JP2007275893A - 気体混合液生成方法及び気体混合液 - Google Patents

気体混合液生成方法及び気体混合液 Download PDF

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Abstract

【課題】 高溶解度・高濃度気体混合液を効率よく簡単に生成することのできる気体混合液生成方法を提供する。
【解決手段】 小径路(234)を有するベンチュリ管(231)に被処理液を通過させ、小径路(234)に臨む位置に開口端を配した気体供給パイプ(239)を介して気体を供給することにより気体混合液を生成する気体混合液生成方法であって、ベンチュリ管(231)の少なくとも小径路及び/又は小径路近傍に磁力を作用させる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、気体混合液生成方法及び気体混合液に関するものである。
気体混合液の代表例として、オゾン水がある。オゾン水は、気体であるオゾンを液体(被処理液)である水に混合させて生成される。オゾン水は、オゾン水生成装置によって生成可能であるが、そのようなオゾン水生成装置として、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載されたオゾン水生成装置(以下、「従来の生成装置」という)は、被処理水(被処理液)を通過させるための管路と、管路の途中に設けられたオゾン注入器と、オゾン注入器上流の管路外壁に設けられた永久磁石と、を備えている。オゾン注入器は、通過する被処理水の中にオゾン(気体)を散気させるためのものであり、上記オゾンは、オゾン注入器外部から供給される。永久磁石は、管路を流れる被処理水に、その管路の軸線方向に対し直交する方向から磁力を作用させるように配されている。永久磁石が設けられた理由を特許文献1は、永久磁石の磁力を利用して被処理水をイオン化すると共にクラスターを細分化することによって、オゾン溶解性を向上させるため、と説明する。また、永久磁石の磁界(磁力)を貫くように被処理水(水道水)を流すことによって、被処理水のイオン化が促進され、クラスターが細分化される旨が、特許文献1に永久磁石の磁力方向を管路の軸線に対し直交させた理由として記載されている。さらに、特許文献1は、オゾン注入器の上流に設けてある永久磁石を、上流の代わりに下流に設けること、上流と下流の双方に設けることを併せて開示しているが、何れにしろ、使用される磁石は、あくまでも管路内を流れる被処理水、すなわち、安定状態にある被処理水に対して磁力を作用させることを目的としたものである。
特開2003−19486号公報(段落0006、0009、0010、0019、0020、0024、0026、図1参照)
しかしながら、管路内を流れる被処理水に対して永久磁石の磁力を作用させる従来の生成装置では、たとえ、その作用方向を流れる被処理水に対する直交方向と一致させたものであっても、高い溶解度(高溶解度)をもった高濃度オゾン水を簡単に生成することはできない。この点は、後述する発明者らが行った実験結果をもって立証する。すなわち、気体を液体に混合するために磁石を使用するとしても、従来の生成装置が採用する磁石の使用方法では気体の溶解度の高い気体混合液を得ることは難しい。本発明が解決しようとする課題は、高溶解度をもった高濃度の気体混合液を効率よく簡単に生成することのできる気体混合液生成方法及び気体混合液を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた発明者は、磁力の作用対象、作用箇所、作用方向について、従来の生成装置のそれらとは全く異なる方向の見解を得た。すなわち、磁力は、被処理液(液体)に溶解する前の気体にも作用させるべきであること、そのためにはオゾン注入器のような気体注入器の上流ではなく気体注入器そのものに磁石を設けるべきであること、気体注入器そのものに磁石を設けたことにより被処理液に対する磁力の作用方向を一定のものとすることができないこと、を発明者は知得した。本発明は、上記知得に基づいてなされたものである。発明の詳しい構成については、項を改めて説明する。なお、何れかの請求項記載の発明を説明するに当たって行う用語の定義等は、その性質上可能な範囲において、かつ、発明カテゴリーの違いや記載の順番等に関わらず、他の請求項記載の発明にも適用があるものとする。なお、本願において「被処理液」とは、気体溶解前の原水と、原水に気体を溶解させて生成した気体混合液と、の双方を含む概念であって、原水と気体混合液とは、気体混合液生成過程の各々に応じて適宜使い分けられるものとする。また、原水とは、たとえば、地下水、水道水、河川水、雨水等の自然水、海水、純水の他、たとえば、ナトリウム又はカリウムを含有させた水、酸を含有させた水、排水等有機物を含む水、血清及びウイルス(細菌)を含むワクチン不活性液を、単独で又は複数を組み合わせてなる液体のことをいう。さらに、「気体」とは、上記原水となる液体に溶解させようとするあらゆる気体のことをいい、たとえば、オゾン(ガス)、酸素(ガス)、水素(ガス)、アンモニアガス、アルゴン(ガス)、ヘリウムガスを単独で又は複数を組み合わせてなるものが、上記気体に該当する。
