタ(計数値C0)と第2レジスタ(計数値C1)のそれぞれに記憶された数値と、C1/C0の比(R)が示されている。また、縦軸に第2レジスタの計数値、横軸に第1レジスタの計数値を取り、各数値をプロットしたグラフを図6に示す。R=(C1/C0)の値や図6のグラフにより、光源の種類が判定できる。
赤外光成分の強度がほぼ0で、可視光成分の強度が最も低いものが蛍光灯となり、Rは0.006である。次に可視光成分の強度が少し高くなっており、Rが0.002が白色LEDである。さらに、Rの値が上がるとともに、可視光成分の強度も赤外光成分の強度も次第に増加して行く順に、ハロゲンランプ、白熱灯、出力を25Wに下げた白熱灯(25W)、出力を10Wに下げた白熱灯(10W)となっている。以上のように、第1レジスタの計数値と第2レジスタの計数値と、これらの割合(比)を用いて、光源の種類の判定を行うことができる。
次に、照度LXは、第1の受光素子50で測定した光検出信号から第2の受光素子51で測定した赤外光成分を取り除き、感度を調整する必要がある。したがって、一般的に、LX=α×C0−β×C1で算出される。ここで、α、βは係数である。ところで、図6からわかるように、第1レジスタの計数値C0と第2レジスタの計数値C1の比は、緩やかなカーブを有する曲線となっており、ほぼ直線に近い。したがって、光源の種類を一定の範囲に分ければ、直線で近似することができる。例えば、蛍光灯及び白色LEDの範囲、ハロゲンと白熱灯と白熱灯(25W)の範囲、白熱灯(10W)の範囲である。
そこで、照度の計算は、光源の種類を判定した後に、次の式を用いて行われる。R<0.32の場合、すなわち、蛍光灯、白色LED等の場合、照度LX1=0.726×C0−0.875×C1で算出する。
0.32≦R<0.90の場合、すなわち、ハロゲン、白熱灯、白熱灯(25W)等の場合、照度LX2=0.567×C0−0.386×C1で算出する。
また、0.90≦R<2.13の場合、すなわち、白熱灯(10W)等の場合、照度LX3=0.379×C0−0.178×C1で算出する。
上記の算出式により算出された照度が図7の算出照度(lx)の欄に示されている。また、これらのデータを棒グラフに表した図が図8である。光源の照度が1000lxであったが、図7の算出照度及び図8の棒グラフからわかるように、どの種類の光源に対しても約1000lxとなるようになっている。このように、上記算出式を用いれば、ほぼ光源の照度を正確に計算することができる。
本発明の光検出装置は、特に、スマートフォン、携帯電話、カーナビゲーションシステム、ノートパソコン、タブレットPC等に適用することができる。
1 p型基板
2 n型層
3 p型層
4 n型層
5 絶縁膜
6 第1カソード電極
7 第1アノード電極
8 第2カソード電極
9 端子
10 共通アノード電極
12 n型層
13 p型層
14 n型層
16 第3カソード電極
17 第2アノード電極
18 第4カソード電極
20 赤外線透過フィルタ
50 第1の受光素子
51 第2の受光素子

Claims (6)

  1. 可視光領域に感度ピークを有する第1の受光素子と、
    可視光を減衰させ赤外線を透過させる光学フィルタを受光面に有し、かつ赤外線領域に感度ピークを有する第2の受光素子とを備え、
    前記第1の受光素子と第2の受光素子とは、それぞれ受光面から深さの異なる3つの光電変換領域により構成されると共に、同じ半導体積層構造を有する半導体により一体的に形成され、
    前記第1の受光素子は、周囲光の照度の測定において、受光面から最も浅い位置の光電変換領域及び受光面から2番目に深い位置の光電変換領域からの光電流を光検出信号として出力すると共に、その光検出信号の分光感度特性として、波長400nmにおける受光感度がピーク感度の半分に近似する強度を有し、
    前記第2の受光素子の出力信号から近接物の測定を行い、前記第1の受光素子の出力信号と前記第2の受光素子の出力信号を用いることにより周囲光の照度の測定を行うことを特徴とする光検出装置。
  2. 前記第2の受光素子は、受光面から最も深い位置の光電変換領域からの光電流を出力としていることを特徴とする請求項1に記載の光検出装置。
  3. 前記第1の受光素子で出力された光電流をAD変換して得られたデジタル値を格納する第1の記憶手段と、
    前記第2の受光素子で出力された光電流をAD変換して得られたデジタル値を格納する第2の記憶手段及び第3の記憶手段とを備え、
    前記周囲光の照度の算出を行う場合は前記第1の記憶手段のデータ及び第2の記憶手段のデータを用い、前記近接の検出を行う場合は前記第3の記憶手段のデータを用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光検出装置。
  4. 周囲光の照度測定と近接測定は別々に独立して行われ、周囲光の照度測定の際は前記第2の受光素子からの光電流をAD変換して得られたデジタル値が第2の記憶手段に格納され、近接測定の際は前記第2の受光素子からの光電流をAD変換して得られたデジタル値が第3の記憶手段に格納されるように、切り替えを行うことを特徴とする請求項3に記載の光検出装置。
  5. 前記周囲光の照度測定は、前記第1の記憶手段のデータに第1の係数を掛けた値から前記第2の記憶手段のデータに第2の係数を掛けた値を引き算することにより求められることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の光検出装置。
  6. 前記周囲光の照度測定は、前記第1の記憶手段のデータと前記第2の記憶手段のデータの割合から周囲光の光源の種類を判定することを含むことを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の光検出装置。
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