JP5947271B2 - 除染システム - Google Patents

除染システム Download PDF

Info

Publication number
JP5947271B2
JP5947271B2 JP2013217873A JP2013217873A JP5947271B2 JP 5947271 B2 JP5947271 B2 JP 5947271B2 JP 2013217873 A JP2013217873 A JP 2013217873A JP 2013217873 A JP2013217873 A JP 2013217873A JP 5947271 B2 JP5947271 B2 JP 5947271B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
water
ozone
liquid
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013217873A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014166629A (ja
Inventor
栄治 松村
栄治 松村
Original Assignee
松村 明子
松村 明子
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 松村 明子, 松村 明子 filed Critical 松村 明子
Priority to JP2013217873A priority Critical patent/JP5947271B2/ja
Publication of JP2014166629A publication Critical patent/JP2014166629A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5947271B2 publication Critical patent/JP5947271B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Description

本発明は、オゾンなどのガスを液体に混合するための気液混合装置を含み、オゾンガスが溶存したオゾンガス溶存水により汚染水を除染する除染システムに関する。
オゾンなどのガス分子が高密度に溶存した液体クラスレートの技術が特許文献1に開示されている。
これは、エジェクターのオリフィス部に水の流れに対して直交する方向の磁力線をかけて、その部分に外部からオゾンなどのガスが吸引されるようにして、ガス分子が原水の水分子間に存在する液体クラスレートを生成するとしている。
また、本発明者の出願に係る特許文献2にも、ベンチュリ管を挟んで対向した磁石片を備えたオゾン水生成装置が開示されている。
また、特許文献3には、放射性核種を吸着した炉心構造物材料をオゾン水中に浸漬することで、トリチウムを湿式酸化して分離回収する方法が開示されている。
さらに、非特許文献1及び非特許文献2では、トリチウムガスを放線菌のヒドロゲナーゼ活性により常温で酸化させトリチウムを水に変えて除去することが可能であることと、高温条件で白金パラジウムなどからなる貴金属触媒とトリチウムガスを接触させることにより除去回収する方法が開示されている。独立行政法人日本原子力研究開発機構那珂核融合研究所のトリチウム安全性試験装置(CATS:Caisson Assembly for Tritium Safety study)における実験結果である。
国際公開WO2011/149031A1号公報 特許第4187747号公報 特許第4565124号公報
林巧、「バイオ技術を用いたトリチウム除去法を開発−森林土壌からトリチウム酸化菌の培養に成功−」、未来を拓く原子力2006−原子力機構の研究開発成果、日本原子力研究開発機構、平成18年10月、創刊号、p.57 "バイオ技術を用いた画期的なトリチウム除去法の開発に成功−茨城大学との連携により実現−"、[online]、平成18年5月22日、独立行政法人日本原子力研究開発機構、[平成25年10月17日検索]、インターネット〈URL:http://www.jaea.go.jp/02/press2006/p06052201/index.html〉、〈URL:http://www.jaea.go.jp/02/press2006/p06052201/all.html〉、〈URL:http://www.jaea.go.jp/02/press2006/p06052201/be1.html〉、〈URL:http://www.jaea.go.jp/02/press2006/p06052201/be2.html〉、〈URL:http://www.jaea.go.jp/02/press2006/p06052201/be3.html〉、〈URL:http://www.jaea.go.jp/02/press2006/p06052201/be4.html〉、〈URL:http://www.jaea.go.jp/02/press2006/p06052201/yougo.html〉
水などの液体にガスを溶存させたとき、いったん溶存されたガスが気泡となったり、あるいは溶存工程を経てもマイクロバブルやナノバブルの状態の気泡が残ることが多い。
したがって、気泡が一切発生することなく、かつ高密度でガスを液体に溶存させることが理想的であるが、上記特許文献1及び特許文献2の発明では、いずれも微細な気泡が残り、溶存密度が限界には達していなかった。
現在、原子炉事故によって拡散された放射性物質により、森林や土壌、建屋や構造物、道路などが汚染されていて、その除染が問題となっているが、特に、土壌、樹木およびコンクリートやアスファルト、さらには汚染物表面から降雪や降雨により集積した下水汚泥、汚染廃棄物を焼却した焼却灰などに付着した放射性物質は強く結合しているため、簡単には分離することができない。その分離のための方法として、オゾン水(オゾンガス溶存水)を用いることが試みられている。
また、事故が原因で廃炉する原子炉の燃料棒等を冷温保持するために供給される冷却水および、地下水が混合した冷却水には、核分裂反応により最大64核種もの放射性物質が溶け込んでおり、特にトリチウム(三重水素)は、重水の状態では水と同じ物性であることから分離回収する手段が無く、未処理のままで地下水脈や海洋など環境中へ流出して広域の放射能汚染を引き起こし重大問題となっている。
従来のオゾン水中の溶存オゾン濃度は、その半減期が1分と言われていて極めて短い。これは、オゾンが水に難溶解性であって、オゾンガス気泡として浮上して脱気してしまったり、紫外線の照射による反応で自己分解し、あるいは温度の影響を受けて自己分解するためである。
即ち、従来は、オゾン水をオゾンが高溶存濃度のままで貯留することが困難であるという問題点があった。
更に、従来の気液混合装置や電気分解による装置によってオゾン水を製造する場合、その製造量は1分間あたり十リットル程度が限界であり、迅速な濃度低下により貯留することは不可能であり、広範囲での放射性物質汚染の除染用には適していなかった。
加えて、汚染水そのものの無害化処理に対し、オゾンを有効に作用させる手段として開発された事例は皆無であった。
すなわち、従来技術は、オゾンなどのガスを高濃度で液体中に溶存させるには限界があり、また、高い溶存濃度を長時間維持することができず、更にまた、ガス溶存液を大量に短時間で製造することができず、これらを解決しなければならないという課題があった。
また、本システムの特性を鑑み、オゾンを汚染水に直接検出限界以下の微細気泡またはオゾン分子の状態で反応作用させ、汚染水中のトリチウムそのものを無害化処理することができないか、という課題をもつに至り研究に取組んだ。
上記課題は、以下の本発明により解決することができる。
(1)気液混合装置を含むオゾン水生成システムと、放射性汚染物質の懸濁した汚染水を濾過する精密濾過膜を備えた加圧式濾過装置と、を有してなる除染システムであって、前記気液混合装置は、吸引ポートを備えたオリフィス部、前記吸引ポートに、前記オリフィス部の外側から接続されたガス供給路、前記オリフィス部の上流側及び下流側の上流路及び下流路を備え、流通する液体のオリフィス部通過時に発生する負圧により、前記ガス供給路から前記吸引ポートを経て液体中にガスを吸引して混合させるエジェクターと、前記オリフィス部における流路に、前記液体の流通方向と平行な磁力線の磁場を形成する軸方向磁気発生器と、を有してなり、前記液体は水であって、前記ガスはオゾンガスであり、前記気液混合装置により生成されたオゾンガス溶存水は動的光散乱方式により計測したとき、水中の気泡が測定限界の下限値未満であって、且つ、溶存オゾンガス濃度が15mg/L以上であり、前記オゾン水生成システムは、前記オゾンガス溶存水を、対象汚染水に混合して汚染物質を除去するようにされ、前記加圧式濾過装置は、加圧搾液後に、前記精密濾過膜の内側に分離形成された放射性汚染物質で形成されたケーキ層に、次の工程で前記精密濾過膜の内側から、前記オゾン水生成システムにより生成されたオゾンガス溶存水を注入して、該ケーキ層から微粒子状の前記汚染物質を、前記精密濾過膜を通って抽出する構成とされたことを特徴とする除染システム
(2)(1)において、前記軸方向磁気発生器は、前記下流路側をN極、前記上流路側をS極とし、前記下流路から前記オリフィス部内を通って前記上流路に向かう磁力線を形成するように極性が設定されていることを特徴とする除染システム
(3)(1)又は(2)において、前記エジェクターにより液体中にガスを混合して生成されたガス溶存液を、繰返し、前記エジェクターに循環してガスを混合させる循環系統を設けたことを特徴とする除染システム
)(乃至(3)のいずれかにおいて、前記水は、波長が4−14μmの中間赤外線を放射する微量の無機物を添加、又は含有してなることを特徴とする除染システム。
本発明によれば、マイクロバブルやナノバブルの気泡を生じることなく、高濃度でガスを液体中に溶存させることができるとともに、その溶存濃度を長時間高い状態に維持することができる。
更に、本発明によれば、オゾン水生成システムによって短時間で大量の高濃度オゾン水を生成し貯水することができる。また、生成されたオゾン水を用いて、放射性物質を、汚染された物体から効率よくかつ高速に除染、除去処理することができる。また、本発明のオゾンガス混合装置により、トリチウムを含む汚染水に直接オゾンを溶存させ酸化作用をトリチウムに与えることでβ崩壊を促進させ、トリチウムを分解除去して半減期を短縮し放射線量を迅速に低減し無害化することが可能である。