(請求項1記載の発明の特徴)
請求項1記載の発明に係る気体混合液生成方法(以下、適宜「請求項1の生成方法」という)は、小径路を有するベンチュリ管に被処理液を通過させ、当該小径路に臨む位置に開口端を配した気体供給パイプを介して気体を供給することにより気体混合液を生成する気体混合液生成方法において、当該ベンチュリ管の少なくとも小径路及び/又は小径路近傍に磁力を作用させることを特徴とする。
請求項1の生成方法によれば、磁石の磁力を被処理液と気体とを混合させる過程において作用させることになる。すなわち、被処理液だけでなく、被処理液に溶解していない気体にも磁力作用が及ぶ。気体を混合するときの被処理液は、大小さまざまな大きさの気泡を含み、その流れはきわめて不規則な乱流である。したがって、被処理液や気体に作用する磁力の方向はきわめて不規則であり、かつ、不安定である。不規則かつ不安定な磁力作用が、高溶解度をもった高濃度気体混合液の生成に効果的であることは後述する実験結果により明らかである一方、その因果関係は現在解明中である。発明者は、次のとおり推測する。すなわち、磁力の作用を受ける被処理液(気体)が乱流化して不安定な状態にある。不安定な状態にある被処理液に磁力が作用することによって、被処理液のクラスター細分化を促進し、その結果、高溶解度をもった高濃度気体混合液の効率よい生成を実現するものと考えられる。なお、ベンチュリ管を通過するときの被処理液の圧力は、小径路に近づくにつれて一気に増加し、小径路通過後に一気に減少する。圧力減少する際のベンチュリ管内部は真空又は真空に近い負圧状態となり、この負圧状態によって気体供給パイプによって供給された気体が被処理液内に吸引される。吸引された気体は、上記圧力変化と、小径路通過に伴う被処理液の流れの変化等が複雑に絡み合い、一気に攪拌混合される。
(請求項2記載の発明の特徴)
請求項2記載の発明に係る気体混合液生成方法(以下、適宜「請求項2の生成方法」という)は、請求項1の生成方法であって、前記ベンチュリ管を通過した被処理液を循環させ、気体を供給しながら前記ベンチュリ管を少なくとも1回再通過させることを特徴とする。
請求項2の生成方法によれば、請求項1の生成方法の作用効果に加え、循環させることによって被処理液に対する気体混合を繰り返して行うことができる。繰り返して気体混合を行えば、気体混合を一旦終えた被処理液に再度気体混合することによって、前者よりも後者のほうが気体溶解度並びに気体濃度を高めることが可能になる。循環させる回数は、求める気体溶解度や気体濃度に応じて使用者が決定するとよい。
(請求項3記載の発明の特徴)
請求項3記載の発明に係る気体混合液生成方法(以下、適宜「請求項3の生成方法」という)は、請求項2の生成方法であって、前記循環させた被処理液を貯留タンクに一旦貯留することを特徴とする。
請求項3の生成方法によれば、請求項2の生成方法の作用効果に加え、被処理液を一旦、貯留タンクに貯留することができ、この貯留によって被処理液を安定状態に置き、これによって、被処理液に対する気体溶解を熟成類似の作用によって促進させることができる。
(請求項4記載の発明の特徴)
請求項4記載の発明に係る気体混合液生成方法(以下、適宜「請求項4の生成方法」という)は、請求項3の生成方法であって、前記貯留タンクに貯留した被処理液を、一旦取り出して5〜15℃の範囲に保持することを特徴とする。
請求項4の生成方法によれば、請求項3の生成方法の作用効果に加え、被処理液の温度を上記範囲に保持することができる。気体溶解は水温の影響を受け、水温が高くなると溶解度の低下が見られることから、被処理液の温度を所定範囲に保つことによって、気体溶解を促進させる。
(請求項5記載の発明の特徴)
請求項5記載の発明に係る気体混合液生成方法(以下、適宜「請求項5の生成方法」という)は、請求項1乃至4いずれかの生成方法であって、気体を混合した後の被処理液を溶解促進槽に一旦貯留して気体溶解を促進することを特徴とする。
請求項5の生成方法によれば、請求項1乃至4いずれかの生成方法の作用効果に加え、溶解促進槽の働きによって被処理液に対する気体溶解が促進される。溶解促進槽に貯留された被処理液は、その貯留によって安定状態に置かれる。安定状態に置かれた被処理液は、それに対する気体溶解が熟成類似の作用によって促進される。
(請求項6記載の発明の特徴)
請求項6記載の発明に係る気体混合液生成方法(以下、適宜「請求項6の生成方法」という)は、請求項5の生成方法であって、前記溶解促進槽に貯留した被処理液から脱気した気体を、当該溶解促進槽外部へ排出することを特徴とする。
請求項6の生成方法によれば、請求項5の生成方法の作用効果に加え、被処理液を循環する過程において被処理液に溶解しなかった気体を装置外へ排出することができる。未溶解の気体を排出することによって、被処理液が含む気体は、溶解度の高いものであって低いものが排除される。したがって、真に気体溶解度の高い気体混合液が生成される。
(請求項7記載の発明の特徴)
