JP3866373B2 - 放射性廃液のろ過濃縮方法 - Google Patents

放射性廃液のろ過濃縮方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力発電所等から発生する不溶解性固形分を含む放射性廃液を精密ろ過濃縮し、ろ液と質量濃度20%以上の濃縮廃棄物とに固液分離するための放射性廃液のろ過濃縮方関する。
【0002】
【従来の技術】
不溶解性固形分を含む放射性廃液の処理を行う放射性廃棄物処理設備には、従来より多様なろ過装置が適用されている。図20は従来の沸騰水型原子力発電所の放射性廃棄物処理設備の一例を系統図で示したものである。図20中、符号1は復水ろ過装置,2は復水脱塩装置,3は沈降分離槽,4は廃液収集槽,5は精密ろ過装置,6はイオン交換樹脂脱塩装置,7は機器ドレンを示している。
【0003】
すなわち、原子力発電所内で発生する使用済樹脂,復水ろ過装置1の捕捉クラッドを貯蔵する沈降分離槽3の上澄水,機器の点検時等に発生する機器ドレン7等のいわゆる低電導度廃液は、精密ろ過装置5で廃液中の不溶解性物質を捕捉し、溶解性物質をイオン交換樹脂脱塩装置6で捕捉し、廃液中の放射性物質を除去した後、原子力発電所内等で再使用する。
【0004】
精密ろ過装置5としては図21(a)に示す中空糸膜ろ過装置8がよく使用されているが、耐放射線性が強く要求される廃液の処理にセラミックスをろ材としたセラミックスろ過装置を使用した例が知られている。
【0005】
図21(a)に示す中空糸膜ろ過装置8は、有底本体胴9内に図21(b)に示す中空糸膜モジュール10を多数本組み込み、上蓋11にろ液出口12を設け、本体胴9の下部に廃液入口13と逆洗水入口14を設けたものからなっている。中空糸膜モジュール10は図21(c)に示すような中空糸膜15が多数本束結されてなるものである。中空糸膜15は側面に多数の小孔が形成されたフィルタで、廃液16は側面の小孔から流入し、ろ液17は中空糸膜15内流路18を通流して上方または下方から流出する。
【0006】
中空糸膜ろ過装置8に使用される中空糸膜15のフィルタは0.1 〜0.2 μm程度の細孔径を持った多孔質状の高分子樹脂製であるが、構造上、フィルタ面が3次元方向を利用できるため、ろ過流量を大きくとることが可能である。
【0007】
しかしながら、中空糸膜ろ過装置8では廃液16を処理するにつれて、精密ろ過を行う中空糸膜15面に不溶解性物質によるケーキ層が形成、成長していくため、次第にろ過差圧が上昇するに伴って流量が低下する。
【0008】
したがって、中空糸膜ろ過装置8への過大な圧力負荷回避および処理量の確保のために、所定ろ過差圧に至った場合にこれを検知して適時逆洗操作を実施している。逆洗操作では2次側から脱塩水,再使用水等の供給が必要なため、逆洗操作によって発生する逆洗水すなわち廃棄物は、質量濃度数%未満にしか濃縮されていない。
【0009】
逆洗水をさらに濃縮するためには、一般に沈降分離操作が実施される。逆洗水を沈降分離槽3に受け入れた後、所定時間静置することによって不溶解性固形分を沈降分離し、上澄水を放射性廃液としてろ過処理する。
【0010】
これらの操作によって初めて廃棄物が濃縮されるが、沈降分離槽3内では不溶解性固形分の比重、粒径によって沈降距離が必要であり、沈降分離槽3内全体での質量濃度は数%〜10%程度である。
【0011】
また、ろ液と質量濃度20%以上の濃縮廃棄物とに効率的に固液分離する精密ろ過濃縮装置としては、図22に要部のみ示す不溶解性固形分自体をケーキ層として利用するフィルタプレス19がよく知られている。
【0012】
フィルタプレス19はろ布20とろ布支持具21から構成するのが基本的な原理であるが、構造上、フィルタ面は2次元方向のみであり、ろ過流量を大きくとるために、中空糸膜フィルタと比較して広い数μmから数十μm径の通水路である高分子樹脂製のろ布が一般である。
【0013】
フィルタプレス19では、ケーキ層22が成長し流量が低下すると、このケーキ層22を掻き出したり、また振り落としたりする等の解枠と呼ばれる物理的な作用により外部に排出する。さらにろ布20の目詰まりのため解枠によっても流量が回復しない場合には、ろ布を交換する必要がある。
【0014】
不溶解性固形分を含む放射性廃液のろ過処理にもフィルタプレス19が採用された例が知られているが、解枠操作に多大な時間がかかり平均的な処理容量が少なくなるため、近年では、前記中空糸膜ろ過装置8でろ過すると差圧上昇が著しい廃液、しかも比較的発生量が少ない廃液の処理に適用されている場合が大半である。
【0015】
具体的には、原子力発電所等における保護衣を洗濯した際に発生する洗濯廃液,管理されている区域から退出する前に作業員が行う手洗い,あるいはシャワーに伴い発生する手洗水,シャワードレン等の処理である。
【0016】
これらの洗濯廃液は放射性物質がほとんど検出されない廃液であるが、管理されている区域から発生することから、放射性廃液として処理している。また、洗濯廃液中には洗剤成分,糸屑,髪の毛等が混入しているため、中空糸膜ろ過装置8による処理には適していない。
【0017】
図23は洗濯廃液を処理するための系統図を示している。すなわち、図23において、収集タンク23内に洗濯廃液24と粉末活性炭25を投入して洗剤成分を物理吸着させた後、フィルタプレス19に移送してろ過処理する。このとき、図22に示したようにろ布20の上面に粉末活性炭25のケーキ層22を形成し、このケーキ層22で精密ろ過が行われ、不溶解性固形分が効率的に除去される。
【0018】
ろ過処理に伴いケーキ層22の成長による流量低下が生じるが、適時解枠作業を実施してろ過処理を再開する。なお図23中、符号26はポンプ,27はフィルタプレス19からのろ液17を貯溜するサンプタンク,28はフィルタプレス19から排出する濃縮廃棄物,29は濃縮廃棄物28を収納するドラム缶状金属容器を示している。
【0019】
