JP5946756B2 - バルブ及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、流体が通過可能な弁孔の開口縁に圧縮コイルバネにて弁体を押しつけて閉弁し、流体の圧力が所定の基準値より大きくなったときに開弁するバルブ及びその製造方法に関する。
従来、この種のバルブとして、弁孔を一端に有した筒形ボディに弁体と圧縮コイルバネを収容し、その筒形ボディの他端側の開口縁にバネ受け部材を嵌合固定したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−295698号公報(段落[0008]〜[0010]、図1)
しかしながら、上述した従来のバルブでは、例えば、バルブボディの寸法誤差等によって、閉弁状態での圧縮コイルバネの付勢力が目標値から外れると、流体の圧力が所定の基準値から外れたところで開弁するNG品が生じてしまう。このため、従来のバルブは、生産性が低いという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、生産性を高めることが可能なバルブ及びその製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るバルブ(10)は、流体が通過可能な弁孔(20)の開口縁(21)に圧縮コイルバネ(26)にて弁体(22)を押しつけて閉弁し、流体の圧力が所定の基準値より大きくなったときに開弁するバルブ(10)において、圧縮コイルバネ(26)を収容するバネ収容スリーブ(30)と、バネ収容スリーブ(30)の一端部で内側に張り出して、バネ収容スリーブ(30)の弁体(30)と反対側の開口縁を形成する環状壁と、環状壁から内側に突出し、バネ収容スリーブ(30)の軸方向に折り曲げ可能な複数の突片(32)と、複数の突片(32)と圧縮コイルバネ(26)とに挟まれてバネ収容スリーブ(30)の軸方向に直動可能なバネ受け部材(33)とを備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のバルブ(10)において、流体機器(90)のバルブ装着孔(91)に装着されかつバルブ装着孔(91)に連通する弁孔(20)が貫通形成されたバルブボディ(11)を備え、バネ収容スリーブ(30)を、バルブボディ(11)の基端面(11B)に固定したところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のバルブ(10)において、バルブボディ(11)が、バネ収容スリーブ(30)よりも外形が大きい円柱状をなすと共に、基端面(11B)に平坦な外周部(17)を有して、バルブ装着孔(91)に圧入可能に構成されたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のうち何れか1の請求項に記載のバルブ(10)において、バネ収容スリーブ(30)の側壁に覗き窓(31)が形成されると共に、弁体(22)と圧縮コイルバネ(26)とに挟まれてバネ収容スリーブ(30)の軸方向に直動可能な弁体受け部材(23)が設けられ、弁体受け部材(23)のうち圧縮コイルバネ(26)と当接するバネ当接面(25)が、閉弁状態で、覗き窓(31)よりも圧縮コイルバネ(26)側に配置されているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載のバルブ(10)において、バネ受け部材(33)の中心部が段付き状に突出して、圧縮コイルバネ(26)の内側に挿通されているところに特徴を有する。
請求項6の発明に係るバルブ(10)の製造方法は、流体が通過可能な弁孔(20)の開口縁(21)に圧縮コイルバネ(26)にて弁体(22)を押しつけて閉弁し、流体の圧力が所定の基準値より大きくなったときに開弁するバルブ(10)の製造方法であって、圧縮コイルバネ(26)を収容するバネ収容スリーブ(30)と、バネ収容スリーブ(30)の前記弁体(22)と反対側の開口縁から内側に張り出して、バネ収容スリーブ(30)の軸方向に折り曲げ可能な複数の突片(32)と、複数の突片(32)と圧縮コイルバネ(26)とに挟まれてバネ収容スリーブ(30)の軸方向に直動可能なバネ受け部材(33)と、流体機器(90)のバルブ装着孔(91)に装着されかつバルブ装着孔(91)に連通する弁孔(20)が貫通形成されたバルブボディ(11)と、を備え、バネ収容スリーブ(30)が、バルブボディ(11)の基端面(11B)に固定