請求項7記載の発明に係る気体混合液生成方法(以下、適宜「請求項7の生成方法」という)は、磁界中において、被処理液の液圧を圧力頂点に至るまで増圧させ当該圧力頂点に至った直後に減圧させるとともに当該圧力頂点に至った被処理液に気体を供給する
ことを特徴とする。
請求項7の生成方法によれば、磁石の磁力を被処理液と気体とを混合させる過程において作用させることになる。すなわち、被処理液だけでなく、被処理液に溶解していない気体にも磁力作用が及ぶ。気体を混合するときの被処理液は、大小さまざまな大きさの気泡を含み、その流れはきわめて不規則な乱流である。したがって、被処理液や気体に作用する磁力の方向はきわめて不規則であり、かつ、不安定である。不規則かつ不安定な磁力作用が、高溶解度をもった高濃度気体混合液の生成に効果的であることは後述する実験結果により明らかである一方、その因果関係は現在解明中である。
(請求項8記載の発明の特徴)
請求項8記載の発明に係る気体混合液(以下、適宜「請求項8の気体混合液」という)は、請求項1乃至7いずれか記載の気体混合液生成方法によって生成してあり、含有する気体の気泡粒径Rが、0<R<50nmである、すなわち、ゼロより大きく50nmより小さいことを特徴とする。
請求項8の気体混合液によれば、気体の気泡粒径Rが0<R<50nmであるため、気体混合液から浮力を受けることがほとんどない。このため、気泡は、浮上せずに気体混合液(被処理液)の中に安定して滞留する。安定して滞留する気泡は、気体混合液から容易に脱気しない。このため、高溶解度をもった高濃度の気体混合液を生成することができる。
(請求項9記載の発明の特徴)
請求項9記載の発明に係る気体混合液(以下、適宜「請求項9の気体混合液」という)は、気液混合方法によって生成してあり、含有する気体の気泡粒径Rが0<R<50nmであることを特徴とする。
請求項9の気体混合液によれば、気体の気泡粒径Rが0<R<50nmであるため、気体混合液から浮力を受けることがほとんどない。このため、気泡は、浮上せずに気体混合液(被処理液)の中に安定して滞留する。安定して滞留する気泡は、気体混合液から容易に脱気しない。このため、高溶解度をもった高濃度の気体混合液を生成することができる。
(請求項10記載の発明の特徴)
請求項10記載の発明に係る気体混合液(以下、適宜「請求項10の気体混合液」という)は、磁力を作用させながら被処理液に気体を混合させることによって生成してあり、含有する気体の気泡粒径Rが0<R<50nmであることを特徴とする。
請求項10の気体混合液によれば、気体の気泡粒径Rが0<R<50nmであるため、気体混合液から浮力を受けることがほとんどない。このため、気泡は、浮上せずに気体混合液(被処理液)の中に安定して滞留する。安定して滞留する気泡は、気体混合液から容易に脱気しない。このため、高溶解度をもった高濃度の気体混合液を生成することができる。
(請求項11記載の発明の特徴)
請求項11記載の発明に係る気体混合液(以下、適宜「請求項11の気体混合液」という)は、含有する気体の気泡粒径Rが0<R<50nmであることを特徴とする。
請求項11の気体混合液によれば、気体の気泡粒径Rが0<R<50nmであるため、気体混合液から浮力を受けることがほとんどない。このため、気泡は、浮上せずに気体混合液(被処理液)の中に安定して滞留する。安定して滞留する気泡は、気体混合液から容易に脱気しない。このため、高溶解度をもった高濃度の気体混合液を生成することができる。
本発明によれば、高溶解度をもった高濃度気体混合液を効率よく簡単に生成することのできる気体混合液生成方法を提供することができる。また、高溶解度をもった高濃度気体混合液を提供することができる。
各図を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、気体混合液生成装置の概略構成図である。図2は、気液混合構造の正面図である。図3は、図2に示す気液混合構造の左側面図である。図4は、図3に示す気液混合構造のX−X断面図である。図5は、一部を省略した気液混合構造の平面図である。図6は、溶解促進槽の縦断面図である。図7は、気液混合構造の変形例を示す正面図である。図8は、比較実験を行うための気体混合液生成装置の概略構成図である。
(気体混合液生成装置の概略構造)
図1を参照しながら、気体混合液生成装置の概略構造について説明する。気体混合液生成装置201は、貯留タンク202と、気体の生成又は採取等を行い、さらに、必要に応じて圧搾等を行った後に供給するための気体供給構造203と、貯留タンク202から取り出した被処理液を貯留タンク202に戻すための循環構造204と、循環構造204の途中に設けた気液混合構造205及び溶解促進槽206と、貯留タンク202に付設した温度保持構造207と、から概ね構成してある。以下の説明は、説明の都合上、貯留タンク202、温度保持構造207、気体供給構造203、気液混合構造205、溶解促進槽206を行った後、最後に循環構造204について行う。なお、以下の説明における気体混合液は、これをオゾン水とする。オゾン水は、原水(被処理液)である水に、気体であるオゾンを混合して生成する。本実施形態では、原水に添加物は添加していない。水以外の被処理液を用いる場合、及び/又は、オゾン以外の気体を用いる場合は、その被処理液及び/又は気体の性質等に合わせた設計変更を適宜行うことができる。