図24は図22および図23に示したフィルタプレス19の他の例の精密ろ過装置30を概略的に示している。この精密ろ過装置30は図24に示すように本体31内にろ布20,ろ過板32および撹拌板33を備え、撹拌板33は回転軸34に取り付けられ、回転軸34はモータ35に直結している。モータ35の駆動により撹拌板33は回転する。ろ過板32と撹拌板33は交互に1段から十数段配列されている。
【0020】
このように構成された精密ろ過装置30において、廃液はろ過装置30の上段から供給されるが、図23で示す洗濯廃液24中の粉末活性炭25は図22で示したようにろ布20上面でケーキ層22を形成し、このケーキ層22で精密ろ過が行われる。ケーキ層22は常時回転している撹拌板33により一定厚さに保持されるため、掻き取られた粉末活性炭25は下段側へ移行することとなる。
【0021】
したがって、下段ほど、脱水,濃縮された廃液となり、最終段に設けられた排出弁(図示せず)を常時または適宜開くことで、質量濃度20%以上に濃縮されたスラリ状の濃縮廃棄物28が排出される。
【0022】
処理継続に伴うケーキ層22の圧密化のため処理容量が低下する場合があるが、この場合には、中空糸膜ろ過装置8と同様に2次側から脱塩水,再使用水等の供給する逆洗操作を行うが、ケーキ層更新のための逆洗であり、逆洗水は供給源である収集タンクへ回収する。
【0023】
微細な粒子を含んだ廃液処理の繰り返しの結果、ろ布20が目詰まることにより処理容量が回復しない場合には、ろ布20を交換する必要がある。原子力発電所等では、精密ろ過装置から排出された廃棄物は、図23で示したように、金属容器29に受け収納して、保管庫に貯蔵されるか、または焼却,乾燥,固化等の処理工程に適宜移行する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
廃液を精密ろ過濃縮するためのフィルタプレス19または精密ろ過装置30においてはろ布20面が2次元方向であるため、ろ布20にフィルタとして数μm〜数10μmの流路が存在する高分子製樹脂製ろ布を使用してろ過流量を確保している。ここで、原子力発電所内で発生する不溶解性固形分を含んだ廃液の代表的な粒径分布を表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0003866373
【0026】
表1のように1μm〜10μmの粒径の不溶解性固形分が大半を占めているため、ろ布20面にケーキ層22が形成されるまでの間に、これらの不溶解性固形分がろ布20内部に侵入し、解枠,逆洗操作によっても処理容量が回復しない事象が発生する。このため、ろ布20の交換が頻繁に必要となり、作業員の負荷の増大を招く課題がある。
【0027】
また、図20に示した低電導度廃液の処理を行う放射性廃棄物処理設備においては、精密ろ過装置5の逆洗水として発生する廃棄物の濃縮が数%未満にしか濃縮されず、別途、沈降分離操作が必要なため、沈降分離槽3へ排出している。
【0028】
復水ろ過装置1で捕獲される不溶解性固形分のうち、微細で比重の小さい固形分は沈降分離槽3で完全には分離されずに上澄水に混入するため、これを低電導度廃液として精密ろ過処理する場合には、精密ろ過装置5により微細固形分が捕獲されることとなる。
【0029】
微細固形分は再び逆洗水として沈降分離槽3へ排出されるため、沈降分離槽3と精密ろ過装置5の間で微細固形分が循環することになる。この結果、上澄水の固形分濃度が上昇するため、精密ろ過装置5の逆洗頻度が多くなり、精密ろ過装置5への負荷の増大とともに、作業員の負荷の増大を招く課題がある。
【0030】
また、図23に示したフィルタプレス19から排出され金属容器29に収納された濃縮廃棄物28は、水分を多量に含むため、保護衣へ付着しやすい,金属容器29から取り出しにくい等、取り扱いが煩雑である。したがって、焼却,乾燥,固化等の処理を行う場合には、作業員の負荷の増大を招く課題があり、しかも、金属容器に収納した状態で保管庫等に貯蔵する場合には、保管庫の容量が低減し、保管庫の増設等の事態を招くなどの課題がある。
【0031】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、ろ材の目詰りの発生を少なくして安定したろ過濃縮処理を行うことができるとともに、ろ材の交換頻度を少なくして作業員の負荷を軽減できる放射性廃液のろ過濃縮方法を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、1μm以下の細孔径を有する多孔質セラミックス材からなるろ材によって不溶解性固形分を含む放射性廃液を前記放射性廃液の供給源にろ液をリサイクルしながらろ過し、前記ろ材の近傍に設けられた攪拌板を所定速度よりも低速で回転させて前記ろ材面に前記放射性廃液中の不溶解性固形分による一定厚さのケーキ層を形成する初期工程と、前記攪拌板を前記所定速度で回転させ前記ケーキ層によって前記放射性廃液中の小粒径の不溶解性固形分をろ過する精密ろ過濃縮工程とを備え、前記放射性廃液をろ液と質量濃度20%以上の濃縮廃棄物とに固液分離することを特徴とする。
【0040】
請求項2の発明は、前記攪拌板の回転軸にインバータを内蔵したモータを取付けて、前記初期工程時には前記所定速度よりも低速で前記回転軸を回転駆動し、前記精密ろ過濃縮工程では前記回転軸の回転速度を変更した後、前記所定速度で回転することを特徴とする。
【0047】
【発明の実施の形態】
図1(a)〜(c)により本発明の放射性廃液のろ過濃縮方法の第1の実施の形態を説明する。
図1(a)は本実施の形態におけるろ過濃縮装置36の要部を示している。すなわち、本実施の形態のろ過濃縮装置36は1μm以下の細孔径を有する多孔質セラミックス製ろ材37を支持具38により固定したものを、図示していないがろ過装置本体に組込んで構成されている。(a)ではろ材37の片面をろ過面としており、(b)では中央部にろ液流路39を有するろ材37 の両面をろ過面としてろ過濃縮装置36aを構成している。
【0048】
(a)では廃液の処理に従いケーキ層が成長するため、所定のろ過差圧まで上昇した後は処理を中断するいわゆるバッチ処理を行う。その後、ケーキ層すなわち濃縮された不溶解性固形分を排出する解枠操作を実施する。
【0049】