されたバルブ(10)の製造方法において、バネ収容スリーブ(30)を、板金(70)のプレス成形により形成すると共に、一端有底の筒状に成形された板金(70)の底部(71)を、円の外周部を周方向の複数箇所で径方向に帯状に切り取った形状に打ち抜いて複数の突片(32)を形成するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のバルブ(10)の製造方法において、バルブボディ(11)を円柱状とすると共に、その外径をバネ収容スリーブ(30)の外径よりも大きくし、バルブボディ(11)の基端面(11B)の外周部(17)を平坦にするところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項6又は7に記載のバルブ(10)の製造方法において、バネ収容スリーブ(30)の側壁に覗き窓(31)を形成すると共に、弁体(22)と圧縮コイルバネ(26)とに挟まれてバネ収容スリーブ(30)の軸方向に直動可能な弁体受け部材(23)を設け、弁体受け部材(23)のうち圧縮コイルバネ(26)と当接するバネ当接面(25)を、閉弁状態で、覗き窓(31)よりも圧縮コイルバネ(26)側に配置するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項6乃至8のうち何れか1の請求項に記載のバルブ(10)の製造方法において、バネ受け部材(33)を板金製とすると共に、その中心部を段付き状に突出させて圧縮コイルバネ(26)の内側に挿通させるところに特徴を有する。
[請求項1,2,6の発明]
請求項1,2,6の発明では、バネ収容スリーブ(30)の寸法誤差によって閉弁状態での圧縮コイルバネ(26)の付勢力が目標値より小さくなった場合であっても、複数の突片(32)をバネ収容スリーブ(30)の軸方向で弁体(22)側に折り曲げることで、圧縮コイルバネ(26)の付勢力を大きくすることができる。これにより、圧縮コイルバネ(26)の付勢力を目標値に合わせることができ、バルブ(10)のNG品を少なくして、生産性を高めることができる。
ここで、バルブ(10)は、請求項2の発明のように、流体機器(90)に装着されかつ弁孔(20)が貫通形成されたバルブボディ(11)を備え、バネ収容スリーブ(30)を、バルブボディ(11)の基端面(11B)に固定した構成としてもよいし、バネ収容スリーブがバルブボディに一体に形成された構成であってもよい。なお、請求項2の発明において、バネ収容スリーブ(30)を板金のプレス成形品とすれば、バネ収容スリーブ(30)の小型化が可能となり、ひいては、バルブ(10)の小型化が図られる。また、バルブボディ(11)を金属の切削加工品とすれば、弁孔(20)の寸法精度を上げてシール性の向上を図ることができる。
さらに、請求項の発明のように、複数の突片(32)、一端有底の筒状に成形された板金(70)の底部(71)を、円の外周部を周方向の複数箇所で径方向に帯状に切り取った形状に打ち抜いて形成する構成とすれば、板金(70)の底部(71)を打ち抜くパンチの耐久性の向上が図られる。
[請求項3,7の発明]
請求項3,7の発明では、バルブボディ(11)をバルブ装着孔(91)に圧入可能としたので、バルブボディ(11)がバルブ装着孔(91)と螺合結合する場合と比べて、バルブボディ(11)の小型化が図られる。これにより、バルブ(10)全体の小型化が図られる。
[請求項4,8の発明]
請求項4,8の発明によれば、弁体(22)が任意の位置に配置されても、弁体受け部材(23)のバネ当接面(25)が覗き窓(31)よりも圧縮コイルバネ(26)側に配置されるので、覗き窓(31)に圧縮コイルバネ(26)が引っ掛かることが防がれる。
[請求項5,9の発明]
請求項5,9の発明によれば、板金をプレス成形することで、圧縮コイルバネ(26)を位置決めするための段付き状の突部を備えたバネ受け部材(23)を製造することができる。
本発明の第1実施形態に係るバルブの側断面図 付勢力調整前のバルブの側断面図 バルブの側面図 バルブの平面図、 付勢力調整前の突片周辺の側断面図 付勢力調整後の突片周辺の側断面図 突片が形成される前の板金の斜視図 参考実施形態に係るバルブの突片周辺の側断面図 付勢力調整途中の突片周辺の側断面図 付勢力調整後の突片周辺の側断面図 (A)変形例に係る突片の平面図、(B)突片を形成する前の板金の平面図
[第1実施形態]
