JP2002257986A - 除染方法および除染装置 - Google Patents

除染方法および除染装置

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JP2002257986A JP2001052784A JP2001052784A JP2002257986A JP 2002257986 A JP2002257986 A JP 2002257986A JP 2001052784 A JP2001052784 A JP 2001052784A JP 2001052784 A JP2001052784 A JP 2001052784A JP 2002257986 A JP2002257986 A JP 2002257986A
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decontamination
water
ozone
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Makoto Nagase
誠 長瀬
Naoto Uetake
直人 植竹
Hideyuki Hosokawa
秀幸 細川
Kazumi Anazawa
和美 穴沢
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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温水中で生成した酸化皮膜に含まれる金属
部材の表面に付着した放射性核種を効率よく除去する。 【解決手段】 例えば弁ボディ1の内面は弁体3などの
除染対象部位の表面にオゾン水を接触させた後にウォー
タージェットによる物理除染を実施して除染する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射性核種に汚染
された金属表面から放射性核種を除去する除染方法およ
び除染装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放射性核種に汚染された金属から物理的
手段によって放射性核種を除去する除染技術としては、
氷やドライアイス、砂などを用いた各種のブラスト除
染、ウォータージェットを気中や水中で用いた除染、超
音波を用いた除染法がある。また、化学的手段を用いた
除染技術としては、無機酸や有機酸を始め様々な除染剤
を用いた除染法がある。
【0003】その一例として、ウォータージェットを用
いた除染に関係する技術は、特開昭61−8184号公
報に記載されているように、水中でジェットを噴射する
ことにより発生さたキャビテーションを用いて物理的に
表面の異物を除去する方法がある。また、原子炉圧力容
器と炉内構造物をキャビテーションを用いて洗浄する技
術は、特開平8−197009号公報に記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に現在実施されている除染には種々の方法が知られてい
るが、原子力関連施設で用いられる放射性核種によって
汚染された機器や物品、特に沸騰水型原子炉一次系の高
温水中で形成された酸化皮膜を有する機器の表面から放
射性核種を除去するために機械的手段を用いる場合に、
サンドブラスト除染では、研削物質が二次廃棄物とな
る。また、氷やドライアイスを用いたアイスブラスト除
染によれば、二次廃棄物の問題は解消されるが除染効果
が小さい。気中のウォータージェット除染は、ジェット
があたる部分以外の除染効果を期待することができな
い。水中のウォータージェット除染では、ジェットが直
接あたらない部位でもキャビテーション気泡が回り込む
ために、ある程度の除染効果を期待することができる
が、高温水中で形成された強固な皮膜を十分に除去する
ためには母材も壊食するほど強くジェットを噴射しなけ
れば高い除染効果が望めない。超音波除染は、小さな物
品に対しては有効であるが、一般的に、大きなものでは
除染力が不足する。
【0005】従って、物理的手段だけでは、高温水中で
形成された強固な酸化皮膜を有する表面から母材を損傷