(b)ではろ材37aの近傍に撹拌板(図示せず)を据え付けることで、ケーキ層の成長を一定厚さに制御することにより連続したろ過処理を行う。撹拌板により掻き取られたケーキ層すなわち濃縮された不溶解性固形分は下流方向から適宜排出する。
【0050】
上記の精密ろ過濃縮装置36,36aにおいて、例えば細孔径が1μmのセラミックス材をろ材とし、これに廃液16を通水すると、廃液16に含まれる不溶解性固形分のうち、粒径1μm以上の不溶解性固形分はろ材内部に侵入せず、全てがろ材37,37a表面上にケーキ層を形成する。このケーキ層によりさらに小粒径の不溶解性固形分がろ過されることとなり、精密ろ過を行うことができる。
【0051】
通常の廃液16中に含まれる不溶解性固形分はその粒径が1μm〜10μmのものが大部分を占めるが、粒径1μm未満の微小固形分も若干含んでいる。これらは上述したようにケーキ層形成後はケーキ層によってろ過されるが、ケーキ層形成前には若干量ろ材内部に侵入してしまう。しかしながら不溶解性固形分の全体量から言えば、微小固形分は表1に示す通り極めて微量であり、回復率の低下といった事象もほとんど見られない。
【0052】
図1(c)は従来のろ布▲1▼と本実施の形態のセラミックス▲2▼をろ材として、処理回数と回復率を比較して示した図で、図1(c)から明らかなように、細孔径1μmのセラミックス製ろ材▲1▼では不溶解性固形分が内部に侵入しにくいため、繰り返しのろ過処理においても安定した処理流量が得られる。これに対して従来のろ布▲1▼では処理回数の増加につれて回復率が減少する。
【0053】
ただし、微小固形分の割合が多い廃液を多量にろ過処理する必要性のある場合には、ろ材37,37aの細孔径を0.5 μm,0.2 μm,0.1 μmと小さくすることも可能である。ろ材37,37aの細孔径を小さくするほど、所定ろ過差圧における処理流量が減少することとなるが、上記細孔径が1μmのろ材37,37aの場合と同様に、細孔径より大きい不溶解性固形分がろ材37,37a内部に侵入せずケーキ層を形成するので、安定した処理流量が得られることとなる。
【0054】
つぎに図2(a),(b)により本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は第1の実施の形態において、図1(b)に示した多孔質セラミックスろ材37aにおいて流路39を大きく形成したことにある。
ろ材37aの細孔径を従来例よりも小さくすると、所定ろ過差圧における処理流量が従来例よりも減少することが懸念される。
【0055】
そこで、本実施の形態では図2(a)に示すように中空セラミックス製ろ材40を、1μm以下の細孔径を有する表面部と、内部にこの表面部の細孔径よりも大きい細孔径を有するろ液流路39とで構成している。ろ材40は図1(b)に示す支持具38aと同様により支持される。
【0056】
図2(b)は本実施の形態と従来例とをろ過流量とろ過時間との関係で比較して示す曲線図で、図2(b)中、▲1▼は平均流路20μmのろ布,▲2▼は細孔径1μmのセラミックス製ろ材,▲3▼は表面部が細孔径1μmで内部平均細孔径20μmのろ液流路39を有する中空セラミックスろ材40を示しており、代表的な粒径分布の不溶解性固形分を含む廃液を図1(b)の方式でろ過した例である。
【0057】
ろ布またはセラミックス製ろ材上にケーキ層が形成されるまでは、▲1▼では差圧が最少のため、流量も最大である。▲3▼は▲2▼に比べ内部の差圧が少ないため、流量も多くなる。
【0058】
▲1▼および▲3▼は内部の差圧は同程度であるため、表面部の差圧分だけ▲2▼の流量が少なくなるが、ケーキ層形成後の▲1▼はろ布内部に侵入した不溶解性固形分の目詰まりにより流量が▲3▼と同程度もしくはそれ以下となる。さらに逆洗を繰り返していくと、▲1▼は目詰まりの蓄積により流量低下が著しいのに対し、▲2▼,▲3▼は流量がほぼ完全に回復し、安定したろ過処理を行うことができる。
【0059】
本実施の形態によれば、ろ材40を中空構造としたことにより、ろ材40の目詰まりを防止し、繰り返し処理による流量低下を起こさない安定したろ過処理が可能なセラミックス製ろ材において、処理流量自体を増加することができる。
【0060】
つぎに図3(a),(b)により本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態は第2の実施の形態において、中空セラミックス製ろ材40の直径aと肉厚bの比を50対1より大きくなるように形成して、ろ過差圧に対する強度を付与したことにある。中空セラミックス製ろ材40に許容荷重を越えた圧力が作用した場合にはろ材40の破損が懸念されるが、かかる事情に対処する本実施の形態では、図3(a)に示すように、中空セラミックス製ろ材40をろ過差圧に対する強度を有するように直径と肉厚の比を50対1以上に構成する。
【0061】
例えば図23に示すようにフィルタプレス19でろ過したろ液17をサンプタンク27等へ移送する場合には、移送先との水頭差,移送ラインの配管圧損を考慮し、フィルタプレス19への廃液供給圧力を決定する。原子力発電所で発生する廃液の処理においては、供給圧力が0.3 〜1MPa程度が一般的である。
【0062】
図3(b)は供給圧力を1MPaとし、直径aと肉厚bの比が70対1、つまり、肉厚bを薄くして形成された中空セラミックスろ材40aを図1(b)に示した構成にしてろ過処理した場合のろ材40aの破損状況である。ドーナツ状中空セラミックスろ材40aの内側から外側にかけて亀裂41が発生していることが認められた。
【0063】
これに対して直径aと肉厚bとの比が50対1よりも厚いセラミックスろ材40では上記のような亀裂41は全く見られなかった。なお、図3(b)では亀裂41を特に表現するために肉厚bを厚く書いてあるが、実際にはかなり薄いのである。
【0064】
ろ材40に亀裂41が発生した状態でろ過処理を継続するとろ材40の破損が予想されるため、考慮しうる供給圧力範囲でこのような亀裂41が発生しないろ材の強度が必要である。
【0065】