本発明の実施形態に係る気液混合装置の概略を示す斜視図 同気液混合装置における軸方向磁気発生器の構成を示す斜視図 上記実施形態に係る気液混合装置と、直交磁場条件の気液混合装置及び磁気なし条件の気液混合装置におけるオゾン水生成効率を比較して示す線図 上記3種類の生成オゾン水の時間経過によるオゾン水濃度低下データを比較して示す線図 ガス混合前の原水(水道水)を動的光散乱式粒径分布測定装置で測定した場合の微細気泡データを示す線図 直交磁場条件の気液混合装置により生成したオゾン水を動的光散乱式粒径分布測定装置で測定した場合の微細気泡データを示す線図 本発明の実施形態に係る気液混合装置により生成したオゾン水を動的光散乱式粒径分布測定装置で測定した場合の微細気泡データを示す線図 上記実施形態に係る気液混合装置によって生成したオゾン水及び直交磁場条件でエジェクターによって生成したオゾン水の、NMR分光法により計測した結果を比較して示す線図 直交磁場条件で生成した酸素水を動的光散乱式粒径分布測定装置で測定した場合の微細気泡データを示す線図 軸方向磁場条件で生成した酸素水を動的光散乱式粒径分布測定装置で測定した場合の微細気泡データを示す線図 本発明の実施形態に係るオゾン水生成システムを示すブロック図 同オゾン水生成システムにより生成されたオゾン水により、放射能汚染物質からセシウム等の放射性物質を除染するための除染システムを示すブロック図 土壌等の母材に放射性セシウムが結合している状態を模式的に示す断面図 同水処理システムに用いる加圧式濾過装置を示す断面図 好気性バクテリアの濃縮型活性汚泥法による排水設備において濃縮用濾過膜表面のファウリングを除去するためのオゾン水逆洗手段を設けた水処理システムを模式的に示す斜視図 標準活性汚泥法による汚染水処理過程で、酸素水を用いる汚水処理システムを模式的に示す斜視図 図16のシステムにおいて酸素を汚水中に混合する時間と水中の溶存酸素濃度との関係を、磁気なし条件、直交磁場条件及び軸方向磁場条件の酸素水を用いた場合を比較して示す線図 気液混合装置の軸方向磁気回路を模式的に示す断面図 気液混合装置の直交磁気回路を模式的に示す断面図 トリチウムβ崩壊促進反応を示すフローチャート
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1に示されるように、本発明の実施の形態に係る気液混合装置10は、エジェクター12と軸方向磁気発生器14とから構成されている。
エジェクター12は、細管状のオリフィス部16と、このオリフィス部16の軸方向中央位置の側面に形成された吸引ポート18に接続されるガス供給路20と、オリフィス部16の上流側の上流路22と、オリフィス部16の下流側の下流路24とから構成され、上流路22から、オリフィス部16を経て下流路24方向に流通する液体のオリフィス部16通過時に発生する負圧により吸引ポート18から流体中にガスを吸引して混合させるものである。
軸方向磁気発生器14は、円筒状の永久磁石からなり、その円筒の内側に、オリフィス部16の全部と上流路22の下流側の一部及び下流路24の上流側の一部が貫通して配置されている。
従って、軸方向磁気発生器14の円筒内側を通る磁力線は、オリフィス部16をその前後の間で流れる液体及び吸引され混合されるガスに作用することになる。また、このときの磁力線の方向は、液体の流通方向と平行になる。
軸方向磁気発生器14は、下流路24側をN極、上流路22側をS極として、下流路24からオリフィス部16内を通って上流路22に向かう磁力線を形成するように極性が設定されている。また図2に示す鉛などの磁気シールド材被覆構造26により気液混合装置の外部へ逃げる磁気が遮断されると共に、磁気は液体流路に並行し、液体流路断面の中心部を下流から上流方向に貫通するよう集束させる磁気回路となっていることが望ましい。
この気液混合装置10により、液体中にガスを混合する過程について説明する。
エジェクター12は、ベンチュリ管であり、そのオリフィス部16に液体を流すことによって、流路断面積が急速に減少して液体は圧力衝撃波を受ける。次に拡大する過程で、オリフィス部16直下においては、流体速度が急速に増大しているものの流路断面積は増大するのでオリフィス部16の内側に対する圧力が下がり(ベルヌーイの定理)、吸引ポート18には負圧が作用して、ガス供給路20からのガスをオリフィス部16に吸引する。
オリフィス部16直下の液体流路中では、強い真空によりキャビテーションが発生し、液体中のガスは気泡となったり、且つ、この気泡が衝撃波により崩壊する際に、爆発現象が生じ、その爆発によってガスが液体中に飛び散って液体に混合されて下流路24を流れる。
吸引ポート18から吸引されたガスが全て液体に混合されない場合は、例えば図1において符号28で示される循環系統を設けて下流路24から流出したガス混合液体を再度上流路22に循環させる工程を繰り返すと、ガスは極めて安定化して液体中に保持される。
循環系統28を循環することで、既に混合されたガスのうち微細ながら気泡状で液体中に浮遊するガスが再度オリフィス部16に向かい狭まる流路に衝突し、気泡は圧壊と言われる激しい収縮と爆発に瞬時にさらされることとなる。そして前述のオリフィス部16直下の液体流路中での衝撃波による崩壊を繰返し受けるのである。
実験例によれば、諸条件を同一にして、ベンチュリ管(エジェクター)に対して、磁気を作用させない場合(磁気なし条件)、液体流路と直交する方向にネオジム磁石により磁力線を作用させた場合(直交磁場条件)、本発明の実施例による軸方向磁気発生器(ネオジム磁石)により流体の流れと平行な軸方向磁力線を作用させた場合(軸方向磁場条件)を同一条件にしてオゾン水を生成して計測した。結果、オゾンを水に混合させたときの、溶存オゾン濃度の到達点は、図3に示されるように、磁気なし条件が57mg/L(1000cc)、直交磁場条件では78mg/Lであったのに対して、軸方向磁場条件の場合は、107mg/Lという極めて高い溶存オゾン濃度にまで到達させることができた。図3からも分かるように、到達点までの気液混合生成時間は軸方向磁場条件の場合が最も短かった。
また、このようなオゾン水における濃度維持特性について把握するため、前記各実験において到達濃度に至った時点からオゾンガスの供給、循環混合を停止して、大気圧条件のタンク内で、水温のみ10℃に維持した条件下での時間経過による濃度低下推移を紫外線吸収式溶存オゾンモニターで計測した。
その結果、溶存オゾン濃度は、図4に示されるように、磁気なし条件で、8時間経過後にほぼ0mg/Lに低下し、直交磁場条件で78mg/Lから43mg/Lに、約45%の濃度低下が見られ、これらに対して、軸方向磁場条件で、107mg/Lから104mg/Lと、8時間経過しているにもかかわらず、ほとんど濃度低下がなかった。
なお、発明者はノズル散布による溶存オゾン濃度の維持率を測定する比較実験も行った。オゾン水は、ノズル供給時(吐出用のポンプ圧力がかかっている)に高濃度であっても、ノズルで噴射する衝撃と、放出されたオゾン水は加圧状態から大気圧に晒されることで、瞬時に大幅な濃度低下をする。
実験において、オゾン水は、磁気無し条件、直交磁場条件、軸方向磁場条件でそれぞれ生成した。ポンプによる送水口から接続するPFAチューブ10mを通過の後、PTFE製ノズル(いけうち製テフロン(登録商標)ノズル型式JJRP−PTFE015/噴霧角度70°、噴霧水量1.78L/min)で散水させ、ノズル先から100mm空中飛散された後にPTFE製容器に採取し、紫外線吸収式溶存オゾン濃度計(荏原実業製型式EL700A)で10秒後に計測した。ノズルへの送水圧力は0.3MPa、環境室温は15℃の条件としたところ次の表1(散水による濃度維持率の比較表)に示される結果となった。
この結果から、軸方向磁場条件では分子で溶存していると考えられるオゾンが脱気しにくく濃度維持されたことが分る。従って、建物や構造物などに散水したり、空中散布した際に、極めて有利な高濃度オゾン水のまま汚染された物体に接触させられる。
また、上記試験で、減少した溶存濃度分のオゾンは、一部自己分解して酸素に戻っているとしても、その殆どが水からの脱気で空中に揮発している。オゾンは散水時に人が吸引すると極めて有害であるから、有毒オゾンガスの発生自体が大幅に抑制されることは実用面での効果として重要となる。なお、労働環境(1日8時間の平均濃度)では作業環境中の気相オゾンガス濃度0.1ppm以下とされている。
上記の実験例において、原水(オゾンガスを混合する前の水道水)と直交磁場条件及び軸方向磁場条件のそれぞれにおける最高溶存濃度到達地点で採取したサンプル水を動的光散乱式粒径分布測定装置(堀場製作所製LB−500)により計測した結果、図5に示されるように、原水は測定機の検出限界値の表示で微細気泡が計測できなかったのに対し、直交磁場条件では図6に示されるように平均メジアン径が5−17nmの範囲、即ちナノバブルが多く存在して同測定機の散乱光の主たる反射光として捉えられた。
次に、軸方向磁場条件の結果では、図7に示されるように、3≦R≦100nm(R=気泡径)が観測できず、これよりも大径の超微細な気泡も極めて少ないことが分かった。このとき、100−4000nmの領域の気泡が計測されたが、これは微細気泡の反射光が極めて少なく計測できない状態である一方で、混合工程でわずかに発生するマイクロバブルの残留があり、その反射光が散乱光数値として捉えられたものであり、これらのマイクロバブルは一定時間後(5分以内)に抜気消滅した。
なお、軸方向磁場条件で、3≦R≦100nmと記載したが、これは上記動的光散乱式粒径分布測定装置の測定限界の下限値が3nmであったためであり、本発明者は、R<3nmの気泡も存在しなかったと推定する。
上記のようにオゾン溶存濃度が最高値であるにもかかわらず、混合水中に気泡が観測できない正確な理由は不明である。又、直交磁場条件よりも、軸方向磁場条件で良い結果が得られた理由も不明である。しかし、オゾンガス混合水に対し作用させる磁気の方向が
オゾン分子またはオゾン超微細気泡の生成率に対して強く影響していることは確かであった。ちなみに実施例では、直交磁場条件、軸方向磁場条件ともに、磁気の方向は異なるが、エジェクター12のオリフィス部16中心から液体流路下流方向に15mmの内径の中心位置で、磁力が3650ガウスになるように両条件の磁石および磁気回路を調整して行っている。
