JP5942335B2 - 電力供給制御装置、画像処理装置、電力供給制御プログラム - Google Patents

電力供給制御装置、画像処理装置、電力供給制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電力供給制御装置、画像処理装置、電力供給制御プログラムに関する。
特許文献1には、必要最小限の電力とすることを目的として、省エネルギーモード時に駆動が必要な人体検知センサを時分割駆動にして、人体を検出したら時分割の周期を短くするなどして、時分割駆動による人体検知センサの平均電力を省エネすることが記載されている。
また、特許文献2には、人体検知センサによって、人が機器の正面に接近したことを検知して、操作コントローラのみを省電力モードから通常モードに復帰させ、さらに人が機器の正面にいる状態が一定時間以上継続したときに、液晶表示部を点灯し、さらにエンジンコントローラも通常状態に復帰させることが記載されている。
特開2002−071833号公報 特開平09−166943号公報
本発明は、電力非供給状態から電力供給状態への遷移を、使用者の操作に対して遅滞なく行うことができる電力供給制御装置、画像処理装置、電力供給制御プログラムを得ることが目的である。
請求項1に記載の発明は、被動作部及び判別制御部の電力供給源である第1の電源部又は判別制御部の電力供給源である第2の電源部から選択的に電力を供給する電力供給手段と、少なくとも被動作部及び前記判別制御部が第1の電源部から電力供給を受けていない期間中に、第2の電源部から電力の供給を受けて動作する前記判別制御部に接続され、前記被動作部を使用する使用者を含む移動体が、予め設定された領域内に存在しているか否かを検出する移動体検出手段と、前記移動体検出手段が移動体を検出した場合に、判別制御部への電力供給元を、第2の電源部から第1の電源部に切り替える切替手段と、前記被動作部を対象として、電力を受ける電力供給状態、及び電力を受けない電力非供給状態の間で状態を遷移させる状態遷移制御手段と、前記切替手段による前記第1の電源部への切り替え後において、予め定められた期間中の前記移動体検出手段による前記移動体の状況に基づいて、前記状態遷移制御手段を制御して、前記被動作部を電力供給状態へ遷移させるように指示する指示手段と、を有している。
請求項2に記載の発明は、被動作部及び判別制御部の電力供給源である第1の電源部又は判別制御部の電力供給源である第2の電源部から選択的に電力を供給する電力供給手段と、少なくとも被動作部及び前記判別制御部が第1の電源部から電力供給を受けていない期間中に、第2の電源部から電力の供給を受けて動作する前記判別制御部に接続され、前記被動作部を使用する使用者を含む移動体が、予め設定された領域内に存在しているか否かを検出する移動体検出手段と、前記移動体検出手段が移動体を検出した場合に、判別制御部への電力供給元を、第2の電源部から第1の電源部に切り替える切替手段と、前記被動作部を対象として、電力を受ける電力供給状態、及び電力を受けない電力非供給状態の間で状態を遷移させる状態遷移制御手段と、前記切替手段による前記第1の電源部への切り替え後において、予め定められた期間中の前記移動体検出手段による前記移動体の移動状況、又は使用者が操作して指示を受け付けるための操作系被動作部の操作状況に基づいて、前記状態遷移制御手段を制御して、前記被動作部を電力供給状態へ遷移させるように指示する指示手段と、を有している。
請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、前記指示手段により遷移を指示することで、前記第1の電源部から電力の供給を受ける被動作部が、使用者が操作して指示を受け付けるための操作系被動作部であり、かつ当該操作系被動作部の操作により、前記第1の電源部から前記操作系被動作部以外の被動作部への電力供給の契機となり得る。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1〜請求項3の何れか1項記載の発明において、前記移動体検出手段が、予め定められた検出領域内で、前記移動体が移動しているときと静止しているときとで異なる二値信号を出力する焦電型センサである。
請求項5に記載の発明は、前記請求項1〜請求項4の何れか1項記載の発明において、前記移動体検出手段が、予め定められた検出領域内に、前記移動体が存在するか否かで異なる二値信号を出力する反射型センサである。
請求項6に記載の発明は、電力の供給を受けて動作する被動作部の電力供給源であり、商用電力を主供給源とする第1の電源部と、前記第1の電源部とは別に設けられ、前記被動作部に対して第1の電源部からの電力供給を行うか否かを判別する判別制御部の動作に必要な電力を供給する第2の電源部と、前記判別制御部に対して、前記第1の電源部又は第2の電源部からの電力を選択的に供給する電力供給手段と、少なくとも被動作部及び前記判別制御部が第1の電源部から電力供給を受けていない期間中に、第2の電源部から電力の供給を受けて動作する前記判別制御部に接続され、前記被動作部を使用する使用者を含む移動体が、予め設定された領域内で移動しているか否かを検出する第1の移動体検出手段と、前記第2の電源部から電力を受けている前記判別制御部によって制御され、前記移動体検出手段により前記移動体を検出した場合に、当該判別制御部への電力供給元を、前記第2の電源部から前記第1の電源部に切り替える切替手段と、前記切替手段で第1の電源部に切り換えられた後に、前記判別制御部によって制御され、前記被動作部を使用する使用者を含む移動体が、予め設定された領域内に存在しているか否かを検出する第2の移動体検出手段と、前記被動作部を対象として、電力を受ける電力供給状態、及び電力を受けない電力非供給状態の間で状態を遷移させる状態遷移制御手段と、前記第2の移動体検出手段により予め定められた期間中、連続して前記移動体の存在を検出した場合に、前記状態遷移制御手段を制御して、前記被動作部を電力供給状態へ遷移させるように指示する指示手段と、を有している。
請求項7に記載の発明は、前記請求項6に記載の発明において、前記第1の移動体検出手段が、予め定められた検出領域内で、前記移動体が移動しているときと静止しているときとで異なる二値信号を出力する焦電型センサであり、前記第2の移動体検出手段が、予め定められた検出領域内に、前記移動体が存在するか否かで異なる二値信号を出力する反射型センサである。
請求項8に記載の発明は、前記請求項1〜請求項7の何れか1項記載の発明において、前記電力非供給状態が、前記判別制御部にのみ電力を供給するスリープモードを備え、かつ、前記電力供給状態が、前記スリープモードから被動作部を立ち上げるための準備段階であるウォームアップモード、前記被動作部に対して定常時よりも下げて電力を供給しておくスタンバイモード、被動作部に対して前記定常時の電力を供給するランニングモードを備えており、前記指示手段による遷移指示は、前記スリープモードからウォームアップモードを経てスタンバイモードへ遷移させることを指示する。