本実施の形態によれば中空セラミックスろ材40の直径と肉厚との比が50対1よりも大きくなるように選択することにより、中空セラミックスろ材40はろ過差圧に対し十分な強度を有するため、中空セラミックスろ材40の破損を回避することができる。
【0066】
つぎに図4(a),(b)により本発明の第4の実施の形態を説明する。本実施の形態は不溶解性固形分を含む放射性廃液をろ材によりろ過濃縮し、ろ液と、質量濃度20%以上の濃縮廃棄物とに固液分離する放射性廃棄物処理用ろ過濃縮装置において、前記ろ材を金網で構成することにある。本実施の形態によれば、ろ材の孔径を十分大きくしても、ろ材に粒径1μm〜数μmの不溶解性固形分を目詰まりを防止できる。
【0067】
図4(a)は金網製ろ材41をろ材支持具42と金網変形防止用支持具43で支持してろ過濃縮装置を構成した例を示している。図4(a)の例では廃液16を金網製ろ材41の片面から流し下方へろ液17を流出している。図4(b)は廃液16を金網製ろ材41aの両面から流しろ液17を中央部から流下させた例を示している。符号42aはろ材支持金具,43aは金網変形防止用支持具である。
【0068】
廃液16を供給すると不溶解性固形分の大部分は金網製ろ材41,41aを通過するが、金網製ろ材41,41aの目よりも大きい粒子は金網に捕獲される。これを基点として徐々に粒径の小さい不溶解性固形分もケーキ層を形成し始め、最終的には緻密なケーキ層が形成される。ケーキ層形成後は微細な粒子も精密ろ過濃縮処理することができる。
【0069】
このような金網製ろ材41,41aにおいては、不溶解性固形分はろ材に目詰まることはなく、繰り返し処理による流量低下を起こさない安定したろ過処理が可能である。
【0070】
つぎに図5により本発明の第5の実施の形態を説明する。本実施の形態は第4の実施の形態において金網製ろ材はたて細線44とよこ細線45が平織された金網からなることにある。
【0071】
金網自体の構造が綾織,畳織等の複雑な構造であると廃液中に少量含まれる微細な固形分が金網内部に目詰まりし、流量低下や解枠,逆洗操作によっても処理流量が回復しないことが懸念される。そこで、本実施の形態では図5に示すようにろ材を、平織構造の金網製ろ材としている。
【0072】
本実施の形態によれば、ろ材内部へ目詰まりすることなく、また、不溶解性固形分は平織構造の交差部46を基点にケーキ層を形成することができるため、繰り返し処理による流量低下を起こさない安定したろ過処理が可能である。
【0073】
つぎに図6(a),(b)により本発明の第6の実施の形態を説明する。本実施の形態は第5の実施の形態において、金網製ろ材の各細線44,45間の目開きを放射性廃液中に含まれる固形分の平均粒径の3倍から10倍までの範囲に選択することにある。
【0074】
図6(a)は、金属製ろ材の目開き47を処理対象廃液中の不溶解性固形分の平均粒径の3倍以上10倍以下とした金網製ろ材のたて細線44とよこ細線45の目開き47をdとすると、平均粒径3≦d≦平均粒径×10で示される。
【0075】
図6(b)は、平均粒径が20μmの不溶解性固形分を含んだ廃液を処理対象とした、様々な目開きサイズの金網製ろ材についてのろ過状況をケーキ層形成時間と目開きサイズとの関係で示している。
【0076】
十分なろ液水質を得るまでの時間、すなわち緻密なケーキ層が形成されるまでの時間が、ろ布を使用した従来例と同程度の2〜3分程度なのは、50μmから200 μmの目開きであった。
【0077】
本実施の形態によれば、不溶解性固形分の平均粒径の3倍以上10倍以下のサイズの目開きとした金網製ろ材では、ケーキ層形成までの時間が従来例と同程度とすることができる上、孔径の大きい金網製ろ材を使用しているため、不溶解性固形分はろ材に目詰まることはなく、繰り返し処理による流量低下を起こさない安定したろ過処理を行うことができる。
【0078】
つぎに図7により本発明の第7の実施の形態を説明する。本実施の形態は図7に示すように金網製ろ材41の後面に細孔48を有するパンチングプレートを金網製ろ材41とともにろ材支持具42に設けたことにある。
【0079】
金網製ろ材41では、ケーキ層が形成されるまでの間はろ材41での差圧が小さく、整流が不十分であるためにケーキ層が不安定となり、ケーキ層形成までの時間を長く要することが懸念される。また、ケーキ層形成後のろ過差圧による金網の変形が懸念される。
【0080】
そこで本実施の形態では、図7に示すように金網製ろ材41の後面に開口率10%のパンチングプレート49を設けた金網製ろ材により、精密ろ過濃縮装置を構成する。
【0081】
このように構成された精密ろ過濃縮装置では、パンチングプレート49によって金網製フィルタ41を通過するろ液の整流が十分に行われ安定したケーキ層を形成することができるとともに、パンチングプレート49によって金網製ろ材41が支持されるため、変形等の事象を回避することができる。また、不溶解性固形分は金網製ろ材41に目詰まることはなく、繰り返し処理による流量低下を起こさない安定したろ過処理が可能である。
【0082】
つぎに図8により本発明の第8の実施の形態を説明する。本実施の形態は前記第1から第7までの放射性廃棄物処理用ろ過装置の運転方法に関するもので、前記ろ材上に前記放射性廃液中に含まれる固形分によるケーキ層が形成されるまでの初期運転工程では供給源にろ液をリサイクルし、ケーキ層形成後にろ過濃縮工程へ移行することにある。
【0083】
ケーキ層の形成までの間、ろ液に不溶解性固形分が移行することが懸念されるが、かかる事情に対処する実施の形態として、図8に精密ろ過濃縮装置の運転フローチャートを示す。
【0084】
ろ材上にケーキ層が形成されるまでの初期運転工程では供給源にろ液をリサイクルし、あらかじめ測定されたケーキ層形成までの所定時間の後にろ過濃縮工程へ移行し、ろ液を移送先に移送する。
本実施の形態によれば、ろ液に不溶解性固形分が混入することなく清浄なろ液を得ることができる。
【0085】
つぎに図9により本発明の第9の実施の形態を説明する。本実施の形態はケーキ層を一定厚さに保持する撹拌板をろ過濃縮装置本体内に設け、運転初期工程においては撹拌板を低速で回転させ、ろ過濃縮工程では撹拌板を所定速度で回転させることにある。