本発明者は、水分子中の、少なくとも含有物質に軸方向磁気発生器から磁気が作用し、これと激しいガス混合やキャビテーション発生状態が重なり、その結果、水とガスの安定化状態が発現するのではないかと推定した。
ここで、2009年8月11日に、独立行政法人理化学研究所、SALC国立加速器研究所、ストックホルム大学により「均一と考えられた液体の水に不均一な微細構造を発見」ということが発表された。これは、水の構造にクラスター構造とも言われる濃淡があるということである。
上記発表の研究者によれば、X線小角散乱(SAXS)と、軟X線発光分光(SXES)、X線ラマン散乱(XRS)の手法を組合せて研究したとしている。この結果は液体そのものを分析したものでガスを溶存させた条件については検討されていないが、水の分子運動および水素結合に関連すると考えられる。この水の分子運動、水素結合の変化はピコ秒単位という極めて瞬間に繰り返されていることが知られている。
本発明者は、存在する水又は液体には、少なくとも極微量の無機成分(ミネラル)が溶解していて、これらの無機成分が磁力線を照射されると、磁性体であるこれらは誘導されて微細なブラウン運動を起こし、既に存在する水分子にゆらぎ振動の波が誘起され、この振動は高速で液体中に伝達されながら水分子に分子角度を変えるゆらぎを与え、その結果、分子間の隙間を空けるのではないかと考えた。
分子間の隙間が発生した瞬間に、本発明の実施例によるように、エジェクターのオリフィス部からキャビテーションを起こした気泡が破裂爆発して存在するガス分子がエジェクターでの強い気液混合作用によって、上記発生した水分子の隙間に入り込み、ガス分子は水分子の隙間に挟み込まれたまま一定時間安定した状態で維持されるのではないかと考える。
更に、金属成分やミネラル成分(無機成分)は、波長が4−14nmの中間赤外線を輻射していて、これが無機成分に非常に微細なブラウン運動を励起すると考える。
独立行政法人水資源機構での、平成17年9月8日の第4回「水の研究会」では、川田薫が「超純水にミネラルを入れたとき、それが超微量でも、ミネラルの力により水分子が凝集して200Å〜300Åの二次粒子を形成し、それが絶えず離合集散していることが観測された」と発表している。また、水に、わずか7ppbのミネラルを添加しても水の凝集力が明確に増大したとしている。
本発明者の実験によれば、25℃で電気抵抗率が18MΩ・cmの超純水に、エジェクターを用いて、軸方向磁場条件でオゾンガスを混合させたところ、最大溶存オゾン濃度及び濃度維持率は水道水に磁気なし条件でオゾンを混合させた場合と同じであった。すなわち、水中に無機物が存在していない場合は、磁気が全く作用しないことが判明した。なお、超純水の目安として、25℃で電気抵抗率が15MΩ・cm以上とされている。
本発明において「水」とは、第1義的に超純水でない水となるが、これが不明確なら第2義的に「25℃で、電気抵抗率が15MΩ・cm未満の水」あるいは、上記論文から、第2義的に「少なくとも7ppbの微量無機成分を含む水」とする。
なお、微量無機成分を含む水あるいはその他の液体に更に無機物を添加した液体であってもよい。
又、直交磁場条件よりも軸方向磁場条件の場合により優れた結果が得られたことについては、上記微細なブラウン運動を液体の流れ方向及びその反対方向により強く発生させることにより、軸方向に流れる液体分子との衝突や液体分子の加速を生じさせ、分子間の隙間をより大きくするのではないかと考える。
このことは、実施形態に係る気液混合装置によって生成したオゾン水及び直交磁場条件でのエジェクターによって生成したオゾン水の、NMR分光法により計測した結果を比較して示す図8において、周波数分布の幅が直交磁場条件よりも軸方向磁場条件において狭くなっていることからもうかがえる。
以上の結果、動的光散乱光度計により計測したとき直交磁場条件で存在した5<R≦17nmの径のナノバブルが、軸方向磁場条件では何回実験を重ねても計測できないにもかかわらず、ガス溶存濃度は最高値となっているので、ガスが分子状で液体に溶存していると考えざるを得ない。また、オゾン水を繰返し気液混合装置10に通すことにより、仮に最初にR<3nmの気泡があったとしても分子状に溶存していくことにより、R<3nmの気泡も消滅すると考えられる。
次に、実施形態1の気液混合装置10により、水道水に酸素ガスを混合させる場合の実験結果について説明する。
水道水中に、気液混合装置10により磁気無し条件、直交磁場条件、軸方向磁場条件の3種類の異なる方法で酸素を混合して、生成された酸素水について、オゾン水と同様に、動的光散乱式粒径分布測定装置より、酸素水中の微細気泡を測定したところ、直交磁場条件の酸素水では粒子径が4−12nmの超微細気泡を測定した(図9参照)が、軸方向磁場条件の酸素水では、図10に示されるように、粒子径100nm以下の微細気泡は計測されず、粒子径200−4000nmの気泡を観測した。これらの気泡は、オゾン水の場合と同様であって、混合工程でわずかに発生するマイクロバブルの残留であり一定時間後(5分以内)に抜気消滅した。この結果は、軸方向磁場条件では酸素が分子状態で液体中に分散していることを示していると考える。
この結果から、たとえば標準活性汚泥法の排水処理槽や、濃縮型の活性汚泥処理槽に本発明の技術を適用し、活性汚泥を含む排水に酸素を溶存させると、好気性バクテリアの微生物活性度が著しく向上することが判った。これは気泡でなく分子状態で存在する酸素が、好気性バクテリアに直接取り入れられ易いので、バクテリアの増殖と働きを高めるからと考えられる。微生物学の分野では25nm以下の物質はバクテリアが細胞内に直接吸収できるとされ、分子または超微細な気泡を供給することで起こる効果と予想される。
なお、上記実施の形態の例に係る気液混合装置10は、オゾンを水に溶存させる場合、酸素を微生物を含む排水に溶存させる場合のものであるが、本発明はこれに限定されるものでなく、対象ガスとしては上記のようなオゾンガスや酸素ガスの他に、炭酸ガス、窒素ガス、水素ガスを含む他のガスであっても良い。又、液体としては、水、汚染水の他に、海水であってもよい。
上記実施形態に係る気液混合装置10における軸方向磁気発生器14は、下流路24側をN極、上流路22側をS極としているが、本発明はこれに限定されるものでなく、下流路24側をS極、上流路22側をN極としても良い。但し、この場合は、下流路24側をN極、上流路22側をS極とした場合と比較して、気液混合効果がやや低くなると考えられる。また、上記軸方向磁気発生器14は、永久磁石を用いているものであるが、この場合、ドーナッツ状の永久磁石を複数軸方向に重ねたものとするのが良い。
なお、円筒状磁石を用いる場合は、図2において符号26で示されるようパーマロイや他の磁性体で形成された磁気シールド材被覆構造により円筒状磁石の外周面を被覆すると良い。但し、磁性体シールド材被覆構造26はヨーク構造となるが、ヨークの厚み等に配慮して液体に作用する磁力が低下せず、増大するように調整する必要がある。実施例では、円筒状磁石の中心部を通る磁力線が各扁平磁石のN極及びS極の前述の中心位置で増大した。又、ベンチュリ管であるエジェクター12は、磁性体ではなく、磁気透過性の材質、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)、オゾンやその他の液体に耐性の高いPTFE、TKSE、PFA等であっても良い。この場合、円筒形磁石の中心部における磁場形成を阻害することなく、気液混合の衝撃とキャビテーションに対する強度があればどのような材質であっても良い。更に、円筒状磁石の内側に、直接、ベンチュリ管及び/又は上流路22、下流路24を形成してもよい。この場合は、上記PVDF、PTFE、TKSE、PFA等により内周面を被覆する。
実際には、後述のオゾン水生成システムに用いたと同一の、PVDFからなる、米国製マジーインジェクター型式384を用いた。このエジェクターのオリフィス部の液体通過速度は約25m/秒という高速になる。尚、オゾンガスを混合する場合に限りオリフィス部への液体通過速度は50m/秒以下に抑制することが望ましい。それ以上高速で流通させるとオリフィス部で混合されキャビテーションにさらされるオゾンの自己分解率が増加し濃度上昇効率が低下するからである。
次に、図11を参照して、オゾン水生成システムの実施形態について説明する。
このオゾン水生成システム30は、図1に示されると同様の気液混合装置5本を並列にしてなる軸方向磁気発生器を装着した気液混合装置群(気液混合ユニット)32と、この気液混合装置群32にオゾンガスを供給するためのオゾンガス発生・供給系統40と、気液混合装置群32によって生成されたオゾン水を再度気液混合装置群32に循環させると共に、オゾンガスが安定状態に達したオゾン水を貯溜し、且つこれを供給先に送り出すオゾン水循環・貯留系統50とから構成されている。
オゾンガス発生・供給系統40は、大気吸引口41から吸入した大気(空気)を、PSA(酸素濃縮装置)42Aおよび除湿機42Bに導き、ここで、空気中から窒素を触媒に吸着させて除去し、コンプレッサの空気圧縮による露点差を使って水分を分離した後に、オゾナイザーにより放電し酸素を高濃度オゾンに変換するものである。
オゾンガス発生装置42によって生成されたオゾンガスは、圧力計43、オゾンガス濃度計44及び逆止弁45を経て、オゾンガス供給管路46によりオゾン水生成装置群32の5本のエジェクターにおける吸引ポート(図示省略)に供給されるようになっている。ちなみに実施例でのオゾンガス発生濃度は最大350g/Nm3のものを採用している。
オゾン水循環・貯留系統50は、気液混合装置群32において生成されたオゾン水を受入れる脱気タンク51と、この脱気タンク51において気泡状のオゾンガスが分離された後のオゾン水が送られる貯留タンク52と、一旦貯留タンク52に流入したオゾン水を気液混合装置群32に再循環させるための循環ポンプ53と、この循環ポンプ53の上流側に水を供給する水供給バルブ54と、貯留タンク52内に貯留されたオゾン水を外部に送り出すための吐出ポンプ55と、を備えて構成されている。尚、水供給バルブは貯留タンクに直接給水しても構わない。
図11において、符号56は脱気タンク51及び貯溜タンク52から上方に脱気された溶存しなかった余剰オゾンガスを分解するためのオゾン分解触媒を示す。