(貯留タンク周辺の構造)
図1に示すように、貯留タンク202には取水バルブ202vを介して被処理液としての原水を注入可能に構成してある。貯留タンク202は取水した原水、及び、後述する循環構造204を介して循環させた被処理液又は気体混合液(オゾン水)を貯留するためのものである。貯留タンク202に貯留された被処理液(気体混合液)は、温度保持構造207によって、たとえば、5〜15℃の範囲に保持されるようになっている。上記範囲に温度設定したのは、オゾン溶解を効率よく行い、かつ、溶解させたオゾンを容易に脱気させないために適当であるからである。温度保持構造は、被処理液や気体が、これを必要としないのであれば、省略することも可能である。また、設置する場合の温度範囲は、被処理液や気体(気体群)の種類や性質、さらに、添加物の有無等を総合的に考慮して設定するとよい。温度保持構造207は、貯留タンク202から被処理液を取り出すためのポンプ211と、取り出した被処理液を冷却するための冷却機212と、から概ね構成してあり、貯留タンク202とポンプ211、ポンプ211と冷却機212、冷却機212と貯留タンク202の間は被処理液を通過させる配管213によって連結してある。上記構成によって、貯留タンク202に貯留された被処理液(原水及び/又はオゾン水)は、ポンプ211の働きによって貯留タンク202から取り出され、冷却機212に送られる。冷却機212は送られてきた被処理液を所定範囲の温度に冷却して貯留タンク202に戻す。ポンプ211は、図外にある温度計によって計測された貯留タンク202内の被処理液の温度が所定範囲を超え冷却の必要があるときにのみ作動するようになっている。貯留タンク202を設けた理由は、被処理液を一旦貯留することによって上記冷却を可能にするとともに、被処理液を安定状態に置き、これによって、被処理液に対するオゾン溶解を熟成類似の作用によって促進させるためである。なお、たとえば、寒冷地等において被処理液が凍結する恐れがある場合は、上記冷却機の代わりに、又は、上記冷却機とともにヒーター装置を用いて被処理液を加温するように構成することもできる。
(気体供給構造)
本実施形態における気体供給構造203は、オゾンを生成供給するための装置である。必要なオゾン量を供給可能なものであれば、気体供給構造203が作用するオゾン発生原理等に何ら制限はない。気体供給構造203によって生成されたオゾンは、気体供給管217の途中に設けた電磁バルブ218と逆止弁219を介して気液混合構造205に供給されるようになっている。被処理液に混合する気体が、たとえば、大気であれば、圧搾空気装置(コンプレッサー)等が、このオゾン供給構造の主要構成要素となる。
(気液混合構造)
図1乃至5を参照しながら気液混合構造205の詳細について説明する。気液混合構造205は、ベンチュリ管231と、オゾンを供給するための気体供給パイプ239と、磁気回路243と、により概ね構成してある。ベンチュリ管231は、上流側(図15の向かって右側)から送られた被処理液を下流側(図15の向かって左側)へ通過させるためのパイプ状の外観を有している(図2参照)。ベンチュリ管231を長手方向に貫く中空部は、上流側から下流側に向かって上流側大経路232、絞り傾斜路233、小径路234、開放傾斜路235及び下流側大経路236の順に連通している。上流側大経路232は、軸線方向に対して50度前後の急角度をもって絞り方向に傾斜する絞り傾斜路233を介して小径路234に繋げられ、その後、開放傾斜路235によって同じく軸線方向に対して30度前後の緩やかな角度を持って開放される。開放傾斜路235は、上流側大経路232と同じ外径の下流側大経路236に繋がっている。他方、小径路234には、そこに気体供給パイプ239の開口端を臨ませてある。気体供給パイプ239の供給端には気体供給構造203と連通する気体供給管217が接続してある。小径路234の中、又は、その近傍は、被処理液の圧力変化によって真空又は真空に近い状態になるため、開口端に及んだオゾンは吸引され乱流化した被処理液内に散気される。なお、符号240は、ベンチュリ管231と気体供給パイプ239との間を補強するためのリブを示している。
ベンチュリ管231には、磁気回路243をネジ(図示を省略)固定してある。磁気回路243は、ベンチュリ管231を挟んで対向する一方の磁石片245及び他方の磁石片246と、一方の磁石片245と他方の磁石片246とを連結するとともに、ベンチュリ管231への磁石片取り付けの機能を有する断面U字状(図3参照)の連結部材248と、により構成してある。磁石片245と磁石片246とは、小径路234(図3では破線で示す。図5を併せて参照)及び/又はその近傍(特に、下流側)をその磁力線(磁界)が最も多く通過するように配するとよい。ただ、実際には、小径路234のみに磁力線を集中させることは技術的困難を伴うことから、小径路234及び小径路234の近傍の双方に磁力線を通過させることになろう。被処理液(水)とオゾン(気体)の双方に磁力を作用させることによって、被処理液に対して最も効率よくオゾンを溶解させることができると考えられるからである。