請求項9に記載の発明は、前記請求項1〜請求項8の何れか1項記載の電力供給制御装置を備え、前記被動作部が、操作系被動作部としてのユーザーインターフェイス部、原稿画像から画像を読み取る画像読取部、画像情報に基づいて記録用紙に画像を形成する画像形成部、予め相互に定められた通信手順の下で画像を送信先へ送信するファクシミリ通信制御部の少なくとも1つを含んでおり、前記画像読取部、前記画像形成部、前記ファクシミリ通信制御部が、前記ユーザーインターフェイス部の操作又は外部通信受付による使用者からの指示に対して、相互に連携しあって画像処理機能を実行する画像処理装置である。
請求項10に記載の発明は、コンピュータを、前記請求項1〜請求項9の何れか1項記載の電力供給制御装置として実行させる電力供給制御プログラムである。
請求項1、2、6記載の発明によれば、電力非供給状態から電力供給状態への遷移を、使用者の操作に対して遅滞なく行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、電力の切り替え時に操作系被動作部に優先して電力を供給を行うことで、全ての被動作部へ電力を供給するよりも電力消費量を軽減することができる。
請求項4に記載の発明によれば、反射型センサ等に比べて、検出距離を長くとることができる。
請求項5に記載の発明によれば、焦電型センサ等に比べて、移動体の存在を確実に検出することができる。
請求項7に記載の発明によれば、適材適所のセンサを用いることができる。
請求項8に記載の発明によれば、モード単位で遷移指示することができる。
請求項9、10に記載の発明によれば、電力非供給状態から電力供給状態への遷移を、使用者の操作に対して遅滞なく行うことができる。
本実施の形態に係る画像処理装置を含む通信回線網接続図である。 本実施の形態に係る画像処理装置の概略図である。 本実施の形態に係る画像処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係るメインコントローラと電源装置の制御系を機能別に概略図である。 画像処理装置における、各モード状態と、当該モード状態の移行の契機となる事象を示したタイミングチャートである。 本実施の形態にかかり、画像処理装置及びその周辺示す平面図である。 人感センサによるスリープモード時監視制御ルーチンを示すフローチャートである。 変形例1に係る人感センサによるスリープモード時監視制御ルーチンを示すフローチャートである。 変形例2に係る画像処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。 変形例2に係り、画像処理装置及びその周辺示す平面図である。 変形例2に係る人感センサによるスリープモード時監視制御ルーチンを示すフローチャートである。
図1に示される如く、本実施の形態に係る画像処理装置10は、インターネット等のネットワーク通信回線網20に接続されている。図1では、2台の画像処理装置10が接続されているが、この数は限定されるものではなく、1台でもよいし、3台以上であってもよい。
また、このネットワーク通信回線網20には、情報端末機器としての複数のPC(パーソナルコンピュータ)21が接続されている。図1では、2台のPC21が接続されているが、この数は限定されるものではなく、1台でもよいし、3台以上であってもよい。また、情報端末機器としては、PC21に限定されるものではなく、さらには有線接続である必要もない。すなわち、無線によって情報を送受信する通信回線網であってもよい。
図1に示される如く、画像処理装置10では、PC21から当該画像処理装置10に対して、遠隔で、例えばデータを転送して画像形成(プリント)指示操作を行なう場合、或いは使用者(ユーザー)が画像処理装置10の前に立ち、各種操作によって、例えば、複写(コピー)、スキャン(画像読取)、ファクシミリ送受信等の処理を指示する場合がある。
図2には、本実施の形態に係る画像処理装置10が示されている。画像処理装置10は、記録用紙に画像を形成する画像形成部240と、原稿画像を読み取る画像読取部238と、ファクシミリ通信制御回路236を備えている。画像処理装置10は、メインコントローラ200を備えており、画像形成部240、画像読取部238、ファクシミリ通信制御回路236を制御して、画像読取部238で読み取った原稿画像の画像データを一次的に記憶したり、読み取った画像データを画像形成部12又はファクシミリ通信制御回路236へ送出したりする。
メインコントローラ200にはインターネット等のネットワーク通信回線網20が接続され、ファクシミリ通信制御回路236には電話回線網22が接続されている。メインコントローラ200は、例えば、ネットワーク通信回線網20を介してホストコンピュータと接続され、画像データを受信したり、ファクシミリ通信制御回路236を介して電話回線網22を用いてファクシミリ受信及びファクシミリ送信を実行する役目を有している。
画像読取部238は、原稿を位置決めする原稿台と、原稿台に置かれた原稿の画像を走査して光を照射する走査駆動系と、走査駆動系の走査により反射又は透過する光を受光して電気信号に変換するCCD等の光電変換素子と、が設けられている。
画像形成部240は、感光体を備え、感光体の周囲には、感光体を一様に帯電する帯電装置と、画像データに基づいて光ビームを走査する走査露光部と、前記走査露光部によって走査露光されることで形成された静電潜像を現像する画像現像部と、顕像化された感光体上の画像を記録用紙へ転写する転写部と、転写後の感光体の表面をクリーニングするクリーニング部と、が設けられている。また、記録用紙の搬送経路上には、転写後の記録用紙上の画像を定着する定着部を備えている。
画像処理装置10には、入力電源線244の先端にコンセント245が取り付けられており、壁面Wまで配線された商用電源242の配線プレート243に、当該コンセント245を差し込むことで、画像処理装置10は、商用電源242から、電力の供給を受けるようになっている。
(制御系ハード構成)
図3は、画像処理装置10の制御系のハード構成の概略図である。
ネットワーク回線網20は、メインコントローラ200に接続されている。メインコントローラ200には、それぞれ、データバスやコントロールバス等のバス33A〜33Dを介して、ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240、UIタッチパネル216が接続されている。すなわち、このメインコントローラ200が主体となって、画像処理装置10の各処理部が制御されるようになっている。