【0086】
ケーキ層を撹拌板により一定厚さに保持するろ過濃縮装置においては、ケーキ層形成が撹拌板により阻害されるので、かかる事情に対処する実施例として、図9にケーキ層を撹拌板により一定厚さに保持する精密ろ過濃縮装置の運転フローチャートを示す。
【0087】
ろ材上にケーキ層が形成されるまでの初期運転工程には撹拌板を所定速度の1/20〜1/5の低速で回転させ、ケーキ層の掻き出しを緩やかに行う。
【0088】
ろ材上にケーキ層が形成されるまでの初期運転工程では供給源にろ液をリサイクルし、あらかじめ測定されたケーキ層形成までの所定時間の後にろ過濃縮工程へ移行し、ろ過濃縮工程では撹拌板を所定速度で回転させる。
【0089】
このように構成された精密ろ過濃縮装置では、運転初期工程においてケーキ層が確実に形成され、ろ過濃縮工程ではケーキ層の成長を確実に抑制するとともに、ろ液に不溶解性固形分が混入することなく清浄なろ液を得ることができる。
【0090】
つぎに図10により本発明の第10の実施の形態を説明する。本実施の形態は第9の実施の形態において撹拌板の回転軸にインバータを内蔵したモータを取付け、回転駆動し、回転軸の回転速度を所定の範囲内で任意に変更することにある。
【0091】
運転速度を変更するために、容量の相違した複数個の駆動源の必要性が懸念されるが、かかる事象に対処する実施の形態として、図10にインバータを内蔵したモータにより回転軸を駆動し、回転軸の回転速度を所定の範囲で変更可能な精密ろ過濃縮装置の運転フローチャートを示す。
【0092】
ろ材上にケーキ層が形成されるまでの初期運転工程には撹拌板を所定速度の1/20〜1/5の低速でインバータを内蔵したモータにより回転させ、ケーキ層の掻き出しを緩やかに行う。
【0093】
ろ材上にケーキ層が形成されるまでの初期運転工程では供給源にろ液をリサイクルし、あらかじめ測定されたケーキ層形成までの所定時間の後にろ過濃縮工程へ移行し、ろ過濃縮工程では撹拌板をインバータを内蔵したモータにより徐々に回転数を増加させ、所定速度に回転させる。
【0094】
本実施の形態によれば、インバータ内蔵のモータを駆動源とすることにより、単一の駆動源による運転が可能である。また、運転初期工程においてケーキ層が確実に形成され、ろ過濃縮工程へ移行する際にも急激な速度変化によるケーキ層の破壊を防止し、ろ過濃縮工程ではケーキ層の成長を確実に抑制する。さらに、ろ液に不溶解性固形分が混入することなく清浄なろ液を得ることができる。
【0095】
つぎに図11により本発明の第11の実施の形態を説明する。本実施の形態は廃液収集槽,廃液を処理する精密ろ過濃縮装置および脱塩装置が直列接続された放射性廃棄物処理設備において、前記精密ろ過濃縮装置を前記請求項1乃至7記載の放射性廃棄物処理用ろ過濃縮装置で構成する。
【0096】
図11は、低電導度廃液系の機器ドレン,原子炉ブロー水,沈降分離槽上澄液を収集する廃液収集槽4と、この廃液収集槽4内の廃液をろ過処理する精密ろ過濃縮装置50と、この精密ろ過濃縮装置50によるろ液を脱塩処理する混床式脱塩塔51を備えた放射性廃棄物処理設備を示す系統図である。
【0097】
廃液収集槽4に集められた原子力プラント内の様々な機器のドレン,原子炉水のブロー水,沈降分離槽の上澄水等のいわゆる低電導度廃液は精密ろ過濃縮装置50に移送され、精密ろ過濃縮装置50において不溶解性固形分が精密ろ過される。この際得られたろ液は下流の混床式脱塩装置51により脱塩処理され、清澄な処理液を得ることができる。この処理液は直接またはサンプ槽経由で復水貯蔵槽へ送られ再使用に供される。
【0098】
処理水は原子力発電所で再使用するのが一般的である。精密ろ過濃縮装置50では、逆洗,解枠操作時に発生する二次廃棄物として質量濃度20%以上の濃縮廃棄物が得られるので、二次廃棄物は沈降分離操作を必要とせずに回収することができる。このため、従来例として図20に示した沈降分離槽3の容量削減が可能となる。
【0099】
また、沈降分離槽3から廃液収集槽4に移送された復水ろ過装置1で捕獲される微細固形分を含んだ上澄水をろ過処理した場合にも、精密ろ過濃縮装置50における濃縮廃棄物を沈降分離槽3へ移送する必要はない。
【0100】
したがって、図20に示す従来例における復水ろ過装置1で捕獲される微細固形分についての、沈降分離槽3と精密ろ過装置5間の循環問題を解決することができる。
【0101】
つぎに図12により本発明の第12の実施の形態を説明する。本実施の形態は沈降分離槽,第1のろ過装置,廃液収集槽,第2のろ過装置および脱塩装置が直列接続された放射性廃液処理設備において、第1のろ過装置は前記第1から第7の実施の形態で説明した放射性廃棄物処理用ろ過濃縮装置から選択されることにある。
【0102】
図12は、復水ろ過装置で捕獲される微細固形分を貯蔵している沈降分離槽3と、沈降分離槽の上澄水をろ過する第1のろ過装置としての精密ろ過濃縮装置50と、この装置からのろ液が移送される廃液収集槽4とを具備する放射性廃棄物処理設備の系統図である。廃液収集槽4の下流側には第2のろ過装置52と脱塩装置53が直列接続され、第2のろ過装置52の固形分(二次廃棄物)は沈降分離槽3へ戻す二次廃棄物戻しライン54が設けられている。
【0103】
沈降分離槽3の上澄水は精密ろ過濃縮装置50で不溶解性固形分が精密ろ過される。この際得られたろ液は廃液収集槽4へ集められ、低電導度廃液として第2のろ過装置52と脱塩装置53でろ過脱塩処理される。
【0104】
本実施の形態によれば、第1のろ過装置として設ける精密ろ過濃縮装置50では、逆洗,解枠操作時に発生する二次廃棄物として質量濃度20%以上の濃縮廃棄物が得られるので、二次廃棄物は沈降分離操作を必要とせずに回収することができる。
【0105】
このため、沈降分離槽3内の復水ろ過装置1で捕獲される微細固形分を含んだ上澄水は、精密ろ過濃縮装置50において濃縮廃棄物として効率よく回収できるため、廃液収集槽への流入がなくなる。したがって、復水ろ過装置1で捕獲される微細固形分についての、沈降分離槽3と第2のろ過装置52間の循環問題を解決することができる。