磁石片245及び磁石片246は、7,000ガウス前後の磁力を持つネオジュウム磁石によって構成してある。磁力は強いほうがオゾン溶解効果が高いと思われるが、少なくとも3,000ガウス以上のものが望まれる。ここで、7,000ガウスの磁石を採用したのは、その調達容易性と経済性にある。7,000ガウス以上の磁力を持つ磁石(天然磁石、電磁石等)の採用を妨げる趣旨ではない。連結部材248は、磁束漏れを抑制して磁力作用が被処理液等にできるだけ集中するように、磁力透磁率(μ)の大きい部材(たとえば、鉄)によって構成してある。なお、磁気回路243とともに、又は、これに代えてベンチュリ管231の外側に1又は2以上の磁石231mを設けてもよい。磁気回路243と同様に被処理液及び気体に磁力を作用させるためである。被処理液(気体)に磁力を作用させるためである。磁石231mの磁力は、上記同様に少なくとも3,000ガウス以上が好ましい。
(気液混合構造の作用効果)
以上の構成により、上流側大経路232を通過した被処理液は、絞り傾斜路233を通過するときに圧縮されて水圧が急激に高まり、同時に通過速度も急激に上昇する。高圧・高速のピークは、小径路234に達したときである。小径路234を通過した被処理液は、開放傾斜路235の中で急激に減圧・減速し、後続する被処理液との衝突の衝撃等を受け乱流化する。その後、被処理液は下流側大経路236を抜け、気液混合構造205の外へ出る。散気されたオゾンは、被処理液の乱流に巻き込まれ大小様々な大きさの気泡となり攪拌作用を受ける。小径路234及び少なくともその下流を流れる被処理液(オゾン)には、上記攪拌作用とともに磁気回路243の働きによる磁力作用を受ける。すなわち、被処理液の水圧を圧力頂点(ピーク)に至るまで増圧させ当該圧力頂点に至った直後に減圧させるとともに当該圧力頂点に至った(及び/又は頂点に至った直後の)被処理液にオゾンを供給する、ことを磁界の中で行うことになる。攪拌作用と磁界の磁力作用が相乗効果を生み、その結果、被処理液にオゾンが溶解し高溶解度を持った高濃度オゾン水(気体混合液)が生成される。
(溶解促進槽)
図1及び6を参照しながら、溶解促進槽206について説明する。溶解促進槽206は、天板253と底板254とによって上下端を密閉した円筒状の外壁255によって、その外観を構成してある。天板253の下面には、その下面から垂下する円筒状の内壁256を設けてある。内壁256に囲まれた空間が、被処理液を貯留するための貯留室258となる。内壁256の外径は外壁255の外径よりも小さく設定してあり、これによって、内壁256と外壁255との間に所定幅の壁間通路259が形成される。他方、内壁256の下端は、底板254まで届かず、底板254との間に所定幅の間隙を形成する。この間隙は、下端連通路257として機能する。すなわち、内壁256が囲む貯留室258は、下端連通路257を介して壁間通路259と連通している。他方、内壁256の天板253の近傍には複数の連通孔256h,256h,・・を貫通させてあり、貯留室258と壁間通路259とは各連通孔256hを介しても連通している。底板254の上面略中央には、細長の揚液管261を起立させてある。揚液管261の中空部下端は、底板254を貫通する入液孔254hと連通し、中空部上端は、揚液管261上端に形成した多数の小孔261h,・・を介して貯留室258と連通している。揚液管261の上端は、内壁256が有する連通孔256hの位置よりも僅か下に位置させてある。外壁255の高さ方向上から略4分の1付近には、排液孔255hを貫通させてある。つまり、壁間通路259は、排液孔255hを介して外部と連通している。
天板253の略中央には、揚液孔253hを貫通させてある。揚液孔253hは、天板253の外部に配した気液分離装置265の内部に連通している。気液分離装置265は、揚液孔253hを介して貯留室258から押し上げられる被処理液と、この被処理液から脱気するオゾンとを分離排出するための脱気構造として機能する。気液分離装置265によって分離されたオゾンは、気体分解装置267によって分解して無害化した後に装置外部に放出するようになっている。本実施形態における被処理液に対するオゾン溶解度はきわめて高く、したがって、脱気するオゾンは極めて少ないが、より安全性を高めるためにオゾン分解装置267等を設けてある。たとえば、酸素や窒素のように無害の気体を放出するのであれば、気体分解装置267を省略してもよい。揚液管261によって貯留室258内に送り込まれた被処理液は、後続する被処理液に押されて下降する。下端に達した被処理液は下端連通路257を折り返して壁間通路259内を上昇し、排液孔255hを介して外部に排水される。また、一部の被処理液は気液分離装置265内に押し上げられる。この間、熟成類似の作用によってオゾンが被処理液に溶解して高溶解度のオゾン水を生成する。他方、溶解し切れなかったり、一旦は溶解したが脱気したオゾンがある場合に、そのオゾンは気液分離装置265内に上昇しそこで分離される。したがって、被処理液から溶解しきれないオゾンは、そのほとんどを排除することができる。この結果、溶解促進槽206を通過した被処理液のオゾン溶解度は、飛躍的に高くなっている。