又、符号60はサンプリング系統を示す。サンプリング系統60は、貯留タンク52底部のオゾン水を抜き出すサンプリングポンプ61と、サンプリングポンプ61から吐出されたオゾン水の温度及び圧力ほか水質を計測する水質センサー63、温度計62、水質センサー63を経たオゾン水の溶存オゾン濃度を測るための溶存オゾン濃度計64とを備えて構成されている。溶存オゾン濃度計64を経たオゾン水は貯留タンク52に戻されるようになっている。
なお、オゾン分解触媒56から排出されたガスはほぼ完全に酸素に分解され、酸素リッチガスであるので、これを、オゾンガス発生・供給系統40の除湿器42Bの上流から供給するようにしても良い。
次に、オゾン水生成システム30によりオゾン水を生成する過程について説明する。
なお、オゾンガス発生・供給系統40によってオゾンガスを生成する過程は一般的な技術であり、又、気液混合装置群32においてオゾンと水を混合する過程については、気液混合装置10と同様となるので説明を省略する。
気液混合装置群32において生成されたオゾン水は、脱気タンク51に送られ、ここでオゾン水中に存在するミリサイズ以上の未溶解気泡が脱気されて、脱気タンク51の上端から排出され、オゾン分解触媒56により分解されて大気に放出される。
脱気タンク51を経たオゾン水は、貯溜タンク52に送られる。ここでも、脱気タンク同様に、泡状のオゾンが脱気され、オゾン分解触媒56を経て酸素となって大気に放出される。
脱気されたオゾン水は、循環ポンプ53により、気液混合装置群32の上流路(図示省略)に送られ、この気液混合装置群32によって、前述と同様にオゾンが混合される。
以上の工程を繰り返して、溶存オゾン濃度計64による測定値が一定値以上となったとき、オゾン水は、吐出ポンプ55により任意に外部に送り出される。オゾン水が一定量送り出された後に、必要分だけ、水供給バルブ54を介して循環ポンプ53の上流側に水(原水)が供給されて、循環ポンプ53により気液混合装置群32に圧送される。
上記工程を繰り返せば、気泡が存在せず、且つ、所定のオゾンガス濃度のオゾン水を一定間隔で又は連続的に製造して供給することができる。
このオゾン水生成システム30における気液混合装置群32は、上述のように、米国製マジーインジェクター型式384を5本並列して設けた。このエジェクターは、オリフィス径が直径2.5mmであり、液体流量が総水圧0.32MPa時に、液体(水道水)の流通量が7.5L/分である。循環ポンプ53としては、ニクニ製カスケードポンプ32NPDを用いた。
気液混合装置群32において、その気液混合部流路の上流側では、循環ポンプ53からの配管が5系統に分かれてそれぞれ等流量でエジェクター12に供給され、気液混合部に集合し、余分で大径のオゾンガスを脱気する脱気タンク51において、液体から液体中を浮上・分離させられ、比較的微細なマイクロバブルとオゾン水が貯留タンク52に戻される。
又、オゾン水生成システム30の経路全体での水量は300Lであった。水温は、後述する性能試験においてオゾンの自己分解による変動要素を抑制する意味で10℃に冷却保持した。水温調整のチラーおよび配管は図中では省略している。循環するオゾン水は毎分35Lで、これに対してオゾンガスが毎分6Lずつ供給されるようにした。
オゾンガス発生装置42においては空気中からフィルターにより異物を除去された空気が、PSA42Aに供給され95%酸素濃度に濃縮されてから、住友精密工業製水冷式オゾナイザー42Cに送られ、ここでオゾンガスとして、5本の気液混合装置10に5分割し毎分各1.2Lづつ均等に供給される。ここで、供給されるオゾンガスは、350g/Nm3と高濃度仕様のものを採用している。
上記実施形態に係るオゾン水生成システム30によって生成したオゾン水及びこの気液混合装置群32において、軸方向磁場条件を直交磁場条件とした場合と磁気を作用させない場合との生成オゾン水を比較した。
その結果、溶存オゾン濃度は、図1に示される気液混合装置10の比較試験の場合と同様に、磁気無し条件では57mg/L、直交磁場条件では78mg/Lであったのに対して、軸方向磁場条件では107mg/Lという高い溶存オゾン濃度を達成できた。
通常、大気圧常温条件下での溶存オゾン濃度は理論飽和値が60mg/Lと言われているが、水温が10℃と自己分解を抑制する温度帯であるとはいえ、常識を超える濃度であった。
次に、オゾン水における濃度安定性、濃度維持特性を比較した。これは、前記各磁場条件において到達濃度に至った時点からオゾンガスの供給、循環混合を停止して、大気圧条件、タンク内で水温だけ10℃に維持した条件では、濃度低下推移を紫外線吸収式溶存オゾンモニターで計測した。
その結果、オゾン濃度は、図1に示される気液混合装置10の比較試験の場合と同様に、8時間経過時点で、磁気無し条件のオゾン水では0mg/Lに低下したが、直交磁場条件では78mg/Lから43mg/Lに、約45%の濃度低下があった。これに対して軸方向磁場条件では107mg/Lから104mg/Lと極めて濃度低下が少なかった。
ここで今一度、図18A、図18Bに示される方向別磁気回路モデル図を用いて、気液混合装置10に対する磁気状態を説明する。
図18Aは、気液混合装置10に軸方向磁気回路を装着した場合の断面の模式図であり、図18Bは直交磁気回路を装着した場合の断面の模式図である。
軸方向磁気回路は、磁力線がN極からオリフィス部を通過してS極に至るループを描く。
直交磁気回路は、対向するN極とS極がエジェクターを挟んだ形態となる。この場合は液体流路に対して、ほぼ垂直に磁気方向が流れていることとなる。
磁力は距離の二乗に反比例するので、直交磁気回路では磁石面(図18A、図18Bでいう上面と下面)は近く磁力は強くなる。一方で、軸方向磁気回路は磁石そのものの厚さ(図12では磁石部左端から右端の間の距離)が例えば6〜7倍程度になっており、その分発生する磁力は高まり液とガスの流体を通過して作用する。
尚、実施例ではオリフィス部中心から液体流路下流方向に15mmの流路中心の位置で3650ガウスの磁力となるようにしている。これは、磁力を同一にして磁気方向による効果を比較するためであった。
軸方向磁場条件においても、オリフィス部を挟んで前後に磁場が形成されることが必要であるが、オリフィス部から下流方向の傾斜部(放射状に広がる流路区域)の間に磁力のピークが位置するよう配置することが望ましい。
次に図12に示されるオゾン水により放射能汚染物質を除染するための除染システム70について説明する。
この除染システム70は、上記のようなオゾン水生成装置によって生成されたオゾン水を準備し、一方で放射能汚染された土壌、焼却灰等の被処理材料を懸濁させて加圧式濾過装置92に送り、加圧式濾過装置実施例ではフィルタープレスによってケーキと水とに分離し、そのケーキをさらに前述オゾン水によって加圧条件で洗浄して、ケーキからセシウム等放射性物質をコロイド状に溶かし出し、分離除去するものである。
このオゾン水による除染システム70は、オゾン水を生成するためのオゾン水生成システム72と、被処理物を粗洗浄する第1の洗浄工程84、実施例ではドラムウォッシャー(トロンメル式)を採用している。粗洗浄して被処理物は除染されるが、第2の洗浄工程では、加圧式濾過装置92/実施例ではフィルタープレスにフィルタープレス用処理原液供給ポンプ94により供給されて濾布で遮蔽されたフィルタープレス内のケーキ室に送られ、分離圧搾される。被処理物スラリーの固形分が充填された後、オゾン水生成システム72からフィルタープレス用オゾン水圧入ポンプ96によりオゾン水が供給されるラインに切り替えられ、フィルタープレスのケーキ室内で洗浄される。ケーキ状の汚染物体の表面に結着しているセシウム等放射性物質は、加圧条件で微細な穴にまでオゾン水の流通でオゾン分子との接触を受け、放射性物質との結合部がオゾン酸化により溶けてコロイド状になり、濾布を通過して後段の分離機に送られる。被処理物/汚染物体はこの段階でほぼ完全に除染されている。セシウム等放射性物質をコロイド状に含む濃縮液は、凝集沈殿など分離法によりさらに濃縮される。この方法によれば、仮置き場にこまることもなく、数百または数千分の1にまで放射能汚染物の減容化が可能となる。
オゾン水生成システム72は、大気を吸入して酸素を濃縮させるPSA74Aと、前記気液混合装置群32と同様のオゾン水生成装置74Bと、オゾン水生成装置74Bにおいて生成されたオゾン水を加熱するための加熱装置74Cと、から構成されている。
加熱装置74Cは、具体的には、電気による突沸装置(ヒーター)であって、ヘンリー定数を上げてオゾンそのものの反応性を高めて酸化効果を促進させるものである。
被処理物懸濁システム80は、汚染した土壌、汚泥、焼却灰等の被処理材料を収納するホッパ82と、このホッパ82からの被処理材料をオゾン水生成システム72からの加熱されたオゾン水と混合するためのドラム式ウオッシャー84と、このドラム式ウオッシャー84において、網状の筒を通過した小径の被処理材料と一次反応後のオゾン水とを受け入れて、これらを攪拌するための攪拌装置85を備えたスラリータンク86と、を備えて構成されている。
ドラム式ウオッシャー84は、対象物とオゾン水が接触しつつ粒径の小さな固形物を篩い分け、且つ、オゾンガスが外部に漏れずに粗洗浄できるものであればよい。例えば、洗浄により発生する廃オゾンガスを外部に漏洩させ危険を及ぼすことなく、陰圧制御して廃オゾンガス無害化システム100に吸引できる形態の被覆構造が採用できれば振動篩機でもよい。
汚染物質分離システム90は、スラリータンク86下部のロータリーバルブ88を開いて流出される懸濁液をフィルタープレス92に圧送するためのフィルタープレス用処理原液供給ポンプ94と、フィルタープレス92にオゾン水生成システム72からのオゾン水を圧入するためのフィルタープレス用オゾン水圧入ポンプ96とフィルタープレス92から搾り出されてくる放射性物質コロイドを含む液体中から、例えば放射性セシウムを沈殿させるための凝集装置98と、を備えて構成されている。上記フィルタープレス92は、これを含む加圧式精密濾過装置であればよく、例えば、IHI社のフンダバックフィルタであってもよい。
図の符号99Aは、ドラムウオッシャー84において、網状の筒の網目を通過しない大きさ(ここでは直径2mm以上)の被処理材料を受け止めるホッパ、99Bはホッパ99A内の被処理材料を外部に排出するためのスクリューコンベア、99Cはスクリューコンベア99Bによって搬出された大きめの除染済の被処理材料を一時的に蓄えておくためのストックヤード、をそれぞれ示す。