また、画像処理装置10は、電源装置202を備えており、メインコントローラ200とはバス33Eで接続されている。電源装置202は、商用電源からの供給を受けるとともに、スリープモード時の電力を、電源装置249(商用電源242から電力供給)又は蓄電部241の何れかから、電源選択部247を介して電力の供給を受けている。電源装置202では、メインコントローラ200、ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240、UIタッチパネル216のそれぞれに対して独立して電力を供給する電力供給線35A〜35Dが設けられている。このため、メインコントローラ200では、各処理部(デバイス)に対して個別に電力供給(電力供給モード)、或いは電力供給遮断(スリープモード)し、所謂部分節電制御を可能としている。
また、メインコントローラ200には、人感センサ28が接続されており、画像処理装置10の周囲の人の有無を監視している。この人感センサ28については後述する。
(部分節電構成を主体とした機能ブロック図)
図4は、前記メインコントローラ200によって制御される被動作部(「処理部」、「デバイス」、「モジュール」等と称する場合もある)、並びにメインコントローラ200、並びに各デバイスへ電源を供給するための電源装置202の電源ラインを主体とした概略構成図である。本実施の形態では、画像処理装置10が処理部単位で電力供給又は非供給が可能でとなっている(部分節電)。
[メインコントローラ200]
図4に示される如く、メインコントローラ200は、CPU204、RAM206、ROM208、I/O(入出力部)210、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス212を有している。I/O210には、UI制御回路214を介してUIタッチパネル216が接続されている。また、I/O210には、ハードディスク(HDD)218が接続されている。ROM208やハードディスク218等に記録されているプログラムに基づいて、CPU204が動作することによって、メインコントローラ200の機能を実現する。なお、該プログラムを格納した記録媒体(CD−ROM、DVD−ROM等)から該プログラムをインストールし、これに基づいてCPU204が動作することにより画像処理機能を実現してもよい。
I/O210には、タイマ回路220、通信回線I/F222が接続されている。さらに、I/O210には、ファクシミリ通信制御回路(モデム)236、画像読取部238、画像形成部240の各デバイスに接続されている。
なお、前記タイマ回路220は、前記ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240を節電状態(電源非供給状態)とするための契機として、初期設定時間の計時を含み、各種計時を行うものである。
メインコントローラ200及び各デバイス(ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240)は、電源装置202から電源が供給される(図4の点線参照)。なお、図4では、電源線を1本の線(点線)で示しているが、実際には2本〜3本の配線である。
[電源装置202]
図4に示される如く、商用電源242から供給を受けている電源部249の5V出力は、電源選択部247の第1の接点247Aに接続されている。この電源選択部247の第2の接点247Bには、蓄電部241が接続されている。また、電源選択部247のコモン接点247Cは、電源装置202に接続されている。
電源選択部247は、後述するメインコントローラ200に属する節電中監視制御部24からの信号で、接点の切替が実行されるようになっており、電源部249又は蓄電部241からの電力が、入力電源線244を介して第1の電源部248へ電力供給が可能となる。
第1の電源部248は、制御用電源生成部248Aを備え、メインコントローラ200の電源供給制御回路252に接続されている。電源供給制御回路252は、メインコントローラ200に電源供給すると共に、I/O210に接続され、メインコントローラ200の制御プログラムに従って、前記各デバイス(ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240)への電源供給線を導通/非導通させるためのスイッチング制御を行う。
一方、第2の電源部250は、第1のサブ電源スイッチ256(以下、「SW−1」という場合がある。)が介在されている。このSW−1は、前記電源供給制御回路252で、オン・オフが制御されるようになっている。
また、第2の電源部250は、24V電源部250H(LVPS2)と5V電源部250L(LVPS1)を備えている。24V電源部250H(LVPS2)は主としてモーター等で使用される電源である。
第2の電源部250の24V電源部250H及び5V電源部250L(LVPS1)は、選択的に、画像読取部258、画像形成部260、ファクシミリ通信制御回路部264、UIタッチパネル電源供給部266に接続されている。
画像読取部258は、24V電源部250H(LVPS2)を入力源として、第2のサブ電源スイッチ268(以下、「SW−2」という場合がある。)を介して、画像読取部238に接続されている。
画像形成部260は、24V電源部250H(LVPS2)と5V電源部250L(LVPS1)を入力源として、第3のサブ電源スイッチ270(以下、「SW−3」という場合がある。)を介して、画像形成部240に接続されている。
ファクシミリ通信制御回路部264は、24V電源部250H(LVPS2)と5V電源部250L(LVPS1)を入力源として、第5のサブ電源スイッチ274(以下、「SW−5」という場合がある。)を介して、ファクシミリ通信制御回路236及び画像形成部240に接続されている。
UIタッチパネル電源供給部266は、5V電源部250L(LVPS1)と24V電源部250H(LVPS2)を入力源として、第6のサブ電源スイッチ276(以下、「SW−6」という場合がある。)を介して、UIタッチパネル216に接続されている。
前記第2のサブ電源スイッチ268、第3のサブ電源スイッチ270、第5のサブ電源スイッチ274、第6のサブ電源スイッチ276は、それぞれ前記第1のサブ電源スイッチ256と同様に、メインコントローラ200の電源供給制御回路252からの電源供給選択信号に基づいて、オン・オフ制御される。図示していないが、24V電源部250Hと5V電源部250Lが供給されるスイッチや配線は、2系統で構成されている。また電源スイッチ268〜276は電源装置202でなく、電源供給先の各デバイス内に配置されても良い。
上記構成では、機能別に各デバイス(ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240)を選択した電源を供給し、指示された機能に不要なデバイスへの電源を供給しないため、必要最小限の電力で済む。