(循環構造)
図1を参照しながら、循環構造について説明する。循環構造204は、気液混合構造205を通過した被処理液(既に原水からオゾン水になっている)を循環させて再度、気液混合構造205を通過させる機能を有している。再度、気液混合構造205を通過させるのは、既にオゾンを溶解させた被処理液に再度オゾンを注入することによって、オゾンの溶解度と濃度をさらに高めるためである。循環構造204は、ポンプ271を駆動源とし、貯留タンク202と溶解促進槽206を主要な構成要素とする。すなわち、ポンプ271は、貯留タンク202から配管270を介して取り出した被処理液を逆止弁272及び配管273を介して気液混合構造205に圧送する。圧送によって気液混合構造205を通過した被処理液は、配管274及び溶解促進槽206を抜け配管275を介して貯留タンク202に戻される。循環構造204は、上記した工程を必要に応じて繰り返して実施可能に構成してある。循環させる回数は、生成しようとするオゾン水のオゾン溶解度やオゾン濃度等を得るために自由に設定することができる。なお、符号276は、配管275の途中に設けたバルブを示している。バルブ276は、その開閉によって気液混合構造205の小径路234(図3参照)を通過させる被処理液の水圧を制御することを主目的として設けてある。
(実験例)
図1及び8を参照しながら、実験例について説明する。ここで、示す実験例は、背景技術の欄において説明した磁石の使用方法と本発明に係る磁石の使用方法の違いによって、オゾンの溶解度や濃度に著しい差が生じることを主として示すためのものである。本実験例では、本件発明に係る装置として図1に示す気体混合液生成装置(以下、「本件装置」という)を使用し、比較対象となる装置として図8に示す気体混合液生成装置(以下、「比較装置」という)を使用した。比較装置には、本件装置の構造と基本的に同じ構造を備えさせてあるが、磁気回路243の取付位置のみを異ならせてある。このため、図8では磁気回路を除き図1で使用する符号と同じ符号を使用し、図8に示す磁気回路には気液混合構造205の上流側にあるものに符号243aを、下流側にあるものに符号243bを、それぞれ付してある。整理すると、図1に示す本件装置は、磁気回路243と一体となった気液混合構造205を備え、図8に示す比較装置は、気液混合構造205の上流側配管に磁気回路243aを、同じく下流側配管に磁気回路243bを、それぞれ同時に又は選択的に取り付け取り外しできるように構成してある。被処理液は井戸水、気体はオゾンであり、気体混合液であるオゾン水を生成した。なお、気液混合構造205として、米国マジェーインジェクター社(MAZZEI INJECTOR CORPORATION)製のモデル384を、磁気回路には7000ガウスのものを、それぞれ使用した。
(濃度比較実験)
表1及び2を参照しながら、濃度比較実験について説明する。表1は、オゾン水のオゾン濃度と濃度上昇時間との関係を示している。表2は、表1に示すオゾン水のオゾン濃度が生成装置の運転停止後にゼロになるまでに要する時間を示している。ゼロになるまでの時間が長ければ長いほどオゾン溶解度が高いことを示す。表1及び2において、記号「□」は本件装置を用いて生成したオゾン水(以下、「本件オゾン水」という)を、記号「×」は比較装置から磁気回路のみを取り外した気液混合構造を用いて生成したオゾン水(以下、「磁気なしオゾン水」という)を、記号「△」は比較装置において気液混合構造205と磁気回路243aとにより生成したオゾン水(以下、「上流側磁気オゾン水」という)を、記号「○」は比較装置において気液混合構造205と磁気回路243bとにより生成したオゾン水(以下、「下流側磁気オゾン水」という)を、そして、記号「◇」は比較装置において気液混合構造205と磁気回路243a及び磁気回路243bの双方とにより生成したオゾン水(以下、「両側磁気オゾン水」という)を、それぞれ示している。被処理液の温度は5℃、周囲湿度は36〜43%、周囲温度は17℃であった。
Figure 2007275893
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表1が示すように、生成装置運転開始後の生成時間35分で本件オゾン水はオゾン濃度20ppmに到達したが、同条件下において、磁気なしオゾン水はオゾン濃度8ppm前後、下流側磁気オゾン水はオゾン濃度11ppm前後、上流側磁気オゾン水はオゾン濃度12ppm前後、両側磁気オゾン水はオゾン濃度13ppm前後までしか上昇しなかった。このことから、まず、磁気回路を設けることにより設けない場合に比べてオゾン濃度を高められること、次に、同じ磁気回路を設けるとしても気液混合構造と一体化させた場合と気液混合構造以外の箇所に設けた場合とでは前者の方が後者よりも少なくとも7ppm高いオゾン水を生成可能であること、が分かった。つまり、オゾン濃度について本件オゾン水は、両側磁気オゾン水に比べて略54%((20−13)/13×100)高い、という結果を得た。