以下、本発明を差圧調整弁に適用した第1実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態のバルブ10は、流体機器90の図示しない流路の途中に設けられたバルブ装着孔91にバルブボディ11を装着して使用され、バルブ装着孔91内の圧力が所定の基準値より大きくなったときに開弁する。なお、流体機器90の例としては、エアコン等の冷媒回路やボイラ回路、エンジン潤滑系の油圧調整機器などが挙げられる。
図2に示すように、バルブ10は、バルブ装着孔91に装着される円柱状のバルブボディ11の基端面11Bにバネ収容スリーブ30が固定された構造になっていて、バルブボディ11の中心部には、バルブ装着孔91に連通する弁孔20が貫通形成されている。
具体的には、バネ収容スリーブ30の先端部には、側方に張り出したフランジ部30Fが備えられ、バルブボディ11の外径は、フランジ部30Fの外径よりも大きくなっている。そして、フランジ部30Fをバルブボディ11の基端面11Bに突き当てた状態で、フランジ部30Fのすぐ外側で基端面11Bから起立した基端側環状突部15をカシメることで、バネ収容スリーブ30がバルブボディ11に固定されている。
また、バルブボディ11の基端面11Bの外周部は、平坦になっていて、この平坦部17を、例えば、圧入治具で押圧することで、バルブボディ11(バルブ10)は、バルブ装着孔91に圧入固定される。なお、本実施形態では、バルブボディ11は、金属の切削加工品であって、バネ収容スリーブ30は、板金のプレス成形品になっている。
バルブボディ11の先端面11Aには、弁孔20を覆う金属製のメッシュ12が固定されている。具体的には、メッシュ12は、平面視円形をなし、中心部がドーム状に膨出している。そして、メッシュ12の外縁部をバルブボディ11の先端面11Aとメッシュ固定リング13とで挟んだ状態で、メッシュ固定リング13をバルブボディ11に固定することで、メッシュ12がバルブボディ11に組み付けられている。なお、メッシュ固定リング13は、バルブボディ11の先端面11Aの外周部から起立した先端側環状突部14をカシメることで、バルブボディ11に固定されている。
図2に示すように、弁孔20は、バルブボディ11の先端から軸方向の中間位置に亘って縮径され、その中間位置より基端側の部分は、同径となっている。そして、弁孔20の基端側の開口縁21にボール状の弁体22が外側(基端側)から接離することで、弁孔20が開閉するようになっている。
弁体22は、上述したバネ収容スリーブ30に収容された圧縮コイルバネ26の付勢力を受けて弁孔20の開口縁21に押しつけられる。具体的には、弁体22と圧縮コイルバネ30との間には、弁体受け部材23が設けられ、弁体22は、弁体受け部材23を介して圧縮コイルバネ26の付勢力を受ける。なお、本実施形態では、弁体22は、ステンレス製であって、弁体受け部材23は、金属の鍛造品になっている。
弁体受け部材23は、全体が円柱の先端部が段付き状に拡径された形状をなし、その先端面には、円錐状に陥没して弁体22と当接する弁体受け面24が形成されている。また、弁体受け部材23の拡径部分における基端側を向いた面は、圧縮コイルバネ26と当接するバネ当接面25になっていて、弁体受け部材23のうちバネ当接面25より基端側の部分が圧縮コイルバネ23の内側に挿通されている。なお、弁体受け部材23の基端部は、テーパー状に縮径されている。
図3に示すように、バルブ10では、バネ収容スリーブ30の先端部の側壁に複数の覗き窓31が形成され、覗き窓31を通して弁体22の位置が確認できるようになっている。具体的には、閉弁状態では、弁体22と弁体受け部23の先端部とが覗き窓31から視認され、弁体22がバネ収容スリーブ30の基端側に移動して開弁すると、弁体22と弁体受け部材23との境界線L1が覗き窓31の基端側へと移動する。ここで、閉弁状態のとき、弁体受け部材23のバネ当接面25は、覗き窓31よりも基端側に配置されている(図1及び図2参照)。従って、弁体22が任意の位置に配置されても、圧縮コイルバネ30が覗き窓31よりも基端側に配置され、覗き窓31に圧縮コイルバネ30が引っ掛かることが防がれる。
図2及び図4に示すように、バネ収容スリーブ30には、基端側の開口縁から内側に突出張り出した複数(例えば、3つ)の突片32が設けられている。複数の突片32は、バネ収容スリーブ30の周方向で等間隔に配置され、各突片32の先端は、バネ収容スリーブ30の中心から等距離の位置に配置されている(図4参照)。