(監視制御)
ここで、本実施の形態のメインコントローラ200は、必要最小限の電力消費となるように、部分的にその機能を停止させる場合がある。或いは、メインコントローラ200の大部分を含め、電力の供給を停止させる場合がある。これらを総称して「スリープモード(節電モード)」という場合がある。
スリープモードは、例えば、画像処理が終了した時点でタイマを起動させることで移行可能である。すなわち、前記タイマが起動してから所定時間をカウントすることで電力供給を停止させている。なお、所定時間が経過するまでに、何らかの操作(ハードキーの操作等)があれば、当然、スリープモードへのタイマカウントは中止され、次の画像処理終了時からタイマが起動される。
一方、上記スリープモード中において、常に電力を供給を受ける素子として、節電中監視制御部24がI/O210に接続されている。この節電中監視制御部24は、例えば、ASICと称される、自身で動作プログラムが格納され、当該動作プログラムで処理されるCPU,RAM,ROM等を備えたICチップ等で構成することができる。
ところで、前記節電中の監視において、例えば、通信回線検出部からプリント要求などが来たり、FAX回線検出部からFAX受信要求が来ることで、節電中であったデバイスに対して、節電中監視制御部24では、第1のサブ電源スイッチ256、第2のサブ電源スイッチ268、第3のサブ電源スイッチ270、第5のサブ電源スイッチ274、第6のサブ電源スイッチ276を制御することで、電力を供給を行なうことが前提である。
また、メインコントローラ200のI/O210には、節電解除ボタン26が接続されており、節電中に使用者がこの節電解除ボタン26を操作することで、節電が解除可能となっている。
ここで、スリープモードで監視するためには、節電中監視制御部24以外に、節電解除ボタン26や各検出部には節電中に必要最小限の電力を供給しておくことが好ましい。すなわち、電力非供給状態であるスリープモードであっても、予め定めた電力以下(例えば、0.5W以下)であり電力供給を行うか否かの判別制御に必要な電力の供給を受ける場合がある。
なお、スリープモードの特定の期間(図5に示すアウェイクモード(awk)において、UIタッチパネル216等の入力系を主体とした必要最小限の電力供給を含む。
ところで、スリープモード時に使用者が画像処理装置10の前に立ち、その後に節電解除ボタン26を操作して、電力供給を再開した場合、画像処理装置10が立ち上がるまでに時間を要する場合があった。
そこで、本実施の形態では、前記節電中監視制御部24に、人感センサ28を設置すると共に、スリープモードでは、使用者が節電解除ボタンを押す前に人感センサで検知して早期に電力供給を再開して、使用者が早く使えるようにした。なお、節電解除ボタン26と人感センサ28とを併用しているが、人感センサ28のみで全ての監視を行うことも可能である。
さらに、この人感センサ28による監視制御が行われるということは、電力が消費されることになる。一方、「スリープモード」での電力消費は必要最小限、好ましくは消費電力0であることが好ましい。そこで、本実施の形態では、スリープモード中の人感センサ28による移動体検出制御時は、商用電源242からの電力を受けず、文字通りスリープモード状態「消費電力0」とするべく、前記電源選択部247において、第2の接点に切り替え、蓄電部241からの電力で動作させるようにした。
すなわち、図5に示すモード遷移において、スタンバイモードからスリープモードへ遷移するときの立ち下げトリガにより、メインコントローラ200の節電中監視制御部24からの信号で、電源選択部247の接点を第2の接点247Bに切り替えるようにした。
人感センサ28は、検出部28Aと回路基板部28Bとを備えており、回路基板部28Bは、検出部28Aで検出した信号の感度を調整したり、出力信号を生成する。
なお、人感センサ28は、「人感」としているが、これは、本実施の形態に則した固有名詞であり、少なくとも人が感知(検出)できればよく、言い換えれば、人以外の移動体の感知(検出)も含むものである。従って、以下において、人感センサの検出対象を「人」に言及する場合があるが、将来的には、人に代わって実行するロボット等も感知対象範囲である。なお、逆に、人と特定して感知できる特殊センサが存在する場合は、当該特殊センサを適用可能である。
人感センサ28の仕様は、画像処理装置10の周囲において、人の動きを検出するものである。この場合、焦電素子の焦電効果を用いた赤外線センサ等が代表的である(焦電型センサ)。本実施の形態では、人感センサ28として焦電型センサを適用している。
この人感センサ28に適用された焦電素子の焦電効果を用いたセンサの最大の特徴は、検出領域が広いことである。また、人の動きを感知するため、検出領域内であって、人が静止していると、人の存在を検出しない。例えば、人の移動時にハイレベル信号が出力されている場合、検出範囲内の人が静止すると、当該信号がローレベル信号になるものである。
なお、人感センサ28として、以下に示す機能をそれぞれ達成することが可能であれば、人感センサ28として、焦電型センサに限定されるものではない。
上記構成の人感センサ28の適用形態は、画像処理装置10の状態(モード)によって設定する必要がある。
図5は、画像処理装置10における、各モード状態と、当該モード状態の移行の契機となる事象を示したタイミングチャートである。
画像処理装置10は、処理がなされていないと動作状態は、スリープモードとなり、本実施の形態では、節電中監視制御部24にのみ、蓄電部241からの電力が供給されている。言い換えれば、商用電源242の電力は消費されない。
蓄電部241としては、乾電池、商用電源242の電力が供給されているときに充電されたり、画像処理装置10の駆動時の回生エネルギーにより充電される充電装置(蓄電池、コンデンサ等を含む)、太陽光等の光を受けて発電する光発電器、化学反応で電力を発生させる機器等、商用電源242からの電力以外であれば限定されるものではない。
図5に示される如く、立ち上げ契機(立ち上げトリガの検出、或いはUIタッチパネル216等の操作部の操作入力(キー入力))があると、動作状態はウォームアップモードへ遷移する。
なお、立ち上げトリガとは、操作者による節電解除操作、人感センサ28による検出結果に基づく信号や情報等がある。
ウォームアップモードは画像処理装置10を迅速に処理可能状態にもっていくため、各モードの内最大の電力消費量となるが、例えば、定着部におけるヒータとしてIHヒータを利用することによって、ハロゲンランプを用いたヒータよりもウォームアップモード時間は、比較的短い時間とされている。