廃オゾンガス無害化システム100は、ドラム式ウオッシャー84及びホッパ99A、スクリューコンベア99Bを覆う廃オゾンガス回収カバー102(内部を陰圧制御してガスが外部に流出しない構造)と、この廃オゾンガス回収カバー102によって集められた廃オゾンを気液分離するためのサイクロン気液分離器104と、このサイクロン気液分離器104で分離されたオゾンガスを分解するためのオゾンガス分解触媒106と、オゾンガス分解触媒106を介してサイクロン気液分離器104からオゾンガスを負圧により吸い出すための吸入ブロアー108と、この吸入ブロアー108の吐出気体を濾過するためのフィルター109と、を備えて構成されている。
図12の符号110は、圧搾後にフィルタープレス92から解放落下されたケーキを一時的に蓄えておくためのストックヤードを示す。
上記除染システム70においては、例えば、土壌中で有機物に結合しているセシウムをオゾン水によって分離するものであるが、そのセシウムと有機物との結合状態を示す図13に基づいて説明する。
セシウムCsは、母材と強く結合しているが、その結合形態は、静電引力による場合、この静電引力による結合よりも遥かに強固な有機物結合態即ち錯体結合、及び、鉄やマンガンといった金属成分と酸化物の結合態という共有結合の3種類がある。
これらの結合は、母材、例えばフミン酸やフルボン酸が関与しているが、ここに分子状態のオゾンが溶存しているオゾン水を接触させると、オゾン分子は微細な結合構造領域に多量に到達して母材側の結合部を酸化により瞬時に引き剥がし、セシウム等の放射性物質を溶かし取るあるいは剥がし取ることができる。
オゾンは酸化分解に消費された後、酸素に戻るので、環境二次汚染を引き起こすことなく、二次処理も必要としない。
次に、除染システム70におけるフィルタープレス92について説明する。
図14に示されるように、このフィルタープレス92は、2枚の本体濾板92A、92Aの間に6枚の圧搾受濾板92Bと、各圧搾受濾板92Bを図14において上から包み込むようにして取り付けられた濾布92Cとを備えて構成されている。
図14において左側の本体濾板92Aの中心には、スラリーを注入するためのスラリー注入口92Dが設けられている。このスラリー注入口92Dには、スラリー注入を停止した状態で、図12のオゾン水生成装置74Bからのオゾン水が供給されるようになっている。
フィルタープレス92において、スラリータンク86からのスラリーはスラリー注入口92Dから各圧搾受濾板92B間の2枚の濾布92Cの間に圧入されて、濾布92Cを圧搾受濾板92Bに充填され濾布92Cに圧着するように層をなして容積を増やし、濾布92Cを内から外へと膨らませる。
次に、フィルタープレス用オゾン水圧入ポンプ96により、前記オゾン水生成装置74Bで生成されたオゾン水をスラリー注入口92Dから圧入すると、オゾン水はケーキ内を通って濾布92Cから染み出る。このとき、分子状のオゾンが上記に説明したように、セシウム等と母材との間の結合部を酸化により瞬時に引き剥がして、セシウム等を溶かし取るあるいは剥がし取るので、セシウム等は、コロイド状となって濾布92Cの布目を通って押し出される。このコロイドは、排水口92Eから下方に押し出される。特に、加圧条件で分子または超微細な気泡又は分子状態で大量に供給されるオゾンが汚染された被処理物を均質に流通することが重要となる。
次に、圧搾受濾板92B間で、スラリーによって膨らんだ濾布92Cを図14において横方向にプレスすると、濾布92Cの内側のスラリーから水分が濾布92Cの網目を通って排出されて、図14の下側の排水口92Eから排出され、残ったスラリーは脱水されてケーキとなる。
ホッパ82内の放射能汚染された固体物質、例えば土壌は、ドラム式ウオッシャー84に送られ、ここで、オゾン水生成システム72からのオゾン水がシャワー状に散水されつつ、ドラム式ウオッシャー84の筒状網目構造は回転し、オゾン水と接触する。
このドラム式ウオッシャー84の網目構造は実施例において2mmの網目とされ、それ以上の粒径の固体物質はホッパ99Aに落下し、網目を通った小さな粒径の固体物質はスラリータンク86に反応後のオゾン水と共に落下する。
ここで、2mmよりも大きな固体物質は、底表面にシャワー状に散水されるオゾン水によって表面から放射性物質が溶かし取られあるいは剥がし取られる。
このとき、オゾン水は、図12の加熱装置74Cによって30〜80℃程度に昇温され、粒子運動が活発であるので酸化作用も高く、2mmを超える大きさの固体物質の除染がここで終わる。なおオゾン水は加熱して1分間は濃度はある程度安定し、以後急速に分解する性質をもっているので加熱装置74Cから汚染物体への接触までを1分以内にしなければならない。
ドラム式ウオッシャー84の網目構造を通過した小型の汚染物質は、スラリータンク86内で攪拌装置85によりオゾン水中で攪拌され、スラリー状の液体となる。
このスラリー状の液体は、前述のように、フィルタープレス用処理原液供給ポンプ94によってフィルタープレス92において脱水され処理済となる。
このフィルタープレス92から滲み出た水は凝集装置98(放射性物質を濃縮して含有する反応処理後のオゾン水から、高濃度汚染物を分離回収する装置)に送られる。このコロイド状の汚染物を含んだ液体に、投入された被処理物を汚染したほぼ全てのセシウムなど放射性物質が濃縮されている。汚染物質を含む凝集装置98に送られる液体は、凝集剤や薬液を用いて沈降分離され容器に収納されて安全に保管される。
次に実験結果について説明する。
まず、実験対象土壌について説明する。
対象土壌は、放射能が19,100Bq/kgの未処理土壌である。この未処理土壌の中の、ドラム式ウオッシャーの網目の2mmよりも大きい大型土壌物質は、ドラム式ウオッシャー84で水道水を散水しながら分級した後で、放射能は3,250Bq/kg、分量は未処理土壌を100%としたとき94%であり、ドラム式ウオッシャー84の網目を通った小型土壌物質は6%(乾燥重量比)であり、放射能は237,250Bq/kgであった。これは、粒径の小さな汚染物質は、大型土壌物質と比較して、重量比で表面積が大きいので、放射性物質が多く結着していることを意味する。上記(トロンメル式ドラムウォッシャーの土壌分級および放射線計測結果)を表2に示す。
この小型土壌物質の水道水との混合されたスラリーをフィルタープレス92に送り、できたケーキに、スラリー注入口92Dから、磁気無し条件で生成した混合オゾン水、直交磁場条件のオゾン水、軸方向磁場条件のオゾン水により前述のようにケーキを洗浄して除染処理を行なった。このとき、3条件共に、オゾン濃度は50mg/Lとした。又、予備試験では、ケーキの無い空状態のフィルタープレスにオゾン水を供給して濾布を通過して排出された時点のオゾン水の減衰率を把握した。
実験結果では、オゾン水によって洗浄後のケーキの放射能は、表3(フィルタープレスによる加圧除染処理効果比較:溶存オゾン濃度の安定性に関する比較)に示されるように磁気無し条件では57,320Bq/kg、直交磁場条件では17,520Bq/kg、軸方向磁場条件ではN.D.で放射能は検出することができなかった。
即ち、通常は仮置き場に保管する程の高い放射能が測定される細粒の汚染物質までが完全に放射能除染されていることが分かる。
このように、安定性と反応性を高めた分子状態で溶存したオゾン水を加圧精密濾過に用いると、コロイド状という最も発生源での放射性物質量に近い少量の汚染物質を分離して除染することができる。なお、コロイド状に水中に捕捉された放射性物質は、静置沈殿、薬剤を用いた凝集沈殿、さらに精密な濾過精度を有するフィルターなどで分離すれば、安全かつ少量で保管することが可能となる。なお、最終的に濃縮分離されたコロイド状液体および懸濁する汚染物の放射線量は高まるので自動制御による無人の機器で容器詰する装置システムにすることが望ましい。
このように放射性物質付着物体から放射性物質をコロイド状に溶かし取って除染できる実施例のように、当該オゾン水の優れた濃度安定性と強力な酸化効果は、大型の固定物、例えば建物、道路、樹木、乗り物等の除染についても有効であり、これらに本発明の軸方向磁場条件で生成したオゾン水を、直接放水し散布して、対象汚染物表面から放射性セシウム等を分離させることができる。
次に、フィルター(濾過膜)のファウリング再生について説明する。
図15は、排水装置に精密膜を利用して曝気槽内から好気性バクテリアを含む活性汚泥が流出するのを制御し、バクテリア濃度を増やすことで排水処理設備を小型化し、流入汚水のBOD負荷変動に強い高濃縮タイプの排水処理装置の事例である。このように有機物の多い原水を膜で濾過する場合、精密膜の表面にはファウリングと称される蛋白物質などの強固な汚れが積層して膜の微細な孔を詰まらせ、濾過効率を下げる問題点がある。これに対して、本発明の軸方向磁場条件で生成したオゾン水は、濾板(精密濾過膜)を逆洗浄することによって、膜表面のファウリング物質を溶解剥離することが容易である。この場合、好気性バクテリアを保持しなければならない設備水槽で、オゾン水は逆洗浄で膜を洗って処理排水中に流入するが、直後に全量が有機物と反応して酸素水になり、バクテリアに悪影響を与えることは無いという利点がある。
図15は、上記のようなファウリングにより閉塞されうる濾過膜をオゾン水で逆洗浄してファウリング物質を除去する装置を備えた膜再生システムを模式的に示す斜視図である。
このオゾン水膜再生システムにおいて、生物処理槽93の濾過後の液送管93Fの途中に通常、逆洗用バルブ(三方弁)93Gが、圧搾受濾板92Bの間毎に設けられ、更に、逆洗用バルブ93Gの上流で、オゾン水逆洗管(逆洗用オゾン水供給ライン)93Hが接続されている。実際には濾過膜1系統につき逆洗用バルブ93G、逆洗用オゾン水供給ライン93Hが各1本接続するが本図で逆洗用オゾン水供給ライン93Hは省略している。
逆洗用バルブ93Gは三方弁で、生物処理槽93内右上部の精密濾過膜で濾過後の排水を液送管93Fを通って排出させているが、逆洗浄時は、逆洗用オゾン水が逆流方向に供給されて濾過膜を内部から外方向に膜表面の汚れ/ファウリングを除去しながら流れるように切替わる。
これは有機系のファウリングであるが、福島第一原発で大量発生している汚染水の処理のような無機金属イオンや懸濁物を除去する濾過工程においても、同様の膜再生システムが活用できる。
尚、本膜再生システムで採用する膜はROなどの生物膜ではなく、耐オゾン性能を有するPVDF膜やセラミック膜を適用することが不可欠である。