させることなく放射性核種を十分に除去することは難し
い。また、化学除染では、除染対象部材の形状の影響は
少ないが、薬剤を使用するために装置が大掛かりになっ
て局所的な除染ではコストが高くなってしまう。
【0006】本発明は、このような背景に鑑みてなされ
たもので、その目的は、二次廃棄物の発生を少なく、低
コストで金属母材の損傷を抑制しながら高い除染効果を
発揮する除染方法および除染装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】沸騰水型原子炉一次系に
接する金属表面には母材の腐食により生成した内層の酸
化皮膜と水側から付着した外層の酸化物の2層構造を有
している。このうち、外層は、機械的な力で容易に表面
から取り除くことができるが、内層の酸化皮膜は、母材
と強固に接合されているために皮膜のみを選択的に機械
的な力で除去することが難しくなっている。この内層に
はクロム酸化物が含まれているので、これを溶解すれば
母材と酸化皮膜の接合が弱くなる。二次廃棄物を発生せ
ずにクロム酸化物を溶解する手段としては、オゾン水を
用いればよい。オゾンの強力な酸化力によりクロムは3
価から6価に酸化されてクロム酸イオンとして水に溶解
するようになる。余剰のオゾンは、容易に分解されて酸
素となるため化学物質による二次廃棄物の発生がない。
【0008】このような前処理を行った後に放射性核種
に汚染された表面に高圧ウォータージェット水を気中で
吹き付けるか、あるいは水中で噴射してキャビテーショ
ン流を形成して吹き付けることによって、物理的に酸化
皮膜ごと放射性核種を除去することができる。母材と酸
化物層の結合を弱めておくことにより、母材の損傷を小
さくしても効率良く酸化皮膜を除去できるので、高い除
染効果が得られる。
【0009】そこで、本発明に係る除染方法は、放射性
核種に汚染された金属の汚染面をオゾン水と接触させた
後にウォータージェットを当てることにより放射性核種
を含む付着物を金属表面から除去することを特徴とす
る。
【0010】前記ウォータージェットは、気中で前記金
属の汚染面に噴射しても、水中で前記金属の汚染面に噴
射し、キャビテーションを利用して除染してもよい。た
だし、前記オゾン水の温度は、0℃より高く、60℃以
下に設定する。
【0011】また、本発明に係る除染装置は、物品を除
染するための槽と、この槽にオゾン水を供給するライン
と超高圧ポンプからの超高圧水供給ラインが接続され、
前記槽の内部にジェットを噴射するように設置されたノ
ズルと、前記槽に接続された排水ラインと、この排水ラ
インの途中に設けられた放射性物質を捕捉する手段とを
備えていることを特徴とする。
【0012】この場合、前記捕捉する手段の出口側から
超高圧ポンプの入口側に設けた循環ラインを備え、前記
捕捉する手段の入口側には冷却器を設け、さらには、水
中のオゾンを分解する手段を設けるとよい。また、除染
装置から発生する気体中のオゾンを分解して排気する手
段を設けるとよい。この排気する手段は、オゾン処理を
実施する槽または除染対象物から気体中のオゾンを分解
する塔を通して排気するようにする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0014】<第1の実施形態>本発明の第1の実施形
態を図1を用いて説明する。図1は、沸騰水型原子力発
電所の一次冷却系統に設置されている水没弁の除染を実
施する除染装置の系統構成の一例を示している。
【0015】除染対象となる水没弁は、弁ボディー1、
ボンネット2および弁体3から構成され、配管4に接続
されている。
【0016】除染する場合には、図2の手順に従って行
う。
【0017】・ステップS1 除染対象の水没弁のフランジ5を外す際に水が流出しな
いように水位調整を実施する。
【0018】・ステップS2 フランジ5を外す。
【0019】・ステップS3、ステップS12,S13 弁体3をボンネット2と一緒に引き上げ、予め給水ライ
ン40を用いて水をある程度張っておいた仮設タンク3
1に運んで取り付ける。仮設タンク31に予め水を張っ
ておくのは、線量率の高い弁体3を水没させることによ