ウォームアップモードによる暖機運転が終了すると、画像処理装置10はスタンバイモードに遷移するようになっている。従って、スリープモードから立ち上がると、モード遷移としては、ウォームアップモードを経て、スタンバイモードに遷移することになる。
スタンバイモードは、文字通り「事に備えて準備が完了している」モードであり、画像処理装置10においては、画像処理の動作が即実行できる状態となっている。
このため、キー入力としてジョブ実行操作があると、画像処理装置10の動作状態は、ランニングモードに遷移し、指示されたジョブに基づく画像処理が実行されるようになっている。
画像処理が終了すると(連続した複数のジョブが待機している場合は、その連続したジョブの全てが終了したとき)、画像処理装置10の動作状態はスタンバイモードへ遷移する。このスタンバイモード中にジョブ実行指示があれば、再度ランニングモードへ遷移し、立ち下げトリガの検出がある、或いは予め定めた時間が経過したとき、スリープモードへ遷移するようになっている。
なお、立ち下げトリガとは、人感センサ28による検出結果に基づく信号や情報等がある。
なお、画像処理装置10における実際の動作におけるモード状態の遷移が、全てこのタイミングチャートのとおり時系列で進行するものではない。例えば、ウォームアップモード後のスタンバイモードで処理が中止され、何ら指示されない状態が予め定めた時間経過すると、スリープモードへ移行する場合もある。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
上記の如く画像処理装置10は、スリープモード(アウェイクモードを含む)、ウォームアップモード、ランニングモードの間を相互に遷移しており、各モード毎に電力供給量が異なっている。
本実施の形態の画像処理装置10では、予め定められた条件が揃うと、スリープモードへ移行する。このスリープモードでは、ファクシミリ通信制御回路236、画像読取部238、画像形成部240の各デバイスのみならず、節電中監視制御部24を除くメインコントローラ200、並びにUIタッチパネル216に対しても電力供給を遮断する。この場合、メインコントローラ200に接続されている節電解除ボタン26の機能も停止されることが好ましい。このため、周囲から画像処理装置10を見ると、完全にメイン電源スイッチが切られている状態と同等の状態となる。すなわち、スリープモードが確実に実行されていることが、周囲から確認可能な状態となる(「見える化」の実現)。
ここで、本実施の形態では、人感センサ28を適用し、立ち上げトリガ「スリープモードからウォームアップモードを介したスタンバイモードへの遷移制御を行っている。
人感センサ28は、画像処理装置10の周囲において、検出領域(以下、「第1の領域F」という)としている。例えば、人感センサ28の検出領域は、画像処理装置10が設置されている場所の環境にもよるが、目安として2〜3m程度である(図6の第1の領域F(far)参照)。
人感センサ28の仕様は、人の動きを検出するものであり、焦電素子の焦電効果を用いた赤外線センサ等が代表的である。この焦電型センサでは、予め定められた領域内で移動体が移動しているとき(変移中)と、移動していない(静止中)とで、二値の異なる信号を出力するものである。
なお、人感センサ28は、焦電型センサに限定されるものではなく、移動体の動作(動き)に関係なく、予め定められた領域に存在するときと、しないときとで、二値の異なる信号を出力する反射型センサ等であってもよい。
焦電型センサが適用された人感センサ28の最大の特徴は、検出領域が広いことである(前記2〜3m、又はそれ以上が可能)。また、人の動きを感知するため、検出領域内であって、人が静止していると、人の存在を検出しない。例えば、人の移動時にハイレベル信号が出力されている場合、検出範囲内の人が静止すると、当該信号がローレベル信号になるものである。
本実施の形態における「静止」とは、スチルカメラ等で撮影した静止画のように完全静止も当然含まれるが、例えば、人が画像処理装置10の前に操作を目的として立ち止まることを含むものとする。従って、予め定めた範囲の微動(呼吸に伴う動き等)や、手足、首等を動かすといった場合を静止の範疇とする。
但し、人が画像処理装置10の前で、例えば画像形成や画像読取等の処理を待つ間、その場でストレッチ運動等を行うと、人感センサ28では、人の存在を検出する場合もある。
従って、前記「静止」を定義して人感センサ28の感度を調整するのではなく、感度は、比較的おおまか、かつ標準的に調整し、当該人感センサ28の検出状態に依存するようにしてもよい。すなわち、人感センサ28が二値信号の内の1つ(例えば、ハイレベル信号)を出力しているときは人が動いていることを示し、人感センサ28の検出領域内に人が存在し、かつ二値信号の内の他の1つ(例えば、ローレベル信号)が出力された場合を静止とすればよい。
ところで、人(移動体)と画像処理装置10との関係は、大きく分けて3形態あり、第1の形態は、人が画像処理装置10に対して、使用目的で操作可能位置まで近づいてくる形態(図6のA線矢視の動向(Aパターン)参照)、第2の形態は、人が処理装置を使用目的ではないが、操作可能位置まで近づいてくる形態(図6のB線矢視の動向(Bパターン)参照)、第3の形態は、人が処理装置の操作可能位置まで近づかないが、第1の形態、第2の形態に移行する可能性のある距離まできている形態(図6のC線矢視の動向(Cパターン)参照)。前記Aパターンでは、使用者は画像処理装置10の前で立ち止まる(図6の黒丸点参照)。
節電中監視制御部24では、前記人感センサ28の検出信号に基づく、上記3種類を含み、少なくとも、人感センサ28による人(移動体)検知時に、まず、電力供給源を、蓄電部241から商用電源242に切り替える。その後の、移動体の状況に応じて、スタンバイモードへ遷移させるようにしている。なお、スタンバイモードへの遷移指示は、節電解除ボタン26を含むコピー実行等を指示するハードキー等の入力系を含めてもよい。
以下、図7のフローチャートに従い、人感センサ28による人(移動体)検知から、モード遷移指示までの電力供給制御の流れ(スリープモード中監視制御ルーチン)を説明する。
ステップ100では、電源選択部247の接点を第2の接点247Bに切り替え、蓄電部241を電力供給源とし、ステップ102へ移行する。このときは、電源供給制御回路252によりメインコントローラ200の節電中監視制御部24のみに電力が供給されることになる。
ステップ102では、人感センサ28により移動体(使用者)を検出したか否かが判断され、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。なお、スリープモード中は、他の制御が実行されていないので、直ちに、このルーチンに回帰する。
前記ステップ102で肯定判定されると、ステップ104へ移行して、電源選択部247の接点を第1の接点247Aに切り替え、商用電源242を電力供給源としてステップ106へ移行する。