【0106】
つぎに図13(a)〜(c)により本発明の第13の実施の形態を説明する。本実施の形態は第11および第12の実施の形態において放射性廃液を処理する方法に関するもので、前記ろ過濃縮装置の内部で放射性廃棄物を質量濃度80%以下の流動状態とすることにある。
【0107】
図13(a)は、図11または図12における精密ろ過装置50から排出する濃縮廃棄物の質量濃度と、濃縮廃棄物を受け入れ収納するための金属容器(ドラム缶)を下向きに45°傾けた場合の濃縮廃棄物の排出時間の関係を示している。排出時間は、金属容器内濃縮廃棄物の8割が排出された時間としている。これによると質量濃度80%以下の濃縮廃棄物は、10分間程度の短い時間で排出できる。
【0108】
図13(b)は、ろ材の片面をろ過面とした精密ろ過濃縮装置において、ろ過処理停止後の時間と濃縮廃棄物の質量濃度の関係を示している。処理停止後はろ過面に圧力がかからない状態となるので、ケーキ層内に含まれている水分は重力によりケーキ層である濃縮廃棄物から分離される。したがって、処理停止から時間が経過するほど、濃縮廃棄物の質量濃度は増加し、1時間を越えると80%以上となる。
【0109】
これによると、ろ材片面をろ過面とした精密ろ過濃縮装置においては、処理停止から1時間以内に濃縮廃棄物を回収し金属容器に収集することによって、濃縮廃棄物は質量濃度80%以下を保つことができる。
【0110】
図13(c)はケーキ層を撹拌板により一定厚さに保持する精密ろ過濃縮装置において、回転軸を所定速度で回転させるためのトルク値と濃縮廃棄物の質量濃度の関係を示している。
【0111】
トルク値が高くなるに従い質量濃度は減少する関係がある。つまり、あらかじめ質量濃度80%となるトルク値を所定値として設定し、処理運転中にトルク値が所定値となった場合に濃縮廃棄物を外部に排出、金属容器に回収することによって、濃縮廃棄物は質量濃度80%以下に保つことができる。
【0112】
本実施の形態によれば、廃棄物は流動性を有するので、金属容器を傾けるだけで、濃縮廃棄物を容易に取り出すことが容易となり、作業員の負荷を軽減させるとともに、焼却,乾燥,固化等の処理が容易に行うことができる。
【0113】
つぎに図14により本発明の第14の実施の形態を説明する。本実施の形態は第11および第12の実施の形態において、精密ろ過濃縮装置50内の濃縮廃棄物を金属容器55内に収納して撹拌することによって、流動性を増長させ、ポンプにより圧力移送することにある。図14中、符号56は撹拌用モータ,57は撹拌機,58は撹拌装置スイッチ,59は移送ポンプ,60は排出管,61は移送管,62は移送ポンプスイッチ,63は支柱を示す。
【0114】
流動性がある濃縮廃棄物は、金属容器55を傾けても2割程度が金属容器55内に残留することが懸念される。傾きの角度を大きくする,金属容器55を下向きに反転させる等の方法により排出量を増加させることはできるが、金属容器55を取り扱う装置が大規模なものとなることが懸念される。
【0115】
そこで、本実施の形態では、金属容器55に収集された質量濃度80%以下の濃縮廃棄物は、チクソトロピックな性状を備えており、撹拌機57により強制的に撹拌することにより、流動性を増すことができる。流動性が増加した後は移送ポンプ59により移送管61を通して外部へ圧力移送することができる。圧力移送中は撹拌機57で連続または断続して撹拌を継続することにより、高い流動性を保つことができる。撹拌機57,移送ポンプ59はそれぞれの起動・停止スイッチ58,62と信号路で接続されており、遠隔操作が可能である。
【0116】
本実施の形態によれば、濃縮廃棄物移送の遠隔操作が可能となるため、金属容器の運搬,濃縮廃棄物の取り出しが不要となり、作業員の負荷が軽減できるとともに、焼却,乾燥,固化等の処理が容易に行うことができる。
【0117】
つぎに図15により本発明の第15の実施の形態を説明する。本実施の形態は第13の実施の形態において、精密ろ過濃縮装置50内の濃縮廃棄物28中の水分を蒸発させ、粉末状放射性廃棄物64とすることにある。
【0118】
濃縮廃棄物28中には水分が含まれているため、焼却炉65の性能によっては、焼却する際に、濃縮廃棄物に見合った量の可燃性廃棄物との混焼が必要となることがあり、また、可燃性廃棄物量が不足している場合には、焼却できないことがある。
【0119】
そこで、本実施の形態では図15に示すように、ろ過処理を完了した精密ろ過濃縮装置50内部には濃縮された濃縮廃棄物28が存在するが、熱源66により精密ろ過濃縮装置50内部を加熱することにより濃縮廃棄物28中の水分を蒸発させ、濃縮廃棄物28を粉末状とする。
【0120】
熱源66としては、加温空気や加熱蒸気、電気ヒータまたは蒸気ヒータを使用し、加湿空気や加熱蒸気は精密ろ過濃縮装置50内に供給し、ヒータ類は装置50の外部に設置する。いずれの電源によっても濃縮廃棄物の水分を蒸発させる効果がある。粉体状放射性廃棄物64は金属容器55内に排出する。なお、図15中符号67は金属容器55の保管庫,68は金属容器55の反転機,69はフィーダで粉末状廃棄物64を焼却炉65へ供給するためのものである。
【0121】
本実施の形態によれば、精密ろ過濃縮装置50内の濃縮廃棄物28を加熱して粉末状濃縮廃棄物64とする。したがって、金属容器55を傾けるだけで粉末状廃棄物64を取り出すことができる。
【0122】
粉体状廃棄物64が可燃性の場合は他の可燃性廃棄物が不要となり、粉末状廃棄物64が難燃性の場合は最少量の他の可燃性廃棄物との混焼により焼却炉65へフィーダ69により移送して焼却することができる。また、作業員の負荷が軽減できるとともに、焼却,乾燥,固化等の処理を容易に行うことができる。
【0123】
つぎに図16により本発明の第16の実施の形態を説明する。本実施の形態は第13の実施の形態において、精密ろ過濃縮装置50から排出される濃縮廃棄物28を袋詰め装置70により袋71に所定量毎に袋詰めした後、金属容器55内に受け収納することにある。
【0124】