また、複数の突片32と圧縮コイルバネ26との間には、両者に挟まれたバネ受け部材33が、バネ収容スリーブ30の軸方向に直動可能に備えられている。バネ受け部材33は、板金をプレス成形してなり、中央部に、バネ収容スリーブ30の先端側に向かって段付き状に突出して圧縮コイルバネ26の内側に挿通された位置決め突部34を備えている。また、位置決め突部34の中心部には、貫通孔33Aが形成されている。
ここで、本実施形態のバルブ10では、複数の突片32がバネ収容スリーブ30の軸方向に折り曲げ可能になっていて、それら複数の突片32を折り曲げることで閉弁状態における圧縮コイルバネ26の付勢力を調整可能に構成されている。そして、バルブ10は、圧縮コイルバネ26の付勢力が、予め設定された目標値となるように調整された状態で使用される(図1参照)。なお、図2及び図5には、突片32を折り曲げる前の状態が示されていて、突片32は、バネ収容スリーブ30の軸方向と直交している。また、図1及び図6には、突片32を折り曲げた後の状態が示されている。
次に、バルブ10の製造方法について説明する。バルブ10を製造するには、まず、バルブボディ11とバネ収容スリーブ30を製造しておく。上述のように、バルブボディ11は、金属の切削加工により製造され、バネ収容スリーブ30は、板金70(図7参照)のプレス成形により製造される。
ここで、複数の突片32は、以下のようにして製造される。即ち、板金70を一端有底の筒状に成形し、その板金70の底部71を、パンチ72にて、円の外周部を周方向の複数箇所で径方向に帯状に切り取った、所謂、花びら形状(図7の一点鎖線で示す形状)に打ち抜く。すると、円形の孔の開口縁部から内側に張り出した複数の突片32(図4参照)が形成される。このように、本実施形態では、板金70を打ち抜く形状を、上記の如き花びら形状としたので、パンチ72の耐久性の向上が図られる。
バルブボディ11とバネ収容スリーブ30が製造されると、バネ収容スリーブ30をバルブボディ11に固定すると共に、メッシュ12をバルブボディ11に組み付ける。
次いで、バネ収容スリーブ30の複数の突片32を折り曲げて、閉弁状態における圧縮コイルバネ26の付勢力を調整する。具体的には、図2及び図4に示すように、バネ収容スリーブ30の基端側で、先端が円錐状をなす付勢力調整治具80の中心をバネ収容スリーブ30の軸心線上に配置し、付勢力調整治具80をバネ収容スリーブ30に近づけて複数の突片32に押しつけることにより、圧縮コイルバネ30の付勢力が目標値となるまで、複数の突片32が折り曲げられる(図5参照)。本実施形態では、付勢力調整治具80の先端を円錐状にしたので、複数の突片32を均等に折り曲げることができ、圧縮コイルバネ26の付勢力の周方向でのばらつきが抑えられる。
以上により、閉弁状態における圧縮コイルバネ30の付勢力が目標値となったバルブ10が得られる。なお、本実施形態では、圧縮コイルバネ30の付勢力の目標値は、一定範囲の大きさに設定されていて、バネ収容スリーブ30の長さは、圧縮コイルバネ26の付勢力が目標範囲の下限値付近となるように設計されている。そして、圧縮コイルバネ10の付勢力が下限値を下回ったバルブ10についてのみ、突片32を折り曲げて付勢力の調整を行う。
本実施形態に係るバルブ10及びその製造方法に関する説明は以上である。次に、バルブ10及びその製造方法の作用効果について説明する。
本実施形態のバルブ10は、バルブ装着孔91にバルブボディ11を圧入固定して使用される。そして、通常は、弁体22が圧縮コイルバネ26によって弁孔20の開口縁21に押しつけられて閉弁し、バルブ装着孔91の流体の圧力が、所定の基準値より大きくなったときに、弁体22が圧縮コイルバネ26の付勢力に抗してバネ収容スリーブ30の基端側に移動し、開弁する。
ここで、バルブボディ11やバネ収容スリーブ30の寸法誤差等によって、閉弁状態における圧縮コイルバネ26の付勢力が目標値から外れると、流体の圧力が所定の基準値から外れたところで開弁してしまうNG品が生じることがある。
しかしながら、本実施形態のバルブ10では、閉弁状態における圧縮コイルバネ26の付勢力が目標値より小さくなった場合であっても、複数の突片32をバネ収容スリーブ30の軸方向で弁体22側(即ち、先端側)に折り曲げることで、圧縮コイルバネ26の付勢力を大きくすることができる。これにより、圧縮コイルバネ26の付勢力を目標値に合わせることができ、バルブ10のNG品を少なくして、生産性を高めることができる。