ステップ106では、再度人感センサ28で移動体(使用者)を検出したか否かが判断される。
ステップ106で肯定判定されると、ステップ108へ移行して予め定められた時間が経過したか否か、すなわち、移動体(使用者)を継続検出中か否かが判断され、否定判定された場合は、ステップ106へ戻り、上記工程(ステップ106、108)を繰り返す。
ここで、ステップ106で否定判定された場合は、今回の検出は単純に通りすがり等であったと判断し、ステップ110へ移行して、スリープモードへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。すなわち、図6のBパターンやCパターン等のような動きがこれに属する。
一方、ステップ108で肯定判定されると、予め定められた時間継続して移動体(使用者)を検出したと判断し、ステップ112へ移行して立上げトリガを出力し、ウォームアップモードを経てスタンバイモードへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。すなわち、図6のAパターンのような動きがこれに属する。
本実施の形態によれば、スリープモードへ遷移したときに、商用電源242からの電力供給を一切遮断し、節電中監視制御部24の監視に必要な電力を、蓄電部241からの電力でまかなうようにしたので、スリープモード中の商用電力からの消費電力は「0」となる。
一方、人感センサ28によって移動体(使用者)を検出すると、商用電源242を電力供給源とすると共に、当該移動体の状況に応じて、各種デバイス等に電力を供給してスタンバイモードに遷移させるか、或いは、再度スリープモードに遷移させるかの判断を行うようにしたので、無駄な電力消費が抑制される。
(変形例1)
なお、本実施の形態では、人感センサ28による人(移動体)検知時に、まず、電力供給源を、蓄電部241から商用電源242に切り替えた後、移動体の状況に応じて、スタンバイモードへ遷移させるようにしたが、その前に、優先してUIタッチパネル216のみに電力を供給するようにしてもよい。
この状態は、依然としてスリープモードと定義してもよいし、節電中監視制御部24のみの電力供給よりも電力供給量が増加するので、アウェイクモード「awk」(目覚めモード)として定義してもよい(図5の遷移図における、スリープモード範囲の括弧[ ]内参照)。
その後、UIタッチパネル216(又はハードキー等)による操作状況に基づいて、再度スリープモードへ遷移するか、ウォームアップモードへ遷移するかを判別すればよい。
図8は、変形例1に係る人感センサ28による人(移動体)検知から、モード遷移指示までの電力供給制御の流れ(スリープモード中監視制御ルーチン)を説明する。なお、図7と同一ステップについては、同一の符号の末尾に「A」を付す。
ステップ100Aでは、電源選択部247の接点を第2の接点247Bに切り替え、蓄電部241を電力供給源とし、ステップ102Aへ移行する。このときは、電源供給制御回路252によりメインコントローラ200の節電中監視制御部24のみに電力が供給されることになる。
ステップ102Aでは、人感センサ28により移動体(使用者)を検出したか否かが判断され、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。なお、スリープモード中は、他の制御が実行されていないので、直ちに、このルーチンに回帰する。
前記ステップ102Aで肯定判定されると、ステップ104Aへ移行して、電源選択部247の接点を第1の接点247Aに切り替え、商用電源242を電力供給源としてステップ106Aへ移行する。
ステップ106Aでは、再度人感センサ28で移動体(使用者)を検出したか否かが判断される。
ステップ106Aで肯定判定されると、ステップ108Aへ移行して予め定められた時間が経過したか否か、すなわち、移動体(使用者)を継続検出中か否かが判断され、否定判定された場合は、ステップ106Aへ戻り、上記工程(ステップ106A、108A)を繰り返す。
ここで、ステップ106Aで否定判定された場合は、今回の検出は単純に通りすがり等であったと判断し、ステップ110Aへ移行して、スリープモードへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。すなわち、図6のBパターンやCパターン等のような動きがこれに属する。
一方、ステップ108Aで肯定判定されると、予め定められた時間継続して移動体(使用者)を検出したと判断し、ステップ114へ移行して、アウェイクモードへ遷移するように指示する。このアウェイクモードとは、図5に示すように、UIタッチパネル216等の操作入力系のデバイスを対象として、優先的に電力を供給するモードであり、UIタッチパネル216以外では、ICカードリーダー等が挙げられる。
次のステップ116では、アウェイクモード中において、人感センサ28で移動体(使用者)を検出したか否かが再度判別され、否定判定されると、ステップ118へ移行して、予め定められた時間が経過したか否かが判断される。このステップ118で否定判定されると、ステップ116へ戻り、上記工程(ステップ116、118)を繰り返す。
なお、このステップ118の時間と、前記ステップ108Aの時間とは因果関係はなく、それぞれ設定すればよい。
例えば、ステップ108Aの時間は、使用者が人感センサ28の検出領域内に入ってきた直後であるので、使用する意志があれば、比較的短時間で操作入力があると予測できるので、30秒以下の設定でよい。
一方、ステップ118の時間は、UIタッチパネル216を立ちげている状態なので、使用者が操作することを前提としており、1分程度の設定がよい。
なお、上記30秒、1分は、あくまでも一例であり、この設定に、何ら限定されるものではないが、長ければ長いほど利便性がよく、短ければ短いほど省電力性がよいので、ユーザー等の判断で、自由に設定できるようにすることが好ましい。
前記ステップ116で肯定判定されると、使用者が使用の意志があると判断し、ステップ120へ移行して、立上げトリガを出力し、ウォームアップモードを経てスタンバイモードへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
また、ステップ118で肯定判定された場合は、移動体が使用の意志がないと判断し、ステップ122へ移行して、スリープモードへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
(変形例2)
本実施の形態に係る変形例2は、図9に示される如く、人感センサとして、焦電型の第1の人感センサ28と、反射型の第2の人感センサ30とを併用した点にある。