表2が示すように、オゾン濃度20ppmに達した本件オゾン水のオゾン濃度がゼロになるまでに32時間以上要したのに対し、比較対象となるオゾン水のうち最も長くかかった両側磁気オゾン水のオゾン濃度は13ppmからゼロになるまでの時間は略3.5時間しか要しなかった。したがって、本件オゾン水は両側磁気オゾン水に比べて10倍近い時間オゾンを含有していたことになる。換言すると、両側磁気オゾン水に比べて本件オゾン水は、同じ時間をかけて同量のオゾンを注入し溶解させたオゾンを10倍近い時間保持していたことになる。本件オゾン水のオゾン溶解度の高さを端的に示している。
(オゾン気泡の粒径測定実験)
表3及び4を参照しながら、本件オゾン水が含有するオゾン気泡の粒径測定実験について説明する。表3及び4は、本件オゾン水に含まれるオゾン気泡の粒径分布を示す(左側縦軸参照)。本測定実験では、オゾン濃度とオゾン濃度保持時間との関係から4種類の本件オゾン水を測定対象とした。まず、オゾン濃度を3ppmと14ppmの2種類とし、次に、各濃度それぞれ当該濃度に達した直後のオゾン水(以下、各々「3ppm直後オゾン水」「14ppm直後オゾン水」という)と、当該濃度に達した後その濃度を15分間維持させたオゾン水(以下、各々「3ppm維持オゾン水」「14ppm維持オゾン水」という)と、に分けた。つまり、「3ppm直後オゾン水」「3ppm維持オゾン水」「14ppm直後オゾン水」「14ppm維持オゾン水」の4種類が、本測定実験に係る測定対象である。ここで、本測定実験に使用した本件オゾン水の原水には、水道水を0.05μm(50nm)の微粒子絶対濾過の逆浸透膜で濾過して得た純水を用いた。本実験で純水を得るために使用した装置は、セナー株式会社製超純水装置(型名:Model・UHP)である。水道水には50nm以上の不純物(たとえば、鉄分やマグネシウム)が含まれているため、濾過してない原水から生成したオゾン水を測定対象としても、そこに含まれる不純物を測定してしまい測定誤差が生じかねないので、濾過によって予め不純物を取り除いておくことによってオゾンの気泡粒径の正しい測定ができるようにするためである。水道水以外の原水、たとえば、井戸水や河川水についても同じことがいえる。オゾン気泡の粒径測定に使用した測定器は、動的光散乱式粒径分布測定装置(株式会社堀場製作所(HORIBA,Ltd):型式LB500))である。原水から不純物を濾過せずともオゾン気泡の粒径を正しく測定できる手段があれば、その手段を用いて測定可能であることはいうまでもない。
Figure 2007275893
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まず、表3に基づいて、3ppm直後オゾン水と3ppm維持オゾン水について考察する。表3右端のグラフが3ppm直後オゾン水を示し、同じく左端のグラフが3ppm維持オゾン水を示している。3ppm直後オゾン水は、1.3μm(1300nm)〜6.0μm(6000nm)の粒径を持ったオゾン気泡を含有していることが分かった。他方、3ppm維持オゾン水は、0.0034nm(3.40nm)〜0.0050μm(5.00nm)の粒径を持ったオゾン気泡を含有していることが分かった。
次に、表4に基づいて14ppm直後オゾン水と14ppm維持オゾン水について考察する。表4右端のグラフが14ppm直後オゾン水を示し、同じく左端のグラフが14ppm維持オゾン水を示している。14ppm直後オゾン水は、2.3μm(2300nm)〜6.0μm(6000nm)の粒径を持ったオゾン気泡を含有していることが分かった。他方、14ppm維持オゾン水は、0.0034nm(3.40nm)〜0.0058μm(5.80nm)の粒径を持ったオゾン気泡を含有していることが分かった。
上記実験から明らかになった第1の点は、同じ濃度を持ったオゾン水であっても、当該濃度に達した直後のオゾン水(直後オゾン水)と当該濃度を所定時間維持したオゾン水(維持オゾン水)とでは含有されるオゾン気泡の粒径(以下、「気泡粒径」という)が異なるということである。3ppmオゾン水の場合、直後オゾン水の気泡粒径最小値は、維持オゾン水の気泡粒径最大値の、260倍(1300/5.0)の大きさを持っている。同様に14ppmオゾン水の場合は、約400倍(2300/5.8)の大きさを持っている。つまり、当該濃度を所定時間維持すること、すなわち、被処理液であるオゾン水を循環させることによって気泡粒径を小さくすることができるということである。気泡粒径50未満のオゾン気泡であれば安定して水溶液中に浮遊させることができる。本願発明に係るオゾン水生成方法によれば、オゾン気泡の粒径Rが、50nm未満(0<R<50nm)のオゾン気泡を含有するオゾン水、すなわち、溶解度の高いオゾン水を得られることが分かった。これが、実験から明らかになった第2の点である。なお、本実験によれば、オゾン気泡の粒径Rの実測最低値は3.4nmであり、それ以下の値は計測されていない。計測されないのは測定装置の測定能力の限界に起因すると思われる。他方、オゾン気泡の粒径Rは、濃度達成直後に比べ濃度維持後の方が小さくなっていることから、粒径小型化の延長線上には限りなくゼロに近い粒径Rを持ったオゾン気泡が存在しうることが容易に想像できる。
(pH測定実験)