って水の遮蔽効果による雰囲気線量率の低下を期待する
ためである。
【0020】・ステップS4 弁ボディー1のフランジ5の上部にノズル駆動機構23
が取り付けられている仮設胴36を設置し、フランジ止
めを行う。
【0021】・ステップS5 弁ボディー1のフランジ5の上部まで給水ライン39を
用いて水を張る。
【0022】・ステップS6 弁9、弁10、弁11を開放し、弁13、弁17、弁1
8を閉止して循環ポンプ12を起動し、排水ライン6か
らオゾン水供給ライン8に水を循環させながら、オゾン
発生装置7からオゾンをライン(循環水)に注入する。
オゾン水による前処理に必要な時間は、例えば10時間
とすれば良い。前処理時間が長いほど効果は高くなる
が、工程所要時間が長くなる点で問題となる。逆に短す
ぎると、化学反応に必要な時間が取れないために効果が
小さくなる。反応速度を高くするために温度を高くする
ことも考えられるが、温度が高くなるとオゾンの溶解度
が小さくなることとヒータ等の加熱手段が必要となるた
めに、所要時間の短縮が必須な場合以外ではメリットは
小さい。オゾン水の温度は、0℃より高く、60℃以下
とすることが実用的である。
【0023】オゾン水を供給すると、水相から気相へと
オゾンが一部移行する。そこで、ノズル駆動機構23の
隙間からオゾンガスが拡散して作業環境を悪化させない
ようにするために、気相部よりオゾン分解塔37を通し
て分解した後に、排気ライン38に処理済みのガスを抜
くようにする。オゾン分解塔37には、活性炭や貴金属
などのオゾンを分解する触媒を用いれば良い。
【0024】弁ボディー1のオゾン処理が終了したなら
ば、循環ポンプ12とオゾン発生装置7を一旦停止し、
弁9、弁10、弁11を閉じる。
【0025】・ステップS14 次に、仮設タンク31側のオゾン処理を実施するため
に、弁42を開いて排気ライン41から空気を抜きなが
ら給水ライン40から水を供給して除染に必要な水位に
調整した後に、弁41を閉じる。次いで、弁16、弁1
7、弁18を開放し、循環ポンプ12を起動して排水ラ
イン14からオゾン水供給ライン15に水を循環させな
がら、オゾン発生装置7からオゾンをライン(循環水)
に注入する。仮設タンク31は、密閉系であるのでオゾ
ン処理中のガス処理ラインへの排気は実施しない。オゾ
ン処理の時間は、弁ボディー1側と同じで良い。
【0026】・ステップS7 仮設タンク31側のオゾン処理と並行して弁ボディー1
側のウォータージェット除染を実施する。このウォータ
ージェット除染は、弁22を開放し、弁26を閉止し
て、外部電源34からノズル駆動機構23に給電して駆
動させた後に、超高圧ポンプ20を起動し、純水供給ラ
イン35から供給される純水を超高圧に加圧して超高圧
水供給ライン21および弁22を介してノズル24に供
給し、このノズル24から高圧ジェット水を水中に噴射
する。水中に噴出したジェット水は、キャビテーション
を伴いながら除染面に吹き付けられる。ジェット水の圧
力と流量は、例えば245MPaで3L/minとすれ
ば良い。
【0027】・ステップS8 このようにして除染した後、供給された水の量だけ排水
ライン6を通して遮蔽付きフィルタ49を通すことによ
り放射性クラッドを捕捉して除去してから排水ライン2
7を通してプラントのラド処理系に排水する。このよう
にワンスルー型とすれば、超高圧ポンプ20が放射性核
種によって汚染されることなく除染を実施することがで
きる。
【0028】この実施形態では、排水は、遮蔽付きフィ
ルタ49だけを通してラド系に流すようにしているが、
初期の排水中にはオゾンが含まれているので、フィルタ
の材質等によってはフィルタが損傷して機能の低下が発
生する。これを防止するためには、遮蔽付きフィルタ4
9の上流側にオゾン分解触媒を内蔵したオゾン分解装置
を設ければ良い。また、245MPaのような超高圧を
用いると、ジェットのエネルギーによって水温が上昇
し、そのままでは排水できなくなる場合が考えられるの
で、そのような場合には、遮蔽付きフィルタ49の上流
側に冷却器を設けて水温を40℃以下に下げるようにす
ると良い。
【0029】高い圧力では流量が少なくて済むが、ポン