図10に示される如く、第1の人感センサ28は、画像処理装置10の周囲において、第2の人感センサ30の検出領域よりも広い領域を検出領域(以下、「第1の領域F」という)としている。例えば、第1の人感センサ28の検出領域は、画像処理装置10が設置されている場所の環境にもよるが、目安として2〜3m程度である(図10の第1の領域F(far)参照)。
一方、第2の人感センサ30は、前記第1の人感センサ28の検出領域(第1の領域F)よりも狭い領域を検出領域(以下、「第2の領域N」という)としている。例えば、第2の人感センサ30の検出領域は、画像処理装置10のUIタッチパネル216やハードキーの操作が可能な範囲であり、目安として0〜0.5m程度である(図10の第2の領域N(near)参照)。
第1の人感センサ28の仕様は、人の動きを検出するものであり、焦電素子の焦電効果を用いた赤外線センサ等が代表的である。
この第1の人感センサ28の最大の特徴は、検出領域が広いことである(前記2〜3m、又はそれ以上が可能)。また、人の動きを感知するため、検出領域内であって、人が静止していると、人の存在を検出しない。例えば、人の移動時にハイレベル信号が出力されている場合、検出範囲内の人が静止すると、当該信号がローレベル信号になるものである。
変形例2における「静止」とは、スチルカメラ等で撮影した静止画のように完全静止も当然含まれるが、例えば、人が画像処理装置10の前に操作を目的として立ち止まることを含むものとする。従って、予め定めた範囲の微動(呼吸に伴う動き等)や、手足、首等を動かすといった場合を静止の範疇とする。
なお、当該「静止」を定義して第1の人感センサ28の感度を調整するのではなく、感度は、比較的おおまか、かつ標準的に調整し、当該第1の人感センサ28の検出状態に依存するようにしてもよい。すなわち、第1の人感センサ28が二値信号の内の1つ(例えば、ハイレベル信号)を出力しているときは人が動いていることを示し、第2の第1の人感センサ28の検出領域内に人が存在し、かつ二値信号の内の他の1つ(例えば、ローレベル信号)が出力された場合を静止とすればよい。
第2の人感センサ30の仕様は、人の有無(存在・不存在)を検出するものであり、投光部と受光部とを備えた反射型センサ等が代表的である。なお、投光部と受光部とが分離された形態であってもよい。
この第2の人感センサ30の最大の特徴は、受光部に入る光を遮断する/しないによって人の有無を確実に検出することである。また、投光部から投光される光量等により、受光部へ入射する光量に制限があるため、比較的近距離が検出領域である(前記0〜0.5m前後)。
ここで、変形例2の画像処理装置10に搭載される、前記第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30は、前述したように前記節電中監視制御部24に接続され、その検出信号が節電中監視制御部24へ入力されるようになっている。
節電中監視制御部24では、第1の人感センサ28及び第2の人感センサ30からの信号に基づいて、スリープモードからスタンバイモードへの遷移時期を見極めるようになっている。
図11には、変形例2に係る人感センサ28による人(移動体)検知から、モード遷移指示までの電力供給制御の流れ(スリープモード中監視制御ルーチン)を説明する。
ステップ150では、電源選択部247の接点を第2の接点247Bに切り替え、蓄電部241を電力供給源とし、ステップ152へ移行する。このときは、電源供給制御回路252によりメインコントローラ200の節電中監視制御部24のみに電力が供給されることになる。また、第1の人感センサ28に電力が供給され、第2の人感センサ30には電力は供給されない。
ステップ152では、第1の人感センサ28により移動体(使用者)を検出したか否かが判断され、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。なお、スリープモード中は、他の制御が実行されていないので、直ちに、このルーチンに回帰する。
前記ステップ152で肯定判定されると、ステップ154へ移行して、電源選択部247の接点を第1の接点247Aに切り替え、商用電源242を電力供給源としてステップ156へ移行する。このとき、第2の人感センサ30に電力が供給される。
ステップ156では、第2の人感センサ30で移動体(使用者)を検出したか否かが判断される。
ステップ156で肯定判定されると、ステップ158へ移行して予め定められた時間が経過したか否か、すなわち、移動体(使用者)を継続検出中か否かが判断され、否定判定された場合は、ステップ156へ戻り、上記工程(ステップ156、158)を繰り返す。
ここで、ステップ156で否定判定された場合は、今回の検出は単純に通りすがり等であったと判断し、ステップ160へ移行して、スリープモードへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
一方、ステップ158で肯定判定されると、予め定められた時間継続して移動体(使用者)を検出したと判断し、ステップ162へ移行して立上げトリガを出力し、ウォームアップモードを経てスタンバイモードへ遷移するように指示し、このルーチンは終了する。
なお、変形例2において、前述した変形例1のように、第1の人感センサ28で移動体を検出した時点で、UIタッチパネル216を対象として、優先して電力を供給し、画像処理装置10の前に使用者が存在していることを前提として(第2の人感センサ30による継続検出)、UIタッチパネル216の操作があった時点でスタンバイモードへ遷移させ、使用者が検出できなくなった時点でスリープモードへ遷移させるようにしてもよい。
W 壁面
10 画像処理装置
20 ネットワーク通信回線網
21 PC
22 電話回線網
24 節電中監視制御部
26 節電解除ボタン
28 人感センサ
200 メインコントローラ
204 CPU
206 RAM
208 ROM
210 I/O(入出力部)
212 バス
214 UI制御回路
216 UIタッチパネル
218 ハードディスク
220 タイマ回路
222 通信回線I/F
236 ファクシミリ通信制御回路
238 画像読取部
240 画像形成部
241 蓄電部
242 商用電源
243 配線プレート
244 入力電源線
245 コンセント
247 電源選択部
248 第1の電源部
248A 制御用電源生成部
250 第2の電源部
252 電源供給制御回路(電力供給制御手段)
254 電源線
256 第1のサブ電源スイッチ(「SW−1」)
250H 24V電源部(LVPS2)
250L 5V電源部(LVPS1)
258 画像読取機能電源供給部
260 画像形成機能電源供給部
262 画像複写機能電源供給部
264 ファクシミリ受信機能電源供給部
266 ファクシミリ送信機能電源供給部
268 第2のサブ電源スイッチ(「SW−2」)