次に、トリチウムβ崩壊促進処理について説明する。
軸方向磁場気液混合によるオゾン水生成法により、原水を汚染水、すなわちトリチウムを含む放射性物質汚染水にして処理することで、トリチウムのβ崩壊を促進させてヘリウムと水に変換して無害化することが可能である。
図1および図2の気液混合装置による図11に示すシステムで、供給する水を、トリチウムを含む汚染水とすることで処理が可能となる。システム上の主たる機器要素は図11と同じなので説明は省略する。
福島第一原子力発電所は、地震、津波による損壊を受け、メルトダウンなどにより停止した原子炉内や燃料貯蔵プールを冷却する作業が進められている。冷却した水(または海水)は燃料棒または溶けた燃料の核分裂反応により放射性物質による汚染を生じるが、トリチウム(3H)はトリチウム水(HTO)として多量に水に溶け込んでいる。トリチウムが濾過や薬剤を使用した方法では濃縮のできない、水素と等しい物質であるために、未処理の汚染水量は増加の一途をたどり、また海洋への流出が起こり海洋水圏に広域な拡散をして汚染問題となっている。トリチウムは水系生物に捕食吸収され食物連鎖により伝搬され、水産物が汚染されることからヒトの体内に取り入れられて内部被曝によりDNAを壊し健康を害する危険が極めて高い。現在全く処理する方法の無いトリチウムを、コントロールし無害化する技術の必要性は最重要の課題である。
トリチウム(三重水素)は原子核に陽子1つと、中性子2つをもつ放射性同位体である。
原子炉内において、前述核分裂反応により重水中の重水素が中性子を吸収することにより生じるほか、ウラン235、あるいはプロトニウム239が中性子と反応したときにおこる三体核分裂により生じたり、制御棒に使用されるホウ素同位体が高速中性子を捕獲することで生じている。
トリチウムは通常の水素や重水よりも重いものの、その挙動は水そのものを形成する水素と同じであり、イオン交換樹脂や精密濾過装置、薬剤によるpH調整等による分離方法といったあらゆる技術をもってしても現段階で分離する、または短期間で無害化することはできないとされている。トリチウムは自然環境で低い18.6keV相当のエネルギーを発しながらβ崩壊をしヘリウム3(3He)に変化するが、その半減期は12.32年とされている。
これまでトリチウムに関係する処理法として、特許文献3、非特許文献1及び非特許文献2が散見される。
特許文献3では、オゾン水にトリチウムに浸食汚染された構造物を浸漬させて表面からトリチウムを溶出させ分離するという方法である。この時に用いられるオゾン水とは溶存オゾン濃度が最大40mg/Lと比較的高濃度であるとはいえども、オゾン分子または3nmよりも微細なオゾン微細気泡は含まず、オゾン分子および超微細気泡で構成されている特殊な物質構造のもの(本発明のオゾン水にみられる)でなく、濃度安定性もない一般的なオゾン水であった。当該特許文献3では構造体の汚染度がオゾン水洗浄により減少する効果はあるものの、トリチウムそのものの変化については一切確認されていない。
非特許文献1及び非特許文献2では、森林などから採取したKitasatospora属やStreptomyces属の放線菌のヒドロゲナーゼ活性作用により、これら微生物(放線菌)に接触させるトリチウムを含む気相ガスからトリチウムを分解除去して水とヘリウムに変化させてしまう効果が記載されている。また、同文献では従来より世界中で用いられている高温貴金属触媒法により200〜500℃の高温条件においてトリチウムを含むガスを触媒反応で酸化分解し、水とヘリウム3に変化させることを記述している。これらは、トリチウムがある種の酸化作用に対して、通常では12.32年といわれる半減期と比較にならない短い時間において、トリチウムが原子核から中性子を手放し、水素や重水素に戻ることを示している。これは一定条件の酸化でβ崩壊が加速度的に進む現象を示唆していた。しかし、いづれの研究でもどのようなメカニズムでトリチウムのβ崩壊が促進されるのか、それを喫緊の課題となっている大量汚染水処理現場において実用化するにはどうしたらよいかという具体的な方法については解明されてはおらず、可能性の開示すらない。
本技術により、図1、図2、図11に示す装置を用いればトリチウム水中のトリチウムを、ヘリウム3と水に瞬時に分解し、即ちβ崩壊を連鎖的に促進させて無害化することができる。以下はコンピュータシミュレーションを用いて検討した結果である。
前提として、トリチウムは気相、液相を問わず水素と同様の挙動を示す物質であるから、水処理においてもRO、MS、MFといったいかなる精密膜を用いても分離することはできない。またpHを強酸、強アルカリに変化させても同様である。しかし、次の2点が確認されている訳である。一つは、高温金属触媒法であるが、これは化学的にpHに由来しない強い酸化反応によればトリチウムに変化を与えられるという現象である。もう一つはある種の微生物(放線菌)や乳酸菌の体内に取込まれることでトリチウムに変化を与え、分離除去ができる。または微量ながらβ崩壊が促進される可能性を示唆しているのである。これらを検討すると、金属触媒は白金パラジウムなどで成型されたものでその表面で強い酸化、特に活性酸素(OH:スーパーオキシドアニアンラジカル/スーパーオキシド、ヒドロキシラジカル)が発生し、それら活性酸素/フリーラジカルの反応でトリチウムが変化し、放射線を発する中性子が一部離れると考えられる。
次に放線菌である。一部の放線菌や乳酸菌は、その体内で微量ながら活性酸素が生成されその毒性が指摘もされる。これら微生物の体内に取り入れられた少量のトリチウムが触媒法と同様に活性酸素と接触することでトリチウムに作用し、トリチウムから中性子が離れる現象を起こすのである。
しかし、活性酸素/フリーラジカルはその寿命が極めて短く不安定な物質であることから、そもそも計測することが困難であるから触媒法、微生物体内(放線菌など)で起こっている現象のメカニズムが解明されなかったのである。触媒法、放線菌などバクテリアによる方法、いづれの場合にも、この瞬時に反応を終えてしまう活性酸素が発生する場で、トリチウム(両方法ともに気相)と接触するというプロセスなのである。
また、オゾンは活性酸素の代表的な物質でもある。特に本技術により超微細乃至分子状態で水中に溶存するオゾンは気相オゾンに比較して活性が高い。一方で、通常のオゾン水はオゾンガスが水に難溶解性であるために、泡として水中に溶存し、比較的大きな(50nm以下の泡は含まない)気泡でしか水中に存在しておらず活性が低い。また、気泡径が大きく、原子核のサイズが1Å(1オングストローム=0.1nm)程度であるトリチウムとの接触する確率が極めて少なく、ゆえにトリチウムのβ崩壊に寄与するといったことが微弱または無かったのである。オゾンは活性酸素と類似する極めて高い酸化性能を有しているのであるからオゾン分子をトリチウム原子核に直接触れさせられれば常温、常圧で核分裂反応を起こさせ得るのである。要は1オングストローム程度のトリチウム原子核とオングストロームサイズのオゾン分子、乃至、少なくとも数nm以下の超微細オゾンガス気泡でないと相互の接触によりラジカル反応によるβ崩壊を起こさせることはできなかったのである。
本発明の装置によれば、オゾン水には3nm以下の気泡またはオゾン分子そのものが大量に存在する。3nmとは30オングストロームであり、オゾン分子であればトリチウムに近似するサイズである。しかも本発明の装置によれば溶存オゾン濃度が100mg/Lといった超高濃度の安定オゾン水が生成できるのであるから、トリチウムと反応すべきオゾン分子量が膨大であることも容易に推定される。
図11の原水を汚染水に、すなわちトリチウムを含む汚染水にすると、次のような作用を与えられる。
トリチウム原子核は循環ポンプによる液送によりエジェクター12流入口からオリフィス部16の前の円錐状に狭まる斜面にオゾンガス気泡と共に衝突しオゾンガス気泡は瞬時に圧壊により爆発して拡散し、OHラジカルに一部変化しながらトリチウムと接触する。さらにオリフィス部16を毎秒25m程度の高速で通過しながら、オリフィス部16直下では、新たに真空力により吸引混合されるオゾンガスに起こるキャビテーション作用でオゾンガス気泡は爆発して水中に瞬時に分散して分子、または超微細なオゾンガス気泡で拡散する。このキャビテーションではOHラジカルの発生が顕著であるはずである。上記の動きのあいだ中、流出口と流入口を結ぶ液流方向に並行した磁気(実施例では液体の流れと衝突する方向の磁気)により、トリチウム原子核は、弱い相互作用(weak interaction)を受けると考えられる。また、気液混合装置10の中で混合されるオゾンは混合の衝撃で前述のようにラジカル化し瞬間に不安定で、かつ極めて強い酸化作用をトリチウムの原子核に与えるのである。
トリチウムは、陽子二つ余計に受け取った水素であるが、トリチウムが人体のDNAを壊す作用そのものが活性酸素と類似しており、本処理においてオゾンまたラジカル化オゾンを分子単位で直接トリチウムに衝突させることで複合された酸化反応が誘起されβ崩壊が進むのである。またその反応場が、シュレディンガー方程式やローレンツ対称性で示された陽子がNS極性をもっており電磁力でスピンするという現象とも作用しあって気液混合装置の中で瞬間にほぼ完結する特殊な核分裂反応の促進作用を受けるものと考える。
この複合した酸化分解反応は、図19のトリチウムβ崩壊促進反応を示すフローチャートにも示す。実施例の事例でも、この一連の作用が、気液混合装置10の中で例えば1/1000秒程の時間内に起こるのである。
本装置を用いる場合、次の点を考慮する必要がある。
トリチウムそのもののβ崩壊によるβ線放射量は比較的少なく、また放射線の到達距離も短いとされる。また汚染水に含まれるトリチウム濃度も例えば数千ベクレルと低い。しかし、オゾンと活性酸素によるβ崩壊促進が起こる気液混合装置10では集中的な核分裂反応によりβ線など放射線量が増加するので、気液混合装置10は、鉛など放射線を遮蔽する壁で囲い安全を確保する必要がある。
β崩壊の挙動については、水温の上昇により反応の強弱を把握することが可能である。
β崩壊の進行速度、崩壊による放射線量はコントロールが可能であり、汚染水中のトリチウム濃度(希釈に低めることが可能)、供給オゾンガス濃度、オゾンガス量、混合時の処理液体の流速などを調整して制御が可能である。もとより、実験によりβ崩壊反応の法則について一定の知見が得られれば、汚染濃度より演算して各種パラメータにより最適な処理条件を採用して安全で無害化効率が高い処理をすることができる。