例えば図23に示したように金属容器25内の濃縮廃棄物28や図15に示した金属容器55内の粉末状廃棄物64を取り出すために金属容器25または55を傾けるには、持ち上げるか、傾けるか等を行う専用の取扱い機等の設備が必要である。この設備の設置が困難な場合には作業員がスコップ等により金属容器内から濃縮廃棄物を掻き出す必要があり、作業員に多大な負荷をかけることになる。そこで、本実施の形態では図16に示したように、精密ろ過濃縮装置50から排出される濃縮廃棄物28を、袋詰め装置70により袋71内に所定量毎に袋詰めしてから金属容器55内に受け、収納する。
【0125】
本実施の形態によれば、作業員が容易に袋詰めされた廃棄物を金属容器内から小出しにより取り出すことができるため、金属容器55を傾けるための専用取扱い設備を不要とするとともに、作業員の負荷が軽減でき、しかも、焼却,乾燥,固化等の処理工程への移行を容易に行うことができる。
【0126】
つぎに図17(a)〜(c)により本発明の第17の実施の形態を説明する。本実施の形態は金属容器55にレベル計72,または重量計73あるいはその両者を取付けてなることにある。図17中、符号74は警報器,75は排出弁,76はインタロック回路である。
【0127】
精密ろ過濃縮装置50からの濃縮廃棄物28が金属容器55に排出される際に、濃縮廃棄物が金属容器55から溢れないよう考慮する必要がある。そこで、本実施の形態では図17(a)に示すように、金属容器55の蓋にレベル計72を設置することにより、所定のレベルに達した場合に警報を発することができるようにしている。レベル計72は静電容量式,超音波式のいずれにおいても液位を検知することができる。
【0128】
また図17(b)に示すように、金属容器55を重量計73の上に載置することにより、所定の重量に達した場合に警報を発することができる。図17(a),(b)ともに警報の発生により、金属容器55を交換する作業に移行することができ、濃縮廃棄物の散逸を防止することができる。
【0129】
さらに図17(c)に示すように、図17(a),(b)にて所定のレベル,重量に達した場合に、精密ろ過濃縮装置50からの排出を停止するインターロックを設置するために、レベル計72,重量計73と排出弁75とをインタロック回路76で接続することもできる。排出弁75を閉止することにより、金属容器55への濃縮廃棄物の流入が遮断され、より確実に散逸を防止できる。
【0130】
つぎに図18により本発明の第18の実施の形態を説明する。本実施の形態は第12の実施の形態において精密ろ過濃縮装置50から排出される濃縮廃棄物をコンベア77に受け所定の場所に配置された金属容器55まで運搬できるようにすることにある。
【0131】
処理装置は保守点検時にも処理が可能なよう、複数個設置されるのが一般的である。精密ろ過濃縮装置50が複数設置されている場合、それぞれに応じた金属容器を設けたり、また、一方の金属容器から他方の金属容器へ濃縮廃棄物を移し換えたりするなどの取扱い設備を複数個設置するのは非合理的である。
【0132】
そこで、本実施の形態では図18に示すように複数の精密ろ過濃縮装置50,50に設けた廃棄物排出ライン78をコンベア77に対向して配置し、コンベア77の下流側に金属容器55を配置する。
【0133】
そして、精密ろ過濃縮装置50,50から排出された濃縮廃棄物を、コンベア77に受け、所定の場所に置かれた金属容器55までコンベア77に載せて運搬し、コンベア77から濃縮廃棄物を金属容器55内へ排出する。
【0134】
本実施の形態によれば、複数の精密ろ過濃縮装置50,50に応じた複数の金属容器を設ける必要がなく、1台のコンベア77のみによって濃縮廃棄物の取扱いを行うことができる、合理的な放射性廃棄物処理設備を提供することができる。
【0135】
つぎに図19により本発明の第19の実施の形態を説明する。本実施の形態は第18の実施の形態において、コンベア77で運搬された濃縮廃棄物を乾燥,粉砕した後、金属容器55内に受け入れ収納することにある。
【0136】
濃縮廃棄物をコンベア77で運搬する場合、濃縮廃棄物が乾燥した粉体状では散逸の可能性があり、湿潤していた方が取り扱いが容易である。しかしながら、濃縮廃棄物を焼却する場合には乾燥状態とした方が焼却が容易である。
【0137】
そこで、本実施の形態では図19に示したように精密ろ過濃縮装置50,50から排出された濃縮廃棄物を、湿潤状態のままコンベア77に受け、所定の場所に載置された金属容器55の近傍までコンベア77により運搬し、コンベア77から乾燥粉砕装置79へ移送される。
【0138】
乾燥粉砕装置79では、湿潤状態の濃縮廃棄物を乾燥した上で、フロック状に固まった濃縮廃棄物を粉砕する。乾燥,粉砕された粉体状濃縮廃棄物は金属容器55へ排出し、収納する。
【0139】
本実施の形態によれば、コンベア77上での濃縮廃棄物の散逸が防止されるとともに、金属容器55を傾けるだけで粉体状濃縮廃棄物を取り出すことができる。また、粉体状濃縮廃棄物が可燃性の場合は他の可燃性廃棄物が不要となり、粉体状の廃棄物が難燃性の場合は最少量の他の可燃性廃棄物との混焼により焼却することができる。さらに、作業員の負荷が軽減できるとともに、焼却,乾燥,固化等の処理を容易に行うことができる。
【0140】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、バッチ処理を行う精密ろ過濃縮装置においては目詰りの発生を防止して解枠操作を行う必要がなく、連続処理を行う精密ろ過濃縮装置においては逆洗操作によっても処理容量が回復しないといった事象を回避することができ、安定した処理容量を確保することができる。
【0146】
また、初期工程においてケーキ層が確実に形成され、ろ過濃縮工程ではケーキ層の成長を確実に抑制するとともに、ろ液に不溶解性固形分が混入することなく清浄なろ液を得ることができる。
【0147】