270 第3のサブ電源スイッチ(「SW−3」)
274 第5のサブ電源スイッチ(「SW−5」)
276 第6のサブ電源スイッチ(「SW−6」)

Claims (10)

  1. 被動作部及び判別制御部の電力供給源である第1の電源部又は判別制御部の電力供給源である第2の電源部から選択的に電力を供給する電力供給手段と、
    少なくとも被動作部及び前記判別制御部が第1の電源部から電力供給を受けていない期間中に、第2の電源部から電力の供給を受けて動作する前記判別制御部に接続され、前記被動作部を使用する使用者を含む移動体が、予め設定された領域内に存在しているか否かを検出する移動体検出手段と、
    前記移動体検出手段が移動体を検出した場合に、判別制御部への電力供給元を、第2の電源部から第1の電源部に切り替える切替手段と、
    前記被動作部を対象として、電力を受ける電力供給状態、及び電力を受けない電力非供給状態の間で状態を遷移させる状態遷移制御手段と、
    前記切替手段による前記第1の電源部への切り替え後において、予め定められた期間中の前記移動体検出手段による前記移動体の状況に基づいて、前記状態遷移制御手段を制御して、前記被動作部を電力供給状態へ遷移させるように指示する指示手段と、
    を有する電力供給制御装置。
  2. 被動作部及び判別制御部の電力供給源である第1の電源部又は判別制御部の電力供給源である第2の電源部から選択的に電力を供給する電力供給手段と、
    少なくとも被動作部及び前記判別制御部が第1の電源部から電力供給を受けていない期間中に、第2の電源部から電力の供給を受けて動作する前記判別制御部に接続され、前記被動作部を使用する使用者を含む移動体が、予め設定された領域内に存在しているか否かを検出する移動体検出手段と、
    前記移動体検出手段が移動体を検出した場合に、判別制御部への電力供給元を、第2の電源部から第1の電源部に切り替える切替手段と、
    前記被動作部を対象として、電力を受ける電力供給状態、及び電力を受けない電力非供給状態の間で状態を遷移させる状態遷移制御手段と、
    前記切替手段による前記第1の電源部への切り替え後において、予め定められた期間中の前記移動体検出手段による前記移動体の移動状況、又は使用者が操作して指示を受け付けるための操作系被動作部の操作状況に基づいて、前記状態遷移制御手段を制御して、前記被動作部を電力供給状態へ遷移させるように指示する指示手段と、
    を有する電力供給制御装置。
  3. 前記指示手段により遷移を指示することで、前記第1の電源部から電力の供給を受ける被動作部が、使用者が操作して指示を受け付けるための操作系被動作部であり、かつ当該操作系被動作部の操作が、前記第1の電源部から前記操作系被動作部以外の被動作部への電力供給の契機となり得る請求項2記載の電力供給制御装置。
  4. 前記移動体検出手段が、予め定められた検出領域内で、前記移動体が移動しているときと静止しているときとで異なる二値信号を出力する焦電型センサである請求項1〜請求項3の何れか1項記載の電力供給制御装置。
  5. 前記移動体検出手段が、予め定められた検出領域内に、前記移動体が存在するか否かで異なる二値信号を出力する反射型センサである請求項1〜請求項4の何れか1項記載の電力供給制御装置。
  6. 電力の供給を受けて動作する被動作部の電力供給源であり、商用電力を主供給源とする第1の電源部と、
    前記第1の電源部とは別に設けられ、前記被動作部に対して第1の電源部からの電力供給を行うか否かを判別する判別制御部の動作に必要な電力を供給する第2の電源部と、
    前記判別制御部に対して、前記第1の電源部又は第2の電源部からの電力を選択的に供給する電力供給手段と、
    少なくとも被動作部及び前記判別制御部が第1の電源部から電力供給を受けていない期間中に、第2の電源部から電力の供給を受けて動作する前記判別制御部に接続され、前記被動作部を使用する使用者を含む移動体が、予め設定された領域内で移動しているか否かを検出する第1の移動体検出手段と、
    前記第2の電源部から電力を受けている前記判別制御部によって制御され、前記移動体検出手段により前記移動体を検出した場合に、当該判別制御部への電力供給元を、前記第2の電源部から前記第1の電源部に切り替える切替手段と、
    前記切替手段で第1の電源部に切り換えられた後に、前記判別制御部によって制御され、前記被動作部を使用する使用者を含む移動体が、予め設定された領域内に存在しているか否かを検出する第2の移動体検出手段と、
    前記被動作部を対象として、電力を受ける電力供給状態、及び電力を受けない電力非供給状態の間で状態を遷移させる状態遷移制御手段と、
    前記第2の移動体検出手段により予め定められた期間中、連続して前記移動体の存在を検出した場合に、前記状態遷移制御手段を制御して、前記被動作部を電力供給状態へ遷移させるように指示する指示手段と、
    を有する電力供給制御装置。
  7. 前記第1の移動体検出手段が、予め定められた検出領域内で、前記移動体が移動しているときと静止しているときとで異なる二値信号を出力する焦電型センサであり、
    前記第2の移動体検出手段が、予め定められた検出領域内に、前記移動体が存在するか否かで異なる二値信号を出力する反射型センサである請求項6記載の電力供給制御装置。
  8. 前記電力非供給状態が、前記判別制御部にのみ電力を供給するスリープモードを備え、かつ、前記電力供給状態が、前記スリープモードから被動作部を立ち上げるための準備段階であるウォームアップモード、前記被動作部に対して定常時よりも下げて電力を供給しておくスタンバイモード、被動作部に対して前記定常時の電力を供給するランニングモードを備えており、
    前記指示手段による遷移指示は、前記スリープモードからウォームアップモードを経てスタンバイモードへ遷移させることを指示する請求項2〜請求項7の何れか1項記載の電力供給制御装置。
  9. 前記請求項1〜請求項8の何れか1項記載の電力供給制御装置を備え、前記被動作部が、操作系被動作部としてのユーザーインターフェイス部、原稿画像から画像を読み取る画像読取部、画像情報に基づいて記録用紙に画像を形成する画像形成部、予め相互に定められた通信手順の下で画像を送信先へ送信するファクシミリ通信制御部の少なくとも1つを含んでおり、前記画像読取部、前記画像形成部、前記ファクシミリ通信制御部が、前記ユーザーインターフェイス部の操作又は外部通信受付による使用者からの指示に対して、相互に連携しあって画像処理機能を実行する画像処理装置。
  10. コンピュータを、前記請求項1〜請求項9の何れか1項記載の電力供給制御装置として実行させる電力供給制御プログラム。
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