上記システムによりトリチウムの無害化処理を行なう工程では、貯留タンク52内(図11参照)に大量のヘリウム3が流入するが、希少有効ガスであるヘリウム3を採取して再利用することもできる。
非特許文献1及び非特許文献2で示された高温貴金属触媒法は、トリチウムを含む気相ガスに限定される。それはガスおよび触媒作用面が高温であることが酸化反応を起こす条件であるからである。従って水に媒介されているトリチウム汚染水そのものの処理に適用することはできない。
同文献の微生物法は、あくまでも少量の汚染水に対してだけ実験室レベルで可能性があるもので大量処理には当該微生物の大量培養の課題がある。さらに一定の効果があることが事実であっても、微生物の体内で酵素として生成され作用に供せられる程度の活性酸素と、本提案の超高濃度オゾン水(現在の段階で100mg/L以上が可能/水対象において)が比較の対象でないほど酸化作用の強度面で差があることは明白である。
なお、本装置の気液混合装置10のオリフィス部の断面はφ2.5mmあることから、汚染水が一定の夾雑物を含んでいても処理が可能である。この方式によれば、冷却をすべき原子炉からの処理後水、また既に汚染してタンクに貯留された汚染水や汚染のリスクがある地下からの湧水、海水を、毎分数トン以上と言った大容量にも適応しトリチウムを水とヘリウム3に分解して無害化することができると予想される。
トリチウムそのもののβ崩壊を加速させてヘリウム3に変化促進させる一方で、当該汚染水に他の核種、殊に金属イオンの状態で懸濁している放射性物質があれば、イオンをオゾンの酸化反応でコロイド状に結晶化させ、後工程での膜濾過処理過程などで回収を容易にするという効果も、同時に発揮するのである。
次に、図16に示される酸素水による活性汚泥法水処理システムについて説明する。
これまで記述してきたオゾン以外のガスの効果として酸素の微生物活性向上の効果について提案するものである。
この排水処理設備への酸素供給システム1000は、原水流入調整槽111に溜められた汚水を活性汚泥が入った第1脱気槽112から第2、第3脱気槽113、114を順次流すことによって好気性バクテリアにより汚染物質を処理するものである。各曝気槽には、汚泥撹拌のための曝気用ブロアー115から空気が供給される。
この排水処理設備への酸素供給システム1000では、軸方向磁場条件で酸素ガスを高濃度で溶存させた酸素水を酸素供給装置116により生成して、これを、第1脱気槽112及び第2脱気槽113に供給している。
実験対象は飲料工場の排水で、MLSSが5,500mg/Lであり、処理排水量は10トンの調整槽を3系統仮設して、磁気無し条件でベンチュリー管により酸素を混合したもの、直交磁場条件での酸素供給、軸方向磁場条件での酸素供給をそれぞれを用いて、同条件で実験をした。酸素供給条件は濃縮酸素ガス濃度が95%で供給量毎分20Lとした。
実験結果は、図17に示されるように、磁気無し条件では到達溶存酸素濃度は12mg/L、直交磁場条件では25.5mg/Lであったのに対して、軸方向磁場条件では36.5mg/Lという極めて顕著な溶存酸素濃度の上昇が認められた。
MLSSが5,500mg/Lと汚泥負荷の高い排水であったにも拘わらず、軸方向磁場条件では、酸素水供給時間が40分間で第1曝気槽内の溶存酸素濃度が約36.5mg/L、且つ、そのときの液体温度が31℃が維持されて、軸方向磁場条件の酸素水は、ガス分子が分散していて好気性バクテリアが呼吸することに好適であることが分かる。
更に、処理後8時間経過した時点での好気性バクテリアの微生物活性を分析した結果、表4(排水処理への高濃度酸素処理に関する好気性バクテリアの活性度比較:バクテリアの吸収する微細溶存した酸素の効果に関する比較)に示されるように、磁気無し条件に対して直交磁場条件が2.47倍、軸方向磁場条件は4.52倍の活性度が確認された。
酸素ガスに於いても、分子または3nm以下の気泡で供給されるゆえに溶存過飽和の濃度に到達し、また微生物が取込むことが極めて容易になって活性度が異常なほどに高まるという結果となった。
上記の通り、本技術によるオゾンガス、酸素ガスの実施例を述べてきたが、水素ガス、炭酸ガス、窒素ガスなどの気体を極めて抜けにくい状態で水や液体に溶存させられる。これにより機能性ガスの機能を液相に付加させて利用することが可能になるのである。
10…気液混合装置
12…エジェクター
14…軸方向磁気発生器
16…オリフィス部
18…吸引ポート
20…ガス供給路
22…上流路
24…下流路
26…磁気シールド材被覆構造
30…オゾン水生成システム
32…気液混合装置群(気液混合ユニット)
40…オゾンガス発生・供給系統
41…大気吸引口
42…オゾンガス発生装置
42A…PSA(酸素濃縮装置)
42B…除湿機
42C…水冷式オゾナイザー
43…圧力計
44…オゾンガス濃度計
45…逆止弁
46…オゾンガス供給管路
50…オゾン水循環・貯留系統
51…脱気タンク
52…貯留タンク
53…循環ポンプ
54…水供給バルブ
55…吐出ポンプ
56…オゾン分解触媒
60…サンプリング系統
61…サンプリングポンプ
62…温度計
63…水質センサー
64…溶存オゾン濃度計
70…除染システム
72…オゾン水生成システム
74A…PSA
74B…オゾン水生成装置
74C…加熱装置(突沸ヒーター)
80…被処理物懸濁システム(1次除染/粗粒汚染物除染)
82…ホッパ
84…ドラム式ウオッシャー(トロンメル構造)
85…攪拌装置
86…スラリータンク(1次除染処理後の懸濁液処理水槽)
88…ロータリーバルブ
90…汚染物質分離システム(2次除染/細粒汚染物除染)
92…加圧式濾過装置(フィルタープレス)
92A…本体濾板
92B…圧搾受濾板
92C…濾布
92D…スラリー注入口
92E…排水口(濾過通過後の処理液の流路)
93……生物処理槽
93F…液送管(膜濾過後の清澄液の流路)
93G…逆洗用バルブ(三方弁)
93H…オゾン水逆洗管(逆洗用オゾン水供給ライン)
94…フィルタープレス用処理原液供給ポンプ
96…フィルタープレス用オゾン水圧入ポンプ
98…凝集装置
99A…ホッパ(1次除染処理後の粗粒物の受取りホッパ)
99B…スクリューコンベア
99C…ストックヤード(1次除染処理後の粗粒物置き場)
100…廃オゾンガス無害化システム
102…廃オゾンガス回収カバー
104…サイクロン気液分離器
106…オゾンガス分解触媒
108…吸入ブロアー
109…フィルター
111…原水流入調整槽
112…第1脱気槽(高濃度酸素排水の供給系統第1曝気槽との循環)
113…第2脱気槽(高濃度酸素排水の供給系統第1から第2曝気槽へ移送)
115…汚泥撹拌のための曝気用ブロアー
116…酸素供給装置(酸素水生成装置/軸方向磁場条件)
1000…排水処理設備(標準活性汚泥法)への酸素供給システム

Claims (4)

  1. 気液混合装置を含むオゾン水生成システムと、放射性汚染物質の懸濁した汚染水を濾過する精密濾過膜を備えた加圧式濾過装置と、を有してなる除染システムであって
    前記気液混合装置は、吸引ポートを備えたオリフィス部、前記吸引ポートに、前記オリフィス部の外側から接続されたガス供給路、前記オリフィス部の上流側及び下流側の上流路及び下流路を備え、流通する液体のオリフィス部通過時に発生する負圧により、前記ガス供給路から前記吸引ポートを経て液体中にガスを吸引して混合させるエジェクターと、前記オリフィス部における流路に、前記液体の流通方向と平行な磁力線の磁場を形成する軸方向磁気発生器と、を有してなり、
    前記液体は水であって、前記ガスはオゾンガスであり、前記気液混合装置により生成されたオゾンガス溶存水は動的光散乱方式により計測したとき、水中の気泡が測定限界の下限値未満であって、且つ、溶存オゾンガス濃度が15mg/L以上であり、前記オゾン水生成システムは、前記オゾンガス溶存水を、対象汚染水に混合して汚染物質を除去するようにされ、
    前記加圧式濾過装置は、加圧搾液後に、前記精密濾過膜の内側に分離形成された放射性汚染物質で形成されたケーキ層に、次の工程で前記精密濾過膜の内側から、前記オゾン水生成システムにより生成されたオゾンガス溶存水を注入して、該ケーキ層から微粒子状の前記汚染物質を、前記精密濾過膜を通って抽出する構成とされたことを特徴とする除染システム。
  2. 請求項1において、
    前記軸方向磁気発生器は、前記下流路側をN極、前記上流路側をS極とし、前記下流路から前記オリフィス部内を通って前記上流路に向かう磁力線を形成するように極性が設定されていることを特徴とする除染システム
  3. 請求項1又は2において、
    前記エジェクターにより液体中にガスを混合して生成されたガス溶存液を、繰返し、前記エジェクターに循環してガスを混合させる循環系統を設けたことを特徴とする除染システム
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記水は、波長が4−14μmの中間赤外線を放射する微量の無機物を添加、又は含有してなることを特徴とする除染システム。
JP2013217873A 2013-02-04 2013-10-18 除染システム Active JP5947271B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013217873A JP5947271B2 (ja) 2013-02-04 2013-10-18 除染システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013019982 2013-02-04
JP2013019982 2013-02-04
JP2013217873A JP5947271B2 (ja) 2013-02-04 2013-10-18 除染システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014166629A JP2014166629A (ja) 2014-09-11
JP5947271B2 true JP5947271B2 (ja) 2016-07-06

Family