請求項記載の発明によれば、インバータ内蔵のモータを駆動源とすることにより、単一の駆動源による運転が可能である。また、初期工程においてケーキ層が確実に形成され、精密ろ過濃縮工程へ移行する際にも急激な速度変化によるケーキ層の破壊を防止する。さらに精密ろ過濃縮工程ではケーキ層の成長を確実に抑制するとともに、ろ液に不溶解性固形分が混入することなく清浄なろ液を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る放射性廃棄物処理用ろ過濃縮装置の第1の実施の形態の要部を示す縦断面図、(b)は(a)の他の例を示す縦断面図、(c)は(a)または(b)におけるセラミックスろ材と従来のろ布とのろ過回復率を比較して示す対比線図。
【図2】(a)は本発明の第2の実施の形態の中空セラミックス製ろ材を示す縦断面図、(b)は(a)におけるろ材と従来のろ布とのろ過流量を比較して示す対比曲線図。
【図3】(a)は本発明の第3の実施の形態における中空セラミックス製ろ材の直径と肉厚との関係を示す平面図、(b)は他の中空セラミックス製ろ材のろ過処理後の状態を示す横断面図。
【図4】(a)は本発明の第4の実施の形態における金網製ろ材を示す縦断面図、(b)は(a)における他の例を示す縦断面図。
【図5】本発明の第5の実施の形態における金網製ろ材を説明するための要部を拡大して示す平面図。
【図6】(a)は本発明の第6の実施の形態における金網製ろ材を説明するための平面図、(b)は(a)と従来例におけるケーキ層形成時間と目開きサイズとの関係を示す特性図。
【図7】本発明の第7の実施の形態における金網製ろ材をパンチングプレートとともにろ材支持具に取付けた状態を示す縦断面図。
【図8】本発明の第8の実施の形態におけるろ過濃縮装置の運転方法を説明するための流れ線図。
【図9】(a)は本発明の第9の実施の形態におけるろ過濃縮装置の運転方法の処理工程図、(b)は(a)の運転方法における撹拌板回転工程図。
【図10】(a)は本発明の第10の実施の形態におけるろ過濃縮装置の運転方法の処理工程図、(b)は(a)の運転方法における撹拌板回転工程図。
【図11】本発明の第11の実施の形態を示す系統図。
【図12】本発明の第12の実施の形態を示す系統図。
【図13】(a)は本発明の第13の実施の形態を説明するための濃縮廃棄物の質量濃度と排出時間の関係を示す曲線図、(b)は同じく停止時間と質量濃度の関係を示す曲線図、(c)は同じく設定トルク値と質量濃度の関係を示す曲線図。
【図14】本発明の第14の実施の形態を概略的に示す構成図。
【図15】本発明の第15の実施の形態を概略的に示す構成図。
【図16】本発明の第16の実施の形態を概略的に示す構成図。
【図17】(a)は本発明の第17の実施の形態を一部縦断面で示すブロック図、(b)は(a)の他の例を示すブロック図、(c)は(a)のさらに他の例を示すブロック図。
【図18】本発明の第18の実施の形態を示す構成図。
【図19】本発明の第19の実施の形態を示す構成図。
【図20】従来の放射性廃棄物処理設備を示す系統図。
【図21】(a)は図20における復水ろ過装置を概略的に示す縦断面図、(b)は(a)における中空糸膜モジュールを示す縦断面図、(c)は(b)における中空糸膜を示す斜視図。
【図22】精密ろ過濃縮装置の他の例としてのフィルタプレスを示す縦断面図。
【図23】従来の洗濯廃液を処理するための精密ろ過濃縮装置とその周辺機器類をブロックで示す系統図。
【図24】図23における精密ろ過濃縮装置の他の例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1…復水ろ過装置、2…復水脱塩装置、3…沈降分離槽、4…廃液収集槽、5…精密ろ過装置、6…イオン交換樹脂脱塩装置、7…機器ドレン、8…中空糸膜ろ過装置、9…本体胴、10…中空糸膜モジュール、11…上蓋、12…ろ液出口、13…廃液入口、14…逆洗水入口、15…中空糸膜、16…廃液、17…ろ液、18…流路、19…フィルタプレス、20…ろ布、21…ろ布支持具、22…ケーキ層、23…収集タンク、24…洗濯廃液、25…粉末活性炭、26…ポンプ、27…サンプタンク、28…濃縮廃棄物、29…金属容器、30…精密ろ過装置、31…本体、32…ろ過板、33…撹拌板、34…回転軸、35…モータ、36,36a…本発明のろ過濃縮装置、37,37a…セラミックス製ろ材、38,38a…支持具、39…ろ液流路、40…中空セラミックス製ろ材、41,41a…金網製ろ材、42,42a…ろ材支持具、43,43a…金網変形防止用支持具、44…たて細線、45…よこ細線、46…交差部、47…目開き、48…細孔、49…パンチングプレート、50…精密ろ過濃縮装置、51…混床式脱塩装置、52…第2のろ過装置、53…脱塩装置、54…二次廃棄物戻しライン、55…金属容器、56…撹拌用モータ、57…撹拌機、58…撹拌装置スイッチ、59…移送ポンプ、60…排出管、61…移送管、62…移送ポンプスイッチ、63…支柱、64…粉末状放射性廃棄物、65…焼却炉、66…熱源、67…保管庫、68…反転機、69…フィーダ、70…袋詰め装置、71…袋、72…レベル計、73…重量計、74…警報器、75…排出弁、76…インタロック回路、77…コンベア、78…廃棄物排出ライン、79…乾燥粉砕装置。

Claims (2)

  1. 1μm以下の細孔径を有する多孔質セラミックス材からなるろ材によって不溶解性固形分を含む放射性廃液を前記放射性廃液の供給源にろ液をリサイクルしながらろ過し、前記ろ材の近傍に設けられた攪拌板を所定速度よりも低速で回転させて前記ろ材面に前記放射性廃液中の不溶解性固形分による一定厚さのケーキ層を形成する初期工程と、前記攪拌板を前記所定速度で回転させ前記ケーキ層によって前記放射性廃液中の小粒径の不溶解性固形分をろ過する精密ろ過濃縮工程とを備え、前記放射性廃液をろ液と質量濃度20%以上の濃縮廃棄物とに固液分離することを特徴とする放射性廃液のろ過濃縮方法。
  2. 前記攪拌板の回転軸にインバータを内蔵したモータを取付けて、前記初期工程時には前記所定速度よりも低速で前記回転軸を回転駆動し、前記精密ろ過濃縮工程では前記回転軸の回転速度を変更した後、前記所定速度で回転することを特徴とする請求項1記載の放射性廃液のろ過濃縮方法。
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