プや周辺機材のコストが高くなる。逆に圧力を低下させ
た場合には、流量を増やすことで同じ効果を得ることが
できる。この場合には、ポンプのコストは低減される
が、純水の供給量と排水量が増える。これを減らすため
には、排水の一部を循環させることもできるが、フィル
タの出口においても放射性核種の一部が残存しているの
で、超高圧ポンプ20が汚染されることになる。また、
水処理量が増えるので、遮蔽付きフィルタ49の容量を
大きくする必要が生じる。
【0030】オゾン処理によって除染効果が高まること
は、高温水中で生成したコバルト58を含む酸化皮膜の
付いた試験片を用いて確認した。試験片は、BWR一次
系の水質を模擬した285℃、70気圧、溶存酸素20
0ppbの環境で500時間浸漬したSUS304を用
いている。オゾン処理は、室温で10時間実施した。水
中ウォータージェットは、245MPa、3L/mi
n、同じ走査速度で表面をスキャンした。結果は、図3
に示すように、オゾン処理をせずにウォータージェット
を噴射した場合に比べて、オゾン処理した場合は、除染
効果が約3倍に向上した。ウォータージェットのみでも
材料の表面が壊食するほど長い時間をかけて噴射すれば
高い除染効果を得ることができるが、再使用する機器等
の除染では母材の損傷を少なくする必要があるので不適
である。すなわち、オゾン処理によって母材への損傷を
抑制しつつ高い除染効果が得られる。
【0031】弁ボディー1のジェット除染が終了したな
らば、超高圧ポンプ20を停止し、弁9、弁13、弁2
2を閉止する。
【0032】・ステップS15 そして、弁体3側のオゾン処理が終了していれば、循環
ポンプ12を停止し、弁17、弁18を閉止し、弁1
9、弁26を開放して超高圧ポンプ20を起動すること
により、超高圧水供給ライン25、回転ジョイント3
3、超高圧ホース32を通して高圧水をノズル28に供
給し、このノズル28から高圧水を噴射し、水中でキャ
ビテーションを伴いながら弁体3に吹き付ける。ノズル
28は、ノズルも駆動機構29によりガイドレール30
の上を移動しながら弁体3の全面にわたってジェットを
吹き付けるように動く。
【0033】・ステップS9 一方、弁ボディー1の内部に残存している水は、図示説
明は省略するが、配管4に付いているドレンラインより
遮蔽付きフィルタ49を通して排水ライン27からラド
系に排水する。弁ボディ1内の水位が低下したならば、
仮設胴36をノズル駆動機構23と一緒に撤去し、弁ボ
ディ1の底部に残存する水は、沈降した固形状の剥離片
ごと吸引して遮蔽付きフィルタ49を通してラド系に排
水し、弁ボディー1側の除染を終了する。
【0034】・ステップS16 仮設タンク31側でのジェット除染が終了したならば、
超高圧ポンプ20を停止して弁26を閉止し、弁42を
開放して仮設タンク31内の水を排水する。
【0035】・ステップS17 その後、ボンネット2と弁体3を仮設タンク31から取
り外し、弁ボディー1側に移動させる。
【0036】・ステップS18 移動させた弁体3を弁ボディー1の内部に挿入して元の
状態に戻す。
【0037】・ステップS19 最後に、フランジ5を締め付けて復旧が終わる。実際に
は、除染終了後に弁の点検やメンテナンスが行われた後
に復旧される。
【0038】この実施形態のように、弁ボディー1と弁
体3の除染をシリーズに実施すれば、別々に実施する場
合に比べて、コストの高い超高圧ポンプ20やオゾン発
生装置7を共用することができるので設備コストの上昇
を抑制することができる。但し、超高圧ポンプ20やオ
ゾン発生装置7の容量が十分に大きい場合には、オゾン
処理とジェット除染処理を並行して実施することが可能
になるが、設備コストは高くなる。
【0039】<第2の実施形態>第1の実施形態では、
ウォータージェット除染を水中で行うように構成した
が、気中のウォータージェットにより除染することもで
きる。気中ウォータージェットを用いる場合の利点は、
ウォータージェットによって剥離した付着物がそのまま
弁の底に流されて再付着が生じにくいことである。
【0040】気中でウォータージェット除染を実施する