また、本実施形態では、バネ収容スリーブ30を板金のプレス成形品として、バルブボディ11の基端面11Bに固定した構成としたので、バネ収容スリーブ30の小型化が可能となり、ひいては、バルブ10の小型化が図られる。また、バルブボディ11を金属の切削加工品としたので、弁孔20の寸法精度を上げてシール性の向上を図ることができる。
しかも、バルブボディ11をバルブ装着孔91に圧入可能としたので、バルブボディ11がバルブ装着孔91と螺合結合する場合と比べて、バルブボディ11の小型化が図られ、バルブ10全体の小型化が図られる。
参考実施形態
以下、本発明の技術的範囲には属しないが、本発明と同様の効果を奏することが可能な参考実施形態を図8〜図10に基づいて説明する。本実施形態のバルブ10Vは、第1実施形態のバルブ10を変形させたものであり、「バネ受け部材」と「突片」の構成が主として異なっている。
図8に示すように、バルブ10Vのバネ受け部材33Vは、基端側が縮径された円錐台形状をなし、先端面の中心部が段付き状に突出して位置決め突部34Vを形成している。
また、バルブ10Vにおける複数の突片32Vは、圧縮コイルバネ26の付勢力が調整される前の状態では、突片32Vの先端部がバネ収容スリーブ30の基端側を向くように傾斜し、その傾斜角が、バネ受け部材33Vの中心軸に対する側面の傾斜角と同じになっている。そして、突片32Vにおけるバネ収容スリーブ30の先端側を向いた面とバネ受け部材33Vの側面とが面当接している。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、複数の突片32Vを折り曲げて圧縮コイルバネ30の付勢力を調整する。突片32Vを折り曲げていくと、突片32Vはバネ収容スリーブ30の軸方向と直交し(図9参照)、突片32Vを更に折り曲げると、突片32Vの先端部がバネ収容スリーブ30の先端側を向く(図10参照)。その結果、バネ収容スリーブ30の軸方向におけるバネ受け部材33Vの変位量は、上記第1実施形態のバネ受け部材30の変位量よりも大きくなる。
このように、本実施形態では、圧縮コイルバネ26の付勢力を調整する前の状態で、突片32Vをバネ収容スリーブ30の基端側に傾斜させたので、上記第1実施形態のバルブ10と比較して、突片32Vの折り曲げによるバネ受け部材33Vの変位量を大きくすることができる。従って、閉弁状態における圧縮コイルバネ26の付勢力が目標値を大きく下回った場合であっても、圧縮コイルバネ26の付勢力を目標値に合わせることが可能となり、これにより、バルブ10VのNG品を減らして、生産性を高めることができる。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、本発明を差圧調整弁に適用した例を示したが、チェックバルブ、リリーフバルブ、安全弁等に適用してもよい。
(2)上記実施形態では、付勢力調整治具80の先端形状が円錐状であったが、他のテーパー形状(例えば、円錘台形状や三角錘状等)であってもよいし、球状や半球状であってもよい。また、板金71の底部71に形成される花びら形状の孔の外径より小さな円筒であってもよい。
(3)上記実施形態では、弁体22とは別に弁体受け部材23を備えた構成であったが、弁体22と弁体受け部材23を一体にした形状の弁体を備えて、弁体受け部材を備えない構成としてもよい。
(4)上記第1実施形態では、バネ受け部材33に貫通孔33Aが備えられていたが、貫通孔33Aを備えない構成としてもよい。このような構成としても、開弁時に弁孔20からバルブ10内に導入された流体は、覗き窓31からバルブ10の外部に排出される。
(5)図11(A)及び図11(B)に示すように、一端有底の筒状に成形された板金70の底部71に、センター孔35を貫通形成すると共に、そのセンター孔35から放射状にスリット36を設けて、突片32Wを形成してもよい。
10,10V バルブ
11 バルブボディ
20 弁孔
21 開口縁
22 弁体
23 弁体受け部材
25 バネ当接面
26 圧縮コイルバネ
30 バネ収容スリーブ
31 覗き窓
32,32V,32W 突片
33,33V バネ受け部材
80 付勢力調整治具
90 流体機器
91 バルブ装着孔

Claims (9)

  1. 流体が通過可能な弁孔(20)の開口縁(21)に圧縮コイルバネ(26)にて弁体(22)を押しつけて閉弁し、前記流体の圧力が所定の基準値より大きくなったときに開弁するバルブ(10)において、
    前記圧縮コイルバネ(26)を収容するバネ収容スリーブ(30)と、