なお、上記4種類のオゾン水、すなわち、「3ppm直後オゾン水」「3ppm維持オゾン水」「14ppm直後オゾン水」及び「14ppm維持オゾン水」についてpH測定実験を行った。その結果は、表5及び6に線グラフで示してある(右側縦軸参照)。いずれのオゾン水についても、オゾン溶解の前後においてpH7.3前後を示した。すなわち、オゾン溶解は原水のpHにほとんど変化を与えないことがわかった。井戸水や水道水は概ね中性(pH6.5〜7.5)を示すことから、気液混合方式によって生成した本件オゾン水は、pHを調整するための添加物を添加しなくても中性を示すことがわかった。もっとも、原水がアルカリ性である場合は、オゾン溶解がオゾン水のpHを変化させないことからアルカリ性のオゾン水が生成される場合もあり得よう。
上記実験結果を総括する。上記実験対象となった本件オゾン水は、何ら添加物を加えることなく原水にオゾンを混合させるという気液混合によって生成されたものである。さらに、オゾン溶解度が高いため常圧下においても容易にオゾンが脱気しない。したがって、無添加とオゾン脱気がない点で、たとえば、家畜や人体に散布しても安全である。また、オゾン濃度を極めて高くすることができるので、本件オゾン水を使用すれば、効率のより洗浄・殺菌効果等を得ることができる。さらに、ウエハー洗浄に代表される半導体洗浄や、衣類洗浄、ワクチン不活化等にも応用できる。
上記実験は、オゾン水についてのものであり、循環構造21を介して被処理水を循環させ繰り返しオゾン供給を行った結果であるが、循環構造21を用いずに気液混合構造205を1回だけ通過(ワンパス)させて生成したオゾン水も高溶解度であることが推測できる。また、被処理液を水とし気体を酸素とすることにより、養殖池の溶存酸素濃度を高めたり、水質の悪い河川や池等の浄化を行ったりすることが可能になる。さらに、上記酸素の代わりに水素を用いた気体混合液(水)を人畜が飲むことによって、体内の活性酸素の除去効果が期待できる。
気体混合液生成装置の概略構成図である。 気液混合構造の正面図である。 図2に示す気液混合構造の左側面図である。 図3に示す気液混合構造のX−X断面図である。 一部を省略した気液混合構造の平面図である。 溶解促進槽の縦断面図である。 気液混合構造の変形例を示す正面図である。 比較実験を行うための気体混合液生成装置の概略構成図である。
符号の説明
201 気体混合水生成装置
202 貯留タンク
203 気体供給構造
204 循環構造
205 気液混合構造
206 溶解促進槽
207 温度保持構造
231 ベンチュリ管
232 上流側大径路
233 絞り傾斜路
234 小径路
235 開放傾斜路
236 下流側大径路
239 気体供給パイプ
243 磁気回路
245 一方の磁石片
246 他方の磁石片
265 気液分離装置
267 気体分解装置

Claims (11)

  1. 小径路を有するベンチュリ管に被処理液を通過させ、当該小径路に臨む位置に開口端を配した気体供給パイプを介して気体を供給することにより気体混合液を生成する気体混合液生成方法において、
    当該ベンチュリ管の少なくとも小径路及び/又は小径路近傍に磁力を作用させる
    ことを特徴とする気体混合液生成方法。
  2. 前記ベンチュリ管を通過した被処理液を循環させ、気体を供給しながら前記ベンチュリ管を少なくとも1回再通過させる
    ことを特徴とする請求項1記載の気体混合液生成方法。
  3. 前記循環させた被処理液を貯留タンクに一旦貯留する
    ことを特徴とする請求項2記載の気体混合液生成方法。
  4. 前記貯留タンクに貯留した被処理液を、一旦取り出して5〜15℃の範囲に保持する
    ことを特徴とする請求項3記載の気体混合液生成方法。
  5. 気体を混合した後の被処理液を溶解促進槽に一旦貯留して気体溶解を促進する
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の気体混合液生成方法。
  6. 前記溶解促進槽に貯留した被処理液から脱気した気体を、当該溶解促進槽外部へ排出する
    ことを特徴とする請求項5記載の気体混合液生成方法。
  7. 磁界中において、被処理液の液圧を圧力頂点に至るまで増圧させ当該圧力頂点に至った直後に減圧させるとともに当該圧力頂点に至った被処理液に気体を供給する
    ことを特徴とする気体混合液生成方法。
  8. 請求項1乃至7いずれか記載の気体混合液生成方法によって生成してあり、
    含有する気体の気泡粒径Rが、0<R<50nmである
    ことを特徴とする気体混合液。
  9. 気液混合方法によって生成してあり
    含有する気体の気泡粒径Rが、0<R<50nmである
    ことを特徴とする気体混合液。
  10. 磁力を作用させながら被処理液に気体を混合させることによって生成してあり、
    含有する気体の気泡粒径Rが、0<R<50nmである
    ことを特徴とする気体混合液。
  11. 含有する気体の気泡粒径Rが、0<R<50nmである
    ことを特徴とする気体混合液。
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