場合は、図4に示すように、オゾン処理が終了した後、
先に排水(ステップS21,S22)を行う工程にな
る。それ以外は、スラッジの吸引工程(ステップS
8’)ではすでに排水が終了しているので、排水を行わ
ないことを除いて基本的には、第1の実施形態と同様で
あり、同等なステップには、同一の参照符号を付し、重
複する説明は省略する。
【0041】なお、本実施形態では、気中でウォーター
ジェットを噴射するために、排水した後は水による遮蔽
効果がなくなる。そのため雰囲気線量率が高くなるとい
うデメリットがある。
【0042】<第3の実施形態>第1および第2の実施
の実施形態では、水没弁を除染対象としたが、系統内で
汚染した廃棄物も除染対象にすることができる。
【0043】図5は、廃棄物の除染を実施する除染装置
の系統構成の一例を示している。
【0044】この除染装置では、オゾン処理槽45内に
給水ライン39によって水を張り、除染対象物43を除
染かご44に入れて浸漬した後に該オゾン処理槽45を
オゾンが漏洩しないように蓋をしてオゾン発生装置7か
らオゾンを槽内に吹き込み、除染対象物43のオゾン処
理を例えば室温で10時間行うようにする。過剰なオゾ
ンは、オゾン分解塔37で分解した後に排気ライン38
を通して排気する。オゾン処理が終わった除染対象物4
3は、オゾン処理槽45から除染かご44ごと引き上
げ、図6に示すように、仮設タンク31内に設置する。
仮設タンク31には、給水ライン40から給水して予め
水を張っておくことによって除染対象物43からの放射
線の遮蔽効果を期待することができるので、雰囲気線量
率を低く維持することが可能となる。
【0045】そして、除染対象物43を除染かご44ご
と固定した後に、弁11を開放し、排水ポンプ47、循
環ポンプ12および超高圧ポンプ20を起動してウォー
タージェットをノズル24から水中で除染対象物43に
向けて噴射する。噴射条件は、例えば第1の実施形態と
同様に設定すれば良い。ノズル24は、ノズル駆動ロボ
ット46によって除染対象物43の上を走査しながら表
面の総てにウォータージェットが当たるように移動す
る。水中で噴射された高圧ウォータージェットは、キャ
ビテーションを伴うために、除染対象物43の形状が多
少複雑になっても隙間や裏側にも力を及ぼすことがで
き、効率良く除染を行うことが可能である。
【0046】除染中の仮設タンク31内の放射能濃度が
高くなると、除染対象物43の再汚染の問題と超高圧ポ
ンプ20が強く汚染する問題が生じるために、排水ライ
ン14に設置されている遮蔽付フィルタ49で放射能を
含むクラッドを洗浄水から除去して循環するようにして
いる。それでも放射能濃度が高くなる場合には、排水ラ
イン弁48を開放して仮設タンク31内の水の一部を再
循環することなく排水ライン27からラド系に排水し、
その分に見合う水を給水ライン40から補給するように
構成すれば良い。物理除染が終了したならば、循環ポン
プ12と超高圧ポンプ20を停止し、弁11を閉止して
ウォータージェットを止め、仮設タンク31内の水を排
水ポンプ47の運転を継続して遮蔽付フィルタ49を介
して総て排水する。排水完了後は、排水ポンプ47を停
止し、弁48を閉止する。
【0047】そして、除染対象物43を除染かご44ご
と仮設タンク31から取り出して除染作業を終了する。
【0048】
【発明の効果】本発明の除染方法によれば、高温水中で
生成した酸化皮膜が付着した除染対象金属の放射性核種
を母材への影響を抑制しつつ除染することができると共
に高い除染効果を期待することができる。また、オゾン
処理に伴う二次廃棄物の発生がないために、除染廃棄物
量の増大を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における除染装置の系
統図である。
【図2】本発明の水中ウォータージェットを用いる除染
方法の除染工程図である。
【図3】オゾン処理による除染効果の向上例を示したグ
ラフである。
【図4】本発明の第2の実施形態である気中ウォーター
ジェットを用いる除染方法の除染工程図である。
【図5】本発明の第3の実施形態におけるオゾン処理槽