ID=51616637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013217873A Active JP5947271B2 (ja) 2013-02-04 2013-10-18 除染システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5947271B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016042740A1 (ja) * 2014-09-18 2016-03-24 株式会社荏原製作所 ガス溶解水製造装置および製造方法
JP2016064386A (ja) * 2014-09-18 2016-04-28 株式会社荏原製作所 ガス溶解水製造装置および製造方法
WO2016155608A1 (zh) * 2015-03-30 2016-10-06 上海纳诺巴伯纳米科技有限公司 气体溶液的制备装置及提高气体在液体中溶存度的方法
JP6475686B2 (ja) * 2016-03-18 2019-02-27 鋼 貝沼 トリチウム消滅装置およびトリチウム消滅方法
CN105597579A (zh) * 2016-03-24 2016-05-25 广州市创博环保科技有限公司 一种磁浮纳米预混装置
KR101825291B1 (ko) * 2016-04-12 2018-02-02 김지유 탄산수 제조 장치
JP6901947B2 (ja) * 2017-09-29 2021-07-14 三菱重工業株式会社 化学除染方法
CN111556967B (zh) * 2017-12-20 2023-04-04 尤妮佳股份有限公司 再循环浆粕纤维的制造方法
JP2020015031A (ja) * 2018-07-13 2020-01-30 阪本薬品工業株式会社 廃水の処理装置
CN108706801B (zh) * 2018-07-23 2023-05-23 云南普发工程咨询有限公司 基于水力空化协同紫外强化臭氧处理农村污水的装置及方法
CN112944213A (zh) * 2021-03-17 2021-06-11 重庆渝微电子技术研究院有限公司 一种动态气液配气系统及方法
WO2023249038A1 (ja) * 2022-06-24 2023-12-28 株式会社ニクニ 液体処理装置

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4229389A (en) * 1979-03-16 1980-10-21 Thompson Marine Corporation Gas diffuser, aerator, or sparger apparatus
JPS6341064Y2 (ja) * 1985-03-06 1988-10-27
JPH0481692U (ja) * 1990-11-26 1992-07-16
JPH06277476A (ja) * 1993-03-26 1994-10-04 Permelec Electrode Ltd オゾン水製造方法
JP3009353B2 (ja) * 1995-08-23 2000-02-14 幸子 林 水処理方法および水処理設備
JP3866373B2 (ja) * 1997-05-29 2007-01-10 株式会社東芝 放射性廃液のろ過濃縮方法
JP2002162498A (ja) * 2000-11-27 2002-06-07 Kaken:Kk 放射性汚染物の乾式除染方法及び装置
JP2002257986A (ja) * 2001-02-27 2002-09-11 Hitachi Ltd 除染方法および除染装置
JP4565124B2 (ja) * 2001-09-05 2010-10-20 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 オゾン水を用いた放射性核種の分離回収方法
JP2003094073A (ja) * 2001-09-27 2003-04-02 Teruji Sasaki 水の活性化装置
JP2005009905A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Yaskawa Electric Corp 試料混合方法及びその装置
JP4613306B2 (ja) * 2004-11-09 2011-01-19 大学共同利用機関法人自然科学研究機構 陽電子断層診断用医薬品製造時のトリチウム除去方法
JP4187747B2 (ja) * 2005-02-21 2008-11-26 栄治 松村 オゾン水生成装置、オゾン水生成方法及びオゾン水
JP2007275893A (ja) * 2007-06-20 2007-10-25 Eiji Matsumura 気体混合液生成方法及び気体混合液
JP2011183328A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Blue Aqua Industry Kk 曝気装置
JPWO2011149031A1 (ja) * 2010-05-27 2014-06-05 信子 萩原 ガス分子が高密度に溶存した液体クラスレート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014166629A (ja) 2014-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5947271B2 (ja) 除染システム
Zhang et al. Enhanced removal of iodide ions by nano Cu2O/Cu modified activated carbon from simulated wastewater with improved countercurrent two-stage adsorption
JP6009850B2 (ja) 放射性物質に汚染された汚染水の除染装置および除染方法
Trojanowicz et al. Gamma-ray, X-ray and electron beam based processes
CN106683731B (zh) 放射性废液处理方法、放射性废液处理装置及设备
Ortiz-Oliveros et al. Design of a mobile dissolved air flotation system with high rate for the treatment of liquid radioactive waste
Taie et al. Comparison of the efficiency of ultraviolet/zinc oxide (UV/ZnO) and ozone/zinc oxide (O3/ZnO) techniques as advanced oxidation processes in the removal of trimethoprim from aqueous solutions
Wan et al. Treatment of high concentration acid plasticizer wastewater by ozone microbubble oxidation
Cheung et al. Separation of transition metals and chelated complexes in wastewaters
Azman et al. Forward Osmosis as a Contemporary Treatment Solution for Mitigating Radionuclide Pollution in Water Bodies
JP2015081840A (ja) トリチウム等の放射性物質を含有する汚染水の処理方法
WO2013021473A1 (ja) オゾン分子が高密度に溶存した分子水和オゾン水を用いた放射性物質に汚染された対象物の処理方法及び処理装置
JP6180838B2 (ja) 土壌除染方法及び装置
JP5845478B2 (ja) 放射性物質含有排水の処理方法及び処理装置
Vilve et al. Ozone-based advanced oxidation processes in nuclear laundry water treatment
JP6178116B2 (ja) 土壌除染装置及び方法
Pooja et al. Effective Removal of Ibuprofen from Aqueous Solution Using Cationic Surface‐Active Agents in Dissolved Air‐Flotation Process
JP2013140116A (ja) 放射性物質除去方法
Batagoda Decontamination of the Passaic River sediments using ultrasound with ozone nano-bubbles
WO1998028230A1 (en) Electrochemical leaching of soil
Singha et al. Theoretical modeling of Cu (II), Sr (II), Gd (III), U (VI) sorption from nuclear effluent on PHA resin with experimental validation
Dubourg Review of advanced methods for treating radioactive contaminated water
Miśkiewicz et al. MOF-assisted membrane process for removal of radionuclides and other hazardous elements from aqueous solutions
KR101458008B1 (ko) 갈조류 생물흡착제를 이용한 우라늄 오염폐액의 정화방법
CN217933191U (zh) 放射性有机废液深度净化处理系统

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160516

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5947271

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250