    前記バネ収容スリーブ(30)の一端部で内側に張り出して、前記バネ収容スリーブ(30)の前記弁体(30)と反対側の開口縁を形成する環状壁と、
    前記環状壁から内側に突出し、前記バネ収容スリーブ(30)の軸方向に折り曲げ可能な複数の突片(32)と、
    前記複数の突片(32)と前記圧縮コイルバネ(26)とに挟まれて前記バネ収容スリーブ(30)の軸方向に直動可能なバネ受け部材(33)とを備えたことを特徴とするバルブ(10)。
  2. 流体機器(90)のバルブ装着孔(91)に装着されかつ前記バルブ装着孔(91)に連通する前記弁孔(20)が貫通形成されたバルブボディ(11)を備え、
    前記バネ収容スリーブ(30)を、前記バルブボディ(11)の基端面(11B)に固定したことを特徴とする請求項1に記載のバルブ(10)。
  3. 前記バルブボディ(11)は、前記バネ収容スリーブ(30)よりも外形が大きい円柱状をなすと共に、基端面(11B)に平坦な外周部(17)を有して、前記バルブ装着孔(91)に圧入可能に構成されたことを特徴とする請求項2に記載のバルブ(10)。
  4. 前記バネ収容スリーブ(30)の側壁に覗き窓(31)が形成されると共に、前記弁体(22)と前記圧縮コイルバネ(26)とに挟まれて前記バネ収容スリーブ(30)の軸方向に直動可能な弁体受け部材(23)が設けられ、
    前記弁体受け部材(23)のうち前記圧縮コイルバネ(26)と当接するバネ当接面(25)が、閉弁状態で、前記覗き窓(31)よりも前記圧縮コイルバネ(26)側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1の請求項に記載のバルブ(10)。
  5. 前記バネ受け部材(33)の中心部が段付き状に突出して、前記圧縮コイルバネ(26)の内側に挿通されていることを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載のバルブ(10)。
  6. 流体が通過可能な弁孔(20)の開口縁(21)に圧縮コイルバネ(26)にて弁体(22)を押しつけて閉弁し、前記流体の圧力が所定の基準値より大きくなったときに開弁するバルブ(10)の製造方法であって、
    前記圧縮コイルバネ(26)を収容するバネ収容スリーブ(30)と、
    前記バネ収容スリーブ(30)の前記弁体(22)と反対側の開口縁から内側に張り出して、前記バネ収容スリーブ(30)の軸方向に折り曲げ可能な複数の突片(32)と、
    前記複数の突片(32)と前記圧縮コイルバネ(26)とに挟まれて前記バネ収容スリーブ(30)の軸方向に直動可能なバネ受け部材(33)と、
    流体機器(90)のバルブ装着孔(91)に装着されかつ前記バルブ装着孔(91)に連通する前記弁孔(20)が貫通形成されたバルブボディ(11)と、を備え、
    前記バネ収容スリーブ(30)が、前記バルブボディ(11)の基端面(11B)に固定されたバルブ(10)の製造方法において、
    前記バネ収容スリーブ(30)を、板金(70)のプレス成形により形成すると共に、
    一端有底の筒状に成形された前記板金(70)の底部(71)を、円の外周部を周方向の複数箇所で径方向に帯状に切り取った形状に打ち抜いて前記複数の突片(32)を形成することを特徴とする記載のバルブ(10)の製造方法。
  7. 前記バルブボディ(11)を円柱状とすると共に、その外径を前記バネ収容スリーブ(30)の外径よりも大きくし、
    前記バルブボディ(11)の基端面(11B)の外周部(17)を平坦にすることを特徴とする請求項6に記載のバルブ(10)の製造方法。
  8. 前記バネ収容スリーブ(30)の側壁に覗き窓(31)を形成すると共に、前記弁体(22)と前記圧縮コイルバネ(26)とに挟まれて前記バネ収容スリーブ(30)の軸方向に直動可能な弁体受け部材(23)を設け、
    前記弁体受け部材(23)のうち前記圧縮コイルバネ(26)と当接するバネ当接面(25)を、閉弁状態で、前記覗き窓(31)よりも前記圧縮コイルバネ(26)側に配置することを特徴とする請求項6又は7に記載のバルブ(10)の製造方法。
  9. 前記バネ受け部材(33)を板金製とすると共に、その中心部を段付き状に突出させて前記圧縮コイルバネ(26)の内側に挿通させることを特徴とする請求項6乃至8のうち何れか1の請求項に記載のバルブ(10)の製造方法。
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