の一例を示す系統図である。
【図6】本発明の第3の実施形態における水中ウォータ
ージェット除染装置の系統図である。
【符号の説明】
1 弁ボディー 2 ボンネット 3 弁体 4 配管 5 フランジ 6,14,27 排水ライン 7 オゾン発生装置 8 オゾン水供給ライン 12 循環ポンプ 15 オゾン水供給ライン 20 超高圧ポンプ 21,25 超高圧水供給ライン 23,29 ノズル駆動機構 24,28 ノズル 30 ガイドレール 31 仮設タンク 33 回転ジョイント 36 仮設胴 37 オゾン分解塔 49 遮蔽付フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/78 ZAB B01D 53/34 120B (72)発明者 細川 秀幸 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 穴沢 和美 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 Fターム(参考) 4D002 AA11 AC09 BA20 CA07 DA25 DA42 DA44 4D050 AA13 AB54 AB66 BA20 BB02 BC04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性核種に汚染された金属の表面から
    前記放射性核種を除去する除染方法において、 前記金属の汚染面をオゾン水と接触させた後にウォータ
    ージェットを当てることにより放射性核種を含む付着物
    を金属表面から除去することを特徴とする除染方法。
  2. 【請求項2】 前記ウォータージェットは、気中で前記
    金属の汚染面に噴射することを特徴とする請求項1記載
    の除染方法。
  3. 【請求項3】 前記ウォータージェットは水中で前記金
    属の汚染面に噴射し、キャビテーションを利用して除染
    することを特徴とする請求項1記載の除染方法。
  4. 【請求項4】 前記オゾン水の温度は、0℃より高く、
    60℃以下とすることを特徴とする請求項1記載の除染
    方法。
  5. 【請求項5】 物品を除染するための槽と、 この槽にオゾン水を供給するラインと超高圧ポンプから
    の超高圧水供給ラインが接続され、前記槽の内部にジェ
    ットを噴射するように設置されたノズルと、 前記槽に接続された排水ラインと、 この排水ラインの途中に設けられた放射性物質を捕捉す
    る手段と、を備えていることを特徴とする除染装置。
  6. 【請求項6】 前記捕捉する手段の出口側から超高圧ポ
    ンプの入口側に設けた循環ラインを備えていることを特
    徴とする請求項5記載の除染装置。
  7. 【請求項7】 前記捕捉する手段の入口側に冷却器を備
    えていることを特徴とする請求項5または6記載の除染
    装置。
  8. 【請求項8】 前記捕捉する手段の入口側に水中のオゾ
    ンを分解する手段をさらに備えていることを特徴とする
    請求項5ないし7のいずれか1項に記載の除染装置。
  9. 【請求項9】 発生するオゾンを分解して排気する手段
    を備えていることを特徴とする請求項8記載の除染装
    置。
  10. 【請求項10】 前記除染装置から排出される気体中の
    オゾンを分解して排気する手段を備えていることを特徴
    とする請求項5記載の除染装置。
  11. 【請求項11】 前記排気する手段は、オゾン処理を実
    施する槽または除染対象物から気体中のオゾンを分解す
    る塔を通して排気することを特徴とする請求項10記載
    の除染装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014166629A (ja) * 2013-02-04 2014-09-11 Matsumura Akiko 気液混合装置、ガス溶存液、オゾン水生成システム、水処理システム及び除染方法

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